JP7453042B2 - イオナイザー及び除電システム - Google Patents

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Description

本発明は、イオン化された気体を搬送して除電対象となる帯電体を除電するイオナイザーおよび除電システムに関する。
一般的に、半導体や薄型表示パネル(FPD)などの生産環境では帯電体となる製品から静電気を除去することが重要である。このため、除電装置としてイオナイザーが広く使用されている。例えば、コロナ放電式のイオナイザーは、電極に高電圧を印加してコロナ放電を発生させ、電極付近の空気を電離して正負イオンを生成させ、この正負イオンを除電対象となる帯電体に送って、帯電体上の電荷を逆極性のイオンで中和し、除電する。
このような除電は、半導体洗浄装置等の狭所において行われることも多い。このような狭所で除電が行われる場合には、半導体洗浄装置等の外部に、イオン発生チャンバを設け、チャンバ内で発生させた正負イオンを、細い搬送チューブを用いて半導体洗浄装置等の内部の除電対象箇所に供給するイオン搬送式のイオナイザーを用いる。このイオン搬送式イオナイザーでは、例えば、エアと純水を用いて微細ミストを発生させ、このミストに対して正負イオンを付着させ荷電粒子を生成する方式を用いるものがある。このようなイオン搬送式のイオナイザーにおいても、荷電粒子の生成にコロナ放電が利用されている。
特開2004-253192号公報
しかし、コロナ放電を用いたイオナイザーでは、酸化作用のあるオゾンが発生し、帯電体の表面を酸化させたり、空気中の微量の不純物と反応して2次粒子が発生する虞がある。また、放電電極自体の摩耗あるいは不純物の析出により放電電極から発塵が起きる、といった問題点が指摘されている。
コロナ放電を用いた従来のイオン搬送式イオナイザーでは、正負イオンの搬送中に再結合が生じ、イオン量が著しく減少してしまう虞がある。また、静電拡散により、搬送チューブの内壁にイオンが付着することも考えられる。他にも微細ミストの発生には多量のエアが用いられることもあり、従来のイオン搬送式イオナイザーを用いて、半導体洗浄装置等の内部の除電対象箇所に対して、イオンや荷電粒子を細い搬送チューブで搬送して供給することは困難であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、イオン搬送を用いた場合であっても除電性能を向上することができるイオナイザーおよび除電システムを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明のイオナイザーは、以下の特徴を有する。
(1)チャンバと、前記チャンバ内に常温のイオン搬送ガスを供給するエア供給路と、前記チャンバ内に高温蒸気を供給する蒸気供給部と、前記チャンバ内に軟X線を照射する軟X線生成装置と、前記チャンバ内で生成されたイオン化気流を搬送する搬送路と、を備え、前記チャンバは、前記軟X線を透過する照射窓と、前記チャンバ内に配置され、前記照射窓を囲うように設けられた照射窓カバーと、を有し、前記エア供給路は、前記照射窓カバーの内部に前記イオン搬送ガスを供給し、前記照射窓カバーは、前記照射窓と対向に配置された開口を有している。
(3)前記照射窓カバーは、供給された前記イオン搬送ガスを貯留し、一側面にスリットを有するバッファ室と、前記バッファ室と前記スリットを介して接続され、内部に前記照射窓が配置された、前記開口を有する小チャンバと、を有していてもよい。
(4)前記小チャンバは、前記スリットを延長するように設けられた、前記バッファ室より高さの低い室であってもよい。
(5)チャンバと、前記チャンバ内に常温のイオン搬送ガスを供給するエア供給路と、前記チャンバ内に高温蒸気を供給する蒸気供給部と、前記チャンバ内に軟X線を照射する軟X線生成装置と、前記チャンバ内で生成されたイオン化気流を搬送する搬送路と、を備え、前記チャンバは、前記蒸気供給部と接続する微粒子生成チャンバと、前記微粒子生成チャンバの下流側に配置され、前記軟X線が照射される軟X線照射チャンバと、を有し、前記エア供給路は、前記微粒子生成チャンバ内に常温の前記イオン搬送ガスを供給する第1のエア供給路と、前記軟X線照射チャンバ内に常温の前記イオン搬送ガスを供給する第2のエア供給路と、を有している
(6)前記第1のエア供給路が前記微粒子生成チャンバ内に供給する前記イオン搬送ガスの流量は、前記第2のエア供給路が前記軟X線照射チャンバ内に供給する前記イオン搬送ガスの流量より多くてもよい。
(7)前記搬送路には、前記搬送路を流れる前記イオン化気流に含まれる荷電粒子の粒径を計測する粒径計測器が設けられていてもよい。
(8)チャンバと、前記チャンバ内に常温のイオン搬送ガスを供給するエア供給路と、前記チャンバ内に高温蒸気を供給する蒸気供給部と、前記チャンバ内に軟X線を照射する軟X線生成装置と、前記チャンバ内で生成されたイオン化気流を搬送する搬送路と、前記チャンバの周囲に設けられた保温部と、を備え
なお、上記の各形態は、除電システムの発明としても捉えることができる。
本発明によれば、イオン搬送を用いた場合であっても除電性能を向上することができるイオナイザーおよび除電システムを提供することができる。
第1の実施形態に係るイオナイザーの全体構成を示す図である。 第1の実施形態に係る照射窓カバーを拡大した構成図である。 第2の実施形態に係るイオナイザーの全体構成を示す図である。 検証実験における実施例の実験装置の概要を示す図である。 検証実験における比較例の実験装置の概要を示す図である。 その他の実施形態に係るイオナイザーの全体構成を示す図である。
(第1の実施形態)
(構成)
第1の実施形態に係るイオナイザー100について図面を参照しつつ説明する。図1は、第1の実施形態に係るイオナイザーの全体構成を示す図である。図2は、第1の実施形態に係る照射窓カバーを拡大した構成図である。
イオナイザー100は、イオン化気流をワーク等の除電対象となる帯電体Eに対して供給し、帯電体Eを除電する装置である。イオン化気流とは、イオン化された気体と正負イオンにより荷電された微細ミスト(荷電粒子)を含む気体のことである。なお、以下の説明は、イオナイザー100の構成と、不図示の制御装置とを有する除電システムの説明として捉えることもできる。
図1に示すとおり、イオナイザー100は、エア供給路1、チャンバ2、蒸気生成部3、軟X線生成装置4、搬送路5を有する。以下の説明では、気体が供給される側を上流側、気体が排出される側を下流側と表現する場合がある。
(エア供給路)
エア供給路1は、チャンバ2に対して気体を供給する気体供給管である。エア供給路1には、例えば、パイプやチューブ等、気体をチャンバに供給できるものであれば種々のものを使用できる。チャンバ2に対して供給される気体としては、空気、Nガス、Arガス等の不活性ガスがある。以下、チャンバ2に対して供給される気体を、イオン搬送ガスと表現する。
エア供給路1には、上流側から、エアポンプ11、流量調整バルブ12、流量計13、及びフィルタ14が設けられている。そして、エア供給路1の最下流端は、チャンバ2のエア供給口21に接続されている。エアポンプ11は、イオン搬送ガスを下流側に排出してチャンバ2にイオン搬送ガスを供給するためのポンプである。エアポンプ11の代わりに、コンプレッサを用いても良い。
流量調整バルブ12は、エアポンプ11によるイオン搬送化ガスの供給量を調整するための弁である。エアポンプ11と流量調整バルブ12は、不図示の制御装置に接続されており、この制御装置からの制御信号により、エアポンプ11の流量や流量調整バルブ12の開度が制御される。イオン搬送ガスの流量は、搬送路5の直径により異なるが、例えば搬送路5の内径を10mmとした場合には、60~80L/minとすると、帯電体Eを除電するために最適な荷電粒子量を搬送できると考えらえる。
流量計13は、エア供給路1を流れるイオン搬送ガスの流量を測定する計測器である。流量計13も、不図示の制御装置に接続されてよく、この制御装置が流量計13の値を参照し、エアポンプ11の流量および流量調整バルブ12の開度を制御する構成とすることができる。エアポンプ11の流量および流量調整バルブ12の開度を調整することで、エア供給路1を流れるイオン搬送ガスの流量を変更できる。エア供給路1を流れるイオン搬送ガスの流量は、例えば搬送路5の内径が10mmのときは60~80L/minとすることが好ましい。この流量とすることで、チャンバ2から排出されるイオン化気流を、数m先まで搬送することが可能となる。フィルタ14は、チャンバ2に供給される直前の気体から塵埃などを取り除き、イオン搬送ガスを清浄ガスとする気体濾過器である。
(チャンバ)
チャンバ2は、荷電粒子の生成を行う直方体の室である。チャンバ2の形状は直方体に限定されず、筒状等、他の形状とすることができる。チャンバ2の上流側の側面には蒸気供給口22が設けられ、後述する蒸気供給部3によって生成された高温蒸気がチャンバ2内に供給される。また、チャンバ2の下流側の側面にはエア搬送口23が設けられ、イオン化気流はチャンバ2内から搬送路5へ排出される。
チャンバ2の上面には、開口24が設けられている。この開口24から軟X線生成装置4により生成された軟X線が、チャンバ2内に照射される。また、チャンバ2の内部には、開口24を塞ぐ照射窓24aが設けられている。照射窓24aは軟X線を透過させる。照射窓24aとしては、ベリリウム板やカプトン板(ポリイミド)を用いることができる。
図2に示すように、チャンバ2は、照射窓24aを囲うように設けられた照射窓カバー25を有する。照射窓カバー25は、照射窓24aの結露を防止する構造を含み、かつ、チャンバ2内部にイオン搬送ガスを供給する供給路である。照射窓カバー25は、チャンバ2の内部上方に設けられ、照射窓カバー25の内部に照射窓24aが配置される。照射窓カバー25には、開口255が設けられ、この開口255から照射窓カバー25内に供給されたイオン搬送ガスがチャンバ2内に排出される。
より詳細に照射窓カバー25について説明すると、照射窓カバー25は、バッファ室251と小チャンバ252により構成される。バッファ室251は、照射窓24aの近傍であり、かつ、照射窓24aの対向しない位置に設けられている。バッファ室251の上面には、エア供給口21が設けられている。バッファ室251は、エア供給口21から供給された常温のイオン搬送ガスを貯留する室である。常温とは、20℃前後の温度であり、例えば、15℃~30℃である。
バッファ室251の一側面には、スリット254が設けられている。スリット254は、バッファ室251に貯留されたイオン搬送ガスを照射窓24aに供給する噴射口である。スリット254は、バッファ室251の側面のうち、照射窓24aが配置されている側の一側面に配置された矩形の開口である。例えば、チャンバ2の長手方向の長さが130mmで、高さおよび幅が60mmの場合、バッファ室251の高さを25mm、幅約60mmとし、スリット254の高さを6mm、幅約60mmとすることができる。
バッファ室251には、スリット254を介して、小チャンバ252が接続されている。小チャンバ252は、スリット254から噴射されたイオン搬送ガスが流れる空間を画定する室である。したがって、小チャンバ252は、スリット254を延長するように設けられた、バッファ室251より高さの低い直方体の室である。バッファ室251より高さが低いとは、小チャンバ252の上面から底面までの距離が、バッファ室251の上面から底面までの距離より短いことを指す。小チャンバ252は、例えば、スリット254の高さを6mmとした場合、高さ6mmの空間を画定する直方体の室である。なお、バッファ室251の高さは、スリット254の高さ、即ち、小チャンバ252の高さの4倍以上であることが好ましい。バッファ室251の高さを小チャンバ252の高さの4倍以上にすることで、スリット流が偏流することを効果的に抑制することができる。
小チャンバ252は、照射窓24aの下方に設けられている。即ち、軟X線生成装置4は、小チャンバ252の上方に位置する。小チャンバ252には、流れてきたイオン搬送ガスを放出する開口255が設けられている。そのため、イオン搬送ガスは開口255からチャンバ2内に放出される。開口255は、照射窓24aと対向に配置され、照射窓24aと同一寸法以上の大きさに形成されている。よって、照射窓24aを介して照射された軟X線が開口255により遮蔽されることが抑制される。
(蒸気供給部)
蒸気供給部3は、高温蒸気を生成し、高温蒸気をチャンバ2内に供給する装置である。チャンバ2内に供給された高温蒸気を常温のイオン搬送ガスで冷却することで、純水の微粒子が生成される。
蒸気供給部3の内部には、熱伝導性に優れた金属やセラミックス等からなる多孔体が充填されている。蒸気供給部3には、不図示の純水供給配管が接続されており、多孔体に純水が供給される。蒸気供給部3の内部には、加熱ヒータが設けられている。加熱ヒータは、多孔体に吸収された純水を加熱し、高温蒸気を生成する。蒸気供給部3は、不図示の制御装置に接続されていてよく、制御装置は、加熱ヒータの出力温度や純水供給配管から供給される純水の量等を制御する。
蒸気供給部3は、供給路31の一方端部と接続している。供給路31の他方端部は、チャンバ2の蒸気供給口22と接続している。つまり、供給路31によって、高温蒸気がチャンバ2内に供給される。なお、供給路31には、流量調整バルブ32が設けられている。流量調整バルブ32は、高温蒸気の供給量を調整するための弁である。
(軟X線生成装置)
軟X線生成装置4は、純水の微粒子の近傍に軟X線を照射して軟X線で発生した正負イオンを純水の微粒子に付着させ、純水の微粒子を粗大な荷電粒子にするイオン化装置である。軟X線とは、3~9.5keV程度のエネルギーを有し、厚さ2mm程度の塩化ビニル板で容易に遮蔽できる程度の微弱なX線である。軟X線生成装置4は、チャンバ2の上面に設けられた開口24の上方に、チャンバ2の外部に突出するように配置されている。
軟X線生成装置4は、開口24に設けられた照射窓24aを介して、軟X線をチャンバ2内に照射するように構成される。軟X線生成装置4が軟X線を純水の微粒子近傍のイオン搬送ガスに照射することで、純水の微粒子に正負イオンが付着し、荷電粒子が生成され、イオン化されたイオン搬送ガス中に荷電粒子を含むイオン化気流が生成される。
(搬送路)
搬送路5は、チャンバ2にて生成された荷電粒子を含むイオン化気流を、帯電体Eに供給する気体搬送路である。搬送路5は、具体的にはチューブ状の搬送路であり、例えば、樹脂製のチューブを用いてもよい。搬送路5の一端はチャンバ2のエア搬送口23に接続され、イオン化気流を搬送路5の他端側に位置する帯電体Eに供給する。
搬送路5には、粒径計測器51が設けられている。粒径計測器51は、搬送路5を流れるイオン化気流に含まれる荷電粒子の粒径を計測する光学式の計測器である。粒径計測器51は、例えばパーティクルカウンターを用いることができる。この粒径計測器51は、不図示の制御装置に接続されていてよく、この制御装置が粒径計測器51の値を参照し、蒸気供給部3の加熱ヒータを制御する。荷電粒子の粒径の大きさは、蒸気生成部3で生成される高温蒸気と常温のイオン搬送ガスの温度差に依存し、温度差が大きくなるほど荷電粒子が微細化する。そのため、粒径計測器51で荷電粒子の粒径を検出し、フィードバックして、蒸気生成部3の加熱ヒータの出力を変更し、高温蒸気の温度を変更することができ、所望の粒径の荷電粒子を得ることができる。
(制御装置)
制御装置は、上述のとおり、イオナイザー100の各構成要素に接続されている。制御装置は、CPUやメモリを含み所定のプログラムで動作するコンピューターや専用の電子回路で構成される。制御装置には、入力部および出力部を有していてもよい。オペレータは入力部を介して設定値の入力や変更を行うことが可能である。また、オペレータは出力部を介して設定値や選択させる画面等を確認することが可能である。
(作用)
次に、本実施形態のイオナイザーにおける帯電体Eの除電方法について説明する。蒸気供給部3は、高温蒸気を生成し、供給路31を介して、高温蒸気を蒸気供給口22からチャンバ2内に供給する。一方、エア供給路1を介して常温のイオン搬送ガスがエア供給口21からチャンバ2が有するバッファ室251内に供給される。バッファ室251に貯留されたイオン搬送ガスは、スリット254を介してスリット流となり、小チャンバ252に流入し、照射窓24aに向かって噴射される。そして、照射窓24aに噴射されたイオン搬送ガスは、開口255からチャンバ2内に放出される。
チャンバ2内に放出されたイオン搬送ガスは、高温蒸気と衝突する。この時、高温蒸気が常温のイオン搬送ガスによって急冷されることで、純水の微粒子が生成される。そして、生成された純水の微粒子に軟X線生成装置4により軟X線が照射されることによって、純水の微粒子に正負のイオンが付着され、荷電粒子が生成される。そして、この荷電粒子を含んだイオン化気流が搬送路5によって搬送され、帯電体Eに供給される。
また、搬送路5に設けられた粒径計測器51によって搬送路5を流れる荷電粒子の粒径を計測する。そして、制御装置は、計測された粒径に基づいて、蒸気供給部3の加熱ヒータを制御する。
(効果)
(1)以上に示したとおり、本実施形態に係るイオナイザー100は、チャンバ2と、チャンバ2内に常温のイオン搬送ガスを供給するエア供給路1と、チャンバ2内に高温蒸気を供給する蒸気供給部3と、チャンバ2内に軟X線を照射する軟X線生成装置4と、チャンバ2内で生成されたイオン化気流を搬送する搬送路と、を備える。
上述のとおり、コロナ放電を用いた従来のイオナイザーでは、オゾンの発生や、不純物の析出等の問題があった。しかし、本実施形態のイオナイザー100では、軟X線を照射する軟X線生成装置4が設けられている。そのため、酸化作用を有するオゾンが発生することがなく帯電体Eが酸化することを防止でき、また、発塵も生じない。
軟X線は、単位面積当たりのイオン濃度が非常に高い。そのため、純水の微粒子を効率的に荷電することが可能である。また、純水の微粒子に軟X線で生成した正負イオンを付着させ粗大化した荷電粒子にすることにより、イオンの移動速度が低下する。そのため、正負の荷電粒子の再結合による荷電粒子量の減少が防止される。
また、純水の微粒子を荷電した場合、大きな粒径の微粒子は、チャンバ2内で落下し、5μm以下の微粒子、特には1μm以下の微粒子が搬送路5に導入されると考えられる。チャンバ2および搬送路5内で気化する微粒子もあるが、例えば約3mの搬送路5を用いた場合でも、帯電体Eにイオン化気流を搬送することが可能となる。したがって、本実施形態のイオナイザー100によれば、イオン搬送を用いた場合であっても除電性能を向上させることができるイオナイザーおよび除電システムを提供することが可能となる。
(2)チャンバ2は、軟X線を透過する照射窓24aと、チャンバ2内に配置され、照射窓24aを囲うように設けられた照射窓カバー25と、を有し、エア供給路1は、照射窓カバー25の内部にイオン搬送ガスを供給し、照射窓カバー25は、照射窓24aと対向に配置された開口255を有している。
上述のとおり、純水の微粒子は、高温蒸気を急冷することで生成されるので、照射窓24aには、結露が生じる虞がある。結露が照射窓24aに生じると、結露によって軟X線の透過が遮られる。そのため、軟X線の強度が弱まり、荷電粒子の生成が低下し、除電性能の低下を招く虞がある。
しかし、本実施形態では、照射窓カバー25内にイオン搬送ガスを供給し、イオン搬送ガスを照射窓24aに吹きかける。これにより、照射窓24aに結露が生じることを抑制できるので、除電性能を向上させることができる。
また、照射窓カバー25内に供給されたイオン搬送ガスは、開口255からチャンバ2内に放出され、高温蒸気を冷却して、純水の微粒子を生成する。即ち、照射窓カバー25内に供給されたイオン搬送ガスは、微粒子生成機能も果たす。このように、微粒子を生成するイオン搬送ガスによって照射窓24aに結露が生じることを抑制できる。そのため、照射窓24aに吹きかける気体を別途用意する必要がなく、イオン搬送ガスを有効に活用することができる。よって、イオナイザーの構成要素を減らし、より小型化されたイオナイザーとすることができる。
(3)照射窓カバー25は、供給されたイオン搬送ガスを貯留し、一側面にスリットを有するバッファ室251と、バッファ室251とスリット254を介して接続され、内部に照射窓24aが配置された、開口255を有する小チャンバ252と、を有する。
このように、イオン搬送ガスはバッファ室251によって一時貯留される。そして、バッファ室252に貯留されたイオン搬送ガスは、バッファ室251のスリット254から押し出される。そのため、イオン搬送ガスは、勢いよく、小チャンバ252内の照射窓24aに向かって噴射される。よって、照射窓24aに結露が生じることをより効果的に抑制できるので、除電性能を向上させることができる。
(4)小チャンバ252は、スリット254を延長するように設けられた、バッファ室251より高さの低い室である。
バッファ室251からのスリット流をそのまま照射窓24aに噴射する構成とすると、チャンバ2内に渦流が生じる可能性がある。そのため、スリット形状を延長するように小チャンバ252を設け、小チャンバ252内にスリット流を供給する構成とすることで、渦流の発生が防止できる。よって、照射窓24aに結露が生じることをより効果的に抑制できるので、除電性能を向上させることができる。
バッファ室251の高さを小チャンバ252の高さと同等又はそれより低いと、エア供給口21から供給されたイオン搬送ガスが、バッファ室251の底面とぶつかり、一度放射状に広がってから集まってスリット254から噴出するため、スリット流が偏流する虞がある。バッファ室251の高さを小チャンバ252よりも高くすることで、エア供給口21からのイオン搬送ガスをバッファ室251で一度受けて、動圧を抑制し、スリット254から噴出することで、スリット流の偏流を防止できる。よって、イオン搬送ガスを効率良く照射窓24aに吹きかけ、結露が生じることを防止できる。
(5)搬送路5には、搬送路5を流れるイオン化気流に含まれる荷電粒子の粒径を計測する粒径計測器51が設けられている。
荷電粒子の粒径が小さすぎると、帯電体Eへの搬送途中で気化する虞がある。一方で、荷電粒子の粒径が大きすぎると、搬送途中で落下し帯電体Eに供給できない虞がある。そこで、粒径計測器51によって搬送路5を流れる荷電粒子の粒径を計測することで、制御装置が粒径計測器51の数値を参照し、蒸気供給部3の加熱ヒータの温度を制御することができる。純水の微粒子の粒径は高温蒸気と常温のイオン搬送ガスの温度差に依存するため、高温蒸気の温度、つまり、加熱ヒータの温度を制御することで、所望の粒径の純水の微粒子を生成することができる。その結果、所望の粒径の荷電粒子を生成でき、荷電粒子が搬送路5内で気化又は落下することなく、帯電体Eまで搬送することが可能となり、イオナイザーの除電性能を更に向上させることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係るイオナイザーについて図面を参照しつつ説明する。なお、第1の実施形態のイオナイザーと同一の構成、機能については同一の符号を付してその説明は省略する。図3は、第2の実施形態に係るイオナイザーを示す構成図である。図3に示すように、本実施形態に係るイオナイザー100は、チャンバ2として微粒子生成チャンバ2a及び軟X線照射チャンバ2bを有する。また、微粒子生成チャンバ2aには、エア供給部1aが設けられている。軟X線照射チャンバ2bには、エア供給部1bが設けられている。
微粒子生成チャンバ2aは、純水の微粒子の生成を行う直方体の室である。微粒子生成チャンバ2aの上流側側面には、常温のイオン搬送ガスが供給されるエア供給口21aが設けられている。また、微粒子生成チャンバ2aの下面は、蒸気供給口22が設けられている。蒸気供給口22には、蒸気供給部3が接続されている。この構成により、微粒子生成チャンバ2a内に高温蒸気と常温のイオン搬送ガスが供給され、純水の微粒子が生成される。
また、微粒子生成チャンバ2aには、下流側側面に連絡口26が設けられている。連絡口26は、微粒子生成チャンバ2aで生成した純水の微粒子を含むイオン搬送ガスを排出する開口である。連絡口26には、連絡管27の一端が接続され、連絡口26から排出されたイオン搬送ガスは連絡管27を通る。連絡管27は、具体的にはチューブ状の搬送路であり、例えば、樹脂製のチューブを用いることができる。
軟X線照射チャンバ2bは、微粒子生成チャンバ2aの下流側に設けられる。軟X線照射チャンバ2bの上流側側面には、連絡口28が設けられている。この連絡口28には、連絡管27の他端が接続されている。即ち、軟X線照射チャンバ2bには、微粒子生成チャンバで生成された純水の微粒子が連絡口28から供給される。
軟X線照射チャンバ2bの上方には、軟X線生成装置4が設けられ、開口24から照射窓24aを介して軟X線が軟X線照射チャンバ2b内に照射される。また、軟X線照射チャンバ2bの上面には、常温のイオン搬送ガスが供給されるエア供給口21bが設けられている。なお、軟X線照射チャンバ2bの下流側側面は、エア搬送口23が設けられており、イオン化気流を、搬送路5を介して帯電体Eに供給する。
本実施形態では、第1のエア供給路1a及び第2のエア供給路1bが設けられている。第1のエア供給路1aは、常温のイオン搬送ガスを微粒子生成チャンバ2aに供給する気体供給管である。第2のエア供給路1bは、常温のイオン搬送ガスを軟X線照射チャンバ2bに供給する気体供給管である。図3に示すように、第1のエア供給路1aは、微粒子生成チャンバ2aのエア供給口21aに接続されている。第2のエア供給路1bは、軟X線照射チャンバ2bのエア供給路21bに接続されている。
第1のエア供給路1aと第2のエア供給路1bは上流側で合流し、1台のエアポンプ11に接続されている。ただし、第1のエア供給路1aと第2のエア供給路1bを合流させず、それぞれの流路にエアポンプを1台ずつ設ける構成としてもよい。
また、第1のエア供給路1aによって供給されるイオン搬送ガスの流量は、第2のエア供給路1bによって供給されるイオン搬送ガスの流量よりも多い方が好ましい。第1のエア供給路1aによって供給されるイオン搬送ガスの流量を第2のエア供給路1bによって供給されるイオン搬送ガスの流量よりも多くすることで、より除電性能を向上させることができる。
(作用)
次に、本実施形態のイオナイザーにおける帯電体Eの除電方法について説明する。まず、エア供給口21aからイオン搬送ガスが微粒子生成チャンバ2a内に供給される。また、蒸気供給口22から高温蒸気が微粒子生成チャンバ2a内に供給される。そして、微粒子生成チャンバ2a内において高温蒸気がイオン搬送ガスによって冷やされ、純水の微粒子が生成される。この純水の微粒子は、高温蒸気及びイオン搬送ガスとともに、連絡口26から排出され、連絡管27を通って、連絡口28から軟X線照射チャンバ2b内に供給される。
軟X線照射チャンバ2b内に供給された純水の微粒子は、軟X線が照射され、純水の微粒子に正負のイオンが付着された荷電粒子となる。そして、この荷電粒子を含んだイオン化気流が搬送路5によって帯電体Eに供給される。
また、軟X線照射チャンバ2b内には、高温蒸気も供給される。この高温蒸気が、エア供給口21bから供給された常温のイオン搬送ガスによって冷却される。そのため、軟X線照射チャンバ2b内においても、純水の微粒子が生成される。この軟X線照射チャンバ2b内で生成された純水の微粒子にも軟X線が照射され、この微粒子も荷電粒子となる。そして、搬送路5によって帯電体Eに供給される。
(効果)
(1)チャンバ2は、蒸気供給部3と接続する微粒子生成チャンバ2aと、微粒子生成チャンバ2aの下流側に配置され、軟X線が照射される軟X線照射チャンバ2bと、を有する。エア供給路1は、微粒子生成チャンバ2a内に常温の前記イオン搬送ガスを供給する第1のエア供給路1aと、軟X線照射チャンバ2b内に常温のイオン搬送ガスを供給する第2のエア供給路1bと、を有する。
このように構成することで、高温蒸気は微粒子生成チャンバ2a及び軟X線照射チャンバ2bの2箇所で冷やされる。そのため、純水の微粒子は、2箇所で生成されるので、より多くの荷電粒子を生成できる。よって、帯電体Eに供給される荷電粒子の量が多くなり、除電性能を向上させることができる。
(2)第1のエア供給路1aが微粒子生成チャンバ2a内に供給するイオン搬送ガスの流量は、第2のエア供給路1bが軟X線照射チャンバ2b内に供給するイオン搬送ガスの流量より多い。これにより、後述する実施例が示すように、除電性能を更に向上させることができる。
(変形例)
第1の実施形態のチャンバ2及び第2の実施形態の軟X線照射チャンバ2bの周囲には、何も設けていなかった。しかし、チャンバ2及び軟X線照射チャンバ2bに保温部を設けてもよい。保温部は、チャンバ2及び軟X線照射チャンバ2bの外周囲を覆っていてもよいし、内周囲を覆っていてもよい。また、保温部が外周囲又は内周囲を覆う態様としては、外周囲又は内周囲全体を覆っていてもよいし、外周囲又は内周囲の一部を覆っていてよい。保温部は、発泡ウレタン等の断熱材を用いることができる。
このように、チャンバ2及び軟X線照射チャンバ2bに保温部を設けることで、チャンバ2、軟X線照射チャンバ2b内は外部と断熱できる。例えば、外部の気温が低い場合には、チャンバ2、軟X線照射チャンバ2b内に高温蒸気が供給されると、結露はより生じやすくなる。しかし、変形例のように保温部を設けることで、断熱でき、結露が生じることを抑制できる。その結果、照射窓24aに結露が生じることを抑制できるので、イオナイザーの除電性能を向上させることができる。
(検証実験)
次に、蒸気供給部3を備えるイオナイザー100の除電性能の検証実験について説明する。実施例の実験装置を図4に示す。また、比較例の実験装置を図5に示す。図4と図5を比較するとわかるように、実施例と比較例では、蒸気供給部3によって純水の微粒子を生成するか否かが異なる。なお、エア供給路1aから供給されたイオン搬送ガスをバイパスエアと称し、エア供給路1bから供給されたイオン搬送ガスをメインエアと称する。
具体的には、実施例では、第2の実施形態のように、バイパスエアが微粒子生成チャンバ2aに供給され、蒸気供給部3によって純水の微粒子を生成した。蒸気供給部3としては、微粒子生成チャンバ2a内にヒータによって78℃に保たれた純水のウォーターバスを用いた。バイパスエアをこのウォーターバスの表面上に通すことで純水の微粒子を生成した。そして、軟X線照射チャンバ2bにて、純水の微粒子に軟X線を照射して、荷電粒子を生成し、搬送路5を介して帯電体E(帯電プレートモニタの金属プレート(150×150mm、20pF))に荷電粒子を含むイオン化気流を吹き付けた。
実験に用いた各構成要素や条件は以下のとおりである。
・軟X線生成装置:浜松ホトニクス製 L6941
・搬送路:塩化ビニルチューブ(内径19mm、長さ約31cm)
・バイパスエア及びメインエアの温度:22.3℃
一方、比較例は、図5に示すように、バイパスエアは微粒子生成チャンバ2aに接続されることなく、直接軟X線照射チャンバ2bに接続している。即ち、比較例は、蒸気供給部3を備えておらず、微粒子を生成していない。比較例では、イオン搬送ガスに軟X線を照射して、イオンだけを生成している点が実施例と異なる。
上記の実施例及び比較例において、バイパスエア及びメインエアの流量を下記表1に示す流量に変えた。そして、イオン化気流を帯電体に吹き付けて除電時間(+/-1kV→+/-0.1kV)を測定した。除電時間の測定器には、帯電プレートモニタ(Trek製 Model 158)を用いた。
Figure 0007453042000001

なお、表1に記載の搬送エアとは、バイパスエア及びメインエアの合計流量で、エアポンプ11から供給されたイオン搬送ガスの流量を示す。また、条件(a)で行ったものを実施例1及び比較例1とし、条件(b)で行ったものを実施例2及び比較例2とし、条件(c)で行ったものを実施例3及び比較例3とする。
測定結果を表2に示す。なお、表2の実施例における括弧書きは、比較例との差を示す。
Figure 0007453042000002
表2に示すように、実施例1~3は、比較例1~3それぞれと比較して、除電時間が13~20秒程度短縮している。したがって、実施例1~3のように、蒸気供給部3によって微粒子を生成させて、この微粒子にイオンを付加させて荷電粒子を生成した方が、除電性能が向上することが確認できた。
また、バイパスエアとメインエアの流量に着目すると、バイパスエアの流量がメインエアの流量より多い場合の方が除電時間が短縮する。したがって、バイパスエアの流量がメインエアの流量より多い場合の方が除電性能が向上することが確認できた。これは、バイパスエアの流量をメインエアの流量より多くすることで、微粒子生成チャンバ2a内での高温蒸気の冷却が促進され、純水の微粒子の量が増加したためと推察する。そして、純水の微粒子の量が増加したことで、帯電体Eに吹き付けられるイオン化気流中の荷電粒子の量も増加するため、除電性能が向上すると推察する。
(他の実施形態)
本明細書においては、本発明に係る実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。上記のような実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
上記第2の実施形態においては、微粒子生成チャンバ2a及び軟X線照射チャンバ2bと別体のチャンバを設けていた。しかし、図6に示すように、1つのチャンバ内で微粒子及び荷電粒子の生成を行ってもよい。具体的には、チャンバ2内の上流側に蒸気供給部3を設けて、下流側に軟X線生成装置4を設ける。このように構成すれば、微粒子生成チャンバ2aと軟X線照射チャンバ2bを1つのチャンバ2内に構成することができる。
この場合、エア供給口21aから供給されたイオン搬送ガスにより高温蒸気を冷やし、純水の微粒子を生成する。そして、純水の微粒子及び高温蒸気は下流側に向けて流れ、高温蒸気はエア供給口21bから供給されたイオン搬送ガスによって冷やされ、ここでも純水の微粒子が生成される。
このように、1つのチャンバ2内の上流側に蒸気供給部3を設けて、下流側に軟X線生成装置4を設ける場合であっても、2箇所で純水の微粒子を生成できるので、荷電粒子の量を増やすことができる。したがって、イオナイザーの除電性能を向上させることができる。
また、1つのチャンバ2内に、微粒子生成チャンバ2aと軟X線照射チャンバ2bを構成することができるので、連絡口26、28及び連絡管27が不要となり、部品点数の削減、製造コストの削減を図ることができる。
100 イオナイザー
1 エア供給路
1a エア供給路
1b エア供給路
11 エアポンプ
12 流量調整バルブ
13 流量計
14 フィルタ
2 チャンバ
2a 微粒子生成チャンバ
2b 軟X線照射チャンバ
21 エア供給口
21a エア供給口
21b エア供給口
22 蒸気供給口
23 エア搬送口
24 開口
24a 照射窓
25 照射窓カバー
251 バッファ室
252 小チャンバ
254 スリット
255 開口
26 連絡口
27 連絡管
28 連絡口
3 蒸気供給部
31 供給路
32 流量調整バルブ
4 軟X線生成装置
5 搬送路
51 粒径計測器

Claims (9)

  1. チャンバと、
    前記チャンバ内に常温のイオン搬送ガスを供給するエア供給路と、
    前記チャンバ内に高温蒸気を供給する蒸気供給部と、
    前記チャンバ内に軟X線を照射する軟X線生成装置と、
    前記チャンバ内で生成されたイオン化気流を搬送する搬送路と、
    を備え
    前記チャンバは、
    前記軟X線を透過する照射窓と、
    前記チャンバ内に配置され、前記照射窓を囲うように設けられた照射窓カバーと、
    を有し、
    前記エア供給路は、前記照射窓カバーの内部に前記イオン搬送ガスを供給し、
    前記照射窓カバーは、前記照射窓と対向に配置された開口を有していること、
    を特徴とするイオナイザー。
  2. チャンバと、
    前記チャンバ内に常温のイオン搬送ガスを供給するエア供給路と、
    前記チャンバ内に高温蒸気を供給する蒸気供給部と、
    前記チャンバ内に軟X線を照射する軟X線生成装置と、
    前記チャンバ内で生成されたイオン化気流を搬送する搬送路と、
    を備え
    前記チャンバは、
    前記蒸気供給部と接続される微粒子生成チャンバと、
    前記微粒子生成チャンバの下流側に配置され、前記軟X線生成装置が設けられた軟X線照射チャンバと、
    を有し、
    前記エア供給路は、
    前記微粒子生成チャンバ内に常温の前記イオン搬送ガスを供給する第1のエア供給路と、
    前記軟X線照射チャンバ内に常温の前記イオン搬送ガスを供給する第2のエア供給路と、
    を有すること、
    を特徴とするイオナイザー。
  3. 前記第1のエア供給路が前記微粒子生成チャンバ内に供給する前記イオン搬送ガスの流量は、前記第2のエア供給路が前記軟X線照射チャンバ内に供給する前記イオン搬送ガスの流量より多いこと、
    を特徴とする請求項に記載のイオナイザー。
  4. チャンバと、
    前記チャンバ内に常温のイオン搬送ガスを供給するエア供給路と、
    前記チャンバ内に高温蒸気を供給する蒸気供給部と、
    前記チャンバ内に軟X線を照射する軟X線生成装置と、
    前記チャンバ内で生成されたイオン化気流を搬送する搬送路と、
    前記チャンバの周囲に設けられた保温部と、
    を備えること、
    を特徴とするイオナイザー。
  5. 前記照射窓カバーは、
    供給された前記イオン搬送ガスを貯留し、一側面にスリットを有するバッファ室と、
    前記バッファ室と前記スリットを介して接続され、内部に前記照射窓が配置された、前記開口を有する小チャンバと、
    を有すること、
    を特徴とする請求項1に記載のイオナイザー。
  6. 前記小チャンバは、前記スリットを延長するように設けられた、前記バッファ室より高さの低い室であること、
    を特徴とする請求項に記載のイオナイザー。
  7. 前記搬送路には、前記搬送路を流れる前記イオン化気流に含まれる荷電粒子の粒径を計測する粒径計測器が設けられていること、
    を特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のイオナイザー。
  8. イオナイザーと、前記イオナイザーに接続された制御装置と、を有する除電システムであって、
    前記イオナイザーは、
    チャンバと、
    前記チャンバ内に常温のイオン搬送ガスを供給するエア供給路と、
    前記チャンバ内に高温蒸気を供給する蒸気供給部と、
    前記チャンバ内に軟X線を照射する軟X線生成装置と、
    前記チャンバ内で生成されたイオン化気流を搬送する搬送路と、
    を有し、
    前記搬送路には、前記搬送路を流れる前記イオン化気流に含まれる荷電粒子の粒径を計測する粒径計測器が設けられ、
    前記制御装置は、前記粒径計測器が計測した前記荷電粒子の粒径に基づいて前記蒸気供給部の加熱ヒータの制御を行うこと、
    を特徴とする除電システム。
  9. 前記チャンバは、
    前記軟X線を透過する照射窓と、
    前記チャンバ内に配置され、前記照射窓を囲うように設けられた照射窓カバーと、
    を有し、
    前記エア供給路は、前記照射窓カバーの内部に前記イオン搬送ガスを供給し、
    前記照射窓カバーは、前記照射窓と対向に配置された開口を有していること、
    を特徴とする請求項に記載の除電システム。
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