JP7472489B2 - ロービングの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ロービングの製造方法の技術に関する。
従来から、例えばプリント配線板やガラス繊維強化プラスチック(FRP、FRTP)等の工業製品の原材料として、ガラス繊維が使用されている。
ガラス繊維は、主に溶融ガラスを紡糸することで得られる直径数μm~数十μmのガラス繊維モノフィラメントを、数十本から数千本集束してストランドと呼ばれるガラス繊維束とし、当該ストランドを一旦ドラムに巻き取ってケーキと呼ばれる状態に加工される。
そして、ストランドは、再びケーキから巻き戻されて、撚りをかけられたガラスヤーンの形態や、さらに複数本のストランドを束ねて合糸した後、再び円筒形状に巻き取られたロービングの形態などに加工され、その後出荷される。
ここで、クリールに設置された複数のケーキから引き出されたストランド(ガラス繊維束)を束ねて合糸した糸条からなるロービングの製造工程においては、例えば、ケーキに巻かれているストランドを使い果たす直前に、新たなケーキに交換する必要がある。これは、最後に引き出されるストランドの品質は他の部分と比較して低いためである。この部分が混ざらないようにすることで、ロービングの品質低下が抑制される。このように、新たなケーキに交換するタイミングを確認するために、ケーキの質量を測定する必要がある。
例えばその一例として、特許文献1においては、ケーキ重量を検出する重量センサと、この重量センサの出力信号に基づいて残糸重量および糸切れ状態を検出するケーキ状態監視処理手段と、このケーキ状態監視処理手段で検出した残糸重量および糸切れ状態に応じて残糸警報および糸切れ警報を出力するケーキ状態警報処理手段とを有する、残糸状態および糸切れ状態を監視するワインディング監視装置についての技術が開示されている。
特公平7-102941号公報
ケーキに巻かれているストランドを使い果たす直前にはストランドを切断する必要がある。特許文献1に開示された従来技術では、セットされているケーキの残糸重量が所定の重量になったことを作業者に知らせることは可能であるが、それと同時に巻取り機(巻取装置)を停止させる必要がある。そのため、稼働時間ロスが発生し、生産効率が低い。
本発明は、以上に示した現状の問題点に鑑みてなされたものであり、生産効率が高く、かつ品質の高いロービングが得られるロービングの製造方法を提供することを課題とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、本発明に係るロービングの製造方法は、ストランドが巻き取られてなる複数のケーキの各々から引き出された前記ストランドを束ねて合糸するロービングの製造方法であって、予備ケーキを準備する準備工程と、前記複数のケーキのうち、少なくとも1つのケーキが所定の質量となったか否かを判定する判定工程と、前記判定工程で、少なくとも1つのケーキが所定の質量となった場合、該当するケーキから引き出されたストランドを切断する切断工程と、前記判定工程で、少なくとも1つのケーキが所定の質量となった場合、前記ストランドの巻取りを停止することなく、前記準備工程で準備された予備ケーキのストランドを合糸する補充工程とを有することを特徴とする。
このような構成を有することにより、稼働時間のロスを防ぐとともに生産効率が向上する。また、品質の悪いストランドの混入を防げ、品質の高いロービングが得られる。
また、本発明に係るロービングの製造方法においては、前記判定工程における、ケーキが所定の質量となったか否かの判定には、付勢部材及び位置センサーが用いられ、当該付勢部材上には、前記ケーキが置かれ、前記ケーキが所定の質量になった際に前記付勢部材が上昇し、当該付勢部材が上昇したことを位置センサーが検知して信号を出すことで実行されることが好ましい。
このような構成を有することにより、所定の残糸量をケーキ質量で管理する場合、高価なロードセル等でなく付勢部材を使用することで設備費用を安価にすることが可能であり、ロードセル等の精密機械を使用しないことで設備故障の発生頻度を抑えることができる。
また、本発明に係るロービングの製造方法においては、前記位置センサーは、前記付勢部材が上昇し、所定の時間が経過した後に検知信号を出すことが好ましい。
このような構成を有することにより、所定のタイムラグを設けてオートカッターを作動させるため、必要以上に早くストランドをカットせず、ストランドを無駄なく使用することができる。
また、本発明に係るロービングの製造方法においては、前記付勢部材は、エアーシリンダーであることが好ましい。
このような構成を有することにより、所定の残糸量をケーキ質量で管理する場合、高価なロードセル等でなく付勢部材であるエアーシリンダーを使用することで設備費用を安価にすることが可能であり、ロードセル等の精密機械を使用しないことで設備故障の発生頻度を抑えられる。
また、本発明に係るロービングの製造方法においては、前記所定の質量は、ケーキの外層に巻かれた前記ストランドの平均厚みが2~20mmの時の質量となるように設定することが好ましい。
このようにすることで、品質の低いストランドがロービングに混じることを確実に抑制できる。
また、本発明に係るロービングの製造方法においては、補充工程の後に、前記準備工程が実行されることが好ましい。
このような構成を有することにより、稼働時間のロスを防ぐとともに生産効率が向上する。
また、本発明に係るロービングの製造方法においては、前記切断工程は、前記糸切れセンサーの下流側に配置されるオートカッターにより実行されることが好ましい。
このような構成を有することにより、オートカッターによるストランドの切断後に糸切れセンサーが反応して、予備のケーキからストランドを補充させることができる。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明に係るロービングの製造方法によれば、合糸の際に、ストランドの補充を自動的に行うことで、稼働時間のロスを防ぐともに生産効率が高く、かつ品質の高いロービングが得られる。
本発明の一実施形態に係る糸継装置を備えたロービング製造装置の全体的な構成を示した概略構成図である。
次に、本発明の実施形態について、図1を用いて説明する。
なお、以下の説明においては便宜上、図1における上下方向を、ロービング製造装置10、または糸継装置70の上下方向と規定して説明する。また、図1における矢印Aの方向を、糸条Gの走行方向として規定する。
[ロービング製造装置10の全体構成]
先ず、本発明を具現化するロービング製造装置10の全体構成について、図1を用いて説明する。
本実施形態におけるロービング製造装置10は、複数のガラス繊維束(以下、「ストランド」と記載する)を引き揃え、合糸してなる糸条Gを円筒形状に巻取り、ロービング100を製造する装置である。
具体的には、ロービング製造装置10は、クリール(ケーキ支持装置)11に支持された複数(本実施形態においては、4個)のケーキ21・22・23・24からストランド21a・22a・23a・24aを各々引き出して、それらを第1合流部X1で束ねて合糸した糸条Gを、巻取装置90によって回転コレット91に巻き取るように構成されている。
ケーキ21・22・23・24は、溶融ガラスを紡糸することで得られる直径5μm~30μmのガラス繊維モノフィラメントを、数十本から数千本集束してストランドと呼ばれるガラス繊維束とし、当該ストランドを一旦ドラムに巻き取ることにより製造される。また、ケーキ21・22・23・24は、特開平6-127970号に記載のように、複数本のストランドを巻き取ることにより製造してもよい。この場合、1つのケーキに巻き取られた複数本のストランドを引き出して1本に纏め、ケーキ21・22・23・24のストランド21a・22a・23a・24aとしてもよい。
なお、本実施形態において、ケーキ数は4個であるが、5個以上でもよい。番手の大きいロービングを製造する場合、ケーキ数は6~10個が好ましい。
なお、本明細書中においては、適宜、糸条Gを「本線」と記載する場合がある。
ロービング製造装置10は、クリール11と、付勢部材31・32・33・34・35と、糸切れセンサー41・42・43・44・45と、オートカッター51・52・53・54・55と、表示灯61・62・63・64・65と、糸継装置(スプライサー)70と、を主に有している。
クリール11は、複数個のケーキ21・22・23・24・25を纏めて保持し、これらのケーキ21・22・23・24・25よりストランドを同時に引き出すとともに、引き出された複数本のストランドを、一本に纏めて合糸するためのものである。
クリール11には、基体となる枠体フレーム11aが備えられ、枠体フレーム11aの下部には、各ケーキ21・22・23・24・25に対応する複数の付勢部材31・32・33・34・35が配設される。
付勢部材31・32・33・34・35は、ケーキ21・22・23・24・25を載置する皿状のテーブル31a・32a・33a・34a・35aと、当該テーブル31a・32a・33a・34a・35aを下方から支持するエアーシリンダー31b・32b・33b・34b・35bと、当該エアーシリンダー31b・32b・33b・34b・35bの各々に所定のエアー圧のエアーを常時供給するエアーシリンダー本体部31c・32c・33c・34c・35cと、エアーシリンダー本体部31c・32c・33c・34c・35cの各々に取り付けられる位置センサー31d・32d・33d・34d・35dなどにより構成される。位置センサー31d・32d・33d・34d・35dは、エアーシリンダー31b・32b・33b・34b・35bの各々の上下方向の位置や変動を検知するセンサーである。
詳細は後述するが、付勢部材31・32・33・34は、ケーキ21・22・23・24の所定の残糸量をケーキ質量により管理するためものである。付勢部材35は、合糸の際にケーキ25(以下、「予備ケーキ25」と記載する場合もある)のストランド25a(以下、「予備ストランド25a」と記載する場合もある)が使用された際に予備ケーキ25の所定の残糸量をケーキ質量により管理するためものである。
また、テーブル31a・32a・33a・34a・35aの材質は、開口形成等の所定の加工等を行って質量調整し易いように、例えばアルミまたはアルミ合金等で構成される。
なお、本実施形態では、付勢部材をエアーシリンダー等により構成したが、特に限定するものではなく、例えば、油圧シリンダ、バネ部材等の付勢部材であってもよい。
糸切れセンサー41・42・43・44・45は、投光を遮る対象物(本実施形態ではストランド)がなくなることで反応する投光式の赤外センサーである。糸切れセンサー41・42・43・44・45は、各センサーを通過するストランドが切断された際に反応し、切断されたストランドに対応する表示灯及びオートカッターに信号を送る。
オートカッター51・52・53・54・55は、ケーキ21・22・23・24・25の各々と第1合流部X1を結ぶ走行ルート(糸道ルート)上に設けられている。
オートカッター51・52・53・54・55は、表示灯61・62・63・64・65と同様に位置センサー31d・32d・33d・34d・35dからの信号を受けて作動する。当該オートカッター51・52・53・54・55を作動させると、オートカッター51・52・53・54・55のガイド部(図示せず)に案内されている各ストランド21a・22a・23a・24a・25aが切断される。
オートカッター51・52・53・54・55の各々は、糸切れセンサー41・42・43・44・45の各々の流側に配置される。
ストランド21a・22a・23a・24aは、複数(本実施形態においては、4個)の糸切れセンサー41・42・43・44によって、各々糸切れの有無の検査が行われる。
ここで、「糸切れ」とは、ストランドを使い果たして新たなケーキに切り替える際の空白状態や、ケーキから引き出されたストランドが切断された状態を含む。
一方、クリール11には、複数のケーキ21・22・23・24とは別に、予備の糸継ぎ用の予備ストランド25aが巻かれた予備ケーキ25が設けられている。
なお、本実施形態における複数のケーキ21・22・23・24・25の形状は略円筒形状であるが、特に限定するものではない。
予備ケーキ25から引き出されている予備ストランド25aは、第1合流部X1を通して糸継装置70において待機状態にされる。
また、予備ストランド25aは、上述した複数のストランド21a・22a・23a・24aと同様、糸切れセンサー45によって監視されている。
なお、予備ストランド25aを第1合流部X1に通す理由は、糸継ぎ後、予備ストランド25aが本線を構成する通常のストランドとして利用されるためである。
ここで、例えば、ケーキ21から引き出されているストランド21aがオートカッター51で切断された場合、糸条Gを構成するストランドの本数が4本から3本に減少するため、糸条Gが細くなってしまう。
この状態となった部位を「縮径部」とする。
糸条Gに縮径部が発生した場合、縮径部を元の状態に回復させるために、糸継装置70において糸継ぎが実行される(スプライスされる)。
例えば、ストランド21aが切断したことを糸切れセンサー41が検知すると、予備ケーキ25から引き出された糸継ぎ用の予備ストランド25aが、糸条Gに絡められる。
これにより、糸条Gを構成するストランドが3本から4本に増加するため、糸条Gに発生していた縮径部は元の状態に回復する。
なお、糸継装置70の詳細については、後述する。
糸継ぎに使用された予備ストランド25aは、以後、通常のストランドとして本線を構成することになる。
糸継装置70は、主要な構成要素として、支持部71、把持部72、噴射部73、及び調整手段としてのハンガー74を備えている。
支持部71は、継ぎ合わせ対象となる糸条Gの走行を支持する。
把持部72は、予備ケーキ25から引き出された予備ストランド25aを把持する。具体的には、図1に示した糸条Gの走行方向から見て把持部72の略中央に設けられたブロック状の把持部材72aに予備ストランド25aが数回巻き付けられ、その状態で留め具72bを用いて予備ストランド25aを仮固定する。
また、把持部72は、糸継作業が必要でない通常時は支持部71から一定距離離間した位置(図1では、支持部71の直上)に待機しているが、糸継作業が必要となる動作時には支持部71に対して当接する位置まで相対移動可能に構成されている。把持部72が支持部71に当接することにより、糸継作業を行うための作業空間の一部が形成される。
支持部71には、把持部72と当接状態にあるときに、予備ストランド25aにガス流を噴射する噴射部73が設けられている。噴射部73には、空気や窒素ガス等を供給するガス供給源80と、ガスの供給を制御する電磁弁(図示せず)が接続されている。また、支持部71には、糸継作業を行うための作業空間の少なくとも一部が形成されている。作業空間が形成されると、電磁弁を開状態にして、予備ストランド25aが糸条Gに絡み合うように、噴射部73からガス流が噴射される。
ハンガー74は、糸継作業前の予備ストランド25aの状態を調整する調整手段として機能する。調整手段には、例えば、予備ストランド25aを緩める機能(弛緩手段)や、把持部72に予備ストランド25aの位置を合わせる機能(位置合わせ手段)が含まれる。
糸継ぎは、以下の通り実行される。まず、把持部72が支持部71と当接して作業空間が形成される。次に、噴射部73が作業空間にガス流を噴射する。その後、把持部72が上昇して元の位置に戻る。これにより、留め具72bにより仮固定された予備ストランド25aの固定が外れ、糸継ぎが完了する。
なお、上述した糸継装置70については、より具体的な構成及び、糸継装置70を用いて実行する糸継作業の動作が特開2012-101908号に記載された公知の技術に基づいて実行することができる。
次に、以上のように構成されたロービング製造装置10を用いて実行するロービング100の製造方法について、具体的に説明する。
本実施形態に係るロービング100の製造方法は、予備ケーキ25を準備する準備工程と、前記複数のケーキ21・22・23・24のうち、少なくとも1つのケーキが所定の質量となったか否かを判定する判定工程と、前記判定工程で、少なくとも1つのケーキが所定の質量となった場合、該当するケーキから引き出されたストランドを切断する切断工程と、前記判定工程で、少なくとも1つのケーキが所定の質量となった場合、前記準備工程で準備された予備ケーキ25のストランドを合糸する補充工程とを主に有している。
準備工程は、ロービング製造装置10内において、合糸の際に予備ストランド25aを補充可能に予備ケーキ25を準備する工程である。準備工程では、ロービング製造装置10において、上述したようにクリール11に予備ケーキ25があらかじめ準備されている。
判定工程では、以下のようにケーキが所定の質量となったか否かが判定される。判定工程では、付勢部材及び位置センサーが用いられる。
付勢部材31・32・33・34・35においては、テーブル31a・32a・33a・34a・35a上にケーキ21・22・23・24・25が載置された状態で、エアーシリンダー本体部31c・32c・33c・34c・35cからエアーシリンダー31b・32b・33b・34b・35bに所定の圧力が加えられるようにエアーが常時供給される。このように付勢部材31・32・33・34・35を構成することで、ケーキ21・22・23・24のうちの任意のケーキにおいてケーキ質量が所定の質量(所定の残糸量)になった時(本実施形態では100g、例えば残糸ケーキの外層に巻かれたストランドの平均厚みが2~20mmになった時)にテーブルの質量負荷が下がり、当該テーブルに対応するエアーシリンダーが上昇する。このエアーシリンダーの上昇したことを、位置センサーが検知した時に、当該位置センサーは所定の時間を経過した後(本実施形態では、数秒経過後)に検知信号を出す。
切断工程は、判定工程において、任意のケーキが所定の質量になったと判定された場合に、以下のように実行される。
切断工程では、当該位置センサーの検知信号を受けて任意のケーキに対応する表示灯が点灯する。これにより、作業者は任意のケーキが所定の質量になったことを認識することができる。さらに、切断工程では、表示灯が点灯するのと同様に任意のケーキに対応するオートカッターが位置センサーの検知信号を受けて、当該オートカッターが作動し、当該オートカッターに案内されているストランドが切断される。
補充工程は、切断工程において、ストランドが切断された場合に、以下のように実行される。
補充工程では、ストランドが切断された場合、糸切れセンサーは、このストランドの切断により反応し、糸継装置70が起動する。これにより、糸継装置70(クリール11)に予めセットされている予備ケーキ25の予備ストランド25aが糸条Gにスプライスされる。この後、任意のケーキはクリール11から取り外されるとともに、当該任意のケーキの代わりに予備ケーキ25の予備ストランド25aが合糸に使用され、任意のケーキを除く他のケーキと同様にケーキ質量が所定の質量(所定の残糸量)になるまで管理される。
また、補充工程の後に、再び準備工程として、任意のケーキを取り外したクリール11の所定箇所には、新たに別の予備ケーキが設置される。こうして、糸継装置70では、糸継作業のために合糸を止める必要がなく、合糸を継続しつつスプライスすることが可能である。
このようにして、ロービング製造装置10では、従来技術のように糸継作業のために巻取装置を停止させることなく、合糸の本数を減らすこともない。さらに、ストランドの番手を変化させることもなく自動での糸継作業が可能となる。また、所定の残糸量になった際に予備ケーキを用いるため、ロービングの品質も保たれる。
以上のように、本実施形態に係るロービングの製造方法は、ストランド21a・22a・23a・24aが巻き取られてなる複数のケーキ21・22・23・24の各々から引き出されたストランド21a・22a・23a・24aを束ねて合糸するロービングの製造方法であって、複数のケーキ21・22・23・24から合糸までのストランド21a・22a・23a・24aの各走行ルートにオートカッター51・52・53・54が取り付けられ、任意のケーキが所定の質量になったことを検知した時にオートカッターに信号を送ることでオートカッターが作動し、所定の残糸量になったケーキからのストランドを切断し、当該ストランドが切断されることで糸切れセンサーが反応し、予備ケーキ25から予備糸である予備ストランド25aが補充されて、スプライスされる構成となっている。
このような構成を有することにより、糸継作業の時間確保のために巻取装置を停止する必要がなく、ストランドの補充やスプライスを自動で行うことが可能となり、稼働時間のロスを防ぐとともに生産効率が向上する。さらに、従来のロービングの製造工程においてはケーキの残糸が少なくなると作業者が手作業でストランドをカットしていたが、このカットする基準は目視によって判断されていたため、目視の場合、カットが早過ぎたり遅すぎたりと安定せず、残糸量にばらつきが生じるおそれがあったが、本発明では、ケーキの残糸量を定量的に管理し、オートカッターにより自動でカットするため、ケーキの残糸量のばらつきを抑えることが可能となる。そのため、ロービングの品質の低下を抑制できる。
また、本実施形態に係るロービングの製造方法においては、複数のケーキ21・22・23・24、及び予備ケーキ25は、クリール11に配置され、当該クリール11に配置されている任意のケーキの所定の残糸量をケーキ質量により管理する。当該管理には付勢部材31・32・33・34を使用し、付勢部材31・32・33・34上に置かれている任意のケーキが所定の質量になった際に付勢部材が上昇し、当該付勢部材が上昇したことを位置センサーが検知して信号を出す構成となっている。
このような構成を有することにより、所定の残糸量をケーキ質量で管理する場合、高価なロードセル等でなくエアーシリンダーで構成される付勢部材31・32・33・34を使用することで設備費用を安価にすることが可能であり、ロードセル等の精密機械を使用しないことで設備故障の発生頻度を抑える対策となる。
また、本発明に係るロービングの製造方法においては、位置センサー31d・32d・33d・34d・35dは所定の時間が経過した後に検知信号を出す構成となっている。
このような構成を有することにより、所定のタイムラグを設けてオートカッターを作動させるため、必要以上に早くストランドをカットせず、ストランドを無駄なく使用することができる。
また、本発明に係るロービングの製造方法においては、前記所定の質量は、ケーキの外層に巻かれた前記ストランドの平均厚みが2~20mmの時の質量となるように設定する構成となっている。
このようにすることで、品質の低いストランドがロービングに混じることを確実に抑制できる。
また、本発明に係るロービングの製造方法においては、オートカッター51・52・53・54・55の各々は、糸切れセンサー41・42・43・44・45の各々の流側に配置される構成となっている。
このような構成を有することにより、オートカッターによるストランドの切断後に糸切れセンサーが反応して、予備ケーキ25の予備ストランド25aを補充させることができる。
なお、本発明は、ガラスストランドなどの糸を複数本揃えて巻取り、ロービングなどの製品を製造する際に、セットされているケーキの残糸状態を管理し、糸を自動でカットし予備糸をスプライスする技術であるが、この技術は、例えば、ロービングの製造工程以外においても適用可能である。例えば、この技術は、ガラスチョップドストランドの製造工程において、複数のケーキから引き出されたガラスストランドを束ねて合糸ガラスストランドを形成し、この合糸ガラスストランドを切断してガラスチョップドストランドを得る場合においても適用可能である。
10 ロービング製造装置
21a、22a、23a、24a ストランド
25a 予備ストランド
21、22、23、24 ケーキ
25 予備ケーキ
31、32、33、34、35 付勢部材
41、42、43、44、45 糸切れセンサー
51、52、53、54、55 オートカッター
70 糸継装置
100 ロービング

Claims (7)

  1. ストランドが巻き取られてなる複数のケーキの各々から引き出された前記ストランドを束ねて合糸するロービングの製造方法であって、
    予備ケーキを準備する準備工程と、
    前記複数のケーキのうち、少なくとも1つのケーキが所定の質量となったか否かを判定する判定工程と、
    前記判定工程で、少なくとも1つのケーキが所定の質量となった場合、該当するケーキから引き出されたストランドを切断する切断工程と、
    前記判定工程で、少なくとも1つのケーキが所定の質量となった場合、前記ストランドの巻取りを停止することなく、前記準備工程で準備された予備ケーキのストランドを合糸する補充工程とを有する、
    ことを特徴とするロービングの製造方法。
  2. 前記判定工程における、ケーキが所定の質量となったか否かの判定には、付勢部材及び位置センサーが用いられ、当該付勢部材上には、前記ケーキが置かれ、前記ケーキが所定の質量になった際に前記付勢部材が上昇し、当該付勢部材が上昇したことを位置センサーが検知して信号を出すことで実行される、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のロービングの製造方法。
  3. 前記位置センサーは、前記付勢部材が上昇し、所定の時間が経過した後に検知信号を出す、
    ことを特徴とする、請求項2に記載のロービングの製造方法。
  4. 前記付勢部材は、エアーシリンダーである、
    ことを特徴とする、請求項2または請求項3に記載のロービングの製造方法。
  5. 前記所定の質量は、ケーキの外層に巻かれた前記ストランドの平均厚みが2~20mmの時の質量となるように設定する、
    ことを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のロービングの製造方法。
  6. 補充工程の後に、前記準備工程が実行される、
    ことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のロービングの製造方法。
  7. 前記切断工程は、
    各々の前記ケーキから引き出されるストランドの糸切れの有無を検知する糸切れセンサーに対して、上流側に配置されるオートカッターにより実行される、
    ことを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のロービングの製造方法。
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