JP7435011B2 - 温水製造装置および温水製造システム - Google Patents
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Description
以下、本発明の温水製造装置1の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
圧縮機11は、駆動源としての電気モータ15を有しており、フロンガス等のガス状の冷媒Rを圧縮して高温高圧の冷媒Rにする。凝縮器12は、第1冷水ラインL1を通じて送られてくる冷水W1へ放熱して、圧縮機11からの冷媒Rを凝縮液化する。膨張弁13は、凝縮器12から送られた冷媒Rを通過させることで、冷媒Rの圧力と温度とを低下させる。蒸発器14は、熱源流体ラインL5を通じて送られてくる熱源水W5から吸熱して、膨張弁13から送られる冷媒Rを蒸発させる。
このように、ヒートポンプ回路10は、蒸発器14において、冷媒Rが外部から熱を奪って気化する一方、凝縮器12において、冷媒Rが外部へ放熱して凝縮している。このような原理を利用して、ヒートポンプ回路10は、蒸発器14において、熱源水W5から熱をくみ上げ、凝縮器12において、第1冷水ラインL1から導入された冷水W1を第1温度(例えば50~70℃)まで加温する。
止水弁24は、メンテナンス時などにおいて温水ラインL2を流通する一次温水W2を止水するための弁であり、手動弁からなる。しかしながら、止水弁24は制御信号に基づき制御可能な制御弁により構成してもよい。
給湯温度センサ25は、ミキシングバルブ31で生成された二次温水W3の温度、すなわち温水需要箇所への給湯温度(最終出湯温度)を検知する。
給湯流量センサ26は、ミキシングバルブ31で生成された二次温水W3の流量、すなわち温水需要箇所への給湯流量を検知する。
なお、ミキシングバルブ31の詳細については後述する。
ミキシングバルブ31には、温水ラインL2を流通する一次温水W2と、蒸気供給ラインL3を流通する水蒸気Sが流れ込む。そして、ミキシングバルブ31において、一次温水W2と水蒸気Sとが混合されると共に、その混合割合により、ミキシングバルブ31から流出する二次温水W3の給湯温度が設定給湯温度となるように調整される。具体的には、ミキシングバルブ31は、ヒートポンプ回路10で加温されて第1温度(例えば50~70℃)となっている温水を、水蒸気Sを利用して第1温度よりも高い第2温度(例えば75℃~95℃)となるように昇温する。
なお、ミキシングバルブ31としては、温度調節レバー等の温度調節部を用いて手動で設定給湯温度を変更できるものを用いてもよい。この場合は、温水需要箇所が要求する温度に応じて、手動で設定給湯温度を調節する。また、ミキシングバルブ31として、制御信号により設定給湯温度を変更可能な電動ミキシングバルブを用いてもよい。この場合は、制御部100からの制御信号に基づいて、設定給湯温度を調整する。
ミキシングバルブ31を用いることにより、一次温水W2と水蒸気Sの混合割合が自動で調整されるので、安定した温度の給湯を実現することができる。
ここで、熱水とは、大気圧以上で100℃以上の飽和水、または大気圧以上で100℃に近い温水をいう。また、混相流体とは、昇温用流体として蒸気ドレン(蒸気凝縮水)を利用する場合など、飽和水がフラッシュしながら流れてくる状態の流体をいう。
なお、ヒートポンプ回路10と温水需要箇所との間に温水タンクを設置し、この温水タンク内に水蒸気Sを供給する構成とした場合、温水タンクのサイズや温水タンクへの水蒸気Sの吹込み位置によっては貯留中に温度ムラが生じ、温水需要箇所に対する給湯温度が一定にならない懸念があった。しかしながら、本実施形態の構成によれば、ヒートポンプ回路10で生成され、温水ラインL2を流通する一次温水W2を、より高温の水蒸気Sと直接熱交換させて昇温する構成であるため、温水需要箇所に対する給湯温度を安定させることができる。
なお、第2冷水ラインL4と温水ラインL2の合流部は、温水ラインL2において、ミキシングバルブ31の上流側に位置している。より詳細には、第2冷水ラインL4と温水ラインL2の合流部は、温水ラインL2において、ミキシングバルブ31の上流側であって、止水弁24の下流側に位置している。
これにより、温水製造装置1の一体型ユニットに対して冷水W1を供給する給水配管、水蒸気Sを供給する蒸気配管、温水需要箇所に二次温水W3を給湯する給湯配管および、熱源水W5を流通させる熱源配管を接続するだけで据付工事が完了するので、設置費用を含めた装置のイニシャルコストを抑制することができる。
なお、本構成において、第2冷水ラインL4は、冷水供給ポンプ21と凝縮器12の間に位置する第1冷水ラインL1から分岐させ、筐体200に収容するのが好ましい。
具体的には、過熱度算出部110は、蒸気圧力センサ18の検知圧力から液冷媒Rの蒸発温度を求めると共に、吸込温度センサ17の検知温度から蒸発温度を差し引いてガス冷媒Rの過熱度を算出する。
具体的な制御としては、例えば、過熱度算出部110によりリアルタイムで算出される算出過熱度をフィードバック値として、この算出過熱度を目標過熱度に収束させるように膨張弁13の弁開度を調整するフィードバック制御を採用するのが好ましい。フィードバック制御は、比例制御(P制御)のほか、これに積分制御(I制御)および/または微分制御(D制御)を組み合わせた操作量の演算アルゴリズムを採用することができる。
ここで、目標過熱度は、手動により、または装置状態等に応じて自動で設定される。
具体的な制御としては、例えば、出湯温度センサ23によりリアルタイムに検知される出湯温度をフィードバック値として、この出湯温度を目標出湯温度に収束させるように冷水供給ポンプ21の駆動周波数を調整するフィードバック制御を採用するのが好ましい。フィードバック制御は、比例制御(P制御)のほか、これに積分制御(I制御)および/または微分制御(D制御)を組み合わせた操作量の演算アルゴリズムを採用することができる。
目標出湯温度の自動設定では、次に概要を説明するCO2削減優先モードまたはランニングコスト削減優先モードにより行われるのが好ましい。これらのモードでは、目標出湯温度は、50~70℃程度に設定され、それ以上の加温はミキシングバルブ31で行われる。なお、各モードの詳細な説明は、特願2019-47464に記載されている。
本モードでは、ミキシングバルブ31の設定給湯温度に基づいて、システム全体の総CO2排出量が低くなるように(典型的には最もCO2削減比が高くなるように)ヒートポンプ回路10の目標出湯温度が決定される。ミキシングバルブ31の設定給湯温度およびヒートポンプ回路10の目標出湯温度が決定されることにより、ヒートポンプ回路10と蒸気ボイラの出力分担割合(すなわち、それぞれの熱出力の受け持ち分)が決定されることになる。
システム全体の総CO2排出量は、ヒートポンプ回路10を所定の条件下で運転した場合のCOP予測値を用いて算出されたヒートポンプCO2排出量と、蒸気ボイラを所定の条件下で運転した場合のボイラ効率予測値を用いて算出されたボイラCO2排出量と、の合計である。
COP予測値は、ヒートポンプ回路10の冷凍サイクル計算によるシミュレーションによって求められる。冷凍サイクル計算では多数の条件変数が存在するが、冷媒の劣化、蒸発器・凝縮器の汚れ、圧縮機の性能低下などが生じていなければ、COPの変動要因として特に大きいのは、冷水W1の給水温度および熱源水W5の給水温度の2つである。そのため、COP予測値に替わる条件変数として、冷水W1の給水温度および熱源水W5の給水温度の2つを採用することができる。
そして、このテーブル群を用いて、目標出湯温度を決定するときは、設定給湯温度と、ボイラ効率実測値とに基づいてテーブルを選択し、このテーブルと、センサによる冷水W1の給水温度計測値および熱源水W5の給水温度計測値に基づいて、目標出湯温度を決定する。
本モードでは、ミキシングバルブ31の設定給湯温度に基づいて、システム全体の総ランニングコストが低くなるように(典型的には最もランニングコスト削減比が高くなるように)ヒートポンプ回路10の目標出湯温度が決定される。ミキシングバルブ31の設定給湯温度およびヒートポンプ回路10の目標出湯温度が決定されることにより、ヒートポンプ回路10と蒸気ボイラの出力分担割合(すなわち、それぞれの熱出力の受け持ち分)が決定されることになる。
システム全体の総ランニングコストは、ヒートポンプ回路10を所定の条件下で運転した場合のCOP予測値を用いて算出されたヒートポンプランニングコストと、蒸気ボイラを所定の条件下で運転した場合のボイラ効率予測値を用いて算出されたボイラランニングコストと、の合計である。
上述したように、COP予測値に替わる条件変数として、冷水W1の給水温度および熱源水W5の給水温度の2つを採用することができる。
そして、このテーブル群を用いて、目標出湯温度を決定するときは、設定給湯温度と、ボイラ効率実測値とに基づいてテーブルを選択し、このテーブルと、センサによる冷水W1の給水温度計測値および熱源水W5の給水温度計測値に基づいて、目標出湯温度を決定する。
また、冷水供給バルブ制御部140は、温水需要箇所からの外部要求信号等に基づいて、冷水供給バルブ28を開閉する制御を行ってもよい。
但し、本実施形態の温水製造装置は、洗浄用や殺菌用に限らず、各種の用途に使用することができる。例えば、食品・飲料分野における温水利用であれば、原材料・加工品の加温、洗びん、製造機器の定置洗浄(CIP)などの用途に利用することができる。そして、機械分野における温水利用であれば、湯洗・脱脂などの用途に利用することができる。
これらの用途においても、75℃~95℃程度の高温域の温水が求められることがあり、このような高温域の温水を必要とする場合において、本実施形態の温水製造装置1は特に好適に利用可能である。
そして、ヒートポンプ回路10により第1の温度として50~85℃まで加温し、混合手段30により第1の温度よりも高い温度である第2温度として、75℃~95℃とすることで、本実施形態の効果を適切に得ることができる。好ましくは、第1温度を50~80℃とし、第2温度を、第1の温度よりも高い温度であって、75~95℃とする。さらに好ましくは、第1温度を50~70℃とし、前記第2温度を75~95℃とする。
このように、電気駆動の圧縮機11を有するヒートポンプ回路10と、化石燃料を燃焼させるバーナを有する蒸気ボイラを組み合わせることで、ヒートポンプ式給湯器単独で、或いは蒸気ボイラ単独で高温水を製造する場合に比べて、高い二酸化炭素排出量の削減効果と高いランニングコストの削減効果を得ることができる。
本変形例においては、混合手段30として、ミキシングバルブ31に代えて、蒸気供給バルブ27および給湯温度センサ25を用いる。
給湯温度センサ25は、温水ラインL2に設けられており、蒸気供給ラインL3から供給される水蒸気Sが合流した後の二次温水W3の温度を測定するセンサである。すなわち、給湯温度センサ25は、温水需要箇に供給される二次温水W3の温度を測定するセンサである。
蒸気供給バルブ27は、蒸気供給ラインL3に設けられており、好ましくは開度調整可能な制御弁を用いる。
具体的な制御としては、例えば、給湯温度センサ25によりリアルタイムに検知される給湯温度をフィードバック値として、この給湯温度を目標給湯温度に収束させるように蒸気供給バルブ27の開度を調整するフィードバック制御を採用するのが好ましい。フィードバック制御は、比例制御(P制御)のほか、これに積分制御(I制御)および/または微分制御(D制御)を組み合わせた操作量の演算アルゴリズムを採用することができる。
本変形例においては、ヒートポンプユニット2と混合ユニット3により温水製造装置1を構成している。具体的には、本変形例の温水製造装置1は、ヒートポンプ回路10を第1筐体210に収容して構成したヒートポンプユニット2と、混合手段30を第2筐体220に収容して構成した混合ユニット3を有する。
これにより、既存のヒートポンプユニット2に対しても、混合ユニット3を追加設置することで、温水製造装置1を構成することができる。
図5に示すように、複数のヒートポンプユニット2A、2B、2Cそれぞれの温水ラインL2A、L2B、L2Cが合流しており、合流後の温水ラインL2が、混合ユニット3に接続されている。複数のヒートポンプユニット2A、2B、2Cによって生成された一次温水W2は、合流後、混合ユニット3において水蒸気Sと混合される。これにより、温水需要箇所に対する二次温水W3の給湯温度を高めることができる。
本変形例においては、ヒートポンプ回路の構成が異なっている。また、熱回収用熱交換器40が追加されている。
このように、冷媒Rの凝縮用と過冷却用とで熱交換器を分けることで、熱交換器の設計が容易となり、コスト削減を図ることができる。また、汎用の熱交換器の利用も可能となる。
第1冷水ラインL1の冷水W1は、熱回収用熱交換器40、過冷却器12Bおよび凝縮器12Aの順に通過し、熱源流体ラインL5の熱源水W5は、熱回収用熱交換器40および蒸発器14の順に通過する。
このように、熱源水W5を先に熱回収用熱交換器40に流すことで冷水W1の予熱量を増やし、熱回収用熱交換器40の熱出力をアップさせることができる。なお、熱源水W5の温度が高いほど熱出力を高める効果が大きい。
このように、熱回収用熱交換器40および蒸発器14の順に熱源水W5を流し、かつ熱回収用熱交換器40と蒸発器14のそれぞれで冷水W1の流れ方向に対してカウンターフローで流すことにより、熱回収量の最大化を図ることができる。
例えば、熱源流体は、熱回収用熱交換器40において冷水W1に熱(顕熱)を与えつつ自身は温度低下し、蒸発器14においてヒートポンプ回路10の冷媒Rに熱(顕熱)を与えつつ自身は温度低下する流体とすることが好ましい。
このように、ヒートポンプ回路10で生成され、温水ラインL2を流通する一次温水W2に対して混合手段30を用いて昇温用流体を混合させるように構成したので、温水需要箇所への給湯温度(最終出湯温度)を高めた場合であっても、高い二酸化炭素排出量の削減効果と高いランニングコストの削減効果を得ることができる。また、温水製造装置1から所要の給湯温度に調整された二次温水W3が即時給湯される。また、ヒートポンプ回路10が起動直後で出湯温度が低い場合でも、昇温用流体による加温アシストにより所要の給湯温度まで直ちに加温される。この結果、温水需要箇所に対する給湯温度を安定させることができる。
このような構成により、出湯を止めた状態でのヒートポンプ回路10のメンテナンスが必要な場合であっても、第2冷水ラインL4からの冷水W0のバイパス供給と昇温用流体である水蒸気Sによる直接加温により温水需要箇所に対する給湯を継続することができる。
これにより、温水製造装置1の一体型ユニットに対して冷水W1を供給する給水配管、水蒸気Sを供給する蒸気配管、温水需要箇所に二次温水W3を給湯する給湯配管および、熱源水W5を流通させる熱源配管を接続するだけで据付工事が完了するので、設置費用を含めた装置のイニシャルコストを抑制することができる。
これにより、設備の給湯能力を高める場合に、複数台のヒートポンプユニット2に対して1台の混合ユニット3を設置すればよいので、装置のイニシャルコストを抑制することができる。
このように、ミキシングバルブ31を用いることにより、一次温水W2と昇温用流体の混合割合が自動で調整されるので、より安定した温度の給湯を実現することができる。
(a)熱回収用熱交換器40および蒸発器14の順に熱源流体を流通
(b)蒸発器14および熱回収用熱交換器40の順に熱源流体を流通
(c)蒸発器14および熱回収用熱交換器40に並列に熱源流体を流通
このように、過冷却器12Bおよび熱回収用熱交換器40を備えることにより冷水W1の加温能力(熱出力)を増強し、温水製造のCOPを向上させることができる。更に、熱源流体を流通させる順序を設定することで、(a)>(b)>(c)の順位で高いCOPを得ることができる。特に(a)の場合は、熱源流体を先に熱回収用熱交換器40に流すことで冷水W1の予熱量を増やし、熱回収用熱交換器40の熱出力をアップさせることができる。
このように、過熱度算出部110がガス冷媒Rの過熱度を正確に算出し、さらに制御部100がその値を一定に保つように制御することにより、冷水W1に対する凝縮器12の熱出力が安定する。これにより、一次温水W2の出湯温度を目標出湯温度に調整する際、出湯流量の変動が少なくなる。
このように、一次温水W2を目標出湯温度一定に調整することで、一次温水W2と昇温用流体の混合割合の変動が抑制される。そのため、温水需要箇所に対する給湯温度をより安定させることができる。
次に、第2実施形態について説明する。図7は、本実施形態における温水製造装置1と、温水製造装置1および温水タンク300とによって構成される本実施形態における温水製造システム5を模式的に示す図である。なお、本実施形態において、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略することがある。
図8に示すように、温水タンク300には、貯留された二次温水W3の水位を検知する水位センサ310(水位検知手段)が設けられている。この水位センサ310は、二次温水W3の需要量の増加および減少を検知する温水需要量検知手段として機能する。
各電極棒は、その下端部が水に浸かるか否かにより、下端部における水位の有無を検出する。ここで、第1電極棒311~第6電極棒316が検出する水位を、それぞれLs1~Ls6とする。
本実施形態においては、温水需要量検知手段としての水位センサ310の検知結果を用いるなどして、制御部100Bが、各種の制御を行う。この制御内容については、追って詳細に説明する。
そして、本実施形態においては、目標出湯温度は、目標出湯温度設定部160によって設定される。
本制御例が適用される温水製造装置1は、次の制御動作を含んでいる。
(1-1)制御部100Bは、温水需要量検知手段により温水需要がある状態が検知された場合に、二次温水W3の供給を開始する。また、制御部100Bは、温水需要量検知手段により温水需要がない状態が検知された場合に、二次温水W3の供給を停止する。
(1-2)二次温水W3の供給中、冷水流量制御部130は、出湯温度センサ23の検知温度Tdが目標出湯温度Taになるように冷水供給ポンプ21を制御し、冷水W1(一次温水W2)の流量を調整する。
(1-3)二次温水W3の供給中、冷水供給バルブ制御部140は、温水需要量検知手段により第1所定量を超える需要量の増加が検知された場合に、冷水供給バルブ28を開弁する。また、冷水供給バルブ28の開弁後、冷水供給バルブ制御部140は、温水需要量検知手段により需要量が減少に転じたことが検知された場合に、冷水供給バルブ28を閉弁する。
後述する給湯状態A2で温水タンク300の水位が上昇し、水位センサ310の検知水位Ldが[Ld≧Ls6]となった場合、制御部100Bは、温水需要がない状態が検知されたと判定して、温水製造装置1を給湯状態A1に移行させる。給湯状態A1では、各制御部120~150は、圧縮機11および冷水供給ポンプ21を停止し、蒸気供給バルブ27および冷水供給バルブ28を閉弁する。これにより、温水タンク300に対する二次温水W3の供給が停止される。
給湯状態A1で温水タンク300の水位が下降し、水位センサ310の検知水位Ldが[Ls5>Ld≧Ls4]となった場合、制御部100Bは、温水需要がある状態が検知されたと判定して、温水製造装置1を給湯状態A2に移行させる。給湯状態A2では、各制御部120~150は、圧縮機11および冷水供給ポンプ21を駆動し、蒸気供給バルブ27を開弁し、冷水供給バルブ28を閉弁する。
移行前が給湯状態A1である場合、目標出湯温度設定部160は、目標出湯温度を規定値のTaに設定する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Taに調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては標準的な第1給湯流量で二次温水W3が供給される。
移行前が給湯状態A3である場合、目標出湯温度設定部160は、目標出湯温度を規定値のTaまま維持する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Taに調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては給湯状態A3の第2給湯流量よりも少ない第1給湯流量で二次温水W3が供給される。
給湯状態A2で温水タンク300の水位が下降し、水位センサ310の検知水位Ldが[Ls1>Ld]となった場合、制御部100Bは、第1所定量(目標出湯温度Ta<設定給湯温度Tbで運転したときにミキシングバルブ31で製造される二次温水W3の標準給湯流量)を超える需要量の増加が検知されたと判定して、温水製造装置1を給湯状態A3に移行させる。給湯状態A3では、各制御部120~150は、圧縮機11および冷水供給ポンプ21を駆動し、蒸気供給バルブ27を開弁し、さらに冷水供給バルブ28を開弁する。
目標出湯温度設定部160は、目標出湯温度を規定値のTaまま維持する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Taに調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては給湯状態A2の第1給湯流量よりも多い第2給湯流量で二次温水W3が供給される。
本制御例が適用される温水製造装置1は、次の制御動作を含んでいる。
(2-1)制御部100Bは、温水需要量検知手段により温水需要がある状態が検知された場合に、二次温水W3の供給を開始する。また、制御部100Bは、温水需要量検知手段により温水需要がない状態が検知された場合に、二次温水W3の供給を停止する。
(2-2)二次温水W3の供給中、冷水流量制御部130は、出湯温度センサ23の検知温度Tdが目標出湯温度Ta1(後述するTa2やTa3に変更後はこの温度)になるように冷水供給ポンプ21を制御し、冷水W1(一次温水W2)の流量を調整する。
(2-3)二次温水W3の供給中、目標出湯温度設定部160は、温水需要量検知手段により需要量の増加が検知された場合に、目標出湯温度Ta1,Ta2を下降側に調整する。また、目標出湯温度設定部160は、温水需要量検知手段により需要量の減少が検知された場合に、目標出湯温度Ta3,Ta2を上昇側に調整する。
(2-4)二次温水W3の供給中、冷水供給バルブ制御部140は、目標出湯温度を下限値Ta3に調整した状態で、温水需要量検知手段により第2所定量を超える需要量の増加が検知された場合に、冷水供給バルブ28を開弁する。また、冷水供給バルブ28の開弁後、冷水供給バルブ制御部140は、温水需要量検知手段により需要量が減少に転じたことが検知された場合に、冷水供給バルブ28を閉弁する。
後述する給湯状態B2で温水タンク300の水位が上昇し、水位センサ310の検知水位Ldが[Ld≧Ls6]となった場合、制御部100Bは、温水需要がない状態が検知されたと判定して、温水製造装置1を給湯状態B1に移行させる。給湯状態B1では、各制御部120~150は、圧縮機11および冷水供給ポンプ21を停止し、蒸気供給バルブ27および冷水供給バルブ28を閉弁する。これにより、温水タンク300に対する二次温水W3の供給が停止される。
給湯状態B1で温水タンク300の水位が下降し、水位センサ310の検知水位Ldが[Ls5>Ld≧Ls4]となった場合、制御部100Bは、温水需要がある状態が検知されたと判定して、温水製造装置1を給湯状態B2に移行させる。給湯状態B2では、各制御部120~150は、圧縮機11および冷水供給ポンプ21を駆動し、蒸気供給バルブ27を開弁し、冷水供給バルブ28を閉弁する。
移行前が給湯状態B1である場合、目標出湯温度設定部160は、目標出湯温度を上限値のTa1(初期値)に設定する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Ta1に調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては標準的な第1給湯流量で二次温水W3が供給される。
移行前が給湯状態B3である場合、目標出湯温度設定部160は、目標出湯温度を中間値のTa2から上昇側に調整し、上限値のTa1を設定する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Ta1に調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては給湯状態B3の第2給湯流量よりも少ない第1給湯流量で二次温水W3が供給される。
給湯状態B2で温水タンク300の水位が下降し、水位センサ310の検知水位Ldが[Ls4>Ld≧Ls3]となった場合、制御部100Bは、二次温水W3の需要量の増加が検知されたと判定して、温水製造装置1を給湯状態B3に移行させる。給湯状態B3では、給湯状態B2と同様に、各制御部120~150は、圧縮機11および冷水供給ポンプ21を駆動し、蒸気供給バルブ27を開弁し、冷水供給バルブ28を閉弁する。
移行前が給湯状態B2である場合、目標出湯温度設定部160は、目標出湯温度を上限値のTa1から下降側に調整し、中間値のTa2を設定する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Ta2に調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては給湯状態B2の第1給湯流量よりも多い第2給湯流量で二次温水W3が供給される。
移行前が給湯状態B4である場合、目標出湯温度設定部160は、目標出湯温度を下限値のTa3から上昇側に調整し、中間値のTa2を設定する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Ta2に調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては給湯状態B4の第3給湯流量よりも少ない第2給湯流量で二次温水W3が供給される。
給湯状態B3で温水タンク300の水位が下降し、水位センサ310の検知水位Ldが[Ls3>Ld≧Ls2]となった場合、制御部100Bは、二次温水W3の需要量の増加が検知されたと判定して、温水製造装置1を給湯状態B4に移行させる。給湯状態B4では、給湯状態B2,B3と同様に、各制御部120~150は、圧縮機11および冷水供給ポンプ21を駆動し、蒸気供給バルブ27を開弁し、冷水供給バルブ28を閉弁する。
移行前が給湯状態B3である場合、目標出湯温度設定部160は、目標出湯温度を中間値のTa2から下降側に調整し、下限値のTa3を設定する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Ta3に調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては給湯状態B3の第2給湯流量よりも多い第3給湯流量で二次温水W3が供給される。
移行前が給湯状態B5である場合、目標出湯温度設定部160は、目標出湯温度を下限値のTa3のまま維持する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Ta3に調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては給湯状態B5の第4給湯流量よりも少ない第3給湯流量で二次温水W3が供給される。
給湯状態B4(目標出湯温度を下限値Ta3に調整した状態)で温水タンク300の水位が下降し、水位センサ310の検知水位Ldが[Ls1>Ld]となった場合、制御部100Bは、第2所定量(目標出湯温度Ta3<設定給湯温度Tbで運転したときにミキシングバルブ31で製造される二次温水W3の最大給湯流量)を超える需要量の増加が検知されたと判定して、温水製造装置1を給湯状態B5に移行させる。給湯状態B5では、各制御部120~150は、圧縮機11および冷水供給ポンプ21を駆動し、蒸気供給バルブ27を開弁し、さらに冷水供給バルブ28を開弁する。
目標出湯温度設定部160は、目標出湯温度を下限値のTa3まま維持する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Ta3に調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては給湯状態B4の第3給湯流量よりも多い第4給湯流量で二次温水W3が供給される。
本制御例が適用される温水製造装置1は、次の制御動作を含んでいる。
(3-1)制御部100Bは、温水需要量検知手段により温水需要がある状態が検知された場合に、二次温水W3の供給を開始する。また、制御部100Bは、温水需要量検知手段により温水需要がない状態が検知された場合に、二次温水W3の供給を停止する。
(3-2)二次温水W3の供給中、冷水流量制御部130は、出湯温度センサ23の検知温度Tdが目標出湯温度Ta(目標給湯流量Qt1~Qt3に対する調整値)になるように冷水供給ポンプ21を制御し、冷水W1(一次温水W2)の流量を調整する。
(3-3)二次温水W3の供給中、目標給湯流量設定部170は、温水需要量検知手段により需要量の増加が検知された場合に、目標給湯流量Qt1,Qt2を増加側に調整する。また、目標給湯流量設定部170は、温水需要量検知手段により需要量の減少が検知された場合に、目標給湯流量Qt3,Qt2を減少側に調整する。
(3-4)二次温水W3の供給中、冷水供給バルブ制御部140は、目標給湯流量を上限値Qt3に調整した状態で、温水需要量検知手段により第3所定量を超える需要量の増加が検知された場合に、冷水供給バルブ28を開弁する。また、冷水供給バルブ28の開弁後、冷水供給バルブ制御部140は、温水需要量検知手段により需要量が減少に転じたことが検知された場合に、冷水供給バルブ28を閉弁する。
後述する給湯状態C2で温水タンク300の水位が上昇し、水位センサ310の検知水位Ldが[Ld≧Ls6]となった場合、制御部100Bは、温水需要がない状態が検知されたと判定して、温水製造装置1を給湯状態C1に移行させる。給湯状態C1では、各制御部120~150は、圧縮機11および冷水供給ポンプ21を停止し、蒸気供給バルブ27および冷水供給バルブ28を閉弁する。これにより、温水タンク300に対する二次温水W3の供給が停止される。
給湯状態C1で温水タンク300の水位が下降し、水位センサ310の検知水位Ldが[Ls5>Ld≧Ls4]となった場合、制御部100Bは、温水需要がある状態が検知されたと判定して、温水製造装置1を給湯状態C2に移行させる。給湯状態C2では、各制御部120~150は、圧縮機11および冷水供給ポンプ21を駆動し、蒸気供給バルブ27を開弁し、冷水供給バルブ28を閉弁する。
移行前が給湯状態C1である場合、目標給湯流量設定部170は、目標給湯流量を下限値のQt1(初期値)に設定する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Taに調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては第1目標給湯流量Qt1に調整された二次温水W3が供給される。
移行前が給湯状態C3である場合、目標給湯流量設定部170は、目標給湯流量を第1中間値のQt2から減少側に調整し、下限値のQt1を設定する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Taに調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては給湯状態C3の第2目標給湯流量Qt2よりも少ない第1目標給湯流量Qt1に調整された二次温水W3が供給される。
温水製造装置1の運転中にヒートポンプ回路10に供給する冷水W1および/または熱源水W5の温度が上昇すると、出湯温度センサ23の検知温度Tdを目標出湯温度Taに収束させるべく、冷水W1の流量が増加される。この変化に追従して蒸気供給ラインL3から供給される水蒸気Sの流量が増えるので、ミキシングバルブ31から流出する二次温水W3の流量は増加する。このとき、目標出湯温度Taを上げて冷水W1の流量を減らしていくと同時に水蒸気Sの流量も減るので、二次温水W3の流量増加分を減らして目標給湯流量Qt1に近付けることができる。
逆に、温水製造装置1の運転中にヒートポンプ回路10に供給する冷水W1および/または熱源水W5の温度が下降すると、出湯温度センサ23の検知温度Tdを目標出湯温度Taに収束させるべく、冷水W1の流量が減少される。この変化に追従して蒸気供給ラインL3から供給される水蒸気Sの流量が減るので、ミキシングバルブ31から流出する二次温水W3の流量は減少する。このとき、目標出湯温度Taを下げて冷水W1の流量を増やしていくと同時に水蒸気Sの流量も増えるので、二次温水W3の流量減少分を増やして目標給湯流量Qt1に近付けることができる。
これにより、ヒートポンプ回路10の運転条件の変化に応答して、温水需要箇所への給湯流量を一定に保ちながら、給湯温度も安定させることができる。
給湯状態C2で温水タンク300の水位が下降し、水位センサ310の検知水位Ldが[Ls4>Ld≧Ls3]となった場合、制御部100Bは、二次温水W3の需要量の増加が検知されたと判定して、温水製造装置1を給湯状態C3に移行させる。給湯状態C3では、各制御部120~150は、圧縮機11および冷水供給ポンプ21を駆動し、蒸気供給バルブ27を開弁し、冷水供給バルブ28を閉弁する。
移行前が給湯状態C2である場合、目標給湯流量設定部170は、目標給湯流量を下限値のQt1から増加側に調整し、第1中間値のQt2を設定する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Taに調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては給湯状態C2の第1目標給湯流量Qt1よりも多い第2目標給湯流量Qt2に調整された二次温水W3が供給される。
移行前が給湯状態C4である場合、目標給湯流量設定部170は、目標給湯流量を第2中間値のQt3から減少側に調整し、第1中間値のQt2を設定する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Taに調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては給湯状態C4の目標給湯流量Qt3よりも少ない目標給湯流量Qt2に調整された二次温水W3が供給される。
給湯状態C3で温水タンク300の水位が下降し、水位センサ310の検知水位Ldが[Ls3>Ld≧Ls2]となった場合、制御部100Bは、二次温水W3の需要量の増加が検知されたと判定して、温水製造装置1を給湯状態C4に移行させる。給湯状態C4では、各制御部120~150は、圧縮機11および冷水供給ポンプ21を駆動し、蒸気供給バルブ27を開弁し、冷水供給バルブ28を閉弁する。
移行前が給湯状態C3である場合、目標給湯流量設定部170は、目標給湯流量を第1中間値のQt2から増加側に調整し、第2中間値のQt3を設定する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Taに調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては給湯状態C2の第2目標給湯流量Qt2よりも多い第3目標給湯流量Qt3に調整された二次温水W3が供給される。
移行前が給湯状態C5である場合、目標給湯流量設定部170は、目標給湯流量を上限値のQt4から減少側に調整し、第2中間値のQt3を設定する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Taに調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては給湯状態C5の第4目標給湯流量Qt4よりも少ない第3目標給湯流量Qt3に調整された二次温水W3が供給される。
給湯状態C4(目標給湯流量を上限値Qt3に調整した状態)で温水タンク300の水位が下降し、水位センサ310の検知水位Ldが[Ls1>Ld]となった場合、制御部100Bは、第3所定量(目標出湯温度Ta<設定給湯温度Tbで運転したときにミキシングバルブ31で製造される二次温水W3の最大給湯流量)を超える需要量の増加が検知されたと判定して、温水製造装置1を給湯状態C5に移行させる。給湯状態C5では、各制御部120~150は、圧縮機11および冷水供給ポンプ21を駆動し、蒸気供給バルブ27を開弁し、さらに冷水供給バルブ28を開弁する。
目標給湯流量設定部170は、目標給湯流量を第2中間値のQt3から増加側に調整し、上限値のQt4を設定する。これにより、ヒートポンプ回路10では目標出湯温度Taに調整された一次温水W2が製造され、温水タンク300に対しては給湯状態C4の第3目標給湯流量Qt3よりも多い給湯流量で二次温水W3が供給される。
また、給湯状態C5の実行中、目標出湯温度設定部160は、給湯流量センサ26の検知流量Qdが目標給湯流量Qt4になるように、目標出湯温度Taを調整する。
本実施形態においては、温水需要量の増加に応答してヒートポンプ回路10に流入する冷水W1の流量が増えると、蒸発器14に還流する液冷媒Rの温度が下がるので、ガス冷媒Rの過熱度を維持するように冷媒循環量が増加側に調整される。これにより、液圧縮による圧縮機11の破損を防止しつつ、冷水W1の流量増加に対応して凝縮器12での熱出力を高めることができる。
これにより、混合手段30の標準給湯流量を超える需要量が発生した場合にも、冷水W0のバイパス供給により給湯流量を増強しつつ、給湯温度も安定させることができる。
これにより、二次温水W3の需要量の増減に応答して、温水需要箇所への給湯流量を増減させながら、給湯温度も安定させることができる。
これにより、混合手段30からの最大給湯流量を超える需要量が発生した場合にも、冷水W0のバイパス供給により給湯流量を増強しつつ、給湯温度も安定させることができる。
これにより、ヒートポンプ回路10の運転条件の変化に応答して、温水需要箇所への給湯流量を一定に保ちながら、給湯温度も安定させることができる。
これにより、二次温水W3の需要量の増減に応答して、温水需要箇所への給湯流量を増減させながら、給湯温度も安定させることができる。
これにより、混合手段30からの最大給湯流量を超える需要量が発生した場合にも、冷水W0のバイパス供給により給湯流量を増強しつつ、給湯温度も安定させることができる。
これにより、複数の温水需要箇所に配水される場合であっても、需要量の変化を一元的に把握することができる。
2 ヒートポンプユニット
3 混合ユニット
5 温水製造システム
10、10B ヒートポンプ回路
11 圧縮機(冷媒流量調整手段)
12 凝縮器
12A 凝縮器
12B 過冷却器
13 膨張弁(冷媒流量調整手段)
14 蒸発器
17 吸込温度センサ
18 蒸気圧力センサ
21 冷水供給ポンプ(給水流量調整手段)
23 出湯温度センサ
24 止水弁
25 給湯温度センサ
26 給湯流量センサ(給湯流量検知手段)
27 蒸気供給バルブ
28 冷水供給バルブ
30 混合手段
31 ミキシングバルブ
40 熱回収用熱交換器
100、100B 制御部
110 過熱度算出部
120 冷媒流量制御部
130 冷水流量制御部
140 冷水供給バルブ制御部
150 蒸気供給バルブ制御部
160 目標出湯温度設定部
170 目標給湯流量設定部
190 記憶部
200 筐体
210 第1筐体
220 第2筐体
300 温水タンク
310 水位センサ(水位検知手段)
311~316 電極棒
L1 第1冷水ライン
L2 温水ライン
L3 蒸気供給ライン
L4 第2冷水ライン
L5 熱源流体ライン
L9 冷媒循環ライン
R 冷媒(ガス冷媒、液冷媒)
S 水蒸気
W1 冷水
W2 一次温水
W3 二次温水
W5 熱源水(熱源流体)
Claims (13)
- 事業所での温水需要に対して給湯するための温水製造装置であって、
電気モータにより駆動される圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器が冷媒循環ラインにより環状に接続され、前記圧縮機の駆動により前記凝縮器で温熱を取り出す蒸気圧縮式のヒートポンプ回路と、
前記凝縮器に冷水を導入する第1冷水ラインと、
前記凝縮器から一次温水を導出する温水ラインと、
前記温水ラインを流通する一次温水に水蒸気を混合させ、当該一次温水よりも高温の二次温水を生成させる混合手段と、
前記凝縮器に導入する冷水流量を調整する冷水流量調整手段と、
前記凝縮器で生成された一次温水の出湯温度を検知する出湯温度検知手段と、
前記出湯温度検知手段の検知温度が目標出湯温度になるように前記冷水流量調整手段を制御する制御手段と、を備え、
前記混合手段は、
蒸気ボイラで発生させた水蒸気を収集するスチームヘッダと蒸気供給ラインを介して直接接続されることにより、水蒸気が供給されると共に、
二次温水が温水需要箇所の要求する設定給湯温度になるように、前記目標出湯温度まで加温された一次温水と、前記蒸気ボイラから供給される水蒸気との混合割合を調整するように構成され、
前記目標出湯温度は、前記混合手段における前記設定給湯温度に基づいて決定される温水製造装置。 - 前記目標出湯温度は、前記設定給湯温度に基づいて、システム全体の総CO 2 排出量または総ランニングコストが最も低くなるように決定され、前記目標出湯温度および前記設定給湯温度によって、前記ヒートポンプ回路と前記蒸気ボイラの出力分担割合が決定される、請求項1に記載の温水製造装置。
- 水蒸気を混合する前の一次温水に対し、冷水を合流させる第2冷水ラインと、
前記第2冷水ラインに設けた冷水供給バルブと、を備える、請求項1または請求項2に記載の温水製造装置。 - 前記ヒートポンプ回路および前記混合手段を単一の筐体に収容して構成した一体型ユニットからなる、請求項1~3のいずれか1項に記載の温水製造装置。
- 前記ヒートポンプ回路を第1筐体に収容して構成したヒートポンプユニット、および前記混合手段を第2筐体に収容して構成した混合ユニットからなる、請求項1~3のいずれか1項に記載の温水製造装置。
- 前記混合手段は、ミキシングバルブである、請求項1~5のいずれか1項に記載の温水製造装置。
- 前記混合手段で生成された二次温水の需要量を検知する温水需要量検知手段を備え、
前記制御手段は、
前記温水需要量検知手段により所定量を超える需要量の増加が検知された場合に、前記冷水供給バルブを開弁し、前記冷水供給バルブの開弁後、前記温水需要量検知手段により需要量が減少に転じたことが検知された場合に、前記冷水供給バルブを閉弁することにより、前記冷水供給バルブを制御する、請求項3に記載の温水製造装置。 - 前記混合手段で生成された二次温水の需要量を検知する温水需要量検知手段を備え、
前記制御手段は、前記温水需要量検知手段により需要量の増加が検知された場合に、前記目標出湯温度を下降側に調整し、前記温水需要量検知手段により需要量の減少が検知された場合に、前記目標出湯温度を上昇側に調整する、請求項1に記載の温水製造装置。 - 水蒸気を混合する前の一次温水に対し、冷水を合流させる第2冷水ラインと、
前記第2冷水ラインに設けた冷水供給バルブと、を備え、
前記制御手段は、前記目標出湯温度を下限値に調整した状態で、前記温水需要量検知手段により所定量を超える需要量の増加が検知された場合に、前記冷水供給バルブを開弁し、前記冷水供給バルブの開弁後、前記温水需要量検知手段により需要量が減少に転じたことが検知された場合に、前記冷水供給バルブを閉弁する、請求項8に記載の温水製造装置。 - 前記混合手段で生成された二次温水の給湯流量を検知する給湯流量検知手段を備え、
前記制御手段は、前記給湯流量検知手段の検知流量が目標給湯流量になるように前記目標出湯温度を調整する、請求項1に記載の温水製造装置。 - 前記混合手段で生成された二次温水の需要量を検知する温水需要量検知手段を備え、
前記制御手段は、前記温水需要量検知手段により需要量の増加を検知した場合に、前記目標給湯流量を増加側に調整し、前記温水需要量検知手段により需要量の減少を検知した場合に、前記目標給湯流量を減少側に調整する、請求項10に記載の温水製造装置。 - 水蒸気を混合する前の一次温水に対し、冷水を合流させる第2冷水ラインと、
前記第2冷水ラインに設けた冷水供給バルブと、を備え、
前記制御手段は、前記目標給湯流量を上限値に調整した状態で、前記温水需要量検知手段により所定量を超える需要量の増加が検知された場合に、前記冷水供給バルブを開弁し、前記冷水供給バルブの開弁後、前記温水需要量検知手段により需要量が減少に転じたことが検知された場合に、前記冷水供給バルブを閉弁する、請求項11に記載の温水製造装置。 - 請求項7~9、11、12のいずれか1項に記載の温水製造装置と、
前記混合手段で生成された温水を貯留する温水タンクと、
前記温水需要量検知手段として使用され、前記温水タンク内の水位を検知する水位検知手段と、を備える温水製造システム。
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