JP7466833B2 - 水洗大便器 - Google Patents

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Description

本発明は、水洗大便器に係り、特に、洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器に関する。
従来から、洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器として、例えば、特許文献1、2に知られているように、停電時において、手動により便器洗浄操作を行うことができる停電時手動操作部を備えているものが知られている。
これらの特許文献1、2に記載されている従来の水洗大便器では、その便器本体の排水トラップ部の下流側に排水ソケットが設けられている。また、排水ソケット内には、その流路を開閉する開閉弁が設けられている。
さらに、この排水ソケット内の開閉弁は、停電時手動操作部の一部である操作ワイヤと作動可能に連結されている。そして、この開閉弁は、通常時には、排水ソケット内の流路が開放されるように開弁方向に付勢されており、常時開弁状態となっている。
一方、排水ソケット内の開閉弁は、停電時等の非常時においては、停電時手動操作部の操作ワイヤの把持部を手動で操作することにより、開閉弁が通常時の開弁状態から閉弁状態となり、排水ソケット内の流路が閉鎖されるようになっている。
そして、停電時には、便器本体に洗浄水を供給する給水手段(給水弁等)を手動操作で開閉操作するか、或いは、非常用電源等により電磁弁や給水ポンプを作動させることにより、便器本体のボウル部内に洗浄水を供給し、停電時の便器洗浄が可能となっている。
特許5447706号公報 特開2013-227852号公報
また、上述した従来の水洗大便器においては、停電時に排水ソケットの開閉弁を開閉操作する停電時手動操作部の操作ワイヤが、便器本体に対して後方に位置する排水ソケットの後方側から延びており、この操作ワイヤの把持部が便器本体の後方の排水ソケット周辺に設置され、引き出し可能となっている。
しかしながら、排水ソケットの後方領域では、水洗大便器の設置場所によっては、壁面が隣接しているため、このような壁面が停電時手動操作部の操作上の妨げとなるおそれがあるという課題がある。
また、通常時おいて、操作ワイヤの把持部は、便器本体の後方の排水ソケットの周辺に設置された状態で、便器本体とは別部材である取り外し可能な外装カバーによって外側から覆われている。さらに、操作ワイヤの把持部が設置されているには、貯水タンク等の給水系の機能部における関連要素やこれらを支持する複数の部材が限られたスペース内に密接に設けられている。
したがって、停電時に使用者が外装カバーを取り外した際、便器本体に対して前方側や上方側の使用者にとって停電時手動操作部の存在に気付き難く、停電対応の遅れを招くおそれがあるという課題がある。
さらに、停電時の手動操作時において、排水ソケットの周辺要素が操作ワイヤに干渉すると、操作ワイヤの挙動も不安定となり、操作性の低下をまねくおそれもあるという課題がある。
そこで、本発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、停電時において便器本体に対する給水操作及び排水操作を手動で行う停電手動操作部の視認性と操作性を向上させることができ、停電時の迅速かつ確実な便器洗浄を可能にする水洗大便器を提供すること目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、汚物を受けるボウル部と、このボウル部内の汚物を排出する排水トラップ部と、を備えた便器本体と、この便器本体の上流側に設けられて上記便器本体に洗浄水を供給する給水ユニットであって、上記便器本体と給水源とを接続する給水路と、この給水路を開閉する開閉弁と、を備え、この開閉弁が開閉することにより上記便器本体に供給する洗浄水の給止水を可能にする上記給水ユニットと、上記便器本体の排水トラップ部の下流側に設けられた排水ソケット部と、上記排水ソケット部の内部に設けられて、その流路を開閉するソケット開閉部と、上記便器本体の側方に設けられ、停電時において手動により上記便器本体に対する給水操作及び排水操作が可能な停電時手動操作部と、を有し、上記停電時手動操作部は、停電時において手動により上記給水ユニットの開閉弁を開閉操作して上記便器本体への給止水操作を可能にする停電時給水操作部と、停電時において手動により上記ソケット開閉部を開閉操作して上記排水ソケット部からの排水操作及び上記ボウル部内の溜水操作を可能にする停電時排水操作部と、を備えており、上記停電時排水操作部は、手動で操作することにより上記ソケット開閉部を開閉可能であることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、停電時であっても、停電時手動操作部が手動で操作されることにより、便器本体に対する給水操作及び排水操作が可能となる。
例えば、停電時の便器本体に対する給水操作及び排水操作においては、まず、停電時給水操作部が手動で操作され、給水ユニットの開閉弁が開放され、給水ユニットから便器本体への給水が行われる。
つぎに、停電時排水操作部が手動で操作され、ソケット開閉部が閉鎖される。これにより、ソケット開閉部よりも上流側の排水ソケット部内の流路や便器本体の排水トラップ部内において封水が可能となり、便器本体のボウル部内において溜水が可能となる。
その後、再び停電時排水操作部が手動で操作され、ソケット開閉部が開放される。これにより、便器本体のボウル部内の洗浄水について、排水トラップ部から排水ソケット部を経て水洗大便器の外部に確実に排出することができる。
そして、給水ユニットの開閉弁が閉鎖され、給水ユニットから便器本体への給水が停止(止水)される。これにより、停電時における便器本体に対する一連の給排水操作が完了となる。
さらに、停電時手動操作部が便器本体の側方に設けられていることにより、停電時の使用者にとって、停電時給水操作部及び停電時排水操作部のそれぞれが視認し易いため、アクセスし易くすることができる。よって、停電時手動操作部の視認性と操作性を向上させることができる。
特に、停電時排水操作部については、使用者が手動で操作する簡単な操作により、排水ソケット部の内部におけるソケット開閉部を簡単かつ確実に開閉することができる。これにより、停電時の停電時排水操作部による排水ソケット部からの排水操作やボウル部内の溜水操作の操作性を向上させることができる。
また、停電時において、ソケット開閉部の操作不良による排水ソケット部における排水不良や漏水を防ぐこともできる。
これらの結果、停電時であっても、迅速かつ確実な便器洗浄を可能にする水洗大便器を提供することができる。
本発明において、好ましくは、上記便器本体は陶器製であり、上記停電時排水操作部は、上記便器本体における側方且つ下方の底壁部に固定される固定ユニットを備えている。
このように構成された本発明においては、停電時排水操作部の固定ユニットが陶器製の便器本体における側方且つ下方の底壁部に固定されているため、停電時排水操作部の固定ユニットが取り付けられて固定される便器本体側の被取付部分の強度を確保することができる。
したがって、便器本体側の被取付部分に固定された状態の停電時排水操作部について、安定した操作が可能となり、スムーズに操作することも可能となる。
本発明において、好ましくは、さらに、上記便器本体の底壁部に設けられて上記便器本体をその下方の設置面に対して固定する締結部材を有し、上記停電時排水操作部の固定ユニットは、上記締結部材に取り付けられて上記便器本体の底壁部に固定されるベース部を備えている。
このように構成された本発明においては、停電時排水操作部の固定ユニットのベース部が、便器本体を設置面に対して固定する締結部材に取り付けられ、便器本体の底壁部に固定される。
したがって、締結部材が、便器本体を設置面に対する便器本体の固定と、便器本体の底壁部に対する停電時排水操作部の固定ユニットのベース部の固定とを兼用することができるため、部品点数を低減させることができる。
また、水洗大便器の施工時において、停電時排水操作部の固定ユニットのベース部を便器本体の底壁部に固定する際の施工忘れを防ぐこともできる。
本発明において、好ましくは、上記締結部材は、上記便器本体の底壁部を鉛直方向に貫く被締結部に締結されてその一端が上記設置面に固定されるねじ部材と、このねじ部材の他端側に取り付けられて上記便器本体を上記設置面に対して固定する第1ナット部材と、この第1ナット部材とは独立に上記ねじ部材の他端側に取り付けられて上記停電時排水操作部の固定ユニットのベース部を上記便器本体の底壁部に対して固定する第2ナット部材と、を備えている。
このように構成された本発明においては、共通のねじ部材に対して第1ナット部材及び第2ナット部材のそれぞれが独立に取り付けられているため、第1ナット部材により便器本体が設置面に対して固定され、第2ナット部材により停電時排水操作部の固定ユニットのベース部が便器本体の底壁部に対して固定される。
これにより、便器本体及び停電時排水操作部の固定ユニットのそれぞれについて、第1ナット部材及び第2ナット部材のそれぞれにより独立に固定することができる。
すなわち、停電時排水操作部を固定している第2ナット部材が、便器本体を設置面に対して固定している第1ナット部材に対して独立しているため、停電時に停電時排水操作部が操作されても、便器本体の底壁部を固定している第1ナット部材の締結が緩むことを抑制することができる。
よって、便器本体が設置面に確実に固定されつつ、停電時排水操作部の固定ユニットのベース部が便器本体の底壁部に確実に固定された状態となり、停電時排水操作部のより安定した操作が可能となる。
本発明において、好ましくは、上記給水ユニットは、さらに、上記給水路における上記開閉弁の下流側に設けられて上記開閉弁を通過した洗浄水を貯水する貯水部と、上記給水路における上記貯水部の下流側に設けられて上記貯水部内の洗浄水を上記便器本体に圧送するポンプと、上記貯水部内の水位が所定水位以上であるときに上記貯水部からオーバーフローした洗浄水を上記ポンプの下流側の上記給水路へバイパスさせるオーバーフロー流路部と、を備えており、上記停電時給水操作部は、停電時において、手動により上記開閉弁を開閉操作して上記貯水部への給止水操作が可能であり、上記オーバーフロー流路部から上記ポンプの下流側の上記給水路へ流出させた洗浄水を上記便器本体に給止水可能にする。
このように構成された本発明においては、停電時において、ポンプの作動が停止した状態であっても、まず、停電時給水操作部を手動で操作することにより、給水ユニットの開閉弁が開放され、貯水部への給水が行われる。
つぎに、停電時排水操作部が手動で操作され、ソケット開閉部が閉鎖される。そして、給水ユニットの貯水部への給水が継続され、貯水部内の水位が所定水位以上になると、オーバーフロー流路部からポンプの下流側の給水路に洗浄水がバイパスされ、便器本体に供給される。これにより、ソケット開閉部よりも上流側の排水ソケット部内の流路や便器本体の排水トラップ部内において封水が可能となり、便器本体のボウル部内において溜水が可能となる。
その後、再び停電時排水操作部が手動で操作され、ソケット開閉部が開放される。これにより、便器本体のボウル部内の洗浄水について、排水トラップ部から排水ソケット部を経て水洗大便器の外部に確実に排出することができる。
そして、給水ユニットの開閉弁が閉鎖され、給水ユニットから便器本体への給水が停止(止水)され、停電時における便器本体に対する一連の給排水操作が完了となる。
これらにより、停電時であっても、確実な便器洗浄を実行させることができる。
本発明の水洗大便器によれば、停電時において便器本体に対する給水操作及び排水操作を手動で行う停電手動操作部の視認性と操作性を向上させることができ、停電時の迅速かつ確実な便器洗浄を可能にすることができる。
本発明の第1~第3実施形態による水洗大便器の全体構成図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器の側面図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器の中央側面断面図である。 図2に示す本発明の第1実施形態による水洗大便器における停電時手動排水操作装置の固定ユニットの部分を拡大した部分拡大側面図である。 図4に示す本発明の第1実施形態による水洗大便器の便器本体の底壁部に固定されている状態の停電時手動排水操作装置の固定ユニットの部分について斜め上方且つ前方側から見た斜視図である。 図4と同様に本発明の第2実施形態による水洗大便器における停電時手動排水操作装置の固定ユニットの部分を拡大した部分拡大側面図である。 本発明の第3実施形態による水洗大便器の停電時手動排水操作装置の固定ユニットの部分について斜め上方且つ前方側から見た斜視図である。 図7に示す本発明の第3実施形態による水洗大便器の停電時手動排水操作装置の固定ユニットの側面図である。 図7に示す本発明の第3実施形態による水洗大便器の停電時手動排水操作装置の固定ユニットの上面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の第1実施形態による水洗大便器について説明する。
まず、図1は、本発明の第1実施形態による水洗大便器の全体構成図である。また、図2は、本発明の第1実施形態による水洗大便器の側面図である。さらに、図3は、本発明の第1実施形態による水洗大便器の中央側面断面図である。
図1~図3に示すように、本発明の第1実施形態による水洗大便器1は、陶器製の便器本体2と、その後方側に設けられたタンク装置4と、を備えている。
また、便器本体2は、汚物を受けるボウル部2aと、このボウル部2aの底部から延びてボウル部2a内の汚物を排出する排水トラップ部(排水トラップ管2b)と、ボウル部2aの上縁に形成されるリム部2cと、を備えている。
さらに、タンク装置4の各構成要素については、詳細は後述するように、便器本体2に洗浄水を供給する給水ユニットU1の一部として機能するようになっている。
つぎに、図1~図3に示すように、タンク装置4は、その上流側及び下流側にそれぞれ接続された給水管6及び吐水管8をそれぞれ備えている。
給水管6の上流側は、水道等の外部の給水源(図示せず)に接続されている。一方、給水管6の下流側は、タンク装置4の貯水タンク10に接続されている。これらにより、給水管6から貯水タンク10に洗浄水が供給されるようになっている。
また、給水管6には、上流側から下流側に向かって、止水栓12、バルブユニット14がそれぞれ設けられている。
さらに、バルブユニット14は、給水管6に設けられた定流量弁16、並びに、この定流量弁16の下流側に設けられた開閉弁(ダイヤフラム弁17)を開閉する電磁弁18をそれぞれ含む。
つぎに、図1に示すように、タンク装置4は、さらに、給水管6のバルブユニット14の下流側に接続されている連結ユニット20と、この連結ユニット20の下流側に接続されて貯水タンク10を含むタンクユニット22とを備えている。
バルブユニット14において、給水管6内の洗浄水が定流量弁16により流量が一定に調整されるようになっている。
その後、電磁弁18が電磁的に開弁し、開閉弁(ダイヤフラム弁17)により給水管6の流路が開放されると、給水管6内の洗浄水が連結ユニット20を経てタンクユニット22に供給されるようになっている。
図1に示すように、連結ユニット20は、ハウジング24と、オーバーフロー管26と、逆止弁28と、を備えている。
また、ハウジング24は、その下方開口部24aがタンクユニット22の貯水タンク10の上方開口部10aに着脱可能に接続されている。
つぎに、オーバーフロー管26は、ハウジング24の側壁の一部に設けられたオーバーフロー口24bと吐水管8とを接続している。
吐水管8は、その上流側がタンク装置4のポンプ30に接続された接続管(洗浄水供給管)であり、その下流側が便器本体2のリム部2cの内部のリム導水路2dに接続されている。
さらに、逆止弁28は、オーバーフロー口24bに設けられており、ハウジング24内の洗浄水がオーバーフロー口24bからオーバーフロー管26に流入することを可能にする一方、オーバーフロー管26内の洗浄水がハウジング24内へ逆流することを妨げることができるようになっている。
すなわち、これらのオーバーフロー口24b、オーバーフロー管26、及び、逆止弁28のそれぞれは、貯水タンク10からハウジング24内にオーバーフローした後、ハウジング24(貯水部)内の水位が所定水位以上(オーバーフロー口24bの下縁以上の水位)であるときに、ハウジング24のオーバーフロー口24bからオーバーフローした洗浄水をポンプ30の下流側の給水路(吐水管8)へバイパスさせるオーバーフロー流路部として機能するようになっている。
つぎに、図1に示すように、タンクユニット22は、貯水タンク10と、ポンプ30と、フロートスイッチ32と、水抜き栓34と、を備えている。
ポンプ30は、吐水管8の上流側に接続されている通水管36の一部(途中)に設けられている。この通水管36の上流端36aは、貯水タンク10内に設けられた吸引管38の下流端38aに接続されている。
貯水タンク10内に貯水されている洗浄水は、ポンプ30が作動することにより、吸引管38から通水管36内に吸引された後、ポンプ30を経て吐水管8に圧送されるようになっている。
これにより、貯水タンク10からポンプ30により吐水管8に供給された洗浄水のうちのすべてがリム導水路2dの入口2eからリム導水路2d内に供給されるようになっている。
そして、リム導水路2d内の洗浄水はリム導水路2dの下流端のリム吐水口2fからボウル部2a内に吐水され、便器洗浄(いわゆる、リム吐水100%による便器洗浄)が行われるようになっている。
すなわち、これらの通水管36及び吐水管8のそれぞれは、貯水タンク10からポンプ30によって圧送された洗浄水を便器本体2に供給する洗浄水供給管として機能するようになっている。
フロートスイッチ32は、貯水タンク10内の水位を検知するものであり、バルブユニット14の電磁弁18の開閉動作は、フロートスイッチ32が検知した貯水タンク10内の水位に基づいてコントローラCにより制御されるようになっている。
また、ポンプ30の作動についても、フロートスイッチ32が検知した貯水タンク10内の水位に基づいてコントローラCにより制御されるようになっている。
例えば、フロートスイッチ32が検知した貯水タンク10内の水位が所定以下である場合には、電磁弁18が開弁して給水管6が開放され、ポンプ30が作動されるようになっている。
そして、貯水タンク10内の水位が所定水位まで到達すると、電磁弁18が閉弁して給水管6が閉鎖され、ポンプ30が停止されるようになっている。
水抜き栓34は、貯水タンク10の底面に設けられている。この水抜き栓34は、通常使用時では、常時閉鎖されており、必要に応じて開放され、貯水タンク10内の洗浄水を外部に排出することができるようになっている。
これらにより、上述した給水管6、吐水管8、バルブユニット14の各部14,16,18、連結ユニット20の各部24,26,28、タンクユニット22、及び、ポンプ30のそれぞれを含むタンク装置4は、便器本体2の上流側に設けられて便器本体2に洗浄水を供給する給水ユニットU1の一部として機能するようになっている。
つぎに、図1~図3に示すように、本実施形態の水洗大便器1においては、停電時においても便器洗浄を可能にする停電対策用の手動操作部(停電時手動操作部)として、詳細は後述する複数の停電時手動操作装置(停電時手動給水操作装置40及び停電時手動排水操作装置42)が、便器本体2のボウル部2aよりも後方側且つ便器本体2の左右一方側の側方にそれぞれ設けられている。
また、これらの停電時手動操作装置40,42は、便器本体2のボウル部2aよりも後方側且つ便器本体2の左右一方側の側方に取り外し可能に設けられた一枚の外装パネルPにより覆われている。なお、図2に示す水洗大便器1においては、外装パネルPについては、省略し、想像線で示している。
つぎに、図1~図3に示すように、停電時手動給水操作装置40は、具体的には、ボウル部2aよりも後方側の便器本体2の側方に設けられたハンドル操作部44を備えている。
このハンドル操作部44は、ダイヤフラム弁17の圧力室(図示せず)のパイロット穴(図示せず)を開閉するスピンドル(図示せず)の一端部に固定されている。
これにより、停電時において、ハンドル操作部44をその操作軸線A1(スピンドルの中心軸線)回りに回転させると、スピンドル(図示せず)が軸方向に摺動するようになっている。そして、スピンドル(図示せず)の先端部がダイヤフラム弁17の圧力室(図示せず)のパイロット穴(図示せず)を開閉することにより、開閉弁(ダイヤフラム弁17)の開閉が手動で操作可能となっている。
したがって、このようなハンドル操作部44の手動操作により、停電時において、給水管6内の洗浄水が連結ユニット20を経てタンクユニット22へ給止水される操作(給止水操作)が可能となっている。
つぎに、図1~図3に示すように、便器本体2の排水トラップ管2bの下流側、すなわち、排水トラップ管2bの後方側且つ下端の出口部2gには、排水ソケット46(排水ソケット部)が設けられている。この排水ソケット46の内部には、その流路を開閉可能にする開閉弁48(ソケット開閉部)が設けられている。
また、停電時手動排水操作装置42は、排水ソケット46の開閉弁48に対して開閉操作可能に連結された操作ワイヤ50と、この操作ワイヤ50を摺動可能に保持し且つ便器本体2に対して固定する固定ユニット52(詳細は後述する)と、を備えている。
つぎに、操作ワイヤ50は、その排水ソケット側の端部が開閉弁48の一部に対して直接的又は間接的に連結されている。
また、操作ワイヤ50における、便器本体側(使用者側)の端部には、把持用のリング部材54が設けられており、使用者が把持可能となっている。
さらに、通常使用時の排水ソケット46の開閉弁48は、排水ソケット46内の流路が開放されるように付勢手段(図示せず)により付勢されて開弁状態となっている。
そして、停電時には、使用者がリング部材54を把持し、操作ワイヤ50を固定ユニット52に対して前後方向に摺動させることにより、排水ソケット46の開閉弁48の開閉操作が可能となっている。
つぎに、図4及び図5を参照して、停電時手動排水操作装置42の固定ユニット52の詳細について説明する。
図4は、図2に示す本発明の第1実施形態による水洗大便器における停電時手動排水操作部の固定ユニットの部分を拡大した部分拡大側面図である。また、図5は、本発明の第1実施形態による水洗大便器の便器本体の底壁部に固定されている状態の停電時手動排水操作部の固定ユニットの部分について斜め上方且つ前方側から見た斜視図である。
まず、図4及び図5に示すように、設置面(床面F1)上に設置された状態の便器本体2において、そのボウル部2aよりも後方側かつ側方領域の底壁部2hには、鉛直方向に貫く取付穴2iが形成されている。
この取付穴2iには、植込みボルト等のねじ部材56(締結部材)が挿入されて取り付けられており、ねじ部材56の下端部が設置面(床面F1)よりも下方に埋め込まれた固定されている。
そして、便器本体2の底壁部2hの上面2j(取付面F2)において、ねじ部材56に対して座金58を介して第1ナット部材60(締結部材)が締め付けられるようになっている。
これにより、便器本体2の底壁部2hが設置面(床面F1)に対して固定されるようになっている。
つぎに、図4及び図5に示すように、停電時手動排水操作装置42の固定ユニット52は、固定金具62及び操作ワイヤ保持用の保持部材64をそれぞれ備えている。
また、固定金具62は、ベース部62aと、その前後方向の両側に設けられた一対の脚部62b,62cと、ベース部62aの水平左右方向の内側から上方に延びる側壁部62dと、側壁部62dの後端から水平左右方向の外側に延びる後壁部62eと、を備えている。これらの各部62a,62b,62c,62d,62eは、互いに一体に形成されている。
さらに、ベース部62aには、ねじ部材56が挿通可能な長穴(取付穴62f)が形成されている。この固定金具62の取付穴62fに挿入された状態のねじ部材56には、第2ナット部材66(締結部材)がベース部62aの上方から締め付けられるようになっている。
ここで、脚部62b,62cの下端は、便器本体2の底壁部2hの上面2j(取付面F2)と接触した状態となっている。そして、脚部62b,62cの鉛直方向の長さにより、第1ナット部材60と第2ナット部材66とが互いに離間し、両者が直接的に接触しないようになっている。
つぎに、図4及び図5に示すように、固定ユニット52の固定金具62の後壁部62eには、操作ワイヤ保持用の保持部材64が取り付けられる取付穴62gが前後方向に貫くように形成されている。
また、後壁部62eの左右方向の外側の一部には、取付穴62gと連通するように切欠き62hが形成されている。これにより、保持部材64を固定金具62の後壁部62eに対して左右方向の外側の切欠き62hから取付穴62gに嵌め込み可能となっている。
さらに、後壁部62eの取付穴62gの内周側の上方には、係止突起62iが形成されている。この係止突起62iは、保持部材64の上部に形成されている係止溝64aに挿入されて係止されると、保持部材64が固定金具62の後壁部62eの取付穴62gに固定されるようになっている。
また、保持部材64の中心部には、前後方向に貫くワイヤ保持溝64bが形成されており、操作ワイヤ50が前後方向に摺動可能に保持されるようになっている。
なお、操作ワイヤ50は、その外周側に設けられた保護チューブ68によって覆われており、保護チューブ68に対して摺動可能となっている。この保護チューブ68は、その排水ソケット側の端部が排水ソケット46の一部に固定されており、固定ユニット52側の端部が保持部材64の後方側に固定されている。
さらに、固定金具62の後壁部62eの下端とベース部62aの上面との間には、切欠き62jが形成されている。この切欠き62jにより、第2ナット部材66を締め付ける際に、レンチ等の工具(図示せず)が後方側から第2ナット部材66にアクセス可能なスペースが形成されている。
つぎに、図1~図5を参照して、上述した本発明の第1実施形態による水洗大便器1の作用について説明する。
本実施形態による水洗大便器1によれば、停電時であっても、停電時手動操作装置40,42がそれぞれ手動で操作されることにより、便器本体2に対する給水操作及び排水操作が可能となる。
例えば、停電時の便器本体2に対する給水操作及び排水操作においては、まず、外装パネルPを取り外した後、停電時手動給水操作装置40のハンドル操作部44が操作軸線A1回りに一方向に手動で回転操作される。これにより、給水ユニットU1の開閉弁(ダイヤフラム弁17)が開放され、給水ユニットU1から便器本体2への給水が行われる。
つぎに、停電時手動排水操作装置42の把持用のリング部材54が手動で操作され、排水ソケット46の開閉弁48が閉鎖される。これにより、排水ソケット46の開閉弁48よりも上流側の排水ソケット46内の流路や便器本体2の排水トラップ部(排水トラップ管2b)内において封水が可能となり、便器本体2のボウル部2a内において溜水が可能となる。
その後、再び停電時手動排水操作装置42の把持用のリング部材54が手動で操作され、排水ソケット46の開閉弁48が開放される。これにより、便器本体2のボウル部2a内の洗浄水について、排水トラップ部(排水トラップ管2b)から排水ソケット46を経て水洗大便器1の外部に確実に排出することができる。
そして、停電時手動給水操作装置40のハンドル操作部44が操作軸線A1回りに他方向(反対方向)に手動で操作され、給水ユニットU1の開閉弁(ダイヤフラム弁17)が閉鎖される。これにより、給水ユニットU1から便器本体2への給水が停止(止水)され、停電時における便器本体2に対する一連の給排水操作が完了となる。
さらに、停電時手動操作装置40,42のそれぞれが便器本体2の側方に設けられていることにより、停電時の使用者にとって、停電時手動給水操作装置40及び停電時手動排水操作装置42のそれぞれが視認し易いため、アクセスし易くすることができる。よって、停電時手動操作装置40,42の視認性と操作性を向上させることができる。
特に、停電時手動排水操作装置42については、使用者が把持用のリング部材54を把持し、操作ワイヤ50と共に前後方向に手動で操作する簡単な操作により、排水ソケットの内部における排水ソケット46の開閉弁48を簡単かつ確実に開閉することができる。
これにより、停電時の停電時手動排水操作装置42による排水ソケット46の開閉弁48の開弁時においては、排水ソケット46からの排水操作を向上させることができる。また、排水ソケット46の開閉弁48の閉弁時においては、排水トラップ管2b内の封水操作や便器本体2のボウル部2a内の溜水操作の操作性を向上させることができる。
さらに、停電時において、排水ソケット46の開閉弁48の操作不良による排水ソケット46における排水不良や漏水を防ぐこともできる。
これらの結果、停電時であっても、迅速かつ確実な便器洗浄を可能にする水洗大便器1を提供することができる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、停電時手動排水操作装置42の固定ユニット52が陶器製の便器本体2における側方且つ下方の底壁部2hに固定されている。
これにより、停電時手動排水操作装置42の固定ユニット52の固定金具62が取り付けられて固定される便器本体2側の被取付部分(取付面F2)が陶器であるため、強度を確保することができる。
したがって、便器本体2側の被取付部分(取付面F2)に固定された状態の停電時手動排水操作装置42について、安定した操作が可能となり、スムーズに操作することも可能となる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、共通のねじ部材56に対して第1ナット部材60及び第2ナット部材66のそれぞれが独立に取り付けられている。
これにより、第1ナット部材60により便器本体2が設置面(床面F1)に対して固定され、第2ナット部材66により停電時手動排水操作装置42の固定ユニット52の固定金具62のベース部62aが便器本体2の底壁部2hの取付面F2に対して固定される。
これにより、便器本体2及び停電時手動排水操作装置42の固定ユニット52のそれぞれについて、第1ナット部材60及び第2ナット部材66のそれぞれにより独立に固定することができる。
すなわち、停電時手動排水操作装置42の固定ユニット52の固定金具62を固定している第2ナット部材66が、便器本体2を設置面F1に対して固定している第1ナット部材60に対して独立しているため、停電時に停電時手動排水操作装置42が操作されても、便器本体2の底壁部2hを固定している第1ナット部材60の締結が緩むことを抑制することができる。
よって、便器本体2が設置面F1に確実に固定されつつ、停電時手動排水操作装置42の固定ユニット52における固定金具62のベース部62aが便器本体2の底壁部2hに確実に固定された状態となり、停電時手動排水操作装置42の把持用のリング部材54を前後方向に手動操作することにより摺動する操作ワイヤ50の安定した操作が可能となる。
さらに、本実施形態による水洗大便器1によれば、停電時において、ポンプ30の作動が停止した状態であっても、まず、停電時手動給水操作装置40のハンドル操作部44を操作軸線A1回りに一方向に手動で回転操作することにより、給水ユニットU1の開閉弁(ダイヤフラム弁17)が開放され、給水ユニットU1の貯水部(ハウジング24及び貯水タンク10)への給水が行われる。
つぎに、停電時手動排水操作装置42の把持用のリング部材54が手動で操作され、排水ソケット46の開閉弁48が閉鎖される。そして、給水ユニットU1の貯水部(ハウジング24及び貯水タンク10)への給水が行われ、貯水部(ハウジング24)内の水位が所定水位以上(オーバーフロー口24bの下縁以上の水位)になると、ハウジング24内の洗浄水が、オーバーフロー口24b、オーバーフロー管26を経て、ポンプ30の下流側の給水路(吐水管8)に洗浄水がバイパスされ、便器本体2のリム導水路2dに供給される。
つぎに、停電時手動排水操作装置42の把持用のリング部材54が手動で操作され、排水ソケット46の開閉弁48が閉鎖される。これにより、排水ソケット46の開閉弁48よりも上流側の排水ソケット46内の流路や便器本体2の排水トラップ管2b内において封水が可能となり、便器本体2のボウル部2a内において溜水が可能となる。
その後、再び停電時手動排水操作装置42の把持用のリング部材54が手動で操作され、排水ソケット46の開閉弁48が開放される。これにより、便器本体2のボウル部2a内の洗浄水について、排水トラップ管2bから排水ソケット46を経て外部へ確実に排出することができる。
そして、停電時手動給水操作装置40のハンドル操作部44が操作軸線A1回りに他方向(反対方向)に手動で操作され、給水ユニットU1の開閉弁(ダイヤフラム弁17)が閉鎖される。これにより、給水ユニットU1から便器本体2への給水が停止(止水)され、停電時における便器本体2に対する一連の給排水操作が完了となる。
これらにより、停電時であっても、確実な便器洗浄を実行させることができる。
つぎに、図1及び図6を参照して、本発明の第2実施形態による水洗大便器について説明する。
図6は、図4と同様に、本発明の第2実施形態による水洗大便器における停電時手動排水操作装置の固定ユニットの部分を拡大した部分拡大側面図である。
なお、図1及び図6に示す本発明の第2実施形態による水洗大便器100における停電時手動排水操作装置142の固定ユニット152において、図4及び図5に示す本発明の第1実施形態による水洗大便器1における停電時手動排水操作装置42の固定ユニット52と同一の部分については同一の符号を付し、これらの説明については省略する。
図1及び図6に示すように、本発明の第2実施形態による水洗大便器100においては、停電時手動排水操作装置142の固定ユニット152の固定金具162が概ねL字形形状の部材である。そして、この固定金具162のベース部162aが便器本体2の底壁部2hの上面2j(取付面F2)と接触した状態となっている点で、上述した第1実施形態の水洗大便器1の停電時手動排水操作装置42の固定ユニット52の固定金具62の形態と異なる。
また、本実施形態の水洗大便器100では、上述した第1実施形態の水洗大便器1の停電時手動排水操作装置42の単一のナット部材160がねじ部材56の上方側に取り付けられている。
これにより、単一のナット部材160が、設置面F1に対する便器本体2の底壁部2hの固定と、便器本体2の底壁部2hの上面2j(取付面F2)に対する停電時手動排水操作装置142の固定ユニット152における固定金具162のベース部162aの固定とを兼用する固定部材(締結部材)として機能するようになっている。
さらに、本実施形態による水洗大便器100によれば、停電時手動排水操作装置142の固定ユニット152における固定金具162のベース部162aが、便器本体2を設置面F1に対して固定するねじ部材56に取り付けられ、便器本体2の底壁部2hの上面2j(取付面F2)に固定される。
このとき、ねじ部材56に取り付けられた単一のナット部材160により、設置面F1に対する便器本体2の底壁部2hの固定と、便器本体2の底壁部2hの上面2j(取付面F2)に対する停電時手動排水操作装置142の固定ユニット152における固定金具162のベース部162aの固定とを兼用することができる。
したがって、部品点数を低減させることができる。また、水洗大便器1の施工時において、停電時手動排水操作装置142の固定ユニット152の固定金具162のベース部162aを便器本体2の底壁部2hの取付面F2に固定する際の施工忘れを防ぐこともできる。
つぎに、図1及び図7~図9を参照して、本発明の第3実施形態による水洗大便器について説明する。
図7は、本発明の第3実施形態による水洗大便器の停電時手動排水操作装置の固定ユニットの部分について斜め上方且つ前方側から見た斜視図である。また、図8は、図7に示す本発明の第3実施形態による水洗大便器の停電時手動排水操作装置の固定ユニットの側面図である。さらに、図9は、図7に示す本発明の第3実施形態による水洗大便器の停電時手動排水操作装置の固定ユニットの上面図である。
なお、図1及び図7~図9に示す本発明の第3実施形態による水洗大便器200における停電時手動排水操作装置242の固定ユニット252において、図4及び図5に示す本発明の第1実施形態による水洗大便器1における停電時手動排水操作装置42の固定ユニット52、並びに、図6に示す本発明の第2実施形態による水洗大便器100における停電時手動排水操作装置142の固定ユニット152と同一の部分については同一の符号を付し、これらの説明については省略する。
図1及び図7~図9に示すように、本発明の第3実施形態による水洗大便器200においては、停電時手動排水操作装置242の固定ユニット252の固定金具262が、ベース部262aと、その前後方向の両側に設けられた一対の脚部262b,262cと、ベース部262aの水平左右方向の内側から上方に延びる側壁部262dと、側壁部262dの前端から水平左右方向の外側に突出した後、斜め後方に延びる前板部262eと、を備えている。これらの各部262a,262b,262c,262d,262eは、互いに一体に形成されている。
さらに、ベース部262aには、ねじ部材56が挿通可能な長穴(取付穴262f)が形成されている。この固定金具262の取付穴262fに挿入された状態のねじ部材56には、第2ナット部材66(締結部材)がベース部262aの上方から締め付けられるようになっている。
ここで、脚部262b,262cの下端は、便器本体2の底壁部2hの上面2j(取付面F2)と接触した状態となっている。そして、脚部262b,262cの鉛直方向の長さにより、第1ナット部材60と第2ナット部材66とが互いに離間し、両者が直接的に接触しないようになっている。
つぎに、図7~図9に示すように、固定金具262の前板部262eには、操作ワイヤ保持用の保持部材64が取り付けられる取付穴262gが前後方向に貫くように形成されている。
また、固定金具262の前板部262eの下端とベース部262aの上面との間には、切欠き262hが形成されている。この切欠き262hにより、第2ナット部材66を締め付ける際に、レンチ等の工具(図示せず)が前方側及び後方側の双方から第2ナット部材66にアクセス可能なスペースが形成されている。
さらに、図7~図9に示すように、固定金具262の前板部262eは、ねじ部材56よりも前方側に配置されており、保持部材64及び把持用のリング部材54等がより前方側に配置されているため、便器本体2の前方側の使用者が把持用のリング部材54に対してアクセスし易くなっている。
上述した本発明の第3実施形態による水洗大便器200によれば、上述した本発明の第1実施形態による水洗大便器1と同様に、共通のねじ部材56に対して第1ナット部材60及び第2ナット部材66のそれぞれが独立に取り付けられているため、便器本体2及び停電時手動排水操作装置242の固定ユニット252のそれぞれについて、第1ナット部材60及び第2ナット部材66のそれぞれにより独立に固定することができる。
すなわち、停電時手動排水操作装置242の固定ユニット252の固定金具262を固定している第2ナット部材66が、便器本体2を設置面F1に対して固定している第1ナット部材60に対して独立しているため、停電時に停電時手動排水操作装置242が操作されても、便器本体2の底壁部2hを固定している第1ナット部材60の締結が緩むことを抑制することができる。
よって、便器本体2が設置面F1に確実に固定されつつ、停電時手動排水操作装置242の固定ユニット252における固定金具262のベース部262a及び脚部262b,262cが便器本体2の底壁部2hに対して確実に固定された状態となり、停電時手動排水操作装置242の把持用のリング部材54を前後方向に手動操作することにより摺動する操作ワイヤ50の安定した操作が可能となる。
さらに、固定金具262の前板部262eがねじ部材56よりも前方に配置されているため、停電時の暗所において、便器本体2の前方側の使用者が把持用のリング部材54にアクセスして操作する際に、ねじ部材56の上端部等が、使用者の着用服等に引っ掛かってしまうことを抑制することができ、把持用のリング部材54の操作性を向上させることができる。
なお、上述した本発明の第1~第3実施形態による水洗大便器1,100,200においては、停電時手動排水操作装置42,142,242の把持用のリング部材54を手動操作する方向については、前後方向に手動操作する形態について説明したが、この把持用のリング部材54の手動操作する方向については、前後方向に限られず、斜め前方、斜め上方、或いは、側方等、前後方向以外に向かって手動操作可能にしてもよい。
1 本発明の第1実施形態による水洗大便器
2 便器本体
2a ボウル部
2b 排水トラップ管(排水トラップ部)
2c リム部
2d リム導水路
2e リム導水路の入口(リム導水路の入口部)
2f リム吐水口
2g 排水トラップ管の出口部
2h 便器本体の底壁部
2i 取付穴
2j 便器本体の底壁部の上面(取付面)
4 タンク装置(給水ユニット)
6 給水管(給水ユニット)
8 吐水管(給水ユニット)
8a 吐水管の出口部(洗浄水供給管の出口部)
10 貯水タンク(貯水部)
10a 上方開口部
12 止水栓
14 バルブユニット(給水ユニット)
16 定流量弁
17 ダイヤフラム弁(開閉弁)
18 電磁弁
20 連結ユニット(給水ユニット)
22 タンクユニット(給水ユニット)
24 ハウジング(貯水部)
24a 下方開口部
24b オーバーフロー口
26 オーバーフロー管(オーバーフロー流路部)
28 逆止弁
30 ポンプ(給水ユニット)
32 フロートスイッチ
34 水抜き栓
36 通水管
36a 通水管の上流端
38 吸引管
38a 吸引管の下流端
40 停電時手動給水操作装置(停電時手動操作部、停電時手動給水操作部)
42 停電時手動排水操作装置(停電時手動操作部、停電時手動排水操作部)
44 ハンドル操作部
46 排水ソケット(排水ソケット部)
48 開閉弁(ソケット開閉部)
50 操作ワイヤ
52 固定ユニット
54 把持用のリング部材
56 ねじ部材(締結部材)
58 座金
60 第1ナット部材(締結部材)
62 固定金具
62a ベース部
62b 脚部
62c 脚部
62d 側壁部
62e 後壁部
62f 長穴(取付穴)
62g 取付穴
62h 切欠き
62i 係止突起
62j 切欠き
64 操作ワイヤ保持用の保持部材
64a 係止溝
64b ワイヤ保持溝
66 第2ナット部材(締結部材)
68 保護チューブ
100 本発明の第2実施形態による水洗大便器
142 停電時手動排水操作装置
152 固定ユニット
160 ナット部材
162 固定金具
162a ベース部
200 本発明の第3実施形態による水洗大便器
242 停電時手動排水操作装置
252 固定ユニット
262 固定金具
262a ベース部
262b 脚部
262c 脚部
262d 側壁部
262e 前板部
262f 長穴(取付穴)
262g 取付穴
262h 切欠き
A1 ハンドル操作部の操作軸線
C コントローラ
F1 床面(設置面)
F2 取付面(便器本体側の被取付部分)
P 外装パネル
U1 給水ユニット

Claims (4)

  1. 洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、
    汚物を受けるボウル部と、このボウル部内の汚物を排出する排水トラップ部と、を備えた便器本体と、
    この便器本体の上流側に設けられて上記便器本体に洗浄水を供給する給水ユニットであって、上記便器本体と給水源とを接続する給水路と、この給水路を開閉する開閉弁と、を備え、この開閉弁が開閉することにより上記便器本体に供給する洗浄水の給止水を可能にする上記給水ユニットと、
    上記便器本体の排水トラップ部の下流側に設けられた排水ソケット部と、
    上記排水ソケット部の内部に設けられて、その流路を開閉するソケット開閉部と、
    上記便器本体の側方に設けられ、停電時において手動により上記便器本体に対する給水操作及び排水操作が可能な停電時手動操作部と、を有し、
    上記停電時手動操作部は、停電時において手動により上記給水ユニットの開閉弁を開閉操作して上記便器本体への給止水操作を可能にする停電時給水操作部と、
    停電時において手動により上記ソケット開閉部を開閉操作して上記排水ソケット部からの排水操作及び上記ボウル部内の溜水操作を可能にする停電時排水操作部と、を備えており、
    上記停電時排水操作部は、手動で操作することにより上記ソケット開閉部を開閉可能であり、
    上記便器本体は陶器製であり、上記停電時排水操作部は、上記便器本体における側方且つ下方の底壁部に固定される固定ユニットを備えていることを特徴とする水洗大便器。
  2. さらに、上記便器本体の底壁部に設けられて上記便器本体をその下方の設置面に対して固定する締結部材を有し、上記停電時排水操作部の固定ユニットは、上記締結部材に取り付けられて上記便器本体の底壁部に固定されるベース部を備えている請求項記載の水洗大便器。
  3. 上記締結部材は、上記便器本体の底壁部を鉛直方向に貫く被締結部に締結されてその一端が上記設置面に固定されるねじ部材と、このねじ部材の他端側に取り付けられて上記便器本体を上記設置面に対して固定する第1ナット部材と、この第1ナット部材とは独立に上記ねじ部材の他端側に取り付けられて上記停電時排水操作部の固定ユニットのベース部を上記便器本体の底壁部に対して固定する第2ナット部材と、を備えている請求項記載の水洗大便器。
  4. 上記給水ユニットは、さらに、上記給水路における上記開閉弁の下流側に設けられて上記開閉弁を通過した洗浄水を貯水する貯水部と、上記給水路における上記貯水部の下流側に設けられて上記貯水部内の洗浄水を上記便器本体に圧送するポンプと、上記貯水部内の水位が所定水位以上であるときに上記貯水部からオーバーフローした洗浄水を上記ポンプの下流側の上記給水路へバイパスさせるオーバーフロー流路部と、を備えており、
    上記停電時給水操作部は、停電時において、手動により上記開閉弁を開閉操作して上記貯水部への給止水操作が可能であり、上記オーバーフロー流路部から上記ポンプの下流側の上記給水路へ流出させた洗浄水を上記便器本体に給止水可能にする請求項1乃至の何れか1項に記載の水洗大便器。
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