JP7453785B2 - 駐車支援装置、及び駐車支援システム - Google Patents
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Description
図1は、本実施形態に係る自動駐車支援システム1の構成を示す図である。
自動駐車支援システム1は、例えば運転者などの乗員によって開始指示が与えられた場合に、自車両2(図2)を目標の駐車スペースに運転者が運転操作せずとも自動的に駐車させることで運転者を支援する車載システムである。自動駐車支援システム1は、自動駐車支援装置4と、車両制御部6と、車両状態検知部8と、車外撮影部10と、を備え、これらがCANなどの車載ネットワークを介して、或いは、直接的に接続される。
自動駐車支援装置4は、CPUやMPUなどのプロセッサと、ROMやRAMなどのメモリデバイス(主記憶装置とも呼ばれる)と、HDDやSSDなどのストレージ装置(補助記憶装置とも呼ばれる)と、センサ類や周辺機器などを接続するためのインターフェース回路と、車載ネットワークを介して他の車載機器と通信する車載ネットワーク通信回路と、を備えたコンピュータ(本実施形態では、ECU(Electric Control Unit))を有する。自動駐車支援装置4では、プロセッサがメモリデバイス又はストレージ装置に記憶されているコンピュータプログラムを実行することで、自動駐車制御のための各種の機能的構成が実現されており、これらの機能的構成については後述する。
スロットルアクチュエータは、自動駐車支援装置4からの制御信号に応じてエンジンに対する空気の供給量(スロットル開度)を制御し、自車両2の駆動力を制御する。なお、車両がハイブリッド車である場合には、エンジンに対する空気の供給量の他に、動力源としてのモータに自動駐車支援装置4からの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。自車両2が電気自動車である場合には、スロットルアクチュエータの代わりに動力源としてのモータに自動駐車支援装置4からの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。これらの場合における動力源としてのモータは、アクチュエータ7を構成する。
ブレーキアクチュエータは、自動駐車支援装置4からの制御信号に応じて、自車両2に設けられたブレーキシステムを制御し、自車両2の車輪へ付与する制動力を制御する。ブレーキシステムとしては、例えば液圧ブレーキシステムを用いることができる。
操舵アクチュエータは、電動パワーステアリングシステムのうち操舵トルクを制御するアシストモータの駆動を、自動駐車支援装置4からの制御信号に応じて制御する。
車速センサは、自車両2の速度を検知する検知器である。車速センサとしては、例えば、自車両2の車輪又は車輪と一体に回転するドライブシャフトなどに対して設けられ、車輪の回転速度を検知する車輪速センサが用いられる。加速度センサは、自車両2の加速度を検知する検知器である。加速度センサは、例えば、自車両2の前後方向の加速度を検知する前後加速度センサと、自車両2の横加速度を検知する横加速度センサとを含んでいる。ヨーレートセンサは、自車両2の重心の鉛直軸周りのヨーレート(回転角速度)を検知する検知器である。ヨーレートセンサとしては、例えばジャイロセンサを用いることができる。
なお、駐車スペース設定部20は、映像に映っている駐車スペースを画像認識し、当該駐車スペースの境界線を映像に重ねてディスプレイに表示してもよい。また、かかる画像認識の結果に基づいて、駐車スペース設定部20が目標の駐車スペースを乗員の操作によらずに自動で設定してもよい。
自動駐車支援装置4では、目標の駐車スペースが駐車スペース設定部20によって設定されると、経路生成部22が駐車経路Tを生成する(ステップSa1)。次に自動運転制御部24が当該駐車経路Tに基づいて制御信号を生成し車両制御部6に送信する。そして車両制御部6が制御信号に基づいて、自車両2を走行させるための制御を開始することで、自車両2が駐車経路Tに沿って自動で走行を開始する(ステップSa2)。車両制御部6による制御は駐車スペースへの駐車が完了するまで継続的に行われる。
すなわち、衝突推定部28は、先ず、上述の接近離脱判定を行う(ステップSa6)。接近離脱判定は、移動体が自車両2に近づく方向(以下、「接近方向」と言う)に移動しているか、又は、当該移動体が自車両2から離れる方向(以下、「離脱方向」と言う)に移動しているかを判定する処理である。
この接近離脱判定では、衝突推定部28は、先ず、接近離脱判定領域Rbを設定する。次いで、衝突推定部28は、接近離脱判定領域Rbにおける検知時の移動体の位置と、その位置での移動体の検知時の移動方向と、に基づいて、移動体が「接近方向」と「離脱方向」のどちらに移動しているかを判定する。
同図に示すように、接近離脱判定領域Rbは、自車両2からみて当該自車両2の進行方向Eにおける前方に設定される領域(図示例では略矩形の領域)である。進行方向Eは、当該接近離脱判定領域Rbの設定時の自車両2が前進走行、又は後退走行によって自車両2が進行している方向であって、自車両2の姿勢角θがゼロ度の方向である。また、接近離脱判定領域Rbは、移動体の検知時点での自車両2の進行方向先端2Ftと、駐車経路Tに基づく調整駐車経路Taと、移動体の位置Pと、を含む大きさに設定される。
また、接近離脱判定領域Rbにおける位置は、当該接近離脱判定領域Rbの設定時の自車両2の位置を原点Oとし、進行方向EをX軸、進行方向Eと直交する方向をY軸とした2次元のローカル座標系Aを用いて表される。
かかる調整駐車経路Taは、駐車経路T上の各位置Qを、当該位置Qでの自車両2の姿勢角θの変位方向Kと逆方向に、所定マージンMa分だけずらすことで求められる。姿勢角θの変位方向Kは、現在の姿勢角θ=ゼロ度の方向を基準にして、位置Qでの自車両2の姿勢角θ=ゼロ度が位置する方向を示したものである。また所定マージンMaは、自車両2の車幅Wに応じて設定された値(例えば車幅Wの半分の値)である。
例えば図4に示すように、位置Qでの自車両2の姿勢角θの変位方向Kがプラス方向である場合、反対側のマイナス方向に、位置Qを所定マージンMa分だけずらすことで、当該位置Qに対応する調整駐車経路Taの位置Rが求められる。
第1判定領域Rb1は、進行方向Eと調整駐車経路Taとの間の領域である。
第2判定領域Rb2は、進行方向Eからみて調整駐車経路Taとは反対側の領域から第1判定領域Rb1、及び第3判定領域Rb3を除いた領域である。
第3判定領域Rb3は、調整駐車経路Taからみて進行方向Eと反対側の領域から第1判定領域Rb1、及び第2判定領域Rb2を除いた領域である。
そして衝突推定部28は、移動体の位置P、及び移動方向Fの判定結果に基づいて、移動体が上述した「接近方向」に移動しているか、又は「離脱方向」に移動しているかを最終的に判定する。
なお、接近離脱判定領域Rbのどの領域に移動体の位置Pが属するかを判定するための手法には適宜の手法を用いることができる。例えば、衝突推定部28が接近離脱判定領域Rbの角領域ごとに、当該領域の輪郭形状と、移動体の位置Pの座標とから偏角を求め、移動体の位置Pが当該領域の中にあるか否かを判定してもよい。
同図に示すように、第1判定領域Rb1に移動体が位置する場合を除き、衝突推定部28は、各移動状況が示す方向を、移動体の移動方向と判定する。すなわち、衝突推定部28は、移動状況が「接近」であれば、移動体の移動方向を「接近方向」と判定し、移動状況が「離脱」であれば、移動体の移動方向を「離脱方向」と判定する。
衝突判定領域Raは、図6に示すように、自車両2の左側面2L、及び右側面2Rの各々から所定幅Uを駐車経路Tに沿って設定して成る領域である。そして、接近離脱判定結果が「接近方向」である場合、衝突推定部28は、初期値U0よりも大きな所定幅Uで衝突判定領域Raを設定する。一方、接近離脱判定結果が「離脱方向」である場合、衝突推定部28は、初期値U0よりも小さな所定幅Uで衝突判定領域Raを設定する。
移動体の移動方向が「離脱方向」である場合には、衝突判定領域Raが縮小されるため、衝突する虞がない移動体について、「衝突する」と判定されてしまう回数を減らすことができる。
一方、移動体の移動方向が「接近方向」である場合には、衝突判定領域Raが拡大されることで、衝突回避の確実性が高められる。
これにより、自動走行時における移動体と自車両2との衝突が、より精度良く判定される。したがって、衝突が発生しないような状況下で、衝突が発生すると衝突推定部28によって判定されてしまう回数を減らすことができるため、無駄な衝突回避運転制御の実行を減らし、駐車の完了に要する所要時間が無駄に延びることを抑えることができる。
これにより、衝突する虞がない移動体について、「衝突する」と判定されてしまう回数を確実に減らすことができる。
これにより、衝突回避の確実性が高められる。
第1判定領域Rb1の設定により、移動体と自車両2との衝突が発生する蓋然性が低い状況を、より正確に判定することができ、この判定結果を、衝突判定領域Raの大きさの変更に用いることができる。
2 自車両
4 自動駐車支援装置(駐車支援装置)
6 車両制御部
22 経路生成部
24 自動運転制御部
26 移動体検知部
28 衝突推定部
E 自車両の進行方向
F 移動体の移動方向
K 姿勢角の変位方向
P 移動体の位置
Ra 衝突判定領域
Rb 接近離脱判定領域
T 駐車経路
Ta 調整駐車経路
Claims (3)
- 駐車スペースに駐車さるための駐車経路に沿って自車両を自動で走行させる自動駐車制御を実行する駐車支援装置であって、
移動体の位置、及び移動方向を検知する移動体検知部と、
前記移動体と前記自車両の衝突を、前記駐車経路に沿って設定した衝突判定領域内に前記移動体が位置するか否かに基づいて推定する衝突推定部と、を備え、
前記衝突推定部は、
前記自車両が前記駐車経路に沿って走行する場合に、前記自車両の水平面内での回転角がゼロからの回転方向とは反対側の前記自車両の側面が通過する経路を示す調整駐車経路を設定し、
前記調整駐車経路及び前記駐車経路の少なくとも一部を含む矩形の接近離脱判定領域を前記回転角がゼロである軸線の方向であって、前記自車両の前方に設定し、
前記接近離脱判定領域は、
前記駐車経路に従った走行により前記自車両が前記水平面内で回転する場合の前記回転方向である、前記調整駐車経路の内側の第3判定領域と、
前記回転方向とは反対方向の前記調整駐車経路の外側の領域であって、前記軸線と前記調整駐車経路とに挟まれ、前記軸線に対して前記回転方向と同一の側に位置する第1判定領域と、
前記回転方向とは反対方向の前記調整駐車経路の外側の領域であって、前記軸線と前記調整駐車経路とに挟まれ、前記軸線に対して前記回転方向と反対の側に位置する第2判定領域と、
を含み、
前記移動体が前記軸線の方向に向かって移動しているか否かを判定し、
前記移動体が前記第1判定領域、前記第2判定領域及び前記第3判定領域のいずれに位置しているかの判定結果と、前記移動体が前記軸線の方向に向かって移動しているか否かの判定結果と、に基づき、前記自車両の幅方向における前記衝突判定領域の大きさを変更する、ことを特徴とする駐車支援装置。 - 前記衝突推定部は、
前記移動体が前記第1判定領域に位置する場合、
前記移動体が前記軸線の方向に向かって移動しているときは、前記自車両の幅方向における前記衝突判定領域の大きさを小さく変更し、
前記移動体が前記軸線の方向から離れる方向に向かって移動しているときは、前記自車両の幅方向における前記衝突判定領域の大きさを大きく変更する、
ことを特徴とする請求項1記載の駐車支援装置。 - 自車両を自動で走行させる制御を行う車両制御部と、
駐車スペースに駐車さるための駐車経路に沿って前記自車両を自動で走行させるための制御信号を生成し、当該制御信号を前記車両制御部に出力する駐車支援装置と、
を備えた駐車支援システムであって、
前記駐車支援装置は、
移動体の位置、及び移動方向を検知する移動体検知部と、
前記移動体と前記自車両の衝突を、前記駐車経路に沿って設定した衝突判定領域内に前記移動体が位置するか否かに基づいて推定する衝突推定部と、を備え、
前記衝突推定部は、
前記自車両が前記駐車経路に沿って走行する場合に、前記自車両の水平面内での回転角がゼロからの回転方向とは反対側の前記自車両の側面が通過する経路を示す調整駐車経路を設定し、
前記調整駐車経路及び前記駐車経路の少なくとも一部を含む矩形の接近離脱判定領域を前記回転角がゼロである軸線の方向であって、前記自車両の前方に設定し、
前記接近離脱判定領域は、
前記駐車経路に従った走行により前記自車両が前記水平面内で回転する場合の前記回転方向である、前記調整駐車経路の内側の第3判定領域と、
前記回転方向とは反対方向の前記調整駐車経路の外側の領域であって、前記軸線と前記調整駐車経路とに挟まれ、前記軸線に対して前記回転方向と同一の側に位置する第1判定領域と、
前記回転方向とは反対方向の前記調整駐車経路の外側の領域であって、前記軸線と前記調整駐車経路とに挟まれ、前記軸線に対して前記回転方向と反対の側に位置する第2判定領域と、
を含み、
前記移動体が前記軸線の方向に向かって移動しているか否かを判定し、
前記移動体が前記第1判定領域、前記第2判定領域及び前記第3判定領域のいずれに位置しているかの判定結果と、前記移動体が前記軸線の方向に向かって移動しているか否かの判定結果と、に基づき、前記自車両の幅方向における前記衝突判定領域の大きさを変更する、
ことを特徴とする駐車支援システム。
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