JP7453493B2 - 排気ガス再循環装置およびエンジン - Google Patents
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Description
本発明に係る排気ガス再循環装置によれば、排気圧取得部の空間部および排気圧取得経路の少なくともいずれかがエンジンの冷却ファンから送られる風に晒される位置に設けられているため、排気は、排気圧取得部の空間部および排気圧取得経路の少なくともいずれかにおいてより確実に冷やされる。そのため、排気に含まれる水蒸気が差圧検出手段あるいは差圧検出手段の近傍において結露することをより確実に抑え、スペーサの排気圧取得部あるいはスペーサの排気圧取得部の近傍において排気に含まれる水蒸気をより確実に結露させることができる。これにより、凝縮水が差圧検出手段の回路基板に付着することをより一層抑え、差圧検出手段が破損することをより一層抑えることができる。
本発明に係る排気ガス再循環装置によれば、排気圧取得部が空間部からスペーサの孔に向かって下り勾配になっているため、スペーサの排気圧取得部において生じた凝縮水は、空間部からスペーサの孔に向かって流れる。そのため、凝縮水が差圧検出手段の回路基板に付着することをより一層抑え、差圧検出手段が破損することをより一層抑えることができる。
本発明に係る排気ガス再循環装置によれば、スペーサの壁部が、排気還流手段を流れる排気の流れに対して交差する方向に形成されており、排気の流れ方向に沿ってみたとき排気圧取得部の入口を覆う。そのため、排気圧取得部の流路が煤により閉塞することをより一層抑えることができる。これにより、差圧検出手段は、排気還流手段を流れる排気と吸気分配手段に流れる吸気との差圧をより正確に検出することができる。
本発明に係る排気ガス再循環装置によれば、排気圧取得経路が差圧検出手段からスペーサに向かって下り勾配になっているため、排気圧取得経路において生じた凝縮水は、排気圧取得経路からスペーサに向かって流れる。そのため、凝縮水が差圧検出手段の回路基板に付着することをより一層抑え、差圧検出手段が破損することをより一層抑えることができる。
本発明に係る排気ガス再循環装置によれば、排気圧取得経路の金属パイプに存在する排気は、金属パイプを介して金属パイプの外部に熱を放出しやすく、金属パイプにおいてより確実に冷やされる。そのため、排気に含まれる水蒸気が差圧検出手段あるいは差圧検出手段の近傍において結露することをより確実に抑え、金属パイプにおいて排気に含まれる水蒸気をより確実に結露させることができる。これにより、凝縮水が差圧検出手段の回路基板に付着することをより一層抑え、差圧検出手段が破損することをより一層抑えることができる。また、金属パイプと差圧検出手段とを接続する接続パイプは、可撓性を有するため、可撓性を有しない硬い材質のパイプを用いるのに比べて、金属パイプの位置と差圧検出手段との位置に柔軟に対応し、金属パイプと差圧検出手段とを容易に接続できる。
本発明に係る排気ガス再循環装置によれば、スペーサが排気還流手段の途中に配置されても、排気還流手段を流れる排気ガスの流れを阻害しないので、差圧を正確に検出できる。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
まず、本実施形態に係る排気ガス再循環装置を備えるエンジン1の概要を説明する。図1に示すエンジン1は、内燃機関であって、例えば産業用ディーゼルエンジンである。エンジン1は、例えばターボチャージ付きの過給式の高出力な4気筒エンジン等の立型の直列の多気筒エンジンである。エンジン1は、例えば建設機械、農業機械、芝刈り機のような車両等に搭載される。
図1に示すように、ターボチャージャ5は、タービン5Tとブロア5Bとを有し、吸気マニホールド3へ送る吸気を過給する。すなわち、ブロア5Bの部分は、吸気配管20と吸気通路21とに接続されている。吸気通路21は、インテークスロットルバルブ6を介して、吸気マニホールド3のインレットフランジ22に接続されている。タービン5Tの部分は、排気通路4Bに接続されている。排気マニホールド4の排気通路4Bを通して導かれた排気がターボチャージャ5のタービン5Tに供給されると、タービン5Tとブロア5Bとは、高速回転する。ブロア5Bが高速回転することで、ターボチャージャ5のブロア5Bに供給され圧縮された吸気ARは、吸気通路21を通じて吸気マニホールド3へ過給される。
次に、吸気量測定装置200について、図1を参照して説明する。
吸気量測定装置200は、圧力センサ201と、温度センサ202と、EGR差圧センサ203と、ECU100と、を有する。圧力センサ201は、吸気の圧力を検出して演算部であるECU100に伝達する。本実施形態の圧力センサ201は、本発明の「圧力検出手段」の一例である。本実施形態の温度センサ202は、本発明の「温度検出手段」の一例である。本実施形態のEGR差圧センサ203は、本発明の「差圧検出手段」の一例である。
次に、排気ガス再循環装置600について、図1から図4を参照して説明する。
図2は、本実施形態に係る排気ガス再循環装置を有するエンジンの外観を示す斜視図である。
図3は、図2の排気ガス再循環装置の付近を拡大して示す斜視図である。
図4は、本実施形態に係る排気ガス再循環装置の排気圧取得経路等を示す側面図である。
図6は、図5に示すスペーサのB-B線における垂直方向の断面図である。
図1に表したように、スペーサ400は、EGRガス経路23の途中の位置であって、EGRバルブ7と、EGR冷却器8と、の間の位置に、着脱可能に装着されていることで、図5の矢印で示すように、排気還流ガスECGの流れの途中に配置されている。より具体的には、スペーサ400は、EGR冷却器8の末端部8Mと、EGRバルブ7の始端部7Nと、の間であって、末端部8M寄りに配置されている。
また、上述したように、取付け部415は、本体部410の側面部417から排気還流ガスECGの流れ方向とは交差する方向(側方)に突出して形成されている。このため、図3に表すように、取付け部415は、冷却ファンFが発生する冷風CLLにより効率よく冷却できる位置にある。つまり、取付け部415の内部に設けられた排気圧取得部440の空間部441は、冷却ファンFから送られる冷風CLLに晒される位置に設けられている。取付け部415は、フランジ部419を有している。フランジ部419の両端部には、2つのねじ通し孔418が設けられている。
図4および図7に表したように、排気圧取得経路500の金属パイプ501の一端部501Bにはフランジ部520が設けられている。図5および図7に表したように、フランジ部520は、2つのねじ孔526を有している。図4および図5に表したように、複数のねじ422は、ねじ孔526とねじ通し孔418とをそれぞれ通過し、ナット等の締結部材と結合することにより、取付け部415のフランジ部419とフランジ部520とを締結する。これにより、図5に表した排気圧取得部440の空間部441が、排気圧取得経路500の金属パイプ510に直接接続されている。
例えば、本発明のエンジンの例として、本実施形態に係るエンジン1を例示している。エンジン1は、ターボチャージャ付きの過給式のディーゼルエンジンである。しかし、これに限らず、本発明のエンジンは、自然吸気式のディーゼルエンジン、ターボチャージャ付きの過給式のガソリンエンジン、自然吸気式のガソリンエンジン等であってもよい。また、エンジン1の種類は、例えばターボチャージ付きの過給式の高出力な4気筒エンジン等の多気筒エンジンである。但し、エンジン1の種類は、これだけに限定されるわけではなく、3気筒あるいは5気筒以上のエンジンであっても良い。エンジン1は、例えば建設機械、農業機械、芝刈り機のような車両以外の種類の車両に搭載できる。
Claims (13)
- エンジンの排気を前記エンジンの吸気分配手段に還流する排気還流手段と、
前記排気還流手段を流れる前記排気と前記吸気分配手段に流れる吸気との差圧を検出する差圧検出手段と、
前記排気還流手段に設けられて前記排気還流手段を流れる前記排気を通すスペーサと、
前記スペーサと前記差圧検出手段とに接続されて前記スペーサから取り出された前記排気の圧力を前記差圧検出手段に伝える排気圧取得経路と、
を備え、
前記スペーサは、
前記排気還流手段を流れる前記排気を通す孔と、
前記孔と前記排気圧取得経路とに接続され前記孔を通る前記排気の圧力を取り出して前記排気圧取得経路に伝え前記排気圧取得経路の流路断面積よりも広い流路断面積の空間部を有する排気圧取得部と、
を有し、
前記空間部および前記排気圧取得経路の少なくともいずれかは、前記エンジンの冷却ファンから送られる風に晒される位置に設けられたことを特徴とする排気ガス再循環装置。 - 前記排気圧取得部は、前記空間部から前記孔に向かって下り勾配になっていることを特徴とする請求項1に記載の排気ガス再循環装置。
- 前記スペーサは、前記排気還流手段を流れる前記排気の流れに対して交差する方向に形成され前記排気の流れ方向に沿ってみたとき前記排気圧取得部の入口を覆う壁部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の排気ガス再循環装置。
- 前記排気圧取得経路は、前記差圧検出手段から前記スペーサに向かって下り勾配になっていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の排気ガス再循環装置。
- 前記排気圧取得経路は、前記排気圧取得部に接続されるとともに前記スペーサに対して着脱可能に固定される金属パイプと、前記金属パイプと前記差圧検出手段とを接続する可撓性を有する接続パイプと、を有することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の排気ガス再循環装置。
- 前記スペーサの前記孔の内径は、前記排気還流手段の内径よりも大きいことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の排気ガス再循環装置。
- エンジンの排気を前記エンジンの吸気分配手段に還流する排気還流手段と、
前記排気還流手段を流れる前記排気と前記吸気分配手段に流れる吸気との差圧を検出する差圧検出手段と、
前記排気還流手段に設けられて前記排気還流手段を流れる前記排気を通すスペーサと、
前記スペーサと前記差圧検出手段とに接続されて前記スペーサから取り出された前記排気の圧力を前記差圧検出手段に伝える排気圧取得経路と、
を備え、
前記スペーサは、
前記排気還流手段を流れる前記排気を通す孔と、
前記孔と前記排気圧取得経路とに接続され前記孔を通る前記排気の圧力を取り出して前記排気圧取得経路に伝え前記排気圧取得経路の流路断面積よりも広い流路断面積の空間部を有する排気圧取得部と、
を有し、
前記スペーサの前記孔の内径は、前記排気還流手段の内径よりも大きいことを特徴とする排気ガス再循環装置。 - 前記排気圧取得部は、前記空間部から前記孔に向かって下り勾配になっていることを特徴とする請求項7に記載の排気ガス再循環装置。
- 前記スペーサは、前記排気還流手段を流れる前記排気の流れに対して交差する方向に形成され前記排気の流れ方向に沿ってみたとき前記排気圧取得部の入口を覆う壁部を有することを特徴とする請求項7または8に記載の排気ガス再循環装置。
- 前記排気圧取得経路は、前記差圧検出手段から前記スペーサに向かって下り勾配になっていることを特徴とする請求項7~9のいずれか1項に記載の排気ガス再循環装置。
- 前記排気圧取得経路は、前記排気圧取得部に接続されるとともに前記スペーサに対して着脱可能に固定される金属パイプと、前記金属パイプと前記差圧検出手段とを接続する可撓性を有する接続パイプと、を有することを特徴とする請求項7~10のいずれか1項に記載の排気ガス再循環装置。
- 排気ガス再循環装置を備えるエンジンであって、
前記排気ガス再循環装置は、
前記エンジンの排気を前記エンジンの吸気分配手段に還流する排気還流手段と、
前記排気還流手段を流れる前記排気と前記吸気分配手段に流れる吸気との差圧を検出する差圧検出手段と、
前記排気還流手段に設けられて前記排気還流手段を流れる前記排気を通すスペーサと、
前記スペーサと前記差圧検出手段とに接続されて前記スペーサから取り出された前記排気の圧力を前記差圧検出手段に伝える排気圧取得経路と、
を有し、
前記スペーサは、
前記排気還流手段を流れる前記排気を通す孔と、
前記孔と前記排気圧取得経路とに接続され前記孔を通る前記排気の圧力を取り出して前記排気圧取得経路に伝え前記排気圧取得経路の流路断面積よりも広い流路断面積の空間部を有する排気圧取得部と、
を有し、
前記空間部および前記排気圧取得経路の少なくともいずれかは、前記エンジンの冷却ファンから送られる風に晒される位置に設けられたことを特徴とするエンジン。 - 排気ガス再循環装置を備えるエンジンであって、
前記排気ガス再循環装置は、
前記エンジンの排気を前記エンジンの吸気分配手段に還流する排気還流手段と、
前記排気還流手段を流れる前記排気と前記吸気分配手段に流れる吸気との差圧を検出する差圧検出手段と、
前記排気還流手段に設けられて前記排気還流手段を流れる前記排気を通すスペーサと、
前記スペーサと前記差圧検出手段とに接続されて前記スペーサから取り出された前記排気の圧力を前記差圧検出手段に伝える排気圧取得経路と、
を有し、
前記スペーサは、
前記排気還流手段を流れる前記排気を通す孔と、
前記孔と前記排気圧取得経路とに接続され前記孔を通る前記排気の圧力を取り出して前記排気圧取得経路に伝え前記排気圧取得経路の流路断面積よりも広い流路断面積の空間部を有する排気圧取得部と、
を有し、
前記スペーサの前記孔の内径は、前記排気還流手段の内径よりも大きいことを特徴とするエンジン。
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