JP7461855B2 - 上部工支持構造、段差防止構造および支承部取替工法 - Google Patents

上部工支持構造、段差防止構造および支承部取替工法 Download PDF

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特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの公開者:公益社団法人土木学会 ウェブサイトの掲載アドレス: https://confit.atlas.jp/guide/event/jsce2020/top ウェブサイトでの公開日:2020年9月7日
本発明は、上部工支持構造、段差防止構造および支承部取替工法に関する。
鋼橋の支承部の取替においては、主桁の下面と橋脚の上面の間に油圧ジャッキをセットし、油圧ジャッキを作動させて主桁を持ち上げ、支承部の取り替えを行うことが従来から行われているが、その際、現場の状況によっては、橋脚にジャッキ受け用の受台ブラケットを取り付けることがある。
例えば、図9に示されるように、主桁201に仮設ブラケット205を高力ボルト206で取り付け、橋脚202の外側端面202bにもジャッキ受け用の受台ブラケット207を取り付け、仮設ブラケット205下面と橋脚202上面または受台ブラケット207上面との間に油圧ジャッキ203をセットし、主桁201を持ち上げ、支承204を取り替えることが従来から行われている(特許文献1の図6参照)。
特開2001-106484号公報
しかしながら、現場の状況によっては、ジャッキ受け用の受台ブラケットを設置することが困難なことがある。例えば鉄筋コンクリート橋脚にアンカーボルトでジャッキ受け用の受台ブラケットを取り付ける場合、鉄筋密度の高い部位等のようにアンカーボルトの設置が困難な箇所がある。
また、橋梁に対して用いる設備や部材等において、反力受け用の受け部を必要とするものはジャッキには限られず、例えば段差防止部材も反力受け用の受け部を必要とする。反力受け用の受け部を橋脚の天端だけでなく橋脚周囲の適切な箇所にフレキシブルな位置設定で設けることができれば、多くの用途(例えば、ジャッキ設置用の受け部としての用途や段差防止部材設置用の受け部としての用途等)に貢献できる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、橋脚の周囲に設ける反力受け部の位置設定の自由度の高い上部工支持構造、段差防止構造および支承部取替工法を提供することを課題とする。
本発明は、以下の上部工支持構造、段差防止構造および支承部取替工法により、前記課題を解決したものである。
即ち、本発明に係る上部工支持構造は、橋梁の上部工から当該橋梁の下部工へ荷重を伝達する上部工支持構造であって、前記下部工に設置されていて水平方向に距離をおいて隣接する第一のブラケット及び第二のブラケットと、前記第一のブラケットと前記第二のブラケットとの間の最短距離よりも長く構成されていて、前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットにより支持された受梁部材と、前記上部工と前記受梁部材との間に配置されていて、前記上部工から前記受梁部材へ荷重を伝達する一個以上の支持部と、を備えていることを特徴とする上部工支持構造である。
ここで、支持部が「前記上部工から前記受梁部材へ荷重を伝達する」とは、支持部が前記上部工および前記受梁部材と直接的に接するように配置されていて、直接的に支持部を介して前記上部工から前記受梁部材へ荷重が伝達される場合だけでなく、前記上部工および前記受梁部材のうちの少なくとも一方と支持部との間に、スペーサや高さ調整用のフィラー等が配置されていて、支持部が前記上部工および前記受梁部材のうちの少なくとも一方とは直接的には接していないが、支持部だけでなく、スペーサや高さ調整用のフィラー等も介して荷重が伝達され、間接的に支持部を介して前記上部工から前記受梁部材へ荷重が伝達される場合も含む。本願の他の箇所の同様の記載も、同様に解釈するものとする。
また、本願において、本発明を構成する部材に関して、上下等や水平方向および橋軸方向等の方向を観念する記載については、対象とする橋梁に対して本発明が実際に実施された状態を基準として、上下等や水平方向および橋軸方向等の方向を判断するものとする。
前記一個以上の支持部のうち少なくとも一個は、その少なくとも一部の部位が、前記受梁部材上であって、かつ、下方に前記第一のブラケット又は前記第二のブラケットが位置していない位置に配置されている、ように構成してもよい。
前記受梁部材は、前記第一のブラケット又は前記第二のブラケットから当該受梁部材の長手方向に片持ち状に張り出した受梁張出部を備えており、前記一個以上の支持部のうち少なくとも一個は、その少なくとも一部の部位が前記上部工と前記受梁張出部との間に位置している、ように構成してもよい。
前記受梁張出部は前記受梁部材の両端のうちの一端のみにあり、前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットのうち、前記受梁張出部からの距離が短いものの方が、他方のものよりも、前記受梁部材の長手方向における前記受梁部材との接触長が長くなる、ように構成してもよい。
ここで、前記ブラケットの「前記受梁部材の長手方向における前記受梁部材との接触長」とは、上方から見て、前記受梁部材と前記ブラケットが重なる部位の前記受梁部材の長手方向における長さのことであり、前記受梁部材と前記ブラケットとの間にスペーサや高さ調整用のフィラー等が配置されているかどうかは問わない。本願の他の箇所の同様の記載も、同様に解釈するものとする。
前記受梁部材の長手方向は橋軸方向と平行ではなく、前記一個以上の支持部のうち最も橋軸直角方向外側に位置しているものの少なくとも一部の部位で、かつ、前記上部工と前記受梁張出部との間に配置された部位の位置は、前記下部工の部位のうち最も橋軸直角方向外側に位置する最外部位と橋軸直角方向に同等の位置、又は前記最外部位よりも橋軸直角方向に外側の位置である、ように構成してもよい。
前記受梁部材の長手方向において、前記受梁張出部の先端の位置は、前記下部工の部位のうち最も橋軸直角方向外側に位置する最外部位よりも橋軸直角方向に外側になる、ように構成してもよい。
ここで、橋軸直角方向外側とは、当該橋梁の幅員方向中央部から遠ざかる方向の側である。
前記一個以上の支持部のうち少なくとも一個は、ジャッキ機構を備える、ように構成してもよい。
前記下部工は、橋脚を備えており、前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットは、橋軸直角方向に沿って前記橋脚に設置されている、ように構成してもよい。
本願において、橋梁の橋脚には、上部工の荷重を地盤に伝達する鉛直方向部材である柱部だけでなく、該柱部と一体化している水平方向部材であって上部工を支持する梁部も含まれるものとする。
前記上部工は、長手方向が橋軸方向となるように橋軸直角方向に間隔を開けて配置された複数個の橋桁と、該複数個の橋桁により支えられた床版を備えており、前記一個以上の支持部のうち少なくとも一個は、前記複数個の橋桁のうちの少なくとも一個と前記受梁部材との間に設置されている、ように構成してもよい。
前記橋脚は、一個以上の柱部と、該一個以上の柱部により支持された梁部を備え、また、前記梁部は、前記柱部から橋軸直角方向外側に片持ち状に張り出した張出梁部を有し、前記一個以上の支持部のうち、橋軸直角方向に最も外側にあるものの少なくとも一部の部位で、かつ、前記上部工と前記受梁部材との間に配置された部位の位置は、前記張出梁部の部位のうち最も橋軸直角方向外側に位置する最外部位と橋軸直角方向に同等の位置、又は前記最外部位よりも橋軸直角方向に外側の位置である、ように構成してもよい。
前記第一のブラケット又は前記第二のブラケットから当該受梁部材の長手方向に片持ち状に張り出した前記受梁張出部を前記受梁部材が備えている前記上部工支持構造であって、前記橋脚は、一個以上の柱部と、該一個以上の柱部により支持された梁部を備え、また、前記梁部は、前記柱部から橋軸直角方向外側に片持ち状に張り出した張出梁部を有し、橋軸直角方向において、前記受梁張出部の先端の位置は、前記張出梁部の部位のうち最も橋軸直角方向外側に位置する最外部位よりも橋軸直角方向に外側の位置である、ように構成してもよい。
前記橋脚は鉄筋コンクリート製であり、前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットは、前記橋脚の隅角部以外の箇所に設置されている、ように構成してもよい。
本願において、橋脚の隅角部とは、橋脚の柱部と梁部との取り合い部のことであり、通常、他の領域よりも鉄筋等の鋼材が密に配置されている。
本発明に係る段差防止構造は、上部工、下部工、および該上部工から該下部工へと荷重を伝達する支承部を備える橋梁の前記支承部に損傷が生じた場合に当該橋梁の路面に発生する段差を抑える段差防止構造であって、前記下部工に設置されていて水平方向に距離をおいて隣接する第一のブラケット及び第二のブラケットと、前記第一のブラケットと前記第二のブラケットとの間の最短距離よりも長く構成されていて、前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットにより支持された受梁部材と、前記上部工と前記受梁部材との間に配置されていて、前記上部工との間に所定の間隔を設けた状態で、前記受梁部材に設置された一個以上の段差防止部材と、を備えていることを特徴とする段差防止構造である。
ここで、段差防止部材を「受梁部材に設置」するとは、直接接するように段差防止部材を受梁部材に設置する場合だけでなく、段差防止部材と受梁部材との間に、スペーサや高さ調整用のフィラー等を配置して、スペーサや高さ調整用のフィラー等を介して段差防止部材を受梁部材に設置する場合も含む。本願の他の箇所の同様の記載も、同様に解釈するものとする。
前記一個以上の段差防止部材のうち少なくとも一個は、その少なくとも一部の部位が、前記受梁部材上であって、かつ、下方に前記第一のブラケット又は前記第二のブラケットが位置していない位置に配置されている、ように構成してもよい。
前記受梁部材は、前記第一のブラケット又は前記第二のブラケットから当該受梁部材の長手方向に片持ち状に張り出した受梁張出部を備えており、前記一個以上の段差防止部材のうち少なくとも一個は、その少なくとも一部の部位が前記上部工と前記受梁張出部との間に位置している、ように構成してもよい。
前記受梁張出部は前記受梁部材の両端のうちの一端のみにあり、前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットのうち、前記受梁張出部からの距離が短いものの方が、他方のものよりも、前記受梁部材の長手方向における前記受梁部材との接触長が長くなる、ように構成してもよい。
前記受梁部材の長手方向は橋軸方向と平行ではなく、前記一個以上の段差防止部材のうち最も橋軸直角方向外側に位置しているものの少なくとも一部の部位で、かつ、前記上部工と前記受梁張出部との間に配置された部位の位置は、前記下部工の部位のうち最も橋軸直角方向外側に位置する最外部位と橋軸直角方向に同等の位置、又は前記最外部位よりも橋軸直角方向に外側の位置である、ように構成してもよい。
前記受梁部材の長手方向において、前記受梁張出部の先端の位置は、前記下部工の部位のうち最も橋軸直角方向外側に位置する最外部位よりも橋軸直角方向に外側である、ように構成してもよい。
前記下部工は橋脚を備えており、前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットは、橋軸直角方向に沿って前記橋脚に設置されている、ように構成してもよい。
前記上部工は、長手方向が橋軸方向となるように橋軸直角方向に間隔を開けて配置された複数個の橋桁と、該複数個の橋桁により支えられた床版を備えており、前記一個以上の段差防止部材のうち少なくとも一個は、前記複数個の橋桁のうちの少なくとも一個と前記受梁部材との間に設置されている、ように構成してもよい。
前記橋脚は、一個以上の柱部と、該一個以上の柱部により支持された梁部を備え、また、前記梁部は、前記柱部から橋軸直角方向外側に片持ち状に張り出した張出梁部を有し、前記一個以上の段差防止部材のうち、橋軸直角方向に最も外側にあるものの少なくとも一部の部位で、かつ、前記上部工と前記受梁部材との間に配置された部位の位置は、前記張出梁部の部位のうち最も橋軸直角方向外側に位置する最外部位と橋軸直角方向に同等の位置、又は前記最外部位よりも橋軸直角方向に外側の位置である、ように構成してもよい。
前記第一のブラケット又は前記第二のブラケットから当該受梁部材の長手方向に片持ち状に張り出した前記受梁張出部を前記受梁部材が備えている前記段差防止構造であって、前記橋脚は、一個以上の柱部と、該一個以上の柱部により支持された梁部を備え、また、前記梁部は、前記柱部から橋軸直角方向外側に片持ち状に張り出した張出梁部を有し、橋軸直角方向において、前記受梁張出部の先端の位置は、前記張出梁部の部位のうち最も橋軸直角方向外側に位置する最外部位よりも橋軸直角方向に外側の位置である、ように構成してもよい。
前記橋脚は鉄筋コンクリート製であり、前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットは、前記橋脚の隅角部以外の箇所に設置されている、ように構成してもよい。
本発明に係る支承部取替工法は、橋梁の上部工と当該橋梁の下部工との間に設置された支承部を取り替える支承部取替工法であって、前記下部工の側面に、水平方向に距離をおいて隣接する第一のブラケット及び第二のブラケットを設置するブラケット設置工程と、前記第一のブラケットと前記第二のブラケットとの間の最短距離よりも長く構成されている受梁部材を、前記第一のブラケットと前記第二のブラケットが支持するように設置する受梁部材設置工程と、ジャッキ機構を備える支持部を一個以上、前記上部工と前記受梁部材との間に設置する支持部設置工程と、前記支持部の前記ジャッキ機構により前記上部工をジャッキアップしている間に、前記上部工と前記下部工との間に設置された既存の支承部を新規の支承部に取り替える支承部取替工程と、を有することを特徴とする支承部取替工法である。
前記受梁部材設置工程においては、前記第一のブラケット又は前記第二のブラケットから前記受梁部材の長手方向に片持ち状に張り出した受梁張出部を設けるように前記受梁部材を設置する工程を含み、前記支持部設置工程においては、前記ジャッキ機構を備える前記支持部の少なくとも一個の少なくとも一部の部位を前記上部工と前記受梁張出部との間に設置する工程を含む、ようにしてもよい。
前記受梁部材設置工程において前記受梁部材を設置する際に設ける前記受梁張出部は、当該受梁部材の両端のうちの一端のみに設け、前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットのうち、前記受梁張出部からの距離が短いものの方が、他方のものよりも、前記受梁部材の長手方向における前記受梁部材との接触長が長くなる、ようにしてもよい。
前記支持部設置工程で設置した前記ジャッキ機構を備える前記支持部を前記支承部取替工程の実行後に取り外す支持部取り外し工程をさらに有する、ようにしてもよい。
前記支持部取り外し工程で前記ジャッキ機構を備える前記支持部を取り外した後、該支持部が設置されていた前記受梁部材上の位置に段差防止部材を取り付ける段差防止部材取り付け工程をさらに有する、ようにしてもよい。
本発明によれば、橋脚の周囲に設ける反力受け部の位置設定の自由度の高い上部工支持構造、段差防止構造および支承部取替工法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る上部工支持構造10を示す正面図 図1のII-II線断面図 図1のIII部を拡大した拡大正面図 図3のIV-IV線断面図の一部(受梁部材14の周辺領域)を拡大した拡大断面図 本発明の第2実施形態に係る段差防止構造20を示す拡大正面図 図5のVI-VI線断面図 図5のVII-VII線断面図の一部(受梁部材14の周辺領域)を拡大した拡大断面図 本発明の第3実施形態に係る支承部取替工法のフローチャート 従来技術を示す正面図
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
(1)第1実施形態(上部工支持構造)
図1は、本発明の第1実施形態に係る上部工支持構造10を示す正面図であり、図2は、図1のII-II線断面図であり、図3は、図1のIII部を拡大した拡大正面図であり、図4は、図3のIV-IV線断面図の一部(受梁部材14の周辺領域)を拡大した拡大断面図である。本第1実施形態に係る上部工支持構造10は、支持部16にジャッキ機構を備えさせた実施形態であり、支承部106の取り替えに用いることを念頭に置いた実施形態である。橋軸方向から見た正面図では支持部16と支承部106が重なってしまうため、図示の都合上、図1には支持部16を描いていないが、実際には、図2に示すように、受梁部材14上の所定の位置(橋梁100の主桁104のウェブ直下に対応する位置)に支持部16が配置されており、図1にも図2に示す位置に支持部16が配置されているものとして説明を行う。図3(拡大正面図)では、支持部16を描き、支承部106を描いていない。また、図1および図3では、主桁104が支持している床板の記載を省略している。
なお、本第1実施形態に係る上部工支持構造10の適用対象となる橋梁100は、下部工100Aが鉄筋コンクリート製の橋脚102であり、上部工100Bは単純鈑桁構造の鋼橋である。また、橋梁100の外主桁104Xは橋脚102の張出梁部102B1の張出先端102B2に合わせて配置されており、外主桁104Xに対応する支承部106Xは、外主桁104Xのウェブ直下に対応する位置ではなく、端横桁108の直下に設けられている。外主桁104Xは、主桁104のうち、橋軸直角方向に最も外側に位置する主桁である。
本第1実施形態に係る上部工支持構造10は、ブラケット12と、受梁部材14と、支持部16とを有してなる。
ブラケット12は、受梁部材14および支持部16を下方から支持する部材であり、橋軸直角方向に距離をおいて、橋脚102の梁部102Bにアンカーボルト12Bで取り付けられている。ブラケット12は、鋼板を溶接で接合して組み立てられており、橋軸直角方向に所定の間隔でリブ12Aが取り付けられて補強されている。
橋脚102の柱部102Aの主鉄筋ならびに梁部102Bの主鉄筋およびせん断補強筋が過密配筋されている隅角部を避けて、橋脚102にアンカーボルト12Bを設置して、ブラケット12を取り付けており、結果的に、主桁104A、104Bのウェブの直下にはブラケット12は位置していない。
受梁部材14は、橋軸直角方向に距離をおいて設置された隣り合うブラケット12(ブラケット12Xおよびブラケット12Y)間の最短距離よりも長く構成されている角筒状の鋼製部材(断面は略正方形状)で、ブラケット12(ブラケット12Xおよびブラケット12Y)により下方から支持されている部材であって、かつ、支持部16を下方から支持する部材である。受梁部材14は、鋼板を溶接で接合して組み立てられており、橋軸直角方向に所定の間隔でリブ14Aが取り付けられて補強されている。そして、図4に示すように、受梁部材14は、高さ調整用フィラー14Bをブラケット12の上面との間に挟み込んだ状態で、ボルト14Cおよびナット14Dによって、ブラケット12に連結されている。
受梁部材14は、図1および図3に示すように、橋軸直角方向に所定の長さ(上方から見て4つの主桁104と交差する長さ)を有しているため、受梁部材14上に配置されて受梁部材14に支持される支持部16は、橋軸直角方向の位置設定を高い自由度で行うことができる。ブラケット12は隅角部を避けて設置しているため、結果的に、主桁104B、104Cのウェブ直下には、ブラケット12が位置していないが、両端部をブラケット12(ブラケット12Xおよびブラケット12Y)で支持された受梁部材14上に支持部16を配置して受梁部材14に支持させることにより、主桁104B、104Cのウェブ直下に支持部16を配置することが可能になっている。
なお、支持部16は、ここでは主桁104B、104Cのウェブ直下に対応する受梁部材14上の位置に配置されているが、支持部16の配置位置は当該位置に限定されるわけではない。つまり、支持部16の部位の少なくとも一部は、主桁104B、104Cのウェブ直下に対応する位置でなくてもよい。また、受梁部材14を支持するブラケット12が下方に位置していない受梁部材14上の位置にも支持部16を配置することができる。即ち、支持部16の受梁部材14上での配置位置は自由度高く設定することができる。
また、受梁部材14は、橋軸直角方向外側寄りのブラケット12(ブラケット12X)から、受梁部材14の長手方向に(橋軸直角方向外側に)片持ち状に張り出している受梁張出部14Xを備えており、受梁張出部14Xの橋軸直角方向先端14X1は、橋脚102の張出梁部102B1の張出先端102B2よりも橋軸直角方向に外側である。このため、受梁張出部14X上に少なくとも一部の部位が位置するように支持部16を配置することにより、支持部16を、橋脚102の張出梁部102B1の張出先端102B2と橋軸直角方向に同等の位置、または張出梁部102B1の張出先端102B2よりも橋軸直角方向に外側に配置することも可能であり、このため、外主桁104Xのウェブ直下に支持部16を配置することも可能になっている。図3では、受梁張出部14X上に配置した支持部16を、支持部16Xとして括弧書きで記載している。
また、受梁部材14は、橋軸直角方向外側寄りのブラケット12Xと橋軸直角方向内側寄りのブラケット12Yにより両端部を支持されているが、受梁張出部14Xが橋軸直角方向外側に片持ち状に張り出す起端となっているブラケット12Xの方がブラケット12Yよりも、受梁部材14との接触長(受梁部材14の長手方向における受梁部材14との接触長)が長くなっている。このため、ブラケット12Xと受梁部材14との連結部の強度をより向上させることができ、支持部16Xから受梁張出部14Xに伝達される荷重を確実にブラケット12Xが支持できるようになっている。
支持部16は、上部工100Bと受梁部材14との間に配置されていて、上部工100Bから受梁部材14へ荷重を伝達する。支持部16と受梁部材14との間には高さ調整用のスペーサ16Sが配置されていて、上部工100Bからの荷重は、支持部16とスペーサ16Sを介して受梁部材14へと伝達される。スペーサ16Sとしては、具体的には例えば、鋼板を溶接で接合して組み立てたものを用いることができる。本第1実施形態に係る上部工支持構造10では、支持部16は上部工100Bの主桁104のウェブ直下に配置しており、支持部16のうち支持部16Xは外主桁104Xのウェブ直下に配置しており、支持部16Aは主桁104Aのウェブ直下に配置しており、支持部16Bは主桁104Bのウェブ直下に配置している。
支持部16はジャッキ機構を備えており、上部工100Bをジャッキアップすることができる。支持部16が上部工100Bをジャッキアップしている間に既存の支承部106を新規の支承部に取り替えることができる。ただし、本第1実施形態に係る上部工支持構造10を支承部の取り替えに用いず、上部工を下部工の上に新設する際に用いる場合には、支持部16が、複数配置される支承部の少なくとも一つとして、上部工100Bと受梁部材14との間に配置されるものであれば、支持部16にジャッキ機構を備えさせなくてもよい。
なお、上部工100Bの主桁104のうち、幅員方向中央部寄りの主桁104Cについては、そのウェブ直下にブラケットを設置することが可能であり、主桁104Cのウェブ直下にはブラケット80を設けている。ブラケット80は、主桁104Cのウェブ直下に設置されているため、支持部を主桁104Cのウェブ直下に設けるために受梁部材14を用いることは不要であり、ブラケット80上に配置したスペーサ82S上に支持部82を配置している。
(2)第2実施形態(段差防止構造)
図5は、本発明の第2実施形態に係る段差防止構造20を示す拡大正面図であり、図6は、図5のVI-VI線断面図であり、図7は、図5のVII-VII線断面図の一部(受梁部材14の周辺領域)を拡大した拡大断面図である。本第2実施形態に係る段差防止構造20は、第1実施形態に係る上部工支持構造10において、支持部16を段差防止部材22に替えた実施形態であるので、第1実施形態に係る上部工支持構造10と対応する部材や部位には同一の符号を付して、説明は省略する。また、適用対象とする橋梁は、第1実施形態に係る上部工支持構造10の適用対象と同じく橋梁100である。なお、図6では、図5に示す領域だけでなく、橋脚102の橋軸直角方向の全幅の領域について描いている。また、橋軸方向から見た拡大正面図である図5では、段差防止部材22と支承部106が重なってしまうため、図示の都合上、支承部106を描いていないが、実際には、図6に示すように、橋脚102の天端に支承部106が設置されており、図5にも図6に示す位置に支承部106が配置されているものとして説明を行う。また、図5では、主桁104が支持している床板の記載を省略している。
本第2実施形態に係る段差防止構造20は、ブラケット12と、受梁部材14と、段差防止部材22とを有してなり、支承部106に損傷が生じた場合に橋梁100の路面に発生する段差を抑える段差防止構造である。
段差防止部材22は、断面H形の鋼製部材で、鋼板を溶接で接合して組み立てられており、橋軸直角方向に所定の間隔でリブ22Aが取り付けられて補強されている。そして、図7に示すように、段差防止部材22は、高さ調整用フィラー22Bを受梁部材14の上面との間に挟み込んだ状態で、ボルト22Cおよびナット22Dによって、受梁部材14に連結されている。
段差防止部材22は、上部工100Bと受梁部材14との間の位置で、かつ、橋軸方向から見たときに支承部106と重なる位置に配置されていて、上部工100Bとの間に所定の間隔Sを設けた状態で、受梁部材14上の所定の位置(橋梁100の主桁104のウェブ直下に対応する位置)に設置されている。支承部106に損傷が生じて上部工100Bを支持する能力が損なわれて、上部工100Bが下方に移動しようとするときに、支承部106に代わって、あるいは、支承部106とともに、段差防止部材22は上部工100Bを下方から支持する。本第2実施形態に係る段差防止構造20では、段差防止部材22が受梁部材14上の所定の位置(橋梁100の主桁104のウェブ直下に対応する位置)に設置されているため、支承部106に損傷が生じて上部工100Bを支持する能力が損なわれて、上部工100Bが下方に移動しても、下方への移動量は所定の間隔S(上部工100Bと段差防止部材22の間に当初設けた所定の間隔S)の長さに抑えることができ、橋梁100の路面に発生する段差の大きさを所定の間隔Sの長さに抑えることができる。この所定の間隔Sの長さは、受梁部材14の上面と段差防止部材22の下面との間に配置する高さ調整用フィラー22Bで調整することができる。
なお、段差防止部材22は、ここでは主桁104B、104Cのウェブ直下に対応する受梁部材14上の位置に配置されているが、段差防止部材22の配置位置は当該位置に限定されるわけではない。つまり、主桁104B、104Cのウェブ直下に対応する位置でなくても、上部工100Bに対する支承部106の支持能力を代替または補助できるような受梁部材14上の位置であれば、段差防止部材22を配置することができる。また、受梁部材14を支持するブラケット12が下方に位置していない受梁部材14上の位置であっても、支承部106の支持能力を代替または補助できるような位置であれば段差防止部材22を配置することができる。
なお、ここでの段差防止部材22は、主桁104のウエブ直下に対応する位置に配置されているが、必ずしも当該位置には限定されない。つまり受梁部材14上であって、下方に前記受梁部材を支持するブラケット12が位置していない箇所であって支承部106の支持能力を補助できるような箇所であればウエブ直下に対応する位置でなくても配置することができる。
ここで、本第2実施形態に係る段差防止構造20において、段差防止部材22との間で所定の間隔Sを設ける対象となる上部工100Bの対応部材は、主桁104A、104B、104Xであり、段差防止部材22は、主桁104A、104B、104Xのウェブ直下に設置する。
なお、上部工100Bの主桁104のうち、幅員方向中央部寄りの主桁104Cについては、そのウェブ直下にブラケット80を設置しているので、主桁104Cとの間に所定の間隔Sを設けた状態で、段差防止部材90を、ブラケット80上に直接設置している。
(3)第3実施形態(支承部取替工法)
本発明の第3実施形態に係る支承部取替工法は、第1実施形態に係る上部工支持構造10を用いて、上部工100Bをジャッキアップして、既存の支承部106を新規の支承部に取り替える実施形態である。図8に、本第3実施形態に係る支承部取替工法のフローチャートを示すが、上部工支持構造10の各部材や各部位については、「(1)第1実施形態(上部工支持構造)」の説明および図1~4を参照するものとする。
本第3実施形態に係る支承部取替工法では、まず、橋脚102の側面に、橋軸直角方向に距離をおいて隣接するように、ブラケット12X及びブラケット12Yを設置する(ブラケット設置工程(ステップS1))。
次に、ブラケット12X及びブラケット12Yとの間の最短距離よりも長く構成されている受梁部材14を、ブラケット12X及びブラケット12Yが支持するように設置する(受梁部材設置工程(ステップS2))。
次に、ジャッキ機構を備えさせた支持部16を上部工100Bと受梁部材14との間の所定の位置(橋梁100の主桁104のウェブ直下に対応する位置)に設置する(支持部設置工程(ステップS3))。
次に、支持部設置工程(ステップS3)で設置した支持部16のジャッキ機構により上部工100Bをジャッキアップする(ジャッキアップ工程(ステップS4))。
そして、ジャッキアップ工程(ステップS4)でジャッキアップしている間に、上部工100Bと橋脚102との間に設置された既存の支承部106を新規の支承部に取り替える(支承部取替工程(ステップS5))。
なお、上部工100Bの主桁104のうちの幅員方向中央部寄りの主桁104Cの直下に設置したブラケット80上に配置した支持部82にもジャッキ機構を備えさせ、ジャッキアップ工程(ステップS4)では、支持部16のジャッキアップ動作に連動させて、支持部82にもジャッキアップ動作をさせるのがよい。
また、支持部設置工程で設置したジャッキ機構を備える支持部16を支承部取替工程(ステップS5)の実行後に取り外す支持部取り外し工程をさらに有してもよく、また、前記支持部取り外し工程でジャッキ機構を備える支持部16を取り外した後、該支持部16が設置されていた受梁部材14上の所定の位置(橋梁100の主桁104のウェブ直下に対応する位置)に段差防止部材22を取り付ける段差防止部材取り付け工程をさらに有してもよい。
なお、上記では支承部取替工法として説明しているが、下部工に新たに支承部を新設するような支承部設置工法として用いる場合には、上記の受梁部材設置工程(ステップS2)の実施の後、上部工100Bと受梁部材14との間の所定の位置に、ジャッキ機構を必要としない支持部16を支承部の一つとして設置し、それらの支持部16及び他の支承部の上に上部工を設置することとなる。
(4)補足
第1実施形態に係る上部工支持構造10および第2実施形態に係る段差防止構造20で用いる各部材の形状は、「(1)第1実施形態(上部工支持構造)」および「(2)第2実施形態(段差防止構造)」ならびに図1~7に具体的に記載した形状に限定されるわけではなく、必要な機能を発揮できるのであればその形状は特には限定されない。
また、第1~第3実施形態では、支持部16を主桁104のウェブ直下に配置したが、支持部16を配置する位置は主桁104のウェブ直下に限定されるわけではなく、安全性が確認できれば、支持部16を主桁104のウェブ直下以外の位置に配置してもよい。
また、支持部16は上部工100Bと受梁部材14との間の所定の位置に配置するが、支持部16の全体が上部工100Bと受梁部材14との間に必ずしも位置しなくてもよく、支持部16の部位のうちの少なくとも一部の部位が上部工100Bと受梁部材14との間に位置するようにし、支持部16の部位のうちの他の部位は、例えば、上部工100Bと橋脚102の天端との間に位置するようにしてもよい。段差防止部材22も同様である。
また、第1実施形態に係る上部工支持構造10および第2実施形態に係る段差防止構造20ならびに第3実施形態に係る支承部取替工法で対象とした橋梁100の上部工100Bは鋼橋であったが、適用対象となる上部工が鋼橋に限定されるわけではなく、上部工がコンクリート製のものであっても適用可能である。
10…上部工支持構造
12、12X、12Y、80…ブラケット
12A、14A、22A…リブ
12B…アンカーボルト
14…受梁部材
14B、22B…高さ調整用フィラー
14C、22C…ボルト
14D、22D…ナット
14X…受梁張出部
14X1…受梁張出部14Xの橋軸直角方向先端
16、16A、16B、16X、82…支持部
16S、82S…スペーサ
20…段差防止構造
22、90…段差防止部材
100…橋梁
100A…下部工
100B…上部工
102…橋脚
102A…柱部
102B…梁部
102B1…橋脚102の張出梁部
102B2…張出梁部102B1の張出先端
104、104A、104B、104C、104X…主桁
104X…外主桁
106、106X…支承部
108…端横桁
S…間隔

Claims (26)

  1. 橋梁の上部工から当該橋梁の下部工へ荷重を伝達する上部工支持構造であって、
    前記下部工に設置されていて水平方向に距離をおいて隣接する第一のブラケット及び第二のブラケットと、
    前記第一のブラケットと前記第二のブラケットとの間の最短距離よりも長く構成されていて、前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットにより支持された受梁部材と、
    前記上部工と前記受梁部材との間に配置されていて、前記上部工から前記受梁部材へ荷重を伝達する一個以上の支持部と、
    を備えている上部工支持構造であり、
    前記受梁部材は、前記第一のブラケット又は前記第二のブラケットから当該受梁部材の長手方向に片持ち状に張り出した受梁張出部を備えており、
    前記一個以上の支持部のうち少なくとも一個は、その少なくとも一部の部位が前記上部工と前記受梁張出部との間に位置していることを特徴とする上部工支持構造
  2. 前記一個以上の支持部のうち少なくとも一個は、その少なくとも一部の部位が、前記受梁部材上であって、かつ、下方に前記第一のブラケット又は前記第二のブラケットが位置していない位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の上部工支持構造。
  3. 前記受梁張出部は前記受梁部材の両端のうちの一端のみにあり、前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットのうち、前記受梁張出部からの距離が短いものの方が、他方のものよりも、前記受梁部材の長手方向における前記受梁部材との接触長が長いことを特徴とする請求項1又は2に記載の上部工支持構造。
  4. 前記受梁部材の長手方向は橋軸方向と平行ではなく、前記一個以上の支持部のうち最も橋軸直角方向外側に位置しているものの少なくとも一部の部位で、かつ、前記上部工と前記受梁張出部との間に配置された部位の位置は、前記下部工の部位のうち最も橋軸直角方向外側に位置する最外部位と橋軸直角方向に同等の位置、又は前記最外部位よりも橋軸直角方向に外側の位置であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の上部工支持構造。
  5. 前記受梁部材の長手方向において、前記受梁張出部の先端の位置は、前記下部工の部位のうち最も橋軸直角方向外側に位置する最外部位よりも橋軸直角方向に外側であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の上部工支持構造。
  6. 前記一個以上の支持部のうち少なくとも一個は、ジャッキ機構を備えることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の上部工支持構造。
  7. 前記下部工は、橋脚を備えており、
    前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットは、橋軸直角方向に沿って前記橋脚に設置されていることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の上部工支持構造。
  8. 前記上部工は、長手方向が橋軸方向となるように橋軸直角方向に間隔を開けて配置された複数個の橋桁と、該複数個の橋桁により支えられた床版を備えており、
    前記一個以上の支持部のうち少なくとも一個は、前記複数個の橋桁のうちの少なくとも一個と前記受梁部材との間に設置されていることを特徴とする請求項に記載の上部工支持構造。
  9. 前記橋脚は、一個以上の柱部と、該一個以上の柱部により支持された梁部を備え、また
    、前記梁部は、前記柱部から橋軸直角方向外側に片持ち状に張り出した張出梁部を有し、
    前記一個以上の支持部のうち、橋軸直角方向に最も外側にあるものの少なくとも一部の部位で、かつ、前記上部工と前記受梁部材との間に配置された部位の位置は、前記張出梁部の部位のうち最も橋軸直角方向外側に位置する最外部位と橋軸直角方向に同等の位置、又は前記最外部位よりも橋軸直角方向に外側の位置であることを特徴とする請求項又はに記載の上部工支持構造。
  10. 請求項又はに記載の上部工支持構造であって、
    前記橋脚は、一個以上の柱部と、該一個以上の柱部により支持された梁部を備え、また、前記梁部は、前記柱部から橋軸直角方向外側に片持ち状に張り出した張出梁部を有し、
    橋軸直角方向において、前記受梁張出部の先端の位置は、前記張出梁部の部位のうち最も橋軸直角方向外側に位置する最外部位よりも橋軸直角方向に外側の位置であることを特徴とする上部工支持構造。
  11. 前記橋脚は鉄筋コンクリート製であり、
    前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットは、前記橋脚の隅角部以外の箇所に設置されていることを特徴とする請求項10のいずれかに記載の上部工支持構造。
  12. 上部工、下部工、および該上部工から該下部工へと荷重を伝達する支承部を備える橋梁の前記支承部に損傷が生じた場合に当該橋梁の路面に発生する段差を抑える段差防止構造であって、
    前記下部工に設置されていて水平方向に距離をおいて隣接する第一のブラケット及び第二のブラケットと、
    前記第一のブラケットと前記第二のブラケットとの間の最短距離よりも長く構成されていて、前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットにより支持された受梁部材と、
    前記上部工と前記受梁部材との間に配置されていて、前記上部工との間に所定の間隔を設けた状態で、前記受梁部材に設置された一個以上の段差防止部材と、
    を備えていることを特徴とする段差防止構造。
  13. 前記一個以上の段差防止部材のうち少なくとも一個は、その少なくとも一部の部位が、前記受梁部材上であって、かつ、下方に前記第一のブラケット又は前記第二のブラケットが位置していない位置に配置されていることを特徴とする請求項12に記載の段差防止構造。
  14. 前記受梁部材は、前記第一のブラケット又は前記第二のブラケットから当該受梁部材の長手方向に片持ち状に張り出した受梁張出部を備えており、
    前記一個以上の段差防止部材のうち少なくとも一個は、その少なくとも一部の部位が前記上部工と前記受梁張出部との間に位置していることを特徴とする請求項12又は13に記載の段差防止構造。
  15. 前記受梁張出部は前記受梁部材の両端のうちの一端のみにあり、前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットのうち、前記受梁張出部からの距離が短いものの方が、他方のものよりも、前記受梁部材の長手方向における前記受梁部材との接触長が長いことを特徴とする請求項14に記載の段差防止構造。
  16. 前記受梁部材の長手方向は橋軸方向と平行ではなく、前記一個以上の段差防止部材のうち最も橋軸直角方向外側に位置しているものの少なくとも一部の部位で、かつ、前記上部工と前記受梁張出部との間に配置された部位の位置は、前記下部工の部位のうち最も橋軸直角方向外側に位置する最外部位と橋軸直角方向に同等の位置、又は前記最外部位よりも橋軸直角方向に外側の位置であることを特徴とする請求項14又は15に記載の段差防止構造。
  17. 前記受梁部材の長手方向において、前記受梁張出部の先端の位置は、前記下部工の部位のうち最も橋軸直角方向外側に位置する最外部位よりも橋軸直角方向に外側であることを特徴とする請求項1416のいずれかに記載の段差防止構造。
  18. 前記下部工は橋脚を備えており、
    前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットは、橋軸直角方向に沿って前記橋脚に設置されていることを特徴とする請求項1217のいずれかに記載の段差防止構造。
  19. 前記上部工は、長手方向が橋軸方向となるように橋軸直角方向に間隔を開けて配置された複数個の橋桁と、該複数個の橋桁により支えられた床版を備えており、
    前記一個以上の段差防止部材のうち少なくとも一個は、前記複数個の橋桁のうちの少なくとも一個と前記受梁部材との間に設置されていることを特徴とする請求項18に記載の段差防止構造。
  20. 前記橋脚は、一個以上の柱部と、該一個以上の柱部により支持された梁部を備え、また、前記梁部は、前記柱部から橋軸直角方向外側に片持ち状に張り出した張出梁部を有し、
    前記一個以上の段差防止部材のうち、橋軸直角方向に最も外側にあるものの少なくとも一部の部位で、かつ、前記上部工と前記受梁部材との間に配置された部位の位置は、前記張出梁部の部位のうち最も橋軸直角方向外側に位置する最外部位と橋軸直角方向に同等の位置、又は前記最外部位よりも橋軸直角方向に外側の位置であることを特徴とする請求項18又は19に記載の段差防止構造。
  21. 請求項18又は19に記載の段差防止構造であって、かつ、前記受梁部材が請求項14に記載の受梁張出部を備えている段差防止構造であり、
    前記橋脚は、一個以上の柱部と、該一個以上の柱部により支持された梁部を備え、また、前記梁部は、前記柱部から橋軸直角方向外側に片持ち状に張り出した張出梁部を有し、
    橋軸直角方向において、前記受梁張出部の先端の位置は、前記張出梁部の部位のうち最も橋軸直角方向外側に位置する最外部位よりも橋軸直角方向に外側の位置であることを特徴とする段差防止構造。
  22. 前記橋脚は鉄筋コンクリート製であり、
    前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットは、前記橋脚の隅角部以外の箇所に設置されていることを特徴とする請求項1821のいずれかに記載の段差防止構造。
  23. 橋梁の上部工と当該橋梁の下部工との間に設置された支承部を取り替える支承部取替工法であって、
    前記下部工の側面に、水平方向に距離をおいて隣接する第一のブラケット及び第二のブラケットを設置するブラケット設置工程と、
    前記第一のブラケットと前記第二のブラケットとの間の最短距離よりも長く構成されている受梁部材を、前記第一のブラケットと前記第二のブラケットが支持するように設置する受梁部材設置工程と、
    ジャッキ機構を備える支持部を一個以上、前記上部工と前記受梁部材との間に設置する支持部設置工程と、
    前記支持部の前記ジャッキ機構により前記上部工をジャッキアップしている間に、前記上部工と前記下部工との間に設置された既存の支承部を新規の支承部に取り替える支承部取替工程と、
    を有する支承部取替工法であり、
    前記受梁部材設置工程においては、前記第一のブラケット又は前記第二のブラケットから前記受梁部材の長手方向に片持ち状に張り出した受梁張出部を設けるように前記受梁部材を設置する工程を含み、前記支持部設置工程においては、前記ジャッキ機構を備える前記支持部の少なくとも一個の少なくとも一部の部位を前記上部工と前記受梁張出部との間に設置する工程を含むことを特徴とする支承部取替工法
  24. 前記受梁部材設置工程において前記受梁部材を設置する際に設ける前記受梁張出部は、当該受梁部材の両端のうちの一端のみに設け、前記第一のブラケット及び前記第二のブラケットのうち、前記受梁張出部からの距離が短いものの方が、他方のものよりも、前記受梁部材の長手方向における前記受梁部材との接触長が長いことを特徴とする請求項23に記載の支承部取替工法。
  25. 前記支持部設置工程で設置した前記ジャッキ機構を備える前記支持部を前記支承部取替工程の実行後に取り外す支持部取り外し工程をさらに有することを特徴とする請求項23又は24に記載の支承部取替工法。
  26. 前記支持部取り外し工程で前記ジャッキ機構を備える前記支持部を取り外した後、該支持部が設置されていた前記受梁部材上の位置に段差防止部材を取り付ける段差防止部材取り付け工程をさらに有することを特徴とする請求項25に記載の支承部取替工法。
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