JP7454733B2 - 熱交換器 - Google Patents
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Description
tw/Lw<tR/hw
((Lsp+tw)/Lw)<tR/hw
0.35×bw1/(2×Lw)<tR/hw
bw1/(2×Lw)<tR/hw
0.35×(2×bsp2+bw1)/Lw<2×tR/hw
(2×bsp2+bw1)/Lw<2×tR/hw
0.35×bw3<2×t
bw3<2×t
法線方向に沿って見た第3接合部の幅をbw3、伝熱プレートの肉厚をtとすると、これらは、次の関係を満たす。
0.35×(bsp4+bw3/2)<2×t
(bsp4+bw3/2)<2×t
(1)冷媒サイクル装置1
はじめに、本開示の第1実施形態に係る熱交換器100を備える冷媒サイクル装置1について説明する。冷媒サイクル装置1は、市水(水道水)等の、冷媒サイクル装置1の外部から供給される水を加熱又は冷却して供給する。冷媒サイクル装置1は、取水部1aと、給水部1bと、熱交換器100と、冷媒回路10と、水回路20と、給水部30と、制御部40とを有する。限定するものではないが、本実施形態では、給水部30は屋内へ設置され、水回路20及び冷媒回路10は屋外へ設置される。詳細は後述するが、冷媒回路10では冷媒が循環し、水回路20では水が循環する。
熱交換器100は、冷媒回路10を循環する冷媒と水回路20を循環する水との間で熱交換をさせる。熱交換器100は、第1流通管170a、170bと、第2流通管180a、180bと、第1流路111と、第2流路121とを有する。
冷媒回路10では、冷媒が加熱又は冷却される。冷媒回路10は、圧縮機11と、四路切換弁12と、熱源熱交換器13と、膨張弁14と、熱交換器100の第2流路121とにより構成される。圧縮機11、四路切換弁12、熱源熱交換器13、膨張弁14、及び熱交換器100の第2流路121は、配管で接続され、内部を冷媒が循環する。本実施形態では、冷媒は、プロパンである。
水回路20では、冷媒との間で熱交換した水が循環する。水回路20は、熱交換器100の第1流路111と、水循環ポンプ21と、流量調節弁22と、利用熱交換器23とにより構成される。熱交換器100の第1流路111、水循環ポンプ21、流量調節弁22、及び利用熱交換器23は、配管で接続され、内部を水が循環する。
給水部30は、冷媒サイクル装置1の外部から供給される水と水回路20を循環する水との間で熱交換をさせた後、冷媒サイクル装置1の外部へ供給する。給水部30は、貯水タンク31と、給水ポンプ32と、混合弁33とにより構成される。貯水タンク31、給水ポンプ32、及び混合弁33は、配管で接続される。
制御部40は、圧縮機11、四路切換弁12、膨張弁14、水循環ポンプ21、流量調節弁22、給水ポンプ32、及び混合弁33を制御する。図示は省略するが、制御部40は、圧縮機11、四路切換弁12、膨張弁14、水循環ポンプ21、流量調節弁22、給水ポンプ32、及び混合弁33に制御信号を送受信可能なように電気的に接続されている。
冷媒サイクル装置1は、加熱運転、冷却運転、及びデフロスト運転を行う。
加熱運転は、冷媒サイクル装置1が、外部から取水部1aへ供給される水を加熱して給水部1bから供給する運転である。加熱運転では、制御部40は、四路切換弁12を第1状態とし、圧縮機11、水循環ポンプ21、及び給水ポンプ32を駆動し、膨張弁14、流量調節弁22、及び混合弁33の開度を制御する。
圧縮機11は、冷媒回路10における低圧気相の冷媒を吸入部11aから吸入し、高圧気相の冷媒として吐出部11bから吐出する。高圧気相である冷媒は、四路切換弁12を第1ポートP1、第2ポートP2の順に通って熱交換器100の第2流路121へ到達する。熱交換器100の第2流路121で、高圧気相の冷媒は凝縮して高圧液相の冷媒となる。このとき、冷媒は、第1流路111を通る水へ熱を放出する。高圧液相の冷媒は、膨張弁14へ到達する。適切な開度に設定された膨張弁14は、高圧液相の冷媒を減圧し低圧気液二相の冷媒とする。低圧気液二相の冷媒は、熱源熱交換器13で蒸発して低圧気相の冷媒となる。このとき、冷媒は、熱源(外気)から熱を吸収する。低圧気相の冷媒は、四路切換弁12を第4ポートP4、第3ポートP3の順に通った後、吸入部11aから圧縮機11に吸入される。
水循環ポンプ21は、水回路20を循環する水を吸入部21aから吸入し吐出部21bから吐出する。吐出された水は、流量調節弁22を通って利用熱交換器23へ到達する。利用熱交換器23へ到達した水は、利用熱交換器23で貯水タンク31に貯留された水へ熱を放出する。言い換えると、利用熱交換器23へ到達した水は、利用熱交換器23で貯水タンク31に貯留された水を加熱する。利用熱交換器23で熱を放出した水は、熱交換器100の第1流路111へ到達する。熱交換器100の第1流路111へ到達した水は、第2流路121を通る冷媒から熱を吸収する。熱を吸収した水は、吸入部21aから水循環ポンプ21に吸入される。
貯水タンク31に貯留された水は、利用熱交換器23を通る水から熱を吸収することで加熱される。給水ポンプ32は、貯水タンク31で加熱された水を吸入部32aから吸入する。給水ポンプ32に吸入された水は、吐出部32bから混合弁33へ吐出される。給水ポンプ32から吐出された水は、第2ポート33bを通った後、取水部1aを通って第1ポート33aに到達した外部からの水と混合される。混合弁33で混合された水は、第3ポート33cを通った後、給水部1bから冷媒サイクル装置1の外部へ供給される。
冷却運転は、冷媒サイクル装置1が、外部から取水部1aへ供給される水を冷却して給水部1bから供給する運転である。冷却運転では、制御部40は、四路切換弁12を第2状態とし、圧縮機11、水循環ポンプ21、及び給水ポンプ32を駆動し、膨張弁14、流量調節弁22、及び混合弁33の開度を制御する。
圧縮機11は、冷媒回路10における低圧気相の冷媒を吸入部11aから吸入し、高圧気相の冷媒として吐出部11bから吐出する。高圧気相である冷媒は、四路切換弁12を第1ポートP1、第4ポートP4の順に通って熱源熱交換器13へ到達する。熱源熱交換器13で、高圧気相の冷媒は凝縮して高圧液相の冷媒となる。このとき、冷媒は、熱源(外気)へ熱を放出する。高圧液相の冷媒は、膨張弁14へ到達する。適切な開度に設定された膨張弁14は、高圧液相の冷媒を減圧し低圧気液二相の冷媒とする。低圧気液二相の冷媒は、熱交換器100の第2流路121で蒸発して低圧気相の冷媒となる。このとき、冷媒は、第1流路111を通る水から熱を吸収する。低圧気相の冷媒は、四路切換弁12を第2ポートP2、第3ポートP3の順に通った後、吸入部11aから圧縮機11に吸入される。
水循環ポンプ21は、水回路20を循環する水を吸入部21aから吸入し吐出部21bから吐出する。吐出された水は、流量調節弁22を通って利用熱交換器23へ到達する。利用熱交換器23へ到達した水は、利用熱交換器23で貯水タンク31に貯留された水から熱を吸収する。言い換えると、利用熱交換器23へ到達した水は、利用熱交換器23で貯水タンク31に貯留された水を冷却する。利用熱交換器23で熱を吸収した水は、熱交換器100の第1流路111へ到達する。熱交換器100の第1流路111へ到達した水は、第2流路121を通る冷媒へ熱を放出する。熱を放出した水は、吸入部21aから水循環ポンプ21に吸入される。
貯水タンク31に貯留された水は、利用熱交換器23を通る水へ熱を放出することで冷却される。給水ポンプ32は、貯水タンク31で冷却された水を吸入部32aから吸入する。給水ポンプ32に吸入された水は、吐出部32bから混合弁33へ吐出される。給水ポンプ32から吐出された水は、第2ポート33bを通った後、取水部1aを通って第1ポート33aに到達した外部からの水と混合される。混合弁33で混合された水は、第3ポート33cを通った後、給水部1bから冷媒サイクル装置1の外部へ供給される。
デフロスト運転は、加熱運転において熱源熱交換器13の表面に付着した霜を、熱源熱交換器13で凝縮する冷媒の熱で融解させて除去する運転である。デフロスト運転における冷媒サイクル装置1の各部の動作は、上述した冷却運転と同様である。このため、デフロスト運転の詳細な説明は省略する。
(2-1)全体構成
熱交換器100は、複数の第1インナーフィン110と、複数の第2インナーフィン120と、複数の隔壁130と、第1離間部材140と、第2離間部材150と、ケーシング160と、第1流通管170aと、第1流通管170bと、第2流通管180aと、第2流通管180bとを備える熱交換器である。熱交換器100は、内部に、水が流れる第1流路111と、冷媒が流れる第2流路121が形成されている。詳細は後述するが、熱交換器100は、水が凍結した際に、第2流路121を流れる冷媒が第1流路111に流入することを抑制する脆弱部190を有する。
(2-2-1)第1インナーフィン110
第1インナーフィン110は、断面が波形に形成された波形フィンである。第1インナーフィン110の波形は、平面視において、波形の頂部110tが長手方向DLに沿って延びるように形成される。第1インナーフィン110は、隣接して積層される隔壁130及び隔壁130を隔離する第1離間部材140とともに第1流路111を形成する。第1インナーフィン110は、限定するものではないが、例えば、プレス加工を用いて形成される。
第2インナーフィン120は、断面が波形に形成された波形フィンである。第2インナーフィン120の波形は、平面視において、波形の頂部120tが幅方向DWに沿って延びるように形成される。第2インナーフィン120は、隣接して積層される隔壁130とともに第2流路121を形成する。第2インナーフィン120は、限定するものではないが、例えば、プレス加工を用いて形成される。
隔壁130は、第1インナーフィン110と第2インナーフィン120とを積層方向DSにおいて隔てる平板である。
第1離間部材140は、積層方向DSにおいて隣り合う隔壁130の間に第1インナーフィン110を配置するため、2つの隔壁130を隔離する部材である。第1離間部材140は、長手方向DLに沿って延びる帯状の部材である。第1離間部材140は、隔壁130の幅方向DWにおける両端縁に沿って配置される。第1離間部材140の積層方向DSにおける高さは、第1インナーフィン110の積層方向DSにおける高さと同じに形成されている。隔壁130の幅方向DWにおける両端縁に沿って配置された第1離間部材140の間に第1インナーフィン110が配置される。
第2離間部材150は、積層方向DSにおいて隣り合う隔壁130の間に第2インナーフィン120を配置するため、2つの隔壁130を隔離する部材である。第2離間部材150は、幅方向DWに沿って延びる帯状の部材である。第2離間部材150は、隔壁130の長手方向DLにおける両端縁に沿って配置される。第2離間部材150の積層方向DSにおける高さは、第2インナーフィン120の積層方向DSにおける高さと同じに形成されている。隔壁130の長手方向DLにおける両端縁に沿って配置された第2離間部材150の間に第1インナーフィン110が配置される。
ケーシング160は、第1インナーフィン110と、第2インナーフィン120と、隔壁130と、第1離間部材140と、第2離間部材150とを収容する略直方体の部材である。ケーシング160は、積層方向DSに直交する2つの主面160aと、2つの第1側面160bと、2つの第2側面160cとを有する。主面140aは、積層方向DSに直交する面である。第1側面160bは、長手方向DLに直交する面である。第2側面160cは、幅方向DWに直交する面である。ケーシング160は、第1ヘッダ141と、第2ヘッダ142と、第3ヘッダ143と、第4ヘッダ144と、第5ヘッダ145とが内部に形成されている。
第1流通管170aは、水を第1流路111に流通させる配管である。第1流通管170aは、ケーシング160に、手前側の第1側面160bを貫通し、第1ヘッダ141と連通するように設けられている。
第2流通管180aは、冷媒を第2流路121に流通させる配管である。第2流通管180aは、ケーシング160に、右側の第2側面160cを貫通し、第3ヘッダ143と連通するように設けられている。
積層方向DSにおいて隣り合う2つの隔壁130とこれらの隔壁130の間に配置された2つの第1離間部材140とに囲まれた空間に、第1インナーフィン110が収容されることにより、幅方向DWに並んだ複数の第1流路111が形成される。第1流路111は、第1インナーフィン110と隔壁130とに囲まれた長手方向DLに延びる空間及び第1インナーフィン110と、隔壁130と、第1離間部材140とに囲まれた長手方向DLに延びる空間である。
熱交換器100は、他の箇所よりも低強度であり、水が凍結し体積膨張をすることで破断する脆弱部190を有する。脆弱部190は、第1流路111を形成する部材であって第1流路111と第2流路121とを隔てる隔壁130以外の部材のいずれかである。本実施形態では、第1インナーフィン110及び第1離間部材140が、脆弱部190として機能する。この場合、第1インナーフィン110及び第1離間部材140は、水が一定以上の体積膨張を起こすと、初めに第1インナーフィン110が破断し、その後、第1離間部材140が破断するように形成されることが好ましい。
tw/Lw<tR/hw ・・・(式1)
((Lsp+tw)/Lw)<tR/hw ・・・(式2)
熱交換器100の第1流通管170aから導入された水は、第1ヘッダ141を通過し第1流路111に流入する。第1流路111に流入した水は、第1流路111を長手方向DLに沿って奥側へ向かって流れる。奥側まで達した水は、第2ヘッダ142を通過し第1流通管170bから導出される。また、熱交換器100の第1流通管170bから導入された水は、第2ヘッダ142を通過し第1流路111に流入する。第1流路111に流入した水は、第1流路111を長手方向DLに沿って手前側へ向かって流れる。手前側まで達した水は、第1ヘッダ141を通過し第1流通管170aから導出される。いずれの場合も、第1流路111を流れる水は、隔壁130を介して隣り合う第2流路121の冷媒と熱交換を行う。
(3-1)
熱交換器100は、水と冷媒との熱交換を行う熱交換器であって、水が流れる第1流路111と、冷媒が流れる第2流路121とを備える。第1流路111を形成する部材であって第1流路111と第2流路121とを隔てる隔壁130以外の部材のいずれかは、第1流路111を形成する他の部材よりも低強度な脆弱部190として機能する。
熱交換器100は、第1流路111が、2つの隔壁130と、第1インナーフィン110と、第1離間部材140とを用いて形成される。第1インナーフィン110は、2つの隔壁130の間に積層され、断面が波形に形成される。第1離間部材140は、2つの隔壁130の端縁に配置され、2つの隔壁130を離間させる。
脆弱部190は、第1インナーフィン110である。
第1インナーフィン110の肉厚をtw、同じ隔壁130に接する第1インナーフィン110の頂部110tの間隔をLw、隔壁130の肉厚をtR、第1インナーフィン110の積層方向DSにおける高さをhwとすると、これらは、次の関係を満たす。
tw/Lw<tR/hw ・・・(式1)
脆弱部190は、第1離間部材140である
熱交換器100によれば、水が凍結し体積膨張をした場合に、他の箇所よりも先に、第1流路111を形成する第1離間部材140が破断するため、第2流路121を形成する部材や接合部が破断して冷媒が漏洩することが抑制される。
平面視における第1離間部材140の幅をLsp、第1インナーフィン110の肉厚をtw、同じ隔壁130に接する第1インナーフィン110の頂部110tの間隔をLw、隔壁130の肉厚をtR、第1インナーフィン110の積層方向における高さをhwとすると、これらは、次の関係を満たす。
((Lsp+tw)/Lw)<tR/hw ・・・(式2)
(4-1)変形例1A
上記実施形態では、第1インナーフィン110及び第1離間部材140が脆弱部190として機能したが、第2流路121を形成する部材の破断を防止することができれば、第1インナーフィン110及び第1離間部材140の一方だけが脆弱部190として機能するように形成されてもよい。
上記実施形態では、第1流路111を形成する部材が脆弱部190として機能したが、脆弱部190は、第1流路111を形成する部材どうしが接合された接合部のいずれかであってもよい。具体的には、脆弱部190は、第1接合部110cであってもよい。また、脆弱部190は、第1接合部110c及び第2接合部140cであってもよい。この場合、水が一定以上の体積膨張を起こすと、初めに第1接合部110cが破断し、その後、第2接合部140cが破断するように形成されることが好ましい。
0.35×bw1/(2×Lw)<tR/hw ・・・(式3)
0.35×(2×bsp2+bw1)/Lw<2×tR/hw ・・・(式4)
上記実施形態では、第1接合部110c及び第2接合部140cがろう付けにより接合されたが、第1接合部110c及び第2接合部140cは、拡散接合により接合されてもよい。
bw1/(2×Lw)<tR/hw ・・・(式5)
(2×bsp2+bw1)/Lw<2×tR/hw ・・・(式6)
上記実施形態では、使用される冷媒がプロパンであったが、使用される冷媒はこれに限定されず、HC、HFC(R410Aなど)、HCFC(R22、R32など)、自然冷媒などの周知の冷媒が用いることができる。
(1)熱交換器
本開示の第2実施形態に係る熱交換器200について説明する。熱交換器100と熱交換器200との主な相違点は、熱交換器100がインナーフィンと隔壁とを積層することで流路を形成するのに対して、熱交換器200は、2つの伝熱プレートを積層して流路を形成する点である。
熱交換器200は、複数の第1伝熱プレート210と、複数の第2伝熱プレート220と、第1フレーム230と、第2フレーム240と、第1流通管250aと、第1流通管250bと、第2流通管260aと、第2流通管260bとを備える熱交換器である。
(1-2-1)第1伝熱プレート210
第1伝熱プレート210は、断面が波形に形成された波形フィンである。本実施形態では、第1伝熱プレート210の波形は、平面視において、頂部210tが、上方に向かって凸なヘリンボーンパターンを描くように形成される。第1伝熱プレート210は、隣接して積層される第2伝熱プレート220とともに第1流路211及び第2流路221を形成する。第1伝熱プレート210は、第1接合領域210aと、2つの第1流通孔210bと、2つの第1貫通孔210cと、第1面210saと、第2面210sbとを有する。
第2伝熱プレート220は、断面が波形に形成された波形フィンである。本実施形態では、第2伝熱プレート220の波形は、平面視において、頂部220tが、下方に向かって凸なヘリンボーンパターンを描くように形成される。第2伝熱プレート220は、隣接して積層される第1伝熱プレート210とともに第1流路211及び第2流路221を形成する。第2伝熱プレート220は、第2接合領域220aと、2つの第2流通孔220bと、2つの第2貫通孔220cと、第1面220saと、第2面220sbとを有する。
第1フレーム230と第2フレーム240とは、交互に積層された複数の第1伝熱プレート210及び複数の第2伝熱プレート220を、積層方向DSにおける両端で挟む金属製の板状部材である。
第1流通管250aは、水を第1流路211に流通させる配管である。第1流通管250aは、第1フレーム230の上方左側を貫通し、第1流路211と連通するように設けられている。より詳細には、第1流通管250aは、第1伝熱プレート210、第2伝熱プレート220、及び第1フレーム230を積層した場合に互いに連通する、上方左側に形成された第1流通孔210b及び第2貫通孔220cに連通するように形成される。
第2流通管260aは、冷媒を第2流路221に流通させる配管である。第2流通管260aは、第1フレーム230の上方右側を貫通し、第2流路221と連通するように設けられている。より詳細には、第2流通管260aは、第1伝熱プレート210、第2伝熱プレート220、及び第1フレーム230を積層した場合に互いに連通する、上方右側に形成された第2流通孔220b及び第1貫通孔210cに連通するように形成される。
第1伝熱プレート210と第2伝熱プレート220とが交互に積層されることで第1流路211と第2流路221とが積層方向DSに交互に形成される。より詳細には、第1伝熱プレート210と第2伝熱プレート220とが交互に積層されることで、第1伝熱プレート210の第1面210saと第2伝熱プレート220の第2面220sbとが対向した空間が第1流路211となる。また、第1伝熱プレート210と第2伝熱プレート220とが交互に積層されることで、第1伝熱プレート210の第2面210sbと第2伝熱プレート220の第1面220saとが対向した空間が第1流路211となる。
熱交換器200は、他の箇所よりも低強度であり、水が凍結し体積膨張をすることで破断する脆弱部290を有する。脆弱部290は、第1流路211を形成する部材どうしが接合された接合部のいずれかである。本実施形態では、第3接合部210d及び第4接合部210eが、脆弱部290として機能する。この場合、第3接合部210d及び第4接合部210eは、水が一定以上の体積膨張を起こすと、初めに第3接合部210dが破断し、その後、第4接合部210eが破断するように形成されることが好ましい。
0.35×bw3<2×t ・・・(式7)
0.35×(bsp4+bw3/2)<2×t ・・・(式8)
熱交換器200の第1流通管250aから導入された水は、上側の第2貫通孔220c及び第1流通孔210bを通過して第1流路211に流入する。第1流路211に流入した水は、第1流路211を下側の第1流通孔210bへ向かって流れる。下側の第1流通孔210bまで達した水は、下側の第2貫通孔220cを通過し第1流通管250bから導出される。また、熱交換器200の第1流通管250bから導入された水は、下側の第2貫通孔220c及び第1流通孔210bを通過して第1流路211に流入する。第1流路211に流入した水は、第1流路211を上側の第1流通孔210bへ向かって流れる。上側の第1流通孔210bまで達した水は、上側の第2貫通孔220cを通過し第1流通管250aから導出される。いずれの場合も、第1流路211を流れる水は、第1伝熱プレート210又は第2伝熱プレート220を介して隣り合う第2流路221の冷媒と熱交換を行う。
(2-1)
熱交換器200は、第1流路211が、第1伝熱プレート210及び第2伝熱プレート220と、第3接合部210dと、第4接合部210eとを有する。第1伝熱プレート210及び第2伝熱プレート220は、互いに積層される。第1伝熱プレート210及び第2伝熱プレート220のそれぞれは、断面が波型に形成される。第3接合部は、第1伝熱プレート210及び第2伝熱プレート220の頂部210t、220tが接合される箇所である。第4接合部210eは、第1伝熱プレート210及び第2伝熱プレート220の端縁が接合された箇所である。
脆弱部290は、第3接合部210dである。
第3接合部210dは、ろう付けによって接合される。法線方向に沿って見た第3接合部210dの幅をbw3、第1伝熱プレート210及び第2伝熱プレート220の肉厚をtとすると、これらは、次の関係を満たす。
0.35×bw3<2×t ・・・(式7)
脆弱部290は、第4接合部210eである。
第4接合部210eは、ろう付けによって接合される。法線方向に沿って見た第4接合部210eの幅をbsp4、法線方向に沿って見た第3接合部の幅をbw3、第1伝熱プレート210及び第2伝熱プレート220の肉厚をtとすると、これらは、次の関係を満たす。
0.35×(bsp4+bw3/2)<2×t ・・・(式8)
(3-1)変形例2A
上記実施形態では、第3接合部210d及び第4接合部210eが脆弱部290として機能したが、第2流路121を形成する部材の破断を防止することができれば、第3接合部210d及び第4接合部210eの一方だけが脆弱部290として機能するように形成されてもよい。
上記実施形態では、第3接合部210d及び第4接合部210eがろう付けにより接合されたが、第3接合部210d及び第4接合部210eは、拡散接合により接合されてもよい。
bw3<2×t ・・・(式9)
(bsp4+bw3/2)<2×t ・・・(式10)
(1)熱交換器
本開示の第3実施形態に係る熱交換器300について説明する。熱交換器100と熱交換器300との主な相違点は、熱交換器100がインナーフィンと隔壁とを積層することで流路を形成するのに対して、熱交換器300は、2つの伝熱プレートを積層して流路を形成する点である。
熱交換器300は、複数の第1伝熱プレート310と、複数の第2伝熱プレート320と、ケーシング160と、第1流通管170aと、第1流通管170bと、第2流通管180aと、第2流通管180bとを備える熱交換器である。言い換えると、熱交換器300は、熱交換器100の第1インナーフィン110、第2インナーフィン120、隔壁130、第1離間部材140、及び第2離間部材150に代えて、第1伝熱プレート310及び第2伝熱プレート320を備える。熱交換器300は、内部に、水が流れる第1流路311と、冷媒が流れる第2流路321が形成されている。詳細は後述するが、熱交換器300は、水が凍結した際に、第2流路321を流れる冷媒が第1流路311に流入することを抑制する脆弱部390を有する。
(1-2-1)第1伝熱プレート310及び第1流路311
第1伝熱プレート310は、複数の第1流路311が内部に形成された板状部材である。第1流路311は、平面視において、長手方向DLに沿って延びるように形成される。複数の第1流路311は、幅方向DWに所定の間隔を空けて並んで形成される。本実施形態では、第1流路311は、水が流れる方向に直交する平面で切断した断面形状が矩形に形成される。第1流路311は、限定するものではないが、例えば、エッチングを用いて形成される。
第2伝熱プレート320は、複数の第2流路321が内部に形成された板状部材である。第2流路321は、平面視において、幅方向DWに沿って延びるように形成される。複数の第2流路321は、長手方向DLに所定の間隔を空けて並んで形成される。第2流路321は、限定するものではないが、例えば、エッチングを用いて形成される。
熱交換器300は、他の箇所よりも低強度であり、水が凍結し体積膨張をすることで破断する脆弱部390を有する。本実施形態では、第1流路311を形成する部材である第1伝熱プレート310が、脆弱部390として機能する。
tw3/(2×Lw3)<tR3/hw3 ・・・(式11)
((Lsp3+tw3/2)/Lw3)<tR3/hw3 ・・・(式12)
(2-1)
熱交換器300は、第1伝熱プレート310と、第2伝熱プレート320とを有する。第1伝熱プレート310は、第1流路311が内部に形成されている。第2伝熱プレート320は、第2流路321が内部に形成されている。脆弱部390は、第1伝熱プレート310である。
(3-1)変形例3A
上記実施形態では、第1流路311を形成する部材が脆弱部390として機能したが、脆弱部390は、第1流路311を形成する部材どうしが接合された箇所であってもよい。具体的には、脆弱部390は、第5接合部310cであってもよい。また、脆弱部190は、第5接合部310c及び第6接合部310dであってもよい。この場合、水が一定以上の体積膨張を起こすと、初めに第5接合部310cが破断し、その後、第6接合部310dが破断するように形成されることが好ましい。
0.35×bw5/(2×Lw3)<tR3/hw3 ・・・(式13)
0.35×(2×bsp6+bw5)/Lw3<2×tR3/hw3 ・・・(式14)
上記実施形態では、第5接合部310c及び第6接合部310dがろう付けにより接合されたが、第5接合部310c及び第6接合部310dは、拡散接合により接合されてもよい。
bw5/(2×Lw3)<tR3/hw3 ・・・(式15)
(2×bsp6+bw5)/Lw3<2×tR3/hw3 ・・・(式16)
100、200、300 熱交換器
110 第1インナーフィン
110c 第1接合部
110t 頂部
111、211、311 第1流路
130 隔壁
140 離間部材
140c 第2接合部
210、310 第1伝熱プレート
210d 第3接合部
210e 第4接合部
220、320 第2伝熱プレート
121、221、321 第2流路
190、290、390 脆弱部
310a、310b 板状部材
310c 第5接合部
310d 第6接合部
311a,311b 溝
Claims (6)
- 水と冷媒との熱交換を行う熱交換器であって、
前記水が流れる第1流路(111)と、
前記冷媒が流れる第2流路(121)と、
前記第1流路と前記第2流路とを隔てる隔壁(130)と、
を備え、
前記第1流路は、
隣り合う2つの前記隔壁と、
隣り合う2つの前記隔壁の間に積層された、断面が波形に形成されたインナーフィン(110)と
を用いて形成され、
前記インナーフィンは、
前記隔壁よりも低強度な脆弱部(190)として機能し、
前記脆弱部は、
前記水が凍結した際に破断する強度に形成される、
熱交換器(100)。 - 前記第1流路は、
隣り合う2つの前記隔壁の端縁に配置され、隣り合う2つの前記隔壁を離間させる離間部材(140)をさらに用いて形成される、
請求項1に記載の熱交換器。 - 前記インナーフィンの肉厚をtw、
同じ前記隔壁に接する前記インナーフィンの頂部(110t)の間隔をLw、
前記隔壁の肉厚をtR、
前記インナーフィンの積層方向における高さをhw
とすると、これらは、次の関係を満たす、
tw/Lw<tR/hw
請求項1に記載の熱交換器。 - 前記離間部材は、
前記脆弱部としてさらに機能する、
請求項2に記載の熱交換器。 - 平面視における前記離間部材の幅をLsp、
前記インナーフィンの肉厚をtw、
同じ前記隔壁に接する前記インナーフィンの頂部の間隔をLw、
前記隔壁の肉厚をtR、
前記インナーフィンの積層方向における高さをhw
とすると、これらは、次の関係を満たす、
((Lsp+tw)/Lw)<tR/hw
請求項4に記載の熱交換器。 - 前記冷媒は、
可燃性又は毒性を有する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の熱交換器。
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