このハイブリッド給湯システム(以下単に「給湯システム」と称する)2には、貯湯ユニット4、優先的かつ連続的に稼働させる第1の熱源機としてたとえば、ヒートポンプ(以下「HP」と称する)6、稼働状態と停止状態を繰り返し第1の熱源機による蓄熱動作を補完する第2の熱源機としてたとえば、給湯機8が備えられる。
貯湯ユニット4には、貯湯タンク(以下、単に「タンク」と称する)10が備えられる。このタンク10は温水HWを溜めるタンクの一例である。このタンク10は下層側に上水Wの給水を受け、上層側にHP6および給湯機8のいずれか一方または双方により加熱された温水HWを貯湯し、給湯需要に応じて温水HWを上層側より給湯する。
この貯湯ユニット4には稼働状態と休止状態を繰り返す給湯機8の少なくとも休止中の状態を監視する状態監視手段12が備えられる。状態監視手段12が稼働中の給湯機8の状態を監視することを含んでよい。この状態監視手段12は貯湯ユニット4に搭載されるたとえば、ハイブリッドコントローラ(HCU)などのコンピュータで構成すればよい。この状態監視手段12は通信機能を備え、HP6および給湯機8と有線または無線で連係してHP6および給湯機8の状態を監視し、少なくとも休止中の給湯機8の状態を表す情報を出力する。この状態監視手段12から得られる状態情報は、状態表示手段13に提供され、文字や図形などによる表示情報やアラーム音などの音声情報で提示すればよい。この情報表示手段13は、貯湯ユニット4の外部機器であるリモコン装置や貯湯ユニット4内の表示部などで構成すればよい。
HP6は、給湯機8に優先して稼働させ、タンク10から取り出された下層水を加熱する。このHP6より得られる温水HWはタンク10の上層側に戻され、タンク10に溜められる。一方、給湯機8はHP6による加熱量を補助する加熱源として機能させ、HP6の単独運転では給湯需要に対して不足する熱量を補填する。この例では、タンク10から取り出し可能な下層水、上層水または中層水のうち、その一例である中層水を加熱し、給湯機8より得られる温水HWがタンク10の上層側に戻され、蓄熱される。
係る構成では、HP6および給湯機8によって加熱された温水HWをタンク10に貯湯し、給湯需要に応じた給湯が行える。たとえば、タンク10の下層側温度に基づき、HP6を動作させ、タンク10の上層側温度に基づき、給湯機8を動作させる。
常時、HP6を動作させ、このHP6の加熱能力に応じてタンク10の温水HWを蓄熱する。給湯需要が増大し、温水HWの上層側温度が低下した場合には給湯機8を動作させ、この給湯機8による加熱を併用することによって温水HWの温度を上昇させる。つまり、HP6の加熱能力の不足分が給湯機8の加熱能力によって補完され、給湯需要に応じる。
また、給湯需要がないためにタンク10内の貯湯水に温度分布を生じる場合がある。つまり、給湯需要がないために上層側温度が低下した場合にも給湯機8を動作させ、給湯機8の加熱によって温水HWの温度を上昇させる。これにより、通常時の給湯需要を遙かに凌ぐ急激な給湯需要にも即応することができ、HP6の加熱能力の不足分が給湯機8の動作によって補完される。
このように給湯機8の補完機能を利用すれば、HP6の加熱能力を補うことができるので、給湯需要を超える貯湯容量を確保するためのタンク10の大容量化を防止でき、タンク10の貯湯容量を低くでき、小型化を図ることができる。しかも、タンク10の貯湯容量を低減した場合に、給湯需要の増減によるHP6の加熱能力の不足が給湯機8の加熱能力を以て緩衝することができる。
このような給湯機8の補完機能は、タンク10の容量を小さくすればするほど重要となる。そこで、状態監視手段12では、停止中の給湯機8の状態を監視し、異常があれば、その情報提示を行い、給湯需要に即応可能にメンテナンスの迅速化を図る。給湯機8の状態監視は、給湯機8からの異常信号の取得、循環系統の異常などが含まれる。
この状態監視モードに入ると、給湯機8側の状態情報の取得(S106)を行い、状態情報の判断(S107)を行う。この状態情報の判断により、給湯機8側が正常であるか否かを判断し、正常情報または異常情報が得られる。
この判断の後、正常か異常かの判定結果を含む状態情報の提示(S108)を行う。この情報提示は情報表示手段13により文字や図形などの情報やアラーム音などの音声情報で行えばよい。これにより状態が告知され、異常であれば、改修処理を行えばよい。
また、状態情報をHP6側に出力する他の処理を実行し(S109)、S101に戻る。状態情報を受信したHP6側では、給湯機8の状態に応じた制御、給湯機8が休止中となるために不足する熱量を補完する処理を行えばよい。
(1) 優先的かつ連続的に稼働状態となるHP6に対し、稼働状態と停止状態を繰り返す給湯機8の休止中の状態が監視され、その状態情報が出力されるので、休止状態にある給湯機8の故障を発見でき、給湯機8が休止状態を継続することによる不都合を事前に回避でき、給湯機8の稼働前にメンテナンスなど補完的な対応を行うことができる。
(5) 休止中の給湯機8の状態監視で給湯機8の動作確認により、温水循環の機会が増加し、給湯機8や給湯機8側の管路に滞留する水の滞留時間を短縮でき、水の劣化を防止できる。
〔第1実施例〕
図3は、第1実施例に係る給湯システムに用いられるタンクの一例を示している。このタンク10はたとえば、長大な円筒状容器であり、タンク容量はたとえば、90〔リットル〕程度である。この値は一例であり、この値に限定されるものではない。
このタンク10には、上層側の最上部に出湯ポート14−1、底部に給水ポート14−2が備えられ、さらに、底部に水流出ポート14−3、中層部に水流出ポート14−4、上層側の出湯ポート14−1と並んで温水戻しポート14−5、14−6が備えられる。
出湯ポート14−1は、タンク10から温水HWを貯湯水の上層部より出湯させる。この出湯に連動し、タンク10に給水が行われる。給水ポート14−2は給水口の一例であり、この給水ポート14−2からタンク10内に上水Wが給水される。これにより、タンク10には所定量の貯湯水が維持される。
水流出ポート14−3は第1の水流出口の一例であり、この水流出ポート14−3から下層水を流出させ、HP6で加熱する。このHP6で得られる温水HWは温水戻しポート14−5よりタンク10の上層部に戻される。
水流出ポート14−4は第2の流出口の一例であり、この水流出ポート14−4から中層水を流出させ、給湯機8で加熱する。この給湯機8で得られた温水HWは温水戻しポート14−6よりタンク10の上層部に戻される。
このように、タンク10の上層側から給湯するとともに下層側から給水し、加熱後の温水HWは上層側に戻されるので、貯湯水の温度分布は下層側から上層側に向かって高温となる複数階層の蓄熱領域が構築される。この実施の形態では、9層の蓄熱領域を想定している。破線は仮想した蓄熱領域I、II、III ・・・IXを示している。
そして、このタンク10には、最下層側に第1の邪魔板16−1、最上層側に第2の邪魔板16−2が配置されている。邪魔板16−1は上に凸となる湾曲形状であり、邪魔板16−2は下に凸となる湾曲形状である。したがって、邪魔板16−1は蓄熱領域I側の給水による階層蓄熱の乱れを防止し、邪魔板16−2は出湯、温水戻しによる蓄熱領域IX側の階層蓄熱の乱れを防止する。つまり、邪魔板16−1、16−2は階層蓄熱領域の防護手段であって、これによりタンク10内に安定した蓄熱領域が確保される。
このタンク10には複数の温度センサとして4組の温度センサ18−1、18−2、18−3、18−4が配置されている。温度センサ18−4は貯湯タンク10の下層側温度を検出する第1の温度センサの一例である。温度センサ18−1はその上層側温度を検出する第2の温度センサの一例であり、温度センサ18−2はその中層側温度を検出する第3の温度センサの一例である。
温度センサ18−1では給湯機8の加熱開始温度を計測する。この温度センサ18−1では、HP6や給湯機8からの温水戻しによる温水HWの熱の影響を受けない蓄熱領域VIIIと蓄熱領域IXの境界部温度を計測している。
温度センサ18−2では給湯機8の加熱停止温度を計測する。この例では、水流出ポート14−4が蓄熱領域VIと蓄熱領域VII の境界部に配置されている。温度センサ18−2では、水流出ポート14−4より上側としてたとえば、蓄熱領域VIと蓄熱領域VII の境界部より上側温度を計測している。
温度センサ18−3では蓄熱状態の温度計測を行う。この例ではたとえば、蓄熱領域IVと蓄熱領域Vの境界部温度を計測している。
温度センサ18−4ではHP6の加熱開始温度を計測する。この例では蓄熱領域III と蓄熱領域IIの境界部温度を計測している。
このタンク10には邪魔板16−1、16−2を備えたことにより、上層部DHの蓄熱領域IXでは給湯機8からの温水戻りによる温水の乱れを考慮し、ある程度の蓄熱量が確保される。下層部DLの蓄熱領域I、IIでは短時間内でHP6の発停が繰り返されない蓄熱状態が確保されている。また、中上層部DMの蓄熱領域VII 、VIIIは短時間内で給湯機8の発停が繰り返されない蓄熱状態が確保される。
なお、複数の温度センサとして上層温度から下層温度の定点測定のため、4組の温度センサ18−1、18−2、18−3、18−4が配置されているが、5組以上の温度センサを備えてもよい。上層温度から下層温度を5組以上で定点測定すれば、より細密な温度分布を測定し、表示することが可能である。
図4は、第1実施例に係る給湯システム2を示している。
貯湯ユニット4は、HP6または給湯機8と共通の筐体を備えてもよいし、別個の筐体を備えてもよい。この筐体には温度センサ18−5が備えられる。この温度センサ18−5は、筐体内で外気温度を検出する。
タンク10の出湯ポート14−1には出湯路20−1が接続され、この出湯路20−1からタンク10の上層水が給湯の需要箇所に給湯される。この需要箇所にはたとえば、給湯栓が備えられ、この給湯栓を開くことにより、出湯が開始される。この出湯路20−1には、タンク10側(上流側)より下流側に向かって加圧逃がし弁22−1、温度センサ18−6、18−7、混合水制御弁23−1が備えられる。この出湯路20−1にはバイパス路20−3が分岐され、給水路20−2側に接続されている。混合水制御弁23−1は、バイパス路20−3、混合規制弁23−11およびミキシング弁23−12を備える単一ユニットで構成されている。
加圧逃がし弁(バキュームブレーカー内蔵)22−1は出湯路20−1を通してタンク10の加圧状態を外気に放出させるほか、負圧破壊弁の機能を果たす。温度センサ18−6は、タンク10からの出湯水の出湯温度を検出する。温度センサ18−7は、バイパス路20−3からの上水Wと温水HWとの混合水の温度を検出する。混合水制御弁23−1は、出湯する混合水の流量を開度によって規制する。
タンク10の給水ポート14−2には給水路20−2が接続され、タンク10からの出湯に応じて上水Wが給水される。この給水路20−2には上水Wの上流側より下流側に向かって温度センサ18−8、水量センサ24−1、減圧弁22−3、給水逆止弁22−4、ミキシング弁23−12およびタンク逆止弁22−6が備えられる。温度センサ18−8は上水Wの給水温度を検出する。減圧弁22−3は上水圧の減圧に用いられる。給水逆止弁22−4は、上水Wの水源側との縁切り手段の一例であり、たとえば断水時、給水上流側が負圧となった場合、貯湯タンク10が急激な負圧にならないように機能する。水量センサ24−1は給湯時の水流、給湯または給水流量を検出する。ミキシング弁23−12は開度に応じてバイパス路20−3側に流す上水量を調整する。このバイパス路20−3側への上水量の調整により混合水温度が所定の出湯温度に調整される。タンク逆止弁22−6はタンク10から温水HW側への逆流を阻止する。
水流出ポート14−3および温水戻しポート14−5には第1の循環路としてヒートポンプ循環路(以下、単に「循環路」と称する)26が接続され、HP6が接続されている。この循環路26の往き管26−1側にHPポンプ28−1および温度センサ18−9、その戻り管26−2に温度センサ18−10および加熱水切替弁22−7が備えられる。往き管26−1と戻り管26−2には加熱水切替弁22−7を介してバイパス路26−3が形成されている。タンク10の貯湯水を加熱する際、HPポンプ28−1を駆動し、タンク10の下層水を流出させて循環路26からHP6に循環させる。往き管26−1、戻り管26−2に付された矢印は循環水の循環方向を示している。
温度センサ18−9はタンク10から流出した下層水の温度を検出する。温度センサ18−10はHP6で加熱された温水HWの温度を検出する。加熱水切替弁22−7は、タンク10の貯留水の加熱時、戻り管26−2の温水HWを温水戻しポート14−5に流し、タンク10の貯留水の非加熱時、戻り管26−2の温水HWを往き管26−1側に切り替える。
水流出ポート14−4と温水戻しポート14−6には第2の循環路として給湯機循環路(以下、単に「循環路」と称する)30が接続され、給湯機8が接続されている。この循環路30の往き管30−1側に給湯ポンプ28−2が備えられる。タンク10の貯湯水を加熱する際、給湯ポンプ28−2を駆動し、タンク10の中層水を流出させて給湯機8に循環させる。戻り管30−2には温度センサ18−11およびバルブ22−8が備えられる。温度センサ18−11は給湯機8から貯湯ユニット4に戻される温水の温度を検出する。バルブ22−8は戻り管30−2から温水戻しポート14−6に戻す温水HWと往き管30−1側との切り替えに用いられる。
HP6にはHP回路32、HP熱交換器34および温度センサ18−12、18−13が含まれる。
HP回路32には冷媒としてたとえば、CO2 が循環する。HP熱交換器34は、HP回路32に循環する冷媒と循環路26側の循環水との熱交換を行い、冷媒の熱で循環水を加熱する。温度センサ18−12は、HP熱交換器34の熱交換前の循環水の温度、つまり、貯湯ユニット4の出側の循環水の温度を検出する。温度センサ18−13は、HP熱交換器34の熱交換後の循環水の温度、つまり、貯湯ユニット4の入側の循環水の温度を検出する。
HP回路32にはたとえば、HP熱交換器34、内部熱交換器36、空気熱交換器38、コンプレッサ40、膨張弁22−9、温度センサ18−14、18−15、18−16を備えるCO2 冷媒サイクルが用いられる。空気熱交換器38ではファン44を回転させ、大気からの冷媒に吸熱させ、コンプレッサ40では電力により冷媒の圧縮を行う。内部熱交換器36は、圧縮前後で冷媒の熱交換を行う。温度センサ18−14は空気熱交換器38の出側の冷媒温度を検出し、温度センサ18−15はコンプレッサ40の出側の冷媒温度を検出する。温度センサ18−16は、HP6に取り込まれる空気温度、つまり吸熱後外気温度を検出する。
給湯機8には往き管30−1、戻り管30−2によりタンク10が接続されており、給湯ポンプ28−2を動作させることにより、タンク10の中層水を循環させる。往き管30−1、戻り管30−2に付された矢印は循環水の循環方向を示している。循環路30の循環水を加熱する熱交換器として一次熱交換器46−1、二次熱交換器46−2が備えられる。一次熱交換器46−1では、バーナ48の燃焼排気と循環路30の循環水との熱交換を行い、循環水を加熱する。二次熱交換器46−2では、一次熱交換器46−1による熱交換前の循環水とバーナ48の燃焼排気の潜熱とを熱交換し、一次熱交換器46−1の熱交換前の循環水の先行加熱を行う。バーナ48には燃料ガスを燃焼させるバーナを用いればよいが、燃料に灯油などの液体燃料や固体燃料を用いるバーナを用いてもよい。
一次熱交換器46−1および二次熱交換器46−2は直列管路により接続されており、二次熱交換器46−2の入側には循環路30の往き管30−1、一次熱交換器46−1の出側に戻り管30−2が接続されている。一次熱交換器46−1の出側と二次熱交換器46−2の入側には混合水制御弁23−2が備えられる。この混合水制御弁23−2は混合水規制弁23−21、ミキシング弁23−22およびバイパス路30−3を備える単一ユニットである。バイパス路30−3は戻り管30−2を分岐し、ミキシング弁23−22および混合水規制弁23−21を介して往き管30−1に接続されている。ミキシング弁23−22は、開度に応じて往き管30−1からバイパス路30−3を通って戻り管30−2に循環水を循環させ、混合水制御弁23−2は熱交換前後の混合による循環水の流量を開度によって規制する。
往き管30−1側には温度センサ18−17、水量センサ24−2が備えられている。温度センサ18−17はタンク10から二次熱交換器46−2に入る循環水の温度を検出する。水量センサ24−2は循環水の有無、循環流量を検出する。
戻り管30−2側には温度センサ18−18、18−19が備えられている。温度センサ18−18は熱交換後の循環水の温度を検出する。温度センサ18−19は、戻り管30−2側の混合水温度つまり、給湯機8からタンク10に戻る循環水の温度を検出する。
そして、貯湯ユニット4にはハイブリッド制御部50−1が備えられ、このハイブリッド制御部50−1にはリモコン装置52が有線または無線により接続されている。ハイブリッド制御部50−1は既述の状態監視手段12の一例であり、貯湯ユニット4の貯湯制御部を兼用するとともに、HP6および給湯機8の制御部に対してマスター機能を持っている。このハイブリッド制御部50−1は、貯湯ユニット4に搭載されるタンク制御を司るコンピュータで実現すればよい。
<制御系統>
図5および図6は、給湯システム2の制御系統の一例を示している。この制御系統には、ハイブリッド制御部50−1、ヒートポンプ(HP)制御部50−2、給湯機制御部50−3およびリモコン制御部50−4が含まれる。
ハイブリッド制御部50−1にはプロセッサ54−1、メモリ部56−1、システム通信部58−1および入出力部(I/O)60−1が備えられる。プロセッサ54−1は、メモリ部56−1に格納されたプログラムを実行し、貯湯ユニット4の機能制御、情報表示などの情報処理、状態監視手段12の機能を実現するための処理を行う。メモリ部56−1には、プログラムや情報処理によって得られる制御情報が格納される。このメモリ部56−1にはハードディスクや半導体メモリなどの記録媒体を用いればよく、この記録媒体には不揮発性メモリを用いればよい。このメモリ部56−1にはROM(Read-Only Memory)やRAM(Random-Access Memory)が含まれる。
システム通信部58−1はプロセッサ54−1の制御により、HP制御部50−2、給湯機制御部50−3およびリモコン制御部50−4と通信ケーブル62により連係され、各部間の制御情報の送受を担当する。通信ケーブル62は単一線で例示しているが実際にはHP制御部50−2、給湯機制御部50−3およびリモコン制御部50−4の3系統の通信回路を構成している。
I/O60−1には複数の温度センサ18−1、18−2・・・18−12、水量センサ24−1から検出信号が取り込まれる。このI/O60−1から制御出力がHPポンプ28−1、給湯ポンプ28−2などの機能部に出力される。
HP制御部50−2は図6に示すように、HP6に備えられ、HP6の機能部を制御する。給湯機制御部50−3は給湯機8に備えられ、各部検出温度に基づき、ミキシング弁23−22を含む各機能部を制御する。リモコン制御部50−4はリモコン装置52に備えられ、ハイブリッド制御部50−1、HP制御部50−2および給湯機制御部50−3と連係し、各制御部に対する指示や各制御部からの情報表示などの制御を行う。
HP制御部50−2は図6に示すように、コンピュータによって構成され、プロセッサ54−2、メモリ部56−2、システム通信部58−2およびI/O60−2が備えられる。プロセッサ54−2は、メモリ部56−2に格納されたプログラムを実行し、HP6の機能制御などの情報処理を行う。メモリ部56−2にはプログラムや、情報処理によって得られる制御情報が格納される。このメモリ部56−2にはハードディスクや半導体メモリなどの記録媒体を用いればよく、この記録媒体には不揮発性メモリを用いればよい。このメモリ部56−2にはROMやRAMが含まれる。
システム通信部58−2はプロセッサ54−2の制御により、ハイブリッド制御部50−1、給湯機制御部50−3およびリモコン制御部50−4と通信ケーブル62により連係され、各部間の制御情報の送受を担当する。
I/O60−2には複数の温度センサ18−11などから検出信号が取り込まれる。このI/O60−2から制御出力がHP6の機能部に出力される。
給湯機制御部50−3はコンピュータによって構成され、プロセッサ54−3、メモリ部56−3、システム通信部58−3およびI/O60−3が備えられる。プロセッサ54−3は、メモリ部56−3に格納されたプログラムを実行し、給湯機8の機能制御などの情報処理を行う。メモリ部56−3には、プログラムや情報処理によって得られる制御情報が格納される。このメモリ部56−3にはハードディスクや半導体メモリなどの記録媒体を用いればよく、この記録媒体には不揮発性メモリを用いればよい。このメモリ部56−3にはROMやRAMが含まれる。
システム通信部58−3はプロセッサ54−3の制御により、ハイブリッド制御部50−1、HP制御部50−2およびリモコン制御部50−4と通信ケーブル62により連係され、各部間の制御情報の送受を担当する。
I/O60−3には複数の温度センサ18−17・・・、水量センサ24−2などから検出信号が取り込まれる。このI/O60−3から制御出力が給湯機8の機能部に出力される。
リモコン制御部50−4はコンピュータによって構成され、プロセッサ54−4、メモリ部56−4、システム通信部58−4およびI/O60−4が備えられる。プロセッサ54−4はメモリ部56−4に格納されたプログラムを実行し、リモコン装置52の機能制御や表示制御などの情報処理を行う。メモリ部56−4にはプログラムや、情報処理によって得られる制御情報が格納される。このメモリ部56−4にはハードディスクや半導体メモリなどの記録媒体を用いればよく、この記録媒体には不揮発性メモリを用いればよい。このメモリ部56−4にはROMやRAMが含まれる。
システム通信部58−4はプロセッサ54−4に制御され、ハイブリッド制御部50−1、HP制御部50−2および給湯機制御部50−3と通信ケーブル62により連係され、各部間の制御情報の送受を担当する。
I/O60−4には入力スイッチ(SW)64、操作表示部66、情報表示部68などが接続されている。SW64は操作入力部の一例であり、電源投入、設定温度の入力などを行う。操作表示部66には、入力情報やリモコン装置52で受けた貯湯ユニット4、HP6または給湯機8から受けた制御情報や警告情報を表示する。この表示はたとえば、画像によって表示される。情報表示部68は状態監視結果を表示する表示手段13(図1)の一例であり、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)緊急時の表示や、駆動中を点灯によって表示するなどの表示機能を果たす。操作表示部66にはたとえば、タッチセンサを用いればよい。
<送受信データ>
図7のAは、給湯機8の給湯機制御部50−3からハイブリッド制御部50−1に送信されるデータコードの一例を示している。
このデータコード70−1は、発信元から発信先に送信される発信元の状態情報を表す。このデータコード70−1では、発信元コード70−11、発信先コード70−12、送信コード70−13、運転SWコード70−14、給湯コード70−15が含まれる。発信元コード70−11は、このデータコード70−1の発信源のたとえば、給湯機8の識別コードを表す。発信先コード70−12は、このデータコード70−1の到達先のたとえば、貯湯ユニット4の識別コードを表す。送信コード70−13は正常、異常、アラームなどのステータスコードを表す。運転SWコード70−14は、運転SWのオンまたはオフを表す。給湯コード70−15は、給湯停止中か給湯運転中かを表す。
図7のBは、ハイブリッド制御部50−1で処理されたデータコードの一例を示している。
このデータコード70−2は、発信元から発信先に送信される発信元の状態情報から抽出されたたとえば、給湯機8の状態情報を表す。このデータコード70−2では、発信元コード70−21、発信先コード70−22、送信モード70−23、アラーム番号70−24が含まれる。発信元コード70−21は既述の発信元コード70−11、発信先コード70−22は既述の発信先コード70−12、送信モード70−23は受信した送信コード70−13から抽出されたデータに相当し、通常またはアラームであるものを選択する。アラーム番号70−24にはたとえば、給湯機8にアラームが生じていれば、そのアラームを特定する番号が明示される。
<メモリ部56−1の格納データ>
図8のAは、メモリ部56−1に格納されるデータコード70−1(図7のA)の一例を示している。ハイブリッド制御部50−1のメモリ部56−1には、給湯機8から受信したデータコード70−1が格納される。
図8のBは、メモリ部56−1に設定された給湯機8の状態記憶部の一例を示している。この状態記憶部70−3には、運転SW状態70−31、給湯状態70−32、回路状態70−33、アラーム番号70−34、ポンプ状態70−35などが含まれる。運転SW状態70−31は、運転SWのオン、オフ状態が格納される。給湯状態70−32には給湯の有無が格納される。回路状態70−33には回路の異常の有無が格納される。アラーム番号70−34にはデータコード70−1から抽出されたデータコード70−2(図7のB)のアラームを特定する番号情報が格納される。ポンプ状態70−35には給湯ポンプ28−2の異常の有無が格納される。
図8のCは、メモリ部56−1に格納されるデータコード70−2(図7のB)の一例を示している。ハイブリッド制御部50−1のメモリ部56−1には、給湯機8から受信したデータコード70−1から抽出したデータコード70−2が(図7のB)が格納される。
<異常情報>
この給湯機8の状態記憶部70−3における回路状態70−33、ポンプ状態70−35は給湯機8の状態監視モードまたは給湯機8の蓄熱制御モードの実行中に記憶すればよい。
(a) 給湯ポンプ28−2の駆動または停止時、ポンプ回転異常の有無をポンプ状態70−35に記憶する。給湯ポンプ28−2の異常パターンは次の通りである。
a−1 給湯ポンプ28−2のポンプ停止中にパルス検出があれば、ポンプ異常とする。
a−2 給湯ポンプ28−2を起動しても、ポンプ駆動を表すパルス検出がなければ、ポンプ異常とする。
a−3 給湯ポンプ28−2の駆動中、ポンプ回転数が所定回転数にならなければ、ポンプ異常とする。
(b) 給湯ポンプ28−2の駆動中に給湯状態70−32が“給湯停止中”であれば、状態記憶部70−3の回路状態70−33に“回路異常有り”を格納し、動作異常を記録する。
<温度条件>
この実施例のハイブリッド制御、給湯制御、連係制御、給湯機8の状態監視、HP6の蓄熱制御、給湯機8の蓄熱制御およびこれらに付随する制御で用いる一例としての温度条件は以下の通りである。
a)システム給湯設定温度(Tset):ハイブリッド給湯システムから提供する湯温の設定値である。この設定値の最高温度はたとえば、75〔℃〕である。
b)貯留温度は蓄熱温度の一例であり、HP加熱後温度(TH)である。この貯留温度は設定温度Tsetに一定温度たとえば、5〔℃〕を加えた値である。この貯留温度の最低値はたとえば、65〔℃〕である。
c)給湯機加熱後温度は、設定温度(Tset)に一定温度たとえば、10〔℃〕を加えた値である。この給湯機加熱後温度の最低値はたとえば、70〔℃〕であり、最高値はたとえば、80〔℃〕である。
d)加熱開始基準は、温度センサ18−1の検出温度T1に対する設定温度(Ts)はシステム給湯設定温度に一定温度たとえば、3〔℃〕を加算した値である。
e)加熱停止基準は、温度センサ18−2の検出温度T2である。
f)HP6のオーバーヒート温度は一定温度たとえば、48〔℃〕である。
g)HP6の加熱開始基準は、温度センサ18−4の検出温度に対し、設定温度(TM)としてたとえば、HP6のオーバーヒート温度は一定温度たとえば、48〔℃〕から一定温度たとえば、3〔℃〕を減算した値である45〔℃〕とすればよい。
h)HP6の加熱停止基準は、温度センサ18−9の検出温度を基準とすればよい。
<ハイブリッド制御>
図9は、ハイブリッド制御のメインルーチンの処理手順を示している。
このハイブリッド制御は、ハイブリッド制御部50−1で実行されるメインルーチンである。このハイブリッド制御は、電源の投入(S201)で開始され、初期設定(イニシャライズ)が開始される(S202)。
このイニシャライズの後、並列処理に移行する(S203)。この並列処理には、給湯制御(S204)、連係制御(S205)、給湯機8の状態監視(S206)、HP6の蓄熱制御(S207)、給湯機8の蓄熱制御(S208)が含まれる。
<給湯制御>
図10は、給湯制御の処理手順の一例を示している。この処理手順は給湯プログラムにより実行される処理や、給湯方法の一例である。
給湯時、給水の有無を水量センサ24−1のオン、オフで判定する(S301)。この給水は給湯に連動しており、給湯時、タンク10に給水が行われる。この水量センサ24−1がオンでなければ(S301のNO)、給水開始まで待機する。
水量センサ24−1がオンであれば(S301のYES)、貯湯ユニット4ではフィード・フォワード(FF)制御が実行される(S302)。このFF制御では、温度センサ18−6、18−8の検出温度を参照し、給湯設定温度に応じてミキシング弁23−12の開度比率を調整する。温度センサ18−6はタンク10から出湯される温水HWの出湯温度T6を検出し、温度センサ18−8はタンク10に対する上水Wの給水温度T8を検出する。
このFF制御の開始の後、ミキシング弁23−12の動作の完了を待機する(S303)。このミキシング弁23−12の動作完了に呼応し、フィード・バック(FB)制御が実行される(S304)。このFB制御では、温度センサ18−7の検出温度を参照し、給湯設定温度に応じてミキシング弁23−12の開度比率を調整する。温度センサ18−7はタンク10から出湯される温水HWと水Wの混合水温度T7を検出する。
再び給水の有無を判定する(S305)。給水があれば(S305のYES)、給湯需要に応ずるため、FB制御(S304)の継続と給水の判定を継続して行う。
そして、給水が終了すれば(S305のNO)、給湯終了につき、S301に戻り、S301〜S305の各処理を継続して行う。
<連係制御>
図11は、連係制御の処理手順を示している。この連係制御は、貯湯ユニット4の外部機器であるHP6、給湯機8およびリモコン装置52の通信によるデータの授受を行う。この連係制御を開始するとリモコン装置52と送受信を行い(S401)、給湯機8に状態を問い合わせる(S402)。給湯機8の応答を判断し(S403)、給湯機8から応答があれば(S403のYES)、給湯機8の状態を記憶する(S404)。
次に、HP6の状態を問い合わせ(S405)、HP6の応答を判断し(S406)、HP6から応答があれば(S406のYES)、HP6の状態を記憶し(S407)、S401に戻る。
<給湯機8の状態監視>
図12は、給湯機8の状態監視の処理手順を示している。この処理手順では、前回給湯の蓄熱動作および故障診断から所定時間たとえば、24時間が経過したかを判断する(S501)。
所定時間である24時間が経過していれば(S501のYES)、HP6の駆動指示があるかを判断する(S502)。駆動指示があるまで待機し(S502のNO)、駆動指示があれば(S502のYES)、検出温度T2が所定温度たとえば、70〔℃〕以下であるかを判断する(S503)。T2≦70〔℃〕であれば(S503のYES)、給湯ポンプ28−2を所定回転数たとえば、4500〔rpm〕、給湯機8に所定温度たとえば、80〔℃〕を要求する(S504)。S503で、T2≦70〔℃〕でなければ(S503のNO)、S501に戻る。
給湯ポンプ28−2を所定回転数4500〔rpm〕、給湯機8に所定温度80〔℃〕を要求した時点で、給湯機8が正常かを判断する(S505)。つまり、アラームコードが発せられているかを判断する。正常であれば(S505のYES)、所定時間たとえば、3〔分〕だけ待機し(S506のYES)、給湯ポンプ28−2を停止し、給湯機8に通常蓄熱温度の要求を行い(S507)、S501に戻る。
S505において、正常でなければ(S505のNO)、S506をスキップし、S507の処理を実行し、S501に戻る。
<HP6の蓄熱制御>
図13は、HP6の蓄熱制御の処理手順を示している。この処理手順では、HP6が動作可能かを判定する(S601)。動作可能であれば(S601のYES)、温度センサ18−4の検出温度T4が下限基準温度TM未満か(T4<TM)を判定する(S602)。下限基準温度TMは、HP6がオーバーヒートする温度から一定温度としてたとえば、3〔℃〕だけ低い温度であり、TM=45〔℃〕を設定している。
T4<TMであれば(S602のYES)、加熱水切替弁22−7をリターン(バイパス路30−3)側に切り替え、HPポンプ28−1の回転数Nfを一定回転数としてたとえば、Nf=2000〔rpm〕に設定し、HP6を起動する(S603)。
このHP6の起動の後、温度センサ18−10の検出温度T10が一定温度TL以上か(T10≧TL)を判定する(S604)。この例では、HP6がオーバーヒートする温度から一定温度としてたとえば、−5〔℃〕だけ低い温度であり、TL=43〔℃〕を設定している。T10≧TLでなければ(S604のNO)、S601に戻り、S601〜S604の処理を実行する。
T10≧TLであれば(S604のYES)、加熱水切替弁22−7をタンク10側に切り替え(S605)、給湯機8が正常かを判定する(S606)。この判定では、給湯機8の状態記憶部70−3における回路状態70−33、アラーム番号70−34、ポンプ状態70−35の記憶内容を確認し、正常か否かを判定する。給湯機8が正常であれば(S606のYES)、TH=システム給湯設定温度+5〔℃〕に設定し(S607)、また、給湯機8が正常でなければ(S606のNO)、TH=90〔℃〕に設定する(S608)。
温度センサ18−10の検出温度T10または温度センサ18−13の検出温度T13が一定温度TH以上か(T10≧THまたはT13≧TH)を判定する(S609)。この場合、出湯路20−1の出湯温度であるシステム給湯設定温度が所定温度としてたとえば、60〔℃〕以下であれば、TH=65〔℃〕に設定し、それ以外の場合には、TH=システム給湯設定温度+5〔℃〕に設定する。この温度判定に用いる温度センサ18−10、18−13のいずれでもよいが、HP6の応答重視からすれば、温度センサ18−13の検出温度T13を使用すればよい。
T10≧THまたはT13≧THであれば(S609のYES)、HPポンプ28−1の回転数を増加する(S610)。また、T10≧THまたはT13≧THでなければ(S609のNO)、HPポンプ28−1の回転数を減少させる(S611)。ただし、HPポンプ28−1の回転数は最低回転数としてたとえば、500〔rpm〕とする。
このHPポンプ28−1の回転数の増減の後、温度センサ18−9の検出温度T9がTM以上か(T9≧TM)を判定する(S612)。この場合、HP6がオーバーヒートする温度より一定温度としてたとえば、3〔℃〕だけ低い温度であり、TM=45〔℃〕である。
T9≧TMでなければ(S612のNO)、HP6が動作中かを判定する(S613)。HP6が駆動中であれば(S613のYES)、S606に戻り、S606〜S613の処理を継続する。
そして、S601において、HP6が動作可能でなければ(S601のNO)、S602でT4<TMでなければ(S602のNO)、S612でT9≧TMであれば(S612のYES)、加熱水切替弁22−7をリターン(バイパス路26−3)側に切り替え、HPポンプ28−1を停止し、HP6を停止させ(S614)、S601に戻る。
<給湯機8の蓄熱制御>
図14は、給湯機8の蓄熱制御の処理手順を示している。この処理手順では、リモコン装置52が動作しているかを判定する(S701)。リモコン装置52が動作していれば(S701のYES)、給湯機8が正常かを判定する(S702)。この場合、状態記憶部70−3の回路状態70−33(図8のB)、アラーム番号70−34およびポンプ状態70−35の格納データを確認し、給湯機8の異常の有無および異常内容を判定すればよい。給湯機8が正常であれば(S702のYES)、温度センサ18−1の検出温度T1が比較温度TSとしてたとえば、63〔℃〕未満(T1<TS1)であるか判定する(S703)。
この場合、給湯設定温度がたとえば、60〔℃〕以下であれば、TS1=63〔℃〕に設定し、それ以外は給湯設定温度より一定温度たとえば、+3〔℃〕に設定すればよい。給湯機8は給湯設定温度より所定温度たとえば、10〔℃〕だけ高い温度に加熱し、給湯機8の最大温度は80〔℃〕とする。
そこで、システム給湯設定温度はたとえば、60〔℃〕以下、65〔℃〕、70〔℃〕、75〔℃〕の温度設定とする。温度センサ18−1の検出温度T1の判定では、システム給湯設定温度が60〔℃〕以下であれば、TS1=63〔℃〕、システム給湯設定温度が65〔℃〕であれば、TS1=68〔℃〕、システム給湯設定温度が70〔℃〕であれば、TS1=73〔℃〕、システム給湯設定温度が75〔℃〕であれば、TS1=78〔℃〕に設定する。
T1<TS1であれば(S703のYES)、タンク10側に給水が発生したかを判定する(S704)。水量センサ24−1の検出流量とミキシング弁23−12の分配比率によりタンク給水の有無を判定することができる。タンク給水が発生していなければ(S704のNO)、給湯ポンプ28−2を給湯機8の最小燃焼流量たとえば、3〔リットル/分〕を確保可能な回転数にする(S706)。これにより、給湯機8の動作時間を確保し、また、給湯機8の燃焼量を最小燃焼量に抑えることができる。
タンク10側に給水が発生していれば(S704のYES)、給湯ポンプ28−2の回転数を設定回転数に制御する(S705)。
給湯ポンプ28−2の設定回転数は、水量センサ24−1の検出水量と、ミキシング弁23−12の分配比率によるタンク10への給水量を演算して算出すればよい。この演算値を基準とした流量になるように給湯ポンプ28−2の回転数を制御すればよい。これにより、給湯使用分の流量を確保することができる。
S705またはS706の処理の後、温度センサ18−10の検出温度T10が正常かを判定する(S707)。この場合、検出温度T10が正常であるか否かの判断には、配管の長さを考慮し、配管放熱などの外的要素を加味した検出遅延時間を設定すれば、判断精度を向上させることができる。この場合、判定温度は設定温度に対してある程度の余裕をとることが必要である。
温度センサ18−10の検出温度T10が正常であれば(S707のYES)、温度センサ18−2の検出温度T2が比較温度TS2以上であるか(T2≧TS2)を判定する(S708)。この場合、既述のシステム給湯設定温度THはたとえば、60〔℃〕以下、65〔℃〕、70〔℃〕、75〔℃〕の温度設定とすれば、給湯機8の戻り管26−2からの出湯設定温度は、TH=60〔℃〕以下:70〔℃〕、TH=65〔℃〕:75〔℃〕、TH=70または75〔℃〕:80〔℃〕に設定する。これにより、温度センサ18−2の検出温度T2の判定では、システム給湯設定温度が60〔℃〕以下であれば、TS2=63〔℃〕、システム給湯設定温度が65〔℃〕であれば、TS2=68〔℃〕、システム給湯設定温度が70〔℃〕であれば、TS2=73〔℃〕、システム給湯設定温度が75〔℃〕であれば、TS2=78〔℃〕に設定すればよい。この実施例では、TS1=TS2に設定されている。
S707で温度センサ18−10の検出温度T10が正常でなければ(S707のNO)、給湯機8は異常である(S709)。
T2≧TS2でなければ(S708のNO)、S704に戻り、S704〜S708の処理を継続する。
そして、T2≧TS2であれば(S708のYES)、給湯ポンプ28−2を停止し(S710)、S701に戻り、処理を継続する。
<異常監視>
図15のAは異常監視における故障診断を含む処理の状態遷移を示している。
この状態遷移には初期状態(S1)、タイマカウントアップの状態(S2)、故障診断の状態(S3)、給湯機燃焼の状態(S4)、タイマリセットの状態(S5)および異常の状態(S6)が含まれる。
初期状態(S1)では電源投入を契機にタイマカウントアップの状態(S2)に遷移する。このカウントアップでは、給湯機8の休止状態の時間を計測し、たとえば、24〔時間〕を計測する。休止状態が24〔時間〕経過すると、故障診断の状態(S3)に遷移する。
タイムカウント中に給湯機8の燃焼があれば、給湯機8の燃焼状態(S4)に遷移する。この燃焼状態では、給湯機8を燃焼状態にし、温水切れを回避するため、給湯需要に対応する。この燃焼を停止すれば、タイマリセットの状態(S5)に遷移する。
故障診断中に給湯機8が燃焼していれば、給湯機8の燃焼状態(S4)に遷移し、燃焼を停止すれば、タイマリセットの状態(S5)に遷移する。
故障診断では、給湯機8が正常であれば、タイマリセットの状態(S5)に遷移し、異常があれば、異常の状態(S6)に遷移する。異常時、給湯機8の異常を報知する。
この異常の状態(S6)から異常状態の解除により、タイマリセットの状態(S5)に遷移し、この状態からタイマカウントアップの状態(S2)に戻る。
このような状態遷移を繰り返し、給湯機8の燃焼、その停止とともに異常監視として給湯機8の故障診断が行われる。
図15のBは、故障診断の詳細を表す状態遷移を示している。故障診断(S3)では、初期状態(S31)から診断開始(S32)または待機状態(S33)に移行する。待機状態(S33)が解除されると診断開始(S32)に遷移する。
診断開始では、給湯機8からの情報などにより、正常の状態(S34)、異常の状態(S35)が判定され、給湯機8が燃焼していれば、給湯機8の燃焼の状態(S36)に遷移する。この場合、初期状態(S31)、待機状態(S33)から給湯機8の燃焼が認められれば、給湯機8の燃焼の状態(S36)に遷移する。
図16は、故障診断の処理手順の一例を示している。故障診断モードに移行すると、故障診断を開始し(S751)、給湯ポンプ28−2を回転数たとえば、4500〔rpm〕で運転し、給湯機8の給湯機制御部50−3に対し、出湯温度としてたとえば、80〔℃〕を要求し(S752)、給湯機8の燃焼センサから動作電流値、および温度センサ18−19の検出温度T19のデータ要求をする(S753)。この動作電流値が燃焼状態を示し、温度センサ18−19の検出温度T19が所定温度たとえば、80〔℃〕であれば正常と判断し、いずれかが未検出であれば異常と判断する(S754)。
所定時間たとえば、1〔分〕程度の動作を継続し、給湯機8とタンク10の間で温水循環を行い、給湯機8側の滞留水をタンク10に帰還させる(S755)。
そして、給湯機8に対して燃焼センサの動作電流値や、温度センサ18−19の検出温度T19のデータ要求動作を解除し(S756)、S751に戻る。
このような故障診断の動作を行えば、給湯機8側の故障診断とともに、給湯機8や管路内の滞留水を放置することなく、タンク10に戻すことができる。
<蓄熱モードの切替え>
図17のAは、給湯機8が正常である場合の第1の蓄熱モードの一例を示している。
この第1の蓄熱モードでは、タンク10の蓄熱温度がたとえば、65〔℃〕に設定され、HP6の優先的かつ継続的な稼働状態の維持に対し、正常な給湯機8が稼働状態または休止状態を繰り返す。つまり、通常の動作モードとなる。
図17のBは、給湯機8が異常である場合の第2の蓄熱モードの一例を示している。
この第2の蓄熱モードでは、タンク10の蓄熱温度が最高温度であるたとえば、90〔℃〕に設定される。HP6の優先的かつ継続的な稼働状態の維持に対し、異常が生じた給湯機8は停止状態となる。つまり、給湯機8からの補助的な蓄熱機能が得られないので、HP6のみの稼働状態となる。つまり、特殊な動作モードとなる。
このような蓄熱モードでは、タンク10の蓄熱温度が高温化するので、温水HWの消費量を節減でき、温水切れまでの時間を延長することが可能となる。
<第1実施例の効果>
上記実施例によれば、次の効果が得られる。
(1) 1日の給湯消費量相当の貯湯タンクを必要とせず、小容量のタンクでありながら、加熱効率の高いヒートポンプを有効利用した給湯システム2を実現することができる。
(2) HP6を優先的かつ継続的に使用するため、給湯消費状況によっては給湯機8が長期に休止状態となる場合、未使用の継続で、その休止中に発生する給湯機8の異常を検知できないという不都合を回避でき、給湯機8の異常によって給湯消費に影響するという不測の事態を回避できる。
(3) 休止中の給湯機8や給湯配管内に滞留する水の滞留時間を給湯機8の定期的な稼働によって短縮することができる。
(4) 給湯機8が最終的な稼動停止から一定時間が経過すると、給湯ポンプ28−2を強制的に駆動し、給湯機8側から残留水をタンク10に帰還させる。これにより、滞留水の滞留時間を短縮できる。
(5) 貯湯ユニット4と給湯機8のデータ通信により、給湯機8が状態情報を送信し、この状態情報を貯湯ユニット4のハイブリッド制御部50−1で受信し、その状態を把握することができる。そして、この状態情報を表示する。
(6) 給湯機8や給湯ポンプ28−2などに異常がなければ、再度一定時間の計測時間に入るので、状態監視が給湯制御運転に何らの影響を及ぼすものではない。
(7) 異常が生じている場合には、その旨を表示や音にて報知するとともにHP6の制御内容を変更し、湯切れ状態が生じるのを未然に防止できる。
(8) 上記実施例においても、給湯需要により、タンク10の温水温度が低下すれば、タンク10の下層水をHP6に循環させて加熱し、HP6の蓄熱制御によりタンク10の高温範囲を拡大することができる。また、タンク10の中層水を給湯機8に循環させて加熱し、給湯機8の蓄熱制御によりタンク10の高温範囲を拡大させることができる。これにより、給湯および給水によるタンク10の温度低下を解消し、急増する給湯需要に応じることができる。
(9) 給湯機8の蓄熱制御により、HP6の加熱能力を補完することができるので、給湯需要が変化しても出湯温度が変動することがなく、安定した出湯温度を実現することができる。
(10) タンク10の温水加熱をHP6と給湯機8に分担させることができ、両者を以て相補的な加熱動作ができる。給湯機8では中層水をタンク10から流出させて加熱するので、給湯需要に応じた加熱動作を実現でき、タンク10の容量を必要最小容量に抑えることができ、HP6および給湯機8の相補的な加熱動作でタンク10の大容量化を回避できる。
(11) タンク10の温水加熱をHP6と給湯機8とに加熱分担させるので、HP6および給湯機8の各加熱能力を抑制でき、タンク10、HP6および給湯機8の小型化および小容量化を実現でき、給湯システム2のコンパクト化を図ることができる。
(12) 給湯機8はHP6に比較して加熱能力が高く、HP6は給湯機8に対して加熱効率が高いので、これらの特性を相補的に生かして給湯システム2の高効率化を実現できる。
(13) 上記実施例では給湯によりタンク10の上層側温度が急激に下降したり、これに対応してHP6の動作によりタンク10の上層側温度が変動したりすると、上層側温度の下降に対応して、給湯機8を動作させ、タンク10の上層側温度を上昇させ、これにより安定した給湯温度を実現することができる。この場合、給湯量に対応してタンク10に給水し、不足熱量をHP6で補填し、HP6の加熱不足分を給湯機8による給湯によって補填することができる。つまり、給湯によって不足した熱量がHP6および給湯機8の協調動作によって補填でき給湯温度の安定化を実現できる。
〔第2実施例〕
図18は、第2実施例に係る給湯機の状態監視の処理手順を示している。第1実施例では図12に示すように、給湯機8のみの状態を監視しているが、第2実施例では給湯機8の状態監視に加え、給湯ポンプ28−2の回転状態まで状態監視を拡大し、これに伴う処理を含んでいる。
この処理手順では、前回給湯の蓄熱動作および故障診断から所定時間たとえば、24時間が経過したかを判断する(S801)。所定時間である24時間が経過していれば(S801のYES)、HP6の駆動指示があるかを判断する(S802)。駆動指示があるまで待機し(S802のNO)、駆動指示があれば(S802のYES)、検出温度T2が所定温度たとえば、70〔℃〕以下であるかを判断する(S803)。T2≦70〔℃〕であれば(S803のYES)、給湯ポンプ28−2を所定回転数たとえば、4500〔rpm〕、給湯機8に所定温度たとえば、80〔℃〕を要求する(S804)。S803で、T2≦70〔℃〕でなければ(S803のNO)、S801に戻る。
給湯ポンプ28−2を所定回転数4500〔rpm〕、給湯機8に所定温度80〔℃〕を要求した時点で、給湯機8が正常かを判断する(S805)。つまり、アラームコードが発せられているかを判断する。
給湯機8が正常であれば(S805のYES)、給湯ポンプ28−2の回転が正常かを判断する(S806)。給湯ポンプ28−2の回転が正常であれば(S806のYES)、給湯機8の状態は待機(休止状態)かを判断する(S807)。この場合、状態記憶部70−3の回路状態70−33に給湯状態の確認を行い、待機状態であれば待機状態を表すコードを記憶する。
給湯器8の回路に異常があれば、その異常を記憶する(S808)。つまり、給湯機8が休止状態であるにも拘らず、給湯ポンプ28−2が回転状態であれば、異常状態であるから、回路状態70−3に“回路異常有り”を格納する。
S806で給湯ポンプ28−2の回転が正常でなければ(S806のNO)、ポンプ状態70−35(図8のB)にポンプ異常有りを記憶する(S809)。
これらS805〜S809の処理を所定時間で行い、この所定時間としてたとえば、3〔分〕が経過したかを判断する(S810)。
そして、給湯ポンプ28−2を停止し、給湯機8に通常の蓄熱温度の要求を行い(S811)、S801に戻る。
S805において、正常でなければ(S805のNO)、S806〜S810をスキップし、S811の処理を実行し、S801に戻る。
このような処理によれば、給湯機8だけでなく、給湯機8に加えて給湯ポンプ28−2の状態を監視でき、給湯機8側の回路異常も監視し、その表示を行うことができる。
〔第3実施例〕
図19は、第3実施例に係る給湯機8の状態監視の処理手順を示している。第3実施例では第2実施例と同様に、給湯機8の状態監視に加え、給湯ポンプ28−2の回転状態まで状態監視を拡大し、これに伴う処理を含み、かつ、給湯機8が正常でない場合でも所定時間だけ給湯機8側からタンク10に給湯する処理を含んでいる。
この処理手順では、第2実施例の処理と同様であるので、同一符号を付して処理の共通性を示してその説明を割愛するとともに、給湯機8が正常でなければ(S805のNO)、S805からS810への遷移箇所を太線で示している。つまり、給湯機8が正常でない場合であっても、給湯機8からタンク10への給湯を所定時間たとえば、3〔分間〕だけ継続する。
このような処理によれば、給湯機8に異常があっても、給湯機8およびその給湯管路に滞留する水をタンク10側に回収できるとともに、故障している給湯機8側にある水の滞留時間を短縮できる。
〔第4実施例〕
図20は、第4実施例に係る給湯機の蓄熱制御の処理手順を示している。この処理手順では、リモコン装置52が動作しているかを判定する(S901)。リモコン装置52が動作していれば(S901のYES)、給湯機8が正常かを判定する(S902)。給湯機8が正常であれば(S902のYES)、温度センサ18−1の検出温度T1が比較温度TS1としてたとえば、63〔℃〕未満(T1<TS1)であるか判定する(S903)。この場合、既述のとおり、給湯設定温度がたとえば、60〔℃〕以下であれば、TS1=63〔℃〕に設定し、それ以外は給湯設定温度より一定温度たとえば、+3〔℃〕に設定すればよい。給湯機8は給湯設定温度より所定温度たとえば、10〔℃〕だけ高い温度に加熱し、給湯機8の最大温度は80〔℃〕とする。
システム給湯設定温度がたとえば、60〔℃〕以下、65〔℃〕、70〔℃〕、75〔℃〕の温度設定とする。温度センサ18−1の検出温度T1の判定では、システム給湯設定温度が60〔℃〕以下であれば、TS1=63〔℃〕、システム給湯設定温度が65〔℃〕であれば、TS1=68〔℃〕、システム給湯設定温度が70〔℃〕であれば、TS1=73〔℃〕、システム給湯設定温度が75〔℃〕であれば、TS1=78〔℃〕に設定すればよい。
T1<TS1であれば(S903のYES)、タンク10側に給水が発生したかを判定する(S904)。水量センサ24−1の検出流量とミキシング弁23−12の分配比率によりタンク給水の有無を判定することができる。タンク給水が発生していなければ(S904のNO)、給湯ポンプ28−2を給湯機8の最小燃焼流量たとえば、3〔リットル/分〕を確保可能な回転数にする(S905)。これにより、給湯機8の動作時間を確保し、また、給湯機8の燃焼量を最小燃焼量に抑えることができる。
タンク10側に給水が発生していれば(S904のYES)、給湯ポンプ28−2の回転数を設定回転数に制御する(S906)。
給湯ポンプ28−2の設定回転数は、水量センサ24−1の検出水量と、ミキシング弁23−12の分配比率によるタンク10への給水量を演算して算出すればよい。この演算値を基準とした流量になるように給湯ポンプ28−2の回転数を制御すればよい。これにより、給湯使用分の流量を確保することができる。
S905またはS906の処理の後、給湯ポンプ28−2の回転が正常かを判定する(S907)。正常であれば(S907のYES)、温度センサ18−10の検出温度T10が正常かを判定する(S908)。温度センサ18−10の検出温度T10が正常であれば(S908のYES)、温度センサ18−2の検出温度T2が比較温度TS2以上であるか(T2≧TS2)を判定する(S909)。この場合、既述のシステム給湯設定温度THはたとえば、60〔℃〕以下、65〔℃〕、70〔℃〕、75〔℃〕の温度設定とすれば、給湯機8の戻り管26−2からの出湯設定温度は、TH=60〔℃〕以下:70〔℃〕、TH=65〔℃〕:75〔℃〕、TH=70または75〔℃〕:80〔℃〕に設定する。これにより、温度センサ18−2の検出温度T2の判定では、システム給湯設定温度が60〔℃〕以下であれば、TS2=63〔℃〕、システム給湯設定温度が65〔℃〕であれば、TS2=68〔℃〕、システム給湯設定温度が70〔℃〕であれば、TS2=73〔℃〕、システム給湯設定温度が75〔℃〕であれば、TS2=78〔℃〕に設定すればよい。
S908で温度センサ18−10の検出温度T10が正常でなければ(S908のNO)、回路異常を記憶する(S910)。また、S907で給湯ポンプ28−2の回転が正常でなければ(S907のNO)、ポンプ状態70−35にポンプ異常有りを記憶する(S911)。
T2≧TS2でなければ(S909のNO)、S904に戻り、S904〜S908の処理を継続する。
そして、T2≧TS2であれば(S909のYES)、給湯ポンプ28−2を停止し(S912)、S901に戻り、処理を継続する。
この第4実施例によれば、給湯機8、給湯ポンプ28−2、温度センサ18−10を含む状態の異常を監視し、湯切れ状態の防止やその早期発見を行うことができ、給湯システム2の信頼性を高めることができる。
<他の実施例および効果>
(1) 給湯機8の循環流量について:上記実施の形態では、給湯機8の動作期間を検出温度によって制御しているが、検出温度によって動作を開始した後、給湯機8の循環流量を水量センサ24−1の検出水量に応じて動作を終了させる制御としてもよい。
(2) 給湯機8の動作時間について:上記実施の形態では、給湯機8の動作期間を検出温度によって制御しているが、検出温度によって動作を開始した後、給湯機8の動作時間をプロセッサ54−1のタイマー機能を利用し、中層水の循環時間に応じて動作を終了させる制御としてもよい。
〔他の実施の形態〕
a) 上記実施の形態では、単一のHP6と給湯機8を用いたが、複数の給湯機を併用してもよい。給湯機8には燃焼排気の潜熱を回収する高効率給湯機を用いてもよい。
b)上記実施の形態のHP6と給湯機8の熱源機に加え、電熱による熱交換器を併用してもよい。
以上の通り、本発明の技術の最も好ましい実施の形態等について説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。