JP7452585B2 - 温水製造システム - Google Patents

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Description

本発明は、温水製造システムに関する。
産業界で汎用されているエアコンプレッサは、供給電力の100%が熱エネルギーに変換される。エアコンプレッサで発生する熱エネルギーうち、約90%が圧縮熱であり、残りの約10%が摩擦熱などである。これらの熱量は未利用のまま、エアクーラやオイルクーラ等によって放出されている。
近年、工場など多くの事業所では、温室効果ガスである二酸化炭素の排出量削減を目的として、各種設備の付帯機器を高エネルギー効率のものに転換する取り組みを行っている。そこで、特許文献1,2に示されるように、圧縮空気の製造と同時に熱回収により温水を製造することのできるコジェネレーション形の空気圧縮システムが提案されている。
特開2012-87664号公報 特開2012-67743号公報
特許文献1に記載のシステムは、熱回収により製造した温水をボイラ給水として利用し、蒸気ボイラ装置の燃料消費量を削減しようとするものである。一方、特許文献2に記載のシステムは、熱回収により製造した温水を事業所内の給湯(例えば、厨房や手洗い用の給湯)や暖房に利用しようとするものである。これらのシステムは、温水の用途が限定されているため、更なる温水活用の展開が求められている。
新たな温水活用の展開先としては、食料品・飲料の製造工場や自動車・金属製品・機械器具の製造工場の生産用水が考えられるが、エアコンプレッサの熱回収量は、工場内の圧縮空気需要によって変動するという特性がある。そのため、特許文献1,2に記載されているようなシステムでは、熱回収によって得られる加熱エネルギーが不安定で、生産用の温水製造システムとして非常に使いづらいものとなっている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、エアコンプレッサで発生する圧縮熱を熱源利用しつつ、負荷設備での温水需要や温熱需要に十分に応えることのできる温水製造システムを提供することを目的とする。
(1)事業所内の負荷設備で利用する用水を温水化する温水製造システムであって、電動式エアコンプレッサの熱回収により用水を加熱する第1加熱装置と、電気式ヒートポンプにより用水を加熱する第2加熱装置と、前記電動式エアコンプレッサの熱回収の可不可に応じて、第1加熱モードおよび第2加熱モードを含む複数の加熱モードの中から一つを選択する加熱モード選択手段と、前記加熱モード選択手段により選択された前記加熱モードに応じて、前記第1加熱装置および前記第2加熱装置の運転を制御する制御手段と、を備え、前記電気式ヒートポンプは、前記第2加熱装置を構成する前記電動式エアコンプレッサで発生する圧縮熱を熱源利用しない空気熱源型ヒートポンプ、水熱源型ヒートポンプ、またはヒートポンプチラーであり、前記負荷設備は、温水化された用水を直接使用することにより温水需要が発生するものであり、前記加熱モード選択手段は、前記電動式エアコンプレッサの熱回収が可能な場合に、前記第1加熱モードを選択し、前記電動式エアコンプレッサの熱回収が不能な場合に、前記第2加熱モードを選択し、前記制御手段は、前記負荷設備に対して付設された温水タンクの水位、または、補給水の流量によって前記負荷設備の温水需要を検知しつつ、検知された温水需要に応じて、前記第1加熱装置および前記第2加熱装置を運転させ、前記第1加熱モードでは、前記第1加熱装置の単独運転、並びに、前記第1加熱装置および前記第2加熱装置の協調運転の切り替えを実行することにより、前記負荷設備の温水需要に対して温水供給を追従させ、前記第2加熱モードでは、前記第2加熱装置の単独運転を実行することにより、前記負荷設備の温水需要に対して温水供給を追従させる温水製造システム。
(2)事業所内の負荷設備で利用する用水を温水化する温水製造システムであって、電動式エアコンプレッサの熱回収により用水を加熱する第1加熱装置と、電気式ヒートポンプにより用水を加熱する第2加熱装置と、前記電動式エアコンプレッサの熱回収の可不可に応じて、第1加熱モードおよび第2加熱モードを含む複数の加熱モードの中から一つを選択する加熱モード選択手段と、前記加熱モード選択手段により選択された前記加熱モードに応じて、前記第1加熱装置および前記第2加熱装置の運転を制御する制御手段と、を備え、前記電気式ヒートポンプは、前記第2加熱装置を構成する前記電動式エアコンプレッサで発生する圧縮熱を熱源利用しない空気熱源型ヒートポンプ、水熱源型ヒートポンプ、またはヒートポンプチラーであり、前記負荷設備は、温水化された用水を間接使用することにより温熱需要が発生するものであり、前記加熱モード選択手段は、前記電動式エアコンプレッサの熱回収が可能な場合に、前記第1加熱モードを選択し、前記電動式エアコンプレッサの熱回収が不能な場合に、前記第2加熱モードを選択し、前記制御手段は、前記負荷設備に対して形成された温水ループ系における温水の戻り温度、または、前記温水ループ系における温水の往き温度と戻り温度の差によって前記負荷設備の温熱需要を検知しつつ、検知された温熱需要に応じて、前記第1加熱装置および前記第2加熱装置を運転させ、前記第1加熱モードでは、前記第1加熱装置の単独運転、並びに、前記第1加熱装置および前記第2加熱装置の協調運転の切り替えを実行することにより、前記負荷設備の温熱需要に対して温熱供給を追従させ、前記第2加熱モードでは、前記第2加熱装置の単独運転を実行することにより、前記負荷設備の温水需要に対して温水供給を追従させる温水製造システム。
(3)ボイラで生成した蒸気により用水を加熱する第3加熱装置を更に備え、前記制御手段は、前記負荷設備での温水需要に応じて、前記第3加熱装置を運転する(1)に記載の温水製造システム。
(4)ボイラで生成した蒸気により用水を加熱する第3加熱装置を更に備え、前記制御手段は、前記負荷設備での温熱需要に応じて、前記第3加熱装置を運転する(2)に記載の温水製造システム。
(5)熱回収型の電気式ヒートポンプによりボイラ給水を加熱する第4加熱装置を更に備える(3)または(4)に記載の温水製造システム。
本発明によれば、エアコンプレッサで発生する圧縮熱を熱源利用しつつ、負荷設備での温水需要や温熱需要に十分に応えることのできる温水製造システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る温水製造システムの構成を模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態に係る温水製造システムの構成を模式的に示す図である。 本発明の第3実施形態に係る温水製造システムの構成を模式的に示す図である。 本発明の第4実施形態に係る温水製造システムの構成を模式的に示す図である。 本発明の第5実施形態に係る温水製造システムの構成を模式的に示す図である。 本発明の第6実施形態に係る温水製造システムの構成を模式的に示す図である。 本発明の第7実施形態に係る温水製造システムの構成を模式的に示す図である。 本発明の第8実施形態に係る温水製造システムの構成を模式的に示す図である。 本発明の第9実施形態に係る温水製造システムの構成を模式的に示す図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の温水製造システム1の第1実施形態について、図1を参照しながら説明する。なお、本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
<温水製造システムの概要>
図1は、第1実施形態に係る温水製造システム1の構成を模式的に示す図である。温水製造システム1は、事業所などにおいて、エアコンプレッサで発生する圧縮熱を熱源利用しつつ、負荷設備での「温水需要」に応えるシステムである。温水製造システム1で温水化された用水は、洗浄水等に直接使用される。
ここで、事業所は、物の生産またはサービスの提供が事業として行われている個々の場所をいい、工場、商業施設、医療機関、福祉施設、宿泊施設および研究施設などである。用水は、物の生産またはサービスの提供に伴って使用する水をいう。負荷設備は、事業所が工場である場合、例えば食料品・飲料の製造工場、自動車・金属製品・機械器具の製造工場などの生産設備(物の生産に直接関わっている設備)をいう。工場の生産設備以外の負荷設備としては、蒸気ボイラ装置(生産設備の稼働に関わっている熱源設備)が例示され、温水化された用水の一部をボイラ給水に転用する。
第1実施形態の温水製造システム1は、一過式の用水加熱により製造された温水Wを開放式の温水タンク20に貯留し、温水タンク20から負荷設備10に配水するシステムである。また、負荷設備10においては、生産プロセスの稼働によって温水需要(給湯負荷)が発生する。
温水製造システム1は、電動式エアコンプレッサ31の熱回収により用水(補給水W0)を加熱する第1加熱装置30、電気式ヒートポンプ41により用水(補給水W0)を加熱する第2加熱装置40および制御部100を備えている。温水製造システム1は更に、燃焼式ボイラ51により用水(補給水W0または温水W)を加熱する第3加熱装置50を備えている。
<ライン構成および温水タンク>
給水設備から温水タンク20までには、給水ラインL0が設けられている。給水ラインL0は、給水設備から温水タンク20に補給水W0を供給するラインである。給水ラインL0は、給水設備から分岐点P1を経て2本のラインで温水タンク20に接続されている。具体的には、分岐点P1で分岐した給水ラインL0の一方が第1給水ラインL01であり、他方が第2給水ラインL02である。
第1給水ラインL01には、分岐点P1と温水タンク20との間に、上流側から順に、給水ポンプWP1および第1加熱装置30が配置されている。第1給水ラインL01からは、第1加熱装置30によって加熱された補給水W0が温水タンク20に供給される。第2給水ラインL02には、分岐点P1と温水タンク20との間に、上流側から順に、給水ポンプWP2および第2加熱装置40が配置されている。第2給水ラインL02からは、第2加熱装置40によって加熱された補給水W0が温水タンク20に供給される。給水ポンプWP1,WP2の駆動周波数を制御することで、第1加熱装置30または第2加熱装置40に供給される補給水W0の流量を調整することができる。
給水ラインL0には、第3給水ラインL03を設けることもできる。具体的には、給水設備から分岐点P1までの間に分岐点P2を設ける。そして、分岐点P2で分岐した給水ラインL0の一方を第3給水ラインL03とする。図1に、第3給水ラインL03を破線で示している。第3給水ラインL03には、給水ポンプWP3が設けられる。給水ポンプWP3の駆動周波数を制御することで、第3給水ラインL03を流通する補給水W0の流量を調整することができる。第3給水ラインL03から温水タンク20に未加熱で供給された補給水W0は、後に説明する第3加熱装置50により加熱される。
温水タンク20は、第1加熱装置30および第2加熱装置40で生成された温水Wを蓄積する開放式のタンクである。負荷設備10と温水タンク20とは、配水ラインL1で接続されており、この配水ラインL1には、配水ポンプSPが設けられている。配水ラインL1は、温水タンク20から負荷設備10への温水の往き配管である。
配水ラインL1に加えて、負荷設備10から温水タンク20への温水の戻り配管である返水ラインL1Bを敷設してもよい。返水ラインL1Bは、図1に破線で示されている。温水製造システム1が配水ラインL1のみを備える場合には単管給湯となり、配水ラインL1に加えて返水ラインL1Bを備える場合には循環給湯となる。
温水タンク20には、水位センサ21が備えられている。水位センサは、蓄熱状態量として温水タンク20に蓄積された温水W1の水位(蓄積量に相当)を検知するセンサである。水位センサ21で温水タンク20内の減水が検知されると、給水ラインL0などを通じて補給水W0が供給される。温水タンク20内の減水は、例えば、負荷設備10での温水出力によって生じる。
温水タンク20における水位の増減に対して給水制御(温水Wの補給制御)を行うための水位設定は、例えば、6設定値または4設定値から選択することができる。6設定値の場合は、「第1水位>第2水位>第3水位>第4水位>第5水位>第6水位」のように設定される。4設定値の場合は、「第1水位>第2水位=第3水位>第4水位=第5水位>第6水位」のように設定される。
温水タンク20には、不図示の温度センサが備えられている。温度センサにより、温水タンク20に蓄積された温水Wの温度が、温水タンク20の蓄熱温度として検知される。
なお、第1加熱装置30および第2加熱装置40は、給水設備からの給水ラインに限らす、負荷設備10への配水ラインL1や、負荷設備10と温水タンク20との循環ラインL3など他の加熱対象ラインに配置することができる。これらの他の構成については、他の実施形態で説明する。
<第1加熱装置>
第1加熱装置30は、電動式エアコンプレッサ31(略号:CP)を備えている。電動式エアコンプレッサ31は、給油式エアコンプレッサ、水添加式エアコンプレッサ、オイルフリー式エアコンプレッサなど、任意のタイプから選ばれている。電動式エアコンプレッサ31は、圧縮空気、潤滑油、潤滑水、本体ジャケット冷却水等の圧縮熱を含む熱流体から熱回収を行うための熱回収用熱交換器と、熱回収を行えないときに熱流体を冷却するためのクーラ(空冷式または水冷式クーラ)を有している。電動式エアコンプレッサ31は1台でもよいが、複数台を並列設置した1群で第1加熱装置30を構成することもできる。
電動式エアコンプレッサ31の熱回収が可能となるのは、次の条件1および条件2を満たす場合である。条件1および条件2を同時に満たす場合には、熱流体が熱回収用熱交換器に流通される。また、後述する加熱モード選択手段110にて、第1加熱モードが選択される。
[条件1]電動式エアコンプレッサ31が所定回転数以上の有負荷で運転中(すなわち、圧縮空気需要あり)であること。
[条件2]負荷設備10での温水需要(または温熱需要)があること。
電動式エアコンプレッサ31の熱回収が不可能となるのは、次の条件3または条件4を満たす場合である。条件3または条件4を満たす場合には、熱流体は熱回収用熱交換器に対してバイパスされ、クーラにて冷却される。また、後述する加熱モード選択手段110にて、第2加熱モードが選択される。
[条件3]電動式エアコンプレッサ31が停止中、所定回転数未満の有負荷で運転中、または無負荷で運転中(すなわち、圧縮空気需要なし)であること。
[条件4]負荷設備10での温水需要(または温熱需要)がないこと。
所定回転数未満の有負荷で運転中とは、インバータ機の非常に低い負荷状態を想定したものである。その場合、圧縮過程で発生する熱量が僅かで水加熱が不十分となることから熱回収が不能となる。無負荷で運転中とは、ロード・アンロード機の無負荷運転を想定したものであり、圧縮過程で発生する熱量がないことから熱回収が不能となる。
上述の条件1,3である「圧縮空気需要あり」および「圧縮空気需要なし」は、電動式エアコンプレッサ31から出力される負荷運転中信号を利用して判別することができる。
第1加熱装置30は更に、第1サブ熱交換器32、第1サブ循環ラインLS1および第1サブ循環ポンプLSP1を備えている。第1サブ循環ラインLS1は、第1サブ熱交換器32の高温側流路と、電動式エアコンプレッサ31の熱回収用熱交換器とを接続するラインである。第1サブ循環ラインLS1を循環する熱媒体は、熱回収用熱交換器での受熱により加熱されながら第1サブ熱交換器32での放熱により冷却される。この熱媒体は、給湯用途では、熱回収用熱交換器のパンク時に潤滑油等を給水に混入させないとの観点から、水であることが好ましい。
第1サブ循環ポンプLSP1は、第1サブ循環ラインLS1に設けられている。第1サブ循環ポンプLSP1は、第1サブ循環ラインLS1を流通する熱媒体を循環させる補機である。
第1サブ熱交換器32は、第1給水ラインL01に配置されている。具体的には、第1サブ熱交換器32の低温側流路には、入口側に給水設備からの第1給水ラインL01が接続され、出口側に温水タンク20への第1給水ラインL01が接続されている。第1サブ熱交換器32は、第1給水ラインL01から流入する補給水W0と、第1サブ循環ラインLS1を流通する熱媒体との間の熱交換を行い、補給水W0を加熱する補機として機能する。給水設備から送られる補給水W0は、第1サブ熱交換器32で加熱されることにより温水Wとなる。
第1サブ熱交換器32の低温側出口の近傍には不図示の温度センサが備えられている。この温度センサにより、第1サブ熱交換器32を通過した後に第1給水ラインL01を流通する補給水W0の温度が、第1サブ熱交換器32の出口温度として検知される。
第1加熱装置30の運転中には、制御部100(または装置内のローカル制御器)により出力制御が行われる。具体的には、第1サブ熱交換器32の出口温度が目標温度になるように、第1給水ポンプWP1の回転数をフィードバック制御する。この出力制御中、第1サブ循環ポンプLSP1は、所定回転数(例えば、定格回転数)にて駆動される。
<第2加熱装置>
第2加熱装置40は、電気式ヒートポンプ41(略号:HP)を備えている。電気式ヒートポンプ41は、空気熱源型および水熱源型(地下水、廃温水など)のうちのいずれでもよい。また、冷温水同時取り出しが可能なヒートポンプチラーでもよい。電気式ヒートポンプ41は1台でもよいが、複数台を並列設置した1群で第2加熱装置40を構成することもできる。
第2加熱装置40は更に、第2サブ熱交換器42、第2サブ循環ラインLS2および第2サブ循環ポンプLSP2を備えている。第2サブ循環ラインLS2は、第2サブ熱交換器42の高温側流路と、電気式ヒートポンプ41の凝縮器とを接続するラインである。第2サブ循環ラインLS2を循環する熱媒体は、凝縮器での受熱により加熱されながら第2サブ熱交換器42での放熱により冷却される。この熱媒体は、給湯用途では、凝縮器のパンク時に冷媒を給水に混入させないとの観点から、水であることが好ましい。
第2サブ循環ポンプLSP2は、第2サブ循環ラインLS12に設けられている。第2サブ循環ポンプLSP2は、第2サブ循環ラインLS2を流通する熱媒体を循環させる補機である。
第2サブ熱交換器42は、第2給水ラインL02に配置されている。具体的には、第2サブ熱交換器42の低温側流路には、入口側に給水設備からの第2給水ラインL02が接続され、出口側に温水タンク20への第2給水ラインL02が接続されている。第2サブ熱交換器42は、第2給水ラインL02から流入する補給水W0と、第2サブ循環ラインLS2を流通する熱媒体との間の熱交換を行い、補給水W0を加熱する補機として機能する。給水設備から送られる補給水W0は、第1サブ熱交換器32で加熱されることにより温水Wとなる。
なお、第2加熱装置40の構成は、第2給水ラインL02が電気式ヒートポンプ41の凝縮器に直接接続される構成であってもよい。この構成の場合、第2サブ熱交換器42、第2サブ循環ラインLS2および第2サブ循環ポンプLSP2を省略することができる。
第2サブ熱交換器42の低温側出口の近傍には不図示の温度センサが備えられている。この温度センサにより、第2サブ熱交換器42を通過した後に第2給水ラインL02を流通する補給水W0の温度が、第2サブ熱交換器42の出口温度として検知される。
第2加熱装置40の運転中には、制御部100(または装置内のローカル制御器)により出力制御が行われる。具体的には、後述する第1加熱モードでは、第2サブ熱交換器42の出口温度が目標温度になるように、第2給水ポンプWP2の回転数をフィードバック制御する。この出力制御中、第2サブ循環ポンプLSP2および電気式ヒートポンプ41の冷媒圧縮機は、所定回転数(例えば、定格回転数)にて駆動される。また、後述する第2加熱モードでは、第2サブ熱交換器42の出口温度が目標温度になるように、冷媒圧縮機の回転数をフィードバック制御する。この出力制御中、第2給水ポンプWP2および第2サブ循環ポンプLSP2は、所定回転数(例えば、定格回転数)にて駆動される。
<第3加熱装置>
第3加熱装置50は、第1加熱装置30および第2加熱装置40の2基のみでは負荷設備10の温水需要(あるいは温熱需要)を賄えない場合に起動される補助的な加熱装置である。第3加熱装置50は、燃焼式ボイラとしての蒸気ボイラ51(略号:BS)、給蒸ラインL2および蒸気加熱器22を備えている。蒸気ボイラ51は、給蒸ラインL2によって蒸気加熱器22と接続されている。給蒸ラインL2は、蒸気ボイラ51から蒸気ヘッダを介して延設されている。そして、蒸気加熱器22に備えられた蒸気ヒータ等の加熱要素に給蒸ラインL2の末端が接続されている。これにより、蒸気ボイラ51で生成された蒸気Sは、給蒸ラインL2を通じて蒸気加熱器22に供給される。
蒸気加熱器22に接続された給蒸ラインL2には、給蒸弁SVが設けられている。給蒸弁SVは、制御部100により開度制御可能な電気駆動弁である。蒸気加熱器22は、給蒸ラインL2を通じて供給されてきた蒸気Sで補給水W0を加熱するため加熱要素を備えている。給水設備から第3給水ラインL03を通じて送られてきた補給水W0は、蒸気加熱器22で加熱されることにより温水Wとなる。
加熱要素の種類としては、例えば、温水タンクの内部に設置される蒸気ヒータ(間接加熱)、温水タンクの外部に設置される蒸気熱交換器(水循環による間接加熱)、温水タンクの内部に設置される蒸気吹き込み管(直接加熱)などが例示される。第1実施形態では、蒸気ヒータが加熱要素として採用されている。
第3加熱装置50の運転中には、後述する制御部100(または装置内のローカル制御器)により出力制御が行われる。具体的には、温水タンク20の蓄熱温度が目標温度になるように、給蒸弁SVの開度をフィードバック制御する。なお、上述したように、温水タンク20の蓄熱温度は不図示の温度センサにより検知される。
なお、蒸気加熱器22は、他の実施形態で示されるように、温水タンク20に設けるのではなく、配水ラインL1や給水ラインL0に設けるようにすることもできる。この場合には、加熱対象のラインに蒸気熱交換器を配置し、この蒸気熱交換器に給蒸ラインを接続する。この構成での第3加熱装置50の出力制御は、蒸気熱交換器の出口温度(給湯温度)が目標温度になるように、給蒸弁SVの開度をフィードバック制御する。
なお、第3加熱装置50を構成する燃焼式ボイラは、温水ボイラであってもよい。温水ボイラは、真空式温水ヒータおよび無圧式温水ヒータなどを含む。温水ボイラを用いる場合、例えば、サブ熱交換器を第3給水ラインL03に配置し、このサブ熱交換器と温水ボイラとをサブ循環ラインで接続する。あるいは、温水タンク20とサブ熱交換器をメイン循環ラインで接続し、このサブ熱交換器と温水ボイラとをサブ循環ラインで接続する。メイン循環ラインには、温水タンク20の貯留水を循環させ、サブ循環ラインには、熱媒体を循環させる。
<第4加熱装置>
温水製造システム1は、第1から第3の加熱装置30,40,50に加えて、第4加熱装置を備えることもできる。第4加熱装置は、廃温水等を熱源とする熱回収型の電気式ヒートポンプを備え、蒸気ボイラのボイラ給水を加熱する。これにより、燃焼式ボイラ51のCO排出量を大幅に削減することができる。
<制御部>
制御部100は、加熱モード選択手段110および制御手段120を備えている。加熱モード選択手段110は、電動式エアコンプレッサ31の熱回収の可不可に応じて、複数の加熱モードの中から一つを選択する。具体的には、加熱モード選択手段110は、前述した条件1および条件2を満たす場合には、電動式エアコンプレッサ31の熱回収が可能であると判断して第1加熱モードを選択する。また、加熱モード選択手段110は、前述した条件3または条件4を満たす場合には、電動式エアコンプレッサ31の熱回収が不可能であると判断して第2加熱モードを選択する。
加熱モード選択手段110は、電動式エアコンプレッサ31の負荷運転中信号に基づき条件1と条件3のどちらを満たすかを判断する。また、加熱モード選択手段110は、水位センサ21の検知水位に基づき条件2と条件4のどちらを満たすかを判断する。
制御手段120は、加熱モード選択手段110により選択された加熱モードに応じて、第1加熱装置30および第2加熱装置40の運転を制御する。具体的には、制御手段120は、第1加熱モードでは、負荷設備10での温水需要(または第1加熱装置30の熱出力)に応じて、第1加熱装置30の単独運転、並びに、第1加熱装置30および第2加熱装置40の協調運転の切り替えを実行し、第2加熱モードでは、負荷設備10での温水需要に応じて、第2加熱装置40の単独運転を実行する。
制御手段120は、水位センサ21の検知水位に基づき負荷設備10での温水需要の増減を判別する。また、制御手段120は、第1加熱装置30で生成される温水Wの流量や温度に基づき、第1加熱装置30の熱出力の増減を判別する。
なお、制御部100は、サーバであってもよい。また、制御部100は、複数の機能ブロックにより構成されてもよいが、各機能ブロックは必ずしも物理的に分かれている必要は無く、1つのCPUが、複数の機能ブロックの機能を実現してもよい。また、制御部100は、制御対象部の配置等を考慮して、2つ以上に場所に分かれて配置されていてもよい。また、1つの機能ブロックが2つ以上の場所に分かれて、分散制御されていてもよい。制御部100は記憶部を備えていてもよく、記憶部は、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、または着脱可能なメモリカード等の記録媒体で構成される。記録媒体としては、一時的でない有形の媒体(non-transitory tangible media)が挙げられる。なお、制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の演算プロセッサを含んで構成される。制御部100の各種機能は、例えば記憶部に格納されたプログラム(アプリケーション)を実行することで実現される。プログラム(アプリケーション)は、ネットワークを介して提供されてもよいし、CD-ROM(Compact Disc Read only memory)またはDVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体(computer readable storage medium)に記録されて提供されてもよい。なお、制御部100の各機能は、ハードウェアとソフトウェアとの協働で実現されてもよいし、ハードウェア(電子回路)のみで実現されてもよい。
<加熱モードの選択および加熱装置の運転制御>
まず、加熱モード選択手段110は、電動式エアコンプレッサ31の負荷運転中信号に基づき条件1と条件3のどちらを満たすかを判断すると共に、水位センサ21の検知水位に基づき条件2と条件4のどちらを満たすかを判断する。負荷運転中信号がONである場合、「圧縮空気需要あり」の判定となって条件1を満足する。逆に、負荷運転中信号がOFFである場合、「圧縮空気需要なし」の判定となって条件3を満足する。水位センサ21により第1水位超過が検知されている場合、温水タンク20が満水であるので「温水需要なし」の判定となって条件2を満足する。逆に、水位センサ21により第1水位未満が検知されている場合、温水タンク20が減水を始めているので「温水需要あり」の判定となって条件4を満足する。
そして、加熱モード選択手段110は、条件1および条件2を同時に満たす場合には、電動式エアコンプレッサ31の熱回収が可能であると判断して第1加熱モードを選択し、条件3および条件4の少なくとも一方を満たす場合には、電動式エアコンプレッサ31の熱回収が不可能であると判断して第2加熱モードを選択する。
制御手段120は、第1加熱モードにおいて、負荷設備10での温水需要が反映される温水タンク20の水位に基づいて、第1加熱装置30、第2加熱装置40および第3加熱装置50の起動と停止を制御すると共に、給水ポンプWP1,WP2,WP3の駆動と停止を制御する。
第1加熱装置30の起動とは、第1サブ循環ポンプLSP1の駆動開始、すなわち熱回収の開始を意味する。また、第1加熱装置30の停止とは、第1サブ循環ポンプLSP1の駆動終了、すなわち熱回収の終了を意味する。
第2加熱装置40の起動とは、冷媒圧縮機の駆動開始および第2サブ循環ポンプLSP2の駆動開始を意味する。また、第2加熱装置40の停止とは、冷媒圧縮機の駆動終了および第2サブ循環ポンプLSP2の駆動終了を意味する。
第3加熱装置50の起動とは、蒸気加熱器22への蒸気Sの供給開始を意味する。また、第3加熱装置50の停止とは、蒸気加熱器22への蒸気Sの供給終了を意味する。
具体的な制御内容は、次の通りである。水位センサ21により第1水位超が検知されている場合、第1給水ポンプWP1を停止し、第1加熱装置30を停止する。水位センサ21により第2水位未満が検知されている場合、第1給水ポンプWP1を駆動し、第1加熱装置30を起動する。水位センサ21により第3水位超過が検知されている場合、第2給水ポンプWP2を停止し、第2加熱装置40を停止する。水位センサ21により第4水位未満が検知されている場合、第2給水ポンプWP2を駆動し、第2加熱装置40を起動する。水位センサ21により第5水位超過が検知されている場合、第3給水ポンプWP3を停止し、第3加熱装置50を停止する。水位センサ21により第6水位未満が検知されている場合、第3給水ポンプWP3を駆動し、第3加熱装置50を起動する。
第1加熱装置30の運転中、制御手段120は、第1加熱装置30の熱出力に応じて第2加熱装置40を起動する。電気式エアコンプレッサ31の負荷が小さく熱回収量が小さい場合、上述の出力制御により第1給水ポンプWP1の回転数が低下する。そこで、第1加熱装置30による加熱の実行中に第1給水ポンプWP1の回転数が下限値を下回ると、第2給水ポンプWP2を駆動し、第2加熱装置40を起動するのが望ましい。第1給水ポンプWP1の回転数が下限値を下回った状態では、第1加熱装置30で生成される温水Wの流量が大幅に減少しており、温水需要に対して温水供給が追い付かないおそれがある。そのため、第2給水ラインL02から第2加熱装置40で生成された温水Wの供給を追加して温水需要に応えるようにする。
第1加熱モードでは、第1加熱装置30の起動後であって第2加熱装置40が起動されるまでの期間、または、第2加熱装置40の停止後であって第1加熱装置30が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30の1基による単独運転がなされる。また、第2加熱装置40の起動後であって第2加熱装置40が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の2基による協調運転がなされる。また、第3加熱装置50の起動後であって第3加熱装置50が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30、第2加熱装置40および第3加熱装置の3基による協調運転がなされる。
制御手段120は、第2加熱モードにおいて、負荷設備10での温水需要が反映される温水タンク20の水位に基づいて、第2加熱装置40および第3加熱装置50の起動と停止を制御すると共に、給水ポンプWP1,WP2,WP3の駆動と停止を制御する。
具体的な制御内容は、次の通りである。水位センサ21により第1水位超過が検知されている場合、第2給水ポンプWP2を停止し、第2加熱装置40を停止する。水位センサ21により第2水位未満が検知されている場合、第2給水ポンプWP2を駆動し、第2加熱装置40を起動する。水位センサ21により第3水位超過が検知されている場合、第3給水ポンプWP3を停止し、第3加熱装置50を停止する。水位センサ21により第4水位未満が検知されている場合、第3給水ポンプWP3を駆動し、第3加熱装置50を起動する。水位センサ21により第5水位超過が検知されている場合、第1給水ポンプWP1を停止し、第1加熱装置30は停止を継続する。水位センサ21により第6水位未満が検知されている場合、第1給水ポンプWP1を駆動し、第1加熱装置30は起動を禁止する。第1給水ポンプWP1により供給される未加熱の補給水W0は、温水タンク20において蒸気加熱器22により加熱されることになる。
第2加熱モードでは、第2加熱装置40の起動後であって第3加熱装置50が起動されるまでの期間、または第3加熱装置50の停止後であって第2加熱装置40が停止されるまでの期間は、第2加熱装置40の1基による単独運転がなされる。第2加熱装置40の単独運転中、電気式ヒートポンプ41の冷媒圧縮機の回転数を最大値に調整しても「出口温度<目標温度」のときは、第3加熱装置50を起動して再加熱する。
また、第3加熱装置50の起動後であって第3加熱装置50が停止されるまでの期間は、第2加熱装置40と第3加熱装置50の2基による協調運転がなされる。なお、第3加熱装置50の運転中は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の関係に着目すると、第2加熱装置40の単独運転となっている。
(第2実施形態)
以下、本発明の温水製造システム1の第2実施形態について、図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の第2実施形態に係る温水製造システム1の構成を模式的に示す図である。以下の説明では、先に説明した実施形態と相違する点を中心に説明し、先に説明した実施形態と相違しない点についは、その説明を省略する。
第2実施形態の温水製造システム1と、第1実施形態の温水製造システム1とは、第2加熱装置40の配置が異なる。第1実施形態では、第2加熱装置40は、給水ラインL0に備えられていた。これに対して、第2実施形態では、第2加熱装置40は、給水ラインL0とは別の循環ラインL3に備えられている。
<循環ライン>
循環ラインL3は、温水タンク20から用水を連続的に取り出しながら、温水タンク20に戻すラインである。循環ラインL3の取水部は、補給水W0の流入により低温になりやすい部位、すなわち給水ラインL0の出水部付近に接続されている。一方、循環ラインL3の入水部は、加熱された温水Wの流入により高温になりやすい部位、すなわち配水ラインL1の取水部付近に接続されている。
循環ラインL3には、第2加熱装置40が備えられている。具体的には、第2サブ熱交換器42の低温側流路には、入口側に温水タンク20からの循環ラインL3が接続され、出口側に温水タンク20への循環ラインL3が接続されている。第2サブ熱交換器42は、循環ラインL3を流通する用水(新たに流入する補給水W0を含む)と、第2サブ循環ラインLS2を流通する熱媒体との間の熱交換を行い、用水を加熱する補機として機能する。温水タンク20から取り出される用水は、第2サブ熱交換器42で加熱されることにより温水Wとなる。
循環ラインL3における第2サブ熱交換器42の入口側には、循環ポンプCPが設けられている。この循環ポンプCPの駆動周波数を制御することで、循環ラインL3を流通する用水の流量を調整することができる。
<第2加熱装置の出力制御>
第2加熱装置40の運転中には、後述する制御部100(または装置内のローカル制御器)により出力制御が行われる。具体的には、第1加熱モードでは、第2サブ熱交換器42の出口温度が目標温度になるように、循環ポンプCPの回転数をフィードバック制御する。この出力制御中、第2サブ循環ポンプLSP2および電気式ヒートポンプ41の冷媒圧縮機は、所定回転数(例えば、定格回転数)にて駆動される。また、第2加熱モードでは、第2サブ熱交換器42の出口温度が目標温度になるように、電気式ヒートポンプ41の冷媒圧縮機の回転数をフィードバック制御する。この出力制御中、循環ポンプCPおよび第2サブ循環ポンプLSP2は、所定回転数(例えば、定格回転数)にて駆動される。
なお、第1加熱装置30および第3加熱装置50の出力制御は、第1実施形態と同様である。
<加熱モードの選択および加熱装置の運転制御>
加熱モード選択手段110は、第1実施形態と同様の手順により動式エアコンプレッサ31の熱回収の可不可を判断し、第1加熱モードおよび第2加熱モードのいずれかを選択する。
制御手段120は、第1加熱モードにおいて、負荷設備10での温水需要が反映される温水タンク20の水位に基づいて、第1加熱装置30、第2加熱装置40および第3加熱装置50の起動と停止を制御すると共に、給水ポンプWP1,WP2,WP3の駆動と停止を制御する。循環ポンプCPは、第2加熱装置40の起動に同期して駆動され、第2加熱装置40の停止に同期して停止される。
具体的な制御内容は、次の通りである。水位センサ21により第1水位超が検知されている場合、第1給水ポンプWP1を停止し、第1加熱装置30を停止する。水位センサ21により第2水位未満が検知されている場合、第1給水ポンプWP1を駆動し、第1加熱装置30を起動する。水位センサ21により第3水位超過が検知されている場合、第2給水ポンプWP2を停止し、第2加熱装置40を停止する。水位センサ21により第4水位未満が検知されている場合、第2給水ポンプWP2を駆動し、第2加熱装置40を起動する。水位センサ21により第5水位超過が検知されている場合、第3給水ポンプWP3を停止し、第3加熱装置50を停止する。水位センサ21により第6水位未満が検知されている場合、第3給水ポンプWP3を駆動し、第3加熱装置50を起動する。
第1加熱モードでは、第1加熱装置30の起動後であって第2加熱装置40が起動されるまでの期間、または、第2加熱装置40の停止後であって第1加熱装置30が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30の1基による単独運転がなされる。また、第2加熱装置40の起動後であって第2加熱装置40が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の2基による協調運転がなされる。また、第3加熱装置50の起動後であって第3加熱装置50が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30、第2加熱装置40および第3加熱装置の3基による協調運転がなされる。
第1給水ポンプWP1のフィードバック制御による第1加熱装置30の出力制御では、電気式エアコンプレッサ31の負荷が小さくなると、第1加熱装置30の熱出力(熱回収量)が小さくなることにより、第1給水ポンプWP1の回転数が低下する。そこで、第1加熱装置30による加熱の実行中に第1給水ポンプWP1の回転数が下限値を下回ると、第2給水ポンプWP2を駆動し、第2加熱装置40を起動するのが望ましい。第1給水ポンプWP1の回転数が下限値を下回った状態では、第1加熱装置30で生成される温水Wの流量が大幅に減少しており、温水需要に対して温水供給が追い付かないおそれがある。そのため、第2給水ラインL02から補給水W0の供給を追加すると共に、この補給水W0を第2加熱装置40で加熱して温水需要に応えるようにする。
制御手段120は、第2加熱モードにおいて、負荷設備10での温水需要が反映される温水タンク20の水位に基づいて、第2加熱装置40および第3加熱装置50の起動と停止を制御すると共に、給水ポンプWP1,WP2,WP3の駆動と停止を制御する。循環ポンプCPは、第2加熱装置40の起動に同期して駆動され、第2加熱装置40の停止に同期して停止される。
具体的な制御内容は、次の通りである。水位センサ21により第1水位超過が検知されている場合、第2給水ポンプWP2を停止し、第2加熱装置40を停止する。水位センサ21により第2水位未満が検知されている場合、第2給水ポンプWP2を駆動し、第2加熱装置40を起動する。水位センサ21により第3水位超過が検知されている場合、第3給水ポンプWP3を停止し、第3加熱装置50を停止する。水位センサ21により第4水位未満が検知されている場合、第3給水ポンプWP3を駆動し、第3加熱装置50を起動する。水位センサ21により第5水位超過が検知されている場合、第1給水ポンプWP1を停止し、第1加熱装置30は停止を継続する。水位センサ21により第6水位未満が検知されている場合、第1給水ポンプWP1を駆動し、第1加熱装置30は起動を禁止する。第1給水ポンプWP1により供給される未加熱の補給水W0は、温水タンク20において蒸気加熱器22により加熱されることになる。
第2加熱モードでは、第2加熱装置40の起動後であって第3加熱装置50が起動されるまでの期間、または第3加熱装置50の停止後であって第2加熱装置40が停止されるまでの期間は、第2加熱装置40の1基による単独運転がなされる。第2加熱装置40の単独運転中、電気式ヒートポンプ41の冷媒圧縮機の回転数を最大値に調整しても「出口温度<目標温度」のときは、第3加熱装置50を起動して再加熱する。
また、第3加熱装置50の起動後であって第3加熱装置50が停止されるまでの期間は、第2加熱装置40と第3加熱装置50の2基による協調運転がなされる。なお、第3加熱装置50の運転中は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の関係に着目すると、第2加熱装置40の単独運転となっている。
(第3実施形態)
以下、本発明の温水製造システム1の第3実施形態について、図3を参照しながら説明する。図3は、本発明の第3実施形態に係る温水製造システム1の構成を模式的に示す図である。以下の説明では、先に説明した実施形態と相違する点を中心に説明し、先に説明した実施形態と相違しない点についは、その説明を省略する。
第3実施形態の温水製造システム1と、第1実施形態の温水製造システム1とは、第1加熱装置30および第2加熱装置40の配置が異なる。第2実施形態では、第1加熱装置30および第2加熱装置40は、給水ラインL0に備えられていた。これに対して、第3実施形態では、第1加熱装置30は、給水ラインL0とは別の循環ラインL3に備えられている。
<循環ライン>
第3実施形態の循環ラインL3は、第2実施形態の循環ラインL3と異なり、途中で分岐している。具体的には、分岐点P3で第1循環ラインL31と第2循環ラインL32とに分岐している。第1循環ラインL31には、第1加熱装置30が備えられており、第2循環ラインL32には、第2加熱装置40が備えられている。すなわち、第1サブ熱交換器32の低温側流路に対して第1循環ラインL31が接続され、第2サブ熱交換器42の低温側流路に対して第2循環ラインL32が接続されている。第1サブ熱交換器32で生成された温水Wと、第2サブ熱交換器42で生成された温水Wとは、第1加熱装置30および第2加熱装置40の下流側で合流し、温水タンク20に戻される。
第1循環ラインL31における第1サブ熱交換器32の入口側には、第1循環ポンプCP1が設けられている。一方、第2循環ラインL32における第2サブ熱交換器42の入口側には、第2循環ポンプCP2が設けられている。第1循環ポンプCP1および第2循環ポンプCP2の駆動周波数を制御することで、第1循環ラインL31を流通する用水の流量、および第2循環ラインL32を流通する用水の流量を調整することができる。
<給水ラインおよび給水制御>
第3実施形態では、給水ラインL0は、給水設備から温水タンク20まで、分岐なく1本のラインとして延伸されている。給水ラインL0には、上流側から順に、インバータ制御が可能な給水ポンプWPおよび流量センサ24(略号:FM)が設けられている。これにより、後に説明するように、例えば流量センサ24の検知結果に基づいて、給水ポンプWPの回転数(駆動周波数)をインバータ制御することが可能になる。
温水タンク20における水位の増減に対して給水制御(補給水W0の補給制御)を行うための水位設定は、例えば、4設定値または3設定値から選択することができる。4設定値の場合は、「第1水位>第2水位>第3水位>第4水位」のように設定される。3設定値の場合は、「第1水位>第2水位=第3水位>第4水位」のように設定される。
制御部100は、水位センサ21の検知水位と設定水位に基づいて、給水ポンプWPの回転数(駆動周波数)をインバータ制御する。具体的には、制御部100は、水位センサ21の検知水位に応じて給水ポンプWPの回転数を切り替え、給水流量を3段階(停止によるゼロ流量<中間回転数による中間流量<最大回転数による最大流量)で調整する。
<第1加熱装置の出力制御>
第1加熱装置30の運転中には、制御部100(または装置内のローカル制御器)により出力制御が行われる。具体的には、第1サブ熱交換器32の出口温度が目標温度になるように、第1循環ポンプCP1の回転数をフィードバック制御する。この出力制御中、第1サブ循環ポンプLSP1は、所定回転数(例えば、定格回転数)にて駆動される。
なお、第2加熱装置40および第3加熱装置50の運転中における出力制御は、第2実施形態と同様であり、循環ポンプCPは第1循環ポンプCP1に読み替えるものとする。
<加熱モードの選択および加熱装置の運転制御>
加熱モード選択手段110は、第1実施形態と同様の手順により動式エアコンプレッサ31の熱回収の可不可を判断し、第1加熱モードおよび第2加熱モードのいずれかを選択する。
制御手段120は、第1加熱モードにおいて、負荷設備10での温水需要が反映される温水タンク20の水位に基づいて、第1加熱装置30および第2加熱装置40の起動と停止を制御すると共に、給水ポンプWPの駆動と停止を制御する。第1循環ポンプCP1は、第1加熱装置30の起動に同期して駆動され、第1加熱装置30の停止に同期して停止される。第2循環ポンプCP2は、第2加熱装置40の起動に同期して駆動され、第2加熱装置40の停止に同期して停止される。
具体的な制御内容は、次の通りである。水位センサ21により第1水位超過が検知されている場合、給水ポンプWPを停止し、第1循環ポンプCP1を停止し、第1加熱装置30を停止する。水位センサ21により第2水位未満が検知されている場合、給水ポンプWPを中間回転数で駆動し、第1循環ポンプCP1を駆動し、第1加熱装置30を起動する。水位センサ21により第3水位超過が検知されている場合、給水ポンプWPを最大回転数から中間回転数に切替え、第2循環ポンプCP2を停止し、第2加熱装置40を停止する。水位センサ21により第4水位未満が検知されている場合、給水ポンプWPを中間回転数から最大回転数に切替え、第2循環ポンプCP2を駆動し、第2加熱装置40を起動する。
第1加熱モードでは、第1加熱装置30の起動後であって第2加熱装置40が起動されるまでの期間、または、第2加熱装置40の停止後であって第1加熱装置30が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30の1基による単独運転がなされる。また、第2加熱装置40の起動後であって第2加熱装置40が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の2基による協調運転がなされる。
第1加熱装置30の運転中、制御手段120は、第1加熱装置30の熱出力に応じて第2加熱装置40を起動する。電気式エアコンプレッサ31の負荷が小さく熱回収量が小さい場合、上述の出力制御により第1循環ポンプCP1の回転数が低下する。そこで、第1加熱装置30による加熱の実行中に第1循環ポンプCP1の回転数が下限値を下回ると、第2循環ポンプCP2を駆動し、第2加熱装置40を起動するのが望ましい。第1循環ポンプCP1の回転数が下限値を下回った状態では、第1加熱装置30で生成される温水Wの流量が大幅に減少しており、十分に加熱されない補給水W0が温水タンク20に残存するおそれがある。そのため、第2循環ラインL32での水循環を追加すると共に、この循環水を第2加熱装置40で加熱して補給水W0を十分に加熱するようにする。
制御手段120は、第2加熱モードにおいて、負荷設備10での温水需要が反映される温水タンク20の水位に基づいて、第2加熱装置40の起動と停止を制御すると共に、給水ポンプWPの駆動と停止を制御する。第2循環ポンプCP2は、第2加熱装置40の起動に同期して駆動され、第2加熱装置40の停止に同期して停止される。
具体的な制御内容は、次の通りである。水位センサ21により第1水位超過が検知されている場合、給水ポンプWPを停止し、第2循環ポンプCP2を停止し、第2加熱装置40を停止する。水位センサ21により第2水位未満が検知されている場合、給水ポンプWPを中間回転数で駆動し、第2循環ポンプCP2を駆動し、第2加熱装置40を起動する。水位センサ21により第3水位超過が検知されている場合、給水ポンプWPを最大回転数から中間回転数に切替える。水位センサ21により第4水位未満が検知されている場合、給水ポンプWPを中間回転数から最大回転数に切替える。
第2加熱モードでは、第2加熱装置40の起動後は、第2加熱装置40の1基による単独運転がなされる。第2加熱装置40の運転中、特に給水ポンプWPを最大回転数で駆動中において、冷媒圧縮機の回転数を最大値に調整しても「出口温度<目標温度」のときは、第3加熱装置50を起動して再加熱する。なお、第3加熱装置50の運転中は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の関係に着目すると、第2加熱装置40の単独運転となっている。
(第4実施形態)
以下、本発明の温水製造システム1の第4実施形態について、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の第4実施形態に係る温水製造システム1の構成を模式的に示す図である。以下の説明では、先に説明した実施形態と相違する点を中心に説明し、先に説明した実施形態と相違しない点についは、その説明を省略する。
第4実施形態の温水製造システム1と、第1実施形態の温水製造システム1とは、第2加熱装置40および第3加熱装置50の配置が異なる。第1実施形態では、第2加熱装置40は給水ラインL0に、第3加熱装置50は温水タンク20に備えられていた。これに対して、第4実施形態では、第2加熱装置40および第3加熱装置50は、いずれも配水ラインL1に備えられている。
<給水ラインおよび給水制御>
第4実施形態では、給水ラインL0は、給水設備から1本のラインで延伸され、分岐点P3にて2本のラインに分岐している。そして、分岐した一方のラインに第1給水ポンプWP4が設けられ、他方のラインに第2給水ポンプWP5が設けられている。分岐した2本のラインは、第1給水ポンプWP4および第2給水ポンプWP5の下流側で合流し、再び1本のラインが形成される。
温水タンク20における水位の増減に対して給水制御(補給水W0の補給制御)を行うための水位設定は、例えば、4設定値または3設定値から選択することができる。4設定値の場合は、「第1水位>第2水位>第3水位>第4水位」のように設定される。3設定値の場合は、「第1水位>第2水位=第3水位>第4水位」のように設定される。
制御部100は、水位センサ21の検知水位と設定水位に基づいて、給水ポンプWP4,WP5の駆動と停止を制御する。具体的には、制御部100は、水位センサ21の検知水位に応じて給水ポンプWP4,WP5の駆動台数を切り替え、給水流量を3段階(全台停止によるゼロ流量<1台駆動による中間流量<2台駆動による最大流量)で調整する。なお、給水ポンプWP4,WP5の駆動時は、定格回転数にて駆動される。
<第1加熱装置>
第1加熱装置30の構成は、第1実施形態と同様である。第1加熱装置30は、給水ラインL0の合流点よりも下流側に配置されている。第4実施形態においては、第1加熱装置30の運転中において出力制御は行わず、第1サブ熱交換器32の出口温度はなりゆきとする。なお、第1加熱装置30の熱出力が不足する場合、後述するように第2加熱装置40が起動される。
<第2加熱装置>
第2加熱装置40の構成は、第1実施形態と同様である。上述のように、第2加熱装置40は、配水ラインL1に配置されている。具体的には、第2サブ熱交換器42の低温側流路には、入口側に配水ポンプSPからの配水ラインL1が接続され、出口側に第3加熱装置50への配水ラインL1が接続されている。第2サブ熱交換器42は、配水ラインL1を流通する用水(温水タンク20から送給される温水W)と、第2サブ循環ラインLS2を流通する熱媒体との間の熱交換を行い、用水を加熱する補機として機能する。第2サブ熱交換器42で生成した温水Wは、第3加熱装置50を経て、負荷設備10に供給される。
第2加熱装置40の運転中には、制御部100(または装置内のローカル制御器)により出力制御が行われる。具体的には、第2サブ熱交換器42の出口温度が目標温度になるように、電気式ヒートポンプ41の冷媒圧縮機の回転数をフィードバック制御する。この出力制御中、第2サブ循環ポンプLSP2は、所定回転数(例えば、定格回転数)にて駆動される。
<第3加熱装置>
第4実施形態における第3加熱装置50は、第4実施形態の蒸気加熱器22に替えて蒸気熱交換器52を備えている。第3加熱装置50は、温水タンク20ではなく、配水ラインL1に配置されている。具体的には、蒸気熱交換器52の低温側流路には、入口側に第2加熱装置40からの配水ラインL1が接続され、出口側に負荷設備10への配水ラインL1が接続されている。燃焼式ボイラ51からの給蒸ラインL2は、蒸気熱交換器52の高温側流路に接続されている。この構成により、給蒸ラインL2を通って供給されてきた蒸気Sと、配水ラインL1を流通する温水Wとの間で、間接熱交換が行われる。その結果、第1加熱装置30や第2加熱装置40で生成された温水Wが再加熱される。なお、給蒸ラインL2には、図示しない給蒸弁が設けられている。
第3加熱装置50の運転中には、制御部100(または装置内のローカル制御器)により出力制御が行われる。具体的には、蒸気熱交換器52の出口温度(給湯温度)が目標温度になるように、給蒸弁の開度をフィードバック制御する。
<加熱モードの選択および加熱装置の運転制御>
加熱モード選択手段110は、第1実施形態と同様の手順により動式エアコンプレッサ31の熱回収の可不可を判断し、第1加熱モードおよび第2加熱モードのいずれかを選択する。
制御手段120は、第1加熱モードにおいて、負荷設備10での温水需要が反映される温水タンク20の水位に基づいて、第1加熱装置30および第2加熱装置40の起動と停止を制御すると共に、給水ポンプWPの駆動と停止を制御する。
具体的な制御内容は、次の通りである。水位センサ21により第1水位超過が検知されている場合、第1給水ポンプWP4を停止し、第1加熱装置30を停止する。水位センサ21により第2水位未満が検知されている場合、第1給水ポンプWP4を駆動し、第1加熱装置30を起動する。水位センサ21により第3水位超過が検知されている場合、第2給水ポンプWP5を停止し、第2加熱装置40を停止する。水位センサ21により第4水位未満が検知されている場合、第2給水ポンプWP5を駆動し、第2加熱装置40を起動する。
第1加熱モードでは、第1加熱装置30の起動後であって第2加熱装置40が起動されるまでの期間、または、第2加熱装置40の停止後であって第1加熱装置30が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30の1基による単独運転がなされる。また、第2加熱装置40の起動後であって第2加熱装置40が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の2基による協調運転がなされる。
第1加熱装置30の運転中、制御手段120は、第1加熱装置30の熱出力に応じて第2加熱装置40を起動して温水Wを再加熱する。電気式エアコンプレッサ31の負荷が小さく熱回収量が小さい場合や、温水需要の増加によって給水ラインL0からの給水流量が増えた場合には、第1サブ熱交換器32の出口温度は低下する。そこで、出口温度が負荷設備10での要求温度未満の場合は、第2加熱装置40を運転して温水Wを要求温度まで昇温する。
制御手段120は、第2加熱モードにおいて、負荷設備10での温水需要が反映される温水タンク20の水位に基づいて、第2加熱装置40の起動と停止を制御すると共に、給水ポンプWPの駆動と停止を制御する。
具体的な制御内容は、次の通りである。水位センサ21により第1水位超過が検知されている場合、第1給水ポンプWP4を停止し、第2加熱装置40を停止する。水位センサ21により第2水位未満が検知されている場合、第1給水ポンプWP4を駆動し、第2加熱装置40を起動する。水位センサ21により第3水位超過が検知されている場合、第2給水ポンプWP5を停止する。水位センサ21により第4水位未満が検知されている場合、第2給水ポンプWP5を駆動する。
第2加熱モードでは、第2加熱装置40の起動後は、第2加熱装置40の1基による単独運転がなされる。第2加熱装置40の運転中、特に2台の給水ポンプWPを同時に駆動中において、電気式ヒートポンプ41の冷媒圧縮機の回転数を最大値に調整しても「出口温度<目標温度」のときは、第3加熱装置50を起動して再加熱する。なお、第3加熱装置50の運転中は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の関係に着目すると、第2加熱装置40の単独運転となっている。
(第5実施形態)
以下、本発明の温水製造システム1の第5実施形態について、図5を参照しながら説明する。図5は、本発明の第5実施形態に係る温水製造システム1の構成を模式的に示す図である。以下の説明では、先に説明した実施形態と相違する点を中心に説明し、先に説明した実施形態と相違しない点についは、その説明を省略する。
第5実施形態の温水製造システム1と、第4実施形態の温水製造システム1とは、第1加熱装置30の配置が異なる。第4実施形態では、第1加熱装置30は、給水ラインL0に備えられていた。これに対して、第5実施形態では、第1加熱装置30は、配水ラインL1に備えられている。
<第1加熱装置>
第1加熱装置30の構成は、第1実施形態の第1加熱装置30と同様である。上述のように、第1加熱装置30は、配水ラインL1に配置されている。具体的には、第1サブ熱交換器32の低温側流路には、入口側に配水ポンプSPからの配水ラインL1が接続され、出口側に第2加熱装置40への配水ラインL1が接続されている。第1サブ熱交換器32は、配水ラインL1を流通する用水(温水タンク20から送給される温水W)と、第1サブ循環ラインLS1を流通する熱媒体との間の熱交換を行い、用水を加熱する補機として機能する。第1サブ熱交換器32で生成した温水Wは、第2加熱装置40および第3加熱装置50を経て、負荷設備10に供給される。
第5実施形態においては、第1加熱装置30の運転中において出力制御は行わず、第1サブ熱交換器32の出口温度はなりゆきとする。なお、第1加熱装置30の熱出力が不足する場合、後述するように第2加熱装置40が起動される。また、返水ラインL1Bが敷設されており、温水W1の還流によって第1サブ熱交換器32の入口温度が上限温度を超える場合、第1加熱装置30を停止し、電動式エアコンプレッサ31の熱回収を中断してクーラで放熱する。
なお、第2加熱装置40および第3加熱装置50の出力制御は、第1実施形態と同様である。
<加熱モードの選択および加熱装置の運転制御>
加熱モード選択手段110は、第1実施形態と同様の手順により動式エアコンプレッサ31の熱回収の可不可を判断し、第1加熱モードおよび第2加熱モードのいずれかを選択する。
制御手段120は、第1加熱モードにおいて、負荷設備10での温水需要が反映される温水タンク20の水位に基づいて、第1加熱装置30および第2加熱装置40の起動と停止を制御すると共に、給水ポンプWPの駆動と停止を制御する。
具体的な制御内容は、次の通りである。水位センサ21により第1水位超過が検知されている場合、第1給水ポンプWP4を停止し、第1加熱装置30を停止する。水位センサ21により第2水位未満が検知されている場合、第1給水ポンプWP4を駆動し、第1加熱装置30を起動する。水位センサ21により第3水位超過が検知されている場合、第2給水ポンプWP5を停止し、第2加熱装置40を停止する。水位センサ21により第4水位未満が検知されている場合、第2給水ポンプWP5を駆動し、第2加熱装置40を起動する。
第1加熱モードでは、第1加熱装置30の起動後であって第2加熱装置40が起動されるまでの期間、または、第2加熱装置40の停止後であって第1加熱装置30が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30の1基による単独運転がなされる。また、第2加熱装置40の起動後であって第2加熱装置40が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の2基による協調運転がなされる。
第1加熱装置30の運転中、制御手段120は、第1加熱装置30の熱出力に応じて第2加熱装置40を起動して温水Wを再加熱する。電気式エアコンプレッサ31の負荷が小さく熱回収量が小さい場合や、温水需要の増加によって給水ラインL0からの給水流量が増えた場合には、第1サブ熱交換器32の出口温度は低下する。そこで、出口温度が負荷設備10での要求温度未満の場合は、第2加熱装置40を運転して温水Wを要求温度まで昇温する。
制御手段120は、第2加熱モードにおいて、負荷設備10での温水需要が反映される温水タンク20の水位に基づいて、第2加熱装置40の起動と停止を制御すると共に、給水ポンプWPの駆動と停止を制御する。
具体的な制御内容は、次の通りである。水位センサ21により第1水位超過が検知されている場合、第1給水ポンプWP4を停止し、第2加熱装置40を停止する。水位センサ21により第2水位未満が検知されている場合、第1給水ポンプWP4を駆動し、第2加熱装置40を起動する。水位センサ21により第3水位超過が検知されている場合、第2給水ポンプWP5を停止する。水位センサ21により第4水位未満が検知されている場合、第2給水ポンプWP5を駆動する。
第2加熱モードでは、第2加熱装置40の起動後は、第2加熱装置40の1基による単独運転がなされる。第2加熱装置40の運転中、特に2台の給水ポンプWPを同時に駆動中において、電気式ヒートポンプ41の冷媒圧縮機の回転数を最大値に調整しても「出口温度<目標温度」のときは、第3加熱装置50を起動して再加熱する。なお、第3加熱装置50の運転中は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の関係に着目すると、第2加熱装置40の単独運転となっている。
(第6実施形態)
以下、本発明の温水製造システム1の第6実施形態について、図6を参照しながら説明する。図6は、本発明の第6実施形態に係る温水製造システム1の構成を模式的に示す図である。以下の説明では、先に説明した実施形態と相違する点を中心に説明し、先に説明した実施形態と相違しない点についは、その説明を省略する。
第6実施形態の温水製造システム1と、第5実施形態の温水製造システム1とは、温水タンク20の有無が相違する。第6実施形態では、第5実施形態のシステムで設置されていた給水タンク20および配水ポンプSPが省略されている。そのため、第6実施形態では、給水設備から負荷設備10に延伸された給水ラインL0に、給水ポンプWP(WP4,WP5)、第1加熱装置30、第2加熱装置40および第3加熱装置50が、その順で配置されている。
また、第6実施形態では、蒸気熱交換器52の下流側に、負荷設備10への配水流量を検知するための流量センサ24(略号:FM)が設けられている。これにより、後に説明するように、負荷設備10の温水需要に連動した給水制御を行うことができる。
<給水制御>
制御部100は、負荷設備10での温水出力に対して、第1給水ポンプWP4および第2給水ポンプWP5をインバータ制御する。具体的には、流量センサ24の検知流量から末端圧力を推定し、末端圧力が目標圧力になるように、2台の給水ポンプを同時に駆動しつつ、各給水ポンプの回転数をフィードバック制御する。
なお、フィードバック制御に替えて、定圧制御を採用してもよい。定圧制御では、給水ポンプ二次側の圧力タンク内の圧力を圧力スイッチで検知し、「第1給水ポンプWP1停止圧力>第1給水ポンプWP1起動圧力>第2給水ポンプWP2停止圧力>第2給水ポンプWP2起動圧力」の圧力設定にて給水ポンプの駆動台数を制御する。
<加熱装置の出力制御>
第1加熱装置30、第2加熱装置40および第3加熱装置50の運転中における出力制御は、第5実施形態と同様である。
<返水ライン>
第6実施形態の温水製造システム1では、負荷設備10から給水ラインL0への温水の戻り配管である返水ラインL1B(図6に破線で図示)を敷設してもよい。返水ラインL1Bの接続先としては、末端部を第3加熱装置50の出口側で給水ラインL0に合流させる構成(破線A)、末端部を第2加熱装置40と第3加熱装置50との中間で給水ラインL0に合流させる構成(破線B)、末端部を第2加熱装置40の入口側で給水ラインL0に合流させる構成(破線C)が例示される。破線Bまたは破線Cに返水ラインL1Bを敷設すると、還流する温水Wを必要に応じて再加熱することができるため、特に好ましい。なお、返水ラインL1Bには、返水ポンプRPを設置し、返送する温水Wの圧力を補給水W0よりも高圧に調節する。
流量センサ24は、負荷設備10での温水需要量を把握するために給水ラインL0に設けられている。そのため、返水ラインL1Bを敷設しない場合には、給水ポンプWPの下流側において任意の位置に配置することができる。一方、返水ラインL1Bを敷設する場合には、温水出力に応じて新たに供給される補給水W0の流量を把握できるように、流量センサ24を返水ラインL1Bの合流点の上流側に配置する。
<加熱モードの選択および加熱装置の運転制御>
加熱モード選択手段110は、第1実施形態と同様の手順により動式エアコンプレッサ31の熱回収の可不可を判断し、第1加熱モードおよび第2加熱モードのいずれかを選択する。
制御手段120は、第1加熱モードにおいて、負荷設備10での温水需要が反映される流量センサ24の検知流量に基づいて、第1加熱装置30および第2加熱装置40の起動と停止を制御すると共に、給水ポンプWPの駆動と停止を制御する。給水ポンプWPの制御は、前述した給水制御に従う。
具体的な制御内容は、次の通りである。流量センサ24によりゼロ流量が検知されている場合、第1加熱装置30を停止する。流量センサ24によりゼロ流量超過かつ基準流量以下が検知されている場合、第1加熱装置30を起動し、第2加熱装置40を停止する。流量センサ24により基準流量超過が検知されている場合、第2加熱装置40を起動する。なお、ゼロ流量は、サブ熱交換器32,42や蒸気熱交換器52で空焚きが起こらない最低流量に置き換えてもよい。
第1加熱モードでは、第1加熱装置30の起動後であって第2加熱装置40が起動されるまでの期間、または、第2加熱装置40の停止後であって第1加熱装置30が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30の1基による単独運転がなされる。また、第2加熱装置40の起動後であって第2加熱装置40が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の2基による協調運転がなされる。
第1加熱装置30の運転中、制御手段120は、第1加熱装置30の熱出力に応じて第2加熱装置40を起動して温水Wを再加熱する。電気式エアコンプレッサ31の負荷が小さく熱回収量が小さい場合や、温水需要の増加によって給水ラインL0からの給水流量が増えた場合には、第1サブ熱交換器32の出口温度は低下する。そこで、出口温度が負荷設備10での要求温度未満の場合は、第2加熱装置40を運転して温水Wを要求温度まで昇温する。
制御手段120は、第2加熱モードにおいて、負荷設備10での温水需要が反映される温水タンク20の水位に基づいて、第2加熱装置40の起動と停止を制御すると共に、給水ポンプWPの駆動と停止を制御する。給水ポンプWPの制御は、前述した給水制御に従う。
具体的な制御内容は、次の通りである。流量センサ24によりゼロ流量が検知されている場合、第2加熱装置40を停止する。流量センサ24によりゼロ流量超過が検知されている場合、第2加熱装置40を起動する。なお、ゼロ流量は、サブ熱交換器32,42や蒸気熱交換器52で空焚きが起こらない最低流量に置き換えてもよい。
第2加熱モードでは、第2加熱装置40の起動後は、第2加熱装置40の1基による単独運転がなされる。第2加熱装置40の運転中、特に2台の給水ポンプWPを同時に駆動中において、電気式ヒートポンプ41の冷媒圧縮機の回転数を最大値に調整しても「出口温度<目標温度」のときは、第3加熱装置50を起動して再加熱する。なお、第3加熱装置50の運転中は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の関係に着目すると、第2加熱装置40の単独運転となっている。
(第7実施形態)
以下、本発明の温水製造システム1の第7実施形態について、図7を参照しながら説明する。図7は、本発明の第7実施形態に係る温水製造システム1の構成を模式的に示す図である。以下の説明では、先に説明した実施形態と相違する点を中心に説明し、先に説明した実施形態と相違しない点についは、その説明を省略する。
<温水製造システムの概要>
図7は、第1実施形態に係る温水製造システム1の構成を模式的に示す図である。温水製造システム1は、事業所などにおいて、エアコンプレッサで発生する圧縮熱を熱源利用しつつ、負荷設備での「温熱需要」に応えるシステムである。温水製造システム1で温水化された用水は、熱媒水として間接使用される。
第7実施形態の温水製造システム1は、一過式の用水加熱により製造された温水Wを開放式の温水タンク20に貯留し、温水タンク20から負荷設備10に配水しつつ、負荷設備10から温水タンク20へ返水する温水ループ型のシステムである。また、負荷設備10においては、生産プロセスの稼働によって温熱需要(給熱負荷)が発生する。
<ライン構成および温水タンク>
蓄熱タンクである温水タンク20から負荷設備10へは、配水ラインL1が敷設され、負荷設備10から温水タンク20へは、返水ラインL1Bが敷設されている。返水ラインL1Bには、負荷設備10の側から順に、第1加熱装置30および第2加熱装置40が配置されている。
返水ラインL1Bには、第1加熱装置30の上流側において、不図示の温度センサが設けられている。温度センサにより、負荷設備10で熱消費後の温水Wの温度が、戻り温水温度として検知される。また、配水ラインL1Bに不図示の温度センサが設けられていてもよい。温度センサにより、負荷設備10で熱消費前の温水Wの温度が、往き温水温度として検知される。
給水設備と温水タンク20とは、破線で示す給水ラインL0で接続されている。水位センサ21により自然蒸発等に起因する温水タンク20の減水が検知されると、給水ラインL0から新たな補給水W0が補充される。また、循環する用水の入れ替えのため、温水タンク20の貯留水をブローダウンした場合、給水ラインL0を通じて補給水W0が供給される。
<第1加熱装置>
第1加熱装置30の構成は、第1実施形態と同様である。上述のように、第1加熱装置30は、返水ラインL1Bにおいて第2加熱装置40の上流側に配置されている。具体的には、第1サブ熱交換器32の低温側流路には、入口側に負荷設備10からの返水ラインL1Bが接続され、出口側に第2加熱装置40への返水ラインL1Bが接続されている。第1サブ熱交換器32は、返水ラインL1Bを流通する用水(負荷設備10から返送される温水W)と、第1サブ循環ラインLS1を流通する熱媒体との間の熱交換を行い、用水を再加熱する補機として機能する。第1サブ熱交換器32で生成した温水Wは、第2加熱装置40を経て、温水タンク20に戻される。
第7実施形態においては、第1加熱装置30の運転中において出力制御は行わず、第1サブ熱交換器32の出口温度はなりゆきとする。なお、第1加熱装置30の熱出力が不足する場合、後述するように第2加熱装置40が起動される。第1サブ熱交換器32の入口温度が上限温度を超える場合、第1加熱装置30を停止し、電動式エアコンプレッサ31の熱回収を中断してクーラで放熱する。
<第2加熱装置>
第2加熱装置40の構成は、第1実施形態と同様である。上述のように、第2加熱装置40は、返水ラインL1Bにおいて第1加熱装置30の下流側に配置されている。具体的には、第2サブ熱交換器42の低温側流路には、入口側に第1加熱装置30からの返水ラインL1Bが接続され、出口側に温水タンク20への返水ラインL1Bが接続されている。第2サブ熱交換器42は、返水ラインL1Bを流通する用水(第1加熱装置30から送給される温水W)と、第2サブ循環ラインLS2を流通する熱媒体との間の熱交換を行い、用水を再加熱する補機として機能する。第2サブ熱交換器42で生成した温水Wは、温水タンク20に戻される。
第2加熱装置40の運転中には、制御部100(または装置内のローカル制御器)により出力制御が行われる。具体的には、第2サブ熱交換器42の出口温度が目標温度になるように、電気式ヒートポンプ41の冷媒圧縮機の回転数をフィードバック制御する。この出力制御中、第2サブ循環ポンプLSP2は、所定回転数(例えば、定格回転数)にて駆動される。
<第3加熱装置>
第3加熱装置の構成および運転中の出力制御は、第1実施形態と同様である。
<加熱モードの選択および加熱装置の運転制御>
加熱モード選択手段110は、第1実施形態と同様の手順により動式エアコンプレッサ31の熱回収の可不可を判断し、第1加熱モードおよび第2加熱モードのいずれかを選択する。
制御手段120は、第1加熱モードにおいて、負荷設備10での温熱需要が反映される負荷設備10からの戻り温水温度に基づいて、第1加熱装置30および第2加熱装置40の起動と停止を制御する。配水ラインL1に温度センサを設けている場合には、往き温水温度と戻り温水温度との差に基づいて、加熱装置を制御してもよい。
負荷設備10での温熱出力の増減(すなわち、戻り温水温度の昇降)に対して第1加熱装置30および第2加熱装置40の運転制御を行うための温度設定は、例えば、4設定値または3設定値から選択することができる。4設定値の場合は、「第1温度>第2温度>第3温度>第4温度」のように設定される。3設定値の場合は、「第1温度>第2温度=第3温度>第4温度」のように設定される。
具体的な制御内容は、次の通りである。戻り温水温度に係る温度センサにより第1温度超過が検知されている場合、第1加熱装置30を停止する。戻り温水温度に係る温度センサにより第2温度未満が検知されている場合、第1加熱装置30を起動する。戻り温水温度に係る温度センサにより第3温度超過が検知されている場合、第2加熱装置40を停止する。戻り温水温度に係る温度センサにより第4温度未満が検知されている場合、第2加熱装置40を起動する。
第1加熱モードでは、第1加熱装置30の起動後であって第2加熱装置40が起動されるまでの期間、または、第2加熱装置40の停止後であって第1加熱装置30が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30の1基による単独運転がなされる。また、第2加熱装置40の起動後であって第2加熱装置40が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の2基による協調運転がなされる。
第1加熱装置30の運転中、制御手段120は、第1加熱装置30の熱出力に応じて第2加熱装置40を起動して温水Wを再加熱する。電気式エアコンプレッサ31の負荷が小さく熱回収量が小さい場合や、クーラでの放熱に切り替えた場合には、第1サブ熱交換器32の出口温度は低下する。そこで、出口温度が負荷設備10での要求温度未満の場合は、第2加熱装置40を運転して温水Wを要求温度まで昇温する。
制御手段120は、第2加熱モードにおいて、負荷設備10での温熱需要が反映される負荷設備10からの戻り温水温度に基づいて、第1加熱装置30および第2加熱装置40の起動と停止を制御する。配水ラインL1に温度センサを設けている場合には、往き温水温度と戻り温水温度との差に基づいて、加熱装置を制御してもよい。
具体的な制御内容は、次の通りである。戻り温水温度に係る温度センサにより第1温度超過が検知されている場合、第2加熱装置40を停止する。戻り温水温度に係る温度センサにより第2温度未満が検知されている場合、第2加熱装置40を起動する。
第2加熱モードでは、第2加熱装置40の起動後は、第2加熱装置40の1基による単独運転がなされる。第2加熱装置40の運転中、電気式ヒートポンプ41の冷媒圧縮機の回転数を最大値に調整しても「出口温度<目標温度」のときは、第3加熱装置50を起動して再加熱する。なお、第3加熱装置50の運転中は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の関係に着目すると、第2加熱装置40の単独運転となっている。
(第8実施形態)
以下、本発明の温水製造システム1の第8実施形態について、図8を参照しながら説明する。図8は、本発明の第8実施形態に係る温水製造システム1の構成を模式的に示す図である。以下の説明では、先に説明した実施形態と相違する点を中心に説明し、先に説明した実施形態と相違しない点についは、その説明を省略する。
第8実施形態の温水製造システム1と、第7実施形態の温水製造システム1とは、第1加熱装置30および第2加熱装置40の配置が異なる。第7実施形態では、第1加熱装置30と第2加熱装置40とは、返水ラインL1Bにおいて、直列に配置されていた。これに対して、第8実施形態では、第1加熱装置30と第2加熱装置40とは、並列に配置されている。
<返水ライン>
第8実施形態では、返水ラインL1Bが途中で分岐している。具体的には、返水ラインL1Bは、分岐点P6で、返水ラインL1B(D)と返水ラインL1B(E)とに分岐している。そして、返水ラインL1B(D)に第1加熱装置30が配置され、返水ラインL1B(E)に第2加熱装置40が配置されている。これにより、第1加熱装置30と第2加熱装置40とが、返水ラインL1Bの途中で並列に配置される。また、返水ラインL1B(D)おける第1加熱装置30の下流側であって、返水ラインL1B(E)との合流点の上流側には、バルブBVが設けられている。このバルブBVは、返水ラインL1B(D)おける第1加熱装置30の上流側に設けられていてもよい。
<第1加熱装置>
第1加熱装置30の構成は、第1実施形態と同様である。上述のように、第1加熱装置30は、返水ラインL1B(D)に配置されている。具体的には、第1サブ熱交換器32の低温側流路には、入口側に分岐点P6からの返水ラインL1B(D)が接続され、出口側に合流点への返水ラインL1B(D)が接続されている。第1サブ熱交換器32は、返水ラインL1B(D)を流通する用水(負荷設備10から返送される温水W)と、第1サブ循環ラインLS1を流通する熱媒体との間の熱交換を行い、用水を再加熱する補機として機能する。第1サブ熱交換器32で生成した温水Wは、合流点を経て温水タンク20に戻される。
第1加熱装置30の運転中には、制御部100(または装置内のローカル制御器)により出力制御が行われる。具体的には、第1加熱装置30のみ起動中の出力制御は、温水タンク20の入水温度(合流点よりも下流の返水ラインL1Bを流通する温水Wの温度)が目標温度になるように、バルブBVの開度をフィードバック制御する。第2加熱装置40が起動した後は、第1サブ熱交換器32の出口温度が目標温度になるように、バルブBVの開度をフィードバック制御する。第1加熱装置30の停止中には、バルブBVは閉鎖され、負荷設備10から返送された温水Wは、全て返水ラインL1B(E)を流通する。
<第2加熱装置>
第2加熱装置40の構成は、第1実施形態と同様である。上述のように、第2加熱装置40は、返水ラインL1B(E)に配置されている。具体的には、第2サブ熱交換器42の低温側流路には、入口側に分岐点P6からの返水ラインL1B(E)が接続され、出口側に合流点への返水ラインL1B(E)が接続されている。第2サブ熱交換器42は、返水ラインL1B(E)を流通する用水(負荷設備10から返送される温水W)と、第2サブ循環ラインLS2を流通する熱媒体との間の熱交換を行い、用水を再加熱する補機として機能する。第2サブ熱交換器42で生成した温水Wは、合流点を経て温水タンク20に戻される。
第2加熱装置40の運転中には、制御部100(または装置内のローカル制御器)により出力制御が行われる。具体的には、第2サブ熱交換器42の出口温度が目標温度になるように、電気式ヒートポンプ41の冷媒圧縮機の回転数をフィードバック制御する。第2サブ循環ポンプLSP2は、所定回転数(例えば、定格回転数)にて駆動される。なお、第1加熱装置30の起動中は、バルブBVの開度調整により、第2サブ熱交換器42に流入する温水Wの流量が変化する。
<加熱モードの選択および加熱装置の運転制御>
加熱モード選択手段110は、第1実施形態と同様の手順により動式エアコンプレッサ31の熱回収の可不可を判断し、第1加熱モードおよび第2加熱モードのいずれかを選択する。
制御手段120は、第1加熱モードにおいて、負荷設備10での温熱需要が反映される負荷設備10からの戻り温水温度に基づいて、第1加熱装置30および第2加熱装置40の起動と停止を制御する。配水ラインL1に温度センサを設けている場合には、往き温水温度と戻り温水温度との差に基づいて、加熱装置を制御してもよい。
負荷設備10での温熱出力の増減(すなわち、戻り温水温度の昇降)に対して第1加熱装置30および第2加熱装置40の運転制御を行うための温度設定は、第7実施形態と同様である。
具体的な制御内容は、次の通りである。戻り温水温度に係る温度センサにより第1温度超過が検知されている場合、第1加熱装置30を停止する。戻り温水温度に係る温度センサにより第2温度未満が検知されている場合、第1加熱装置30を起動する。戻り温水温度に係る温度センサにより第3温度超過が検知されている場合、第2加熱装置40を停止する。戻り温水温度に係る温度センサにより第4温度未満が検知されている場合、第2加熱装置40を起動する。
第1加熱モードでは、第1加熱装置30の起動後であって第2加熱装置40が起動されるまでの期間、または、第2加熱装置40の停止後であって第1加熱装置30が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30の1基による単独運転がなされる。また、第2加熱装置40の起動後であって第2加熱装置40が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の2基による協調運転がなされる。
第1加熱装置30の運転中、制御手段120は、第1加熱装置30の熱出力に応じて第2加熱装置40を起動して温水Wを再加熱する。電気式エアコンプレッサ31の負荷が小さく熱回収量が小さい場合や、クーラでの放熱に切り替えた場合には、第1サブ熱交換器32の出口温度を高めるためにバルブBVの開度が小さくなる側に調整される。そこで、バルブBVの開度が下限開度に達した場合は、第2加熱装置40を運転して温水Wを要求温度まで昇温する。
制御手段120は、第2加熱モードにおいて、負荷設備10での温熱需要が反映される負荷設備10からの戻り温水温度に基づいて、第1加熱装置30および第2加熱装置40の起動と停止を制御する。配水ラインL1に温度センサを設けている場合には、往き温水温度と戻り温水温度との差に基づいて、加熱装置を制御してもよい。
具体的な制御内容は、次の通りである。戻り温水温度に係る温度センサにより第1温度超過が検知されている場合、第2加熱装置40を停止する。戻り温水温度に係る温度センサにより第2温度未満が検知されている場合、第2加熱装置40を起動する。
第2加熱モードでは、第2加熱装置40の起動後は、第2加熱装置40の1基による単独運転がなされる。第2加熱装置40の運転中、電気式ヒートポンプ41の冷媒圧縮機の回転数を最大値に調整しても「出口温度<目標温度」のときは、第3加熱装置50を起動して再加熱する。なお、第3加熱装置50の運転中は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の関係に着目すると、第2加熱装置40の単独運転となっている。
(第9実施形態)
以下、本発明の温水製造システム1の第9実施形態について、図9を参照しながら説明する。図9は、本発明の第9実施形態に係る温水製造システム1の構成を模式的に示す図である。以下の説明では、先に説明した実施形態と相違する点を中心に説明し、先に説明した実施形態と相違しない点についは、その説明を省略する。
第9実施形態の温水製造システム1と、第7実施形態の温水製造システム1とは、第1加熱装置30および第2加熱装置40の配置が異なる。第7実施形態では、第1加熱装置30および第2加熱装置40は、返水ラインL1Bに備えられていた。これに対して、第9実施形態では、第1加熱装置30および第2加熱装置40は、返水ラインL1Bとは別の循環ラインL3に備えられている。
この循環ラインL3の構成、並びに、第1加熱装置30および第2加熱装置40の循環ラインL3における配置は、図3に示した第3実施形態と同様である。また、第1加熱装置30、第2加熱装置40および第3加熱装置50の構成、並びに運転中の出力制御は、第3実施形態と同様である。
<加熱モードの選択および加熱装置の運転制御>
加熱モード選択手段110は、第1実施形態と同様の手順により動式エアコンプレッサ31の熱回収の可不可を判断し、第1加熱モードおよび第2加熱モードのいずれかを選択する。
制御手段120は、第1加熱モードにおいて、負荷設備10での温熱需要が反映される負荷設備10からの戻り温水温度に基づいて、第1加熱装置30および第2加熱装置40の起動と停止を制御する。配水ラインL1に温度センサを設けている場合には、往き温水温度と戻り温水温度との差に基づいて、加熱装置を制御してもよい。
負荷設備10での温熱出力の増減(すなわち、戻り温水温度の昇降)に対して第1加熱装置30および第2加熱装置40の運転制御を行うための温度設定は、第7実施形態と同様である。
具体的な制御内容は、次の通りである。戻り温水温度に係る温度センサにより第1温度超過が検知されている場合、第1循環ポンプCP1を停止し、第1加熱装置30を停止する。戻り温水温度に係る温度センサにより第2温度未満が検知されている場合、第1循環ポンプCP1を起動し、第1加熱装置30を起動する。戻り温水温度に係る温度センサにより第3温度超過が検知されている場合、第2循環ポンプCP2を停止し、第2加熱装置40を停止する。戻り温水温度に係る温度センサにより第4温度未満が検知されている場合、第2循環ポンプCP2を起動し、第2加熱装置40を起動する。
第1加熱モードでは、第1加熱装置30の起動後であって第2加熱装置40が起動されるまでの期間、または、第2加熱装置40の停止後であって第1加熱装置30が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30の1基による単独運転がなされる。また、第2加熱装置40の起動後であって第2加熱装置40が停止されるまでの期間は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の2基による協調運転がなされる。
第1加熱装置30の運転中、制御手段120は、第1加熱装置30の熱出力に応じて第2加熱装置40を起動して温水Wを再加熱する。電気式エアコンプレッサ31の負荷が小さく熱回収量が小さい場合や、クーラでの放熱に切り替えた場合には、第1サブ熱交換器32の出口温度を高めるために第1循環ポンプCP1の回転数が小さくなる側に調整される。そこで、第1循環ポンプCP1の回転数が下限回転数に達した場合は、第2加熱装置40を運転して温水Wを要求温度まで昇温する。
制御手段120は、第2加熱モードにおいて、負荷設備10での温熱需要が反映される負荷設備10からの戻り温水温度に基づいて、第1加熱装置30および第2加熱装置40の起動と停止を制御する。配水ラインL1に温度センサを設けている場合には、往き温水温度と戻り温水温度との差に基づいて、加熱装置を制御してもよい。
具体的な制御内容は、次の通りである。戻り温水温度に係る温度センサにより第1温度超過が検知されている場合、第2循環ポンプCP2を停止し、第2加熱装置40を停止する。戻り温水温度に係る温度センサにより第2温度未満が検知されている場合、第2循環ポンプCP2を起動し、第2加熱装置40を起動する。
第2加熱モードでは、第2加熱装置40の起動後は、第2加熱装置40の1基による単独運転がなされる。第2加熱装置40の運転中、電気式ヒートポンプ41の冷媒圧縮機の回転数を最大値に調整しても「出口温度<目標温度」のときは、第3加熱装置50を起動して再加熱する。なお、第3加熱装置50の運転中は、第1加熱装置30と第2加熱装置40の関係に着目すると、第2加熱装置40の単独運転となっている。
以上説明した上述の実施形態の温水製造システム1によれば、以下のような効果を奏する。
(1)事業所内の負荷設備10で利用する用水を温水化する温水製造システム1であって、電動式エアコンプレッサ31の熱回収により用水を加熱する第1加熱装置30と、電気式ヒートポンプにより用水を加熱する第2加熱装置40と、電動式エアコンプレッサ31の熱回収の可不可に応じて、複数の加熱モードの中から一つを選択する加熱モード選択手段110と、加熱モード選択手段110により選択された加熱モードに応じて、第1加熱装置30および第2加熱装置40の運転を制御する制御手段120と、を備える。
本構成によれば、電動式エアコンプレッサ31の圧縮熱を熱源利用しつつ、負荷設備10での温水需要や温熱需要に十分に応えることのできる温水製造システム1を提供することができる。
また、本構成によれば、電動式エアコンプレッサ31の圧縮熱を熱源とする第1加熱装置30と、電気式ヒートポンプ41を利用した第2加熱装置40を組み合わせ、複数の加熱モードの中から一つを選んで運転するように構成した。工場内の圧縮空気需要に応じて、最適な加熱モードを選択することにより、温水を安定して製造することができる。また、電動式エアコンプレッサ31および電気式ヒートポンプ41は、いずれも熱発生に電気を使用するため、いずれの加熱モードであっても効果的にCO排出量の削減を図ることができる。
(2)(1)の温水製造システム1において、複数の加熱モードは、第1加熱モードおよび第2加熱モードを含み、加熱モード選択手段は、電動式エアコンプレッサ31の熱回収が可能な場合に、第1加熱モードを選択し、電動式エアコンプレッサ31の熱回収が不能な場合に、第2加熱モードを選択し、制御手段120は、第1加熱モードでは、負荷設備10での温水需要、負荷設備10での温熱需要、または第1加熱装置30の熱出力に応じて、第1加熱装置30の単独運転、並びに、第1加熱装置30および第2加熱装置40の協調運転の切り替えを実行し、第2加熱モードでは、負荷設備10での温水需要または温熱需要に応じて、第2加熱装置40の単独運転を実行する。
本構成によれば、第1加熱モードでは、第1加熱装置30の単独運転と、第1加熱装置30および第2加熱装置40の協調運転(共同運転)とを切り替えながら温水を製造する。事業所内の圧縮空気需要が十分にあり、負荷設備10での温水需要や温熱需要が比較的小さい場合には、電動式エアコンプレッサ31の熱回収のみで温水需要や温熱需要を賄うことにより、ランニングコストを引き下げることができる。また、事業所内の圧縮空気需要が十分にあり、負荷設備10での温水需要や温熱需要が比較的大きい場合には、電動式エアコンプレッサ31の熱回収に加えて電気式ヒートポンプ41の熱出力で温水需要や温熱需要を賄う。これにより、最大限の省エネ効果を図りつつ、負荷設備10でのピーク需要にも柔軟に対応することができる。
第2加熱モードでは、第2加熱装置40を単独運転して温水を製造する。負荷設備10での温水需要や温熱需要がある一方で、事業所内の圧縮空気需要がない場合には、電気式ヒートポンプ41の熱出力のみで温水需要や温熱需要を賄う。なお、廃温水等を熱源とする熱回収型のヒートポンプを組み込んだ第2加熱装置40を設置すると、圧縮空気需要がない場合でもランニングコストを大幅に抑制することができる。
(3)(1)または(2)の温水製造システム1において、燃焼式ボイラ51で生成した蒸気により用水を加熱する第3加熱装置50を更に備え、制御手段120は、負荷設備10での温水需要、負荷設備10での温熱需要、第1加熱装置30の熱出力、および第2加熱装置40の熱出力のいずれか1以上に応じて、第3加熱装置50を運転する。
本構成によれば、第1加熱装置30および第2加熱装置40に、燃焼式ボイラ51で生成した蒸気を利用した第3加熱装置50を組み合わせ、第3加熱装置50をバックアップ用熱源装置として運転するように構成した。これにより、第1加熱装置30および第2加熱装置40の加熱能力を超える負荷設備10のピーク需要に対し、瞬時に対応することができる。
また、第3加熱装置50を第1加熱装置30および第2加熱装置40で生成した温水Wの昇温アシスト用熱源装置として使用することも有用である。この使用によれば、第1加熱装置30および第2加熱装置40の上限出湯温度(例えば65℃以上75℃以下)以上の温水(例えば90℃)を容易に製造することができる。
(4)(3)の温水製造システム1において、熱回収型の電気式ヒートポンプによりボイラ給水を加熱する第4加熱装置を更に備える。
本構成によれば、廃温水等を熱源とする熱回収型の電気式ヒートポンプを組み込んだ第4加熱装置を設置し、燃焼式ボイラ51のボイラ給水を加熱する。これにより、第3加熱装置50で蒸気エネルギーを利用する際に、燃焼式ボイラ51のCO排出量を大幅に削減することができる。
以上、本発明の温水製造システムの好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。上記実施形態の個々の構成を2つ以上組み合わせたものも本発明である。
1 温水製造システム
10 負荷設備
20 温水タンク
21 水位センサ
24 流量センサ
30 第1加熱装置
31 電動式エアコンプレッサ
32 第1サブ熱交換器
LS1 第1サブ循環ライン
LSP1 第1サブ循環ポンプ
40 第2加熱装置
41 電気式ヒートポンプ
42 第2サブ熱交換器
LS2 第2サブ循環ライン
LSP2 第2サブ循環ポンプ
50 第3加熱装置
51 燃焼式ボイラ
52 蒸気熱交換器
SV 給蒸弁
L2 給蒸ライン
22 蒸気加熱器
100 制御部
110 加熱モード選択手段
120 制御手段
L0 給水ライン
L01 第1給水ライン
L02 第2給水ライン
L03 第3給水ライン
L1 配水ライン
L1B 返水ライン
L2 給蒸ライン
L3 循環ライン
W0 補給水(用水)
W 温水(用水)
S 蒸気
WP 給水ポンプ
SP 配水ポンプ
CP 循環ポンプ

Claims (5)

  1. 事業所内の負荷設備で利用する用水を温水化する温水製造システムであって、
    電動式エアコンプレッサの熱回収により用水を加熱する第1加熱装置と、
    電気式ヒートポンプにより用水を加熱する第2加熱装置と、
    前記電動式エアコンプレッサの熱回収の可不可に応じて、第1加熱モードおよび第2加熱モードを含む複数の加熱モードの中から一つを選択する加熱モード選択手段と、
    前記加熱モード選択手段により選択された前記加熱モードに応じて、前記第1加熱装置および前記第2加熱装置の運転を制御する制御手段と、を備え
    前記電気式ヒートポンプは、前記第2加熱装置を構成する前記電動式エアコンプレッサで発生する圧縮熱を熱源利用しない空気熱源型ヒートポンプ、水熱源型ヒートポンプ、またはヒートポンプチラーであり、
    前記負荷設備は、温水化された用水を直接使用することにより温水需要が発生するものであり、
    前記加熱モード選択手段は、
    前記電動式エアコンプレッサの熱回収が可能な場合に、前記第1加熱モードを選択し、
    前記電動式エアコンプレッサの熱回収が不能な場合に、前記第2加熱モードを選択し、
    前記制御手段は、
    前記負荷設備に対して付設された温水タンクの水位、または、補給水の流量によって前記負荷設備の温水需要を検知しつつ、検知された温水需要に応じて、前記第1加熱装置および前記第2加熱装置を運転させ、
    前記第1加熱モードでは、前記第1加熱装置の単独運転、並びに、前記第1加熱装置および前記第2加熱装置の協調運転の切り替えを実行することにより、前記負荷設備の温水需要に対して温水供給を追従させ、
    前記第2加熱モードでは、前記第2加熱装置の単独運転を実行することにより、前記負荷設備の温水需要に対して温水供給を追従させる
    温水製造システム。
  2. 事業所内の負荷設備で利用する用水を温水化する温水製造システムであって、
    電動式エアコンプレッサの熱回収により用水を加熱する第1加熱装置と、
    電気式ヒートポンプにより用水を加熱する第2加熱装置と、
    前記電動式エアコンプレッサの熱回収の可不可に応じて、第1加熱モードおよび第2加熱モードを含む複数の加熱モードの中から一つを選択する加熱モード選択手段と、
    前記加熱モード選択手段により選択された前記加熱モードに応じて、前記第1加熱装置および前記第2加熱装置の運転を制御する制御手段と、を備え、
    前記電気式ヒートポンプは、前記第2加熱装置を構成する前記電動式エアコンプレッサで発生する圧縮熱を熱源利用しない空気熱源型ヒートポンプ、水熱源型ヒートポンプ、またはヒートポンプチラーであり、
    前記負荷設備は、温水化された用水を間接使用することにより温熱需要が発生するものであり、
    前記加熱モード選択手段は、
    前記電動式エアコンプレッサの熱回収が可能な場合に、前記第1加熱モードを選択し、
    前記電動式エアコンプレッサの熱回収が不能な場合に、前記第2加熱モードを選択し、
    前記制御手段は、
    前記負荷設備に対して形成された温水ループ系における温水の戻り温度、または、前記温水ループ系における温水の往き温度と戻り温度の差によって前記負荷設備の温熱需要を検知しつつ、検知された温熱需要に応じて、前記第1加熱装置および前記第2加熱装置を運転させ、
    前記第1加熱モードでは、前記第1加熱装置の単独運転、並びに、前記第1加熱装置および前記第2加熱装置の協調運転の切り替えを実行することにより、前記負荷設備の温熱需要に対して温熱供給を追従させ、
    前記第2加熱モードでは、前記第2加熱装置の単独運転を実行することにより、前記負荷設備の温水需要に対して温水供給を追従させる
    温水製造システム。
  3. ボイラで生成した蒸気により用水を加熱する第3加熱装置を更に備え、
    前記制御手段は、前記負荷設備での温水需要に応じて、前記第3加熱装置を運転する
    請求項1に記載の温水製造システム。
  4. ボイラで生成した蒸気により用水を加熱する第3加熱装置を更に備え、
    前記制御手段は、前記負荷設備での温熱需要に応じて、前記第3加熱装置を運転する
    請求項2に記載の温水製造システム。
  5. 熱回収型の電気式ヒートポンプによりボイラ給水を加熱する第4加熱装置を更に備える
    請求項3または請求項4に記載の温水製造システム。
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