JP7479669B2 - 粉粒体処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、粉体または粒体からなる材料(以下「粉粒体」と称する)を内部空間に収容して加熱し、さらに後続の装置へ排出する粉粒体処理装置に関する。
従来、さまざまな産業分野において、粉粒体を容器内で混合・攪拌する装置が用いられている。材料の攪拌に用いられる装置については、例えば、特許文献1に記載されている。
実公平04-051856号公報
特許文献1には、架台(12)に軸着する円筒状の回転ドラム(11)が開示されている。回転ドラム(11)の内側には、複数の混合羽根(24)が、それぞれ胴部(13)と垂直に内設されている。また、回転ドラム(11)の胴部(13)には、回転ドラム(11)の半径方向と略平行に開口部(14)が形成され、開口部(14)を覆う覆い板(19)が斜設されている(第1図他)。これにより、回転ドラム(11)が反時計方向に回転すると、回転ドラム(11)の内側の被混合物(A)は開口部(14)から排出されることなく混合される。また、回転ドラム(11)が時計方向に回転すると、被混合物(A)は開口部(14)から自動的に排出される。
しかしながら、上記の複数の混合羽根(24)と胴部(13)の内周面との間に、被混合物(A)が残る可能性がある。そして、回転ドラム(11)が回転しても、被混合物(A)が混合羽根(24)に保持されたまま落下せず、回転ドラム(11)から排出されない虞がある。一方、プラスチックの成形工場では、このような回転ドラムを用いた処理装置により、原料として用いる樹脂ペレットを混合・撹拌しつつ乾燥させる場合があるが、仮に樹脂ペレットがドラム内に残り続けると、樹脂ペレットに対する処理時間にムラが生じることとなる。この場合、製品としての品質の劣化に繋がる虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、被混合物を攪拌するための羽根に被混合物が保持されたまま容器内に残ることを抑制できる装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、略筒状に拡がる側面部と、前記側面部の軸方向一方側の開口を覆う第1底面部と、前記側面部の軸方向他方側の開口を覆う第2底面部とを含み、粉粒体を内部空間に収容可能な粉粒体処理容器と、前記内部空間に収容される前記粉粒体を加熱する加熱機構と、前記粉粒体処理容器を周方向に回転させる回転駆動機構と、を有する粉粒体処理装置であって、前記粉粒体処理容器は、前記内部空間へ前記粉粒体を投入するための投入口と、前記側面部に設けられ、前記内部空間にある前記粉粒体を前記粉粒体処理容器の外部空間へ排出するための排出口と、前記側面部の内壁における前記排出口の周方向一方側の周縁部から、前記内部空間の中心へ近づく方向に突出するガイド板と、前記側面部の内壁に沿って板状に延びる撹拌板と、前記排出口の周方向他方側の周縁部から径方向外側へ突出する径方向突出部と、前記径方向突出部の径方向外側の端部から周方向一方側に周方向に拡がる周方向延伸部と、を有する周壁部と、を有し、前記ガイド板が前記排出口を覆う方向に傾斜することによって、前記粉粒体処理容器において、周方向一方側への回転時に前記排出口からの前記粉粒体の排出が抑制され、周方向他方側への回転時に前記排出口からの前記粉粒体の排出が許容され、前記粉粒体は、前記内部空間から、前記排出口と、前記側面部と前記周方向延伸部との径方向の間に形成された空間と、を通過して、外部空間へ排出され、前記撹拌板と前記側面部の内壁との間に、隙間が形成されている。
本願の第2発明は、第1発明の粉粒体処理装置であって、前記隙間の幅は、前記粉粒体の径の3倍以上である。
本願の第3発明は、第1発明または第2発明の粉粒体処理装置であって、前記ガイド板の突出方向の長さは、前記排出口の大きさよりも長い。
本願の第4発明は、第1発明から第3発明までのいずれか1発明の粉粒体処理装置であって、前記加熱機構は、前記粉粒体処理容器の内部空間に収容される赤外線ヒータを含む。
本願の第5発明は、第4発明の粉粒体処理装置であって、前記赤外線ヒータはカーボンヒータである。
本願の第6発明は、第4発明または第5発明の粉粒体処理装置であって、前記粉粒体処理容器は、前記第1底面部を貫通し、かつ、前記赤外線ヒータが通過可能なヒータ入出口をさらに有する。
本願の第7発明は、第6発明の粉粒体処理装置であって、前記加熱機構は、前記赤外線ヒータを支持する摺動部材と、前記回転駆動機構が配置される筐体に固定されるスライドレールと、を有し、前記摺動部材は前記スライドレールに沿って摺動可能である。
本願の第8発明は、第1発明から第7発明までのいずれか1発明の粉粒体処理装置であって、前記内部空間への前記粉粒体の投入時において、前記外部空間から軸方向に見たときに、前記粉粒体処理容器の中心を通る水平な線よりも下側に位置する前記排出口は、前記粉粒体処理容器の中心を通る鉛直な線に対して左右方向の一方側に位置し、前記投入口は、前記粉粒体処理容器の中心を通る鉛直な線に対して左右方向の他方側に位置する。
本願の第9発明は、第1発明から第8発明までのいずれか1発明の粉粒体処理装置であって、前記回転駆動機構は、軸方向に延びる回転軸を中心としてそれぞれ回転可能に支持される複数のローラと、前記複数のローラの少なくとも1つを、前記回転軸を中心として回転させるモータと、を有し、前記側面部は、前記複数のローラに接触し、前記ローラの回転に伴って摩擦力を受けることにより、周方向に回転する。
本願の第10発明は、第1発明から第9発明までのいずれか1発明の粉粒体処理装置であって、前記粉粒体を前記排出口から下流側装置へ輸送する輸送機構と、前記輸送機構または前記加熱機構の駆動を制御する制御部と、をさらに有し、前記下流側装置は、前記下流側装置の内部にある前記粉粒体の重量を示す信号を送信する送信部を有し、前記制御部は、前記信号を受信して、前記輸送機構または前記加熱機構の駆動を制御し、または前記信号が示す情報を出力する。
本願の第11発明は、第1発明から第10発明までのいずれか1発明の粉粒体処理装置であって、前記粉粒体処理容器は、軸方向に水平に延びる。
本願の第12発明は、第1発明から第11発明までのいずれか1発明の粉粒体処理装置であって、前記粉粒体は樹脂ペレットである。
本願の第1発明~第12発明によれば、粉粒体処理容器の側面部の内壁と撹拌板との間に、隙間が形成されている。これにより、粉粒体が撹拌板に保持されたまま残ることを抑制できる。この結果、粉粒体処理容器の内部空間に粉粒体が加熱されつつ長時間に亘って残留して品質が劣化してしまうことを抑制できる。
特に、本願の第2発明によれば、粉粒体が隙間に詰まることなく、スムーズに落下する。
特に、本願の第7発明によれば、粉粒体処理容器の内部空間から加熱機構を容易に出し入れすることができるため、粉粒体処理容器の内部空間を目視したり清掃等を行ったりする際の作業性が向上する。
特に、本願の第8発明によれば、粉粒体処理容器の内部空間へ粉粒体を投入する際に、投入した粉粒体がそのまま排出口まで落下してしまうことを抑制できる。
特に、本願の第10発明によれば、粉粒体処理容器から下流側装置へ輸送する粉粒体の量を適切に調整することができるため、下流側装置における粉粒体の処理効率を向上し、かつ、下流側装置に過度な負荷が加わることを抑制できる。
粉粒体処理装置の構成を概念的に示した図である。 粉粒体処理装置の側面図である。 粉粒体処理装置の正面図である。 粉粒体処理容器の斜視図である。 制御部と各部との接続を示したブロック図である。 粉粒体処理容器を模式的に示した横断面図である。 粉粒体処理容器の回転時の様子を前方から見た模式図である。 粉粒体処理容器の回転時の様子を前方から見た模式図である。 粉粒体処理容器を駆動させる際の簡易な作業手順の一例を示したフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、本願では、後述する粉粒体処理容器の記載において、前後方向に延びる粉粒体処理容器の中心軸と平行な方向を「軸方向」、中心軸に直交する方向を「径方向」、中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。
<1.第1実施形態>
<1-1.粉粒体処理装置の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る粉粒体処理装置1の構成を概念的に示した図である。なお、図1において、筐体71の一部およびキャスター72の図示を省略している。この粉粒体処理装置1は、プラスチック製品の製造工程において、処理対象物となる粉粒体の貯留、加熱乾燥、および排出を行う装置である。粉粒体とは、例えば、プラスチックの原料となる樹脂ペレット9である。粉粒体処理装置1は、樹脂ペレット9を後述する粉粒体処理容器10に収容し、粉粒体処理容器10の内部において樹脂ペレット9を加熱乾燥させた後、後工程にある下流側装置80へ排出する。本実施形態では、下流側装置80として、射出成形機が用いられている。ただし、下流側装置80として、射出成形機の替わりに、例えば、押出成形機、ブロー成形機、または圧縮成形機等が用いられてもよい。また、下流側装置80として、射出成形機の手前にさらに図示を省略したホッパ等が介在してもよい。
図2は、粉粒体処理装置1の側面図である。図3は、粉粒体処理装置1の正面図である。図1~図3に示すように、本実施形態の粉粒体処理装置1は、粉粒体処理容器10、供給装置20、加熱機構30、回転駆動機構40、輸送機構50、制御部60、筐体71、およびキャスター72を有する。また、図2および図3において、輸送機構50の一部の図示を省略している。
粉粒体処理容器10は、樹脂ペレット9を内部空間に収容可能なドラム式の容器である。粉粒体処理容器10の材料には、例えば、ステンレス等の金属が用いられる。粉粒体処理容器10は、供給装置20から供給される樹脂ペレット9を受け入れ、内部空間において加熱乾燥した後、下方へ排出する。図4は、粉粒体処理容器10の斜視図である。図4に示すように、本実施形態の粉粒体処理容器10は、中心軸90に沿って前後方向(軸方向)に略水平に延びる。ただし、粉粒体処理容器10は、水平面に対して傾斜していてもよい。粉粒体処理容器10は、側面部11と、第1底面部12と、第2底面部13とを有する。
側面部11は、中心軸90に沿って略円筒状に拡がる。第1底面部12は、側面部11の前方の開口を覆う。第2底面部13は、側面部11の後方の開口を覆う。ただし、第1底面部12と第2底面部13との位置関係は、逆であってもよい。すなわち、第1底面部12は、側面部11の軸方向一方側の開口を覆うものであればよい。第2底面部13は、側面部11の軸方向他方側の開口を覆うものであればよい。
粉粒体処理容器10の内部には、樹脂ペレット9を収容して加熱乾燥させるための空間(以下「内部空間100」と称する)が、設けられている。また、側面部11には、加熱乾燥後の樹脂ペレット9を排出するための排出口(後述する内側排出口111および外側排出口113)が設けられている。粉粒体処理容器10のより詳細な構造については、後述する。なお、粉粒体処理容器10の形状は、他の形状であってもよい。例えば、粉粒体処理容器10の側面部11は、多角形の略筒状であってもよい。また、粉粒体処理容器10は、ドラム式でなくてもよい。
供給装置20は、加熱乾燥前の樹脂ペレット9を粉粒体処理容器10の内部空間100へ供給するための装置である。図1~図3に示すように、供給装置20は、粉粒体処理容器10よりも上方に設置されている。供給装置20は、供給ホッパ21、搬送管22、排気管23、および供給管24を有する。
供給ホッパ21は、側壁部211、底部212、および天板部213を含む。側壁部211は、鉛直方向に延びる略円筒状の立体形状を有する。底部212は、側壁部211の下端部から下方へ向かうにつれて徐々に収束する漏斗状の部位である。底部212の下端部には、開口214が設けられている。天板部213は、側壁部211の上部を覆う。なお、供給ホッパ21の形状は、他の形状であってもよい。例えば、供給ホッパ21の側壁部211は、矩形の筒状であってもよい。
搬送管22および排気管23は、それぞれ供給ホッパ21に接続され、供給ホッパ21の内部空間に連通する配管部である。搬送管22の下流側の端部は、供給ホッパ21の側壁部211に接続されている。排気管23の上流側の端部は、供給ホッパ21の天板部213に接続されている。また、供給ホッパ21と排気管23との接続部には、パンチングメタルプレート25が設けられている。パンチングメタルプレート25は、樹脂ペレット9の通過を規制するとともに、気体の通過を許容する複数の貫通孔を有する。
供給ホッパ21に加熱乾燥前の樹脂ペレット9を貯留するときには、図示を省略したブロワ等の気力発生手段により、搬送管22および排気管23の内部に気流を発生させる。具体的には、図1中に矢印A1,A2で示したように、搬送管22から供給ホッパ21を通って排気管23へ向かう気流を発生させる。そうすると、搬送管22の上流側に設けられた材料供給源から、搬送管22を通って供給ホッパ21へ、樹脂ペレット9が搬送される。このとき、供給ホッパ21から排気管23への樹脂ペレット9の移動は、パンチングメタルプレート25により遮られる。このため、樹脂ペレット9が、排気管23へ流れ込むことはない。これにより、供給装置20の内部空間に樹脂ペレット9が貯留される。ただし、樹脂ペレット9は、作業者が供給ホッパ21内に手動で投入してもよい。
供給ホッパ21の底部212の下方には、供給管24が接続されている。供給管24の内部空間は、開口214を介して、供給ホッパ21の内部空間に連通する。供給管24の位置は、上下方向および左右方向に調整可能とされる。供給管24の下端部は、粉粒体処理容器10の後述する投入口(貫通孔350)と着脱可能に接続される。なお、図2では、理解容易のため、後述のとおり粉粒体処理容器10から取り外された状態の加熱機構30の貫通孔350に供給管24が取り付けられた様子の一部を、鎖線にて図示している。
本実施形態では、開口214の上部には、ダンパ215が設けられている。供給装置20の内部空間に樹脂ペレット9が貯留された後、作業者が手動でダンパ215を操作することによって、開口214を開閉する。ただし、開口214は、例えば、ボールバルブやスライドゲートのような他の方式のものによって、または電動あるいは空圧によって開閉してもよい。
加熱機構30は、粉粒体処理容器10の内部空間100に収容された樹脂ペレット9を加熱乾燥する装置である。図2に示すように、加熱機構30は、摺動部材31、スライドレール32、鉛直板部33、赤外線ヒータ34、およびフランジ部35を有する。摺動部材31、スライドレール32、鉛直板部33、およびフランジ部35の材料には、例えば、ステンレス等の金属が用いられる。
摺動部材31は、略水平に板状に拡がる。摺動部材31の下面には、図示を省略したローラが固定されている。また、詳細を後述するとおり、粉粒体処理装置1の筐体71には、第1補助板713が固定されている。第1補助板713は、略水平に板状に拡がる。第1補助板713の上面には、スライドレール32が固定されている。スライドレール32は、前後方向に延びる。摺動部材31のローラは、スライドレール32に嵌合しつつ、スライドレール32に沿って前後方向に移動可能である。
これにより、摺動部材31に支持される鉛直板部33、赤外線ヒータ34、およびフランジ部35は、摺動部材31とともにスライドレール32に沿って前後方向に移動可能となっている。ただし、摺動部材31の下面には、ローラ以外の突出構造が形成されていてもよい。そして、当該突出構造がスライドレール32に嵌合しつつ、スライドレール32に沿って前後方向に摺動可能であればよい。
鉛直板部33は、摺動部材31の前方端部付近の上面に固定され、鉛直上向きに延びる。鉛直板部33の上端部には、赤外線ヒータ34が固定される。赤外線ヒータ34は、鉛直板部33の後方において、前後方向に棒状に延びる。上述のように、赤外線ヒータ34が、摺動部材31、鉛直板部33、およびフランジ部35とともに後方へ摺動すると、赤外線ヒータ34は、粉粒体処理容器10の内部空間100に収容される。このように、本実施形態では、粉粒体処理容器10の内部空間100に対して、赤外線ヒータ34を容易に出し入れすることができるため、粉粒体処理容器10の内部空間100を目視したり清掃等を行ったりする際の作業性が向上する。
本実施形態の赤外線ヒータ34には、カーボンヒータが用いられる。赤外線ヒータ34が粉粒体処理容器10の内部空間100に収容された状態で、赤外線ヒータ34の電源341をオンにすると、赤外線ヒータ34から放射される熱により、樹脂ペレット9が加熱される。これにより、樹脂ペレット9が乾燥する。ただし、赤外線ヒータ34には、ハロゲンヒータや、その他の種類のヒータが用いられてもよい。
フランジ部35は、赤外線ヒータ34の前方端部付近から周囲に拡がる。フランジ部35のより詳細な構成については、後述する。
図1~図3に示すように、回転駆動機構40は、複数(本実施形態では、4つ)のローラ41、複数(本実施形態では、2つ)の連結軸42、複数(本実施形態では、4つ)の支持台43、およびモータ44を有する。
2つの連結軸42はそれぞれ、前後方向に柱状に延びる。また、2つの連結軸42は、互いに左右方向に間隙を隔てて配置されている。各連結軸42には、2つのローラ41が固定されている。また、詳細を後述するとおり、粉粒体処理装置1の筐体71には、第2補助板714が固定されている。第2補助板714は、略水平に板状に拡がる。第2補助板714の上面には、4つの支持台43がそれぞれ固定されている。
各支持台43には、貫通孔430が設けられている。貫通孔430は、支持台43を前後方向に貫通する。また、貫通孔430には、ボールベアリング45の外輪が固定されている。連結軸42は、貫通孔430を貫通しつつ、ボールベアリング45の内輪に固定される。これにより、連結軸42、および連結軸42に固定された2つローラ41は、それぞれ支持台43に対して回転可能に支持される。連結軸42およびローラ41は、前後方向に延びる回転軸411を中心として回転可能に支持される。さらに、2つの連結軸42のうちの1つには、モータ44が接続される。モータ44は、当該連結軸42と、連結軸42に固定された2つローラ41とを、回転軸411を中心として回転させる。
上述の粉粒体処理容器10は、4つのローラ41の上側に載置される。そして、粉粒体処理容器10の側面部11は、4つのローラ41にそれぞれ接触する。上述のモータ44が接続された連結軸42と、連結軸42に固定された2つローラ41とが回転すると、粉粒体処理容器10は、当該2つローラ41の回転に伴って摩擦力を受けることにより、中心軸90を中心として周方向に回転する。一方、モータ44が接続されていない連結軸42に固定された2つローラ41は、粉粒体処理容器10の回転に伴い従動回転する。なお、本実施形態のモータ44は、正方向および逆方向の2方向に回転することができる。これにより、粉粒体処理容器10は、時計回り(周方向一方側)および反時計回り(周方向他方側)の双方に回転することができる。
ただし、回転駆動機構40におけるローラ41、連結軸42、支持台43、およびモータ44の数および構成は、上記には限定されない。回転駆動機構40は、複数のローラ41と、複数のローラ41の少なくとも1つを回転させるモータ44とを有していればよい。また、粉粒体処理容器10を回転させる機構は、上記には限定されない。例えば、ローラ41の代わりに、歯車機構を用いてもよい。
輸送機構50は、加熱乾燥後の樹脂ペレット9を、下流側装置80へ輸送するための装置である。輸送機構50は、輸送管51と、バルブ52と、ブロワ53(図2および図3参照)とを有する。輸送管51は、後述する筐体71の下端口719と下流側装置80とを繋ぐ配管である。バルブ52は、下端口719を、開放状態と閉鎖状態との間で切り替える。バルブ52を開放すると、後述する筐体71のシュート716に集積された樹脂ペレット9が、下端口719から輸送管51内へ排出される。一方、バルブ52を閉鎖すると、下端口719からの樹脂ペレット9の排出が停止される。
ブロワ53は、樹脂ペレット9を吸引輸送するための気力を発生させる機構である。ブロワ53は、制御部60から入力される駆動信号に応じてインペラを回転させることによって、輸送管51内に気流を発生させる。これにより、輸送管51内にある樹脂ペレット9は、当該気流とともに、下流側装置80へ気力輸送される(図1中の矢印A3参照)。ただし、輸送管51内に気力を発生させるための手段は、これに限定されない。
制御部60は、粉粒体処理装置1の各部を動作制御する制御手段である。図5は、制御部60と、粉粒体処理装置1内の各部との接続を示したブロック図である。図1および図5に示すように、制御部60は、CPU等の演算処理部601、メモリ602、および記憶装置603を有するコンピュータにより構成されている。制御部60は、加熱機構30の電源341、回転駆動機構40のモータ44、輸送機構50のバルブ52と、それぞれ電気的に接続されている。制御部60は、記憶装置603に予め記憶されたプログラムPおよびオペレーションデータDに基づき、上記の各部の駆動を制御する。これにより、粉粒体処理装置1における樹脂ペレット9の貯留、加熱乾燥、および排出の処理が進行する。また、粉粒体処理装置1は、粉粒体処理容器10から下流側装置80へ、一纏まりの樹脂ペレット9を断続的に供給(バッチ供給)する。
ここで、図1に示すように、下流側装置80は、センサ81および送信部82を有する。センサ81は、下流側装置80の内部にある樹脂ペレット9の残量(重量)を検出する。送信部82は、制御部60と電気的に接続されている。送信部82は、センサ81による検出結果を示す信号を制御部60へ送信する。
制御部60は、上記の信号を受信して、輸送機構50の駆動(例えば、バルブ52の開閉やブロワ53の駆動)を制御する。具体的には、制御部60は、上記の信号に基づき下流側装置80の内部にある樹脂ペレット9の残量が所定以上であることを検知すると、バルブ52を閉塞するとともにブロワ53の駆動を停止する。また、制御部60は、上記の信号に基づき下流側装置80の内部にある樹脂ペレット9の残量が所定未満であることを検知すると、バルブ52を開放するとともにブロワ53を駆動して加熱乾燥後の樹脂ペレット9を下流側装置80まで輸送する。一方、制御部60は、加熱機構30の電源341をオンにして粉粒体処理容器10の内部空間100にある樹脂ペレット9を加熱乾燥してもよい。加熱は輸送運転の切り替えのタイミングを含めて常時行ってもよく、必要に応じて加熱機構30の電源341のオン・オフを切り替えてもよい。すなわち、制御部60は、輸送機構50および加熱機構30の少なくとも一方の駆動を制御するように構成されていればよい。
ただし、下流側装置80は、下流側装置80の内部にある樹脂ペレット9の残量の検出結果のほかに、下流側装置80における樹脂ペレット9の処理能力に係る情報を示す信号を、送信部82から制御部60へ送信してもよい。そして、制御部60は、下流側装置80における樹脂ペレット9の処理能力を加味した適切なタイミングで、加熱機構30および輸送機構50を駆動すればよい。これにより、粉粒体処理容器10から下流側装置80へ輸送される樹脂ペレット9の量を適切に調整することができるため、下流側装置80における樹脂ペレット9の処理効率を向上し、かつ、下流側装置80に過度な負荷が加わることを抑制できる。
また、下流側装置80は、センサ81による検出結果を示す信号を制御部60へ送信する代わりに、上記信号が示す情報を表示部等に出力してもよい。そして、作業者が、表示部等を見ながら、加熱機構30や輸送機構50を手動で操作するようにしてもよい。
粉粒体処理容器10、供給装置20、加熱機構30、回転駆動機構40、輸送機構50、および制御部60は、粉粒体処理装置1の外枠体を形成している筐体71に搭載される。図2および図3に示すように、筐体71は、配置台711、複数の支柱712、第1補助板713、第2補助板714、カバー715、およびシュート716を含む。配置台711、複数の支柱712、第1補助板713、第2補助板714、カバー715、およびシュート716は、粉粒体処理容器10とは直接的に接触しない。すなわち、これらの各部は、粉粒体処理容器10の回転に影響を与えない。
配置台711は、略水平に板状に拡がる。各支柱712は、配置台711の上面に固定され、上方へ鉛直方向に延びる。第1補助板713および第2補助板714はそれぞれ、複数の支柱712に固定され、略水平に板状に拡がる。上述のとおり、第1補助板713の上面には、加熱機構30のスライドレール32が固定される。第2補助板714は、第1補助板713よりも後方に配置される。第2補助板714の上面には、回転駆動機構40の4つの支持台43がそれぞれ固定されている。
カバー715およびシュート716はそれぞれ、複数の支柱712に直接的または別の部材を介して間接的に固定される。カバー715は、粉粒体処理容器10の上方および側方を覆う。シュート716は、粉粒体処理容器10の直ぐ下方に位置する。シュート716は、シュート側壁部717およびシュート底部718を含む。シュート側壁部717は、鉛直方向に延びる略四角筒状の立体形状を有する。シュート底部718は、シュート側壁部717の下端部から下方へ向かうにつれて徐々に収束する漏斗状の部位である。シュート底部718の下端部には、下端口719が形成されている。粉粒体処理容器10から排出された樹脂ペレット9は、シュート716の内部空間へ落下し、下端口719付近に集積される。
配置台711の下面には、複数のキャスター72が固定されている。本実施形態では、配置台711の下面の角部において、それぞれキャスター72が固定されている。これにより、筐体71全体が、水平方向に移動可能となっている。
<1-2.粉粒体処理容器の詳細な構造>
続いて、粉粒体処理容器10のより詳細な構造について、説明する。
図6は、粉粒体処理容器10を模式的に示した横断面図である。図4および図6に示すように、粉粒体処理容器10は、ヒータ入出口110、2つの内側排出口111、2つの周壁部112、2つの外側排出口113、2つの撹拌板114、および2つのガイド板115をさらに有する。ただし、ヒータ入出口110、内側排出口111、周壁部112、外側排出口113、2つの撹拌板114、および2つのガイド板115の数は、これに限定されない。また、図6では、ヒータ入出口110は本来現れないが、理解容易のため、二点鎖線にて図示している。また、図6では、加熱機構30のフランジ部35を二点鎖線にて図示している。
ヒータ入出口110は、第1底面部12を軸方向に貫通する。ヒータ入出口110は、上記の赤外線ヒータ34が通過可能な大きさを有する。加熱機構30の摺動部材31、鉛直板部33、赤外線ヒータ34、およびフランジ部35がスライドレール32に沿って軸方向に摺動すると、赤外線ヒータ34は、粉粒体処理容器10の外部空間から内部空間100へ挿入される。
ここで、フランジ部35は、軸方向に見たときに、ヒータ入出口110よりも大きい。また、フランジ部35の後方の端面には、円環状の樹脂部材351が固定されている。樹脂部材351の材料には、例えば、テフロン(登録商標)が用いられる。樹脂部材351は、軸方向に見たときに、ヒータ入出口110の周囲に全周に亘って設けられている。このため、加熱機構30の赤外線ヒータ34が粉粒体処理容器10の内部空間100に収容されると同時に、樹脂部材351が第1底面部12に接触する。これにより、ヒータ入出口110を隙間なく閉塞することができる。なお、粉粒体処理容器10が周方向に回転するときには、第1底面部12は樹脂部材351に対して接触しつつ摺動する。
さらに、フランジ部35には貫通孔350が設けられている。貫通孔350は、ヒータ入出口110と軸方向に重なる位置において、フランジ部35を軸方向に貫通する。これにより、ヒータ入出口110がフランジ部35の樹脂部材351によって閉塞されるときにも、貫通孔350を介して粉粒体処理容器10の内部空間100へのアクセスが可能となる。
貫通孔350は、粉粒体処理容器10の内部空間100へ樹脂ペレット9を投入するための投入口となる。具体的には、供給ホッパ21から粉粒体処理容器10の内部空間100へ樹脂ペレット9を投入する際には、供給ホッパ21の開口214および供給管24から貫通孔350を介して、樹脂ペレット9が供給される。ただし、投入口の位置は、これに限定されない。例えば、投入口は、側面部11に設けられてもよい。また、内部空間100への樹脂ペレット9の投入は、作業者が手動で行ってもよい。
2つの内側排出口111はそれぞれ、側面部11の周方向の一部を径方向に貫通する。また、2つの周壁部112はそれぞれ、径方向突出部91と周方向延伸部92とを有する。図6のように、前方から見たときに、径方向突出部91は、側面部11のうち、内側排出口111の時計回りの手前側(周方向他方側)の周縁部から、径方向外側へ突出する。周方向延伸部92は、径方向突出部91の径方向外側の端部から、時計回り(周方向一方側)に周方向に拡がる。2つの外側排出口113はそれぞれ、側面部11と周方向延伸部92との径方向の間に形成された空間のうち、時計回りの先側(周方向一方側)に形成される出口である。
内側排出口111、周壁部112、および外側排出口113は、側面部11において、軸方向の一端付近から他端付近までの範囲に亘って、形成される(図4参照)。そして、内側排出口111と、側面部11と周方向延伸部92との径方向の間に形成された空間と、外側排出口113とによって、粉粒体処理容器10の内部空間100にある樹脂ペレット9を外部空間へ排出するための排出経路が形成される。なお、外側排出口113の外側に、さらに開閉可能な蓋等が設けられてもよい。
なお、内側排出口111、側面部11と周方向延伸部92との径方向の間に形成された空間、および外側排出口113の大きさはそれぞれ、樹脂ペレット9の径(直径)の3倍以上であることが好ましく、5~10倍の範囲であることがより好ましい。これにより、内側排出口111、側面部11と周方向延伸部92との径方向の間に形成された空間、および外側排出口113において樹脂ペレット9をスムーズに通過させることができる。この結果、粉粒体処理容器10の内部空間100にある樹脂ペレット9を外部空間へスムーズに排出できる。
図6では、粉粒体処理容器10の内部空間100へ樹脂ペレット9を投入するための上記の貫通孔350(投入口)は、内部空間100の中心Oを通る鉛直な線L1に対して、左方に位置している。一方、内側排出口111は、線L1に対して右方に位置している。内部空間100へ樹脂ペレット9を投入する際には、このように、下側(内部空間100の中心Oを通る水平な線L2よりも下側)に位置する内側排出口111が、貫通孔350から左右方向に離れた位置にあることが望ましい。これにより、投入した樹脂ペレット9がそのまま内側排出口111まで落下してしまうことを抑制できる。ただし、貫通孔350と内側排出口111との位置関係は、左右逆であってもよい。すなわち、内部空間100への樹脂ペレット9の投入時において、粉粒体処理容器10を外部空間から軸方向に見たときに、粉粒体処理容器10の中心Oを通る水平な線L2よりも下側に位置する内側排出口111は、粉粒体処理容器10の中心Oを通る鉛直な線L1に対して左右方向の一方側に位置し、投入口は、粉粒体処理容器10の中心Oを通る鉛直な線L1に対して左右方向の他方側に位置すればよい。
図4に示すように、2つの撹拌板114はそれぞれ、粉粒体処理容器10の側面部11の内壁に沿って板状に延びる。撹拌板114の材料には、例えば、ステンレス等の金属が用いられる。ただし、撹拌板114の材料には、ある程度の耐熱性を有していれば、ステンレス以外の金属または非金属素材が用いられてもよい。撹拌板114の前方の端部は、第1底面部12に溶接により固定される。撹拌板114の後方の端部は、第2底面部13に溶接により固定される。ただし、撹拌板114の固定方法は、これに限定されない。例えば、撹拌板114は、側面部11から中心軸90へ向かって突出する別の固定部材に、ネジ止めや溶接等によって固定されてもよい。撹拌板114を有することにより、粉粒体処理容器10の回転時に、粉粒体処理容器10の内部空間100にある樹脂ペレット9を十分に撹拌することができる。
ここで、図6に示すように、撹拌板114と側面部11の内壁との間には、隙間200が形成されている。これにより、仮に隙間200が無い場合に撹拌板114と側面部11の内壁との境界付近に溜まりがちであった樹脂ペレット9を、隙間200からうまく落下させることができる。この結果、従来の課題であった、樹脂ペレット9が撹拌板114に保持されたまま内部空間100に残り、樹脂ペレット9が長時間に亘って加熱されることに起因する、品質の劣化を抑制できる。なお、撹拌板114は、側面部11の内壁に対して垂直であってもよく、傾斜していてもよい。また、撹拌板114は、曲面で形成されてもよく、例えば、軸方向のみならず周方向にも拡がるスクリュー状であってもよい。
特に、本実施形態における隙間200の幅は、樹脂ペレット9の径(直径)の3倍以上の十分な大きさを有する。これにより、樹脂ペレット9が隙間200に詰まることなく、スムーズに落下する。
2つのガイド板115はそれぞれ、側面部11の内壁における、内側排出口111の時計回りの先側(周方向一方側)の周縁部から、粉粒体処理容器10の内部空間100の中心O(中心軸90)へ近づく方向に突出する(図6中の矢印A4参照)。ガイド板115の突出方向(A4方向)の長さは、内側排出口111の大きさよりも長いことが好ましい。また、ガイド板115は、より内側排出口111を覆う方向に傾斜している。
図7および図8は、粉粒体処理容器10の回転時の様子を前方から見た模式図である。図7に示すように、粉粒体処理容器10が前方から見て時計回りに(周方向一方側へ)回転すると、内部空間100にある樹脂ペレット9は、粉粒体処理容器10の側面部11に対して、相対的に反時計回りに(周方向他方側へ)移動する。このとき、ガイド板115が内側排出口111の時計回りの先側(周方向一方側)の周縁部から内側排出口111を覆う方向に傾斜しているため、内部空間100の下部にある樹脂ペレット9は、ガイド板115によって、内側排出口111から離れる方向に誘導される。これにより、樹脂ペレット9は、内側排出口111へ落下しにくくなる。すなわち、粉粒体処理容器10が前方から見て時計回りに(周方向一方側へ)回転する場合には、内側排出口111を含む排出経路からの樹脂ペレット9の排出が抑制される。
一方、図8に示すように、本実施形態の粉粒体処理容器10が前方から見て反時計回りに(周方向他方側へ)回転すると、内部空間100にある樹脂ペレット9は、粉粒体処理容器10の側面部11に対して、相対的に時計回りに(周方向一方側へ)移動する。このとき、樹脂ペレット9は、重力による流動とガイド板115によって内側排出口111へ案内される。これにより、樹脂ペレット9は、内側排出口111へ落下する。すなわち、粉粒体処理容器10が前方から見て反時計回りに(周方向他方側へ)回転する場合には、内側排出口111を含む排出経路からの樹脂ペレット9の排出が許容される。
図9は、粉粒体処理容器10を駆動させる際の簡易な作業手順の一例を示したフローチャートである。図9に示すように、まず、供給装置20の気力発生手段を駆動して、供給ホッパ21に加熱乾燥前の樹脂ペレット9を貯留する(ステップS1)。次に、加熱機構30の摺動部材31、鉛直板部33、赤外線ヒータ34、およびフランジ部35をスライドレール32に沿って摺動させて、赤外線ヒータ34を粉粒体処理容器10の内部空間100に収容するとともに、ヒータ入出口110を閉塞する(ステップS2)。ただし、清掃や内部点検等を行わない場合には、加熱機構30を粉粒体処理容器10から取り外す必要が無いため、その場合はステップS2を省略してもよい。
続いて、供給装置20の供給管24およびフランジ部35の貫通孔350を介して、供給ホッパ21から粉粒体処理容器10の内部空間100へ樹脂ペレット9を投入する(ステップS3)。
続いて、制御部60は、加熱機構30の赤外線ヒータ34と、回転駆動機構40のモータ44を制御する。これにより、赤外線ヒータ34を動作させつつ、粉粒体処理容器10を、前方から見て時計回りに回転させて、樹脂ペレットを加熱乾燥する(ステップS4)。そして、加熱乾燥を所定の時間行った後、制御部60は、モータ44を逆回転させるとともに、輸送機構50のバルブ52を制御する。これにより、粉粒体処理容器10を、前方から見て反時計回りに回転させて、加熱乾燥後の樹脂ペレット9を、粉粒体処理容器10から排出する(ステップS5)。粉粒体処理容器10から排出された樹脂ペレット9は、下流側装置80へバッチ供給される。ただし、樹脂ペレット9は、粉粒体処理容器10から排出されて別の容器等に一旦溜められた後、適切なタイミングで下流側装置80へバッチ供給されてもよい。
<2.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、樹脂ペレット9を加熱乾燥させるために、赤外線ヒータ34を用いていた。しかしながら、赤外線ヒータ34を用いる代わりに、粉粒体処理容器10の内部空間100へ、乾いた熱風や、窒素ガスまたはアルゴンガス等の不活性ガスを供給してもよい。また、乾燥させずに加熱のみを行った通常の熱風を内部空間100に供給することによって樹脂ペレット9を加熱し、樹脂ペレット9に含まれる水分を蒸発させることによって、樹脂ペレット9を乾燥させてもよい。さらに、内部空間100を減圧することによって、樹脂ペレット9に含まれる水分を蒸発させることにより、樹脂ペレット9を乾燥させてもよい。
また、本発明の粉粒体処理装置1は、樹脂ペレット9以外の粉粒体を処理対象とするものであってもよい。例えば、樹脂ペレット9に代えて、医薬品、化学製品、食品、建材等の様々の分野で用いられる粉粒体を処理対象としてもよい。
粉粒体処理装置の細部の構成については、本願の各図に示された構成と、相違していてもよい。また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 粉粒体処理装置
9 樹脂ペレット
10 粉粒体処理容器
11 側面部
12 第1底面部
13 第2底面部
20 供給装置
30 加熱機構
31 摺動部材
32 スライドレール
33 鉛直板部
34 赤外線ヒータ
35 フランジ部
40 回転駆動機構
41 ローラ
42 連結軸
43 支持台
44 モータ
45 ボールベアリング
50 輸送機構
60 制御部
71 筐体
80 下流側装置
81 センサ
82 送信部
90 中心軸
91 径方向突出部
92 周方向延伸部
100 (粉粒体処理容器の)内部空間
110 ヒータ入出口
111 内側排出口
112 周壁部
113 外側排出口
114 撹拌板
115 ガイド板
200 隙間
341 (赤外線ヒータの)電源
350 貫通孔(投入口)
716 シュート
719 下端口
O (粉粒体処理容器の内部空間の)中心

Claims (12)

  1. 略筒状に拡がる側面部と、前記側面部の軸方向一方側の開口を覆う第1底面部と、前記側面部の軸方向他方側の開口を覆う第2底面部とを含み、粉粒体を内部空間に収容可能な粉粒体処理容器と、
    前記内部空間に収容される前記粉粒体を加熱する加熱機構と、
    前記粉粒体処理容器を周方向に回転させる回転駆動機構と、
    を有する粉粒体処理装置であって、
    前記粉粒体処理容器は、
    前記内部空間へ前記粉粒体を投入するための投入口と、
    前記側面部に設けられ、前記内部空間にある前記粉粒体を前記粉粒体処理容器の外部空間へ排出するための排出口と、
    前記側面部の内壁における前記排出口の周方向一方側の周縁部から、前記内部空間の中心へ近づく方向に突出するガイド板と、
    前記側面部の内壁に沿って板状に延びる撹拌板と、
    前記排出口の周方向他方側の周縁部から径方向外側へ突出する径方向突出部と、前記径方向突出部の径方向外側の端部から周方向一方側に周方向に拡がる周方向延伸部と、を有する周壁部と、
    を有し、
    前記ガイド板が前記排出口を覆う方向に傾斜することによって、前記粉粒体処理容器において、周方向一方側への回転時に前記排出口からの前記粉粒体の排出が抑制され、周方向他方側への回転時に前記排出口からの前記粉粒体の排出が許容され、
    前記粉粒体は、前記内部空間から、前記排出口と、前記側面部と前記周方向延伸部との径方向の間に形成された空間と、を通過して、外部空間へ排出され、
    前記撹拌板と前記側面部の内壁との間に、隙間が形成されている、粉粒体処理装置。
  2. 請求項1に記載の粉粒体処理装置であって、
    前記隙間の幅は、前記粉粒体の径の3倍以上である、粉粒体処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の粉粒体処理装置であって、
    前記ガイド板の突出方向の長さは、前記排出口の大きさよりも長い、粉粒体処理装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の粉粒体処理装置であって、
    前記加熱機構は、
    前記粉粒体処理容器の内部空間に収容される赤外線ヒータを含む、粉粒体処理装置。
  5. 請求項4に記載の粉粒体処理装置であって、
    前記赤外線ヒータはカーボンヒータである、粉粒体処理装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の粉粒体処理装置であって、
    前記粉粒体処理容器は、
    前記第1底面部を貫通し、かつ、前記赤外線ヒータが通過可能なヒータ入出口
    をさらに有する、粉粒体処理装置。
  7. 請求項6に記載の粉粒体処理装置であって、
    前記加熱機構は、
    前記赤外線ヒータを支持する摺動部材と、
    前記回転駆動機構が配置される筐体に固定されるスライドレールと、
    を有し、
    前記摺動部材は前記スライドレールに沿って摺動可能である、粉粒体処理装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の粉粒体処理装置であって、
    前記内部空間への前記粉粒体の投入時において、
    前記外部空間から軸方向に見たときに、前記粉粒体処理容器の中心を通る水平な線よりも下側に位置する前記排出口は、前記粉粒体処理容器の中心を通る鉛直な線に対して左右方向の一方側に位置し、前記投入口は、前記粉粒体処理容器の中心を通る鉛直な線に対して左右方向の他方側に位置する、粉粒体処理装置。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の粉粒体処理装置であって、
    前記回転駆動機構は、
    軸方向に延びる回転軸を中心としてそれぞれ回転可能に支持される複数のローラと、
    前記複数のローラの少なくとも1つを、前記回転軸を中心として回転させるモータと、
    を有し、
    前記側面部は、前記複数のローラに接触し、前記ローラの回転に伴って摩擦力を受けることにより、周方向に回転する、粉粒体処理装置。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の粉粒体処理装置であって、
    前記粉粒体を前記排出口から下流側装置へ輸送する輸送機構と、
    前記輸送機構または前記加熱機構の駆動を制御する制御部と、
    をさらに有し、
    前記下流側装置は、
    前記下流側装置の内部にある前記粉粒体の重量を示す信号を送信する送信部
    を有し、
    前記制御部は、前記信号を受信して、前記輸送機構または前記加熱機構の駆動を制御し、または前記信号が示す情報を出力する、粉粒体処理装置。
  11. 請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の粉粒体処理装置であって、
    前記粉粒体処理容器は、軸方向に水平に延びる、粉粒体処理装置。
  12. 請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載の粉粒体処理装置であって、
    前記粉粒体は樹脂ペレットである、粉粒体処理装置。
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