JP7470865B2 - 内燃機関のベルトカバーのシール構造 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関に付帯されるタイミングベルトを保護するための内燃機関のベルトカバーのシール構造に関する。
車両に搭載される内燃機関において、クランク軸の回転動力をカム軸に連動するように伝達するために、タイミングベルト(またはタイミングチェーン等の伝達帯)を利用するものがある。ここで、タイミングベルトを水や塵から保護するため、内燃機関のシリンダブロックに、タイミングベルトを覆うベルトカバーを配置するものがある。一般に、ベルトカバーには、防水・防塵のためのシール性が求められる。
また、ベルトカバーは、タイミングベルト等の点検・交換のために、適宜、シリンダブロックから脱着する必要がある。このため、ベルトカバーには、防水・防塵のためのシール性に加え、着脱容易性が求められる。
特許文献1では、ベルトカバーを、カム軸のプーリを含むタイミングベルトの略上半分を外側(タイミングベルトに対して、シリンダブロックの反対側)から覆う上部カバー(アッパカバー)と、クランク軸のプーリを含むタイミングベルトの略下半分を外側から覆う下部カバー(ロアカバー)と、タイミングベルトを内側(タイミングベルトに対して、シリンダブロック側)から覆う内側カバー(アンダカバー)とで構成し、更に下部カバーを2分割するとともにその合わせ面をシール構造として、各別に脱着可能としている。
実公昭61-179351号公報
特許文献1のように、ベルトカバーを上部カバー、下部カバー、内側カバーに分割した構造とする場合、これら3つの部材の合わせ面(上部カバーと下部カバーとの合わせ面と、上部カバー及び下部カバーと内側カバーとの合わせ面の接続面)におけるシール性に問題が生じやすい。特に、各部材間のシールとして、シール部材(例えばパッキン)を用いたシールと、部材自体に設けた凹凸形状を互いに係合させることによるシール(いわゆるラビリンスシール)とを併用する場合、異なるシール間の境界におけるシール性を担保するための構造が必要となるが、特許文献1ではこうした各部材の複合的な合わせ面におけるシールについては何ら対策されていない。
また、ベルトカバー内に配置されたカム軸からは、カム軸を含む動弁機構からのオイル(エンジンオイル)が僅かずつ漏出する。こうしたオイルがタイミングベルトに付着すると、タイミングベルトの劣化や破損の原因となり得るため、漏出したオイルを確実かつ速やかにベルトカバー外部に排出するための構造が必要となる。一方、ベルトカバーに開口を設けた場合、そこから水や塵などの異物が侵入するおそれがある。したがって、ベルトカバー内部に漏出したオイルを適切に外部に排出できるとともに、異物の侵入を効果的に防止するためのシール構造が求められる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、ベルトカバーを構成する上部カバー、下部カバー、及び内側カバーの複合的な合わせ面におけるシール性に優れた内燃機関のベルトカバーのシール構造を提供することを目的とする。さらに、カム軸から排出されたオイルを適切に外部に排出するとともに、異物の侵入を効果的に防止することができる内燃機関のベルトカバーのシール構造を提供することも目的とする。
この目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明は、内燃機関本体のシリンダボア列方向の一端側に配置され、クランク軸とカム軸を駆動連結するタイミングベルトTBを備えた内燃機関1において、前記タイミングベルトTBを液密状態で収容するベルトカバーのシール構造であって、タイミングベルトTBに対して内燃機関本体側に配置された内側カバー部材(実施形態における(以下、本項において同じ)フロント内側カバー2)と、タイミングベルトTBに対して内燃機関本体と反対側に配置され、内側カバー部材とともにタイミングベルトTBを液密状態で収容する外側カバー部材(フロント外側カバー6)と、を備え、外側カバー部材は、シリンダ軸線方向において、少なくとも上部外側カバー4と下部外側カバー5に分割されており、上部外側カバー4及び内側カバー部材は、外周部に互いに合わさる合わせ面をそれぞれ有し、上部外側カバー4の当該合わせ面に形成されたシール部材収容溝31に収容されたシール部材32により、シリンダボア列方向の第1シールが形成されており、上部外側カバー4及び下部外側カバー5は、それらの下端部及び上端部に互いに合わさる上合わせ面及び下合わせ面をそれぞれ有し、当該下合わせ面に形成された凸状部33と、当該上合わせ面に形成された、凸状部33を収容する凹状溝34により、シリンダ軸線方向の第2シールが形成されており、第1シールと第2シールの境界部において、内側カバー部材に、端部上面が下部外側カバー5の凸状部33の端部上面と面一である突出部35が形成されており、凸状部33の端部上面と、内側カバー部材の突出部35の端部上面によって、シール部材収容溝31に収容されたシール部材32の下端部32aが着座する着座部36が形成されていることを特徴とする。
この内燃機関のベルトカバーのシール構造においては、上部外側カバーと内側カバー部材の間の第1シールと、上部外側カバーと下部外側カバーの間の第2シールの境界部において、内側カバー部材に形成された突出部の端部上面と下部外側カバーの凸状部の端部上面とが面一に形成され、シール部材のための平面状の着座部が形成されている。これにより、上部外側カバーに設けられたシール部材が安定的かつ優れたシール性を有して着座部に着座することができるので、上部外側カバー、下部外側カバー、及び内側カバー部材の複合的な合わせ面におけるシール性に優れた内燃機関のベルトカバーのシール構造を提供することができる。
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関のベルトカバーのシール構造において、シール部材収容溝31の端部と凹状溝34の端部は互いに連続しており、当該連続部39において、溝を形成する壁部の下端部は、シール部材32の下端部32aよりも下部外側カバー5側に延在していることを特徴とする。
この構成によれば、上部外側カバーのシール部材収容溝の端部と凹状溝の端部との連続部において、シール部材の下端部が溝内に収容されているので、上部外側カバーの組付け時に、溝の壁部によってシール部材の下端部の移動や変形が規制され、シール部材をより安定的かつ優れたシール性を有して着座部に着座させることができる。
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の内燃機関のベルトカバーのシール構造において、内側カバー部材は、カム軸11、12の下方において、少なくとも内燃機関1のシリンダヘッドCHの側面に取り付けられており、内側カバー部材の上端部に形成された第2シール部材収容溝(裏面シール部材収容溝41)に収容された第2シール部材(裏面シール部材42)により、内側カバー部材とシリンダヘッドCHの側面の間に第3シールが形成されており、第2シール部材収容溝は、カム軸11、12から排出されるオイルを案内する案内部を構成し、第2シール部材の最も下方に位置する部位に、案内されたオイルを外部に排出するための開口部43が形成され、内側カバー部材の開口部43に対向する位置に、異物侵入防止用のリブ44が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、カム軸から排出されたオイルは、内側カバー部材に設けられた第2シール部材収容溝によって開口部へと案内され、外部に排出されるとともに、外部からの異物がベルトカバー内に侵入することを異物侵入防止用リブによって防止することができるので、カム軸から排出されたオイルを適切に外部に排出するとともに、異物の侵入を効果的に防止することができる内燃機関のベルトカバーのシール構造を提供することができる。
内燃機関におけるタイミングベルトとタイミングベルトの内側に配置されるベルトカバーを示す図である。 内燃機関におけるタイミングベルトの外側に配置されるベルトカバーを示す図である。 ベルトカバーが組み付いた状態を示す内燃機関の側面図である。 上部外側カバーを外した状態のベルトカバーを示す図である。 上部外側カバー、下部外側カバー、及びフロント内側カバーの合わせ面のシール構造を示す図である。 シール部材の下端部が着座する着座部を示す図である。 フロント内側カバーの裏面におけるシール構造を示す図である。 フロント内側カバーの開口部及び異物侵入防止用リブを示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の内燃機関1のベルトカバーのシール構造について好ましい実施形態を詳細に説明する。なお、本実施形態では、内燃機関1が縦置きの場合を例示して説明する。また、内燃機関1のクランク軸10やカム軸11,12,13,14の延びる方向を軸方向、鉛直上方及び鉛直下方を上下方向、車両に内燃機関1を縦置きした場合の当該車両の前後方向を前後方向、として説明する。
図1及び図2を用いて、内燃機関1のタイミングベルトTBの構造及び内燃機関1のベルトカバーのシール構造の概略を説明する。図1は、内燃機関1におけるタイミングベルトTBとタイミングベルトTBの内側に配置されるベルトカバーを示す図である。図2は、内燃機関1におけるタイミングベルトTBの外側に配置されるベルトカバーを示す図である。なお、ここでの内側及び外側とは、タイミングベルトTBに対して内燃機関1のシリンダヘッドCH、CHまたはシリンダブロックCBに近い側を内側、その反対側を外側とする。
図1に示すように、内燃機関1の一側面のシリンダヘッドCH、CH及びシリンダブロックCBには、クランク軸10とカム軸11、12、13、14が突出して配置される。クランク軸10とカム軸11、12、13、14は、それぞれ、駆動プーリ15、16、17、18、19と連結される。駆動プーリ15、16、17、18、19及びその他のプーリには、タイミングベルトTBが掛け渡される。これにより、クランク軸10と、カム軸11、12、13、14とは連動して回転する。
図1及び図2に示すように、タイミングベルトTBは、ベルトカバーにより保護される。ベルトカバーは、内燃機関本体の一側面に組付けられる。本実施形態のベルトカバーは、フロント内側カバー2と、リア内側カバー3と、上部外側カバー4と、下部外側カバー5と、リア外側カバー7と、サイドマウントブラケット8と、下側カバー9とを有する。
図1及び図2を用いて、本実施形態のベルトカバーの組付け手順を説明する。まず、前提として、図1に示すように、内燃機関1にタイミングベルトTBが組み付けられる以前に、フロント内側カバー2及びリア内側カバー3が、シリンダヘッドCH、CHに対して組付けられている。また、オイルポンプケースOPがシリンダブロックCBに組付けられている。
図2に示すように、下側カバー9が、クランク軸10の周囲に取り付けられ、サイドマウントブラケット8が下側カバー9の上方に隣接するように取り付けられる。その後、リア外側カバー7が、カム軸13、14の駆動プーリ18、19の外側を覆い、サイドマウントブラケット8の上方に隣接するように取り付けられる。また、下部外側カバー5が、サイドマウントブラケット8の上方に隣接するように取り付けられ、上部外側カバー4が、下部外側カバー5の上方に隣接するように取り付けられる。ここで、上部外側カバー4及び下部外側カバー5は、一体となって、カム軸11、12の駆動プーリ16、17の外側を覆うフロント外側カバー6を構成する。フロント外側カバー6は、リア外側カバー7よりも前方に配置される。
図3は、ベルトカバーが組み付いた状態を示す内燃機関1の側面図である。図3に示すように、ベルトカバーが組み付いた状態においては、クランク軸10にはクランクプーリ20が接続され、フロント外側カバー6、リア外側カバー7の外側には、配管21が配置され、サイドマウントブラケット8の外側には、配管22が配置される。
次に、本実施形態の内燃機関1のベルトカバーのシール構造のうち、フロント外側カバー6及びフロント内側カバー2、並びにその周辺の構造について詳細に説明する。上述のとおり、フロント外側カバー6は、上部外側カバー4及び下部外側カバー5によって構成されている。下部外側カバー5の下端部には、サイドマウントブラケット8への取り付けのための凹状溝(不図示)が設けられており、この凹状溝に、サイドマウントブラケット8の上端部のシール部材収容溝に収容されたシール部材(いずれも不図示)が嵌め込まれることにより、上下方向のシールが形成される。また、下部外側カバー5の両側部には、フロント内側カバー2への取り付けのための凹状溝37が設けられており、この凹状溝37が、フロント内側カバー2の両側部に設けられた凸状部38と係合することにより、軸方向のシールが形成される。また、下部外側カバー5は、フロント内側カバー2に対してボルト等の締結部材を用いて固定されている。
上部外側カバー4の下端部には、下部外側カバー5への取り付けのための凹状溝34が設けられており、この凹状溝34が、下部外側カバー5の上端部に設けられた凸状部33と係合することにより、上下方向のシールが形成される。また、上部外側カバー4の下端部以外の外周部には、フロント内側カバー2及びシリンダヘッドCHへの取り付けのための合わせ面が形成されており、この合わせ面には、シール部材32を収容するためのシール部材収容溝31が形成されている。フロント内側カバー2及びシリンダヘッドCHには、上部外側カバー4の合わせ面に対応する合わせ面が形成されており、この合わせ面に上部外側カバー4のシール部材32を圧接することにより、軸方向のシールが形成される。また、上部外側カバー4は、シリンダヘッドCHに対してボルト等の締結部材を用いて固定されている。
次に、図4~図6を参照して、上部外側カバー4、下部外側カバー5、及びフロント内側カバー2の3部材の合わせ面におけるシール構造について説明する。図4は、上部外側カバー4を外した状態のベルトカバーを示す斜視図である。本実施形態のベルトカバーでは、ベルトカバーの他の部品を外さずに上部外側カバー4のみを取り外すことができるので、カム軸11、12のオイルシールやタイミングベルトTBなどの点検を極めて容易に行うことができる。
一方で、本実施形態では、ベルトカバーの各部品の着脱容易性のために、部位ごとにシール部材(例えばパッキン)によるシールと、部材間の凹凸形状を互いに係合させることによるシール(いわゆるラビリンスシール)とを用い分けているので、複数のシールの境界部においても高い防水・防塵性能を有するシール構造とすることが重要となる。図5は、本実施形態における上部外側カバー4、下部外側カバー5、及びフロント内側カバー2の合わせ面を、内側からみた斜視図である。
下部外側カバー5の上端部の凸状部33は、下部外側カバー5の上端部の略全域に亘って形成されており、その左右両側の端部は、フロント内側カバー2への取り付けのための凹状溝37の近傍でやや厚みを増した形状とされている。また、フロント内側カバー2の両側部に設けられた凸状部38は、フロント内側カバー2の上端部近傍まで延在して突出部35を構成しており、突出部35は、上面が下部外側カバー5の凸状部33の端部上面と面一となるように形成されている。
下部外側カバー5の凸状部33の端部は、フロント内側カバー2の突出部35と隣接して配置されており、両者の面一な上面により、平坦面が形成される。この平坦面は、上部外側カバー4のシール部材収容溝31に収容されたシール部材32の下端部32aが着座する着座部36として機能する。
なお、本実施形態においては、フロント内側カバー2の両側部に設けられた凸状部38が、フロント内側カバー2の上端部近傍まで延在して突出部35を構成し、下部外側カバー5の凸状部33の端部とともに着座部36を構成しているが、例えば、凸状部38の代わりに、凹状溝などの他のシール用の構造を備える構成としている場合は、下部外側カバー5の凸状部33の端部とともに着座部36を構成するための突出部を別途、設ける構成とすることができる。
上部外側カバー4の外周部に設けられたシール部材収容溝31の端部は、下端部に設けられた凹状溝34の端部と連続して形成されている。すなわち、シール部材収容溝31を構成する壁部は、凹状溝34の端部と交わる連続部39まで延在し、そこから凹状溝34を構成する壁部として下端部の略全域に亘って延在する。
シール部材32の下端部32aは、他の部分と比較して幅広に形成されている。これにより、シール部材32の下端部32aを着座部36に安定的に着座させることができるので、高いシール性が得られる。また、幅広に形成された下端部32aを収容できるように、シール部材収容溝31の端部は、他の部分と比較して溝の幅が広く形成されている。
さらに、シール部材収容溝31の端部、すなわち連続部39において、溝を構成する壁部の下端部は、シール部材32の下端部32aが収容される位置よりも下部外側カバー5側に(すなわち、より下方まで)延在している。したがって、上部外側カバー4を下部外側カバー5及びフロント内側カバー2に取り付ける際、シール部材収容溝31の壁部によってシール部材32の下端部32aの移動や変形が規制されるので、下端部32aを適切な位置、向き、及び形状で着座部36に着座させることができる。
図6は、着座部36を後方から見た斜視図である。フロント内側カバー2の突出部35の上面は、フロント内側カバー2の壁部と角をなすように突出しているのではなく、フロント内側カバー2の壁部から緩やかな曲面をなして連続的に形成されている。これにより、シール部材32を着座部36に着座させた際に、シール部材32と着座部36がより密着するので、隙間を生じることを防止でき、高いシール性が得られる。
次に、図7及び図8を参照して、フロント内側カバー2とシリンダヘッドCHの間のシール構造について説明する。上述のとおり、フロント内側カバー2は、内燃機関1のシリンダヘッドCHに対して組付けられている。図7は、フロント内側カバー2を軸方向奥側から手前側に向かって見た背面図である。同図において、ベルトカバー内に突出するカム軸11、12の位置を破線で示している。フロント内側カバー2の上端部は、フロント内側カバー2の上方に配置されたカム軸11、12に沿った形状となっている。フロント内側カバー2の上端部に設けられた裏面シール部材収容溝41内に収容された裏面シール部材42を、シリンダヘッドCHの対応する合わせ面に圧接することにより、フロント内側カバー2とシリンダヘッドCHとの間のシールが形成されている。
カム軸11、12のオイルシール(不図示)からは、カム軸を含む動弁機構からのオイル(エンジンオイル)が僅かずつ漏出する。漏出したオイルがタイミングベルトTBに付着すると、タイミングベルトTBの劣化や破損の原因となり得るため、漏出したオイルを確実かつ速やかにベルトカバー外部に排出するための構造が必要となる。本実施形態では、フロント内側カバー2の裏面シール部材収容溝41を構成する壁部が、漏出したオイルを後述する開口部43まで案内する案内部として機能する。
すなわち、カム軸11、12のオイルシールから漏出したオイルは、直下に配されたフロント内側カバー2の裏面シール部材収容溝41の上側の壁部に落下する。落下したオイルは、裏面シール部材収容溝41に設けられた複数の傾斜面を伝わり、裏面シール部材収容溝41の最下方の位置に形成された開口部43に案内される。
図8は、フロント内側カバー2の開口部43の周辺の構造を示す拡大図である。開口部43は、裏面シール部材収容溝41内に収容された裏面シール部材42の一部を切り欠いた形状とすることで形成されている。裏面シール部材収容溝41の傾斜面を伝わって流れてきたオイルは、開口部43を介してベルトカバーの外部へと排出される。
開口部43の大きさ、すなわち裏面シール部材42に設けられる切り欠きの大きさは、案内されてきたオイルが円滑に通過することが可能な最小限の大きさとすることが望ましい。また、開口部43は、上下方向の開口として形成することが望ましい。このように開口部43の大きさと向きを設定することで、水や塵などの異物が開口部43を介してベルトカバー内部に侵入することを最小限に抑制することができる。
本実施形態においては、開口部43を介した異物の侵入をさらに抑制するため、フロント内側カバー2の開口部43に対向する位置、すなわちフロント内側カバー2の裏面の開口部43の略直下の位置に、異物侵入防止用のリブ44が設けられている。リブ44は、開口部43を下方から側方にかけて覆うように延在していることにより、開口部43を介した異物の侵入を防止する。
なお、フロント内側カバー2がシリンダヘッドCHに組付けられた状態において、リブ44は開口部43を完全に塞いでいるわけではなく、リブ44、裏面シール部材収容溝41、及びシリンダヘッドCHの間には所定量のクリアランスが設定されている。したがって、開口部43から排出されたオイルは、リブ44の縁部を伝わって円滑に外部に排出されることが可能であるとともに、外部からの水や塵などの異物に対しては、リブ44によって開口部43が遮蔽されることにより侵入を効果的に防止することができる。
以上のように、本実施形態によれば、フロント内側カバー2に形成された突出部35の端部上面と、下部外側カバー5の凸状部33の端部上面とが面一に形成され、かつ隣接して配置されていることにより、シール部材32のための平面状の着座部36が形成される。これにより、シール部材32が安定的かつ優れたシール性を有して着座部36に着座することができるので、上部外側カバー4、下部外側カバー5、及びフロント内側カバー2の複合的な合わせ面におけるシール性に優れた内燃機関のベルトカバーのシール構造を提供することができる。
また、本実施形態によれば、上部外側カバー4のシール部材収容溝31の端部と凹状溝34の端部との連続部39において、溝を構成する壁部の下端部が、シール部材32の下端部32aが収容される位置よりも下部外側カバー5側に延在していることにより、シール部材32の下端部32aが溝内に収容されている。これにより、上部外側カバー4の組付け時に、シール部材収容溝31の壁部によってシール部材32の下端部32aの移動や変形が規制され、シール部材32をより安定的かつ優れたシール性を有して着座部36に着座させることができる。
また、本実施形態によれば、カム軸11、12から排出されたオイルは、フロント内側カバー2の裏面に形成された裏面シール部材収容溝41によって開口部43へと案内され、外部に排出されるとともに、外部からの異物がベルトカバー内に侵入することをリブ44によって防止することができる。したがって、カム軸11、12から排出されたオイルを適切に外部に排出するとともに、異物の侵入を効果的に防止することができる内燃機関のベルトカバーのシール構造を提供することができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。前述の実施形態では、クランク軸10からカム軸11、12、13、14へ駆動伝達する伝動帯としてタイミングベルトTBを用いたが、これに限るものではない。例えば、内燃機関1の伝動構造の一例として、タイミングチェーンから成る伝動帯を、スプロケットから成るクランク軸駆動輪とカム軸被動輪に掛け渡すことで構成されるチェーン伝達機構としてもよい。
1…内燃機関
2…フロント内側カバー(内側カバー部材)
4…上部外側カバー
5…下部外側カバー
6…フロント外側カバー(外側カバー部材)
10…クランク軸
11…カム軸
12…カム軸
31…シール部材収容溝
32…シール部材
32a…シール部材の下端部
33…凸状部
34…凹状溝
35…突出部
36…着座部
39…連続部
41…裏面シール部材収容溝(第2シール部材収容溝)
42…裏面シール部材(第2シール部材)
43…開口部
44…異物侵入防止用のリブ
CH…シリンダヘッド
TB…タイミングベルト

Claims (3)

  1. 内燃機関本体のシリンダボア列方向の一端側に配置され、クランク軸とカム軸を駆動連結するタイミングベルトを備えた内燃機関において、前記タイミングベルトを液密状態で収容するベルトカバーのシール構造であって、
    前記タイミングベルトに対して前記内燃機関本体側に配置された内側カバー部材と、
    前記タイミングベルトに対して前記内燃機関本体と反対側に配置され、前記内側カバー部材とともに前記タイミングベルトを液密状態で収容する外側カバー部材と、を備え、
    前記外側カバー部材は、シリンダ軸線方向において、少なくとも上部外側カバーと下部外側カバーに分割されており、
    前記上部外側カバー及び前記内側カバー部材は、外周部に互いに合わさる合わせ面をそれぞれ有し、前記上部外側カバーの当該合わせ面に形成されたシール部材収容溝に収容されたシール部材により、前記シリンダボア列方向の第1シールが形成されており、
    前記上部外側カバー及び前記下部外側カバーは、それらの下端部及び上端部に互いに合わさる上合わせ面及び下合わせ面をそれぞれ有し、当該下合わせ面に形成された凸状部と、当該上合わせ面に形成された、前記凸状部が係合する凹状溝により、前記シリンダ軸線方向の第2シールが形成されており、
    前記第1シールと前記第2シールの境界部において、前記内側カバー部材に、端部上面が前記下部外側カバーの前記凸状部の端部上面と面一である突出部が形成されており、
    前記凸状部の前記端部上面と、前記内側カバー部材の前記突出部の前記端部上面によって、前記シール部材収容溝に収容された前記シール部材の下端部が着座する着座部が形成されていることを特徴とする、内燃機関のベルトカバーのシール構造。
  2. 前記シール部材収容溝の端部と前記凹状溝の端部は互いに連続しており、当該連続部において、溝を形成する壁部の下端部は、前記シール部材の前記下端部よりも前記下部外側カバー側に延在していることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関のベルトカバーのシール構造。
  3. 前記内側カバー部材は、前記カム軸の下方において、少なくとも前記内燃機関のシリンダヘッド側面に取り付けられており、
    前記内側カバー部材の上端部に形成された第2シール部材収容溝に収容された第2シール部材により、前記内側カバー部材と前記シリンダヘッド側面の間に第3シールが形成されており、
    前記第2シール部材収容溝は、前記カム軸から排出されるオイルを案内する案内部を構成し、
    前記第2シール部材の最も下方に位置する部位に、前記案内されたオイルを外部に排出するための開口部が形成され、
    前記内側カバー部材の前記開口部に対向する位置に、異物侵入防止用のリブが設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の内燃機関のベルトカバーのシール構造。
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