以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
以下、実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態1では、映像や音声や文字情報などのコンテンツをインターネットで配信するサービス(以下、IPTVサービスと呼ぶ)を利用する場合を例として説明するが、本実施例に限定されるものではない。
〈IPTVサービスについて〉
IPTVサービスは、その形態から、ストリーミング、ダウンロード、およびプログレッシブダウンロードの3つのサービスに大別される。ストリーミングは、サーバからコンテンツのデータをクライアントに逐次配信し、クライアントでは到着したデータから映像や音声などを再生することでユーザに提示する。このため、十分に帯域の広いネットワークがある場合に、ほぼリアルタイムにユーザがコンテンツを視聴可能なことが特徴である。
ダウンロードは、クライアントがサーバからあらかじめコンテンツデータのすべてを取得して蓄積しておき、蓄積完了後に視聴再生を行う。このため、リアルタイムに視聴する必要がない場合、予めすべてのコンテンツデータを配信完了して蓄積することで、ユーザが所望のタイミングで何度も視聴することが可能であり、十分に帯域の広いネットワークでなくてもコンテンツ配信を受けられることが特徴である。
また、プログレッシブダウンロードは、これら2つの中間に位置し、コンテンツのすべての配信が完了する前に、端末に蓄積された中から逐次視聴を行う。これにより、必ずしも蓄積完了を待つ必要がなく、帯域が十分広くない場合にも蓄積時間を短縮することができ、また、蓄積完了後であればユーザ所望のタイミングで何度も視聴できるというメリットを提供できる。
IPTVサービスを含むコンテンツ配信サービスにおいては、ユーザが配信サービスを受ける対価としてのサービス事業者による利用料の課金が行われることが多い。このとき、ユーザが正規利用者として予め登録されており、IDなどの識別子を手がかりに、パスワード、氏名および住所などの各種情報が管理される。なお、パスワードは、指紋など生体情報などでもよい。
有料となるコンテンツの配信の場合は、蓄積あるいは視聴する際の課金情報を記録可能であり、別途指定される支払い方法により利用料の支払いが可能であることが確認される。
配信サービスの利用段階においては、ID(IDentification) などの登録情報の識別子およびパスワードによる管理情報との照合を行い、サービスを利用可能にするためのユーザ認証を受ける必要がある。この認証された正規利用者には、配信を受けるコンテンツの選択や検索、そのほかの情報配信などのサービスを選択するためにコンテンツ視聴ポータル画面を提供することが多い。
また、ユーザが使用する機器が、サービス事業者が推奨する機器であるか、あるいは機器内で動作する配信サービスを受けるプログラムが推奨のプログラムであるかなどを、配信サービスに先行して通信により確認する機器認証を行うことが多い。これにより、無断にコピーや移動、改変などの著作権法などの法令を違反する行為や、コンテンツの不正利用を防止する。
このとき、コンテンツを予め共通鍵暗号方式で暗号化しておき、認証された正規利用者のみが複合できるように、または認証された正規接続機器でのみ復号できるように、さらには、正規利用者が認証された正規接続機器でのみ複合できるように、暗号を解読するための鍵を別途受け取りコンテンツと結び付けて保持することがある。
また、公開鍵暗号化方式を用いて、公開鍵と秘密鍵を接続機器側、あるいはサービス事業者で用意し、秘密鍵を利用者登録時などに接続機器に送り、サービス事業者と接続機器でそれぞれ暗号化、復号化に用いてもよい。
一般に、これら復号のための鍵は、コンテンツ再生の期限や回数、および再生可能なユーザや機器などの再生条件とともに記録される。以下、暗号化のための鍵を暗号鍵、復号のための鍵を復号鍵と呼ぶ。
このように、IPTVのサービス事業者は、コンテンツやサービスの提供者の代行として、ユーザ認証と機器認証、および復号鍵の関係付けにより、サービス事業者は、コンテンツやサービスの提供者の代行として、コンテンツ配信サービスなどをユーザに安全に提供し、確実な課金を行うこととなる。
以降、ユーザは、所望するコンテンツの配信を受け、正しくコンテンツ再生などのサービスを授受することとなる。さらに、これらに基づいて、ユーザは著作権に基づいて再生できる権利に対応させて結び付けたコンテンツを保持することが可能となる場合もある。
ユーザは、このようにして得られたコンテンツおよび復号鍵を用いて所定の機器によりコンテンツの再生を行うが、これらは通常同一装置、同一ユーザが前提となっている。
これに対して、同一ユーザが複数の装置を所有しており、同じコンテンツを別の装置で再生したい場合には、同一コンテンツに対しても再度課金されてしまう不便さがある。
そのため、再生できる権利を有する同一ユーザであればサービス事業者が許容する機器台数の範囲内において、複数の機器においてコンテンツを再生することを許可するサービスがある。
また、コンテンツと同様にアプリケーションソフトウェアをダウンロード購入して、機器側でアプリケーションソフトウェアを動作することによりその機能を享受するサービスもある。認証された正規利用者には、前記のコンテンツの場合と同様にダウンロードできる権利を有する同一ユーザであればサービス事業者が許容する機器台数の範囲内において、複数の機器においてアプリケーションをダウンロードすることを許可するサービスもある。
〈ネットワーク端末システムの構成例〉
図1は、本実施の形態1によるネットワーク端末システムにおける構成の一例を示すブロックである。
ネットワーク端末システムは、図1に示すように、例えば、テレビ受信機101、無線端末102、無線端末103、無線ルータ104、外部ネットワーク105、およびコンテンツ配信サーバ106を有する。
図1では、無線端末102および無線端末103の各ユーザが、例えば家庭や店舗などにおいて、テレビ受信機101にてテレビ番組を視聴する例を示している。無線端末102,103は、情報端末であり、例えば携帯電話機などの移動体通信端末からなる。
このとき、例えば無線端末103のユーザが、無線端末102のユーザの家に遊びに来るなどして、図1に示すネットワーク端末システムを一時的に構築することを想定している。なお、図1では、2台の無線端末102,103を用いた例を示しているが、無線端末の数はこれに限定されるものではなく、無線端末の数が3台以上であってもよい。
無線ルータ104は、Wi-Fi(登録商標)などの無線LAN(Local Area Network)機能を備え、通信回線を経由して外部ネットワーク105に接続できる。無線LANなどの通信回線は、第1のネットワークであり、外部ネットワーク105は、第2のネットワークである。
また、無線ルータ104は、テレビ受信機101、無線端末102、無線端末103、および外部ネットワーク105に接続されている。テレビ受信機101、無線端末102または無線端末103は、インターネット網から情報を入手することができる。
また、無線ルータ104は、テレビ受信機101と有線LANまたは無線LANにて接続されており、無線端末102または無線端末103とは、無線LANにて接続されているものとする。ここで、Wi-Fiは、IEEE(米国電気電子学会)の規格「IEEE 802.11a/IEEE 802.11b」によって策定された無線LANの標準規格である。
コンテンツ配信装置であるコンテンツ配信サーバ106は、映像、音声などのコンテンツを蓄積して、ネットワークに接続されたテレビ受信機101、無線端末102または無線端末103の要求に応じてコンテンツを配信するコンテンツ管理装置である。
このコンテンツ配信サーバ106は、外部ネットワーク105と接続されている。テレビ受信機101、無線端末102、または無線端末103は、無線ルータ104を経由して外部ネットワーク105に接続されたコンテンツ配信サーバ106と情報の送受信や、コンテンツおよび暗号化されたコンテンツを復号するための鍵などのコンテンツに関する情報の受信を行うことができる。
また、無線端末102,103は、それぞれ移動体通信網を利用して基地局108を通して通信ネットワークに接続して、通信ネットワークに接続された外部ネットワークを介しても情報の送受信およびコンテンツの受信を行うこともできる。
〈テレビ受信機のハードウェア構成〉
続いて、テレビ受信機101における構成について説明する。
図2は、図1のネットワーク端末システムが有するテレビ受信機101における構成の一例を示す説明図である。
表示装置であるテレビ受信機101は、アンテナ201に接続される。このテレビ受信機101は、チューナ・復調部202、選局制御部203、信号分離部204、音声復号部205、スピーカ206、音声出力部207、映像復号部208、重畳部209、表示部210、映像出力部211、通信I/F(インタフェース)212、入力部213、制御部214、メモリ215、ストレージ216、およびデジタルI/F217などを有する。これらの各機能ブロックは、バス218を介してそれぞれ接続されている。
テレビ受信機101の各種動作機能は、アプリケーションプログラムにより実現する。このアプリケーションプログラムは、ストレージ216に格納されており、制御部214がストレージ216から上述したプログラムをメモリ215に展開する。そして、制御部214がアプリケーションプログラムを実行することによって、様々な機能を実現する。
以下の説明では簡単のために、制御部214が各アプリケーションプログラムを実行して実現する各種機能をメモリ215に展開された「各種プログラム機能部」が主体となって実現することとして説明する。
アプリケーションプログラムは、テレビ受信機101の出荷時点において予めストレージ216)に格納されていてもよい。あるいは、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)などの光学メディアや半導体メモリなどの媒体に格納されて、図示しない媒体接続部を介してテレビ受信機101にインストールされてもよい。
また、通信I/F212および無線ルータ104を介して外部ネットワーク105からダウンロードしてインストールすることも可能である。なお、上記アプリケーションプログラムによる各種機能は、同様の機能を持つ処理部としてハードウェアで実現することも可能である。ハードウェアとして実現する場合は、各処理部が主体となって各機能を実現する。
入力部213は、ユーザからのテレビ受信機101に対する入力操作を受け付ける入力デバイスであり、例えば、リモコン、キーボード、マウスなどのポインティングデバイスが相当する。
制御部214は、入力部213を介してユーザの入力操作を受け取り、選局制御部203、信号分離部(204、重畳部209、各種プログラム機能部であるメモリ215、ストレージ216、通信I/F212、およびデジタルI/F217などの各処理部を制御する。
チューナ・復調部202は、選局制御部203に制御され、所望のサービスのチャンネルに同調する。アンテナ201を介して受信した図1の放送局107からの所望のデジタル放送信号を選局して、放送信号を復調してトランスポートストリームを生成する。
選局制御部203は、入力部213を介してサービスを選局する指示を受け、選局するチャンネルを切り替えるようにチューナ・復調部202を制御する。また、選局制御部203は、各種プログラム機能部からの指示により、現在放送中のイベント(番組)を放送しているサービス(チャンネル番号)、およびそのサービスが属する放送提示単位に切り替えるようにチューナ・復調部202を制御する。
通信I/F212は、有線LANまたは無線LANにより無線ルータ104に接続される。通信I/F212は、無線ルータ104を介して、無線端末102または無線端末103と各種情報を送受信する。
また、通信I/F212は、無線ルータ104を介して外部ネットワーク105と接続された装置とも各種情報を送受信可能である。例えば、外部ネットワーク105と接続されたコンテンツ配信サーバ106などから、IP放送やビデオオンデマンドなどの形態で映像音声ストリームなどのコンテンツストリームを受信することが可能である。制御部214および通信I/F212は、情報制御部、コンテンツ制御部、および統合コンテンツ生成部となる。
外部ネットワーク105と接続されたコンテンツ配信サーバ106などから映像音声ストリームやアプリケーションプログラムをダウンロードすることも可能である。ダウンロードしたデータまたは情報は、例えばストレージ216に格納される。
無線ルータ104との通信機能に加えて、またはこれに替えて、Wi-Fiなどの無線LAN、IrDA(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などの技術にて外部の機器と無線ルータ104を介さずに直接通信するように構成してもよい。
通信I/F212は、異なる通信方式を行うチップをそれぞれ実装してもよい。あるいは、複数の通信方式を扱う1つのチップとして実装されていてもよい。
以下、通信I/F212は、無線ルータ104を介して無線端末102または無線端末103と各種情報を送受信する例を説明するが、上述のとおり無線ルータ104を介さずに各種情報を直接送受信してもよい。
信号分離部204は、チューナ・復調部202で得たトランスポートストリームや、通信I/F212を介して得たコンテンツのストリームについて、映像データ、音声データ、字幕文データ、番組情報などを種類ごとに分離する。
また、番組情報、例えば、番組配列情報(SI)を取得し、他の処理ブロックに送信する機能を有する。他の処理部からデータ送信要求があった場合には、指定されたデータを、要求元へデータを送信する。
音声復号部205は、信号分離部204にて分離した音声データを復号する。音声復号部205によって復号された音声情報は、スピーカ206から出力される。音声復号部205にて復号された音声情報は、音声出力部207から外部機器へ出力してもよい。
映像復号部208は、信号分離部204にて分離した映像データを復号する。映像復号部208で復号された映像情報は、重畳部209に送られる。
重畳部209は、映像復号部208から送られる復号映像情報に、各種プログラム機能部にて作成されたEPG(Electronic Program Guide)画像、OSD(On Screen Display)画像や、信号分離部204で分離された各種情報(字幕情報、字幕スーパ、データ放送データなど)から生成された画像などを重畳する。各種情報は、例えば字幕情報、字幕スーパ、あるいはデータ放送データなどなどである。
また、重畳部209は、後述するブラウザエンジン502にて作成されたブラウザ表示画面と映像信号とを合成したり、またはそれらの選択切り換えを行う。重畳部209を経た映像情報は、第1の表示部である表示部210によって表示される。
表示部210、例えばテレビ、パソコンのディスプレイ、あるいは液晶パネルなどによって構成されており、放送・配信された映像や各種操作をするためのUI、Webブラウザ、ストレージ216に格納された画像などの表示を行う。
重畳部209を経た映像情報は、映像出力部211から外部機器へ出力してもよい。表示する画像や映像は、アプリケーションプログラムで生成された画像でもよく、チューナ・復調部202を介して受信したコンテンツの画像、映像でもよい。あるいは、通信I/F212を介して外部ネットワーク105上のサーバから受信した画像、映像でもよく、通信I/F212を介して無線端末102または無線端末103から受信した画像、映像でもよい。
また、信号分離部204によって所定の番組についてのトランスポートストリームを分離し、映像や音声を復号せずに出力するデジタルI/F217を設けてもよい。
ストレージ216は、アプリケーションプログラム、およびアプリケーションプログラムにて作成した各種情報を保存する。また、チューナ・復調部202や通信I/F212にて受信した信号から映像音声ストリームなどのコンテンツを保存することができる。メモリ215は、制御部214の制御により、ストレージ216に格納されているアプリケーションプログラムの機能部を展開する。
表示部(210)にて表示する画像や映像は、アプリケーションプログラムで生成された画像、チューナ・復調部202を介して受信したコンテンツの画像や映像、通信I/F212を介して外部ネットワーク105上のコンテンツ配信サーバ106から受信した画像や映像、通信I/F212を介して無線端末102,103から受信した画像や映像のいずれも可能である。
ここでは、テレビ受信機を使用する例を説明するが、表示部やスピーカを省略したレコーダを用いて、外部接続されたテレビ受信機やディスプレイ、スピーカに同様の映像音声を提示させる構成にしてもよい。
また、テレビ受信機101は、STB(セットトップボックス)やレコーダなどで代替することも可能であり、その場合には、図2のテレビ受信機の構成からスピーカ206や表示部210を省略することも可能である。
また、前述した通信I/Fを備えたモニタ装置、大型タブレット端末、または電子黒板などでも本実施の形態を実施することも可能である。その場合は、図2のテレビ受信機の構成からアンテナ201、チューナ・復調部202、選局制御部203、および信号分離部204を省略することも可能である。
〈無線端末のハードウェア構成〉
続いて、無線端末102の構成について説明する。
図3は、図1のネットワーク端末システムが有する無線端末102における構成の一例を示す説明図である。
この図3では、無線端末102の構成について説明するが、無線端末103の各部の構成は、無線端末102と同様のため説明を省略する。
無線端末102は、チューナ・復調部301、信号分離部302、メモリ303、ストレージ304、加速度センサ部305、地磁気センサ部306、制御部307、表示部308、通信I/F309、移動体通信I/F310、入力部311、GPS受信部312、ジャイロセンサ部313を有する。これらの機能ブロックは、バス314を介してそれぞれ接続されている。
無線端末102は、アプリケーションプログラムをストレージ304に格納しており、制御部307がストレージ304からアプリケーションプログラムをメモリ303に展開し、制御部307が該アプリケーションプログラムを実行することによって各種機能を実現する。
以後の説明では簡単のために、制御部307が各アプリケーションプログラムを実行して実現する各種機能を、メモリ303に展開された「各種プログラム機能部」が主体となって実現するものとして説明する。
アプリケーションプログラムは、無線端末102が出荷時点で予めストレージ304に格納されていてもよい。あるいは、CD(Compact Disk)・DVD(Digital Versatile Disk)などの光学メディアや半導体メモリなどの媒体に格納されて、図示しない媒体接続部を介して無線端末102にインストールされてもよい。
また、通信I/F309および無線ルータ104を介して外部ネットワーク105からダウンロードしてインストールしてもよい。若しくは移動体通信I/F310を介して配信元である基地局108からダウンロードしてインストールしてもよい。
さらに、ネットワークを介してアプリケーションプログラムを取得したパーソナルコンピュータに図示しない外部機器接続I/Fを介して接続し、該パーソナルコンピュータから無線端末102にムーブまたはコピーしてインストールすることも可能である。
なお、アプリケーションプログラムによる各種機能は、同様の機能を持つ処理部としてハードウェアで実現することも可能である。ハードウェアとして実現する場合は、各処理部が主体となって各機能を実現する。
チューナ・復調部301と信号分離部302とは、それぞれ図2に示すチューナ・復調部202と信号分離部204と同等の働きを持つ。これらの機能は既に説明したので説明を省略する。
送信部および受信部となる通信I/F309は、無線LANなどにより、図1の無線ルータ104を介して図2のテレビ受信機101の通信I/F212と各種情報の送受信を行う。また、通信I/F309は、無線ルータ104を介して外部ネットワーク105と接続され、外部ネットワーク105上のコンテンツ配信サーバ106などと各種情報の送受信を行う。
例えば、前述したテレビ受信機101と同様に外部ネットワーク105と接続されたコンテンツ配信サーバ106などから、IP放送やビデオオンデマンドなどの形態で映像音声ストリームなどのコンテンツストリームを受信することが可能である。
また、外部ネットワーク105と接続されたコンテンツ配信サーバ106などから映像ストリームやアプリケーションプログラムをダウンロードすることも可能である。ダウンロードしたデータまたは情報は、例えばストレージ304に格納される。
無線ルータ104との通信機能に加えて、またはこれに替えて、Wi-Fiなどの無線LANや、IrDA、Bluetooth、NFCなどの技術により、無線ルータ104を介さずにテレビ受信機101または他の機器と直接通信することが可能である。
通信I/F309は、異なる通信方式を行うチップをそれぞれ実装してもよい。あるいは、複数の通信方式を扱う1つのチップとして実装されていてもよい。
移動体通信I/F310は、第3世代移動通信システム(以下「3G」と表記する)、またはLTE(Long Term Evolution)方式などの移動体通信網を利用して基地局108を通して通信ネットワークに接続され、通信ネットワーク上のサーバと情報の送受信を行うことができる。
第3世代移動通信システムは、例えばGSM(Global System for Mobile Communications)方式、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式やCDMA2000方式、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)方式などである。
制御部307は、入力部311を介してユーザの操作要求を受け取り、信号分離部302、各種プログラム機能部であるメモリ303、表示部308、通信I/F309を制御する。
また、制御部307は、通信I/F309および無線ルータ104を経由して外部ネットワーク105から、または移動体通信II/F310および基地局108を経由して通信ネットワークから、各種情報、コンテンツまたはアプリケーションプログラムを取得でき、各種プログラム機能部に渡す機能も有する。
ストレージ304は、アプリケーションプログラムや、アプリケーションプログラムで作成した各種情報を保存する。また、チューナ・復調部301、通信I/F309、または移動体通信I/F310から受信した信号から映像音声ストリームなどのコンテンツを保存することができる。
メモリ303は、制御部307の制御により、ストレージ304に格納しているアプリケーションプログラムの機能部が展開される。第2の表示部である表示部308は、ストレージ304に格納された画像や映像、放送・配信された映像、各種操作をするためのUIやブラウザなどを表示する。表示部308は、例えば後述するタッチパネルなどと一体として構成されてもよい。
表示する画像、映像は、アプリケーションプログラムで生成された画像、チューナ・復調部301を介して受信したコンテンツの画像や映像、通信I/F309を介して外部ネットワーク105上のコンテンツ配信サーバ106から受信した画像や映像などである。あるいは、通信I/F309を介してテレビ受信機101から受信した画像や映像、移動体通信I/F310を介して通信ネットワーク上のサーバから配信された画像や映像なども可能である。
入力部311は、ユーザからの無線端末102に対する入力操作を受け付ける入力デバイスであり、例えば物理的なボタンやタッチパネルなどを用いることができる。以下では、タッチパネルを使用した例について説明するが、各種操作は、物理的なボタンを用いる構成でもよい。
タッチパネルを使用することにより、ドラッグ操作またフリック操作によって例えばアイコンなどのオブジェクトなどを自由に移動したりすることができる。ドラッグ操作は、タッチパネル上の任意のオブジェクトを指でタッチした状態で移動する操作である。フリック操作は、画面上で指をはじくようにして動かす操作である。
また、オブジェクトなどを指で1回叩く操作(タップ操作)または2回叩く操作(ダブルタップ操作)を行うと、アイコンアンドのオブジェクトを活性化したり、別の画面に切り替えたりすることができる。以下、上述のタッチパネルの各操作をドラッグ操作、フリック操作、タップ操作と称して説明する。
加速度センサ部305は、無線端末102にかかる加速度を測定する。制御部307は、例えば加速度センサ部305により重力加速度を測定する。重力加速度を測定することによって、無線端末102のどの部分が上方であるのかを知ることができる。
その結果、表示部308に表示させる画面の上方を加速度センサ部305が測定した上方と合わせるように表示させることができ、ユーザによる無線端末102の持ち方に合わせた画面を表示させることができる。
地磁気センサ部306は、複数の磁気センサを利用するなどして地磁気を測定する。GPS受信部312は、GPS(Global Positioning System)を利用して複数の衛星から送信される信号を受信する。
制御部307は、GPS受信部312が受信した信号に基づいて、無線端末102の位置情報を計算することができる。ジャイロセンサ部313は、無線端末102をユーザが動かした場合などに発生する無線端末102の角速度を測定する。
〈コンテンツ配信サーバのハードウェア構成〉
図4は、図1のネットワーク端末システムが有するコンテンツ配信サーバ106の構成の一例を示す説明図である。
コンテンツ配信サーバ106は、通信I/F401、制御部402、メモリ403、およびストレージ404から構成されている。これらの機能ブロックは、バス408を介してそれぞれ接続されている。
コンテンツ配信サーバ106は、アプリケーションプログラムをストレージ404に格納しており、制御部402がストレージ404からアプリケーションプログラムをメモリ403に展開し、制御部402がアプリケーションプログラムを実行することで各種機能を実現することができる。
以下の説明では簡単のために、制御部402が各アプリケーションプログラムを実行して実現する各種機能を、メモリ403に展開された「各種プログラム機能部」が主体となって実現するものとして説明する。
通信I/F401は、外部ネットワーク105に接続され、外部ネットワーク105を経由して無線ルータ104に接続され、テレビ受信機101の通信IF212、無線端末102または無線端末103の通信I/F309と各種情報の送受信を行う。
また、通信I/F401は、基地局108を経由して通信ネットワークから無線端末102または無線端末103の移動体通信I/F310と各種情報の送受信を行うことができる。
制御部402は、通信I/F401、メモリ403、ストレージ404を制御する。また、制御部402は、ストレージ404のコンテンツ405に蓄積されたコンテンツを通信I/F401、外部ネットワーク105または基地局108を介してテレビ受信機101、無線端末102または無線端末103に渡す機能も有する。
ストレージ404は、アプリケーションプログラムや、アプリケーションプログラムで作成した各種情報を保存する。また、コンテンツ405、機器認証情報406およびユーザ認証情報407などを蓄積する機能も持つ。
各種プログラム機能部であるメモリ403は、制御部402の制御により、ストレージ404に格納されているアプリケーションプログラムの機能部が展開される。
〈テレビ受信機のソフトウェア構成例〉
図5は、図2のテレビ受信機101が有するメモリ215およびストレージ216における構成の一例を示す説明図である。
図5において、ストレージ216は、接続機器認証プログラム511、ブラウザプログラム512、コンテンツ再生プログラム513、各種アプリケーションプログラム514、アカウント管理プログラム515、およびコンテンツ・アプリ同期処理プログラム516を格納している。
これらのプログラムは、制御部214によってメモリ215に展開され、制御部214が展開されたプログラムを実行することによってブラウザエンジン502、接続機器認証部501、コンテンツ再生部507、各種アプリケーション部508、アカウント管理部509、およびコンテンツ・アプリ同期処理部510としての機能を実現する。
接続機器認証プログラム511、ブラウザプログラム512、コンテンツ再生プログラム513、各種アプリケーションプログラム514、アカウント管理プログラム515、およびコンテンツ・アプリ同期処理プログラム516)は、製品の出荷時点でストレージ216に格納しておく。あるいは、通信I/F212を介してダウンロードしてもよい。
制御部214は、これらのプログラムを実行して各種機能を実現するが、以下の説明では、説明を簡単にするため、メモリ215内の各機能部が主体となって各種機能を実現するものとして説明する。
ブラウザエンジン502は、HTMLパーサ503、データベース生成部504、レンダリング部505、および画像処理部506の各機能ブロックから構成されている。
HTMLパーサ503は、制御部214を介して取得したHTML(HyperText Markup Language)データの論理的な構造を解析する。また、取得したHTMLデータを解釈し、テレビ受信機101にて使用する内部データへ変換する。
データベース生成部504は、そのHTMLデータ構造に関するデータベースを生成する。 レンダリング部505は、データベースに基づいて各タグで決められた表現形式の情報を含むレイアウト構造を生成し、このレイアウト構造を基に、大きさ、位置、画像を取り込んだデータの通りにブラウザ表示画面を生成する。
画像処理部506は、HTMLデータに画像タグで指定された画像ファイルの配置および画像ファイル名などの画像ファイル情報に基づいて、取得した画像ファイルをビットマップ形式などの画像データに変換する。
接続機器認証部501は、テレビ受信機101のストレージ216の各種データから取得したユーザIDおよびパスワードなどの認証情報と、無線端末102または無線端末103の接続機器認証部601から送信された認証情報とを比較し、機器認証情報が一致する場合は、無線端末102の接続機器認証部601に対して接続を許可する。一方、認証情報が誤っている場合には、無線端末102の接続機器認証部601からの接続を認証しない。
テレビ受信機101のストレージ216の各種データに記憶される認証情報は、ユーザによる入力部213を用いた入力によって、あるいはテレビ受信機101の工場出荷前などに予め設定される。
また、上記の認証情報は、ユーザによる操作によって表示部210に表示させたり、テレビ受信機101の購入時に添付された書類などによってユーザが確認したりできるものとする。また、無線端末102または無線端末103のユーザ名とMACアドレスを接続機器の認証情報として、テレビ受信機101のストレージ216や図示しない不揮発性メモリなどに格納してもよい。
上記は認証方法の一例であり、例えば無線LANでテレビ受信機101と、無線端末102または無線端末103を接続する場合には、SSID(Service Set Identifier)とWEP(Wired Equivalent Privacy)キーまたはWPS(Wi-Fi Protected Setup)キーを用いた認証・暗号化方法を用いることができる。認証の方法や認証成功時に送受信する情報の暗号化の方法などは公知の技術を用いればよく、特に限定をしない。
また、無線端末の操作により、テレビ受信機101側でコンテンツ配信サーバ106からコンテンツの配信を受け視聴する場合、接続機器認証部501は、各種データに記憶された認証情報を、通信I/F212、無線ルータ104を経由してコンテンツ配信サーバ106のユーザ管理部701に対して送信する機能を持つ。
このとき、コンテンツ配信サーバ106に送信する機器認証情報は、無線端末102または無線端末103のユーザプロファイル生成部609にて生成されたユーザプロファイル情報のユーザ情報と関連付けされる。また、コンテンツ配信サーバ106が認識可能な情報として別々に管理することもできる。
コンテンツ再生部507は、外部ネットワーク105を介して、コンテンツ配信サーバ106から配信される例えば映画やドラマなどのコンテンツのデータやコンテンツ情報を受信し、逐次受信した映像や音声などを再生することでユーザに提示する。
ここでは、ストリーミングによるコンテンツの配信および再生の場合について説明するが、後述するようにサーバからコンテンツのデータを予めすべて取得して蓄積しておき、蓄積完了後に視聴再生を行うダウンロードサービスであってもよい。この場合は、コンテンツデータは、ストレージ216のコンテンツ517に格納される。
コンテンツの再生停止位置の情報は、ストレージ216の各種データにレジューム情報として記憶することができ、同一ユーザによる同一コンテンツの再生を再開する場合には、レジューム情報から再生停止した位置データを取得して再生開始位置とすることができる。レジューム情報は、無線端末102,103から取得したユーザプロファイル情報を参照してユーザ毎に設定される。
各種アプリケーション部508は、ブラウザエンジン502、コンテンツ再生部507など図5に示すアプリケーション以外に、ユーザが好みに合わせてコンテンツ配信サーバ106からダウンロードを行ったアプリケーションを示す。各アプリケーションは、入力部213によりユーザからの操作を受け、表示部210に表示されたアプリケーション起動用アイコンのタップ操作により起動する。
アカウント管理部509は、接続機器認証部501により無線端末102または無線端末103の認証が完了すると、認証された無線端末102または無線端末103を認証済みのユーザカウントとして設定する。
また、無線端末102または無線端末103において生成されたユーザプロファイル情報を取得すると、それを基にしてユーザカウントとユーザプロファイルとをユーザID毎に関連付けて登録し、管理する。
また、アカウント管理部509は、同時に複数のユーザカウントを受け付けることができ、またそれぞれを独立して管理することができる。各ユーザカウントに対して、同時動作が可能な場合は操作を許可し、同時動作が不可能で排他的な動作をしなければならない場合は、先に使用しているユーザの無線端末に対して、そのユーザ情報を後からのユーザの無線端末に対して送信し、テレビ受信機101の使用権の譲り受けや残りの使用時間などの問合せが可能となっている。
コンテンツ・アプリ同期処理部510は、各無線端末のユーザプロファイルを参照して無線端末102または無線端末103にダウンロードされたアプリケーションの種類とテレビ受信機101にダウンロードされたアプリケーションとを比較し、後述する機器種別情報により整合性を確認する。
そして、不足しているアプリケーションがある場合は、対応するアプリケーションをダウンロードすることにより、無線端末とテレビ受信機のアプリケーションを同期することができる。
また、ダウンロードコンテンツについても、上記と同様にダウンロードすることにより、無線端末とテレビ受信機のアプリケーションを同期することができる。また、アプリケーションやコンテンツをダウンロードする場合は、表示部210に確認のためのメッセージを表示することができ、入力部213によりダウンロードの可否を選択するようにしてもよい。
〈無線端末のソフトウェア構成例〉
図6は、図3の無線端末102,103が有するメモリ303およびストレージ304における構成の一例を示す説明図である。
ストレージ304は、図6に示すように、機器認証プログラム610、ブラウザプログラム611、コンテンツ再生プログラム612、各種アプリケーションプログラム613、およびユーザプロファイル生成プログラム614を格納している。
これらのプログラムは、制御部307によりメモリ303に展開され、該制御部307がプログラムを実行することによって、接続機器認証部601、ブラウザエンジン602、コンテンツ再生部607、各種アプリケーション部608、およびユーザプロファイル生成部609として機能を実現する。
機器認証プログラム610、ブラウザプログラム611、コンテンツ再生プログラム612、各種アプリケーションプログラム613、およびユーザプロファイル生成プログラム614は、製品の出荷時点でストレージ304に格納する。あるいは、通信I/F309または移動体通信I/F310を介してダウンロードしてもよい。
制御部307は、これらのプログラムを実行して各種機能を実現するが、以後の説明では、メモリ303内のプログラム機能部が主体となって実現するものとして説明する。
ブラウザエンジン602は、テレビ受信機101のブラウザエンジン502と同様に、HTMLパーサ603、データベース生成部604、レンダリング部605、画像処理部606の各機能ブロックから構成されている。
HTMLパーサ603、データベース生成部604、レンダリング部605、および画像処理部606の説明は、図5のブラウザエンジン502と同様のため、詳細の説明は省略する。
接続機器認証部601は、テレビ受信機101からの認証を受けるために、ユーザによる入力部311を用いた入力によって予め各種データに記憶された接続機器の認証情報を、通信I/F309、無線ルータ104を経由して、テレビ受信機101の接続機器認証部501に対して送信する。2回目以降に認証を行う場合は、ストレージ304の各種データに記憶された接続機器の認証情報を参照することにより認証情報の入力を省略することもできる。
また、接続機器認証部601は、各種データに記憶された認証情報をコンテンツの配信先の認証情報として、通信I/F309または移動体通信I/F310を経由して後述するコンテンツ配信サーバ106のユーザ管理部701に対して送信する機能を持つ。
認証情報は、ユーザプロファイル生成部609にて生成されたユーザプロファイル情報のユーザ情報と関連付けされた、コンテンツ配信サーバ106が認識可能な情報としてユーザプロファイル情報とは別に管理することもできる。
コンテンツ再生部907は、外部ネットワーク105または移動体通信I/F310を介して、コンテンツ配信サーバ106などから配信される例えば映画やドラマなどのコンテンツのデータやコンテンツ情報を受信し、逐次受信した映像や音声などを再生することでユーザに提示する。
ここでは、ストリーミングによるコンテンツの配信および再生の場合について説明するが、後述する実施例のようにサーバからコンテンツのデータを予めすべて取得して蓄積しておき、蓄積完了後に視聴再生を行うダウンロードサービスであってもよい。その場合は、コンテンツデータは、ストレージ304のコンテンツ615に格納される。
また、コンテンツの再生停止位置の情報は、ストレージ304の各種データにレジューム情報として記憶することができ、同一コンテンツの再生を再開する場合にレジューム情報から再生停止した位置データを取得し再生開始位置とすることができる。レジューム情報は、ユーザプロファイル情報にも保存することができる。
各種アプリケーション部608は、ブラウザエンジン602およびコンテンツ再生部607などのアプリケーション以外に、ユーザが好みに合わせてコンテンツ配信サーバ106からダウンロードを行ったアプリケーションを示す。
各アプリケーションは、入力部311によりユーザからの操作を受け、表示部210に表示されたアプリケーション起動用アイコンのタップ操作により起動する。
ユーザプロファイル生成部609は、接続機器からの認証を受けるためのユーザ認証情報やメニューなどのユーザが好みに応じて設定した情報、さらに購入時に実装されていたものやダウンロードにより購入などにより入手したアプリケーションのタイトルなどの情報をユーザプロファイル情報として生成する機能を持つ。ユーザにより変更された設定状態や新たに購入したアプリケーションなどの情報は、最新状態に更新される。
〈サーバのソフトウェア構成例〉
図7は、図4のコンテンツ配信サーバ106が有するメモリ403およびストレージ404における構成の一例を示す説明図である。
ストレージ404は、図7に示すように、ユーザ管理プログラム704、コンテンツ管理プログラム705、およびコンテンツ配信プログラム706を格納している。
これらのプログラムは、制御部402によりメモリ403に展開され、該制御部402がプログラムを実行することでユーザ管理部701、コンテンツ管理部702、およびコンテンツ配信部703としての機能を実現する。
ユーザ管理プログラム704、コンテンツ管理プログラム705、およびコンテンツ配信プログラム706は、予めストレージ404などに格納することができる。制御部402は、これらのプログラムに従って各種機能を実現するが、以下の説明では、説明を簡単にするため、メモリ403内の各機能部が主体となってそれぞれの機能を実現するものとして説明する。
ユーザ管理部701は、ユーザ毎に認証を行うためのユーザ認証情報およびユーザが所有する機器を認証するための機器認証情報などを管理する。ユーザ認証情報および機器認証情報は、それぞれストレージ404のユーザ認証情報407および機器認証情報406に保存される。
ユーザ管理部701は、通信I/F401、外部ネットワーク105を通して無線端末102やテレビ受信機101のユーザにより入力部213または入力部311を用いた入力によって入力されたユーザ名およびパスワードのユーザ認証情報と、ユーザが使用する機器の機器認証情報を取得する。
そして、予め記憶されているユーザ認証情報と照合することによって正規の登録ユーザであるかどうか、また、ユーザが所有する機器がサービス事業者により許可された同一ユーザの機器台数内であるかどうかを確認する。もし、ユーザ認証情報が正しくなかったり、許可された機器台数を超えたりしているような場合は、エラー情報を返信する機能を持つ。
コンテンツ管理部702は、コンテンツまたはアプリケーションデータ、およびこれらに付随する情報から構成されているコンテンツ情報またはアプリケーション情報を管理する。
動画などのコンテンツ情報は、コンテンツを一意に識別するための管理番号であるコンテンツID、コンテンツフォーマット、コンテンツ説明情報、コンテンツデータ、およびコンテンツのサイズや表示に適する装置の対象、コンテンツの配信サービスあるいは配信されたコンテンツを再生視聴したことにより発生する料金、視聴期間などを記録する。コンテンツ説明情報は、例えばジャンルタイトル、出演者、および内容などである。
また、アプリケーション情報は、アプリケーションを一意に識別するための管理番号であるアプリケーションID、アプリケーション説明情報、アプリケーションのサイズや表示に適する装置の対象、およびアプリケーションをダウンロードしたことにより発生する料金などを記録する。
なお、これら各種情報は、ハードディスクなどの記録メディアを用いて記録され、コンテンツ管理部702が管理するメモリ上に読み込まれてもよい。また、コンテンツまたはアプリケーションデータと、コンテンツまたはアプリケーションデータを説明するデータを、例えばメタデータなどとしていくつかに分けて管理してもよい。
インターネットなどの通信経路にて悪意の第3者から保護するためにRSA暗号技術などを用いて暗号化されたコンテンツを解読して再生するための鍵情報を管理するようにしてもよい。なお、これら各種情報は、ハードディスクなどの記録メディアを用いて記録され、コンテンツ管理部702が管理するメモリ上に読み込まれてもよい。
コンテンツ配信部703は、通信I/F401、外部ネットワーク105を通して無線端末102,103やテレビ受信機101などの機器からの配信要求に基づき、ストレージ404のコンテンツ405に蓄積された動画などのコンテンツを接続機器の表示性能に合わせて配信制御を行うことができる。
コンテンツ405は、内容が同じ複数の解像度のコンテンツを有しており、配信時の機器認証情報により表示性能に合わせたコンテンツを配信する。なお、高画質(HD)のみのコンテンツを蓄積しておいて、配信時に表示性能に合わせて適宜ダウンコンバートして配信するようにしてもよい。
〈データ形式例〉
図8は、図6のユーザプロファイル生成部609により管理されるユーザプロファイル情報の一例を示すデータテーブルである。
図8(a)は、無線端末102のユーザプロファイル生成部609にて管理されるユーザプロファイル情報を示しており、 図8(b)は、無線端末103のユーザプロファイル生成部609にて管理されるユーザプロファイル情報を示している。
ユーザプロファイル情報は、図8(a),(b)に示すように、管理番号であるユーザID801、パスワード802、一意のユーザ名803、設定パラメータ804、アプリケーション種別805、ダウンロードコンテンツ806、および機器種別情報807などからなる。
ユーザID801およびパスワード802は、コンテンツ配信サーバ106からコンテンツの配信を受けるときの認証情報である。また、本実施の形態では、ユーザプロファイル情報に認証情報を含めているが、セキュリティなどの関係で認証情報をユーザプロファイル情報に含めないようにもできる。
ユーザ名803は、コンテンツ配信サーバ106にログインする際に用いるためのユーザごとに一意の情報である。図8(a),(B)に示した例では、無線端末102である無線端末Aに関連付けられたユーザ名は「T.Matsu」であり、無線端末103である無線端末Bに関連付けられたユーザ名は「M.Kage」であることを示している。
設定パラメータ804は、メニューなどのユーザが好みに応じて設定した情報を含む。アプリケーション種別805は、購入時に実装されていたものやダウンロード購入などにより入手したアプリケーションのタイトルを含む。
ダウンロードコンテンツ806は、ダウンロード購入などにより入手したコンテンツを識別するためのタイトルなどを含む。機器種別情報807は、携帯端末やタブレットなどの種別、使用しているOSなどのアプリケーション、およびコンテンツ再生時の互換性を表す情報であり、ユーザエージェントを利用してもよい。ユーザエージェントとは、利用者があるプロトコルに基づいてデータを利用する際に用いるソフトウェアまたはハードウェアである。
また、本実施の形態では、ユーザIDおよびパスワードによるユーザ認証を前提に説明するが、指静脈や指紋、音声、顔画像、あるいは虹彩などの一般的生体認証などであってもよく、その場合には適宜ユーザ認証情報の項目が変わる。
図9は、図4のユーザ認証情報407および機器認証情報406の内容例を示すデータテーブルである。
図9(a)は、コンテンツ配信サーバ106のユーザ管理部701にて管理されるユーザ認証情報407のデータテーブルであり、図9(b)は、コンテンツ配信サーバ106のユーザ管理部701にて管理される機器認証情報406のデータテーブルである。
図9(a)において、ユーザ管理部701にて管理するユーザ認証情報407には、管理番号であるユーザID801、パスワード802、一意のユーザ名803、氏名、住所および連絡先などが記憶されている。
本実施の形態では、パスワードによるユーザ認証を前提に説明するが、指静脈や指紋、音声、顔画像、虹彩などの一般的生体認証などであってもよく、その場合には適宜ユーザ認証情報の項目が変わる。ユーザ認証情報は、テレビ受信機101または無線端末102などの機器からコンテンツ配信サービスにログインするときのログイン情報として使用される。
続いて、図9(b)において、コンテンツ配信サーバ106のユーザ管理部701にて管理される機器認証情報406は、管理番号であるユーザID801、パスワード802、ユーザが利用する機器を示す機器ID901、および機種名などが含まれている。機器認証情報406は、機器を一意に識別するための情報であり、事前にユーザがコンテンツ配信サービス事業者に登録しているものとする。
また、図9では、ユーザID801が「00000101」のユーザについては、機器ID901に示す機器を2台所有していることを示しており、テレビ受信機101を示す(AB-C1000)と無線端末102を示す(DF-2000F)が機器登録されているものとする。
同様に、ユーザID801が「00000102」のユーザについては、無線端末103を示す(GH-10000)が機器登録されているものとする。パスワード802は、ユーザ認証情報のパスワードと異なるものを使用してもよい。
機器ID901は、MAC(Media Access Control)アドレスなどの機器固有の情報を使用することもできる。さらに、再生可能なコンテンツの種類の区別、映像処理能力のリソース情報などをあらかじめ機器IDと関連付けてデータベースとして蓄積しておくこともできる。
〈ネットワーク端末システムの動作例〉
次に、本実施の形態におけるネットワーク端末システムの動作について、図10~図21を用いて説明する。ここでは、無線端末102,103は、操作端末として用いられ、コンテンツ配信サーバ106からテレビ受信機101にコンテンツを配信して該テレビ受信機101にコンテンツを表示させる動作について説明する。
図10は、図1のネットワーク端末システムが有する無線端末102およびテレビ受信機101による処理の一例を示すフローチャートである。この図10は、無線端末102がテレビ受信機101に接続する際の無線端末102とテレビ受信機101との情報のやり取りの例を示している。
また、図11は、図1のネットワーク端末システムが有する無線端末102の表示の一例を示す説明図である。図11(a)は、無線端末102のメニュー画面の表示例を示しており、図11(b)は、無線端末102の接続機器一覧表示画面の表示例を示している。
まず、図10において、図11(a)のメニュー画面1101に表示されるTV操作App1102をタップ操作すると、無線端末102の各種アプリケーション部608は、入力部311によりアプリの起動の指令を受け、「TV操作App」アプリを起動する(ステップS1001)。
「TV操作App」アプリが起動すると、無線端末102の表示部308には、図11(b)に示すような機器一覧リスト1103が表示される(ステップS1002)。図11(b)において、機器一覧リスト1103には、ネットワークに接続されている機器が見つかった場合は、認証済みまたは未認証にかかわらず表示され、見つかった機器は、認証または未認証の情報と合わせてストレージ304に保存される。
図11(b)の場合、機器一覧リスト1103には、例えば表示1106として「TV1 認証済」と表示1107として「テレビ接続しない」が表示されており、「TV1」が認証済みの機器であることを示している。表示1107の「テレビ接続しない」は、機器との認証を行わずに、無線端末単体で使用する場合に選択するべき項目である。ここで、TV1は、テレビ受信機101を示す。
無線端末102は、ネットワークに接続されている機器のうち、接続機器認証部501によって既に認証されている機器、すなわち、機器IDが機器認証情報に登録されている機器については、図11(b)に示すように「認証済み」を表示し、認証されていない機器、即ち機器IDが未登録の機器については「未認証」を表示する。
図11(b)においては、無線端末102において「TV1 表示」が既に認証されている場合の表示例を示している。また、選択中の機器にはチェックマーク1105が表示され、ユーザはどの機器が選択中か判別できる。また、編集ボタン1104は、接続機器を削除したり接続機器を追加したりするためのボタンである。
図11(b)において、入力部311によって接続する機器が選択されると、無線端末102の接続機器認証部601は、テレビ受信機101からの認証を受けるために、あらかじめ各種データに登録された接続機器認証情報を通信I/F309、通信I/F212を経由して、テレビ受信機101の接続機器認証部501に対して送信する(ステップS1003)。ここでは、ステップS1003の処理において、テレビ受信機101が選択された場合を例として説明する。
テレビ受信機101の接続機器認証部501は、無線端末102から接続機器認証情報を受信すると、各種データに記憶された認証情報と無線端末102から送信された認証情報とを比較する。認証情報が一致する場合は(ステップS1004:YES)、既に認証済みのユーザが存在するかどうか確認する(ステップS1005)。
認証済みのユーザが存在しない場合は(ステップS1005:NO)、無線端末102に対して接続を許可する(ステップS1006)。無線端末102の認証が完了すると、アカウント管理部509は、無線端末102を認証済みのユーザカウントとして設定する。
もし、認証情報が一致しない場合は(ステップS1004:NO)、無線端末102のユーザに対してエラーメッセージを送信する。認証情報が一致しない場合は、再入力を促すようなメッセージを表示してもよい。
また、既に認証済みのユーザが存在する場合は(ステップS1005:YES)、メッセージを送信して、先に認証済みの無線端末を優先し、無線端末102の使用を中止することができる。
ここで、テレビ受信機101の電源が入っていないなどの理由で応答がない場合は、ステップS1003処理にてテレビ受信機101の電源を起動するための電源オンのコマンドを付加して機器認証を再度行うこともできる。このような処理により、テレビ受信機101を遠隔操作で利用する機器を絞り込むことができ、セキュリティを高めることができる。また、前回と同一機器に接続する場合は、自動的に認証を行うことによりステップS1002を省略することもできる。
続いて、無線端末102は、ステップS1006の処理にて接続許可が通知されると、無線端末102のユーザプロファイル生成部609は、無線端末102のユーザのプロファイル情報を生成して(ステップS1007)、テレビ受信機101に対してプロファイル情報を送信する(ステップS1008)。
テレビ受信機101は、受信したプロファイル情報をステップS1004の処理での認証済みのユーザカウントと関連付けてストレージ216の各種データに無線端末102のユーザプロファイル情報として保存する(ステップS1009)。
次に、無線端末102によりテレビ受信機101を操作した後に、無線端末102とテレビ受信機101の機器接続を終了する場合について説明する。
無線端末102の表示部308に表示される図示しない「終了」ボタンをタップ操作すると、テレビ受信機101に対して機器接続終了を示す操作情報を送信する(ステップS1010)。テレビ受信機101は、無線端末102から取得したユーザプロファイル情報を消去し(ステップS1011)、無線端末102に対して機器接続終了を送信してログアウトする(ステップS1012)。
ここで、ユーザプロファイル情報は、図8(a),(b)で説明したように、ユーザID801やパスワード802のような認証情報とメニューなどの設定パラメータ情報804、お好みアプリであるアプリケーション種別805、お好みコンテンツであるダウンロードコンテンツ806、機器種別情報807などの情報を含んでいる。
そして、これらの情報を無線端末102の機器認証情報と対応して独立して保存することにより、テレビ受信機101で継続使用する場合に設定状態、機器状態などを無線端末102と同一の状態で使用することができる。
また、ステップS1009の処理にて保存したプロファイル情報が、テレビ受信機101の操作の途中で変更になった場合にも、更新データを最新データとして保存することができる。更新されたプロファイル情報は、ステップS1010の処理にて機器接続を終了する前に無線端末102にインポートすることもできる。
続いて、テレビ受信機101とコンテンツ配信サーバ106とがコンテンツの情報のやり取りを行い、テレビ受信機101においてコンテンツ一覧が表示される際の動作、およびコンテンツが表示される際の動作について、図12を参照して説明する。
図12は、図1のネットワーク端末システムが有する無線端末102、テレビ受信機101、およびコンテンツ配信サーバ106による処理の一例を示すフローチャートである。
この図12は、無線端末102からプロファイル情報をテレビ受信機101に送信して保存する図10のシーケンス(S1001~S1009)に引き続き、新たにステップS1201~ステップS1210の処理を追加したものである。
テレビ受信機101は、無線端末102に対して該無線端末102の表示部308に操作画面を表示するための操作画面情報を送信する(ステップS1201)。無線端末102は、操作画面情報に基づいて、表示部308に図13に示すような操作画面を表示する。図13は、図1のネットワーク端末システムが有する無線端末102における操作画面の表示の一例を示す説明図である。
図13(a),(b)に示すように、操作画面1301には、接続した機器に対応した操作ボタン1303,1304が表示される。接続機器表示1302は、現在接続されている機器を示している。
また、操作画面1304を左右にフリック操作すると、操作ボタンの操作画面を切り換えることができる。図13(a)において、左方向にフリックすると、図13(b)のような操作画面に切り換えることができる。また、逆の操作を行うことにより、図13(b)から図13(a)の操作画面に戻すことができる。
図13では、2つの操作画面としているが、各機器に1つまたは複数の操作画面を持つこともできる。また、操作画面はお好みによりボタンの配置を変更したり、使用頻度の多い順に自動または手動で並べ替えたりすることもできる。また、三角マーク1305は、操作画面を終了するためのもので、三角マーク1305をタップ操作すると、操作画面3101を閉じて、図11(a)に示すメニュー画面に戻すことができる。
ここでは、ステップS1201の処理にて操作画面情報をテレビ受信機101から取得するようにしているが、無線端末102で予めダウンロードしたアプリケーションプログラムを実装すること操作画面情報の取得を省略するようにしてもよい。
図13(b)において、無線端末102の入力部311により操作画面のAppメニューのボタン1306をタップ操作すると、テレビ受信機101に対してAppメニューのボタン1306の「操作情報(選択)」を送信する(ステップS1203)。
テレビ受信機101の制御部214は、Appメニューのボタン1306の「操作情報(選択)」を受信すると、図10のステップS1009の処理にて保存したユーザプロファイル情報を参照し、無線端末102のユーザ設定に基づいて、表示部210に図14に示すようなAppメニュー画面1401を表示する。
図14は、図1のネットワーク端末システムが有するテレビ受信機101のAppメニュー画面の表示の一例を示す説明図である。
ここで、図示はしていないが、図10のステップS1009の処理にて保存したユーザプロファイル情報に基づくAppメニューのアプリ起動用アイコンのオブジェクトが示すアプリケーションがテレビ受信機101のAppメニューに存在しない場合がある。
この場合、コンテンツ・アプリ同期処理部510は、整合性があるアプリケーションを検索し、コンテンツ配信サーバ106からダウンロードすることにより、無線端末102とテレビ受信機101とでアプリケーションを同期することができる。
次に、無線端末102の操作画面1301のカーソル/決定ボタン1307がタップ操作されると、ステップS1203の処理と同様に「操作情報(選択)」が送信され、テレビ受信機101は、受信した「操作情報(選択)」に基づき、例えばAppメニュー画面1401の中の「コンテンツ配信サービス」のアイコン1402が選択される(ステップS1204)。
テレビ受信機101の各種アプリケーション部508は、ブラウザ起動の指令を受け、ブラウザエンジン502を起動する(ステップS1205)。ブラウザエンジン502は、図10のステップS1009の処理にて保存したユーザプロファイル情報を参照し、無線端末102で予め設定されたコンテンツ視聴ポータルのコンテンツ配信サーバ106にアクセスを行う。
ここで、コンテンツ視聴ポータルのアドレスは、ユーザプロファイル情報の設定パラメータ内の例えば「お好み設定」などに予め設定されたアドレス一覧から選択するようにしてもよいし、最後にアクセスしたアドレスを保存しておいて、そのアドレスにアクセスするようにしてもよい。
そして、ブラウザエンジン502は、HTTP(HyperText Transfer Protocol)に準拠したWebコンテンツなどのリソースを要求するリクエストメッセージを通信I/F212、および無線ルータ104を経由して、外部ネットワーク105からコンテンツ配信サーバ106に送信する。
コンテンツ配信サーバ106は、受け取ったリクエストメッセージに応じたレスポンスメッセージを作成して返信する。返信されたレスポンスメッセージは、外部ネットワーク105を経由してブラウザエンジン502に入力される。
レスポンスメッセージには、HTML文書が埋め込まれている。ブラウザエンジン502のHTMLパーサ503、データベース生成部504、レンダリング部505、および画像処理部506が連動して、上記HTML文書に基づいてブラウザ表示画面を生成し、表示部210にコンテンツ視聴ポータルのログイン画面を表示する(ステップS1206)。
制御部214は、上記処理により表示されたログイン画面において、ステップS1203の処理と同様の操作情報により、入力されたユーザ名およびパスワードのログイン情報をブラウザエンジン502に通知し、受け取った文字列をリクエストメッセージとしてコンテンツ配信サーバ106に送信する(ステップS1207)。
コンテンツ配信サーバ106は、ユーザ管理部701によりユーザ認証情報407に保存されたユーザ認証情報を参照し、正規の登録ユーザであればユーザを認証する(ステップS1206)。
ここで、図12では、ステップS1206の処理において、セキュリティなどの関係でユーザプロファイル情報にユーザの認証情報を含めないような選択をした場合として、ログイン画面を表示するようにしている。しかし、図10のステップS1009の処理にて保存したユーザプロファイル情報のユーザIDおよびパスワードを参照することにより、自動的に認証処理を行うようにすることもできる。この場合は、ステップS1206の処理を省略することができる。
続いて、コンテンツ配信サーバ106のコンテンツ管理部702は、ステップS1208の処理の認証が完了すると、コンテンツ一覧情報をレスポンスメッセージとしてブラウザエンジン502に返信する(ステップS1209)。
ここで送信されるコンテンツ一覧情報とは、コンテンツ管理部702において管理されているコンテンツの一覧を表示するための情報であり、管理されているコンテンツを識別するための情報が含まれる。
ブラウザエンジン502は、コンテンツ管理部702からコンテンツ一覧情報を受信すると、そこに含まれる、コンテンツを一意に識別するためのコンテンツID、コンテンツ説明情報(ジャンルタイトル、出演者、内容など)、コンテンツの再生視聴時の料金、視聴期間などを参照し、表示部210に図15に示すようなコンテンツ一覧表示画面を表示する(ステップS1210)。なお、コンテンツ説明情報は、ジャンルタイトル、出演者、および内容などである。
図15は、図1のネットワーク端末システムが有するテレビ受信機101のコンテンツ一覧表示画面における表示の一例を示す説明図である。
図15において、コンテンツタイトル表示1501には、コンテンツタイトル名、視聴料金、および視聴期間などが表示される。また、戻るのボタン1503は、タップ操作により上の階層に戻るためのボタンであり、一つ前のジャンル階層に戻ることができる。
図15では、映画のジャンルの内の邦画のボタン1504を選択していることを示している。終了のボタン1505は、タップ操作によりコンテンツ視聴を中止することを指示するための操作部である。
図15に示す画面において、無線端末102の操作情報によりコンテンツ一覧表示画面で視聴したいコンテンツのタイトル1502が選択されると、図16に示すコンテンツ詳細表示画面1601が表示される。
図16は、図1のネットワーク端末システムが有するテレビ受信機101のコンテンツ詳細表示画面における表示の一例を示す説明図である。
図16において、コンテンツ詳細部1602には、タイトル、出演者、および内容詳細などが表示される。プレビューのボタン1604は、購入する前にコンテンツ内容の一部を確認するために、コンテンツの一部分の表示を指示すための操作部である。インデックス画面1603は、コンテンツの一場面を表す静止画像であり、プレビューのボタン1604を選択することにより、コンテンツの一部を動画表示することができる。
購入のボタン1605a,1605bは、コンテンツを選択、購入するための操作部である。図16では、HD(High Definition)画質、SD(Standard Definition)画質のコンテンツをそれぞれ選択して購入するために、それぞれに関連付けられた購入のボタン1605a,1605bが設けられている。戻るのボタン1606は、図15のコンテンツ一覧表示画面に戻る、すなわち、コンテンツ一覧表示画面への表示の切り替えを指示するための操作部である。
図16に示すコンテンツ詳細表示画面において、無線端末102の操作情報により購入のボタン1605a,1605bのいずれかが選択されると(ステップS1211)、制御部214は、コンテンツ配信サーバ106に対して、コンテンツ選択情報を送信する(ステップS1212)。
コンテンツ選択情報には、所望のコンテンツを識別する情報および必要であれば所望のコンテンツがHD画質であるかSD画質であるかを識別する情報が含まれている。
コンテンツ配信サーバ106は、コンテンツ選択情報に基づいて識別されたコンテンツを復号するための鍵情報を生成して、その鍵情報をテレビ受信機101に対して送信する(ステップS1213)。
鍵情報としては、暗号化されたコンテンツの情報を復号するための復号鍵に加え、コンテンツ毎にコンテンツID、有効期限または有効回数などによって構成されている。なお、この鍵情報の送信ステップ(ステップS1213)は、コンテンツに暗号化が必要な場合であって、不要な場合には省略してもよい。
テレビ受信機101は、コンテンツ配信サーバ106から鍵情報を受信し、コンテンツの受信準備が完了すると、コンテンツ配信開始要求を送信する(ステップS1214)。テレビ受信機101からの配信開始要求を受けたコンテンツ配信サーバ106のコンテンツ配信部703は、テレビ受信機101に対するコンテンツ配信を開始する(ステップS1215)。
図11(b)に示す画面において、入力部311を介したユーザの操作により操作画面1213の「再生」がタップ操作されると(ステップS1216)、無線端末102は、テレビ受信機101に対して操作情報((再生)を送信する(ステップS1217)。
操作情報(再生)を受信したテレビ受信機101においては、コンテンツ再生部507が、コンテンツの再生処理を行う。この際、復号鍵がある場合にはそれを用いて暗号化されたコンテンツの情報を復号してコンテンツの再生を開始する(ステップS1218)。
図13(b)に示す操作画面において、操作画面1304の停止操作の操作ボタンが選択された場合(ステップS1219、無線端末102は、操作情報(停止)をテレビ受信機101に送信し(ステップS1220)、テレビ受信機101は、コンテンツ配信サーバ106に対して、配信停止要求を送信する(ステップS1221)。
コンテンツ配信サーバ106は、テレビ受信機101からの配信停止要求を受け取るか、またはコンテンツ配信サーバ106がコンテンツの終端を検出した場合(ステップS1222)は、コンテンツの配信を停止し(ステップS1223)、テレビ受信機101に対してコンテンツ配信終了通知を送信する(ステップS1224)。
テレビ受信機101は、コンテンツ配信終了通知を受けると、コンテンツの再生を停止する(ステップS1225)。ここで、テレビ受信機101は、ステップS1219の処理にて再生を停止すると、コンテンツ再生開始前の状態に戻るようにすることもできる。
また、ステップS1219の処理を経た再生停止の場合、コンテンツの再生停止位置の情報は、ストレージ216の無線端末102のユーザのプロファイル情報にレジューム情報として保存される。
そして、無線端末102を介して再度再生操作が行われ、同一ユーザによる同一コンテンツの再生を再開する場合に、テレビ受信機101のコンテンツ再生部507は、レジューム情報から再生停止した位置データを取得し、それを再生開始位置として再生を再開することができる。
また、コンテンツの再生停止位置の情報は、コンテンツ配信サーバ106側で持つようにもできる。この場合、コンテンツ配信サーバ106は、ステップS1215の処理において、コンテンツの情報と共にコンテンツの再生停止位置の情報を送信する。
これにより、テレビ受信機101においては、コンテンツ配信サーバ106からコンテンツの情報と共に取得した再生停止位置の情報に基づいて算出した再生開始位置から配信を開始することができる。
また、コンテンツ配信サーバ106からコンテンツの配信を受けてコンテンツを再生する場合の動作フローについて説明したが、図12のステップS1215の処理のタイミングでコンテンツデータのすべてを取得して蓄積し、蓄積完了後に視聴再生するようにしてもよい。この場合は、図12のステップS1222の処理およびステップS1223の処理は不要となる。
また、鍵情報を送信するステップS1213の処理で、テレビ受信機101は、コンテンツ配信サーバ106から受信した鍵情報をストレージ216に記憶しておくこともできる。あるいは、鍵情報を毎回破棄し、コンテンツを再生する度に、コンテンツ配信サーバからステップS1218の処理のタイミングで鍵情報を取得することもできる。
また、無線端末102でコンテンツ配信サーバ106からダウンロードしたコンテンツを途中まで再生して、続きをテレビ受信機101で再生視聴したい場合は、ユーザプロファイル情報に基づいて、テレビ受信機101のコンテンツ・アプリ同期処理部510により無線端末102とテレビ受信機101とでダウンロードコンテンツを同期することも可能である。
ここで、無線端末102を単体で使用する場合は、テレビ受信機101のコンテンツ再生部507と同様に、コンテンツ再生部607がコンテンツの再生処理を行う。
次に、無線端末102および無線端末103がテレビ受信機101に対して同時にアクセスし、テレビ受信機101とコンテンツ配信サーバ106とがコンテンツの情報のやり取りを行い、テレビ受信機101においてコンテンツ一覧が表示される際の動作について、図17を参照して説明する。
図17は、図1のネットワーク端末システムが有する無線端末102,103、テレビ受信機101、およびコンテンツ配信サーバ106による処理の一例を示すフローチャートである。
この図17は、図12に示した無線端末102、テレビ受信機101、およびコンテンツ配信サーバ106の動作に対して、新たに無線端末103の動作を加えたシーケンスを示している。
まず、無線端末102からプロファイル情報をテレビ受信機101に送信して保存する図10のシーケンスのステップS1001~S1009の処理に引き続き、ステップS1201の処理において、テレビ受信機101は、無線端末102に対して無線端末102の表示部308に操作画面を表示する操作画面情報を送信する(ステップS1201)。
無線端末102は、ステップS1202の処理にて、操作画面情報に基づいて、表示部308に、上述した図13に示す操作画面を表示する。図13は、無線端末102の操作画面の表示例を示している。図13については前述したので、説明は省略する。
同様に、無線端末103からも、プロファイル情報をテレビ受信機101に送信して保存する図10のシーケンスのステップS1001~S1009の処理に引き続き、ステップS1701の処理にて、テレビ受信機101は、無線端末103に対して無線端末103の表示部308に操作画面を表示する操作画面情報を送信する(ステップS1201)。無線端末103は、ステップS1702の処理にて、操作画面情報に基づいて、表示部308に図13に示すような操作画面を表示する。
ここまでの動作シーケンスにより、テレビ受信機101は、無線端末102,103がテレビ受信機101に対して同時にアクセス可能な状態であることを識別できている。
ここで、テレビ受信機101に対して同時にアクセス可能な状態の無線端末のうち、いずれか1つの無線端末の操作画面1301のカーソル/決定のボタン1307がタップ操作されることを想定する。図17では、ステップS1203の処理にて、無線端末102 の操作画面1301のカーソル/決定のボタン1307がタップ操作されたことを想定して、以下説明を続ける。
無線端末102の操作画面1301におけるカーソル/決定のボタン1307がタップ操作されると、ステップS1203の処理と同様に「操作情報(選択)」が送信され、テレビ受信機101は、図12に示した動作シーケンスのステップS1204~S1206の処理にしたがって、表示部210にコンテンツ視聴ポータルのログイン画面を表示する。
制御部214は、上記処理により表示されたログイン画面において、ステップS1203の処理と同様の操作情報により、無線端末102から入力されたユーザ名およびパスワードのログイン情報をブラウザエンジン502に通知し、受け取った文字列をリクエストメッセージとしてコンテンツ配信サーバ106に送信する(ステップS1207)。
コンテンツ配信サーバ106は、ユーザ管理部701によってユーザ認証情報407に保存されたユーザ認証情報を参照し、正規の登録ユーザであればユーザを認証する(ステップS1208)。
コンテンツ配信サーバ106のコンテンツ管理部702は、ステップS1208の処理の認証が完了すると、無線端末102のユーザが視聴可能なコンテンツ一覧情報をレスポンスメッセージとしてブラウザエンジン502に返信する(ステップS1209)。
続いて、テレビ受信機101は、無線端末103を対象として、ステップS1206と同様のログイン画面を表示する(ステップS1703)。制御部214は、上記と同様の処理によって表示されたログイン画面において、ステップS1203の処理と同様の操作情報(ステップS1704)により、無線端末103から入力されたユーザ名およびパスワードのログイン情報をブラウザエンジン502)に通知し、受け取った文字列をリクエストメッセージとしてコンテンツ配信サーバ106に送信する(ステップS1705)。
コンテンツ配信サーバ106は、ユーザ管理部701によりユーザ認証情報407に保存されたユーザ認証情報を参照し、正規の登録ユーザであればユーザを認証する(ステップS1706)。
コンテンツ配信サーバ106のコンテンツ管理部702は、ステップS1706の認証が完了すると、無線端末103のユーザが視聴可能なコンテンツ一覧情報を、レスポンスメッセージとしてブラウザエンジン502に返信する(ステップS1707)。
テレビ受信機101は、同時にアクセス可能な状態にあり、かつ、まだログインしていないすべての無線端末を対象として、ステップS1703~1707の処理の動作シーケンスを繰り返す。
なお、テレビ受信機101は、無線端末102,103から入力されたユーザ名およびパスワードのログイン情報を、メモリ215に一旦格納しておき、無線端末102,103からの入力が完了したのちに、メモリ215に格納したすべてのログイン情報をまとめてコンテンツ配信サーバ106に順次送信する動作としてもよい。
図18は、テレビ受信機に表示されるログイン完了通知画面の表示の一例を示す説明図である。
テレビ受信機101は、コンテンツ配信サーバ106にてユーザ認証が完了するごとに、すなわち、ステップS1208の処理およびステップS1706の処理のそれぞれの後に、図18に示すようなログイン完了通知画面1801を表示してもよい。
このとき、表示する通知メッセージには、新たにログインしたユーザ名を通知するメッセージ1802や、ログインしているすべてのユーザ名を通知するメッセージ1803を含んでもよい。
続いて、テレビ受信機101の制御部214は、統合コンテンツ一覧を作成し(ステップS1708)、統合コンテンツ一覧表示画面を表示部210に表示する(ステップS1709)。統合コンテンツ一覧は、ステップS1209の処理によって送信された無線端末102のユーザが視聴可能なコンテンツ一覧情報と、ステップS1407の処理によって送信された無線端末103のユーザが視聴可能なコンテンツ一覧情報をひとつにまとめたものである。
図19は、テレビ受信機101に表示される統合コンテンツ一覧表示画面1901における表示の一例を示す説明図である。
統合コンテンツ一覧表示画面1901は、図19に示すように、タイトル名1902とユーザ名1903を含んでもよく、これによって、どのタイトルがどのユーザ名と対応しているかが判るようにしてもよい。
なお、統合コンテンツ一覧表示画面1901の例では、タイトル1~3の表示1904が、ユーザ名:T.Matsuが視聴可能なコンテンツであることを示し、タイトル4,5の表示1905が、ユーザ名:M.Kageが視聴可能なコンテンツであることを示している。ユーザ名:T.Matsuは、無線端末102のユーザであり、ユーザ名:M.Kageは、無線端末103およびテレビ受信機101のユーザである。
なお、テレビ受信機101が、ステップS1708の処理にてコンテンツ一覧情報を統合する前に、図20に示すようなソート処理選択画面2001を表示し、表示2004として表示するか、あるいは表示2005として表示するかを無線端末102あるいは無線端末103から選択できるようにしてもよい。
表示2004は、例えばアルファベット順などのタイトル名の順序にしたがって並べ替えた一覧を生成して表示するものである。表示2005は、例えばアルファベット順などのユーザ名の順序にしたがって並べ替えた一覧を生成した表示である。
このとき、ログインしているすべてのユーザ名、すなわち、コンテンツが統合されるユーザ名を示すメッセージ2002や、「各ユーザが視聴可能なコンテンツを、一覧としてまとめて表示する」というテレビ受信機101の動作を説明するメッセージ2003を表示してもよい。
無線端末102,103を介して各ユーザがテレビ受信機101を操作した後に、無線端末102,103とテレビ受信機101の機器接続を終了する場合には、図10に示した動作シーケンスであるステップS1010~S1012の処理にしたがって、1台ずつそれぞれログアウトすればよい。
図21は、テレビ受信機101に表示されるログアウト通知画面の表示の一例を示す説明図である。
無線端末102,103はログアウトした際には、図21に示すように、テレビ受信機101にログアウト通知画面2101を表示し、どのユーザがログアウトしたかを示すメッセージ2102を表示してもよい。
また、図19に示したタイトル4,5の表示1905のように、ユーザ(M.Kage)のアカウントに紐付けられたコンテンツを視聴しているときに、そのユーザ(M.Kage)がログアウトした場合には、テレビ受信機101がコンテンツ配信サーバ106に対して、配信停止要求の送信(ステップS1221)を行い、そのコンテンツを即時に視聴できなくしてもよい。
あるいは、例えば、そのコンテンツの終端までの期間や、テレビ受信機101の電源を切断するまでの期間などの一定期間は、視聴し続けることができるように、テレビ受信機101が制御してもよい。
すなわち、これらの一定期間が過ぎるまで、テレビ受信機101がコンテンツ配信サーバ106に対して、配信停止要求の送信(ステップS1221)を行わないようにしてもよい。また、そのユーザ(M.Kage)がログアウトした後の一定期間、例えば24時間などは、そのコンテンツを何度でも繰り返して視聴できるようにしてもよい。
すなわち、その一定期間は、テレビ受信機101がログアウトしたユーザ(M.Kage)のログイン情報(ユーザ名とパスワード)をメモリ215に保持し続け、図17に示したステップS1705の処理にて、ログアウト済みのユーザ(M.Kage)に関するログイン情報を送信するようにしてもよい。
このとき、図21に示すように、コンテンツを視聴できる期間を示すメッセージ2103を表示するようにしてもよい。
以上により、複数のユーザがそれぞれの無線端末102,103を使用して、テレビ受信機101を共有して同時にログインすることによって、各人のユーザアカウントに関連付けられたコンテンツの一覧をひとつに統合して表示できるようになる。
それにより、ネットワーク端末システムの使い勝手を向上させることができる。
(実施の形態2)
〈概要〉
本実施の形態2においては、無線端末102,103がテレビ受信機101を介してコンテンツ配信サーバ106に同時にログインすることによって、該コンテンツ配信サーバ106から付加価値が付いたサービス、すなわち付加価値サービスが得られるようしたものである。
なお、付加価値サービスは、コンテンツを提供するサービスプロバイダが予め準備しておくことを想定している。
〈ネットワーク端末システムの動作例〉
図22は、本実施の形態2によるネットワーク端末システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。
本実施の形態2では、前記実施の形態1と比較し、異なるところを強調して説明する。ネットワーク端末システムの構成、テレビ受信機101のソフトウェア構成、無線端末102のソフトウェア構成については、前記実施の形態1と同様であるため説明は省略する。
図22は、前記実施の形態1の図17に対応するフローチャートであり、以下、実施の形態1と比較して、異なるところを強調して説明する。
この図22に示すフローチャートの動作シーケンスでは、特に、ステップS2202の処理とステップS2205の処理とが図17に示した動作シーケンスと大きく異なっている。
ステップS2202の処理は、テレビ受信機101からコンテンツ配信サーバ106に対して後述する統合ログイン情報を送信する処理である。ステップS2205の処理は、コンテンツ配信サーバ106が統合サービスメニューを作成する処理である。
図22において、まず、図17に示したシーケンスと同様に、無線端末102からプロファイル情報をテレビ受信機101に送信して保存する図10のシーケンスであるステップS1001~S1009の処理に引き続き、ステップS1201にて、テレビ受信機101は、無線端末102に対して無線端末102の表示部308に操作画面を表示するための操作画面情報を送信する(ステップS1201)。
無線端末102は、ステップS1202の処理にて、操作画面情報に基づいて、表示部308に図13に示すような操作画面を表示する。また、無線端末103からも、プロファイル情報をテレビ受信機101に送信して保存する図10のシーケンスであるステップS1001~S1009に引き続き、ステップS1701の処理にて、テレビ受信機101は、無線端末103に対して無線端末103の表示部308に操作画面を表示するための操作画面情報を送信する(ステップS1701)。無線端末103は、ステップS1702の処理にて、操作画面情報に基づいて、表示部308に図13に示す操作画面を表示する。
無線端末102の操作画面1301のカーソル/決定のボタン1307がタップ操作されると、ステップS1203の処理と同様に「操作情報(選択)」が送信され、テレビ受信機101は、図12に示した動作シーケンスであるステップS1204~S1206の処理にしたがって、表示部210にコンテンツ視聴ポータルのログイン画面を表示する。
制御部214は、上記処理により表示されたログイン画面において、ステップS1203の処理と同様の操作情報により、無線端末102から入力されたユーザ名およびパスワードのログイン情報をメモリ215に一旦格納する。
同様に、テレビ受信機101は、無線端末103を対象として、ステップS1206の処理と同様のログイン画面を表示する(ステップS1703)。制御部214は、上記と同様の処理によって表示されたログイン画面において、ステップS1203の処理と同様の操作情報(ステップS1704)により、無線端末103から入力されたユーザ名およびパスワードのログイン情報をメモリ215に一旦格納する。
続いて、テレビ受信機101は、統合ログイン情報を生成して(ステップS2201)、これをコンテンツ配信サーバ106に送信する(ステップS2202)。
〈統合ログイン情報の例〉
図23は、図22のステップS2201の処理によって生成された統合ログイン情報2301の一例を示す説明図である。
統合ログイン情報2301は、図23に示すように、フラグ2302、およびログイン情報2303,2304を有する。フラグ2302は、一般的なログイン情報と区別するフラグである。ログイン情報2303,2304は、同時にログインしようとしているすべてのユーザに関するログイン情報であり、この場合、ログイン情報2303は、無線端末102に関するログイン情報であり、ログイン情報2303は、無線端末103に関するログイン情報である。
統合ログイン情報2301を受信したコンテンツ配信サーバ106は、ユーザ管理部701によりユーザ認証情報407に保存されたユーザ認証情報を参照し、統合ログイン情報に含まれるすべてのユーザに関して、正規の登録ユーザであればユーザ認証する。すなわち、ステップS2203の処理にて無線端末102に関するユーザ認証を行い、ステップS2204にて無線端末103に関するユーザ認証を行う。
すべてのユーザ認証が完了した後、コンテンツ配信サーバ106は、後述する統合サービス情報を生成して(ステップS2205)、テレビ受信機101に統合サービス情報を送信する(ステップS2206)。このとき、統合ログイン情報に含まれるユーザの人数に応じて、統合サービスの内容を変更するようにしてもよい。
テレビ受信機101は、受信した統合サービス情報に基づいて生成した図24に示す統合サービス表示画面2401を表示する(ステップS2207)。
〈統合サービス表示画面の表示例〉
図24は、図22のステップS2207の処理による統合サービス表示画面における表示の一例を示す説明図である。
統合サービス表示画面2401は、無線端末102,103が同一のテレビ受信機101を介してコンテンツ配信サーバに同時にログインすることによって得られる付加価値を示すメッセージ2402を含んでもよい。
図24に示した例では、付加価値として、普段、すなわち、単独の無線端末だけでログインした状態では見ることができないコンテンツのタイトルであるプレミアタイトルが見られるようになっていることを示している。
また、コンテンツ配信サーバ106から送信された統合サービス情報には、コンテンツ一覧情報2403を含んでおり、該コンテンツ一覧情報2403におけるタイトル1が、新たに見ることができるようになったプレミアタイトルであることを示すメッセージ2404が表示されている。
このとき、プレミアタイトルが、一般のタイトルよりも上位に表示されるように、コンテンツ配信サーバ106がコンテンツ一覧情報2403を生成してもよい。あるいは、プレミアタイトルが、一般のタイトルよりも上位に表示されるように、テレビ受信機101がコンテンツ一覧情報2403をソートして表示してもよい。
〈統合サービス表示画面の他の表示例〉
図25は、図22のステップS2207の処理による統合サービス表示画面における表示の他の例を示す説明図である。
図25に示す統合サービス表示画面2501では、無線端末102,103が同一のテレビ受信機101を介してコンテンツ配信サーバに同時にログインすることによって得られる付加価値を示すメッセージ2502を含んでもよい。
図25に示した例では、付加価値として、普段、すなわち、単独の無線端末だけでログインした状態よりも安い料金で、有料コンテンツを視聴できるようになっていることを示している。
また、コンテンツ配信サーバ106から送信された統合サービス情報には、コンテンツ一覧情報2503を含んでおり、コンテンツ一覧情報2503には、メッセージ2504が表示されている。
メッセージ2504は、タイトル1~タイトル4をHD品質によって視聴するときの料金がSD品質で視聴するときと同額(例えば300円)で視聴できるようになっていることを示すメッセージが表示されている。
このとき、どの内容が変更されたかを明確にするために、変更された内容を示す部分を点滅や太字表記などによって強調して表示したり、変更の前後の内容を併記したりするように、コンテンツ配信サーバ106がコンテンツ一覧情報2403を生成してもよい。
図25の場合、変更された内容を示す部分は、例えばHD視聴料金であり、変更の前後の内容は、¥500→¥300の表示に当たる。
以上によって、複数のユーザ各人のログイン情報をひとつに統合した統合ログイン情報をコンテンツ配信サーバに送信することにより、各ユーザ単独では得られない特別なサービス、すなわち統合サービスが得られるようになる。
これにより、ネットワーク端末システムの付加価値を高めることができる。
(実施の形態3)
〈概要〉
本実施形態3においては、複数の無線端末が同一のテレビ受信機を介してコンテンツ配信サーバに同時にログインすることによって、コンテンツ配信サーバから付加価値が付いたサービスが得られるように動作する例のうち、特に課金に付加価値が付いた付加価値サービスについて説明する。
この付加価値サービスは、コンテンツを視聴したり利用したりする料金を複数のユーザによって分担して支払うサービス、言い換えれば割り勘サービスが得られるものである。
なお、この付加価値サービスは、コンテンツを提供するサービスプロバイダが予め準備しておくことを想定している。
〈ネットワーク端末システムの動作例〉
図26は、本実施の形態3によるネットワーク端末システムにおける動作の一例を示すフローチャートである。
この図26においては、前記実施の形態2の図22に示した動作シーケンスのうち、無線端末102および無線端末103が処理を開始するステップS1011からユーザ認証を行うステップS2203およびステップS2204までの処理は同一(共通)となっている。そして、図22に示した統合サービス情報作成のステップS2205の以降の処理を、図26に示す統合サービス情報作成(ステップS2601)以降の処理に置き換える。
図26において、コンテンツ配信サーバ106は、課金に関する統合サービス情報を生成して(ステップS2601)、テレビ受信機101に送信する(ステップS2602)。テレビ受信機101は、受信した統合サービス情報に基づいて、課金メニュー表示画面を生成して表示する(ステップS2603)。
〈課金メニュー表示画面の表示例〉
図27は、図26のステップS2603の処理による課金メニュー表示画面2701における表示の一例を示す説明図である。
課金メニュー表示画面2701は、無線端末102,103が同一のテレビ受信機101を介してコンテンツ配信サーバ106に同時にログインすることによって得られる付加価値を示すメッセージ2702を含んでいてもよい。
図27では、付加価値サービスの例として、テレビ受信機101にログインしている無線端末102,103の各ユーザ(T.MatsuとM.Kage)の間で、視聴料金を割り勘、すなわち分担支払いできるようになっていることを示している。
また、コンテンツ配信サーバ(106)から送信された統合サービス情報には、コンテンツ一覧情報2703を含んでおり、その中のタイトル1を割り勘したときの視聴料金を示すメッセージ2704が表示されている。
さらに、課金メニュー表示画面2701は、ユーザ間における料金を分担する内訳を示すメッセージ2705,2706を含んでもよい。また、複数の料金支払い分担内訳のメッセージ2705,2706を選択肢として表示し、これらの選択肢の中からユーザが料金支払い分担の内訳を選択できるように課金メニュー表示画面2701を構成してもよい。その場合には、各選択肢における料金支払い分担の内容2707,2708を表示してもよい。
図26において、テレビ受信機101は、前述のステップS2603の処理にて課金メニュー表示画面表示を行った後、各無線端末102,103に対して、各操作画面情報を送信する(ステップS2604,S2605)。
各無線端末102,103は、各々の表示部308に、それぞれの操作画面を表示する(ステップS2606,S2607)。
〈操作画面の表示例〉
図28は、図26のステップS2606,S2607の処理における操作画面の一例を示す説明図である。
図28(a)は、無線端末102における操作画面2801aの表示例を示したものであり、図28(b)は、無線端末103における操作画面2801aの表示例を示したものである。
図28(a)において、操作画面2801aは、テレビ受信機101に表示されているコンテンツ一覧情報2703と同じ内容であることを示すメッセージ2802aを含んでもよい。
また、割り勘の承認を促すメッセージ2803aを表示するとともに、承認を表す選択肢2806aおよび承認拒否を表す選択肢2807aを表示して、各ユーザが選択できるように操作画面2801aを構成してもよい。
さらに、分担する金額の変更を行う選択肢2808aを表示してもよく、ユーザがこの選択肢2808aをタップしたときには、例えば図13(a)に示した操作画面1301)から、無線端末102のユーザ(T.Matsu)が支払う金額を入力するようにしてもよい。
操作画面2801aの例では、選択肢2808aをタップして、図示しない方法で支払う金額を入力した後の状況が示されている。
無線端末102のユーザ(T.Matsu)が支払う金額である(¥3,000)を示すメッセージ2804aと、無線端末103のユーザ(M.Kage)が支払う金額である(¥2,000)を示すメッセージ2805aが表示されている。
このとき、無線端末102のユーザ(T.Matsu)が支払う金額を強調して表示するなどして、無線端末102以外のユーザが支払う金額と区別できるように表示してもよい。また、例えば、最も下に表示されたユーザ、図28(a)の例では(M.Kage)が支払う料金は、タイトル1の視聴料金である(¥5,000)からその他のユーザが支払う金額の合計を差し引いた残りの金額となるように自動計算して、メッセージ2805aを表示してもよい。
続いて、図28(b)において、操作画面2801bに表示されているメッセージ2802b,2803b,2806b,2807b,2808bは、それぞれ図28(a)に示した操作画面2801aに表示されているメッセージ2802a,2803a,2806a,2807a,2808aと同一の内容である。
一方、無線端末103のユーザ(M.Kage)が支払う金額である(¥2,000)を示すメッセージ2804bが上位になるように表示し、その他のユーザ(T.Matsu)が支払う金額(¥3,000)を示すメッセージ2805bが下位になるように表示している。
すなわち、各無線端末102,103のユーザが支払う金額がそれぞれ最上位になるように表示する順序をソートして、各操作画面に表示してもよい。
以上により、複数のユーザ各人のログイン情報をひとつに統合した統合ログイン情報をコンテンツ配信サーバに送信することにより、有料コンテンツを視聴する際に支払う金額を複数のユーザで分担して支払うことができるようになる。
これによって、ネットワーク端末システムにおける利便性をより向上させることができる。
(実施の形態4)
〈概要〉
本実施の形態4では、前記実施の形態1~4にて説明した各動作、すなわち、無線端末102,103がテレビ受信機101に対して同時にアクセスする各動作において、各無線端末102,103のユーザがコンテンツ共有や視聴料金の割り勘の可否を予め設定しておくための初期設定について述べる。
以下、他のユーザとのコンテンツ共有や視聴料金の割り勘のことを「視聴シェア」と称することにする。
〈初期設定の設定例〉
図29は、本実施の形態4による無線端末102,103における初期設定情報の一例を示す説明図である。
初期設定情報は、無線端末102,103が有する図3のストレージ304に格納される。また、初期設定情報は、無線端末102,103を用いて、各ユーザがそれぞれ設定することを想定している。
図29(a)は、サービスの区分2901ごとに、視聴シェアの可否2902を設定した初期設定情報の一例を示している。サービスの区分2901は、各サービスを区別するための識別情報を含む。
また、視聴シェアの可否2902は、視聴シェアしてもよい(可)か、あるいは視聴シェアしたくない(否)か、を示すためのフラグを含む。この図29(a)に示す例では、一般の映画とゲームについては視聴シェアしてもよく、R18指定の映画、すなわち18歳未満の未成年者が閲覧するには不適切な表現が含まれる映画については視聴シェアしたくないことを示している。
図29(b)は、コンテンツやアプリの区分2903ごとに、視聴シェアの可否2904を設定した初期設定情報の一例を示している。
コンテンツやアプリの区分2903は、各プロバイダを区別するための識別情報を含む。また、視聴シェアの可否2904は、視聴シェアしてもよい(可)か、あるいは視聴シェアしたくない(否)か、を示すためのフラグを含む。
図29(b)に示す例では、タイトルAとタイトルCのコンテンツについては視聴シェアしてもよく、タイトルBのコンテンツについては視聴シェアしたくないことを示している。
図29(c)は、コンテンツプロバイダやネットワークプロバイダなどのプロバイダの区分2905ごとに、視聴シェアの可否2906を設定した初期設定情報の一例を示している。
プロバイダの区分2905は、各プロバイダを区別するための識別情報を含む。また、視聴シェアの可否2906は、視聴シェアしてもよい(可)か、あるいは視聴シェアしたくない(否)か、を示すためのフラグを含む。
図29(c)に示す例では、A社とC社がプロバイダとなっているコンテンツやアプリについては視聴シェアしてもよく、B社がプロバイダとなっているコンテンツやアプリについては視聴シェアしたくないことを示している。
図29(d)は、課金先の区分2907ごとに、視聴シェアの可否2906を設定した初期設定情報の一例を示している。
コンテンツやアプリの区分2907は、各プロバイダを区別するための識別情報を含む。また、視聴シェアの可否2908は、視聴シェアしてもよい(可)か、あるいは視聴シェアしたくない(否)か、を示すためのフラグを含む。
図29(d)に示す例では、A社とC社が課金先となっているコンテンツやアプリについては視聴シェアしてもよく、B社が課金先となっているコンテンツやアプリについては視聴シェアしたくないことを示している。
なお、図29(a)に示したサービスの区分2901や図29(b)に示したコンテンツ/アプリの区分2903は、コンテンツ配信サーバ106から送られる各コンテンツに関連付けられた電子番組表(EPG: Electronic Program Guide)の中から、テレビ受信機101が抽出して無線端末102に伝送してもよいし、無線端末102が抽出してもよい。
このようにして各コンテンツから抽出したサービスの区分2901あるいはコンテンツ/アプリの区分2903をストレージ304)に格納されたサービスの区分2901あるいはコンテンツ/アプリの区分2903と比較し、各コンテンツから抽出したサービスの区分2901あるいはコンテンツ/アプリの区分2903がストレージ304に未格納であれば、ストレージ304に追加するようにしてもよい。
また、図29(c)に示したプロバイダの区分2905や図29(d)に示した課金先の区分2907は、無線端末102を用いて新たなプロバイダや課金先と契約を結んだときに、ストレージ304に追加するようにしてもよい。
無線端末102は、これらの初期設定情報を各ストレージ304に格納して保持しておき、ユーザプロファイル生成部609にて無線端末102のユーザのプロファイル情報を生成する(図10のステップS1007)。そして、テレビ受信機101に対してプロファイル情報を送信する(図10のステップS1008)。なお、無線端末103も同様の動作を行う。
テレビ受信機101は、プロファイル情報として送信された視聴シェアの可否2902,2904,2906,2908の各内容を参照しながら、「視聴シェア可」の条件に一致した内容だけを前述したコンテンツ一覧表示画面1501,1901、統合サービス表示画面2401,2501、課金メニュー表示画面2701に表示する。また、「視聴シェア否」の内容は、各画面1501,1901,2401,2501,2701に表示しないようにする。
〈初期設定画面の表示例〉
図30は、無線端末102に表示される初期設定画面の一例を示す説明図である。
図30(a)において、初期設定画面3001は、図29(a)、図29(b)、図29(c)、および図29(d)に示した初期設定情報のうち、どの初期設定を行うかを選択するための選択肢3002,3003,3004,3005を表示する。
すなわち、選択肢3002は、図29(a)に示した初期設定を行うための画面に切り替えるための選択肢であり、選択肢3003は、図29(b)に示した初期設定を行うための画面に切り替えるための選択肢である。
また、選択肢3004は、図29(c)に示した初期設定を行うための画面に切り替えるための選択肢であり、選択肢3005は、図29(d)に示した初期設定を行うための画面に切り替えるための選択肢である。
初期設定画面3001は、該初期設定画面3001に入る前の画面に戻るための選択肢3006を表示してもよい。無線端末102のユーザが、図30(a)に示した選択肢3002をタップして選択すると、無線端末102は、例えば図30(b)に示す初期設定画面3007を表示する。
図30(b)において、初期設定画面3007は、図29(a)に示した初期設定を行うための画面であり、選択肢3008,3009,3010をそれぞれ表示する。
選択肢3008は、予め設定されたサービスの区分2901に合わせて、一般の映画の視聴シェアの可否を選択する。選択肢3009は、R18指定の映画の視聴シェアの可否を選択する、選択肢3010は、ゲームの視聴シェアの可否を選択する。
これら選択肢3008,3009,3010は、「視聴シェア可」あるいは「視聴シェア否」のいずれかを選択するための選択肢3011を備え、無線端末102のユーザがこのうちのどちらかをタップして選択し、その選択結果を選択肢3011に表示する。
また、初期設定画面3007は、この初期設定画面3007に入る前の画面、すなわち初期設定画面3001に戻るための選択肢3012を表示してもよい。
なお、図30(a)に示した初期設定画面3001において、ユーザが選択肢3003,3004,3005を選択した場合に表示される初期設定画面およびその動作は、図30(b)を用いて説明した初期設定画面およびその動作と同様なので、図示と説明を省略する。
以上により、複数のユーザで「視聴シェア」を行う際に、区分ごとに視聴シェアの可否を表すフラグ情報を各ユーザの無線端末に格納して保持しておくことにより、視聴シェアしたくない区分の内容(タイトル名やコンテンツなど)を他のユーザに公開することなく、視聴シェアしたい区分のコンテンツだけを複数のユーザで共有して視聴することができる。
(実施の形態5)
〈概要〉
本実施の形態では、図10に示した無線端末102とテレビ受信機101との間で情報をやりとりする動作(図10のステップS1001~S1009)のうち、その一部の動作(ステップS1001~S1002)を、以下に述べる動作(ステップS3101~S3104)で置き換える技術について説明する。
〈ネットワーク端末システムの動作例〉
図31は、本実施の形態5によるネットワーク端末システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。
図31に示す動作は、上述したように図10に示した無線端末102とテレビ受信機101の間で情報をやりとりする動作(ステップS1001~S1009)のうち、ステップS1001~S1002の処理を、以下に述べる図31のステップS3101~S3104の処理に置き換えたものである。なお、ネットワーク端末システムの構成については、前記実施の形態1の図1と同様である。
図31において、テレビ受信機101は、端末検出部となる「端末サーチApp」を起動する(ステップS3101)。この「端末サーチApp」は、ストレージ216に格納されており、無線ルータ104を介してアクセス可能な同一ローカルネットワーク内にある無線端末を探す接続要求をブロードキャスト(ステップS3102)するアプリケーションプログラムである。「端末サーチApp」は、テレビ受信機101が備える図示しないタイマによって起動される。起動は、定期的であり、例えば数分ごとに1回程度であればよい。
なお、「端末サーチApp」は、一般的な公知技術によって実現可能なため、図示および詳細な説明は省略する。この接続要求には、接続要求を出したデバイスをユーザが識別できるようにする情報や機器IDを含んでもよい。識別できるようにする情報は、例えば、テレビ受信機101の機種名(AB-C1000)であり、機器IDは、例えば3D:4F:1E:00:xx:xxなどである。
接続要求を受けた無線端末102は、テレビ受信機101と「既に接続済みかどうか」をステップS3103で判定し、接続済み(YES)であれば、テレビ受信機101に対して、接続済みであることを示す接続状況応答を返信して、動作を終了する。
一方、接続未済み(NO)であれば、表示部308にネットワーク接続確認画面を表示して、「接続してもよいかどうか」をユーザに確認する(ステップS3104)。
図32は、図31のステップ3104の処理におけるネットワーク接続確認画面3201の一例を示す説明図である。この図32は、例えば無線端末102におけるネットワーク接続確認画面3201の表示例を示している。
ネットワーク接続確認画面3201は、「テレビ受信機から接続要求が届いたこと」を意味するメッセージ3202と、「接続を承認すること」を示す選択肢3203、および「接続を拒否すること」を示す選択肢3204を含む。
メッセージ3202には、接続要求を出したデバイスをユーザが識別できるようにするための情報、すなわち上述したテレビ受信機101の機種名(AB-C1000)や機器ID(3D:4F:1E:00:xx:xx)などを含んでもよい。
ユーザがタップ動作などによって「承認」を示す選択肢3203を選択すると(ステップS3104:YES)、次の動作であるステップS1003の処理を行う。一方、「拒否」を示す選択肢3204を選択すると(ステップS3104:NO)、テレビ受信機101に対して接続要求拒否応答を返信して動作を終了する。
図31に示すステップS1003~S1009の処理は、図10に示したステップS1003~S1009の処理と同一であり、既に説明したので説明を省略する。
なお、接続要求拒否応答を返信した無線端末102に対して、一定の期間、例えば1時間は、テレビ受信機101がステップS3102の処理にて接続要求を出さないように、テレビ受信機101を制御してもよい。
あるいは、接続要求拒否応答を返信した無線端末102は、接続要求が届いても、一定の期間、例えば1時間は、自動的に接続拒否要求を返信するように無線端末102を制御してもよい。
また、テレビ受信機101がステップS3102の処理にて接続要求をブロードキャストしたときに、既に接続済みの無線端末102から接続状況応答がない場合、テレビ受信機101は、図10に示したステップS1011の処理と同様に、無線端末102から取得したユーザプロファイル情報を消去し、自動的に無線端末102のログアウト処理を行うようにしてもよい。
以上により、テレビ受信機101が、同一ローカルネットワーク内にある無線端末102に対して接続要求をブロードキャストすることにより、無線端末102のユーザが能動的にテレビ受信機101にログインする手間を省くことができるようになる。
これにより、ネットワーク端末システムにおける利便性をより一層向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
なお、上記実施の形態1~5では、表示部210を備えたTV受信機などを用いて場合について説明を行ったが、表示部を外部に備えたSTB(セットトップボックス)やレコーダなどによっても同様にして本発明を実施することができる。また、通信I/Fを備えたモニタ装置、大型タブレット端末または電子黒板などによっても、同様にして本実施例を実施することができる。
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。