JP7457079B2 - 画像形成装置、情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法 - Google Patents

画像形成装置、情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法 Download PDF

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Description

この発明は、画像形成装置、情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法に関し、特にたとえば、白黒2値またはグレースケールの判定処理を実施するかどうかを判断する、画像形成装置、情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法に関する。
この種の背景技術の画像形成装置の一例が特許文献1に開示される。この特許文献1に開示されている技術では、利用者が原稿の読取を実行した後に、カラー設定を変更したい場合でも、再度原稿を読み取ることなく出力処理を行うことを可能にするため、カラー設定に拘らず、読み取られた原稿を表す原稿画像がカラーまたはモノクロかを判定する。さらに、モノクロと判定される場合には、グレースケールまたは白黒2値かを判定する。
特開2010-183456号
しかしながら、背景技術の画像形成装置では、出力条件により、判定結果のカラーが白黒2値またはグレースケールに固定される場合でも、白黒2値またはグレースケールの判定処理が実施されるので、画像形成装置に余計な処理負荷がかかる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、画像形成装置、情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法を提供することである。
また、この発明の他の目的は、余計な処理負荷がかかるのを回避できる、画像形成装置、情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法を提供することである。
第1の発明は、スキャン機能を備える画像形成装置であって、入力画像データがカラー画像またはモノクロ画像を判定するカラーモード判定手段、出力画像データの色情報をグレースケールまたは白黒2値に設定する色情報設定手段、および出力画像データのフォーマットを検出するフォーマット検出手段を備え、色情報設定手段は、画像形成装置が実行中の機能がスキャン機能であり、出力画像データの色情報がグレースケールまたは白黒2値に設定された状態の場合、カラーモード判定手段による判定は行わず、フォーマット検出手段によって検出されたフォーマットがJPEGフォーマットである場合に、出力画像データの色情報をグレースケールに設定し、出力画像データの色情報が自動設定に設定された状態の場合、カラーモード判定手段による判定に応じて出力画像データの色情報が設定され、フォーマット検出手段によって検出されたフォーマットがJPEGフォーマットである場合に、モノクロ判定処理を行わない、画像形成装置である。
第2の発明は、第1の発明に従属し、コピー機能をさらに備え、色情報設定手段は、画像形成装置が実行中の機能がコピー機能である場合に、出力画像データの色情報をグレースケールに設定する、画像形成装置である。
第3の発明は、第2の発明に従属し、プリント機能をさらに備え、色情報設定手段は、画像形成装置が実行中の機能が前記プリント機能である場合に、出力画像データの色情報をグレースケールに設定する、画像形成装置である。
第4の発明は、第3の発明に従属し、ファックス機能をさらに備え、色情報設定手段は、画像形成装置が実行中の機能がファックス機能である場合に、出力画像データの色情報を白黒2値に設定する、画像形成装置である。
第5の発明はスキャン機能を備える画像処理装置の情報処理方法であって、入力画像データがカラー画像またはモノクロ画像を判定するカラーモード判定ステップ、出力画像データの色情報をグレースケールまたは白黒2値に設定する色情報設定ステップ、および出力画像データのフォーマットを検出するフォーマット検出ステップを含み、色情報設定ステップでは、画像処理装置が実行中の機能がスキャン機能であり、出力画像データの色情報がグレースケールまたは白黒2値に設定された状態の場合、カラーモード判定ステップによる判定は行わず、フォーマット検出ステップによって検出されたフォーマットがJPEGフォーマットである場合に、出力画像データの色情報をグレースケールに設定し、出力画像データの色情報が自動設定に設定された状態の場合、カラーモード判定ステップによる判定に応じて出力画像データの色情報が設定され、フォーマット検出ステップによって検出されたフォーマットがJPEGフォーマットである場合に、モノクロ判定処理を行わない、情報処理方法である。
この発明によれば、余計な処理負荷がかかるのを回避できる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1は画像形成装置の電気的な構成を示すブロック図である。 図2は画像形成装置のディスプレイに表示される機能実行画面の一例を示す図である。 図3は画像形成装置のディスプレイに表示されるカラーモード設定画面の一例を示す図である。 図4(A)はグレースケール画像を示す図であり、図4(B)は白黒2値画像を示す図であり、図4(C)は正規化画像を示す図であり、図4(D)は差分画像を示す図である。 図5は図1に示す画像形成装置のRAMのメモリマップの一例を示す図である。 図6は判定テーブルの一例を示す図である。 図7は画像形成装置のCPUの制御処理の一例を示すフロー図である。 図8は画像形成装置のCPUの制御処理の他の一部の一例であって、図7に後続するフロー図である。 図9は画像形成装置のCPUのモノクロ判定処理の一例を示すフロー図である。 図10は情報処理システムの構成の一例を示す図である。
[第1実施例]
図1は、画像形成装置10の電気的な構成を示すブロック図である。図1に示すように、画像形成装置10は、CPU20を含み、CPU20は、バス22を介して、RAM24、タッチパネル制御回路26、表示制御回路28、画像形成部34、画像読取部36、有線通信部38、メディア通信部40およびファクス(以下、「FAX」と記載する)通信部42に接続される。また、画像形成装置10は、タッチパネル30およびディスプレイ32を含み、タッチパネル30はタッチパネル制御回路26に接続され、ディスプレイ32は表示制御回路28に接続される。
CPU20は、画像形成装置10の全体的な制御を司る。RAM24は、CPU20のワーク領域およびバッファ領域として用いられる。
タッチパネル制御回路26は、タッチパネル30に必要な電圧等を付与するとともに、タッチパネル30のタッチ有効範囲内でのタッチ操作またはタッチ入力を検出して、タッチ操作またはタッチ入力により指示された位置の座標データをCPU20に出力する。
タッチパネル30は、ディスプレイ32の表示面上に設けられる。なお、タッチパネル30としては、静電容量方式、電磁誘導方式、抵抗膜方式および赤外線方式等の任意のものを用いることができる。また、タッチパネル30とディスプレイ32を一体型にした、タッチパネルディスプレイが用いられてもよい。
表示制御回路28は、GPUおよびVRAMなどを含み、CPU20の指示の下、GPUは、RAM24に記憶された画像生成データ404b(図5参照)を用いてディスプレイ32に種々の画面を表示するための表示用画像データをVRAMに生成し、生成した表示画像データをディスプレイに32に出力する。
ディスプレイ32は、LCDまたはEL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどの汎用の表示装置である。
画像形成部34は、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置および定着装置等を備え、紙面上に乾式電子写真方式を用いて画像を形成する。紙面へ形成するための画像データには、画像読取部36で読取済みの画像データまたは外部の情報処理装置等から送られた画像データを用いる。また、記録媒体には、紙からなる記録用紙だけに限定されず、OHPフィルムなどの紙以外のシートも用いられる。
画像読取部36は、光源、複数のミラー、結像レンズおよびラインセンサ等を備える。この画像読取部36は、原稿表面から反射した反射光を複数のミラーによって結像レンズに導く。そして、結像レンズによって反射光をラインセンサの受光素子に結像させる。ラインセンサでは、受光素子に結像した反射光の輝度または色度が検出され、受光素子に結像した反射光の輝度または色度が検出され、原稿表面の画像に基づく読取画像データが生成されることで、画像データの入力を行う。また、ラインセンサにはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)やCCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。
有線通信部38は、LANなどのネットワークに接続するための有線通信回路を含み、ネットワーク上のコンピュータおよび通信端末と通信を行うためのインターフェイスである。一例として、有線通信部38は、Ethernet(登録商標)の通信規格に準拠した有線通信方式に基づき、データの送受信を行う。
メディア通信部40は、画像形成装置10に装着された各種のメディア(記憶媒体)と通信するための通信回路を含み、USBメモリなどの各種のメディアからデータを読み出したり、メディアにデータを書き込んだりするためのインターフェイスである。
FAX通信部42は、FAXモデムを備え、外部の公衆電話回線に接続される。FAXモデムは、画像形成装置10が公衆電話回線を介して外部装置とFAX通信するためのインターフェイスである。ただし、この明細書では、外部装置とは、FAXまたはFAX機能を備えるMFPなどの画像形成装置を意味する。
なお、画像形成装置10は、この第1実施例では、複写機能(コピー機能)、プリンタ機能、スキャン機能およびFAX機能などを有する複合機(MFP: Multifunction Peripheral)であるが、複写機(コピー機)、印刷装置(プリンタ)またはFAX等の他の画像
形成装置にも適用可能である。
また、図1に示す画像形成装置10の電気的な構成は、単なる一例であり、これに限定される必要はない。例えば、有線通信部38に代えて無線通信部が設けられてもよい。
第1実施例の画像形成装置10は、上述したように、コピー機能、プリント機能、スキャン機能およびFAX機能を備えており、これらの機能は、ユーザによる操作または外部からデータを受信することで選択的に実行される。
コピー機能では、画像読取部36が読み取った原稿から生成され、入力される画像データ(後述する「入力画像データ404d」に相当する)に所定の画像処理が施され、設定されたカラーモードに従って新たな画像データ(後述する、「出力画像データ404e」に相当する)が生成され、出力画像データ404eに基づく画像が用紙等の記録媒体に印刷される。
なお、所定の画像処理は、カラー・モノクロ変換処理、白黒2値画像またはグレースケール画像である階調数の異なる画像データへの変換処理のみならず、後述する白黒2値またはグレースケールの判定処理において実行される、解像度変更処理、平滑化処理、先鋭化処理、ガンマ補正などの階調変換処理を意味する。以下、この明細書において同じである。
FAX機能では、画像読取部36で原稿を読み取ることで得られる入力画像データ404dに所定の画像処理が施され、白黒2値で出力画像データ404eが生成され、FAX通信部42を介して外部装置へ送信される。また、FAX機能では、外部装置からFAX通信部42を介して受信された入力画像データ404dに所定の画像処理が施され、白黒2値で出力画像データ404eが生成され、出力画像データ404eに基づく画像が用紙等の記録媒体に印刷される。
スキャン機能では、画像読取部36で原稿を読み取ることで得られる入力画像データ404dに所定の画像処理が施され、設定されたフォーマットおよび設定されたカラーモードに従って出力画像データ404eが生成され、出力画像データ404eが画像形成装置10内のHDDなどの記憶媒体または有線通信部38を介してネットワーク上のコンピュータのHDDなどの記憶媒体に記憶されたり、出力画像データ404eが電子メールの形式で有線通信部38を介してネットワークに送信されたり、出力画像データ404eがメディア通信部40を介してUSBメモリ等のメディア(記憶媒体)に書き込まれたりする。
プリント機能では、ネットワーク上のコンピュータまたは通信端末から有線通信部38
を介して入力された入力画像データ、または、USBメモリ等のメディアから、メディア通信部40を介して読み込まれた入力画像データ404dに所定の画像処理が施され、設定されたカラーモードに従って出力画像データ404eが生成され、出力画像データ404eに基づく画像が用紙等の記録媒体に印刷される。
図2は、ディスプレイ32に表示される機能実行画面100の一例を示す図である。この機能実行画面100は、主にスキャン機能を実行するための画面であるが、画像データの送信先または出力先によっては原稿のスキャンを含む他の機能(たとえば、コピー機能、FAX機能)が実行される場合もある。
機能実行画面100には、指示画像102が表示され、この指示画像102の横には、表示領域104が設けられる。また、機能実行画面100では、指示画像102および表示領域104の下方に、アイコン106、アイコン108、アイコン110、アイコン112、アイコン114および116が設けられる。
指示画像102は、表示領域104に表示された出力先(送信先または保存先)に出力画像データ404eが出力(送信)されることを示す画像である。
表示領域104は、選択された出力画像データ404eの送信先または保存先を表示するための領域である。図2に示す例では、「USBメモリ」の文字が表示領域104に表示される。
アイコン106は、機能実行画面100で設定された内容を初期の状態に戻すために設けられる。アイコン108は、スキャン機能を実行(または開始)するために設けられる。
アイコン110は、画像読取部36が読み取る原稿の種類を設定または選択するために設けられる。原稿の種類としては、文字および画像を含む原稿、文字のみの原稿、画像のみの原稿などが該当する。図2に示す例では、原稿の種類として、「文字」が選択されている。
アイコン112は、出力画像データ404eの出力方法を選択するために設けられる。図2に示す例では、出力方法として、「メディア出力」が選択されている。
アイコン114は、出力画像データ404eのフォーマットを選択するために設けられる。画像のフォーマットとしては、JPEG、PDFまたはBMPなどを選択または設定することができる。図2に示す例では、フォーマットとして、「PDF」が選択されている。
アイコン116は、カラーモードを選択するために設けられる。この第1実施例では、カラーモードは、出力画像データ404eについての色情報を意味し、具体的には、色情報として、カラー、モノクロまたは自動設定を設定可能である。ただし、モノクロ画像は、白黒2値画像およびグレースケール画像を含む。
図示は省略するが、アイコン110がタッチされると、原稿の種類を選択するための画面またはプルダウンメニューが表示され、ユーザによって原稿の種類が選択される。また、アイコン112がタッチされると、出力方法を選択するための画面またはプルダウンメニューが表示され、ユーザによって出力方法が選択される。さらに、アイコン114がタッチされると、フォーマットを選択するための画面またはプルダウンメニューが表示され、ユーザによって出力画像データ404eのフォーマットが選択される。
アイコン116がタッチされると、図3に示すようなカラーモード設定画面120が表示される。このカラーモード設定画面120は、出力画像データ404eのカラーモードを設定または選択するための画面である。
図3に示すように、カラーモード設定画面120には、アイコン122、アイコン124、アイコン126、アイコン128、アイコン130およびアイコン132が設けられる。
アイコン122は、前画面(ここでは、機能実行画面100)をディスプレイ32に表示するために設けられる。アイコン124は、カラーモードとしてモノクロを設定するために設けられる。カラーモードとしてモノクロが設定された場合には、入力画像データ404dを白黒2値またはグレースケールで出力することを判定するための処理(以下、「モノクロ判定処理」と記載する)が実行される。
アイコン126は、カラーモードを自動で設定するために設けられる。カラーモードとして自動設定が設定された場合には、入力画像データ404dに対して、カラー画像またはモノクロ画像を判定するためのACS(Auto color selection)判定の処理が実行される。ACS判定の処理によって、入力画像データ404dがモノクロ画像であることが判定されると、入力画像データ404dについてモノクロ判定処理が実行される。
なお、ACS判定の処理は、既に周知であり、本願発明の本質的な内容では無いため、その詳細な説明は省略する。
アイコン128は、カラーモードとしてフルカラーを設定するために設けられる。アイコン130は、カラーモードとして白黒2値を設定するために設けられる。アイコン132は、カラーモードとしてグレースケールを設定するために設けられる。
このカラーモード設定画面120において、アイコン124がユーザによってタッチまたは選択されると、カラーモードとして、モノクロが設定される。この場合には、図2の機能実行画面100において、アイコン108がタッチされると、画像読取部36によって読み取られた原稿から入力画像データ404dが生成され、生成された入力画像データ404dに所定の画像処理が施され、出力画像データ404eが生成される。ただし、上記のように、カラーモードがモノクロに設定されている場合には、入力画像データ404dに対してモノクロ判定処理が実行され、白黒2値画像またはグレースケールで出力することが判定される。ただし、出力画像データ404eは、表示領域104に表示された送信先または保存先に出力される。以下、出力画像データ404eを出力する場合について同じである。
また、カラーモード設定画面120において、アイコン126がユーザによってタッチまたは選択されると、カラーモードとして、自動設定が設定される。この場合には、図2の機能実行画面100において、アイコン108がタッチされると、画像読取部36によって読み取られた原稿から入力画像データ404dが生成され、生成された入力画像データ404dに所定の画像処理が施され、出力画像データ404eが生成される。ただし、上記のように、カラーモードが自動設定に設定されている場合には、入力画像データ404dに対してACS判定の処理が実行される。
ACS判定の処理によって、入力画像データ404dがカラー画像であることが判定されると、所定の画像処理によってフルカラーの出力画像データ404eが生成および出力される。
一方、ACS判定の処理によって、入力画像データ404dがモノクロ画像であることが判定されると、入力画像データ404dについてモノクロ判定処理が実行される。モノクロ判定処理が実行されると、判定結果に従う所定の画像処理によって出力画像データ404eが生成および出力される。
さらに、カラーモード設定画面120において、アイコン128、130または132がユーザによってタッチまたは選択されると、カラーモードとして、フルカラー、白黒2値またはグレースケールが設定される。この場合には、図2の機能実行画面100において、アイコン108がタッチされると、画像読取部36によって読み取られた原稿から入力画像データ404dが生成され、生成された入力画像データ404dに所定の画像処理が施され、出力画像データ404eが生成される。ただし、上記のように、カラーモードがフルカラー、白黒2値またはグレースケールに設定されている場合には、ACS判定の処理およびモノクロ判定処理は実行されないで、設定されたカラーモードで出力画像データ404eが生成および出力される。
ここで、この第1実施例のモノクロ判定処理について説明する。入力画像データ404dに対して、モノクロ判定処理が実行される場合には、入力画像データ404dから、適正な階調数を設定するために適する画像データ、つまり、白黒2値またはグレースケールを判定するのに適するグレースケール画像データまたは白黒2値画像データが生成される。このため、入力画像データ404dに対して画像処理(前処理)による補正が行われる。以下、入力画像データ404dからグレースケール画像データを生成する画像処理を第1前処理と記載し、入力画像データ404dから白黒2値画像データを生成する画像処理を第2前処理と記載する。
なお、前処理では、解像度の変換処理、コントラストの調整処理および平滑化処理などの階調変換処理、カラー・モノクロ変換処理、2値化処理および多値化処理などの階調数の異なる画像への変換処理が実行される。また、詳細な説明は省略するが、解像度の変換処理には、二アレストネイバー法およびバイリニア法等が用いられ、コントラストの調整処理には、ガンマ補正が用いられ、平滑化処理には、空間フィルタによる平滑化等が用いられる。さらに、階調数の異なる画像への変換方法には、単純閾値処理および誤差拡散法等が用いられる。
また、第1および第2前処理は、白黒2値またはグレースケールを判定するのに適する画像を生成するため、入力画像データ404dの適正度高いと、前処理に含まれる全ての処理または一部の処理を省略することが可能である。
第1前処理が実行されると、図4(A)に示すような各画素が0~255の階調数で示されるグレースケール画像データが生成される。図4(A)では、簡単のために、5画素×4画素分のグレースケール画像を示す。このことは、図4(B)の白黒2値画像および図4(C)の差分画像についても同じである。ただし、図4(A)~図4(C)は、すべて入力画像データ404dの同じ画素位置に対応する画像である。
次に、入力画像データ404dに対して、第2前処理を実施して、グレースケール画像データと同じ画素数の画像データすなわち白黒2値画像データを生成する。第2前処理では、グレースケール画像データの複製を用いて、当該グレースケール画像データの各画素において、階調値が所定の閾値以上であるかどうか判定する。そして、各画素において、階調値が所定の閾値以上であれば、該当する画素の階調値を1(白)に設定し、階調値が閾値未満であれば0(黒)に設定することにより、図4(B)に示すような白黒2値画像データが生成される。つまり、グレースケール画像データが白黒2値画像データに変換さ
れる。
グレースケール画像データおよび白黒2値画像データが生成されると、これらの差分画像データが生成される。ただし、グレースケール画像データと白黒2値画像データでは、階調値の範囲が異なるため、白黒2値画像データが正規化される。具体的には、全画素の階調値にグレースケール画像データの最大階調値「255」が掛け算される。したがって、図4(C)に示すような正規化された白黒2値画像データ(以下、「正規化画像データ」と記載する)が生成される。
グレースケール画像データと正規化画像データを用いて差分画像データが生成される。同じ画素位置における階調値の差分値の絶対値が算出され、図4(D)に示すように、各画素に差分値の絶対値が記載された差分データが生成される。
ここで、各々の階調値の差分値は、例えば3値以上の画素値を有する画像から2値の画像を生成した場合の階調値の変化の度合い、すなわち、白黒2値画像を生成した場合の情報損失の大きさを定量的に表した特徴量である。以下では、この特徴量を情報損失評価値と記載することにする。
なお、差分値自体は、正負の値を取り得るため、2値化により白画素になることによる情報損失と、2値化により黒画素となることによる情報損失とが、異なる性質の情報損失として考慮されるが、この第1実施例では、情報損失の大きさのみを考慮するようにするため、差分値の絶対値を情報損失評価値としてある。
上述したように、差分画像データはグレースケール画像データと正規化画像データとの間で、対応する位置の画素同士の差分値に基づいて生成された画像データである。このため、差分画像の特定の部分では差分値(情報損失評価値)の大きさが大きく(つまり情報損失が大きく)、別の部分では差分値(情報損失評価値)の大きさが小さい(つまり情報損失が小さい)場合がある。このような場合であっても、画像全体の情報損失の大きさを情報損失評価値および統計量の双方に基づいて、総合的に評価することにより、適正な出力階調数を設定することができる。
一般的に、情報損失が大きい場合には、全体として差分画像データの階調値である差分値の絶対値として表された情報損失評価値は大きくなる傾向がある。このため、統計量として、階調値の総合的な大きさを反映した統計値を用いることができる。具体的には、差分画像データ全体の各画素の階調値の総和(合計値)、平均値、中央値などを統計値として用いることができる。
また、情報損失が大きい場合には、全体として階調値である差分値または差分値のばらつきとして表された情報損失評価値が大きくなる傾向がある。この理由は、情報損失が小さい場合には、各画素の階調値である差分値の絶対値がほぼ全ての画素で0に近い値となり、ばらつきが小さくなるのに対して、情報損失が大きい場合には、0以外の値を有する画素が多く含まれるため、ばらつきが大きくなるためである。このため、統計量として階調値のばらつきの大きさを反映した統計値を用いることができる。具体的には、差分画像データ全体の各画素の階調値の分散値、標準偏差値、エントロピー値などを用いることができる。
統計量(統計値)が算出されると、当該統計量に基づき、入力画像データ404dを白黒2値またはグレースケールで出力するのが適切であるかが判定される。具体的には、算出した統計量が予め設定しておいた基準値以上であれば、入力画像データ404dをグレースケールで出力することが適切であると判定され、基準値以下であれば、入力画像デー
タ404dを白黒2値で出力することが適切であると判定される。
なお、上記のモノクロ判定処理は一例であり、他の方法により判定されてもよい。
なお、詳細な説明は省略するが、コピー機能およびFAX機能において、入力画像データ404dから出力画像データ404eを生成する場合についても同じである。ただし、コピー機能またはFAX機能では、出力画像データ404eは、機能実行画面100で指定された出力先に出力される。
また、詳細な説明は省略するが、プリント機能では、USBメモリ等のメディアが画像形成装置10に装着される場合には、ユーザによって設定されたカラーモードに従う出力画像データ404eが生成され、出力画像データ404eに対応する画像が記録媒体に印刷される。また、プリント機能では、ネットワーク上のコンピュータまたは通信端末からの入力画像データ404dを受信した場合には、当該入力画像データ404dと共に受信したカラーモードに従う出力画像データ404eが生成され、出力画像データ404eに対応する画像が記録媒体に印刷される。
このように、画像形成装置10では、通常、ユーザによってカラーモードがモノクロに設定された場合、および、ACS判定の処理の判定結果から入力画像データ404dに対応する画像がモノクロ画像であることが判定された場合には、モノクロ判定処理が実行される。
しかしながら、スキャン機能により生成される出力画像データ404eが所定のフォーマットに従う画像データである場合には、当該出力画像データ404eはグレースケールもしくは白黒2値で生成されることが予め決まっている場合がある。例えば、フォーマットがJPEGの場合、JPEGフォーマットで白黒2値画像データを生成することは出来ないため、出力画像データ404eはグレースケールで生成されることが決まっている。
また、実行中の機能が所定の機能の場合には、当該出力画像データ404eはグレースケールもしくは白黒2値で生成されることが予め決まっている場合がある。例えば、コピー機能またはプリント機能においては、カラーモードとしてモノクロが設定または判定された場合には、画質を優先し、出力画像データ404eはグレースケ―ルで生成されることが決まっている。さらに、FAX機能においては、通信時間を短くするため、ファイルサイズを優先し、出力画像データ404eは白黒2値で生成されることが決まっている。
したがって、この第1実施例では、出力画像データ404eのフォーマットが所定のフォーマットである場合、または、カラーモードとしてモノクロが設定または判定され、画像形成装置10が実行中の機能が所定の機能である場合には、モノクロ判定処理を実行せずに、カラーモードを自動的に設定するようにしてある。これにより、無駄な処理負荷がかかるのを回避するようにしてある。
図5は、図1に示す画像形成装置10のRAM24のメモリマップの一例を示す図である。図5に示すように、RAM24は、プログラム記憶領域402およびデータ記憶領域404を含む。また、RAM24のプログラム記憶領域402には、情報処理プログラムの一例として、画像形成装置10の制御プログラムが記憶され、情報処理プログラムは、通信プログラム402a、操作検出プログラム402b、画像生成プログラム402c、表示プログラム402d、画像読取プログラム402e、画像形成プログラム402f、入力画像判定プログラム402g、フォーマット判定プログラム402h、機能判定プログラム402iおよび出力画像データ生成プログラム402jを含む。
通信プログラム402aは、有線通信部38を制御し、ネットワーク上のコンピュータまたは通信端末とデータの送受信を行うためのプログラムである。また、通信プログラム402aは、メディア通信部40を制御し、画像形成装置10に接続されたメディアを検出し、当該メディアへのデータの書き込みおよび当該メディアからのデータの読み出しを行うためのプログラムである。さらに、通信プログラム402aは、FAX通信部42を制御して、公衆電話回線を介して通信可能に接続された外部装置とデータの送受信を行うためのプログラムである。
操作検出プログラム402bは、画像形成装置10の各操作部への操作に対応する操作データ404aを検出するためのプログラムである。具体的には、タッチパネル30がタッチされた場合には、CPU20は、操作検出プログラム402bに従って、タッチパネル30から出力されたタッチ座標データを操作データ404aとして取得して、データ記憶領域404に記憶する。また、ハードウェアのボタンないしキーが押圧または操作された場合には、CPU20は、操作検出プログラム402bに従って、ボタンないしキーの押圧または操作による操作データ404aを取得して、データ記憶領域404に記憶する。
画像生成プログラム402cは、後述する画像生成データ404bを用いて、ディスプレイ32に各種の表示画像(第1実施例では、上記の各画面100および120)を表示するための表示用画像データを生成するためのプログラムである。
表示プログラム402dは、画像生成プログラム402cに従って生成された表示用画像データに対応する表示画像をディスプレイ32に表示するためのプログラムである。
画像読取プログラム402eは、画像読取部36を制御して、読み取った原稿の画像に対応する入力画像データ404dを生成し、CPU20に与えるまたは入力するためのプログラムである。CPU20は、入力された入力画像データ404dをデータ記憶領域に記憶する。
画像形成プログラム402fは、画像形成部34を制御して、出力画像データ404eを用紙等の記録媒体に印刷するためのプログラムである。 入力画像判定プログラム402gは、入力画像データ404dに対して、ACS判定の処理または/およびモノクロ判定処理を実施するためのプログラムである。
フォーマット判定プログラム402hは、機能実行画面100において予めユーザによって設定される出力画像データ404eのフォーマットを判定するためのプログラムである。
機能判定プログラム402iは、画像形成装置10において、実行中の機能を判定するためのプログラムである。
出力画像データ生成プログラム402jは、入力画像データ404dから、設定されたフォーマットまたは/および設定または判定されたカラーモードに従う出力画像データ404eを生成するためのプログラムである。
図示は省略するが、プログラム記憶領域402には、コピー機能等に必要な他のプログラムなども記憶される。
データ記憶領域404には、操作データ404a、画像生成データ404b、判定テーブルデータ404c、入力画像データ404dおよび出力画像データ404eが記憶され
る。
操作データ404aは、操作検出プログラム402bに従って検出した操作データであり、時系列に従って記憶される。なお、操作データ404aは、CPU20の処理に使用された後に削除される。
画像生成データ404bは、ディスプレイ32に表示する表示画像に対応する表示用画像データを生成するためのポリゴンデータおよびテクスチャーデータ等を含むデータである。
判定テーブルデータ404cは、モノクロ判定処理を実行するかどうかを判定し、モノクロ判定処理を実行しない場合に、自動的にカラーモードを設定するための判定テーブル140についてのデータである。
図6に示すように、判定テーブル140では、機能の種類に対応して、フォーマットの種類、モノクロ判定処理の実行の有無およびカラーモードが記述される。この判定テーブル140は、上記のように、画像形成装置10が実行中の機能が第1の所定の機能であり、出力画像データ404eのフォーマットが所定のフォーマットである場合、または、カラーモードとしてモノクロが設定または判定され、画像形成装置10が実行中の機能が第1の所定の機能とは異なる第2の所定の機能である場合には、モノクロ判定処理を実行しないために、その実行の有無を記載するとともに、モノクロ判定処理を実行しない場合に、設定されるカラーモードが記載される。
具体的には、判定テーブル140によれば、機能の種類がコピー機能である場合には、モノクロ判定処理は実行されないで、カラーモードとしてグレースケールが設定される。また、判定テーブル140によれば、機能の種類がスキャン機能であり、フォーマットの種類がJPEGである場合には、モノクロ判定処理は実行されないで、カラーモードとしてグレースケールが設定される。さらに、判定テーブル140によれば、機能の種類がスキャン機能であり、フォーマットの種類がPDFまたはBMPである場合には、モノクロ判定処理が実行され、その判定結果に応じてカラーモードが設定される。さらにまた、判定テーブル140によれば、機能の種類がFAX機能である場合には、モノクロ判定処理は実行されないで、カラーモードとして白黒2値が設定される。また、判定テーブル140によれば、機能の種類がプリント機能である場合には、モノクロ判定処理は実行されないで、カラーモードとしてグレースケールが設定される。
ただし、判定テーブル140では、該当しない項目については、横棒を記載してある。
なお、この判定テーブルデータ404cは、画像形成装置10に内蔵されるHDD等の不揮発性メモリに記憶されており、画像形成装置10の起動時などの所定のタイミングで、不揮発性メモリから読み出されRAM24に記憶される。
入力画像データ404dは、CPU20に入力される画像データである。
出力画像データ404eは、出力画像データ生成プログラム402jにより生成される画像データである。
図示は省略するが、データ記憶領域404には、制御プログラムの実行に必要な他のデータが記憶され、また、制御プログラムの実行に必要なカウンタ(タイマ)およびフラグが設けられる。
図7および図8は、画像形成装置10のCPU20の制御処理の一例を示すフロー図である。たとえば、機能実行画面100においてアイコン108がユーザによってタッチされると、画像読取部36で原稿が読み取られ、入力画像データ404dが生成および入力される。また、ネットワーク上のコンピュータまたは通信端末から入力画像データ404dが入力される。さらに、外部装置から入力画像データ404dが入力される。入力画像データ404dが入力されると、CPU20は、制御処理を開始し、ステップS1で、入力画像データ404dを検出し、ステップS3で、入力画像データ404dをRAM24に記憶する。
なお、図示は省略するが、制御処理が開始される前に、ユーザは出力画像データ404eについてのカラーモードおよびフォーマットを設定することができる。
ステップS5では、カラーモードとして自動設定が設定されているかどうかを判断する。ステップS5において“NO”であれば、つまり、カラーモードとして自動設定が設定されてなければ、ステップS13へ進む。一方、ステップS5において“YES”であれば、つまり、カラーモードとして自動設定が設定されていれば、ステップS7で、ACS判定の処理を実行し、ステップS9へ進む。
ステップS9では、ACS判定の結果がモノクロ画像であるかどうかを判断する。ステップS9で“NO”であれば、つまり、ACS判定の結果がカラー画像であれば、ステップS11で、カラーモードとしてフルカラーを設定し、図8に示すステップS29へ進む。一方、ステップS9で“YES”であれば、つまり、ACS判定の結果がモノクロ画像であれば、図8に示すステップS17へ進む。
また、ステップS13では、カラーモードとしてモノクロが設定されているかどうかを判断する。ステップS13で“NO”であれば、つまり、カラーモードとしてモノクロが設定されてなければ、ステップS15で、ユーザによって設定されたカラーモードを設定して、ステップS29へ進む。この第1実施例では、CPU20は、ステップS15で、カラーモードとして、フルカラー、白黒2値またはグレースケールを設定する。ただし、ステップS15では、ユーザによってカラーモードが設定されていない場合には、デフォルトで設定されたカラーモードが設定される。
一方、ステップS13で“YES”であれば、つまり、カラーモードとしてモノクロが設定されていれば、図8に示すように、ステップS17で、実行中の機能がスキャン機能であるかどうかを判断する。ステップS17で“NO”であれば、つまり、実行中の機能がスキャン機能以外の機能(この第1実施例では、コピー機能、FAX機能、プリント機能)であれば、ステップS23へ進む。
一方、ステップS17で“YES”であれば、つまり、実行中の機能がスキャン機能であれば、ステップS19で、モノクロ判定処理を実行するかどうかを判断する。ここでは、CPU20は、機能実行画面100で設定されたフォーマットの種類を取得し、判定テーブルデータ404cを参照して、取得したフォーマットの種類に対応してモノクロ判定処理の実行の有無を判断する。つまり、CPU20は、設定されたフォーマットの種類が所定のフォーマット(第1実施例では、JPEG)であるかどうかを判断する。
ステップS19で“NO”であれば、つまり、モノクロ判定処理を実行しない場合には、ステップS23へ進む。一方、ステップS19で“YES”であれば、つまり、モノクロ判定処理を実行する場合には、ステップS21で、後述するモノクロ判定処理(図9参照)を実行して、ステップS29に進む。
ステップS23では、画像データを白黒2値で出力するかどうかを判断する。つまり、CPU20は、白黒2値画像の出力画像データ404eを生成するかどうかを判断する。ステップS23で“NO”であれば、つまり、画像データをグレースケールで出力する場合には、ステップS25で、カラーモードとしてグレースケールを設定し、ステップS29へ進む。
一方、ステップS23で“YES”であれば、つまり、画像データを白黒2値で出力する場合には、ステップS27で、カラーモードとして白黒2値を設定し、ステップS29へ進む。
ステップS29では、設定されたフォーマットまたは/および設定されたカラーモードで出力画像データ404eを生成し、ステップS31で、出力画像データ404eを、機能実行画面100で設定された出力先(送信先または保存先)に出力して、制御処理を終了する。
図9は、図8のステップS21に示したCPU20のモノクロ判定処理の一例を示すフロー図である。図9に示すように、CPU20は、モノクロ判定処理が開始すると、ステップS51で、入力画像データ404dに対して第1前処理を実行し、ステップS53で、グレースケール画像データを生成し、ステップS55で、生成したグレースケール画像データをRAM24へ記憶する。
続いて、ステップS57では、入力画像データ404dに対して第2前処理を実行し、ステップS59で、白黒2値画像データを生成し、ステップS61で、白黒2値画像データを正規化した正規化画像データを生成し、そして、ステップS63で、生成された正規化画像データをRAM24へ記憶する。
ステップS65では、グレースケール画像データおよび正規化画像データから差分画像データを生成し、ステップS67で、差分画像データ全体における画素の階調値の統計量を算出する。
そして、ステップS69では、統計量が基準値以上であるかどうかを判断する。ステップS69で“YES”であれば、つまり、統計量が基準値以上であれば、ステップS71で、カラーモードとしてグレースケールを設定し、モノクロ判定処理を終了して、図8の制御処理にリターンする。一方、ステップS69で“NO”であれば、つまり、統計量が基準値未満であれば、ステップS73で、カラーモードとして白黒2値を設定し、モノクロ判定処理を終了して、制御処理にリターンする。
第1実施例によれば、不要なモノクロ判定処理を省略するので、余計な処理負荷がかかるのを回避できる。
なお、第1実施例では、主としてスキャン機能を実行するための機能実行画面100が表示された場合についてのみ説明したが、これに限定される必要はにない。原稿をスキャンし、出力先に出力画像データ404eを出力するコピー機能およびFAX機能がユーザによって選択され、これらの機能についての実行画面が表示された場合についても同様である。
また、第1実施例では、プリント機能についても説明したが、プリント機能が実行される場合には、スキャンをする必要がない。したがって、プリント機能にのみ着目する場合には、画像読取部36は不要である。したがって、プリントするための出力画像データ404eを生成するときに、カラーモードとして自動設定が設定されている場合には、モノ
クロ判定処理は実行されずに、カラーモードすなわち出力画像データ404eの色情報としてグレースケールが設定される。
[第2実施例]
第2実施例は、第1実施例で示した画像形成装置10を備える情報処理システム50である。情報処理システム50は、画像処理サーバ54を含み、画像形成装置10は、ネットワーク52を介して画像処理サーバ54と通信可能に接続される。画像処理サーバ54は、汎用のサーバである。
第2実施例では、画像処理サーバ54が、第1実施例に示した制御処理の一部を実行するようにした以外は、第1実施例と同じである。
一例として、画像処理サーバ54は、図7および図8に示した制御処理におけるステップS5~S29を実行してもよい。かかる場合には、画像形成装置10は、制御処理におけるステップS5~S29の処理の実行を画像処理サーバ54に指示するとともに、入力画像データ404dを画像処理サーバ54に送信する。そして、画像形成装置10は、画像処理サーバ54で生成された出力画像データ404eを受信するようにすればよい。
また、他の実施例では、画像処理サーバは、モノクロ判定処理を実行するようにしてもよい。かかる場合には、画像形成装置10は、ステップS19で“YES”の場合に、入力画像データ404dを画像処理サーバ54に送信し、画像処理サーバ54からモノクロ判定処理の判定結果を受信するようにすればよい。
第2実施例においても、第1実施例と同様に、不要なモノクロ判定処理を省略するので
、余計な処理負荷がかかるのを回避できる。
また、第2実施例によれば、一部の制御処理を画像処理サーバ54が負担するので、画像形成装置10の処理を軽減することができる。
なお、この第2実施例では、画像処理サーバ54が一部の制御処理を常に負担するものとして説明したが、これに限定される必要はない。他の実施例では、画像形成装置10における処理負荷が大きい(たとえば、CPU20の使用率が70%を超える)場合にのみ、画像処理サーバ54が一部の制御処理を負担するようにしてもよい。
なお、上述の各実施例で示した具体的な数値および画面は一例であり、実際の製品において、適宜変更可能である。
また、上述の各実施例で示したフロー図は一例であり、同じ効果が得られる場合には、各ステップの順番は任意に変更可能である。
10 …画像形成装置
20 …CPU
24 …RAM
26 …タッチパネル制御回路
28 …表示制御回路
30 …タッチパネル
32 …ディスプレイ
34 …画像形成部
36 …画像読取部
38 …有線通信部
40 …メディア通信部
42 …FAX通信部
50 …情報処理システム
52 …ネットワーク
54 …画像処理サーバ

Claims (5)

  1. スキャン機能を備える画像形成装置であって、
    入力画像データがカラー画像またはモノクロ画像を判定するカラーモード判定手段、
    出力画像データの色情報をグレースケールまたは白黒2値に設定する色情報設定手段、および
    前記出力画像データのフォーマットを検出するフォーマット検出手段を備え、
    前記色情報設定手段は、前記画像形成装置が実行中の機能が前記スキャン機能であり、前記出力画像データの色情報がグレースケールまたは白黒2値に設定された状態の場合、前記カラーモード判定手段による判定は行わず、前記フォーマット検出手段によって検出されたフォーマットがJPEGフォーマットである場合に、前記出力画像データの色情報をグレースケールに設定し、前記出力画像データの色情報が自動設定に設定された状態の場合、前記カラーモード判定手段による判定に応じて出力画像データの色情報が設定され、前記フォーマット検出手段によって検出されたフォーマットがJPEGフォーマットである場合に、モノクロ判定処理を行わない、画像形成装置。
  2. コピー機能をさらに備え、
    前記色情報設定手段は、前記画像形成装置が実行中の機能が前記コピー機能である場合に、前記出力画像データの前記色情報をグレースケールに設定する、請求項1記載の画像形成装置。
  3. プリント機能をさらに備え、
    前記色情報設定手段は、前記画像形成装置が実行中の機能が前記プリント機能である場合に、前記出力画像データの前記色情報をグレースケールに設定する、請求項2記載の画像形成装置。
  4. ファックス機能をさらに備え、
    前記色情報設定手段は、前記画像形成装置が実行中の機能がファックス機能である場合に、前記出力画像データの前記色情報を白黒2値に設定する、請求項3記載の画像形成装置。
  5. スキャン機能を備える画像処理装置の情報処理方法であって、
    入力画像データがカラー画像またはモノクロ画像を判定するカラーモード判定ステップ、
    出力画像データの色情報をグレースケールまたは白黒2値に設定する色情報設定ステップ、および
    出力画像データのフォーマットを検出するフォーマット検出ステップを含み、
    前記色情報設定ステップでは、前記画像処理装置が実行中の機能が前記スキャン機能であり、前記出力画像データの色情報がグレースケールまたは白黒2値に設定された状態の場合、前記カラーモード判定ステップによる判定は行わず、前記フォーマット検出ステップによって検出されたフォーマットがJPEGフォーマットである場合に、前記出力画像データの色情報をグレースケールに設定し、前記出力画像データの色情報が自動設定に設定された状態の場合、前記カラーモード判定ステップによる判定に応じて出力画像データの色情報が設定され、前記フォーマット検出ステップによって検出されたフォーマットがJPEGフォーマットである場合に、モノクロ判定処理を行わない、情報処理方法。
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