JP7456461B2 - 溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム及び運行スケジュール策定支援方法 - Google Patents

溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム及び運行スケジュール策定支援方法 Download PDF

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Description

本発明は、高炉と転炉との間で溶銑を運搬するトーピードカー及び溶銑鍋などの溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム、及び、運行スケジュール策定支援方法に関する。
高炉から出銑された溶銑は、トーピードカー(「混銑車」ともいう)や溶銑鍋などの溶銑搬送容器に収容されて製鋼工場の転炉へ運搬される。高炉における出銑計画と転炉における出鋼計画との間で生産ロスを生じさせないようにするために、溶銑搬送容器の運行計画が立てられ、その計画に沿って合理的な操業を実現しようとしている。
トーピードカー及び溶銑鍋ともに、溶銑搬送容器は耐火物を内張して保温対策がなされているが、通常、150℃程度の温度低下が生じる。例えば、高炉から溶銑鍋に溶銑が装入される際の溶銑温度が1500℃程度である場合に、溶銑鍋が製鋼工場まで搬送され、転炉に搬出される際の溶銑温度は1350℃程度となる場合がある。この温度低下による溶銑からの抜熱分は、製鋼工場において昇熱され、昇熱された後に、連続鋳造工程などの次工程に進むことから、エネルギーコストの増加につながっている。
そこで、溶銑搬送容器における溶銑の温度低下を減少させる手段が提案されている。
例えば、特許文献1には、現時刻での溶銑鍋稼働状況、高炉出銑計画及び製鋼工場での溶銑使用計画から、現時刻以後の溶銑鍋稼働状況を予測して溶銑鍋の運行スケジュールを作成し、溶銑鍋台数が基準台数か否かを判定し、高炉出銑速度調整の前準備を行い、高炉出銑速度の調整が可能な場合にのみ、溶銑鍋台数が基準台数となるように、高炉出銑速度を調整し、出銑計画の変更を繰り返す、という溶銑鍋の運行管理方法が提案されている。
また、特許文献2には、高炉の出銑計画、転炉の出鋼計画、初期残銑量が与えられたときに、残銑量制約、トーピードカーの空車台数制約、トーピードカーの稼動台数制約、溶銑配合比率制約を満足しつつ、回転率を最大にする、鋳銑量・溶銑配合比率・トーピードカーの稼動台数を求めることにより、最適な操業計画を策定する、トーピードカーの稼動計画最適化方法が提案されている。
特開平4-280908号公報 特開2002-167615号公報
しかしながら、上記従来技術には以下の問題がある。
すなわち、特許文献1は、高炉出銑計画や製鋼工場での溶銑使用計画などに基づいて、稼働する溶銑鍋の台数を適正に調整するためのものであり、個々の溶銑鍋の特性を考慮して運行管理を行うものではない。同様に、特許文献2に記載の方法も、トーピードカーの回転率を最大化するためにトーピードカーの稼働台数を決定するための方法であり、個々のトーピードカーの特性を考慮して運行管理を行うものではない。
トーピードカーや溶銑鍋の個々の溶銑搬送容器には耐火物が内張されているが、それぞれの溶銑搬送容器の内張耐火物の補修時期が異なるため、一般的に、使用する溶銑搬送容器によって高炉から転炉に搬送する間の溶銑の温度降下量に違いが生じる。そのため、上記の特許文献1及び特許文献2の方法は、溶銑搬送容器の稼働効率の観点からは適正な稼働計画の作成に効果があるものの、溶銑の温度低下に起因するエネルギー損失に対しては必ずしも適正な稼働計画とはならないという課題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、溶銑搬送容器によって高炉から製鋼工場に溶銑を搬送する際に、溶銑の温度降下を抑制して溶銑のエネルギー損失を低減することのできる、溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システムを提供することであり、また、溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1] 受銑地点と払出地点とを結ぶ搬送ルートを往復して、前記受銑地点から前記払出地点まで溶銑を運搬する溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システムであって、前記溶銑搬送容器に設置されて当該溶銑搬送容器の現在位置を特定する溶銑搬送容器位置データを送信するGPS(グローバル・ポジショニング・システム)端末が送信した前記溶銑搬送容器位置データを受信するデータ受信部と、前記データ受信部が受信した溶銑搬送容器位置データに基づいて前記溶銑搬送容器のサイクル時間を算出するサイクル時間算出部と、前記受銑地点から前記払出地点までの溶銑の温度降下データを取得する温度情報取得部と、前記サイクル時間、前記温度降下データ及び前記溶銑搬送容器の識別情報を含む運行実績データを格納する運行実績データ収集部と、前記運行実績データ収集部で収集した運行実績データを表示する表示部と、を含む、溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム。
[2] 前記受銑地点と前記払出地点とを結ぶ前記搬送ルートは、複数の前記払出地点に対応して複数設定され、前記運行実績データ収集部は、複数の前記搬送ルートの各ルートの運行実績データを格納し、前記表示部は、複数の前記搬送ルートの各ルートの運行実績データを表示する、上記[1]に記載の溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム。
[3] 溶銑搬送容器の運行スケジュール策定システムによって作成された溶銑搬送容器の運行スケジュールに対して、上記[1]または上記[2]に記載の溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システムより表示される溶銑搬送容器ごとのサイクル時間と溶銑の温度降下データとから、溶銑のエネルギー損失が小さくなるような溶銑搬送容器を選択し、前記溶銑搬送容器の運行スケジュール策定システムが策定した運行スケジュールを再設定する、溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援方法。
本発明に係る溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム及び運行スケジュール策定支援方法によれば、溶銑搬送容器によって高炉から製鋼工場に溶銑を搬送する際に、溶銑の温度降下を抑制して溶銑のエネルギー損失を低減することが実現される。
トーピードカーの概略図である。 受銑地点となる1基の高炉Aと、払出地点となるN基の転炉(B1~BN)との間を結ぶ搬送ルートを例示する図である。 本発明に係る溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システムの構成図である。 時刻と溶銑搬送容器の位置情報との関係を表す線図である。 溶銑搬送容器の運行スケジュール策定システムの一例の構成図である。 運行実績データ収集部で収集した運行実績データの例を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。
<溶銑搬送容器>
高炉(図示せず)から製鋼工場(図示せず)に溶銑を搬送する溶銑搬送容器としては、一般的に、トーピードカー(「混銑車」ともいう)及び溶銑鍋が使用されている。このうち、トーピードカーの概略図を図1に示す。トーピードカー1は、図1に示すように、外形が紡錘形の形状を有する炉体2(貯銑部)と、炉体2の長手方向両側に、炉体2を支持して傾動(回転)させる傾動部4及び傾動部5と、を備える。また、傾動部4及び傾動部5を支持して炉体2を搬送するために、傾動部4の側には台車部6が設置され、傾動部5の側には台車部7が設置されている。台車部6及び台車部7には、それぞれ複数の走行用車輪8が備えられており、トーピードカー1は、軌条9の上で走行用車輪8を回転させることで、高炉から製鋼工場に到る軌条9の上を走行し、溶銑を高炉から製鋼工場の転炉に搬送するように構成されている。
トーピードカー1の炉体2は、前述したように、横長の形状であり、炉体2の剛性を確保して、内部の溶銑が飛散するのを防止するために、開口部3(炉口)が炉体2の中央部の比較的狭い範囲に設けられている。高炉における炉体2への溶銑の装入(ここでは「受銑」と呼ぶ)、及び、製鋼工場における炉体2からの溶銑の払出しは、いずれも開口部3を介して行われる。
トーピードカー1の炉体2は、外殻の鉄皮の内側に永久耐火物層とワーク耐火物層とが施工される耐火物ライニング構造である。ワーク耐火物層及び永久耐火物層は、ともに成形煉瓦(定形耐火物)または不定形耐火物で構成される。ワーク耐火物層は、溶銑による摩耗やスラグによる溶損、熱衝撃などに起因して、経時的な損耗が生じるので、ワーク耐火物層の厚みが所定の厚みよりも薄くなると、ワーク耐火物層の交換や補修が行われる。ただし、ワーク耐火物層の損耗度は、熟練作業者が炉体内に入ってワーク耐火物層の薄い場所を目視により判断したり、ボーリング作業で内張耐火物を取り出して確認したりするなど、損耗度を特定することが困難な場合が多い。
溶銑搬送容器が溶銑鍋(図示せず)の場合には、溶銑を受銑する取鍋型の溶銑鍋が台車に積載され、台車を牽引する機関車によって、高炉から製鋼工場に到る軌条の上を走行し、溶銑を高炉から製鋼工場の転炉に搬送する。溶銑鍋はトーピードカー1に比較して溶銑収容量が少ないので、機関車は、複数の台車または複数の溶銑鍋を牽引する場合がある。
本実施形態では、トーピードカー1を構成する炉体2または傾動部4、5もしくは台車部6、7に、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)端末を設置する。溶銑の飛沫や熱によるGPS端末の故障を防止するために、傾動部4または傾動部5の端部近傍もしくは台車部6、7にGPS端末を設置するのが好ましい。図1は、傾動部4の端部にGPS端末10を設置した例を示す。炉体2では鉄皮表面の温度が300~350℃程度になることもあり、高温環境に設置するのは好ましくなく、傾動部4、5の端部近傍または台車部6、7であれば温度上昇が抑制される。
本実施形態におけるGPS端末10は、人工衛星から発せられた電波を受信し、現在位置を特定するための端末を指し、広義にはGNSS(Global Navigation Satellite System)を含むものとする。GPS端末10としては、溶銑の搬送ルート内で、概ね10m以下の精度で現在位置を特定できるものが好ましい。位置情報の更新頻度としては、トーピードカー1のサイクル時間(後述する)の算出精度を高めるために、1回あたり60秒以下が好ましく、1回あたり5秒以上であれば十分な精度でサイクル時間の算出が可能である。GPS端末10の使用環境温度としては、-10~50℃の範囲をカバーできるものが好ましく、-30~60℃をカバーできるものがより好ましい。気温の変動にも対応できるからである。
GPS端末10と位置情報を受信するデータ受信部12(後述する図3を参照)との通信には、任意の無線通信方式を用いることができるが、複数のトーピードカー1の位置情報を処理する場合に高速なデジタル通信を行うことができるLTE(ロングタームエボリューション)や4Gなどを用いるのが好ましい。なお、長時間の使用にあたっては、GPS端末10は電源としてバッテリーを搭載しているものが好ましい。
本実施形態で、GPS端末10をトーピードカー1の炉体2または傾動部4、5もしくは台車部6、7に設置するのは、個々の炉体2の位置情報を取得するためである。なお、溶銑搬送容器が溶銑鍋の場合、溶銑鍋を積載した台車を牽引する機関車は、複数の台車や複数の溶銑鍋を搬送することがあり、機関車にGPS端末10を設置すると、個々の溶銑鍋の位置情報が得られなくなるので、機関車に設置することは好ましくない。また、同様に、溶銑搬送容器が溶銑鍋の場合、台車にGPS端末10を設置すると、台車は複数の溶銑鍋を搬送することがあり、この場合も、個々の溶銑鍋の位置情報が得られなくなるので、台車に設置することは好ましくない。したがって、溶銑搬送容器が溶銑鍋の場合には、GPS端末10をそれぞれの溶銑鍋に設置することが好ましい。
なお、本実施形態では、複数の溶銑搬送容器(トーピードカー1または溶銑鍋)に対して、それぞれGPS端末10を設置する場合に、GPS端末10による位置情報は、溶銑搬送容器を特定するための識別情報とともに、データ受信部に送られるものとする。
<溶銑の搬送ルート>
本実施形態は、高炉において溶銑を溶銑搬送容器に装入する受銑地点と、溶銑搬送容器から溶銑を製鋼工場の転炉に払い出す払出地点とを結ぶ搬送ルートを往復する溶銑搬送容器(トーピードカー1または溶銑鍋)を対象とする。ただし、受銑地点及び払出地点として、常に同じルートで搬送される場合に限定されず、特定の受銑地点と特定の払出地点との間のルートを少なくとも1往復するものであればよい。
図2は受銑地点となる1基の高炉Aと、払出地点となるN基の転炉(B1~BN)との間を結ぶ搬送ルートを例示するものである。図2において、搬送ルート1-1は高炉Aと転炉B1とを結ぶ搬送ルートであり、溶銑搬送容器は高炉Aにおいて溶銑を受銑し、受銑された溶銑は転炉B1に搬送される。転炉B1では溶銑搬送容器から溶銑が払い出されて、その後、溶銑搬送容器は再び高炉Aの待機位置まで搬送され、改めて高炉Aにおいて溶銑が溶銑搬送容器に装入される。高炉Aにおいて溶銑を受銑し、転炉B1を経由して、再び高炉Aにおける溶銑を受銑するまでが、溶銑搬送容器の搬送ルート1-1における一往復となる。
同様に、溶銑搬送容器は、搬送ルート2-1として、高炉Aと転炉B2とを結ぶ搬送ルートで往復する場合があり、他の搬送ルートを往復する場合がある。
一方、受銑地点と払出地点とを結ぶ搬送ルートとしては、搬送ルートの途中に溶銑予備処理を行う経由地点を経る場合もある。図2に示す例において、搬送ルート1-2は、高炉Aにおいて溶銑搬送容器が溶銑を受銑して、搬送途中で溶銑予備処理を実行する経由地を経てから、払出地点である転炉B1で溶銑を払い出す搬送ルートである。溶銑の払出が完了した後に搬送ルート1-1と同様の搬送ルートで再び高炉Aで受銑するまでが一往復となる。このように、本実施形態では、高炉と転炉との間で特定の搬送ルートにより溶銑を搬送する溶銑搬送容器であれば、搬送途中に経由地点を通過する搬送ルートが設定されている場合にも適用できる。
さらに、図2においては、1基の高炉Aを用いて搬送ルートを説明したが、複数の高炉がある場合にも適用できる。複数の高炉のそれぞれの受銑地点が特定され、転炉の払出地点が特定されれば、経由地点が設定される場合を含めて、溶銑搬送容器の搬送ルートが識別できるからである。
<溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム>
本実施形態の溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システムは、上記のように受銑地点と払出地点とを結ぶ搬送ルートを往復する溶銑搬送容器に対して、溶銑搬送容器の現在位置を特定する溶銑搬送容器位置データを送信するGPS端末10を設置したものを対象とする。
そして、図3に示すように、本実施形態の溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム11は、データ受信部12と、サイクル時間算出部13と、温度情報取得部14と、運行実績データ収集部15と、表示部16と、から構成される。データ受信部12は、溶銑搬送容器に設置されたGPS端末10が送信した溶銑搬送容器位置データを受信する。サイクル時間算出部13は、データ受信部12が受信した溶銑搬送容器位置データに基づいて溶銑搬送容器のサイクル時間を算出する。温度情報取得部14は、受銑地点から払出地点までの溶銑の温度降下データを取得する。運行実績データ収集部15は、運行実績データを格納する。表示部16は、運行実績データ収集部15で収集した運行実績データを表示する。
本実施形態におけるサイクル時間とは、溶銑搬送容器が受銑地点と払出地点とを結ぶ搬送ルートを往復する際の、溶銑搬送容器による溶銑の搬送状態により識別可能なイベント間の所要時間を指す。また、イベントとは、溶銑搬送容器の受銑地点への到達と出発、及び、払出地点への到達と出発のことをいう。
本実施形態のサイクル時間算出部13は、イベント判定及びサイクル時間計算の機能を備え、溶銑搬送容器の受銑地点への到達と出発、及び、払出地点への到達と出発を判定し、そのようなイベント判定の結果に基づき、各イベント間のサイクル時間を計算する。本実施形態におけるサイクル時間には、溶銑搬送容器が受銑地点を出発してから払出地点に到着するまでの「稼働時間」、及び、溶銑搬送容器が払出地点を出発してから受銑地点に到着するまでの「空車時間」のうち、少なくともいずれかを含むものとする。
図3を用いて、本実施形態の溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム11について詳しく説明する。
図3に示す溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム11は、溶銑搬送容器に設置したGPS端末10から、データ受信部12において、溶銑搬送容器の現在位置を特定するための溶銑搬送容器位置データ、及び、溶銑搬送容器の識別情報を受信する。データ受信部12が受信する溶銑搬送容器位置データは、任意に設定したサンプリング時間(例えば、5~60秒)の時系列データとして取得され、サイクル時間算出部13に送られる。
サイクル時間算出部13に送られ記憶される時系列データは、例えば、図4(a)及び図4(b)に示すように、時刻と溶銑搬送容器の位置情報との関係を表す線図により表すことができる。このとき、受銑地点と払出地点の位置情報をサイクル時間算出部13において予め特定しておくことにより、溶銑搬送容器が受銑地点や払出地点にあるか否かを判定できる。
サイクル時間算出部13のイベント判定は、このような溶銑搬送容器の位置情報データに関する時系列データに基づき、受銑地点への到達と出発、及び、払出地点への到達と出発を判定する。受銑地点からの出発は、溶銑搬送容器が受銑地点で所定の時間以上停止した後、移動を開始した時刻により判定できる。溶銑搬送容器が受銑地点において所定の時間以上停止することを条件とするのは、受銑地点において溶銑搬送容器に溶銑を装入するために一定の時間を要するためである。具体的には、溶銑搬送容器の位置情報が受銑地点に一致して、かつ30分以上停止していれば溶銑搬送容器が溶銑を受銑していると判定してよい。
また、溶銑搬送容器の払出地点への到達は、溶銑搬送容器が払出地点と一致する位置となる条件から判定することができる。このとき、溶銑搬送容器は、転炉の操業状態によっては払出地点の手前で待機する場合もあるが、GPSによる位置情報データが払出地点として設定される転炉への払出位置に一致する条件から判定すればよい。溶銑搬送容器の払出地点からの出発は、溶銑搬送容器が払出地点において予め設定した所定時間以上停止した後に、再び移動を開始する条件から判定することができる。払出地点において溶銑搬送容器から溶銑を払い出すために一定の時間を要するのは、溶銑搬送容器から溶銑を払い出すために一定の時間を要するためである。具体的には、溶銑搬送容器が払出地点において、30分以上停止していれば払出位置において溶銑の払出を行っていると判定してよい。
さらに、払出地点で溶銑を転炉に払い出した後に、再び受銑地点まで戻って、受銑地点において停止する条件から、溶銑搬送容器の受銑地点への到達を判定してよい。なお、溶銑搬送容器が受銑地点に到達してからも、溶銑搬送容器への溶銑の装入が開始されるまでの時間にはずれが生じ得るものの、本実施形態では溶銑搬送容器が受銑地点に到達した時刻をもって、溶銑搬送容器に溶銑が装入されたものとみなしてよい。
本実施形態におけるサイクル時間算出部13は、上記の通り、溶銑搬送容器の位置情報データに基づいて、溶銑搬送容器の受銑地点への到達と出発、及び、払出地点への到達と出発というイベントを判定し、イベント間の時間からサイクル時間を算出する。
上記の通り、本実施形態における溶銑搬送容器のサイクル時間としては、稼働時間と空車時間とを用いるのがよい。溶銑搬送容器の稼働時間において生じる溶銑温度の低下は、溶銑搬送容器のワーク耐火物層の損耗度や厚みによって変化する。一方、溶銑搬送容器の空車時間は、溶銑搬送容器が溶銑を搬送していない間の時間であり、空車時間が長いほど、溶銑搬送容器の内面の温度が低下しやすく、次に溶銑を受銑した際の溶銑の温度低下が大きくなる。これらはいずれも溶銑の温度低下による熱エネルギーの損失に影響を与える因子となる。本実施形態では、サイクル時間として、上記の稼働時間及び空車時間の中から少なくとも一つの指標をサイクル時間として選択して用いる。また、サイクル時間として、溶銑搬送容器が搬送ルートを一往復する際の稼働時間と空車時間を合計した時間を用いてもよい。稼働時間が長いほど溶銑温度の低下が大きく、空車時間が長いほど次に溶銑を受銑した際の溶銑の温度低下が大きくなることから、稼働時間と空車時間との合計時間も溶銑温度の低下と相関がみられる指標となるからである。
図4(b)には、溶銑搬送容器の搬送ルートとして経由地点がある場合のサイクル時間を示している。搬送ルートに経由地点がある場合でも、GPSによる溶銑搬送容器の位置情報データが、受銑地点や払出地点と一致しているか否かにより稼働時間及び空車時間を算出することができる。なお、本実施形態の稼働時間は例えば溶銑予備処理を実行している時間を含めてよいが、経由地点の位置情報を予め特定しておけば、経由地点で溶銑搬送容器が停止している時間を除いて稼働時間を定義してもよい。
<温度情報取得部>
溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム11の温度情報取得部14は、高炉の制御用計算機A、転炉の制御用計算機Bまたは上位計算機を介して、受銑地点における溶銑温度データ及び払出地点における溶銑温度データを受信する。そして、温度情報取得部14は、受信した温度データから溶銑の温度降下データを算出する。上記のようにしてサイクル時間算出部13で算出した溶銑搬送容器のサイクル時間は、溶銑搬送容器が搬送ルートを往復するごとに取得される情報であり、溶銑の受銑地点から払出地点まで溶銑を搬送する間における溶銑の温度降下データと対応付けがなされる。対応付けの具体的な方法は後に述べる。
溶銑の温度降下データは、受銑地点である高炉の出銑温度と払出地点である転炉への装入される際の溶銑の温度との差から算出される。高炉の出銑温度は、図3に示すように高炉の制御用計算機Aが保有している情報であり、制御用計算機Aまたは上位計算機を経由して、温度情報取得部14に送られる。一方、転炉への装入される際の溶銑の温度は、転炉の制御用計算機Bにおいて転炉の操業条件を決定する際に用いられる情報であり、制御用計算機Bまたは上位計算機を経由して、温度情報取得部14に送られる。
温度情報取得部14では、これらの溶銑温度のデータから、溶銑搬送容器で溶銑を搬送する過程の温度降下データを算出する。なお、溶銑の温度を直接測定する方法としては、浸漬消耗型熱電対を溶銑に浸漬させて測定する方法を用いることができる。また、転炉におけるサブランスを用いて、精錬開始時の溶銑温度を測定して、これを払出地点における溶銑温度としてもよい。
<運行実績データ収集部>
本実施形態の溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム11は、運行実績データを格納する運行実績データ収集部15を有する。運行実績データは、サイクル時間算出部13によって算出されたサイクル時間と、温度情報取得部14によって取得された溶銑の温度降下データと、それらに対応する溶銑搬送容器の識別情報と、を含む。溶銑搬送容器の識別情報とは、本実施形態においてGPS端末を設置した溶銑搬送容器を個々に識別するために用いられる符号、名称などをいう。
サイクル時間として稼働時間を選択する場合には、溶銑搬送容器が受銑地点から払出地点まで溶銑を運搬する間における溶銑の温度降下データと稼働時間とが対応付けがなされる。溶銑を搬送する際には、稼働時間が長いほど温度降下量が大きくなるとともに、溶銑搬送容器の内張耐火物が劣化した場合にも溶銑搬送容器の断熱効果が低下しているため、溶銑の温度降下量が大きくなって、溶銑搬送容器ごとの熱エネルギーの損失度合いと相関がみられるからである。
一方、サイクル時間として空車時間を選択する場合には、溶銑搬送容器が払出地点で溶銑を払い出してから受銑地点に到着するまでの空車時間と、その後に受銑地点で溶銑を受銑してから同一の搬送ルートで払出地点に向かった際の溶銑の温度降下量との対応付けがなされる。これは、空車時間が長い方ほど溶銑搬送容器の温度が低下するため、次に溶銑を受銑した際の熱エネルギーの損失が大きくなるためである。
運行実績データ収集部15は、溶銑搬送容器のサイクル時間と溶銑の温度降下データとを上記のように対応付けて、溶銑搬送容器の識別情報とともに、運行実績データとしてデータベースに蓄積する。また、運行実績データ収集部15は、データベースに蓄積された運行実績データを用いて、溶銑搬送容器ごとにサイクル時間の代表値と溶銑の温度降下データの代表値とを算出する。代表値はサイクル時間の平均値及び溶銑の温度降下データの平均値を用いるとよい。ただし、サイクル時間や溶銑の温度降下データの平均値の他に分散など統計量を表す指標を代表値として用いてもよい。
運行実績データ収集部15によって算出されたサイクル時間と溶銑の温度降下データの代表値とを、表示部16において溶銑搬送容器の識別情報とともに表示する。そして、表示部16に、溶銑搬送容器ごとのサイクル時間と溶銑の温度降下データとが表示されることで、操作者が溶銑搬送容器の運行スケジュールを策定する際に、操作者の判断を補助することが可能となる。すなわち、同一の搬送ルートを往復する溶銑搬送容器であっても、同程度のサイクル時間で比較すると、溶銑の温度降下データに差異があることを判定でき、これにより、熱エネルギーの損失が小さい溶銑搬送容器を特定することができる。また、同一の搬送ルートを往復する溶銑搬送容器で比較して、サイクル時間が短いにも関わらず、溶銑の温度降下量が大きい溶銑搬送容器を特定できるので、溶銑搬送容器の耐火物を補修する必要性について迅速な判断を可能にする。
一方、溶銑搬送容器が単一の搬送ルートだけでなく、複数の搬送ルートで往復する場合には、運行実績データ収集部15は、溶銑搬送容器のサイクル時間と溶銑の温度降下データとを対応付けて、溶銑搬送容器の識別情報及び搬送ルートに関する情報とともに、複数の搬送ルートの各ルートごとに運行実績データとしてデータベースに蓄積する。そして、表示部16は、複数の搬送ルートの各ルートごとに運行実績データを表示する。
運行実績データ収集部15によるサイクル時間及び溶銑の温度降下データの代表値についての算出方法は、溶銑搬送容器ごとであって、搬送ルートごとに上記と同様の方法を用いて行われる。また、表示部16も、サイクル時間及び溶銑の温度降下データの代表値を、溶銑搬送容器の識別情報及び搬送ルートに関する情報で区分された形式で表示する。
表1に、表示部16により表示される運行実績データの例を模式的に示す。
Figure 0007456461000001
表1は、サイクル時間として稼働時間を選択して、溶銑搬送容器の識別情報及び搬送ルートで区分された形式で溶銑の温度降下データを表示するものである。溶銑の温度降下量は、搬送ルートの長短によって変化するとともに、稼働時間によって変化する。また、溶銑の温度降下量は溶銑搬送容器の内張耐火物の状態によっても変化し、内張耐火物の状態は溶銑搬送容器ごとに異なる。よって、溶銑搬送容器の識別情報とともに、溶銑の温度降下量が表示されることにより、溶銑搬送容器の運行スケジュールを策定する際に、どの搬送ルートに、どの溶銑搬送容器を割り当てるのが溶銑の温度降下量を抑制するのに有利であるかを判断することができる。
ただし、サイクル時間として、稼働時間及び空車時間の両者が表示されるようにしてもよい。稼働時間と溶銑の温度降下量との関係は、溶銑搬送容器の内張耐火物の損耗度を判断するための指標になる。一方、空車時間と溶銑の温度降下量との関係は、受銑地点から払出地点までの溶銑の温度降下量を判断するための指標となる。いずれについても溶銑の熱エネルギーの損失程度を判断するための指標となるからである。同様に、サイクル時間として、溶銑搬送容器が搬送ルートを一往復する際の稼働時間と空車時間との合計時間が表示されるようにしてもよい。
<溶銑搬送容器の運行スケジュール策定方法>
本実施形態の溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム11は、通常用いられる溶銑搬送容器の運行スケジュール策定システムを補助するように用いることができる。すなわち、通常用いられる溶銑搬送容器の運行スケジュール策定システムによって作成された溶銑搬送容器の運行スケジュールを、操作者が再設定するために用いられるのがよい。このとき、操作者は、本実施形態の溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム11により表示される溶銑搬送容器ごとのサイクル時間と溶銑の温度降下データとから、溶銑のエネルギー損失が小さくなるような溶銑搬送容器を選択することにより、通常用いられる溶銑搬送容器の運行スケジュール策定システムが策定した運行スケジュールを再設定する。
ここで、通常用いられる溶銑搬送容器の運行スケジュール策定システムの処理フローについて、図5を用いて説明する。図5に示す溶銑搬送容器の運行スケジュール策定システムは、ワークステーションやパーソナルコンピュータを用いて実現され、計画開始時点から計画終了時点までの高炉の出銑計画と転炉の出鋼計画とを初期条件として策定される。
図5に示す、必要溶銑搬送容器数引き当て(ステップ1)とは、高炉の出銑量(速度)から必要な溶銑搬送容器の数を決定することである。また、溶銑搬送容器ルート候補作成(ステップ2)とは、受銑地点と払出地点とを結ぶ搬送ルートにおいて、溶銑の受銑と払出に要する時間(予め設定された所要時間)を考慮して設定される時間と溶銑搬送容器の位置との関係を溶銑搬送容器ルート候補として導出するステップである。そして、ルート最適化(ステップ3)は、複数の溶銑搬送容器ルート候補の中から、設備的な制約条件、時間的な制約条件や、溶銑予備処理を経由する場合には予備処理に要する時間などの制約条件を考慮した最適化問題を解く。これにより、溶銑搬送容器を効率的に稼働させることが可能な溶銑搬送容器の運行スケジュール(溶銑物流計画)を策定するのが一般的である。
これに対して、本実施形態の溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム11は、溶銑搬送容器ごと、及び、搬送ルートごとの溶銑の温度降下データを表示する。よって、溶銑搬送容器の運行スケジュール策定システムが策定した溶銑搬送容器の運行スケジュールに対して、溶銑搬送容器の搬送過程における熱エネルギーの損失が小さい溶銑搬送容器を搬送ルートに割り当てることができる。これにより、操作者が図5に示す溶銑搬送容器の運行スケジュール策定システムにおけるルート最適化過程において、優先的に割り当てる溶銑搬送容器を設定してから、改めてルート最適化を実行して、新たな溶銑搬送容器の運行スケジュールを策定することができる。
このように本実施形態の溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム11を用いて、既存の運行スケジュール策定システムにおける運行スケジュールを再設定することにより、溶銑のエネルギー損失を抑制しながら、溶銑搬送容器の効率的な運行スケジュールの策定が可能となる。
すなわち、通常用いられる溶銑搬送容器の運行スケジュール策定システムによって作成された溶銑搬送容器の運行スケジュールに対して、溶銑のエネルギー損失が小さくなるような溶銑搬送容器を選択する。このとき、本実施形態の溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム11より表示される溶銑搬送容器ごとのサイクル時間と溶銑の温度降下データとから、溶銑のエネルギー損失が小さくなるような溶銑搬送容器を選択する。このように、通常用いられる溶銑搬送容器の運行スケジュール策定システムが策定した運行スケジュールを再設定する、溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援方法を実施することで、溶銑のエネルギー損失を抑制しながら、溶銑搬送容器の効率的な運行スケジュールの策定が可能となる。
本発明の実施例として、受銑地点である高炉1基と、払出地点である転炉3基とを結ぶ搬送ルートを往復する21基の溶銑搬送容器の運行スケジュール策定に適用した例について説明する。
本実施例では、搬送ルートを往復する溶銑搬送容器にGPS端末を設置し、図3に示す溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム11を用いて、運行実績データを収集した。このとき、サイクル時間算出部13は、受銑地点と払出地点とを結ぶ搬送ルートを一往復する際の稼働時間と空車時間の合計時間をサイクル時間として算出した。また、温度情報取得部14は、受銑地点から払出地点までの溶銑の温度降下データを算出した。そして、サイクル時間である稼働時間と空車時間の合計と、受銑地点から払出地点までの溶銑の温度降下データとを対応付けて、溶銑搬送容器の識別情報と共に運行実績データとして、運行実績データ収集部15で収集した。
図6(a)及び図6(b)に、運行実績データ収集部15で収集した運行実績データの例を示す。図6(a)及び図6(b)は、特定の搬送ルートD1を往復した溶銑搬送容器C1、C2に対して収集された運行実績データから、サイクル時間である稼働時間と空車時間の合計が300~600minの範囲の溶銑の温度降下データをヒストグラムとして表したものである。溶銑搬送容器C1、C2のいずれについても、溶銑の温度降下データにはばらつきがみられる。ただし、溶銑の温度降下データの平均値を算出すると、溶銑搬送容器C1では156℃であり、溶銑搬送容器C2では149℃となっており、溶銑搬送容器C1とC2との間で溶銑の温度降下量に差異がみられる。ここで、溶銑搬送容器C1とC2との間で溶銑の温度降下量は10℃未満であるが、搬送容器で搬送される1回あたりの溶銑は200~350トン程度となるため、熱エネルギー損失として累積した場合には大きな差となり得る。また、溶銑搬送容器の耐火物の劣化などにより溶銑の温度降下量の差が経時的に拡大することもあり、そのような状況を認識しやすくなるため溶銑搬送容器ごとに適切な補修タイミングを把握できるという効果もある。なお、本実施例では、運行実績データ収集部15が、データベースに蓄積された運行実績データを用いて、サイクル時間を区分して、溶銑搬送容器ごとに溶銑の温度降下データの平均値を代表値として算出した。そして、表示部16において、サイクル時間と溶銑の温度降下データの代表値とを、溶銑搬送容器の識別情報とともに表示した。
以上の溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システムにより、溶銑搬送容器の搬送過程における熱エネルギーの損失が小さい溶銑搬送容器を特定できる。よって、溶銑搬送容器の運行スケジュール策定システムが策定した溶銑搬送容器の運行スケジュールに対して、溶銑搬送容器の搬送過程における熱エネルギーの損失が小さい溶銑搬送容器を搬送ルートに容易に割り当てることができる。そして、熱エネルギーの損失の小さい溶銑搬送容器を搬送ルートに割り当てることで、溶銑のエネルギー損失を抑制しながら、溶銑搬送容器の効率的な運行スケジュールの策定が可能となった。
1 トーピードカー
2 炉体
3 開口部
4 傾動部
5 傾動部
6 台車部
7 台車部
8 走行用車輪
9 軌条
10 GPS端末
11 溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム
12 データ受信部
13 サイクル時間算出部
14 温度情報取得部
15 運行実績データ収集部
16 表示部

Claims (3)

  1. 受銑地点と払出地点とを結ぶ搬送ルートを往復して、前記受銑地点から前記払出地点まで溶銑を運搬する溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システムであって、
    前記溶銑搬送容器に設置されて当該溶銑搬送容器の現在位置を特定する溶銑搬送容器位置データを送信するGPS(グローバル・ポジショニング・システム)端末が送信した前記溶銑搬送容器位置データを受信するデータ受信部と、
    前記データ受信部が受信した溶銑搬送容器位置データに基づいて前記溶銑搬送容器のサイクル時間を算出するサイクル時間算出部と、
    前記受銑地点から前記払出地点までの溶銑の温度降下データを取得する温度情報取得部と、
    前記サイクル時間、前記温度降下データ及び前記溶銑搬送容器の識別情報を含む運行実績データを格納する運行実績データ収集部と、
    前記運行実績データ収集部で収集した運行実績データを表示する表示部と、
    を含む、溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム。
  2. 前記受銑地点と前記払出地点とを結ぶ前記搬送ルートは、複数の前記払出地点に対応して複数設定され、
    前記運行実績データ収集部は、複数の前記搬送ルートの各ルートの運行実績データを格納し、
    前記表示部は、複数の前記搬送ルートの各ルートの運行実績データを表示する、
    請求項1に記載の溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システム。
  3. 溶銑搬送容器の運行スケジュール策定システムによって作成された溶銑搬送容器の運行スケジュールに対して、請求項1または請求項2に記載の溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援システムより表示される溶銑搬送容器ごとのサイクル時間と溶銑の温度降下データとから、溶銑のエネルギー損失が小さくなるような溶銑搬送容器を選択し、前記溶銑搬送容器の運行スケジュール策定システムが策定した運行スケジュールを再設定する、溶銑搬送容器の運行スケジュール策定支援方法。
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