JP7455932B1 - 鉄道車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数位置で面板部に機材を直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材から成る構体の強度を確保しつつ、締結作業と締結力のトルク管理が容易となる鉄道車両を提供する。【解決手段】互いに平行な面板部11、12がウェブ部13により繋がれ、一方の面板部に機材KZを複数の締結位置で直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材DSKから成る構体1を備えた鉄道車両10である。面板部には、各締結位置にボルトのネジ部21bを挿通する吊り孔31が形成され機材が当接される機材当接面3aが、所定の幅寸法で面板部の一般部より表面側へ突出してダブルスキン押出形材の押出方向に延設された機材支持部3を備え、機材支持部の裏面側には、対向する他方の面板部に向けて鉛直状に立設された一対の補強リブ部41を備え、補強リブ部は、ボルトの頭部側面211aに当接してボルトの軸周りの回転を規制する。【選択図】 図3

Description

本発明は、鉄道車両に関し、より詳しくは、車両に装備する機器又は部材(以下、「機器又は部材」は「機材」とも言う)が面板部に締結可能に形成されたダブルスキン押出形材から成る構体を備えた鉄道車両に関する。
近年、車両重量の軽量化や車両製造工程の簡素化等のニーズに対応して、アルミニウム製(アルミニウム合金製を含む。以下同じ)のダブルスキン押出形材から成る構体を備えた鉄道車両が、広く採用されている。そして、車両に装備する機材がボルト及びナットを介してダブルスキン押出形材の面板部に締結可能に形成された鉄道車両が、知られている(例えば、特許文献1を参照)。
上記特許文献1には、図22に示すように、互いに平行な平板状の面板部101、102が、その両面板部の裏面側に一体形成された複数のウェブ部103により繋がれているとともに、上記各面板部のうち少なくとも一方の面板部に、押出方向(図面の面直方向)に伸び、かつ、溝幅よりも狭い開口部を有する一様断面の吊り溝104が、機材を任意の位置で締結できるように形成されたアルミニウム製のダブルスキン押出形材DSKから成る構体を備えた鉄道車両100が開示されている。
上記吊り溝104は、面板部101、102の裏面側に埋め込まれて形成されている。その吊り溝104は、面板部101、102に押出方向(形材の長手方向)に沿って形成されて当該吊り溝開口部を形成するスリット状の切欠部104aと、その切欠部104aを挟んでその両側縁からそれぞれ所定寸法だけ離れた位置で面板部101,102の裏面から相手面板部側に立ち上がる溝側壁部104bと、その両溝側壁部104b、104bの先端を一体的に繋ぐ溝底部104cとによって構成されている。さらに、その溝底部104cと両溝側壁部104b、104bとが交差する各コーナー部分には、上記ウェブ部103の一端が一体形成されている。
また、図23に示すように、構体に取り付けるべき機器(図示しない)は、従来と同等の機器吊り受け金106を介してボルト105によって吊り溝104に取り付けられている。すなわち、ボルト105はその頭部105aの長辺が吊り溝104を横断する方向に向けて吊り溝104内に納められる。その状態で吊り溝104外に突出したねじ部105bに、機器吊り受け金106に形成された貫通孔106aを嵌挿して、ねじ部105bにナット107をねじ込むことによって、機器がダブルスキン押出形材DSKからなる構体に締結される。なお、108は通常の平坦な座金であり、この座金108は設けても設けなくともよいと記載されている。
特許第3035527号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された鉄道車両100では、以下のような問題があった。すなわち、上記鉄道車両100の構体を形成するダブルスキン押出形材DSKは、互いに平行な平板状の面板部101、102のうち少なくとも一方の面板部に、一定の溝幅で押出方向(形材の長手方向)に伸びる吊り溝104が形成されているので、機材を取付けない領域においても、吊り溝104が連続状に形成されている。そのため、上記鉄道車両100は、ダブルスキン押出形材DSKに連続状に形成された吊り溝104によって、構体の強度低下を招きやすいという問題があった。
また、上記鉄道車両100のダブルスキン押出形材DSKは、互いに平行な平板状の面板部101、102と両面板部を繋ぐウェブ部103とにより形成された押出形材であるので、押出成形時に金型を通過するメタルフローのアンバランスや熱収縮の不均一性等に基づいて、押出方向に反りが生じやすい。そのため、押出成形後に、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向両端部を把持しストレッチャーにて押出方向に引っ張って、ダブルスキン押出形材DSKの上記反りを矯正することが一般的に行われている(特開平4-22509号公報、特公平2-42564号公報等を参照)。
しかし、ダブルスキン押出形材DSKをストレッチャーにて押出方向に引っ張ることによって、面板部101、102には押出方向と直交する幅方向に圧縮荷重が作用するため、強度的に弱い面板部101、102が、ウェブ部103や溝側壁部104bとの繋ぎ部同士の間で、表面側又は裏面側へ微妙に湾曲することがあった。そして、図24に示すように、面板部101、102が表面側へ湾曲している状態で、複数の吊り溝104にボルト105及びナット107を介して吊り溝ピッチより大きな機材KZを取り付ける場合、吊り溝104近傍の面板部102と機材KZとの間に隙間が生じるため、その隙間以上の板厚の座金を挿入しない限り、機材KZを正常に締結することが困難であった。また、各吊り溝104毎に機材KZに対する上記隙間が異なるため、その隙間に合う座金を一々選択又は調整して挿入しなければならないという煩雑な作業が必要であった。さらに、吊り溝104近傍の面板部102と機材KZとの間に隙間が生じた状態で、ボルト105のネジ部にナット107をねじ込むと、その隙間が変化するため、ボルト105、ナット107による締結力のトルク管理も困難であった。
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、複数の締結位置で面板部に機材を直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材から成る構体の所要の強度を確保しつつ、締結作業と締結力のトルク管理が容易となる鉄道車両を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る鉄道車両は、以下の構成を備えている。
(1)互いに平行な平板状の面板部が、その両面板部の裏面側に一体形成された複数のウェブ部により繋がれているとともに、少なくとも一方の面板部に機材をボルト及びナットによって複数の締結位置で直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材から成る構体を備えた鉄道車両であって、
前記面板部には、前記機材の各締結位置に前記ボルトのネジ部を挿通する吊り孔が形成され前記機材が当接される機材当接面が、所定の幅寸法で前記面板部の一般部より表面側へ突出して前記ダブルスキン押出形材の押出方向に延設された機材支持部を備え、
前記機材支持部の裏面側には、対向する他方の面板部に向けて鉛直状に立設され、前記ダブルスキン押出形材の押出方向に延設された一対の補強リブ部を備え、
前記補強リブ部は、前記機材の締結位置で前記ボルトの頭部側面に当接して前記ボルトの軸周りの回転を規制することを特徴とする。
本発明においては、面板部には、機材の各締結位置にボルトのネジ部を挿通する吊り孔が形成され機材が当接される機材当接面が、所定の幅寸法で面板部の一般部より表面側へ突出してダブルスキン押出形材の押出方向に延設された機材支持部を備え、機材支持部の裏面側には、対向する他方の面板部に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材の押出方向に延設された一対の補強リブ部を備え、補強リブ部は、機材の締結位置でボルトの頭部側面に当接してボルトの軸周りの回転を規制するので、複数の締結位置で面板部に機材を直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材から成る構体の所要の強度を確保しつつ、締結作業と締結力のトルク管理が容易となる。
すなわち、面板部には、機材の各締結位置にボルトのネジ部を挿通する吊り孔が形成され機材が当接される機材当接面が、所定の幅寸法で面板部の一般部より表面側へ突出してダブルスキン押出形材の押出方向に延設された機材支持部を備えているので、機材を機材支持部の機材当接面に形成した吊り孔に直接締結でき、また、吊り孔を機材の締結位置に限定することによって、ダブルスキン押出形材の押出方向に所定の幅寸法で延設された機材支持部における強度低下を必要最小限に抑えることができる。
また、機材支持部の裏面側には、対向する他方の面板部に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材の押出方向に延設された一対の補強リブ部を備えているので、ダブルスキン押出形材における中空スペースを利用して機材支持部の裏面側に補強リブ部を形成し、機材支持部におけるダブルスキン押出形材の押出方向の剛性を高めることができる。そのため、面板部に備える機材支持部は、吊り孔による強度低下を裏面側に形成した補強リブ部によって効果的に補完させることができる。その結果、複数の締結位置で面板部に機材を直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材から成る構体の所要の強度を確保することができる。
また、ダブルスキン押出形材を押出成形後に、面板部がウェブ部との繋ぎ部同士の間で表面側へ微妙に湾曲することがあっても、機材が当接する機材当接面が面板部の一般部より表面側へ突出していることによって、複数の締結位置で機材支持部の吊り孔にボルト及びナットを介して機材を直接取り付ける場合、面板部の一般部と機材との干渉を回避又は低減できる。そのため、機材当接面と機材との間に隙間が生じにくい。その結果、機材支持部に機材を正常に締結することが容易となる。また、機材当接面と機材との間に隙間が生じにくいので、ボルト、ナットによる締結力のトルク管理も容易となる。
また、補強リブ部は、機材の締結位置でボルトの頭部側面に当接してボルトの軸周りの回転を規制するので、ボルトのネジ部にナットをねじ込む際、ボルトの頭部の回転を工具等を用いて一々規制する必要がない。そのため、ボルト、ナットの締結作業が簡素化できる。また、ボルトの頭部の軸周りの回転を阻止できるので、ボルト、ナットによる締結力のトルク管理がより一層容易となる。
よって、本発明によれば、複数の締結位置で面板部に機材を直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材から成る構体の所要の強度を確保しつつ、締結作業と締結力のトルク管理が容易となる鉄道車両を提供することができる。
(2)(1)に記載された鉄道車両において、
前記補強リブ部は、前記機材当接面の幅寸法以下の幅寸法で離間した位置に形成され、
前記機材支持部の板厚は、前記補強リブ部同士の間にて前記面板部の一般部の板厚より厚く形成されていることを特徴とする。
本発明においては、補強リブ部は、機材当接面の幅寸法以下の幅寸法で離間した位置に形成され、機材支持部の板厚は、補強リブ部同士の間にて面板部の一般部の板厚より厚く形成されているので、機材支持部の板厚増加によって機材支持部自体の剛性を高めつつ、機材支持部と補強リブ部との連結強度を高めることができる。そのため、機材当接面に締結した機材の荷重を、機材支持部における機材当接面の裏面側に鉛直状に立設された一対の補強リブ部に対して、より効果的に伝達することができる。その結果、ダブルスキン押出形材から成る構体の所要の強度を、より確実に確保できる。
また、機材支持部の板厚増加によって機材支持部自体の剛性を高めつつ、機材支持部と補強リブ部との連結強度を高めることによって、ダブルスキン押出形材の押出成形時の歪や反りを低減できる。そのため、押出成形後におけるストレッチャーの引張力を軽減でき、結果として、面板部の湾曲量を低減でき、その面精度も高めることができる。
また、機材支持部の板厚増加によって機材支持部と補強リブ部との連結強度を高めることができるので、補強リブ部は、ボルトの軸周りの回転をより確実に規制することができる。そのため、ボルト、ナットの締結力が高い場合でも、締結力のトルク管理がより一層容易となる。
(3)(1)又は(2)に記載された鉄道車両において、
前記補強リブ部の各先端部には、前記ボルトの頭部先端面に当接して前記ボルトの軸方向の移動を規制する横リブ部が、互いに連結された形態で前記ダブルスキン押出形材の押出方向に沿って延設されていることを特徴とする。
本発明においては、補強リブ部の各先端部には、ボルトの頭部先端面に当接してボルトの軸方向の移動を規制する横リブ部が、互いに連結された形態でダブルスキン押出形材の押出方向に沿って延設されているので、機材支持部と一対の補強リブ部と横リブ部とが閉断面構造を構成することによって、機材支持部におけるダブルスキン押出形材の押出方向の剛性をさらに向上させることができる。そのため、ダブルスキン押出形材から成る構体の所要の強度をより一層確実に確保できる。
また、補強リブ部の各先端部に一体形成された横リブ部が、ボルトの頭部先端面に当接してボルトの軸方向の移動を規制するので、ボルトのネジ部にナットをねじ込む際、ボルトの軸方向への逃げを抑制でき、ボルト、ナットの締結作業をより一層容易にできる。
(4)(3)に記載された鉄道車両において、
前記横リブ部の幅方向中間部には、前記他方の面板部に連結された縦リブ部が、前記ダブルスキン押出形材の押出方向に沿って延設されていることを特徴とする。
本発明においては、横リブ部の幅方向中間部には、他方の面板部に連結された縦リブ部が、ダブルスキン押出形材の押出方向に沿って延設されているので、機材支持部と一対の補強リブ部と横リブ部とが構成する閉断面構造を縦リブ部によって他方の面板部と連結することができる。そのため、機材当接面に締結した機材の荷重や他方の面板部に作用する荷重を、機材支持部と補強リブ部と横リブ部と縦リブ部とに分散して伝達し、各部材の負荷を軽減させることができる。そのため、ダブルスキン押出形材の全体の剛性を高めることができる。その結果、ダブルスキン押出形材から成る構体の所要の強度を、より確実に確保できる。
(5)(1)又は(2)に記載された鉄道車両において、
前記補強リブ部の各先端部には、前記ボルトの頭部先端面に当接して前記ボルトの軸方向の移動を規制する横リブ部が、互いに分離された形態でダブルスキン押出形材の押出方向に沿って延設されていることを特徴とする。
本発明においては、補強リブ部の各先端部には、ボルトの頭部先端面に当接してボルトの軸方向の移動を規制する横リブ部が、互いに分離された形態でダブルスキン押出形材の押出方向に沿って延設されているので、機材支持部と一対の補強リブ部と横リブ部とが開放断面構造を構成することによって、軽量化を図りつつ、ダブルスキン押出形材の剛性を向上させることができる。そのため、ダブルスキン押出形材から成る構体の所要の強度を、軽量化しつつ確保できる。
また、補強リブ部の各先端部に一体形成された横リブ部が、ボルトの頭部先端面に当接してボルトの軸方向の移動を規制するので、ボルトのネジ部にナットをねじ込む際、ボルトの軸方向への逃げを抑制でき、ボルト、ナットの締結作業をより一層容易にできる。
(6)(1)乃至(5)のいずれか1つに記載された鉄道車両において、
前記補強リブ部の先端部には、前記他方の面板部に連結する連結補助リブ部が前記ダブルスキン押出形材の押出方向に沿って延設されていることを特徴とする。
本発明においては、補強リブ部の先端部には、他方の面板部に連結する連結補助リブ部がダブルスキン押出形材の押出方向に沿って延設されているので、補強リブ部と他方の面板部とを連結補助リブ部を介して連結することによって、機材支持部に締結した機材の荷重や、ボルトとナットとを締結するときの荷重に対して、補強リブ部の先端側の倒れを低減できる。そのため、補強リブ部の剛性を高めることができ、その結果として、ダブルスキン押出形材から成る構体の所要の強度をより一層確保できる。
(7)(1)乃至(6)のいずれか1つに記載された鉄道車両において、
前記吊り孔には、前記ボルトのネジ部を挿通するネジ孔部と隣接した位置に一体に形成され、前記ボルトの頭部を挿通可能に形成された拡張孔部を備えていることを特徴とする。
本発明においては、吊り孔には、ボルトのネジ部を挿通するネジ孔部と隣接した位置に一体に形成され、ボルトの頭部を挿通可能に形成された拡張孔部を備えているので、ボルトの頭部を挿通可能とする吊り孔の大きさを最小化でき、機材支持部における強度低下を必要最小限に抑えることができる。
また、機材を機材支持部に締結する際、ボルトの頭部を吊り孔に挿通した後、素早くボルトを移動又は回転して、正規の締結位置であるネジ孔部にて、ネジ部にナットをねじ込むことができ、締結作業をより一層容易とすることができる。
本発明によれば、複数の締結位置で面板部に機材を直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材から成る構体の所要の強度を確保しつつ、締結作業と締結力のトルク管理が容易となる鉄道車両を提供することができる。
本発明の実施形態の一態様に係る鉄道車両の概略側面図である。 図1に示すA部において、床下機器(機材)を取り付けた状態の台枠(構体)を車両下方から見た概略部分底面図である。 図2に示すB-B断面図である。 図3に示すC部における台枠(構体)の拡大断面図である。 図4に示す台枠(構体)の機材支持部に対するD矢視図であって、吊り孔にボルトの頭部を挿入する方法を表す説明図である。 図5に示すE-E断面図であって、(A)は吊り孔にボルトの頭部を挿入するときの断面図を示し、(B)は吊り孔に挿入したボルトの頭部を90度水平回転したときの断面図を示す。 図4に示す台枠(構体)の機材支持部に対するD矢視図であって、吊り孔に変形例1のボルトの頭部を挿入する方法を表す説明図である。 図7に示す断面図であって、(A)は吊り孔にボルトの頭部を挿入するときのF-F断面図を示し、(B)は吊り孔に挿入したボルトを締結位置に移動したときのG-G断面図を示す。 図4に示す台枠(構体)の機材支持部に対するD矢視図であって、吊り孔に変形例2のボルトの頭部を挿入する方法を表す説明図である。 図9に示す断面図であって、(A)は吊り孔にボルトの頭部を挿入するときのH-H断面図を示し、(B)は吊り孔に挿入したボルトを締結位置に移動したときのI-I断面図を示す。 図3に示すC部における台枠(構体)の変形例1を表す部分拡大断面図である。 図3に示すC部における台枠(構体)の変形例2を表す部分拡大断面図である。 図3に示すC部における台枠(構体)の変形例3を表す部分拡大断面図である。 図3に示すC部における台枠(構体)の変形例4を表す部分拡大断面図である。 図3に示すC部における台枠(構体)の変形例5を表す部分拡大断面図である。 図3に示すC部における台枠(構体)の変形例6を表す部分拡大断面図である。 図3に示すC部における台枠(構体)の変形例7を表す部分拡大断面図である。 図3に示すC部における台枠(構体)の変形例8を表す部分拡大断面図である。 図3に示すC部における台枠(構体)の変形例9を表す部分拡大断面図である。 図3に示すC部における台枠(構体)の変形例10を表す部分拡大断面図である。 図3に示すC部における台枠(構体)の変形例11を表す部分拡大断面図である。 特許文献1に記載されたダブルスキン押出形材から成る構体(台枠)の要部断面図である。 図22に示すダブルスキン押出形材の吊り溝に吊り受け金を介して機器を締結する状態を表す要部断面図である。 図22に示すダブルスキン押出形材の面板部が表面側へ湾曲した状態で吊り溝に機器を締結する状態を表す要部断面図である。
<本鉄道車両の構成>
次に、本発明の実施形態の一態様に係る鉄道車両について、図面を参照しながら詳細に説明する。具体的には、本鉄道車両の構成と作用効果について、図1~図6を用いて説明する。また、本鉄道車両に用いるボルトの変形例について、図7~図10を用いて説明する。図1に、本発明の実施形態の一態様に係る鉄道車両の概略側面図を示す。図2に、図1に示すA部において、床下機器(機材)を取り付けた状態の台枠(構体)を車両下方から見た概略部分底面図を示す。図3に、図2に示すB-B断面図を示す。図4に、図3に示すC部における台枠(構体)の拡大断面図を示す。図5に、図4に示す台枠(構体)の機材支持部に対するD矢視図であって、吊り孔にボルトの頭部を挿入する方法を表す説明図を示す。図6に、図5に示すE-E断面図であって、(A)は吊り孔にボルトの頭部を挿入するときの断面図を示し、(B)は吊り孔に挿入したボルトの頭部を90度水平回転したときの断面図を示す。図7に、図4に示す台枠(構体)の機材支持部に対するD矢視図であって、吊り孔に変形例1のボルトの頭部を挿入する方法を表す説明図を示す。図8に、図7に示す断面図であって、(A)は吊り孔にボルトの頭部を挿入するときのF-F断面図を示し、(B)は吊り孔に挿入したボルトを締結位置に移動したときのG-G断面図を示す。図9に、図4に示す台枠(構体)の機材支持部に対するD矢視図であって、吊り孔に変形例2のボルトの頭部を挿入する方法を表す説明図を示す。図10に、図9に示す断面図であって、(A)は吊り孔にボルトの頭部を挿入するときのH-H断面図を示し、(B)は吊り孔に挿入したボルトを締結位置に移動したときのI-I断面図を示す。
図1~図6に示すように、本鉄道車両10は、互いに平行な平板状の面板部11、12が、その両面板部11、12の裏面側に一体形成された複数のウェブ部13により繋がれているとともに、少なくとも一方の面板部(ここでは、車両下方の面板部11)に機材KZをボルト21及びナット22によって複数の締結位置で直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材DSKから成る構体1を備えた鉄道車両10である。ここでは、ダブルスキン押出形材DSKは、アルミニウム製であるが、他の軽金属製でも良い。また、ウェブ部13は、平行な面板部11、12に対してトラス状に傾斜して繋がれているが、平行な面板部11、12に対して直角状に繋がれていても良い。
本鉄道車両10には、図1に示すように、レールRL上を走行する台車DSと、台車DSに支持される台枠DWと、台枠DWの枕木方向両端部に起立する側構体GKと、台枠DWのレール方向両端部に起立する妻構体TKと、側構体GKと妻構体TKとの上端部に接続される屋根構体YKとを備えている。台枠DWには、電気機器や空圧機器等の床下機器(機材KZ)が装着されている。また、側構体GKには、乗客が乗り降りするスライド開閉式の側扉GT1と、乗員が乗り降りするヒンジ開閉式の側扉GT2と、各種大きさの側窓GM等が形成されている。
上記台枠DWと側構体GKと妻構体TKと屋根構体YKとが、本鉄道車両10の構体1を意味するが、ここでは、機材KZをボルト21及びナット22によって複数の締結位置で直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材DSKから成る構体1を、台枠DWの例で説明する。ただし、上記構体1は、側構体GK、妻構体TK、屋根構体YKにも適用できることは言うまでもない。
ここでは、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向は、車両の長手方向(レール方向)と一致し、複数のダブルスキン押出形材DSKが車両の幅方向(枕木方向)に接続されて、台枠DWが形成されている。しかし、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向は、必ずしも、これに限定される必要はない。例えば、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向は、台枠DWの前端側及び後端側において、車両の長手方向(レール方向)と一致するが、台枠DWの前後方向の中間部において、車両の幅方向(枕木方向)と一致させても良い。なお、側構体GKでは、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向は、車両の長手方向(レール方向)と一致させても良いし、側扉GT1と側窓GMとの間(戸袋)にて車両の上下方向に一致させても良い。また、妻構体TKでは、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向は、車両の上下方向に一致させても良いし、車両の幅方向(枕木方向)と一致させても良い。
また、本鉄道車両10においては、図2~図4に示すように、一方の面板部11には、機材KZの各締結位置にボルト21のネジ部21bを挿通する吊り孔31が形成され機材KZが当接される機材当接面3aが、所定の幅寸法w1で面板部11の一般部11aより表面側へ突出してダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された機材支持部3を備えている。なお、吊り孔31は、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された長孔であって、機材KZの締結位置に切削等で形成される。また、機材当接面3aは、吊り孔31の幅方向中心線CLに対して線対称(左右対称)に形成されている。
また、機材KZには、機材当接面3aに締結する締結フランジ部KZ1が直線状に形成されている。締結フランジ部KZ1には、ボルト21のネジ部21bが貫通する貫通孔が形成されている。ネジ部21bに係合されるナット22と締結フランジ部KZ1との間には、平ワッシャ23が挟まれている。
また、機材支持部3は、各ダブルスキン押出形材DSKの車両下方の面板部11の幅方向中央部に一つ形成されているが、一つに限らず複数個形成しても良い。機材当接面3aが面板部11の一般部11aより表面側へ突出する突出量d1は、面板部11における一般部11aの押出成形後のストレッチに基づく湾曲による最大突出量d2より大きい値とすることが好ましい。具体的には、面板部11の一般部11aの板厚t1が1.5~2.0mmである場合、上記突出量d2は、通常0.2~0.4mm程度であるため、機材当接面3aの突出量d1は、0.5~5mm程度が好ましい。なお、機材当接面3aの突出量d1は、車両の長手方向(レール方向)及び幅方向(枕木方向)において一定に形成されている。
また、機材支持部3の裏面側には、他方の面板部12に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された一対の補強リブ部41、41を備えている。補強リブ部41、41の機材支持部3の裏面3bに対する高さh1は、両面板部11、12同士の隙間h2の1/3~2/3程度が好ましい。この場合、補強リブ部41、41による重量増加を抑制しつつ、機材支持部3に対する押出方向の剛性を効果的に高めることができる。なお、補強リブ部41、41は、他方の面板部12に連結する高さに形成しても良い。
また、補強リブ部41、41は、機材KZの締結位置でボルト21の頭部側面211aに当接してボルト21の軸周りの回転を規制するように形成されている。ここでは、図5、図6に示すように、吊り孔31は、ボルト21のネジ部21bを挿通する短径w3がダブルスキン押出形材DSKの押出方向と直交する方向(ここでは、車両の幅方向(枕木方向))に形成され、ボルト21の頭部21aを挿通する長径w4がダブルスキン押出形材DSKの押出方向(ここでは、車両の長手方向(レール方向))に形成された長孔である。ボルト21の頭部21aは、平面視で略長方形状に形成され、短辺側の頭部側面211aと長辺側の頭部側面212aと一方の対角線上に形成された面取り面213aとを有している。また、吊り孔31は、長辺側の頭部側面212aをダブルスキン押出形材DSKの押出方向(車両の長手方向)に向けた状態で、ボルト21の頭部21aが通過可能に形成されている。
すなわち、吊り孔31には、ボルト21のネジ部21bを挿通するネジ孔部311と隣接した位置に一体に形成され、ボルト21の頭部21aを挿通可能に形成された拡張孔部312を備えている。これによって、ボルト21の頭部21aを挿通可能とする吊り孔31の大きさを最小化でき、機材支持部3における強度低下を必要最小限に抑えることができる。なお、吊り孔31の拡張孔部312は、台枠DW(構体1)の製作誤差等を吸収し得る大きさに形成されている。
また、機材KZを機材支持部3に締結する際、ボルト21の頭部21aを吊り孔31に挿通した後、ボルト21を矢印Qの方向へ90度水平回転して、正規の締結位置であるネジ孔部311にて、ネジ部21bにナット22をねじ込むことができる。このとき、ボルト21の短辺側の頭部側面211aが、補強リブ部41、41の壁面に当接した状態となる。これによって、ボルト21の軸周りの回転を規制して、ボルト21、ナット22の締結作業をより一層容易とすることができる。
以上、詳細に説明したように、本鉄道車両10において、面板部11には、機材KZの各締結位置にボルト21のネジ部21bを挿通する吊り孔31が形成され機材KZが当接される機材当接面3aが、所定の幅寸法w1で面板部11の一般部11aより表面側へ突出してダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された機材支持部3を備えているので、機材KZを機材支持部3の基材当接面3aに形成した吊り孔31に直接締結でき、また、吊り孔31を機材KZの締結位置に限定することによって、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された機材支持部3における強度低下を必要最小限に抑えることができる。
また、機材支持部3の裏面側には、他方の面板部12に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された一対の補強リブ部41、41を備えているので、ダブルスキン押出形材DSKにおける中空スペースを利用して機材支持部3の裏面側に補強リブ部41、41を形成し、機材支持部3におけるダブルスキン押出形材DSKの押出方向の剛性を高めることができる。そのため、面板部11に備える機材支持部3は、吊り孔31による強度低下を裏面側に形成した補強リブ部41、41によって効果的に補完させることができる。その結果、複数の締結位置で面板部11に機材KZを直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材DSKから成る構体1の所要の強度を確保することができる。
また、ダブルスキン押出形材DSKを押出成形後に、ダブルスキン押出形材DSKを押出方向へ引っ張ることによって、面板部11、12がウェブ部13との繋ぎ部11b、12b同士の間で表面側へ微妙に湾曲することがあっても、機材KZが当接する機材当接面3aが面板部11の一般部11aより表面側へ突出していることによって、複数の締結位置で機材支持部3の吊り孔31にボルト21及びナット22を介して機材KZを直接取り付ける場合、面板部11の一般部11aと機材KZとの干渉を回避又は低減できる。そのため、機材当接面3aと機材KZとの間に隙間が生じにくい。その結果、機材支持部3に機材KZを正常に締結することが容易となる。また、機材当接面3aと機材KZとの間に隙間が生じにくいので、ボルト21、ナット22による締結力のトルク管理も容易となる。
また、補強リブ部41、41は、機材KZの締結位置でボルト21の頭部側面211aに当接してボルト21の軸周りの回転を規制するので、ボルト21のネジ部21bにナット22をねじ込む際、ボルト21の頭部21aを工具等を用いて一々固定する必要がない。そのため、ボルト21、ナット22の締結作業が簡素化でき、ボルト21、ナット22による締結力のトルク管理がより一層容易となる。
よって、本鉄道車両10によれば、複数の締結位置で面板部11に機材KZを直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材DSKから成る台枠DW(構体1)の所要の強度を確保しつつ、締結作業と締結力のトルク管理が容易となる鉄道車両10を提供することができる。
また、本鉄道車両10において、補強リブ部41、41は、図4に示すように、機材当接面3aの幅寸法w1以下の幅寸法w2で離間した位置に形成され、機材支持部3の板厚t2は、補強リブ部41、41同士の間にて面板部11の一般部11aの板厚t1より厚く形成されていることが好ましい。なお、補強リブ部41、41は、吊り孔31の幅方向中心線CLに対して線対称位置(左右対称位置)に形成されている。補強リブ部41、41同士の間には、幅寸法w2の隙間が形成されている。また、補強リブ部41、41の板厚t3は、機材支持部3の板厚t2より薄く、面板部11の一般部11aの板厚t1より厚く形成されている。
この場合、面板部11の一般部11aに比較して、機材支持部3の板厚t2を増加させることによって機材支持部3自体の剛性を高めつつ、機材支持部3と補強リブ部41、41との連結強度を高めることができる。そのため、機材当接面3aに締結した機材KZの荷重を、機材支持部3における機材当接面3aの裏面側に鉛直状に立設された一対の補強リブ部41、41に対して、より効果的に伝達することができる。その結果、ダブルスキン押出形材DSKから成る台枠DW(構体1)の所要の強度を、より確実に確保できる。
また、機材支持部3の板厚増加によって機材支持部3自体の剛性を高めつつ、機材支持部3と補強リブ部41、41との連結強度を高めることによって、ダブルスキン押出形材DSKの押出成形時の歪や反りを低減できる。そのため、押出成形後におけるストレッチャーの引張力を軽減でき、結果として、面板部11、12の湾曲量を低減でき、その面精度も高めることができる。
また、機材支持部3の板厚増加によって機材支持部3と補強リブ部41、41との連結強度を高めることができるので、補強リブ部41、41は、ボルト21の軸周りの回転をより確実に規制することができる。そのため、ボルト21、ナット22の締結力が高い場合でも、締結力のトルク管理がより一層容易となる。
また、本鉄道車両10において、補強リブ部41、41の各先端部411、411には、ボルト21の頭部先端面214aに当接してボルト21の軸方向の移動を規制する横リブ部42が、互いに連結された形態でダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されていることが好ましい。
この場合、機材支持部3と一対の補強リブ部41、41と横リブ部42とがロの字状の閉断面構造4を構成することによって、機材支持部3におけるダブルスキン押出形材DSKの押出方向の剛性をさらに向上させることができる。そのため、ダブルスキン押出形材DSKから成る台枠DW(構体1)の所要の強度をより一層確実に確保できる。なお、横リブ部42の板厚t4は、補強リブ部41、41の板厚t3より薄くても良い。
また、補強リブ部41の各先端部411、411に一体形成された横リブ部42が、ボルト21の頭部先端面214aに当接してボルト21の軸方向の移動を規制するので、ボルト21のネジ部21bにナット22をねじ込む際、ボルト21の軸方向への逃げを抑制でき、ボルト21、ナット22の締結作業をより一層容易にできる。
なお、横リブ部42は、ボルト21のネジ部21bにナット22をねじ込む際の、ねじ込み開始時に、ボルト21の頭部先端面214aと当接できれば良い。したがって、ボルト21,ナット22の締結完了時には、横リブ部42とボルト21の頭部先端面214aとの間に隙間が生じても良い。この場合、補強リブ部41、41の高さh1がより高くなり、機材支持部3におけるダブルスキン押出形材DSKの押出方向の剛性をより一層向上させることができる。
また、本鉄道車両10において、補強リブ部41、41の先端部411、411には、他方の面板部12に連結する連結補助リブ部131、131がダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されていることが好ましい。ここでは、連結補助リブ部131、131は、吊り孔31の幅方向中心線CLに対して互いに反対方向へ傾斜するように形成されている。ただし、後述するように、必ずしもこれに限る必要はない。
この場合、補強リブ部41、41と他方の面板部12とを、吊り孔31の幅方向中心線CLに対して互いに反対方向へ傾斜する連結補助リブ部131を介して連結することによって、機材支持部3に締結した機材KZの荷重や、ボルト21とナット22とを締結するときの荷重に対して、補強リブ部41、41の先端側の倒れを効果的に低減できる。そのため、補強リブ部41、41の剛性を高めることができ、その結果として、ダブルスキン押出形材DSKから成る台枠DW(構体1)の所要の強度をより一層確保できる。なお、連結補助リブ部131の板厚t6は、ウェブ部13の板厚t5と同程度で良く、補強リブ部41、41の板厚t3より薄くても良い。
(ボルトの変形例)
また、本鉄道車両10においては、各種形状のボルト21B、21Cを用いて機材KZを締結することができる。例えば、図7、図8に示すように、変形例1のボルト21B(六角ボルト)を用いる場合、吊り孔31Bには、平面視で正六角形に形成された頭部21Baが挿通可能に形成された円弧状の拡張孔部312Bを備えている。拡張孔部312Bは、ボルト21Bのネジ部21Bbを挿通する長孔状に形成されたネジ孔部311Bと隣接した位置に一体に形成されている。拡張孔部312Bでは、補強リブ部41、41の吊り孔31B側の縦壁面が部分的に切削されている。
このように、変形例1のボルト21B(六角ボルト)を用いて機材KZを機材支持部3に締結する際、ボルト21Bの頭部21Baを吊り孔31Bの拡張孔部312Bに挿通した後、素早くボルト21Bを移動して、正規の締結位置であるネジ孔部311Bにて、ネジ部21Bbにナット22をねじ込むことができ、締結作業をより一層容易とすることができる。
なお、補強リブ部41、41は、機材KZの締結位置でボルト21Bの頭部側面211Baに当接してボルト21Bの軸周りの回転を規制するので、ボルト21Bのネジ部21Bbにナット22をねじ込む際、ボルト21Bの頭部21Baを工具等を用いて一々固定する必要がない。
また、例えば、変形例2のボルト21C(四角ボルト)を用いる場合、図9、図10に示すように、吊り孔31Cには、短辺211Caと長辺212Caとを有し平面視で四角形(ここでは、長方形)に形成されたボルト21C(四角ボルト)の頭部21Caが、挿通可能に形成された略四角状の拡張孔部312Cを備えている。拡張孔部312Cは、ボルト21Cのネジ部21Cbを挿通する長孔状に形成されたネジ孔部311Cと隣接した位置に一体に形成されている。拡張孔部312Cでは、頭部21Caの長辺212Caと補強リブ部41、41の吊り孔31C側の縦壁面とが摺接可能に形成されている。
このように、変形例2のボルト21C(四角ボルト)を用いて機材KZを機材支持部3に締結する際、ボルト21Cの頭部21Caを吊り孔31Cの拡張孔部312Cに挿通した後、素早くボルト21Cを移動して、正規の締結位置であるネジ孔部311Cにて、ネジ部21Cbにナット22をねじ込むことができ、締結作業をより一層容易とすることができる。
なお、補強リブ部41、41は、機材KZの締結位置でボルト21Cの頭部側面(長辺212Ca)に当接してボルト21Cの軸周りの回転を規制するので、ボルト21Cのネジ部21Cbにナット22をねじ込む際、ボルト21Cの頭部21Caを工具等を用いて一々固定する必要がない。
<本鉄道車両における台枠(構体)の変形例>
本鉄道車両は、本願発明の要旨を変更しない範囲で、各種形態に変更することができる。以下、本鉄道車両における台枠(構体)の変形例について、図11~図21を用いて説明する。図11に、図3に示すC部における台枠(構体)の変形例1を表す部分拡大断面図を示す。図12に、図3に示すC部における台枠(構体)の変形例2を表す部分拡大断面図を示す。図13に、図3に示すC部における台枠(構体)の変形例3を表す部分拡大断面図を示す。図14に、図3に示すC部における台枠(構体)の変形例4を表す部分拡大断面図を示す。図15に、図3に示すC部における台枠(構体)の変形例5を表す部分拡大断面図を示す。図16に、図3に示すC部における台枠(構体)の変形例6を表す部分拡大断面図を示す。図17に、図3に示すC部における台枠(構体)の変形例7を表す部分拡大断面図を示す。図18に、図3に示すC部における台枠(構体)の変形例8を表す部分拡大断面図を示す。図19に、図3に示すC部における台枠(構体)の変形例9を表す部分拡大断面図を示す。図20に、図3に示すC部における台枠(構体)の変形例10を表す部分拡大断面図を示す。図21に、図3に示すC部における台枠(構体)の変形例11を表す部分拡大断面図を示す。ここでは、上述した本鉄道車両10との相違点を主体に説明し、共通点については、共通の符号を付して必要な範囲に限定して説明する。
(変形例1)
図11に示すように、変形例1の台枠(構体1B)を有する鉄道車両10Bでは、機材支持部3の裏面側には、対向する他方の面板部12に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された一対の補強リブ部41、41を備え、補強リブ部41、41は、機材KZの締結位置でボルト21の頭部側面211aに当接してボルト21の軸周りの回転を規制する点において、本鉄道車両10と共通する。
しかし、補強リブ部41、41の各先端部には、ボルト21の軸方向の移動を規制する横リブ部が、互いに連結された形態でダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されていない点が相違する。また、補強リブ部41、41の先端部には、他方の面板部12に連結する連結補助リブ部がダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されていない点が相違する。
そして、変形例1の台枠(構体1B)を有する鉄道車両10Bでは、横リブ部と連結補助リブ部とがダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されていないので、その分、車両重量を軽減でき、製造コストや運転時のエネルギーコストを低減できる。ただし、吊り孔31による強度低下を裏面側に形成した補強リブ部41、41によって効果的に補完させることができるので、複数の締結位置で面板部11に機材KZを直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材DSKから成る構体1Bの所要の強度を確保することができる。また、締結作業と締結力のトルク管理を容易にできる。
(変形例2)
図12に示すように、変形例2の台枠(構体1C)を有する鉄道車両10Cでは、機材支持部3の裏面側には、対向する他方の面板部12に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された一対の補強リブ部41、41を備え、補強リブ部41、41は、機材KZの締結位置でボルト21の頭部側面211aに当接してボルト21の軸周りの回転を規制する点において、本鉄道車両10と共通する。
しかし、補強リブ部41、41の各先端部411、411には、ボルト21の頭部先端面214aに当接してボルト21の軸方向の移動を規制する横リブ部42C、42Cが、互いに分離された形態でダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されている点が相違する。そのため、変形例2の台枠(構体1C)を有する鉄道車両10Cでは、機材支持部3と一対の補強リブ部41、41と横リブ部42C、42Cとが開放断面構造を構成することによって、軽量化を図りつつ、ダブルスキン押出形材DSKの剛性を向上させることができる。その結果、ダブルスキン押出形材DSKから成る構体1Cの所要の強度を軽量化しつつ確保できる。
また、補強リブ部41、41の先端部411、411には、他方の面板部12に連結する連結補助リブ部がダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されていない点が相違する。そして、変形例2の台枠(構体1C)を有する鉄道車両10Cでは、連結補助リブ部がダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されていないので、その分、車両重量を軽減でき、製造コストや運転時のエネルギーコストを低減できる。
なお、変形例2の台枠(構体1C)を有する鉄道車両10Cでは、補強リブ部41、41の各先端部411、411に一体形成された横リブ部42C、42Cが、ボルト21の頭部先端面214aに当接してボルト21の軸方向の移動を規制するので、ボルト21のネジ部21bにナット22をねじ込む際、ボルト21の軸方向への逃げを抑制でき、ボルト21、ナット22の締結作業をより一層容易にできる。したがって、締結作業と締結力のトルク管理を容易にできる。
(変形例3)
図13に示すように、変形例3の台枠(構体1D)を有する鉄道車両10Dでは、機材支持部3の裏面側には、対向する他方の面板部12に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された一対の補強リブ部41、41を備え、補強リブ部41、41は、機材KZの締結位置でボルト21の頭部側面211aに当接してボルト21の軸周りの回転を規制する点において、本鉄道車両10と共通する。また、補強リブ部41、41の先端部411、411には、他方の面板部12に連結する連結補助リブ部131がダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されている点も共通する。
しかし、補強リブ部41、41の各先端部411、411には、ボルト21の頭部先端面214aに当接してボルト21の軸方向の移動を規制する横リブ部42D、42Dが、互いに分離された形態でダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されている点が相違する。そのため、変形例3の台枠(構体1D)を有する鉄道車両10Dでは、機材支持部3と一対の補強リブ部41、41と横リブ部42D、42Dとが開放断面構造を構成することによって、軽量化を図りつつ、ダブルスキン押出形材DSKの剛性を向上させることができる。その結果、ダブルスキン押出形材DSKから成る構体1Dの所要の強度を軽量化しつつ確保できる。
なお、横リブ部42D、42Dが互いに分離されているが、補強リブ部41、41と他方の面板部12とを、吊り孔31の幅方向中心線CLに対して互いに反対方向へ傾斜する連結補助リブ部131を介して連結することによって、機材支持部3に締結した機材KZの荷重や、ボルト21とナット22とを締結するときの荷重に対して、補強リブ部41、41の先端側の倒れをより一層低減できる。そのため、補強リブ部41、41の剛性を更に高めることができ、その結果として、ダブルスキン押出形材DSKから成る台枠DW(構体1D)の所要の強度をより一層確保できる。また、締結作業と締結力のトルク管理を容易にできる。
(変形例4)
図14に示すように、変形例4の台枠(構体1E)を有する鉄道車両10Eでは、機材支持部3の裏面側には、対向する他方の面板部12に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された一対の補強リブ部41、41を備え、補強リブ部41、41は、機材KZの締結位置でボルト21の頭部側面211aに当接してボルト21の軸周りの回転を規制する点において、本鉄道車両10と共通する。また、補強リブ部41、41の各先端部411、411には、ボルト21の頭部先端面214aに当接してボルト21の軸方向の移動を規制する横リブ部42が、互いに連結された形態でダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されている点も共通する。また、補強リブ部41、41の先端部411、411には、他方の面板部12に連結する連結補助リブ部131、131がダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されている点も共通する。
しかし、横リブ部42の幅方向中間部には、他方の面板部12に連結された縦リブ部132が、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されている点が相違する。したがって、変形例4の台枠(構体1E)を有する鉄道車両10Eでは、機材支持部3と一対の補強リブ部41、41と横リブ部42とが構成する閉断面構造を連結補助リブ部131、131と縦リブ部132とによって他方の面板部12と連結することができる。
そのため、機材支持部3に締結した機材KZの荷重や他方の面板部12に作用する荷重を、機材支持部3と補強リブ部41と横リブ部42と連結補助リブ部131、131と縦リブ部132とに分散して伝達し、各部材の負荷を軽減させることができる。よって、ダブルスキン押出形材DSKの機材支持部3における全方向の剛性を高めることができる。その結果、変形例4の台枠(構体1E)を有する鉄道車両10Eでは、ダブルスキン押出形材DSKから成る構体1Eの所要の強度を、より一層確実に確保できる。また、締結作業と締結力のトルク管理を容易にできる。
(変形例5)
図15に示すように、変形例5の台枠(構体1F)を有する鉄道車両10Fでは、機材支持部3の裏面側には、対向する他方の面板部12に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された一対の補強リブ部41、41を備え、補強リブ部41、41は、機材KZの締結位置でボルト21の頭部側面211aに当接してボルト21の軸周りの回転を規制する点において、本鉄道車両10と共通する。また、補強リブ部41、41の各先端部411、411には、ボルト21の頭部先端面214aに当接してボルト21の軸方向の移動を規制する横リブ部42が、互いに連結された形態でダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されている点も共通する。
しかし、補強リブ部41、41の先端部には、他方の面板部12に連結する連結補助リブ部がダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されていない点が相違する。また、機材支持部3と補強リブ部41、41と横リブ部42とによって構成する閉断面構造が、他方の面板部12とウェブ部13との繋ぎ部と対向する位置に形成されている点も相違する。
そのため、機材支持部3に対する機材KZの締結位置を、一方の面板部11とウェブ部13、13との繋ぎ部の中間位置に配置することができる。その結果、変形例5の台枠(構体1F)を有する鉄道車両10Fでは、機材支持部3に対する機材KZの締結位置の自由度を高めつつ、ダブルスキン押出形材DSKから成る構体1Fの所要の強度を確実に確保できる。また、締結作業と締結力のトルク管理を容易にできる。
(変形例6)
図16に示すように、変形例6の台枠(構体1G)を有する鉄道車両10Gでは、機材支持部3の裏面側には、対向する他方の面板部12に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された一対の補強リブ部41、41を備え、補強リブ部41、41は、機材KZの締結位置でボルト21の頭部側面211aに当接してボルト21の軸周りの回転を規制する点において、本鉄道車両10と共通する。また、補強リブ部41、41の各先端部411、411には、ボルト21の頭部先端面214aに当接してボルト21の軸方向の移動を規制する横リブ部42が、互いに連結された形態でダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されている点も共通する。
しかし、補強リブ部41、41の先端部には、他方の面板部12に連結する連結補助リブ部がダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されていない点が相違する。また、機材支持部3と補強リブ部41、41と横リブ部42とによって構成する閉断面構造が、他方の面板部12とウェブ部13との繋ぎ部と対向する位置に形成されている点が相違する。また、横リブ部42の幅方向中間部には、他方の面板部12に連結された縦リブ部132が、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されている点が相違する。
そのため、変形例6の台枠(構体1G)を有する鉄道車両10Gでは、機材支持部3に対する機材KZの締結位置を、一方の面板部11とウェブ部13、13との繋ぎ部の中間位置に配置することができる。また、機材支持部3と一対の補強リブ部41、41と横リブ部42とが構成する閉断面構造を縦リブ部132によって他方の面板部12と連結することができる。その結果、変形例6の台枠(構体1G)を有する鉄道車両10Gでは、機材支持部3に対する機材KZの締結位置の自由度を高めつつ、ダブルスキン押出形材DSKから成る構体1Gの所要の強度を確実に確保できる。また、締結作業と締結力のトルク管理を容易にできる。
(変形例7)
図17に示すように、変形例7の台枠(構体1H)を有する鉄道車両10Hでは、機材支持部3の裏面側には、対向する他方の面板部12に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された一対の補強リブ部41、41を備え、補強リブ部41、41は、機材KZの締結位置でボルト21の頭部側面211aに当接してボルト21の軸周りの回転を規制する点において、本鉄道車両10と共通する。また、補強リブ部41、41の各先端部411、411には、ボルト21の頭部先端面214aに当接してボルト21の軸方向の移動を規制する横リブ部42が、互いに連結された形態でダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されている点も共通する。
しかし、補強リブ部41、41の先端部411、411には、他方の面板部12に対して直角状に連結する連結補助リブ部43、43がダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されている点が相違する。また、他方の面板部12に対して直角状に連結する連結補助リブ部43、43が、他方の面板部12とウェブ部13との繋ぎ部と隣接する位置に形成されている点が相違する。また、横リブ部42の幅方向中間部には、他方の面板部12に連結された縦リブ部132が、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されている点が相違する。
そのため、変形例7の台枠(構体1H)を有する鉄道車両10Hでは、機材支持部3と一対の補強リブ部41、41と横リブ部42とが構成する閉断面構造を、他方の面板部12に対して連結補助リブ部43、43及び縦リブ部132によって、より強固に連結することができる。したがって、台枠(構体1H)の車両上下方向の剛性をより一層高めることができる。
また、機材支持部3に対する機材KZの締結位置を、一方の面板部11とウェブ部13、13との繋ぎ部の中間位置に配置することができる。その結果、変形例7の台枠(構体1H)を有する鉄道車両10Hでは、軽量化を促進し、機材支持部3に対する機材KZの締結位置の自由度を高めつつ、ダブルスキン押出形材DSKから成る構体1Hの所要の強度を確実に確保できる。また、締結作業と締結力のトルク管理を容易にできる。
(変形例8)
図18に示すように、変形例8の台枠(構体1I)を有する鉄道車両10Iでは、機材支持部3の裏面側には、対向する他方の面板部12に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された一対の補強リブ部41I、41Iを備え、補強リブ部41I、41Iは、機材KZの締結位置でボルト21の頭部側面211aに当接してボルト21の軸周りの回転を規制する点において、本鉄道車両10と共通する。
しかし、補強リブ部41I、41Iの先端部は、他方の面板部12に対して直接連結され、横リブ部42及び連結補助リブ部131、131がダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設されていない点が相違する。ここでは、他方の面板部12が、ボルト21の頭部先端面214aに当接してボルト21の軸方向の移動を規制する機能を果たしている。また、一方の面板部11と他方の面板部12とを繋ぐウェブ部13Iが、等間隔でハモニカ状に形成され、補強リブ部41I、41Iを兼ねている点が相違する。
そのため、変形例8の台枠(構体1I)を有する鉄道車両10Iでは、ダブルスキン押出形材DSKの面板部11,12同士の離間距離を狭くした薄型の構体1Iを形成でき、また、機材支持部3に対する機材KZの締結位置を選択する自由度を高めることができる。また、ウェブ部13Iが、等間隔でハモニカ状に形成され、補強リブ部41I、41Iを兼ねているので、薄型化したダブルスキン押出形材DSKから成る構体1Iの所要の強度を確実に確保しつつ、締結作業と締結力のトルク管理を容易にできる。
(変形例9)
図19に示すように、変形例9の台枠(構体1J)を有する鉄道車両10Jでは、機材支持部3の裏面側には、対向する他方の面板部12に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された一対の補強リブ部41J、41Jを備え、補強リブ部41J、41Jは、機材KZの締結位置でボルト21の頭部側面211aに当接してボルト21の軸周りの回転を規制する点において、本鉄道車両10と共通する。
しかし、補強リブ部41J、41Jの先端部には、ボルト21の頭部先端面に当接してボルト21の軸方向の移動を規制する横リブ部と、他方の面板部12に連結された連結補助リブ部とが、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設されていない点が相違する。ここでは、他方の面板部12が、ボルト21の頭部先端面に当接してボルト21の軸方向の移動を規制する機能を果たしている。また、一方の面板部11と他方の面板部12とを繋ぐウェブ部13Jが、等間隔でハモニカ状に形成され、機材支持部3が一方の面板部11のウェブ部13Jとの繋ぎ部同士の中間位置に形成されている点も相違する。
そのため、変形例9の台枠(構体1J)を有する鉄道車両10Jでは、ダブルスキン押出形材DSKの面板部11,12同士の離間距離を狭くでき、また、ウェブ部13J同士の離間距離を広く形成できるので、薄型化し、かつ軽量化したダブルスキン押出形材DSKから成る構体1Jの所要の強度を確保しつつ、締結作業と締結力のトルク管理を容易にできる。
(変形例10)
図20に示すように、変形例10の台枠(構体1K)を有する鉄道車両10Kでは、機材支持部3の裏面側には、対向する他方の面板部12に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された一対の補強リブ部41K、41Kを備え、補強リブ部41K、41Kは、機材KZの締結位置でボルト21の頭部側面211aに当接してボルト21の軸周りの回転を規制する点において、本鉄道車両10と共通する。
しかし、補強リブ部41K、41Kの先端部は、他方の面板部12に対して直接連結され、横リブ部42及び連結補助リブ部131、131がダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設されていない点が相違する。ここでは、他方の面板部12が、ボルト21の頭部先端面214aに当接してボルト21の軸方向の移動を規制する機能を果たしている。また、一方の面板部11と他方の面板部12とを繋ぐウェブ部13Kが、等間隔でハモニカ状に形成され、補強リブ部41K、41Kを兼ねている点が相違する。また、他方の面板部12は、機材支持部3と対向する位置及びその近傍にて間欠的に形成され、一方の面板部11と同一の幅で形成されていない点が相違する。
そのため、変形例10の台枠(構体1K)を有する鉄道車両10Kでは、ダブルスキン押出形材DSKの面板部11,12同士の離間距離を狭くした薄型の構体1Kを形成でき、また、機材支持部3に対する機材KZの締結位置を選択する自由度を高めることができる。また、ウェブ部13Kが、等間隔でハモニカ状に形成され、補強リブ部41K、41Kを兼ねているので、薄型化したダブルスキン押出形材DSKから成る構体1Kの所要の強度を確実に確保しつつ、締結作業と締結力のトルク管理を容易にできる。また、他方の面板部12は、機材支持部3と対向する位置及びその近傍にて間欠的に形成されているので、その分、車両重量を軽減でき、製造コストや運転時のエネルギーコストを低減できる。
(変形例11)
図21に示すように、変形例11の台枠(構体1L)を有する鉄道車両10Lでは、機材支持部3の裏面側には、対向する他方の面板部12に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された一対の補強リブ部41L、41Lを備え、補強リブ部41L、41Lは、機材KZの締結位置でボルト21の頭部側面211aに当接してボルト21の軸周りの回転を規制する点において、本鉄道車両10と共通する。
しかし、補強リブ部41L、41Lの先端部は、他方の面板部12に対して直接連結され、横リブ部42及び連結補助リブ部131、131がダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設されていない点が相違する。ここでは、他方の面板部12が、ボルト21の頭部先端面214aに当接してボルト21の軸方向の移動を規制する機能を果たしている。また、一方の面板部11と他方の面板部12とを繋ぐウェブ部13Lが、等間隔でハモニカ状に形成され、補強リブ部41L、41Lを兼ねている点が相違する。また、一方の面板部11は、機材支持部3及びその近傍にて間欠的に形成され、他方の面板部12と同一の幅で形成されていない点が相違する。
そのため、変形例11の台枠(構体1L)を有する鉄道車両10Lでは、ダブルスキン押出形材DSKの面板部11,12同士の離間距離を狭くした薄型の構体1Lを形成でき、また、機材支持部3に対する機材KZの締結位置を選択する自由度を高めることができる。また、ウェブ部13Lが、等間隔でハモニカ状に形成され、補強リブ部41L、41Lを兼ねているので、薄型化したダブルスキン押出形材DSKから成る構体1Lの所要の強度を確実に確保しつつ、締結作業と締結力のトルク管理を容易にできる。また、一方の面板部11は、機材支持部3及びその近傍にて間欠的に形成されているので、その分、車両重量を軽減でき、製造コストや運転時のエネルギーコストを低減できる。
<作用効果>
以上、詳細に説明した本実施形態に係る鉄道車両10、10B、10C、10D、10E、10F、10G、10H、10I、10J、10K、10Lによれば、面板部11には、機材KZの各締結位置にボルト21のネジ部21bを挿通する吊り孔31が形成され機材KZが当接される機材当接面3aが、所定の幅寸法w1で面板部11の一般部11aより表面側へ突出してダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された機材支持部3を備え、機材支持部3の裏面側には、対向する他方の面板部12に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された一対の補強リブ部41、41、41I、41I、41J、41J、41K、41K、41L、41Lを備え、補強リブ部41、41、41I、41I、41J、41J、41K、41K、41L、41Lは、機材KZの締結位置でボルト21の頭部側面211aに当接してボルト21の軸周りの回転を規制するので、複数の締結位置で面板部11に機材KZを直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材DSKから成る構体1、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1I、1J、1K、1Lの所要の強度を確保しつつ、締結作業と締結力のトルク管理が容易となる。
すなわち、面板部11には、機材KZの各締結位置にボルト21のネジ部21bを挿通する吊り孔31が形成され機材KZが当接される機材当接面3aが、所定の幅寸法w1で面板部11の一般部11aより表面側へ突出してダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された機材支持部3を備えているので、機材KZを機材支持部3の機材当接面3aに形成した吊り孔31に直接締結でき、また、吊り孔31を機材KZの締結位置に限定することによって、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に所定の幅寸法w1で延設された機材支持部3における強度低下を必要最小限に抑えることができる。
また、機材支持部3の裏面側には、対向する他方の面板部12に向けて鉛直状に立設され、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に延設された一対の補強リブ部41、41、41I、41I、41J、41J、41K、41K、41L、41Lを備えているので、ダブルスキン押出形材DSKにおける中空スペースを利用して機材支持部3の裏面側に補強リブ部41、41、41I、41I、41J、41J、41K、41K、41L、41Lを形成し、機材支持部3におけるダブルスキン押出形材DSKの押出方向の剛性を高めることができる。そのため、面板部11に備える機材支持部3は、吊り孔31による強度低下を裏面側に形成した補強リブ部41、41、41I、41I、41J、41J、41K、41K、41L、41Lによって効果的に補完させることができる。その結果、複数の締結位置で面板部11に機材KZを直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材DSKから成る構体1、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1I、1J、1K、1Lの所要の強度を確保することができる。
また、ダブルスキン押出形材DSKを押出し成形後に、面板部11、12がウェブ部13、13I、13J、13K、13Lとの接合部11b、12b同士の間で表面側へ微妙に湾曲することがあっても、機材KZが当接する機材当接面3aが面板部11の一般部11aより表面側へ突出していることによって、複数の締結位置で機材支持部3の吊り孔31にボルト21及びナット22を介して機材KZを直接取り付ける場合、面板部11の一般部11aと機材KZとの干渉を回避又は低減できる。そのため、機材当接面3aと機材KZとの間に隙間が生じにくい。その結果、機材支持部3に機材KZを正常に締結することが容易となる。また、機材当接面3aと機材KZとの間に隙間が生じにくいので、ボルト21、ナット22による締結力のトルク管理も容易となる。
また、補強リブ部41、41、41I、41I、41J、41J、41K、41K、41L、41Lは、機材KZの締結位置でボルト21の頭部側面211aに当接してボルト21の軸周りの回転を規制するので、ボルト21のネジ部21bにナット22をねじ込む際、ボルト21の頭部21aの回転を工具等を用いて一々規制する必要がない。そのため、ボルト21、ナット22の締結作業が簡素化できる。また、ボルト21の頭部21aの軸周りの回転を阻止できるので、ボルト21、ナット22による締結力のトルク管理がより一層容易となる。
よって、本実施形態によれば、複数の締結位置で面板部11に機材KZを直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材DSKから成る構体1、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1I、1J、1K、1Lの所要の強度を確保しつつ、締結作業と締結力のトルク管理が容易となる鉄道車両10、10B、10C、10D、10E、10F、10G、10H、10I、10J、10K、10Lを提供することができる。
また、本実施形態によれば、補強リブ部41、41、41I、41I、41J、41J、41K、41K、41L、41Lは、機材当接面3aの幅寸法w1以下の幅寸法w2で離間した位置に形成され、機材支持部3の板厚t2は、補強リブ部41、41、41I、41I、41J、41J、41K、41K、41L、41L同士の間にて面板部11の一般部11aの板厚t1より厚く形成されているので、機材支持部3の板厚増加によって機材支持部3自体の剛性を高めつつ、機材支持部3と補強リブ部41、41、41I、41I、41J、41J、41K、41K、41L、41Lとの連結強度を高めることができる。そのため、機材当接面3aに締結した機材KZの荷重を、機材支持部3における機材当接面3aの裏面側に鉛直状に立設された一対の補強リブ部41、41、41I、41I、41J、41J、41K、41K、41L、41Lに対して、より効果的に伝達することができる。その結果、ダブルスキン押出形材DSKから成る構体1、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1I、1J、1K、1Lの所要の強度を、より確実に確保できる。
また、機材支持部3の板厚増加によって機材支持部3自体の剛性を高めつつ、機材支持部3と補強リブ部41、41、41I、41I、41J、41J、41K、41K、41L、41Lとの連結強度を高めることによって、ダブルスキン押出形材DSKの押出し成形時の歪や反りを低減できる。そのため、押出し成形後におけるストレッチャーの引張力を軽減でき、結果として、面板部11、12の湾曲量を低減でき、その面精度も高めることができる。
また、機材支持部3の板厚増加によって機材支持部3と補強リブ部41、41、41I、41I、41J、41J、41K、41K、41L、41Lとの連結強度を高めることができるので、補強リブ部41、41I、41I、41J、41J、41K、41K、41L、41Lは、ボルト21の軸周りの回転をより確実に規制することができる。そのため、ボルト21、ナット22の締結力が高い場合でも、締結力のトルク管理がより一層容易となる。
また、本実施形態によれば、補強リブ部41、41の各先端部411、411には、ボルト21の頭部先端面214aに当接してボルト21の軸方向の移動を規制する横リブ部42が、互いに連結された形態でダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されているので、機材支持部3と一対の補強リブ部41、41と横リブ部42とが閉断面構造を構成することによって、機材支持部3におけるダブルスキン押出形材DSKの押出方向の剛性をさらに向上させることができる。そのため、ダブルスキン押出形材DSKから成る構体1、1E、1F、1G、1Hの所要の強度をより一層確実に確保できる。
また、補強リブ部41の各先端部411、411に一体形成された横リブ部42が、ボルト21の頭部先端面214aに当接してボルト21の軸方向の移動を規制するので、ボルト21のネジ部21bにナット22をねじ込む際、ボルト21の軸方向への逃げを抑制でき、ボルト21、ナット22の締結作業をより一層容易にできる。
また、本実施形態によれば、横リブ部42の幅方向中間部には、他方の面板部12に連結された縦リブ部132が、ダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されているので、機材支持部3と一対の補強リブ部41、41と横リブ部42とが構成する閉断面構造を縦リブ部132によって他方の面板部12と連結することができる。そのため、機材当接面3aに締結した機材KZの荷重や他方の面板部12に作用する荷重を、機材支持部3と補強リブ部41と横リブ部42と縦リブ部132とに分散して伝達し、各部材の負荷を軽減させることができる。そのため、ダブルスキン押出形材DSKの全体の剛性を高めることができる。その結果、本鉄道車両10E、10G、10Hでは、ダブルスキン押出形材DSKから成る構体1E、1G、1Hの所要の強度をより確実に確保できる。
また、本実施形態によれば、補強リブ部41、41の各先端部411、411には、ボルト21の頭部先端面214aに当接してボルト21の軸方向の移動を規制する横リブ部42C、42Dが、互いに分離された形態でダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されているので、機材支持部3と一対の補強リブ部41、41と横リブ部42C、42Dとが開放断面構造を構成することによって、軽量化を図りつつ、ダブルスキン押出形材DSKの剛性を向上させることができる。そのため、本鉄道車両10C、10Dでは、ダブルスキン押出形材DSKから成る構体1C、1Dの所要の強度を軽量化しつつ確保できる。
また、補強リブ部41の各先端部411、411に一体形成された横リブ部42C、42Dが、ボルト21の頭部先端面214aに当接してボルト21の軸方向の移動を規制するので、ボルト21のネジ部21bにナット22をねじ込む際、ボルト21の軸方向への逃げを抑制でき、ボルト21、ナット22の締結作業をより一層容易にできる。
また、本実施形態によれば、補強リブ部41、41の先端部411、411には、他方の面板部12に連結する連結補助リブ部131、43がダブルスキン押出形材DSKの押出方向に沿って延設されているので、補強リブ部41、41と他方の面板部12とを連結補助リブ部131、43を介して連結することによって、機材支持部3に締結した機材KZの荷重や、ボルト21とナット22とを締結するときの荷重に対して、補強リブ部41、41の先端側の倒れを低減できる。そのため、本鉄道車両10、10D、10E、10Hでは、補強リブ部41、41の剛性を高めることができ、その結果として、ダブルスキン押出形材DSKから成る構体1、1D、1E、1Hの所要の強度をより一層確保できる。
また、本実施形態によれば、吊り孔31、31B、31Cには、ボルト21、21B、21Cのネジ部21b、21Bb、21Cbを挿通するネジ孔部311、311B、311Cと隣接した位置に一体に形成され、ボルト21、21B、21Cの頭部21a、21Ba、21Caを挿通可能に形成された拡張孔部312、312B、312Cを備えているので、ボルト21、21B、21Cの頭部21a、21Ba、21Caを挿通可能とする吊り孔31、31B、31Cの大きさを最小化でき、機材支持部3における強度低下を必要最小限に抑えることができる。
また、機材KZを機材支持部3に締結する際、ボルト21、21B、21Cの頭部21a、21Ba、21Caを吊り孔31、31B、31Cに挿通した後、素早くボルト21、21B、21Cを移動又は回転して、正規の締結位置であるネジ孔部311、311B、311Cにて、ネジ部21b、21Bb、21Cbにナット22をねじ込むことができ、締結作業をより一層容易とすることができる。
本発明は、車両に装備する機器又は部材(機材)が面板部に締結可能に形成されたダブルスキン押出形材から成る構体を備えた鉄道車両として利用できる。
1、1B、1C、1D、1E、1F 構体
1G、1H、1I、1J、1K、1L 構体
3 機材支持部
3a 機材当接面
10、10B、10C、10D、10E、10F 鉄道車両
10G、10H、10I、10J、10K、10L 鉄道車両
11,12 面板部
11a 一般部
13、13I、13J、13K、13L ウェブ部
21、21B、21C ボルト
21a,21Ba、21Ca 頭部
21b、21Bb、21Cb ネジ部
22 ナット
31、31B、31C 吊り孔
41、41I、41J、41K、41L 補強リブ部
42、42C、42D 横リブ部
43、131 連結補助リブ部
132 縦リブ部
211a、211Ba、212Ca 頭部側面
214a、214Ba、214Ca 頭部先端面
311、311B、311C ネジ孔部
312、312B、312C 拡張孔部
411 先端部
KZ 機材
DSK ダブルスキン形材
t1、t2 板厚
w1、w2 幅寸法

Claims (8)

  1. 互いに平行な平板状の面板部が、その両面板部の裏面側に一体形成された複数のウェブ部により繋がれているとともに、少なくとも一方の面板部に機材をボルト及びナットによって複数の締結位置で直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材から成る構体を備えた鉄道車両であって、
    前記面板部には、前記機材の各締結位置に前記ボルトのネジ部を挿通する吊り孔が形成され前記機材が当接される機材当接面が、所定の幅寸法で前記面板部の一般部より表面側へ突出して前記ダブルスキン押出形材の押出方向に延設された機材支持部を備え、
    前記機材支持部の裏面側には、対向する他方の面板部に向けて鉛直状に立設され、前記ダブルスキン押出形材の押出方向に延設された一対の補強リブ部を備え、
    前記補強リブ部は、前記機材の締結位置で前記ボルトの頭部側面に当接して前記ボルトの軸周りの回転を規制すること
    前記補強リブ部は、前記機材当接面の幅寸法以下の幅寸法で離間した位置に形成され、
    前記機材支持部の板厚は、前記補強リブ部同士の間にて前記面板部の一般部の板厚より厚く形成されていることを特徴とする鉄道車両。
  2. 互いに平行な平板状の面板部が、その両面板部の裏面側に一体形成された複数のウェブ部により繋がれているとともに、少なくとも一方の面板部に機材をボルト及びナットによって複数の締結位置で直接締結可能に形成されたダブルスキン押出形材から成る構体を備えた鉄道車両であって、
    前記面板部には、前記機材の各締結位置に前記ボルトのネジ部を挿通する吊り孔が形成され前記機材が当接される機材当接面が、所定の幅寸法で前記面板部の一般部より表面側へ突出して前記ダブルスキン押出形材の押出方向に延設された機材支持部を備え、
    前記機材支持部の裏面側には、対向する他方の面板部に向けて鉛直状に立設され、前記ダブルスキン押出形材の押出方向に延設された一対の補強リブ部を備え、
    前記補強リブ部は、前記機材の締結位置で前記ボルトの頭部側面に当接して前記ボルトの軸周りの回転を規制すること、
    前記吊り孔は、前記ダブルスキン押出形材の押出方向に延設された長孔であって、前記機材の締結位置に限定して形成されていることを特徴とする鉄道車両。
  3. 請求項に記載された鉄道車両において、
    前記補強リブ部は、前記機材当接面の幅寸法以下の幅寸法で離間した位置に形成され、
    前記機材支持部の板厚は、前記補強リブ部同士の間にて前記面板部の一般部の板厚より厚く形成されていることを特徴とする鉄道車両。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された鉄道車両において、
    前記補強リブ部の各先端部には、前記ボルトの頭部先端面に当接して前記ボルトの軸方向の移動を規制する横リブ部が、互いに連結された形態で前記ダブルスキン押出形材の押出方向に沿って延設されていることを特徴とする鉄道車両。
  5. 請求項に記載された鉄道車両において、
    前記横リブ部の幅方向中間部には、前記他方の面板部に連結された縦リブ部が、前記ダブルスキン押出形材の押出方向に沿って延設されていることを特徴とする鉄道車両。
  6. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された鉄道車両において、
    前記補強リブ部の各先端部には、前記ボルトの頭部先端面に当接して前記ボルトの軸方向の移動を規制する横リブ部が、互いに分離された形態でダブルスキン押出形材の押出方向に沿って延設されていることを特徴とする鉄道車両。
  7. 請求項1又は請求項2に記載された鉄道車両において、
    前記補強リブ部の先端部には、前記他方の面板部に連結する連結補助リブ部が前記ダブルスキン押出形材の押出方向に沿って延設されていることを特徴とする鉄道車両。
  8. 請求項1又は請求項2に記載された鉄道車両において、
    前記吊り孔には、前記ボルトのネジ部を挿通するネジ孔部と隣接した位置に一体に形成され、前記ボルトの頭部を挿通可能に形成された拡張孔部を備えていることを特徴とする鉄道車両。
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WO2022009377A1 (ja) 2020-07-09 2022-01-13 日本車輌製造株式会社 鉄道車両の耐火床構造

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