JP7479538B1 - 降圧効果のあるイナゴマメ多糖類及びその製造方法並び使用 - Google Patents

降圧効果のあるイナゴマメ多糖類及びその製造方法並び使用 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、降圧効果のあるイナゴマメ多糖類及びその製造方法並び使用に関するものである。【解決手段】フルクトース、ガラクトース、グルコース、キシロース、及びマンノースの5種類の単糖類からなり、前記イナゴマメ多糖類において、フルクトース:ガラクトース:グルコース:キシロース:マンノースのモル比が(60~70):(10~15):(10~15):(5~10):(1~3)であり、グリコシド結合として(1→)-Glu、(2→)-Fru、(1→2)-Fru、(1→6)-Gal、(1→3)-Xyl、(2→6)-Man、(2→3,6)-Manを介して結合して組み合わせてなるものであるイナゴマメ多糖類。当該イナゴマメ多糖類は、少なくとも血圧を下げる作用を有する。【選択図】なし

Description

本発明は、医薬分野に関するものであり、具体的には、降圧効果のあるイナゴマメ多糖類及びその製造方法並び使用に関するものである。
イナゴマメは、地中海東部が原産地であり、現在は中国国内に人工的に導入されて栽培されており、非常に高い栄養価値及び薬用価値を持っている。イナゴマメの果実は、容易に得られ、生産量が高くて安価であり、その莢には多種の天然多糖類、ビタミン、ミネラル等の栄養素が含まれている。
高血圧は、よく見られる慢性疾患の一つであり、冠動脈アテローム性動脈硬化症、脳卒中等の多種の心・脳血管疾患のリスクファクターでもある。近年では、高血圧の罹患率が増加し続け、発病年齢が徐々に低くなる傾向があるが、治療率や制御率は低く、主要な公衆衛生上問題の一つとなっている。
今まで、高血圧には根治的治療法がなく、その治療方針として、患者の生活行為の改善、血圧制御標準に基づく個別化治療、及び複数の心血管リスクファクターの協調制御等が含まれる。ここで、医薬品による治療は、最も主要な対策であって、その選択可能な医薬品の種類が多く、異なる医薬品が奏する効果もそれぞれ相違するものである。
本発明の実施例では、イナゴマメの莢から分離されたイナゴマメ多糖類が提供され、当該イナゴマメ多糖類は少なくとも血圧を下げる作用を有する。
本発明の一態様によれば、フルクトース、ガラクトース、グルコース、キシロース、及びマンノースの5種類の単糖類からなるイナゴマメ多糖類であって、前記イナゴマメ多糖類において、フルクトース:ガラクトース:グルコース:キシロース:マンノースのモル比が(60~70):(10~15):(10~15):(5~10):(1~3)であり、グリコシド結合として、(1→)-Glu、(2→)-Fru、(1→2)-Fru、(1→6)-Gal、(1→3)-Xyl、(2→6)-Man、(2→3,6)-Manを介して結合して組み合わせてなるものであるイナゴマメ多糖類が提供される。
本明細書において、Gluはグルコースを示し、Galはガラクトースを示し、Fruはフルクトースを示し、Xylはキシロースを示し、Manはマンノースを示す。
本発明の一部の実施例において、前記イナゴマメ多糖類において、フルクトース:ガラクトース:グルコース:キシロース:マンノースのモル比は、64.45:11.24:12.83:9.71:1.77である。
本発明の一部の実施例において、前記イナゴマメ多糖類の分子量分布範囲は10~10である。
本発明の一部の実施例において、前記イナゴマメ多糖類の分子量は(1~8)×10である。
本発明の一部の実施例において、前記イナゴマメ多糖類の分子量は(8~40)×10である。
本発明の一部の実施例において、前記イナゴマメ多糖類の分子量は(4~7)×10である。
本発明の一部の実施例において、前記イナゴマメ多糖類の平均分子量は(4.6~5.0)×10である。
本発明の一部の実施例において、前記イナゴマメ多糖類の平均分子量は4.811×10である。
本発明の一部の実施例において、前記イナゴマメ多糖類の分子量分布の幅(Mw/Mn)は1.4~1.6であり、1.519であってもよい。
本発明の一部の実施例において、前記イナゴマメ多糖類は、イナゴマメの莢から分離されたものである。
本発明の一部の実施例において、前記イナゴマメ多糖類は、少なくとも血圧を下げる作用を有する。
本発明の別の態様によれば、本発明に記載のイナゴマメ多糖類の医薬品としての使用が提供される。
本発明の別の態様によれば、血圧降下薬を製造するための本発明に記載のイナゴマメ多糖類の使用が提供される。
本発明の別の態様によれば、さらに、疾患を治療するための有效量の上記のイナゴマメ多糖類が提供される。
ここで、前記疾患は高血圧を含む。
本発明の別の態様によれば、本発明に記載のイナゴマメ多糖類を含み、さらに、薬学上許容される担体を含む医薬組成物が提供される。
本発明の別の態様によれば、本発明に記載のイナゴマメ多糖類を含み、さらに、食品主原料および食品副原料を含む食品が提供される。
本発明の一部の実施例において、前記食品は、機能性食品、サプリメントを含む。
本発明の一部の実施例において、前記食品は、飲料、キャンディー、シロップ、甘味料、香料等の1種又は複数種であってもよい。
本発明の別の態様によれば、さらに、需要のある被験者又は患者に、経口又は非経口経路により上記のイナゴマメ多糖類、上記の医薬組成物又は上記の食品を有効量で投与することを含む疾患の治療方法が提供される。ここで、前記疾患は高血圧を含む。
本発明の別の態様によれば、さらに、下記のようなイナゴマメ多糖類の製造方法が提供され、当該製造方法によれば、本発明に記載のイナゴマメ多糖類を製造することができ、その純度は97%以上に達することができる。
粉砕された種抜きのイナゴマメの莢を取り、90%~95%のエタノールで脱脂を行い、脱脂後の微粉末を乾かすこと、水を添加して抽出すること、抽出液を遠心分離させ、上清液を濃縮させ、エタノールの質量パーセント濃度が35~45%となるようにエタノールを添加し、遠心分離させ、沈殿物を収集すること、及び得られた沈殿物を水で分散させ、Sevage法により除タンパクを行った後、マクロポーラス吸着樹脂D101による吸着を行い、蒸留水で溶出させ、移動相組成を収集し、DEAE-52セルロースカラムクロマトグラフィーを行い、NaCl溶液(例えば、濃度0.1mol/L)で溶出させ、Sephadex G-100ゲルろ過カラムクロマトグラフィーを行い、移動相をイオン交換水とし、溶出液を収集し、同一な溶出ピークを持つものを合併し、減圧して濃縮させ、冷凍乾燥させてイナゴマメ多糖類を得ることを含むことを特徴とするイナゴマメ多糖類の製造方法。
本発明の一部の実施例において、イナゴマメの莢を80~300メッシュの微粉末となるように粉砕し、莢の細胞構造を破壊して細胞内の物質を溶出させるとともに、莢の粉末と抽出液の接触面積を大きくすることで抽出率を向上させる。本発明の一部の実施例において、超微粉砕技術により粉砕を行うことができる。
本発明の一部の実施例において、脱脂に用いられるエタノールの重量は、種抜きのイナゴマメの莢の重量の2~5倍である。
本発明の一部の実施例において、抽出温度は、40~50℃であり、例えば45℃である。当該温度範囲内であれば、イナゴマメ多糖類を十分に溶出させるのに有利である。
本発明の一部の実施例において、抽出を2~4回行い、一回に1~5h抽出する。
本発明の一部の実施例において、ろ過液(抽出液)を5000rpmで超遠心分離により10min遠心分離させ、上清液を合併する。
本発明の一部の実施例において、上清液を60℃、100Paの条件下でねっとりとした濃縮液となるように減圧して濃縮させる。
本発明の一部の実施例において、前記イナゴマメの莢は、マメ科イナゴマメ属植物イナゴマメ(ラテン語学名:Ceratonia siliqua Linn.)の乾燥された莢である。
実験により、本発明の実施例のイナゴマメ多糖類chrysosを用いた、高血圧自然発症ラットモデルへの影響についての実験結果として、本発明の実施例のイナゴマメ多糖類が血圧を影響したことから、異なる濃度のイナゴマメ多糖類が有意な降圧効果を有することが示された。
本発明の実施例のイナゴマメ多糖類chrysosの分子量のクロマトグラムを示す図である。 本発明の実施例のイナゴマメ多糖類chrysosの赤外吸収スペクトルを示す図である。 本発明の実施例のイナゴマメ多糖類chrysosのHPLCクロマトグラムを示す図である。 本発明の実施例のイナゴマメ多糖類chrysosにおけるフルクトースのHPLC-ELSDクロマトグラムを示す図である。 本発明の実施例のイナゴマメ多糖類chrysosのGC-MSトータルイオンクロマトグラムを示す図である。 本発明の実施例のイナゴマメ多糖類chrysosのメチル化後の赤外吸収スペクトルを示す図である。 イナゴマメ多糖類chrysosの単糖類組成であるグルコースのフラグメントイオンの同定スペクトルを示す図である。 イナゴマメ多糖類chrysosの単糖類組成であるフルクトースのフラグメントイオンの同定スペクトルを示す図である。 イナゴマメ多糖類chrysosの単糖類組成であるマンノースのフラグメントイオンの同定スペクトルを示す図である。 イナゴマメ多糖類chrysosの単糖類組成であるマンノースのフラグメントイオンの同定スペクトルを示す図である。 イナゴマメ多糖類chrysosの単糖類組成であるガラクトースのフラグメントイオンの同定スペクトルを示す図である。 イナゴマメ多糖類chrysosの単糖類組成であるキシロースのフラグメントイオンの同定スペクトルを示す図である。
実施例により本発明をさらに説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
以下、イナゴマメの莢は、マメ科イナゴマメ属植物イナゴマメ(ラテン語学名:Ceratonia siliqua Linn.)の干燥された莢であって、SHENZHEN AIMIN MEDICINE TECHNOLOGY CO.,LTD.から提供されたものである。
以下に用いられたD101マクロポーラス樹脂、Sephadex G-150、Sephadex G-100、及びDEAE-52セルロースは、いずれも市販品として購入されたものである。
実施例1 イナゴマメ多糖類chrysosの抽出分離
種抜きのイナゴマメの莢を取り、超微粉砕により粒子径80メッシュの微粉末となるように粉砕し、その重量の3倍の95%エタノールで脱脂を行い、脱脂後の微粉末を乾かした。固液比が1:2.3(g/mL)となるようにイオン交換水を添加し、4回抽出し、一回に2時間抽出し、抽出温度を45℃とし、抽出液を合併した。抽出液を遠心分離(5000rpm、10min)させ、上清液を60℃、100Paの条件下でねっとりとしたものとなるように減圧して濃縮させ、得られた濃縮液にエタノールの質量パーセント濃度が40%となるようにエタノールをゆっくり添加し、遠心分離させ、沈殿物を収集し、粗多糖類250gを得た。粗多糖類をその重量の20倍の精製水で分散させた後、Sevage法により、即ち、多糖類溶液とクロロホルム・n-ブタノール(4:1)とを体積比が4:1となるように混合し、20min振盪し、静置して層に分けて、上層溶液を取り、この操作を6回繰り返し、除タンパクを行った後、多糖類の収率が90%であった。除タンパク後の多糖類をその重量の10倍の水で分散させ、マクロポーラス吸着樹脂D101による吸着を行い、蒸留水により2個のカラムの体積で溶出させ、移動相組成を収集し、DEAE-52セルロースカラムクロマトグラフィーを行い、順にカラム体積の2倍の0.1mol/L Nacl溶液で溶出させ、Sephadex G-100ゲルろ過カラムクロマトグラフィーを行い、移動相をイオン交換水とし、溶出液を収集し、同一なピークを持つ溶出液を合併し、透析、濃縮、及び凍結乾燥を行った後、イナゴマメ多糖類chrysosを得た。その多糖類の含有量は97%であった。
本実施例のイナゴマメ多糖類chrysosの多糖類の含有量の測定方法は下記の通りである。
イナゴマメ多糖類chrysos 9.6mgを精密に量り、精製水で溶解させて濃度0.25mg/mLの溶液とした。被験液1.0mLに対して、フェノール硫酸法によりグルコース標準曲線を作製し、回帰方程式により、被験液における多糖類の質量濃度を算出した。
グルコースの標準曲線:y=1.3421x+0.2255(R=0.9992)
式中、xは多糖類の濃度(mg/ml)であり、yは吸光度である。
多糖類の含有量(%)=(質量濃度(μg/mL)×希釈倍数×体積(mL))/(多糖類の乾燥重量(g)×1000)
実験例1 イナゴマメ多糖類chrysos(実施例1で製造されたもの)の構造解析
1)イナゴマメ多糖類Chrysos分子量の測定:
イナゴマメ多糖類Chrysos 10.0mgを精密に量り、濃度2mg/mLの溶液とした。ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)、示差屈折率検出器、及び光散乱検出器を用いた測定を行い、移動相を0.1mol/LのNaNO溶液とし、流速を0.7mL/minとした。
イナゴマメ多糖類chrysosの分子量の測定結果について、GPCによる多糖類の分子量の測定結果を図1に示した。解析・計算したところ、得られたサンプル曲線図において、Mw=4.811×10であり、当該図においてピークの形が良好であり、分布の幅PDI(Mw/Mn)=1.519であり、分布が狭いことが明らかとなった。このことから、多糖類chrysosの純度が高いことが確認された。図1では、横軸は保持時間を示し、縦軸は屈折率を示す。GPC chromatographyはGPCクロマトグラムを示し、Refractive Index(mV)は屈折率を示し、Right Angle Light Scattering(mV)は直角光散乱を示し、Low Angle Light Scattering(mV)は低角度光散乱を示す。
2)イナゴマメ多糖類chrysosの赤外吸収スペクトル(IR)解析:
イナゴマメ多糖類Chrysosサンプル5mgを量り、適量な乾燥KBrを添加し、研磨して均一で透明な錠剤とし、4000cm-1~400cm-1の範囲でフーリエ変換型赤外分光器で走査して解析を行った。
イナゴマメ多糖類chrysosの赤外吸収スペクトルを図2に示した。図2によれば、3429cm-1において-OHの伸縮振動による吸収ピークが示され、2934cm-1において-CHの伸縮振動による吸収ピークが示され、1018cm-1において強い吸収ピークを有し、C-Oの伸縮振動による吸収ピークが示された。図2の縦軸は透過率(%)である。
3)イナゴマメ多糖類chrysosの単糖類組成の解析:
イナゴマメ多糖類chrysosサンプル5mgを量り、2mol/Lのトリフルオロ酢酸(TFA)3mLを添加し、栓付き試験管に仕込み、110℃で加熱して6h加水分解した。分解後のサンプルである、加水分解サンプル溶液を得た。減圧してTFAを蒸発させて除去し、メタノールとともに3回蒸留し、一回に1mlのメタノールで残ったTFAを除去し、蒸発させて乾かした。適量な水を添加して溶液とした。誘導体化後、HPLCインジェクション解析に供した。その結果は図3に示した。図3では、横軸は時間を示し、縦軸のAbsorbance(mAU)は吸光度を示し、solventは溶剤ピークを示し、PMPは誘導体化試薬(1-フェニル-3-メチル-5-ピラゾロン)を示し、Manはマンノースを示し、Galはガラクトースを示し、Gluはグルコースを示し、Xyloはキシロースを示す。HPLC-ELSDで測定したchrysosにおけるフルクトースの含有量を図4に示した。クロマトグラム解析及び標準曲線により、含まれた単糖類の量の比を計算したところ、フルクトース:ガラクトース:グルコース:キシロース:マンノースは、64.45:11.24:12.83:9.71:1.77であった。
4)多糖類chrysosの単糖類の結合位置の測定:
均一な多糖類サンプルを約20mg量り、6mLのジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解させ、多糖類サンプルが十分に溶解するまでに40℃で15時間磁気撹拌した。イナゴマメ多糖類chrysosは、メチル化、加水分解及びアセチル化された後、GC-MSで同定し、そのトータルイオンクロマトグラムを図5に示した。図5の横軸のTimeは、ピーク検出時間を示し、縦軸のRelative abundanceは相対強度を示す。
マススペクトルのフラグメントイオンのスペクトルを分析したところ、イナゴマメ多糖類chrysosは、グリコシド結合として、(1→)-Glu、(2→)-Fru、(1→2)-Fru、(1→6)-Gal、(1→3)-Xyl、(2→6)-Man、(2→3,6)-Manを介して結合して組み合わせてなるものであることが明らかとなった。Gluはグルコースを示し、Galはガラクトースを示し、Fruはフルクトースを示し、Xylはキシロースを示し、Manはマンノースを示す。メチル化の場合の分析結果を表1に示した。メチル化後の赤外吸収スペクトルを図6に示した。
スペクトルライブラリで分析したところ、下記のことを見出した。
イナゴマメ多糖類chrysosの単糖類の結合方式に基づくフラグメントイオンは、図7~12に示した。図7はイナゴマメ多糖類chrysosの単糖類組成であるグルコースのフラグメントイオンを示すものである。D-Glucose,2,3,4,6-tetra-O-methyl-の同定スペクトルにおいて、t=21.11minである。図8はイナゴマメ多糖類chrysosの単糖類組成であるフルクトースのフラグメントイオンを示すものである。D-Fruatose,1,3,4,5,6-pentaacetateの同定スペクトルにおいて、t=30.95minである。図9はイナゴマメ多糖類chrysosの単糖類組成であるマンノースのフラグメントイオンを示すものである。Mannitol,1,3,4-tri-O-methyl-の同定スペクトルにおいて、t=37.65minである。図10はイナゴマメ多糖類chrysosの単糖類組成であるマンノースのフラグメントイオンを示すものである。Mannitol,1,4-di-O-methyl-の同定スペクトルにおいて、t=37.91minである。図11はイナゴマメ多糖類chrysosの単糖類組成であるガラクトースのフラグメントイオンを示すものである。Galactitol,2,3,4-tri-O-methyl-の同定スペクトルにおいて、t=40.85minである。図12はイナゴマメ多糖類chrysosの単糖類組成であるキシロースのフラグメントイオンを示すものである。2,4:3,5-Diethylidene-l-xylitolの同定スペクトルにおいて、t=42.6minである。
図7では、(mainlib)d-Glucose,2,3,4,6-tetra-O-methyl-は(メインライブラリ)2,3,4,6-テトラ-O-メチル-D-グルコースを示す。図8では、(mainlib)D-Fruatose,1,3,4,5,6-pentaacetateは(メインライブラリ)1,3,4,5,6-ペンタアセテート-D-フルクトースを示す。図9では、(mainlib)Mannitol,1,3,4-tri-O-methyl-,triacetate,D-は(メインライブラリ)1,3,4-トリ-O-メチルトリアセテート-マンノースを示す。図10では、(mainlib)Mannitol,1,4-di-O-methyl-tetraacetateは(メインライブラリ)1,4-ジ-O-メチル-テトラアセテートマンノースを示す。図11では、(mainlib)D-Galactitol,2,3,4-tri-O-methyl-,triacetateは(メインライブラリ)2,3,4-トリ-O-メチル-トリアセテート-D-ガラクトースを示す。図12では、(mainlib)2,4:3,5-Diethylidene-l-xylitolは(メインライブラリ)2,4:3,5-ジエチリデン-キシロースを示す。
実験例2 高血圧自然発症ラットモデルへのイナゴマメ多糖類chrysos(実施例1で製造されたもの)による影響についての実験
高血圧自然発症ラットモデル50匹を、3日適応的に飼育し、血圧を量り、血圧が160mmHg以上の安定なものを選択し、無作為に五つのグループに分けた(一つのグループに10匹)。正常対照群も10匹とした。具体的には、下記のようなグループに分けられた:通常の餌で飼育した正常対照群である第1のグループ、通常の餌で飼育した高血圧モデル対照群である第2のグループ、エナラプリル錠剤(SHANGHAI NEW ASIATIC PHARMACEUTICALS MINHANG CO.,LTD.、承認番号H20083534)を0.3mg/kgで投与した陽性対照群である第3のグループ、少量のイナゴマメ多糖類chrysosを投与した高血圧投与群(0.1g/kg)である第4のグループ、中等量のイナゴマメ多糖類chrysosを投与した高血圧投与群(0.2g/kg)である第5のグループ、及び大量のイナゴマメ多糖類chrysosを投与した高血圧投与群(0.4g/kg)である第6のグループ。グループ分けの状況に応じて21日継続的に投与し、14日目及び21日目に、血圧計の要求に応じて動物に目を覚ませ、安静状態下の血圧、心拍数を測定した。その結果を表2に示した。
上記の結果により、通常の餌はラットの血圧に影響を及ぼすものではないが、陽性対照群、少量、中等量、大量の投与群では、胃内強制経口投与後の各段階におけるラットの血圧が基礎血圧に比べてそれぞれ異なる程度で低くなったことから、イナゴマメ多糖類chrysosは、有意な降圧効果を有することが明らかとなった。
上記において、一般的な説明及び具体的な実施形態で本発明を詳しく説明したが、本発明に基づき、いくつかの修正や改善を行い得ることは、当業者にとって明らかである。従って、本発明の趣旨から逸脱しない範疇で行ったこれらの修正や改善は、いずれも本発明の保護しようとする範囲に属する。

Claims (8)

  1. フルクトース、ガラクトース、グルコース、キシロース、及びマンノースの5種類の単糖類からなるイナゴマメ多糖類であって、前記イナゴマメ多糖類において、フルクトース:ガラクトース:グルコース:キシロース:マンノースのモル比が(60~70):(10~15):(10~15):(5~10):(1~3)であり、グリコシド結合として、(1→)-Glu、(2→)-Fru、(1→2)-Fru、(1→6)-Gal、(1→3)-Xyl、(2→6)-Man、(2→3,6)-Manを介して結合して組み合わせてなるものであることを特徴とするイナゴマメ多糖類。
  2. 前記イナゴマメ多糖類において、フルクトース:ガラクトース:グルコース:キシロース:マンノースのモル比が64.45:11.24:12.83:9.71:1.77であることを特徴とする請求項1に記載のイナゴマメ多糖類。
  3. 前記イナゴマメ多糖類の分子量分布範囲が10~10であり、前記イナゴマメ多糖類の分子量が(4.6~5.0)×10であってもよく、さらに、前記イナゴマメ多糖類の平均分子量が4.811×10であってもよく、及び/又は、
    前記イナゴマメ多糖類の分子量分布の幅(Mw/Mn)が1.4~1.6であり、1.519であってもよいことを特徴とする請求項1に記載のイナゴマメ多糖類。
  4. 粉砕された種抜きのイナゴマメの莢を取り、90%~95%のエタノールで脱脂を行い、脱脂後の微粉末を乾かすこと、水を添加して抽出すること、抽出液を遠心分離させ、上清液を濃縮させ、エタノールの質量パーセント濃度が35~45%となるようにエタノールを添加し、遠心分離させ、沈殿物を収集すること、及び得られた沈殿物を水で分散させ、Sevage法により除タンパクを行った後、マクロポーラス吸着樹脂D101による吸着を行い、蒸留水で溶出させ、移動相組成を収集し、DEAE(商標)-52セルロースカラムクロマトグラフィーを行い、NaCl溶液で溶出させ、Sephadex(登録商標) G-100ゲルろ過カラムクロマトグラフィーを行い、移動相をイオン交換水とし、溶出液を収集し、同一な溶出ピークを持つものを合併し、減圧して濃縮させ、冷凍乾燥させてイナゴマメ多糖類を得ることを含むことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のイナゴマメ多糖類の製造方法。
  5. 前記イナゴマメの莢を80~300メッシュとなるように粉砕し、及び/又は、
    抽出時の固液比がg/mLとして1:(2~5)であり、及び/又は、
    抽出温度が40~50℃であることを特徴とする請求項4に記載のイナゴマメ多糖類の製造方法。
  6. 請求項1~3のいずれか1項に記載のイナゴマメ多糖類の医薬品としての使用であって、
    血圧降下薬を製造するための前記イナゴマメ多糖類の使用。
  7. 請求項1~3のいずれか1項に記載のイナゴマメ多糖類を含み、さらに薬学上許容される担体を含むことを特徴とする医薬組成物。
  8. 請求項1~3のいずれか1項に記載のイナゴマメ多糖類を含み、さらに食品主原料および食品副原料を含むことを特徴とする食品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Heliyon,2019年,Vol. 5, No. 1,e01175, p. 1-19
International Journal of Molecular Sciences,2016年,Vol. 17, No. 11,p. 1-20

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