JP7482439B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、従来の空気調和装置では、室内機の熱交換器は、室内機が設置時における上下方向とは反転させて配置された場合に、熱交換器の長手方向の略中央部が撓み、変形が生じる虞があった。
本発明は、熱交換器の撓みを抑制できる空気調和装置を提供することを目的とする。
これによれば、室内機が設置状態における上下方向を反転させた状態で配置された場合に、当該室内機は、支持部材によって、熱交換器の長手方向における略中央部を面状に支持することができる。このため、室内機が設置状態における上下方向を反転させた状態で配置された場合であっても、熱交換器が撓むことを抑制できる。
これによれば、室内機は、支持部材によって、送風口から送風された空気の流れが阻害されることが抑制される。このため、空気調和装置は、室内機の性能を低下させることなく、熱交換器が撓むことを抑制できる。
これによれば、支持部材は、区画壁に沿って、送風口を遮らない位置に配置される。このため、空気調和装置は、室内機の性能を低下させることなく、熱交換器が撓むことを抑制できる。
これによれば、支持部材は、各係合部がそれぞれ冷媒配管を挟持するため、熱交換器に固定される。このため、支持部材は、室内機が設置状態となったときであっても、熱交換器から脱落することが抑制される。
これによれば、各係合部は、支持部材の区画壁の長手方向に沿った方向における両端において、熱交換器の冷媒配管を挟持する。このため、より確実に支持部材が熱交換器から脱落することを抑制できる。
これによれば、連結部材の取付面は、背面パネルに対向するように配置される。このため、室内機が設置状態における上下方向を反転させた状態で配置された場合に、作業者が支持部材を連結部材に固定することが容易となる。
これによれば、支持部材は、区画壁の長手方向に沿って、長孔の幅寸法に従って、固定位置を変更可能となっている。このため、熱交換器に対する支持部材の位置決めが容易にできる。
図1は、本発明の実施形態に係る空気調和装置1の室内機10の構成を示す分解斜視図である。
空気調和装置1は、室内機10に収められた熱交換器50と、室外機に収められた圧縮機や減圧装置、室外熱交換器等で形成された冷凍サイクルを備え、この冷凍サイクルに冷媒を流通させることで、室内機10が設けられた被調和空間の空調を行うものである。
図1に示すように、本実施形態の空気調和装置1は、所謂天吊型空気調和装置であり、当該空気調和装置1が備える室内機10は、被調和空間の天井に吊り下げられて設置されるものである。以下、室内機10が被調和空間の天井に吊り下げられて設置された状態を設置状態とする。
図1は、設置状態における上下方向を反転させた状態で配置された室内機10を上方から視た図である。以下、説明の便宜上、上、下の方向は、室内機10を天井から吊り下げた状態における上、下を意味するものとする。
設置状態における室内機10は、上面パネル16が被調和空間の天井に面し、底面パネル18が下方に位置する。
図2に示すように、筐体12の内部空間は、区画壁20によって、送風室22と、熱交換室24とに区画される。区画壁20は、筐体12の上下方向の高さ寸法と略同一の高さ寸法を有し、一方の側面パネル15から他方の側面パネル15まで、筐体12の長手方向に沿って延びる板状部材である。
区画壁20によって区画された筐体12の内部空間は、前面パネル13側に送風室22が位置し、背面パネル14側に熱交換室24が位置している。
本実施形態では、送風室22の長手方向の略中央にモータ32が設けられ、複数の送風ファン30は、送風室22の長手方向に沿って、モータ32の両側にそれぞれ2つずつが所定の間隔を空けて設けられている。なお、室内機10が備えるモータ32、及び送風ファン30の数は、制限されない。
図3に示すように、送風ファン30には、回転駆動時に空気を取り込む吸気口36と、取り込んだ空気を送り出す送風口38とが設けられている。送風ファン30の吸気口36は、送風室22に開口する。
区画壁20には、送風室22と、熱交換室24とを連通させる複数の連通開口26が設けられ、この連通開口26に送風ファン30の送風口38が挿通される。
すなわち、送風室22は、送風ファン30の一次側の空間であり、熱交換室24は、二次側の空間である。
熱交換器50は、所謂フィン・チューブ型の熱交換器であり、当該熱交換器50は、銅製の冷媒配管52に金属製の複数のフィン54が接合され、全体として長尺の平板状に形成されている。
この熱交換器50は、長手方向が熱交換室24の長手方向に沿うように配置され、その両端が各側面パネル15にそれぞれ接続され、支持されている。
各フィン54は、長手方向が熱交換器50の長手方向に直交する方向に沿うように配置されており、これらのフィン54には、側面から冷媒配管52が貫通している。
冷媒配管52の両端は、不図示の接続配管を介して室外機に接続されている。この冷媒配管52の一方の端部には、室外機から送られた冷媒が流入する。流入した冷媒は、冷媒配管52によって熱交換器50の全体を流れ、当該冷媒配管52の他方の端部から再度室外機へと流出する。
底面パネル18の送風室22を覆う箇所には、吸込グリル42が設けられ、当該吸込グリル42には、フィルタ44が配置される。吸込グリル42は、送風室22と、筐体12の外部空間、すなわち被調和空間とを連通させている。
このドレンパン46の区画壁20に接近した箇所には、前面側当接部49が設けられており、室内機10の設置状態において、当該前面側当接部49には、熱交換器50の長手方向に直交する方向における下端の前面側が長手方向全体に亘って当接している。
熱交換室24において、前面パネル13と上面パネル16とで形成される角部には、支持部64が設けられている。支持部64には、熱交換室24の長手方向全体に亘って設けられた溝状の保持溝66が設けられている。この保持溝66には、熱交換器50の上縁全体が嵌め込まれている。
すなわち、熱交換器50は、室内機10の側面視で、区画壁20の上下方向に対して、上下方向が斜めになるように配置されている。
熱交換器50は、区画壁20に設けられた支持部材70によって支持されている。
支持部材70は、区画壁20に設けられた連結部材100を介して区画壁20に取り付けられている。
連結部材100は、室内機10の側面視で、略L字状に折り曲げられて形成された平板状部材である。
連結部材100は、区画壁20の上下方向において、各連通開口26よりも下方側に配置されている。また、連結部材100は、区画壁20の長手方向において、区画壁20を挟んで、モータ32の前面側に配置されている。すなわち、連結部材100は、区画壁20の長手方向における略中央部に設けられている。
また、連結部材100の区画壁20の長手方向に沿った幅寸法は、モータ32の区画壁20の長手方向に沿った幅寸法と略同一である。
これによって、室内機10が設置状態における上下方向を反転させた状態で配置された場合に、作業者がスクリュードライバー等を当該間隙に挿通させ、ねじ部材110を螺合させることができる。このため、容易に支持部材70を連結部材100に固定することができる。
当接部72は、当接部72の略全体に亘って開口した導風開口80が設けられた枠状に形成されており、当接部72は、導風開口80内に、格子状に設けられた複数の梁状部材82を一体に備えている。これらの梁状部材82は、支持部材70の強度を向上させる補強部材として機能する。なお、各梁状部材82は、任意の数を設けてもよい。
支持面84の上下方向に沿った長さ寸法は、熱交換器50の長手方向に直交する方向における長さ寸法の略半分程度となっている。
また、支持面84の熱交換器50の長手方向に沿った幅寸法は、モータ32の区画壁20の長手方向に沿った幅寸法と略同一である。
本実施形態では、係合部86は、支持面84の上下方向に延びる各辺において、いずれも上端側に2つと、下端側に1つが設けられている。
このように、各係合部86が冷媒配管52を挟持することで、支持部材70は、室内機10が設置状態となったときであっても、熱交換器50から脱落することが抑制される。
このため、支持部材70の区画壁20の長手方向に沿った幅寸法は、モータ32の区画壁20の長手方向に沿った幅寸法と略同一に形成されている。
各長孔88は、区画壁20の長手方向に沿って延びている。
支持部材70は、連結部76が、取付面102に当接した状態で、各長孔88に挿通されたねじ部材110がそれぞれ取付面102に設けられたねじ孔に螺合することで、区画壁20に固定されている。
すなわち、支持部材70は、これらの長孔88に沿って、固定位置を変更可能となっている。このため、作業者は、熱交換器50に対する支持部材70の位置決めを容易にできる。
このため、各腕部74は、当接部72から連結部76に接近するにつれて、上下方向における幅寸法が狭くなっている。
この内2つの腕部74は、当接部72の上下方向に延びる一対の辺と、連結部76の上下方向に延びる一対の辺とのそれぞれを連結している。また他の1つは、当接部72の略中央と、連結部76の略中央とを連結している。
また、これらの腕部74は、いずれも各送風口38よりも下方、すなわち底面パネル18側に配置されている。
送風室22に導入された空気は、各送風ファン30に取り込まれ、送風口38を介して熱交換室24に送り出される。そしてこの空気は、熱交換器50で熱交換された後に、ルーバ62により風向が調整され、吹き出し口60を通じて被調和空間に吹き出される。
一方、室内機10は、組み立て時や、設置箇所までの運搬時等において、設置状態における上下方向を反転させた状態で配置される場合がある。この場合、熱交換器50は、区画壁20の上下方向に対して、上下方向が斜めになるように配置されているため、上縁全体が保持溝66に支持されない状態となる。
これによって、室内機10が設置状態における上下方向を反転させた状態で配置された場合であっても、熱交換器50の略中央部が撓むことを抑制できる。
さらに、支持部材70の各腕部74は、所定の間隔を空けて配置され、当接部72には、導風開口80が設けられている。
これによって、設置状態における室内機10が駆動した場合であっても、室内機10の内部で送風される空気は、支持部材70を避けた箇所を流れることや、支持部材70を通り抜けることによって、阻害されることが抑制される。このため、室内機10の能力を低下させることなく、熱交換器50が撓むことを抑制できる。
これによれば、室内機10が設置状態における上下方向を反転させた状態で配置された場合に、当該室内機10は、支持部材70によって、熱交換器50の長手方向における略中央部を面状に支持することができる。このため、室内機10が設置状態における上下方向を反転させた状態で配置された場合であっても、熱交換器50が撓むことを抑制できる。
これによれば、室内機10は、送風口38から送風された空気の流れが支持部材70によって阻害されることが抑制される。このため、空気調和装置1は、室内機10の性能を低下させることなく、熱交換器50が撓むことを抑制できる。
これによれば、支持部材70は、区画壁20に沿って、送風口38を遮らない位置に配置される。このため、空気調和装置1は、室内機10の性能を低下させることなく、熱交換器50が撓むことを抑制できる。
また例えば、支持部材70は、複数が設けられていてもよい。
12 筐体
20 区画壁
22 送風室
24 熱交換室
30 送風ファン
32 モータ
50 熱交換器
52 冷媒配管
54 フィン
70 支持部材
72 当接部
84 支持面
86 係合部
88 長孔
100 連結部材
102 取付面
110 ねじ部材
Claims (10)
- 熱交換器と送風ファンとが収められた筐体と、
前記筐体を前記熱交換器が収められる熱交換室と前記送風ファンが収められる送風室とに区画する区画壁と、を備え、
前記区画壁は、前記筐体の上下方向に沿って起立して設けられ、
前記熱交換器は、前記区画壁から離間するにつれて、前記筐体の上下方向に沿って傾けられた状態で設けられ、
前記筐体の上下方向における一方の端部から略中央にかけて、前記区画壁に設けられた支持部材によって支持され、
前記支持部材は、前記熱交換器に当接する当接部を備え、
前記当接部は、開口が設けられる枠状に形成される
ことを特徴とする空気調和装置。 - 前記当接部の開口内には、格子状に設けられた複数の梁状部材が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。 - 前記支持部材は、前記当接部と前記区画壁とを連結する腕部を備え、
前記腕部は、前記当接部から前記区画壁に接近するにつれて、前記筐体の上下方向における幅寸法が狭くなっている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和装置。 - 前記腕部は、平板状に形成され、板厚方向が前記送風ファンの送風方向に交差して配置される
ことを特徴とする請求項3に記載の空気調和装置。 - 前記送風ファンは、前記熱交換室から前記区画壁を介して、前記送風室に向かって延びる送風口を備え、
前記支持部材は、前記送風口の前面から離間した位置に設けられている
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の空気調和装置。 - 前記送風室には、前記区画壁に沿って、前記送風ファンを駆動させるモータが設けられ、
前記支持部材は、前記区画壁を挟んで前記モータに隣り合った位置に設けられている
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の空気調和装置。 - 前記熱交換器は、複数の冷媒配管を備え、
前記支持部材は、前記複数の冷媒配管の少なくともいずれか一つに係合する係合部を備えている
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の空気調和装置。 - 前記当接部は、前記筐体の上下方向における前記熱交換器の一方の端部から略中央にかけて、面状に支持し、
前記当接部の縁部には、前記係合部が設けられている
ことを特徴とする請求項7に記載の空気調和装置。 - 前記支持部材は、前記区画壁に設けられた連結部材を介して前記区画壁に固定され、
前記連結部材は、前記区画壁から起立して設けられている
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の空気調和装置。 - 前記支持部材は、前記連結部材にねじ部材によって固定されており、
前記支持部材には、前記ねじ部材が挿通される長孔が設けられている
ことを特徴とする請求項9に記載の空気調和装置。
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