JP7473304B2 - 呈味改善剤、調味料組成物、及び呈味改善方法 - Google Patents

呈味改善剤、調味料組成物、及び呈味改善方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7473304B2
JP7473304B2 JP2019110650A JP2019110650A JP7473304B2 JP 7473304 B2 JP7473304 B2 JP 7473304B2 JP 2019110650 A JP2019110650 A JP 2019110650A JP 2019110650 A JP2019110650 A JP 2019110650A JP 7473304 B2 JP7473304 B2 JP 7473304B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
masking
mass
taste
parts
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019110650A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020198858A (ja
Inventor
浩平 ▲高▼田
裕紀 伊藤
和美 東
啓子 齋▲藤▼
慎一 岩畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
House Foods Corp
Original Assignee
House Foods Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by House Foods Corp filed Critical House Foods Corp
Priority to JP2019110650A priority Critical patent/JP7473304B2/ja
Publication of JP2020198858A publication Critical patent/JP2020198858A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7473304B2 publication Critical patent/JP7473304B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Seasonings (AREA)

Description

本発明は、呈味改善剤、調味料組成物、及び呈味改善方法に関する。
食塩、すなわち塩化ナトリウムは、塩味を付すために使用される極めて一般的な調味料である。昨今、健康志向の高まりを受けて、塩分の使用量を減らすことが求められている。
塩化ナトリウムの代替品として、塩化カリウム等の食用カリウム塩が知られている。食用カリウム塩には、塩化ナトリウムに似た塩味があり、これを使用することで、塩化ナトリウムの使用量の抑制が期待できる。
一方で、食用カリウム塩には、えぐみがあり、このえぐみを抑えることが求められている。これに関連して、特許文献1(特許第3915972号)には、えんどう及び/又はその抽出物を所定の量で含有するカリウム含有飲食品の呈味改善剤が開示されている。また、特許文献2(特開2017-143807号公報)には、減塩即席みそ汁に対して、塩化カリウム、トマト加工品及び酵母エキスを添加することにより、味噌風味を改善する点が記載されている。
特許第3915972号 特開2017-143807号公報
食用カリウム塩のえぐみをマスキングする新たな手段が提供されれば、飲食品の設計自由度が増し、有用であると考えられる。従って、本発明の課題は、食用カリウム塩のえぐみをマスキングすることができる、新たな呈味改善剤、調味料組成物、及び呈味改善方法を提供することにある。
本発明者らは、所定の物質に食用カリウム塩のえぐみをマスキングする作用があることを見出し、本発明を完成させた。本発明は、以下の事項を含んでいる。
[1]食用カリウム塩用の呈味改善剤であって、
下記式(I)
[化1]
Figure 0007473304000001
(式中、R1~R5は、独立に、水素原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、又は炭化水素基を表す)
で表されるマスキング物質を含有する、
呈味改善剤。
[2]前記マスキング物質の含有量が、前記食用カリウム塩100質量部に対して、1×10-8質量部以上である、[1]に記載の呈味改善剤。
[3]前記マスキング物質が、アネトール、エストラゴール、アニソール、ベラトロール、グアヤコール、4-エチルグアヤコール、ヒドロキノンジメチルエーテル、レゾルシンジメチルエーテル、クレオゾール、及びパラクレジルメチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種である、[1]又は[2]に記載の呈味改善剤。
[4]キャラウェイ、コリアンダーシード、ディルシード、フェンネルシード、ジンジャー、スターアニス、マジョラム、マスタード、ブラックペパー、ナツメグ、シナモン、バジル、タラゴン、オールスパイス、クローブ、及びアニスシードからなる群から選ばれる少なくとも1種のマスキングスパイスを含有し、前記マスキング物質が、前記マスキングスパイスに由来する、[1]~[3]のいずれか1項に記載の呈味改善剤。
[5]キャラウェイ、コリアンダーシード、ディルシード、フェンネルシード、ジンジャー、スターアニス、マジョラム、マスタード、ブラックペパー、ナツメグ、シナモン、バジル、タラゴン、オールスパイス、クローブ、及びアニスシードからなる群から選ばれる少なくとも1種のマスキングスパイスを含有する、食用カリウム塩用の呈味改善剤。
[6]前記マスキングスパイスの含有量が、前記食用カリウム塩100質量部に対して、0.001質量部以上である、[5]に記載の呈味改善剤。
[7]前記食用カリウム塩が、塩化カリウムを含む、[1]~[6]のいずれか1項に記載の呈味改善剤。
[8]前記食用カリウム塩を含有する食材に、[1]~[7]のいずれか1項に記載の呈味改善剤を添加する工程を含む、呈味改善方法。
[9][1]~[7]のいずれか1項に記載の呈味改善剤と、食用カリウム塩と、
を含む、調味料組成物。
[10]更に、塩化ナトリウムを含む、[9]に記載の調味料組成物。
[11][9]又は[10]に記載の調味料組成物と、前記調味料組成物が添加された食材と、を含む、飲食品。
本発明によれば、食用カリウム塩のえぐみをマスキングすることができる、新たな呈味改善剤、調味料組成物、及び呈味改善方法が提供される。
以下、本発明の実施態様について詳細に説明する。
第1の実施態様:呈味改善剤
本実施態様に係る呈味改善剤は、食用カリウム塩のえぐみを低減するために用いられるものであり、下記式(I)で表されるマスキング物質を有効成分として含有する。
Figure 0007473304000002
式(I)中、R1~R5は、独立に、水素原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、又は炭化水素基を表す。
アルコキシ基は、飽和又は不飽和の直鎖状又は分岐状のアルコキシ基であり、例えば、炭素数1~20、好ましくは炭素数1~10、より好ましくは炭素数1~6のものが用いられる。具体的には、例えばメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、s-ブトキシ基、イソブトキシ基、t-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、又はヘキシルオキシ基等であってもよい。炭化水素基は、特に限定されないが、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、アリール基、及びアラルキル基等であってもよい。
1~R5について、好ましくは、R2及びR5が、水素原子であり、R1、R3、及びR4が、ヒドロキシ基、アルコキシ基、又は炭化水素基である。
前記式(I)で表される好ましいマスキング物質としては、アネトール、エストラゴール、アニソール、ベラトロール、グアヤコール、4-エチルグアヤコール、ヒドロキノンジメチルエーテル、レゾルシンジメチルエーテル、クレオゾール、及びパラクレジルメチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、より好ましくは、アネトール及びエストラゴールが挙げられる。
マスキング物質の含有量は、例えば、食用カリウム塩100質量部に対して、1×10-8質量部以上である。すなわち、本実施態様に係る呈味改善剤は、食用カリウム塩100質量部に対するマスキング物質の量が、例えば1×10-8質量部以上、好ましくは、1×10-8~0.1質量部、より好ましくは1×10-3~0.06質量部、更に好ましく0.002~0.03質量部、最も好ましくは0.003~0.02質量部であるとなるような量で、食用カリウム塩を含む食材に添加される。マスキング物質の含有量が、1×10-8質量部以上であれば、食用カリウム塩のえぐみのマスキング効果が得られ易い。0.1質量部以下であれば、添加した食材の風味に対する影響も少なくて済む。
マスキング物質は、合成品であっても天然物由来であってもよい。好ましくは、マスキング物質は、天然物由来である。詳細には、呈味改善剤には、マスキングスパイスが含まれており、マスキング物質は、このマスキングスパイス由来であることが好ましい。
マスキングスパイスとしては、例えば、キャラウェイ、コリアンダーシード、ディルシード、フェンネルシード、ジンジャー、スターアニス、マジョラム、マスタード、ブラックペパー、ナツメグ、シナモン、バジル、タラゴン、オールスパイス、クローブ、及びアニスシードからなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、好ましくは、フェンネルシード、スターアニス、タラゴン、及びアニスシードからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、更に好ましくはフェンネルシードである。フェンネルシードは、食用カリウム塩のえぐみのマスキング効果が高い。また、食経験が豊富であることから、安全性が高いことも知られている。
なお、上記マスキングスパイスに、マスキング物質の1つであるアネトールが含まれることは、下記表1に示す文献等から知られている。
Figure 0007473304000003
前記マスキングスパイスの含有量は、食用カリウム塩100質量部に対して、例えば0.001質量部以上、好ましくは0.001~5質量部、より好ましくは0.001~2質量部、更に好ましくは0.1~2質量部、最も好ましくは0.2~1質量部である。マスキングスパイスの含有量が、0.001質量部以上であれば、食用カリウム塩のえぐみのマスキング効果が得られ易い。5質量部以下であれば、添加した食材の風味に対する影響も少なくて済む。
本実施態様に係る呈味改善剤は、食用カリウム塩を含む食材(飲料も含む)に添加され、使用される。本実施態様によれば、所定のマスキング物質が含まれているため、食用カリウム塩のえぐみが低減される。これにより、食材の呈味を改善することができる。
本実施態様に係る呈味改善剤の添加対象となる食用カリウム塩は、塩味を有するものであればよく、特に限定されない。食用カリウム塩としては、例えば、塩化カリウム、グルタミン酸カリウム及びクエン酸カリウム等が挙げられ、好ましくは塩化カリウムである。
第2の実施態様:調味料組成物
本実施態様は、第1の実施態様において説明したマスキング物質と、食用カリウム塩とを含む、調味料組成物に関する。すなわち、本実施態様に係る調味料組成物は、第1の実施態様に係る呈味改善剤と、食用カリウム塩とを含有する調味料組成物であるとも言える。
本実施態様に係る調味料組成物の形態は、特に限定されるものでは無く、粉末状、顆粒状、ペースト状、及び液状等を挙げることができる。好ましくは、調味料組成物は粉末状である。
調味料組成物の種類は、特に限定されるものでは無いが、例えば、塩コショウ、食用塩、ソース、スープ、たれ、醤油、味噌、シーズニング、スナック、及び麺等が挙げられ、好ましくは塩コショウ及び食用塩であり、より好ましくは塩コショウである。
本実施形態に係る調味料組成物には、マスキング物質及び食用カリウム塩の他にも、必要に応じて、他の成分が含まれていてもよい。以下に、他の成分について詳述する。
好ましくは、調味料組成物には、他の成分として、塩化ナトリウムが含まれる。上述のように、本実施形態によれば、マスキング物質によって食用カリウム塩の苦みを抑えることができる。よって、食用カリウム塩を塩化ナトリウムの代替として使用しやすくなる。すなわち、通常であれば塩化ナトリウムを含む調味料組成物において、塩化ナトリウムの使用量を抑えつつも、所望する塩味を得やすくなる。
塩化ナトリウムの含有量は、特に限定されるものでは無いが、食用カリウム塩100質量部に対して、例えば10~1000質量部、好ましくは30~500質量部、より好ましくは50~150質量部である。
また、調味料組成物が、粉末状調味料の一種である塩コショウである場合には、他の成分として、胡椒、澱粉、及び他の調味成分等が含まれていることが好ましい。
胡椒としては、特に限定されず、白胡椒、黒胡椒及びグリーンペッパー等が挙げられる。胡椒の含有量は、例えば、食用カリウム塩100質量部に対して、5~70質量部、好ましくは10~50質量部、より好ましくは20~45質量部である。
澱粉としては、特に限定されるものでは無く、コーンスターチ、タピオカ澱粉、ワキシーコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、小麦澱粉、米澱粉、サゴ澱粉、及びこれらの加工澱粉等が挙げられる。加工澱粉は、生澱粉に化学的処置、物理的処理等の処理を行ったものであり、化学的処理としては、例えば、エーテル化、エステル化、酸化、架橋等の処理が挙げられる。エステル化としては、アセチル化、アジピン酸エステル化、コハク酸エステル化、オクテニルコハク酸エステル化、脂肪酸エステル化、リン酸エステル化等が挙げられる。また、物理的処理としては、例えば、アルファ化、油脂加工、湿熱、微粉砕、加熱、温水等の処理が挙げられる。これらの加工澱粉は、同種又は異種の処理を2種以上組み合わせて行ったものであってもよい。
澱粉の含有量は、例えば、食用カリウム塩100質量部に対して、1~100質量部、好ましくは5~80質量部、より好ましくは15~50質量部である。この範囲であれば、吸湿しやすい成分がある場合にはその吸湿を防ぐことができる傾向にある。
他の調味成分としては特に限定されず、例えば、アミノ酸又は核酸系調味料、酸味料(リンゴ酸、粉末乳酸、等)、香辛料及びその抽出物、及び香料が挙げられる。
アミノ系調味料としては、例えば、グルタミン酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム、グリシン、アラニン等が挙げられる。核酸系調味料としては、イノシン酸ナトリウム及びグアニル酸ナトリウム等が挙げられる。アミノ酸又は核酸系調味料の含有量は、例えば、食用カリウム塩100質量部に対して、1~40質量部、好ましくは10~30質量部である。
酸味料としては、例えば、リンゴ酸、粉末乳酸、クエン酸、酒石酸等が挙げられる。酸味料の含有量は、例えば、食用カリウム塩100質量部に対して、0.5~15質量部、好ましくは1~8質量部である。
香辛料及びその抽出物としては、例えば、ピペリン、カプサイシン等が挙げられる。香辛料及びその抽出物の含有量は、例えば、食用カリウム塩100質量部に対して、0.01~0.5質量部、好ましくは0.01~0.3質量部である。
本実施形態に係る調味料組成物の製造方法は、特に限定されない。例えば、マスキング物質を含有するマスキングスパイスと、食用カリウム塩とを、必要に応じて他の成分とを混合することにより、調製することができる。
以下、本発明についてより詳細に説明するため、本発明者らによって行われた実施例について説明する。但し、本発明は、以下の実施例に限定されて解釈されるべきものでは無い。
実験例1:フェンネルシードの効果の確認
表2に、比較例1及び実施例1~6に係る組成物の組成を示す。尚、表2中の数字は、「質量部」を示す。表2に示される組成にて、塩化カリウム100質量部に対して、塩(塩化ナトリウム)、黒胡椒、タピオカ加工澱粉(酸化澱粉)、調味料、コーンスターチ、酸味料、及びピペリンを混合し、比較例1に係る粉末状の調味料組成物を調製した。
また、フェンネルシードを加えた点を除いて、比較例1と同様にして、実施例1~6に係る粉末状の調味料組成物を得た。
得られた各調味料組成物について、官能評価により、「塩化カリウムのえぐみのマスキング効果」及び「全体の風味」を評価した。
「塩化カリウムのえぐみのマスキング効果」については、下記の基準で評価した。
◎:えぐみが非常に低減されている。
〇:えぐみが低減されている
△:えぐみはやや感じられているが、低減はされている。
×:えぐみが感じられる。
「全体の風味」については、下記の基準で評価した。
◎:非常に良好な風味である。
〇:良好な風味である。
△:やや風味のバランスは崩れているが、おいしさは感じられる。
×:風味のバランスが崩れている。
官能評価結果を表2に示す。表2に示されるように、実施例1~6は、比較例1よりもマスキング効果に優れていた。すなわち、フェンネルシードに、塩化カリウムのえぐみをマスキングする効果があることが判った。また、フェンネルシードの含有量が塩化カリウム100質量部に対して0.001~3質量部の範囲にある実施例1~5においては、全体の風味も損なわれておらず、良好であった。
実験例2:マスキング物質の特定
フェンネルシードの主要な精油成分として、アネトール及びエストラゴールが挙げられる。例えば、アネトールは、フェンネルシードに1.5質量%程度の量で含まれる。エストラゴールは、フェンネルシードに0.09質量%程度の量で含まれる。そこで、塩化カリウムに、アネトール又はエストラゴールを加えることにより、マスキング効果が得られるか否かを確認した。詳細には、表3に示される組成にて、塩化カリウムに、フェンネルシード、アネトール(1%希釈品)又はエストラゴール(1%希釈品)を混合し、参考例及び実施例7~10に係る組成物を得た。
得られた組成物について、実験例1と同様の基準で、「塩化カリウムのえぐみのマスキング効果」を評価した。また、「塩味の増強作用」についても評価した。
「塩味の増強作用」については、下記の基準で評価した。
◎:塩味が顕著に増強されている。
〇:塩味が増強されている。
△:やや塩味が増強されている。
×:塩味は増強されていない。
結果を表3に示す。表3に示されるように、アネトール又はエストラゴールを単独で添加した実施例9及び10においても、フェンネルシードを用いた実施例7及び8と同様に、マスキング効果が確認された。すなわち、アネトールやエストラゴール等の成分が、マスキング効果に寄与していることが判った。
尚、フェンネルシード、アネトール、及びエストラゴールに、塩味の増強作用は確認されなかった。
実験例3:マスキングスパイスの検討
表4に示される組成にて、実験例1と同様の方法により、スパイスの種類が異なる実施例11~実施例17及び比較例2~3に係る粉末状の調味料組成物を調製した。
得られた粉末状の調味料組成物について、実験例1と同様の基準で、「塩化カリウムのえぐみのマスキング効果」及び「全体の風味」を評価した。
結果を表4に示す。表4に示されるように、実施例11~17においては、マスキング効果が見られたのに対し、比較例2及び比較例3においては、マスキング効果が確認できなかった。実施例11~17において使用されたスパイスは、いずれも、アネトールを含有するスパイスである。一方、比較例2及び3において用いられたクミンシード及びレッドペパーには、アネトールが含まれていない。すなわち、アネトールを含有するスパイスを用いることによって、塩化カリウムのえぐみに対するマスキング効果が奏されることが確認された。
また、実施例11~17の中でも、実施例11、14及び17は、特にマスキング効果が高かった。このことから、フェンネルシードの他にも、スターアニス、タラゴン、及びアニスシードを用いると、高いマスキング効果を得ることができることが判った。
Figure 0007473304000004
Figure 0007473304000005
Figure 0007473304000006

Claims (7)

  1. 塩化カリウ用の呈味改善剤であって、
    アネトール及びエストラゴールからなる群から選ばれるマスキング物質を含有する、
    呈味改善剤(ただし、ジンジャーを含む呈味改善剤を除く。)。
  2. 前記マスキング物質の含有量が、前記塩化カリウ100質量部に対して、1×10-8質量部以上である、請求項1に記載の呈味改善剤。
  3. フェンネルシード、スターアニス、タラゴン、及びアニスシードからなる群から選ばれる少なくとも1種のマスキングスパイスを含有し、前記マスキング物質が、前記マスキングスパイスに由来する、請求項1又は2に記載の呈味改善剤。
  4. ェンネルシード、スターアニスタラゴン及びアニスシードからなる群から選ばれる少なくとも1種のマスキングスパイスを含有する、塩化カリウ用の呈味改善剤(ただし、ジンジャーを含む呈味改善剤を除く。)。
  5. 前記マスキングスパイスの含有量が、前記塩化カリウ100質量部に対して、0.001質量部以上である、請求項に記載の呈味改善剤。
  6. 前記塩化カリウを含有する食材に、請求項1~のいずれか1項に記載の呈味改善剤を添加する工程を含む、呈味改善方法。
  7. 請求項1~のいずれか1項に記載の呈味改善剤と、
    塩化カリウと、
    を含む、
    調味料組成物。
JP2019110650A 2019-06-13 2019-06-13 呈味改善剤、調味料組成物、及び呈味改善方法 Active JP7473304B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019110650A JP7473304B2 (ja) 2019-06-13 2019-06-13 呈味改善剤、調味料組成物、及び呈味改善方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019110650A JP7473304B2 (ja) 2019-06-13 2019-06-13 呈味改善剤、調味料組成物、及び呈味改善方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020198858A JP2020198858A (ja) 2020-12-17
JP7473304B2 true JP7473304B2 (ja) 2024-04-23

Family

ID=73744131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019110650A Active JP7473304B2 (ja) 2019-06-13 2019-06-13 呈味改善剤、調味料組成物、及び呈味改善方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7473304B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024090519A1 (ja) * 2022-10-28 2024-05-02 味の素株式会社 塩味増強又は異味抑制剤

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073282A (ja) 2001-08-31 2003-03-12 Sunstar Inc 口腔用組成物
JP2009136266A (ja) 2007-05-31 2009-06-25 Ajinomoto Co Inc 呈味改善剤
WO2013085014A1 (ja) 2011-12-06 2013-06-13 日本水産株式会社 呈味改善剤及びそれを含有する飲食品
JP2016214088A (ja) 2015-05-14 2016-12-22 ヤマサ醤油株式会社 減塩調味料
JP2018102142A (ja) 2016-12-22 2018-07-05 株式会社カネカサンスパイス 塩味増強用スパイスミックス及び食品

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3065454B2 (ja) * 1993-05-31 2000-07-17 寳酒造株式会社 呈味改良剤

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073282A (ja) 2001-08-31 2003-03-12 Sunstar Inc 口腔用組成物
JP2009136266A (ja) 2007-05-31 2009-06-25 Ajinomoto Co Inc 呈味改善剤
WO2013085014A1 (ja) 2011-12-06 2013-06-13 日本水産株式会社 呈味改善剤及びそれを含有する飲食品
JP2016214088A (ja) 2015-05-14 2016-12-22 ヤマサ醤油株式会社 減塩調味料
JP2018102142A (ja) 2016-12-22 2018-07-05 株式会社カネカサンスパイス 塩味増強用スパイスミックス及び食品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020198858A (ja) 2020-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6480501B2 (ja) 異味が抑制された塩化カリウムを含有するソースを作るためのルウ
JP5265142B2 (ja) 塩味強化剤を含有する食塩組成物
JPWO2008029504A1 (ja) 風味向上剤
JP6123789B2 (ja) スパイス香増強
JP7473304B2 (ja) 呈味改善剤、調味料組成物、及び呈味改善方法
JP6414051B2 (ja) 風味付与組成物、煮込み料理様風味が付与された飲食品及びその製造方法
EP2617297B1 (en) Food sauce
JP6490564B2 (ja) 固形ルウ
JP5841038B2 (ja) 固形ルウ
JP2022185807A (ja) うま味増強剤
JP6487000B2 (ja) 固形ルウ
JP2015029435A (ja) 納豆用液体調味料
JP7352806B2 (ja) スパイス感増強剤
JP2015000009A (ja) 味噌調味材及びその製造方法、並びに調味ソース及びその製造方法
JP7027595B1 (ja) ルウの製造方法並びにルウ及びソース
JP2022189311A (ja) 豆腐と混ぜて豆腐に風味をつける豆腐用粉末調味料
JP2005328840A (ja) 調味料
JP7250481B2 (ja) ハヤシソース及びそれを調製するための基材
WO2022196825A1 (ja) 辛味増強剤
JP2023081562A (ja) ルウ並びに具材及びソースを含む食品の製造方法及び製造キット
JP2021052680A (ja) 粉末状食品原料組成物及びその製造方法
JP2022043986A (ja) ルウ及び食品の製造方法
JP2022086440A (ja) 濃縮調味料組成物
JP2022189312A (ja) 豆腐と混ぜて豆腐に風味をつける豆腐用粉末調味料
JP2023001839A (ja) 納豆のニオイを軽減する調味法を含む納豆

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20220329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230417

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230919

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20231109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240312

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240411

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7473304

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150