JP7471150B2 - 走行支援方法、及び、走行支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、走行支援方法、及び、走行支援装置に関する。
近年、自車の走行経路に存在する他車両の走行状態を検出し、当該他車両の走行状態に応じて自車の走行を支援するシステムが検討されている。特許文献1には、自車両の前方に車線変更する割込車両を検出した場合における自車両の走行支援方法が開示されている。この走行支援方法によれば、割込後の割込車両の前方にさらに他の車両が存在し、割込車両からその他の車両までの距離が所定距離内である場合には、割込車両が加速できないと判断して自車両が減速するように走行支援を行う。
特開2018-184042号公報
特許文献1に開示された技術によれば、他車両が自車両の走行車線に車線変更する場合に、自車両と他車両との接近を回避することができる。しかしながら、例えば、同方向に走行する他車両が自車両の隣接車線へ車線変更を行う場合には、他車両は自車両と同じ車線まで到達することはないにも関わらず、車線変更中においては他車両が自車両に向かって側方から走行することとなる。このように他車両が接近することにより運転者が操作を行ってしまと、運転支援中の自車両の挙動が不安定となるおそれがある。
本発明の目的は、他車両が自車両の隣接車線へと車線変更を行う場合において、他車両が自車両に向かって走行する状況の発生を抑制することである。
本発明のある態様による走行支援方法によれば、定めた経路及び車速を用いて自車両の走行を支援する。走行支援方法は、前記自車両が直進中において、自車両の隣接車線へと車線変更する他車両を検出し、他車両の車線変更の開始から終了までの間において他車両の進路を仮想的に進行方向に向かって延長した、他車両の経路とは異なる仮想進路、及び、前記定めた経路に沿って前記他車両の仮想進路まで直進する直進進路を求め、前記仮想進路と前記直進進路との交錯点を定め、自車両が交錯点に到達するまでの第1予測時間と、他車両が交錯点に到達すると仮定した場合の第2予測時間との時間差が所定範囲外である場合には、経路及び車速を用いて走行支援を実行し、時間差が所定範囲内である場合には、時間差が所定範囲外となるように車速を変更し、経路及び該変更した車速を用いて走行支援を実行する。
本発明の走行支援方法によれば、他車両が自車両の隣接車線へと車線変更を行う場合において、他車両が自車両に向かって走行する状況の発生を抑制することができる。
図1は、各実施形態に共通する走行支援装置の概略構成図である。 図2は、第1実施形態の走行支援制御が行われる場合における自車両の周囲の状況を示す図である。 図3は、走行支援制御を示すフローチャートである。 図4Aは、車速の変更の一例の説明図である。 図4Bは、車速の変更の他の例の説明図である。 図5Aは、第2実施形態の車速の変更の一例の説明図である。 図5Bは、車速の変更の他の例の説明図である。 図6は、走行支援制御を示すフローチャートである。 図7は、第3実施形態の走行支援制御が行われる場合における自車両の周囲の状況を示す図である。 図8は、走行支援制御を示すフローチャートである。 図9は、第4実施形態の走行支援制御が行われる場合における自車両の周囲の状況を示す図である。 図10は、第5実施形態の走行支援制御が行われる場合における自車両の周囲の状況を示す一例の図である。 図11は、走行支援制御が行われる場合における自車両の周囲の状況を示す他の一例の図である。 図12は、走行支援制御が行われる場合における自車両の周囲の状況を示す更に他の一例の図である。 図13は、第6実施形態において中央分離帯が存在する例の説明図である。
以下、図面等を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の各実施形態に共通する運転支援装置100の概略構成図である。なお、第1実施形態においては、対向車両が自車両の隣接車線へと車線変更する場合の例について説明する。
図1に示すように、運転支援装置100は、カメラ110、GPS受信機120、センサ130、通信インターフェース140、地図データベース150、ウィンカー(方向指示器)160、アクチュエータ170、コントローラ180を備える。運転支援装置100は、例えば自動運転や運転支援機能を有する車両(自車両A)に搭載される。
カメラ110は、自車両Aの外部状況を撮像する撮像機器であり、自車両Aの外部状況に関する撮像情報を取得する。カメラ110は、例えば、自車両Aのフロント、リア、左右ドアの車室外側に設けられるアラウンドビューモニタカメラ、フロントガラスの車室内側または外側に設けられるフロントカメラ、及び自車両Aの後方に設置されるリアカメラなどである。カメラ110は、外部状況に関する撮像情報をコントローラ180へ出力する。
GPS受信機120は、GPS衛星から送信される信号(GPSデータ)を周期的に受信する。GPS受信機120は、受信したGPSデータをコントローラ180へ出力する。
センサ130は、レーダー131、ジャイロセンサ132及び車速センサ133などを含み、自車両Aの走行状態を検出する。レーダー131は電波を利用して自車両Aの外部の物体を検出する。電波は、例えばミリ波であり、レーダー131は、電波を自車両Aの周囲に送信し、物体で反射された電波を受信して物体を検出する。レーダー131は、例えば周囲の物体までの距離または方向を物体情報として取得することができる。ジャイロセンサ132は、自車両Aの方位を検出する。車速センサ133は、自車両Aの車速を検出する。センサ130は、取得した物体情報、検出した自車両Aの方位、車速をコントローラ180へ出力する。
通信インターフェース140は、無線通信により外部から自車両Aの周囲状況を取得する。通信インターフェース140は、例えば渋滞情報、交通規制情報等の交通情報や、天気情報等をリアルタイムに送信する高度道路交通システム(ITS)から種々の情報を受信する。ITSは、他車両との間の車車間通信、路側機との間の路車間通信等を含む。通信インターフェース140は、例えば、車車間通信により、自車両Aの周囲の他車両の加減速度、自車両Aに対する相対位置等を取得する。
地図データベース150には、地図情報が記憶されている。地図情報には、カーブの曲率等を含む道路の形状、勾配、幅員、制限速度、交差点、信号機、車線数等に関する情報が含まれる。地図データベース150に記憶されている地図情報は、後述するコントローラ180により、いつでも参照可能な状態になっている。
ウィンカー160は、運転者の操作またはコントローラ180からの指令により作動及び停止される。ウィンカー160の作動及び停止情報はコントローラ180に出力される。
アクチュエータ170は、コントローラ180からの指令に基づいて自車両Aの走行制御を実行する装置である。アクチュエータ170は、駆動アクチュエータ171、ブレーキアクチュエータ172、及びステアリングアクチュエータ173等を含む。
駆動アクチュエータ171は、自車両Aの駆動力を調節するための装置である。自車両Aが走行駆動源としてのエンジンを搭載している自動車である場合には、駆動アクチュエータ171はエンジンに対する空気の供給量(スロットル開度)を調節するスロットルアクチュエータ及びエンジンに対する燃料供給量(燃料噴射量)を調節する燃料噴射弁などで構成される。
自車両Aが走行駆動源としてのモータを搭載しているハイブリッド車両または電気自動車である場合には、駆動アクチュエータ171はモータに供給する電力を調節可能な回路(インバータ及びコンバータなど)等で構成される。
ブレーキアクチュエータ172は、コントローラ180からの指令に応じてブレーキシステムを操作し、自車両Aの車輪へ付与する制動力を調節する装置である。ブレーキアクチュエータ172は、油圧ブレーキまたは回生ブレーキ等で構成される。
ステアリングアクチュエータ173は、電動パワーステアリングシステムのうちステアリングトルクを制御するアシストモータ等で構成される。コントローラ180によりステアリングアクチュエータ173の動作を制御して、車輪の舵角を制御することができる。
コントローラ180は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RΑM)及び入出力インターフェース(I/Oインターフェース)を備えたコンピュータで構成される。コントローラ180は、特定のプログラムを実行することにより、特定の制御を実現するための処理を実行する。なお、コントローラ180は、一つのコンピュータで構成しても良いし、複数のコンピュータで構成しても良い。
コントローラ180は、走行経路(操舵タイミングを含む)や、走行車速(加減速を含む)等を示す運転制御情報を生成し、生成した運転制御情報が示す経路や車速に従って自車両Aの走行を支援する。
図2は、走行支援制御が行われる場合における自車両の周囲の状況を示す図である。図2では、自車両Aが追い越し車線を走行しており、同時に、対向車線側において対向車両Bが走行車線から追い越し車線に車線変更を行う。そのため、対向車両Bは、自車両Aの隣接車線へと車線変更することとなる。
上方の2車線L1、L2は、進行方向が左方から右方となる走行車線であり、対向車両Bが走行する。下方の2つの車線L3、L4は、進行方向が右方から左方となる走行車線であり、自車両Aが走行する。
この図においては、5つの時刻t1~t5のそれぞれにおける自車両Aの位置がA1~A5で示され、対向車両Bの位置がB1~B5で示されている。なお、自車両Aの走行経路が細い実線で示され、対向車両Bの走行経路が太い実線で示されている。
自車両Aは、時刻t1~t5の間において、2つの車線L3、L4のうちの内側の車線L3(追い越し車線)を直進しており、車線変更が行われないものとする。
対向車両Bは、2つの車線L1、L2のうちの、外側の車線L1(走行車線)を走行しており、所定のタイミングで内側の車線L2(追い越し車線)へと車線変更を行う。詳細には、時刻t1においては、対向車両Bは外側の車線L1を走行しており、時刻t2において、車線変更を開始するために右側のウィンカー(方向指示器)を操作して、車線変更を予定していることを周囲に示す。そして、時刻t3において、対向車両Bは、右方向への操舵を行い車線L1からL2への車線変更を開始する。なお、車線L2は、自車両Aの走行する車線L3の隣接車線である。時刻t4において、対向車両Bは、車線L2に到達すると、以降において直進するように操舵を行う。そして、時刻t5において、対向車両Bは、車線変更を終了して車線L2を直進する。
ここで、車線変更中の時刻t3における対向車両B3の車線変更中の進路を進行方向に向かって仮想的に延長することで、仮想進路が求められる。対向車両Bの仮想進路は、実際の走行経路とは異なる仮想的な進路であって、図中において破線で示されている。この、対向車両Bの仮想進路は、自車両Aの予測走行経路と交錯点Xにおいて交錯する。
これは、自車両Aと対向車両Bとが、互いに正面を向いて略同時刻に交錯点Xに到着するように走行して接近することを意味する。すなわち、自車両Aと対向車両Bとは、実際の走行経路は交錯しないが、互いに交錯点Xに向かって走行することにより両車両が正面から接近してしまう。このような状況においては、自車両Aの運転者は、正面からの対向車両Bの接近を回避するためにハンドル操作を行い、その結果、運転支援制御が中断されてしまうおそれがある。
そこで、コントローラ180は、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行するような場合には、運転制御情報に含まれる速度情報を変更し、変更した運転制御情報に沿って自車両Aの走行支援を行う。これにより、自車両Aは加速または減速するので、自車両Aの交錯点Xへの予測到着時刻が変更される。その結果、車線変更中に自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行しなくなり、両車両が正面から接近することを抑制できる。
再び、図1を参照すれば、このような制御を行うコントローラ180は、自車位置検出部181、走行経路生成部182、周囲車両情報取得部183、変更要否判定部184、及び、走行支援部185等、各種制御処理を実行する機能部を有している。以下では、これらの構成の詳細について説明する。
自車位置検出部181は、GPS受信機120からのGPSデータと、センサ130により検出された自車両Aの方位、車速とから、自車両Aの現在位置、車速及び進行方位を常時検出する。また、自車位置検出部181は、地図データベース150を参照して、自車両Aの地図上の位置を検出する。
自車位置検出部181には、検出された自車両Aの現在位置、車速、進行方位及び地図上における位置と、カメラ110により取得された外部状況に関する撮像情報と、センサ130により取得された物体情報とから、自車両Aの周囲の道路情報を取得する。道路情報には、自車両Aの周囲の道路の形状、勾配、幅員、制限速度、交差点、信号機、車線の種別、車線数等に関する情報が含まれる。
走行経路生成部182は、自車位置検出部181により検出された自車両Aの位置や周囲の道路状況、及び、設定された目的地等の情報を用いて、自車両Aの走行経路を生成する。なお、走行経路には、道路における車幅方向の走行位置が示されている。さらに、走行経路生成部182は、走行経路に沿って自車両Aを走行させる場合の速度情報(加減速や操舵のタイミング等を含む)を生成する。
このようにして、走行経路生成部182は、走行経路、及び、速度情報を含む運転制御情報を生成する。図2に示される例においては、自車両Aは車線L3において所定の速度で直進するように制御される。
周囲車両情報取得部183は、カメラ110により取得された外部状況に関する撮像情報と、センサ130により取得された物体情報と、通信インターフェース140により取得された自車両Aの周囲状況とから、周囲車両情報を取得する。周囲車両情報には、自車両Aの対向車線を走行する対向車両Bの走行状況が含まれる。周囲車両情報取得部183は、対向車両Bのウィンカーの表示を検出することで車線変更の開始を検出する。また、周囲車両情報取得部183は、検出した車線変更中の対向車両Bの旋回角や位置から、車線変更中の対向車両Bの仮想進路を求めることができる。
変更要否判定部184は、自車両Aの周囲の状況に応じて、運転制御情報の変更の要否判定を行う。具体的には、変更要否判定部184は、図2に示されるように、対向車両Bのウィンカーの点滅により車線変更の開始が検出された時刻t2において、自車両Aの予測走行経路と、対向車両Bの仮想進路との交錯点Xを求める。
変更要否判定部184は、対向車両Bのウィンカーの点滅だけでなく、対向車両Bの車線L1内での車線L2に向かうような幅寄せや操舵の検出により、対向車両Bの車線変更を検出して、仮想進路を求めてもよい。また、車車間通信を介して対向車両Bの車線L2への車線変更を検出してもよい。このようにすることで、自車両Aのセンサにより取得した情報を用いることなく、対向車両Bの車線変更を検出することができる。
さらに、自車両Aが交錯点Xに到達するまでに要すると予測される予測到着時間ta、及び、仮想進路を仮想的に走行する対向車両Bが交錯点Xに到着するまでの仮想到着時間tbを求める。そして、変更要否判定部184は、予測到着時間taと仮想到着時間tbとの時間差tdが所定範囲内にあるか否かに応じて、速度情報の変更の要否を判定する。
走行支援部185は、自車両Aの走行支援を行う。なお、変更要否判定部184により速度情報の変更が必要と判断される場合には、走行支援部185は、速度情報を変更し、変更された速度情報に従って自車両Aの走行支援を行う。これにより自車両Aは加速または減速される。具体的な走行支援の詳細は、後に、図3~5を用いて説明する。なお、走行支援部185は、経路情報及び速度情報を示す走行支援情報に沿って自車両Aを操作するだけでなく、自車両Aのディスプレイへのアイコン表示や音声メッセージでの伝達により、運転者に走行支援情報の提供を行ってもよい。そのため、自動運転レベルが低い場合などにおいては、本実施形態に係る走行支援制御を表示により実現することができる。
図3は、コントローラ180により実行される走行支援制御のフローチャートである。なお、この走行支援制御は、所定の周期で繰り返し実行される。また、走行支援制御は、コントローラ180に記憶されたプログラムが実行されることにより行われてもよい。
ステップS1において、コントローラ180(走行経路生成部182)は、自車位置検出部181により検出された自車両Aの位置、及び、設定された目的地等の情報等に基づいて、自車両Aの走行経路及び速度情報を定める。
ステップS2において、コントローラ180(周囲車両情報取得部183)は、自車両Aの隣接車線へと車線変更を行う他車両が存在するか否かを判定する。図2の例においては、コントローラ180は、時刻t2において、外側の対向車線L1を走行する対向車両Bについて、ウィンカーの右方の点滅の開始を検出することにより、隣接車線L2へ車線変更を予定していること検出する。
隣接車線L2へ車線変更を行う対向車両Bが検出される場合には(S2:Yes)、次にステップS3の処理が行われる。隣接車線L2へ車線変更を行う他車両が検出されない場合には(S2:No)、次に、ステップS7の処理において、定めた走行経路を定めた速度又は速度で走行するように走行支援制御が行われる。
ステップS3において、コントローラ180(周囲車両情報取得部183)は、対向車両Bの車線変更の軌道を予測する。ここで、図2の例においては、コントローラ180は、対向車両Bのウィンカーの点滅タイミングから所定の時間後(例えば、2秒後)の車線変更の開始時間を予測し、対向車両Bの速度等に応じた車線変更の開始点、及び、操舵角を求める。その結果、コントローラ180は、対向車両Bの車線変更の軌道を予測する。
ステップS4において、コントローラ180(変更要否判定部184)は、後段のステップS5において速度情報の変更の要否の判定に用いられる交錯点Xを求める。詳細には、コントローラ180は、対向車両Bの車線変更中における進路を進行方向前方に延長した仮想的な仮想進路を求め、その仮想進路と直進する自車両Aの予測走行経路との交錯点Xを求める。
ステップS5において、コントローラ180(変更要否判定部184)は、自車両Aが交錯点Xに到達するまでの予測到着時間ta(第1予測時間)、及び、仮想的な対向車両Bの交錯点Xまでの仮想到着時間tb(第2予測時間)を求め、予測到着時間taと仮想到着時間tbとの時間差tdが所定範囲内にあるか否かに応じて速度情報の変更の要否を判定する。
詳細には、図2に示されるように、コントローラ180は、自車両Aが交錯点Xに到達するまでの予測到着時間taを予測する。同時に、コントローラ180は、対向車両Bが車線変更を完了せずに仮想進路を直進したと仮定した場合に、交錯点Xに到達するまでの仮想到着時間tbを求める。
そして、コントローラ180は、予測到着時間taと仮想到着時間tbとの間の時間差tdを求め、時間差tdが所定範囲内(例えば、±1秒以内)であるか否かに応じて、運転制御情報に含まれる走行速度の変更の要否を判定する。コントローラ180は、時間差tdが所定範囲内である場合には、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xへ到着するように走行していると判断する。このような場合には、自車両Aの運転者が、対向車両Bが略同時刻に交錯点Xに到着することを回避するために運転操作を行い、運転制御処理が中断されてしまうおそれが高いため、速度情報の変更が必要と判断される。
このように、時間差tdが所定範囲内にある場合には、速度情報の変更が必要と判断され(S5:Yes)、次にステップS6の処理が行われる。時間差tdが所定範囲外である場合には、速度情報の変更が不要と判断され(S5:No)、次にステップS7の処理が行われる。
ステップS6においては、コントローラ180(走行支援部185)は、自車両Aの運転制御情報に含まれる速度情報を変更する。この速度情報の変更に起因して、予測到着時間taが変更され、時間差tdが所定範囲外となる。
ステップS7において、コントローラ180(走行支援部185)は、運転制御情報に従って自車両Aの車線変更を支援する。ステップS6において速度情報が変更されている場合には、変更された速度情報に基づいて走行支援がされる。その結果、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xへと到着するように走行することが抑制されるので、自車両Aの運転者が運転操作を行ってしまい、運転制御処理が中断してしまうおそれを低減できる。なお、速度情報の具体的な変更例は、後に、図4A、4Bを用いて説明する。
ステップS6において速度情報が変更される場合の例が、図4、4Bに示されている。
図4Aの例においては、時刻t2において、自車両Aを減速させることで、自車両Aの予測到着時間taが長くなり、時間差tdが所定範囲外となる。その結果、対向車両Bが車線変更を開始する時刻t3において、自車両A3は後方に位置することになり、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行せず、互いに正面を向いて接近することが抑制される。
図4Bの例においては、時刻t2において、自車両Aを加速させることで、自車両Aの予測到着時間taが短くなり、時間差tdが所定範囲外となる。その結果、対向車両Bが車線変更を開始する時刻t3において、自車両A3は前方に位置することになり、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行せず、互いに正面を向いて接近することが抑制される。
なお、交錯点Xの決定(S4)、及び、時間差tdが所定範囲内であるか否かの判定(S5)は、車線変更を開始する時刻t2から車線変更を終了するまでの時刻t5までの間における複数回のタイミングにおいて行われる。これにより、対向車両Bの車線変更中において、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行することを抑制することができる。
第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
第1実施形態の走行支援方法によれば、コントローラ180は、自車両Aの予測走行経路と、車線変更中における対向車両Bの仮想進路との交錯点Xを決定する(S4)。さらに、自車両Aが交錯点Xに到着するまでの予測到着時間taと、対向車両Bが仮想的に交錯点Xに到着するまでの仮想到着時間tbとを求め、予測到着時間taと仮想到着時間tbとの時間差tdが所定範囲内であるか否かに応じて、速度情報の変更の要否を判定する(S5)。
時間差tdが所定範囲内である場合には、実際の走行経路が交錯しなくても、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行することとなる。そこで、コントローラ180は、時間差tdが所定範囲外となるように速度情報を変更し(S6)、変更された速度情報に基づいて自車両Aの運転支援を行う(S7)。
ここで、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xへと到着するように走行する場合には、自車両Aの運転者がこのような状況を好まず、対向車両Bの反対側へ車線変更する等の運転操作を行うおそれがある。しかしながら、自車両Aの速度情報の補正を行うことにより、時間差tdが所定範囲外となるため、自車両Aと対向車両Bとが交錯点Xへ向かって走行するタイミングがずれる。その結果、運転支援中に運転者が手動運転を行ってしまうことに起因して自車両Aの挙動が不安定となることが抑制されるので、運転支援制御の安定性の向上を図ることができる。
第1実施形態の走行支援方法によれば、図4Aに示されるように、時間差tdが所定範囲内であり速度情報の変更が必要と判断される場合に(S5:Yes)、コントローラ180(走行支援部185)は、自車両Aを減速させるように速度情報を変更する。
自車両Aを減速させることにより、自車両Aの交錯点Xまでの予測到着時間taが長くなるので、時間差tdが所定範囲外となる。具体的に時刻t3においては、自車両A3がより後方に位置するので、交錯点Xに接近した対向車両B3との距離が長くなり、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行することが抑制される。その結果、対向車両Bから遠ざかるような運転者の操舵に起因する運転支援制御の中断を抑制することができ、運転支援制御の安定性の向上を図ることができる。
また、第1実施形態の走行支援方法によれば、図4Bに示されるように、時間差tdが所定範囲内であり速度情報の変更が必要と判断される場合に(S5:Yes)、コントローラ180(走行支援部185)は、自車両Aを加速させるように速度情報を変更する。
自車両Aを加速させることにより、自車両Aの交錯点Xまでの予測到着時間taが短くなるので、時間差tdが所定範囲外となる。具体的に時刻t3においては、自車両A3がより前方に位置するので、交錯点Xに接近した対向車両B3との距離が長くなり、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行することが抑制される。その結果、対向車両Bから遠ざかるような運転者の操舵に起因する運転支援制御の中断を抑制することができ、運転支援制御の安定性の向上を図ることができる。
第1実施形態の走行支援方法によれば、ステップS3の処理において、コントローラ180は、対向車両Bのウィンカーの点滅を検出すると、その検出タイミングから所定時間後の車線変更の開始時間を予測するとともに、対向車両Bの速度等の走行状態に応じて車線変更の開始点及び操舵角を予測する。その結果、コントローラ180は、対向車両Bの車線変更の軌道を予測し、さらに、対向車両Bの車線変更時の進路を仮想的に前方へと延長した仮想進路を求める。
コントローラ180は、対向車両Bのウィンカーの点滅を検出した時点における対向車両Bの走行状態に応じて、車線変更の開始点及び操舵角を予測することによって、仮想進路を定める。そしてその仮想進路を用いて交錯点を求め、速度情報の変更有無の判定を行う。そのため、対向車両Bの運転状態に応じて、精度よく速度情報の変更の要否を判定することができる。
(第2実施形態)
第1実施形態においては、コントローラ180は、時間差tdが所定範囲内にあるか否かに応じて、減速又は加速するように速度情報の変更を行った。本実施形態においては、さらに、減速又は加速のいずれの変更を行うかの判定処理が含まれる例について説明する。
図5Aには、図2及び図4Aの例と比較すると、時刻t1において自車両A1はより後方を走行している状況が示されている。そのため、自車両Aの予測到着時間taは、対向車両Bの仮想到着時間tbよりも長い(遅い)。そこで、自車両Aを減速させることで、自車両Aの予測到着時間taがさらに長くなり、時間差tdが所定範囲外となる。
一方、図5Bには、図2及び図4Bの例と比較すると、時刻t1において自車両A1はより前方を走行している状況が示されている。そのため、自車両Aの予測到着時間taは、対向車両Bの仮想到着時間tbよりも短い(早い)。そこで、自車両Aを加速させることで、自車両Aの予測到着時間taがさらに短くなり、時間差tdが所定範囲外となる。
そこで、本実施形態においては、予測到着時間taと仮想到着時間tbとの大小関係に応じて、図5Aに示された減速するような変更(第1変更処理)と、図5Bに示された加速するような変更(第2変更処理)とを切り替える。
図6は、本変形例における走行支援制御のフローチャートである。このフローチャートによれば、図2に示される第1実施形態の走行支援制御と比較すると、ステップS5の後段にステップS51の判断処理が設けられ、ステップS51の判断結果に応じて、ステップS61、または、ステップS62の変更が選択的に行われる。
ステップS51においては、コントローラ180(変更要否判定部184)は、予測到着時間taが仮想到着時間tbよりも大きいか否かを判定する。
そして、予測到着時間taが仮想到着時間tbよりも大きい場合には(S51:Yes)、図5Aに示されるように、自車両Aの交錯点Xまでの予測到着時間taを長くするために、次にステップS61の変更処理が行われる。ステップS61においては、自車両Aが減速するように速度情報が変更される。
一方、予測到着時間taが仮想到着時間tb以下である場合には(S51:No)、図5Bに示されるように、自車両Aの交錯点Xまでの予測到着時間taを短くするために、次にステップS62の変更処理が行われる。ステップS62においては、自車両Aが加速するように速度情報が変更される。
このような第2実施形態における走行支援方法によれば、予測到着時間taと仮想到着時間tbとの時間差tdが所定範囲内であり(S5:Yes)、予測到着時間taが仮想到着時間tbよりも大きい場合には(S51:Yes)、図5Aに示されるように、自車両Aが減速するように速度情報が変更される(S61)。
自車両Aの予測到着時間taが対向車両Bの仮想到着時間tbよりも長い(遅い)場合には(S51:Yes)、減速するように自車両Aの速度情報を変更することにより、仮想到着時間tbよりも長い予測到着時間taがさらに長くなることで、時間差tdが所定範囲外となる。その結果、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行することが抑制される。
一方で、予測到着時間taと仮想到着時間tbとの時間差tdが所定範囲内であり(S5:Yes)、予測到着時間taが仮想到着時間tbよりも小さい場合には(S51:No)、図5Bに示されるように、自車両Aが加速するように速度情報が変更される(S62)。
自車両Aの予測到着時間taが対向車両Bの仮想到着時間tbよりも短い(早い)場合には(S51:No)、加速するように自車両Aの速度情報を変更することにより、仮想到着時間tbよりも短い予測到着時間taがさらに短くなることで、時間差tdが所定範囲外となる。その結果、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行することが抑制される。
その結果、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行して互いに接近することが抑制され、運転支援中に運転者が手動運転を行ってしまうことに起因して自車両Aの挙動が不安定となることがなくなるで、運転支援制御の安定性の向上を図ることができる。
(第3実施形態)
第1及び第2実施形態においては、コントローラ180は、自車両Aが交錯点Xに到達するまでの予測到着時間ta(第1予測時間)と、対向車両Bが交錯点Xに到達するまでの仮想到着時間tb(第2予測時間)を予測し、予測到着時間ta(第1予測時間)と仮想到着時間tb(第2予測時間)との時間差tdが所定範囲内にあるか否かに応じて、速度情報の変更の要否を判断したがこれに限らない。第3実施形態においては、コントローラ180は、交錯点Xを含むように前後方向に長さを有する交錯領域Yを設定し、仮想到着時間tbにおいて自車両Aが交錯領域Y内に存在するか否かに応じて、速度情報の変更の要否を判定する例について説明する。
詳細には、図7に示されるように、コントローラ180は、交錯点Xを中心に自車両Aの進路方向に沿って前後方向に所定の領域長を有する交錯領域Yを設定する。そして、コントローラ180は、対向車両Bが仮想進路を直進して交錯点Xに到達するまでの仮想到着時間tbを求める。
コントローラ180は、仮想到着時間tbにおける自車両Aの位置Axを推測し、推測された自車両Aの位置Axが交錯領域Yの内に存在するか否かに応じて、変更の要否を判定する。位置Axが交錯領域Y内にある場合には、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に到着するように交錯点Xに向かって走行し、両車両が接近するおそれが高いため、自車両Aの速度情報の変更が必要と判断される。
図8は、本実施形態における走行支援制御のフローチャートである。このフローチャートによれば、図2に示される第1実施形態の走行支援制御と比較すると、ステップS4の後段にステップS41の処理が設けられている。
ステップS41においては、コントローラ180は、交錯点Xを中心に自車両Aの進路方向に沿って前後方向に所定の領域長を有するような交錯領域Yを設定する。ここで、領域長は自車両Aの速度に所定時間を乗じて求められる固定値であってもよいし、後述の変形例に示されるように可変値であってもよい。
ステップS5において、コントローラ180は、仮想到着時間tbにおける自車両Aの位置Axを推測し、推測された自車両Aの位置Axが交錯領域Yの内に存在するか否かに応じて、変更の要否を判定する。仮想到着時間tbにおける自車両Aの位置Axが交錯領域Y内にある場合には、運転制御情報の変更が必要と判断される。
このように、仮想到着時間tbにおける自車両Aの位置Axが交錯領域Y内にある場合には、速度情報の変更が必要と判断されて(S5:Yes)、次にステップS6の変更処理が行われる。自車両Aの位置Axが交錯領域Y外にある場合には、速度情報の変更が不要と判断され(S5:No)、次にステップS7の支援処理が行われる。
第3実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
第3実施形態の走行支援方法によれば、図7に示されるように、コントローラ180は、車線変更中における対向車両Bの仮想進路と、自車両Aの予測走行経路との交錯点Xを決定し(S4)、さらに、交錯点Xの自車両Aの前後方向に領域長を有する交錯領域Yを定める(S41)。そして、コントローラ180は、対向車両Bが交錯点Xに到達すると仮定して予測される仮想到着時間tbにおいて、自車両Aが交錯領域Y内に存在するか否かを判定する(S5)。
自車両Aが交錯領域Y内に存在する場合には、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行する。そこで、コントローラ180は、速度情報を変更し(S6)、変更された速度情報に基づいて自車両Aの運転支援を行う(S7)ことにより、仮想到着時間tbにおいて自車両Aが交錯領域Y内に存在しないように加速又は減速を行う。
ここで、仮想到着時間tbにおいて自車両Aが交錯領域Y内に存在する場合には、自車両A及び対向車両Bは略同時刻に交錯点Xに到着するように走行するので、両車両は接近する。このような接近により、自車両Aの運転者が運転操作を行って両車両が正面を向いたような走行を回避することがありうる。しかしながら、上述のように速度情報の変更を行うことにより、仮想到着時間tbにおいて自車両Aが交錯領域Y外となるため、自車両Aと対向車両Bとが正面を向いて接近することが抑制される。
また、第1実施形態のような予測到着時間taを算出することに替えて、交錯領域Y、及び、仮想到着時間tbにおける自車両Aの位置Axを求めることによっても、速度情報の変更の要否を判定することができる。その結果、設計方法の自由度が向上するとともに、運転支援中に運転者が操作を行ってしまうことに起因して自車両Aの挙動が不安定となることが抑制されるので、運転支援制御の安定性の向上を図ることができる。
(変形例)
第3実施形態においては、交錯点Xに対して、自車両Aにおける前後方向に所定の領域長を有するように交錯領域Yを設定した。本変形例においては、交錯領域Yの前後方向の領域長が外的要因により変更される例について説明する。
第1の例としては、自車両Aと対向車両Bとの間の相対速度が速いほど、交錯領域Yの前後方向の領域長を長くする。相対速度が速いほど、自車両Aの運転者は自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行することを好まない傾向にある。そこで、自車両Aと対向車両Bとの間の相対速度が速いほど、交錯領域Yの領域長をより長くすることにより、自車両Aが交錯領域Yに含まれやすくなるため、速度情報が変更されやすくなる。その結果、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行することを抑制できる。
第2の例としては、自車両A又は対向車両Bの道路幅が狭いほど、交錯領域Yの領域長を長くする。道路幅が狭いほど、自車両Aの運転者は自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行することを好まない傾向にある。そこで、自車両A及び対向車両Bの道路幅が狭いほど、交錯領域Yの領域長をより長くすることにより、自車両Aが交錯領域Yに含まれやすくなるため、速度情報が変更されやすくなる。その結果、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行することを抑制できる。
第3の例としては、自車両A又は対向車両Bが大きいほど、交錯領域Yの領域長を長くする。車両が大きいほど、自車両Aの運転者は自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行することを好まない傾向にある。そこで、例えば、コントローラ180は、予め記憶されている自車両Aの車種や、カメラ110により撮影される対向車両Bの外形に基づいて、自車両A又は対向車両Bの大きさを判断し、車両の大きさに応じて交錯領域Yの領域長を決定してもよい。また、他の例においては、コントローラ180は、自車両A又は対向車両Bの車幅に応じて領域長を設定してもよい。
このように、コントローラ180は、自車両A及び対向車両Bが大きいほど、交錯領域Yの領域長をより長くすることにより、対向車両Bが交錯領域Yに含まれやすくなるため、速度情報が変更されやすくなる。その結果、自車両Aと対向車両Bとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行することを抑制できる。
(第4実施形態)
第1乃至第3実施形態においては、自車両Aの走行車線に隣接する車線が対向車線である例について説明したが、これに限らない。第4実施形態においては、自車両Aの走行車線に隣接する車線が、自車両の走行車線と同方向の走行車線である例について説明する。
図9は、第4実施形態の走行支援制御が行われる場合における自車両の周囲の状況を示す図である。この図においては、片側4車線の道路が示されており、上から順にL1~L4と称するものとする。
自車両Aは、車線L3において図左方から右方に向かって走行しており、時刻t1~t5の間において車線変更等のハンドル操作は行わないものとする。また、他車両Cは、自車両Aの走行する車線L3の2つ隣のL1を走行しており、所定のタイミングで自車両Aの隣接車線L2へと車線変更を行う。
このような状況においても、自車両Aと他車両Cとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行する。すなわち、自車両Aと他車両Cとは実際の走行経路は交錯しないが、交錯点Xに向かって走行して互いに側方から接近してしまう。このような状況においては、自車両Aの運転者は、他車両Cの側方からの接近を回避するために手動でハンドル操作を行い、その結果、運転支援制御が中断されてしまうおそれがある。
そこで、コントローラ180は、図3に示される走行支援制御を行うことにより、自車両Aと他車両Cとが略同時刻に交錯点Xに到着するように走行しなくなる。その結果、自車両Aの運転者は、他車両Cの側方からの接近を回避するようなハンドル操作を行わず、運転支援制御が中断されてしまうおそれを低減することができる。
(第5実施形態)
第1乃至第3実施形態においては、自車両Aの隣接車線に対向車両Bが車線変更を行う例、第4実施形態においては、自車両Aの隣接車線に同方向に走行する他車両Cが車線変更を行う例が示されたが、これに限らない。第5実施形態においては、走行車線と側道とが交差するT字路において、他車両Dが側道から走行車線へと旋回して進入する車線変更の例について説明する。
図10乃至12は、本実施形態における走行支援制御が行われる場合における自車両の周囲の状況を示す図である。
図10には、片側1車線の車線L1、L2が示されている。上方の車線L1においては図左方から右方へ車両が走行し、下方の車線L2においては図右方から左方へ車両が走行するものとする。そして、車線L2には側道と交差するT字交差点が設けられている。
このようなT字交差点において、他車両Dは側道から自車両Aの隣接車線L2に左旋回して進入する車線変更を行う。このような他車両Dの車線変更は、対向車線のL2を跨ぐような右旋回ではなく、側道に接続された車線L1へと進入する左旋回となる。
そして、この図には、複数の時刻の他車両Dが示されている。詳細には、車線変更(旋回)を開始した時刻t1における他車両D1、旋回中の時刻t2における他車両D2と、車線変更(旋回)を終了した時刻t3における他車両D3が示されている。なお、この図においては、車線変更の開始を示すウィンカーの点灯操作が行われたタイミングは示されていないものとする。自車両Aについても、時刻t1~t3と対応する自車両A1~A3が示されている。また、この図には、他車両Dの車線変更中の進路を仮想的に進行方向に向かって延長した仮想進路が破線にて示されている。
コントローラ180は、他車両Dが左折のウィンカー操作を検出した後に、他車両Dの車線変更中の進路を仮想的に進行方向に向かって延長した仮想進路と、自車両Aの予測直進経路との交錯点Xを求める。そして、コントローラ180は、自車両Aが交錯点Xに到達するまでの予測到着時間ta、及び、対向車両Bの交錯点Xまでの仮想到着時間tbを求め、両者の時間差tdが所定範囲内である場合に速度情報を変更する。このようにすることで、自車両Aと他車両Dとが略同時刻に交錯点Xに到着しなくなり、両車両が向かい合って接近する状況が抑制される。
なお、図10の例においては、他車両Dが側道から車線L2に車線変更する場合だけでなく、車線L2の路肩に駐車している他車両Dが発進して車線L2を走行する場合においても、同様の走行支援制御を行うことにより、両車両が向かい合って接近する状況が抑制される。
図11には、片側2車線の走行車線が示されており、下方の2つの車線L1、L2において、図右方から左方へ車両が走行するものとする。そして、車線L2には側道と交差するT字交差点が設けられている。
このようなT字交差点において、他車両Dは側道から左旋回して自車両Aの隣接車線L2へと進入する車線変更を行う。このような場合において、コントローラ180は、他車両Dが左折のウィンカー操作を検出した後に、他車両Dの仮想進路と自車両Aの予測直進経路との交錯点Xを求め、自車両Aが交錯点Xに到達するまでの予測到着時間ta、及び、対向車両Bの交錯点Xまでの仮想到着時間tbを求める。そして、コントローラ180は、両者の時間差tdが所定範囲内である場合に速度情報を変更する。このようにすることで、自車両Aと他車両Dとが略同時刻に交錯点Xに到着しなくなり、両者が側方から接近する状況が抑制される。
図12には、上方の2つの車線L1、L2が図左方から右方への走行車線であって、下方の1つの車線L3が図右方から左方への走行車線であるものとする。そして、車線L3には側道と交差するT字交差点が設けられている。
このようなT字交差点において、他車両Dは側道から右旋回して車線L3を跨いで自車両Aの隣接車線L2へと進入する車線変更を行う。このような場合において、コントローラ180は、他車両Dが右折のウィンカー操作を検出した場合には、他車両Dの仮想進路と自車両Aの予測直進経路との交錯点Xを求め、自車両Aが交錯点Xに到達するまでの予測到着時間ta、及び、対向車両Bの交錯点Xまでの仮想到着時間tbを求める。そして、コントローラ180は、両者の時間差tdが所定範囲内にある場合に速度情報を変更する。このようにすることで、自車両Aと他車両Dとが略同時刻に交錯点Xに到着しなくなり、両車両が側方から接近する状況が抑制される。その結果、運転支援中に運転者が手動運転を行ってしまうことに起因して自車両Aの挙動が不安定となることが抑制されるので、運転支援制御の安定性の向上を図ることができる。
(第6実施形態)
第1~5実施形態においては、自車両Aの隣接車線に他車両が車線変更を行う場合において、自車両Aの速度情報を変更する例について説明した。第6実施形態においては、自車両Aの速度情報を変更しない例について説明する。
図13には、図左方から右方へ向かう車線L1、L2と、図右方から左方へ向かう車線L3、L4との間に、中央分離帯Eが設けられているものとする。そして、車線L2において自車両Aが走行しており、対向車両Bが車線L1からL2へと車線変更を行うものとする。
対向車両Bは、自車両Aの走行する車線L3に隣接する車線L2へと車線変更を行うため、自車両Aと対向車両Bとが交錯点Xに向かって走行することとなる。しかしながら、中央分離帯Eが設けられているため、自車両Aの運転者が不安感を感じるおそれが少なく、ハンドル操作を行って運転支援制御が中断されてしまうおそれが少ない。そこで、周囲車両情報取得部183によって中央分離帯Eが検出され、中央分離帯Eを介して隣接する車線L2へと車線変更するような他車両を検出した場合には、速度情報の変更を省略することで、走行支援制御の処理負荷を低減することができる。
なお、上記実施形態において示された走行支援制御は、各実施例に示されるような対向車両及び他車両が車線変更を行う場合に限られず、これらの車両が路肩から発進する場合も含まれる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
また、上記した各実施形態は、それぞれ単独の実施形態として説明したが、適宜組み合わせてもよい。
100 運転支援装置
170 アクチュエータ
180 コントローラ
181 自車位置検出部
182 走行経路生成部
183 周囲車両情報取得部
184 変更要否判定部
185 走行支援部

Claims (10)

  1. 定めた経路及び車速を用いて自車両の走行を支援する走行支援方法であって、
    前記自車両が直進中において、前記自車両の隣接車線へと車線変更する他車両を検出し、
    前記他車両の車線変更の開始から終了までの間において前記他車両の進路を仮想的に進行方向に向かって延長した、前記他車両の経路とは異なる仮想進路、及び、前記定めた経路に沿って前記他車両の仮想進路まで直進する前記自車両の直進進路を求め、前記仮想進路と前記直進進路との交錯点を定め、
    前記自車両が前記交錯点に到達するまでの第1予測時間と、前記他車両が前記交錯点に到達すると仮定した場合の第2予測時間との時間差が所定範囲外である場合には、前記経路及び前記車速を用いて走行支援を実行し、
    前記時間差が前記所定範囲内である場合には、前記時間差が前記所定範囲外となるように前記車速を変更し、前記経路及び該変更した車速を用いて走行支援を実行する、走行支援方法。
  2. 請求項1に記載の走行支援方法であって、
    前記時間差が前記所定範囲内であり、かつ、前記第1予測時間が前記第2予測時間よりも長い場合には、前記車速を減速するように変更する、走行支援方法。
  3. 請求項1に記載の走行支援方法であって、
    前記時間差が前記所定範囲内であり、かつ、前記第1予測時間が前記第2予測時間以下である場合には、前記車速を加速するように変更する、走行支援方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の走行支援方法であって、
    さらに、前記他車両が進路変更をする場合における当該他車両の走行状態に応じて、該進路変更の開始点及び操舵角を予測し、
    前記予測された進路変更の開始点及び操舵角に基づいて、前記仮想進路を定める、走行支援方法。
  5. 請求項1に記載の走行支援方法であって、
    前記交錯点の前記自車両の進路方向の前後方向に、前記自車両の速度、及び、前記時間差に応じた交錯領域を定め、
    前記第1予測時間後に前記自車両が前記交錯領域内にあるか否かを判定し、
    前記第1予測時間後に前記自車両が前記交錯領域外である場合には、前記経路及び前記車速を用いて走行支援を実行し、
    前記第1予測時間後に前記自車両が前記交錯領域内である場合には、前記第1予測時間後に前記自車両が前記交錯領域外となるように前記車速を変更し、前記経路及び該変更した車速を用いて走行支援を実行する、走行支援方法。
  6. 請求項5に記載の走行支援方法であって、
    前記自車両と前記他車両の相対速度が速いほど、前記交錯領域が長い、走行支援方法。
  7. 請求項5に記載の走行支援方法であって、
    前記自車両の車線変更後の走行経路の道路幅、又は、前記他車両の走行経路の道路幅が狭いほど、前記交錯領域が長い、走行支援方法。
  8. 請求項5に記載の走行支援方法であって、
    前記自車両、又は、前記他車両が大きいほど、前記交錯領域が長い、走行支援方法。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の走行支援方法であって、
    さらに、前記車線変更後の走行経路と前記他車両の走行経路との間における分離帯の有無を検出し、
    前記分離帯が検出される場合に、前記車速を変更しない、走行支援方法。
  10. 定めた経路及び車速を用いて自車両の走行を支援するコントローラを備える走行支援装置であって、
    前記コントローラは、
    前記自車両が直進中において、前記自車両の隣接車線へと車線変更する他車両を検出し、
    前記他車両の車線変更の開始から終了までの間において前記他車両の進路を仮想的に進行方向に向かって延長した、前記他車両の経路とは異なる仮想進路、及び、前記定めた経路に沿って前記他車両の仮想進路まで直進する直進進路を求め、前記仮想進路と前記直進進路との交錯点を定め、
    前記自車両が前記交錯点に到達するまでの第1予測時間と、前記他車両が前記交錯点に到達すると仮定した場合の第2予測時間との時間差が所定範囲外である場合には、前記経路及び前記車速を用いて走行支援を実行し、
    前記時間差が前記所定範囲内である場合には、前記時間差が前記所定範囲外となるように前記車速を変更し、前記経路及び該変更した車速を用いて走行支援を実行する、走行支援装置。
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