JP7469150B2 - 発光素子 - Google Patents

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本発明は、発光素子に関する。
従来、p側の電極を接続するコンタクト層の材料にp型のGaNを用いた発光素子が知られている(特許文献1参照)。特許文献1によれば、p側の電極を接続するコンタクト層にp型GaN層又はp型AlGaN層を用いることができるが、電極p側の電極とのコンタクト性を高めるため、p型GaN層を用いることが好ましいとされている。
特開2019ー110195号公報
しかしながら、GaNやAl組成の低いAlGaNは深紫外光を吸収するため、深紫外発光素子においてGaNやAl組成の低いAlGaNからなるコンタクト層を用いると、光取り出し効率が大きく低減してしまう。このため、特許文献1に記載の発光素子の構造を用いて、光取り出し効率に優れた深紫外発光素子を得ることはできない。
本発明の目的は、深紫外光を発する発光素子であって、p側の電極とコンタクト層のコンタクト抵抗が低く、かつコンタクト層による光の吸収を抑えた発光素子を提供することにある。
本発明の一態様は、上記目的を達成するために、下記[1]~[5]の発光素子を提供する。
[1]n型のAlGaNからなるn型コンタクト層と、前記n型コンタクト層の上の、深紫外光を発する発光層と、前記発光層の上の、二次元ホールガスを含むAlGaNからなる電流拡散層と、前記電流拡散層の上面の一部に接続された、p型のGaN又はAl組成が35%以下のp型のAlGaNからなるp型コンタクト層と、前記n型コンタクト層に接続されたn電極と、前記p型コンタクト層に接続されたp電極と、を備えた、発光素子。
[2]前記電流拡散層が、Al組成が50%以上、70%以下の範囲内にあるp型のAlGaNからなる第1のAlGaN層と、前記第1のAlGaN層の上に直接設けられた、Al組成が30%以上、50%以下の範囲内にあるp型又はi型のAlGaNからなる第2のAlGaN層とを有し、
前記第2のAlGaN層が、前記第1のAlGaN層との界面近傍に前記二次元ホールガスを有する、上記[1]に記載の発光素子。
[3]前記電流拡散層の前記上面の前記p型コンタクト層が接触する領域の面積が、前記上面の全領域の面積の40%以上、80%以下の範囲内にある、上記[1]又は[2]に記載の発光素子。
[4]前記電流拡散層の上面の、前記p型コンタクト層が接続された領域以外の領域の少なくとも一部が、絶縁材料からなるパッシベーション膜に覆われた、上記[1]~[3]のいずれか1項に記載の発光素子。
[5]前記電流拡散層の上面の、前記p型コンタクト層が接続された領域以外の領域の上方に光反射層が設けられた、上記[1]~[4]のいずれか1項に記載の発光素子。
本発明によれば、深紫外光を発する発光素子であって、p側の電極とコンタクト層のコンタクト抵抗が低く、かつコンタクト層による光の吸収を抑えた発光素子を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る発光素子の垂直断面図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る発光素子の変形例の垂直断面図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る発光素子を光源として有する発光装置の垂直断面図である。
(発光素子の構成)
図1は、本発明の実施の形態に係る発光素子1の垂直断面図である。発光素子1は、フリップチップ実装型の深紫外発光ダイオード(LED)である。ここで、深紫外とは、200~300nmの波長域をいうものとする。
発光素子1は、基板10と、基板10上のバッファ層11と、バッファ層11上のn型コンタクト層12と、n型コンタクト層12上の発光層13と、発光層13上の電子ブロック層20と、電子ブロック層20上の電流拡散層14と、電流拡散層14の上面143の一部に接続されたp型コンタクト層15と、p型コンタクト層15に接続されたp電極16と、n型コンタクト層12に接続されたn電極17と、を備える。
なお、発光素子1の構成における「上」とは、図1に示されるような向きに発光素子1を置いたときの「上」であり、基板10からp電極16に向かう方向を意味するものとする。
基板10は、サファイアからなる成長基板である。基板10の厚さは、例えば、900μmである。基板10の材料として、サファイア以外にも、AlN、Si、SiC、ZnOなどを用いることができる。
バッファ層11は、例えば、核層、低温バッファ層、高温バッファ層の3層を順に積層した構造を有する。核層は、低温で成長させたノンドープのAlNからなり、結晶成長の核となる層である。核層の厚さは、例えば、10nmである。低温バッファ層は、核層よりも高温で成長させたノンドープのAlNからなる層である。低温バッファ層の厚さは、例えば、0.3μmである。高温バッファ層は、低温バッファ層よりも高温で成長させたノンドープのAlNからなる層である。高温バッファ層の厚さは、例えば、2.7μmである。このようなバッファ層11を設けることで、AlNの貫通転位の密度低減を図っている。なお、バッファ層11を構成するAlNはn型であってもよい。
発光層13はAlGaNからなり、好ましくは多重量子井戸(MQW)構造を有する。発光層13のAl組成(MQW構造を有する場合は井戸層のAl組成)は、深紫外領域(200~300nm)内の所望の発光波長に応じて設定され、例えば、発光波長が270~290nmである場合には、およそ35~45%に設定される。ここで、上記のAl組成のパーセンテージは、Gaの含有量とAlの含有量の合計値に対するAlの含有量の割合である。
例えば、発光層13は、井戸層が2層のMQW構造、すなわち、第1障壁層、第1井戸層、第2障壁層、第2井戸層、第3障壁層の順に積層された構造を有する。第1井戸層及び第2井戸層は、n型のAlGaNからなる。第1障壁層、第2障壁層、及び第3障壁層は、第1井戸層及び第2井戸層よりもAl組成の高いn型のAlGaN(Al組成が100%のもの、すなわちAlNを含む)からなる。
一例としては、第1井戸層及び第2井戸層のAl組成、厚さ、ドーパントとしてのSiの濃度は、それぞれ40%、2.4nm、9×1018/cmである。また、第1障壁層及び第2障壁層のAl組成、厚さ、ドーパントとしてのSiの濃度は、それぞれ55%、19nm、9×1018/cmである。また、第3障壁層のAl組成、厚さ、ドーパントとしてのSiの濃度は、55%、4nm、5×1018/cmである。
n型コンタクト層12は、n型のAlGaNからなる。n型コンタクト層12のAl組成の下限値は、発光層13から発せられる光の吸収を抑えることのできる範囲の下限値として設定される。例えば、n型コンタクト層12及びn型コンタクト層16のAl組成が50%以上であれば、波長270~290nmの深紫外光、及びそれより長い波長を有する光の吸収を抑えることができ、55%以上であればより効果的に吸収を抑えることができる。
また、n型コンタクト層12のAl組成の上限値は、Al組成の増加に伴う電気抵抗の増加を抑えることのできる範囲の上限値として設定される。AlGaNの電気抵抗は、Al組成を増加させていったときに、70%まではほとんど一定であるが、70%を超えると増加し始める。このため、n型コンタクト層12のAl組成は70%以下に設定されることが好ましい。
このため、n型コンタクト層12のAl組成は、好ましい一例として、50%以上、70%以下の範囲内にある。この場合、理想的には、n型コンタクト層12は、AlGa1-xN(0.5≦x≦0.7)で表される組成を有する。
また、n型コンタクト層12は、フェルミ準位と伝導帯が縮退する(重なる)濃度のSiを含むことが好ましい。フェルミ準位と伝導帯が縮退した半導体は、金属のように振る舞い、電気抵抗が低減する。
非特許文献“A. Wolos et al., “Properties of metal-insulator transition and electron spin relaxation in GaN:Si”, PHYSICAL REVIEW B 83, 165206 (2011)”によれば、Siをドーパントとして含むGaNにおいて、Si濃度が1.6×1018cm-3以上であるときにフェルミ準位と伝導帯が縮退するとされている。AlGaNはGaNとほぼ同等の挙動を示すと考えられることから、n型コンタクト層12及びn型コンタクト層16もSi濃度がおよそ1.6×1018cm-3以上であるときにフェルミ準位と伝導帯が縮退すると考えられる。
一方で、Siをドーパントとするn型AlGaNにおいては、Si濃度を増加させると、ある濃度までは一般的な半導体と同様に電気抵抗が低減するが、ある濃度を超えると反対に電気抵抗が増加し始める。このため、n型コンタクト層12及びn型コンタクト層16に含まれるSiの濃度は、Si濃度の増加に伴う電気抵抗の増加を抑えるため、4.0×1019cm-3以下に設定されることが好ましい。
Siをドーパントとするn型AlGaNにおける、Si濃度の増加に伴う電気抵抗の増加は、Si濃度がある濃度を超えたときにIII族空孔とSiとの複合欠陥が発生することによると考えられる。III族空孔とSiとの複合欠陥の詳細については未だ明らかになっていないが、一説によると、AlGaNの成長過程において生じるIII族空孔にSiが入らずに他の位置に留まった場合に、Siがドナーとして振る舞う(電子を放出する)ことができず、その状態に応じて1~3個の正孔が放出され、それによって電気抵抗が増加していると言われている。
n型コンタクト層12の厚さは、例えば、0.3~3μmである。
電子ブロック層20は、発光層13の第3障壁層よりもAl組成の高いp型のAlGaNからなる。電子ブロック層20によって、電流拡散層14側への電子の拡散を抑制することができる。電子ブロック層20のAl組成、厚さ、ドーパントとしてのMg濃度は、例えば、それぞれ80%以上、25nm、1×1018~1×1020cm-3である。
電流拡散層14は、二次元ホールガス144を含むAlGaNからなる。電流拡散層14は、p型の第1のAlGaN層141と、第1のAlGaN層141上に直接設けられたp型又はi型の第2のAlGaN層142とを有し、第2のAlGaN層142が、第1のAlGaN層141との界面近傍に二次元ホールガス144を有する。
第1のAlGaN層141のAl組成は、第2のAlGaN層142のAl組成よりも高い。また、発光層13から発せられる深紫外光の吸収を抑えるため、第1のAlGaN層141と第2のAlGaN層142のAl組成は30%以上であることが好ましい。
例えば、第1のAlGaN層141のAl組成は50%以上、70%以下の範囲内にあり、第2のAlGaN層142のAl組成は30%以上、50%以下の範囲内にある。この場合、理想的には、第1のAlGaN層141は、AlGa1-xN(0.5≦x≦0.7)で表される組成を有し、第2のAlGaN層142は、AlGa1-xN(0.3≦x≦0.5)で表される組成を有する。なお、第2のAlGaN層142の厚さが大きい(例えばおよそ50nm以上)場合は、発光層13から発せられる深紫外光の第2のAlGaN層142による吸収を考慮する必要があるため、第2のAlGaN層142のAl組成を40%以上とすることが好ましい。
第2のAlGaN層142を第2のAlGaN層142よりもバンドギャップエネルギーが大きく、5×1017cm-3以上の濃度でMgがドープされた第1のAlGaN層141に積層することにより、第2のAlGaN層142の第1のAlGaN層141との界面近傍のエネルギーバンドが湾曲した領域において、フェルミ準位と価電子帯が縮退し、二次元ホールガス144が生じる。
電流拡散層14が二次元ホールガス144を含むことにより、二次元ホールガス144中をホールが高移動度で移動するため、電流が電流拡散層14の面内方向に効果的に拡散する。ここで、二次元ホールガスは、断面SCM(Scanning Capacitance Microscopy)観察により高濃度p型領域として観察することができる。すなわち、第2のAlGaN層142の第1のAlGaN層141との界面近傍に高濃度p型領域が観察されれば、二次元ホールガスが生成されていると判定することができる。
第1のAlGaN層141の厚さは、例えば、5~50nmである。また、第2のAlGaN層142の厚さは、例えば、5~100nmである。
p型コンタクト層15は、p型のGaN又はAl組成が35%以下のp型のAlGaNからなり、理想的には、GaN又はAlGa1-xN(x≦0.35)で表される組成を有する。このため、p型コンタクト層15とp電極16とのコンタクト抵抗を低く抑えることができる。
一方で、GaN及びAl組成が35%以下のAlGaNは深紫外光の吸収率が高いため、発光層13から発せられてp型コンタクト層15に向かう光はp型コンタクト層15に強く吸収されてしまう。例えば、p型コンタクト層15のAl組成が35%である場合、厚さが20nmであるときの280nmの波長を有する光の透過率はおよそ90%であり、厚さが十分に大きいときはおよそ290nm以下の波長を有する光をほぼ吸収する。また、p型コンタクト層15のAl組成が30%である場合、厚さが20nmであるときの280nmの波長を有する光の透過率はおよそ80%であり、厚さが十分に大きいときはおよそ310nm以下の波長を有する光をほぼ吸収する。
そこで、発光素子1においては、p型コンタクト層15を電流拡散層14の上面143の一部の領域上にのみ形成することにより、発光層13から発せられた深紫外光のp型コンタクト層15による吸収を低く抑えている。このp型コンタクト層15による紫外光の吸収をより効果的に抑えるためには、上面143のp型コンタクト層15が接触する領域の面積が、上面143の全領域の面積の80%以下であることが好ましく、50%以下であることがより好ましい。
なお、表面に凹凸パターンを有するpss基板(Patterned Sapphire Substrate)を基板10として使用する場合、発光素子1内を往復する光が多くなるため、p型コンタクト層15による光の吸収を抑える本発明の効果の恩恵が特に大きい。
p型コンタクト層15は、上面143の一部のみで電流拡散層14と接続されているが、二次元ホールガス144を含む電流拡散層14が面内方向に効率よく電流を拡散させるため、発光層13の面内の発光強度の均一性を確保することができる。発光層13の面内の発光強度の均一性をより高めるためには、上面143のp型コンタクト層15が接触する領域の面積が、上面143の全領域の面積の40%以上であることが好ましい。
p型コンタクト層15の厚さは、例えば、4~30nmである。
p電極16は、例えば、Ni/Auからなる。n電極17は、例えば、Ti/Al/Ni、V/Al/Ni、V/Al/Ruなどからなる。
また、図1に示される様に、電流拡散層14の上面143の、p型コンタクト層15が接続された領域以外の領域の少なくとも一部、より好ましくは全部が、SiO、SiNなどの絶縁材料からなるパッシベーション膜18に覆われていることが好ましい。パッシベーション膜18を用いることにより、電流拡散層14の上面143を流れる表面リーク電流の発生を抑えて、二次元ホールガス144に効率的に電流を流すことができる。
また、電流拡散層14の上面143の、p型コンタクト層15が接続された領域以外の領域の上方に光反射層19が設けられていることが好ましい。光反射層19は、アルミニウム、ロジウム、ルテニウムなどの深紫外光に対する反射率の高い材料からなる。光反射層19を用いて発光層13から発せられた光を反射することにより、発光素子1の光取出効率を向上させることができる。光反射層19は、例えば、図1に示されるように、パッシベーション膜18の内部に埋め込むことができる。
なお、発光素子1の電流拡散層14やp型コンタクト層15などの特徴的な構成はVCSEL型などの縦型のレーザーダイオードなどのLED以外の発光素子に適用することもできる。
(発光素子の製造方法)
以下に、本発明の実施の形態に係る発光素子1の製造方法の一例について説明する。気相成長法による発光素子1の各層の形成においては、Ga原料ガス、Al原料ガス、N原料ガスとしては、例えば、それぞれトリメチルガリウム、トリメチルアルミニウム、アンモニアを用いる。また、n型ドーパントであるSiの原料ガス、p型ドーパントであるMgの原料ガスとしては、例えば、それぞれシランガス、ビス(シクロペンタジエニル)マグネシウムガスを用いる。また、キャリアガスとしては、例えば、水素ガスや窒素ガスを用いる。
まず、基板10を用意し、その上にバッファ層11を形成する。バッファ層11の形成においては、まず、AlNからなる核層を形成する。例えば、MOCVDにより880℃の成長温度で核層を形成する。また、スパッタ法により核層を形成してもよい。次に、核層上に、MOCVD法によってAlNからなる低温バッファ層、高温バッファ層を順に形成する。低温バッファ層の成長条件は、例えば、成長温度が1090℃、成長圧力が50mbarである。また、高温バッファ層の成長条件は、例えば、成長温度が1270℃、成長圧力が50mbarである。
次に、バッファ層11上に、MOCVD法によってSiを含むAlGaNからなるn型コンタクト層12を形成する。n型コンタクト層12の成長条件は、例えば、成長温度が980℃、成長圧力が50mbarである。
次に、n型コンタクト層12上に、MOCVD法によって発光層13を形成する。発光層13の形成は、第1障壁層、第1井戸層、第2障壁層、第2井戸層、第3障壁層の順に積層して行う。発光層13の成長条件は、例えば、成長温度が975℃、成長圧力が400mbarである。
次に、発光層13上に、MOCVD法によって電子ブロック層20を形成する。電子ブロック層20の成長条件は、例えば、成長温度が1000℃、成長圧力が50mbarである。
次に、電子ブロック層20上に、MOCVD法によって電流拡散層14を構成する第1のAlGaN層141と第2のAlGaN層142を形成する。第1のAlGaN層141の成長条件は、例えば、成長温度が950~1000℃(典型例としては980℃)、成長圧力が50mbarである。第2のAlGaN層142の成長条件は、例えば、成長温度が950~1000℃(典型例としては980℃)、成長圧力が50mbarである。
次に、電流拡散層14上に、MOCVD法によってp型コンタクト層15を形成する。n型コンタクト層16の成長条件は、例えば、成長温度が1000~1100℃(典型例としては1050℃)、成長圧力が50mbarである。
次に、p型コンタクト層15表面の所定領域に二段階のドライエッチングを施し、n電極17を接続するためのn型コンタクト層12に達する深さの溝の形成と、電流拡散層14上のp型コンタクト層15のパターニングを実施する。
次に、p型コンタクト層15上にp電極16、溝の底面に露出するn型コンタクト層12上にn電極17を形成する。p電極16及びn電極17は、スパッタや蒸着などによって形成する。
(変形例)
図2は、本発明の実施の形態に係る発光素子1の変形例である発光素子2の垂直断面図である。発光素子2は、p型コンタクト層15の平面形状において発光素子1と異なる。
発光素子2のp型コンタクト層15は、環状の平面形状を有する。また、電流拡散層14の上面143の、環状のp型コンタクト層15が接続された領域の内側の領域は、パッシベーション膜18に覆われ、パッシベーション膜18の上には光反射層19が設けられている。
発光素子2の例に示されるように、本実施の形態に係る発光素子のp型コンタクト層15の平面形状は、発光素子の用途などに応じて、例えば、円状、環状、メッシュ状などに、適宜変更することができる。
(適用例)
図3は、本発明の実施の形態に係る発光素子1を光源として有する発光装置3の垂直断面図である。発光装置3は、ビルドアップ構造と呼ばれる多層配線構造を有する発光装置であり、発光素子1を光源として有する発光装置の一つの例である。
発光装置3においては、複数の発光素子1のp電極16が、接合電極31を介してpパッド電極33に接続され、複数の発光素子1のn電極17が、接合電極32を介してnパッド電極34に接続される。そして、pパッド電極33とnパッド電極34の間に電圧を印加することにより、複数の発光素子1が発光する。
また、発光装置3においては、接合電極31、32は絶縁層35、36の内部に配線され、光反射層19は、発光素子1を覆う絶縁層35の中に埋め込まれている。
(実施の形態の効果)
上記の本発明の実施の形態によれば、深紫外光の吸収率が高いp型コンタクト層の面積を小さくし、かつ拡散層により電流を面内方向に効率的に拡散させることにより、p側の電極とコンタクト層のコンタクト抵抗が低く、かつコンタクト層による光の吸収を抑えた発光素子を提供することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。また、発明の主旨を逸脱しない範囲内において上記実施の形態の構成要素を任意に組み合わせることができる。
また、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
1、2 発光素子
10 基板
11 バッファ層
12 n型コンタクト層
13 発光層
14 電流拡散層
141 第1のAlGaN層
142 第2のAlGaN層
143 上面
144 二次元ホールガス
15 p型コンタクト層
16 p電極
17 n電極
18 パッシベーション膜
19 光反射層

Claims (4)

  1. n型のAlGaNからなるn型コンタクト層と、
    前記n型コンタクト層の上の、深紫外光を発する発光層と、
    前記発光層の上の、二次元ホールガスを含むAlGaNからなる電流拡散層と、
    前記電流拡散層の上面の一部に接続された、p型のGaN又はAl組成が35%以下のp型のAlGaNからなるp型コンタクト層と、
    前記n型コンタクト層に接続されたn電極と、
    前記p型コンタクト層に接続されたp電極と、
    を備え、
    前記電流拡散層の前記上面の前記p型コンタクト層が接触する領域の面積が、前記上面の全領域の面積の40%以上、80%以下の範囲内にある、発光素子。
  2. 前記電流拡散層が、Al組成が50%以上、70%以下の範囲内にあるp型のAlGaNからなる第1のAlGaN層と、前記第1のAlGaN層の上に直接設けられた、Al組成が30%以上、50%以下の範囲内にあるp型又はi型のAlGaNからなる第2のAlGaN層とを有し、
    前記第2のAlGaN層が、前記第1のAlGaN層との界面近傍に前記二次元ホールガスを有する、
    請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記電流拡散層の上面の、前記p型コンタクト層が接続された領域以外の領域の少なくとも一部が、絶縁材料からなるパッシベーション膜に覆われた、
    請求項1又は2に記載の発光素子。
  4. 前記電流拡散層の上面の、前記p型コンタクト層が接続された領域以外の領域の上方に光反射層が設けられた、
    請求項1~のいずれか1項に記載の発光素子。
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