JP7469972B2 - 防水シート接合装置および防水シート接合方法 - Google Patents

防水シート接合装置および防水シート接合方法 Download PDF

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Description

本発明は、防水シート接合装置および防水シート接合方法に関する。
近年、建築物の高耐久化が求められるに伴って、多くの建築物の屋上やベランダ等において、防水シートを敷設施工したシート防水構造が採用されている。
このシート防水構造では、躯体としての床部に対する防水シートの敷設において、例えば、2枚の防水シートの縁部同士を上下に重ね合わせて、その重なり部を接着剤によって接合した構成をなすものが知られている。
防水シート同士の重なり部を接着剤により接合する際に、供給装置を用いて前記重なり部に接着剤を供給することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の供給装置は、接着剤を貯留するタンクと、タンクに接続され、接着剤が通過するチューブと、チューブの前記タンクと反対側に位置する先端部に接続され、接着剤を前記重なり部に排出するノズルとを有している。
この供給装置では、タンクに貯留された接着剤を、チューブを介して、ノズルの先端から、防水シート同士の重なり部に供給し、その後、上側に位置する防水シートを表側から、供給装置が備えるローラで転圧することで、防水シート同士の重なり部において、防水シート同士が接合される。
しかしながら、かかる構成の供給装置では、供給装置の自重がかかり、タンクに対する接着剤の貯留等により、この自重が大きくなり過ぎると、防水シート同士の重なり部において、防水シートにシワが生じるという問題があった。
また、このような問題は、特許文献1に記載の供給装置を用いて、タンクに貯留された接着剤を、防水シート同士の重なり部に供給する場合に限らず、接着剤に代えて溶剤を液状材料としてタンクに貯留し、この溶剤を防水シート同士の重なり部に供給して、溶剤により防水シート同士を溶着する場合にも、同様に生じている。
実公平05-012027号公報
本発明の目的は、防水シート接合装置を用いて、防水シート同士の重なり部において防水シート同士を接合する際に、その自重が大きくかかり過ぎることに起因して、重なり部に位置する防水シートにシワが生じるのを的確に抑制または防止することができる防水シート接合装置、および、かかる防水シート接合装置を用いた防水シート接合方法を提供することにある。
このような目的は、下記(1)~(7)に記載の本発明により達成される。
(1) 防水性を有する防水シートを、溶剤または接着剤を含む液状材料を用いて、躯体としての床面に敷設する際に用いられる防水シート接合装置であって、
前記液状材料を前記防水シートに供給する供給系と、
回転可能に支持されたローラを有し、該ローラの回転により前記供給系ごと前進方向に沿って走行する走行系とを備え、
前記防水シートが有する第1防水シートと第2防水シートとを、前記前進方向に沿って、前記第2防水シートを下側として縁部で重ね合わせることで形成された重なり部に前記液状材料を供給することにより、前記第1防水シートと前記第2防水シートとが接合され、
前記供給系により、前記第1防水シートと前記第2防水シートとが重なる前記重なり部に、前記液状材料が供給された後に、前記走行系が備える前記ローラにより、前記液状材料が供給された前記重なり部を、前記第1防水シートの表側から転圧するように構成されており、
前記走行系は、前記ローラを有する第1車体と、
前記ローラを有さず、前記前進方向に直交する方向に互いに対向して並べられ、前記前進方向に回転可能に支持された車輪を有し、前記供給系の少なくとも一部を搭載する第2車体とを備え、
前記第2車体において、対向する前記車輪は、それぞれ、前記前進方向に沿った対をなす車輪走行ラインを走行し、
前記第1車体において、前記ローラは、対をなす前記車輪走行ラインとの間で、前記前進方向に沿った前記重なり部上に位置するローラ走行ラインを走行するよう構成されていることを特徴とする防水シート接合装置。
(2) 前記第1車体は、対向する前記車輪との間において、上下方向に揺動可能に、下方向に向かって付勢された状態で、前記第2車体に連結されている上記(1)に記載の防水シート接合装置。
(3) 前記第1車体により前記防水シートにかかる荷重をA[N]とし、前記第2車体により前記防水シートにかかる荷重をB[N]としたとき、A<Bなる関係を満足し得るよう構成されている上記(1)または(2)に記載の防水シート接合装置。
(4) 対をなす前記車輪走行ラインと前記ローラ走行ラインとは、平行をなしている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の防水シート接合装置。
(5) 前記供給系は、前記液状材料を貯留する貯留部と、
前記貯留部に連通し、前記液状材料が通過する流路と、
前記流路に連通し、前記流路を通過した前記液状材料を前記重なり部に吐出するノズルとを有し、
前記供給系において、少なくとも前記貯留部は、前記第2車体に搭載されている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の防水シート接合装置。
(6) 前記供給系において、前記ノズルは、前記第1車体に搭載されている上記(5)に記載の防水シート接合装置。
(7) 上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の防水シート接合装置を用いて、前記防水シートを接合する接合工程を有することを特徴とする防水シート接合方法。
本発明によれば、防水シート接合装置を用いて、防水シート同士の重なり部において防水シート同士を接合する際に、防水シート接合装置の自重が大きかったとしても、その自重が前記重なり部にかかるのを的確に抑制することができる。そのため、重なり部に位置する防水シートにシワが生じるのを的確に抑制または防止することができる。
本発明の防水シート接合装置の第1実施形態を示す斜視図である。 図1中の矢印A方向から見た側面図である。 図1中の矢印C方向から見た正面図である。 図1中の矢印B方向から見た平面図である。 図1に示す防水シート接合装置の供給系が備えるノズル近傍を部分的に拡大した部分拡大斜視図である。 図1に示す防水シート接合装置が前進している状態を示す垂直部分断面図である。 図1に示す防水シート接合装置が後退している状態を示す垂直部分断面図である。 本発明の防水シート接合装置の第2実施形態を示す部分拡大斜視図である。 本発明の防水シート接合装置の第3実施形態を示す側面図である。 本発明の防水シート接合装置の第4実施形態を示す側面図である。 本発明の防水シート接合装置の第5実施形態を示す垂直部分断面図である。 防水シートの施工状態の一例を示す分解斜視図である。 防水シートの施工状態の一例を示す分解斜視図である。 図12に示す防水シートの施工状態の他の構成例を示す分解斜視図である。
以下、本発明の防水シート接合装置および防水シート接合方法を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の防水シート接合装置は、防水性を有する防水シートを、溶剤または接着剤を含む液状材料を用いて、躯体としての床面に敷設する際に用いられるものであり、前記液状材料を前記防水シートに供給する供給系と、回転可能に支持されたローラを有し、該ローラの回転により前記供給系ごと前進方向に沿って走行する走行系とを備え、前記防水シートが有する第1防水シートと第2防水シートとを、前記前進方向に沿って、前記第2防水シートを下側として縁部で重ね合わせることで形成された重なり部に前記液状材料を供給することにより、前記第1防水シートと前記第2防水シートとが接合され、前記供給系により、前記第1防水シートと前記第2防水シートとが重なる前記重なり部に、前記液状材料が供給された後に、前記走行系が備える前記ローラにより、前記液状材料が供給された前記重なり部を、前記第1防水シートの表側から転圧するように構成されており、前記走行系は、前記ローラを有する第1車体と、前記ローラを有さず、前記前進方向に直交する方向に互いに対向して並べられ、前記前進方向に回転可能に支持された車輪を有し、前記供給系の少なくとも一部を搭載する第2車体とを備え、
前記第2車体において、対向する前記車輪は、それぞれ、前記前進方向に沿った対をなす車輪走行ラインを走行し、前記第1車体において、前記ローラは、対をなす前記車輪走行ラインとの間で、前記前進方向に沿った前記重なり部上に位置するローラ走行ラインを走行するよう構成されている。
かかる構成とすることで、第1車体が有するローラが、ローラ走行ラインを走行する。これに対し、供給系の少なくとも一部が搭載された第2車体が有する、対向に配置された車輪が、それぞれ対をなす車輪走行ラインを走行する。そして、前進方向に沿った重なり部上に対応したローラ走行ラインを、第1車体が有するローラが走行して、ローラにより重なり部を転圧するが、この際に、ローラから防水シートにかかる荷重の大きさを、第2車体が有する車輪から車輪走行ライン上に位置する防水シートにかかる荷重の大きさと独立して、所望の大きさに設定することができる。よって、第1車体すなわちローラにより防水シートにかかる荷重をA[N]とし、第2車体すなわち車輪により防水シートにかかる荷重をB[N]としたとき、A<Bなる関係を満足させることができるようになる。
したがって、この防水シート接合装置を用いて、防水シート同士の重なり部において防水シート同士を接合する際に、防水シート接合装置の自重が大きかったとしても、A<Bなる関係を満足させ得ることから、その自重が大きく重なり部にかかるのを的確に抑制することができる。よって、重なり部に位置する防水シートにシワが生じるのを的確に抑制または防止して、重なり部において第1防水シートと第2防水シートとを接合することができる。以下、この防水シート接合装置について詳述する。
<<防水シート接合装置>>
<第1実施形態>
図1は、本発明の防水シート接合装置の第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1中の矢印A方向から見た側面図、図3は、図1中の矢印C方向から見た正面図、図4は、図1中の矢印B方向から見た平面図、図5は、図1に示す防水シート接合装置の供給系が備えるノズル近傍を部分的に拡大した部分拡大斜視図、図6は、図1に示す防水シート接合装置が前進している状態を示す垂直部分断面図、図7は、図1に示す防水シート接合装置が後退している状態を示す垂直部分断面図、図12は、防水シートの施工状態の一例を示す分解斜視図、図13は、防水シートの施工状態の一例を示す分解斜視図である。
なお、以下では、説明の都合上、図1~図3および図5~図14中の上側、図4中の紙面手前側を「上(または上方)」または「表側」と言う。また、図1~図3および図5~図14中の下側、図4中の紙面奥側を「下(または下方)」または「裏側」と言う。さらに、図1、図5、図8および図12~図14中の斜め左下側、図2、図6、図7、図9、図10および図11中の左側、図3中の紙面前方側、図4中の下側を「前(または前方)」と言う。また、図1、図5、図8および図12~図14中の斜め右上側、図2、図6、図7、図9、図10および図11中の右側、図3中の紙面後方側、図4中の上側を「後(または後方)」と言う。また、図1~図11に示すように、互いに直交する3軸をX軸、Y軸およびZ軸とする。また、X軸とY軸を含むXY平面が水平となっており、Z軸が鉛直となっている。
図1に示す防水シート接合装置1(以下単に「接合装置」と言うこともある)は、防水性を有する防水シート100を、液状材料としての溶剤Q(可溶性溶剤)または接着剤を用いて、防水シート100の重なり部101において、接合する際に用いられる装置であるが、本実施形態では、溶剤Qを用いて溶着により防水シート100を接合する場合について説明する。
また、防水シート100は、躯体に対して敷設(施工)されるが、この躯体としては、特に限定されず、例えば、屋上やベランダ等が挙げられ、この躯体としての床面(床部)に対して、接合装置1を用いて防水シート100が敷設(施工)される。
さらに、接合装置1を用いて、防水シート100同士が縁部において重なる重なり部101で接合して、躯体の床面に敷設される防水シート100の敷設態様としては、特に限定されず、例えば、図12や図13に示す態様がある。
図12に示す態様では、帯状をなす防水シート100(以下「防水シート100A」と言うこともある)と、防水シート100Aよりも幅が大きい2枚の帯状をなす防水シート100(以下「防水シート100B」と言うこともある)とを備えている。防水シート100同士が間を開けて隣り合って、躯体の床面に、平行に敷設されている。防水シート100Aは、防水シート100同士の間を埋めるように、上側から敷設されている。そして、防水シート100Aと各防水シート100Bとは、互いの縁部が重なることで、互いに平行となっている2つの重なり部101を形成している。これら重なり部101が接合しろとなって、接合装置1を用いて接合されることで、防水シート100が床面に敷設される。すなわち、躯体としての床面(床部)が防水シート100で被覆され、これにより、躯体の床面に防水が施される。
なお、図12に示す態様では、防水シート100Bを、断熱パネル150B、すなわち、いわゆる「塩ビ鋼板」等に代えることもできる。具体的には、図14に示すように、断熱パネル150Bは、隣り合う2つのものが、これら同士の間を開けることなく、縁部同士を突き合わせるようにして配置され、この状態で、母屋160に固定されている。そして、2つの断熱パネル150Bの縁部同士を突き合わせることで形成された境界部151を覆うように、耐火シート155が接合され、さらに、境界部151の耐火シート155が接合された領域を包含するように、防水シート100Aが接合されている。この断熱パネル150B同士の境界部151に対する、耐火シート155を介した防水シート100Aの接合に接合装置1が用いられ、この防水シート100Aの接合により、母屋160に断熱パネル150Bを敷設することで形成された床面に防水が施される。
ここで、断熱パネル150Bは、内層がガルバリウム鋼板(登録商標)やステンレス鋼板等の各種鋼板(金属板)や断熱層からなる基板で構成され、最外層が防水シート100Bと同様に防水性を有するシート(防水シート)で構成された防水層(塩ビ層)からなるものである。すなわち、本発明では、基板上に形成された防水層をも、防水シート100B(第2防水シート)と言うこととする。すなわち、図14に示す態様では、基板上に形成された防水層と、防水シート100Aとの接合に、接合装置1が用いられる。
なお、図14に示す、2つの断熱パネル150Bのうちの何れか一方は、母屋160等の構成によっては、防水シート100Bで構成することもできる。
また、図12に示す態様では、2つの防水シート100B同士の間を開けて、2つの防水シート100B同士を隣り合うように配置したが、これに限定されず、図14に示すように、2つの断熱パネル150B(換言すれば防水シート100B)は、これら同士の間を開けることなく、2つの断熱パネル150Bの縁部同士を突き合わせるようにして配置させることもできる。
図13に示す態様では、躯体の床面に平行となるように敷設された、帯状をなす2つの防水シート100同士(以下、上側に位置するものを「防水シート100A」、下側に位置するものを「防水シート100B」と言うこともある)が縁部で重なり合うことで重なり部101(重ね合わせ部)を形成している。そして、この重なり部101が接合しろとなって、接合装置1を用いて接合されることで、防水シート100が床面に敷設される。すなわち、躯体としての床面(床部)が防水シート100で被覆され、これにより、躯体の床面に防水が施される。
なお、図13に示す態様では、2つの防水シート100Bのうちの下側の防水シート100Bを、前述した断熱パネルに代えてもよい。
また、本実施形態では、一例として、図12に示す態様の防水シート100の敷設により形成された、互いに平行となっている重なり部101の接合に接合装置1を用いる場合について説明する。
さらに、床面に敷設される防水シート100の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニルのような塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、ポリ塩化ビニルであるのが好ましい。ポリ塩化ビニルは、溶剤溶着性に優れる。そのため、接合装置1から供給される溶剤Qを溶着により防水シート100同士を接合することで、接合された防水シート100同士の密着性を向上させることができる。
上記のような、躯体としての床面に対する防水シート100の敷設に、本発明の防水シート接合装置1が用いられ、この接合装置1は、図1に示すように、溶剤Qを防水シート100に供給する供給系10と、供給系10ごと走行する走行系9とを備えている。以下、接合装置1が備える各部の構成について説明する。
走行系9は、第1車体91Aと、第2車体91Bと、第2車体91Bの上部に支持、固定されたハンドル93とを有している。
第2車体91Bは、フレーム94Bと、第2車体91Bの下部に回転可能に支持された4つの車輪92Bとを備えている。
フレーム94Bは、2つの側板611と1つの前板612と1つの後板613と1つの中板614とで構成され、これらのうち2つの側板611は、X軸方向に延びる長尺物であり、Y軸方向に並べられ、間隙を介して互いに対向して配置されている。また、前板612、後板613および中板614は、それぞれ、Y軸方向に延びる長尺物であり、前板612は、側板611の前方側の端部(先端)に配置され、また、後板613は、側板611の後方側の端部(基端)に配置され、さらに、中板614は、側板611の中央部に配置されており、2つの側板611を、これらを介して接合している。これにより、フレーム94Bは、中央部にY軸方向に延びる梁を備える、四角形状をなす枠体を構成している。
フレーム94Bには、図1に示すように、その4角に、2対の車輪92Bが対をなすもの同士がY軸方向において対向するように配置され、各車輪92Bは、X軸方向に回転可能にフレーム94Bに支持されている。そして、各車輪92Bが回転することにより、接合装置1は、第2車体91Bに搭載された供給系10ごと走行することができる。例えば、図6に示すように、各車輪92Bが矢印β92方向に回転した場合には、接合装置1を矢印α1方向(+X軸方向;前進方向)に前進させることができる。また、図7に示すように、各車輪92Bが矢印β92と反対方向の矢印β92’方向に回転した場合には、接合装置1を矢印α2方向(-X軸方向)に後退させることができる。そして、接合装置1の矢印α1方向への前進および矢印α2方向への後進の際に、対向する車輪92Bは、それぞれ、X軸方向(前進方向)に沿った対をなす車輪走行ラインLkを走行する。より詳しくは、Y軸方向において対向する車輪92Bのうち+Y軸方向側に位置する車輪92Bは、車輪走行ラインLk1を走行し、-Y軸方向側に位置する車輪92Bは、車輪走行ラインLk2を走行する。
第1車体91Aは、本実施形態において、Y軸方向において対向する車輪92B同士の間、すなわち、X軸方向に沿った対をなす車輪走行ラインLk同士の間において、Y軸方向に並べて、2つ配置されており、この位置で、第2車体91Bに連結されている。
また、2つの第1車体91Aは、それぞれ、X軸方向に並べて配置された3つの押圧部94と、3つの押圧部94を連結する連結板95とを有している。
なお、一方が+Y軸方向側、他方が-Y軸方向側に配置される2つの第1車体91Aは、それぞれ、図1、図3、図4に示すように、配置位置が異なること以外は、基本的に同じ構成である。そのため、以下、+Y軸方向側に位置する第1車体91Aについて代表的に説明する。また、3つのうち1つが連結板95の+X軸方向側の端部、1つが連結板95の-X軸方向側の端部、さらに1つが連結板95の-X軸方向側の中央部に連結される3つの押圧部94は、それぞれ、図1~図4に示すように、配置位置が異なること以外は、基本的に同じ構成である。そのため、以下、+X軸方向側の端部に位置する押圧部94について代表的に説明する。
第1車体91Aにおいて、押圧部94は、フレーム94Aと、押圧部94の下部に回転可能に支持された複数(本実施形態では、8つ)のローラ92Aとを備えている。
フレーム94Aは、2枚の側板942を有している。2枚の側板942は、Y軸方向に並べられ、間隙を介して互いに対向して配置されている。
フレーム94Aには、図2、図3に示すように、2枚の側板942の間に、複数のローラ92Aが配置されている。各ローラ92Aは、その幅が重なり部101の幅を包含し得る大きさに設定されており、回転可能に2つの側板942に支持されている。そして、各ローラ92Aが回転することにより、第1車体91Aは、第2車体91Bとともに走行し、これにより、接合装置1は、供給系10ごと走行する。例えば、図6に示すように、各車輪92Bが矢印β92方向に回転した場合には、各ローラ92Aも同様に矢印β92方向に回転し、その結果、接合装置1を矢印α1方向に前進させることができる。また、図7に示すように、各車輪92Bが矢印β92と反対方向の矢印β92’方向に回転した場合には、各ローラ92Aも同様に矢印β92’方向に回転し、その結果、接合装置1を矢印α2方向に後退させることができる。そして、接合装置1の矢印α1方向への前進および矢印α2方向への後進の際に、ローラ92Aは、対向する車輪92Bが走行する対をなす車輪走行ラインLk同士の間において、X軸方向に沿ったローラ走行ラインLsを走行する。このローラ92Aが走行する位置が、防水シート100Bと防水シート100Aとが縁部において重なることで形成された重なり部101に対応しており、供給系10により溶剤Qが供給された後に、この重なり部101を、ローラ92Aにより、防水シート100Aの表側から転圧することにより、防水シート100Aと防水シート100Bとを接合することができる。
なお、図1、図4に示すように、第2車体91Bに連結された2つの第1車体91Aのうち、+Y軸方向側に位置する第1車体91Aが備えるローラ92Aは、2つのローラ走行ラインLsのうち、+Y軸方向側に位置するローラ走行ラインLs1を走行し、-Y軸方向側に位置する第1車体91Aが備えるローラ92Aは、-Y軸方向側に位置するローラ走行ラインLs2を走行する。
また、フレーム94Aに配置されるローラ92Aの配置数は、図2に示す構成では、+X軸方向側の端部に位置する押圧部94において、8つであるが、+X軸方向側の中央部に位置する押圧部94では、9つになっており、その数に限定されない。
連結板95は、X軸方向に延びる長尺物であり、重なり部101に沿うように配置され、連結部材95Aを介して、連結板95の両端部および中央部の3箇所において、それぞれ、押圧部94が連結されている。そして、この連結板95が第2車体91Bに連結されており、これにより、押圧部94は、連結板95と連結部材95Aを介して、第2車体91Bに固定される。すなわち、第1車体91Aが第2車体91Bに固定される。
連結部材95Aは、連結板95と押圧部94とに対して上下方向に摺動可能に連結された軸部951と、コイル状(ばね状)とされ、内側に軸部951が挿通されたコイル部952とを有している。そして、軸部951は、連結板95と押圧部94とに対して、コイル部952のばね力に抗した状態で連結されている。
かかる構成をなしている連結部材95Aにより、押圧部94を連結板95に対して、上下方向(Z軸方向)に揺動可能に、下方向(-Z軸方向)に向かって付勢することができる(図2、図3参照)。
よって、連結部材95Aが第2車体91Bに固定されていることから、押圧部94すなわち第1車体91Aは、第2車体91Bに対して、上下方向(Z軸方向)に揺動可能に、下方向(-Z軸方向)に向かって付勢されることとなる。したがって、第1車体91Aが備えるローラ92Aで防水シート100Aを、その表側から転圧することで防水シート100Aと防水シート100Bとを接合する際に、付勢力が異なるコイル部952を軸部951に挿通することで、防水シート100Aに掛かる荷重の大きさを所望の大きさに設定することができるが、その詳細については後に説明する。
なお、走行系9において、複数のローラ92Aまたは車輪92Bのうちのいずれかは、起動輪、転輪、遊動輪(誘導輪)として機能し、これらを囲むように設置された無限軌道をさらに有する構成となっていてもよい。この構成の場合、接合装置1は、起動輪によって無限軌道を駆動させて、走行することができる。
ハンドル93は、第2車体91Bにおけるフレーム94Bが有する中板614から上方に向かって突出して設けられたポール96に支持、固定されている。防水シート100の接合作業を行なう作業者は、ハンドル93を把持して、そのまま接合装置1を矢印α1に押して前進させたり(図6参照)、または、接合装置1を矢印α2に引いて後退させたり(図7参照)する操作を行うことができる。
供給系10は、防水シート100、より具体的には防水シート100Aと防水シート100Bとが重なる重なり部101に溶剤Qを供給する構造体である。
供給系10は、+Y軸方向側に配置された第1車体91Aに対応して設けられた供給部10Aと、-Y軸方向側に配置された第1車体91Aに対応して設けられた第1車体91Aに対応して設けられた供給部10Bとで構成されている。供給部10Aと供給部10Bとは、配置箇所が異なること以外は、同じ構成であり、個別に設けられている。そのため、以下、供給部10Aについて代表的に説明する。なお、本実施形態では、図4に示すように、フレーム94Bの中央部におけるX軸方向に沿った仮想線VLを想定した場合、供給部10Aと供給部10Bとは、仮想線VLに関して対称的に配置されている。
図1~図4に示すように、供給部10Aは、溶剤Qを貯留する貯留部2と、貯留部2に連通し、貯留部2からの溶剤Qが通過する流路3と、流路3を通過する溶剤Qの流量を調整する流量調整部4と、流路3に連通し、流路3を通過した溶剤Qを防水シート100同士が重なる重なり部101に供給(吐出)するノズル5と、流路3内の溶剤Qをノズル5側に向かって送り出すポンプ6と、動力をポンプ6に伝達する力伝達部7とを有している。なお、供給部10Aが有する各部は、供給部10Bに対して、前述の通り、個別に設けられるが、貯留部2は、共有のものとして設けられている。
かかる構成をなす供給部10Aにおいて、本実施形態では、供給部10Aを構成する各部のうち、貯留部2と、流路3と、ポンプ6と、力伝達部7とが、第1車体91Aおよび第2車体91Bのうち、第2車体91B上に配置され、また、ノズル5が第1車体91A上に配置されている。以下、この供給部10Aを構成する各部について説明する。
貯留部2は、本実施形態では、図1に示すように、円筒状をなすタンクで構成されている。なお、タンクには、外部と連通する通気孔があるのが好ましい。
また、貯留部2は、フレーム94Bの上方に向かって突出して設けられた支柱943に固定されており、これにより、第2車体91B上に配置されている。
この貯留部2は、供給部10Aだけではなく、供給部10Bと共有のものとして設けられている。これにより、接合装置1を用いた防水シート100同士の接合の途中で、供給部10Aもしくは供給部10Bのいずれか一方、すなわち、2つの重なり部101のうちのいずれか一方に、溶剤Qが供給されなくなるのを確実に防止することができる。
貯留部2には、重なり部101に供給されることで、重なり部101で防水シート100同士(防水シート100Aと防水シート100Bと)を溶着させるために用いられる、溶剤Qが貯留されている。この溶剤Qとしては、特に限定されないが、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、ニトロベンゼン、四塩化炭素、ピリジン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン類、トルエン、メチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、中でも、テトラヒドロフランであることが好ましい。テトラヒドロフランは、揮発性に優れ、各種樹脂材料が溶解性を示す。そのため、防水シート100同士を溶着させるために用いる溶剤として好ましい。
流路3は、貯留部2の底部21に、液密的に接続されており、この状態で、第2車体91B上に配置されている。
この流路3は、貯留部2に連通し、溶剤Qが通過する金属製または樹脂製のパイプで一部または全部を構成することができる。
なお、流路3は、本実施形態では、複数本のパイプが継手を介して接続され、また、パイプは、その長手方向の途中が1箇所または複数箇所で屈曲または湾曲しており、ポンプ6と流量調整部4とを介して、貯留部2とノズル5とを連結しており、溶剤Qを貯留部2からノズル5に供給する流路を構成している。
ノズル5は、流路3の貯留部2と反対側の先端部に、液密的に接続されており、この状態で、第1車体91Aに配置されている。
このノズル5は、本実施形態では、図5に示すように、偏平形状をなす金属製の中空体で構成され、流路3に連通している。
なお、ノズル5には、当該ノズル5を補強する補強材が設けられていてもよい。
また、ノズル5は、図5に示すように、後方、すなわち、-X軸方向側に向かって開口し、流路3を通過した溶剤Qを、防水シート100同士の重なり部101に吐出する吐出口51を有している。そして、吐出口51から吐出された溶剤Qは、防水シート100同士、すなわち防水シート100Aと防水シート100Bとの接合に供される。吐出口51の形状は、図5に示す構成ではY軸方向に沿ったスリット状となっているが、防水シート100同士の重なり部101に供給し得るものであれば、これに限定されない。なお、ノズル5は、XY平面と平行に+Y軸方向側に位置するものが-Y軸方向側に向かって突出し、-Y軸方向側に位置するものが+Y軸方向側に向かって突出している。
そして、図1、図5に示すように、ノズル5は、溶剤Qを吐出する際には、防水シート100Aの幅方向の一方側、すなわち、+Y軸方向側から、上側の防水シート100Aの裏側(防水シート100Aと防水シート100Bとの間)に挿入される。
供給部10Aは、このようなノズル5を有し、このノズル5から溶剤Qを吐出することで、防水シート100同士の重なり部101に溶剤Qが供給される。
なお、供給部10Aが有するノズル5の設置数は、本実施形態では、1つであるが、これに限定されず、例えば、2つ以上であってもよい。
接合装置1(本発明の防水シート接合装置)を、矢印α1に押して前進させると、接合装置1の前進方向において、ノズル5は、押圧部94すなわち各ローラ92Aよりも前方に配置されている。そのため、供給部10Aによりノズル5を介して溶剤Qが供給された後に、防水シート100同士を、重なり部101において、走行系9(押圧部94)が備えるローラ92Aにより、その表側から転圧することができる(図1~図5参照)。この転圧により、溶剤Qの供給により溶融した防水シート100同士が、重なり部101において、接合されることとなる。その結果、重なり部101における、防水シート100Aと防水シート100Bとの間の防水性が確保されることとなる。以上のような接合装置1を用いた、ノズル5を介した重なり部101への溶剤Qの供給と、この溶剤Qの供給の後のローラ92Aによる防水シート100Aの転圧とにより、接合装置1を用いた防水シート100を接合する接合工程が構成される。
ここで、上記のような防水シート接合装置1(本発明のシート防水接合装置)を用いた重なり部101における防水シート100同士の接合では、図1、図5に示すように、供給部10Aの一部である貯留部2とポンプ6と力伝達部7とを搭載する第2車体91Bにおいて、対向する車輪92Bは、それぞれ、X軸方向(前進方向)に沿った対をなす車輪走行ラインLkを走行する。これに対して、走行系9において、第1車体91Aの押圧部94が備えるローラ92Aは、対をなす車輪走行ラインLkの間で、重なり部101上に沿った、車輪走行ラインLkに対して平行となっているローラ走行ラインLsを走行して、防水シート100A(第1防水シート)の表側を転圧する。
このように、ローラ92Aと車輪92Bとが、互いに平行となっている異なるラインL、Lを走行し、さらに、ローラ92Aを備える押圧部94を有する第1車体91Aは、車輪92Bを備える第2車体91Bに対して、第1車体91Aが有する連結板95と連結部材95Aの作用により、上下方向(Z軸方向)に揺動可能に、下方向(-Z軸方向)に向かって付勢されている。これにより、第1車体91Aが備えるローラ92Aで防水シート100Aを、その表側から転圧することで防水シート100Aと防水シート100Bとを接合する際に、付勢力が異なるコイル部952を軸部951に挿通することで、防水シート100Aに掛かる荷重の大きさを所望の大きさに設定することができる。したがって、第1車体91Aにおいて、押圧部94が有するローラ92Aにより防水シート100Aにかかる荷重をA[N]とし、第2車体91Bが有する車輪92Bにより防水シート100Bにかかる荷重をB[N]としたとき、A<Bなる関係を満足し得るようになっていると言える。
そのため、重なり部101において、防水シート100Aの表側からローラ92Aで転圧する際に、例えば、貯留部2に満量の溶剤Qが貯留されていたとしても、重なり部101に大きな荷重が付与されること、すなわち、第1車体91Aの自重が大きくなり過ぎるのを、確実に防止することができる。よって、重なり部101における防水シート100同士の接合の際に、重なり部101に位置する防水シート100Aにシワが生じるのを的確に抑制または防止することができる。
また、本実施形態では、第1車体91Aにおいて、押圧部94を備えるローラ92Aは、ローラ走行ラインLs上に位置する重なり部101を走行し、第2車体91Bにおいて対向する車輪92Bは、対をなす車輪走行ラインLk上を走行しているが、車輪走行ラインLkは、防水シート100B(第2防水シート)側に位置している。すなわち、車輪92Bは、下側に位置する防水シート100B上を走行している。第2車体91Bが備える車輪92Bは、上側に位置する防水シート100A上および下側に位置する防水シート100B上のうち、いずれを走行してもよいが、上記のように、下側に位置する防水シート100B上を走行する構成とすることにより、重なり部101において、上側に位置する防水シート100Aに、シワが生じるのをより的確に抑制または防止することができる。
さらに、第1車体91Aにおいて、押圧部94が有するローラ92Aにより防水シート100Aにかかる荷重A[N]と、第2車体91Bが有する車輪92Bにより防水シート100Bにかかる荷重B[N]とは、A<Bなる関係を満足し得るように構成されていれば良いが、2A<Bなる関係を満足し得るように構成されているのが好ましく、5A<Bなる関係を満足し得るように構成されているのがより好ましい。ここで、貯留部2に満量の溶剤Qが貯留されたり、ポンプ6や力伝達部7の構成の複雑化により供給部10Aの重さが大きくなることにより、供給部10Aを搭載する第2車体91Bの自重が大きくなることがあるが、上記関係を満足し得るように構成されていることにより、重なり部101において、防水シート100Aの表側からローラ92Aで転圧する際に、第1車体91Aの自重が大きくなり過ぎるのを、確実に防止することができる。そのため、重なり部101における防水シート100同士の接合の際に、重なり部101に位置する防水シート100Aにシワが生じるのを的確に抑制または防止することができる。
また、第1車体91Aにおいて、押圧部94が有するローラ92Aにより防水シート100Aにかかる荷重A[N]は、前述の通り、防水シート100Aに、シワが生じるのを抑制されている大きさに設定されていればよいが、具体的には、1つのローラ92Aにかかる荷重の大きさが、50g/ローラ以上600g/ローラ以下であることが好ましく、100g/ローラ以上250g/ローラ以下であることがより好ましい。これにより、重なり部101において、上側に位置する防水シート100Aに、シワが生じるのをより的確に抑制または防止することができる。
さらに、第1車体91Aは、3つの押圧部94を有しているが、3つのうち連結板95の+X軸方向側の端部に位置する押圧部94と、連結板95の-X軸方向側の端部に位置する押圧部94、および、連結板95の-X軸方向側の中央部に位置する押圧部94とでは、連結板95の+X軸方向側の端部に位置する押圧部94が有するローラ92Aにより防水シート100Aにかかる荷重が、他の2つの押圧部94が有するローラ92Aにより防水シート100Aにかかる荷重よりも小さく設定されていることが好ましい。すなわち、ローラ92Aが走行するローラ走行ラインLsにおいて前方側に位置する押圧部94が有するローラ92Aにより防水シート100Aにかかる荷重をA1[N]とし、後方側に位置する2つの押圧部94が有するローラ92Aにより防水シート100Aにかかる荷重をA2[N]としたとき、A1<A2なる関係を満足するのが好ましく、2A1<A2なる関係を満足するのがより好ましい。このように、前方側に位置する押圧部94が有するローラ92Aにより弱く押圧した後に、後方側に位置する押圧部94が有するローラ92Aにより強く押圧する構成とすることで、重なり部101において、上側に位置する防水シート100Aに、シワが生じるのをより的確に抑制または防止することができる。
また、図4に示すように、流路3は、ノズル5をZ軸、すなわち、鉛直軸回りに矢印β方向と矢印β’方向とに回動可能に支持する回動支持部31を有している。これにより、ノズル5を上側に位置する防水シート100Bの裏側に挿入する際には、ノズル5を矢印β方向に回動させて、その挿入操作を容易に行うことができる。また、ノズル5を防水シート100Bの裏側から抜去する際には、ノズル5を矢印β’方向に回動させて、その抜去操作を行うことができる。このようにノズル5の挿入、抜去操作を迅速かつ円滑に行うことができる。
回動支持部31の構成としては、特に限定されず、例えば、流路3を構成する金属製のパイプを、Z軸回りに相対的に回転する外パイプと内パイプとし、この相対的な回転により、ノズル5をZ軸回りに回動させるよう構成されたものとすることができる。
流量調整部4は、流路3の途中に設けられ、この状態で、第1車体91A上に配置されている。
流量調整部4は、例えば、可変絞り弁で構成することができる。これにより、流量調整部4は、絞り開度を変えることによって、流路3を通過する溶剤Qの流量を無段階に調整することができる。このような流量調整部4により、ノズル5から溶剤Qを過不足なく供給することができる。
なお、流量調整部4は、手動操作により溶剤Qの流量調整を行うよう構成されていてもよいし、または、例えば溶剤Qの粘度等の諸条件に基づいて自動的に溶剤Qの流量調整を行うよう構成されていてもよい。
ポンプ6は、流路3の途中の流量調整部4よりも上流側に配置されており、この状態で、第2車体91B上に配置されている。
このポンプ6は、流路3内の溶剤Qを貯留部2側からノズル5側に向かって送り出すものである。本実施形態では、ポンプ6は、歯車ポンプで構成されている。歯車ポンプとしては、外接歯車ポンプや内接歯車ポンプ等を用いることができるが、外接歯車ポンプを用いるのが好ましい。
図6、図7に示すように、外接歯車ポンプであるポンプ6は、互いに噛み合う2つの歯車、すなわち、駆動歯車61(第1歯車)と、駆動歯車61に噛み合う従動歯車62(第2歯車)と、駆動歯車61および従動歯車62を収納するハウジング63とを有している。
駆動歯車61は、力伝達部7を介して、車輪92Bの回転力が伝達されて回転する。また、従動歯車62は、駆動歯車61と噛み合っており、駆動歯車61からの回転力が伝達されて、駆動歯車61と反対方向に回転することができる。
なお、駆動歯車61および従動歯車62は、それぞれ、平歯車で構成されている。また、平歯車の形状および寸法(JIS B 1721に規定)は、駆動歯車61および従動歯車62の双方とも同じとなっている。
ハウジング63は、内側に、ポンプ室631を構成している。ポンプ室631内には、駆動歯車61および従動歯車62が回動可能に支持されている。
ポンプ6としては、前述したように本実施形態では歯車ポンプを用いているが、これに限定されず、例えば、チューブポンプやダイヤフラムポンプ等の各種ポンプも用いることができる。
前述したように、フレーム94Bには、2対の車輪92Bが配置されている。そして、図6、図7に示すように、接合装置1では、これら複数の車輪92Bのうちの1つの車輪92B(以下「車輪92BA」と言うこともある)の回転力を、力伝達部7を介して、ポンプ6に伝達することができる。
この力伝達部7は、ポンプ6と車輪92BAとの間に位置しており、これにより、第2車体91B上に配置されている。以下、力伝達部7について説明する。
力伝達部7は、車輪92BAと同心的に連結、固定された第1プーリ71と、ポンプ6の駆動歯車61と同心的に連結、固定された第2プーリ72と、第1プーリ71と第2プーリ72と間に配置された第3プーリ73とを有している。なお、第3プーリ73は、大径プーリ731と、大径プーリ731と同心的に連結、固定され、大径プーリ731よりも小径の小径プーリ732とで構成されている。
また、力伝達部7は、第1プーリ71と第3プーリ73の大径プーリ731とに掛け回された第1タイミングベルト74と、第2プーリ72と第3プーリ73の小径プーリ732とに掛け回された第2タイミングベルト75とを有している。
このように、車輪92BAと、ポンプ6の駆動歯車61(ポンプ6が有する2つの歯車のうちの一方の歯車)とは、複数のプーリおよびタイミングベルトを介して、連結された状態となっている。
なお、力伝達部7が有するプーリおよびタイミングベルトの設置数は、本実施形態での設置数に限定されない。
また、力伝達部7は、プーリおよびタイミングベルトの他に、さらに他の部材を有していてもよい。この場合、力伝達部7は、例えば、複数の歯車が噛み合って構成された減速機を有していてもよい。
そして、図6に示すように、防水シート100同士の重なり部101にノズル5を挿入した状態で、接合装置1(走行系9)が矢印α1方向に前進したときには、第1プーリ71が車輪92BAとともに、車輪92BAの回転方向(矢印β92)と同方向の矢印β71方向に回転する。第1プーリ71の回転力は、第1タイミングベルト74を介して、第3プーリ73の大径プーリ731に伝達される。これにより、大径プーリ731は、小径プーリ732とともに、矢印β73方向に回転する。また、小径プーリ732の回転力は、第2タイミングベルト75を介して、第2プーリ72に伝達される。
これにより、第2プーリ72は、駆動歯車61とともに、矢印β61方向に回転する(正転する)。また、駆動歯車61の回転力は、従動歯車62に伝達される。これにより、従動歯車62は、矢印β62方向に回転する。このように、駆動歯車61と従動歯車62とが一括して回転した(正転している)状態となることにより、溶剤Qを貯留部2からノズル5まで送り出す力を生じさせることができる。これにより、ノズル5から溶剤Qが吐出されて、重なり部101において防水シート100Bを溶融状態とすることができる。
また、前述したように、溶剤Qの吐出後には、重なり部101において防水シート100同士が各ローラ92Aで転圧される(図1、図5参照)。これにより、重なり部101において防水シート100同士が接合される。
この接合作業終了後、ノズル5が防水シート100同士の間から抜去される。
また、ノズル5の抜去後、図7に示すように、接合装置1(走行系9)が矢印α2方向に後退したときには、第1プーリ71が車輪92BAとともに、車輪92BAの回転方向(矢印β92’)と同方向の矢印β71’方向に回転する。第1プーリ71の回転力は、第1タイミングベルト74を介して、第3プーリ73の大径プーリ731に伝達される。これにより、大径プーリ731は、小径プーリ732とともに、矢印β73と反対の矢印β73’方向に回転する。また、小径プーリ732の回転力は、第2タイミングベルト75を介して、第2プーリ72に伝達される。これにより、第2プーリ72は、駆動歯車61とともに、矢印β61と反対の矢印β61’方向に回転する(反転する)。また、駆動歯車61の回転力は、従動歯車62に伝達される。これにより、従動歯車62は、矢印β62と反対の矢印β62’方向に回転する。このように、駆動歯車61と従動歯車62とが一括して回転した(反転している)状態となることにより、溶剤Qを貯留部2からノズル5まで送り出す力が消失する。これにより、ノズル5からの溶剤Qの吐出が停止される。
以上のように、接合装置1は、ポンプ6を電力供給で作動させるのではなく、力伝達部7が、走行時の車輪92BAの回転力を、ポンプ6を作動させる動力として、ポンプ6に伝達するよう構成されている。そして、接合装置1が前進しているときには、ノズル5から溶剤Qを吐出することができる。一方、接合装置1が後退しているときには、ノズル5からの溶剤Qの吐出が停止する。このように、接合装置1では、この接合装置1の前進と後退とを切り換えるという簡単な動作で、溶剤Qの吐出(供給)とその停止とを容易に操作することができる。
また、前進時の車輪92BAの回転力が一定であれば、ポンプ6の作動状態も一定に安定する。これにより、貯留部2内の溶剤Qの貯留量によらず、ノズル5から排出される溶剤Qの排出量を一定にすることができる。これにより、防水シート100Bの長手方向に沿って、重なり部101における接合強度を均一な大きさに設定することができ、よって、施工品質が安定する。
なお、貯留部2に貯留された溶剤Qを、サイフォンの原理により、ノズル5を介して、防水シート100同士の重なり部101に供給し得る場合には、供給部10Aは、ポンプ6と、力伝達部7とが省略されたものであってもよい。
<第2実施形態>
図8は、本発明の防水シート接合装置の第2実施形態を示す部分拡大斜視図である。
以下、この図を参照して本発明の防水シート接合装置および防水シート接合方法の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、走行系の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図8に示すように、本実施形態では、走行系9は、防水シート100Aに撚れや蛇行(曲り)が生じた場合、その撚れや蛇行を矯正する矯正機構8をさらに備えている。矯正機構8は、+Y軸方向側の第1車体91Aが備える押圧部94に支持された第1矯正機構81Aと、-Y軸方向側の第1車体91Aが備える押圧部94に支持された第2矯正機構81Bとで構成されている。第1矯正機構81Aと第2矯正機構81Bとは、配置箇所が異なること以外は、同じ構成であるため、以下、第1矯正機構81Aについて代表的に説明する。
第1矯正機構81Aは、2本のアーム82と、2本のアーム82同士を連結する連結部83と、連結部83に支持されたガイド部84とを有している。
2本のアーム82同士は、長尺状をなし、Y軸方向に離間して配置されている。各アーム82は、前方、すなわち、+X軸方向側に向かって突出しており、押圧部94に片持ち支持されている。
なお、各アーム82は、X軸方向と平行な矢印β82に沿って移動可能に支持されているのが好ましい。これにより、各アーム82を押圧部94に対して出没させることができ、よって、防水シート100Bの状態等の諸条件に応じて、ガイド部84(矯正機構8)のX軸方向の位置調整を行うことができる。
連結部83は、2本のアーム82同士を複数箇所で連結する連結棒831で構成されている。各連結棒831は、アーム82の長手方向に沿って、間隔を置いて配置されている。なお、連結棒831の設置数は、本実施形態では3本であるが、これに限定されず、例えば、1本、2本または4本以上であってもよい。
3本の連結棒831のうちの前方に位置する2本の連結棒831には、ガイド部84が支持されている。ガイド部84は、2本の連結棒831の間に架設された支持体841と、支持体841に回転可能に支持されたガイドローラ842とを有している。
そして、防水シート100Aに撚れや蛇行(曲り)等の変形が生じている場合、接合装置1は、前進しつつ、ガイドローラ842によって、その変形を矯正することができる。これにより、防水シート100Aが防水シート100Bと接合される前に、防水シート100Aの変形を解消することができる。よって、防水シート100Aは、変形が解消された状態で、防水シート100Bと正確に接合されることとなる。
なお、ガイド部84は、Y軸方向と平行な矢印β84に沿って移動可能に支持されているのが好ましい。これにより、防水シート100Aの幅に応じて、ガイドローラ842のY軸方向の位置調整を行うことができる。
<第3実施形態>
図9は、本発明の防水シート接合装置の第3実施形態を示す側面図である。
以下、この図を参照して本発明の防水シート接合装置および防水シート接合方法の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、走行系9の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図9に示すように、本実施形態では、走行系9は、接合装置1の走行速度を検出する検出部97と、検出部97の検出結果を表示する表示部98とを有している。
検出部97としては、特に限定されず、例えば、前記複数のローラ92Aのうちの1つのローラ92Aの回転速度に比例した周波数の信号を発生させる信号発生部と、信号発生部で発生した信号に基づいて、接合装置1の走行速度を演算する演算部とを有する電磁式回転検出器等を用いることができる。
なお、検出部97は、ローラ92Aの回転数に基づいて、接合装置1の走行速度を検出するよう構成されていてもよい。
表示部98は、ケーブル99を介して、検出部97と電気的に接続されたゲージ(スピードメータ)である。この表示部98は、検出部97の検出結果としての接合装置1の走行速度を、デジタル式に表示するよう構成されたものであってもよいし、アナログ式に表示するよう構成されたものであってもよい。
ノズル5からの溶剤Qの吐出量は、接合装置1の走行速度に比例する傾向にある。そこで、検出部97と表示部98とを有する構成により、できる限り防水シート100の接合に適した速度で、接合装置1を安定して走行させることができる。これにより、施工品質が向上する。
<第4実施形態>
図10は、本発明の防水シート接合装置の第4実施形態を示す側面図である。
以下、この図を参照して本発明の防水シート接合装置および防水シート接合方法の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、供給系10の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図10に示すように、本実施形態では、供給系10は、力伝達部7による、車輪92Bの回転力のポンプ6への伝達のON/OFFを切り替える切替部68と、切替部68を操作するレバー66とを有している。
作業者によるレバー66の操作により、ケーブル67を介して、切替部68による、車輪92Bの回転力のポンプ6への伝達のON/OFFを切り替え得るように構成されている。これにより、作業者は、防水シート100Aと防水シート100Bとが重なる重なり部101の所望の位置で、重なる重なり部101に対して、溶剤Qを供給することが可能となる。
<第5実施形態>
図11は、本発明の防水シート接合装置の第5実施形態を示す垂直部分断面図である。
以下、この図を参照して本発明の防水シート接合装置および防水シート接合方法の第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、ポンプの構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図11に示すように、本実施形態では、ポンプ6は、インペラポンプで構成されている。このポンプ6は、インペラ64と、インペラ64を収納するハウジング65とを有している。
インペラ64は、力伝達部7の第1タイミングベルト74および第2タイミングベルト75等を介して、ローラ92Aの回転力が伝達されて回転することができる。これにより、ハウジング65は、内側に、ポンプ室651を構成している。ポンプ室651内には、インペラ64が回動可能に支持されている。接合装置1が前進したときには、インペラ64を矢印β64回りに正転させ、遠心力を生じさせて、溶剤Qを送り出すことができる。これと反対に、接合装置1が後退したときには、インペラ64を矢印β64’回りに反転させることができる。この場合、溶剤Qの送り出しが停止する。
以上、本発明の防水シート接合装置および防水シート接合方法を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。また、防水シート接合装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、図13に示す態様の接合に接合装置1を用いる場合には、接合装置1を、図13に示す、紙面下側から移動させる際と、紙面上側から移動させる際とで異なるが、+Y軸方向側に配置された第1車体91A、または、-Y軸方向側に配置された第1車体91Aの配置が省略されたものを、接合装置1として使用することで、図13に示す態様の接合を実施することができる。
さらに、前記実施形態では、供給系10を構成する各部のうち、貯留部2と、流路3と、ポンプ6と、力伝達部7とが第2車体91Bに配置され、流量調整部4と、ノズル5とが第1車体91Aに配置される場合について説明したが、貯留部2を除く各部、すなわち、流量調整部4、ノズル5、流路3、ポンプ6および力伝達部7のうちの少なくとも1つは、第1車体91A上に配置されるものであってもよい。換言すれば、供給系10において、少なくとも貯留部2が、第2車体91Bに搭載されていればよい。かかる構成の接合装置1であっても、前記実施形態で説明したのと、同一の効果を得ることができる。なお、ノズル5は、前記実施形態のように、第1車体91Aに配置されるのが好ましい。これにより、ノズル5を、各ローラ92Aよりも前方に比較的容易に配置させることができる。
また、前記実施形態では、接合装置1は、供給系10を構成する各部として、貯留部2と、流路3と、流量調整部4と、ノズル5と、ポンプ6と、力伝達部7とを備える場合について説明したが、これに限定されず、例えば、流量調整部4および力伝達部7が省略されたものであってもよい。
さらに、接合装置1は、液状材料として溶剤Qを貯留部2に貯留し、これにより、ノズル5から防水シート100同士の間に溶剤Qを供給することとしたが、溶剤Qに代えて液状材料として接着剤を、防水シート100同士の間に供給して、防水シート100同士を接合するようにすることもできる。
1 防水シート接合装置(接合装置)
2 貯留部
3 流路
4 流量調整部
5 ノズル
6 ポンプ
7 力伝達部
8 矯正機構
9 走行系
10 供給系
10A 供給部
10B 供給部
21 底部
31 回動支持部
51 吐出口
61 駆動歯車(第1歯車)
62 従動歯車(第2歯車)
63 ハウジング
64 インペラ
65 ハウジング
66 レバー
67 ケーブル
68 切替部
71 第1プーリ
72 第2プーリ
73 第3プーリ
74 第1タイミングベルト
75 第2タイミングベルト
81A 第1矯正機構
81B 第2矯正機構
82 アーム
83 連結部
84 ガイド部
91A 第1車体
91B 第2車体
92A ローラ
92B 車輪
92BA 車輪
93 ハンドル
94 押圧部
94A フレーム
94B フレーム
95 連結板
95A 連結部材
96 ポール
97 検出部
98 表示部
99 ケーブル
100 防水シート
100A 防水シート
100B 防水シート
101 重なり部
150B 断熱パネル
151 境界部
155 耐火シート
160 母屋
611 側板
612 前板
613 後板
614 中板
631 ポンプ室
651 ポンプ室
731 大径プーリ
732 小径プーリ
831 連結棒
841 支持体
842 ガイドローラ
942 側板
943 支柱
951 軸部
952 コイル部
Lk 車輪走行ライン
Lk1 車輪走行ライン
Lk2 車輪走行ライン
Ls ローラ走行ライン
Ls1 ローラ走行ライン
Ls2 ローラ走行ライン
Q 溶剤
VL 仮想線
α1 矢印
α2 矢印
β 矢印
β’ 矢印
β61 矢印
β61’ 矢印
β62 矢印
β62’ 矢印
β64 矢印
β64’ 矢印
β71 矢印
β71’ 矢印
β73 矢印
β73’ 矢印
β82 矢印
β84 矢印
β92 矢印
β92’ 矢印

Claims (7)

  1. 防水性を有する防水シートを、溶剤または接着剤を含む液状材料を用いて、躯体としての床面に敷設する際に用いられる防水シート接合装置であって、
    前記液状材料を前記防水シートに供給する供給系と、
    回転可能に支持されたローラを有し、該ローラの回転により前記供給系ごと前進方向に沿って走行する走行系とを備え、
    前記防水シートが有する第1防水シートと第2防水シートとを、前記前進方向に沿って、前記第2防水シートを下側として縁部で重ね合わせることで形成された重なり部に前記液状材料を供給することにより、前記第1防水シートと前記第2防水シートとが接合され、
    前記供給系により、前記第1防水シートと前記第2防水シートとが重なる前記重なり部に、前記液状材料が供給された後に、前記走行系が備える前記ローラにより、前記液状材料が供給された前記重なり部を、前記第1防水シートの表側から転圧するように構成されており、
    前記走行系は、前記ローラを有する第1車体と、
    前記ローラを有さず、前記前進方向に直交する方向に互いに対向して並べられ、前記前進方向に回転可能に支持された車輪を有し、前記供給系の少なくとも一部を搭載する第2車体とを備え、
    前記第2車体において、対向する前記車輪は、それぞれ、前記前進方向に沿った対をなす車輪走行ラインを走行し、
    前記第1車体において、前記ローラは、対をなす前記車輪走行ラインとの間で、前記前進方向に沿った前記重なり部上に位置するローラ走行ラインを走行するよう構成されていることを特徴とする防水シート接合装置。
  2. 前記第1車体は、対向する前記車輪との間において、上下方向に揺動可能に、下方向に向かって付勢された状態で、前記第2車体に連結されている請求項1に記載の防水シート接合装置。
  3. 前記第1車体により前記防水シートにかかる荷重をA[N]とし、前記第2車体により前記防水シートにかかる荷重をB[N]としたとき、A<Bなる関係を満足し得るよう構成されている請求項1または2に記載の防水シート接合装置。
  4. 対をなす前記車輪走行ラインと前記ローラ走行ラインとは、平行をなしている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の防水シート接合装置。
  5. 前記供給系は、前記液状材料を貯留する貯留部と、
    前記貯留部に連通し、前記液状材料が通過する流路と、
    前記流路に連通し、前記流路を通過した前記液状材料を前記重なり部に吐出するノズルとを有し、
    前記供給系において、少なくとも前記貯留部は、前記第2車体に搭載されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の防水シート接合装置。
  6. 前記供給系において、前記ノズルは、前記第1車体に搭載されている請求項5に記載の防水シート接合装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の防水シート接合装置を用いて、前記防水シートを接合する接合工程を有することを特徴とする防水シート接合方法。
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