JP7466888B2 - セルロース誘導体及びセルロース誘導体溶解液 - Google Patents

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Description

本発明は、セルロース誘導体及びセルロース誘導体溶解液に関する。
近年、携帯電話やノート型パーソナルコンピュータ等の普及に伴って、リチウムイオン二次電池が注目されている。リチウムイオン二次電池は、通常、炭素材料からなる負極と、リチウムイオンを可逆的に出入りさせる活物質を含有する正極と、それらを浸漬する非水系電解質とを備えている。
このうち、正極は、正極活物質、導電材及びバインダからなる電極ペーストを、集電板に塗工することより製造されている。正極活物質としては、リチウム遷移金属複合酸化物等が用いられる。このような正極活物質単独では電子伝導性、即ち導電性に乏しいことから、導電性を付与するために、高度にストラクチャーが発達した導電性カーボンブラック、及び結晶が著しい異方性を示すグラファイト等の炭素材料を導電材として添加し、バインダ(結着材)と共にN-メチル-2-ピロリドン(NMP)等の非水系溶媒に分散させて、スラリーを作製し、このスラリーを金属箔上に塗布し、乾燥して正極を形成する。
しかしながら、導電材として用いられる炭素材料であるカーボンブラックやグラファイトは一次粒子径が小さい微粉体であり、ストラクチャーや比表面積が大きいため凝集力が強く、リチウムイオン二次電池の電極合材形成用スラリー中に均一混合し分散することが困難である。そして、導電材である炭素材料の分散性や粒度の制御が不十分な場合、均一な導電ネットワークが形成さないために電極の内部抵抗の低減が図れず、その結果、正極活物質であるリチウム遷移金属複合酸化物や炭素材料であるグラファイト等の性能を十分に引き出せないという問題が生じている。また、電極合材中の導電材(導電助剤)の分散が不十分であると、部分的凝集に起因して電極板上に抵抗分布が生じ、電池として使用した際に電流が集中し、部分的な発熱及び劣化が促進される等の不具合が生ずることがある。
導電材を電極中に均一に分散するため、分散剤と共に有機溶剤等の分散媒に分散し、スラリー化させた分散液(導電材分散液)を予め調製し、これを活物質及びバインダと共に混練して電極を形成することが提案されている(特許文献1)。導電助剤の導電性を阻害せずに分散安定化を図り導電助剤の電解液に対する濡れ性を向上させた電池用分散剤が提案されている(特許文献2)。また、良好な分散性および導電性を確保することのできる導電材分散液が提案されている(特許文献3)。そして、分散剤又はバインダに用いられる材料として、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)等の極性非水系溶媒に対する溶解性に優れるセルロース系樹脂が知られている(特許文献3)。
特開2018-129305号公報 特開2012-195243号公報 特許第5628503号公報
しかしながら、従来のセルロース系樹脂を導電材分散液に含有した場合、その導電材分散液は、チキソトロピー性が高すぎるため、貯蔵安定性が不十分となり、経時的に増粘する等粘度が変化しやすい。このような導電材分散液を活物質及びバインダと共に混練して電極を形成すると、その作業性に劣る。
本開示は、優れた貯蔵安定性を有するリチウムイオン二次電池の導電材分散液を得ることができるセルロース誘導体を提供することを目的とする。
本開示の第一は、メチル基置換度が1.0以上であり、オクチル基置換度が0.01以上0.6未満である、セルロース誘導体に関する。
前記セルロース誘導体において、前記メチル基置換度及び前記オクチル置換度の和が1.5以上であってよい。
前記セルロース誘導体において、前記オクチル基置換度が0.06以上0.3未満であってよい。
本開示の第二は、前記セルロース誘導体及び溶媒を含有し、前記セルロース誘導体の含有量が、前記溶媒100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下であり、前記溶媒が、N-メチル-2-ピロリドン、及びジメチルアセトアミドよりなる群から選択される1以上を含有する、セルロース誘導体溶解液に関する。
本開示のセルロース誘導体によれば、優れた貯蔵安定性を有するリチウムイオン二次電池の導電材分散液を得ることができる。
<セルロース誘導体>
本開示のセルロース誘導体は、メチル基置換度が1.0以上であり、オクチル基置換度が0.01以上0.6未満である。
また、本開示のセルロース誘導体は、いいかえれば、水酸基の水素の一部又はすべてが、メチル基及びオクチル基に置換されたセルロースである。
セルロース誘導体のメチル基置換度は、1.0以上であるところ、1.5以上であってよく、1.8以上であってよい。また、セルロース誘導体のメチル基置換度は、2.99未満であってよく、2.94以下であってよく、2.9以下であってよく、2.5以下であってよく、2.4以下であってよく、2.0以下であってよい。セルロース誘導体のメチル基置換度が小さすぎると、NMP等の極性非水系溶媒への溶解性に劣り、導電材を分散できない。メチル基置換度が大きすぎると、セルロース誘導体製造時のオクチル基導入が難しくなる。
セルロース誘導体のオクチル基置換度は、0.01以上であるところ、0.06以上であってよく、0.08以上であってよく、0.1以上であってよく、0.2以上であってよい。また、オクチル基置換度は、0.6未満であるところ、0.5未満であってよく、0.4未満であってよく、0.3未満であってよい。セルロース誘導体のオクチル基置換度が小さすぎると、当該セルロース誘導体を含有する導電材分散液は、チキソトロピー性が高く、経時的に増粘しやすく、貯蔵安定性が不十分である。セルロース誘導体のオクチル基置換度が大きすぎると、当該セルロース誘導体を含有する導電材分散液は貯蔵安定性が不十分であるだけでなく、極性溶媒への溶解性に劣り、非水系電解質の溶媒(非極性溶媒)に対する耐溶解性に劣る。非水系電解質の溶媒(非極性溶媒)に対する耐溶解性により優れる観点からは、オクチル基置換度は0.06以上0.3未満が好ましい。
セルロース誘導体のメチル基置換度とオクチル基置換度の和は、1.5以上が好ましく、1.7以上であってよく、2.0以上であってよい。また、その和は、3.0未満であってよく、2.9未満であってよく、2.6未満であってよい。
セルロース誘導体の各置換基の置換度の和を総置換度といい、セルロース誘導体の総置換度は、1.5以上であってよく、1.7以上であってよく、2.0以上であってよい。また、総置換度の最大値は3.0であるところ、その総置換度は、3.0未満であってよく、2.9未満であってよく、2.6未満であってよい。
メチル基置換度及びオクチル基置換度を含むアルキル基置換度は、以下の方法により測定することができる。ASTM:D-817-91に準ずる方法や、13C-NMR、H-NMRにより測定できる。
セルロース誘導体のメチル基置換度及びオクチル基置換度をH-NMRにより定量する場合の条件の例を以下に記載する。
装置:JEOL JNM ECA-500
温度:80℃
溶媒:DMSO
試料濃度:0.8wt%
計算:
メチル基置換度=35β/(15α-15β-2γ)
オクチル基置換度=7γ/(15α-15β-2γ)
α:5.40~2.70ppmの積分値
β:3.51~3.41、3.32~3.25ppmの積分値
γ:1.65~0.70ppmの積分値
セルロース誘導体の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されるものではないが、1.0×10以上が好ましく、2.0×10以上がより好ましく、3.0×10以上がさらに好ましい。また、当該重量平均分子量は、1.0×10以下が好ましく、5.0×10以下がより好ましく、2.0×10以下がさらに好ましい。当該範囲であることにより、導電材分散液におけるセルロース誘導体の分散性、及び分散液製造時の作業性が良好なものとなる。
重量平均分子量は、個々の分子の重量にその分子量を掛けて平均値を求める、いわゆる分子量の加重平均値であり、GPCで測定できる。
本開示のセルロース誘導体によれば、チキソトロピー性が高くなりすぎず、優れた貯蔵安定性を有するリチウムイオン二次電池の導電材分散液を得ることができる。
セルロース誘導体は、例えば、以下のようにして製造することができる。セルロース原料を塩基性条件下でアルカリセルロースにする工程(活性化工程);及び前記アルカリセルロースをハロゲン化アルキルと反応させる工程(エーテル化処理)を含む製造方法が挙げられる。
より具体的には、例えば、セルロース原料を水酸化ナトリウムによりマーセル化して、アルカリセルロースにする工程;前記アルカリセルロースをメチル化剤と反応させてエーテル化することにより、メチルセルロースを得る工程;その後、塩基性条件下、前記メチルセルロースをオクチル化剤と反応させてエーテル化することにより、メチルオクチルセルロース(セルロース誘導体)を得る工程を有する製造方法(二段階反応と称する)が挙げられる。また、前記アルカリセルロースをメチル化剤及びオクチル化剤の両方と反応させてエーテル化することにより、メチルオクチルセルロース(セルロース誘導体)を得ることもできる(一段階反応と称する)。メチル化剤及びオクチル化剤の配合量及び配合割合は任意に選択できる。
メチルオクチルセルロース(セルロース誘導体)のメチル基及びオクチル基の置換度を精度よく調整するため、メチルセルロースを得た後、前記メチルセルロースをオクチル化剤と反応させてエーテル化することにより、メチルオクチルセルロース(セルロース誘導体)を得る工程を有する製造方法(二段階反応)が好ましい。
メチル化剤としては、メチルクロライド等のハロゲン化メチルが、また、オクチル化剤としては、オクチルクロライド等のハロゲン化オクチルが挙げられる。
<セルロース誘導体溶解液>
本開示のセルロース誘導体溶解液は、前記セルロース誘導体及び溶媒を含有し、前記セルロース誘導体の含有量が、前記溶媒100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下である。
セルロース誘導体溶解液は、溶媒中に、セルロース誘導体が溶解した液であり、溶解した液であるどうかは目視で観察する。セルロース誘導体の固形物、膨潤体、及びゲル状体等の形状が観察される場合は溶解液とはいえない。これらの形状が確認できず透明である場合は溶解液である。
セルロース誘導体溶解液の溶媒としては、例えば、N-メチルピロリドン、N-エチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルスルホルアミド、テトラメチル尿素、アセトン、メチルエチルケトン、N-メチルピロリドンとエステル系溶媒(例えば、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、ブチルセロソルブアセテート、及びブチルカルビトールアセテート等)の混合溶媒、並びにN-メチルピロリドンとグライム系溶媒(例えば、ジグライム、トリグライム、及びテトラグライム等)の混合溶液の混合溶媒等が挙げられる。これらのうち、N-メチル-2-ピロリドン、及びジメチルアセトアミドよりなる群から選択される1以上を含有する溶媒が好ましい。比較的揮発性が高く、多くの有機溶剤と混合しやすく扱いやすい。そのため、電極材料のスラリーが安定的に作成可能である。
セルロース誘導体溶解液におけるセルロース誘導体の含有量は、溶媒100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下であるところ、0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.1質量部以上5以下がより好ましい。
本開示のセルロース誘導体溶解液のチキソトロピーインデックス値は10未満が好ましく、5未満がより好ましい。また、1以上であってよい。
チキソトロピーインデックス値とは、加えた力が大きくなるにつれ、粘度が下がるチキソトロピー性の指標である。その数値が大きいほどチキソトロピー性が高い。
また、チキソトロピーインデックス値は、以下の方法により測定することができる。まず、95質量部のNMPに対し、5質量部の試料を溶解してNMP溶液を調製し、以下の(1)~(4)の装置及び条件下にて、回転速度0.5rpmでの粘度、及び回転速度50rpmでの粘度求める。
(1)装置:TV-22(東機産業(株)社製)
(2)測定治具:コーンプレート(1°34' × R24)、
(3)温度:25℃
(4)回転速度:0.5rpm、50rpm
次に、回転速度0.5rpmでの粘度/回転速度50rpmでの粘度をチキソトロピーインデックス値(TI値)として算出する。
[用途]
本開示のセルロース誘導体は、極性非水系溶媒に対する優れた溶解性、及び非水系電解質の溶媒(非極性溶媒)に対する優れた耐溶解性を両立するため、リチウムイオン二次電池正極用の導電材分散液等のリチウムイオン二次電池正極を構成する材料として好適に用いられる。非水系電解質の溶媒(非極性溶媒)に対する優れた耐溶解性は、リチウムイオン二次電池の使用時、充放電による容量の低下を抑制し、サイクル特性を向上する等、リチウムイオン二次電池の性能向上に寄与する。
本開示のセルロース誘導体溶解液を、例えば、導電材、分散剤、及び分散媒等と共に混合することによりリチウムイオン二次電池正極用の導電材分散液を調製することがきる。リチウムイオン二次電池正極用の導電材分散液は、例えば、本開示のセルロース誘導体溶解液、を含有する。
導電材としては、従来公知の物質を用いることができ、例えば、カーボンブラック及びカーボンナノチューブ等が挙げられる。
分散剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸、ポリビニルブチラール、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、ポリジメチルシロキサン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、各種ゴム、リグニン、ペクチン、ゼラチン、キサンタンガム、ウェランガム、サクシノグリカン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、セルロース系樹脂(メチルオクチルセルロースを除く)、ポリアルキレンオキサイド、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、キチン類、キトサン類、及びデンプン等の有機材料の非イオン性分散剤、並びに、ガラス、アルミナ、シリカ、セラミックス、ロックウール等の無機材料の非イオン性分散剤等が挙げられる。
分散媒としては、例えば、ペンタン、ノルマルヘキサン、オクタン、シクロペンタン、及びシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系分散媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、及びシメン等の芳香族炭化水素系分散媒;フルフラル等のアルデヒド系分散媒;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、及びシクロヘキサノン等のケトン系分散媒;酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸メチル、ブチルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3-メトキシブチルアセテート、及びエチレングリコールジアセテート等のエステル系分散媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、及びエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系分散媒;メタノール、エタノール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、オクチルアルコール、シクロヘキサノール、アリルアルコール、ベンジルアルコール、クレゾール、及びフルフリルアルコール等のアルコール系分散媒;グリセロール、エチレングリコール、及びジエチレングリコール等のポリオール系分散媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、及びジエチレングリコールモノブチルエーテル等のアルコールエーテル系分散媒;N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド、及びジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性分散媒;並びに水等が挙げられる。
以下、実施例に基づいて本開示を詳述するが、これらの実施例によってその技術的範囲が限定されるものではない。
実施例及び比較例における各種の測定は、以下の方法により行った。
<置換度>
アルキル基置換度(メチル基置換度及びオクチル置換度)は、以下の条件にて、H-NMRにより定量した。
装置:JEOL JNM ECA-500
温度:80℃
溶媒:DMSO
試料濃度:0.8wt%
計算:
メチル基置換度=35β/(15α-15β-2γ)
オクチル基置換度=7γ/(15α-15β-2γ)
α:5.40~2.70ppmの積分値
β:3.51~3.41、3.32~3.25ppmの積分値
γ:1.65~0.70ppmの積分値
<溶媒溶解性の評価>
300mlビーカーに所定の溶媒200gを採取し、室温(25℃)もしくは80℃加温下、マグネチックスターラーにて撹拌しているところに試料2gを添加した。その後の状態を目視で観察して以下の基準にて、各溶媒に対する溶解性を評価した。溶媒は、極性溶媒として、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)及びジメチルアセトアミド(DMAc)、非極性溶媒として、ヘキサン、トルエン及びキシレンを用いた。
◎:室温で容易に完全溶解
〇:80℃に加温することで完全に溶解
△:80℃に加温しても膨潤またはゲル化
×:80℃に加温しても不溶
<チキソトロピー性の評価>
まず、60℃下、95質量部のNMPに対し、5質量部の試料を溶解してNMP溶液を調製し、以下の(1)~(4)の装置及び条件にて、回転速度0.5rpmでの粘度、及び回転速度50rpmでの粘度求めた。
(1)装置:TV-22(東機産業(株)社製)
(2)測定治具:コーンプレート(1°34' × R24)、
(3)温度:25℃
(4)回転速度:0.5rpm、50rpm
次に、回転速度0.5rpmでの粘度/回転速度50rpmでの粘度をチキソトロピーインデックス値(TI値)として算出し、以下の基準でチキソトロピー性を評価した。
◎:上記TI値が5未満
○:上記TI値が5以上10未満
×:上記TI値が10以上
<メチルセルロースの合成>
(MC-1)
2Lの撹拌機付きオートクレーブに解砕パルプ100g、水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム(NaOH)75g、水150ml)を加え、窒素雰囲気下、45℃で1時間撹拌した(第一工程)。放冷後、ドライアイス/メタノールバスで-40℃に冷却し、さらにトルエン150ml、クロロメタン120g、60℃(反応温度(1))で1時間(反応時間(1))、その後100℃(反応温度(2))で3時間(反応時間(2))撹拌した(第二工程)。室温に戻した後、系内の残存ガスを排気し、メタノール12L中へ激しく撹拌しながら投入し白色固体を得た(第三工程)。白色固体を吸引濾過により濾別し、大量のイソプロピルアルコールで3回洗浄を行った。得られた白色固体を100℃で6時間真空乾燥することによりメチルセルロース(MC-1)を白色粉末として得た(収量98g)。メチルセルロース(MC-1)のメチル基置換度を表1に示す。
(MC-2~5)
第一工程及び第二工程における各条件を表1のとおり換えた以外は、MC-1の合成と同様にして、各メチルセルロース(MC-2、MC-3、MC-4及びMC-5)を得た。各メチルセルロースのメチル基置換度を表1に示す。
(MC-6)
MC-6として、メチルセルロース(信越化学工業(株)製)を用いた。
Figure 0007466888000001
<メチルオクチルセルロースの合成>
(実施例1)
2Lの撹拌機付きオートクレーブに、原料としてメチルセルロース(MC-5)100g、48%水酸化ナトリウム水溶液130gを添加した。室温で1時間攪拌した後、トルエン500mL、オクチルクロライド480gを添加し、室温で30分攪拌した。さらに130℃(反応温度)で10時間(反応時間)攪拌し、反応終了後、室温に戻した。白色固体を吸引ろ過によりろ別した後、大量のイソプロピルアルコールで3回洗浄を行った。得られた白色固体を100℃で6時間真空乾燥することによりメチルオクチルセルロースを白色粉末として得た(収量101g)。
得られたメチルオクチルセルロースについて、各物性を評価した結果は、表3に示す。
(実施例2~10、比較例7~13)
原料、オクチルクロライド量、48%水酸化ナトリウム水溶液量、及び反応温度及び反応時間を、表2のとおり換えた以外は、実施例1と同様にして、各メチルオクチルセルロースを得た。得られたメチルオクチルセルロースについて、各物性を評価した結果は、表3に示す。
Figure 0007466888000002
(比較例1~6)
表2に示す各メチルセルロース(MC-1、MC-2、MC-3、MC-4、MC-5及びMC-6)の各物性を評価した結果は、表3に示す。
Figure 0007466888000003
表3に示すように、実施例のセルロース誘導体によれば、チキソトロピーインデックス値が高くなりすぎず、優れた貯蔵安定性を有するセルロース誘導体溶解液が得られることが分かる。また、実施例のセルロース誘導体は、極性非水系溶媒に対する優れた溶解性、及び非水系電解質の溶媒(非極性溶媒)に対する優れた耐溶解性を有することが示され、リチウムイオン二次電池正極及びリチウムイオン二次電池の導電材分散液を構成する材料として好適であることが分かる。

Claims (4)

  1. メチル基置換度が1.0以上であり、
    オクチル基置換度が0.01以上0.6未満である、セルロース誘導体。
  2. 前記メチル基置換度及び前記オクチル置換度の和が1.5以上である、請求項1に記載のセルロース誘導体。
  3. 前記オクチル基置換度が0.06以上0.3未満である、請求項1又は2に記載のセルロース誘導体。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載のセルロース誘導体及び溶媒を含有し、
    前記セルロース誘導体の含有量が、前記溶媒100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下であり、
    前記溶媒が、N-メチル-2-ピロリドン、及びジメチルアセトアミドよりなる群から選択される1以上を含有する、セルロース誘導体溶解液。
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