JP7480686B2 - トナー、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、トナー、画像形成装置及び画像形成方法に関する。
電子写真方式を利用する画像形成装置は、通常、現像剤を担持する現像剤担持体(トナー担持体)と、現像剤層(トナー層)の厚さを規制する層厚規制部材とを含む現像装置を備える。現像剤には、トナーのみを含む1成分現像剤と、トナー及びキャリアを含む2成分現像剤とがある。
また、1成分現像剤には、トナー粒子が磁性粉を含む磁性1成分現像剤と、トナー粒子が磁性粉を含まない非磁性1成分現像剤とがある。非磁性1成分現像剤により現像する方式では、現像装置において、層厚規制部材(例えば、層厚規制ブレード)がトナー担持体の表面に当接するように設けられる。以下、層厚規制部材がトナー担持体の表面に当接するように設けられた現像装置を用いて、非磁性1成分現像剤により現像する方式を、「非磁性1成分現像方式」と記載することがある。
非磁性1成分現像方式で画像を形成する場合、層厚規制部材がトナー担持体の表面に当接しているため、層厚規制部材にトナーが付着しやすくなる。層厚規制部材にトナーが付着すると、画像不良(より具体的には、筋等)が発生しやすくなる。
画像不良の発生を抑制するために、特許文献1に記載のトナーでは、外添剤粒子としてポリテトラフルオロエチレン粒子が使用されている。
特開2010-197732号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術だけでは、低温定着性を確保しつつ、非磁性1成分現像方式で画像を形成する場合において画像不良の発生を抑制できるトナーを得ることは難しい。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、低温定着性を確保しつつ、非磁性1成分現像方式で画像を形成する場合において画像不良の発生を抑制できるトナーを提供することである。また、本発明の別の目的は、非磁性1成分現像方式で画像を形成する場合において画像不良の発生を抑制できる画像形成装置及び画像形成方法を提供することである。
本発明に係るトナーは、トナー粒子を含む。前記トナー粒子は、結着樹脂を含むトナー母粒子と、前記トナー母粒子の表面に付着した外添剤とを備える。前記外添剤は、フッ素含有粒子を含む。前記フッ素含有粒子は、少なくとも表層にフッ素原子を含む。前記フッ素含有粒子の量は、前記トナー母粒子100質量部に対して、0.10質量部以上0.50質量部以下である。前記トナー5g及びノニオン界面活性剤50gを含む水系分散液500mL中で出力200W、周波数28kHz、振幅25μmの超音波振動を5分間加える超音波処理を実施したとき、前記トナー母粒子から脱離せずに付着している前記フッ素含有粒子の量が、前記超音波処理を実施する前の前記フッ素含有粒子の付着量に対して、0質量%以上20質量%以下である。
本発明に係る画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体の表面に形成された静電潜像に非磁性1成分現像剤を供給して、前記静電潜像を現像する現像装置とを備える。前記非磁性1成分現像剤は、本発明に係るトナーである。前記現像装置は、前記トナーを担持するトナー担持体と、前記トナーから構成されるトナー層の厚さを規制する層厚規制部材とを有し、前記トナー担持体上に当接させた前記層厚規制部材により前記トナー層を形成しつつ、前記静電潜像に前記トナーを供給するように構成される。
本発明に係る画像形成方法は、本発明に係るトナーを非磁性1成分現像剤として用いる画像形成方法であり、次に示す静電潜像形成工程と現像工程とを含む。
前記静電潜像形成工程では、像担持体の表面に静電潜像を形成する。前記現像工程では、トナー担持体上に当接させた層厚規制部材により、前記トナーから構成されるトナー層を形成しつつ、前記静電潜像に前記トナーを供給して、前記静電潜像を現像する。
本発明に係るトナーによれば、低温定着性を確保しつつ、非磁性1成分現像方式で画像を形成する場合において画像不良の発生を抑制できる。また、本発明に係る画像形成装置及び画像形成方法によれば、非磁性1成分現像方式で画像を形成する場合において画像不良の発生を抑制できる。
本発明の第1実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子の断面構造の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す図である。 図2の画像形成装置が備える現像装置の構成を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。まず、本明細書中で使用される用語について説明する。「フッ素樹脂」とは、フッ素原子を含む樹脂を指す。「構成樹脂」とは、樹脂粒子を構成する樹脂を指す。「フッ素樹脂粒子」とは、構成樹脂がフッ素樹脂である樹脂粒子を指す。トナーは、トナー粒子の集合体(例えば粉体)である。外添剤は、外添剤粒子の集合体(例えば粉体)である。粉体(より具体的には、トナー粒子の粉体、外添剤粒子の粉体等)に関する評価結果(形状、物性等を示す値)は、何ら規定していなければ、粉体から粒子を相当数選び取って、それら粒子の各々について測定した値の個数平均である。
粒子(より詳しくは、粒子の粉体)の体積中位径(D50)の測定値は、何ら規定していなければ、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製「LA-950」)を用いて測定した、体積基準のメディアン径である。粉体の個数平均一次粒子径は、何ら規定していなければ、走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製「JSM-7401F」)及び画像解析ソフトウェア(三谷商事株式会社製「WinROOF」)を用いて測定した、100個の一次粒子の円相当径(ヘイウッド径:一次粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径)の個数平均値である。なお、粒子の個数平均一次粒子径は、特に断りがない限り、粉体中の粒子の個数平均一次粒子径(粉体の個数平均一次粒子径)を指す。
帯電性の強さは、何ら規定していなければ、摩擦帯電のし易さである。例えば、日本画像学会から提供される標準キャリア(負帯電極性トナー用標準キャリア:N-01、正帯電極性トナー用標準キャリア:P-01)と測定対象(例えばトナー)とを混ぜて攪拌することで、測定対象を摩擦帯電させる。摩擦帯電させる前と後とでそれぞれ、例えば吸引式小型帯電量測定装置(トレック社製「MODEL 212HS」)で測定対象の帯電量を測定する。摩擦帯電の前後での帯電量の変化が大きい測定対象ほど帯電性が強いことを示す。
「シリカ基体」とは、フッ素原子を導入する処理(表面処理)が施されていないシリカ粒子を指す。本明細書中では、シリカ基体も、シリカ基体に表面処理を施して得たシリカ粒子も、「シリカ粒子」と記載することがある。
以下、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。
<第1実施形態:トナー>
本発明の第1実施形態に係るトナーは、例えば正帯電性トナーとして、静電潜像の現像に好適に用いることができる。第1実施形態に係るトナーは、トナー粒子(それぞれ後述する構成を有する粒子)の集合体(例えば粉体)である。第1実施形態に係るトナーは、例えば、非磁性1成分現像剤である。非磁性1成分現像剤は、現像装置内において、トナー担持体又は層厚規制部材との摩擦により、例えば正に帯電する。
第1実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子は、結着樹脂を含むトナー母粒子と、トナー母粒子の表面に付着した外添剤とを備える。外添剤は、フッ素含有粒子を含む。フッ素含有粒子は、少なくとも表層にフッ素原子を含む。フッ素含有粒子の量は、トナー母粒子100質量部に対して、0.10質量部以上0.50質量部以下である。第1実施形態に係るトナー5g及びノニオン界面活性剤50gを含む水系分散液500mL中で出力200W、周波数28kHz、振幅25μmの超音波振動を5分間加える超音波処理を実施したとき、トナー母粒子から脱離せずに付着しているフッ素含有粒子の量が、超音波処理を実施する前のフッ素含有粒子の付着量に対して、0質量%以上20質量%以下である。
以下、トナー母粒子100質量部に対するフッ素含有粒子の量(単位:質量部)を、「フッ素付着量」と記載することがある。また、トナー5g及びノニオン界面活性剤50gを含む水系分散液500mL中で出力200W、周波数28kHz、振幅25μmの超音波振動を5分間加える超音波処理を、「特定超音波処理」と記載することがある。また、特定超音波処理を実施した際において、特定超音波処理を実施する前のフッ素含有粒子の付着量に対する、トナー母粒子から脱離せずに付着しているフッ素含有粒子の量(単位:質量%)を、「フッ素付着率」と記載することがある。フッ素付着率は、フッ素含有粒子の脱離性(トナー母粒子からのフッ素含有粒子の脱離のしやすさ)の指標となる。つまり、フッ素付着率が小さいほど、トナー母粒子からフッ素含有粒子が脱離しやすくなる傾向がある。フッ素付着率の測定方法は、後述する実施例と同じ方法又はそれに準ずる方法である。
第1実施形態に係るトナーは、上述の構成を備えることにより、低温定着性を確保しつつ、非磁性1成分現像方式で画像を形成する場合において画像不良の発生を抑制できる。その理由は、以下のように推測される。
第1実施形態に係るトナーでは、外添剤がフッ素含有粒子を含む。フッ素含有粒子は、表層にフッ素原子を含んでいるため、他の物質との間の摩擦力が比較的小さい。また、第1実施形態に係るトナーでは、フッ素付着率が0質量%以上20質量%以下であるため、トナー母粒子からフッ素含有粒子が比較的脱離しやすい。このため、第1実施形態に係るトナーでは、現像装置内においてトナー母粒子から脱離したフッ素含有粒子が層厚規制部材に付着し、トナーと層厚規制部材との間の摩擦力が比較的小さくなる傾向がある。更に、第1実施形態に係るトナーでは、フッ素付着量が0.10質量部以上であるため、トナー粒子と層厚規制部材との間の摩擦力を低減するために十分な量のフッ素含有粒子を、層厚規制部材に供給できる。これらのことから、第1実施形態に係るトナー(例えば、一部のフッ素含有粒子が脱離した後のトナー)は、非磁性1成分現像方式で画像を形成する際、層厚規制部材に付着しにくい傾向がある。よって、第1実施形態に係るトナーは、非磁性1成分現像方式で画像を形成する場合において、層厚規制部材にトナーが付着することに起因する画像不良(より具体的には、筋等)の発生を抑制できる。
また、フッ素付着率が大きくなりすぎると、トナー層を構成するトナーの量が過剰に増える傾向がある。これに対し、第1実施形態に係るトナーでは、フッ素付着率が20質量%以下である。このように、第1実施形態に係るトナーでは、トナー層を構成するトナーの量が過剰に増えない程度に、フッ素付着率の上限が設定されている。よって、第1実施形態に係るトナーによれば、トナー層を構成するトナーの量が過剰に増えることに起因する画像不良(より具体的には、かぶり等)の発生を抑制できる。
以上説明したように、第1実施形態に係るトナーは、層厚規制部材にトナーが付着することに起因する画像不良、及びトナー層を構成するトナーの量が過剰に増えることに起因する画像不良の発生を抑制できるため、非磁性1成分現像方式で画像を形成する場合において画像不良の発生を抑制できる。
また、トナーの定着時においてフッ素含有粒子が過剰に存在していると、トナーの低温定着性の確保が困難となる場合がある。これに対し、第1実施形態に係るトナーでは、フッ素付着率が20質量%以下であり、かつフッ素付着量が0.50質量部以下である。このように、第1実施形態に係るトナーでは、トナーの定着時においてフッ素含有粒子が過剰に増えない程度に、フッ素付着率の上限及びフッ素付着量の上限が設定されている。よって、第1実施形態に係るトナーによれば、トナーの低温定着性を確保できる。
像担持体表面のクリーニング部材としてクリーニングブレードを備えた画像形成装置(以下、クリーニングブレード付き画像形成装置と記載することがある)の非磁性1成分現像剤として、第1実施形態に係るトナーを使用する場合、第1実施形態に係るトナーは、耐フィルミング性に優れる。第1実施形態に係るトナーは、フッ素付着量が0.10質量部以上0.50質量部以下であり、かつフッ素付着率が0質量%以上20質量%以下であるため、クリーニングブレードと像担持体(例えば、感光体ドラム)との間の摩擦力が適切な範囲に調整されるからである。同じ理由から、クリーニングブレード付き画像形成装置の非磁性1成分現像剤として、第1実施形態に係るトナーを使用する場合、像担持体の表面(例えば、感光層の表面)の摩耗を抑制することができる。
第1実施形態において、トナーの低温定着性をより容易に確保しつつ、非磁性1成分現像方式で画像を形成する場合において画像不良の発生をより抑制するためには、フッ素付着量が0.10質量部以上0.20質量部以下であることが好ましい。
第1実施形態において、トナーの低温定着性をより容易に確保しつつ、非磁性1成分現像方式で画像を形成する場合において画像不良の発生をより抑制するためには、フッ素付着率が0質量%以上8質量%以下であることが好ましい。特に、第1実施形態に係るトナーが正帯電性トナーである場合、フッ素付着率を0質量%以上8質量%以下とすることにより、耐かぶり性に優れるトナーが得られる。
第1実施形態において、トナーの低温定着性をより容易に確保しつつ、非磁性1成分現像方式で画像を形成する場合において画像不良の発生をより抑制するためには、フッ素含有粒子の個数平均一次粒子径は、50nm以上500nm以下であることが好ましく、50nm以上85nm以下であることがより好ましい。
第1実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子は、シェル層を備えないトナー粒子であってもよいし、シェル層を備えるトナー粒子(以下、カプセルトナー粒子と記載することがある)であってもよい。カプセルトナー粒子では、トナー母粒子が、結着樹脂を含むトナーコアと、トナーコアの表面を覆うシェル層とを備える。シェル層は、樹脂を含む。例えば、低温で溶融するトナーコアを、耐熱性に優れるシェル層で覆うことで、トナーの耐熱保存性及び低温定着性の両立を図ることが可能になる。シェル層を構成する樹脂中に添加剤が分散されていてもよい。シェル層は、トナーコアの表面全体を覆っていてもよいし、トナーコアの表面を部分的に覆っていてもよい。
第1実施形態において、トナー母粒子は、結着樹脂以外に、必要に応じて、内添剤(例えば、着色剤、離型剤、及び電荷制御剤の少なくとも1つ)を更に含有してもよい。
以下、第1実施形態に係るトナーの詳細について、適宜図面を参照しながら説明する。なお、参照する図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の大きさ、個数、形状等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合がある。
[トナー粒子の構成]
以下、図1を参照して、第1実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子の構成について説明する。図1は、第1実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子の断面構造の一例を示す図である。
図1に示されるトナー粒子10は、結着樹脂を含むトナー母粒子11と、トナー母粒子11の表面に付着した外添剤とを備える。外添剤は、外添剤粒子として、フッ素含有粒子12を含む。フッ素含有粒子12は、少なくとも表層にフッ素原子を含む。
フッ素含有粒子12の量(フッ素付着量)は、100質量部のトナー母粒子11に対して、0.10質量部以上0.50質量部以下である。また、トナー粒子10の粉体(トナー)は、フッ素付着率が0質量%以上20質量%以下である。
画像形成に適したトナーを得るためには、トナー母粒子11の体積中位径(D50)は、4μm以上9μm以下であることが好ましい。
以上、図1を参照しながら、第1実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子の構成の一例について説明した。
[トナー粒子の要素]
次に、第1実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子の要素について説明する。
(結着樹脂)
トナー母粒子は、例えば全成分の70質量%以上を結着樹脂が占める。このため、結着樹脂の性質がトナー母粒子全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。低温定着性に優れるトナーを得るためには、トナー母粒子は、結着樹脂として熱可塑性樹脂を含有することが好ましく、結着樹脂の全量に対して85質量%以上の割合で熱可塑性樹脂を含有することがより好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、オレフィン系樹脂(より具体的には、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等)、ビニル樹脂(より具体的には、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ビニルエーテル樹脂、N-ビニル樹脂等)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及びウレタン樹脂が挙げられる。また、これら各樹脂の共重合体、すなわち上記樹脂中に任意の繰返し単位が導入された共重合体(より具体的には、スチレン-アクリル酸エステル系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂等)も、結着樹脂として使用できる。
熱可塑性樹脂は、一種以上の熱可塑性モノマーを、付加重合、共重合、又は縮重合させることで得られる。なお、熱可塑性モノマーは、単独重合により熱可塑性樹脂になるモノマー(より具体的には、アクリル酸エステル系モノマー、スチレン系モノマー等)、又は縮重合により熱可塑性樹脂になるモノマー(例えば、縮重合によりポリエステル樹脂になる多価アルコール及び多価カルボン酸の組合せ)である。
低温定着性により優れるトナーを得るためには、トナー母粒子が、結着樹脂としてポリエステル樹脂を含有することが好ましく、結着樹脂の全量に対して90質量%以上100質量%以下の割合でポリエステル樹脂を含有することがより好ましい。ポリエステル樹脂は、一種以上の多価アルコールと一種以上の多価カルボン酸とを縮重合させることで得られる。ポリエステル樹脂を合成するための多価アルコールとしては、例えば以下に示すような、2価アルコール(より具体的には、脂肪族ジオール、ビスフェノール等)、及び3価以上のアルコールが挙げられる。ポリエステル樹脂を合成するための多価カルボン酸としては、例えば以下に示すような、2価カルボン酸、及び3価以上のカルボン酸が挙げられる。なお、多価カルボン酸の代わりに、縮重合によりエステル結合を形成できる多価カルボン酸誘導体(より具体的には、多価カルボン酸の無水物、多価カルボン酸ハライド等)を使用してもよい。
脂肪族ジオールの好適な例としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2-プロパンジオール、α,ω-アルカンジオール(より具体的には、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,12-ドデカンジオール等)、2-ブテン-1,4-ジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びポリテトラメチレングリコールが挙げられる。
ビスフェノールの好適な例としては、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、及びビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物が挙げられる。
3価以上のアルコールの好適な例としては、ソルビトール、1,2,3,6-ヘキサンテトロール、1,4-ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2-メチルプロパントリオール、2-メチル-1,2,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、及び1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。
2価カルボン酸の好適な例としては、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マロン酸、1,10-デカンジカルボン酸、コハク酸、アルキルコハク酸(より具体的には、n-ブチルコハク酸、イソブチルコハク酸、n-オクチルコハク酸、n-ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸等)、及びアルケニルコハク酸(より具体的には、n-ブテニルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n-オクテニルコハク酸、n-ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等)が挙げられる。
3価以上のカルボン酸の好適な例としては、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ブタントリカルボン酸、1,2,5-ヘキサントリカルボン酸、1,3-ジカルボキシル-2-メチル-2-メチレンカルボキシプロパン、1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8-オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、及びエンポール三量体酸が挙げられる。
(着色剤)
トナー母粒子は、着色剤を含有していてもよい。着色剤としては、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。トナーを用いて高画質の画像を形成するためには、着色剤の量が、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
トナー母粒子は、黒色着色剤を含有していてもよい。黒色着色剤の例としては、カーボンブラックが挙げられる。また、黒色着色剤は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤を用いて黒色に調色された着色剤であってもよい。
トナー母粒子は、カラー着色剤を含有していてもよい。カラー着色剤としては、例えばイエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤が挙げられる。
イエロー着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、及びアリールアミド化合物からなる群より選択される一種以上の化合物を使用できる。イエロー着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー(3、12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、191、及び194)、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、並びにC.I.バットイエローが挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、及びペリレン化合物からなる群より選択される一種以上の化合物を使用できる。マゼンタ着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド(2、3、5、6、7、19、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、及び254)が挙げられる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物、アントラキノン化合物、及び塩基染料レーキ化合物からなる群より選択される一種以上の化合物を使用できる。シアン着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー(1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、及び66)、フタロシアニンブルー、C.I.バットブルー、並びにC.I.アシッドブルーが挙げられる。
(離型剤)
トナー母粒子は、離型剤を含有していてもよい。離型剤は、例えば、耐オフセット性に優れるトナーを得るために使用される。耐オフセット性に優れるトナーを得るためには、離型剤の量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
離型剤としては、例えば、エステルワックス、ポリオレフィンワックス(より具体的には、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等)、マイクロクリスタリンワックス、フッ素樹脂ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、及びカスターワックスが挙げられる。エステルワックスとしては、天然エステルワックス(より具体的には、カルナバワックス、ライスワックス等)、及び合成エステルワックスが挙げられる。第1実施形態では、一種の離型剤を単独で使用してもよいし、複数種の離型剤を併用してもよい。
結着樹脂と離型剤との相溶性を改善するために、相溶化剤をトナー母粒子に添加してもよい。
(電荷制御剤)
トナー母粒子は、電荷制御剤を含有していてもよい。電荷制御剤は、例えば、帯電安定性又は帯電立ち上がり特性に優れるトナーを得るために使用される。トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電させることができるか否かの指標になる。
トナー母粒子に正帯電性の電荷制御剤を含有させることで、トナー母粒子のカチオン性(正帯電性)を強めることができる。また、トナー母粒子に負帯電性の電荷制御剤を含有させることで、トナー母粒子のアニオン性(負帯電性)を強めることができる。
正帯電性の電荷制御剤の例としては、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、1,2-オキサジン、1,3-オキサジン、1,4-オキサジン、1,2-チアジン、1,3-チアジン、1,4-チアジン、1,2,3-トリアジン、1,2,4-トリアジン、1,3,5-トリアジン、1,2,4-オキサジアジン、1,3,4-オキサジアジン、1,2,6-オキサジアジン、1,3,4-チアジアジン、1,3,5-チアジアジン、1,2,3,4-テトラジン、1,2,4,5-テトラジン、1,2,3,5-テトラジン、1,2,4,6-オキサトリアジン、1,3,4,5-オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン等のアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリ-ンBH/C、アジンディープブラックEW、アジンディープブラック3RL等の直接染料;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZ等の酸性染料;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルデシルヘキシルメチルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルアンモニウムクロライド、2-(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド塩化メチル4級塩等の4級アンモニウム塩;4級アンモニウムカチオン基を含む樹脂が挙げられる。これらの電荷制御剤の一種のみを使用してもよく、二種以上の電荷制御剤を組み合わせて使用してもよい。
負帯電性の電荷制御剤の例としては、キレート化合物である有機金属錯体が挙げられる。有機金属錯体としては、アセチルアセトン金属錯体、サリチル酸系金属錯体、及びこれらの塩からなる群より選択される一種以上が好ましい。
帯電安定性に優れるトナーを得るためには、電荷制御剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
(外添剤)
第1実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子は、トナー母粒子の表面に付着した外添剤を備える。外添剤は、外添剤粒子として、フッ素含有粒子の一種又は二種以上を含む。フッ素含有粒子は、その表面の一部に添加剤(より具体的には、乳化剤等)が付着していてもよい。
フッ素含有粒子としては、例えば、フッ素樹脂粒子、及びフッ素原子を導入する処理が施されたシリカ粒子(以下、「フッ素導入シリカ粒子」と記載することがある)が挙げられる。フッ素導入シリカ粒子は、シリカ基体と、シリカ基体の表面に存在する表面処理層とを有する。フッ素導入シリカ粒子の表面処理層は、フッ素原子を導入するための表面処理剤(以下、「フッ素導入処理剤」と記載することがある)で処理することにより得られた層である。つまり、フッ素導入シリカ粒子の表面処理層は、フッ素導入処理剤由来のフッ素原子を含む。
トナーの低温定着性をより容易に確保するためには、フッ素含有粒子としては、フッ素樹脂粒子が好ましい。また、トナーの流動性を良好に維持するためには、フッ素含有粒子としては、フッ素導入シリカ粒子が好ましい。
フッ素含有粒子の製造方法は、特に限定されない。また、第1実施形態に係るトナーでは、市販のフッ素含有粒子を使用することもできる。以下、フッ素含有粒子の一例であるフッ素樹脂粒子及びフッ素導入シリカ粒子について詳述する。
フッ素樹脂粒子を構成するフッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」と記載することがある)、パーフルオロアルコキシアルカン(以下、「PFA」と記載することがある)、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリジクロロジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、及びテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルコキシエチレン共重合体が挙げられる。フッ素樹脂粒子を構成するフッ素樹脂として、一種又は二種以上のフッ素樹脂を使用できる。
筋の発生をより抑制するためには、フッ素樹脂粒子としては、PTFE粒子(構成樹脂がPTFEである粒子)、又はPFA粒子(構成樹脂がPFAである粒子)が好ましい。
以下、フッ素樹脂粒子の製造方法の一例について説明する。まず、オートクレーブ内に、水(より具体的には、イオン交換水等)と、乳化剤(より具体的には、パーフルオロヘキサン酸アンモニウム等)と、ワックス(より具体的には、パラフィンワックス等)とを入れる。次いで、オートクレーブ内温を所定温度(例えば、40℃以上90℃以下の温度)に維持しつつ、窒素ガス及びフッ素樹脂の原料ガス(より具体的には、テトラフルオロエチレンガス等)でオートクレーブ内を置換する。
次いで、重合開始剤水溶液(より具体的には、過硫酸アンモニウム水溶液、ジコハク酸パーオキサイド水溶液等)を、オートクレーブ内に圧入した後、フッ素樹脂の原料ガスを連続的にオートクレーブ内に供給し、重合反応を行う。重合反応中は、例えば、オートクレーブ内温を所定温度(例えば、40℃以上90℃以下の温度)に維持し、回転速度200rpm以上300rpm以下でオートクレーブ内容物を攪拌し続ける。そして、重合開始剤水溶液の圧入開始(オートクレーブ内容物の攪拌開始)から所定時間(例えば、30分以上150分以下の時間)が経過した後、原料ガスの供給を停止するとともに、オートクレーブ内容物の攪拌を停止し、重合反応を終了させる。
次いで、凝析工程を実施する。詳しくは、まず、上記重合反応後の分散液(オートクレーブ内容物)に、濃硝酸を加えた後、濃硝酸を加えた分散液を、回転速度200rpm以上600rpm以下で所定時間(例えば、30分以上2時間以下の時間)攪拌することにより、重合物を凝析させる。次いで、凝析後の分散液を固液分離し、得られた固形物を乾燥させることにより、フッ素樹脂粒子の粉体が得られる。
フッ素樹脂粒子の個数平均一次粒子径は、上記フッ素樹脂粒子の製造方法の一例において、例えば、重合開始剤水溶液の圧入開始から原料ガスの供給を停止するまでの時間(オートクレーブ内容物の攪拌時間)、及び凝析工程において分散液を攪拌する際の回転速度(攪拌速度)のうちの少なくとも1つを変更することにより調整できる。
フッ素導入シリカ粒子を製造するためのフッ素導入処理剤としては、フッ素含有シランカップリング剤又はフッ素変性シリコーンオイルが好ましい。
フッ素含有シランカップリング剤としては、例えば、3,3,3-トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3-トリフルオロプロピルトリアセトキシシラン、ジメチル-3,3,3-トリフルオロプロピルメトキシシラン、及びトリデカフルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロオクチルトリエトキシシランが挙げられる。
フッ素変性シリコーンオイルの市販品としては、例えば、信越化学工業株式会社製のシリコーンオイル(製品名:KF-99、KF-96、KF-56、KF-412、FL-100等)が挙げられる。
フッ素導入シリカ粒子の製造方法としては、特に限定されず、例えば、使用するフッ素導入処理剤に応じて、公知の表面処理工程を備える製造方法を、採用できる。
トナーの低温定着性を更に容易に確保しつつ、非磁性1成分現像方式で画像を形成する場合において画像不良の発生を更に抑制するためには、下記条件1を満たすことが好ましく、下記条件2を満たすことがより好ましい。
条件1:フッ素含有粒子がPTFE粒子又はPFA粒子であり、かつフッ素付着量が0.10質量部以上0.20質量部以下である。
条件2:条件1を満たし、かつフッ素付着率が0質量%以上8質量%以下である。
外添剤は、外添剤粒子としてフッ素含有粒子のみを含んでいてもよく、フッ素含有粒子以外に他の外添剤粒子を更に含んでいてもよい。トナーの流動性を良好に維持するためには、他の外添剤粒子としては、無機粒子が好ましく、シリカ粒子がより好ましい。
他の外添剤粒子は、表面処理されていてもよい。例えば、他の外添剤粒子としてシリカ粒子を使用する場合、フッ素導入処理剤以外の表面処理剤によりシリカ粒子の表面に疎水性及び/又は正帯電性が付与されていてもよい。
トナー母粒子からの外添剤の脱離を抑制しながら外添剤の機能を十分に発揮させるためには、外添剤の量(他の外添剤粒子を使用する場合には、フッ素含有粒子及び他の外添剤粒子の合計量)が、トナー母粒子100質量部に対して、0.10質量部以上10.00質量部以下であることが好ましい。
[トナーの製造方法]
次に、第1実施形態に係るトナーの好適な製造方法について説明する。
(トナー母粒子の調製工程)
まず、凝集法又は粉砕法によりトナー母粒子を調製する。
凝集法は、例えば、凝集工程及び合一化工程を含む。凝集工程では、トナー母粒子を構成する成分を含む微粒子を水性媒体中で凝集させて、凝集粒子を形成する。合一化工程では、凝集粒子に含まれる成分を水性媒体中で合一化させてトナー母粒子を形成する。
次に粉砕法を説明する。粉砕法によれば、比較的容易にトナー母粒子を調製できる上、製造コストの低減が可能である。粉砕法でトナー母粒子を調製する場合、トナー母粒子の調製工程は、例えば溶融混練工程と、粉砕工程とを備える。トナー母粒子の調製工程は、溶融混練工程の前に混合工程を更に備えてもよい。また、トナー母粒子の調製工程は、粉砕工程後に、微粉砕工程及び分級工程の少なくとも一方を更に備えてもよい。
混合工程では、結着樹脂と、必要に応じて添加する内添剤とを混合して、混合物を得る。溶融混練工程では、トナー材料を溶融し混練して、溶融混練物を得る。トナー材料としては、例えば混合工程で得られる混合物が用いられる。粉砕工程では、得られた溶融混練物を、例えば室温(25℃)まで冷却した後、粉砕して粉砕物を得る。粉砕工程で得られた粉砕物の小径化が必要な場合は、粉砕物を更に粉砕する工程(微粉砕工程)を実施してもよい。また、粉砕物の粒子径を揃える場合は、得られた粉砕物を分級する工程(分級工程)を実施してもよい。以上の工程により、粉砕物であるトナー母粒子が得られる。
(外添工程)
その後、混合機を用いて、得られたトナー母粒子と、外添剤とを混合して、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させる。外添剤は、フッ素含有粒子を少なくとも含む。混合機としては、例えばFMミキサー(日本コークス工業株式会社製)が挙げられる。
他の外添剤粒子を使用する場合、外添工程は、トナー母粒子と他の外添剤粒子とを混合する工程(第1外添工程)と、第1外添工程後の混合機内の材料(トナー母粒子と他の外添剤粒子との混合物)にフッ素含有粒子を添加して、混合機内の材料を更に混合する工程(第2外添工程)とを備えることが好ましい。
フッ素付着量は、混合機に投入するフッ素含有粒子の量を変更することにより調整できる。フッ素付着率は、例えば、外添工程の混合時間(他の外添剤粒子を使用する場合には、第2外添工程の混合時間)を変更することにより調整できる。こうして、トナー粒子を含むトナーが製造される。
<第2実施形態:画像形成装置>
次に、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置について、図面を参照しながら説明する。参照する図2は、第2実施形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す図である。参照する図3は、図2の画像形成装置が備える現像装置の構成を示す図である。なお、参照する図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の大きさ、個数、形状等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合がある。
図2に示すように、画像形成装置100は、記録媒体としてのシートPに画像を形成する、非磁性1成分現像方式のプリンターである。画像形成装置100は、給送部15、搬送部20、画像形成部30、及び排出部80を備える。
給送部15は、複数枚のシートPを収容するカセット16を含む。シートPは、例えば、紙製又は合成樹脂製のシートである。給送部15は、搬送部20にシートPを給送する。搬送部20は、画像形成部30にシートPを搬送する。画像形成部30は、シートPに画像を形成する。搬送部20は、画像が形成されたシートPを排出部80に搬送する。排出部80は、画像形成装置100の外部にシートPを排出する。
画像形成部30は、露光ユニット32、第1トナー像生成ユニット34A、第2トナー像生成ユニット34B、第3トナー像生成ユニット34C、第4トナー像生成ユニット34D、第1トナーコンテナ36A、第2トナーコンテナ36B、第3トナーコンテナ36C、第4トナーコンテナ36D、中間転写ベルト62、二次転写ローラー64、及び定着装置70を有する。ここでは、画像形成装置100はタンデム方式であり、第1トナー像生成ユニット34A、第2トナー像生成ユニット34B、第3トナー像生成ユニット34C及び第4トナー像生成ユニット34Dが、中間転写ベルト62に沿うようにして直線状に配列されている。
なお、本明細書の以下の説明において冗長を避けるために、第1トナー像生成ユニット34A、第2トナー像生成ユニット34B、第3トナー像生成ユニット34C及び第4トナー像生成ユニット34Dを、それぞれトナー像生成ユニット34A、トナー像生成ユニット34B、トナー像生成ユニット34C及びトナー像生成ユニット34Dと記載することがある。同様に、第1トナーコンテナ36A、第2トナーコンテナ36B、第3トナーコンテナ36C及び第4トナーコンテナ36Dを、それぞれトナーコンテナ36A、トナーコンテナ36B、トナーコンテナ36C及びトナーコンテナ36Dと記載することがある。
露光ユニット32は、画像データに基づく光をトナー像生成ユニット34A~34Dの各々に照射し、トナー像生成ユニット34A~34Dの各々に静電潜像を形成する。
トナー像生成ユニット34Aは、静電潜像に基づきイエロー色のトナー像を形成する。トナー像生成ユニット34Bは、静電潜像に基づきシアン色のトナー像を形成する。トナー像生成ユニット34Cは、静電潜像に基づきマゼンタ色のトナー像を形成する。トナー像生成ユニット34Dは、静電潜像に基づきブラック色のトナー像を形成する。
トナーコンテナ36Aは、イエロー色のトナー像を形成するためのトナーを収容する。トナーコンテナ36Bは、シアン色のトナー像を形成するためのトナーを収容する。トナーコンテナ36Cは、マゼンタ色のトナー像を形成するためのトナーを収容する。トナーコンテナ36Dは、ブラック色のトナー像を形成するためのトナーを収容する。トナーコンテナ36A~36Dに収容されるトナーは、いずれも上述した第1実施形態に係るトナー(図3に示すトナーT)である。
中間転写ベルト62は矢印R1方向に回転する。中間転写ベルト62の外表面には、トナー像生成ユニット34A~34Dから4色のトナー像が順次転写される。二次転写ローラー64は、中間転写ベルト62の外表面に形成されたトナー像をシートPに転写する。定着装置70は、シートPを加熱及び加圧して、トナー像をシートPに定着させる。
以上、画像形成装置100の構成の概要について説明した。次に、画像形成装置100の構成の詳細について説明する。なお、以下において、区別する必要がない場合には、トナー像生成ユニット34A、トナー像生成ユニット34B、トナー像生成ユニット34C及びトナー像生成ユニット34Dの各々を、トナー像生成ユニット34と記載する。
トナー像生成ユニット34は、像担持体としての感光体ドラム40、帯電装置42、現像装置50、一次転写ローラー44、除電装置46、及びクリーナー48を含む。トナー像生成ユニット34において、帯電装置42、現像装置50、一次転写ローラー44、除電装置46、及びクリーナー48は、感光体ドラム40の周面に沿って、この順で配置される。
感光体ドラム40は、中間転写ベルト62の外表面に当接するように配置される。一次転写ローラー44は、中間転写ベルト62を介して、感光体ドラム40に対向するように配置される。
感光体ドラム40は矢印R2方向に回転する。帯電装置42は感光体ドラム40の周面を帯電する。感光体ドラム40の周面には、露光ユニット32によって光が照射され、静電潜像が形成される。
感光体ドラム40としては、例えば、アモルファスシリコンを含有する感光層を備えた感光体、又は有機光導電体を含有する感光層を備えた感光体が使用できる。
図3に示すように、現像装置50は、トナー担持体としての現像ローラー52と、層厚規制部材としての層厚規制ブレード54と、供給ローラー56と、攪拌部材58と、筐体60とを有している。現像装置50は、感光体ドラム40の周面に形成された静電潜像にトナーTを供給し、静電潜像にトナーTを付着させることにより静電潜像を現像する。これにより、感光体ドラム40の周面にトナー像が形成される。
現像ローラー52は、トナーTを担持する。トナーTは、上述した第1実施形態に係るトナー(非磁性1成分現像剤)である。トナーTは、対応するトナーコンテナ(図2に示すトナーコンテナ36A~36Dのいずれか)から供給される。現像ローラー52は、感光体ドラム40と当接するように配置され、感光体ドラム40の回転に伴い矢印R3方向に従動回転可能に設けられている。現像ローラー52は、担持したトナーTを感光体ドラム40に供給する。
層厚規制ブレード54は、トナーTから構成されるトナー層(不図示)の厚さを規制する。トナー層は、現像ローラー52上に形成される。層厚規制ブレード54は、その一端が現像ローラー52の周面に当接している。層厚規制ブレード54は、例えば板バネであり、所定の圧力で現像ローラー52に押圧されている。層厚規制ブレード54の構成材料としては、例えば、樹脂(より具体的には、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等)、金属(より具体的には、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、真鍮、リン青銅等)、及びこれらの複合材料が挙げられる。
供給ローラー56は、現像ローラー52にトナーTを供給する。供給ローラー56は、現像ローラー52に当接し、かつ矢印R4方向に回転できるように支持されている。
攪拌部材58は、トナーTを攪拌するとともに、トナーTを供給ローラー56側に搬送する。筐体60は、現像装置50の各部材及びトナーTを収容する。
現像装置50は、現像ローラー52上に当接させた層厚規制ブレード54によりトナー層を形成しつつ、感光体ドラム40の周面に形成された静電潜像にトナーT(詳しくは、トナー層に含まれるトナーT)を供給し、静電潜像をトナー像として現像するように構成されている。
引き続き、図2を参照して、画像形成装置100の構成の詳細について説明する。一次転写ローラー44は、感光体ドラム40の周面に形成されたトナー像を中間転写ベルト62の外表面に転写する。除電装置46は、トナー像が中間転写ベルト62に転写された後の感光体ドラム40の周面を除電する。クリーナー48は、感光体ドラム40の周面に残留しているトナーTを除去する。クリーナー48は、例えば、クリーニングブレードを有する。
中間転写ベルト62の外表面に転写されたトナー像は、二次転写ローラー64によりシートPに転写される。すなわち、二次転写ローラー64は、感光体ドラム40の周面に形成されたトナー像を、中間転写ベルト62を介してシートPに転写する転写部に相当する。トナー像が転写されたシートPは、搬送部20によって定着装置70に搬送される。定着装置70は、シートPに転写されたトナー像を加圧する加圧ローラー72と、シートPに転写されたトナー像を加熱する定着ベルト74とを備える。なお、定着ベルト74の代わりに定着ローラーを使用してもよい。定着装置70に搬送されたシートPは、加圧ローラー72と定着ベルト74との間で加熱及び加圧される。これにより、トナー像(画像)がシートPに定着する。その後、シートPは、排出部80から画像形成装置100の外部に排出される。以上のようにして画像形成装置100はシートPに画像を形成する。
画像形成装置100は、第1実施形態に係るトナーを非磁性1成分現像剤として用いるため、画像不良の発生を抑制できる。
以上、第2実施形態に係る画像形成装置の一例について説明したが、本発明に係る画像形成装置は、上述した画像形成装置100に限定されない。例えば、本発明に係る画像形成装置は、モノクロ画像形成装置であってもよい。モノクロ画像形成装置は、例えばトナー像生成ユニット及びトナーコンテナを各々1つずつ備える。また、本発明に係る画像形成装置は、直接転写方式の画像形成装置であってもよい。直接転写方式の画像形成装置では、転写部が像担持体上のトナー像を記録媒体へ直接転写する。
<第3実施形態:画像形成方法>
次に、本発明の第3実施形態に係る画像形成方法について説明する。第3実施形態に係る画像形成方法は、例えば上述した第2実施形態に係る画像形成装置を用いて画像を形成する方法である。第3実施形態に係る画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程とを含む。また、第3実施形態に係る画像形成方法は、静電潜像形成工程及び現像工程以外の工程(他の工程)を含んでもよい。他の工程としては、例えば、転写工程及び定着工程が挙げられる。以下、第3実施形態に係る画像形成方法の好適な一例を説明する。
第3実施形態に係る画像形成方法の好適な一例は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程とを含む。
静電潜像形成工程では、像担持体(例えば、図2に示される感光体ドラム40)の表面に静電潜像を形成する。現像工程では、トナー担持体(例えば、図3に示される現像ローラー52)上に当接させた層厚規制部材(例えば、図3に示される層厚規制ブレード54)によりトナー層を形成しつつ、静電潜像にトナーを供給して、静電潜像をトナー像として現像する。現像工程において、トナー層を構成するトナー(静電潜像に供給されるトナー)は、上述した第1実施形態に係るトナー(非磁性1成分現像剤)である。転写工程では、静電潜像にトナーを供給することにより形成されたトナー像を記録媒体(例えば、図2に示されるシートP)に転写する。定着工程では、転写されたトナー像を記録媒体(例えば、図2に示されるシートP)に定着させる。
第3実施形態に係る画像形成方法の好適な一例は、第1実施形態に係るトナーを非磁性1成分現像剤として用いるため、画像不良の発生を抑制できる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は実施例の範囲に何ら限定されるものではない。
<フッ素含有粒子の調製及び準備>
[フッ素含有粒子F1の調製]
フッ素含有粒子F1は、以下に示す準備工程、重合工程及び凝析工程に従い調製した。
(準備工程)
ステンレス鋼製アンカー型攪拌翼と温度調節用ジャケットとを備えたオートクレーブ内に、イオン交換水3.5Lと、パーフルオロヘキサン酸アンモニウム5gと、パラフィンワックス(日本精蝋株式会社製「Paraffin Wax-115」)35gとを入れた後、オートクレーブ内温を45℃に維持しつつ、窒素ガス及びテトラフルオロエチレンガスでオートクレーブ内を置換した。
(重合工程)
次いで、重合開始剤水溶液としての過硫酸アンモニウム水溶液(詳しくは、イオン交換水25mLに過硫酸アンモニウム400mgを溶解させた水溶液)を、オートクレーブ内に圧入した後、テトラフルオロエチレンガスを連続的にオートクレーブ内に供給し、テトラフルオロエチレンの重合反応を行った。重合反応中は、オートクレーブ内温を45℃に維持し、回転速度250rpmでオートクレーブ内容物を攪拌し続けた。また、重合反応中は、オートクレーブ内の圧力を0.80±0.05MPaに維持した。そして、重合開始剤水溶液の圧入開始(オートクレーブ内容物の攪拌開始)から60分が経過した後、テトラフルオロエチレンガスの供給を停止するとともに、オートクレーブ内容物の攪拌を停止し、重合反応を終了させた。以下、重合開始剤水溶液の圧入開始(オートクレーブ内容物の攪拌開始)からテトラフルオロエチレンガスの供給を停止する(オートクレーブ内容物の攪拌を停止する)までの時間を重合時間と記載する。
(凝析工程)
次いで、上記重合工程で得られた分散液(オートクレーブ内容物)3000gに、濃度60質量%の濃硝酸20mLを加えた後、濃硝酸を加えた分散液を、回転速度500rpmで1時間攪拌することにより、重合物(PTFE)を凝析させた。
次いで、凝析後の分散液を固液分離し、得られた固形物を乾燥させて、PTFE粒子であるフッ素含有粒子F1の粉体を得た。フッ素含有粒子F1の個数平均一次粒子径は、85nmであった。
[フッ素含有粒子F2の調製]
重合工程において重合時間を30分に変更したこと、及び凝析工程において、分散液を攪拌する際の回転速度(攪拌速度)を400rpmに変更したこと以外は、フッ素含有粒子F1の調製と同じ方法で、フッ素含有粒子F2の粉体を得た。フッ素含有粒子F2の個数平均一次粒子径は、50nmであった。
[フッ素含有粒子F3の調製]
重合工程において重合時間を150分に変更したこと、及び凝析工程において、分散液を攪拌する際の回転速度(攪拌速度)を600rpmに変更したこと以外は、フッ素含有粒子F1の調製と同じ方法で、フッ素含有粒子F3の粉体を得た。フッ素含有粒子F3の個数平均一次粒子径は、500nmであった。
[フッ素含有粒子F4の準備]
フッ素含有粒子F4として、PFA粒子(三井・ケマーズ フロロプロダクツ株式会社製「PFA-945HP・Plus」)を準備した。フッ素含有粒子F4の個数平均一次粒子径は、100nmであった。
[フッ素含有粒子F5の調製]
容器に、トルエン100mLと、3,3,3-トリフルオロプロピルトリメトキシシラン20gと、シリカ基体(東ソー・シリカ株式会社製「E-743」、個数平均一次粒子径:80nm、BET比表面積:45m2/g)100gとを入れた後、容器内容物を60分間攪拌した。次いで、容器内容物を、加熱温度120℃かつ加熱時間5時間の条件で加熱(乾燥)させた。次いで、得られた乾燥物を、ピンミルを用いて解砕し、個数平均一次粒子径82nmのフッ素含有粒子F5の粉体を得た。フッ素含有粒子F5は、シリカ基体と、シリカ基体の表面に存在する表面処理層とを有していた。また、フッ素含有粒子F5の表面処理層は、3,3,3-トリフルオロプロピルトリメトキシシラン由来のフッ素原子を含んでいた。
[フッ素含有粒子F6の調製]
ステンレス鋼製の容器に、シリカ基体(東ソー・シリカ株式会社製「E-743」、個数平均一次粒子径:80nm、BET比表面積:45m2/g)100gを入れた。次いで、窒素雰囲気かつ室温(温度:25℃)下、容器内容物を攪拌しながら、フッ素変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製「FL-100」)18g及びn-ヘキサン10mLを、容器内容物に噴霧した。次いで、窒素雰囲気かつ室温(温度:25℃)下、容器内容物を30分間攪拌した。次いで、容器内容物を、攪拌しながら、加熱温度100℃かつ加熱時間30分間の条件で加熱した後、加熱温度200℃かつ加熱時間1時間の条件で加熱した。次いで、容器内容物を冷却し、個数平均一次粒子径83nmのフッ素含有粒子F6の粉体を得た。フッ素含有粒子F6は、シリカ基体と、シリカ基体の表面に存在する表面処理層とを有していた。また、フッ素含有粒子F6の表面処理層は、フッ素変性シリコーンオイル由来のフッ素原子を含んでいた。
<トナーの作製>
以下、トナーTA-1~TA-11及びTB-1~TB-9の作製方法を説明する。
[トナーTA-1の作製]
(トナー母粒子の調製工程)
結着樹脂としてのポリエステル樹脂(三菱ケミカル株式会社製「HP-313」)87質量部と、着色剤としてのカーボンブラック(三菱ケミカル株式会社製「MA100」)3質量部と、正帯電性の電荷制御剤(オリヱント化学工業株式会社製「BONTRON(登録商標)N-71」)2質量部と、正帯電性の電荷制御剤(藤倉化成株式会社製「アクリベース(登録商標)FCA-201-PS」)4質量部と、離型剤としてのカルナバワックス(東亜化成株式会社製)4質量部とを、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM-10C/I」)に投入した後、FMミキサーを用いて、これらの材料を回転速度3000rpmの条件で4分間混合した。
続けて、得られた混合物を、2軸押出機(東芝機械株式会社製「TEM-26SS」)を用いて、材料供給速度50g/分、軸回転速度100rpm、溶融混練温度(シリンダー温度)120℃の条件で溶融混練した。その後、得られた混練物を冷却した。続けて、冷却された混練物を、粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製「ロートプレックス(登録商標)」)を用いて設定粒子径2mmの条件で粗粉砕した。続けて、得られた粗粉砕物を、粉砕機(フロイント・ターボ株式会社製「ターボミルRS型」)を用いて微粉砕した。続けて、得られた微粉砕物を、分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェットEJ-LABO型」)を用いて分級した。その結果、体積中位径(D50)7.0μmのトナー母粒子が得られた。
(第1外添工程)
100質量部のトナー母粒子(上述の調製工程で得られたトナー母粒子)と、1.50質量部の疎水性シリカ粒子(キャボット社製「CAB-O-SIL(登録商標)TG-308F」)と、1.00質量部の酸化チタン粒子(テイカ株式会社製「MT-500B」)とを、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM-10B」)に投入した。次いで、上記FMミキサーを用いて、回転速度3500rpmかつジャケット温度20℃の条件で、トナー母粒子と疎水性シリカ粒子と酸化チタン粒子とを5分間混合した。
(第2外添工程)
次いで、上記FMミキサーに、0.20質量部のフッ素含有粒子F1を投入した後、FMミキサーを用いて、回転速度3500rpmかつジャケット温度20℃の条件で、FMミキサー内の材料を0.1分間混合した。これにより、トナー母粒子の表面に外添剤(疎水性シリカ粒子、酸化チタン粒子及びフッ素含有粒子F1)の全量を付着させた。
続けて、得られた粉体を、200メッシュ(目開き75μm)の篩を用いて篩別した。その結果、正帯電性のトナーTA-1が得られた。なお、篩別の前後で、トナーを構成する成分の組成比は変化しなかった。
[トナーTA-2~TA-11及びTB-2~TB-9の作製]
フッ素含有粒子の種類、フッ素含有粒子の投入量、及び第2外添工程における混合時間を、後述する表1に示すとおりとしたこと以外は、トナーTA-1の作製と同じ方法で、正帯電性のトナーTA-2~TA-11及びTB-2~TB-9をそれぞれ作製した。
[トナーTB-1の作製]
第2外添工程を行わなかったこと以外は、トナーTA-1の作製と同じ方法で、正帯電性のトナーTB-1を作製した。
<フッ素付着率の測定>
測定対象のトナー(トナーTA-1~TA-11及びTB-2~TB-9のいずれか)2gを、加圧成形機を用いて圧力2MPaかつ加圧時間1分間の条件で加圧成形して、直径20mmの円柱状ペレットを作製した。続けて、得られたペレットについて、蛍光X線分析装置(株式会社リガク製「ZSX Primus IV」)を用いて、管電圧40kVかつ管電流70mAの条件で蛍光X線分析を行い、F(フッ素)に由来するピークを含む蛍光X線スペクトル(横軸:エネルギー、縦軸:強度(光子の数))を得た。以下、ここで得られた蛍光X線スペクトルにおけるF(フッ素)に由来するピークの強度を「XA」と記載する。XAは、特定超音波処理を実施する前のフッ素含有粒子の付着量(トナー母粒子に付着したフッ素含有粒子の量)を、蛍光X線スペクトルのピーク強度に換算した値に相当する。そして、予めフッ素含有粒子の量が既知のトナーを用いて作成した検量線(フッ素含有粒子の量と、Fに由来するピークの強度との関係を示す検量線)から、XAを、上記トナー母粒子に付着したフッ素含有粒子の量(以下、Fbeforeと記載する)に換算した。
次いで、上記XAを測定したトナーと同種のトナー(トナーTA-1~TA-11及びTB-2~TB-9のいずれか)5gと、ノニオン界面活性剤としてのポリ(オキシエチレン)オクチルフェニルエーテル(富士フイルム和光純薬株式会社製、エチレンオキサイドの平均付加モル数:9)50gとを、所定量のイオン交換水に加え、500mLの水系分散液(トナーとノニオン界面活性剤とイオン交換水とからなる分散液)を得た。次いで、得られた水系分散液(温度:25℃)中で、超音波発生装置(超音波工業株式会社製「UPW0228A1H」)を用いて、出力200W、周波数28kHz、振幅(peak to peak値)25μmの超音波振動を5分間加える特定超音波処理を実施した。なお、特定超音波処理は、容量600mL(胴径90mm×高さ125mm)のフラスコに水系分散液を入れて、超音波発生装置を水系分散液の水面の中央部に固定して行った。超音波発生装置を固定する際は、超音波発生装置のホーンの先端が水面から深さ50mmの位置になるように固定した。
次いで、特定超音波処理された水系分散液を、定性ろ紙(Whatman社製「グレード3」、保持粒子径:6μm)を用いて吸引濾別し、少なくとも一部のフッ素含有粒子が除去されたトナーを得た。次いで、得られたトナーを乾燥させた後、乾燥後のトナー2gを用いて、上述した蛍光X線スペクトルを得た方法と同じ方法で、特定超音波処理後のトナーを測定対象としたときの蛍光X線スペクトルを得た。以下、ここで得られた蛍光X線スペクトルにおけるF(フッ素)に由来するピークの強度を「XB」と記載する。XBは、特定超音波処理後のトナーにおいて、トナー母粒子から脱離せずに付着しているフッ素含有粒子の量を、蛍光X線スペクトルのピーク強度に換算した値に相当する。そして、予めフッ素含有粒子の量が既知のトナーを用いて作成した検量線(フッ素含有粒子の量と、Fに由来するピークの強度との関係を示す検量線)から、XBを、上記トナー母粒子から脱離せずに付着しているフッ素含有粒子の量(以下、Fafterと記載する)に換算した。
ついで、FbeforeとFafterとから、式「フッ素付着率=100×Fafter/Fbefore」に従って、測定対象のトナーにおけるフッ素付着率(単位:質量%)を算出した。
トナーTA-1~TA-11及びTB-2~TB-9のそれぞれについて、フッ素含有粒子の種類、フッ素含有粒子の投入量、第2外添工程における混合時間、及びフッ素付着率を、表1に示す。なお、表1において、「投入量」は、100質量部のトナー母粒子に対してFMミキサーへ投入された各フッ素含有粒子の量である。表1に示す投入量は、各々、対象のトナーにおけるフッ素付着量(詳しくは、100質量部のトナー母粒子に対するフッ素含有粒子の量)と同じであった。また、表1において、「混合時間」は、第2外添工程における混合時間(FMミキサー内の材料を混合する時間)である。
Figure 0007480686000001
<評価方法>
以下、トナーTA-1~TA-11及びTB-1~TB-9の評価方法について説明する。
[筋の確認]
評価機としては、非磁性1成分現像方式のレーザープリンター(ブラザー工業株式会社製「HL-1040」)にクリーニングブレードを設けた改造機を用いた。なお、クリーニングブレードの材質はウレタン樹脂であり、クリーニングブレードの厚さは2mmであった。また、クリーニングブレードの当接圧は1.8g/mmであり、クリーニングブレードの当接角度は16°であった。評価用トナー(評価対象:トナーTA-1~TA-11及びTB-1~TB-9のいずれか)を、評価機の現像装置に投入した。次いで、評価機を用いて、温度32.5℃かつ湿度80%RHの環境下、印字率5%の画像を印刷用紙(A4サイズの普通紙)に2000枚連続で印刷した。次いで、温度32.5℃かつ湿度80%RHの環境下、評価機を用いて、1枚の印刷用紙(A4サイズの普通紙)の全面にハーフトーン画像(画像濃度:50%)を形成した。そして、形成した画像を目視で観察し、画像中に筋(詳しくは、白筋)が無かった場合、「筋の発生を抑制できている」と評価した。一方、形成した画像中に筋が有った場合、「筋の発生を抑制できていない」と評価した。
[耐フィルミング性]
評価機としては、上記[筋の確認]で使用した改造機を用いた。評価用トナー(評価対象:トナーTA-1~TA-11及びTB-1~TB-9のいずれか)を、評価機の現像装置に投入した。次いで、評価機を用いて、温度32.5℃かつ湿度80%RHの環境下、印字率5%の画像を印刷用紙(A4サイズの普通紙)に2000枚連続で印刷した。次いで、評価機の感光体ドラム表面において、固着物の有無を、デジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス製「VHX-6000」、倍率:1000倍)で確認した。固着物が無ければA(耐フィルミング性に優れている)と評価し、固着物が有ればB(耐フィルミング性に優れていない)と評価した。
[感光層の摩耗量]
評価機としては、上記[筋の確認]で使用した改造機を用いた。まず、後述する方法で、評価機に設けられた感光体ドラムの感光層の平均厚さを測定した。以下、ここで測定された感光層の平均厚さをT1と記載する。次いで、評価用トナー(評価対象:トナーTA-1~TA-11及びTB-1~TB-9のいずれか)を、評価機の現像装置に投入した。次いで、評価機を用いて、温度32.5℃かつ湿度80%RHの環境下、印字率5%の画像を印刷用紙(A4サイズの普通紙)に2000枚連続で印刷した後、後述する方法で、評価機に設けられた感光体ドラムの感光層の平均厚さを測定した。以下、ここで測定された感光層の平均厚さをT2と記載する。そして、式「感光層の摩耗量=T1-T2」に従い、感光層の摩耗量(単位:nm)を算出した。感光層の摩耗量が20nm以下の場合、「感光層の摩耗を抑制できている」と評価し、感光層の摩耗量が20nmを超える場合、「感光層の摩耗を抑制できていない」と評価した。
(感光層の平均厚さの測定方法)
感光体ドラムの軸方向に均等間隔で20箇所、及び感光体ドラムの周方向に均等角度で4箇所の合計80箇所について、渦電流式膜厚計(ヘルムート・フィッシャー社製「FISCHERSCOPE(登録商標)MMS(登録商標)3AM型」)を用いて、感光層の厚さを測定した。そして、得られた80個の測定値の算術平均値を、感光層の平均厚さとした。
[かぶり濃度]
評価機としては、上記[筋の確認]で使用した改造機を用いた。評価用トナー(評価対象:トナーTA-1~TA-11及びTB-1~TB-9のいずれか)を、評価機の現像装置に投入した。次いで、評価機を用いて、温度32.5℃かつ湿度80%RHの環境下、印字率5%の画像を印刷用紙(A4サイズの普通紙)に2000枚連続で印刷した。次いで、温度32.5℃かつ湿度80%RHの環境下、評価機を用いて、印字率5%の画像を1枚の印刷用紙(A4サイズの普通紙)に印刷し、評価用画像を得た。得られた評価用画像の空白部の画像濃度(ID)を、反射濃度計(X-Rite社製「RD918」)を用いて測定し、かぶり濃度(FD)を算出した。なお、かぶり濃度(FD)は、上記評価用画像の空白部の画像濃度(ID)からベースペーパー(未印刷紙)の画像濃度(ID)を引いた値に相当する。
かぶり濃度(FD)が0.010未満であれば、「かぶりの発生を抑制できている」と評価した。一方、かぶり濃度(FD)が0.010以上である場合、「かぶりの発生を抑制できていない」と評価した。
[帯電量]
評価機としては、上記[筋の確認]で使用した改造機を用いた。評価用トナー(評価対象:トナーTA-1~TA-11及びTB-1~TB-9のいずれか)を、評価機の現像装置に投入した。次いで、評価機を用いて、温度32.5℃かつ湿度80%RHの環境下、印字率5%の画像を印刷用紙(A4サイズの普通紙)に2000枚連続で印刷した。次いで、評価機から現像装置を取り出した後、温度32.5℃かつ湿度80%RHの環境下、吸引式小型帯電量測定装置(トレック社製「MODEL 212HS」)を用いて、現像装置の現像スリーブに付着したトナーを吸引し、吸引したトナーの帯電量(単位:μC/g)を測定した。そして、得られた帯電量が10μC/g以上25μC/g以下であれば「良い」と評価した。一方、得られた帯電量が、10μC/g未満又は25μC/g超の場合、「良くない」と評価した。
[剥がれ長]
評価機としては、上記[筋の確認]で使用した改造機に対して、定着温度を変更可能に改造した画像形成装置を用いた。評価用トナー(評価対象:トナーTA-1~TA-11及びTB-1~TB-9のいずれか)を、評価機の現像装置に投入した。次いで、評価機を用いて、温度32.5℃かつ湿度80%RHの環境下、トナー載り量9.8mg/cm2の条件で、印刷用紙(A4サイズの普通紙)に、大きさ20mm×30mmのソリッド画像(詳しくは、定着装置に通す前の未定着のトナー像)を形成した。続けて、上記ソリッド画像が形成された印刷用紙を、評価機の定着装置に通した。この際、定着装置の定着温度を160℃に設定した。そして、定着装置に通した後のソリッド画像について定着の可否を判定した。
トナーを定着させることができたか否かは、以下に示すような折擦り試験で確認した。詳しくは、定着装置に通した印刷用紙を、画像を形成した面が内側となり、かつ画像の中央が折り目となるように半分に折り曲げ、布帛で被覆した1kgの真鍮製の分銅を用いて、折り目上を5往復摩擦した。続けて、印刷用紙を広げ、印刷用紙の折り曲げ部(ソリッド画像が形成された部分)を観察した。そして、折り曲げ部のトナーの剥がれの長さ(剥がれ長)を測定した。剥がれ長が1.0mm未満の場合、「低温定着性を確保できている」と評価し、剥がれ長が1.0mm以上の場合、「低温定着性を確保できていない」と評価した。
<評価結果>
トナーTA-1~TA-11及びTB-1~TB-9のそれぞれについて、筋の有無、耐フィルミング性、及び感光層の摩耗量を、表2に示す。また、トナーTA-1~TA-11及びTB-1~TB-9のそれぞれについて、かぶり濃度(FD)、帯電量、及び剥がれ長を、表3に示す。
Figure 0007480686000002
Figure 0007480686000003
トナーTA-1~TA-11では、外添剤が、フッ素含有粒子を含んでいた。トナーTA-1~TA-11では、フッ素付着量が0.10質量部以上0.50質量部以下であった。表1に示すように、トナーTA-1~TA-11では、フッ素付着率が0質量%以上20質量%以下であった。
表2に示すように、トナーTA-1~TA-11では、形成した画像中に筋が無かった。よって、トナーTA-1~TA-11は、筋の発生を抑制できていた。
表3に示すように、トナーTA-1~TA-11では、かぶり濃度(FD)が0.010未満であった。よって、トナーTA-1~TA-11は、かぶりの発生を抑制できていた。トナーTA-1~TA-11では、剥がれ長が1.0mm未満であった。よって、トナーTA-1~TA-11は、低温定着性を確保できていた。
トナーTB-1では、外添剤が、フッ素含有粒子を含んでいなかった。表1に示すように、トナーTB-2~TB-5では、フッ素付着率が20質量%を超えていた。トナーTB-6及びTB-8では、フッ素付着量が0.50質量部を超えていた。トナーTB-7及びTB-9では、フッ素付着量が0.10質量部未満であった。
表2に示すように、トナーTB-1~TB-5、TB-7及びTB-9では、形成した画像中に筋が有った。よって、トナーTB-1~TB-5、TB-7及びTB-9は、筋の発生を抑制できていなかった。
表3に示すように、トナーTB-3及びTB-5では、かぶり濃度(FD)が0.010以上であった。よって、トナーTB-3及びTB-5は、かぶりの発生を抑制できていなかった。トナーTB-2~TB-6及びTB-8では、剥がれ長が1.0mm以上であった。よって、トナーTB-2~TB-6及びTB-8は、低温定着性を確保できていなかった。
以上の結果から、本発明に係るトナーによれば、低温定着性を確保しつつ、非磁性1成分現像方式で画像を形成する場合において画像不良の発生を抑制できることが示された。
本発明に係るトナーは、例えば複合機又はプリンターにおいて画像を形成するために利用することができる。
10 :トナー粒子
11 :トナー母粒子
12 :フッ素含有粒子
40 :感光体ドラム(像担持体)
50 :現像装置
52 :現像ローラー(トナー担持体)
54 :層厚規制ブレード(層厚規制部材)
100 :画像形成装置
T :トナー

Claims (7)

  1. トナー粒子を含むトナーであって、
    前記トナー粒子は、結着樹脂を含むトナー母粒子と、前記トナー母粒子の表面に付着した外添剤とを備え、
    前記外添剤は、フッ素含有粒子を含み、
    前記フッ素含有粒子は、少なくとも表層にフッ素原子を含み、
    前記フッ素含有粒子の量は、前記トナー母粒子100質量部に対して、0.10質量部以上0.50質量部以下であり、
    前記トナー5g及びノニオン界面活性剤50gを含む水系分散液500mL中で出力200W、周波数28kHz、振幅25μmの超音波振動を5分間加える超音波処理を実施したとき、前記トナー母粒子から脱離せずに付着している前記フッ素含有粒子の量が、前記超音波処理を実施する前の前記フッ素含有粒子の付着量に対して、0質量%以上20質量%以下である、トナー。
  2. 前記フッ素含有粒子の個数平均一次粒子径は、50nm以上500nm以下である、請求項1に記載のトナー。
  3. 前記フッ素含有粒子は、フッ素樹脂粒子である、請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記フッ素樹脂粒子は、ポリテトラフルオロエチレン粒子又はパーフルオロアルコキシアルカン粒子である、請求項3に記載のトナー。
  5. 前記フッ素含有粒子は、シリカ基体と、前記シリカ基体の表面に存在する表面処理層とを有し、
    前記表面処理層は、フッ素含有シランカップリング剤由来のフッ素原子、又はフッ素変性シリコーンオイル由来のフッ素原子を含む、請求項1又は2に記載のトナー。
  6. 像担持体と、
    前記像担持体の表面に形成された静電潜像に非磁性1成分現像剤を供給して、前記静電潜像を現像する現像装置と
    を備える画像形成装置であって、
    前記非磁性1成分現像剤は、請求項1~5のいずれか一項に記載のトナーであり、
    前記現像装置は、前記トナーを担持するトナー担持体と、前記トナーから構成されるトナー層の厚さを規制する層厚規制部材とを有し、前記トナー担持体上に当接させた前記層厚規制部材により前記トナー層を形成しつつ、前記静電潜像に前記トナーを供給するように構成される、画像形成装置。
  7. 請求項1~5のいずれか一項に記載のトナーを非磁性1成分現像剤として用いる画像形成方法であって、
    像担持体の表面に静電潜像を形成することと、
    トナー担持体上に当接させた層厚規制部材により、前記トナーから構成されるトナー層を形成しつつ、前記静電潜像に前記トナーを供給して、前記静電潜像を現像することと
    を含む、画像形成方法。
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