JP7466806B1 - データ処理装置、データ処理方法及びデータ処理プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
製造設備は、PLC(Programmable Logic Controller)のようなコントローラで制御されている。制御の内容は製造設備ごとに異なる。このため、製造設備及び/又は製造設備を構成する機器の開発者は、制御仕様に応じてプログラムを開発している。PLCのプログラムは、主にIEC61131-3で規定された言語が用いられることが多く、中でもラダー言語が用いられることが多い。
PLCのプログラムは、製造設備が複雑になればなるほど、プログラム量が多くなり、開発工数が多くなる。PLCのプログラムの開発を支援するために、例えば、特許文献1~3に開示の技術がある。
ラダー言語によるプログラムの記法として、状態遷移記法(参考文献1)及び歩進制御記法(参考文献2)が用いられることがある。以降、両者をまとめて状態遷移記法と記す。
参考文献1:必携 PLCを使ったシーケンス制御プログラム定石集 シーケンス、PLC、制御、メカトロニクス 機械|本・雑誌 日刊工業新聞 (nikkan.co.jp)
参考文献2:歩進制御/シーケンス制御講座 (plckouza.com)
図17の例では、状態判定ブロックの状態変数M0~M3の値が状態を示す。また、条件変数X0、X1及びX2の値が遷移条件の成否を示す。そして、条件変数X0、X1及びX2の値が順にONになることで状態変数M1~M3の値が順次ONになる。そして、状態変数M3の値がONになると状態変数M0~M3の全ての値がOFFとなり、処理が初期状態に戻る。
また、制御実行ブロックにおいて、出力変数Y10は制御対象への出力値を示す。出力変数Y10の値は状態変数M1の値がONになればONとなる。一方、状態変数M2の値がONになれば出力変数Y10の値はOFFとなる。
状態遷移記法によるプログラムでは、最後の状態に達してから全ての状態変数M0~M3の値がOFFになる。一方、イベント制御記法によるプログラムでは、状態が変わった段階で前の状態がOFFになる。図18の例では、状態変数M1の値がONになれば、状態変数M0の値がOFFになる。また、状態変数M2の値がONになれば、状態変数M1の値がOFFになる。また、状態変数M3の値がOFFになれば、状態変数M2の値がONになる。更に、状態変数M0の値がONになれば、状態変数M3の値がOFFになる。
状態遷移記法とイベント制御記法は、用途、製造設備の分野等により使い分けられている。
このため、プログラムを開発する開発者は制御手順に従ってプログラムを全て作成する必要があり、開発工数が大きくなるという課題がある。
本開示は、このような課題を解決することを主な目的とする。より具体的には、本開示は、プログラム生成における開発工数を削減することを主な目的とする。
順序付けられた複数の条件と、各々が前記複数の条件のいずれかと対応付けられ、対応付けられた条件である対応条件の成否に応じて値が代入される複数の制御変数とが用いられて、制御手順が記述される制御手順データを取得する制御手順データ取得部と、
前記複数の条件の各条件を順次選択し、選択した条件である選択条件ごとに、前記選択条件の成否と、前記選択条件よりも前の順序の条件である先行条件の状態変数の値とに基づき前記選択条件の状態変数の値を決定する第1の部分プログラムを、前記制御手順に従って生成する第1の部分プログラム生成部と、
前記複数の制御変数の各制御変数を順次選択し、選択した制御変数である選択制御変数ごとに、前記選択制御変数の前記対応条件の状態変数の値に基づき前記選択制御変数に代入する値を決定する第2の部分プログラムを、前記制御手順に従って生成する第2の部分プログラム生成部と、
前記第1の部分プログラムと前記第2の部分プログラムとを用いて、前記制御手順が反映されるプログラムを生成するプログラム生成部とを有する。
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係るデータ処理装置100の機能構成例を示す。
また、図2は、本実施の形態に係るデータ処理装置100のハードウェア構成例を示す。
データ処理装置100の動作手順は、データ処理方法に相当する。また、データ処理装置100の動作を実現するプログラムは、データ処理プログラムに相当する。
データ処理装置100は、図2に示すように、ハードウェアとして、プロセッサ901、主記憶装置902、補助記憶装置903及び通信装置を備える。
また、データ処理装置100は、機能構成として、図1に示すように、制御手順データ取得部101、プログラム管理部102、表示部103及び操作部104を備える。制御手順データ取得部101、プログラム管理部102、表示部103及び操作部104の機能は、例えば、プログラムにより実現される。
補助記憶装置903には、制御手順データ取得部101、プログラム管理部102、表示部103及び操作部104の機能を実現するプログラムが記憶されている。
これらプログラムは、補助記憶装置903から主記憶装置902にロードされる。そして、プロセッサ901がこれらプログラムを実行して、後述する制御手順データ取得部101、プログラム管理部102、表示部103及び操作部104の動作を行う。
図2は、プロセッサ901が制御手順データ取得部101、プログラム管理部102、表示部103及び操作部104の機能を実現するプログラムを実行している状態を模式的に表している。
制御手順データ200は、制御手順が記述されるデータである。制御手順データ200には条件201と制御処理202が含まれる。制御手順データ200の詳細は後述する。
制御手順データ取得部101が行う処理は制御手順データ取得処理に相当する。
プログラム管理部102は、第1の部分プログラム生成部、第2の部分プログラム生成部及びプログラム生成部に相当する。
また、プログラム管理部102により行われる処理は、第1の部分プログラム生成処理、第2の部分プログラム生成処理及びプログラム生成処理に相当する。
操作部104は、コマンド取得部に相当する。
制御手順データ200は、条件201と制御処理202で構成される。制御手順データ200には複数の条件201と複数の制御処理202が含まれる、複数の条件201は順序付けられている。各制御処理202は、制御変数への変数値の代入処理、演算処理等である。制御変数は、制御対象を制御するための変数値が代入される変数である。制御変数は、例えば、出力変数である。各制御変数は、複数の条件201のうちのいずれかの条件と対応付けられる。そして、各制御変数には、対応付けられた条件である対応条件の成否に応じた変数値が代入される。制御手順データ200では、これら複数の条件201と複数の制御処理202(制御変数への変数値の代入処理)とが用いられて制御手順が記述される。
以下では、特に断りがない限り、制御変数は出力変数であるものとする。
図3は、制御対象である空気圧シリンダの制御手順を示す。
また、図4は、図3の制御手順が記述される制御手順データ200の例を示す。
条件変数X0の値がONになると、出力変数Y10の値がONになる。
出力変数Y10の値がONになると、PLCの指示により空気圧シリンダ内のピストンが前進する。
ピストンの先端にセンサX1が反応すると、条件変数X1の値がONになる。
条件変数X1の値がONになると、出力変数Y10の値がOFFになる。
出力変数Y10の値がOFFになると、PLCの指示によりピストンの前進が停止する。
続いて、出力変数Y11がONになる。
出力変数Y11がONになると、PLCの指示によりピストンが後退する。
そして、ピストンの先端にセンサX2が反応すると条件変数X2がONになる。
条件変数X2がONになると、出力変数Y11の値がOFFになる。
出力変数Y11の値がOFFになると、PLCの指示によりピストンは動きを止める。
つまり、図4の例では、判断オブジェクトに示される「X0==ON」、「X1==ON」及び「X2==ON」の各々が条件201である。そして、条件201に含まれる「X0」、「X1」及び「X2」の各々が条件変数である。また、処理オブジェクトに示される「Y10=ON」、「Y10=OFF」、「Y11=ON」及び「Y11=OFF」の各々が制御処理202である。そして、制御処理202で変数値(ON又はOFF)が代入される「Y10」及び「Y11」の各々が出力変数である。
同様に、論理積(AND)で接続した複数の条件を一つの判断オブジェクトに記述してもよいし、各条件を別の判断オブジェクトに記述してこれら判断オブジェクトを矢印で繋ぐようにしてもよい。また、他の方法で複数の条件を記述するようにしてもよい。
また、図4の例では、PLCの入出力番地を示す変数X0、Y10等を用いてフローチャートを生成しているが、「センサA」のように理解しやすい名称を用いてフローチャートを生成してもよい。この場合は、「X0==ON」等に代えて「センサA==ON」等の記述が用いられる。また、フローチャートに用いられる名称と入出力番地の対応表を別途用意して、対応表を用いて名称を入出力番地に変換して制御プログラム300を生成してもよい。また、ラダー言語を扱うソフトウェアが変数を用いたプログラムに対応しているのであれば、「センサA」のような名称を変数名として用いて制御プログラム300を生成してもよい。この場合は、変数名と入出力番地の対応表も生成する。
制御プログラム300は、状態判定ブロック301と制御実行ブロック302で構成される。
図5は、図4に示す制御手順データ200から生成された制御プログラム300の例を示す。
状態判定ブロック301は、図17の説明で示したように、状態の変化に従って順序動作が1動作ずつ進んでいく様子を変数に記憶するコードブロックである。図5の破線より上に示されている各行のコードブロックが各々状態判定ブロック301である。各状態判定ブロック301は第1の部分プログラムに相当する。
また、制御実行ブロック302も、図17の説明で示したように、各状態に応じて出力処理を切り替えるコードブロックである。図5の破線より下に示されている各行のコードブロックが各々制御実行ブロック302である。各制御実行ブロック302は、第2の部分プログラムに相当する。
本実施の形態に係るプログラム管理部102の動作例を図6を参照して説明する。
以下では、図4に示す制御手順データ200から図5に示す制御プログラム300を生成する例を用いて、プログラム管理部102の動作例を説明する。
図6は、制御手順データ取得部101が制御手順データ200を取得し、取得した制御手順データ200をプログラム管理部102に出力した後の動作を示す。
図5の例では、プログラム管理部102は、起点に状態変数M0を定義している。また、プログラム管理部102は、条件「X0==ON」に状態変数M1を定義している。また、プログラム管理部102は、条件「X1==ON」に状態変数M2を定義している。また、プログラム管理部102は、条件「X2==ON」に状態変数M3を定義している。更に、プログラム管理部102は、終点に状態変数M4を定義している。
なお、プログラム管理部102は、上述のように制御手順データ200に記載されている順に状態変数の変数名を指定してもよいし、データ処理装置100のユーザが例えば制御手順データ200上で状態変数の変数名を指定してもよい。
ステップS2から後述するステップS6までに生成される各コードブロックが状態判定ブロック301(第1の部分プログラム)に相当する。
図5の例では、プログラム管理部102は、起点に対するコードブロックとして、終点の状態変数M4の値がONになったときのみ起点の状態変数M0の値がOFFになり、それ以外の場合は状態変数M0の値がONになるコードブロックを生成している。こうすることで、後述するステップS6で生成する終点に対するコードブロックによって状態変数M4の値がONになったときに状態変数M0の値がOFFになる。そして、他の状態変数M1~M4の値が順次OFFになる。この結果、処理が初期状態(全ての状態変数の値がOFF)に戻る。
なお、図3の例では、開始条件の成否の判定として、ピストンが初期位置にあるか否かを判定することを省略している。これに代えて、ピストンが初期位置にあるか否を判定することとし、プログラム管理部102が、起点に対するコードブロックにピストンが初期位置にあるか否を判定するための状態変数を追加してもよい。また、プログラム管理部102は、最初の条件でピストンが初期位置にあるか否かを判定をするコードブロックを生成してもよい。
状態判定ブロック301を生成していない条件が存在する場合(ステップS3でYES)は、処理がステップS4に進む。一方、全ての条件に対して状態判定ブロック301を生成している場合(ステップS3でNO)は、処理がステップS6に進む。
より具体的には、プログラム管理部102は、ステップS2の直後のステップS4では、制御手順データ200における最初の条件を選択する。一方、既にいずれかの条件に対して状態判定ブロック301を生成している場合は、プログラム管理部102は、直前に状態判定ブロック301の生成の対象とした条件の制御手順データ200における次の条件を選択する。
ここでは、プログラム管理部102は、図5の制御手順データ200における最初の条件である条件「X0==ON」を選択するものとする。
具体的には、プログラム管理部102は、選択条件(「X0==ON」)の成否、選択条件の前の順序の先行条件の状態変数(起点の状態変数M0)の値、選択条件の状態変数(M1)の値、及び選択条件の状態変数(M1)を非成立にする条件に基づき、選択条件の状態変数(M1)の値(ON/OFF)を決定するコードブロックを生成する。
ここでは、プログラム管理部102は、先行条件として、選択条件の直前の順序の条件のみを用いている。プログラム管理部102は、選択条件の前の順序の条件であれば、直前の順序の条件とともに、直前の順序以外の条件を用いてもよい。
選択条件の状態変数を非成立にする条件とは、選択条件の状態変数の値をOFFにする条件である。また、ここでは、選択条件の状態変数を非成立にする条件が、直前の条件の状態変数の値がOFFになることであるとデータ処理装置100又は制御手順データ200に定義されているものとする。このため、図5の例では、状態変数M1を非成立にする条件として状態変数M0の値がOFFであることが用いられている。
プログラム管理部102は、直前の状態変数M0の値がONであり、かつ条件「X0==ON」が成立したときに状態変数M1の値がONになり、直前の状態変数M0の値がOFFになると状態変数M1の値がOFFになるブロックを生成している。なお、ラダー言語では左側の条件が非成立になると右側の変数がOFFになる。このため、プログラム管理部102は、状態変数M1の値がONになった後で条件変数X0の値がOFFになっても状態変数M1の値をONにし続けるために、状態変数M1による自己保持プログラムも生成する。
上記は制御手順データ200の最先の条件である「X0==ON」の状態判定ブロック301の生成を説明しているので、先行条件の状態変数として起点の状態変数M0が用いられている。条件「X1==ON」の状態判定ブロック301の生成では、先行条件の状態変数として条件「X0==ON」の状態変数M1が用いられる。また、条件「X2==ON」の状態判定ブロック301の生成では、先行条件の状態変数として条件「X1==ON」の状態変数M2が用いられる。
その際に、プログラム管理部102は、条件を判定するためだけのコードブロックを生成し、そのコードブロックにおける判定結果を用いて状態変数の値を決定する状態判定ブロック301を生成してもよい。例えば、図4の「X0==ON」の代わりに「(X10==ON AND X11==OFF」 OR D0>=10」という論理演算を伴う条件が設定されていると仮定する。この場合に、プログラム管理部102は、図7に示すように、当該条件の成否を判定し、判定結果を変数M99に代入するコードブロックを生成する。そして、プログラム管理部102は、変数M99の値を用いて状態変数M1の値を決定する状態判定ブロック301を生成する。
図5の例では、プログラム管理部102は、直前の状態変数M3の値がONになると、終点の状態変数M4の値がONになる状態判定ブロック301を生成している。
状態変数M4の値がONになることで、状態変数M0の値がOFFとなる。この結果、状態変数M1~M4の値も順次OFFとなり、処理が初期状態(全ての状態変数の値がOFF)に戻る。
製造設備の保守時には、各出力変数が現在の値になった要因を判別しやすくすることが求められる。このため、値が変化する出力変数(特にビット型の変数)の値を決定するコードブロックは出力変数ごとにまとめて記述することが多い。このような理由から、図6の処理フローでは、プログラム管理部102は出力変数ごとに制御実行ブロック302を生成する。ただし、制御プログラム300の生成方法に明確なルールはないので、プログラム管理部102は、制御手順データ200における出現順序に沿って出力変数の値を決定するコードブロック(制御実行ブロック302)を生成してもよい。
制御実行ブロック302を生成していない出力変数が存在する場合(ステップS7でYES)は、処理がステップS8に進む。一方、全ての出力変数に対して制御実行ブロック302を生成している場合(ステップS7でNO)は、処理がステップS10に進む。
より具体的には、プログラム管理部102は、制御手順データ200において、直前に制御実行ブロック302の生成の対象とした出力変数の次の出力変数を選択する。
(ステップS9)。
より詳細には、プログラム管理部102は、選択出力変数に代入する値を選択出力変数が対応する対応条件の状態変数の値に基づき決定する制御実行ブロック302を生成する。
図4では、出力変数Y10の値は、対応条件である「X0==ON」が成立したとき(ステップT1でYES)にONになる(ステップT2)。つまり、出力変数Y10の値は、対応条件「X0==ON」の状態変数M1の値がONであるときにONになる。また、図4では、出力変数Y10の値は、対応条件である「X1==ON」が成立したとき(ステップT3でYES)にOFFになる(ステップT4)。つまり、出力変数Y10の値は、対応条件「X1==ON」の状態変数M2の値がONであるときにOFFになる。プログラム管理部102は、このような制御手順が反映される制御実行ブロック302を生成する。
図4では、出力変数Y11の値は、対応条件である「X1==ON」が成立したとき(ステップT3でYES)にONになる(ステップT4)。つまり、出力変数Y11の値は、対応条件「X1==ON」の状態変数M2の値がONであるときにONになる。また、図4では、出力変数Y11の値は、対応条件である「X2==ON」が成立したとき(ステップT5でYES)にOFFになる(ステップT6)。つまり、出力変数Y11の値は、対応条件「X2==ON」の状態変数M3の値がONであるときにOFFになる。プログラム管理部102は、このような制御手順が反映される制御実行ブロック302を生成する。
このような場合に、複合出力変数が選択出力変数として選択されたとする。プログラム管理部102は、複合出力変数に対応付けられている条件セットごとに、複合出力変数に代入する値を条件セットに含まれる対応条件の状態変数の値の組み合わせに基づき決定する制御実行ブロック302を生成する。
具体的には、複合出力変数Y1に条件セット1~3が対応付けられているものとする。
条件セット1には、条件1(「X1==ON」)と条件2(「X2==OFF」)が含まれているものとする。条件セット2には、条件3(「X3==ON」)と条件4(「X4==OFF」)が含まれているものとする。条件セット3には、条件5(「X5==ON」)と条件6(「X6==OFF」)が含まれているものとする。
この場合に、プログラム管理部102は、条件1(「X1==ON」)の状態変数としてM1を設定し、条件2(「X2==OFF」)の状態変数としてM2を設定したものとする。また、プログラム管理部102は、条件3(「X3==ON」)の状態変数としてM3を設定し、条件4(「X4==OFF」)の状態変数としてM4を設定したものとする。また、プログラム管理部102は、条件5(「X5==ON」)の状態変数としてM5を設定し、条件6(「X6==OFF」)の状態変数としてM6を設定したものとする。
このような場合に、プログラム管理部102は、図8に示すように、条件セットごとに、複合出力変数Y1に代入する値を条件セットに含まれる対応条件の状態変数の値の組み合わせに基づき決定する制御実行ブロック302を生成する。
例えば、2つ以上の条件が対応条件として対応付けられ、対応条件が成立した場合に代入される値が対応条件ごとに変動する出力変数が制御手順データ200に含まれているとする。ここでは、このような出力変数を変動出力変数と呼ぶ。変動出力変数は変動制御変数の例である。
このような場合に、変動出力変数が選択出力変数として選択されたとする。プログラム管理部102は、変動出力変数に代入する値を、変動出力変数の対応条件の状態変数の値に基づき変動させる制御実行ブロック302を生成する。
具体的には、変動出力変数D10が条件1~3に対応付けられているものとする。そして、条件1が成立すれば変動出力変数D10に値10が代入されるものとする。また、条件2が成立すれば変動出力変数D10に値20が代入されるものとする。更に、条件3が成立すれば変動出力変数D10に値30が代入されるものとする。
この場合に、プログラム管理部102は、条件1に対して状態変数M1を設定し、条件2に対して状態変数M2を設定し、条件3に対して状態変数M3を設定する。
制御手順データ取得部101は、状態変数M1の値がONであれば変動出力変数D10に値10を代入し、状態変数M2の値がONであれば変動出力変数D10に値20を代入し、状態変数M3の値がONであれば変動出力変数D10に値30を代入する制御実行ブロック302を生成する。プログラム管理部102は、例えば、図9に示すように、状態変数ごとに変動出力変数D10に代入する値を変動させる(図9ではMOV命令で表現)制御実行ブロック302を生成する。
本実施の形態によれば、制御手順が反映される制御プログラムを状態遷移記法により生成することができ、開発工数を削減することができる。
つまり、本実施の形態では、条件と条件の成否に応じた制御処理が記述された制御手順データをプログラム開発者が作成するだけで、制御手順が反映された制御プログラムを普段見慣れた形式(状態遷移記法)が生成される。このため、本実施の形態によれば、製造設備の保全のしやすさを維持したまま製造設備の制御プログラムの開発工数を削減することができる。
実施の形態1では状態遷移記法による制御プログラム300の生成例を示した。本実施の形態では、イベント制御記法による制御プログラム300の生成例を示す。
本実施の形態では、主に実施の形態1との差異を説明する。
なお、以下で説明していない事項は、実施の形態1と同様である。
以下では、図4の制御手順データ200に対して、プログラム管理部102が図6の処理フローを実行することで、図10に示す制御プログラム300を生成する例を説明する。
また、以下では、主に実施の形態1と異なる処理を説明する。
ここでは、選択条件の状態変数を非成立にする条件が、選択条件の直後の条件の状態変数の値がONになることであると制御手順データ200に定義されているものとする。
このため、プログラム管理部102は、選択条件「X0==ON」の直後の条件である「X1==ON」の状態変数M2の値がONであるときに選択条件「X0==ON」の状態変数M1の値がOFFになる状態判定ブロック301を生成している。
なお、選択条件「X0==ON」の直前の条件(起点)の状態変数M0は状態変数M1の値がONになる条件ではある。しかし、実施の形態1(状態遷移記法)とは異なり、プログラム管理部102は、状態変数M0が状態変数M1の値をOFFにする条件とはならないように状態判定ブロック301を生成する。
なお、図10では、状態判定ブロック301を単純化して示すために状態変数M1の判定処理を重複して記述している。プログラム管理部102は、不要な左側の状態変数M1の判定処理を生成しなくてもよい。
図11は、プログラム管理部102が、図4の制御手順データ200に対し図6の処理フローを実行して生成したC言語による制御プログラム300の例を示す。
なお、図11は、制御手順データ200で規定された条件201と制御処理202のみを反映したコードブロックを示す。つまり、図11では、変数名の定義等の図示は省略している。
データ処理装置100のユーザは、例えば、入出力装置904を介して、操作部104に、制御プログラム300の種別を指定するコマンドを入力する。操作部104は、コマンドを取得し、プログラム管理部102に制御プログラム300の種別を通知する。
プログラム管理部102は、操作部104から通知された種別に対応する制御プログラム300を生成する。つまり、ユーザにより制御プログラム300の種別として状態遷移記法が指定された場合は、プログラム管理部102は、実施の形態1で説明した方法により制御プログラム300を生成する。一方、ユーザにより制御プログラム300の種別としてイベント制御記法が指定された場合は、プログラム管理部102は、実施の形態2で説明した方法により制御プログラム300を生成する。
製造設備を制御する制御プログラムには、状態の初期化、製造設備の動作の強制停止、問題発生時の変数値の維持等を可能とすることが求められることが多い。このため、本実施の形態では、プログラム管理部102は、これらの要求に対応する制御プログラム300を生成する。
本実施の形態では、主に実施の形態1との差異を説明する。
なお、以下で説明していない事項は、実施の形態1と同様である。
図12では、図5と比較して、破線で囲んだ変数が追加されている。
具体的には、図12では、変数M100の値がONになると全ての状態変数の初期化が行われる。また、図12では、変数M101の値がOFFになると、全ての状態変数の値が固定化され、状態の進行が止まる。更に、変数M101の値がOFFになると、出力変数Y10と出力変数Y11の値が強制的にOFFになり、ピストンの動作が停止する。
図13では、図6と比較して、ステップS100、ステップS21、ステップS51、ステップS61及びステップS91が異なる。
以下では、主にこれらについて説明する。
図12の例では、プログラム管理部102は、初期化のための変数(以下、初期化変数という)としてM100を決定する。また、プログラム管理部102は、状態変数の値の固定化のための変数(以下、固定化変数という)としてM101を決定する。
初期化変数及び固定化変数の変数名は、プログラム管理部102が自動で割り振っても良いし、ユーザが例えば制御手順データ200で事前に指定してもよい。
また、図12の例では、全ての状態変数の値を一律に固定化するので、プログラム管理部102は固定化変数を一つだけ決定する。これと異なり、プログラム管理部102は、固定化の範囲を切り分けるために、複数の固定化変数を決定してもよい。例えば、ユーザが制御手順データ200にて同時に変数値を固定化する範囲を指定する。そして、プログラム管理部102は、ユーザにより指定された範囲ごとに、固定化変数を決定する。
また、プログラム管理部102は、状態変数M0の値がOFFであり固定化変数M101の値がOFFの時に状態変数M0の値がONにならないように固定化変数M101を起点の状態判定ブロック301に追加する。これにより、固定化変数M101の値がOFFの時に状態変数M0の値がONにならない。これにより、状態を維持して制御の進行を止めることができる。
これに代えて、プログラム管理部102は、指定された出力変数の値のみが強制的にOFFになる制御実行ブロック302を生成してもよい。この場合は、ユーザが対象となる出力変数を例えば制御手順データ200上で指定する。そして、プログラム管理部102が制御手順データ200で指定されている出力変数の値を強制的にOFFにする制御実行ブロック302を生成する。
また、プログラム管理部102は、強制的に値がOFFになる出力変数を切り替える制御実行ブロック302を生成してもよい。この場合は、ユーザが出力変数の切り替え条件を例えば制御手順データ200上で指定する。そして、プログラム管理部102が、強制的に値がOFFになる出力変数を切り替え条件に従って切り替える制御実行ブロック302を生成する。
また、プログラム管理部102は、出力変数の値をOFF以外の既定値に強制的に変更する制御実行ブロック302を生成してもよい。この場合は、ユーザが強制変更後の出力変数の値を例えば制御手順データ200上で指定する。そして、プログラム管理部102が制御手順データ200で指定されている値に出力変数の値を強制的に変更する制御実行ブロック302を生成する。
プログラム管理部102は、このような変数を常に用いて制御プログラム300を生成してもよい。また、ユーザが制御手順データ200でこれら変数の使用有無を指定し、プログラム管理部102が、制御手順データ200の指定に従って変数を使用して制御プログラム300を生成してもよい。
製造設備の制御では、条件に応じて制御を切り替えることがある。本実施の形態では、このような事象に鑑み、プログラム管理部102は、分岐及び合流が定義された制御手順データ200に対応して制御プログラム300を生成する。
本実施の形態では、主に実施の形態1との差異を説明する。
なお、以下で説明していない事項は、実施の形態1と同様である。
図14のステップT11とステップT12は図4のステップT1とステップT2と同じである。
図14では、ステップT13において、条件「X1==ON」と条件「X20==ON」が成立していると判定されれば、出力変数Y10の値がOFFになり、出力変数Y11の値がONになる(ステップT14)。一方で、条件「X1==ON」と条件「X20==OFF」が成立していると判定された場合は、出力変数Y10の値がOFFになり、出力変数Y12の値がONになる(ステップT15)。
そして、ステップT14及びステップT15のいずれが実行されても、条件「X2==ON」が成立すれば(ステップT16でYES)、出力変数Y11の値と出力変数Y12の値がOFFになる(ステップT17)。
また、ステップ16の条件「X2==ON」の成立時に分岐が合流する。このため、ステップ16の条件「X2==ON」は合流条件である。
また、分岐条件により発生した分岐が合流するまでの複数の経路を分岐経路という。図14では、ステップT13からステップT14を経てステップT16に至る経路と、ステップT13からステップT15を経てステップT16に至る経路は、それぞれ分岐経路である。
同様に、出力変数Y12の値は、ステップT15において分岐条件「X1==ON&&X20==OFF」の成立に依存している。また、出力変数Y12の値は、ステップT17において合流条件「X2==ON」の成立に依存している。このため、分岐条件「X1==ON&&X20==OFF」と合流条件「X2==ON」は、出力変数Y12の対応条件である。
出力変数Y11と出力変数Y12は、分岐条件と合流条件を対応条件としており、合成出力変数に該当する。合成出力変数は合成制御変数の例である。
図15では、図6と比較して、ステップS11、ステップS52及びステップS92が異なる。
以下では、主にこれらについて説明する。
図15の例では、プログラム管理部102は、起点に状態変数M0を定義している。また、プログラム管理部102は、条件「X0==ON」に状態変数M1を定義している。また、プログラム管理部102は、分岐条件「X1==ON&&X20==ON」に状態変数M2を定義している。また、プログラム管理部102は、分岐条件「X1==ON&&X20==OFF」に状態変数M3を定義している。また、プログラム管理部102は、合流条件「X2==ON」に状態変数M4を定義している。また、プログラム管理部102は、終点に状態変数M5を定義している。
より具体的には、プログラム管理部102は、選択分岐条件が成立し、選択分岐条件の直前の条件の状態変数の値がONであり、他の分岐条件の状態変数がOFFである場合に、選択分岐条件の状態変数がONになる状態判定ブロック301を生成する。換言すると、プログラム管理部102は、選択分岐条件が成立し、選択分岐条件の直前の条件の状態変数の値がONである場合に、選択分岐条件の状態変数がONになるとともに、他の分岐条件の状態変数がOFFになる状態判定ブロック301を生成する。
図15では、選択分岐条件「X1==ON&&X20==ON」が成立し、直前の条件の状態変数M1の値がONであり、他の分岐条件「X1==ON&&X20==OFF」の状態変数M3の値がOFFの場合に、選択分岐条件「X1==ON&&X20==ON」の状態変数M2の値がONになる。
つまり、プログラム管理部102は、状態変数M2の値が先にONになると状態変数M3の値がONにならず、逆に、状態変数M3の値が先にONになると状態変数M2の値がONにならない状態判定ブロック301を生成する。
より具体的には、プログラム管理部102は、合流条件が成立し、合流前の複数の分岐経路のいずれかに含まれるいずれかの条件の状態変数又は複数の分岐条件のうちのいずれかの状態変数の値がONである場合に、合流条件の状態変数がONになる状態判定ブロック301を生成する。
図15では、合流条件「X2==ON」が成立し、2つの分岐条件の状態変数M2及び状態変数M3のうちのいずれかの値がONである場合に、合流条件の状態変数M4の値がONになる。なお、図14の制御手順データ200では、いずれの分岐経路にも途中に条件はないので、図15では、合流条件が成立し、状態変数M2及び状態変数M3のうちのいずれかの値がONである場合に、合流条件「X2==ON」の状態変数M4の値がONになる。
例えば、図14のステップT14及びステップT15とステップT16との間に制御処理「Y13=ON」が記載され、制御処理「Y13=ON」で複数の分岐経路が合流するような例でも、プログラム管理部102は、同様の手順で状態判定ブロック301を生成する。
なお、本実施の形態では、選択制御変数が合成出力変数である場合に、プログラム管理部102は、合成出力変数に代入する値を、分岐条件(合成出力変数の対応条件)の状態変数の値と合流条件(合成出力変数の対応条件)の状態変数の値とに基づき決定するコードブロック(制御実行ブロック302)を生成する。
選択出力変数が合成出力変数ではない場合は、プログラム管理部102は、実施の形態1と同様の方法で、制御実行ブロック302を生成する。
また、合成出力変数である出力変数Y11の値は、分岐条件「X1==ON&&X20==ON」の状態変数M2の値がONのときにONになる。また、出力変数Y11の値は、合流条件「X2==ON」の状態変数M4がONのときにOFFになる。
また、合成出力変数である出力変数Y12の値は、分岐条件「X1==ON&&X20==OFF」の状態変数M3の値がONのときにONになる。また、出力変数Y12の値は、合流条件「X2==ON」の状態変数M4がONのときにOFFになる。
あるいは、これらの実施の形態のうち、1つを部分的に実施しても構わない。
あるいは、これらの実施の形態のうち、2つ以上を部分的に組み合わせて実施しても構わない。
また、これらの実施の形態に記載された構成及び手順を必要に応じて変更してもよい。
最後に、データ処理装置100のハードウェア構成の補足説明を行う。
図2に示すプロセッサ901は、プロセッシングを行うIC(Integrated Circuit)である。
プロセッサ901は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等である。
図2に示す主記憶装置902は、RAM(Random Access Memory)である。
図2に示す補助記憶装置903は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等である。
図2に示す入出力装置904は、マウス、キーボード、ディスプレイ等である。
図2には図示していないが、データ処理装置100は通信装置を備えていてもよい。通信装置は、データの通信処理を実行する電子回路である。通信装置は、例えば、通信チップ又はNIC(Network Interface Card)である。
そして、OSの少なくとも一部がプロセッサ901により実行される。
プロセッサ901はOSの少なくとも一部を実行しながら、制御手順データ取得部101、プログラム管理部102、表示部103及び操作部104の機能を実現するプログラムを実行する。
プロセッサ901がOSを実行することで、タスク管理、メモリ管理、ファイル管理、通信制御等が行われる。
また、制御手順データ取得部101、プログラム管理部102、表示部103及び操作部104の処理の結果を示す情報、データ、信号値及び変数値の少なくともいずれかが、主記憶装置902、補助記憶装置903、プロセッサ901内のレジスタ及びキャッシュメモリの少なくともいずれかに記憶される。
また、制御手順データ取得部101、プログラム管理部102、表示部103及び操作部104の機能を実現するプログラムは、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVD等の可搬記録媒体に格納されていてもよい。そして、制御手順データ取得部101、プログラム管理部102、表示部103及び操作部104の機能を実現するプログラムが格納された可搬記録媒体を流通させてもよい。
また、10は、処理回路により実現されてもよい。処理回路は、例えば、ロジックIC(Integrated Circuit)、GA(Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)である。
この場合は、制御手順データ取得部101、プログラム管理部102、表示部103及び操作部104は、それぞれ処理回路の一部として実現される。
なお、本明細書では、プロセッサと処理回路との上位概念を、「プロセッシングサーキットリー」という。
つまり、プロセッサと処理回路とは、それぞれ「プロセッシングサーキットリー」の具体例である。
Claims (19)
- 順序付けられた複数の条件と、各々が前記複数の条件のいずれかと対応付けられ、対応付けられた条件である対応条件の成否に応じて値が代入される複数の制御変数とが用いられて、制御手順が記述される制御手順データを取得する制御手順データ取得部と、
前記複数の条件の各条件を順次選択し、選択した条件である選択条件ごとに、前記選択条件の成否と、前記選択条件よりも前の順序の条件である先行条件の状態変数の値とに基づき前記選択条件の状態変数の値を決定する第1の部分プログラムを、前記制御手順に従って生成する第1の部分プログラム生成部と、
前記複数の制御変数の各制御変数を順次選択し、選択した制御変数である選択制御変数ごとに、前記選択制御変数の前記対応条件の状態変数の値に基づき前記選択制御変数に代入する値を決定する第2の部分プログラムを、前記制御手順に従って生成する第2の部分プログラム生成部と、
前記第1の部分プログラムと前記第2の部分プログラムとを用いて、前記制御手順が反映されるプログラムを生成するプログラム生成部とを有するデータ処理装置。 - 前記第1の部分プログラム生成部は、
前記選択条件の成否と、前記選択条件の直前の順序の条件の状態変数の値とに基づき前記選択条件の状態変数の値を決定する第1の部分プログラムを、生成する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記第1の部分プログラム生成部は、
前記制御手順の起点の状態変数を生成し、
前記複数の条件のうちの最先の順序の条件が前記選択条件である場合に、前記選択条件である前記最先の順序の条件の成否と、前記起点の状態変数の値とに基づき、前記選択条件である前記最先の順序の条件の状態変数の値を決定する第1の部分プログラムを、生成する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記第1の部分プログラム生成部は、
前記制御手順の終点の状態変数を生成し、
前記終点の状態変数の値に基づき前記起点の状態変数の値を決定する第1の部分プログラムを、生成する請求項3に記載のデータ処理装置。 - 前記第1の部分プログラム生成部は、
前記選択条件の成否又は前記選択条件の状態変数の値と、前記先行条件の状態変数の値とに基づき前記選択条件の状態変数の値を決定する第1の部分プログラムを、生成する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記制御手順データ取得部は、
複数の部分条件の論理演算を伴う条件が前記複数の条件に含まれる制御手順データを取得し、
前記第1の部分プログラム生成部は、
前記複数の部分条件の論理演算を伴う条件が前記選択条件である場合に、前記複数の部分条件の論理演算の結果に基づく前記選択条件の成否と、前記先行条件の状態変数の値とに基づき前記選択条件の状態変数の値を決定する第1の部分プログラムを、生成する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記制御手順データ取得部は、
タイマーが満了したか否かの判定を伴う条件が前記複数の条件に含まれる制御手順データを取得し、
前記タイマーが満了したか否かの判定を伴う条件が前記選択条件である場合に、前記タイマーが満了したか否かの判定結果に基づく前記選択条件の成否と、前記先行条件の状態変数の値とに基づき前記選択条件の状態変数の値を決定する第1の部分プログラムを、生成する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記制御手順データ取得部は、
各々が2つ以上の条件の組み合わせである2つ以上の条件セットが対応付けられ、前記2つ以上の条件セットの各々に含まれる条件が前記対応条件として対応付けられた制御変数である複合制御変数が前記複数の制御変数に含まれる制御手順データを取得し、
前記第2の部分プログラム生成部は、
前記複合制御変数が前記選択制御変数である場合に、前記複合制御変数に対応付けられている条件セットごとに、条件セットに含まれる前記対応条件の状態変数の値の組み合わせに基づき前記複合制御変数に代入する値を決定する第2の部分プログラムを、生成する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記制御手順データ取得部は、
2つ以上の条件が前記対応条件として対応付けられ、前記対応条件が成立した場合に代入される値が前記対応条件ごとに変動する制御変数である変動制御変数が前記複数の制御変数に含まれる制御手順データを取得し、
前記第2の部分プログラム生成部は、
前記変動制御変数が前記選択制御変数である場合に、前記変動制御変数の前記対応条件の状態変数の値に基づき、前記変動制御変数に代入する値を変動させる第2の部分プログラムを、生成する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記第1の部分プログラム生成部は、
前記選択条件の成否と、前記先行条件の状態変数の値と、前記選択条件よりも後の順序の条件の状態変数の値とに基づき前記選択条件の状態変数の値を決定する第1の部分プログラムを、生成する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記第1の部分プログラム生成部は、
前記選択条件の成否と、前記先行条件の状態変数の値と、前記選択条件の直後の順序の条件の状態変数の値とに基づき前記選択条件の状態変数の値を決定する第1の部分プログラムを、生成する請求項10に記載のデータ処理装置。 - 前記第1の部分プログラム生成部は、
前記複数の条件の全ての状態変数を初期化する第1の部分プログラムを生成する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記第1の部分プログラム生成部は、
前記複数の条件の全ての状態変数の値又は前記複数の条件の状態変数のうちの指定された状態変数の値を固定化する第1の部分プログラムを生成する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記第2の部分プログラム生成部は、
前記複数の制御変数の全ての値又は前記複数の制御変数のうちの指定された制御変数の値を既定の値にする第2の部分プログラムを生成する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記第2の部分プログラム生成部は、
前記複数の制御変数のうちの指定された制御変数の値を既定の値にする第2の部分プログラムを生成する場合に、前記既定の値にする制御変数を切り替える第2の部分プログラムを生成する請求項14に記載のデータ処理装置。 - 前記制御手順データ取得部は、
複数の分岐経路が発生する複数の分岐条件と、前記複数の分岐経路が合流する合流条件とが前記複数の条件に含まれ、前記対応条件としていずれかの分岐条件と前記合流条件とが対応付けられている制御変数である合成制御変数が前記複数の制御変数に含まれる制御手順データを取得し、
前記第1の部分プログラム生成部は、
いずれかの分岐条件が前記選択条件である場合に、前記選択条件である分岐条件の成否と、前記選択条件である分岐条件の前記先行条件の状態変数の値と、前記選択条件である分岐条件以外の分岐条件の状態変数の値とに基づき、前記選択条件である分岐条件の状態変数の値を決定する第1の部分プログラムを生成し、
前記合流条件が前記選択条件である場合に、前記選択条件である前記合流条件の成否と、前記複数の分岐経路に含まれる条件の状態変数の値又は前記複数の分岐条件の状態変数の値とに基づき前記選択条件である前記合流条件の状態変数の値を決定する第1の部分プログラムを生成し、
前記第2の部分プログラム生成部は、
前記合成制御変数が前記選択制御変数である場合に、前記選択制御変数である前記合成制御変数の前記対応条件である分岐条件の状態変数の値と前記合流条件の状態変数の値とに基づき、前記選択制御変数である前記合成制御変数に代入する値を決定する第2のプログラムを生成する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記データ処理装置は、更に、
前記第1の部分プログラムと第2の部分プログラムのプログラム種別を指定するコマンドを取得するコマンド取得部を有し、
前記第1の部分プログラム生成部は、前記コマンドで指定されたプログラム種別に適合する第1の部分プログラムを生成し、
前記第2の部分プログラム生成部は、前記コマンドで指定されたプログラム種別に適合する第2の部分プログラムを生成する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 順序付けられた複数の条件と、各々が前記複数の条件のいずれかと対応付けられ、対応付けられた条件である対応条件の成否に応じて値が代入される複数の制御変数とが用いられて、制御手順が記述される制御手順データを、コンピュータが取得し、
前記コンピュータが、前記複数の条件の各条件を順次選択し、選択した条件である選択条件ごとに、前記選択条件の成否と、前記選択条件よりも前の順序の条件である先行条件の状態変数の値とに基づき前記選択条件の状態変数の値を決定する第1の部分プログラムを、前記制御手順に従って生成し、
前記コンピュータが、前記複数の制御変数の各制御変数を順次選択し、選択した制御変数である選択制御変数ごとに、前記選択制御変数の前記対応条件の状態変数の値に基づき前記選択制御変数に代入する値を決定する第2の部分プログラムを、前記制御手順に従って生成し、
前記コンピュータが、前記第1の部分プログラムと前記第2の部分プログラムとを用いて、前記制御手順が反映されるプログラムを生成するデータ処理方法。 - 順序付けられた複数の条件と、各々が前記複数の条件のいずれかと対応付けられ、対応付けられた条件である対応条件の成否に応じて値が代入される複数の制御変数とが用いられて、制御手順が記述される制御手順データを取得する制御手順データ取得処理と、
前記複数の条件の各条件を順次選択し、選択した条件である選択条件ごとに、前記選択条件の成否と、前記選択条件よりも前の順序の条件である先行条件の状態変数の値とに基づき前記選択条件の状態変数の値を決定する第1の部分プログラムを、前記制御手順に従って生成する第1の部分プログラム生成処理と、
前記複数の制御変数の各制御変数を順次選択し、選択した制御変数である選択制御変数ごとに、前記選択制御変数の前記対応条件の状態変数の値に基づき前記選択制御変数に代入する値を決定する第2の部分プログラムを、前記制御手順に従って生成する第2の部分プログラム生成処理と、
前記第1の部分プログラムと前記第2の部分プログラムとを用いて、前記制御手順が反映されるプログラムを生成するプログラム生成処理とをコンピュータに実行させるデータ処理プログラム。
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