JP7483118B1 - 基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
真空搬送室には、ロードロック室に収納された未処理基板を、真空搬送室を経由してチャンバに搬送し、チャンバで処理された処理済基板を、真空搬送室を経由してロードロック室に搬送するための基板搬送機構(特許文献1では、真空搬送アーム5)が設けられている。
また、真空搬送室に、チャンバで処理される前の未処理基板の位置を調整するためのアライメント部が設けられる場合がある。
したがって、例えば、基板搬送機構が1枚の基板を搬送する構成の場合、1枚の未処理基板を、ロードロック室から、アライメント部を経由して、チャンバに搬送する動作(未処理基板搬送動作)を、チャンバで同時に処理する基板の枚数分繰り返し行う必要がある。また、1枚の処理済基板を、チャンバから、真空搬送室のクーリングステージを経由して、ロードロック室に搬送する動作(処理済基板搬送動作)を、チャンバで同時に処理する基板の枚数分繰り返し行う必要がある。さらに、未処理基板搬送動作と処理済基板搬送動作とを並行して行うことができない。このため、基板処理装置のスループットが低いという問題がある。
本発明によれば、真空搬送室に、チャンバで処理され基板搬送機構で搬送された複数の処理済基板を収納して冷却可能であると共に、ロードロック室から基板搬送機構で搬送された複数の未処理基板を収納可能な基板収納部が設けられる。
このため、複数の処理済基板を冷却するためにチャンバから基板収納部に搬送するのに先立って(例えば、これらの基板をチャンバで処理している間に)、別の未処理基板をロードロック室から基板収納部に予め搬送しておく動作を行うことが可能である。これにより、処理済基板を基板収納部に搬送した後には、未処理基板を基板収納部からチャンバに搬送するだけでよく、処理済基板の冷却が終了し、処理済基板がロードロック室に搬送されるまで待った後に、未処理基板をロードロック室からチャンバに搬送する場合に比べて、スループットを高めることができる。
上記の好ましい構成によれば、未処理基板を収納する未処理基板収納部とは区画された処理済基板冷却部によって、処理済基板を密封下で冷却できるため、チャンバでの処理等によって処理済基板に付着したパーティクルが、冷却時に雰囲気中に浮遊し、未処理基板に付着することを抑制可能である。
図1は、本実施形態に係る基板処理装置の概略構成を、内部を透視した状態で模式的に示す平面図である。図1に示すように、本実施形態に係る基板処理装置100は、複数(本実施形態では4枚)の基板(ウェハ)Wを同時に処理するためのチャンバ1と、基板Wを収納するためのロードロック室2と、チャンバ1及びロードロック室2に連結された真空搬送室3と、を備える。
なお、本明細書では、チャンバ1で処理された処理済基板を、チャンバ1で処理する前の未処理基板と区別するために、適宜、「W’」など、参照符号の末尾に「’」を付す場合がある。
図2は、基板収納部32の具体的な構成を模式的に示す断面図である。具体的には、図2は、図1に示す矢印A方向から見た基板収納部32の拡大断面図である。図2(a)は基板収納部32を構成する昇降部322が下降した状態(昇降部322が筐体321の外部に位置する状態)の一例を、図2(b)は昇降部322が最も上昇した状態(フランジ部32fが筐体321の下端に接触するまで上昇した状態)を示す。なお、図2に破線で示す直線PLは、基板保持部311の一定の上下方向位置(基板搬送高さ)を示す。
図2に示すように、基板収納部32は、下端に開口部32aが形成された筐体321と、筐体321の下方に配置され、上下方向に昇降可能な昇降部322と、を具備する。昇降部322を上下方向に昇降させる機構としては、これに限られるものではないが、例えば、ボールねじ(図示せず)が用いられる。
昇降部322は、基板搬送機構31によって搬送された1枚の処理済基板W’を収納(棚部32dで縁部を支持)する際には、昇降部322が筐体321の外部に位置するように下降した状態(図2(a)に示すような状態)となる。具体的には、当該処理済基板W’の縁部を支持する予定の棚部32dの上下方向位置が、基板保持部311の上下方向位置PLよりもやや下方に位置するように、昇降部322が昇降する。そして、当該処理済基板W’が当該棚部32dの上方に位置するまで、基板保持部311が変位(図1に示す矢印A方向に変位)した後、当該棚部32dの上下方向位置が、基板保持部311の上下方向位置PLよりもやや上方に位置するように、昇降部322が上昇する。これにより、当該処理済基板W’は当該棚部32dに移し替えられ、当該棚部32dによって支持されることになる。そして、当該処理済基板W’が当該棚部32dに移し替えられた後、基板保持部311は、上記と逆向きに変位して、昇降部322から離れる。以上のような動作を複数回(本実施形態では、4回)繰り返すことで、複数の棚部32dによって、複数の処理済基板W’の縁部が支持されることになる。
同様に、昇降部322は、基板搬送機構31によって搬送された1枚の未処理基板Wを収納(棚部32eで縁部を支持)する際にも、昇降部322が筐体321の外部に位置するように下降した状態(図2(a)に示すような状態)となる。具体的には、当該未処理基板Wの縁部を支持する予定の棚部32eの上下方向位置が、基板保持部311の上下方向位置PLよりもやや下方に位置するように、昇降部322が昇降する。そして、当該未処理基板Wが当該棚部32eの上方に位置するまで、基板保持部311が変位(図1に示す矢印A方向に変位)した後、当該棚部32eの上下方向位置が、基板保持部311の上下方向位置PLよりもやや上方に位置するように、昇降部322が上昇する。これにより、当該未処理基板Wは当該棚部32eに移し替えられ、当該棚部32eによって支持されることになる。当該未処理基板Wが当該棚部32eに移し替えられた後、基板保持部311は、上記と逆向きに変位して、昇降部322から離れる。以上のような動作を複数回(本実施形態では、4回)繰り返すことで、複数の棚部32eによって、複数の未処理基板Wの縁部が支持されることになる。
ここで、基板処理装置100を構成する構成要素は、できる限りフットプリントを小さくすることが好ましい。本実施形態の基板収納部32は、処理済基板W’及び未処理基板Wを上下方向に並べて収納する構成であるため、例えば、水平方向に並べて収納する構成に比べて、水平面内のフットプリントを小さくすることができる。
なお、図2に示す構成は、基板収納部32の例示であり、処理済基板W’に付着したパーティクルが未処理基板Wに付着することを抑制できる限りにおいて、処理済基板冷却部3Aにおける密封の形態は種々採用可能である。
図3及び図4に示すように、基板処理装置100は、ステップS1~S20を実行する。以下、各ステップS1~S20について説明する。
図3に示すステップS1の初期状態では、図1に示すゲートバルブ5が閉じた大気環境下で、12枚の未処理基板W(W1~W12)がロードロック室2のカセット21に収納されている。次に、ステップS1では、ロードロック室2内が真空環境に切り替えられた後、ゲートバルブ5が開かれる。次に、基板搬送機構31の基板保持部311がロードロック室2に変位すると共に、カセット21における未処理基板W1を収納している箇所の上下方向位置が、未処理基板W1を基板保持部311に移し替えることのできる位置となるように、カセット21が上下方向に昇降する。次に、基板搬送機構31が、基板保持部311で未処理基板W1を載置して保持し、未処理基板W1をロードロック室2からアライメント部33に搬送する。次に、基板搬送機構31が、アライメント部33で位置調整された後の未処理基板W1を、再び基板保持部311で載置して保持し、ゲートバルブ4が開いた状態のチャンバ1に搬送する。具体的には、基板保持部311がチャンバ1の載置台11の上方における、未処理基板W1を載置する予定の位置に変位し、載置台11からリフトピン(図示せず)が上方に突出して、未処理基板W1を基板保持部311からリフトピンに移し替える。その後、基板保持部311がチャンバ1からロードロック室2に向けて再び変位すると共に、リフトピンが下降して未処理基板W1が載置台11に載置される。
ステップS1では、12枚の未処理基板W1~W12のうち、図5(a)に示すように、4枚の未処理基板W1~W4がチャンバ1に搬送されるまで、以上に説明したものと同様の動作が繰り返される。
ステップS2では、ゲートバルブ4が閉じ、チャンバ1に搬送した未処理基板W1~W4に対して、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、エッチングなどの所定の処理が施される。
ステップS3では、ステップS1においてチャンバ1に未処理基板W1~W4を搬送した後、ステップS2におけるチャンバ1での未処理基板W1~W4の処理が終了し、得られた処理済基板W1’~W4’を後述のステップS4においてチャンバ1から搬出するまでの間に、基板搬送機構31が、ステップS1と同様の手順で、ロードロック室2(カセット21)に収納された未処理基板W5をロードロック室2からアライメント部33に搬送する。次に、上記の間に、基板搬送機構31は、アライメント部33で位置調整された後の未処理基板W5を基板収納部32に搬送する。具体的には、この際、基板収納部32の昇降部322は、未処理基板W5の縁部を支持する予定の棚部32eの上下方向位置が、基板保持部311の上下方向位置PLよりもやや下方に位置するように昇降する。そして、未処理基板W5が当該棚部32eの上方に位置するまで、基板保持部311が変位した後、当該棚部32eの上下方向位置が、基板保持部の上下方向位置PLよりもやや上方に位置するように、昇降部322が上昇する。これにより、未処理基板W5は、基板保持部311から昇降部322の棚部32eに移し替えられ、基板収納部32に収納される。その後、基板保持部311が基板収納部32からロードロック室2に向けて再び変位する。
ステップS3では、図5(b)に示すように、4枚の未処理基板W5~W8が基板収納部32に搬送され収納されるまで、以上に説明したものと同様の動作が繰り返される。
なお、未処理基板W5~W8のロードロック室2から基板収納部32への搬送は、処理済基板W1’~W4’を後述のステップS4においてチャンバ1から搬出するまでの間に実行すれば良いが、スループットをより一層高める上では、ステップS2においてチャンバ1での未処理基板W1~W4の処理が終了するまでの間に実行することが好ましい。例えば、チャンバ1での未処理基板W1~W4の処理時間が短く、未処理基板W5~W8のロードロック室2から基板収納部32への搬送が、チャンバ1での未処理基板W1~W4の処理が終了するまでに終了しない場合、未処理基板W5~W8の基板収納部32への搬送が終了するまで、処理済基板W1’~W4’のチャンバ1からの搬出を待たなければならない(すなわち、未処理基板W1~W4の処理が終了した後に処理済基板W1’~W4’の搬出を待つ分だけスループットが悪くなる)。このため、上記のように、未処理基板W5~W8のロードロック室2から基板収納部32への搬送は、チャンバ1での未処理基板W1~W4の処理が終了するまでの間に実行することが好ましい。
ステップS4では、ゲートバルブ4が開き、基板搬送機構31が、ステップS2におけるチャンバ1での未処理基板W1の処理によって得られた処理済基板W1’をチャンバ1から基板収納部32に搬送する。具体的には、この際、基板収納部32の昇降部322は、処理済基板W1’の縁部を支持する予定の棚部32dの上下方向位置が、基板保持部311の上下方向位置PLよりもやや下方に位置するように昇降する。そして、処理済基板W1’が当該棚部32dの上方に位置するまで、基板保持部311が変位した後、当該棚部32dの上下方向位置が、基板保持部の上下方向位置PLよりもやや上方に位置するように、昇降部322が上昇する。これにより、処理済基板W1’は、基板保持部311から昇降部322の棚部32dに移し替えられ、基板収納部32に収納される。その後、基板保持部311が基板収納部32からチャンバ1に向けて再び変位する。
ステップS4では、図5(c)に示すように、4枚の処理済基板W1’~W4’が基板収納部32に搬送され収納されるまで、以上に説明したものと同様の動作が繰り返される。
ステップS5では、ステップS4において基板搬送機構31が処理済基板W1’~W4’をチャンバ1から基板収納部32に搬送した後、ゲートバルブ4が閉じ、チャンバ1にクリーニング処理が施される。クリーニング処理は、例えば、チャンバ1内を減圧状態にした後、O2等のクリーニング用ガスをチャンバ1内に供給してプラズマ化し、生成されたプラズマ中に含まれるOラジカルがチャンバ1内に付着した膜組成物と反応することで、この膜組成物を除去する処理である。クリーニング処理の内容については、公知のものと同様であるため、ここではこれ以上の詳細な説明は省略する。
ステップS6では、ステップS5においてチャンバ1にクリーニング処理が施されている間に、基板収納部32が、搬送された処理済基板W1’~W4’を冷却する。チャンバ1のクリーニング処理の時間と、処理済基板W1’~W4’の冷却時間とは、完全に重複する必要はなく、少なくともその一部がオーバラップしていればよい。処理済基板W1’~W4’を冷却する際には、基板収納部32の昇降部322が、図2(b)に示すように、そのフランジ部32fが筐体321の下端に接触するまで上昇する。これにより、処理済基板W1’~W4’は、処理済基板冷却部3Aに密封下で収納されることになる。一方、ステップS3において搬送された未処理基板W5~W8は、処理済基板冷却部3Aと区画された未処理基板収納部3Bに収納されることになる。そして、この状態で、筐体321内にN2ガスを循環させることで、処理済基板W1’~W4’を冷却する。
このように、未処理基板W5~W8が収納された未処理基板収納部3Bとは区画された処理済基板冷却部3Aによって、処理済基板W1’~W4’を密封下で冷却できるため、チャンバ1での処理等によって処理済基板W1’~W4’に付着したパーティクルが、冷却時に雰囲気中に浮遊し、未処理基板W5~W8に付着することを抑制可能である。
ステップS7では、ステップS5におけるチャンバ1のクリーニング処理、及び、ステップS6における処理済基板W1’~W4’の冷却が終了した後、ゲートバルブ4が開き、基板搬送機構31が、基板収納部32に収納された未処理基板W5をチャンバ1に搬送する。具体的には、この際、基板収納部32の昇降部322は、未処理基板W5の縁部を支持する棚部32eの上下方向位置が、基板保持部311の上下方向位置PLよりもやや上方に位置するように昇降する。そして、未処理基板W5の下方に位置するまで、基板保持部311が変位した後、未処理基板W5の縁部が当該棚部32eから離れるまで、昇降部322が下降する。これにより、未処理基板W5は、当該棚部32eから基板保持部311に移し替えられ、その後、未処理基板W5を保持する基板保持部311が基板収納部32からチャンバ1に向けて変位し、未処理基板W5が載置台11に載置される。
ステップS7では、図5(d)に示すように、4枚の未処理基板W5~W8がチャンバ1に搬送され載置台1に載置されるまで、以上に説明したものと同様の動作が繰り返される。
ステップS8では、ゲートバルブ4が閉じ、チャンバ1に搬送した未処理基板W5~W8に対して、所定の処理が施される。
ステップS9では、ステップS7においてチャンバ1に未処理基板W5~W8を搬送した後、ステップS8におけるチャンバ1での未処理基板W5~W8の処理が終了し、得られた処理済基板W5’~W8’を後述のステップS11においてチャンバ1から搬出するまでの間に、基板搬送機構31が、ステップS6における冷却後の処理済基板W1’を基板収納部32からロードロック室2に搬送する。具体的には、基板収納部32から処理済基板W1’を搬出する際、基板収納部32の昇降部322は、処理済基板W1’の縁部を保持する棚部32dの上下方向位置が、基板保持部311の上下方向位置PLよりもやや上方に位置するように昇降する。そして、処理済基板W1’の下方に位置するまで、基板保持部311が変位した後、処理済基板W1’の縁部が当該棚部32dから離れるまで、昇降部322が下降する。これにより、処理済基板W1’は、当該棚部32dから基板保持部311に移し替えられ、その後、処理済基板W1’を保持する基板保持部311が基板収納部32からロードロック室2に向けて変位する。また、処理済基板W1’をロードロック室2に搬入する際、カセット21における処理済基板W1’を収納する予定の箇所の上下方向位置が、処理済基板W1’を当該予定箇所に移し替えることのできる位置となるように、カセット21が上下方向に昇降し、基板搬送機構31が、処理済基板W1’を基板保持部311からカセット21に移し替える。これにより、処理済基板W1’は、カセット21に収納される。
ステップS9では、図5(e)に示すように、4枚の処理済基板W1’~W4’がロードロック室2に搬送されカセット21に収納されるまで、以上に説明したものと同様の動作が繰り返される。
ステップS10では、ステップS7においてチャンバ1に未処理基板W5~W8を搬送した後、ステップS8におけるチャンバ1での未処理基板W5~W8の処理が終了し、得られた処理済基板W5’~W8’を後述のステップS11においてチャンバ1から搬出するまでの間に、基板搬送機構31が、ステップS3と同様の手順で、ロードロック室2(カセット21)に収納された未処理基板W9をロードロック室2からアライメント部33に搬送し、アライメント部33で位置調整された後の未処理基板W9を基板収納部32に搬送する。
ステップS10では、図5(f)に示すように、4枚の未処理基板W9~W12が基板収納部32に搬送され収納されるまで、以上に説明したものと同様の動作が繰り返される。
ステップS11では、基板搬送機構31が、ステップS4と同様の手順で、ステップS8におけるチャンバ1での未処理基板W5の処理によって得られた処理済基板W5’をチャンバ1から基板収納部32に搬送する。
ステップS11では、図5(g)に示すように、4枚の処理済基板W5’~W8’が基板収納部32に搬送され収納されるまで、以上に説明したものと同様の動作が繰り返される。
図4に示すステップS12では、ステップS5と同様に、ステップS11において基板搬送機構31が処理済基板W5’~W8’をチャンバ1から基板収納部32に搬送した後、ゲートバルブ4が閉じ、チャンバ1にクリーニング処理が施される。
ステップS13では、ステップS6と同様に、ステップS12においてチャンバ1にクリーニング処理が施されている間に、基板収納部32が、搬送された処理済基板W5’~W8’を冷却する。
ステップS14では、ステップS7と同様に、ステップS12におけるチャンバ1のクリーニング処理、及び、ステップS13における処理済基板W5’~W8’の冷却が終了した後、ゲートバルブ4が開き、基板搬送機構31が、基板収納部32に収納された未処理基板W9をチャンバ1に搬送する。
ステップS14では、図5(h)に示すように、4枚の未処理基板W9~W12がチャンバ1に搬送され載置台1に載置されるまで、以上に説明したものと同様の動作が繰り返される。
ステップS15では、ステップS8と同様に、ゲートバルブ4が閉じ、チャンバ1に搬送した未処理基板W9~W12に対して、所定の処理が施される。
ステップS16では、ステップS9と同様に、ステップS14においてチャンバ1に未処理基板W9~W12を搬送した後、ステップS15におけるチャンバ1での未処理基板W9~W12の処理が終了し、得られた処理済基板W9’~W12’を後述のステップS17においてチャンバ1から搬出するまでの間に、基板搬送機構31が、ステップS13における冷却後の処理済基板W5’を基板収納部32からロードロック室2に搬送する。
ステップS16では、図6(a)に示すように、4枚の処理済基板W5’~W8’がロードロック室2に搬送されカセット21に収納されるまで、以上に説明したものと同様の動作が繰り返される。
なお、前述のステップS9では、その後に、未処理基板W9~W12をロードロック室2からアライメント部33を経由して基板収納部32に搬送するステップS10を実行しているが、ステップS16を実行する段階ではロードロック室2に未処理基板Wが残っていないため(本実施形態では計12枚の未処理基板W1~W12を処理する場合を例に挙げているため)、ステップS16の後には、前述のステップS10と同様のステップは実行されない。本実施形態とは異なり、16枚、20枚など、12枚以上の未処理基板Wを処理する場合には、ステップS16の後に、前述のステップS10と同様のステップを実行することになる。
ステップS17では、ステップS11と同様に、基板搬送機構31が、ステップS15におけるチャンバ1での未処理基板W9の処理によって得られた処理済基板W9’をチャンバ1から基板収納部32に搬送する。
ステップS17では、図6(b)に示すように、4枚の処理済基板W9’~W12’が基板収納部32に搬送され収納されるまで、以上に説明したものと同様の動作が繰り返される。
ステップS18では、ステップS12と同様に、ステップS17において基板搬送機構31が処理済基板W9’~W12’をチャンバ1から基板収納部32に搬送した後、ゲートバルブ4が閉じ、チャンバ1にクリーニング処理が施される。
ステップS19では、ステップS13と同様に、ステップS18においてチャンバ1にクリーニング処理が施されている間に、基板収納部32が、搬送された処理済基板W9’~W12’を冷却する。
ステップS20では、ステップS16と同様に、基板搬送機構31が、ステップS19における冷却後の処理済基板W9’を基板収納部32からロードロック室2に搬送する。
ステップS20では、図6(c)に示すように、4枚の処理済基板W9’~W12’がロードロック室2に搬送されカセット21に収納されるまで、以上に説明したものと同様の動作が繰り返される。
図7において、横軸は経過時間を、縦軸は各基板Wの位置を示す。また、基板W1~W4(未処理基板W1~W4及び処理済基板W1’~W4’)の位置の変化を実線で、基板W5~W8(未処理基板W5~W8及び処理済基板W5’~W8’)の位置の変化を破線で、基板W9~W12(未処理基板W9~W12及び処理済基板W9’~W12’)の位置の変化を点線で示す。すなわち、縦軸のロードロック室2の枠内に線(実線、破線又は点線)が位置する場合には基板Wがロードロック室2に位置し、真空搬送室3の枠内に線が位置する場合には基板Wが真空搬送室3に位置し、チャンバ1の枠内に線が位置する場合には基板Wがチャンバ1に位置することを意味する。さらに、図7に示す横軸の原点(経過時間=0)は、大気環境下で未処理基板W1~W4をロードロック室2のカセット21に収納し終わった時点を示す。
なお、図7において、経過時間=0から基板W1をロードロック室2から搬出し始めるまでの時間は、ロードロック室2で搬送準備が完了するまでに要する時間(ロードロック室2内を真空環境に切り替える等に要する時間)である。また、図7において、ロードロック室2から真空搬送室3(基板収納部32)への搬送時間、及び、ロードロック室2から真空搬送室3を経由してのチャンバ1への搬送時間には、アライメント部33での基板Wの位置調整に要する時間が含まれている。
また、本実施形態に係る基板処理装置100によれば、基板搬送機構31が複数の処理済基板W’をチャンバ1から基板収納部32に搬送した後、チャンバ1にクリーニング処理が施され、基板収納部32は、チャンバ1にクリーニング処理が施されている間に、搬送された複数の処理済基板W’を冷却する。図7(a)に示す例では、チャンバ1にクリーニング処理が施されている間に、複数の処理済基板W1’~W4’を冷却している。同様に、チャンバ1にクリーニング処理が施されている間に、複数の処理済基板W5’~W8’を冷却している。さらに、チャンバ1にクリーニング処理が施されている間に、複数の処理済基板W9’~W12’を冷却している。すなわち、チャンバ1のクリーニング処理(ステップS5、S12、S18)と複数の処理済基板W’の冷却(ステップS6、S13、S19)とを並行して行うため、図7(b)に示すような参考例に比べてスループットを高めることができる。
これに対し、参考例についても、未処理基板Wを4枚毎に6回チャンバ1で処理(計24枚の未処理基板Wを処理)する場合のスループットを評価したところ、6.16wphであった。
すなわち、本実施形態に係る基板処理装置100によれば、参考例に比べてスループットが67.0%向上することが分かった。
なお、チャンバ1において基板Wに膜種Aとは別の膜種Bを成膜する成膜処理を行った場合のスループットについても同様に評価したところ、本実施形態に係る基板処理装置100については7.06wphであり、参考例については4.93wphであった。すなわち、本実施形態に係る基板処理装置100によれば、参考例に比べてスループットが43.2%向上することが分かった。
2・・・ロードロック室
3・・・真空搬送室
31・・・基板搬送機構
32・・・基板収納部
33・・・アライメント部
3A・・・処理済基板冷却部
3B・・・未処理基板収納部
100・・・基板処理装置
W・・・基板、未処理基板
W’・・・処理済基板
Claims (5)
- 複数の基板を同時に処理するためのチャンバと、
基板を収納するためのロードロック室と、
前記チャンバ及び前記ロードロック室に連結された真空搬送室と、を備え、
前記真空搬送室には、
前記ロードロック室に収納された未処理基板を前記チャンバに搬送し、前記チャンバで処理された処理済基板を前記ロードロック室に搬送するための基板搬送機構と、
前記チャンバで処理され前記基板搬送機構で搬送された複数の処理済基板を収納して冷却可能であると共に、前記ロードロック室から前記基板搬送機構で搬送された複数の未処理基板を収納可能な基板収納部と、が設けられている、
基板処理装置。 - 前記基板収納部は、
前記チャンバで処理され前記基板搬送機構で搬送された複数の処理済基板を密封下で収納して冷却可能な処理済基板冷却部と、
前記処理済基板冷却部と区画され、前記ロードロック室から前記基板搬送機構で搬送された複数の未処理基板を収納する未処理基板収納部と、を具備する、
請求項1に記載の基板処理装置。 - 前記基板搬送機構は、
前記チャンバに複数の未処理基板を搬送した後、前記チャンバでの前記複数の未処理基板の処理が終了し、得られた複数の処理済基板を前記チャンバから搬出するまでの間に、前記ロードロック室に収納された複数の未処理基板を前記ロードロック室から前記基板収納部に搬送し、
前記得られた複数の処理済基板を前記チャンバから搬出して、前記基板収納部に搬送する、
請求項1又は2に記載の基板処理装置。 - 前記基板搬送機構が前記複数の処理済基板を前記チャンバから前記基板収納部に搬送した後、前記チャンバにクリーニング処理が施され、
前記基板収納部は、前記チャンバにクリーニング処理が施されている間に、搬送された前記複数の処理済基板を冷却する、
請求項3に記載の基板処理装置。 - 前記真空搬送室には、基板を位置調整するアライメント部が設けられ、
前記基板搬送機構は、
前記チャンバに複数の未処理基板を搬送した後、前記チャンバでの前記複数の未処理基板の処理が終了し、得られた複数の処理済基板を前記チャンバから搬出するまでの間に、前記ロードロック室に収納された複数の未処理基板を前記ロードロック室から前記アライメント部に搬送し、前記アライメント部で位置調整された後の前記複数の未処理基板を前記基板収納部に搬送する、
請求項3に記載の基板処理装置。
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