JP7463178B2 - 反転、非反転両用の給紙装置 - Google Patents

反転、非反転両用の給紙装置 Download PDF

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この発明は、反転、非反転両用の給紙装置に関する。
一般に、コルゲータによって生産される段ボールシートは、所定高さに積み上げた棒積みシートの状態にしてコルゲータから排出される。そして、コルゲータから排出された棒積みシートは、ストレージライン(コルゲータにおける段ボールシートの生産速度と、その後の製函機における段ボールシートの印刷や打抜きの加工速度との差を吸収するために複数の棒積みシートを溜めるコンベヤライン)を経て、製函機の直前の給紙装置に搬送される。給紙装置は、上流側から棒積みシートを受け入れ、その棒積みシートを構成する段ボールシートを、下流側の製函機での段ボールシートの加工速度に応じた速度で、製函機に供給する装置である。
ここで、段ボールシートを製函機に供給する給紙装置は、大きく3種類に分けられる。
3種類の給紙装置のうちの1つ目は、特許文献1のように、反転専用のものである。特許文献1の給紙装置は、所定高さに積み上げた棒積みシート全体を、棒積みシートを構成する各段ボールシートの上面が前方を向くように横倒しにし、さらにその棒積みシートを構成する各段ボールシートを前方に倒れるように傾斜させ、それら一連の段ボールシートを次第に前方に送り出すというものである。
この特許文献1の給紙装置では、上流側から受け入れる棒積みシートの上下の向きに対し、下流側の製函機に送り出される段ボールシートの上下の向きが反対向きである。つまり、この給紙装置は、棒積みシートの段ボールシートを、上下を反転して製函機に供給する。
3種類の給紙装置のうちの2つ目は、特許文献2のように、反転、非反転両用のものである。特許文献2の給紙装置は、まず、棒積みシートの下面と前側の側面とを支持した状態で、棒積みシートを前方に大きく傾くように傾動させ、次に、その棒積みシートの前端部分の複数枚の段ボールシートを持ち上げることで、複数枚の段ボールシートからなるシートブロックを棒積みシートから切り出し、その後、そのシートブロックを、段ボールシートの前面が下向きとなる倒伏方向と、段ボールシートの前面が上向きとなる倒伏方向とに選択的に倒伏させ、その倒伏したシートブロックを下流側に送り出すというものである。
3種類の給紙装置のうちの3つ目は、特許文献3のように、ロボットを用いたものである。特許文献3の給紙装置は、棒積みシートの上部の段ボールシートを把持するハンドと、ハンドを支持するアームとを有する1台のロボットで構成されている。ハンドは、左右に細長い複数枚の段ボールシートを上下方向に積み重ねた積み重ねシートの左右方向の中央部の下面を受け支えるシート受けと、積み重ねシートの左右方向の中央部の上面を押さえるシート押さえとを有する。そして、そのハンドで、上流側に載置された積み重ねシートを持ち上げて移動し、下流側に載置する。
特開2002-347971号公報 特開2008-189405号公報 米国特許第8777551号
ところで、製函機に供給する段ボールシートの上下の向き(通常、表ライナが上面、裏ライナが下面となる向き)は、棒積みシートの段ボールシートの上下の向き(通常、裏ライナが上面、表ライナが下面となる向き)とは反対向きであることが一般的であるが(反転給紙)、製函機に供給する段ボールシートの上下の向きを、棒積みシートの段ボールシートの上下の向きと同じにする必要のある場合がある(非反転給紙)。例えば、上面印刷タイプの印刷機で、段ボールシートの上面に印刷を施し、その印刷機から排出された段ボールシートを、再び上面印刷タイプの印刷機に供給する場合である(いわゆる2回通し)。
この場合、特許文献1のような反転専用の給紙装置においては、製函機に供給する段ボールシートが非反転の向きとなるように、給紙装置で横倒しになった棒積みシートの前端部分に位置する複数枚の段ボールシートを持ち上げて、本来とは逆向きに倒伏させる作業を、作業員がつきっきりで行なう必要がある。
しかしながら、作業員がつきっきりで上記作業を行なうのは、多大な労力を要する。
あるいは、特許文献1のような反転専用の給紙装置の上流側に、棒積みシートをまるごと上下に反転させる反転機を設置し、その反転機であらかじめ反転した棒積みシートを、給紙装置に導入するという方法(つまり、段ボールシートを、反転機と、反転専用の給紙装置とであわせて2回反転することで、結果的に非反転の状態にする方法)がとられることもあるが、反転専用の給紙装置とは別に反転機を設置すると、装置の数が増えるのでコスト高であり、またメンテナンスの工数が増えるという問題もある。
一方、特許文献2のような反転、非反転両用の給紙装置においては、1つの装置で、上下を反転させての給紙と、非反転での給紙とを切り替えて行なうことが可能である。しかしながら、特許文献2の給紙装置では、段ボールシートの前面が下向きとなる倒伏方向と、段ボールシートの前面が上向きとなる倒伏方向とに選択的に倒伏させる動作を可能とするために、給紙装置の途中で、段ボールシートの複雑な受け渡しを行なう構成を採用している。そのため、特に、段ボールシートのサイズが大きい場合、給紙装置による段ボールシートの供給速度が下がり、製函機での段ボールシートの加工速度に合わせて段ボールシートを供給することが難しくなるという問題がある。
また、特許文献3のようなロボットを用いた給紙装置においては、上下を反転させての給紙と、非反転での給紙とを切り替えて行なうことができず、反転専用の給紙装置として使用するか、あるいは非反転専用の給紙装置として使用するしかないという問題がある。
すなわち、1台のロボットのハンドで、上流側に載置された積み重ねシートの左右方向の中央部を把持し、その積み重ねシートを持ち上げて移動し、下流側に載置する場合、この1台のロボットで、反転給紙と非反転給紙とを切り替えて行なうとすれば、反転給紙をしたときに下流側に供給される段ボールシートの左右の関係と、非反転給紙をしたときに下流側に供給される段ボールシートの左右の関係とが、互いに逆になってしまう。つまり、反転給紙のときと非反転給紙のときとで、製函機における印刷や打抜きの位置が左右逆になり、これに対応した生産管理をするのは困難である。そのため、特許文献3のような1台のロボットを用いた給紙装置は、反転専用の給紙装置として使用するか、あるいは非反転専用の給紙装置として使用するしかないという問題があった。
また、特許文献3のように、1台のロボットを用いた給紙装置では、段ボールシートのサイズが大きい場合、一度で持ち上げることのできる段ボールシートの枚数が少なくなり、製函機での段ボールシートの加工速度に合わせて段ボールシートを供給することが難しくなるという問題もあった。
この発明が解決しようとする課題は、反転給紙時に下流側に供給される段ボールシートの左右の関係と、非反転給紙時に下流側に供給される段ボールシートの左右の関係とが同じであり、かつ、大きいサイズの段ボールシートであっても高い供給速度で供給することができる反転、非反転両用の給紙装置を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明では、以下の構成の反転、非反転両用の給紙装置を提供する。
すなわち、左右に細長い複数枚の段ボールシートを上下方向に積み重ねた積み重ねシートの左端部を把持する第1のハンドと、前記第1のハンドを支持する第1のアームとを有する第1のロボットと、
前記積み重ねシートの右端部を把持する第2のハンドと、前記第2のハンドを支持する第2のアームとを有する第2のロボットと、
前記第1のロボットと前記第2のロボットの動作を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記第1のハンドと前記第2のハンドとで上流側に載置された前記積み重ねシートの左右両端部を把持して持ち上げ、その際、前記第1のハンドと前記第2のハンドとを水平方向に対して回動しながら上昇させることで、前記積み重ねシートを、前記各段ボールシートの厚さ方向が水平方向となる起立姿勢とするシート回動持ち上げステップと、
その後、前記積み重ねシートを前記起立姿勢に保持しながら、前記積み重ねシートを持ち上げた状態のままで上流側から下流側に移動させるシート平行移動ステップと、
その後、前記積み重ねシートを下流側に載置し、その際、前記第1のハンドと前記第2のハンドとを回動させることで、前記積み重ねシートの上下を元とは反対にした反転状態または前記積み重ねシートの上下を元どおりに戻した非反転状態にするシート回動載置ステップと、を実行する、
反転、非反転両用の給紙装置を提供する。
このようにすると、第1のロボットの第1のハンドと、第2のロボットの第2のハンドとで、上流側に載置された積み重ねシートの左右両端部を把持して持ち上げ、その後、積み重ねシートを持ち上げた状態のままで上流側から下流側に移動させ、その後、積み重ねシートを下流側に載置し、その際、第1のハンドと第2のハンドとを回動させることで、積み重ねシートの上下を元とは反対にした反転状態または積み重ねシートの上下を元どおりに戻した非反転状態にするので、反転給紙時に下流側に供給される段ボールシートの左右の関係と、非反転給紙時に下流側に供給される段ボールシートの左右の関係とが同じとなる。また、2台のロボットを使用して、積み重ねシートの左右両端部を把持して積み重ねシートを移動させるので、積み重ねシートを構成する段ボールシートのサイズが大きい場合であっても、高い供給速度で供給することが可能である。
ここで、積み重ねシートの左右両端部を把持して積み重ねシートを持ち上げる場合、積み重ねシートを構成する段ボールシートに凹みが生じるおそれがあるという問題がある。すなわち、特に、積み重ねシートの左右方向の寸法が大きい場合、積み重ねシートの左右両端部を把持して積み重ねシートを持ち上げたときに、積み重ねシートの左右両端部に対して左右方向の中央部が垂れるようにたわみ、このたわみによって、積み重ねシートの下端の段ボールシートの、第1のハンドおよび第2のハンドに対する接触部分に凹みが生じるおそれがあるという問題がある。段ボールシートに凹みが生じると、例えば、その段ボールシートに印刷を施したときに印刷の白抜け等の印刷不良が生じるおそれがある。
この問題に対し、上記構成の給紙装置は、第1のハンドと第2のハンドとで積み重ねシートの左右両端部を把持して持ち上げる際に、第1のハンドと第2のハンドとを水平方向に対して回動しながら上昇させることで、積み重ねシートを、各段ボールシートの厚さ方向が水平方向となる起立姿勢とし、その後、その起立姿勢を保持しながら、積み重ねシートを持ち上げた状態のままで上流側から下流側に移動させるようにしている。つまり、積み重ねシートを持ち上げる際に、積み重ねシートを構成する各段ボールシートがたわみにくくなるように、積み重ねシートを起立姿勢とし、さらに、積み重ねシートを上流側から下流側に移動させるときにも、その起立姿勢を保つようにしている。そのため、積み重ねシートの下端の段ボールシートの、第1のハンドおよび第2のハンドに対する接触部分に凹みが生じる問題を防ぐことが可能となっている。
前記第1のハンドは、前記積み重ねシートの左端部を把持するときに前記積み重ねシートの左端部の下面を受け支える第1のシート受けと、前記積み重ねシートの左端部の上面を押さえる第1のシート押さえと、前記積み重ねシートの左端部の前後方向の一方の側の側面に対向する第1のシートストッパと、を有し、
前記第2のハンドは、前記積み重ねシートの右端部を把持するときに前記積み重ねシートの右端部の下面を受け支える第2のシート受けと、前記積み重ねシートの右端部の上面を押さえる第2のシート押さえと、前記積み重ねシートの右端部の前後方向の前記一方の側の側面に対向する第2のシートストッパと、を有し、
前記制御部は、前記シート回動持ち上げステップで前記積み重ねシートを前記起立姿勢とするときに、前記第1のシートストッパと前記第2のシートストッパとが前記積み重ねシートに対して下側にくるように前記第1のハンドと前記第2のハンドとを回動させるように構成すると好ましい。
このようにすると、第1のハンドと第2のハンドとで積み重ねシートを起立姿勢としたときに、積み重ねシートの下側に位置する第1のシートストッパと第2のシートストッパによって、積み重ねシートを構成する段ボールシートの下方への移動が規制されるので、第1のハンドと第2のハンドから段ボールシートが不意に落下するのを確実に防止することが可能となる。
前記第1のシート受けは、前記積み重ねシートの左端部の下面を接触して支持する第1のシート受け面を有し、前記第1のシート受け面は左側から右側に向かって低くなる傾斜が設けられ、
前記第2のシート受けは、前記積み重ねシートの右端部の下面を接触して支持する第2のシート受け面を有し、前記第2のシート受け面は右側から左側に向かって低くなる傾斜が設けられている構成を採用すると好ましい。
このようにすると、積み重ねシートの左端部の下面を接触して支持する第1のシート受け面に、左側から右側に向かって低くなる傾斜が設けられ、積み重ねシートの右端部の下面を接触して支持する第2のシート受け面に、右側から左側に向かって低くなる傾斜が設けられているので、積み重ねシートの左右両端部に対して左右方向の中央部が垂れるように積み重ねシートがたわんだときに、第1のシート受けと第2のシート受けが、積み重ねシートの下端の段ボールシートに局所的に食い込むのを防ぐことができる。そのため、第1のハンドと第2のハンドとで積み重ねシートの左右両端部を把持して持ち上げたときに、積み重ねシートの下端の段ボールシートの、第1のハンドおよび第2のハンドに対する接触部分に凹みが生じるのを効果的に防ぐことが可能となる。
前記第1のシート受けは、前記積み重ねシートの左端部の下面を支持する金属板と、前記金属板の上面に固定されたクッション部材とを有し、前記クッション部材は、前記金属板の外周縁を覆うように前記外周縁よりも外側にはみ出して設けられ、
前記第2のシート受けは、前記積み重ねシートの左端部の下面を支持する金属板と、前記金属板の上面に固定されたクッション部材とを有し、前記クッション部材は、前記金属板の外周縁を覆うように前記外周縁よりも外側にはみ出して設けられている構成を採用すると好ましい。
このようにすると、第1のハンドと第2のハンドとで積み重ねシートの左右両端部を把持して持ち上げるときに積み重ねシートの下面に作用する荷重が、クッション部材で分散されるので、積み重ねシートの下端の段ボールシートの、第1のハンドおよび第2のハンドに対する接触部分に凹みが生じるのを効果的に防ぐことが可能となる。
前記第1のハンドは、前記第1のシート受けに対する前記第1のシートストッパの前後方向の移動を規制するロック状態と、前記第1のシート受けに対して前記第1のシートストッパを前後方向に移動可能とするロック解除状態とを切り替え可能な第1のロック機構を更に有し、
前記第2のハンドは、前記第2のシート受けに対する前記第2のシートストッパの前後方向の移動を規制するロック状態と、前記第2のシート受けに対して前記第2のシートストッパを前後方向に移動可能とするロック解除状態とを切り替え可能な第2のロック機構を更に有する構成を採用すると好ましい。
このようにすると、第1のシート受けの位置に対して、第1のシートストッパの位置を前後方向に変化させて固定することができるので、前後方向の寸法が大きい積み重ねシートを第1のハンドと第2のハンドとで把持して持ち上げるときに、積み重ねシートの左端部の前後方向の一方の側の側面に、第1のシートストッパを対向させるとともに、積み重ねシートの左端部の前後方向の他方の側の側面に近い部分を、第1のシート受けおよび第1のシート押さえとで上下に把持することができる。同様に、第2のシート受けの位置に対して、第2のシートストッパの位置を前後方向に変化させて固定することができるので、前後方向の寸法が大きい積み重ねシートを第1のハンドと第2のハンドとで把持して持ち上げるときに、積み重ねシートの右端部の前後方向の一方の側の側面に、第2のシートストッパを対向させるとともに、積み重ねシートの右端部の前後方向の他方の側の側面に近い部分を、第2のシート受けおよび第2のシート押さえとで上下に把持することができる。そのため、前後方向の寸法が大きい積み重ねシートを起立姿勢としたときに、積み重ねシートを構成する各段ボールシートが前後いずれかの方向にしなって折り目がついてしまう事態を確実に防止することが可能となる。
前記第1のシートストッパは、前記積み重ねシートの左端部を把持するときに前記積み重ねシートの左端部の前側の側面に対向する前シートストッパであり、
前記第2のシートストッパは、前記積み重ねシートの右端部を把持するときに前記積み重ねシートの右端部の前側の側面に対向する前シートストッパであり、
前記第1のハンドは、前記積み重ねシートの左端部を把持するときに前記積み重ねシートの左端部の後側の側面に対向する突出位置と、その突出位置から左側に移動して前記積み重ねシートの左端部の後側の側面と非対向となる退避位置との間で移動可能に設けられた第1の後シートストッパを更に有し、
前記第2のハンドは、前記積み重ねシートの右端部を把持するときに前記積み重ねシートの右端部の後側の側面に対向する突出位置と、その突出位置から右側に移動して前記積み重ねシートの右端部の後側の側面と非対向となる退避位置との間で移動可能に設けられた第2の後シートストッパを更に有し、
前記制御部は、
前記シート回動持ち上げステップで前記積み重ねシートを前記起立姿勢とするときに、前記第1のシートストッパと前記第2のシートストッパとが前記積み重ねシートに対して下側にくるように前記第1のハンドと前記第2のハンドとを回動させる動作と、前記第1の後シートストッパと前記第2の後シートストッパとが前記積み重ねシートに対して下側にくるように前記第1のハンドと前記第2のハンドとを回動させる動作とを、前記積み重ねシートの前後の側面間の寸法に応じて選択的に実行する構成を採用することができる。
このようにすると、積み重ねシートの前後方向の寸法が小さいときは、第1の後シートストッパおよび第2の後シートストッパを使用することで、積み重ねシートの左右両端部の下面に傷がつくのを防止することが可能となる。すなわち、積み重ねシートの前後方向の寸法が小さいときは、シート回動持ち上げステップで積み重ねシートを把持するときに、まず、積み重ねシートの前側から、積み重ねシートの左右両端部の下面に第1のシート受けおよび第2のシート受けを差し込んだ後、第1の後シートストッパを、退避位置から突出位置に移動させて積み重ねシートの左端部の後側の側面に対向させるとともに、第2の後シートストッパを、退避位置から突出位置に移動させて積み重ねシートの右端部の後側の側面に対向させ、その後、積み重ねシートを起立姿勢とするときに、第1の後シートストッパと第2の後シートストッパとが積み重ねシートに対して下側にくるように第1のハンドと第2のハンドとを回動させる動作を実行する。ここで、積み重ねシートの前側から、積み重ねシートの左右両端部の下面に第1のシート受けおよび第2のシート受けを差し込むときに、積み重ねシートの左右両端部の下面に対する第1のシート受けおよび第2のシート受けの差し込み距離を、積み重ねシートの前後方向の寸法と同程度に抑えることができる。そのため、シート回動持ち上げステップで積み重ねシートを把持するために必要な時間を短く抑えることができ、サイクルタイム的に有利である。
前記第1のロボットと前記第2のロボットに対して上流側に配置され、所定高さに積み上げられた前記段ボールシートで構成される棒積みシートを支持する上流側コンベヤと、
前記棒積みシートの前側の側面に沿って水平に延びるセパレータと、
前記セパレータを昇降させるセパレータ昇降駆動装置と、
前記棒積みシートを構成する段ボールシートのうち、前記セパレータの上縁よりも上側にある複数枚の段ボールシートの後側の側面を前方に押し動かすことで、前記セパレータの上縁よりも上側にある前記複数枚の段ボールシートを前記セパレータよりも前にせり出させるプッシャー装置と、を更に有し、
前記セパレータよりも前にせり出した前記複数枚の段ボールシートを、前記上流側に載置された積み重ねシートとして前記第1のハンドと前記第2のハンドとで把持して持ち上げる構成を採用することができる。
この発明の反転、非反転両用の給紙装置は、第1のロボットの第1のハンドと、第2のロボットの第2のハンドとで、上流側に載置された積み重ねシートの左右両端部を把持して持ち上げ、その後、積み重ねシートを持ち上げた状態のままで上流側から下流側に移動させ、その後、積み重ねシートを下流側に載置し、その際、第1のハンドと第2のハンドとを回動させることで、積み重ねシートの上下を元とは反対にした反転状態または積み重ねシートの上下を元どおりに戻した非反転状態にするので、反転給紙時に下流側に供給される段ボールシートの左右の関係と、非反転給紙時に下流側に供給される段ボールシートの左右の関係とが同じとなる。また、2台のロボットを使用して、積み重ねシートの左右両端部を把持して積み重ねシートを移動させるので、積み重ねシートを構成する段ボールシートのサイズが大きい場合であっても、高い供給速度で供給することが可能である。また、積み重ねシートを持ち上げる際に、積み重ねシートを構成する各段ボールシートがたわみにくくなるように、積み重ねシートを起立姿勢とし、さらに、積み重ねシートを上流側から下流側に移動させるときにも、その起立姿勢を保つようにしているので、積み重ねシートの下端の段ボールシートの、第1のハンドおよび第2のハンドに対する接触部分に凹みが生じる問題を防ぐことが可能である。
この発明の実施形態の反転、非反転両用の給紙装置を上流側から見た図 図1の給紙装置を右側から見た図 図2の第1のハンドを拡大して示す図 図3のIV-IV線に沿った断面図 図3のV-V線に沿った断面図 図3の左側面図 図2の第1のハンドの斜視図 前後方向の寸法が大きい段ボールシートで構成された棒積みシートの上端部をプッシャー装置で前方に押し動かすことで、棒積みシートから積み重ねシートを切り出した状態を示す図 図8に示す積み重ねシートを第1のハンドと第2のハンドで把持した状態を示す図 図8に示す第1のシート受けの近傍を下流側から見た拡大断面図 図9に示す第1のシート受けの近傍を下流側から見た拡大断面図 図9に示す第1のハンドを第1の前シートストッパが下側となる向きに回動しながら上昇させることで積み重ねシートを起立姿勢とした状態を示す図 図12に示す積み重ねシートを反転状態にしてフィードコンベヤに供給するために、第1のハンドをフィードコンベヤの近傍に平行移動させた状態を示す図 図13に示す第1のハンドを第1のシート押さえが第1のシート受けに対して下側となる向きに回動させた状態を示す図 図14に示す第1のハンドを第1のシート押さえが第1のシート受けに対して下側となる向きにさらに回動させて、積み重ねシートの上下の向きを元とは反対向きにした状態を示す図 図15に示す第1のシート押さえを下方に移動させることで、積み重ねシートをフィードコンベヤの上面に載置した状態を示す図 図12に示す積み重ねシートを非反転状態にしてフィードコンベヤに供給するために、第1のハンドをフィードコンベヤの近傍に平行移動させた状態を示す図 図17に示す第1のハンドを第1のシート押さえが第1のシート受けに対して上側となる向きに回動させて、積み重ねシートの上下の向きを元どおりの向きに戻した状態を示す図 図18に示す第1のハンドを下降させるとともに、第1のシート押さえを上昇させることで、積み重ねシートをフィードコンベヤの上面に載置した状態を示す図 前後方向の寸法が小さい段ボールシートで構成された棒積みシートの上端部をプッシャー装置で前方に押し動かすことで、棒積みシートから積み重ねシートを切り出した状態を示す図 図20に示す積み重ねシートを第1のハンドと第2のハンドで把持した状態を示す図 図21に示す積み重ねシートの近傍を上流側から見た図 図21に示す第1のハンドを第1の後シートストッパが下側となる向きに回動しながら上昇させることで積み重ねシートを起立姿勢とした状態を示す図 図23に示す積み重ねシートを反転状態にしてフィードコンベヤに供給するために、第1のハンドをフィードコンベヤの近傍に平行移動させた状態を示す図 図24に示す第1のハンドを第1のシート押さえが第1のシート受けに対して下側となる向きに回動させた状態を示す図 図25に示す第1のハンドを第1のシート押さえが第1のシート受けに対して下側となる向きにさらに回動させて、積み重ねシートの上下の向きを元とは反対向きにした状態を示す図 図26に示す第1のシート押さえを下方に移動させることで、積み重ねシートをフィードコンベヤの上面に載置した状態を示す図
図1、図2に、この発明の実施形態の給紙装置を示す。この給紙装置は、上流側コンベヤ1に支持された棒積みシート2から、下流側に設置されたフィードコンベヤ3(図2参照)に段ボールシート4を供給する装置である。フィードコンベヤ3は、図示しない製函機の直前のコンベヤである。また、この給紙装置は、下流側のフィードコンベヤ3(図2参照)に供給される段ボールシート4の上下の向きが、上流側コンベヤ1の棒積みシート2を構成する段ボールシート4の上下の向きに対して反対向きとなる反転での供給(反転給紙)と、下流側のフィードコンベヤ3(図2参照)に供給される段ボールシート4の上下の向きが、上流側コンベヤ1の棒積みシート2を構成する段ボールシート4の上下の向きと同じ向きである非反転での供給(非反転給紙)とを切り替えて行なうことができる反転、非反転両用の給紙装置である。
給紙装置は、第1のロボット5Aおよび第2のロボット5B(図1参照)と、棒積みシート2を支持する上流側コンベヤ1と、棒積みシート2の前側の側面に沿って水平に延びるセパレータ6と、セパレータ6を昇降させるセパレータ昇降駆動装置7と、棒積みシート2を構成する段ボールシート4のうち、セパレータ6の上縁よりも上側にある複数枚の段ボールシート4の後側の側面を前方に押し動かすプッシャー装置8とを有する。
棒積みシート2は、左右に細長い方形状の段ボールシート4を所定高さに積み上げて構成されている。段ボールシート4を生産するコルゲータ(図示せず)では、コルゲータの下流端に設置されたシートスタッカ(図示せず)で段ボールシート4が積み上げられ、所定高さに積み上がるごとに段ボールシート4が排出される。この所定高さに積み上げられた状態の段ボールシート4が棒積みシート2であり、その棒積みシート2が、ストレージライン(コルゲータにおける段ボールシート4の生産速度と、製函機における段ボールシート4の印刷や打抜きの加工速度との差を吸収するために複数の棒積みシート2を溜めるコンベヤライン。図示せず)を経て、上流側コンベヤ1に送り込まれる。上流側コンベヤ1に送り込まれた棒積みシート2の高さは、通常1m以上(例えば1.5m程度)である。上流側コンベヤ1は、第1のロボット5Aおよび第2のロボット5B(図1参照)に対して上流側に配置されている。
図2に示すように、セパレータ6は、上流側コンベヤ1の下流側に隣接して設けられている。セパレータ6は左右方向に細長く水平に延びる部材であり、左右方向の中央から後方に突出する突片6aが一体に形成されている。セパレータ6の左右両端は、リニアガイド9で上下にスライド可能に支持されている。また、セパレータ6には、セパレータ6を上下方向に駆動するセパレータ昇降駆動装置7が接続されている。セパレータ昇降駆動装置7は、上下方向に延びるねじ軸10と、ねじ軸10を回転させる電動モータ11と、ねじ軸10にねじ係合するナット12である。ナット12は、セパレータ6に固定されている。
プッシャー装置8は、棒積みシート2の後側の側面を押圧するプッシャーハンド13と、プッシャーハンド13を駆動する第3のロボット14とからなる。第3のロボット14は、第1のロボット5Aおよび第2のロボット5Bと同様、6軸多関節ロボットが用いられている。
図1に示すように、第1のロボット5Aは、積み重ねシート15の左端部を把持する第1のハンド16Aと、第1のハンド16Aを支持する第1のアーム17Aとを有する。第2のロボット5Bは、積み重ねシート15の右端部を把持する第2のハンド16Bと、第2のハンド16Bを支持する第2のアーム17Bとを有する。
積み重ねシート15は、所定の厚さに積み重ねられた複数枚の段ボールシート4である。積み重ねシート15の厚さは、任意の範囲、例えば60cm以下の範囲で設定することができる。積み重ねシート15の左端部は、図1のように上流側から下流側を見たときの積み重ねシート15の左側の端部をいい、積み重ねシート15の右端部は、図1のように上流側から下流側を見たときの積み重ねシート15の右側の端部をいう。以下同様に、形状や位置関係を定義する際の左右方向は、上流側から下流側を見たときの左右方向をいう。また、形状や位置関係を定義する際の前後方向は、上流側から下流側に向かう方向を前方とし、下流側から上流側に向かう方向を後方とする。
第1のロボット5Aは、第1のアーム17Aの先端に支持された第1のハンド16Aの姿勢を任意に変化させ、かつ、移動させることが可能な6軸多関節ロボットである。同様に、第2のロボット5Bも、第2のアーム17Bの先端に支持された第2のハンド16Bの姿勢を任意に変化させ、かつ、移動させることが可能な6軸多関節ロボットである。第1のロボット5Aと第2のロボット5Bは、左右対称の同一構成である。そのため、以下、第1のロボット5Aについて説明し、第2のロボット5Bについては、第1のロボット5Aに対応する部分に同一の符号または末尾のアルファベットAをBに置き換えた符号を付して説明を省略する。
第1のアーム17Aは、設置面18に対して鉛直方向の軸回りに旋回可能に支持された基台部19と、基台部19に水平方向の軸回りに回動可能に連結された下腕部20と、下腕部20の先端に水平方向の軸回りに回動可能に連結された上腕部21と、上腕部21の先端に上腕部21の長手方向の軸回りに旋回可能に連結された手首基部22と、手首基部22に屈曲可能に連結された手首先端部23と、手首先端部23に対して回動可能なハンド取り付け部24とを有する。ハンド取り付け部24には、第1のハンド16Aが取り付けられている。設置面18と基台部19の間の関節軸、基台部19と下腕部20の間の関節軸、下腕部20と上腕部21の間の関節軸、上腕部21と手首基部22の間の関節軸、手首基部22と手首先端部23の間の関節軸、手首先端部23と第1のハンド16Aの間の関節軸の合計6つの関節軸には、各関節軸を駆動する図示しない電動モータが組み込まれている。第1のロボット5Aは、この6つの関節軸の電動モータを制御することで、第1のハンド16Aの姿勢を任意に制御しながら、上流側コンベヤ1(図2参照)と下流側のフィードコンベヤ3(図2参照)との間で第1のハンド16Aを移動させることが可能となっている。
図2に示すように、第1のハンド16Aは、第1のアーム17Aに連結されたハンドフレーム25と、ハンドフレーム25の下端に固定して設けられた第1のシート受け26Aと、第1のシート受け26Aの上方で上下に移動可能に支持された第1のシート押さえ27Aと、ハンドフレーム25の前端に設けられた第1の前シートストッパ28Aと、ハンドフレーム25の後端に設けられた第1の後シートストッパ29Aとを有する。
図3、図4に示すように、ハンドフレーム25は、上下に対向する上枠30および下枠31と、前後に対向する前枠32および後枠33とを有する。前枠32および後枠33の上端は、上枠30に固定され、前枠32および後枠33の下端は、下枠31に固定されている。上枠30、下枠31、前枠32、後枠33は、矩形の枠体を構成している。
図4に示すように、第1のシート受け26Aは、ハンドフレーム25の下枠31から、第2のハンド16Bに向かう方向(図では左方向)に突出して設けられている。第1のシート受け26Aは、積み重ねシート15の左端部の下面を支持する金属板34と、金属板34の上面に固定されたクッション部材35とを有する。
図11に示すように、第1のシート受け26Aは、積み重ねシート15の左端部の下面を接触して支持する第1のシート受け面36Aを有する。第1のシート受け面36Aは左側から右側(図では右側から左側)に向かって低くなる傾斜が設けられている。第1のシート受け面36Aの水平からの傾斜角は、2°以上8°以下に設定することができる。
図5に示すように、クッション部材35は、金属板34の外周縁(図では矩形の金属板34の先端縁と前縁と後縁)を覆うように外周縁よりも外側にはみ出して設けられている。クッション部材35は、例えば、発泡樹脂または発泡ゴムからなる板状の部材の上面に、非発泡樹脂シート(フッ素樹脂シート、超高分子ポリエチレンシート等)を接着したものを採用することができる。
図4に示すように、第1のシート押さえ27Aは、第1のシート受け26Aと上下に対向するように第1のシート受け26Aの上方に配置されている。第1のシート押さえ27Aは、第1のシート受け26Aと同様、積み重ねシート15の左端部の上面を支持する金属板37と、金属板37の下面に固定されたクッション部材38とを有する。クッション部材38は、金属板37の外周縁を覆うように外周縁よりも外側にはみ出して設けられている。
第1のシート押さえ27Aは、上枠30と下枠31の間を上下に延びるようにハンドフレーム25に取り付けられたリニアガイド39(図3参照)で、ハンドフレーム25に対して上下にスライド可能に支持されている。また、第1のシート押さえ27Aには、第1のシート押さえ27Aをハンドフレーム25に対して上下に移動させるシート押さえ上下駆動装置40が接続されている。シート押さえ上下駆動装置40は、図では、電動モータ41と、電動モータ41の回転が入力されるねじ軸42と、ねじ軸42にねじ係合するナット部材43とで構成されている。ねじ軸42は、ハンドフレーム25に対して軸方向に移動不能かつ回転可能に支持されている。ナット部材43は、第1のシート押さえ27Aに固定されている。
図5に示すように、第1の前シートストッパ28Aは、ハンドフレーム25に取り付けたリニアガイド44で、ハンドフレーム25に対して前後方向にスライド可能に支持されている。リニアガイド44は、前後方向に延びるリニアシャフト45と、リニアシャフト45をスライド可能に支持するリニアブロック46とで構成されている。リニアシャフト45の前端は、第1の前シートストッパ28Aに固定されている。リニアブロック46は、ハンドフレーム25に固定して設けれている。
また、ハンドフレーム25には、リニアシャフト45をクランプすることでリニアシャフト45の移動を阻止する状態と、リニアシャフト45のクランプを解除することでリニアシャフト45の移動を許容する状態とを切り替えるクランプ装置47が取り付けられている。クランプ装置47は、空気圧でリニアシャフト45の外周をクランプするエア駆動式のものを用いることができる。このクランプ装置47は、第1のシート受け26Aに対する第1の前シートストッパ28Aの前後方向の移動を規制するロック状態と、第1のシート受け26Aに対して第1の前シートストッパ28Aを前後方向に移動可能とするロック解除状態とを切り替え可能な第1のロック機構を構成している。
また、ハンドフレーム25には、第1の前シートストッパ28Aを前後方向に駆動するシートストッパ駆動装置48が設けられている。前シートストッパ駆動装置48は、リニアシャフト45の後端に接続されている。前シートストッパ駆動装置48は、空気圧で作動するエアシリンダを採用することができる。
図6に示すように、第1の後シートストッパ29Aは、ハンドフレーム25に設けられたリニアガイド49で退避位置(図の実線で示す位置)と突出位置(図の鎖線で示す位置)との間を左右方向に移動可能に支持されている。また、ハンドフレーム25には、第1の後シートストッパ29Aを退避位置と突出位置との間で移動させる後シートストッパ駆動装置50が設けられている。後シートストッパ駆動装置50は、空気圧で作動するエアシリンダを採用することができる。
第1の後シートストッパ29Aの突出位置(図6の鎖線で示す位置)は、図22に示すように、積み重ねシート15の左端部を把持するときに積み重ねシート15の左端部の後側の側面に対向する位置であり、退避位置(図6の実線で示す位置)は、図22に示す突出位置から左側に移動して積み重ねシート15の左端部の後側の側面と非対向となる位置である。
図6に示すように、第1の後シートストッパ29Aの移動方向は、退避位置に対して突出位置の方が低い位置となるように水平に対して傾斜している。この傾斜により、第1の後シートストッパ29Aが退避位置にあるときは、第1の後シートストッパ29Aの下端が、第1のシート受け面36Aよりも上側にあり、一方、第1の後シートストッパ29Aが退避位置から突出位置に移動したときは、第1の後シートストッパ29Aの下端が、第1のシート受け面36Aと同一の高さかそれよりも下側にくるようになっている。
図1に示す第1のロボット5Aと第2のロボット5Bは、制御部51によって同期した動作を行なうよう協調制御される。制御部51は、第1のロボット5Aと第2のロボット5Bが左右対称の同一の動作を行なうように第1のロボット5Aと第2のロボット5Bを制御する。
上述の給紙装置を用いて、上流側コンベヤ1の棒積みシート2から下流側のフィードコンベヤ3に、前後方向の寸法が大きい段ボールシート4を供給する場合の動作例を説明する。
まず、図8に示すように、棒積みシート2の上端よりも所定の高低差(積み重ねシート15の厚さに相当する高低差)だけ下がった位置にセパレータ6の上縁がくるように、セパレータ6の上下方向の位置決めを行なう。次に、プッシャー装置8で、セパレータ6の上縁よりも上側にある複数枚の段ボールシート4の後側の側面を前方に押し動かし、その複数枚の段ボールシート4をセパレータ6よりも前にせり出させる。このときセパレータ6よりも前にせり出した複数枚の段ボールシート4が、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bとで把持して持ち上げる積み重ねシート15となる。その後、第1のロボット5Aと第2のロボット5Bの動作を制御して、以下のシート回動持ち上げステップと、シート平行移動ステップと、シート回動載置ステップとを順に実行する。
<シート回動持ち上げステップ>
まず、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bとで上流側に載置された積み重ねシート15の左右両端部を把持する。具体的には、まず、図8、図10に示すように、第1のシート受け26Aの後端部分の上面が、積み重ねシート15のセパレータ6よりも前にせり出した部分の下面に対向するように第1のハンド16Aを移動させる。第2のハンド16Bも、第1のハンド16Aと同様に動作させる。
次に、図9、図11に示すように、第1のハンド16Aを上昇させることで、第1のシート受け26Aの後端部分の上面で、積み重ねシート15のセパレータ6よりも前にせり出した部分の下面を持ち上げる。第2のハンド16Bも、第1のハンド16Aと同様に動作させる。続いて、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bを後方に移動させることで、積み重ねシート15の左右両端部の下面に対して第1のシート受け26Aと第2のシート受け26Bをスライドさせ、第1のシート受け26Aと第2のシート受け26Bの前後方向の全長で積み重ねシート15の左右両端部の下面を支持する状態とする。このとき、クランプ装置47(図5参照)によるリニアシャフト45のクランプを解除しておき、第1の前シートストッパ28Aと第2の前シートストッパ28Bを、積み重ねシート15の左右両端部の前側の側面に当接させることで、第1の前シートストッパ28Aと第2の前シートストッパ28Bをハンドフレーム25に対してスライドさせる。これにより、前後方向の寸法が大きい積み重ねシート15の左右両端部の前側の側面に第1の前シートストッパ28Aと第2の前シートストッパ28Bを対向させながら、積み重ねシート15の左右両端部の後側の側面に近い位置を上下に把持することが可能となる。その後、第1のシート押さえ27Aと第2のシート押さえ27Bを下降させて積み重ねシート15の左右両端部の上面を押さえる。また、クランプ装置47(図5参照)でリニアシャフト45をクランプすることで、第1の前シートストッパ28Aと第2の前シートストッパ28Bを前後方向に移動しないロック状態とする。
その後、図12に示すように、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bを上昇させることで、積み重ねシート15を持ち上げる。その際、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bとを水平方向に対して回動しながら上昇させることで、積み重ねシート15を、各段ボールシート4の厚さ方向が水平方向となる起立姿勢とする。ここで、各段ボールシート4の厚さ方向が水平方向となるとは、段ボールシート4の厚さ方向が数学的に厳密な意味で水平に一致することを要するものではなく、数学的に厳密な意味での水平に対して-10°~10°(好ましくは-5°~5°)程度の誤差を許容する意味である。積み重ねシート15を持ち上げるときの第1のハンド16Aの回動方向は、第1の前シートストッパ28Aが、積み重ねシート15に対して下側にくる方向、すなわち、積み重ねシート15の後側の側面が上向き、積み重ねシート15の前側の側面が下向きとなる回動方向(図では時計回りの回動方向)である。
<シート平行移動ステップ>
図12に示すように、積み重ねシート15を持ち上げて起立姿勢にした後、図13に示すように、その持ち上げた積み重ねシート15をフィードコンベヤ3の近傍に移動させる。このとき、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bは、積み重ねシート15を構成する各段ボールシート4が水平に倒れた姿勢とならないように、起立姿勢に保持しながら積み重ねシート15を上流側から下流側に移動させる。
<シート回動載置ステップ>
図14、図15に示すように、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bを水平方向に対して回動させ、積み重ねシート15の上下を元とは反対にした反転状態にする。ここで、図14に示すように、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bの回動動作により、起立姿勢の積み重ねシート15を回動させて水平に倒した状態にする際、積み重ねシート15の左右方向の中央部の下部前面を、フィードコンベヤ3の上流端に配置されたローラ3aの外周に対向させ、そのローラ3aを中心にして積み重ねシート15が回動するように第1のハンド16Aと第2のハンド16Bを移動させると好ましい。このようにすると、積み重ねシート15のたわみによって、積み重ねシート15の左右方向の中央部が垂れたときに、ローラ3aの外周で積み重ねシート15の左右方向の中央部を支持されるので、特に、左右方向の寸法が大きい積み重ねシート15を回動させて水平に倒す際に、積み重ねシート15のたわみによって、積み重ねシート15を構成する段ボールシート4に凹みが生じるのを防止することが可能となる。
その後、図16に示すように、第1のシート押さえ27Aと第2のシート押さえ27Bを、第1のシート受け26Aと第2のシート受け26Bから離れる方向に移動させることで、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bによる積み重ねシート15の把持を解除する。これにより、積み重ねシート15は、フィードコンベヤ3の上面に載置された状態となる。その後、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bを、フィードコンベヤ3に載置した積み重ねシート15から退避させる。
以上の動作を繰り返すことにより、前後方向の寸法が大きい段ボールシート4の反転給紙を行なうことができる。
一方、前後方向の寸法が大きい段ボールシート4の非反転給紙は、例えば、以下のようにして行なうことができる。
反転給紙の場合と同様に、まず、図8に示すように、棒積みシート2の上端よりも所定の高低差だけ下がった位置にセパレータ6の上縁がくるように、セパレータ6の上下方向の位置決めを行なう。次に、プッシャー装置8で、セパレータ6の上縁よりも上側にある複数枚の段ボールシート4の後側の側面を前方に押し動し、その複数枚の段ボールシート4をセパレータ6よりも前にせり出させる。その後、第1のロボット5Aと第2のロボット5Bの動作を制御して、反転給紙の場合と同様に、シート回動持ち上げステップと、シート平行移動ステップと、シート回動載置ステップとを順に実行する。ここで、シート回動持ち上げステップまでは、反転給紙の場合と同じであるので、以下、シート平行移動ステップとシート回動載置ステップとを説明する。
<シート平行移動ステップ>
図12に示すように、積み重ねシート15を持ち上げて起立姿勢にした後、図17に示すように、その持ち上げた積み重ねシート15をフィードコンベヤ3の近傍に移動させる。このとき、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bは、積み重ねシート15を構成する各段ボールシート4が水平に倒れた姿勢とならないように、起立姿勢に保持しながら積み重ねシート15を上流側から下流側に移動させる。
<シート回動載置ステップ>
図17の鎖線および図18に示すように、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bを水平方向に対して回動させ、積み重ねシート15の上下を元どおりに戻した非反転状態にする。
その後、図19に示すように、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bを下降させて、積み重ねシート15の下面をフィードコンベヤ3の上面に接触させるとともに、第1のシート押さえ27Aと第2のシート押さえ27Bを、第1のシート受け26Aと第2のシート受け26Bから離れる方向に移動させることで、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bによる積み重ねシート15の把持を解除する。これにより、積み重ねシート15は、フィードコンベヤ3の上面に載置された状態となる。その後、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bを、フィードコンベヤ3に載置した積み重ねシート15から退避させる。
以上の動作を繰り返すことにより、前後方向の寸法が大きい段ボールシート4の非反転給紙を行なうことができる。
次に、上述の給紙装置を用いて、前後方向の寸法が小さい段ボールシート4を、上流側コンベヤ1の棒積みシート2から下流側のフィードコンベヤ3に供給する場合の動作例を説明する。
まず、図20に示すように、棒積みシート2の上端よりも所定の高低差だけ下がった位置にセパレータ6の上縁がくるように、セパレータ6の上下方向の位置決めを行なう。次に、プッシャー装置8で、セパレータ6の上縁よりも上側にある複数枚の段ボールシート4の後側の側面を前方に押し動し、その複数枚の段ボールシート4をセパレータ6よりも前にせり出させる。その後、第1のロボット5Aと第2のロボット5Bの動作を制御して、以下のシート回動持ち上げステップと、シート平行移動ステップと、シート回動載置ステップとを順に実行する。
<シート回動持ち上げステップ>
まず、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bとで上流側に載置された積み重ねシート15の左右両端部を把持する。具体的には、まず、図20に示すように、第1のシート受け26Aの後端部分の上面が、積み重ねシート15のセパレータ6よりも前にせり出した部分の下面に対向するように第1のハンド16Aを移動させる。第2のハンド16Bも、第1のハンド16Aと同様に動作させる。
次に、図21に示すように、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bを上昇させることで、第1のシート受け26Aと第2のシート受け26Bの後端部分の上面で、積み重ねシート15のセパレータ6よりも前にせり出した部分の下面を持ち上げる。続いて、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bを後方に移動させることで、積み重ねシート15の左右両端部の下面に対して第1のシート受け26Aと第2のシート受け26Bをスライドさせ、第1のシート受け26Aと第2のシート受け26Bの後端部を含む領域で、積み重ねシート15の左右両端部の下面を前後方向の全長にわたって支持した状態とする。このとき、第1の後シートストッパ29Aと第2の後シートストッパ29Bは、積み重ねシート15の左右両端部の後側の側面と非対向となる退避位置(図6の実線で示す位置)に退避させておく。その後、第1のシート押さえ27Aと第2のシート押さえ27Bを下降させて積み重ねシート15の左右両端部の上面を前後方向の全長にわたって押さえる。
その後、図22に示すように、第1の後シートストッパ29Aと第2の後シートストッパ29Bを、積み重ねシート15の左右両端部の後側の側面に対向する突出位置に移動させる。
その後、図23に示すように、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bを上昇させることで、積み重ねシート15を持ち上げる。その際、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bとを水平方向に対して回動しながら上昇させることで、積み重ねシート15を、各段ボールシート4の厚さ方向が水平方向となる起立姿勢とする。ここで、積み重ねシート15を持ち上げるときの第1のハンド16Aと第2のハンド16Bの回動方向は、第1の後シートストッパ29Aが、積み重ねシート15に対して下側にくる方向、すなわち、積み重ねシート15の前側の側面が上向き、積み重ねシート15の後側の側面が下向きとなる回動方向(図では反時計回りの回動方向)である。
<シート平行移動ステップ>
図23に示すように、積み重ねシート15を持ち上げて起立姿勢にした後、図24に示すように、その持ち上げた積み重ねシート15をフィードコンベヤ3の近傍に移動させる。このとき、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bは、積み重ねシート15を構成する各段ボールシート4が水平に倒れた姿勢とならないように、起立姿勢に保持しながら積み重ねシート15を上流側から下流側に移動させる。
<シート回動載置ステップ>
図25、図26に示すように、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bを水平方向に対して回動させ、積み重ねシート15の上下を元とは反対にした反転状態にする。
その後、図27に示すように、第1のシート押さえ27Aと第2のシート押さえ27Bを、第1のシート受け26Aと第2のシート受け26Bから離れる方向に移動させることで、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bによる積み重ねシート15の把持を解除する。これにより、積み重ねシート15は、フィードコンベヤ3の上面に載置された状態となる。その後、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bを、フィードコンベヤ3に載置した積み重ねシート15から退避させる。
以上の動作を繰り返すことにより、前後方向の寸法が小さい段ボールシート4の反転給紙を行なうことができる。
ここで、制御部51(図1参照)は、シート回動持ち上げステップで積み重ねシート15を起立姿勢とするときに、図12に示すように、第1の前シートストッパ28A(および第2の前シートストッパ28B)が積み重ねシート15に対して下側にくるように第1のハンド16Aと第2のハンド16Bとを回動させる動作と、図23に示すように、第1の後シートストッパ29A(および第2の後シートストッパ29B)が積み重ねシート15に対して下側にくるように第1のハンド16Aと第2のハンド16Bとを回動させる動作とを、積み重ねシート15の前後の側面間の寸法に応じて選択的に実行するものとなっている。
すなわち、制御部51は、図示しない生産管理装置から取得する積み重ねシート15の前後の側面間の寸法が、所定寸法(例えば、第1の前シートストッパ28Aと第1の後シートストッパ29Aの間の前後方向の距離)よりも大きいときに、図12に示すように、第1の前シートストッパ28Aと第2の前シートストッパ28Bとが下側にくる回動動作を実行し、一方、積み重ねシート15の前後の側面間の寸法が所定寸法よりも小さいときに、図23に示すように、第1の後シートストッパ29Aと第2の後シートストッパ29Bとが下側にくる回動動作を実行する。
この給紙装置は、第1のロボット5Aの第1のハンド16Aと、第2のロボット5Bの第2のハンド16Bとで、上流側に載置された積み重ねシート15の左右両端部を把持して持ち上げ、その後、積み重ねシート15を持ち上げた状態のままで上流側から下流側に移動させ、その後、積み重ねシート15を下流側に載置し、その際、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bとを回動させることで、積み重ねシート15の上下を元とは反対にした反転状態または積み重ねシート15の上下を元どおりに戻した非反転状態にするので、反転給紙時に下流側に供給される段ボールシート4の左右の関係と、非反転給紙時に下流側に供給される段ボールシート4の左右の関係とが同じとなる。そのため、反転給紙のときと非反転給紙のときとで、製函機における印刷や打抜きの位置の左右の関係を共通とすることができる。
また、この給紙装置は、2台のロボット5A,5Bを使用して、積み重ねシート15の左右両端部を把持して積み重ねシート15を移動させるので、積み重ねシート15を構成する段ボールシート4のサイズが大きい場合であっても、高い供給速度で供給することが可能である。
ここで、積み重ねシート15の左右両端部を把持して積み重ねシート15を持ち上げる場合、積み重ねシート15を構成する段ボールシート4に凹みが生じるおそれがあるという問題がある。すなわち、特に、積み重ねシート15の左右方向の寸法が大きい場合、積み重ねシート15の左右両端部を把持して積み重ねシート15を持ち上げたときに、図22の鎖線に示すように、積み重ねシート15の左右両端部に対して左右方向の中央部が垂れるようにたわみ、このたわみによって、積み重ねシート15の下端の段ボールシート4の、第1のハンド16Aおよび第2のハンド16Bに対する接触部分に凹みが生じるおそれがあるという問題がある。段ボールシート4に凹みが生じると、例えば、その段ボールシート4に印刷を施したときに印刷の白抜け等の印刷不良が生じるおそれがある。
この問題に対し、上記構成の給紙装置は、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bとで積み重ねシート15の左右両端部を把持して持ち上げる際に、図12や図23に示すように、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bとを水平方向に対して回動しながら上昇させることで、積み重ねシート15を、各段ボールシート4の厚さ方向が水平方向となる起立姿勢とし、その後、その起立姿勢を保持しながら、積み重ねシート15を持ち上げた状態のままで上流側から下流側に移動させるようにしている。つまり、積み重ねシート15を持ち上げる際に、積み重ねシート15を構成する各段ボールシート4がたわみにくくなるように、積み重ねシート15を起立姿勢とし、さらに、積み重ねシート15を上流側から下流側に移動させるときにも、その起立姿勢を保つようにしている。そのため、積み重ねシート15の下端の段ボールシート4の、第1のハンド16Aおよび第2のハンド16Bに対する接触部分に凹みが生じる問題を防ぐことが可能となっている。
また、この給紙装置は、図12に示すように、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bとで積み重ねシート15を起立姿勢としたときに、積み重ねシート15の下側に位置する第1の前シートストッパ28Aと第2の前シートストッパ28Bによって、積み重ねシート15を構成する段ボールシート4の下方への移動が規制されるので、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bによる積み重ねシート15の把持力を小さく設定して、積み重ねシート15を構成する段ボールシート4に凹みが生じるのを防ぎつつ、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bから段ボールシート4が不意に落下するのを確実に防止することが可能である。
同様に、図23に示すように、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bとで積み重ねシート15を起立姿勢としたときに、積み重ねシート15の下側に位置する第1の後シートストッパ29Aと第2の後シートストッパ29Bによって、積み重ねシート15を構成する段ボールシート4の下方への移動が規制されるので、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bから段ボールシート4が不意に落下するのを確実に防止することが可能である。
また、この給紙装置は、積み重ねシート15の左端部の下面を接触して支持する第1のシート受け面36Aに、左側から右側に向かって低くなる傾斜が設けられ、積み重ねシート15の右端部の下面を接触して支持する第2のシート受け面36Bに、右側から左側に向かって低くなる傾斜が設けられているので、図22の鎖線に示すように、積み重ねシート15の左右両端部に対して左右方向の中央部が垂れるように積み重ねシート15がたわんだときに、第1のシート受け26Aと第2のシート受け26Bが、積み重ねシート15の下端の段ボールシート4に局所的に食い込むのを防ぐことができる。そのため、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bとで積み重ねシート15の左右両端部を把持して持ち上げたときに、積み重ねシート15の下端の段ボールシート4の、第1のハンド16Aおよび第2のハンド16Bに対する接触部分に凹みが生じるのを効果的に防ぐことが可能である。
また、この給紙装置は、クッション部材35を金属板34の外周縁よりも外側にはみ出させた構成の第1のシート受け26Aと第2のシート受け26Bを採用しているので、第1のハンド16Aと第2のハンド16Bとで積み重ねシート15の左右両端部を把持して持ち上げるときに積み重ねシート15の下面に作用する荷重が、クッション部材35で分散される。そのため、積み重ねシート15の下端の段ボールシート4の、第1のハンド16Aおよび第2のハンド16Bに対する接触部分に凹みが生じるのを効果的に防ぐことが可能である。
また、この給紙装置は、前後方向の寸法が大きい積み重ねシート15を第1のハンド16Aと第2のハンド16Bとで把持して持ち上げるときに、積み重ねシート15の左端部の前側の側面に、第1の前シートストッパ28Aを対向させるとともに、積み重ねシート15の左端部の後側の側面に近い部分を、第1のシート受け26Aおよび第1のシート押さえ27Aとで上下に把持することができる。同様に、積み重ねシート15の右端部の前側の側面に、第2の前シートストッパ28Bを対向させるとともに、積み重ねシート15の右端部の後側の側面に近い部分を、第2のシート受け26Bおよび第2のシート押さえ27Bとで上下に把持することができる。そのため、図12に示すように、前後方向の寸法が大きい積み重ねシート15を起立姿勢としたときに、積み重ねシート15を構成する各段ボールシート4が前後いずれかの方向にしなって折り目がついてしまう事態を確実に防止することが可能である。
また、この給紙装置は、積み重ねシート15の前後方向の寸法が小さいときは、シート回動持ち上げステップで積み重ねシート15を把持するときに、まず、積み重ねシート15の前側から、積み重ねシート15の左右両端部の下面に第1のシート受け26Aおよび第2のシート受け26Bを差し込んだ後、第1の後シートストッパ29Aを、退避位置から突出位置に移動させて積み重ねシート15の左端部の後側の側面に対向させるとともに、第2の後シートストッパ29Bを、退避位置から突出位置に移動させて積み重ねシート15の右端部の後側の側面に対向させ、その後、積み重ねシート15を起立姿勢とするときに、第1の後シートストッパ29Aと第2の後シートストッパ29Bとが積み重ねシート15に対して下側にくるように第1のハンド16Aと第2のハンド16Bとを回動させる動作を実行する。ここで、積み重ねシート15の前側から、積み重ねシート15の左右両端部の下面に第1のシート受け26Aおよび第2のシート受け26Bを差し込むときに、積み重ねシート15の左右両端部の下面に対する第1のシート受け26Aおよび第2のシート受け26Bの差し込み距離が、積み重ねシート15の前後方向の寸法と同程度に抑えられている。そのため、シート回動持ち上げステップで積み重ねシート15を把持するために必要な時間を短く抑えることができ、サイクルタイム的に有利である。また、第1のシート受け26Aおよび第2のシート受け26Bの差し込み距離を小さくして、反転給紙を行なうと、より遠くに積み重ねシート15を運ぶことができるので、ロボット5A、5Bの可動範囲的な観点で有利になる。
1 上流側コンベヤ
2 棒積みシート
4 段ボールシート
5A 第1のロボット
5B 第2のロボット
6 セパレータ
7 セパレータ昇降駆動装置
8 プッシャー装置
15 積み重ねシート
16A 第1のハンド
16B 第2のハンド
17A 第1のアーム
17B 第2のアーム
26A 第1のシート受け
26B 第2のシート受け
27A 第1のシート押さえ
27B 第2のシート押さえ
28A 第1の前シートストッパ
28B 第2の前シートストッパ
29A 第1の後シートストッパ
29B 第2の後シートストッパ
34 金属板
35 クッション部材
36A 第1のシート受け面
36B 第2のシート受け面
51 制御部

Claims (7)

  1. 左右に細長い複数枚の段ボールシート(4)を上下方向に積み重ねた積み重ねシート(15)の左端部を把持する第1のハンド(16A)と、前記第1のハンド(16A)を支持する第1のアーム(17A)とを有する第1のロボット(5A)と、
    前記積み重ねシート(15)の右端部を把持する第2のハンド(16B)と、前記第2のハンド(16B)を支持する第2のアーム(17B)とを有する第2のロボット(5B)と、
    前記第1のロボット(5A)と前記第2のロボット(5B)の動作を制御する制御部(51)と、を有し、
    前記制御部(51)は、
    前記第1のハンド(16A)と前記第2のハンド(16B)とで上流側に載置された前記積み重ねシート(15)の左右両端部を把持して持ち上げ、その際、前記第1のハンド(16A)と前記第2のハンド(16B)とを水平方向に対して回動しながら上昇させることで、前記積み重ねシート(15)を、前記各段ボールシート(4)の厚さ方向が水平方向となる起立姿勢とするシート回動持ち上げステップと、
    その後、前記積み重ねシート(15)を前記起立姿勢に保持しながら、前記積み重ねシート(15)を持ち上げた状態のままで上流側から下流側に移動させるシート平行移動ステップと、
    その後、前記積み重ねシート(15)を下流側に載置し、その際、前記第1のハンド(16A)と前記第2のハンド(16B)とを回動させることで、前記積み重ねシート(15)の上下を元とは反対にした反転状態または前記積み重ねシート(15)の上下を元どおりに戻した非反転状態にするシート回動載置ステップと、を実行する、
    反転、非反転両用の給紙装置。
  2. 前記第1のハンド(16A)は、前記積み重ねシート(15)の左端部を把持するときに前記積み重ねシート(15)の左端部の下面を受け支える第1のシート受け(26A)と、前記積み重ねシート(15)の左端部の上面を押さえる第1のシート押さえ(27A)と、前記積み重ねシート(15)の左端部の前後方向の一方の側の側面に対向する第1のシートストッパ(28A)と、を有し、
    前記第2のハンド(16B)は、前記積み重ねシート(15)の右端部を把持するときに前記積み重ねシート(15)の右端部の下面を受け支える第2のシート受け(26B)と、前記積み重ねシート(15)の右端部の上面を押さえる第2のシート押さえ(27B)と、前記積み重ねシート(15)の右端部の前後方向の前記一方の側の側面に対向する第2のシートストッパ(28B)と、を有し、
    前記制御部(51)は、前記シート回動持ち上げステップで前記積み重ねシート(15)を前記起立姿勢とするときに、前記第1のシートストッパ(28A)と前記第2のシートストッパ(28B)とが前記積み重ねシート(15)に対して下側にくるように前記第1のハンド(16A)と前記第2のハンド(16B)とを回動させる、
    請求項1に記載の反転、非反転両用の給紙装置。
  3. 前記第1のシート受け(26A)は、前記積み重ねシート(15)の左端部の下面を接触して支持する第1のシート受け面(36A)を有し、前記第1のシート受け面(36A)は左側から右側に向かって低くなる傾斜が設けられ、
    前記第2のシート受け(26B)は、前記積み重ねシート(15)の右端部の下面を接触して支持する第2のシート受け面(36B)を有し、前記第2のシート受け面(36B)は右側から左側に向かって低くなる傾斜が設けられている、
    請求項2に記載の反転、非反転両用の給紙装置。
  4. 前記第1のシート受け(26A)は、前記積み重ねシート(15)の左端部の下面を支持する金属板(34)と、前記金属板(34)の上面に固定されたクッション部材(35)とを有し、前記クッション部材(35)は、前記金属板(34)の外周縁を覆うように前記外周縁よりも外側にはみ出して設けられ、
    前記第2のシート受け(26B)は、前記積み重ねシート(15)の左端部の下面を支持する金属板(34)と、前記金属板(34)の上面に固定されたクッション部材(35)とを有し、前記クッション部材(35)は、前記金属板(34)の外周縁を覆うように前記外周縁よりも外側にはみ出して設けられている、
    請求項2または3に記載の反転、非反転両用の給紙装置。
  5. 前記第1のハンド(16A)は、前記第1のシート受け(26A)に対する前記第1のシートストッパ(28A)の前後方向の移動を規制するロック状態と、前記第1のシート受け(26A)に対して前記第1のシートストッパ(28A)を前後方向に移動可能とするロック解除状態とを切り替え可能な第1のロック機構を更に有し、
    前記第2のハンド(16B)は、前記第2のシート受け(26B)に対する前記第2のシートストッパ(28B)の前後方向の移動を規制するロック状態と、前記第2のシート受け(26B)に対して前記第2のシートストッパ(28B)を前後方向に移動可能とするロック解除状態とを切り替え可能な第2のロック機構を更に有する、
    請求項2から4のいずれかに記載の反転、非反転両用の給紙装置。
  6. 前記第1のシートストッパ(28A)は、前記積み重ねシート(15)の左端部を把持するときに前記積み重ねシート(15)の左端部の前側の側面に対向する前シートストッパであり、
    前記第2のシートストッパ(28B)は、前記積み重ねシート(15)の右端部を把持するときに前記積み重ねシート(15)の右端部の前側の側面に対向する前シートストッパであり、
    前記第1のハンド(16A)は、前記積み重ねシート(15)の左端部を把持するときに前記積み重ねシート(15)の左端部の後側の側面に対向する突出位置と、その突出位置から左側に移動して前記積み重ねシート(15)の左端部の後側の側面と非対向となる退避位置との間で移動可能に設けられた第1の後シートストッパ(29A)を更に有し、
    前記第2のハンド(16B)は、前記積み重ねシート(15)の右端部を把持するときに前記積み重ねシート(15)の右端部の後側の側面に対向する突出位置と、その突出位置から右側に移動して前記積み重ねシート(15)の右端部の後側の側面と非対向となる退避位置との間で移動可能に設けられた第2の後シートストッパ(29B)を更に有し、
    前記制御部(51)は、
    前記シート回動持ち上げステップで前記積み重ねシート(15)を前記起立姿勢とするときに、前記第1のシートストッパ(28A)と前記第2のシートストッパ(28B)とが前記積み重ねシート(15)に対して下側にくるように前記第1のハンド(16A)と前記第2のハンド(16B)とを回動させる動作と、前記第1の後シートストッパ(29A)と前記第2の後シートストッパ(29B)とが前記積み重ねシート(15)に対して下側にくるように前記第1のハンド(16A)と前記第2のハンド(16B)とを回動させる動作とを、前記積み重ねシート(15)の前後の側面間の寸法に応じて選択的に実行する、
    請求項2から5のいずれかに記載の反転、非反転両用の給紙装置。
  7. 前記第1のロボット(5A)と前記第2のロボット(5B)に対して上流側に配置され、所定高さに積み上げられた前記段ボールシート(4)で構成される棒積みシート(2)を支持する上流側コンベヤ(1)と、
    前記棒積みシート(2)の前側の側面に沿って水平に延びるセパレータ(6)と、
    前記セパレータ(6)を昇降させるセパレータ昇降駆動装置(7)と、
    前記棒積みシート(2)を構成する段ボールシート(4)のうち、前記セパレータ(6)の上縁よりも上側にある複数枚の段ボールシート(4)の後側の側面を前方に押し動かすことで、前記セパレータ(6)の上縁よりも上側にある前記複数枚の段ボールシート(4)を前記セパレータ(6)よりも前にせり出させるプッシャー装置(8)と、を更に有し、
    前記セパレータ(6)よりも前にせり出した前記複数枚の段ボールシート(4)を、前記上流側に載置された積み重ねシート(15)として前記第1のハンド(16A)と前記第2のハンド(16B)とで把持して持ち上げる、
    請求項1から6のいずれかに記載の反転、非反転両用の給紙装置。
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