JP7477037B1 - 燃料電池発電システム及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】省エネルギー性を確保すること。【解決手段】2以上の整数であるN台の燃料電池と、出力電力を変動させる出力変動運転を前記N台の燃料電池に実施させる出力制御装置と、kを1以上N以下の整数とするとき、前記N台の燃料電池について、第k燃料電池が前記出力変動運転を実施する第1時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第k燃料電池が前記出力変動運転を実施しない第2時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させる冷却システムと、を備える燃料電池発電システム。【選択図】図1

Description

本開示は、燃料電池発電システム及び制御方法に関する。
複数の燃料電池スタックの冷却を図るため、冷媒を循環還流させる冷却システムを有する燃料電池システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2020-136205号公報
燃料電池の出力電力が変動すると、燃料電池を冷却する能力が不足することがある。しかしながら、燃料電池を冷却する能力に常に余裕を持たせると、省エネルギー性が低下するおそれがある。特に、冷却対象の燃料電池の台数が複数ある場合、燃料電池の台数が増えるほど、省エネルギー性の低下が顕著となるおそれがある。
本開示は、省エネルギー性を確保可能な燃料電池発電システム及び制御方法を提供する。
第1態様の燃料電池発電システムは、
2以上の整数であるN台の燃料電池と、
出力電力を変動させる出力変動運転を前記N台の燃料電池に実施させる出力制御装置と、
kを1以上N以下の整数とするとき、前記N台の燃料電池について、第k燃料電池が前記出力変動運転を実施する第1時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第k燃料電池が前記出力変動運転を実施しない第2時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させる冷却システムと、を備える。
第2態様は、第1態様の燃料電池発電システムであって、
前記冷却システムは、前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第1時間帯の前から増大させる。
第3態様は、第1又は第2態様の燃料電池発電システムであって、
前記冷却システムは、前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第1時間帯の後まで増大させる。
第4態様は、第1から第3のいずれか一の態様の燃料電池発電システムであって、
前記第2時間帯は、前記N台の燃料電池の全てが前記出力変動運転を実施しない時間帯である。
第5態様は、第1から第4のいずれか一の態様の燃料電池発電システムであって、
前記冷却システムは、前記N台の燃料電池の各々を冷却する能力を一括に増大させる。
第6態様は、第1から第5のいずれか一の態様の燃料電池発電システムであって、
前記冷却システムは、前記N台の燃料電池のいずれか一台以上が前記出力変動運転を実施する時間帯に前記N台の燃料電池の各々を冷却する能力を、前記N台の燃料電池の全てが前記出力変動運転を実施しない時間帯での能力よりも増大させる。
第7態様は、第1から第5のいずれか一の態様の燃料電池発電システムであって、
前記冷却システムは、前記N台の燃料電池の各々を冷却する能力を個別に増大させる。
第8態様は、第1から第7のいずれか一の態様の燃料電池発電システムであって、
前記冷却システムは、前記出力制御装置からの入力情報に基づいて、前記第1時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第2時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させる。
第9態様は、第8態様の燃料電池発電システムであって、
前記入力情報は、前記出力変動運転に関する運転情報を含む。
第10態様は、第8又は第9態様の燃料電池発電システムであって、
前記入力情報は、前記N台の燃料電池の各々を冷却する能力の調整に関する指示情報を含む。
第11態様は、第1から第10のいずれか一の態様の燃料電池発電システムであって、
前記冷却システムは、前記第k燃料電池を冷却する能力を熱媒によって調整する。
第12態様は、第11態様の燃料電池発電システムであって、
前記冷却システムは、前記第1時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の流量を、前記第2時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の流量よりも増加させる。
第13態様は、第12態様の燃料電池発電システムであって、
前記冷却システムは、前記熱媒を前記N台の燃料電池に送る共通のポンプを含み、前記第1時間帯での前記ポンプの回転数を前記第2時間帯での前記ポンプの回転数よりも高くする。
第14態様は、第12態様の燃料電池発電システムであって、
前記冷却システムは、前記N台の燃料電池の各々に対して設けられ、対応する燃料電池に前記熱媒を送る複数のポンプを含み、前記複数のポンプの回転数を個別に高くする。
第15態様は、第12態様の燃料電池発電システムであって、
前記冷却システムは、前記N台の燃料電池に供給する前記熱媒の流量を調節する共通の調節弁を含み、前記第1時間帯での前記調節弁の開度を前記第2時間帯での前記調節弁の開度よりも大きくする。
第16態様は、第12態様の燃料電池発電システムであって、
前記冷却システムは、前記N台の燃料電池の各々に対して設けられ、対応する燃料電池に供給する前記熱媒の流量を調節する複数の調節弁を含み、前記複数の調節弁の開度を個別に大きくする。
第17態様は、第11から第16のいずれか一の態様の燃料電池発電システムであって、
前記冷却システムは、前記第1時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の温度を、前記第2時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の温度よりも低下させる。
第18態様は、第17態様の燃料電池発電システムであって、
前記冷却システムは、前記熱媒を冷却する空気を供給するファンを含み、前記第1時間帯での前記ファンの回転数を前記第2時間帯での前記ファンの回転数よりも高くする。
第19態様は、第1から第18までのいずれか一の態様の燃料電池発電システムであって、
前記第k燃料電池は、セルスタックと、前記セルスタックの発電動作を補助する補機と、を含み、
前記冷却システムは、前記第1時間帯に前記セルスタックを冷却する能力を、前記第2時間帯に前記セルスタックを冷却する能力よりも増大させる。
第20態様は、第19態様の燃料電池発電システムであって、
前記冷却システムは、前記第1時間帯に前記補機を冷却する能力を、前記第2時間帯に前記補機を冷却する能力よりも増大させない。
第21態様は、第1から第20までのいずれか一の態様の燃料電池発電システムであって、
前記冷却システムは、前記第k燃料電池との間で循環する熱媒によって前記第k燃料電池を冷却し、前記第k燃料電池から出力される前記熱媒の温度を所定温度以上に維持する。
第22態様は、第1から第21までのいずれか一の態様の燃料電池発電システムであって、
前記出力変動運転は、前記第k燃料電池のリフレッシュ運転を含む。
第23態様は、第22態様の燃料電池発電システムであって、
前記第k燃料電池が前記リフレッシュ運転を実施する前記第1時間帯は、前記第k燃料電池の出力電力が前記第k燃料電池の最大出力の0%以上20%以下のいずれかである低負荷期間を含み、
前記冷却システムは、前記低負荷期間に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第2時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させる。
第24態様は、第22又は第23態様の燃料電池発電システムであって、
前記第k燃料電池が前記リフレッシュ運転を実施する前記第1時間帯は、前記第k燃料電池の出力電力が前記第k燃料電池の最大出力の0%以上20%以下のいずれかである低負荷期間と、前記第k燃料電池の出力電力が前記第k燃料電池の最大出力の80%以上100%以下のいずれかである高負荷期間と、を含み、
前記冷却システムは、前記低負荷期間に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記高負荷期間に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも減少させる。
第25態様の制御方法は、
2以上の整数であるN台の燃料電池の発電及び冷却を制御する方法であって、
出力電力を変動させる出力変動運転を前記N台の燃料電池に実施させ、
kを1以上N以下の整数とするとき、前記N台の燃料電池について、第k燃料電池が前記出力変動運転を実施する第1時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第k燃料電池が前記出力変動運転を実施しない第2時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させる。
本開示によれば、省エネルギー性を確保できる。
第1実施形態に係る燃料電池発電システムの一構成例を示すブロック図である。 第1及び第2実施形態に係る燃料電池発電システムの一制御方法を説明するためのタイミングチャートである。 第2実施形態に係る燃料電池発電システムの一構成例を示すブロック図である。 第3実施形態に係る燃料電池発電システムの一構成例を示すブロック図である。 第3実施形態に係る燃料電池発電システムの一制御方法を説明するためのタイミングチャートである。 第4実施形態に係る燃料電池発電システムの一構成例を示すブロック図である。 第4及び第5実施形態に係る燃料電池発電システムの一制御方法を説明するためのタイミングチャートである。 第5実施形態に係る燃料電池発電システムの一構成例を示すブロック図である。 本実施形態に係る燃料電池発電システムに用いられる冷却システムに関する変形例を示す図である。 本実施形態に係る燃料電池発電システムに用いられる冷却システムに関する変形例を示す図である。 本実施形態に係る燃料電池発電システムに用いられる燃料電池に関する変形例を示す図である。 本実施形態に係る燃料電池発電システムに用いられる燃料電池に関する変形例を示す図である。 本実施形態に係る燃料電池発電システムに用いられる燃料電池に関する変形例を示す図である。 本実施形態に係る燃料電池発電システムに用いられる燃料電池に関する変形例を示す図である。
以下、複数の実施形態について説明する。
各実施形態に係る明細書及び図面の記載に関して、実質的に同一の又は対応する機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する場合がある。理解の容易化のため、図面における各部の縮尺は、実際とは異なる場合がある。
≪第1実施形態≫
図1は、第1実施形態に係る燃料電池発電システムの一構成例を示す図である。図1に示す燃料電池発電システム1は、N台(この例では、4台)の燃料電池によって発電された電力Pcを、不図示の給電対象に供給するシステムである。Nは、2以上の整数である。
燃料電池発電システム1は、4台の燃料電池10a,10b,10c,10d、出力制御装置20及び冷却システム101を備える。燃料電池発電システム1は、蓄電池40又は電力変換装置50を備えてもよい。
燃料電池発電システム1の各構成要素は、パッケージ200によりパッケージ化されてもよい。パッケージ化される範囲は、図示の範囲に限られず、仕様等に応じて適宜変更されてもよい。
複数台の燃料電池10a,10b,10c,10d(以下、「燃料電池10a等」ともいう)は、それぞれ、水素などの燃料と酸素などの酸化剤との化学反応により電気と熱を発生させる装置である。燃料電池10a等は、それぞれ、一又は複数の燃料電池セルを有する。燃料電池10a等は、それぞれ、一又は複数の燃料電池セルによる発電により得られる電力を出力電力P1,P2,P3,P4として出力する。燃料電池10a等は、共通の出力線51に給電可能に並列に接続されている。並列に接続される複数の燃料電池の台数は、4台に限られず、2台、3台または5台以上でもよい。燃料電池10a等は、互いに同じ構成を有してもよい。
燃料電池10a等は、例えば、供給される水素と空気に含まれる酸素とを化学反応させることにより電気を発生させる。燃料電池10a等は、固体高分子形燃料電池(PEFC)でよいが、これに限られず、リン酸型などの他の形式の燃料電池でもよい。
燃料電池10a等の各々は、例えば、多数の単セルを積層したスタック構造を有する。単セルは、膜-電極アッセンブリ(MEA)と、このMEAを両側から挟み込む一対のセパレータとを有する燃料電池セルである。MEAは、水素イオンを選択的に輸送するための高分子電解質膜と、高分子電解質膜の両側面に設けられた一対の電極と、を有する。一対の電極のそれぞれは、多孔質材料により形成される。一対の電極のそれぞれは、例えば、白金系の金属触媒(電極触媒)を担持するカーボン粉末を主成分とする触媒層と、通気性及び電子導電性を併せ持つガス拡散層と、を有する。
燃料電池10a等は、それぞれ、一又は複数の燃料電池セルにより発生した電力を昇圧する昇圧コンバータを有してもよい。燃料電池10a等の各々は、例えば、一又は複数の燃料電池セルにより発生した電力が当該昇圧コンバータにより昇圧された電力を出力電力P1,P2,P3,P4として出力する。
出力制御装置20は、燃料電池10a等の発電を制御するコントローラである。出力制御装置20の例として、コンピュータ、プログラマブルロジックコントローラなどが挙げられる。
出力制御装置20は、燃料電池10a等の各動作データを取得してもよい。例えば、出力制御装置20は、燃料電池10a等から出力される各電圧の検出値を電圧センサにより取得し、燃料電池10a等から出力される各電流の検出値を電流センサにより取得する。出力制御装置20は、各電圧の検出値と各電流の検出値を用いて、燃料電池10a等の出力電力P1,P2,P3,P4を測定する。
出力制御装置20は、時間を計測するためのタイマーを備えてもよい。出力制御装置20は、例えば、タイマーを用いて、所定の時間が経過したかどうかを判定する。出力制御装置20は、タイマーからの割り込みにより時間を計測してもよいし、タイマーのカウント値を逐次参照して、時間が経過したかどうかを判定してもよい。
出力制御装置20の機能(出力制御装置20が行う処理)は、例えば、メモリに記憶されたプログラムによって、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが動作することにより実現される。出力制御装置20の機能は、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)によって実現されてもよい。
出力制御装置20は、燃料電池10a等の各々の出力電力P1,P2,P3,P4の指令値(出力設定値)を決定してもよい。出力制御装置20は、例えば、燃料電池10a等の各々の出力電力P1,P2,P3,P4が、対応する出力設定値となるように、燃料電池10a等の発電を制御する。出力制御装置20は、出力線51に出力すべき電力として燃料電池発電システム1に要求される電力(要求出力電力)に応じて、燃料電池10a等の各々の出力電力P1,P2,P3,P4の指令値(出力設定値)を決定してもよい。
出力制御装置20は、要求出力電力に応じた負荷電流が出力線51に流れるように、出力線51に介在する電力変換装置50を制御してもよい。例えば、出力制御装置20は、燃料電池10a等の各々の出力電流に応じた空気量及び水素量が燃料電池10a等に供給され、かつ、出力電力P1,P2,P3,P4が、対応する出力設定値となるように、燃料電池10a等の発電を制御する。出力制御装置20は、燃料電池10a等の各々の出力電流の測定値を取得可能である。
電力変換装置50は、入力される電力Paを、不図示の給電対象に供給される電力Pcに変換する装置である。電力変換装置50は、例えば、燃料電池10a等の発電により得られた直流電力を交流電力に変換して給電対象に供給するインバータである。インバータの具体例として、パワーコンディショナ(PCS:Power Conditioning System)、系統連系インバータなどが挙げられる。給電対象がモータの場合、電力変換装置50は、モータを駆動するインバータでもよい。電力変換装置50は、燃料電池10a等の発電により得られた直流電力の電圧を、異なる電圧の直流電力に変換して給電対象に供給するコンバータでもよい。
蓄電池40は、燃料電池10a等の発電により得られた直流電力により充電される。蓄電池40から放電される電力Pbは、電力変換装置50を介して給電対象に供給される。蓄電池40は、給電対象等の外部装置から電力変換装置50を介して入力される電力により充電されてもよい。
蓄電池40は、燃料電池10a等に不図示のDC/DCコンバータを介して接続されてもよい。例えば、蓄電池40の充電又は放電は、出力制御装置20からの駆動制御信号により動作する当該DC/DCコンバータにより制御される。
蓄電池40の例として、リチウムイオンバッテリ、リチウムイオンキャパシタ、電気二重層キャパシタなどが挙げられる。
燃料電池発電システム1は、燃料電池10a等の出力電力P1,P2,P3,P4と蓄電池40において入出力される電力Pbとを合わせた電力Paを出力する。燃料電池発電システム1は、蓄電池40を備えることにより、電力Pa及び電力Pcを安定して出力できる。
出力制御装置20は、出力線51から外部へ供給される電力Pa又はPcを略一定の所定値に維持する制御を行ってもよい。例えば、出力制御装置20は、電力Pa又はPcが一定の目標値(要求出力電力の一例)に維持されるように、燃料電池10a等の発電を制御する。
冷却システム101は、燃料電池10a等を冷却する。この例では、冷却システム101は、冷却装置33と燃料電池10a等との間で循環する熱媒RFによって燃料電池10a等を冷却する。熱媒RFは、燃料電池10a等を冷却するための流体である。熱媒RFは、例えば、水等の冷却液である。
冷却システム101は、冷却装置33から流路34を通って供給される熱媒RF(熱媒RF1)を用いて燃料電池10a等を冷却する。冷却システム101は、燃料電池10a等を冷却して温度が上昇した熱媒RF(熱媒RF2)を流路36を通して冷却装置33に戻す。
冷却システム101は、燃料電池10a等を、冷却装置33から供給される熱媒RF(熱媒RF1)によって冷却する。燃料電池10a等は、熱媒RF(熱媒RF1)により直接的に冷却されてもよいし、熱交換器において熱媒RF(熱媒RF1)と熱交換した別の熱媒によって冷却されることにより、熱媒RF(熱媒RF1)により間接的に冷却されてもよい。
冷却システム101は、例えば、流路34,流路36、冷却装置33、ポンプ30、インバータ31及び冷却制御装置32を含む。
流路34及び流路36は、冷却装置33と燃料電池10a等とを接続する。流路34及び流路36の各々は、1本の配管又は複数の配管を接続して形成されてもよい。例えば、配管は、ステンレス、アルミニウム、銅もしくは鋼等の金属、または樹脂により形成される。
流路34は、冷却装置33から燃料電池10a等に供給される熱媒RFである熱媒RF1が流れる。流路34は、冷却装置33に接続される主流路35と、主流路35から分岐するN本(この例では、4本)の支流路35a,35b,35c,35dとを含む。冷却装置33から主流路35に流出する熱媒RF1は、複数の支流路35a,35b,35c,35dのうち対応する支流路を経由して、燃料電池10a等の各々に供給される。
流路36は、燃料電池10a等から冷却装置33に回収される熱媒RFである熱媒RF2が流れる。流路36は、冷却装置33に接続される主流路37と、主流路37から分岐するN本(この例では、4本)の支流路37a,37b,37c,37dとを含む。燃料電池10a等から複数の支流路37a,37b,37c,37dに流出する熱媒RF2は、主流路37を経由して、冷却装置33に供給される。
冷却装置33は、燃料電池10a等(特に、燃料電池10a等の内部にある燃料電池セル)を冷却するための熱媒RFを燃料電池10a等に供給する。冷却装置33は、燃料電池10a等を冷却した熱媒RFを燃料電池10a等から回収し、回収した熱媒RFを冷却する。
冷却装置33は、例えば、冷却塔(クーリングタワー)である。冷却塔は、冷却水等の熱媒RFを空気と接触させて、熱媒RFの気化熱により、熱媒RFを冷却する。冷却装置33の冷却方式は、これに限られない。例えば、冷却装置33は、海水、河川水、地下水、池水又は湖水などの冷却水を熱媒RFとして使用してもよいし、熱交換器において当該冷却水と熱交換した熱媒を熱媒RFとして使用してもよい。冷却装置33は、海、川、地下、池又は湖などの水源から、海水、河川水、地下水、池水又は湖水などの冷却水をくみ上げて熱媒RFとして使用してもよく、燃料電池10a等を冷却して温度が上昇した冷却水を水源に排出してもよい。
冷却装置33が備える冷却能力(除熱量)は、例えば、燃料電池10a等に必要な総除熱量に、余裕度(例えば、1.2から1.5の定数)を掛けて算出される。燃料電池10a等に必要な総除熱量は、燃料電池10a等の最大出力時における必要な除熱量としてもよい。
ポンプ30は、流路34の主流路35に設けられ、熱媒RFをN台の燃料電池10a等に送る共通のポンプである。ポンプ30は、燃料電池10a等と冷却装置33との間で熱媒RFを循環させる。ポンプ30は、冷却装置33において冷却されて排出された熱媒RF1を燃料電池10a等に送る。
インバータ31は、冷却制御装置32からの制御信号に従って、ポンプ30の回転数を制御するための装置である。例えば、インバータ31は、冷却制御装置32からの制御信号に従ってポンプ30内のモータを駆動することで、ポンプ30の回転数を制御する駆動電源である。インバータ31の例として、ポンプ30内のモータに印加する交流の駆動信号の電圧と周波数を変化させるVVVFインバータが挙げられる。
冷却制御装置32は、燃料電池10a等を冷却する能力を制御するコントローラである。冷却制御装置32の例として、コンピュータ、プログラマブルロジックコントローラなどが挙げられる。
冷却制御装置32の機能(冷却制御装置32が行う処理)は、例えば、メモリに記憶されたプログラムによって、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが動作することにより実現される。冷却制御装置32の機能は、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)によって実現されてもよい。
冷却制御装置32は、出力制御装置20と一体化されたコントローラでもよいし、出力制御装置20とは別体のコントローラでもよい。
次に、第1実施形態に係る燃料電池発電システム1の発電及び冷却を制御する方法の一例について、詳細に説明する。
出力制御装置20は、N台(この例では、4台)の燃料電池10a等の発電を制御する。出力制御装置20は、出力電力を変動させる所定の出力変動運転(以下、「出力変動運転D」ともいう)をN台の燃料電池10a等に実施させる。例えば、出力制御装置20は、出力電力P1を変動させる出力変動運転Dを燃料電池10aに実施させる。同様に、出力制御装置20は、出力電力P2,P3,P4のうち対応する出力電力を変動させる出力変動運転Dを燃料電池10b,10c,10dに実施させる。
冷却制御装置32は、N台の燃料電池10a等の冷却を制御する。冷却制御装置32は、N台の燃料電池10a等について、第k燃料電池が出力変動運転Dを実施する第1時間帯に第k燃料電池を冷却する能力を、第k燃料電池が出力変動運転Dを実施しない第2時間帯に第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させる。kは、1以上N以下の整数とする。冷却制御装置32は、N台の燃料電池10a等の全てについて、第k燃料電池を冷却する能力をこのように増大させる能力可変制御を実行する。
以下の説明では、第k燃料電池が出力変動運転Dを実施する第1時間帯を「第1時間帯Z1」と称し、第k燃料電池が出力変動運転Dを実施しない第2時間帯を「第2時間帯Z2」と称する。
能力可変制御により、第k燃料電池が出力変動運転Dを実施する第1時間帯Z1に第k燃料電池を冷却する能力は、第k燃料電池が出力変動運転Dを実施しない第2時間帯Z2に第k燃料電池を冷却する能力よりも高くなる。このため、第k燃料電池の出力電力が第1時間帯Z1に出力変動運転Dにより変動(特には、急増)しても、第k燃料電池を冷却する能力が第1時間帯Z1に不足する可能性が低減し、第k燃料電池を冷却する能力は確保される。第k燃料電池を冷却する能力が確保されることで、例えば、第k燃料電池内の過大な温度上昇が抑制され、第k燃料電池内の温度が所定の制約温度を超えることが抑制される。
一方、能力可変制御により、第k燃料電池が出力変動運転Dを実施しない第2時間帯Z2に第k燃料電池を冷却する能力は、第k燃料電池が出力変動運転Dを実施する第1時間帯Z1に第k燃料電池を冷却する能力よりも低くなる。このため、第k運転燃料電池を冷却する能力に第1時間帯Z1及び第2時間帯Z2に亘って常に余裕を持たせる場合に比べて、燃料電池発電システム1の省エネルギー性が向上する。
このように、能力可変制御によれば、N台の燃料電池10a等を冷却する能力と燃料電池発電システム1の省エネルギー性との両方を確保できる。
第1実施形態に係る冷却システム101において、冷却制御装置32は、第1時間帯Z1に第k燃料電池に供給する熱媒RFの流量を、第2時間帯Z2に第k燃料電池に供給する熱媒RFの流量よりも増加させる。これにより、能力可変制御が実現される。具体的には、冷却制御装置32は、第1時間帯Z1でのポンプ30の回転数を第2時間帯Z2でのポンプ30の回転数よりも高くすることで、能力可変制御を実現する。
第1実施形態に係る能力可変制御により、第1時間帯Z1でのポンプ30の回転数は、第2時間帯Z2でのポンプ30の回転数よりも高くなる。これにより、第1時間帯Z1に第k燃料電池に供給する熱媒RFの流量は、第2時間帯Z2に第k燃料電池に供給する熱媒RFの流量よりも増加する。このため、第1時間帯Z1に第k燃料電池を冷却する能力は、第2時間帯Z2に第k燃料電池を冷却する能力よりも高くなる。よって、第k燃料電池の出力電力が第1時間帯Z1に出力変動運転Dにより変動(特には、急増)しても、第k燃料電池を冷却する能力は確保される。一方、第2時間帯Z2でのポンプ30の回転数は、第1時間帯Z1でのポンプ30の回転数よりも低くなるので、ポンプ30の回転数が第1時間帯Z1及び第2時間帯Z2に亘って常に高く設定される場合に比べて、ポンプ30の省エネルギー性が向上する。
第1実施形態に係る冷却システム101において、冷却制御装置32は、主流路35に流れる熱媒RFの流量を調整可能なポンプ30の回転数を高くすることで、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を一括に増大させる。一方、冷却制御装置32は、主流路35に流れる熱媒RFの流量を調整可能なポンプ30の回転数を低くすることで、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を一括に低下させる。N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力がN台の燃料電池10a等に共通のポンプ30により一括に調整されることで、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を調整する構成を簡素化できる。
第1実施形態に係る冷却システム101において、冷却制御装置32は、出力制御装置20からの入力情報Aに基づいて、第1時間帯Z1に第k燃料電池を冷却する能力を、第2時間帯Z2に第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させてもよい。冷却制御装置32は、出力制御装置20からの入力情報Aを取得することで、出力制御装置20が出力変動運転Dを燃料電池10a等に実施させる時間帯を正確に特定できる。したがって、冷却制御装置32は、第1時間帯Z1を含む正確な時間帯に能力可変制御を実行できる。
入力情報Aは、N台の燃料電池10a等の各々の出力変動運転Dに関する運転情報を含んでもよい。運転情報は、例えば、出力制御装置20が出力変動運転Dを実施させているか否かを冷却制御装置32が判断するための情報である。運転情報の具体例として、出力変動運転Dを実施する時間帯の長さ、開始時刻もしくは終了時刻などの時間情報、または出力変動運転Dが実施中か否かを表すフラグ情報などが挙げられる。
入力情報Aは、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力の調整に関する指示情報を含んでもよい。指示情報は、例えば、冷却制御装置32が能力可変制御を実行するか否かを判断するための情報である。指示情報の具体例として、出力制御装置20から冷却制御装置32に対して能力可変制御の実行を指令する信号などが挙げられる。
図2は、第1実施形態(及び後述の第2実施形態)に係る燃料電池発電システムの一制御方法を説明するためのタイミングチャートである。出力電力P1,P2,P3,P4は、それぞれ、燃料電池10a,10b,10c,10dの出力電力を表す。流量Q1,Q2,Q3,Q4は、それぞれ、燃料電池10a,10b,10c,10dに供給される熱媒RF(支流路35a,35b,35c,35dに流れる熱媒RF)の流量を表す。
出力制御装置20は、時間帯t2-t7において、燃料電池10a、燃料電池10b、燃料電池10cおよび燃料電池10dの順に出力変動運転Dを実施させる。各燃料電池において出力変動運転Dが実施されると、出力変動運転Dの実施中の出力電力P1,P2,P3,P4は、一時的に大きく変動する。一方、燃料電池発電システム1は、電力Pa又は電力Pcを一定値に維持することが求められる場合がある。
そこで、出力制御装置20は、図2に示すように、燃料電池10a、燃料電池10b、燃料電池10cおよび燃料電池10dの順に、出力変動運転Dを実施する燃料電池を切り替える。これにより、電力Pa又は電力Pcが一定値に維持される。出力制御装置20は、出力変動運転Dを実施している燃料電池が発電する電力分を、出力変動運転Dを実施していない他の燃料電池に振り分けることより、燃料電池発電システム1は、電力Pa又は電力Pcを一定の状態に維持できる。
時間帯t2-t7は、N台の燃料電池10a等のいずれか一台以上が出力変動運転Dを実施する時間帯に相当する。時刻t1以前の時間帯Z21または時刻t8以後の時間帯Z22は、N台の燃料電池10a等の全てが出力変動運転Dを実施しない時間帯に相当する。時間帯Z21または時間帯Z22は、第k燃料電池が出力変動運転Dを実施しない第2時間帯Z2の一例である。時刻t2から時刻t7までの時間帯又は時刻t2から時刻t3までの特定の時間帯Z1aは、燃料電池10aが出力変動運転Dを実施する第1時間帯Z1の一例である。時刻t2から時刻t7までの時間帯又は時刻t3から時刻t4までの特定の時間帯Z1bは、燃料電池10bが出力変動運転Dを実施する第1時間帯Z1の一例である。時刻t2から時刻t7までの時間帯又は時刻t4から時刻t5までの特定の時間帯Z1cは、燃料電池10cが出力変動運転Dを実施する第1時間帯Z1の一例である。時刻t2から時刻t7までの時間帯又は時刻t5から時刻t7までの特定の時間帯Z1dは、燃料電池10aが出力変動運転Dを実施する第1時間帯Z1の一例である。
第1実施形態に係る冷却システム101において、冷却制御装置32は、時間帯t2-t7にN台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を、時間帯Z21または時間帯Z22での能力よりも増大させる。具体的には、冷却制御装置32は、時間帯Z1aを含む時間帯t2-t7に燃料電池10aに供給する熱媒RFの流量quを、時間帯Z21または時間帯Z22に燃料電池10aに供給する熱媒RFの流量qdよりも増加させる。これにより、能力可変制御が実現される。他の燃料電池10b,10c,10dについても同様に能力可変制御が実現される。
第1実施形態に係る冷却システム101において、冷却制御装置32は、第k燃料電池を冷却する能力を、第k燃料電池が出力変動運転Dを実施する第1時間帯Z1の前から増大させてもよい。これにより、第1時間帯Z1の開始時点において第k燃料電池を冷却する能力をできるだけ増大させることができる。このため、第1時間帯Z1の開始時点での第k燃料電池を冷却する能力が、冷却システム101の動作遅延により不足する可能性を低減できる。
図2に示す例では、冷却制御装置32は、燃料電池10aを冷却する能力を、時間帯Z1aを含む時間帯t2-t7の前の時刻t1から増大させる。冷却制御装置32は、他の燃料電池10b,10c,10dの各々を冷却する能力も、同様に増大させる。時刻t1から時刻t2までの期間は、例えば、1分から10分までのいずれか、好ましくは、2分である。
第1実施形態に係る冷却システム101において、冷却制御装置32は、第k燃料電池を冷却する能力を、第k燃料電池が出力変動運転Dを実施する第1時間帯Z1の後まで増大させてもよい。これにより、第1時間帯Z1の終了時点において第k燃料電池を冷却する能力をできるだけ増大させることができる。このため、第k燃料電池を冷却する能力が第1時間帯Z1の途中で不足する可能性を低減できる。時刻t7から時刻t8までの期間は、例えば、1分から10分までのいずれか、好ましくは、2分である。
出力変動運転Dは、出力電力が所定の変動パターンで変動する運転でもよく、例えば、第k燃料電池の特性を改善させるリフレッシュ運転を含んでもよい。
例えば、第1リフレッシュ運転として、燃料電池発電システム1は、燃料電池10a等の出力電力P1,P2,P3,P4を、それぞれ、高出力、低出力、高出力の順で変化させてもよい。言い換えると、第1リフレッシュ運転として、燃料電池発電システム1は、燃料電池10a等における負荷を、高負荷、低負荷、高負荷の順で変化させてもよい。第1リフレッシュ運転において、燃料電池発電システム1は、燃料電池10a等への水素及び空気の供給を停止せずに継続してもよい。
代表して、燃料電池10aの第1リフレッシュ運転におけるリフレッシュ処理の流れの一例について以下説明する。
出力制御装置20は、燃料電池10aにおける出力設定を、予め定められた出力設定に設定する。図2の例で説明すると、出力制御装置20は、燃料電池10aの出力を予め定められた設定である出力prに設定する。
次に、出力制御装置20は、燃料電池10aにおける出力設定を、高出力設定に設定する。そして、出力制御装置20は、燃料電池10aにおける出力設定を、高出力設定に設定した状態で一定時間維持する。
図2の例で説明すると、時刻t2において、出力制御装置20は、燃料電池10aの出力を高出力設定である出力puに設定する。高出力設定は、例えば、燃料電池10aにおける最大出力電力を100%とすると、80%から100%までのいずれかの出力電力である。出力制御装置20は、期間z1において、燃料電池10aにおける出力設定を、高出力設定に設定した状態で維持する。期間z1は、例えば、10秒から3分までのいずれか、好ましくは、1分である。
燃料電池発電システム1において、一時的に高出力運転(高負荷運転)を行うことにより、燃料電池セルの内部における水分量を、発電により発生する生成水により増加させる。
次に、出力制御装置20は、燃料電池10aにおける出力設定を、低出力設定に設定する。そして、出力制御装置20は、燃料電池10aにおける出力設定を、低出力設定に設定した状態で一定時間維持する。
図2の例で説明すると、出力制御装置20は、燃料電池10aの出力を低出力設定である出力pdに設定する。低出力設定は、例えば、燃料電池10aにおける最大出力電力を100%とすると、0%から20%までのいずれかの出力電力である。出力制御装置20は、期間z2において、燃料電池10aにおける出力設定を、低出力設定に設定した状態で維持する。期間z2は、例えば、10秒から3分までのいずれか、好ましくは、1分である。
燃料電池発電システム1において、高出力運転(高負荷運転)を行った後に、低出力運転(低負荷運転)を行うことにより、発電により発生する生成水を燃料電池セルの面において均一化させる。
次に、出力制御装置20は、燃料電池10aにおける出力設定を、高出力設定に設定する。そして、出力制御装置20は、燃料電池10aにおける出力設定を、高出力設定に設定した状態で一定時間維持する。
図2の例で説明すると、出力制御装置20は、燃料電池10aの出力を高出力設定である出力puに設定する。高出力設定は、例えば、燃料電池10aにおける最大出力電力を100%とすると、80%から100%までのいずれかの出力電力である。出力制御装置20は、期間z3において、燃料電池10aにおける出力設定を、高出力設定に設定した状態で維持する。期間z3は、例えば、10秒から3分までのいずれか、好ましくは、1分である。
燃料電池発電システム1において、高出力運転(高負荷運転)、低出力運転(低負荷運転)及び高出力運転(高負荷運転)を順に行うことにより、再度、燃料電池セルにおける水分量を増加させる。燃料電池セルにおける水分量を増加させることにより、連続運転を行うことによって乾燥した燃料電池セルの面内における乾燥部を湿潤化できる。燃料電池セルの面内における乾燥部を湿潤化することにより、燃料電池セルにおける電池特性の低下を抑制できる。
燃料電池発電システム1における第1リフレッシュ運転において、燃料電池10aへの水素及び酸素の供給は、継続してもよい。燃料電池10aへの水素及び酸素の供給が継続することにより、酸素が欠乏して、燃料電池セルが劣化することを抑制できる。
他の燃料電池10b,10c,10dの各々の第1リフレッシュ運転についても、燃料電池10aの上述のリフレッシュ処理と同じ流れで実行されてよい。
なお、リフレッシュ運転における出力電力の変動パターンは、第1リフレッシュ運転のパターンに限られない。
例えば、第1リフレッシュ運転の変形例として、燃料電池発電システム1は、燃料電池10a等の出力電力P1,P2,P3,P4を、それぞれ、低出力、高出力、低出力の順で変化させてもよい。言い換えると、第1リフレッシュ運転の変形例として、燃料電池発電システム1は、燃料電池10a等における負荷を、低負荷、高負荷、低負荷の順で変化させてもよい。第1リフレッシュ運転の変形例においても、燃料電池発電システム1は、燃料電池10a等への水素及び空気の供給を停止せずに継続してもよい。
あるいは、第2リフレッシュ運転として、燃料電池発電システム1は、燃料電池10a等の動作を停止させた後に再起動させてもよい。第2リフレッシュ運転において、燃料電池発電システム1は、燃料電池10aの停止中、燃料電池10a等への水素及び空気の供給を停止してもよい。
図2に示す例において、第k燃料電池がリフレッシュ運転を実施する第1時間帯Z1は、第k燃料電池の出力電力が第k燃料電池の最大出力の0%以上20%以下のいずれかである低負荷期間として期間z2を含む。期間z2は、第1リフレッシュ運転中の低負荷期間に限られず、第2リフレッシュ運転中の燃料電池の動作停止期間でもよい。
第1実施形態に係る冷却システム101において、冷却制御装置32は、図2に示すように、燃料電池10a等の冷却を期間z2に停止せずに継続してもよい。これにより、例えば期間z2が比較的短い場合、冷却システム101が停止から再起動するまでの遅延により、燃料電池10a等を冷却する能力が期間z2後に不足する可能性を低減できる。
図2に示す例では、冷却制御装置32は、期間z1,z2,z3に亘って第k燃料電池に供給する熱媒RFの流量quを、時間帯Z21または時間帯Z22に燃料電池10aに供給する熱媒RFの流量qdよりも増加させる。これにより、期間z1,z2,z3に亘って第k燃料電池を冷却する能力は、時間帯Z21または時間帯Z22に第k燃料電池を冷却する能力よりも増大し、燃料電池10a等の冷却は、期間z2に停止せずに継続する。
図2に示す例において、第k燃料電池がリフレッシュ運転を実施する第1時間帯Z1は、第k燃料電池の出力電力が第k燃料電池の最大出力の80%以上100%以下のいずれかである高負荷期間として期間z1または期間z3を含む。
第1実施形態に係る冷却システム101において、冷却制御装置32は、特に図示していないが、燃料電池10a等の冷却を期間z2に抑制または停止してもよい。これにより、ポンプ30及びインバータ31の省エネルギー性が向上する。例えば、冷却制御装置32は、ポンプ30の回転を期間z2に抑制または停止することで、期間z2に第k燃料電池に供給する熱媒RFの流量を、期間z1または期間z3に燃料電池10aに供給する熱媒RFの流量よりも減少させる(特には、零まで減少させる)。これにより、期間z2に第k燃料電池を冷却する能力は、期間z1または期間z3に第k燃料電池を冷却する能力よりも減少し、燃料電池10a等の冷却は、期間z2に抑制または停止する。
≪第2実施形態≫
図3は、第2実施形態に係る燃料電池発電システムの一構成例を示す図である。第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成、作用および効果についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。
第2実施形態に係る燃料電池発電システム2は、調節弁38を備える点で、第1実施形態に係る燃料電池発電システム1と相違する。燃料電池発電システム2は、上記の冷却システム101と同様に、燃料電池10a等を冷却する冷却システム102を備える。冷却システム102は、調節弁38を備える。冷却システム102は、ポンプ30の回転数を制御するための上記のインバータ31を備えていない。しかし、冷却システム102は、第1実施形態と同様の作用及び効果が得られるように、インバータ31を備えてもよい。
調節弁38は、流路34の主流路35に設けられ、N台の燃料電池10a等に供給する熱媒RFの流量を調節する共通の調節弁である。調節弁38は、燃料電池10a等と冷却装置33との間で循環する熱媒RFの流量を調節する。調節弁38は、例えば、パッケージ200内の熱媒RFの入口に設けられる。調節弁38の例として、電動調節弁が挙げられる。
次に、第2実施形態に係る燃料電池発電システム2の発電及び冷却を制御する方法の一例について、詳細に説明する。
第2実施形態に係る冷却システム102において、冷却制御装置32は、第1時間帯Z1に第k燃料電池に供給する熱媒RFの流量を、第2時間帯Z2に第k燃料電池に供給する熱媒RFの流量よりも増加させる。これにより、能力可変制御が実現される。具体的には、冷却制御装置32は、第1時間帯Z1での調節弁38の開度を第2時間帯Z2での調節弁38の開度よりも大きくすることで、能力可変制御を実現する。
第2実施形態に係る能力可変制御により、第1時間帯Z1での調節弁38の開度は、第2時間帯Z2での調節弁38の開度よりも大きくなる。これにより、第1時間帯Z1に第k燃料電池に供給する熱媒RFの流量は、第2時間帯Z2に第k燃料電池に供給する熱媒RFの流量よりも増加する。このため、第1時間帯Z1に第k燃料電池を冷却する能力は、第2時間帯Z2に第k燃料電池を冷却する能力よりも高くなる。よって、第k燃料電池の出力電力が第1時間帯Z1に出力変動運転Dにより変動(特には、急増)しても、第k燃料電池を冷却する能力は確保される。一方、第2時間帯Z2での調節弁38の開度は、第1時間帯Z1での調節弁38の開度よりも小さくなるので、第2時間帯Z2に第k燃料電池に供給する熱媒RFの流量は、第1時間帯Z1に第k燃料電池に供給する熱媒RFの流量よりも減少する。このため、調節弁38の開度が第1時間帯Z1及び第2時間帯Z2に亘って常に大きく設定される場合に比べて、ポンプ30の省エネルギー性が向上する。
第2実施形態に係る冷却システム102において、冷却制御装置32は、主流路35に流れる熱媒RFの流量を調節可能な調節弁38の開度を大きくすることで、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を一括に増大させる。一方、冷却制御装置32は、主流路35に流れる熱媒RFの流量を調節可能な調節弁38の開度を小さくすることで、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を一括に低下させる。N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力がN台の燃料電池10a等に共通の調節弁38により一括に調整されることで、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を調整する構成を簡素化できる。
第2実施形態において、冷却制御装置32は、第1実施形態と同様に、出力制御装置20からの入力情報Aに基づいて、第1時間帯Z1に第k燃料電池を冷却する能力を、第2時間帯Z2に第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させてもよい。
第2実施形態に係る燃料電池発電システムの一制御方法を説明するためのタイミングチャートの説明については、図2についての上述の説明を援用することで省略する。
≪第3実施形態≫
図4は、第3実施形態に係る燃料電池発電システムの一構成例を示す図である。第3実施形態において、第1実施形態と同様の構成、作用および効果についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。
第3実施形態に係る燃料電池発電システム3は、ファン33a及びインバータ39を備える点で、第1実施形態に係る燃料電池発電システム1と相違する。燃料電池発電システム3は、上記の冷却システム101と同様に、燃料電池10a等を冷却する冷却システム103を備える。冷却システム103は、ファン33a及びインバータ39を備える。冷却システム103は、ポンプ30の回転数を制御するための上記のインバータ31を備えていない。しかし、冷却システム103は、第1実施形態と同様の作用及び効果が得られるように、インバータ31を備えてもよい。
ファン33aは、熱媒RFを冷却する空気を供給する回転体である。ファン33aの回転数が増加するほど、ファン33aから供給される空気の風量が増加するので、熱媒RFの温度が低下する、または熱媒RFの温度上昇が抑制される。ファン33aの回転数が低下するほど、ファン33aから供給される空気の風量が減少するので、熱媒RFの温度が上昇する、または熱媒RFの温度低下が抑制される。
インバータ39は、冷却制御装置32からの制御信号に従って、ファン33aの回転数を制御するための装置である。例えば、インバータ39は、冷却制御装置32からの制御信号に従って、ファン33aを回転させるモータを駆動することで、ファン33aの回転数を制御する駆動電源である。インバータ39の例として、ファン33aを回転させるモータに印加する交流の駆動信号の電圧と周波数を変化させるVVVFインバータが挙げられる。
次に、第3実施形態に係る燃料電池発電システム3の発電及び冷却を制御する方法の一例について、詳細に説明する。
第3実施形態に係る冷却システム103において、冷却制御装置32は、第1時間帯Z1に第k燃料電池に供給する熱媒RFの温度を、第2時間帯Z2に第k燃料電池に供給する熱媒RFの温度よりも低下させる。これにより、能力可変制御が実現される。具体的には、冷却制御装置32は、第1時間帯Z1でのファン33aの回転数を第2時間帯Z2でのファン33aの回転数よりも高くすることで、能力可変制御を実現する。
第3実施形態に係る能力可変制御により、第1時間帯Z1でのファン33aの回転数は、第2時間帯Z2でのファン33aの回転数よりも高くなる。これにより、第1時間帯Z1に第k燃料電池に供給する熱媒RFの温度は、第2時間帯Z2に第k燃料電池に供給する熱媒RFの温度よりも低下する。このため、第1時間帯Z1に第k燃料電池を冷却する能力は、第2時間帯Z2に第k燃料電池を冷却する能力よりも高くなる。よって、第k燃料電池の出力電力が第1時間帯Z1に出力変動運転Dにより変動(特には、急増)しても、第k燃料電池を冷却する能力は確保される。一方、第2時間帯Z2でのファン33aの回転数は、第1時間帯Z1でのファン33aの回転数よりも低くなるので、ファン33aの回転数が第1時間帯Z1及び第2時間帯Z2に亘って常に高く設定される場合に比べて、ファン33aの省エネルギー性が向上する。
第3実施形態に係る冷却システム103において、冷却制御装置32は、主流路35に流れる熱媒RFの温度を調整可能なファン33aの回転数を高くすることで、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を一括に増大させる。一方、冷却制御装置32は、主流路35に流れる熱媒RFの温度を調整可能なファン33aの回転数を低くすることで、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を一括に低下させる。N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力がN台の燃料電池10a等に共通のファン33aにより一括に調整されることで、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を調整する構成を簡素化できる。
第3実施形態において、冷却制御装置32は、第1実施形態と同様に、出力制御装置20からの入力情報Aに基づいて、第1時間帯Z1に第k燃料電池を冷却する能力を、第2時間帯Z2に第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させてもよい。
図5は、第3実施形態に係る燃料電池発電システムの一制御方法を説明するためのタイミングチャートである。出力電力P1,P2,P3,P4は、それぞれ、燃料電池10a,10b,10c,10dの出力電力を表す。温度T1,T2,T3,T4は、それぞれ、燃料電池10a,10b,10c,10dに供給される熱媒RF(支流路35a,35b,35c,35dに流れる熱媒RF)の温度を表す。
第3実施形態に係る冷却システム103において、冷却制御装置32は、時間帯t2-t7にN台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を、時間帯Z21または時間帯Z22での能力よりも増大させる。具体的には、冷却制御装置32は、燃料電池10aが出力変動運転Dを実施する時間帯Z1aに燃料電池10aに供給する熱媒RFの温度tdを、燃料電池10aが出力変動運転Dを実施しない時間帯Z21またはZ22に燃料電池10aに供給する熱媒RFの温度tuよりも低下させる。これにより、能力可変制御が実現される。他の燃料電池10b,10c,10dについても同様に能力可変制御が実現される。
第3実施形態において、冷却制御装置32は、第1実施形態と同様に、第k燃料電池を冷却する能力を、第k燃料電池が出力変動運転Dを実施する第1時間帯Z1の前から増大させてもよい。第3実施形態において、冷却制御装置32は、第1実施形態と同様に、第k燃料電池を冷却する能力を、第k燃料電池が出力変動運転Dを実施する第1時間帯Z1の後まで増大させてもよい。
第3実施形態に係る冷却システム103において、冷却制御装置32は、図5に示すように、燃料電池10a等の冷却を期間z2に停止せずに継続してもよい。これにより、例えば期間z2が比較的短い場合、冷却システム103が停止から再起動するまでの遅延により、燃料電池10a等を冷却する能力が期間z2後に不足する可能性を低減できる。
図5に示す例では、冷却制御装置32は、期間z1,z2,z3に亘って第k燃料電池に供給する熱媒RFの温度tdを、時間帯Z21または時間帯Z22に燃料電池10aに供給する熱媒RFの温度tuよりも低下させる。これにより、期間z1,z2,z3に亘って第k燃料電池を冷却する能力は、時間帯Z21または時間帯Z22に第k燃料電池を冷却する能力よりも増大し、燃料電池10a等の冷却は、期間z2に停止せずに継続する。
第3実施形態に係る冷却システム103において、冷却制御装置32は、特に図示していないが、燃料電池10a等の冷却を期間z2に抑制または停止してもよい。これにより、ファン33a及びインバータ39の省エネルギー性が向上する。例えば、冷却制御装置32は、ファン33aの回転を期間z2に抑制または停止することで、期間z2に第k燃料電池に供給する熱媒RFの温度を、期間z1または期間z3に燃料電池10aに供給する熱媒RFの温度よりも上昇させる。これにより、期間z2に第k燃料電池を冷却する能力は、期間z1または期間z3に第k燃料電池を冷却する能力よりも減少し、燃料電池10a等の冷却は、期間z2に抑制または停止する。
≪第4実施形態≫
図6は、第4実施形態に係る燃料電池発電システムの一構成例を示す図である。第4実施形態において、第1実施形態と同様の構成、作用および効果についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。
第4実施形態に係る燃料電池発電システム4は、複数のポンプ30a,30b,30c,30d及び複数のインバータ31a,31b,31c,31dを備える点で、第1実施形態に係る燃料電池発電システム1と相違する。燃料電池発電システム4は、上記の冷却システム101と同様に、燃料電池10a等を冷却する冷却システム104を備える。
複数のポンプ30a,30b,30c,30dは、N台の燃料電池10aの各々に対して設けられ、対応する燃料電池に熱媒RFを送る。ポンプ30a,30b,30c,30dは、それぞれ、支流路35a,35b,35c,35dに設けられる。
複数のインバータ31a,31b,31c,31dは、冷却制御装置32からの制御信号に従って、ポンプ30a,30b,30c,30dの回転数を制御するための装置である。例えば、インバータ31aは、冷却制御装置32からの制御信号に従ってポンプ30a内のモータを駆動することで、ポンプ30aの回転数を制御する駆動電源である。インバータ31aの例として、ポンプ30a内のモータに印加する交流の駆動信号の電圧と周波数を変化させるVVVFインバータが挙げられる。他のインバータ31b,31c,31dも、インバータ31aと同様に、ポンプ30b,30c,30dを駆動する。
次に、第4実施形態に係る燃料電池発電システム4の発電及び冷却を制御する方法の一例について、詳細に説明する。
第4実施形態に係る冷却システム104において、冷却制御装置32は、第1時間帯Z1に第k燃料電池に供給する熱媒RFの流量を、第2時間帯Z2に第k燃料電池に供給する熱媒RFの流量よりも増加させる。これにより、能力可変制御が実現される。具体的には、冷却制御装置32は、第1時間帯Z1でのポンプ30aの回転数を第2時間帯Z2でのポンプ30aの回転数よりも高くすることで、能力可変制御を実現する。冷却制御装置32は、他のポンプ30b,30c,30dの回転数も、ポンプ30aと同様に高くすることで、能力可変制御を実現する。
第4実施形態に係る冷却システム104において、冷却制御装置32は、ポンプ30a,30b,30c,30dの各々の回転数を個別に高くすることで、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を個別に増大させる。これにより、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を一括に増大させる場合に比べて、ポンプ30a,30b,30c,30dの各々に流れる熱媒RFの流量が減少するので、ポンプ30a,30b,30c,30dの各々の省エネルギー性が向上する。
なお、第4実施形態に係る冷却システム104において、冷却制御装置32は、ポンプ30a,30b,30c,30dの各々の回転数を一括に高くすることで、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を一括に増大させてもよい。
第4実施形態において、冷却制御装置32は、第1実施形態と同様に、出力制御装置20からの入力情報Aに基づいて、第1時間帯Z1に第k燃料電池を冷却する能力を、第2時間帯Z2に第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させてもよい。
図7は、第4実施形態(及び後述の第5実施形態)に係る燃料電池発電システムの一制御方法を説明するためのタイミングチャートである。出力電力P1,P2,P3,P4は、それぞれ、燃料電池10a,10b,10c,10dの出力電力を表す。流量Q1,Q2,Q3,Q4は、それぞれ、燃料電池10a,10b,10c,10dに供給される熱媒RF(支流路35a,35b,35c,35dに流れる熱媒RF)の流量を表す。
第4実施形態に係る冷却システム104において、冷却制御装置32は、複数のポンプ30a,30b,30c,30dの回転数を個別に高くすることで、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を個別に増大させる。
第4実施形態に係る冷却システム104において、冷却制御装置32は、時間帯Z1aに燃料電池10aに供給する熱媒RFの流量quを、時間帯Z21または時間帯Z22に燃料電池10aに供給する熱媒RFの流量qdよりも増加させる。これにより、能力可変制御が実現される。他の燃料電池10b,10c,10dについても同様に能力可変制御が実現される。
≪第5実施形態≫
図8は、第5実施形態に係る燃料電池発電システムの一構成例を示す図である。第5実施形態において、第1実施形態と同様の構成、作用および効果についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。
第5実施形態に係る燃料電池発電システム5は、複数の調節弁38a,38b,38c,38dを備える点で、第1実施形態に係る燃料電池発電システム1と相違する。燃料電池発電システム5は、上記の冷却システム101と同様に、燃料電池10a等を冷却する冷却システム105を備える。
複数の調節弁38a,38b,38c,38dは、N台の燃料電池10aの各々に対して設けられ、対応する燃料電池に供給する熱媒RFの流量を調節する。調節弁38a,38b,38c,38dは、それぞれ、支流路35a,35b,35c,35dに設けられる。
次に、第5実施形態に係る燃料電池発電システム5の発電及び冷却を制御する方法の一例について、詳細に説明する。
第5実施形態に係る冷却システム105において、冷却制御装置32は、第1時間帯Z1に第k燃料電池に供給する熱媒RFの流量を、第2時間帯Z2に第k燃料電池に供給する熱媒RFの流量よりも増加させる。これにより、能力可変制御が実現される。具体的には、冷却制御装置32は、第1時間帯Z1での調節弁38aの開度を第2時間帯Z2での調節弁38aの開度よりも大きくすることで、能力可変制御を実現する。冷却制御装置32は、他の調節弁38b,38c,38dの開度も、調節弁38aと同様に大きくすることで、能力可変制御を実現する。
第5実施形態に係る冷却システム105において、冷却制御装置32は、調節弁38a,38b,38c,38dの各々の開度を個別に大きくすることで、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を個別に増大させる。これにより、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を一括に増大させる場合に比べて、ポンプ30に流れる熱媒RFの流量が減少するので、ポンプ30の省エネルギー性が向上する。
なお、第5実施形態に係る冷却システム105において、冷却制御装置32は、調節弁38a,38b,38c,38dの各々の開度を一括に大きくすることで、N台の燃料電池10a等の各々を冷却する能力を一括に増大させてもよい。
第5実施形態において、冷却制御装置32は、第1実施形態と同様に、出力制御装置20からの入力情報Aに基づいて、第1時間帯Z1に第k燃料電池を冷却する能力を、第2時間帯Z2に第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させてもよい。
第5実施形態に係る燃料電池発電システムの一制御方法を説明するためのタイミングチャートの説明については、図7についての上述の説明を援用することで省略する。
≪変形例≫
各実施形態に適用可能な変形例について説明する。
<変形例1>
図9は、本実施形態に係る燃料電池発電システムに用いられる冷却システムに関する変形例を示す図である。熱媒RF2の温度は、第k燃料電池の出力変動運転Dにより変動し得る。この変動を抑えるため、冷却システム100Aは、第k燃料電池から出力される熱媒RF2の温度を所定温度以上に維持する温度制御を行ってもよい。熱媒RF2の温度を所定温度以上に維持する温度制御が行われることで、熱媒RF2の温度は高温状態で安定する。このため、高温状態で安定した熱媒RF2の熱を他の用途に再利用することが容易になる。所定温度は、例えば60℃に設定される。
例えば、冷却制御装置32は、温度検出器55により検出される熱媒RF2の温度が所定温度まで低下すると、ポンプ30の回転数を低くする。ポンプ30の回転数が低くなると、第k燃料電池に供給する熱媒RF1の流量は減少する。熱媒RF1の流量の減少により、第k燃料電池を冷却する能力は低下するので、熱媒RF2の温度が所定温度以上の高温状態で維持される。
<変形例2>
図10は、本実施形態に係る燃料電池発電システムに用いられる冷却システムに関する変形例を示す図である。冷却システム100Bは、第k燃料電池から出力される熱媒RF2の温度を所定温度以上に維持する温度制御を行ってもよい。これにより、冷却システム100Aと同様に、高温状態で安定した熱媒RF2の熱を他の用途に再利用することが容易になる。所定温度は、例えば60℃に設定される。
例えば、冷却制御装置32は、温度検出器52により検出される熱媒RF2の温度が所定温度まで低下すると、ファン33aの回転数を低くする。ファン33aの回転数が低くなると、第k燃料電池に供給する熱媒RF1の温度は上昇する。熱媒RF1の温度の上昇により、第k燃料電池を冷却する能力は低下するので、熱媒RF2の温度が所定温度以上の高温状態で維持される。
<変形例3>
図11は、本実施形態に係る燃料電池発電システムに用いられる燃料電池に関する変形例を示す図である。冷却システム100Cは、燃料電池セルの冷却に熱交換器を用いる。図11は、燃料電池10aの構成について例示するが、他の燃料電池10b,10c,10dも同様の構成でよい。
燃料電池10aは、複数の単セルが積層するセルスタック11と、熱交換器12と、を備える。熱交換器12は、熱媒RFと内部熱媒RFnとの間で熱交換を行う。内部熱媒RFnは、燃料電池10aの内部においてセルスタック11を冷却するための熱媒である。
<変形例4>
図12は、本実施形態に係る燃料電池発電システムに用いられる燃料電池に関する変形例を示す図である。冷却システム100Dは、燃料電池の冷却に熱交換器を用いる。図12は、燃料電池10aの構成について例示するが、他の燃料電池10b,10c,10dも同様の構成でよい。
冷却システム100Dは、セルスタック11から熱を奪った後の内部熱媒RFnの温度を所定温度以上に維持する温度制御を行ってもよい。これにより、冷却システム100Aと同様に、高温状態で安定した内部熱媒RFnの熱を他の用途に再利用することが容易になる。所定温度は、例えば60℃に設定される。
例えば、冷却制御装置32は、温度検出器53により検出される内部熱媒RFnの温度が所定温度まで低下すると、調節弁38の開度を小さくする。調節弁38の開度が小さくなると、熱交換器12に供給する熱媒RFの流量は減少する。熱媒RFの流量の減少により、セルスタック11を冷却する能力は低下するので、内部熱媒RFnの温度が所定温度以上の高温状態で維持される。
<変形例5>
図13は、本実施形態に係る燃料電池発電システムに用いられる燃料電池に関する変形例を示す図である。冷却システム100Eは、燃料電池セル及び補機の冷却に熱交換器を用いる。図13は、燃料電池10aの構成について例示するが、他の燃料電池10b,10c,10dも同様の構成でよい。冷却システム100Eは、セルスタック11とは別の機器の一例として、補機14を冷却する。
変形例5において、燃料電池10aは、補機14を冷却するために、熱交換器13を備える。熱交換器13は、熱媒RFと内部熱媒RFmとの間で熱交換を行う。内部熱媒RFmは、燃料電池10aの内部において補機14を冷却するための熱媒である。補機14は、セルスタック11の発電動作を補助する。補機14は、例えば、セルスタック11の出力電力を昇圧する昇圧コンバータ、または、セルスタック11に圧縮した空気を供給するコンプレッサ用モータなどを含む。
冷却システム100Eにおいて、冷却制御装置32は、第1時間帯Z1にセルスタック11及び補機14を冷却する能力を、第2時間帯Z2にセルスタック11及び補機14を冷却する能力よりも増大させる。これにより、能力可変制御が実現される。具体的には、冷却制御装置32は、第1時間帯Z1での調節弁38の開度を第2時間帯Z2での調節弁38の開度よりも大きくすることで、能力可変制御を実現する。
冷却システム100Eは、セルスタック11から熱を奪った後の内部熱媒RFnの温度を所定温度以上に維持する温度制御と、補機14から熱を奪った後の内部熱媒RFmの温度を所定温度以上に維持する温度制御とを行ってもよい。これにより、冷却システム100Aと同様に、高温状態で安定した内部熱媒RFn,RFmの熱を他の用途に再利用することが容易になる。所定温度は、例えば60℃に設定される。
例えば、冷却制御装置32は、温度検出器53により検出される内部熱媒RFnの温度または温度検出器54により検出される内部熱媒RFmの温度が所定温度まで低下すると、調節弁38の開度を小さくする。調節弁38の開度が小さくなると、熱交換器12,13に供給する熱媒RFの流量は減少する。熱媒RFの流量の減少により、セルスタック11及び補機14を冷却する能力は低下するので、内部熱媒RFn,RFmの温度が所定温度以上の高温状態で維持される。
<変形例6>
図14は、本実施形態に係る燃料電池発電システムに用いられる燃料電池に関する変形例を示す図である。冷却システム100Fは、燃料電池セル及び補機の冷却に熱交換器を用いる。図14は、燃料電池10aの構成について例示するが、他の燃料電池10b,10c,10dも同様の構成でよい。冷却システム100Fは、セルスタック11とは別の機器の一例として、補機14を冷却する。
冷却システム100Fにおいて、冷却制御装置32は、第1時間帯Z1にセルスタック11を冷却する能力を、第2時間帯Z2にセルスタック11を冷却する能力よりも増大させる。これにより、セルスタック11を冷却する能力を増大させる能力可変制御が行われる。具体的には、冷却制御装置32は、第1時間帯Z1での調節弁38の開度を第2時間帯Z2での調節弁38の開度よりも大きくすることで、セルスタック11を冷却する能力を増大させる能力可変制御を行う。
一方、冷却制御装置32は、第1時間帯Z1に補機14を冷却する能力を、第2時間帯Z2に補機14を冷却する能力よりも増大させない。これにより、補機14を冷却する能力を増大させる能力可変制御が行われない。補機14を冷却する能力を増大させる能力可変制御が行われないことで、冷却システム100Dの消費電力を削減することができる。
なお、熱交換器13に流れる熱媒RFの流量は、手動弁41により調整されてもよい。
以上の通り、実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の組み合わせ、省略、置き換え、変更などを行うことが可能である。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、第3実施形態に係る能力可変制御は、第1実施形態または第2実施形態に係る能力可変制御と組み合わされてもよい。
上記の実施形態では、冷却システムは、第k燃料電池を冷却する能力を熱媒RFによって調整する。しかし、冷却システムは、第k燃料電池を冷却する能力を熱媒RFとは異なる手段によって調整してもよい。
1,2,3,4,5 燃料電池発電システム
10a,10b,10c,10d 燃料電池
11 セルスタック
12,13 熱交換器
14 補機
30,30a,30b,30c,30d ポンプ
31,31a,31b,31c,31d インバータ
32 冷却制御装置
33 冷却装置
33a ファン
34 流路
35 主流路
35a,35b,35c,35d 支流路
36 流路
37 主流路
37a,37b,37c,37d 支流路
38,38a,38b,38c,38d 調節弁
39 インバータ
40 蓄電池
41 手動弁
50 電力変換装置
51 出力線
52,53,54,55 温度検出器
100A,100B,100C,100D,100E,100F 冷却システム
101,102,103,104,105 冷却システム
200 パッケージ
RF,RF1,RF2 熱媒
RFm,RFn 内部熱媒

Claims (28)

  1. 2以上の整数であるN台の燃料電池と、
    出力電力を変動させる出力変動運転を前記N台の燃料電池に実施させる出力制御装置と、
    kを1以上N以下の整数とするとき、前記N台の燃料電池について、第k燃料電池が前記出力変動運転を実施する第1時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第k燃料電池が前記出力変動運転を実施しない第2時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させる冷却システムと、を備え
    前記出力変動運転は、出力電力を一時的に増加するように変動させることを含み、
    前記第2時間帯は、前記第k燃料電池が一定出力で運転する時間帯であり、
    前記第1時間帯は、前記第k燃料電池の出力電力が第1出力電力である第1期間と、前記第k燃料電池の出力電力が前記第1出力電力よりも高い第2期間と、を含み、
    前記冷却システムは、前記第k燃料電池を冷却する能力を前記第1期間と前記第2期間で維持する、燃料電池発電システム。
  2. 2以上の整数であるN台の燃料電池と、
    出力電力を変動させる出力変動運転を前記N台の燃料電池に実施させる出力制御装置と、
    kを1以上N以下の整数とするとき、前記N台の燃料電池について、第k燃料電池が前記出力変動運転を実施する第1時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第k燃料電池が前記出力変動運転を実施しない第2時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させる冷却システムと、を備え
    前記出力変動運転は、出力電力を一時的に増加するように変動させることを含み、
    前記第2時間帯は、前記第k燃料電池が一定出力で運転する時間帯であり、
    前記冷却システムは、前記第k燃料電池を冷却する能力を熱媒によって調整し、
    前記冷却システムは、前記第1時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の流量を、前記第2時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の流量よりも増加させ、
    前記冷却システムは、前記熱媒を前記N台の燃料電池に送る共通のポンプを含み、前記第1時間帯での前記ポンプの回転数を前記第2時間帯での前記ポンプの回転数よりも高くする、燃料電池発電システム。
  3. 2以上の整数であるN台の燃料電池と、
    出力電力を変動させる出力変動運転を前記N台の燃料電池に実施させる出力制御装置と、
    kを1以上N以下の整数とするとき、前記N台の燃料電池について、第k燃料電池が前記出力変動運転を実施する第1時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第k燃料電池が前記出力変動運転を実施しない第2時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させる冷却システムと、を備え
    前記出力変動運転は、出力電力を一時的に増加するように変動させることを含み、
    前記第2時間帯は、前記第k燃料電池が一定出力で運転する時間帯であり、
    前記冷却システムは、前記第k燃料電池を冷却する能力を熱媒によって調整し、
    前記冷却システムは、前記第1時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の流量を、前記第2時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の流量よりも増加させ、
    前記冷却システムは、前記N台の燃料電池に供給する前記熱媒の流量を調節する共通の調節弁を含み、前記第1時間帯での前記調節弁の開度を前記第2時間帯での前記調節弁の開度よりも大きくする、燃料電池発電システム。
  4. 2以上の整数であるN台の燃料電池と、
    出力電力を変動させる出力変動運転を前記N台の燃料電池に実施させる出力制御装置と、
    kを1以上N以下の整数とするとき、前記N台の燃料電池について、第k燃料電池が前記出力変動運転を実施する第1時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第k燃料電池が前記出力変動運転を実施しない第2時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させる冷却システムと、を備え
    前記出力変動運転は、出力電力を一時的に増加するように変動させることを含み、
    前記第2時間帯は、前記第k燃料電池が一定出力で運転する時間帯であり、
    前記冷却システムは、前記第k燃料電池を冷却する能力を熱媒によって調整し、
    前記冷却システムは、前記第1時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の流量を、前記第2時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の流量よりも増加させ、
    前記冷却システムは、前記N台の燃料電池の各々に対して設けられ、対応する燃料電池に供給する前記熱媒の流量を調節する複数の調節弁を含み、前記複数の調節弁の開度を個別に大きくする、燃料電池発電システム。
  5. 前記冷却システムは、前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第1時間帯の前から増大させる、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池発電システム。
  6. 前記冷却システムは、前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第1時間帯の後まで増大させる、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池発電システム。
  7. 前記第2時間帯は、前記N台の燃料電池の全てが前記出力変動運転を実施しない時間帯である、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池発電システム。
  8. 前記冷却システムは、前記N台の燃料電池の各々を冷却する能力を一括に増大させる、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池発電システム。
  9. 前記冷却システムは、前記N台の燃料電池のいずれか一台以上が前記出力変動運転を実施する時間帯に前記N台の燃料電池の各々を冷却する能力を、前記N台の燃料電池の全てが前記出力変動運転を実施しない時間帯での能力よりも増大させる、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池発電システム。
  10. 前記冷却システムは、前記N台の燃料電池の各々を冷却する能力を個別に増大させる、請求項1または4に記載の燃料電池発電システム。
  11. 前記冷却システムは、前記出力制御装置からの入力情報に基づいて、前記第1時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第2時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させる、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池発電システム。
  12. 前記入力情報は、前記出力変動運転に関する運転情報を含む、請求項11に記載の燃料電池発電システム。
  13. 前記入力情報は、前記N台の燃料電池の各々を冷却する能力の調整に関する指示情報を含む、請求項11に記載の燃料電池発電システム。
  14. 前記冷却システムは、前記第k燃料電池を冷却する能力を熱媒によって調整する、請求項1に記載の燃料電池発電システム。
  15. 前記冷却システムは、前記第1時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の流量を、前記第2時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の流量よりも増加させる、請求項14に記載の燃料電池発電システム。
  16. 前記冷却システムは、前記N台の燃料電池の各々に対して設けられ、対応する燃料電池に前記熱媒を送る複数のポンプを含み、前記複数のポンプの回転数を個別に高くする、請求項15に記載の燃料電池発電システム。
  17. 前記冷却システムは、前記第k燃料電池を冷却する能力を熱媒によって調整し、
    前記冷却システムは、前記第1時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の温度を、前記第2時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の温度よりも低下させる、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池発電システム。
  18. 前記冷却システムは、前記熱媒を冷却する空気を供給するファンを含み、前記第1時間帯での前記ファンの回転数を前記第2時間帯での前記ファンの回転数よりも高くする、請求項17に記載の燃料電池発電システム。
  19. 前記第k燃料電池は、セルスタックと、前記セルスタックの発電動作を補助する補機と、を含み、
    前記冷却システムは、前記第1時間帯に前記セルスタックを冷却する能力を、前記第2時間帯に前記セルスタックを冷却する能力よりも増大させる、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池発電システム。
  20. 前記冷却システムは、前記第1時間帯に前記補機を冷却する能力を、前記第2時間帯に前記補機を冷却する能力よりも増大させない、請求項19に記載の燃料電池発電システム。
  21. 前記冷却システムは、前記第k燃料電池との間で循環する熱媒によって前記第k燃料電池を冷却し、前記第k燃料電池から出力される前記熱媒の温度を所定温度以上に維持する、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池発電システム。
  22. 前記出力変動運転は、前記第k燃料電池のリフレッシュ運転を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の燃料電池発電システム。
  23. 前記第k燃料電池が前記リフレッシュ運転を実施する前記第1時間帯は、前記第k燃料電池の出力電力が第1出力電力である第1期間と、前記第k燃料電池の出力電力が前記第1出力電力よりも高い第2期間と、を含み、
    前記冷却システムは、前記第1期間に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第2時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させる、請求項22に記載の燃料電池発電システム。
  24. 前記第k燃料電池が前記リフレッシュ運転を実施する前記第1時間帯は、前記第k燃料電池の出力電力が第1出力電力である第1期間と、前記第k燃料電池の出力電力が前記第1出力電力よりも高い第2期間と、を含み、
    前記冷却システムは、前記第1期間に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第2期間に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも減少させる、請求項22に記載の燃料電池発電システム。
  25. 2以上の整数であるN台の燃料電池の発電及び冷却を制御する方法であって、
    出力電力を変動させる出力変動運転を前記N台の燃料電池に実施させ、
    kを1以上N以下の整数とするとき、前記N台の燃料電池について、第k燃料電池が前記出力変動運転を実施する第1時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第k燃料電池が前記出力変動運転を実施しない第2時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させる方法であり、
    前記出力変動運転は、出力電力を一時的に増加するように変動させることを含み、
    前記第2時間帯は、前記第k燃料電池が一定出力で運転する時間帯であり、
    前記第1時間帯は、前記第k燃料電池の出力電力が第1出力電力である第1期間と、前記第k燃料電池の出力電力が前記第1出力電力よりも高い第2期間と、を含み、
    前記第k燃料電池を冷却する能力を前記第1期間と前記第2期間で維持させる、制御方法。
  26. 2以上の整数であるN台の燃料電池の発電及び冷却を制御する方法であって、
    出力電力を変動させる出力変動運転を前記N台の燃料電池に実施させ、
    kを1以上N以下の整数とするとき、前記N台の燃料電池について、第k燃料電池が前記出力変動運転を実施する第1時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第k燃料電池が前記出力変動運転を実施しない第2時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させる方法であり、
    前記出力変動運転は、出力電力を一時的に増加するように変動させることを含み、
    前記第2時間帯は、前記第k燃料電池が一定出力で運転する時間帯であり、
    前記第k燃料電池を冷却する能力を熱媒によって調整し、
    前記第1時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の流量を、前記第2時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の流量よりも増加させ、
    前記熱媒を前記N台の燃料電池に送る共通のポンプの前記第1時間帯での回転数を、前記ポンプの前記第2時間帯での回転数よりも高くする、制御方法。
  27. 2以上の整数であるN台の燃料電池の発電及び冷却を制御する方法であって、
    出力電力を変動させる出力変動運転を前記N台の燃料電池に実施させ、
    kを1以上N以下の整数とするとき、前記N台の燃料電池について、第k燃料電池が前記出力変動運転を実施する第1時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第k燃料電池が前記出力変動運転を実施しない第2時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させる方法であり、
    前記出力変動運転は、出力電力を一時的に増加するように変動させることを含み、
    前記第2時間帯は、前記第k燃料電池が一定出力で運転する時間帯であり、
    前記第k燃料電池を冷却する能力を熱媒によって調整し、
    前記第1時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の流量を、前記第2時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の流量よりも増加させ、
    前記N台の燃料電池に供給する前記熱媒の流量を調節する共通の調節弁の前記第1時間帯での開度を、前記調節弁の前記第2時間帯での開度よりも大きくする、制御方法。
  28. 2以上の整数であるN台の燃料電池の発電及び冷却を制御する方法であって、
    出力電力を変動させる出力変動運転を前記N台の燃料電池に実施させ、
    kを1以上N以下の整数とするとき、前記N台の燃料電池について、第k燃料電池が前記出力変動運転を実施する第1時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力を、前記第k燃料電池が前記出力変動運転を実施しない第2時間帯に前記第k燃料電池を冷却する能力よりも増大させる方法であり、
    前記出力変動運転は、出力電力を一時的に増加するように変動させることを含み、
    前記第2時間帯は、前記第k燃料電池が一定出力で運転する時間帯であり、
    前記第k燃料電池を冷却する能力を熱媒によって調整し、
    前記第1時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の流量を、前記第2時間帯に前記第k燃料電池に供給する前記熱媒の流量よりも増加させ、
    前記N台の燃料電池の各々に対して設けられ、対応する燃料電池に供給する前記熱媒の流量を調節する複数の調節弁の開度を個別に大きくする、制御方法。
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