JP7481586B2 - 回転子及び回転電機並びに回転電機の製造方法 - Google Patents

回転子及び回転電機並びに回転電機の製造方法 Download PDF

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Description

本願は、回転子及び回転電機並びに回転電機の製造方法に関するものである。
従来、環状の鉄心に巻線した電機子からなる固定子と、磁石を鉄心内部に周方向に複数所定の間隔で配置した回転子で構成されるIPM(Interior Permanent Magnet)構造の回転電機が知られている。IPM構造は、残留磁束密度と保磁力が強力な希土類磁石を歩留まりよく使用できる点で優れているが、磁石の内外径に配置された鉄心を一体として繋ぐために、周方向に隣接する磁石の間に橋渡しの鉄心(ブリッジ)を設ける必要があり、磁石の磁束の一部がブリッジを経由して隣接する磁石へ漏れるため、磁束を有効活用できないという課題があった。
従来、上述した課題を解決するために、ブリッジを廃止して磁石の径方向内外で鉄心を分離し、周方向の磁石同士の空隙部に樹脂を充填し、内径側鉄心に設けられた凹部で樹脂部を固定することで、磁束の漏れの低減を図るロータ、及びモータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2018-180692号公報
しかしながら、回転子の鉄心は、一般的に透過率が良好な鋼板の積層プレスで製造されており円筒形状であるため、帯状のロール材から打ち抜く場合の材料歩留まりが劣悪であるという問題があった。また、特許文献1に開示されたロータにおいても、磁石内径の鉄心が鋼板の一体構造であるため、プレス加工における材料歩留まりが低いという問題があった。
また、単に分割した鉄心及び磁石をそのままモールド成形しただけでは、各部品を金型内へ投入しやすいよう確保されたクリアランスの分、成形時に部品が動いてしまい、モールド成形完了後の回転子外径の精度が悪く、回転電機の振動または騒音の特性が悪化する問題があった。また、上述したクリアランスが磁気回路の抵抗となるため、回転電機の効率を上げにくい問題もあった。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、漏れ磁束を低減できる高効率な回転子において、鉄心の歩留まりが良好で、外径精度の高い回転子及び回転電機並びに回転電機の製造方法を提供することを目的とする。
本願に開示される回転子は、回転軸となる主軸と、前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を備え、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体は、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しておらず、前記第1の樹脂部と前記第2の樹脂部は、前記構造体の軸方向両端面において第3の樹脂部により連結されており、前記磁石の前記周方向端面の一部または全部には、前記第2の樹脂部が充填されていない露出部を有することを特徴とするものである。
また、本願に開示される回転子は、回転軸となる主軸と、前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を備え、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体は、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しておらず、前記第1の鉄心の前記分割面は、前記磁石の周方向中央に位置することを特徴とするものである。
また、本願に開示される回転子は、回転軸となる主軸と、前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を備え、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体は、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しておらず、前記第2の鉄心の軸方向の長さは、前記磁石の軸方向の長さよりも長く、前記第2の鉄心は、前記磁石の軸方向の長さよりも長い部分が、軸方向端面に向かうにつれて内周側から外周側に径方向厚みが狭くなるテーパ形状を有することを特徴とするものである。
また、本願に開示される回転子は、回転軸となる主軸と、前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を備え、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体は、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しておらず、前記第1の鉄心は、軸方向端面に向かうにつれて内周側から外周側に径方向厚みが狭くなるテーパ形状を有することを特徴とするものである。
また、本願に開示される回転子は、回転軸となる主軸と、前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を備え、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体は、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しておらず、前記第1の鉄心の最内径端面は、前記第2の鉄心の最外径端面と同一の曲率を有する円弧であることを特徴とするものである。
また、本願に開示される回転子は、回転軸となる主軸と、前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を備え、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体は、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しておらず、前記磁石は磁極数の半数個配置され、同じ極性を径方向外側に有しており、前記第1の鉄心は、磁極数の半数個配置されており、前記第1の鉄心は、内径側から前記磁石の前記周方向端面の間に突出した突出部を有しており、前記第1の鉄心の前記突出部の最外径端面は、前記第2の鉄心の最外径端面と同一半径の円弧として磁極を形成しており、前記突出部の周方向端面は、前記磁石の前記周方向端面と離間していることを特徴とするものである。
また、本願に開示される回転電機は、上述の回転子と径方向に対向して配置された固定子を備えたことを特徴とするものである。
また、本願に開示される回転電機の製造方法は、回転軸となる主軸と、前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を有し、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体が、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しない回転子、前記回転子と径方向に対向して配置された固定子、を備えた回転電機の製造方法であって、前記回転子の内径に密着して、周方向に複数配置された前記第1の鉄心および前記第2の鉄心を内径側から押すことによって、前記第2の鉄心の外周に接する金型に前記第1の鉄心および前記第2の鉄心を押し付けながら樹脂を充填して、前記第1の樹脂部、前記第2の樹脂部を成形する工程を備えたことを特徴とするものである。
また、本願に開示される回転電機の製造方法は、回転軸となる主軸と、前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を有し、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体が、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しない回転子、前記回転子と径方向に対向して配置された固定子、を備えた回転電機の製造方法であって、前記第2の鉄心の外周面に対向するように金型に配置された永久磁石または電磁石によって、前記第2の鉄心の外周面を前記金型の内周面に引きつけることを特徴とするものである。
また、本願に開示される回転電機の製造方法は、回転軸となる主軸と、前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を有し、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体が、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しない回転子、前記回転子と径方向に対向して配置された固定子、を備えた回転電機の製造方法であって、前記第2の鉄心は、前記磁石の軸方向の長さよりも長い部分を有しており、前記磁石よりも長い部分に流動樹脂を押し当てることで前記第2の鉄心を金型に押し付けて成形することを特徴とするものである。
また、本願に開示される回転電機の製造方法は、回転軸となる主軸と、前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を有し、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体が、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しない回転子、前記回転子と径方向に対向して配置された固定子、を備えた回転電機の製造方法であって、前記第1の鉄心は、軸方向端面に向かうにつれて、内周側から外周側に径方向厚みが狭くなるテーパ形状を有しており、前記テーパ形状に流動樹脂を押しあてることにより、前記第1の鉄心、前記磁石、前記第2の鉄心を金型に押し付け、前記磁石と前記第1の鉄心及び前記第2の鉄心を密着させて形成することを特徴とするものである。
本願に開示される回転子及び回転電機並びに回転電機の製造方法によれば、漏れ磁束を低減できる高効率な回転子において、鉄心の歩留まりが良好で、外径精度の高い回転子及び回転電機並びに回転電機の製造方法を得ることができる。
実施の形態1による回転電機を示す平面図である。 実施の形態1による回転電機の回転子を示す側面図である。 図2のA‐A線の断面図である。 図2のB‐B線の断面図である。 実施の形態1による回転子の樹脂部を成形する前の状態を示す平面図である。 図5のC‐C線の断面図である。 実施の形態1による回転子の鉄心をプレス加工においてロール材に配置するレイアウトを示す平面図である。 実施の形態2による回転子を示す斜視図である。 実施の形態2による回転子を示す断面図である。 実施の形態3による回転子を示す斜視図である。 実施の形態4による回転子を示す断面図である。 実施の形態5による回転子を示す平面図である。 実施の形態5による回転子の変形例を示す平面図である。 実施の形態6による回転子を示す平面図である。 実施の形態6による回転子の鉄心をプレス加工においてロール材に配置するレイアウトを示す平面図である。 実施の形態6による回転子の変形例を示す平面図である。 図14Bに示す回転子の鉄心をプレス加工においてロール材に配置するレイアウトを示す平面図である。 実施の形態7による回転子の樹脂部を成形する前の状態を示す平面図である。 実施の形態7による回転子の樹脂部を成形する前の状態の変形例を示す平面図である。 実施の形態8による回転子の樹脂部を成形する前の状態を示す断面図である。 実施の形態8による回転子の樹脂部を成形する前の状態の変形例を示す断面図である。 実施の形態7、実施の形態8による回転子を下型側から見た平面図である。 実施の形態5による回転子を下型側から見た平面図である。 実施の形態5による回転子の変形例を下型側から見た平面図である。 実施の形態5による回転子の第2の変形例を下型側から見た平面図である。 図20から図22の拡大図であり、回転子の磁石から内径側鉄心への漏れ磁束を示す図である。 図12Aまたは図12Bの拡大図であり、回転子の磁石から内径側鉄心への漏れ磁束を示す図である。
実施の形態1.
以下、図面に基づいて実施の形態1について説明する。なお、各図面において、同一符号は同一あるいは相当部分を示す。
なお、本願において、軸(方向)、径(方向)、内径(側、方向)、外径(側、方向)、周(方向)と表記した場合、特に明記しない限り、回転子の回転軸を中心とした円筒座標系における回転軸(方向)、半径(方向)、相対的に径方向中心に向かう(側、方向)、相対的に径方向外側に向かう(側、方向)、回転軸の周(方向)を示すものとする。
図1は、実施の形態1による回転電機1を軸方向端面から見た平面図である。図1に示すように、回転電機1は、最外径で一円に繋がる継鉄から径方向にスロット数分突出するティース4とそのティース4に絶縁層(図示なし)を挟んで巻回された銅線からなる固定子巻線5とを有する固定子2と、主軸600と一体になった鉄心に磁石200が埋め込まれた回転子100を備えている。固定子2と回転子100はエアギャップ3を介して磁束を授受し、固定子巻線5の回転磁界がトルクを発生させ回転電機1として働く。
また、図2は実施の形態1による回転電機の回転子を示す側面図である。また、図3は図2のA‐A線の断面図であり、図4は図2のB‐B線の断面図である。
回転子100は、回転電機1の回転軸と一致する主軸600が中心を貫通し、内径側鉄心300と外径側鉄心400とに磁石200が径方向に挟まれた構造体が回転中心軸である主軸600に対して周方向に所定の間隔で複数配置されている。また、回転子100は、主軸600と内径側鉄心300の間、外径側鉄心400および磁石200の周方向の間隙に樹脂が充填されることでそれぞれ内径充填部500b、間隙充填部500aが形成されている。
外径側鉄心400は磁石側内径端面400aで磁石200に接しており、外径方向に微小な空気層(エアギャップ)を挟んで固定子2と磁石200との間の磁路を担う。外径側鉄心400の側面である周方向端面には、磁石側内径端面400aの長さと比較して、外径側鉄心400の最外径端面400cの円弧長を狭めるような角度を有するテーパ部400bが設けられている。
内径側鉄心300は、磁石側外径端面300bで磁石200に接しており、周方向に隣接する磁石200との間の磁路を担う。内径側鉄心300の径方向厚み300dは、磁石200の出す磁束に対して飽和しない磁路を確保できる長さを最小とする。内径側鉄心300は、隣接する内径側鉄心300と分割面300aを挟んで周方向に配置される。分割面300aの隙間の大きさは、内径側鉄心300同士の密着を最小として、内径側鉄心300における周方向両端面(分割面300a)同士の間の周方向の寸法のばらつきの範囲で変動してもよい。また、磁石200との周方向の相対位置を決めるために、必要に応じて磁石当て面300cを例えば周方向の突起として設けてもよい。
樹脂部500は、間隙充填部500aが外径側鉄心400と磁石200の各周方向間隙に充填され、図4に示すように軸方向両端のエンドプレート部500c、500dによって内径充填部500bと連結(接続)することによって形成されている。また、内径充填部500bは、主軸600を外径側鉄心400の外径方向端面と、要求される同軸度が満たせるように固定、保持する。
間隙充填部500aによって、磁石200の周方向に短絡する磁束を低減し、磁石200及び外径側鉄心400の周方向を位置決めできる。エンドプレート部500c、500dによって、磁石200、外径側鉄心400および間隙充填部500aの軸方向及び径方向外側への移動を規制できる。内径充填部500bによって、磁石200、外径側鉄心400及び内径側鉄心300の径方向内側への移動を規制でき、主軸600との固定及び位置決めを可能とする。間隙充填部500aは従来IPM構造のブリッジに相当する構造部材であるが、樹脂は比透磁率が空気と同等のため周方向に磁束を伝達しない。
図5は、実施の形態1による回転子の樹脂部を成形する前の状態を示す平面図であり、より詳細には、成形金型に鉄心及び磁石を投入した状態を示す。また、図6は、図5における平面図をC‐C線で切断し矢印方向から見た断面図の一例である。
実施の形態1による回転電機1の回転子100を樹脂一体成型するための成形金型700は、成形前の回転子部材である、磁石200、外径側鉄心400、内径側鉄心300、主軸600を固定するための下型700aとエンドプレート部500cを形成し、成形金型700を閉じるための上型700eを備えている。下型700aの底面700gには、外径側鉄心400の周方向の位置を決めるための位置決めピン700bと、同様に磁石200の周方向の位置を決めるための位置決めピン700cが設けられている。
内径側鉄心300の径方向端面を位置決めするために位置決めピン700dが内径側鉄心300の内径側に配置されている。位置決めピン700b、700c、700dは、内径側鉄心300、外径側鉄心400、磁石200の位置決めが成立する限りにおいて円筒形状である必要がなく、必要に応じてテーパ形状、内径側鉄心300及び外径側鉄心400または磁石200の外径に沿う形状、多角柱形状でもよい。また、数量に関しても図5で示している事例以外で適宜追加、削除してもよい。各々の位置決めピン700b、700c、700dの軸方向高さも、内径側鉄心300、外径側鉄心400、磁石200の外形端面に接触する範囲で自由に設定してよいものとする。位置決めピン700b、700cの機能を満たすならば、下型700aの下型内径端面700aaに外径側鉄心400を固定するための突起等で代用してもよい。
図6は前述したように、図5のC‐C線を矢印方向から見た断面図である。なお、図6は、構造がわかりやすいように位置決めピン700dを透過して図示している。下型700aに回転子部材を投入する際に、下型700aの底面700gにそのまま載せれば、エンドプレート部500dが成形できないため、スペーサ700fで外径側鉄心400、磁石200、内径側鉄心300の軸方向底面をエンドプレート部500dの軸方向厚み分浮かせて支持する。間隙充填部500aと内径充填部500bとエンドプレート部500dとを分断しない限り、スペーサ700fはピン形状でも多角柱でもよい。また、スペーサ700fを成形する樹脂と同一材質とし、成形後にエンドプレート部500dの一部になるように形成してもよい。
成形金型700内には、任意の位置に樹脂を注入するゲートが設けられており、樹脂を樹脂部500に充填する。外径側鉄心400、磁石200、内径側鉄心300が、スペーサ700fによって位置決めされているため、樹脂成型時の圧力が下型内径端面700aaに各部材を押し当てるように作用し、外径側鉄心400、磁石200、内径側鉄心300が密着し、更に下型内径端面700aaの真円度が転写されるため、回転子100の外径も良好な真円度が得られる。
また、主軸600も成形時に下型700aの底面700gの中央に設けられた嵌め合い部700kに挿入することによって、成形金型700内で同軸度を確保した状態で一体成型することができる。ゲート位置、鉄心の形状、公差ばらつきによっては成形圧での矯正の不足が予想され、その場合能動的に磁石200、各鉄心を下型内径端面700aaに押し当てる機構を追加してもよい。
図6に示すように、下型700aの底面700gに空間を設け、位置決めピン700dの基部700hを配置する。基部700hは適当なガイド機構によって金型径方向にスムーズにスライドできるものとし、下型700aに接続されたばね700iの反発力によって、内径側鉄心300の内径端面を押圧し、磁石200と各鉄心を下型内径端面700aaに押し当てることができる。位置決めピン700dは、下型700aの底面700gに設けられた開口部700jを通り、金型内部に露出することができ、開口部700jは位置決めピン700dの動作ストロークを妨げない大きさとする。位置決めピン700dが露出していない箇所は基部700hの上面でシールされるため、樹脂が下型700aの底面700gの空間に流れ込むことはない。
その他の方法としては、内径側鉄心300及び外径側鉄心400の弾性復元力によって外径方向に沿わせる、成形金型700内に電磁石を設けて内径側鉄心300及び外径側鉄心400を下型内径端面700aaに吸着するといった方法も考えられる。下型内径端面700aaに外径側鉄心400を押し当てる機能が果たせれば、そのほか動力として空圧、油圧、温度変化による膨張収縮等を利用してもよい。基部700hのスライド機構の動力もばねに限定しない。
以上のように、鉄心及び磁石200を密着させて、金型内周である下型内径端面700aaに押し付けることで、磁石200-鉄心間の磁気抵抗を最小にし、回転子100の外径精度を確保することができる。
図7は、実施の形態1による回転子の鉄心をプレス工程において、鉄心ロール材800から内径側鉄心300と外径側鉄心400を打ち抜く際のレイアウトを示す平面図である。回転子100の構造により、磁石側外径端面300bと磁石側内径端面400aは周方向の幅が同一寸法であるため、図7に示すように両者をプレス加工が可能な範囲で近接、または密着させることができる。この内径側鉄心300と外径側鉄心400との組み合わせを一つの単位として、図7に示すように鉄心ロール材800に連続して配置することによって良好な材料歩留まりが得られる。また、千鳥状に鉄心を組み合わせることで打ち抜き後に残るブランクを更に減らすことができる。この場合、プレス加工における鉄心ロール材800の順送方向は図7の紙面上下方向でも左右方向でもよい。
実施の形態1による回転子100および回転電機1によれば、従来のIPM構造でブリッジに相当する箇所が樹脂で充填されるため周方向の漏れ磁束が低減できるのみならず、磁石200の寸法精度、鉄心の寸法精度に起因する磁石200と鉄心との間の隙間を低減し、磁石の持つ磁束を有効活用することができる。
さらに、固定子2と回転子100の径方向の隙間であるエアギャップ3も、外径側鉄心400、主軸600を成形金型700で位置決めして成形するため、寸法の安定化を図ることができ、エアギャップ3の縮小、真円度向上を図ることができる。
加えて、内径側鉄心300と外径側鉄心400は磁気回路において必要とされる大きさのみプレス加工すればよいため、円形のプレス加工品を積層する従来の回転子と比較して材料の使用量を大幅に低減することができる。鉄心の材料である鉄心ロール材800における歩留まりに関して、従来の円形で平面を埋めるレイアウトと比較して、実施の形態1による回転子100の鉄心は方形に近い形状であるため、方形である鉄心ロール材800の平面に隙間なくレイアウトすることができ、材料歩留まりを向上させることができる。加えて固定子2に必要な鉄心を一度にプレス加工しないため、大型のプレス機または金型を必要とせず、投資を抑制することができる。
実施の形態1において回転子100に充填する樹脂は熱硬化性樹脂を想定しているが、透磁率が鉄心に比して低い材料であれば、特に材料を限定するものではない。例えば、セメントまたはガラス質の材料でもよい。
また、実施の形態1による回転子100の説明において、一例として8極の円筒形の回転子100を例示したが、実施の形態1の構成を踏襲する限りにおいて他の極数の回転子、外径側鉄心400の外径曲率が回転子最外径の曲率よりも大きな、所謂花びら型回転子であってもよい。
以上のとおり、実施の形態1の回転電機1の回転子100は、回転軸となる主軸600と、主軸600の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部である内径充填部500bと、第1の樹脂部である内径充填部500bの外周部に密着して配置された内径側鉄心300である第1の鉄心と、この第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石200と、磁石200の外径側端面に密着して配置された外径側鉄心400である第2の鉄心と、を備え、第1の鉄心と第2の鉄心とに磁石200が挟まれた構造体は、主軸600に対して周方向に複数配置され、隣り合う第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う磁石200の周方向端面の間に第2の樹脂部である間隙充填部500aが形成されており、第1の鉄心は、隣り合う第1の鉄心との間に、隣り合う第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面300aを有しており、第2の鉄心は、隣り合う第2の鉄心と接しないものである。
また、第1の樹脂部である内径充填部500bと第2の樹脂部である間隙充填部500aは、上述した構造体の軸方向両端面において第3の樹脂部であるエンドプレート部500c、500dにより連結されているものである。
さらに、第2の鉄心である外径側鉄心400の周方向端面は、径方向外側に向かうにつれて周方向幅が狭くなるテーパ形状である。
また、実施の形態1の回転電機1は、上述の回転子100と径方向に対向して配置された固定子2を備えたものである。
また、実施の形態1の回転電機1の製造方法は、回転子100の内径に密着して、周方向に複数配置された第1の鉄心である内径側鉄心300および第2の鉄心である外径側鉄心400を内径側から押すことによって、第2の鉄心の外周に接する成形金型700に第1の鉄心および第2の鉄心を押し付けながら樹脂を充填して、内径充填部500bである第1の樹脂部、間隙充填部500aである第2の樹脂部を成形する工程を備えたものである。
実施の形態1による回転子100及び回転電機1並びに回転電機1の製造方法によれば、漏れ磁束を低減できる高効率な回転子において、鉄心の歩留まりが良好で、外径精度の高い回転子100及び回転電機1並びに回転電機の製造方法を得ることができる。
実施の形態2.
図8は実施の形態2による回転子を示す斜視図である。また、図9は実施の形態2による回転子を示す断面図である。
以下、実施の形態2による回転子100について、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。以下において、言及していない主軸600、磁石200、鉄心、成形金型700の特徴については、実施の形態1と同一としてここでは説明を省略する。
実施の形態1では磁石200、鉄心を回転子100として一体にするために、鉄心のブリッジ部に代わる構造部材として間隙充填部500aを設けた。この間隙充填部500aはエンドプレート部500c、500dを介して内径充填部500bと連結し、テーパ部400bによって、鉄心、磁石200に作用する回転遠心力に抗することができる。しかし、高速で回転する回転電機1に適用した場合、遠心力の大きさによっては間隙充填部500aのみでは強度または剛性が不足して回転子100が変形し、部品が飛散するといった懸念が生じる場合もある。
実施の形態2では、回転子100の遠心力に対してより強固な構造を提供する。
図8は実施の形態2における回転子100の樹脂成型前の状態を示している。実施の形態2における内径側鉄心300は、実施の形態1の内径側鉄心300と比較して磁気回路に使用しない回転子内径部分に鉄心を延長し、軸方向を貫通する補強孔301aを有している。同様に、外径側鉄心400についても磁気回路に影響の小さな大きさの補強孔401aを有する。補強孔301a、401aともに磁気回路への影響が許容できる範囲において丸穴である必要がなく、多角柱、スロット孔でもよく、数量も各鉄心に複数個、または孔部を有さない鉄心を設けてもよい。
図9に示すように、回転子100を実施の形態1と同様の成形金型で成形することによって、補強孔301aまたは補強孔401aに樹脂が充填され、エンドプレート部500c、500dと連結する。補強孔301a、401aに充填された樹脂はエンドプレート部500c、500dを起点に回転遠心力を受けることができる。
実施の形態2における回転子100および回転電機1によれば、実施の形態1における利点を維持しつつ、より大きな回転遠心力に対して抗することができ、より大きな回転数での使用が可能となる。
実施の形態2の回転子100によれば、第1の鉄心である内径側鉄心300と第2の鉄心である外径側鉄心400の少なくとも一方には、軸方向に貫通する孔部である補強孔301a、401aがそれぞれ形成されており、その補強孔301a、401aに樹脂が充填されることにより第4の樹脂部が形成されている。また、第4の樹脂部は、第3の樹脂部であるエンドプレート部500c、500dと連結されているものである。
したがって、実施の形態2の回転子100によれば、第4の樹脂部である樹脂が支柱形状で第1の鉄心である内径側鉄心300、第2の鉄心である外径側鉄心400と嵌合するので、トルク発生時の曲げ方向の力を受けることによりトルク伝達強度を向上させることができる。
実施の形態3.
図10は、実施の形態3による回転子を示す斜視図である。以下、実施の形態3による回転子100および回転電機1について図10を用いて説明する。
実施の形態1では、プレス工程において良好な歩留まりを得るために、内径側鉄心300同士の分割面300aを磁石200同士の周方向中間に設けていた。分割面300aの大きさは鉄心同士の密着を最小として、内径側鉄心300の仕上がり寸法のばらつきの範囲ですきまが生じうるが、隣接する磁石200同士の磁気回路として使用する部分(すなわち、磁束が通る部分)であるため、すきまによって磁束密度が低下してしまうという問題がある。
図10に示すように、実施の形態3による回転子100の構成は、実施の形態1、2でそれぞれ示した回転子100の構造を基本的に踏襲し、内径側鉄心300の周方向の分割面300aを磁石200の周方向中心部周辺に配置することを特徴とする。ここでの分割面300aの形状は磁気回路に影響が許容できる範囲ですきまを有していてもよく、軸方向に単一な平面であることも必要としない。磁石200から内径方向に出た磁束は磁石周方向中央を起点に分離し、隣接する2つの磁石200と磁気回路を形成するため、実施の形態3による構造における分割面300aを横切る磁束はほとんど存在しない。
実施の形態3による回転子100においては、第1の鉄心である内径側鉄心300の分割面300aは、磁石200の周方向中央に位置する。
したがって、実施の形態3における回転子100および回転電機1によれば、実施の形態1で示した磁束の漏れ低減に加えて、磁石内径での磁束密度の低下も抑えることができる。
実施の形態4.
図11は実施の形態4による回転子を示す断面図である。実施の形態4の回転子100の構成は、実施の形態2と同様に、回転子100の回転遠心力に対して強固に抗することを目的した構成とする。外径側鉄心400は、実施の形態1の外径側鉄心400の基本形状を踏襲し、テーパ部400bを有する周方向端面に突起部402aを有する。突起部402aは周方向で隣接する突起部402aと近接して漏れ磁束の経路とならない限り、図11に示すような方形状以外にも、多角形または曲面であってもよい。突起部402aは、軸方向でエンドプレート部500c、500dと連結するため、回転子100の遠心力に抗することができ、単独、または実施の形態2の構成と組み合わせることでより高速回転の回転電機1に適用することができる。
実施の形態5.
図12Aは、実施の形態5による回転子を示す平面図である。以下、実施の形態5による回転子100および回転電機1について図12Aを参照して説明する。
実施の形態1から実施の形態4においては、いずれも内径側鉄心300および外径側鉄心400を回転子100の磁極数と同数分割して構成し、また、磁石200は、磁極数と等しい個数配置されていたが、実施の形態5では部品点数を削減し、さらに磁石200の加工費を削減できる構造を提供する。
図12Aに示すように、回転子100は総磁極の半数を鉄心で置き換え、磁石200の厚みを増やしたコンシンクエントポール構造をとる。回転子100はその磁極数の半数の同じ極性を径方向外側に有する磁石200が周方向に配置され、外径端面に外径側鉄心400が密着し、内径端面に内径側鉄心300が密着する。内径側鉄心300の総数は磁極数の半数であり、磁石200の周方向中央部周辺に分割面300aを有する。また、分割面300aに関して、実施の形態3と同様に単一平面である必要はないものとする。内径側鉄心300は、周方向に隣接する2つの磁石200の間に収まるように径方向に突出した突出部306aを有しており、内径側鉄心300の突出部306aの最外径端面305aは、外径側鉄心400の最外径端面400cと同一半径の円弧として磁極を形成する。したがって、内径側鉄心300、磁石200、外径側鉄心400に挟まれた間隙に樹脂が充填されることにより間隙充填部500aは形成される。内径側鉄心300は、固定子2との磁気回路を形成する磁極部に置いて、磁束の流れを矯正するためのフラックスバリア303bを設けてもよい。
図12Bは、実施の形態5による回転子の変形例を示す平面図である。実施の形態5による回転子100の変形例において、内径側鉄心300の分割面300aは、磁力線が交差しにくい面である各極性の中央にあることが望ましく、図12Bに示すように、分割面300aを突出部306aの中央に配置してもよい。
実施の形態5における回転子100および回転電機1によれば、磁石200は磁極数の半数個配置され、同じ極性を径方向外側に有しており、第1の鉄心である内径側鉄心300は、磁極数の半数個配置されている。また、第1の鉄心である内径側鉄心300は、内径側から磁石200の周方向端面の間に突出した突出部306aを有しており、第1の鉄心の突出部の最外径端面305aは、第2の鉄心の最外径端面400cと同一半径の円弧として磁極を形成しており、突出部306aの周方向端面は、磁石200の周方向端面と離間している。実施の形態5における回転子100および回転電機1によれば、実施の形態1における利点を維持しつつ、部品点数を半数に抑えることができ、磁石200の個数の削減も含めた加工費の抑制と自動化の難易度の緩和が可能である。
実施の形態6.
図13は、実施の形態6による回転子を示す平面図である。また、図14Aは実施の形態6による回転子100の鉄心をプレス加工においてロール材に配置するレイアウトを示す平面図である。以下、実施の形態6による回転子100および回転電機1について図13および図14Aを参照して説明する。
実施の形態6における回転子100の構造は、大部分が実施の形態5の回転子100を踏襲するものとし、実施の形態6では、内径側鉄心300の最内周面である最内径端面304aが外径側鉄心400の最外周面である最外径端面400cと同一の曲率をもつ円弧であることを特徴とする。このような形状とすることで、図14Aに示すように、プレス加工の鉄心ロール材800へのレイアウトとして、内径側鉄心300の内径に外径側鉄心400を配置することができ、コンシンクエントポール方式でもプレス加工において良好な材料歩留まりを得ることができる。また、この考え方はコンシクエントポール方式ではない他の実施の形態の場合でも適用できる。図14Bは、実施の形態6による回転子の変形例を示す平面図であり、図14Cは図14Bに示す回転子の鉄心をプレス加工においてロール材に配置するレイアウトを示す平面図である。図14Bおよび図14Cに示すように、外径側鉄心400の最外径端面400cの曲率と内径側鉄心300の最内径端面304aの曲率を同一にできれば、鉄心ロール材800における鉄心の占有率を高めることができる。
実施の形態7.
図15は、実施の形態7による回転子の樹脂部を成形する前の状態を示す平面図であり、より詳細には、成形金型に鉄心及び磁石を投入した状態を示す。図15に示すように、実施の形態7では、成形金型700の円筒部の外径側鉄心400に対向する位置に、永久磁石または電磁石700zを埋め込んでいる。鉄心は磁性体であるために、永久磁石または電磁石700zによって発生される磁力によって成形金型700に吸引された状態で樹脂が充填されるため、実施の形態7では、回転子100の外径精度を向上することができる。永久磁石の場合、成形後の離型時に磁力による摩擦力がエジェクタの力より弱く設計する必要がある。電磁石の場合、電流の設定によって磁力を制御できる。
図16は、実施の形態7による回転子の樹脂部を成形する前の状態の変形例を示す平面図である。図16に示すように、永久磁石または電磁石700zを隣り合う外径側鉄心400の間に配置する場合は、磁極の向きを図16に示すように配置すれば鉄心が吸引される。図16の配置の場合、磁石200の配向方向が周方向に沿って長くなるため、電磁石の巻き数を確保しやすく、省スペースな構成にできる。
なお、実施の形態7において、成形金型700に埋め込む永久磁石または電磁石700zは、すべてを同一の磁石とする必要はなく、例えば一部を永久磁石、残りを電磁石という構成としても良い。
実施の形態7による回転子100及び回転電機1並びに回転電機の製造方法によれば、第2の鉄心である外径側鉄心400の外周面に対向するように成形金型700に配置された永久磁石または電磁石700zによって、第2の鉄心の外周面を成形金型700の内周面に引きつけることを特徴とする。したがって、実施の形態7によれば、外形精度が向上された回転子100を得ることができる。
実施の形態8.
図17は、実施の形態8による回転子の樹脂部を成形する前の状態を示す断面図であり、より詳細には、成形金型に鉄心及び磁石を投入した状態を示す。図17に示すように、外径側鉄心400は、磁石200よりも軸方向長さが長く、樹脂充填時に内径から外径へ向かう方向に樹脂の流動圧を受ける。また、外径側鉄心400を成形金型700内周である下型内径端面700aaに押し付ける樹脂の流動方向とするために、樹脂を注入するゲート700yを外径側鉄心400よりも内径側に配置してある。またさらに、内径側鉄心300も外径方向に押して磁石200と密着させたほうが良いため、ゲート700yは内径側鉄心300よりも内側に配置することが望ましい。
図18は、実施の形態8による回転子の樹脂部を成形する前の状態の変形例を示す断面図である。図18に示すように、成形金型700のサイズの制約でゲート700yを外径側鉄心400よりも内径側に配置できない場合に、外径側鉄心400の磁石200よりも軸方向に長い部分をテーパ形状にすることで、外径側鉄心400を外径方向に押し付ける分力を発生させ、外径側鉄心400を成形金型700に押し付けることができる。内径側鉄心300も同様に内周側をテーパ形状にすることで、内径側鉄心300を外径方向に押し付けることができる。
なお、テーパ形状は稼働式パンチまたは複数列の順送プレス金型で積層できるが、鍛造した鉄部品または圧粉鉄心で代用してもいい。
以上のように、実施の形態8による回転子100及び回転電機1並びに回転電機の製造方法によれば、第2の鉄心である外径側鉄心400は、磁石200の軸方向の長さよりも長い部分を有しており、磁石200よりも長い部分に流動樹脂を押し当てることで第2の鉄心を成形金型700に押し付けて成形するものである。また、第1の鉄心である内径側鉄心300は、軸方向端面に向かうにつれて、内周側から外周側に径方向厚みが狭くなるテーパ形状を有しており、テーパ形状に流動樹脂を押しあてることにより、第1の鉄心、磁石200、第2の鉄心を成形金型700に押し付け、磁石200と第1の鉄心及び第2の鉄心を密着させて形成するものである。
実施の形態1から実施の形態8により成形された回転子100は、位置決めピン700b、700c、700dなどにより磁石200、鉄心を支えた部分に樹脂が充填されず、磁石200と鉄心の位置決めで支えた部分が露出している。
図19は、実施の形態7、実施の形態8による回転子を下型側から見た平面図である。図19に示すように、回転子100では、外径側鉄心400と磁石200の周方向の位置決めをした箇所が露出している。回転子100は、磁石200の周方向端面に、樹脂が充填されていない、間隙充填部500aが形成されていない位置決め跡である露出部800cを有している。位置決め跡である露出部800cは、位置決めピン700cを設けた位置に対応する。また、回転子100は、外径側鉄心400の周方向端面に、樹脂が充填されていない、間隙充填部500aが形成されていない位置決め跡である露出部800bを有している。位置決め跡である露出部800bは、位置決めピン700bを設けた位置に対応する。位置決め跡である露出部800c、800bは、磁石200、外径側鉄心400の周方向端面の一部または全部に形成される。
また、他の実施の形態でも同様に位置決めに使用した部分が露出する特徴がある。図20は、実施の形態5による回転子を下型側から見た平面図である。また、図21は、実施の形態5による回転子の変形例を下型側から見た平面図である。例えば、実施の形態5を示したコンシクエントポール構造の場合は図20、図21のような位置決め跡である露出部800aの形状となる。図20、図21に示すように、回転子100は、磁石200の周方向端面の一部または全部に樹脂が充填されていない、間隙充填部500aが形成されていない位置決め跡である露出部800aを有している。位置決め跡である露出部800aは、位置決めピン700c、700bを設けた位置に対応する。
図22は、実施の形態5による回転子の第2の変形例を下型側から見た平面図である。また、図23は、図20から図22の拡大図であり、回転子の磁石から内径側鉄心への漏れ磁束を示す図である。さらに、図24は、図12Aまたは図12Bの拡大図であり、回転子の磁石から内径側鉄心への漏れ磁束を示す図である。
成形金型700の位置決め形状で外径側鉄心400及び磁石200の周方向の位置決めをするため、図19、図23に示すように、内径側鉄心300に磁石200をはめ込む凹みを無くすことができ、図23に図示した破線矢印のような磁石200から内径側鉄心300への漏れ磁束を低減し、回転子100の効率を上げることができる。
また、図22に示すように、磁石200を成形金型700に押し付ける方向と同一の向きに、磁石200の周方向の幅よりも大きい間隔で、内径側鉄心300の分割面300aを設けることで、内径側鉄心300の分割面300aにおいて反力を受けずに径方向に沿う磁石200の厚み方向に内径側鉄心300を移動させることができるため、磁石200の厚みばらつきをより積極的に吸収することができ、磁気抵抗を減らすことができる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 回転電機、2 固定子、3 エアギャップ、4 ティース、5 固定子巻線、100 回転子、200 磁石、300 内径側鉄心、300a 分割面、300b 磁石側外径端面、300c 磁石当て面、300d 径方向厚み、301a 補強孔、303b フラックスバリア、304a 最内径端面、305a 最外径端面、306a 突出部、400 外径側鉄心、400a 磁石側内径端面、400b テーパ部、400c 最外径端面、401a 補強孔、402a 突起部、500 樹脂部、500a 間隙充填部、500b 内径充填部、500c、500d エンドプレート部、600 主軸、700 成形金型、700a 下型、700aa 下型内径端面、700b、700c、700d 位置決めピン、700e 上型、700f スペーサ、700g 底面、700h 基部、700i ばね、700j 開口部、700k 嵌め合い部、700z 永久磁石または電磁石、700y ゲート、800 鉄心ロール材、800a、800b、800c 露出部

Claims (19)

  1. 回転軸となる主軸と、
    前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、
    前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、
    前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、
    前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を備え、
    前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体は、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、
    前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、
    前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しておらず、
    前記第1の樹脂部と前記第2の樹脂部は、前記構造体の軸方向両端面において第3の樹脂部により連結されており、
    前記磁石の前記周方向端面の一部または全部には、前記第2の樹脂部が充填されていない露出部を有することを特徴とする回転子。
  2. 前記第2の鉄心の前記周方向端面は、径方向外側に向かうにつれて周方向幅が狭くなるテーパ形状であることを特徴とする請求項1に記載の回転子。
  3. 前記第1の鉄心と前記第2の鉄心の少なくとも一方には、軸方向に貫通する孔部に樹脂が充填されることにより第4の樹脂部が形成されており、
    前記第4の樹脂部は、前記第3の樹脂部と連結されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転子。
  4. 回転軸となる主軸と、
    前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、
    前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、
    前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、
    前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を備え、
    前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体は、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、
    前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、
    前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しておらず、
    前記第1の鉄心の前記分割面は、前記磁石の周方向中央に位置することを特徴とする回転子。
  5. 前記第2の鉄心は、前記周方向端面に突起部を有することを特徴とする請求項1または請求項4に記載の回転子。
  6. 前記第2の鉄心の軸方向の長さは、前記磁石の軸方向の長さよりも長いことを特徴とする請求項1または請求項4に記載の回転子。
  7. 回転軸となる主軸と、
    前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、
    前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、
    前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、
    前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を備え、
    前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体は、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、
    前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、
    前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しておらず、
    前記第2の鉄心の軸方向の長さは、前記磁石の軸方向の長さよりも長く、
    前記第2の鉄心は、前記磁石の軸方向の長さよりも長い部分が、軸方向端面に向かうにつれて内周側から外周側に径方向厚みが狭くなるテーパ形状を有することを特徴とする回転子。
  8. 回転軸となる主軸と、
    前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、
    前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、
    前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、
    前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を備え、
    前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体は、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、
    前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、
    前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しておらず、
    前記第1の鉄心は、軸方向端面に向かうにつれて内周側から外周側に径方向厚みが狭くなるテーパ形状を有することを特徴とする回転子。
  9. 前記磁石は、磁極数と等しい個数配置されていることを特徴とする請求項1、請求項4、請求項7、請求項8のいずれか1項に記載の回転子。
  10. 前記磁石は磁極数の半数個配置され、同じ極性を径方向外側に有しており、
    前記第1の鉄心は、磁極数の半数個配置されていることを特徴とする請求項1、請求項4、請求項7、請求項8のいずれか1項に記載の回転子。
  11. 回転軸となる主軸と、
    前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、
    前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、
    前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、
    前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を備え、
    前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体は、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、
    前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、
    前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しておらず、
    前記第1の鉄心の最内径端面は、前記第2の鉄心の最外径端面と同一の曲率を有する円弧であることを特徴とする回転子。
  12. 回転軸となる主軸と、
    前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、
    前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、
    前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、
    前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を備え、
    前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体は、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、
    前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、
    前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しておらず、
    前記磁石は磁極数の半数個配置され、同じ極性を径方向外側に有しており、
    前記第1の鉄心は、磁極数の半数個配置されており、
    前記第1の鉄心は、内径側から前記磁石の前記周方向端面の間に突出した突出部を有しており、
    前記第1の鉄心の前記突出部の最外径端面は、前記第2の鉄心の最外径端面と同一半径の円弧として磁極を形成しており、
    前記突出部の周方向端面は、前記磁石の前記周方向端面と離間していることを特徴とする回転子。
  13. 前記第1の鉄心の前記分割面は、前記突出部の周方向中央に位置していることを特徴とする請求項12に記載の回転子。
  14. 前記第1の鉄心の最内径端面は、前記第2の鉄心の前記最外径端面と同一の曲率を有する円弧であることを特徴とする請求項12または請求項13に記載の回転子。
  15. 請求項1、請求項4、請求項7、請求項8、請求項11、請求項12のいずれか1項に記載の回転子と径方向に対向して配置された固定子を備えたことを特徴とする回転電機。
  16. 回転軸となる主軸と、前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を有し、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体が、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しない回転子、
    前記回転子と径方向に対向して配置された固定子、を備えた回転電機の製造方法であって、
    前記回転子の内径に密着して、周方向に複数配置された前記第1の鉄心および前記第2の鉄心を内径側から押すことによって、前記第2の鉄心の外周に接する金型に前記第1の鉄心および前記第2の鉄心を押し付けながら樹脂を充填して、前記第1の樹脂部、前記第2の樹脂部を成形する工程を備えたことを特徴とする回転電機の製造方法。
  17. 回転軸となる主軸と、前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を有し、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体が、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しない回転子、
    前記回転子と径方向に対向して配置された固定子、を備えた回転電機の製造方法であって、
    前記第2の鉄心の外周面に対向するように金型に配置された永久磁石または電磁石によって、前記第2の鉄心の外周面を前記金型の内周面に引きつけることを特徴とする回転電機の製造方法。
  18. 回転軸となる主軸と、前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を有し、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体が、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しない回転子、
    前記回転子と径方向に対向して配置された固定子、を備えた回転電機の製造方法であって、
    前記第2の鉄心は、前記磁石の軸方向の長さよりも長い部分を有しており、前記磁石よりも長い部分に流動樹脂を押し当てることで前記第2の鉄心を金型に押し付けて成形することを特徴とする回転電機の製造方法。
  19. 回転軸となる主軸と、前記主軸の周囲を取り囲むように樹脂を充填して形成された第1の樹脂部と、前記第1の樹脂部の外周部に密着して配置された第1の鉄心と、前記第1の鉄心の径方向外側に取り付けられた磁石と、前記磁石の外径側端面に密着して配置された第2の鉄心と、を有し、前記第1の鉄心と前記第2の鉄心とに前記磁石が挟まれた構造体が、前記主軸に対して周方向に複数配置され、隣り合う前記第2の鉄心の周方向端面の間および隣り合う前記磁石の周方向端面の間に第2の樹脂部が形成されており、前記第1の鉄心は、隣り合う前記第1の鉄心との間に、隣り合う前記第1の鉄心の周方向端面同士が面接触する分割面を有しており、前記第2の鉄心は、隣り合う前記第2の鉄心と接しない回転子、
    前記回転子と径方向に対向して配置された固定子、を備えた回転電機の製造方法であって、
    前記第1の鉄心は、軸方向端面に向かうにつれて、内周側から外周側に径方向厚みが狭くなるテーパ形状を有しており、
    前記テーパ形状に流動樹脂を押しあてることにより、前記第1の鉄心、前記磁石、前記第2の鉄心を金型に押し付け、前記磁石と前記第1の鉄心及び前記第2の鉄心を密着させて形成することを特徴とする回転電機の製造方法。
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