JP2016127682A - 回転電気機械 - Google Patents

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大澤 康彦
Yasuhiko Osawa
康彦 大澤
浅野 能成
Yoshinari Asano
能成 浅野
善紀 安田
Yoshiaki Yasuda
善紀 安田
敦之 木藤
Nobuyuki Kifuji
敦之 木藤
祥孝 奥山
Yoshitaka Okuyama
祥孝 奥山
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Abstract

【課題】ボンド磁石の充填ゲート数を少なくして製造コストを低減させる。【解決手段】ロータコア(101)及び複数の磁石(100)を有するロータ(11)と、該ロータ(11)が挿通されるステータ(12)とを備え、磁石(100)は、ロータコア(101)を軸方向に貫通している孔である磁石スロット(S100)に充填されたボンド磁石であり、隣合う磁石スロット(S100,S100)同士は、ロータコア(101)の一部である境界部(111)により隔てられており、ボンド磁石は、境界部(111)の直上に配置された射出用のゲート(503)から隣合う2つの磁石スロット(S100,S100)に充填されており、ゲート(503)の射出口(510)の、隣合う磁石スロット(S100,S100)同士を結ぶ方向の径Dと、隣合う磁石スロット(S100,S100)同士を結ぶ方向の境界部(111)の幅Wとは、D≧Wの関係を有している。【選択図】図5

Description

本発明は、回転電気機械に関するものである。
従来より、電動機や発電機などの回転電気機械のロータを製造する工程において、ロータコアに形成された磁石スロットに、磁性粉末を含有する溶融樹脂を射出して固化させること(すなわち、射出成形)により、ロータコアの磁石スロットにボンド磁石を充填することが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2014−57392号公報
特許文献1に係る回転電気機械は、複数の磁石スロットが形成されたロータコアを有するロータと、ロータが挿通されるステータとを備え、複数の磁石スロットの各々が、一対のブリッジ部により両側壁部が構成された内側スロット部と、該一対のブリッジ部からロータコアの外縁へ延びて開口する一対の外側スロット部とに区画され、内側スロット部および一対の外側スロット部に、ボンド磁石が充填されて、ボンド磁石の射出成型に伴うロータコアの変形を抑制することを目的としているが、一対のブリッジ部が存しているため、ボンド磁石を充填するためのゲートを内側スロット部及び外側スロット部の数と同じだけ増やす必要があり、そのため射出成形の費用が増大してしまうという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ボンド磁石の充填ゲート数を少なくして製造コストを低減できる回転電気機械を提供することにある。
第1の発明は、ロータコア(101)及び複数の磁石(100)を有するロータ(11)と、該ロータ(11)が挿通されるステータ(12)とを備え、前記磁石(100)は、前記ロータコア(101)を軸方向に貫通している孔である磁石スロット(S100)に充填されたボンド磁石であり、隣合う前記磁石スロット(S100,S100)同士は、前記ロータコア(101)の一部である境界部(111)により隔てられており、前記ボンド磁石は、前記境界部(111)の直上に配置された射出用のゲート(503)から隣合う2つの前記磁石スロット(S100,S100)に充填されており、前記ゲート(503)の射出口(510)の、隣合う前記磁石スロット(S100,S100)同士を結ぶ方向の径Dと、隣合う前記磁石スロット(S100,S100)同士を結ぶ方向の前記境界部(111)の幅Wとは、D≧Wの関係を有していることを特徴とする回転電気機械である。
前記第1の発明では、射出用のゲート(503)が境界部(111)の直上に配置され、射出口(510)の径Dと境界部(111)の幅Wとの関係がD≧Wであり、ゲート(503)から隣合う2つの磁石スロット(S100,S100)にボンド磁石が充填される。
第2の発明は、前記第1の発明において、前記境界部(111)は、軸方向に対して垂直な断面において、隣合う前記磁石スロット(S100,S100)同士を結ぶ方向の窪み(120)を有していることを特徴とする回転電気機械である。
前記第2の発明では、境界部(111)の窪み(120)からボンド磁石が磁石スロット(S100,S100)に充填される。
第3の発明は、前記第1又は第2の発明において、前記境界部(111)は、少なくとも前記ゲート(503)の直下の部分が軸方向に窪んでいる回転電気機械である。
前記第3の発明では、境界部(111)の軸方向の窪みを経由してボンド磁石が磁石スロット(S100,S100)に充填される。
第4の発明は、前記第1から第3の発明のいずれか一つにおいて、隣合う前記磁石(100,100)において、前記境界部(111)に隣接する部分の径方向外側の極は同じ極である回転電気機械である。
前記第4の発明では、境界部(111)を挟んで両側の磁石(100,100)が同じ磁極となる。
第1の発明によれば、ボンド磁石の充填ゲート数を少なくして製造コストを低減できる。
第2の発明によれば、ボンド磁石の充填をより確実に行うことができる。
第3の発明によれば、ボンド磁石の充填をより確実に行うことができる。
第4の発明によれば、磁石全体で着磁が均一になる。
回転電気機械を備えた圧縮機の構成例について説明するための模式的な縦断面図である。 回転電気機械の構成例について説明するための模式的な横断面図である。 ロータの構成例について説明するための模式的な横断面図である。 成形金型の構成例について説明するための模式的な縦断面図である。 射出ゲートの位置例について説明するための模式的な横断面図である。 成形金型の下型について説明するための模式的な平面図である。 ロータの変形例1について説明するための模式的な横断面図である。 射出ゲートの位置の変形例について説明するための模式的な横断面図である。 ロータの変形例2について説明するための模式的な横断面図である。 ロータの変形例3について説明するための模式的な横断面図である。 ロータの変形例4について説明するための模式的な横断面図である。 比較例の射出ゲートの位置について説明するための模式的な横断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。
<実施形態>
(圧縮機)
図1は、この発明の実施形態による回転電気機械(10)を備えた圧縮機(1)の構成例を示している。圧縮機(1)は、例えば、空気調和機(図示を省略)に用いられ、空気調和機の室外機(図示を省略)に設置されている。圧縮機(1)は、回転電気機械(10)の他に、駆動軸(20)と、圧縮機構(30)と、ケーシング(40)とを備えている。回転電気機械(10)は、ロータ(11)と、ロータ(11)が挿通されるステータ(12)とを備えている。この例では、回転電気機械(10)は、電動機(より具体的には、埋込磁石型モータ)を構成している。回転電気機械(10)は、ケーシング(40)に収容され、駆動軸(20)を介して圧縮機構(30)を駆動するために用いられている。圧縮機構(30)は、スクロール型圧縮機構やロータリ型圧縮機構であっても良いし、その他の圧縮機構であっても良い。
(回転電気機械)
図2は、回転電気機械(10)の横断面を示している。以下の説明において、「軸方向」は、駆動軸(20)の軸心(O)の方向のことであり、「径方向」は、駆動軸(20)の軸方向と直交する方向のことであり、「周方向」は、軸心(O)を中心とした円周の方向のことであり、「外周側」は、軸心(O)からより遠い側のことであり、「内周側」は、軸心(O)により近い側のことである。また、「縦断面」は、軸方向に沿った断面のことであり、「横断面」は、軸方向に直交する断面のことである。回転電気機械(10)は、ロータ(11)と、ステータ(12)とを備えている。
〔ステータ〕
ステータ(12)は、円筒状のステータコア(201)と、コイル(202)とを備えている。
〈ステータコア〉
ステータコア(201)は、電磁鋼板をプレス加工によって打ち抜いて積層板を作製し、複数の積層板を軸方向に積層することにより構成された積層コアである。ステータコア(201)は、バックヨーク部(211)と、複数(この例では、6つ)のティース部(212,212,…)と、複数(この例では、6つ)のツバ部(213,213,…)とを備えている。バックヨーク部(211)は、ステータコア(201)の外周部に形成され、円環状に形成されている。バックヨーク部(211)の外周は、ケーシング(40)の内面に固定されている。ティース部(212)は、バックヨーク部(211)の内周面から径方向に伸びる直方体状に形成されている。ティース部(212,212,…)の間には、コイル(202)が収容されるコイル用スロット(214,214,…)が形成されている。ツバ部(213)は、ティース部(212)の内周側に連続形成されている。ツバ部(213)は、ティース部(212)よりも幅(周方向の長さ)が大きく構成され、内周側の面が円筒面に形成されている。ツバ部(213)の円筒面は、ロータ(11)の外周面(円筒面)と所定の距離(エアギャップ(G))を隔てて対向している。
〈コイル〉
コイル(202)は、いわゆる集中巻方式により、ティース部(212)に巻回されている。すなわち、1つのティース部(212)ごとにコイル(202)が巻回され、巻回されたコイル(202)は、コイル用スロット(214)内に収容されている。これにより、ティース部(212,212,…)の各々において電磁石が形成されている。なお、コイルの巻方式は集中巻方式に限定されず、分布巻方式であってもよい。
〔ロータ〕
次に、図2,3を参照して、ロータ(11)について説明する。ロータ(11)は、円柱状に形成されたロータコア(101)と、複数(この例では、8個)の磁石(100,100,…)とを有している。
〈ロータコア〉
ロータコア(101)は、電磁鋼板をプレス加工によって打ち抜いて積層板を作製し、複数の積層板を軸方向に積層することにより構成されている。ロータコア(101)の中心には、軸穴(S110)が形成されている。軸穴(S110)には、焼き嵌めなどによって駆動軸(20)が固定されている。また、ロータコア(101)には、複数(この例では、8つ)の磁石スロット(S100,S100,…)が形成されている。
−磁石スロット−
磁石スロット(S100,S100,…)は、軸心(O)回りに所定のピッチ(この例では、45°ピッチ)でロータコア(101)に形成されている。磁石スロット(S100)は、ロータコア(101)を軸方向に貫通している孔であり、周囲をロータコア(101)により囲繞されている。この例では、磁石スロット(S100)の横断面形状は、への字型である。
−磁石−
磁石スロット(S100,S100,…)の各々にボンド磁石が充填されて、磁石(100,100,…)が形成されている。ボンド磁石は、磁性粉末(例えば、ネオジム鉄ボロン系の磁石やフェライト磁石などの粉末)を含有する溶融樹脂からなっており、このボンド磁石を磁石スロット(S100,S100,…)に射出して固化すること(すなわち、射出成形)により磁石(100,100,…)が形成されている。磁石(100,100,…)の形状は磁石スロット(S100,S100,…)と同形状である。
−境界部−
隣接する2つの磁石(100,100)を隔てるロータコア(101)の一部は、同磁極間の境界部(111)と異磁極間の境界部(112)の2種類であって、この2種類は周方向に交互に並んでいる。本実施形態では、横断面において8つの磁石(100,100,…)が全体で正方形となる配置となっており、同磁極間の境界部(111)は正方形の各辺の中央部にあり、異磁極間の境界部(112)は正方形の角部にある。なお、正方形の角部は、径方向外側に少し突き出す形状となっている。
〔成形金型〕
次に、図4,図5,図6を参照して、ボンド磁石の射出成形の際に使用される成形金型(50)について説明する。成形金型(50)は、上型(51)と、下型(52)とによって構成されている。なお、図4は、図6のV−V線における断面に対応している。
〈上型〉
図4のように、上型(51)は、注入口(501)と、スプールランナ(502)と、複数のゲート(503,503,…)とを有している。注入口(501)には、溶融樹脂が注入される。スプールランナ(502)は、注入口(501)に注入された溶融樹脂をゲート(503,503,…)に供給する。ゲート(503,503,…)は、スプールランナ(502)から供給された溶融樹脂を、その先端の射出口(510)から射出する。また、図5に示すように、ゲート(503,503,…)は、ロータコア(101)の同磁極間の境界部(111,111,…)に対応する部分の直上にそれぞれ位置している。この例では、4つの同磁極間の境界部(111,111,…)にそれぞれ対応する4つのゲート(503,503,…)が設けられている。そして、ゲート(503)の射出口(510)の、隣合う磁石スロット(S100,S100)同士を結ぶ方向の径Dと、隣合う磁石スロット(S100,S100)同士を結ぶ方向の境界部(111)の幅Wとは、D≧Wの関係を有している。
〈下型〉
下型(52)は、非磁性部材によって構成されている。また、下型(52)は、円形状に形成された凹部を有している。図6のように、下型(52)の凹部の内周には、円弧状に形成された複数(この例では、4つ)の永久磁石(504,504,…)と、円弧状に形成された複数(この例では、4つ)のポールピース(505,505,…)が設けられている。さらに、永久磁石(504,504,…)の内周には、円弧状に形成された複数(この例では、4つ)の接触部材(506,506,…)が設けられている。そして、下型(52)の凹部の底面とポールピース(505,505,…)の内周面および接触部材(506,506,…)の内周面とによって、ロータコア(101)を収容するためのロータコア収容部(500)が構成されている。
《永久磁石》
永久磁石(504)は、永久磁石(504)の周方向の一端がN極となるとともに周方向の他端がS極となるように、周方向に磁化されている。また、永久磁石(504,504,…)は、N極同士およびS極同士が対向するように、所定のピッチ(この例では、90°ピッチ)で下型(52)の凹部の内周面に固定されている。
《ポールピース》
ポールピース(505)は、磁性材料(例えば、鉄など)によって構成されている。また、ポールピース(505,505,…)は、永久磁石(504,504,…)の間にそれぞれ配置されるように、下型(52)の凹部の内周面に固定されている。ポールピース(505,505,…)の内周面は、ロータコア収容部(500)に収容されたロータコア(101)の外周面に所定の間隔(エアギャップ)を隔てて対向するように、ロータコア(101)の半径よりも大きい曲率半径を有する円筒面状に形成されている。
《接触部材》
接触部材(506)は、非磁性材料(例えば、ステンレスなど)によって構成されている。また、接触部材(506,506,…)は、永久磁石(504,504,…)の内周面にそれぞれ固定されている。
〔ロータの製造工程〕
次に、成形金型(50)を用いたロータ(11)の製造工程について説明する。
〈セット工程〉
まず、ポールピース(505,505,…)の内周面がロータコア(101)の外周面(より具体的には、ロータ(11)の磁極となる部分)に所定の間隔を隔てて対向するとともに、接触部材(506,506,…)の内周面がロータコア(101)の異磁極間の境界部(112,112,…)に該当する部分に最接近するように、下型(52)のロータコア収容部(500)にロータコア(101)が収容される。なお、ロータコア(101)の軸方向の一方の開口端部は、ロータコア収容部(500)の底面によって閉塞されている。次に、ゲート(503,503,…)がロータコア(101)の同磁極間の境界部(111,111,…)に該当する部分の、軸方向の他方の開口端部にそれぞれ対向するように、上型(51)と下型(52)とが重ね合わされる。
〈射出工程〉
次に、射出ユニット(図示を省略)によって、上型(51)の注入口(501)にボンド磁石となる溶融樹脂が注入される。注入口(501)に注入された溶融樹脂は、スプールランナ(502)を経由してゲート(503,503,…)の射出口(510,510,…)からロータコア(101)の磁石スロット(S100,S100,…)にそれぞれ射出される。このとき、図5に示すように、ゲート(503,503,…)は同磁極間の境界部(111,111,…)の直上に配置されて、D≧Wとなっている。このような関係であるので、射出口(510)から射出された溶融樹脂は、隣合う磁石スロット(S100,S100)の中へと容易に充填される。本例では、Dの方がWよりも大きいが,DとWが等しくても、同磁極間の境界部(111)の上面から溶融樹脂が隣合う磁石スロット(S100,S100)の中へと充填されていく。D>Wである方が溶融樹脂の充填が容易であり好ましい。
ロータコア(101)の磁石スロット(S100,S100,…)への溶融樹脂の充填が完了すると、溶融樹脂が固化される。このようにして、磁石(100,100,…)が形成される。また、永久磁石(504,504,…)からポールピース(505,505,…)を通過してロータコア(101)のボンド磁石に向かう磁束により、磁石(100,100,…)の磁場配向および着磁が行われる。このとき、同磁極間の境界部(111)を挟んで隣接する磁石(100,100)の径方向の外側表面は、同じ極が形成される。一方、異磁極間の境界部(112)を挟んで隣接する磁石(100,100)の径方向の外側表面は、異なる極同士になる。
なお、磁石(100,100,…)には射出口(510,510,…)の跡が残るため、ゲート(503,503,…)の位置は、完成後のロータコア(101)から容易に判明する。
〈取り外し工程〉
次に、上型(51)と下型(52)とが分離され、下型(52)のロータコア収容部(500)からロータ(11)(すなわち、磁石スロット(S100,S100,…)にボンド磁石が充填されたロータコア(101))が取り外される。このようにして、ロータ(11)が製造される。
〔効果〕
以上のように、本例では8つの磁石スロット(S100,S100,…)に対して、4つのゲート(503,503,…)によりボンド磁石を充填できるため射出成形時のコストを低減させることができる。図12に示す比較例のように、従来は1つの磁石スロット(S100)に対して1つのゲート(503)を対応させていたので、8つのゲート(503,503,…)が必要になっていた。そのため、スプールランナ(502c,502c,…)も8つ必要となり、射出の圧力を高めたり、8つのスプールランナ(502c,502c,…)それぞれに同じ量・速度で溶融樹脂を流す制御が必要になるとともに、溶融樹脂の無駄も多くスプールランナ(502c,502c,…)自体もコスト増の原因となっていた。けれども本例ではゲート(503,503,…)数を比較例の半分にできるため、射出成形時のコストを低減させることができる。
また、ボンド磁石の射出成形の際に、磁石スロット(S100,S100,…)の各々において、異磁極間の境界部(112)に隣接する部分が射出圧によって外へと膨らもうとし、それによりロータコア(101)を径方向外側への膨らまさせて変形させる応力がロータコア(101)にかかる。しかしながら、同磁極間の境界部(111)の存在により、ボンド磁石の射出成形に伴うロータコア(101)の径方向外側への膨らみ変形を抑制することができ、ロータ(11)とステータ(12)との間のエアギャップ(G)の精度劣化を抑制することが可能となる。
さらには、ゲート(503,503,…)は同磁極間の境界部(111,111,…)の直上に配置されてボンド磁石が形成されるため、同じ磁極となる隣接する2つの磁石(100,100))の隣接部分から着磁されることになる。通常は1つの磁極の中央部分は着磁されにくいのであるが、本例ではその部分に最初に充填されるため、中央部分の着磁不良が生じにくく、全体に均一な着磁となる。とくに、比透磁率が1.1以上のボンド磁石を用いると、磁石(100)全体でより均一な着磁となり好ましい。
(ロータコアの変形例1)
図7のように、同磁極間の境界部(111a,111a,…)が、軸方向に対して垂直な断面において、隣合う磁石スロット(S100a,S100a)同士を結ぶ方向の窪み(120,120,…)を有している形状のロータコア(101a)及びロータ(11a)であってもよい。この場合、この窪み(120,120,…)により図3のロータコア(101)よりもより確実に溶融樹脂が磁石スロット(S100a)内に充填されていく。
変形例1のロータコア(102)を用いた回転電気機械も図2に示す回転電気機械と同じ効果を奏する。
(射出ゲートの位置の変形例)
図8のように、図3のロータコア(101)に対して、ゲート(503,503,…)を異磁極間の境界部(112,112,…)の直上に配置してもよい。本変形例でも、射出口(510)の径は異磁極間の境界部(112)の幅以上の大きさである。本変形例でもゲート(503,503,…)を4つにできるが、スプール(502b)は図5に示す例よりも長くなり、また、図5に示す例よりも磁石(100)全体での着磁の均一性は低くなる。しかし、本変形例のロータコア(101)を用いた回転電気機械も図2に示す回転電気機械と同じ効果を奏する。
(ロータコアの変形例2)
図9のように、磁石スロット(S103,S103,…)の横断面形状すなわち磁石の横断面形状が、円弧の一部であるロータコア(103)及びロータ(13)であってもよい。ロータコア(103)全体では、横断面における各磁石の配置は、正方形の各辺が中心側に窪んだ弧である形状となるような配置である。
本変形例では、同磁極間の境界部(113,113,…)の直上にゲート(513a,513a,…)を配置して射出成形を行う場合と、異磁極間の境界部(114,114,…)の直上にゲート(513b,513b,…)を配置して射出成形を行う場合の2つの製造方法のどちらかを採用することが可能であり、前者の場合は、図5に示す方法と同じ効果を奏し、後者の場合は、図8に示す方法と同じ効果を奏する。
(ロータコアの変形例3)
図10のように、磁石スロット(S105,S105,…)の横断面形状すなわち磁石の横断面形状がへの字型であって、ロータコア(105)全体において、横断面における各磁石の配置が、正方形の各辺が中心側に窪んだ八角形である形状となるような配置のロータコア(105)及びロータ(15)であってもよい。
本変形例では、同磁極間の境界部(115,115,…)の直上にゲート(515a,515a,…)を配置して射出成形を行う場合と、異磁極間の境界部(116,116,…)の直上にゲート(515b,515b,…)を配置して射出成形を行う場合の2つの製造方法のどちらかを採用することが可能であり、前者の場合は、図5に示す方法と同じ効果を奏し、後者の場合は、図8に示す方法と同じ効果を奏する。
(ロータコアの変形例4)
図11のように、磁石スロット(S107,S107,…)の横断面形状すなわち磁石の横断面形状がへの字の一方の端をさらに内側に屈曲させた形状であって、ロータコア(107)全体で、横断面における各磁石の配置が、正方形の各辺が途中から外側に屈曲して中央部が外側に突き出した十六角形である形状となるような配置のロータコア(107)及びロータ(17)であってもよい。
本変形例では、同磁極間の境界部(117,117,…)の直上にゲート(517a,517a,…)を配置して射出成形を行う場合と、異磁極間の境界部(118,118,…)の直上にゲート(517b,517b,…)を配置して射出成形を行う場合の2つの製造方法のどちらかを採用することが可能であり、前者の場合は、図5に示す方法と同じ効果を奏し、後者の場合は、図8に示す方法と同じ効果を奏する。
(ロータコアの変形例5)
図3に示すロータコア(101)及びロータ(11)において、同磁極間の境界部(111,111,…)が軸方向に窪んでいる形状であってもよい。例えば、ロータコア(101)を構成する積層板の最上部の1枚または数枚を、同磁極間の境界部(111,111,…)も打ち抜いた形状のものとすることにより、前述のロータコアの形状とすることができる。また、少なくともゲート(503,503,…)直下の部分だけが窪んでいればよい。本変形例のロータコアに対して同磁極間の境界部の直上にゲートを配置して射出成形を行えば、図5に示す方法と同様な効果を奏するとともに、溶融樹脂をより容易に磁石スロット(S100,S100,…)の中に射出することができる。
<その他の実施形態>
上述の実施形態及び変形例は本願発明の例示であって、本願発明はこれらの例に限定されず、これらの例に周知技術や慣用技術、公知技術を組み合わせたり、一部置き換えたりしてもよいし、これらの例同士を組み合わせてもよい。また当業者であれば容易に思いつく改変発明も本願発明に含まれる。
以上説明したように、上述の回転電気機械は、圧縮機に用いられる電動機等として有用である。
11 ロータ
11a ロータ
12 ステータ
13 ロータ
15 ロータ
17 ロータ
100 磁石
101 ロータコア
101a ロータコア
103 ロータコア
105 ロータコア
107 ロータコア
111 境界部
111a 境界部
112 境界部
113 境界部
114 境界部
115 境界部
116 境界部
117 境界部
118 境界部
120 窪み
503 ゲート
513a ゲート
513b ゲート
515a ゲート
515b ゲート
517a ゲート
517b ゲート
510 射出口
S100 磁石スロット
S100a 磁石スロット
S103 磁石スロット
S105 磁石スロット
S107 磁石スロット

Claims (4)

  1. ロータコア(101)及び複数の磁石(100)を有するロータ(11)と、該ロータ(11)が挿通されるステータ(12)とを備え、
    前記磁石(100)は、前記ロータコア(101)を軸方向に貫通している孔である磁石スロット(S100)に充填されたボンド磁石であり、
    隣合う前記磁石スロット(S100,S100)同士は、前記ロータコア(101)の一部である境界部(111)により隔てられており、
    前記ボンド磁石は、前記境界部(111)の直上に配置された射出用のゲート(503)から隣合う2つの前記磁石スロット(S100,S100)に充填されており、
    前記ゲート(503)の射出口(510)の、隣合う前記磁石スロット(S100,S100)同士を結ぶ方向の径Dと、隣合う前記磁石スロット(S100,S100)同士を結ぶ方向の前記境界部(111)の幅Wとは、D≧Wの関係を有していることを特徴とする、回転電気機械。
  2. 前記境界部(111)は、軸方向に対して垂直な断面において、隣合う前記磁石スロット(S100,S100)同士を結ぶ方向の窪み(120)を有していることを特徴とする、請求項1に記載されている回転電気機械。
  3. 前記境界部(111)は、少なくとも前記ゲート(503)の直下の部分が軸方向に窪んでいる、請求項1又は2に記載されている回転電気機械。
  4. 隣合う前記磁石(100,100)において、前記境界部(111)に隣接する部分の径方向外側の極は同じ極である、請求項1から3のいずれか一つに記載されている回転電気機械。
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