JP2021127589A - 防水シート接合装置および防水シート接合方法 - Google Patents

防水シート接合装置および防水シート接合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】防水シート接合装置を用いて、防水シート同士の重なり部において防水シート同士を接合する際に、その自重が大きくかかり過ぎることに起因して、重なり部に位置する防水シートにシワが生じるのを的確に抑制または防止することができる防水シート接合装置、および、かかる防水シート接合装置を用いた防水シート接合方法を提供すること。【解決手段】防水シート接合装置1は、液状材料を防水シート100Bに供給する供給系10と、回転可能に支持されたローラ92Aを有し、ローラ92Aが回転することにより供給系10ごと走行する走行系9とを備え、走行系9において、ローラ92Aは、防水シート100B同士の重なり部101上に沿って、防水シート100Bの表側が転圧される走行ラインLSを走行し、供給系10は、走行ラインLSとは異なる供給ラインLKを走行する。【選択図】図1

Description

本発明は、防水シート接合装置および防水シート接合方法に関する。
近年、建築物の高耐久化が求められるに伴って、多くの建築物の屋上やベランダ等において、防水シートを敷設施工したシート防水構造が採用されている。
このシート防水構造では、躯体としての床部に対する防水シートの敷設において、例えば、2枚の防水シートの縁部同士を上下に重ね合わせて、その重なり部を接着剤によって接合した構成をなすものが知られている。
防水シート同士の重なり部を接着剤により接合する際に、供給装置を用いて前記重なり部に接着剤を供給することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の供給装置は、接着剤を貯留するタンクと、タンクに接続され、接着剤が通過するチューブと、チューブの前記タンクと反対側に位置する先端部に接続され、接着剤を前記重なり部に排出するノズルとを有している。
この供給装置では、タンクに貯留された接着剤を、チューブを介して、ノズルの先端から、防水シート同士の重なり部に供給し、その後、上側に位置する防水シートを表側から、供給装置が備えるローラで転圧することで、防水シート同士の重なり部において、防水シート同士が接合される。
しかしながら、かかる構成の供給装置では、供給装置の自重がかかり、タンクに対する接着剤の貯留等により、この自重が大きくなり過ぎると、防水シート同士の重なり部において、防水シートにシワが生じるという問題があった。
また、このような問題は、特許文献1に記載の供給装置を用いて、タンクに貯留された接着剤を、防水シート同士の重なり部に供給する場合に限らず、接着剤に代えて溶剤を液状材料としてタンクに貯留し、この溶剤を防水シート同士の重なり部に供給して、溶剤により防水シート同士を溶着する場合にも、同様に生じている。
実公平05−012027号公報
本発明の目的は、防水シート接合装置を用いて、防水シート同士の重なり部において防水シート同士を接合する際に、その自重が大きくかかり過ぎることに起因して、重なり部に位置する防水シートにシワが生じるのを的確に抑制または防止することができる防水シート接合装置、および、かかる防水シート接合装置を用いた防水シート接合方法を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(8)に記載の本発明により達成される。
(1) 防水性を有する防水シートを、溶剤または接着剤を含む液状材料を用いて、躯体が備える床面に敷設する際に用いられる防水シート接合装置であって、
前記液状材料を前記防水シートに供給する供給系と、
回転可能に支持されたローラを有し、該ローラが回転することにより前記供給系ごと走行する走行系とを備え、
前記防水シートが有する第1防水シートと第2防水シートとを、前記第2防水シートを下側として縁部で重ね合わせることで形成された重なり部に前記液状材料を供給することにより、前記第1防水シートと前記第2防水シートとが接合され、
前記供給系により、前記第1防水シートと前記第2防水シートとが重なる前記重なり部に、前記液状材料が供給された後に、前記走行系が備える前記ローラにより、前記液状材料が供給された前記重なり部を、前記第1防水シートの表側から転圧するように構成されており、
前記走行系において、前記ローラは、前記重なり部上に沿って、前記第1防水シートの表側が転圧される走行ラインを走行し、
前記供給系は、前記走行ラインとは異なる供給ラインを走行するよう構成されていることを特徴とする防水シート接合装置。
(2) 前記走行系により前記防水シートにかかる荷重をA[N]とし、前記供給系により前記防水シートにかかる荷重をB[N]としたとき、A<Bなる関係を満足し得るよう構成されている上記(1)に記載の防水シート接合装置。
(3) 前記走行ラインと前記供給ラインとは、平行をなしている上記(1)または(2)に記載の防水シート接合装置。
(4) 前記供給系は、前記液状材料を貯留する貯留部と、
前記貯留部に連通し、前記液状材料が通過する流路と、
前記流路に連通し、前記流路を通過した前記液状材料を前記重なり部に吐出するノズルとを有し、
前記供給系において、少なくとも前記貯留部は、前記供給ラインを走行する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の防水シート接合装置。
(5) 前記走行系は、前記ローラを有する第1車体と、前記ローラを有しない第2車体とを備え、
前記第2車体は、前記供給系のうち、少なくとも前記貯留部を搭載する上記(4)に記載の防水シート接合装置。
(6) 前記第1車体と前記第2車体とは、前記走行ラインに直交する方向に、間隙を介して互いに対向して配置され、この配置位置で、車体同士が、付勢部材を備える連結板により連結されている上記(5)に記載の防水シート接合装置。
(7) 前記第1車体は、前記走行ライン上に位置する前記重なり部を走行し、前記第2車体は、前記第2防水シート側に位置する供給ラインを走行する上記(5)または(6)に記載の防水シート接合装置。
(8) 上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の防水シート接合装置を用いて、前記防水シートを接合する接合工程を有することを特徴とする防水シート接合方法。
本発明によれば、防水シート接合装置を用いて、防水シート同士の重なり部において防水シート同士を接合する際に、防水シート接合装置の自重が大きかったとしても、その自重が前記重なり部にかかるのを的確に抑制することができる。そのため、重なり部に位置する防水シートにシワが生じるのを的確に抑制または防止することができる。
本発明の防水シート接合装置の第1実施形態を示す斜視図である。 図1中の矢印A方向から見た側面図である。 図1中の矢印B方向から見た平面図である。 図1中の矢印C方向から見た平面図である。 図1に示す防水シート接合装置が前進している状態を示す垂直部分断面図である。 図1に示す防水シート接合装置が後退している状態を示す垂直部分断面図である。 本発明の防水シート接合装置の第2実施形態を示す斜視図である。 本発明の防水シート接合装置の第3実施形態を示す側面図である。 本発明の防水シート接合装置の第4実施形態を示す垂直部分断面図である。 防水シートの施工状態の一例を示す分解斜視図である。 防水シートの施工状態の一例を示す分解斜視図である。
以下、本発明の防水シート接合装置および防水シート接合方法を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の防水シート接合装置は、防水性を有する防水シートを、溶剤または接着剤を含む液状材料を用いて、躯体が備える床面に敷設する際に用いられるものであり、前記液状材料を前記防水シートに供給する供給系と、回転可能に支持されたローラを有し、該ローラが回転することにより前記供給系ごと走行する走行系とを備え、前記防水シートが有する第1防水シートと第2防水シートとを、前記第2防水シートを下側として縁部で重ね合わせることで形成された重なり部に前記液状材料を供給することにより、前記第1防水シートと前記第2防水シートとが接合され、前記供給系により、前記第1防水シートと前記第2防水シートとが重なる前記重なり部に、前記液状材料が供給された後に、前記走行系が備える前記ローラにより、前記液状材料が供給された前記重なり部を、前記第1防水シートの表側から転圧するように構成されており、前記走行系において、前記ローラは、前記重なり部上に沿って、前記第1防水シートの表側が転圧される走行ラインを走行するよう構成されている。
かかる構成とすることで、前記供給系は、前記走行ラインとは異なる供給ラインを走行することから、前記走行系により前記防水シートにかかる荷重をA[N]とし、前記供給系により前記防水シートにかかる荷重をB[N]としたとき、A<Bなる関係を満足し得るようになっている。
したがって、この防水シート接合装置を用いて、防水シート同士の重なり部において防水シート同士を接合する際に、防水シート接合装置の自重が大きかったとしても、A<Bなる関係を満足し得ることから、その自重が大きく前記重なり部にかかるのを的確に抑制することができる。そのため、重なり部に位置する防水シートにシワが生じるのを的確に抑制または防止することができる。以下、この防水シート接合装置について詳述する。
<<防水シート接合装置>>
<第1実施形態>
図1は、本発明の防水シート接合装置の第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1中の矢印A方向から見た側面図、図3は、図1中の矢印B方向から見た平面図、図4は、図1中の矢印C方向から見た平面図、図5は、図1に示す防水シート接合装置が前進している状態を示す垂直部分断面図、図6は、図1に示す防水シート接合装置が後退している状態を示す垂直部分断面図、図10は、防水シートの施工状態の一例を示す分解斜視図、図11は、防水シートの施工状態の一例を示す分解斜視図である。
なお、以下では、説明の都合上、図1、図2および図5〜図11中の上側を「上(または上方)」または「表側」、下側を「下(または下方)」または「裏側」と言う。また、図1および図7中の斜め左下側、図2中の左側、図3および図4中の下側、図5および図6中の左側を「前(または前方)」と言う。また、図1および図7中の斜め右上側、図2中の右側、図3および図4中の上側、図5および図6中の右側を「後(または後方)」と言う。また、図1〜図9に示すように、互いに直交する3軸をx軸、y軸およびz軸とする。また、x軸とy軸を含むxy平面が水平となっており、z軸が鉛直となっている。
図1に示す防水シート接合装置1(以下単に「接合装置」と言うこともある)は、防水性を有する防水シート100を、液状材料としての溶剤Q(可溶性溶剤)または接着剤を用いて、防水シート100の重なり部101において、接合する際に用いられる装置であるが、本実施形態では、溶剤Qを用いて溶着により接合する場合について説明する。
また、防水シート100は、躯体に対して敷設(施工)されるが、この躯体としては、特に限定されず、例えば、屋上やベランダ等が挙げられ、この躯体が備える床面(床部)に対して、接合装置1を用いて防水シート100が敷設(施工)される。
また、接合装置1を用いて、防水シート100同士が縁部において重なる重なり部101で接合して、躯体の床面に敷設される防水シート100の敷設態様としては、特に限定されず、例えば、図10や図11に示す態様がある。
図10に示す態様では、帯状の防水シート100(以下「防水シート100A」と言うこともある)と、防水シート100Aよりも幅が大きい2枚の防水シート100(以下「防水シート100B」と言うこともある)とを備えている。防水シート100B同士が間を開けて隣り合って、躯体の床面に、敷設されている。防水シート100Aは、防水シート100B同士の間を埋めるように、上側から敷設されている。そして、防水シート100Aと各防水シート100Bとは、縁部が重なることで重なり部101を形成しており、この重なり部101が接合しろとなって、接合装置1を用いて接合されることで、防水シート100が床面に敷設される。すなわち、躯体が備える床面(床部)が防水シート100で被覆され、これにより、躯体の床面に防水が施される。
なお、図10に示す態様では、2つの防水シート100Bのうちの少なくとも一方を断熱パネル(配置部材)、すなわち、いわゆる「塩ビ鋼板」に代えてもよい。断熱パネルは、内層がガルバリウム鋼板(登録商標)やステンレス鋼板等の各種鋼板(金属板)で構成され、最外層が防水シート100Bと同様に防水性を有するシート(防水シート)で構成されたものである。
図11に示す態様では、躯体の床面に敷設された、防水シート100B同士(以下、上側に位置するものを「防水シート100BA」、下側に位置するものを「防水シート100BB」と言うこともある)が縁部で重なり合うことで重なり部101(重ね合わせ部)を形成している。そして、この重なり部101が接合しろとなって、接合装置1を用いて接合されることで、防水シート100が床面に敷設される。すなわち、躯体が備える床面(床部)が防水シート100で被覆され、これにより、躯体の床面に防水が施される。
なお、図11に示す態様では、2つの防水シート100Bのうちの下側の防水シート100BBを、前述した断熱パネルに代えてもよい。
また、本実施形態では、一例として、図11に示す態様の接合に接合装置1を用いる場合について説明する。
なお、床面に敷設される防水シート100の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニルのような塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、ポリ塩化ビニルであるのが好ましい。ポリ塩化ビニルは、溶剤溶着性に優れる。そのため、接合装置1から供給される溶剤Qを溶着により防水シート100同士を接合することで、防水シート100同士の密着性を向上させることができる。
上記のような、躯体が備える床面に対する防水シート100の敷設に、本発明の接合装置1が用いられ、この接合装置1は、図1に示すように、溶剤Qを防水シート100に供給する供給系10と、供給系10ごと走行する走行系9とを備えている。以下、接合装置1が備える各部の構成について説明する。
走行系9は、第1車体91Aと、第2車体91Bと、2つの車体91A、91Bを連結する2つの連結板95と、第2車体91Bの上部に支持、固定されたハンドル93とを有している。
第2車体91Bは、フレーム94Bと、第2車体91Bの下部に回転可能に支持された4つの車輪92Bとを備えている。
フレーム94Bは、天板941Bを有しており、この天板941B単独で、平板状をなすフレーム94Bを構成している。
フレーム94Bには、図1に示すように、天板941Bの4角に、2対の車輪92Bが対をなすもの同士が対向するように配置されている。各車輪92Bは、回転可能に天板941Bに支持されている。そして、各車輪92Bが回転することにより、接合装置1は、供給系10ごと走行することができる。例えば、図5に示すように、各車輪92Bが矢印β92方向に回転した場合には、接合装置1を矢印α1方向に前進させることができる。また、図6に示すように、各車輪92Bが矢印β92と反対方向の矢印β92’方向に回転した場合には、接合装置1を矢印α2方向に後退させることができる。
第1車体91Aは、フレーム94Aと、第1車体91Aの下部に回転可能に支持された複数(本実施形態では、9つ)のローラ92Aとを備えている。
フレーム94Aは、天板941Aと、天板941Aの裏側に固定された2枚の側板942とを有している。2枚の側板942は、y軸方向に並べられ、間隙を介して互いに対向して配置されている。
フレーム94Aには、図2に示すように、2枚の側板942の間に、複数のローラ92Aが配置されている。各ローラ92Aは、回転可能に2つの側板942に支持されている。そして、各ローラ92Aが回転することにより、接合装置1は、供給系10ごと走行することができる。例えば、図5に示すように、各車輪92Bが矢印β92方向に回転した場合には、各ローラ92Aも同様に矢印β92方向に回転して、接合装置1を矢印α1方向に前進させることができる。また、図6に示すように、各車輪92Bが矢印β92と反対方向の矢印β92’方向に回転した場合には、各ローラ92Aも同様に矢印β92’方向に回転して、接合装置1を矢印α2方向に後退させることができる。
なお、フレーム94Aに配置されるローラ92Aの配置数は、図2に示す構成では9つであるが、これに限定されない。
これら第1車体91Aと第2車体91Bとは、y軸方向に並べられ、間隙を介して互いに対向して配置され、この配置位置で、車体91A、91B同士が、2つの連結板95により連結されている。この連結板95は、図示しない付勢部材を備えており、第1車体91Aと第2車体91Bとは、連結板95において、この付勢部材を介して、互いに連結されている。これにより、第1車体91Aが備えるローラ92Aで防水シート100BAを、その表側から転圧する際の荷重の大きさを所望の大きさに設定することができるが、その詳細については後に説明する。
なお、走行系9は、複数のローラ92Aまたは車輪92Bのうちのいずれかが起動輪、転輪、遊動輪(誘導輪)として機能し、これらを囲むように設置された無限軌道をさらに有する構成となっていてもよい。この構成の場合、接合装置1は、起動輪によって無限軌道を駆動させて、走行することができる。
ハンドル93は、第2車体91Bにおけるフレーム94Bの上方に向かって突出したポール96に支持、固定されている。防水シート100の接合作業を行なう作業者は、ハンドル93を把持して、そのまま接合装置1を矢印α1に押して前進させたり(図5参照)、または、接合装置1を矢印α2に引いて後退させたり(図6参照)する操作を行うことができる。
供給系10は、防水シート100、より具体的には防水シート100B同士が重なる重なり部101に溶剤Qを供給する構造体である。
図1に示すように、供給系10は、溶剤Qを貯留する貯留部2と、貯留部2に連通し、貯留部2からの溶剤Qが通過する流路3と、流路3を通過する溶剤Qの流量を調整する流量調整部4と、流路3に連通し、流路3を通過した溶剤Qを防水シート100B同士が重なる重なり部101に供給(吐出)するノズル5と、流路3内の溶剤Qをノズル5側に向かって送り出すポンプ6と、動力をポンプ6に伝達する力伝達部7とを有している。
かかる構成をなす供給系10において、本実施形態では、供給系10を構成する各部が、すなわち、貯留部2と、流路3と、流量調整部4と、ノズル5と、ポンプ6と、力伝達部7とが、第1車体91Aおよび第2車体91Bのうち、第2車体91B上に配置されている。以下、この供給系10を構成する各部について説明する。
貯留部2は、本実施形態では、図1に示すように、円筒状をなすタンクで構成されている。なお、タンクには、外部と連通する通気孔があるのが好ましい。
また、貯留部2は、フレーム94Bの天板941Bの上方に向かって突出して設けられた支柱943に固定されており、これにより、第2車体91B上に配置されている。
この貯留部2には、重なり部101に供給されることで、重なり部101で防水シート100B同士(防水シート100BAと防水シート100BBと)を溶着させるために用いられる、溶剤Qが貯留されている。この溶剤Qとしては、特に限定されないが、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、ニトロベンゼン、四塩化炭素、ピリジン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン類、トルエン、メチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、中でも、テトラヒドロフランであることが好ましい。テトラヒドロフランは、揮発性に優れ、各種樹脂材料が溶解性を示す。そのため、防水シート100B同士を溶着させるために用いる溶剤として好ましい。
流路3は、貯留部2の底部21に、液密的に接続されており、これにより、第2車体91B上に配置されている。
この流路3は、貯留部2に連通し、溶剤Qが通過する金属製または樹脂製のパイプで一部または全部を構成することができる。
なお、流路3は、複数本のパイプが継手を介して接続されたものであってもよいし、1本のパイプで構成されていてもよい。また、パイプは、その長手方向の途中が1箇所または複数箇所で屈曲または湾曲していてもよい。
ノズル5は、流路3の貯留部2と反対側の先端部に、液密的に接続されており、これにより、第2車体91B上に配置されている。
このノズル5は、本実施形態では、図5、図6に示すように、偏平形状をなす金属製の中空体で構成され、流路3に連通している。
なお、ノズル5には、当該ノズル5を補強する補強材が設けられていてもよい。
また、ノズル5は、図4に示すように、後方、すなわち、x軸方向負側に向かって開口し、流路3を通過した溶剤Qを、防水シート100B同士の重なり部101に吐出する吐出口51を有している。そして、吐出口51から吐出された溶剤Qは、防水シート100B同士、すなわち防水シート100BAと防水シート100BBとの接合に供される。吐出口51の形状は、図4に示す構成ではy軸方向に沿ったスリット状となっているが、防水シート100B同士の重なり部101に供給し得るものであれば、これに限定されない。なお、ノズル5は、xy平面と平行にy軸方向正側に向かって突出している。
そして、図4に示すように、ノズル5は、溶剤Qを吐出する際には、防水シート100Bの幅方向の一方側、すなわち、y軸方向負側から、上側の防水シート100BAの裏側(防水シート100BAと防水シート100BBとの間)に挿入される。
供給系10は、このようなノズル5を有し、このノズル5から溶剤Qを吐出することで、防水シート100B同士の重なり部101に溶剤Qが供給される。
なお、供給系10が有するノズル5の設置数は、本実施形態では、1つであるが、これに限定されず、例えば、2つ以上であってもよい。
接合装置1(本発明の防水シート接合装置)を、矢印α1に押して前進させると、車体91Aの進行方向において、ノズル5は、各ローラ92Aよりも前方に位置している。そのため、供給系10によりノズル5を介して溶剤Qが供給された後に、防水シート100B同士を、重なり部101において、走行系9が備えるローラ92Aにより、その表側から転圧することができる(図1、図3、図5参照)。この転圧により、溶剤Qの供給により溶融した防水シート100B同士が、重なり部101において、接合されることとなる。その結果、重なり部101における、防水シート100BAと防水シート100BBとの間の防水性が確保されることとなる。以上のような接合装置1を用いた、ノズル5を介した重なり部101への溶剤Qの供給と、この溶剤Qの供給の後のローラ92Aによる防水シート100Bの転圧とにより、接合装置1を用いた防水シート100を接合する接合工程が構成される。
ここで、上記のような接合装置1を用いた重なり部101における防水シート100B同士の接合では、図1、図3に示すように、走行系9において、第1車体91Aが備えるローラ92Aは、重なり部101上に沿って、防水シート100BA(第1防水シート)の表側が転圧される走行ラインLを走行し、供給系10において、第2車体91Bが搭載する貯留部2は、走行ラインLとは異なる、走行ラインLと平行をなす供給ラインLを走行する。
そして、異なるラインL、Lを走行する第1車体91Aと第2車体91Bとが、付勢部材を備える連結板95を介して接合されている。これにより、第1車体91Aが備えるローラ92Aで防水シート100BAを、その表側から転圧する際の荷重の大きさを所望の大きさに設定することができる。したがって、第1車体91Aが有するローラ92Aを備える走行系9により防水シート100Bにかかる荷重をA[N]とし、第2車体91Bが搭載する貯留部2を備える供給系10により防水シート100Bにかかる荷重をB[N]としたとき、A<Bなる関係を満足し得るように構成されている。
そのため、重なり部101において、防水シート100BAの表側からローラ92Aで転圧する際に、例えば、貯留部2に満量の溶剤Qが貯留されていたとしても、重なり部101に大きな荷重が付与されること、すなわち、第1車体91Aの自重が大きくなり過ぎるのを、確実に防止することができる。よって、重なり部101における防水シート100B同士の接合の際に、重なり部101に位置する防水シート100Bにシワが生じるのを的確に抑制または防止することができる。
また、本実施形態では、第1車体91Aは、走行ラインL上に位置する重なり部101を走行し、第2車体91Bは、供給ラインL上を走行しているが、供給ラインLは、防水シート100BB(第2防水シート)側に位置している。すなわち、第2車体91Bは、下側に位置する防水シート100BB上を走行している。第2車体91Bは、上側に位置する防水シート100BA上および下側に位置する防水シート100BB上のうち、いずれを走行してもよいが、上記のように、下側に位置する防水シート100BB上を走行する構成とすることにより、重なり部101において、上側に位置する防水シート100BAに、シワが生じるのをより的確に抑制または防止することができる。
さらに、第1車体91Aが搭載する走行系9により防水シート100Bにかかる荷重A[N]と、第2車体91Bが搭載する供給系10により防水シート100Bにかかる荷重B[N]とは、A<Bなる関係を満足し得るように構成されていれば良いが、2A<Bなる関係を満足し得るように構成されているのが好ましく、5A<Bなる関係を満足し得るように構成されているのがより好ましい。ここで、貯留部2に満量の溶剤Qが貯留されたり、ポンプ6や力伝達部7の構成の複雑化により供給系10の重さが大きくなることにより、供給系10を搭載する第2車体91Bの自重が大きくなることがあるが、上記関係を満足し得るように構成されていることにより、重なり部101において、防水シート100BAの表側からローラ92Aで転圧する際に、走行系9が備える第1車体91Aの自重が大きくなり過ぎるのを、確実に防止することができる。そのため、重なり部101における防水シート100B同士の接合の際に、重なり部101に位置する防水シート100Bにシワが生じるのを的確に抑制または防止することができる。
さらに、第1車体91Aが搭載する走行系9により防水シート100Bにかかる荷重A[N]は、前述の通り、A<Bなる関係を満足することにより、防水シート100BAに、シワが生じるのを抑制されている大きさに設定されていればよいが、具体的には、1つのローラ92Aにかかる荷重の大きさが、50g/ローラ以上500g/ローラ以下であることが好ましく、100g/ローラ以上250g/ローラ以下であることがより好ましい。これにより、重なり部101において、上側に位置する防水シート100BAに、シワが生じるのをより的確に抑制または防止することができる。
また、図3に示すように、流路3(供給系10)は、ノズル5をz軸、すなわち、鉛直軸回りに矢印β方向と矢印β’方向とに回動可能に支持する回動支持部31を有している。これにより、ノズル5を上側に位置する防水シート100Bの裏側に挿入する際には、ノズル5を矢印β方向に回動させて、その挿入操作を容易に行うことができる。また、ノズル5を防水シート100Bの裏側から抜去する際には、ノズル5を矢印β’方向に回動させて、その抜去操作を行うことができる。このようにノズル5の挿入、抜去操作を迅速かつ円滑に行うことができる。
回動支持部31の構成としては、特に限定されず、例えば、流路3を構成する金属製のパイプを、z軸回りに相対的に回転する外パイプと内パイプとし、この相対的な回転により、ノズル5をz軸回りに回動させるよう構成されたものとすることができる。
流量調整部4は、流路3の途中に配置されており、これにより、第2車体91B上に配置されている。
この流量調整部4は、例えば、可変絞り弁で構成される。これにより、流量調整部4は、絞り開度を変えることによって、流路3を通過する溶剤Qの流量を無段階に調整することができる。このような流量調整部4により、ノズル5から溶剤Qが過不足なく適量で供給されることとなる。
なお、流量調整部4は、手動操作により溶剤Qの流量調整を行うよう構成されていてもよいし、または、例えば溶剤Qの粘度等の諸条件に基づいて自動的に溶剤Qの流量調整を行うよう構成されていてもよい。
ポンプ6は、流路3の途中において、流量調整部4よりも上流側に配置されており、これにより、第2車体91B上に配置されている。
このポンプ6は、流路3内の溶剤Qをノズル5側に向かって送り出すものである。本実施形態では、ポンプ6は、歯車ポンプで構成されている。歯車ポンプとしては、外接歯車ポンプや内接歯車ポンプ等を用いることができるが、外接歯車ポンプを用いるのが好ましい。
図5、図6に示すように、外接歯車ポンプであるポンプ6は、互いに噛み合う2つの歯車、すなわち、駆動歯車61(第1歯車)と、駆動歯車61に噛み合う従動歯車62(第2歯車)と、駆動歯車61および従動歯車62を収納するハウジング63とを有している。
駆動歯車61は、力伝達部7を介して、車輪92Bの回転力が伝達されて回転する。また、従動歯車62は、駆動歯車61と噛み合っており、駆動歯車61からの回転力が伝達されて、駆動歯車61と反対方向に回転することができる。
なお、駆動歯車61および従動歯車62は、それぞれ、平歯車で構成されている。また、平歯車の形状および寸法(JIS B 1721に規定)は、駆動歯車61および従動歯車62の双方とも同じとなっている。
ハウジング63は、内側に、ポンプ室631を構成している。ポンプ室631内には、駆動歯車61および従動歯車62が回動可能に支持されている。
ポンプ6としては、前述したように本実施形態では歯車ポンプを用いているが、これに限定されず、例えば、チューブポンプやダイヤフラムポンプ等の各種ポンプも用いることができる。
前述したように、フレーム94Bには、天板941Bに、2対の車輪92Bが配置されている。そして、図5、図6に示すように、接合装置1では、これら複数の車輪92Bのうちの1つの車輪92B(以下「車輪92BA」と言うこともある)の回転力を、力伝達部7を介して、ポンプ6に伝達することができる。
この力伝達部7は、ポンプ6と車輪92BAとの間に位置しており、これにより、第2車体91B上に配置されている。以下、力伝達部7について説明する。
力伝達部7は、車輪92BAと同心的に連結、固定された第1プーリ71と、ポンプ6の駆動歯車61と同心的に連結、固定された第2プーリ72と、第1プーリ71と第2プーリ72と間に配置された第3プーリ73とを有している。なお、第3プーリ73は、大径プーリ731と、大径プーリ731と同心的に連結、固定され、大径プーリ731よりも小径の小径プーリ732とで構成されている。
また、力伝達部7は、第1プーリ71と第3プーリ73の大径プーリ731とに掛け回された第1タイミングベルト74と、第2プーリ72と第3プーリ73の小径プーリ732とに掛け回された第2タイミングベルト75とを有している。
このように、車輪92BAと、ポンプ6の駆動歯車61(ポンプ6が有する2つの歯車のうちの一方の歯車)とは、複数のプーリおよびタイミングベルトを介して、連結された状態となっている。
なお、力伝達部7が有するプーリおよびタイミングベルトの設置数は、本実施形態での設置数に限定されない。
また、力伝達部7は、プーリおよびタイミングベルトの他に、さらに他の部材を有していてもよい。この場合、力伝達部7は、例えば、複数の歯車が噛み合って構成された減速機を有していてもよい。
そして、図5に示すように、防水シート100B同士の重なり部101にノズル5を挿入した状態で、接合装置1(走行系9)が矢印α1方向に前進したときには、第1プーリ71が車輪92BAとともに、車輪92BAの回転方向(矢印β92)と同方向の矢印β71方向に回転する。第1プーリ71の回転力は、第1タイミングベルト74を介して、第3プーリ73の大径プーリ731に伝達される。これにより、大径プーリ731は、小径プーリ732とともに、矢印β73方向に回転する。また、小径プーリ732の回転力は、第2タイミングベルト75を介して、第2プーリ72に伝達される。
これにより、第2プーリ72は、駆動歯車61とともに、矢印β61方向に回転する(正転する)。また、駆動歯車61の回転力は、従動歯車62に伝達される。これにより、従動歯車62は、矢印β62方向に回転する。このように、駆動歯車61と従動歯車62とが一括して回転した(正転している)状態となることにより、溶剤Qを貯留部2からノズル5まで送り出す力を生じさせることができる。これにより、ノズル5から溶剤Qが吐出されて、重なり部101において防水シート100Bを溶融状態とすることができる。
また、前述したように、溶剤Qの吐出後には、重なり部101において防水シート100B同士が各ローラ92Aで転圧される(図1、図3参照)。これにより、重なり部101において防水シート100B同士が接合される。
この接合作業終了後、ノズル5が防水シート100B同士の間から抜去される。
また、ノズル5の抜去後、図6に示すように、接合装置1(走行系9)が矢印α2方向に後退したときには、第1プーリ71が車輪92BAとともに、車輪92BAの回転方向(矢印β92’)と同方向の矢印β71’方向に回転する。第1プーリ71の回転力は、第1タイミングベルト74を介して、第3プーリ73の大径プーリ731に伝達される。これにより、大径プーリ731は、小径プーリ732とともに、矢印β73と反対の矢印β73’方向に回転する。また、小径プーリ732の回転力は、第2タイミングベルト75を介して、第2プーリ72に伝達される。これにより、第2プーリ72は、駆動歯車61とともに、矢印β61と反対の矢印β61’方向に回転する(反転する)。また、駆動歯車61の回転力は、従動歯車62に伝達される。これにより、従動歯車62は、矢印β62と反対の矢印β62’方向に回転する。このように、駆動歯車61と従動歯車62とが一括して回転した(反転している)状態となることにより、溶剤Qを貯留部2からノズル5まで送り出す力が消失する。これにより、ノズル5からの溶剤Qの吐出が停止される。
以上のように、接合装置1は、ポンプ6を電力供給で作動させるのではなく、力伝達部7が、走行時の車輪92BAの回転力を、ポンプ6を作動させる動力として、ポンプ6に伝達するよう構成されている。そして、接合装置1が前進しているときには、ノズル5から溶剤Qを吐出することができる。一方、接合装置1が後退しているときには、ノズル5からの溶剤Qの吐出が停止する。このように、接合装置1では、この接合装置1の前進と後退とを切り換えるという簡単な動作で、溶剤Qの吐出(供給)とその停止とを容易に操作することができる。
また、前進時の車輪92BAの回転力が一定であれば、ポンプ6の作動状態も一定に安定する。これにより、貯留部2内の溶剤Qの貯留量によらず、ノズル5から排出される溶剤Qの排出量を一定にすることができる。これにより、防水シート100Bの長手方向に沿って、重なり部101における接合強度を均一な大きさに設定することができ、よって、施工品質が安定する。
なお、貯留部2に貯留された溶剤Qを、サイフォンの原理により、ノズル5を介して、防水シート100B同士の重なり部101に供給し得る場合には、供給系10は、ポンプ6と、力伝達部7とが省略されたものであってもよい。
<第2実施形態>
図7は、本発明の防水シート接合装置の第2実施形態を示す斜視図である。
以下、この図を参照して本発明の防水シート接合装置および防水シート接合方法の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、走行系の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図7に示すように、本実施形態では、走行系9は、防水シート100Aに撚れや蛇行(曲り)が生じた場合、その撚れや蛇行を矯正する矯正機構8をさらに備えている。
矯正機構8は、2本のアーム82と、2本のアーム82同士を連結する連結部83と、連結部83に支持されたガイド部84とを有している。
2本のアーム82同士は、長尺状をなし、y軸方向に離間して配置されている。各アーム82は、前方、すなわち、x軸方向正側に向かって突出しており、フレーム94Aに片持ち支持されている。
なお、各アーム82は、x軸方向と平行な矢印β82に沿って移動可能に支持されているのが好ましい。これにより、各アーム82をフレーム94Aに対して出没させることができ、よって、防水シート100Bの状態等の諸条件に応じて、ガイド部84(矯正機構8)のx軸方向の位置調整を行うことができる。
連結部83は、2本のアーム82同士を複数箇所で連結する連結棒831で構成されている。各連結棒831は、アーム82の長手方向に沿って、間隔を置いて配置されている。なお、連結棒831の設置数は、本実施形態では3本であるが、これに限定されず、例えば、1本、2本または4本以上であってもよい。
3本の連結棒831のうちの前方に位置する2本の連結棒831には、ガイド部84が支持されている。ガイド部84は、2本の連結棒831の間に架設された支持体841と、支持体841に回転可能に支持されたガイドローラ842とを有している。
そして、防水シート100Aに撚れや蛇行(曲り)等の変形が生じている場合、接合装置1は、前進しつつ、ガイドローラ842によって、その変形を矯正することができる。これにより、一方の防水シート100Bが他方の防水シート100Bと接合される前に、一方の防水シート100Bの変形を解消することができる。よって、一方の防水シート100Bは、変形が解消された状態で、他方の防水シート100Bと正確に接合されることとなる。
なお、ガイド部84は、y軸方向と平行な矢印β84に沿って移動可能に支持されているのが好ましい。これにより、防水シート100Aの幅に応じて、ガイドローラ842のy軸方向の位置調整を行うことができる。
<第3実施形態>
図8は、本発明の防水シート接合装置の第3実施形態を示す側面図である。
以下、この図を参照して本発明の防水シート接合装置および防水シート接合方法の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、走行系9の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図8に示すように、本実施形態では、走行系9は、接合装置1の走行速度を検出する検出部97と、検出部97の検出結果を表示する表示部98とを有している。
検出部97としては、特に限定されず、例えば、前記複数のローラ92Aのうちの1つのローラ92Aの回転速度に比例した周波数の信号を発生させる信号発生部と、信号発生部で発生した信号に基づいて、接合装置1の走行速度を演算する演算部とを有する電磁式回転検出器等を用いることができる。
なお、検出部97は、ローラ92Aの回転数に基づいて、接合装置1の走行速度を検出するよう構成されていてもよい。
表示部98は、ケーブル99を介して、検出部97と電気的に接続されたゲージ(スピードメータ)である。この表示部98は、検出部97の検出結果としての接合装置1の走行速度を、デジタル式に表示するよう構成されたものであってもよいし、アナログ式に表示するよう構成されたものであってもよい。
ノズル5からの溶剤Qの吐出量は、接合装置1の走行速度に比例する傾向にある。そこで、検出部97と表示部98とを有する構成により、できる限り防水シート100の接合に適した速度で、接合装置1を安定して走行させることができる。これにより、施工品質が向上する。
<第4実施形態>
図9は、本発明の防水シート接合装置の第4実施形態を示す垂直部分断面図である。
以下、この図を参照して本発明の防水シート接合装置および防水シート接合方法の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、ポンプの構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図9に示すように、本実施形態では、ポンプ6は、インペラポンプで構成されている。このポンプ6は、インペラ64と、インペラ64を収納するハウジング65とを有している。
インペラ64は、力伝達部7のタイミングベルト74およびタイミングベルト75等を介して、ローラ92Aの回転力が伝達されて回転することができる。これにより、ハウジング65は、内側に、ポンプ室651を構成している。ポンプ室651内には、インペラ64が回動可能に支持されている。接合装置1が前進したときには、インペラ64を矢印β64回りに正転させ、遠心力を生じさせて、溶剤Qを送り出すことができる。これと反対に、接合装置1が後退したときには、インペラ64を矢印β64’回りに反転させることができる。この場合、溶剤Qの送り出しが停止する。
以上、本発明の防水シート接合装置および防水シート接合方法を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。また、防水シート接合装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、図10に示す態様の接合に接合装置1を用いる場合には、接合装置1として、第1車体91Aと第2車体91Bとの位置関係がx軸方向において逆となり、また、ノズル5がy軸方向負側に向かって突出しているものをさらに1台を用意し、前記実施形態で説明した接合装置1と、さらに用意した接合装置1との2台を並行に使用することで、1回の操作により、図10に示す態様の接合を実施することができる。
さらに、前記実施形態では、供給系10を構成する各部、すなわち、貯留部2と、流路3と、流量調整部4と、ノズル5と、ポンプ6と、力伝達部7とが第2車体91B上に配置され、これら各部が供給ラインLを走行する場合について説明したが、貯留部2を除く各部、すなわち、ノズル5、流路3、流量調整部4、ポンプ6および力伝達部7のうちの少なくとも1つは、第1車体91A上に配置され、走行ラインLを走行するものであってもよい。換言すれば、少なくとも貯留部2が、供給ラインLを走行する構成であればよい。
また、接合装置1は、液状材料として溶剤Qを貯留部2に貯留し、これにより、ノズル5から防水シート100B同士の間に溶剤Qを供給することとしたが、溶剤Qに代えて液状材料として接着剤を、防水シート100B同士の間に供給して、防水シート100B同士を接合するようにすることもできる。
1 防水シート接合装置(接合装置)
2 貯留部
21 底部
3 流路
31 回動支持部
4 流量調整部
5 ノズル
51 吐出口
6 ポンプ
61 駆動歯車(第1歯車)
62 従動歯車(第2歯車)
63 ハウジング
631 ポンプ室
64 インペラ
65 ハウジング
651 ポンプ室
7 力伝達部
71 第1プーリ
72 第2プーリ
73 第3プーリ
731 大径プーリ
732 小径プーリ
74 第1タイミングベルト
75 第2タイミングベルト
8 矯正機構
82 アーム
83 連結部
831 連結棒
84 ガイド部
841 支持体
842 ガイドローラ
9 走行系
91A 第1車体
91B 第2車体
92A ローラ
92B 車輪
92BA 車輪
93 ハンドル
94A フレーム
94B フレーム
941A 天板
942 側板
943 支柱
95 連結板
96 ポール
97 検出部
98 表示部
99 ケーブル
10 供給系
10A 第1供給系
10B 第2供給系
100 防水シート
100A 防水シート
100B 防水シート
100BA 防水シート
100BB 防水シート
101 重なり部
供給ライン
走行ライン
Q 溶剤
VL 仮想線
α1 矢印
α2 矢印
β 矢印
β’ 矢印
β61 矢印
β61’ 矢印
β62 矢印
β62’ 矢印
β64 矢印
β64’ 矢印
β71 矢印
β71’ 矢印
β73 矢印
β73’ 矢印
β82 矢印
β84 矢印
β92 矢印
β92’ 矢印

Claims (8)

  1. 防水性を有する防水シートを、溶剤または接着剤を含む液状材料を用いて、躯体が備える床面に敷設する際に用いられる防水シート接合装置であって、
    前記液状材料を前記防水シートに供給する供給系と、
    回転可能に支持されたローラを有し、該ローラが回転することにより前記供給系ごと走行する走行系とを備え、
    前記防水シートが有する第1防水シートと第2防水シートとを、前記第2防水シートを下側として縁部で重ね合わせることで形成された重なり部に前記液状材料を供給することにより、前記第1防水シートと前記第2防水シートとが接合され、
    前記供給系により、前記第1防水シートと前記第2防水シートとが重なる前記重なり部に、前記液状材料が供給された後に、前記走行系が備える前記ローラにより、前記液状材料が供給された前記重なり部を、前記第1防水シートの表側から転圧するように構成されており、
    前記走行系において、前記ローラは、前記重なり部上に沿って、前記第1防水シートの表側が転圧される走行ラインを走行し、
    前記供給系は、前記走行ラインとは異なる供給ラインを走行するよう構成されていることを特徴とする防水シート接合装置。
  2. 前記走行系により前記防水シートにかかる荷重をA[N]とし、前記供給系により前記防水シートにかかる荷重をB[N]としたとき、A<Bなる関係を満足し得るよう構成されている請求項1に記載の防水シート接合装置。
  3. 前記走行ラインと前記供給ラインとは、平行をなしている請求項1または2に記載の防水シート接合装置。
  4. 前記供給系は、前記液状材料を貯留する貯留部と、
    前記貯留部に連通し、前記液状材料が通過する流路と、
    前記流路に連通し、前記流路を通過した前記液状材料を前記重なり部に吐出するノズルとを有し、
    前記供給系において、少なくとも前記貯留部は、前記供給ラインを走行する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の防水シート接合装置。
  5. 前記走行系は、前記ローラを有する第1車体と、前記ローラを有しない第2車体とを備え、
    前記第2車体は、前記供給系のうち、少なくとも前記貯留部を搭載する請求項4に記載の防水シート接合装置。
  6. 前記第1車体と前記第2車体とは、前記走行ラインに直交する方向に、間隙を介して互いに対向して配置され、この配置位置で、車体同士が、付勢部材を備える連結板により連結されている請求項5に記載の防水シート接合装置。
  7. 前記第1車体は、前記走行ライン上に位置する前記重なり部を走行し、前記第2車体は、前記第2防水シート側に位置する供給ラインを走行する請求項5または6に記載の防水シート接合装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の防水シート接合装置を用いて、前記防水シートを接合する接合工程を有することを特徴とする防水シート接合方法。
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