JP7215633B1 - 橋梁架け替え装置および橋梁架け替え工法 - Google Patents

橋梁架け替え装置および橋梁架け替え工法 Download PDF

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Abstract

Figure 0007215633000001
【課題】橋梁の架け替えの際に用いる新設上部構造の上面側で既設上部構造の撤去ブロックを搬送できるようにする。
【解決手段】新設上部構造60の下方に位置して、新設上部構造60に支持される下方設備部20と、新設上部構造60の上方に位置して、新設上部構造60に支持される上方設備部30と、を有してなり、下方設備部20は、既設上部構造60から切断分離して撤去する撤去ブロックを、新設上部構造60の橋軸直角方向外側に移動させる第1の横移動手段を備えており、上方設備部30は、前記撤去ブロックを新設上部構造60よりも上方の高さ位置に吊り上げる吊り上げ手段32、および前記撤去ブロックを橋軸直角方向に移動させて新設上部構造60の上方に移動させる第2の横移動手段を備えている。
【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用 提供先:中日本高速道路株式会社 金沢支社 高速道路事業部 構造技術課(〒920-0365石川県金沢市神野町東170) 提供日:2022年5月26日
特許法第30条第2項適用 提供先:中日本高速道路株式会社 金沢支社 高速道路事業部 構造技術課(〒920-0365 石川県金沢市神野町東170) 提供日:2022年4月22日
本発明は、橋梁架け替え装置および橋梁架け替え工法に関し、詳細には、橋梁の既設上部構造を撤去して橋梁の新設上部構造を架設する際に使用可能な橋梁架け替え装置および橋梁架け替え工法に関する。
なお、本願では、「橋梁の既設上部構造」を単に「既設上部構造」と記載し、「橋梁の新設上部構造」を単に「新設上部構造」と記載することがある。
橋梁の既設上部構造を撤去して橋梁の新設上部構造を架設する際、当該橋梁の周辺の状況や下方の状況によっては、移動式クレーン(トラッククレーンまたはラフテレーンクレーン等)を使用することが困難なことがあり、また、当該橋梁の下方にベントを構築することが困難なことがある。このような状況下において、橋梁の既設上部構造を撤去して橋梁の新設上部構造を架設することを可能とする技術として、特許文献1に記載の技術がある。
この技術では、図43~図48に示されるように、既設橋梁300の既設上部構造310の両端であって、既設橋台312の橋軸直角方向両脇の地山(半透明で図示) に仮設ベント314、314を設け、仮設ベント314、314により新設上部構造322の両端を仮支持して、既設上部構造310の上部に、新設上部構造322を仮設する。新設上部構造322幅は既設上部構造310幅より広くされており、既設上部構造310の撤去ブロック310Aを仮設ベント314、314間より外部に搬出できるようにされている。撤去ブロック310Aはレール状の第1接続手段332(図48参照)を介して搬送され、ジャッキ338(図48参照)を介して撤去ブロック310Aは搬出台車350(図44参照)に吊り降ろされ、搬出台車350によって外部に搬出される。あるいは搬出台車350を用いずに、撤去ブロック310Aを、吊ロッドである第2接続手段334で吊り上げた状態のままで、レール状の第1接続手段332の末端まで搬送して、外部に搬出される。図48において、符号334は吊ロッドである第2接続手段を示しており、符号330は、第1接続手段332および第2接続手段334からなる接続機構を示している。吊ロッドである第2接続手段334は、上側吊ロッド334Aおよび下側吊ロッド334Bを有してなり、上側吊ロッド334Aと下側吊ロッド334Bとは、吊桁336を介して連結されており、吊り対象部材の吊り位置を調整できるようになっている。
既設上部構造残部310Bの上方の空間は、搬出台車350または接続機構330による搬路とされており、撤去ブロック310Aは、既設上部構造残部310Bの上方の空間を通過して外部に搬出される。前述したように、新設上部構造322幅は既設上部構造310幅より広くされており、撤去ブロック310Aは仮設ベント314、314間より外部に搬出できるようにされている。
既設上部構造310の撤去ブロック310Aが搬出されて開口ができれば、図45に示されるように、既設橋脚316の既設橋脚撤去相当部316Aに上方よりアクセス可能となり、既設橋脚撤去相当部316Aの撤去が可能となる。
図46は既設上部構造310および既設橋脚316が撤去された後の状態を示している。図47は新設上部構造322がジャッキダウンされて、既設橋台312、312の所定位置に本設された後の状態を示しており、特許文献1に記載の技術によって、既設橋梁300の既設上部構造310が新設橋梁320の新設上部構造322に架け替えられた後の状態を示している。
以上説明したように、特許文献1に記載の技術では、移動式クレーンを使用せず、かつ、架け替え対象の既設橋梁の下方にベントを構築することなく、既設橋梁300の既設上部構造310を新設橋梁320の新設上部構造322に架け替えることが可能とされているが、次の(1)~(3)のような問題点がある。
(1)新設橋梁320の新設上部構造322の下部に、レール状の第1接続手段332および吊ロッドである第2接続手段334からなる接続機構330を備えており、切断した既設上部構造310の撤去ブロック310Aを吊り下げる構造となっている。このため、新設上部構造322と既設上部構造310との間に撤去ブロック310Aを搬送するスペースが必要となり、新設上部構造322を仮支持する仮支持構造の高さが高くなる。
(2)切断した既設上部構造310の撤去ブロック310Aは、既設上部構造残部310Bの上方の空間を通過して外部に搬出される。このため、既設上部構造残部310Bを新設上部構造322によって吊り下げ支持して補強すると、補強に用いた吊り下げ補強部材に、搬送される撤去ブロック310Aが接触する可能性があるため、既設上部構造残部310Bを新設上部構造322によって吊り下げ支持して補強することが困難である。したがって、切断撤去作業段階における既設上部構造残部310Bの安全性の確保が難しくなる可能性がある。
(3)新設上部構造322の下面にレール状の第1接続手段332を取り付ける必要があるため、レール状の第1接続手段332の撤去作業が上向き作業となり、また、レール状の第1接続手段332の撤去後の領域について、通常の外面部位への塗装仕様と同等の塗装仕様が必要になる。
特開2021-50512号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、橋梁の架け替えの際に用いる新設上部構造の上面側で既設上部構造の撤去ブロックを搬送できるようにする橋梁架け替え装置および橋梁架け替え工法を提供することを課題とする。
本発明は前記課題を解決する発明であり、以下のような橋梁架け替え装置および橋梁架け替え工法である。
即ち、本発明に係る橋梁架け替え装置の第1の態様は、橋梁の撤去対象の既設上部構造の上方に、該既設上部構造の延びる方向に沿って、架け替えのための新設上部構造が仮設された状態において用いられる橋梁架け替え装置であって、前記新設上部構造の下方に位置して、前記新設上部構造に支持される下方設備部と、前記新設上部構造の上方に位置して、前記新設上部構造に支持される上方設備部と、を有してなり、前記下方設備部は、前記既設上部構造から切断分離して撤去する撤去ブロックを、前記新設上部構造の橋軸直角方向外側に移動させる第1の横移動手段を備えており、前記上方設備部は、前記撤去ブロックを前記新設上部構造よりも上方の高さ位置に吊り上げる吊り上げ手段、および前記撤去ブロックを橋軸直角方向に移動させて前記新設上部構造の上方に移動させる第2の横移動手段を備えている、ことを特徴とする橋梁架け替え装置である。
ここで、本願において、「前記新設上部構造に支持される」とは、前記新設上部構造に直接接して支持される場合だけでなく、他の部材を介して間接的に支持される場合も含む。
また、本願において、「前記既設上部構造から切断分離して撤去する撤去ブロックを、前記新設上部構造の橋軸直角方向外側に移動させる」とは、前記既設上部構造から切断分離して撤去する撤去ブロックを、上方から見て、前記新設上部構造の橋軸直角方向外側に移動させることを意味する。
また、本願において、「橋軸」とは、特段の記載がなければ、本発明に係る橋梁架け替え装置または橋梁架け替え工法の適用対象の橋梁についての橋軸のことである。
本発明に係る橋梁架け替え装置の第2の態様は、橋梁架け替え装置の前記第1の態様において、前記下方設備部は前記上方設備部に連結しており、前記下方設備部は前記上方設備部を介して前記新設上部構造に支持される、ように構成されている態様である。
本発明に係る橋梁架け替え装置の第3の態様は、橋梁架け替え装置の前記第1または前記第2の態様において、前記下方設備部は、前記既設上部構造から前記撤去ブロックを切断分離する際に、該撤去ブロックを吊り支持する吊り支持手段を備える、ように構成されている態様である。
本発明に係る橋梁架け替え装置の第4の態様は、橋梁架け替え装置の前記第1~前記第3の態様のいずれかの態様において、前記下方設備部が備える前記第1の横移動手段は、前記撤去ブロックを吊り支持する機能を備える、ように構成されている態様である。
本発明に係る橋梁架け替え装置の第5の態様は、橋梁架け替え装置の前記第1~前記第4の態様のいずれかの態様において、前記上方設備部が備える前記第2の横移動手段は、前記撤去ブロックを吊り支持する機能を備える、ように構成されている態様である。
本発明に係る橋梁架け替え装置の第6の態様は、橋梁架け替え装置の前記第1~前記第5の態様のいずれかの態様において、前記上方設備部は、前記撤去ブロックを横倒しにする横倒し手段を備える、ように構成されている態様である。
本発明に係る橋梁架け替え装置の第7の態様は、橋梁架け替え装置の前記第1~前記第6の態様のいずれかの態様において、前記上方設備部は、前記新設上部構造の延びる方向に沿って移動するための移動手段を備える、ように構成されている態様である。
本発明に係る橋梁架け替え装置の第8の態様は、橋梁架け替え装置の前記第1~前記第7の態様のいずれかの態様において、前記撤去ブロックを、前記新設上部構造の延びる方向に沿って前記新設上部構造の上方の空間を移動させて撤去する移動撤去手段を備える、ように構成されている態様である。
本発明に係る橋梁架け替え装置の第9の態様は、橋梁架け替え装置の前記第8の態様において、前記移動撤去手段は、前記新設上部構造に設けられたレールと、該レールに沿って移動する台車を備える、ように構成されている態様である。
本発明に係る橋梁架け替え装置の第10の態様は、橋梁架け替え装置の前記第1~前記第9の態様のいずれかの態様において、前記下方設備部は、柱部と、該柱部の鉛直方向の高さ位置を変更可能に固定できる固定具と、を備え、前記既設上部構造から切断分離する前記撤去ブロックの高さに応じて、前記下方設備部内の空間高さを調整できるように構成されている態様である。
本発明に係る橋梁架け替え装置の第11の態様は、橋梁架け替え装置の前記第1~前記第10の態様のいずれかの態様において、前記下方設備部は足場を備えているように構成されている態様である。
本発明に係る橋梁架け替え工法の第1の態様は、橋梁の撤去対象の既設上部構造の上方に、該既設上部構造の延びる方向に沿って、新設上部構造を仮設する新設上部構造仮設工程と、前記撤去対象の既設上部構造を、撤去可能な大きさの撤去ブロックに切断する切断工程と、前記切断工程で切断した前記撤去ブロックを、前記新設上部構造よりも橋軸直角方向外側に移動させる第1の横移動工程と、前記第1の横移動工程で、前記新設上部構造よりも橋軸直角方向外側に移動させた前記撤去ブロックを、前記新設上部構造よりも上方の高さ位置に吊り上げる吊り上げ工程と、前記吊り上げ工程で前記新設上部構造よりも上方の高さ位置に吊り上げた前記撤去ブロックを、前記新設上部構造の上方に移動させる第2の横移動工程と、前記第2の横移動工程で前記新設上部構造の上方に移動させた前記撤去ブロックを、前記新設上部構造の延びる方向に沿って移動させて、前記新設上部構造の外部に搬出する搬出工程と、を有することを特徴とする橋梁架け替え工法である。
本発明に係る橋梁架け替え工法の第2の態様は、橋梁架け替え工法の前記第1の態様において、前記新設上部構造仮設工程では、前記新設上部構造の部位のうち、前記新設上部構造の両端部および前記橋梁の既設橋脚の上方に位置する部位を支保工で支持する、ように構成されている橋梁架け替え工法である。
本発明に係る橋梁架け替え工法の第3の態様は、橋梁架け替え工法の前記第1または前記第2の態様において、前記吊り上げ工程で前記新設上部構造よりも上方の高さ位置に吊り上げた前記撤去ブロックを横倒しにする横倒し工程をさらに有する、ように構成されている橋梁架け替え工法である。
本発明に係る橋梁架け替え工法の第4の態様は、橋梁架け替え工法の前記第1~前記第3の態様のいずれかの態様において、前記搬出工程は、前記第2の横移動工程で前記新設上部構造の上方に移動させた前記撤去ブロックを、前記新設上部構造の延びる方向に沿って移動可能な台車上に載置する載置工程と、前記載置工程で前記撤去ブロックを載置した前記台車を、前記新設上部構造の延びる方向に沿って移動させる台車移動工程と、を有する、ように構成されている橋梁架け替え工法である。
本発明によれば、橋梁の架け替えの際に用いる新設上部構造の上面側で既設上部構造の撤去ブロックを搬送できるようにする橋梁架け替え装置および橋梁架け替え工法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10の斜視図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10の斜視図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10の斜視図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10の斜視図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10の斜視図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10によって既設上部構造50の撤去ブロックを撤去している状況のうち代表的な状況を模式的に描いた鉛直断面図(橋軸方向から見た鉛直断面図) 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10によって既設上部構造50の撤去ブロックを撤去している状況のうち代表的な状況を模式的に描いた鉛直断面図(橋軸方向から見た鉛直断面図) 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10によって既設上部構造50の撤去ブロックを撤去している状況のうち代表的な状況を模式的に描いた鉛直断面図(橋軸方向から見た鉛直断面図) 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10を適用する前提となる状態(橋梁100の撤去対象の既設上部構造50の上方に、該既設上部構造50の延びる方向に沿って、架け替えのための新設上部構造60が仮設された状態)を模式的に示す側面図(橋梁100の橋軸直角方向から見た側面図) 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法の代表的な工程の場面を模式的に示す図(橋梁100の橋軸直角方向から見た側面図) 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法の代表的な工程の場面を模式的に示す図(橋梁100の橋軸直角方向から見た側面図) 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法の代表的な工程の場面を模式的に示す図(橋梁100の橋軸直角方向から見た側面図) 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法の代表的な工程の場面を模式的に示す図(橋梁100の橋軸直角方向から見た側面図) 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Aを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Aを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Aを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Aを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Aを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Aを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Aを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Aを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Aを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Aを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Aを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Bを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Bを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Bを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Bを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Bを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Bを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Bを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Bを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Bを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Bを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Bを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の撤去ブロック50Bを撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図 既設橋脚80上の既設上部構造50の部位を撤去する際の工程の具体的な工程のうちの一工程を模式的に示す図(既設橋脚80の上方の領域を橋軸直角方向から見た側面図) 既設橋脚80上の既設上部構造50の部位を撤去する際の工程の具体的な工程のうちの一工程を模式的に示す図(既設橋脚80の上方の領域を橋軸直角方向から見た側面図) 既設橋脚80上の既設上部構造50の部位を撤去する際の工程の具体的な工程のうちの一工程を模式的に示す図(既設橋脚80の上方の領域を橋軸直角方向から見た側面図) 既設橋脚80上の既設上部構造50の部位を撤去する際の工程の具体的な工程のうちの一工程を模式的に示す図(既設橋脚80の上方の領域を橋軸直角方向から見た側面図) 既設橋脚80上の既設上部構造50の部位を撤去する際の工程の具体的な工程のうちの一工程を模式的に示す図(既設橋脚80の上方の領域を橋軸直角方向から見た側面図) 既設橋脚80上の既設上部構造50の部位を撤去する際の工程の具体的な工程のうちの一工程を模式的に示す図(既設橋脚80の上方の領域を橋軸直角方向から見た側面図) 特許文献1に記載の技術を説明するための図 特許文献1に記載の技術を説明するための図 特許文献1に記載の技術を説明するための図 特許文献1に記載の技術を説明するための図 特許文献1に記載の技術を説明するための図 特許文献1に記載の技術を説明するための図
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明の実施形態の説明においては、撤去対象の既設上部構造をコンクリート製の箱桁とし、新たに架設する新設上部構造を鋼製の箱桁としたが、1つの具体例として取り上げたにすぎず、本発明の適用対象がこれに限定されるわけではない。例えば、撤去対象の既設上部構造が、鋼製の箱桁であってもよく、さらには箱桁以外の形式の上部構造であってもよい。また、新たに架設する新設上部構造は、鋼製の箱桁とすることが標準的であるが、新たに架設する新設上部構造が鋼製の箱桁に限定されるわけではない。
また、以下の実施形態の説明では、各部材や機器類を具体的に記載しているが、それらは1つの具体例に過ぎず、記載した具体例に本発明が限定されるわけではない。
(1)橋梁架け替え装置
図1~図5は本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10を見る角度を変えて描いた斜視図であり、図6~図8は、本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10によって既設上部構造50の撤去ブロックを撤去している状況のうち代表的な状況を模式的に描いた鉛直断面図(橋軸方向から見た鉛直断面図)である(図6および図7における撤去ブロックはフランジ部である撤去ブロック50Aであり、図8における撤去ブロックはウェブ部である撤去ブロック50Bである。)。図9は、本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10を適用する前提となる状態(橋梁100の撤去対象の既設上部構造50の上方に、該既設上部構造50の延びる方向に沿って、架け替えのための新設上部構造60が仮設された状態)を模式的に示す側面図(橋梁100の橋軸直角方向から見た側面図)である。図7では、撤去ブロック50A、連結桁26および上部15t電動チェーンブロック32については吊り上げ前後の両方の状態を描いているが、吊り上げ前の状態の部材や機器を指す指示線を2点鎖線で描いている。本願の他の図面においても、部材や機器について移動前後の両方の状態を描いている場合があるが、そのような部材や機器については、移動前の状態のものを指す指示線を2点鎖線で描くようにしている。
本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10は、橋梁100の撤去対象の既設上部構造50の上方に、該既設上部構造50の延びる方向に沿って、架け替えのための新設上部構造60が仮設された状態(図9参照)において用いられる橋梁架け替え装置である。
本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10は、下方設備部20と、上方設備部30と、を有してなり、下方設備部20および上方設備部30のどちらも、仮設された新設上部構造60に直接的または間接的に支持されている。図9に示すように、新設上部構造60の長手方向両端部には、仮設桁70が連結されており、両方の仮設桁70の下方には、支保工72が設けられており、また、既設上部構造50と新設上部構造60の間の空間のうち、既設橋脚80の上方の空間には支保工74が設けられており、新設上部構造60は、支保工72、74および仮設桁70を介して既設上部構造50の上方に仮設されている。
図2、図3および図9に示すように、新設上部構造60を下方から支持する支保工74を、既設橋脚80の上方に配置することで、既設上部構造50に曲げモーメントやせん断力を発生させずに、鉛直力のみを既設上部構造50に加える態様で、橋梁架け替え装置10および撤去ブロック50A、50B等の重量を既設橋脚80に伝達することができる。
後に「(2-d)既設橋脚80上の既設上部構造50を撤去する際の具体的な手順」で後述するように、支保工74に新設上部構造60の荷重を負担させたままの状態で、既設橋脚80上の既設上部構造50の部位を、撤去することも可能であり、このためには支保工74を、サンドル74Aと、サンドル74Aを下方から支持するジャッキ(本実施形態では第1ジャッキ74Bおよび第2ジャッキ74C)とで構成しておくこと(図37~図42参照)が好ましい。
下方設備部20は、下方天井部20Aと、足場部20Bと、柱部20Cと、を有してなり、それらで全体的な骨組が形作られており、さらに、既設上部構造50の撤去ブロック50A、50Bを橋軸直角方向に横移動させる横移動手段(下部10t手動チェーンブロック22および下部トロリ24)を備えている。下方天井部20Aと足場部20Bは、柱部20Cを介して連結されており、下方設備部20は、既設上部構造50の周囲を取り囲むように箱状に形成されていて、新設上部構造60の下方に設置されている。下方設備部20は、上下連結吊部材48および上方設備部30を介して新設上部構造60に支持されている。
下方設備部20は、既設上部構造50から撤去ブロック50A、50Bを切り出す際の作業員の足場(足場部20B)を提供する役割を有するとともに、切り出した撤去ブロック50A、50Bを橋軸直角方向に横移動させて、撤去ブロック50Aを新設上部構造60よりも上方の高さ位置に吊り上げることができる位置に横移動させる役割を有する。
下方設備部20の下方天井部20Aは、橋軸直角方向に延びる下部トロリ用レール20A1を2本有して構成されており、2本の下部トロリ用レール20A1それぞれには、該下部トロリ用レール20A1の長手方向に沿って移動可能な下部トロリ24が2つずつ設けられている。下部トロリ24には下部10t手動チェーンブロック22がそれぞれ取り付けられており、下部トロリ24および下部10t手動チェーンブロック22は、それぞれ合計で4つ設けられている。下部10t手動チェーンブロック22は撤去ブロック50A、50Bを吊り支持することができ、撤去ブロック50A、50Bを吊り上げること及び吊り下げることができる。下部10t手動チェーンブロック22が撤去ブロック50A、50Bを吊り上げて支持した状態で、下部トロリ24を橋軸直角方向外側に移動させて、撤去ブロック50A、50Bを、上方から見て新設上部構造60の橋軸直角方向外側に移動させることができる。したがって、下部10t手動チェーンブロック22および下部トロリ24は、それら両方を合わせて、撤去ブロック50A、50Bを新設上部構造60の橋軸直角方向外側に移動させる横移動手段と言うことができる。
足場部20Bは、撤去ブロック50A、50Bの切り出し作業を行う作業員の足場として用いることができる。作業員は撤去ブロック50Aの切り出し作業を行う前に、連結桁26を撤去ブロック50Aの上面に固定し、下部10t手動チェーンブロック22の下部に吊り下げられた下部吊り桁28を連結桁26にボルトで連結させる。下部吊り桁28の長手方向は橋軸方向であり、連結桁26の長手方向は橋軸直角方向である。連結桁26には例えばツーウェブタイプの鋼材を用いることができ、連結桁26の撤去ブロック50Aの上面への固定は、例えば棒状鋼材を撤去ブロック50Aの厚さ方向および連結桁26の高さ方向に貫通させて、撤去ブロック50Aの下面と連結桁26の上面において当該棒状鋼材をナット等で固定することにより行うことができる。切り出し作業時の撤去ブロック50Aの落下を確実に防止するために、下部吊り桁28を連結桁26にボルトで連結した状態(下部10t手動チェーンブロック22による撤去ブロック50Aへの玉掛けがなされた状態)で、撤去ブロック50Aの切り出し作業を行う。そして、撤去ブロック50Aの切り出し作業が完了したら、連結桁26および下部吊り桁28を介して、下部10t手動チェーンブロック22により撤去ブロック50Aを所定の高さ位置(新設上部構造60の橋軸直角方向外側に横移動させる際に他の部材等と干渉しない高さ位置)まで吊り上げる。なお、本段落での切り出し作業の説明では、撤去対象物が撤去ブロック50Aである場合(撤去ブロックが新設上部構造60のフランジ部である場合)について説明したが、連結桁26の取り付け位置が異なる点を除き、撤去対象物が撤去ブロック50Bである場合(撤去ブロックが新設上部構造60のウェブ部である場合)も同様にして切り出し作業を行うことができる。
柱部20Cは、下方天井部20A上に設けられた固定具20C1によって下方天井部20Aに連結されている。固定具20C1による固定を解除することにより、柱部20Cを上下方向に移動させることができ、所定の上下方向位置で柱部20Cを固定具20C1によって固定することにより、下方設備部20内の空間高さを調整することできる。既設上部構造50の桁高が小さい部位では、図6および図7に示すように、下方設備部20内の空間高さが低くなるように調整し、既設上部構造50の桁高が大きい部位では、図8に示すように、下方設備部20内の空間高さが高くなるように調整することができる。固定具20C1による柱部20Cの固定は、例えば柱部20Cと固定具20C1の両方を水平方向に貫通する棒状鋼材を用いて行うことができる。また、例えば、柱部20Cをゲビンデスターブで構成し、該ゲビンデスターブを把持するセンターホールジャッキを固定具20C1として用いる構成とすることもできる。
上方設備部30は、本体部30Aと、上方天井部30Bと、を有してなり、それらで全体的な骨組が形作られており、さらに、既設上部構造50の撤去ブロック(撤去ブロック50A)を新設上部構造60よりも上方の高さ位置に吊り上げる吊り上げ手段(上部15t電動チェーンブロック32)、新設上部構造60よりも上方の高さ位置に吊り上げた既設上部構造50の撤去ブロック(撤去ブロック50A、50B)を橋軸直角方向に横移動させる横移動手段(上部10t手動チェーンブロック34および上部トロリ36)、および新設上部構造60よりも上方の高さ位置に吊り上げた既設上部構造50の撤去ブロック(撤去ブロック50B)を横倒しにする横倒し手段(クレビスジャッキ40)を備えている。本体部30Aは、新設上部構造60の上方に位置して、新設上部構造60に下方から支持されている。
本体部30Aは、下端部に走行装置30A1が設けられている。走行装置30A1は新設上部構造60の橋軸直角方向の両端部の上面にそれぞれ配置されていて、新設上部構造60の長手方向に沿って自走して移動することができ、橋梁架け替え装置10は、走行装置30A1によって、新設上部構造60の長手方向に沿って移動することができる。したがって、本実施形態に係る橋梁架け替え装置10は、既設上部構造50の撤去の進展に合わせて新設上部構造60の長手方向に沿って移動可能であり、既設上部構造50から撤去ブロック50A、50Bを切り出す際に用いる足場部20Bもそれに合わせて移動するので、足場を設ける領域を小さくすることができる。
上方天井部30Bは、本体部30Aに下方から支持されており、本体部30Aよりも新設上部構造60の側方(橋軸直角方向外側)に張り出した部位である片持ち張出部30B1を備えているとともに、橋軸直角方向に延びる上部トロリ用レール30B2を上方天井部30Bの下部に2本備えている。上部トロリ用レール30B2は、本体部30Aおよび片持ち張出部30B1の両方にわたって橋軸直角方向に延びている。
片持ち張出部30B1には、上部15t電動チェーンブロック32が橋軸方向に並ぶように2つ設けられている。上部15t電動チェーンブロック32は、新設上部構造60の橋軸直角方向外側に位置している撤去ブロック50A、50Bを、新設上部構造60よりも上方の高さ位置に引き上げる役割を有する。
2本の上部トロリ用レール30B2それぞれには、該上部トロリ用レール30B2の長手方向に沿って移動可能な上部トロリ36が2つずつ設けられている。上部トロリ36には上部10t手動チェーンブロック34がそれぞれ取り付けられており、上部トロリ36および上部10t手動チェーンブロック34は、それぞれ合計で4つ設けられている。上部10t手動チェーンブロック34は撤去ブロック50A、50Bを吊り支持することができ、撤去ブロック50A、50Bを吊り上げること及び吊り下げることができる。具体的には、上部15t電動チェーンブロック32が新設上部構造60の橋軸直角方向外側に位置している撤去ブロック50A、50Bを、新設上部構造60よりも上方の高さ位置に引き上げた後、上部10t手動チェーンブロック34は、撤去ブロック50A、50Bを吊り替えて吊り支持することができる。この吊り替えの際には、撤去ブロックが撤去ブロック50Aである場合、上部10t手動チェーンブロック34の下部に吊り下げられた上部吊り桁38を連結桁26にボルトで連結させる。撤去ブロックが撤去ブロック50Bである場合は、撤去ブロック50Bを、クレビスジャッキ40を用いて横倒しさせてから吊り替える(詳細は後述する)。そして、上部トロリ36を、新設上部構造60に向かう橋軸直角方向に移動させて、上部10t手動チェーンブロック34が吊り替えて吊り支持した撤去ブロック50A、50Bを、新設上部構造60の上方に位置させることができる。したがって、上部10t手動チェーンブロック34および上部トロリ36を合わせて、撤去ブロック50A、50Bを新設上部構造60の上方に移動させる横移動手段と言うことができる。新設上部構造60の上方に位置させた撤去ブロック50Aは、上部10t手動チェーンブロック34で、台車64の上に吊り下げて載置することができる。
台車64は、新設上部構造60の上面に配置されていて新設上部構造60の長手方向に延びるレール62に沿って移動可能であり、載置された撤去ブロック50A、50Bを新設上部構造60の上面側で搬送して、新設上部構造60の外部に搬出することできる。レール62は新設上部構造60の上面に配置されているので、本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10を用いて既設上部構造50を新設上部構造60に架け替えた後の撤去作業を行いやすく、また、新設上部構造60の上面には床版が配置されるので、レール62を取り外した領域の防錆処理を軽減することができる。特許文献1に記載の技術のように、新設上部構造の下面にレールを配置していた場合には、当該レール撤去後の領域について、通常の外面部位への塗装仕様と同等の塗装仕様が必要になる。
なお、撤去ブロックが既設上部構造50のウェブ部である撤去ブロック50Bである場合には、図25~図30に示すように、撤去ブロック50Bを、長手方向が上下方向の状態のままに立たせた状態で、連結桁26を撤去ブロック50Bの上面に固定して、既設上部構造50からの切り出し、橋軸直角方向外側への横移動、および新設上部構造60よりも上方の高さ位置への吊り上げを行う。その後、図8および図31に示すように、クレビスジャッキ40の下端部を撤去ブロック50Bの下部に取り付けた連結具50B1に係合させてクレビスジャッキ40を収縮させるとともに、それに合わせて上部15t電動チェーンブロック32の下端部のフック32Aを下降させ、撤去ブロック50Bを横倒しにする。そして、図32~図35に示すように、撤去ブロック50Bを横倒しにした状態で台車64の上方に横移動させて、図36に示すように、撤去ブロック50Bを横倒しにした状態で台車64の上に吊り降ろすことができる。
(2)橋梁架け替え工法
本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法は、前述した本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10を用いて好適に実施することができるので、ここでは、橋梁架け替え装置10を用いて実施する場合について、本実施形態に係る橋梁架け替え工法を説明する。
図9~図13は、本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法の代表的な工程の場面を模式的に示す図(橋梁100の橋軸直角方向から見た側面図)である。図14~図36は、本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法において既設上部構造50の各部位を撤去する際の具体的な工程のうちの一工程を示す図であり、図14~図24は、撤去ブロックが既設上部構造50のフランジ部である撤去ブロック50Aである場合であり、図25~図36は、撤去ブロックが既設上部構造50のウェブ部である撤去ブロック50Bである場合である。説明をわかりやすくする都合上、撤去ブロックが既設上部構造50のウェブ部である撤去ブロック50Bである場合について描いた図25~図36は、撤去ブロックが既設上部構造50のフランジ部である撤去ブロック50Aである場合について描いた図14~図24よりも、既設上部構造50の桁高が大きい部位を描いている。また、図14~図36は、それぞれA図およびB図を有しており、A図は橋軸方向から見た鉛直断面図であり、B図は橋軸直角方向から見た鉛直断面図である。
以下では、図9~図13を用いて本実施形態に係る橋梁架け替え工法の全体的な流れを説明した後、図14~図36を用いて、本実施形態に係る橋梁架け替え工法において撤去ブロック50A、50Bを撤去する際の具体的な手順について説明する。ここでは、既設上部構造50の撤去ブロック50A、50Bを撤去する際の具体的な手順について説明するが、既設上部構造50の他の箇所の撤去手順も、撤去部位に応じた調整を行うことで、ほぼ同様の手順で撤去することができる。
(2-a)全体的な流れの説明
(ステップa1)
図9に示すように、新設上部構造60の長手方向両端部に仮設桁70を連結し、その仮設桁70を下方から支保工72で支持するとともに、既設上部構造50と新設上部構造60の間の空間のうち、既設橋脚80の上方の空間に支保工74を設けて、新設上部構造60を、支保工72、74および仮設桁70を介して既設上部構造50の上方に仮設する。
具体的には、例えば、現場近傍で地組した新設上部構造60を、支保工72、74の上方に橋軸方向に順次送り出して、新設上部構造60を、支保工72、74および仮設桁70を介して既設上部構造50の上方に仮設する。あるいは、例えば、既設上部構造50の上で地組した新設上部構造60をジャッキアップして、新設上部構造60を、支保工72、74および仮設桁70を介して既設上部構造50の上方に仮設するようにしてもよい。
(ステップa2)
前記ステップa1で新設上部構造60を既設上部構造50の上方に仮設した後、図10に示すように、各径間に1つずつ橋梁架け替え装置10を配置するが、既設上部構造50の両端部の撤去支承部50Yは、直下に既設橋台82が存在するため、橋梁架け替え装置10を用いての撤去が難しい一方、橋梁100に接続する道路上からアクセスできるので、橋梁架け替え装置10を用いなくても撤去することは容易である。したがって、本ステップa2では、各径間に1つずつ橋梁架け替え装置10を配置するとともに、橋梁100に接続する道路上からアクセスして、橋梁架け替え装置10を用いずに既設上部構造50の両端部の撤去支承部50Yを撤去する。撤去ブロック50Xは、撤去支承部50Yの部位および既設橋脚80上方の部位以外の既設上部構造50の部位であり、橋梁架け替え装置10を用いて撤去を行う。
(ステップa3)
本ステップa3および次のステップa4では、既設上部構造50の撤去ブロック50Xの撤去を行うが、本ステップa3では、図11に示すように、既設橋脚80のうちの既設橋脚P2、P4、P6に隣接する径間のうち、既設橋脚P2、P4、P6それぞれから近い側の半分の径間について、撤去ブロック50Xの撤去を行う。撤去ブロック50Xの撤去では、建設時の架設の順番とは逆の順番で撤去を進めるので、径間中央部に近い方から順に撤去ブロック50Xの撤去を進める。既設橋脚P2に隣接する径間について言えば、P1-P2径間の中央部およびP2-P3径間の中央部から既設橋脚P2に向かう方向に撤去ブロック50Xの撤去を進め、既設橋脚P4に隣接する径間について言えば、P3-P4径間の中央部およびP4-P5径間の中央部から既設橋脚P4に向かう方向に撤去ブロック50Xの撤去を進め、既設橋脚P6に隣接する径間について言えば、P5-P6径間の中央部およびP6-P7径間の中央部から既設橋脚P6に向かう方向に撤去ブロック50Xの撤去を進める。ただし、新設上部構造60を支持する支保工74を支持している既設上部構造50の部位(既設橋脚80の上方に位置する既設上部構造50の部位)は、既設橋脚80上に残しておく。
(ステップa4)
本ステップa4では、図12に示すように、既設橋脚80のうちの既設橋脚P3、P5に隣接する径間のうち、既設橋脚P3、P5それぞれから近い側の半分の径間について、撤去ブロック50Xの撤去を行い、既設橋脚P1に隣接する径間のうち、P1-P2径間のP1側の半分の径間およびA1-P1径間について、撤去ブロック50Xの撤去を行い、既設橋脚P7に隣接する径間のうち、P6-P7径間のP7側の半分の径間およびA2-P7径間について、撤去ブロック50Xの撤去を行う。撤去ブロック50Xの撤去では、前記ステップa3と同様に、建設時の架設の順番とは逆の順番で撤去を進める。既設橋脚P1に隣接する径間について言えば、P1-P2径間の中央部から既設橋脚P1に向かう方向および既設橋台A1に近い側から既設橋脚P1に向かう方向に撤去ブロック50Xの撤去を進め、既設橋脚P3に隣接する径間について言えば、P2-P3径間の中央部およびP3-P4径間の中央部から既設橋脚P3に向かう方向に撤去ブロック50Xの撤去を進め、既設橋脚P5に隣接する径間について言えば、P4-P5径間の中央部およびP5-P6径間の中央部から既設橋脚P5に向かう方向に撤去ブロック50Xの撤去を進め、既設橋脚P7に隣接する径間について言えば、P6-P7径間の中央部から既設橋脚P7に向かう方向および既設橋台A2に近い側から既設橋脚P7に向かう方向に撤去ブロック50Xの撤去を進める。ただし、新設上部構造60を支持する支保工74を支持している既設上部構造50の部位(既設橋脚80の上方に位置する既設上部構造50の部位)は、既設橋脚80上に残しておく。
(ステップa5)
本ステップa5では、既設橋脚80上に残しておいた既設上部構造50の部位を撤去して、図13に示すように、既設橋脚80および既設橋台82上に新設上部構造60をジャッキダウンする。具体的なジャッキダウンの方法例については後述する。
(2-b)既設上部構造50のフランジ部(撤去ブロック50A)を撤去する際の具体的な手順
(ステップb1)
撤去ブロック50Aの既設上部構造50からの切り出し作業を行う前に、図14に示すように、連結桁26を撤去ブロック50Aの上面に固定し、固定した連結桁26に、下部10t手動チェーンブロック22の下部に吊り下げられた下部吊り桁28をボルトで連結して、撤去ブロック50Aへの玉掛けを行う。切り出し時の撤去ブロック50Aの落下を確実に防止するために、下部10t手動チェーンブロック22による撤去ブロック50Aへの玉掛けがなされた状態で、撤去ブロック50Aの切り出しを行う。下部吊り桁28の長手方向は橋軸方向であり、連結桁26の長手方向は橋軸直角方向である。連結桁26には例えばツーウェブタイプの鋼材を用いることができ、この場合、連結桁26の撤去ブロック50Aの上面への固定は、例えば棒状鋼材を撤去ブロック50Aの厚さ方向および連結桁26の高さ方向に貫通させて、撤去ブロック50Aの下面と連結桁26の上面において当該棒状鋼材をナット等で固定することにより行うことができる。
(ステップb2)
前記ステップb1の撤去ブロック50Aの切り出し作業が完了したら、図15に示すように、連結桁26および下部吊り桁28を介して、下部10t手動チェーンブロック22により撤去ブロック50Aを所定の高さ位置(新設上部構造60の橋軸直角方向外側に横移動させる際に他の部材等と干渉しない高さ位置)まで吊り上げる。
(ステップb3)
前記ステップb2で下部10t手動チェーンブロック22により撤去ブロック50Aを所定の高さ位置まで吊り上げた後、図16に示すように、下部トロリ24を新設上部構造60の橋軸直角方向外側に横移動させて、撤去ブロック50Aを、新設上部構造60の橋軸直角方向外側の地点である、上部15t電動チェーンブロック32の直下まで横移動させる。
(ステップb4)
図17に示すように、上部トロリ36を新設上部構造60の橋軸直角方向外側の地点に位置する上部15t電動チェーンブロック32付近まで横移動させる。2本の上部トロリ用レール30B2それぞれに2つずつ配置された上部トロリ36のうちの片方ずつは上部15t電動チェーンブロック32よりも、橋軸直角方向外側の地点まで横移動させる。
(ステップb5)
図18に示すように、上部15t電動チェーンブロック32の下端部のフック32Aを撤去ブロック50Aの上面付近まで下降させ、下降させたフック32Aに連結された連結具32Bを、撤去ブロック50Aの上面に固定された連結桁26に係合させ、上部15t電動チェーンブロック32による撤去ブロック50Aへの玉掛けをする。
(ステップb6)
撤去ブロック50Aの上面に固定された連結桁26にボルトで連結されていた下部吊り桁28から該ボルトを取り外し、下部10t手動チェーンブロック22の撤去ブロック50Aへの玉掛けを解体して、図19に示すように、下部10t手動チェーンブロック22から上部15t電動チェーンブロック32に吊り替えを行う。その後、下部トロリ24を、撤去ブロック50Aに対して左右に逃がし、次のステップb7で吊り上げる撤去ブロック50Aと干渉しないようにする。
(ステップb7)
図20に示すように、上部15t電動チェーンブロック32で撤去ブロック50Aを新設上部構造60よりも上方の所定の高さ位置まで吊り上げる。
(ステップb8)
上部10t手動チェーンブロック34の下部に吊り下げられた上部吊り桁38を、図21に示すように、撤去ブロック50Aの上面に固定された連結桁26にボルトで連結させて、上部10t手動チェーンブロック34による撤去ブロック50Aへの玉掛けを行う。
(ステップb9)
上部15t電動チェーンブロック32の下端部のフック32Aに連結された連結具32Bと連結桁26との係合を解除し、図22に示すように、撤去ブロック50Aを上部15t電動チェーンブロック32から上部10t手動チェーンブロック34に吊り替える。この吊り替え作業の過程で、撤去ブロック50Aを上部10t手動チェーンブロック34により所定の高さ位置まで吊り上げて、撤去ブロック50Aを新設上部構造60の上方(台車64の上方)に横移動させても、撤去ブロック50Aが他の部材等と干渉しないようにする。
(ステップb10)
図23に示すように、上部トロリ36を片持ち張出部30B1から本体部30Aの中央部へと横移動させて、撤去ブロック50Aを新設上部構造60上の台車64の上方に横移動させる。
(ステップb11)
図24に示すように、上部10t手動チェーンブロック34により撤去ブロック50Aを下降させて、撤去ブロック50Aを台車64に載置する。そして、撤去ブロック50Aの上面に固定された連結桁26にボルトで連結されていた上部吊り桁38から該ボルトを取り外し、上部10t手動チェーンブロック34の撤去ブロック50Aへの玉掛けを解体する。その後、撤去ブロック50Aが載置された台車64を新設上部構造60上のレール62に沿って移動させて、撤去ブロック50Aを外部に搬出する。
(2-c)既設上部構造50のウェブ部(撤去ブロック50B)を撤去する際の具体的な手順
(ステップc1)
撤去ブロック50Bの既設上部構造50からの切り出し作業を行う前に、図25に示すように、連結桁26を撤去ブロック50Bの上面に貫通棒状鋼材およびナットで固定し、固定した連結桁26に、下部10t手動チェーンブロック22の下部に吊り下げられた下部吊り桁28をボルトで連結して、撤去ブロック50Bへの玉掛けを行う。切り出し時の撤去ブロック50Bの落下を確実に防止するために、下部10t手動チェーンブロック22による撤去ブロック50Bへの玉掛けがなされた状態で、撤去ブロック50Bの切り出しを行う。下部吊り桁28の長手方向は橋軸方向であり、連結桁26の長手方向は橋軸直角方向である。
(ステップc2)
前記ステップc1で撤去ブロック50Bを既設上部構造50から切り出した後、図26に示すように、下部トロリ24を新設上部構造60の橋軸直角方向外側に横移動させて、撤去ブロック50Bを、新設上部構造60の橋軸直角方向外側の地点である、上部15t電動チェーンブロック32の直下まで横移動させる。
(ステップc3)
図27に示すように、上部トロリ36を新設上部構造60の橋軸直角方向外側の地点に位置する上部15t電動チェーンブロック32側へ横移動させる。2本の上部トロリ用レール30B2それぞれに2つずつ配置された上部トロリ36のうちの片方ずつは上部15t電動チェーンブロック32とクレビスジャッキ40との間の地点に配置する。
(ステップc4)
図28に示すように、上部15t電動チェーンブロック32のフック32Aを撤去ブロック50Bの上面付近の位置まで下降させ、下降させたフック32Aに連結された連結具32Bを、撤去ブロック50Bの上面に固定された連結桁26に係合させ、玉掛けをする。
(ステップc5)
撤去ブロック50Bの上面に固定された連結桁26にボルトで連結されていた下部吊り桁28から該ボルトを取り外し、下部10t手動チェーンブロック22の撤去ブロック50Bへの玉掛けを解体して、図29に示すように、下部10t手動チェーンブロック22から上部15t電動チェーンブロック32に吊り替えを行う。その後、下部トロリ24を、撤去ブロック50Bに対して左右に逃がし、次のステップc6で吊り上げる撤去ブロック50Bと干渉しないようにする。
(ステップc6)
図30に示すように、上部15t電動チェーンブロック32で撤去ブロック50Bを新設上部構造60よりも上方の所定の高さ位置まで吊り上げる。
(ステップc7)
前記ステップc6で新設上部構造60よりも上方の所定の高さ位置まで撤去ブロック50Bを吊り上げた後、吊り上げた撤去ブロック50Bの下部に、図31に示すように、連結具50B1をアンカーボルトで取り付け、取り付けた連結具50B1にクレビスジャッキ40の下端部を係合させる。
(ステップc8)
クレビスジャッキ40を収縮させるとともに、それに合わせて上部15t電動チェーンブロック32の下端部のフック32Aを下降させ、図32に示すように、撤去ブロック50Bを横倒しにする。
(ステップc9)
上部10t手動チェーンブロック34の下端部に吊り下げられた上部吊り桁38を、図33に示すように、前記ステップc8で横倒しにした撤去ブロック50Bのウェブ部の上面(図33の状態における上面)に、アンカーボルトで取り付け、上部10t手動チェーンブロック34による撤去ブロック50Bへの玉掛けを行う。
(ステップc10)
上部15t電動チェーンブロック32の下端部のフック32Aに連結された連結具32Bと連結桁26との係合を解除して、上部15t電動チェーンブロック32による撤去ブロック50Bへの玉掛けを解体するとともに、クレビスジャッキ40の下端部と連結具50B1との係合を解除して、図34に示すように、撤去ブロック50Bを上部15t電動チェーンブロック32から上部10t手動チェーンブロック34に吊り替える。この吊り替え作業の過程で、撤去ブロック50Bを上部10t手動チェーンブロック34により所定の高さ位置まで吊り下げて、撤去ブロック50Bを新設上部構造60の上方(台車64の上方)に横移動させても、撤去ブロック50Bが他の部材等と干渉しないようにする。
(ステップc11)
図35に示すように、上部トロリ36を片持ち張出部30B1から本体部30Aの中央部へと横移動させて、撤去ブロック50Bを新設上部構造60上の台車64の上方に横移動させる。
(ステップc12)
図36に示すように、上部10t手動チェーンブロック34により撤去ブロック50Bを下降させて、撤去ブロック50Bを台車64に載置する。そして、撤去ブロック50Bのウェブ部の上面に固定された上部吊り桁38を取り外し、上部10t手動チェーンブロック34の撤去ブロック50Bへの玉掛けを解体する。その後、撤去ブロック50Bが載置された台車64を新設上部構造60上のレール62に沿って移動させて、撤去ブロック50Bを外部に搬出する。
(2-d)既設橋脚80上の既設上部構造50を撤去する際の具体的な手順
図9~図13に示すように、新設上部構造60は8径間連続箱桁であり、桁長が長くなっているため、長手方向の両端部に連結された仮設桁70の下方に支保工72を設けているだけでなく、既設上部構造50と新設上部構造60の間の空間のうち、既設橋脚80の上方の空間に支保工74を設けており、新設上部構造60は、支保工72、74および仮設桁70を介して既設上部構造50の上方に仮設されている。このため、既設橋脚80上の既設上部構造50の部位は、支保工74に新設上部構造60の荷重を負担させたままの状態で撤去するか、支保工74が負担していた新設上部構造60の荷重を何らかの方法で肩代わりして、支保工74を撤去してから既設橋脚80上の既設上部構造50の部位を撤去する必要がある。ここでは、支保工74に新設上部構造60の荷重を負担させたままの状態で、既設橋脚80上の既設上部構造50の部位を撤去する方法について、図37~図42を用いて説明する。図37~図42は、前記の撤去の際の工程の具体的な工程を模式的に示す側面図(既設橋脚80の上方の領域を橋軸直角方向から見た側面図)である。図37~図42に示すように、支保工74は、サンドル74Aの下方にジャッキ(第1ジャッキ74B、第2ジャッキ74C)が配置されて構成されている。また、図37~図42においては、支保工74のジャッキとして、第1ジャッキ74Bおよび第2ジャッキ74Cを1つずつ記載しているが、通常の場合、第1ジャッキ74Bおよび第2ジャッキ74Cはどちらも、既設上部構造50の上面に橋軸直角方向に隣り合うように複数配置されており、具体的に言えば、図37~図42において、既設橋脚80の左側の径間に近い側の既設上部構造50の上面には第1ジャッキ74Bが橋軸直角方向に隣り合うように複数配置されており、既設橋脚80の右側の径間に近い側の既設上部構造50の上面には第2ジャッキ74Cが橋軸直角方向に隣り合うように複数配置されている。なお、新設上部構造60が単径間のみを架け渡す単純桁の場合は、以下に説明する撤去方法は行う必要はない。また、連続桁であっても桁長が短く、仮設された新設上部構造60が、既設橋脚80の上方の既設上部構造50上に配置された支保工74から支持を受けることが不要な場合には、以下に説明する撤去方法は行う必要はなく、既設橋脚80の上方の既設上部構造50の部位であっても、本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10を用いて撤去可能である。ただし、この場合、下方設備部20の足場部20Bが既設橋脚80と干渉しないように足場部20Bの一部を解体して、既設橋脚80の上方に橋梁架け替え装置10を配置した後、足場部20Bを既設橋脚80と干渉しないように組み立て直すことが必要になる場合がある。
(ステップd1)
図37に示すように、第1ジャッキ74Bを収縮させて、第2ジャッキ74Cのみで新設上部構造60を支持した状態で、既設橋脚80の左側の径間に近い側の既設上部構造50の上端部の半分の領域である第1はつり撤去部50C1をはつる。はつる高さ(第1はつり撤去部50C1の高さ)は、残り半分の領域(既設橋脚80の右側の径間に近い側の既設上部構造50の上端部の半分の領域である第2はつり撤去部50C2(図39参照))を撤去するときに、第1ジャッキ74Bを伸長させて支持できる高さを目安にする。第1はつり撤去部50C1をはつり撤去した後の状態を、図38に模式的に示す。
(ステップd2)
図39に示すように、第1ジャッキ74Bを伸長させて、第1ジャッキ74Bのみで新設上部構造60を支持した状態で、既設橋脚80の右側の径間に近い側の既設上部構造50の上端部の半分の領域である第2はつり撤去部50C2をはつる。第2はつり撤去部50C2をはつる際の支障とならないように、第2ジャッキ74Cは少し収縮させて、第2はつり撤去部50C2と第2ジャッキ74Cとの間に空間を設ける。第2はつり撤去部50C2をはつり撤去した後の状態を、図40に模式的に示す。
(ステップd3)
図41に示すように、第1ジャッキ74Bを収縮させて新設上部構造60のジャッキダウンを行う。第1ジャッキ74Bを収縮させて新設上部構造60をジャッキダウンする前に、第2ジャッキ74Cは前記ステップd2で収縮させた距離だけ伸長させておき、第1ジャッキ74Bを収縮させることによるジャッキダウン距離zが、第1はつり撤去部50C1および第2はつり撤去部50C2の高さと同程度となるようにする。なお、本ステップd3で新設上部構造60のジャッキダウンを行う前に、新設上部構造60の長手方向両端部に連結した仮設桁70および仮設桁70の下方に設けた支保工72を撤去する。
(ステップd4)
図42に示すように、第1ジャッキ74Bを収縮させて、第2ジャッキ74Cのみで新設上部構造60を支持した状態で、既設橋脚80の左側の径間に近い側の既設上部構造50の上端部の半分の領域である第3はつり撤去部50C3をはつる。本ステップd4での作業は、前記ステップd1での作業と同様であり、以降、前記ステップd1~d3の作業と同様の作業を繰り返すことにより、支保工74に新設上部構造60の荷重を負担させたままの状態で、既設橋脚80上の既設上部構造50を撤去することができる。
図37~図42に示すように、新設上部構造60の既設橋脚80上方の部位の下面には所定の位置に支承60Aを予め取り付けており、既設橋脚80上の既設上部構造50の撤去を完了させてジャッキダウンを行うことで、既設橋脚80上に新設上部構造60を据え付けることができる。
(3)作用効果
本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10を用いての橋梁上部構造の架け替え及び本発明の実施形態に係る橋梁架け替え工法では、新設上部構造60の上面側で撤去ブロック50A、50Bの外部への運搬および搬出を行うので、既設上部構造50と新設上部構造60との間の空間高さを抑制することができ、新設上部構造60を仮支持する高さを抑制することができる。
また、新設上部構造60の上面側で撤去ブロック50A、50Bの外部への運搬および搬出を行うので、必要に応じて新設上部構造60で既設上部構造50を吊り支持することが行いやすく、撤去途中段階の既設上部構造50の安全性を向上させることができる。
また、新設上部構造60の上面側で撤去ブロック50A、50Bの外部への運搬および搬出を行うので、新設上部構造60の幅が既設上部構造50の幅よりも広くなく既設上部構造50の幅と同程度の場合であっても、撤去ブロック50A、50Bを外部に搬出する際の作業性は低下しない。
また、本実施形態に係る橋梁架け替え装置10は、既設上部構造50の撤去の進展に合わせて新設上部構造60の長手方向に沿って移動可能であり、既設上部構造50から撤去ブロック50A、50Bを切り出す際に用いる足場部20Bもそれに合わせて移動するので、足場を設ける領域を小さくすることができる。
また、レール62は新設上部構造60の上面に配置されているので、本発明の実施形態に係る橋梁架け替え装置10を用いて既設上部構造50を新設上部構造60に架け替えた後のレール62の撤去を行いやすく、また、新設上部構造60の上面には床版が配置されるので、レール62を取り外した領域の防錆処理を軽減することができる。
10…橋梁架け替え装置
20…下方設備部
20A…下方天井部
20A1…下部トロリ用レール
20B…足場部
20C…柱部
20C1…固定具
22…下部10t手動チェーンブロック
24…下部トロリ
26…連結桁
28…下部吊り桁
30…上方設備部
30A…本体部
30A1…走行装置
30B…上方天井部
30B1…片持ち張出部
30B2…上部トロリ用レール
32…上部15t電動チェーンブロック
32A…フック
32B…連結具
34…上部10t手動チェーンブロック
36…上部トロリ
38…上部吊り桁
40…クレビスジャッキ
48…上下連結吊部材
50…既設上部構造
50A、50B、50X…撤去ブロック
50B1…連結具
50C1…第1はつり撤去部
50C2…第2はつり撤去部
50C3…第3はつり撤去部
50Y…撤去支承部
60…新設上部構造
60A…支承
62…レール
64…台車
70…仮設桁
72、74…支保工
74A…サンドル
74B…第1ジャッキ
74C…第2ジャッキ
80、P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7…既設橋脚
82、A1、A2…既設橋台
100…橋梁
300…既設橋梁
310…既設上部構造
310A…撤去ブロック
310B…既設上部構造残部
312…既設橋台
314…仮設ベント
316…既設橋脚
316A…既設橋脚撤去相当部
320…新設橋梁
322…新設上部構造
330…接続機構
332…第1接続手段
334…第2接続手段
334A…上側吊ロッド
334B…下側吊ロッド
336…吊桁
338…ジャッキ
350…搬出台車
z…ジャッキダウン距離

Claims (15)

  1. 橋梁の撤去対象の既設上部構造の上方に、該既設上部構造の延びる方向に沿って、架け替えのための新設上部構造が仮設された状態において用いられる橋梁架け替え装置であって、
    前記新設上部構造の下方に位置して、前記新設上部構造に支持される下方設備部と、
    前記新設上部構造の上方に位置して、前記新設上部構造に支持される上方設備部と、
    を有してなり、
    前記下方設備部は、前記既設上部構造から切断分離して撤去する撤去ブロックを、前記新設上部構造の橋軸直角方向外側に移動させる第1の横移動手段を備えており、
    前記上方設備部は、前記撤去ブロックを前記新設上部構造よりも上方の高さ位置に吊り上げる吊り上げ手段、および前記撤去ブロックを橋軸直角方向に移動させて前記新設上部構造の上方に移動させる第2の横移動手段を備えている、
    ことを特徴とする橋梁架け替え装置。
  2. 前記下方設備部は前記上方設備部に連結しており、前記下方設備部は前記上方設備部を介して前記新設上部構造に支持されることを特徴とする請求項1に記載の橋梁架け替え装置。
  3. 前記下方設備部は、前記既設上部構造から前記撤去ブロックを切断分離する際に、該撤去ブロックを吊り支持する吊り支持手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の橋梁架け替え装置。
  4. 前記下方設備部が備える前記第1の横移動手段は、前記撤去ブロックを吊り支持する機能を備えることを特徴とする請求項1に記載の橋梁架け替え装置。
  5. 前記上方設備部が備える前記第2の横移動手段は、前記撤去ブロックを吊り支持する機能を備えることを特徴とする請求項1に記載の橋梁架け替え装置。
  6. 前記上方設備部は、前記撤去ブロックを横倒しにする横倒し手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の橋梁架け替え装置。
  7. 前記上方設備部は、前記新設上部構造の延びる方向に沿って移動するための移動手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の橋梁架け替え装置。
  8. 前記撤去ブロックを、前記新設上部構造の延びる方向に沿って前記新設上部構造の上方の空間を移動させて撤去する移動撤去手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の橋梁架け替え装置。
  9. 前記移動撤去手段は、前記新設上部構造に設けられたレールと、該レールに沿って移動する台車を備えることを特徴とする請求項8に記載の橋梁架け替え装置。
  10. 前記下方設備部は、
    柱部と、
    該柱部の鉛直方向の高さ位置を変更可能に固定できる固定具と、
    を備え、前記既設上部構造から切断分離する前記撤去ブロックの高さに応じて、前記下方設備部内の空間高さを調整できるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の橋梁架け替え装置。
  11. 前記下方設備部は、足場を備えていることを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の橋梁架け替え装置。
  12. 橋梁の撤去対象の既設上部構造の上方に、該既設上部構造の延びる方向に沿って、新設上部構造を仮設する新設上部構造仮設工程と、
    前記撤去対象の既設上部構造を、撤去可能な大きさの撤去ブロックに切断する切断工程と、
    前記切断工程で切断した前記撤去ブロックを、前記新設上部構造よりも橋軸直角方向外側に移動させる第1の横移動工程と、
    前記第1の横移動工程で、前記新設上部構造よりも橋軸直角方向外側に移動させた前記撤去ブロックを、前記新設上部構造よりも上方の高さ位置に吊り上げる吊り上げ工程と、
    前記吊り上げ工程で前記新設上部構造よりも上方の高さ位置に吊り上げた前記撤去ブロックを、前記新設上部構造の上方に移動させる第2の横移動工程と、
    前記第2の横移動工程で前記新設上部構造の上方に移動させた前記撤去ブロックを、前記新設上部構造の延びる方向に沿って移動させて、前記新設上部構造の外部に搬出する搬出工程と、
    を有することを特徴とする橋梁架け替え工法。
  13. 前記新設上部構造仮設工程では、前記新設上部構造の部位のうち、前記新設上部構造の両端部および前記橋梁の既設橋脚の上方に位置する部位を、支保工で支持することを特徴とする請求項12に記載の橋梁架け替え工法。
  14. 前記吊り上げ工程で前記新設上部構造よりも上方の高さ位置に吊り上げた前記撤去ブロックを横倒しにする横倒し工程を、さらに有することを特徴とする請求項12に記載の橋梁架け替え工法。
  15. 前記搬出工程は、
    前記第2の横移動工程で前記新設上部構造の上方に移動させた前記撤去ブロックを、前記新設上部構造の延びる方向に沿って移動可能な台車上に載置する載置工程と、
    前記載置工程で前記撤去ブロックを載置した前記台車を、前記新設上部構造の延びる方向に沿って移動させる台車移動工程と、
    を有することを特徴とする請求項12~14のいずれかに記載の橋梁架け替え工法。
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