JP7452194B2 - Icタグ用のアンテナユニット、icタグ、パッケージ用紙、パッケージ用フィルムおよびパッケージ並びにこれらの製造方法 - Google Patents

Icタグ用のアンテナユニット、icタグ、パッケージ用紙、パッケージ用フィルムおよびパッケージ並びにこれらの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ICタグ用のアンテナユニット、ICタグ、これらを搭載したパッケージ用紙、パッケージ用フィルム、および、これらを組み立てたパッケージに関し、並びに、これらの製造方法に関する。
近年、電波等の非接触による近距離通信としてRFID技術を利用したICタグが用いられるようになってきている。例えば、種々の物品にICタグが貼付された状態で、当該物品が輸送や販売等の流通に供される場合、必要に応じて、外部からリーダライター(読み書き装置)をかざすことにより、ICタグのICチップに記録された物品情報を非接触通信により読み出すことや、逆にICチップに種々の情報を書き込むことができる。これにより、効率的な物流管理が可能となる。
物品に貼付されるICタグは、主としてチップ部分、アンテナ部分、およびこれらを保持する支持体部分から構成され、特にアンテナ部分の構成が、非接触通信における通信距離や通信強度等の通信特性を確保する上で重要となるが、これの形成方法として、例えば、導電インキを所定パターンに印刷する方式や、金属フィルム等を所定パターンに加工する方式が挙げられる。ここで、印刷方式は比較的安価にアンテナ形成できるものの、導電インキ自体の電気抵抗が高く、所望の通信特性が得られないことが多い。また、金属箔を所定パターンに加工する方式として、半導体の製造技術であるフォトリソグラフィー技術を用いることが考えられるが、クリーンルームでの露光やエッチング等で発生する廃液処理等、工程が複雑化し、コストアップの要因となり得る。
また、金属フィルム等を所定パターンに加工する他の方式として、以下の特許文献1に挙げるように、金属箔を支持部材に貼付した上で、アンテナの形状に金属箔を打ち抜き加工することが考えられる。当該文献では、アルミニウム等の導電性材料の厚さが約5~約50ミクロンの範囲である導体シートを、当該導体シートと略同じ広がりを有する接着剤によってライナーシートの上面に剥離可能に固定されるように、当該ライナーシート上に配置し、所望形状を有する打抜型を当該導体シートと係合させてアンテナ用の所望形状に形成し、当該打抜型をライナーシートではなく導体シートに貫通させ、ライナーシートに剥離可能に固定された所望形状を有する打ち抜かれたアンテナを作製することが記載されている。ただし、この方法は、ライナーシートを打ち抜かず、上面の導体シートのみを打抜型で正確な深さで打ち抜く必要がある点や、打ち抜き時の衝撃等の影響により、剥離可能に貼付された導体シートがずれる等して、正確に打ち抜けないおそれがある点で、課題が多いと思われる。
特表2009-533965号公報
また、金属フィルムを直接打ち抜く場合は、金属フィルムのハンドリング等の観点から、厚さが薄すぎる場合は精度よく打ち抜くことができず、一定以上の厚さを有することが必要である。しかし、厚い金属フィルムを使えば使うほど、材料費のコストアップにつながり、好ましくない。一方、打ち抜きが困難な薄い金属箔を使用して、あらかじめ、耐熱性のある支持部材に金属箔および熱可塑性接着剤等を積層した転写箔フィルムを用意し、これを支持体に押し当てて、支持部材側からアンテナ形状に対応したヒートブロックにより熱圧を掛けて、当該アンテナ形状に対応した金属箔のみを支持体側に転写する、転写箔による熱転写方式(いわゆるホットスタンプ方式または箔押し方式)が考えられる。
しかし、この場合、転写後の支持部材側に残存する未転写領域の転写箔を支持体側から剥がして、転写された転写箔と分離させることが必要となる。この際、剥がした未転写領域の転写箔の一部が、支持体に転写された転写箔の一部を剥がし方向に引っ張ることとなり、転写された転写箔の外縁の一部にバリ(はみ出し部分)が残るおそれがある。アンテナが左右について略対称形のダイポールアンテナである場合には、中央部分にチップが搭載されることになり、チップの接続パッドの間隔よりも狭い間隔を維持して、左右のダイポールアンテナが配置される必要がある。もしも、左右のダイポールアンテナの隙間が、バリによって短絡した場合、アンテナとして機能しなくなるという問題を生じる。
本開示はこのような状況に鑑みてなされたものであり、アンテナとしての機能を確保しつつ、安価かつ簡便に製造することが可能なICタグ用のアンテナユニット、ICタグ、これらを搭載したパッケージ用紙、パッケージ用フィルムおよびパッケージ並びにこれらの製造方法を提供することを課題とする。
本実施の形態によるICタグ用のアンテナユニットは、基材と、前記基材の少なくともいずれか一方の面側に配置され、厚さが10.0μm未満の金属箔から構成されたアンテナと、を備え、前記アンテナは、複数の開放端と、互いに所定間隔を隔てて対向し、非接触通信が可能なICチップと電気的に接続することができる複数の接続端と、を備え、前記複数の接続端のうち、互いに対向する部分のエッジのうねり高さの値が、前記対向する部分のエッジを除く、前記アンテナのエッジのうねり高さの値よりも小さい。
また、本実施の別の形態によるICタグ用のアンテナユニットにおいて、前記互いに対向する部分の間隔の値をDとし、前記互いに対向する部分のエッジのうねり高さの値をRとするとき、R/Dが0.4以下であってもよい。
また、本実施の別の形態によるICタグ用のアンテナユニットにおいて、前記アンテナは、さらに前記ICチップに対して回路が閉じているループ部を備え、前記基材の一方の面側には、前記複数の開放端を有する前記アンテナの第1部分が配置され、前記基材の他方の面側には、前記複数の接続端と、前記ループ部とを含む、前記アンテナの前記第1部分とは異なる、前記アンテナの第2部分が配置され、前記基材の積層方向に沿って、前記第1部分および前記第2部分が、部分的に重なっていてもよい。
また、本実施の別の形態によるICタグ用のアンテナユニットにおいて、前記アンテナは、さらに前記ICチップに対して回路が閉じているループ部を備え、前記基材は、第1基材および第2基材から構成されており、前記第1基材の一方の面側には、前記複数の開放端を有する前記アンテナの第1部分が配置され、前記第2基材の一方の面側には、前記複数の接続端と、前記ループ部とを含む、前記アンテナの前記第1部分とは異なる、前記アンテナの第2部分が配置され、前記第1基材の前記一方の面と、前記第2基材のいずれかの面とが対向するように積層され、前記第1基材および前記第2基材の積層方向に沿って、前記第1部分および前記第2部分が、部分的に重なってもよい。
本実施の形態によるICタグは、基材と、前記基材の少なくともいずれか一方の面側に配置され、厚さが10.0μm未満の金属箔から構成されたアンテナと、非接触通信が可能なICチップと、を備え、前記アンテナは、複数の開放端と、互いに所定間隔を隔てて対向し、前記ICチップと電気的に接続することができる複数の接続端と、を備え、前記複数の接続端のうち、互いに対向する部分のエッジのうねり高さの値が、前記複数の開放端のエッジのうねり高さの値よりも小さい。
また、本実施の別の形態によるICタグにおいて、平面視したときの前記ICチップの傾きが、前記複数の接続端が前記対向する方向に対して23°以内であってもよい。
また、本実施の別の形態によるICタグにおいて、前記アンテナは、厚さが30nm以上、500nm以下の金属箔から構成されていてもよい。
また、本実施の別の形態によるICタグにおいて、前記アンテナと前記基材との間に、さらに接着層を備えていてもよい。
また、本実施の別の形態によるICタグにおいて、前記アンテナの、前記基材から遠い側の表面の少なくとも一部の領域には、離型層が形成されていてもよい。
また、本実施の別の形態によるICタグにおいて、前記アンテナは、少なくとも一部にメアンダ形状を有していてもよい。
また、本実施の別の形態によるICタグにおいて、前記アンテナは、さらに前記ICチップに対して回路が閉じているループ部を備え、前記基材の一方の面側には、前記複数の開放端を有する前記アンテナの第1部分が配置され、前記基材の他方の面側には、前記複数の接続端と、前記ループ部とを含む、前記アンテナの前記第1部分とは異なる、前記アンテナの第2部分が配置され、前記基材の積層方向に沿って、前記第1部分および前記第2部分が、部分的に重なっていてもよい。
また、本実施の別の形態によるICタグにおいて、前記アンテナは、さらに前記ICチップに対して回路が閉じているループ部を備え、前記基材は、第1基材および第2基材から構成されており、前記第1基材の一方の面側には、前記複数の開放端を有する前記アンテナの第1部分が配置され、前記第2基材の一方の面側には、前記複数の接続端と、前記ループ部とを含む、前記アンテナの前記第1部分とは異なる、前記アンテナの第2部分が配置され、前記第1基材の前記一方の面と、前記第2基材のいずれかの面とが対向するように積層され、前記第1基材および前記第2基材の積層方向に沿って、前記第1部分および前記第2部分が、部分的に重なっていてもよい。
また、本実施の別の形態によるICタグラベルは、上記いずれかのICタグの前記基材の他方の面側に、さらに粘着層が設けられていてもよい。
また、本実施の別の形態によるパッケージ用紙は、上記いずれかのICタグの前記基材が用紙であってもよい。
また、本実施の別の形態によるパッケージ用フィルムは、上記いずれかのICタグの前記基材がフィルムであってもよい。
また、本実施の別の形態による物品収容用のパッケージは、上記パッケージ用紙または上記パッケージ用フィルムを含んでもよい。
本実施の形態による、ICタグ用のアンテナユニットの製造方法は、支持基材の一方の面上に離型層を介して金属箔が積層され、前記金属箔の前記離型層とは反対側の面上にさらに接着層が積層された転写箔フィルムを準備する工程と、前記転写箔フィルムの厚さ方向に沿って前記接着層から前記金属箔までを貫通する複数のスリットであって、互いに所定間隔を隔てて対向するように当該スリットを形成するスリット形成工程と、前記転写箔フィルムを、前記接着層が基材の一方の面と当接するように前記基材に重ね、前記支持基材の前記離型層とは反対側の面上から所定形状の部位に熱圧を加えて、前記所定形状の前記接着層および前記前記金属箔から構成される積層体を前記基材の前記一方の面に転写する熱転写工程と、前記基材から、前記熱圧が加えられなかった部位に対応する前記転写箔フィルムの残存部を剥がす剥離工程と、を備え、前記積層体に含まれる前記金属箔は、複数の開放端と、非接触通信が可能なICチップと電気的に接続するための複数の接続端と、を有するアンテナを構成し、前記複数の接続端は、前記スリットの位置に対応して互いに所定間隔を隔てて対向している。
また、本実施の形態による、別の形態によるICタグ用のアンテナユニットの製造方法は、第1支持基材の一方の面上に第1離型層を介して第1金属箔が積層され、前記第1金属箔の前記第1離型層とは反対側の面上にさらに第1接着層が積層された第1転写箔フィルム、および、第2支持基材の一方の面上に第2離型層を介して第2金属箔が積層され、前記第2金属箔の前記第2離型層とは反対側の面上にさらに第2接着層が積層された第2転写箔フィルム、を準備する工程と、前記第2転写箔フィルムの厚さ方向に沿って前記第2接着層から前記第2金属箔までを貫通する複数のスリットであって、互いに所定間隔を隔てて対向するように当該スリットを形成するスリット形成工程と、前記第1転写箔フィルムを、前記第1接着層が基材の一方の面と当接するように前記基材に重ね、前記第1支持基材の前記第1離型層とは反対側の面上から所定形状の部位に熱圧を加えて、前記所定形状の前記第1接着層および前記第1金属箔から構成される第1積層体を前記基材の前記一方の面に転写する第1熱転写工程と、前記第2転写箔フィルムを、前記第2接着層が前記基材の他方の面と当接するように前記基材に重ね、前記第2支持基材の前記第2離型層とは反対側の面上から所定形状の部位に熱圧を加えて、前記所定形状の前記第2接着層および前記第2金属箔から構成される第2積層体を前記基材の前記他方の面に転写する第2熱転写工程と、前記基材から、前記熱圧が加えられなかった部位に対応する前記第1転写箔フィルムおよび前記第2転写箔フィルムの残存部を剥がす剥離工程と、を備え、前記第1積層体に含まれる前記第1金属箔は、複数の開放端を有する第1部分を構成し、前記第2積層体に含まれる前記第2金属箔は、非接触通信が可能なICチップと電気的に接続するための複数の接続端、および、前記ICチップに対して回路が閉じているループ部を有する第2部分を構成し、前記第1部分と前記第2部分とがアンテナを構成し、前記複数の接続端は、前記スリットの位置に対応して互いに所定間隔を隔てて対向している。
本実施の形態による、ICタグの製造方法は、支持基材の一方の面上に離型層を介して金属箔が積層され、前記金属箔の前記離型層とは反対側の面上にさらに接着層が積層された転写箔フィルムを準備する工程と、前記転写箔フィルムの厚さ方向に沿って前記接着層から前記金属箔までを貫通する複数のスリットであって、互いに所定間隔を隔てて対向するように当該スリットを形成するスリット形成工程と、前記転写箔フィルムを、前記接着層が基材の一方の面と当接するように前記基材に重ね、前記支持基材の前記離型層とは反対側の面上から所定形状の部位に熱圧を加えて、前記所定形状の前記接着層および前記前記金属箔から構成される積層体を前記基材の前記一方の面に転写する熱転写工程と、前記基材から、前記熱圧が加えられなかった部位に対応する前記転写箔フィルムの残存部を剥がす剥離工程と、前記積層体の所定位置に非接触通信が可能なICチップを搭載するICチップ実装工程と、を備え、前記積層体に含まれる前記金属箔は、複数の開放端と、前記ICチップと電気的に接続するための複数の接続端と、を有するアンテナを構成し、前記複数の接続端は、前記スリットの位置に対応して互いに所定間隔を隔てて対向している。
本実施の形態による、パッケージ用紙の製造方法は、支持基材の一方の面上に離型層を介して金属箔が積層され、前記金属箔の前記離型層とは反対側の面上にさらに接着層が積層された転写箔フィルムを準備する工程と、前記転写箔フィルムの厚さ方向に沿って前記接着層から前記金属箔までを貫通する複数のスリットであって、互いに所定間隔を隔てて対向するように当該スリットを形成するスリット形成工程と、前記転写箔フィルムを、前記接着層が複数の折曲線を有する用紙の一方の面と当接するように前記用紙に重ね、前記支持基材の前記離型層とは反対側の面上から所定形状の部位に熱圧を加えて、前記所定形状の前記接着層および前記前記金属箔から構成される積層体を前記用紙の前記一方の面に転写する熱転写工程と、前記用紙から、前記熱圧が加えられなかった部位に対応する前記転写箔フィルムの残存部を剥がす剥離工程と、前記積層体の所定位置に非接触通信が可能なICチップを搭載するICチップ実装工程と、を備え、前記積層体に含まれる前記金属箔は、複数の開放端と、前記ICチップと電気的に接続するための複数の接続端と、を有するアンテナを構成し、前記複数の接続端は、前記スリットの位置に対応して互いに所定間隔を隔てて対向している。
また、本実施の別の形態によるパッケージの製造方法は、上記のパッケージ用紙の製造方法に加えて、前記パッケージ用紙を用いて、前記複数の折曲線を折り曲げることにより物品収容用のパッケージを組み立てる工程をさらに備えてもよい。
本実施の形態によれば、アンテナとしての機能を確保しつつ、安価かつ簡便に製造することが可能なICタグ用のアンテナユニット、ICタグ、パッケージ用紙、パッケージ用フィルムおよびパッケージ並びにこれらの製造方法を提供することができる。
第1実施形態のICタグの構造を説明する平面図である。 図1のA部を拡大した図である。 図2(b)のC部に対応するエッジのうねり高さを説明する図である。 図1のB-B断面図およびこれのE部を拡大した図である。 第1実施形態のICタグの製造方法を説明する図である。 第1実施形態のICタグの製造方法を説明する図である。 第1実施形態の変形例1のICタグを説明する平面図である。 第2実施形態のICタグの構造を説明する平面図および断面図である。 第2実施形態の変形例2のICタグの構造を説明する平面図および断面図である。 第2実施形態の変形例3および4のICタグの構造を説明する平面図である。 第3実施形態のICタグラベルの構造を説明する断面図である。 第4実施形態のパッケージ用紙およびパッケージの構造を説明する図である。
以下、図面等を参照して、本開示のICタグ用のアンテナユニット、ICタグ、パッケージ用紙、パッケージ用フィルムおよびパッケージ並びにこれらの製造方法の一例について説明する。ただし、本開示のICタグ等は、以下に説明する実施形態や実施例には限定されない。
なお、以下に示す各図は、模式的に示したものである。そのため、各部の大きさ、形状は理解を容易にするために、適宜誇張している。また、各図において、部材の断面を示すハッチングを適宜省略する。本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値および材料名は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含むものとする。
1.第1実施形態
本開示のICタグの第1実施形態について説明する。ここで、説明の便宜上、ICタグ1についてXYZ座標系を設定する。まず、図1および図4に示すように、ICタグ1の基材5の主面に対する法線方向にZ軸をとり、Z軸上の基材5の主面からアンテナ2の主面またはICチップ4に向かう方向を+Z方向または厚さ方向の上方とし、その反対方向を-Z方向または厚さ方向の下方とする。また、Z軸に沿った方向を厚さ方向の上下方向ともいう。
また、ICタグ1を+Z方向から見たとき、ICタグ1を略長方形に見立てたときの長辺に沿う方向にX軸を、短辺に沿う方向にY軸をとり、図1、図4において、向かって左側を-X方向または左側とし、向かって右側を+X方向または右側とする。また、図1において、向かって上側を+Y方向または上方とし、向かって下側を-Y方向または下方とする。また、X軸に沿った方向を左右方向、Y軸に沿った方向を上下方向ともいう。
ここで、図1は、ICタグ1を+Z方向から見た平面図であり、図2は、図1のICチップ4の周辺であるA部についての拡大図である。図3(a)は、図2(b)の第1アンテナ21のエッジである直線部21c近辺であるC部を、図2(b)のZ軸周りに反時計回りに(+X方向から+Y方向に向けて)90°回転させた拡大図であり、特にエッジのうねり高さを説明する図である図3(b)は、図3(a)に対応する参考画像である。また、図4(a)は、図1のICタグ1を、B-B線に沿って切断した断面を-Y方向から見た断面図であり、図4(b)は、図4(a)のICチップ4付近を示すE部の拡大図である。
(a)ICタグの構成
以下、図1~図4を参照しながら、第1実施形態に係るICタグ1の構成を説明する。ICタグ1は、図1、図4(a)に示すように、略長方形のシートである基材5の一方の面である+Z側の面に所定パターンのアンテナ2が接着層6を介して積層されている。また、ICタグ1の長辺方向の略中央には、アンテナ2の左右の隙間27をまたぐように、ICチップ4が配置されている。本実施形態のICタグ1は、ICチップ4と、アンテナ2とが2以上の接点を介して電気的に接続されており、例えば、アンテナ2が、920MHz等のUHF帯の無線信号を送受信できることにより、外部のリーダライター(読み書き装置)との間で非接触通信による情報伝達が可能である。
また、本実施形態のICタグ1は、そのアンテナ2が、ICチップ4の部分を中心として左右に一対のダイポールアンテナを形成しており、ICチップ4を搭載する領域である2箇所の対向する接続端21aと22aのエッジのうねり高さの値が、当該対向する部分である接続端21aと22aのエッジを除く、アンテナ2のエッジのうねり高さの値よりも小さい。このような、接続端21aと22aのエッジを除く、アンテナ2のエッジとして、例えば、2箇所の開放端21bと22bのエッジを挙げることができる。したがって、相対的に2箇所の対向する接続端21aと22aのエッジのうねり高さの値が小さくできるので、接続端21aおよび22aの隙間27がアンテナ2を形成する金属箔のバリ等により短絡してしまうことが抑制され、アンテナ2が正常に機能し、ICタグ1を良好に動作させることができる。以下、ICタグ1の各部の構成について説明する。
(i)基材
基材5は、アンテナ2を構成する金属箔を支持し、外力等による変形によってアンテナ2が破損、断線することを抑制する部材である。また、基材5は、後述する転写箔の熱転写により、直接熱圧が伝わる部材でもある。よって、基材5としては、ICタグ1を貼付する対象物の物性にもよるが、適度な耐久性や可撓性を有し、アンテナ2の通信を阻害しない点において、PET等の樹脂フィルムを使用することが望ましい。ただし、樹脂以外の紙製、布製であってもよく、後述するように、包装容器であるパッケージを組み立てるためのパッケージ用紙やパッケージ用フィルムそのものを基材と見立ててICタグを形成してもよい。また基材の厚さも任意であるが、例えば10μm以上、1mm以下とすることができる。
(ii)アンテナ
アンテナ2は、基材5の表裏面のうち、いずれか一方の面に、または、両方の面に分割して配置される、電波の送受信を行うための所定パターンが導電部材で形成された部位である。本実施形態では、アンテナ2は920MHz等のUHF帯で電波の送受信ができるよう、ICタグ1の左右のそれぞれに、一対のダイポールアンテナである第1アンテナ21および第2アンテナ22を有している。左側の第1アンテナ21は、ICチップ4に近い側に、当該ICチップ4との電気的接続を図るための接続端21aを有し、当該第1アンテナ21に沿ってICチップ4から離れた末端に開放端21bを有している。
同様に、右側の第2アンテナ22は、ICチップ4に近い側に、当該ICチップ4との電気的接続を図るための接続端22aを有し、当該第2アンテナ22に沿ってICチップ4から離れた末端に開放端22bを有している。接続端21aと22aとは、互いに対向して配置され、ICタグ1を+Z方向から平面視した場合に、接続端21aと22aが、ICチップ4の左端および右端に隠れる状態となる。ただし、アンテナ2はダイポールアンテナには限定されず、モノポールアンテナであってもよい。
また、第1アンテナ21および第2アンテナ22は、それぞれ、ICチップ4と重なる2箇所の接続端21aおよび22aを一端として、左右に狭幅の直線状に延伸され、他端に広幅の略矩形状領域である開放端21bおよび22bを有するものである。さらに、第1アンテナ21および第2アンテナ22は、ICチップ4の近傍でそれぞれ分岐し、ICチップ4を含めて閉回路を形成するループ部3によって電気的に接続されている。ループ部3は、ICチップ4とアンテナ2とのインピーダンスの共役整合を図る整合回路として機能する。
アンテナ2は、電気抵抗の増加を抑えつつ、できるだけ薄い導電部材で形成されることが好ましい。このような条件を満たすものとして、例えば厚さが10.0μm未満の金属箔が用いられ、特に、厚さが160nm以上、240nm以下の金属箔が好適に用いられる。厚さがこの範囲にあることにより材料コストが低減できるとともに、後述する転写箔フィルムの熱転写工程において、アンテナ2の良好な基材5への熱転写ができるからである。また、その材質は、例えば、アルミニウム、銅、銅合金、およびこれらのものに別の金属をメッキしたもの等を使用することができる。特に、市場に安価に供給されており、酸化膜により腐食等が抑制されるアルミニウム箔を好適に用いることができる。
厚さが10.0μm未満の金属箔を単独で打ち抜き加工することは困難であるため、後述するような転写箔フィルムに加工した上で、最表面に接着層を有する金属箔を、基材5の少なくとも一方の面に、所定形状のホットスタンプ治具を用いて熱転写することでアンテナ2を形成する。アンテナ2は、接着層6を介して基材5と密着している。ここで、図2(a)は、ICタグ1において、第1アンテナ21の接続端21aおよび第2アンテナ22の接続端22aの対向部分を拡大した図であるが、ICチップ4を外したものが図2(b)に示されている。また、図2(c)は、図2(b)の第1アンテナ21、第2アンテナ22およびICチップ4の位置関係をY軸周りに180°回転した状態で示した図である。すなわち、ICタグ1を左右方向に向けて表裏反転させた図である。
第1アンテナ21の接続端21aは、X軸に沿った第1アンテナ21の上下の輪郭線が、+X方向に向かうにつれ、隅部21dを上下に有し、さらに+X方向の末端に、Y軸に沿った略直線状の直線部21cを有している。隅部21dは、略直角形状でもよく、略円弧状でもよい。同様に、第2アンテナ22の接続端22aも、第1アンテナ21の接続端21aと左右対称形状となっており、接続端22aは、X軸に沿った第2アンテナ22の上下の輪郭線が、-X方向に向かうにつれ、隅部22dを上下に有し、さらに-X方向の末端に、Y軸に沿った略直線状の直線部22cを有している。接続端21aおよび22aの一部は、図2(a)、(b)、(c)に示すように、それぞれ、ICチップ4の信号端子である第1接続パッド41および第2接続パッド42の一部と、Z軸に沿って重なっており、かつ、電気的に接続されている。
ここで、接続端のエッジのうねり高さと、接続端同士の間隔について説明する。まず、図2(b)の接続端21aの直線部21c近辺であるC部の拡大図である図3により、エッジのうねり高さについて説明する。
本開示の「うねり高さ」について、図3に基づいて説明する。図3(a)は、第1アンテナ21における接続端21aの直線部21c付近のアンテナ2と隙間27との境界部分に関する図であるが、倍率が5倍から10倍程度の対物レンズを使用した光学顕微鏡で観察した状態を模式的に示したものである。アンテナ2の直線部21cは、マクロ的に見れば直線状に見えるが、ミクロ的に見ると多数のうねりを有した曲線で形成されている。
ここで、まず、測定区間Lを定める。Lは、ICチップ4のチップサイズ(X軸に沿ったチップの幅)よりも十分大きいことが好ましいが、測定負荷等を考慮して、チップサイズの2倍の長さ、または1mmのいずれか小さい方とする。測定は、データの正確を期するため、同一パターンの同一測定区間での測定に関して10回繰り返し行う。1回の測定では、図3(a)に示すように、測定区間の一端から、Y軸方向に沿って20μmピッチで基準ラインBLからのX軸に沿った直線部21cのラインまでの距離を測定する。経験的に、アンテナ2のエッジのうねりの凹凸の凸部分の幅が200μm以上250μm以下程度で分布することが多く、うねり高さはその1/10くらいの間隔で測定すれば、うまくピーク値を捉えられる可能性が高いからである。
例えば、図3(a)では、測定区間Lの+Y方向側の端部のX軸に沿った直線部21cのライン上の点であるMP1で、当該地点の基準ラインBLからの距離(後述のUHまたはUD)を測定する。次いで、MP1よりも-Y方向側に沿って20μmの間隔を隔てた直線部21cのライン上の点であるMP2で同様の測定をする。さらに、MP2よりも-Y方向側に沿って20μmの間隔を隔てた直線部21cのライン上の点であるMP3で同様の測定をする。このように、所定回数の測定を繰り返し行う。ここで測定する距離のうち、基準ラインBLから+X方向側、すなわちアンテナ2の凸方向のものをUHとし、基準ラインBLから-X方向側、すなわちアンテナ2の凹方向のものをUDとする。1回の測定でUHの最大値を抽出し、これを10回繰り返した後の、UHの各最大値の中で最大のものを「うねり高さ」と称する。例えば、横幅が500μmのICチップ4で、当該うねり高さを測定する場合は、うねり高さを求めるための測定点数は1回の測定単位で50点であり、これを繰り返し10回行うとすれば、合計500点の測定により求まる。
なお、基準ラインBLの位置は、光学顕微鏡で観察する際に目視で判定する。アンテナ2は、後述するように、転写箔フィルムを所定のホットスタンプ治具によって、熱圧を掛けながら金属箔層部分を基材5に転写することによって形成されるが、当該ホットスタンプ治具のエッジ部分を示すアンテナ2のうねりがない理想的なエッジは、例えば図3(b)の参考画像に示すように、略直線状のラインとして識別することができる。また、このラインを境界として、アンテナ2のうねりが生じている内側と外側とでは、明確に色彩が異なって視認できる。うねりの部分は、アンテナ2の部分が、それ以外の部分から引き剥がされることで生じるため、うねりの部分の積層方向の高さが、明らかにアンテナ2を構成する金属箔の高さとは異なり、色彩の差として現れるからである。よって、このラインを基準ラインBLとすることができる。図3(b)では、基準ラインBLよりも、アンテナ2が外側に飛び出している領域(UHが発生している領域)がほとんどであり、基準ラインBLの内側のアンテナ2と、うねりの部分とで明らかに色彩の差異が確認できる。また、当図では、あまり顕著に発生していないが、基準ラインBLよりも、アンテナ2が内側にうねりを生じている領域(UDが発生している領域)についても同様に、うねりの部分の積層方向の高さが、引き剥がしの影響でアンテナ2を構成する金属箔の高さとは異なるため、基準ラインBLの内側における、UDのうねりが生じた領域と、これよりもさらに内側の部分とで明らかに色彩の差異が生じる。
なお、転写箔フィルムを所定のホットスタンプ治具によって、熱圧を掛けながら金属箔層部分を基材5に転写する場合には、ホットスタンプ治具がアンテナ2の形成面全体に熱圧を加えるため、通常は、図3(b)のように、アンテナ2の境界部分に、内側に凹むうねり(UD)が発生することはほとんどない。逆にホットスタンプからの伝熱の影響でアンテナ2の境界部分の外側の金属箔の一部も加熱されて基材5に接着しやすくなり、その結果、アンテナ2の境界部分の外側に飛び出すうねり(UH)が生じやすくなる。このように、特にホットスタンプ治具を用いる方式では、アンテナ2の境界部分の内側に凹むうねり(UD)の数よりも、外側に飛び出すうねり(UH)の数の方が多いため、基準ラインBLを視覚的に識別することが容易である。
また、直線部21cのうねりは、上述のように、アンテナ2の凸方向に生じるUHと、アンテナ2の凹方向に生じるUDとがあるが、左右のダイポールアンテナの隙間が、バリによって短絡することによる不具合の抑制、という観点からは、UDは問題ではなく、UHの程度のみが重要となるため、うねり高さの定義を上記のようにUHのみを考慮して定めるものとしている。
なお、図3(a)では、第1アンテナ21における接続端21aの直線部21c付近のアンテナ2と隙間27との境界部分におけるうねり高さについて説明したが、うねり高さは、アンテナ2のいずれの輪郭部の境界部分についても、同様の手法により求めることができる。ただし、例えば、第1アンテナ21の直線部21c付近のうねり高さと、第1アンテナ21の直線部21c付近のうねり高さと、開放端21bの外周の各辺のエッジのうねり高さとを比較する場合は、その測定区間Lは、ICチップ4を搭載する直線部21c付近のうねり高さに規定される測定区間Lに統一する。また、アンテナ2に搭載予定のICチップのサイズが定まらない場合は、測定区間Lを1mmで測定する。
本実施形態のICタグ1や後述するアンテナユニット9における、互いに対向する接続端21aおよび22aのエッジのうねり高さの値は、当該対向する接続端21aおよび22aのエッジを除く、アンテナ2のエッジのうねり高さの値よりも小さいことが必要である。アンテナ2のエッジとは、アンテナ2の外周の輪郭部、すなわちアンテナ2の存在部分と非存在部分との境界部であって、一例として、開放端21bや22bのエッジを選択することができるが、この部位には限定されない。
また、接続端21aおよび22aのエッジのうねり高さの値をRとし、互いに対向している第1アンテナ21の接続端21aの直線部21cおよび第2アンテナ22の接続端22aの直線部22cの隙間27の間隔の値daをDとしたときR/Dは0.4以下であることが好ましく0.2以下であることがさらに好ましい。前者の範囲であれば、アンテナ2にICチップ4を搭載する際の位置ずれが生じても、配線がショートすることが抑制され、後者の範囲であれば、後述する転写箔フィルムの金属箔層部分を所定のホットスタンプ治具によって熱圧を掛けながら基材5に転写する工程における、条件のばらつき等の影響によっても、配線がショートすることが十分に抑制されるからである。
接続端同士の間隔であるが、図2(b)に示す2つの接続端21aおよび22aのそれぞれの直線部21cおよび22cによって形成される隙間27の間隔をdaとするとき、daは、同時に光学顕微鏡の視野に入れ、図3(a)のようなうねりが見られる直線部21cおよび22cのそれぞれの曲線ライン間の、当該直線部21cおよび22cが対向する方向に沿った距離を測定することによって求めることができる。
一方、上記測定方法により、接続端のエッジのうねり高さだけでなく、第1アンテナ21および第2アンテナ22の開放端21bおよび22bのエッジのうねり高さを測定することもできる。ここで、第1アンテナ21の接続端21aの直線部21cおよび第2アンテナ22の接続端22aの直線部22cのエッジのうねり高さの値をそれぞれR21cおよびR22cとし、R21cおよびR22cのうち、大きい方をR2cmaxとする。また、第1アンテナ21の開放端21bの外周の各辺のうち、エッジのうねり高さの値が最も大きいものをR21bおよびR22bとし、R21bおよびR22bのうち、大きい方をR2bmaxとする。このとき、R2cmaxは、R2bmaxよりも小さい。また、第1アンテナ21については、R21cは、R21bよりも小さく、第2アンテナ22については、R22cは、R22bよりも小さい。
(iii)接着層
図4(a)に示すように、アンテナ2は、基材5の表裏面のうち、いずれか一方の面に、または、両方の面に分割して配置されるが、その際、種々の接着層6を介在させることにより、アンテナ2を構成する金属箔層を基材5に密着させることができる。アンテナ2は、厚さが10.0μm未満の金属箔でできているため、単独でのハンドリングは困難である。よって、後述するように、転写箔フィルムの金属箔層と隣接した領域に接着層6を設けておき、熱転写によって、接着層6および金属箔層を同時に基材5の表面に転写する方法がとられる。
接着層6として、絶縁性の種々の熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を用いることができる。なお、接着層6は、ICタグ1の必須要素ではなく、例えば、基材5として熱可塑性樹脂基材等を使用する場合は、接着層6をあらためて設けなくても、後述する熱転写によって、金属箔層を基材5の表面に転写する際に、基材5自体が金属箔層と融着して接着効果を得ることができる。
(iv)離型層
図4(a)に示すように、アンテナ2の、基材5から遠い側の表面の少なくとも一部の領域に、離型層7が設けられている。これは、後述する、転写箔フィルムからの金属箔層の離型性を高めるために設けられるもので、シリコーン等の離型剤またはこれを含む樹脂層等から構成される。なお、金属箔層の良好な転写性が得られる限り、離型層7を必ず設ける必要はなく、離型層7はICタグ1の必須要素ではない。
(v)ICチップ
ICチップ4は、シリコン等の半導体基板に各種の回路素子が内蔵された集積回路であり、厚さの薄い略直方体状の構造を有する。ICチップ4は、例えば、その一方の面に各種回路が形成されているとともに、アンテナとの電気的な接続端子である第1接続パッド41および第2接続パッド42を備えている。図2(c)に示すように、第1接続パッド41および第2接続パッド42は、例えば、ICチップ4の左右両端に沿って、略台形状のパターンを有している。ただし、ICチップ4の接続パッドは3個以上あってもよく、略台形状とは異なるパターンを有していてもよい。
ICチップ4は、第1接続パッド41および第2接続パッド42がアンテナ2の接続端21aおよび22aと電気的に接続することにより、種々の機能を果たす。例えば、外部から所定周波数の電波を受信したアンテナ2から、ICチップ4の動作用電力を取り出し、CPUを駆動させる。また、受信電波から所定情報を解読し、各種演算をしたり、記憶部から情報を読み出したり、書き込んだりする。また、必要に応じて、アンテナ2を介して送信情報を所定周波数の電波に変換して送信する機能等を有している。
ICチップ4は、その必要とされる機能や回路線幅等によって種々の大きさとなり得るが、通常は、平面視したときの外形の略矩形状部分の1辺の長さが0.3mm以上、1.0mm以下程度である。ここで、図2(c)に示すように、第1接続パッド41および第2接続パッド42の最短距離をdcとするとき、前述のdaとの関係として、dc/daが2.0以上であることが好ましく、4.0以上であることがさらに好ましい。この場合、アンテナ2に対してICチップ4の配置位置のずれがある程度許容でき、いずれかの接続パッドに両方の接続端が電気的接続する危険性、または、いずれかの接続端に両方の接続パッドが電気的接続する危険性が低減できるからである。
また、図2(d)に示すように、平面視したときのICチップ4の、アンテナ2に対する傾きθcが、2箇所の接続端21aおよび22a対向して配置されるX軸方向に対して23°以内であることが好ましく、12°以内であることがさらに好ましい。この場合も、アンテナ2に対してICチップ4の配置位置の回転方向のずれがある程度許容でき、いずれかの接続パッドに両方の接続端が電気的接続する危険性、または、いずれかの接続端に両方の接続パッドが電気的接続する危険性が低減できるからである。
(vi)導電接着層
次に、ICチップ4とアンテナ2とを電気的かつ機械的に接続する導電接着層8について説明する。図4(a)、(b)に示すように、導電接着層8は、アンテナ2である第1アンテナ21の右端と、第2アンテナ22の左端とに跨るようにアンテナ2の上層に配置された離型層7のアンテナ2とは反対側の面上に積層され、さらにその上方にICチップ4が搭載されている。導電接着層8は例えばACF(Anisotropic Conductive Film)、すなわち、異方性導電フィルムや、ACP(異方性導電ペースト)であってもよい。ACFまたはACPは、エポキシ樹脂等から構成されるバインダー81の中に、球状樹脂粒子の周りがニッケル、銀等でメッキされた導電粒子82が分散した構造を有する。
この導電接着層8を、図4(b)のように、基材5、接着層6、アンテナ2および離型層7の積層体であるアンテナユニット9の離型層7側の表面に、貼付または塗付し、その上からICチップ4を下方に向けて熱圧により押し付けることによって、ICチップ4の下方に設けられた第1接続パッド41および第2接続パッド42と、第1アンテナ21および第2アンテナ22との隙間に存在するACFまたはACP内部の導電粒子82がアンテナ2の厚さ方向に直列的に並んで互いに接合し合い、薄膜の離型層7を突き破って第1接続パッド41および第2接続パッド42と、第1アンテナ21および第2アンテナ22とがそれぞれ電気的に接続される。また、熱圧によってバインダー81が硬化するため、ICチップ4は、アンテナ2に対して機械的にも密着することとなる。なお、後述するように、接着層6および剥離層7は、必ずしもICタグ1の必須要素ではないため、ICタグ1から、ICチップ4に加えてこれらが欠けた構成のものも、アンテナユニット9に含めるものとする。
なお、導電接着層8は、ACFやACPに限らず、例えば、エポキシ樹脂中に銀粒子をフィラーとして分散した、いわゆる導電性ペースト等を使用してもよい。ただし、この場合には、第1接続パッド41および第2接続パッド42の短絡を防止するため、第1接続パッド41および第2接続パッドに対する導電性ペーストの塗付領域が、それぞれ分離するように塗付すべきことに留意すべきでる。
(b)ICタグの製造方法
(i)転写箔フィルムの準備
次に、本実施形態に係るICタグ1の製造方法について、主として、図5および図6に基づいて説明する。図5(a)は、長尺のフィルムとして形成される転写箔フィルム200の積層状態を示した、長尺方向X軸および積層方向Z軸に垂直なXZ平面で切った転写箔フィルム200の断面図である。転写箔フィルム200は、PETフィルム等から構成される支持基材201の一方の面上にシリコーン等により形成された離型層7、アンテナ2の基となる金属箔層202、および熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂等から構成される接着層6、が順次積層されたものである。ただし、これ以外に随時、必要な部材が適宜積層されていてもよい。まずは、このような転写箔フィルム200を準備する。
(ii)スリットの形成
続いて、上述した転写箔フィルム200の接着層6が形成された表面側から、接着層6および金属箔層202を貫通するスリット303を形成する。当該スリットは、種々の方法で形成することができ、例えば、図5(b)は、図5(a)の転写箔フィルム200について、X軸、Z軸に直交するY軸に略平行な、2本のスリット303aおよび303bを形成したときの、スリットがはいった転写箔フィルム200Aの断面図である。本実施形態では、スリット303は、レーザ光301の照射によって行われている。その他、打ち抜き刃を接着層6および金属箔層202のみを貫通するように加工すること、すなわちハーフカット加工を行うことによってスリット303を形成してもよい。
また、このスリット303aおよび303bは、+Z方向から転写箔フィルム200Aを平面視したときに、それぞれが、金属箔層202から形成されるアンテナ2である第1アンテナ21および第2アンテナ22の接続端21aおよび22aの直線部21cおよび22cと重なる位置に設けられる必要がある。スリット303は、これらの直線部21cおよび22cの領域を包含する限り、どのような形状で形成されていてもよい。
(iii)熱転写
次に、図5(c)に示すように、スリットがはいった転写箔フィルム200Aを上下反対に向けて、基材5の上に接着層6が当接する向きに転写箔フィルム200Aを重ねる。その後、この積層体に対して、転写箔フィルム200Aの支持基材201の、離型層7とは反対側の面からホットスタンプ治具302によって、転写箔フィルム200Aから基材5に向かう方向に対して所定温度、所定荷重、所定時間の熱圧を掛けることにより、転写箔フィルム200Aの一部を基材5上に熱転写することができる。このとき、+Z方向から転写箔フィルム200Aを平面視したときの、ホットスタンプ治具302によって熱圧が掛かるパターンは、図1のアンテナ2である第1アンテナ21、第2アンテナ22、およびループ部3によって形成されるパターンと略同一となる。こうすることにより、アンテナ2のパターンに沿った金属箔層202の所定領域を、正確に基材5上に熱転写することができる。
なお、アンテナ2の第1アンテナ21および第2アンテナ22の接続端21aおよび22aによって形成される所定間隔の隙間に対応して、ホットスタンプ治具302のX軸に沿った略中央部に切欠き304が設けられている。これにより、アンテナが形成されない当該隙間部分が、基材5に熱転写されてしまうことを抑制できる。
(iv)剥離
次に、図6(a)に示すように、熱転写が終了した転写箔フィルム200Aのうち、熱圧が掛けられなかった残存部である転写箔フィルムカス200Bを、基材5から剥がす。これにより、ホットスタンプ治具302によって、所定の熱圧が掛けられた転写箔フィルム200Aの特定領域のみを、支持基材201を除いて移転させることができる。それ以外の領域については、転写箔フィルム200Aのすべてが剥がされることとなる。ここで、基材5には、所定領域に、接着層6、アンテナ2、離型層7が積層されたアンテナユニット9が形成されるが、前述のとおり、ホットスタンプ治具302の切欠き304に対応する箇所は熱転写がされないため、この領域を境界として、アンテナ2は第1アンテナ21および第2アンテナ22に部分的に分離する。
ここで、図6(a)では、第1アンテナ21の-X方向側の開放端21bの側面21fおよび+X方向側の接続端21aの直線部21cの側面21eを図示している。また、第2アンテナ22の+X方向側の開放端22bの側面22fおよび-X方向側の接続端22aの直線部22cの側面22eを図示している。この図では、側面21fおよび22fが、側面21eおよび22eと比較して、相対的に面があれていること、すなわち後者のエッジのうねり高さの値が前者のエッジのうねり高さの値よりも小さいことを模式的に示している。側面21fおよび22fは、対向する接続端21aおよび22aのエッジを除く、アンテナ2のエッジを示す側面の一例である。
側面21eおよび22eについては、最初にあらかじめ、レーザ光等によって接着層6および金属箔層202のみを貫通するスリットが設けられているため、転写箔フィルム200Aを基材5から剥がす際に、側面21eおよび22eを含む第1アンテナ21および第2アンテナ22の接続端21aおよび22aの直線部21cおよび22cのエッジのうねり高さの値を小さく抑えることができる。
一方、側面21eおよび22e以外の、第1アンテナ21および第2アンテナ22の外周の輪郭部分は、このようなスリット加工が特にされていないため、転写箔フィルム200Aを基材5から剥がす際に、開放端21bおよび22bの、側面21fおよび22fを含めたそのエッジのうねり高さの値は、側面21eおよび22eと比べて、相対的に大きなものになる。ここで、第1アンテナ21および第2アンテナ22の接続端21aおよび22aの直線部21cおよび22cのエッジのうねり高さの値は、接続端21aおよび22aの短絡を防ぎ、良好なアンテナ特性を得るために、小さく抑えることが重要であるが、他方、第1アンテナ21および第2アンテナ22の開放端21bおよび22bを含む、上記以外のエッジのうねり高さの値は、さほど通信特性に悪影響を及ぼすものではないため、多少大きくても差し支えない。
以上のように、本実施形態のICタグ用のアンテナユニット9は、アンテナ2の2箇所の接続端21aおよび22aの互いに対向する部分である直線部21cおよび22cのエッジのうねり高さの値が、2箇所の開放端21bおよび22bのエッジのうねり高さの値よりも小さいものである。このようなアンテナユニット9を用いることにより、これにICチップ4を搭載してアンテナ2との電気的接続を図る際に、アンテナ2の2箇所の接続端21aおよび22a、または、ICチップ4の第1接続パッド41および第2接続パッド42が、接続端21aまたは22aのバリ(はみ出し部分)によって、短絡してしまい、ICチップ4またはアンテナ2としての機能を阻害する危険性を抑制できる。
また、逆に、本実施形態のICタグ用のアンテナユニット9は、アンテナ2の2箇所の接続端21aおよび22aの互いに対向する部分である直線部21cおよび22c以外の他のアンテナ2の外周の輪郭部分、例えば、開放端21bおよび22bのエッジのうねり高さの値が、相対的に大きいことを許容する。これにより、ICタグ1としての特性にさほど影響を与えないアンテナ2の外周の輪郭部分のエッジのうねり高さの値が大きくなる、転写箔フィルムによる熱転写方式、いわゆるホットスタンプ方式または箔押し方式を効果的に使用することができる。これにより、エッチング方式と比べて、簡易で低コストの工程でICタグを製造でき、かつ、打ち抜き方式と比べて、薄い金属箔をアンテナに使用できることによる材料費のコストダウンが図れる。
(v)ICチップ搭載
上述のようにして製造されたアンテナユニット9に対して、図6(b)に示すように、これのアンテナ2の上面に形成された離型層7上に、前述したACFまたはACP等の導電接着層8を介して、ICチップ4を所定位置に搭載し、これに所定の熱圧を加えることによってICチップ4とアンテナ2との電気的および機械的接続を図る。以上の各工程を踏まえて、ICタグ1が完成する。なお、上述のアンテナユニット9に関する、アンテナ2の2箇所の接続端21aおよび22aの互いに対向する部分である直線部21cおよび22cのエッジのうねり高さの値が、2箇所の開放端21bおよび22bのエッジに例示される他のアンテナ2のエッジのうねり高さの値よりも小さいという構成およびそれによって得られる効果は、ICチップ4を搭載したICタグ1についても、そのまま当てはまることは言うまでもない。
(c)第1実施形態のICタグの変形例1
以上、本開示の第1実施形態のICタグ用のアンテナユニット9およびICタグ1について説明したが、特にアンテナ2のパターンは、図1のICタグ1の平面図に示すようなものには限定されない。アンテナ2は、ダイポールアンテナであるため、第1アンテナ21の開放端21bから第2アンテナ22の開放端22bまでの電気長が、通信電波の1/2波長となる必要があり、例えばUHF帯の920MHzで通信する場合は、上記電気長が約160mmとなる必要がある。よって、アンテナ2のパターンは、図1のように、左右に狭幅の直線状に延伸され、他端に広幅の略矩形領域である開放端21bおよび22bを有するものに限らず、第1アンテナ21または第2アンテナ22の開放端側が、ICチップ4側に向けて折り返されたようなパターンとすることもできる。こうすることで、ICタグの小型化を図ることができる。
また、本実施形態の変形例1として、アンテナ形状がメアンダ形状であるICタグ1Aについて、図7に基づき、説明する。図7は、変形例1に係るメアンダ形状アンテナ2Aを有するICタグ1Aに関する、図1と同様の平面図である。図7に示すように、ICタグ1Aは、ICチップ4と平面視で重なる接続端25aおよび26aを有し、Y軸に沿って、ジグザグに複数回折り返されたパターンを有する第1アンテナ25および第2アンテナ26を備える。また、それぞれの末端に、開放端25bおよび26bを備える。これらは、ICタグ1のように幅広の略矩形状としてもよい。このように、第1アンテナ25および第2アンテナ26が、ジグザグ形状すなわちメアンダ形状を有することにより、ICタグ1AのX軸に沿った幅を十分に短くしても、上述したアンテナの電気長を確保でき、ICタグの一層の小型化を実現できる。
2.第2実施形態
(a)ICタグの構造
次に、本開示のICタグの第2実施形態について説明する。図8(a)は、第2実施形態に係るICタグ1Bの構成を示す、図1と同様の平面図である。図8(b)は、図8(a)のICタグ1Bを、F-F線に沿って切断した断面を-Y方向から見た断面図である。なお、第1実施形態のICタグ1と同様の構成については、説明を省略する。ICタグ1Bは、アンテナ2Bを支持する基材が第1基材5Aおよび第2基材5Bに分離配置されている。同様にアンテナ2Bも、第1基材5Aの上面に接着層6を介して搭載された第1部分31と、第2基材5Bの上面に接着層6を介して搭載された第2部分32と、に分割して配置されている。第1部分31は、さらに、左右に延伸する第1アンテナ23および第2アンテナ24に一部が分離している。
アンテナ2Bの第2部分32は、第1実施形態のICタグ1のアンテナ2と同様の互いに対向する接続端23aおよび24aを有し、各接続端の直線部の間に所定の隙間27を有している。また、左右の末端には容量結合部23cおよび24cが設けられている。一方、アンテナ2Bの第1部分31は、第1実施形態のICタグ1のアンテナ2と同様に左右の末端に開放端23bおよび24bを有し、第2部分32に近い側の末端に容量結合部23dおよび24dが設けられている。
ここで、アンテナ2Bの厚さ方向、すなわちZ軸に沿って平面視したときに、第1部分31の容量結合部23dおよび第2部分32の容量結合部23cは、少なくとも一部が重なっており、同様に、第1部分31の容量結合部24dおよび第2部分32の容量結合部24cは、少なくとも一部が重なっている。すなわち、第1基材5Aまたは第2基材5Bの積層方向に沿って、第1部分31および第2部分32が、少なくとも異なる2箇所で重なっている。これにより、第2部分32と、第1アンテナ23および第2アンテナ24を有する第1部分31とは、互いに容量結合し、アンテナ2B全体として、交流波形を有する電波の送受信機能を支障なく発揮することができる。なお、このとき、第1基材5Aのアンテナ2Bの第1部分31が積層された側の面と、第2基材5Bのアンテナ2Bの第2部分32が積層された側と同一あるいは反対の面とが対向するように積層され、当該2つの面は、第2基材5Bの接着層6とは反対側に設けられた接着層13により互いに接着される。ここで、第2部分32が、第1基材5Aに形成された第1部分31に重ねて、任意の場所に繰り返し貼付できるよう、接着層13を、弱粘着性の粘着剤で形成してもよい。なお、第2部分32を、第1基材5Aの第1部分31とは反対側の面に接着層13を介して貼付してもよい。こうすることで、本実施形態のICタグ1Bは、アンテナ2Bの第1部分31と第2部分32との配置を、後述する変形例2に係るICタグ1Cと同様に基材5Aに対して表裏となるように選択することもできる
本実施形態のICタグ1Bは、アンテナ2Bが、第1部分31および第2部分32に分離配置されていながら、結果的に第1実施形態のICタグ1と同等の通信性能を得ることができる。これより、例えば、第2基材5B、接着層6、第2部分32、離型層7を順次積層した積層体上に、導電接着層8を介してICチップ4を、第2部分32との正常な導通が図れる所定位置に搭載したICタグユニットを別工程で準備しておき、これとは別途形成された、第1基材5A、接着層6、第1部分31、離型層7が順次積層された積層体に対して、後から上記ICタグユニットを任意の接着剤等を介して搭載することにより、容易にICタグ1Bを製造することができる。
上記により、例えば、アンテナ上にICチップを搭載する工程等、高い位置精度を要する工程をあらかじめ別工程で行っておき、最後に、第1部分31とICチップを搭載済みの第2部分32とをラフな位置精度で接着することで容易にICタグを得ることができ、全体的な工程負荷の軽減、リードタイムの短縮等が図れることとなる。
(b)ICタグの製造
本実施形態のICタグの製造方法は、基本的に、第1実施形態のICタグ1の製造方法と同様であるが、まず、図5(a)に示すような層構成の転写箔フィルム200を準備する。続いて、図5(b)に示すように、転写箔フィルム200の接着層6が形成された表面側から、接着層6および金属箔層202を貫通するスリット303を形成する。これは、例えば、X軸、Z軸に直交するY軸に略平行な、2本のスリット303aおよび303bとすることができる。スリット303は、レーザ光301の照射または打ち抜き刃によるハーフカット加工を行うことで形成される。このスリット303aおよび303bは、+Z方向から転写箔フィルム200Aを平面視したときに、それぞれが、金属箔層202から形成されるアンテナ2Bの第2部分である2箇所の接続端の直線部と重なる位置に設けられる必要がある。
次に、図5(c)に示すように、スリットがはいった転写箔フィルム200Aを上下反対に向けて、基材5を第2基材5Bに置き換えて、当該第2基材5Bの上に接着層6が当接する向きに転写箔フィルム200Aを重ねる。その後、この積層体に対して、転写箔フィルム200Aの支持基材201の、離型層7とは反対側の面からホットスタンプ治具302によって、転写箔フィルム200Aから第2基材5Bに向かう方向に対して所定温度、所定荷重、所定時間の熱圧を掛けることにより、転写箔フィルム200Aの一部を第2基材5B上に熱転写する。これにより、アンテナ2Bの第2部分32のパターンに沿った金属箔202の所定領域を、正確に第2基材5B上に熱転写することができる。
なお、アンテナ2Bの第2部分32の接続端によって形成される所定間隔の隙間に対応して、ホットスタンプ治具302のX軸に沿った略中央部に切欠き304が設けられている。これにより、アンテナが形成されない当該隙間部分が、第2基材5Bに熱転写されてしまうことを抑制できる。
次に、図6(a)に示すように、熱転写が終了した転写箔フィルム200Aのうち、熱圧が掛けられなかった残存部である転写箔フィルムカス200Bを、第2基材5Bから剥がすことにより、ホットスタンプ治具302によって、転写箔フィルム200Aに対して、所定の熱圧が掛けられた領域にのみ、転写箔フィルム200Aの支持基材201を除く部分が転写され、それ以外の領域については、転写箔フィルム200Aのすべてが剥がされることとなる。ここで、第2基材5Bには、所定領域に、接着層6、アンテナ2Bの第2部分32、離型層7がこの順に積層されたアンテナユニット9Aの一部である第2ユニットが形成される。
また、上記と同様のプロセスにより、第2基材5Bを第1基材5Aに置き換えて、当該第1基材5Aに対しても、転写箔フィルム200の所定パターン部分に熱圧を加えることによって、接着層6、アンテナ2Bの第1部分31である第1アンテナ23および第2アンテナ24、離型層7がこの順に積層されたアンテナユニット9Aの一部である第1ユニットを形成することができる。第1ユニットと第2ユニットを含めたものがアンテナユニット9Aである。なお、第1ユニットを製造する上では、スリット形成工程や、ホットスタンプ治具に切欠きを設ける必要はない。
さらに、上述のようにして製造された、第1ユニットと第2ユニットとを接着したアンテナユニット9Aに対して、第2ユニットのアンテナ2Bの第2部分32の上面に形成された離型層7上に、前述したACFまたはACP等の導電接着層8を介して、ICチップ4を第2部分32との正常な導通が図れる所定位置に搭載し、ICチップ4とアンテナ2との電気的および機械的接続を図る。以上の各工程を踏まえて、ICタグ1Bが完成する。あるいは、上述の第2ユニットのみに対して、アンテナ2Bの第2部分32の上面に形成された離型層7上に、前述したACFまたはACP等の導電接着層8を介して、ICチップ4を第2部分32との正常な導通が図れる所定位置に搭載し、ICチップ4とアンテナ2との電気的および機械的接続を図り、ICタグユニットを製造する。その後、当該ICタグユニットを上述の第1ユニットの上に重ね、接着剤等で固定することにより、ICタグ1Bが完成する。
これにより、第1実施形態で説明した、アンテナユニット9やICタグ1に関する、アンテナ2の2箇所の接続端21aおよび22aの互いに対向する部分である直線部21cおよび22cのエッジのうねり高さの値が、2箇所の開放端21bおよび22bのエッジに例示される他のアンテナ2のエッジのうねり高さの値よりも小さいという構成およびそれによって得られる効果は、本実施形態のアンテナユニット9Aや、ICタグユニット、およびICタグ1Bについても、そのまま当てはまる。
(c)第2実施形態のICタグの変形例2
次に、アンテナ2Cを構成する第1部分31および第2部分32を、同一基材の表裏面にそれぞれ形成する点が第2実施形態とは異なる、第2実施形態の変形例2について説明する。図9(a)は、変形例2に係るICタグ1Cの構成を示す、図8(a)と同様の平面図である。図9(b)は、図9(a)のICタグ1Cを、G-G線に沿って切断した断面を-Y方向から見た断面図である。なお、第2実施形態のICタグ1Bと同様の構成については、説明を省略する。ICタグ1Cは、アンテナ2Cを支持する基材が基材5のみであるが、アンテナ2Cが、基材5の一方の面である図9(b)の上方側の面に接着層6を介して搭載された第2部分32と、基材5の他方の面である図9(b)の下方側の面に接着層6を介して搭載された第1部分31と、に分割して配置されている。
アンテナ2Cの第2部分32は、第1実施形態のICタグ1のアンテナ2と同様の互いに対向する接続端23aおよび24aを有し、各接続端の直線部の間に所定の隙間27を有している。また、左右の末端には容量結合部23cおよび24cが設けられている。一方、アンテナ2Cの第1部分31は、第1実施形態のICタグ1のアンテナ2と同様の、左右の末端に開放端23bおよび24bを有し、第2部分32に近い側の末端に容量結合部23dおよび24dが設けられている。
ここで、アンテナ2Cの厚さ方向、すなわちZ軸に沿って平面視したときに、第1部分31の容量結合部23dおよび第2部分32の容量結合部23cは、少なくとも一部が重なっており、同様に、第1部分31の容量結合部24dおよび第2部分32の容量結合部24cは、少なくとも一部が重なっている。すなわち、基材5の積層方向に沿って、第1部分31および第2部分32が、少なくとも異なる2箇所で重なっている。これにより、第1部分31と、第1アンテナ23および第2アンテナ24を有する第2部分32とは、互いに容量結合し、アンテナ2B全体として、交流波形を有する電波の送受信機能を支障なく発揮することができる。
本変形例のICタグ1Cは、共通の基材5の表裏に分離して、アンテナ2Cの第1部分31および第2部分32をそれぞれ配置することで、結果的に第1実施形態のICタグ1および第2実施形態のICタグ1Bと同等の通信性能を得ることができる。これより、例えば、基材5が、何らかの包装容器すなわち物品収容用のパッケージである等、意匠性を考慮する必要がある場合には、アンテナ2Cの大部分を占める第1部分31を、外側から見えないパッケージの内面に配置することにより、意匠性を損なうことを抑制しつつ、ICタグ1Cを配置させることが可能となる。
(d)ICタグの製造
本変形例のICタグの製造方法は、基本的に、前述の第2実施形態のICタグ1Bの製造方法と同様であるが、第1部分31を含む転写箔フィルム200の基材5への熱転写、および剥離工程と、第2部分32を含む、所定のスリット形成済み転写箔フィルム200Aの基材5への熱転写、および剥離工程が、それぞれ、同一基材5の表裏の異なる面に対して行われる点が、第2実施形態のICタグ1Bの製造方法とは異なる。なお、ICチップ4の搭載前において、基材5の一方の面には、所定領域に、接着層6、アンテナ2Cの第2部分32、離型層7がこの順に積層されたアンテナユニット9Bの一部である第2ユニットが形成される。また、同一基材5の他方の面には、接着層6、アンテナ2Cの第1部分31である第1アンテナ23および第2アンテナ24、離型層7がこの順に積層されたアンテナユニット9Bの一部である第1ユニットが形成される。
第1ユニットと第2ユニットを含めたものがアンテナユニット9Bである。なお、第1ユニットを製造する上では、スリット形成工程や、ホットスタンプ治具に切欠きを設ける必要はない。これにより、第1実施形態で説明した、アンテナユニット9やICタグ1に関する、アンテナ2の2箇所の接続端21aおよび22aの互いに対向する部分である直線部21cおよび22cのエッジのうねり高さの値が、2箇所の開放端21bおよび22bのエッジに例示される他のアンテナ2のエッジのうねり高さの値よりも小さいという構成およびそれによって得られる効果は、本変形例のアンテナユニット9Bや、ICタグ1Cについても、そのまま当てはまる。
(d)第2実施形態のICタグの変形例3
次に、第2実施形態のように、アンテナ2Bの第1部分31に接続端23aや24aといった分離部分を有しない、第1部分31が連続的に形成されている第2実施形態の変形例3について説明する。図10(a)は、変形例3に係るICタグ1Fの構成を示す、図8(a)と同様の平面図である。ICタグ1Fは、アンテナ2Fを支持する基材として、第1アンテナ29である第1部分31を支持する基材5Aと、第2部分32を支持する基材5Bと、を備える。また、ループ部3の一部が分離され、その両端を構成する接続端23aおよび24aを跨ぐようにICチップ4が搭載されている。アンテナ2Fの第2部分32のICチップ4が搭載されないループ部3以外の部分は、第1部分31の左右の略直線部分の上に重なるようにこれよりも短い略直線部分を有しており、その両端に容量結合部23cおよび24cを備えている。
変形例3のICタグ1Fにおいても、アンテナ2Fの第1部分31と第2部分32とは、その互いに重なっている略直線部分が容量結合することにより、アンテナ2F全体として、交流波形を有する電波の送受信機能を支障なく発揮することができる。
本変形例のICタグ1Fは、アンテナ2Fの第1部分31が分離部分を有さず、第1部分31の略直線部分と第2部分32の略直線部分とが、互いに平面視において重なるように配置することで、結果的に第1実施形態のICタグ1および第2実施形態のICタグ1Bと同等の通信性能を得ることができる。これより、例えば、基材5が、何らかの包装容器すなわち物品収容用のパッケージである等、複雑なパターン形成が困難な場合であっても、分離部分のない、単純なパターン形成が可能であり、ICタグ2Fの製造負荷を下げることができる。
(e)第2実施形態のICタグの変形例4
さらに、上述の変形例3と比べて、アンテナの第1部分31と第2部分32とが、互いに重ならない配置の構成を有する第2実施形態の変形例4について説明する。図10(b)は、変形例4に係るICタグ1Gの構成を示す、図8(a)と同様の平面図である。ICタグ1Gは、変形例3と同様に、ループ部3の一部が分離され、その両端を構成する接続端23aおよび24aを跨ぐようにICチップ4が搭載されている。アンテナ2Gの第2部分32のICチップ4が搭載されないループ部3以外の部分は、第1部分31の左右の略直線部分とは略平行であるものの、平面視した際に互いに重ならない位置に配置されている。
変形例4のICタグ1Gでは、アンテナ2Fの第1部分31と第2部分32とが、その略直線部分が一定距離を隔てて配置されることにより、変形例3よりは容量結合の程度は弱いものの、一定の容量結合をすることができる。これにより、アンテナ2G全体として、交流波形を有する電波の送受信機能を発揮することができる。
本変形例のICタグ1Gは、アンテナ2Gの第1部分31が分離部分を有さず、第1部分31の略直線部分と第2部分32の略直線部分とが、互いに平面視において重ならず、かつ、互いに略平行に配置されることで、結果的に第1実施形態のICタグ1および第2実施形態のICタグ1Bに近い通信性能を得ることができる。これより、例えば、基材5が、何らかの包装容器すなわち物品収容用のパッケージである等において、第2部分32が、第1部分31に対して厳密な位置精度を要求されることがなく、第1部分31と第2部分32との形成や位置決めが容易となり、製造負荷が軽減される。
3.第3実施形態
(a)ICタグの構造
次に、本開示のICタグの第3実施形態について説明する。図11は、第3実施形態に係るICタグラベル1Dの構成を示す、図4(a)と同様の断面図である。本実施形態のICタグラベル1Dは、前述の第1実施形態のICタグ1に対して、さらに、粘着層11および剥離紙12を付加したものである。このような構成とすることにより、ICタグ1を、任意の物品の任意の位置に、後から貼り付けることが可能となる。よって、物品収容用のパッケージ等に、あらかじめICタグ1を形成しておく必要がなく、物品とICタグ1の製造を分離して製造できる等、製造の利便性が向上する。
(b)ICタグラベルの構造
ICタグ1と同様の構成部分については説明を省略し、ICタグラベル1Dのみに付加された構成についてのみ以下に示す。
(i)粘着層
粘着層11としては、一般的なラベルに用いられる各種材料が使用でき、例えば天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、シリコーン樹脂系粘着剤、ウレタン樹脂系粘着剤、アクリル樹脂系粘着剤等を使用することができる。また、粘着層11には、必要に応じて粘着付与剤、填料、軟化剤、老化防止剤、あるいは染料、顔料等の着色剤等を配合することもできる。粘着付与剤としては、ロジン系樹脂、テルペン樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂等が挙げられる。また、填料としてはシリカ、タルク、炭酸カルシウム、クレイ等が挙げられる。軟化剤としては可塑剤等が挙げられる。また、粘着層11の厚さについて特に限定はないが、例えば0.01mm以上、5.0mm以下程度としてもよい。
(ii)剥離紙
剥離紙12は、ICタグラベル1Dを対象物に貼り付ける前の保管状態において、粘着層11の粘着力維持のために用いるものである。剥離紙12の材料として、粘着層11の粘着力を阻害しないで当該粘着層11に付着できるものであれば特に制限はなく、各種樹脂フィルムやコート紙、あるいはそれらの複合材料にシリコーン等の離型剤を塗布したもの等を使用することができる。
(c)ICタグラベルの製造
本実施形態のICタグラベル1Dの製造方法は、前述の第1実施形態のICタグ1の製造方法に対して、上述の粘着層11および剥離紙12の積層工程のみが付加されたものとなる。これは、基材5に対して、転写箔フィルム200の熱転写を行う前に、粘着剤をコーティングし、さらにこれに剥離紙12を積層して乾燥させておくことによってでき、または、アンテナユニット9を製造した後に、基材5のアンテナ2とは反対側の面上に粘着剤をコーティングし、さらにこれに剥離紙12を積層して乾燥させることによってもできる。ICタグラベル1Dは、アンテナユニット9やICタグ1の構成を包含しているため、これらが有する効果と同様の効果を奏することは言うまでもない。
4.第4実施形態
続けて、本開示のICタグを包装容器である物品収容用のパッケージを組み立てる前のパッケージ用紙、および、パッケージに関する第4実施形態について説明する。図12(a)は、第4実施形態のパッケージ用紙100の構成を示す図4(a)に対応する断面図である。図12(b)は、パッケージ用紙100の基となる用紙130の構成の一例を示す展開図であり、図12(c)は、当該用紙130にICタグ要素1Eを付加したパッケージ用紙100の構成を示す展開図である。さらに、図12(d)は、図12(c)のパッケージ用紙を組み立てたパッケージ100Aの斜視図である。
まず、図12(a)に示すように、第4実施形態のパッケージ用紙100は、第1実施形態のICタグ1において、基材5を組み立て可能な用紙130に置き換えたこと以外は、同一構造である。ここで、本実施形態のパッケージ用紙およびパッケージの製造方法について説明する。
(a)パッケージ用紙、パッケージ用フィルムの製造
(i)用紙、フィルムの製造
パッケージ用紙100の基となる用紙130には、紙材、プラスチック材、紙材とプラスチック材との混合材料もしくは積層材料、または紙材の表裏に耐水性等を付与するための樹脂コーティングがされたもの等が用いられる。さらに、紙材やプラスチック材に加え、シールド性やガスバリア性付与のためのアルミ箔等の金属薄膜や、無機材料またはその酸化物からなる薄膜を含む積層材料が用いられることもある。また、パッケージ用紙100は、用紙130の厚さが非常に薄く、可撓性のあるフィルム状のものを用いてもよい。この場合は、後述する説明により製造されるパッケージ用紙100は、可撓性を有するパッケージ用フィルムとして置き換えることができる。用紙30に替わるフィルムとしては、プラスチック材に加え、シールド性やガスバリア性付与のためのアルミ箔等の金属薄膜や、無機材料またはその酸化物からなる薄膜を含む積層材料が用いられることもある。これらの用紙またはフィルム部材は、リール状の長尺形態で用紙メーカー等から供給される。
このリール状部材をリールから繰り出して搬送し、まず、公知の印刷技術により、種々の印刷が行われる。また、光沢性付与等の意匠性を高める目的で、アルミ等の金属箔を転写箔フィルムから熱転写する、いわゆる箔押しが行われることも多い。また、これらの後、公知の各種加工機によって、パッケージを構成する各面と、糊代の面、および折曲線等を有する用紙130に加工される。図12(b)に示すように、一例としての用紙130には、パッケージの各面を構成する略長方形状の第1面101、第2面102、第3面103、第4面104、第5面105および第6面106が形成されている。また、第3面103以外の面には、1箇所または2箇所の略台形状の糊代が設けられている。また、第1面101~第6面106および糊代の各隣接部には折曲線が形成されている。
(ii)パッケージ用紙の製造
このような用紙130を用いて、基材5を用紙130と見立てて、第1実施形態で説明したICタグ1の製造方法と同様にして、パッケージ用紙100を製造することができる。
すなわち、まず、図5(a)に示すような、長尺のフィルムである転写箔フィルム200を準備する。続いて、図5(b)に記載されるように、転写箔フィルム200の接着層6が形成された表面側から、接着層6および金属箔層202を貫通するスリット303を、レーザ光照射または打ち抜き刃によるハーフカット加工等で形成する。
次に、図5(c)に示すように、スリットがはいった転写箔フィルム200Aを上下反対に向けて、基材5を用紙130と読み替えて、この上に接着層6が当接する向きに転写箔フィルム200Aを重ねる。その後、この積層体に対して、転写箔フィルム200Aの支持基材201の、離型層7とは反対側の面からホットスタンプ治具302によって、転写箔フィルム200Aから用紙130に向かう方向に対して熱圧を掛け、転写箔フィルム200Aの一部を基材5上に熱転写する。この結果、アンテナ2のパターンに沿った金属箔202の所定領域を、正確に用紙130上に熱転写することができる。
次に、図6(a)に示すように、熱転写が終了した転写箔フィルム200Aのうち、熱圧が掛けられなかった残存部である転写箔フィルムカス200Bを、用紙130から剥がすことにより、ホットスタンプ治具302によって、転写箔フィルム200Aに対して、所定の熱圧が掛けられた領域にのみ、転写箔フィルム200Aの支持基材201を除く部分が転写され、それ以外の領域については、転写箔フィルム200Aのすべてが剥がされることとなる。
上述のようにして製造されたアンテナユニット9に対して、これのアンテナ2の上面に形成された離型層7上に、前述したACFまたはACP等の導電接着層8を介して、ICチップ4を所定位置に搭載し、ICチップ4とアンテナ2との電気的および機械的接続を図る。以上の各工程を踏まえて、ICタグ1の構成のうち、基材5を除く部分であるICタグ要素1Eが用紙130内に形成された、パッケージ用紙100が完成する。なお、第1実施形態で説明したICタグ1の構成およびその効果は、そのまま、本実施形態のパッケージ用紙100にもそのまま当てはまる。
本実施形態は、ICタグ1の形成を用紙に展開し、これをパッケージ用紙とするものであるが、パッケージ用紙は前述のとおり、意匠性付与等の目的で、通常の印刷以外に箔押し加工等を付加することが多い。このため、用紙130に対するICタグ要素1Eのアンテナユニット9の形成工程は、意匠性付与のために行う箔押し加工工程と一緒におこなうことができ、余分な工程の追加とならず、効率的なICタグ要素1E付きのパッケージ用紙の製造が行える。
(b)パッケージの製造
次に、上記方法によって製造されたパッケージ用紙100を組み立てて、パッケージ100Aを製造する方法を説明する。図12(c)に示すように、パッケージ用紙100の折曲線のうち、折曲線112、113および114を紙面の手前方向から見て山折り方向に折り曲げることにより、第1面101、第2面102、第3面103および第4面104を各側面とする略直方体側面が形成できる。なお、第1面101に隣接する糊代101aは、折曲線111を山折りすることにより、第4面104の内面と重なり、この糊代101aに接着剤を塗付しておくことで、第1面101と第4面104とが隣接した状態で固定できる。
続けて、先に第2面102に隣接する糊代102aおよび102bを、折曲線117および120を山折りすることにより略直角に折り曲げておく。また、第4面104に隣接する糊代104aおよび104bを、折曲線118および121を山折りすることにより略直角に折り曲げておく。これらの糊代に接着剤を塗付した後、第5面105および第6面106を、折曲線116および119を山折り方向に折り曲げ、第5面105に隣接する糊代105aを、折曲線115を山折りすることにより略直角に折り曲げ、さらに、第6面106に隣接する糊代106aを、折曲線122を山折りすることにより略直角に折り曲げることにより、図12(d)に示すような、ICタグ要素1Eを内蔵した、略直方体状のパッケージ100Aを得ることができる。なお、本実施形態では、パッケージ用紙を、折曲線を折り曲げて物品収容用のパッケージを組み立てる事例として説明したが、本開示のパッケージはこれに限るものではなく、パッケージ用フィルムからパッケージを形成してもよい。また、パッケージ用紙またはパッケージ用フィルム自体が物品収容用の形状を有していてもよく、その場合は、これらを折り曲げずにパッケージが形成されてもよい。
このように、ICタグの機能が付与されたパッケージ用紙100は、組み立てまたは内容物の収納前に、ICタグが有するICチップに記録された情報を、外部からリーダライターにより、非接触通信によって容易に読み出すことができる。したがって、ICチップに記録された情報に固有番号等を含めておけば、パッケージ用紙の製造工程における履歴を容易に管理することができる。また、これを組み立てたパッケージとして使用する場合には、内部に収納された物品の流通経路や品質等に関わる履歴を容易に管理することができる。また、物品に後からICタグを取り付ける方法と比べて、パッケージ用紙の製造段階からの履歴管理が可能になる点や、ICタグの付け忘れや付け間違い等のトラブルを回避でき、確実に収納物品に対応した1対1の履歴管理ができる点で優れている。さらには、ICタグの部材の製造工程とパッケージの製造工程とを一部、共通化させることにより、製造の効率化が図れる点においても優れている。
なお、本実施形態のパッケージは、略直方体状のものを一例として挙げているが、パッケージの形態はこれに限るものではなく、略円筒状、略円錐状、略円錐台状、その他、任意の曲面または平面で囲まれた形状の立体物や平面物にも適用できることは言うまでもない。また、本実施形態では、第1実施形態のICタグ1において、基材5を用紙130に置き換えたものとして説明しているが、例えば、第2実施形態のICタグ1Bや、第3実施形態のICタグラベル1D、変形例1のICタグ1A、変形例2のICタグ1Cの構成に置き換えて適用してもよい。この場合、ICタグ1AやICタグ1Cについては、基材5を用紙130の構成に置き換え、ICタグ1Bについては、第1基材5Aまたは第2基材5Bを用紙130の構成に置き換えて適用することができる。
1、1A、1B、1C、1F、1G ICタグ
1D ICタグラベル
1E ICタグ要素
2、2A、2B、2C アンテナ
3 ループ部
4 ICチップ
5 基材
5A 第1基材
5B 第2基材
6、13 接着層
7 離型層
8 導電接着層
9、9A、9B アンテナユニット
10 ICモジュール部
11 粘着層
12 剥離紙
21、23、25、29 第1アンテナ
21a、23a、25a 接続端
21b、23b、25b 開放端
21c、22c 直線部
21d、22d 隅部
21e、22e 接続端側面
21f、22f 開放端側面
22、24、26 第2アンテナ
22a、24a、26a 接続端
22b、24b、26b 開放端
23c、23d、24c、24d 容量結合部
27 隙間
31 第1部分
32 第2部分
41 第1接続パッド
41a、42a 直線部
41b、42b 斜線部
42 第2接続パッド
43 隙間
81 バインダー
82 導電粒子
100 パッケージ用紙
100A パッケージ
101 第1面
101a 糊代
102 第2面
102a、102b 糊代
103 第3面
104 第4面
104a、104b 糊代
105 第5面
105a 糊代
106 第6面
106a 糊代
111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122 折曲線
130 用紙
200 転写箔フィルム
200A スリット付き転写箔フィルム
200B 転写箔フィルムカス
201 支持基材
202 金属箔層
301 レーザ
302 ホットスタンプ治具
303 スリット
303a 第1アンテナ側スリット
303b 第2アンテナ側スリット
304 切欠き

Claims (22)

  1. 基材と、
    前記基材の少なくともいずれか一方の面側に配置され、厚さが10.0μm未満の金属箔から構成されたアンテナと、を備え、
    前記アンテナは、複数の開放端と、
    互いに所定間隔を隔てて対向し、非接触通信が可能なICチップと電気的に接続することができる複数の接続端と、を備え、
    前記アンテナを平面視したときの、前記アンテナを構成する金属箔の部分と、前記アンテナの一部分がそれ以外の部分から引き剥がされることで生じるうねりの部分と、の境界となる基準ラインからの所定の距離の測定によって定まる、前記アンテナのエッジのうねりの凹凸を示すうねり高さを算出したときに、
    前記複数の接続端のうち、互いに対向する部分のエッジのうねり高さの値が、前記対向する部分のエッジを除く、前記アンテナのエッジのうねり高さの値よりも小さい、ICタグ用のアンテナユニット。
  2. 前記互いに対向する部分の間隔の値をDとし、
    前記互いに対向する部分のエッジのうねり高さの値をRとするとき、
    R/Dが0.4以下である、請求項1に記載のICタグ用のアンテナユニット。
  3. 前記アンテナは、さらに前記ICチップに対して回路が閉じているループ部を備え、
    前記基材の一方の面側には、前記複数の開放端を有する前記アンテナの第1部分が配置され、
    前記基材の他方の面側には、前記複数の接続端と、前記ループ部とを含む、前記アンテナの前記第1部分とは異なる、前記アンテナの第2部分が配置され、
    前記基材の積層方向に沿って、前記第1部分および前記第2部分が、部分的に重なっている、請求項1または2に記載のICタグ用のアンテナユニット。
  4. 前記アンテナは、さらに前記ICチップに対して回路が閉じているループ部を備え、
    前記基材は、第1基材および第2基材から構成されており、
    前記第1基材の一方の面側には、前記複数の開放端を有する前記アンテナの第1部分が配置され、
    前記第2基材の一方の面側には、前記複数の接続端と、前記ループ部とを含む、前記アンテナの前記第1部分とは異なる、前記アンテナの第2部分が配置され、
    前記第1基材の前記一方の面と、前記第2基材のいずれかの面とが対向するように積層され、
    前記第1基材および前記第2基材の積層方向に沿って、前記第1部分および前記第2部分が、部分的に重なっている、請求項1または2に記載のICタグ用のアンテナユニット。
  5. 基材と、
    前記基材の少なくともいずれか一方の面側に配置され、厚さが10.0μm未満の金属箔から構成されたアンテナと、
    非接触通信が可能なICチップと、を備え、
    前記アンテナは、複数の開放端と、
    互いに所定間隔を隔てて対向し、前記ICチップと電気的に接続することができる複数の接続端と、を備え、
    前記複数の接続端のうち、互いに対向する部分のエッジのうねり高さの値が、前記複数の開放端のエッジのうねり高さの値よりも小さい、ICタグ。
  6. 前記複数の接続端のそれぞれは、対応する、前記ICチップに設けられた複数の接続パッドのそれぞれと電気的に接続され、
    前記複数の接続パッドどうしの最短距離の値をdc、前記対向する前記複数の接続端部の前記所定間隔の値をdaとするとき、dc/daは、0.8以上、2.0以下である、請求項5に記載のICタグ。
  7. 平面視したときの前記ICチップの傾きが、前記複数の接続端が前記対向する方向に対して23°以内である、請求項5または6に記載のICタグ。
  8. 前記アンテナは、厚さが30nm以上、500nm以下の金属箔から構成される、請求項5から7のいずれか一項に記載のICタグ。
  9. 前記アンテナと前記基材との間に、さらに接着層を備えている、請求項5から8のいずれか一項に記載のICタグ。
  10. 前記アンテナの、前記基材から遠い側の表面の少なくとも一部の領域には、離型層が形成されている、請求項5から9のいずれか一項に記載のICタグ。
  11. 前記アンテナは、少なくとも一部にメアンダ形状を有する、請求項5から10のいずれか一項に記載のICタグ。
  12. 前記アンテナは、さらに前記ICチップに対して回路が閉じているループ部を備え、 前記基材の一方の面側には、前記複数の開放端を有する前記アンテナの第1部分が配置され、
    前記基材の他方の面側には、前記複数の接続端と、前記ループ部とを含む、前記アンテナの前記第1部分とは異なる、前記アンテナの第2部分が配置され、
    前記基材の積層方向に沿って、前記第1部分および前記第2部分が、部分的に重なっている、請求項5から11のいずれか一項に記載のICタグ。
  13. 前記アンテナは、さらに前記ICチップに対して回路が閉じているループ部を備え、
    前記基材は、第1基材および第2基材から構成されており、
    前記第1基材の一方の面側には、前記複数の開放端を有する前記アンテナの第1部分が配置され、
    前記第2基材の一方の面側には、前記複数の接続端と、前記ループ部とを含む、前記アンテナの前記第1部分とは異なる、前記アンテナの第2部分が配置され、
    前記第1基材の前記一方の面と、前記第2基材のいずれかの面とが対向するように積層され、
    前記第1基材および前記第2基材の積層方向に沿って、前記第1部分および前記第2部分が、部分的に重なっている、請求項5から11のいずれか一項に記載のICタグ。
  14. 請求項5から13のいずれか一項に記載のICタグの前記基材の他方の面側に、さらに粘着層が設けられた、ICタグラベル。
  15. 請求項5から13のいずれか一項に記載のICタグを含むパッケージ用紙であって、前記基材が用紙である、パッケージ用紙。
  16. 請求項5から13のいずれか一項に記載のICタグを含むパッケージ用フィルムであって、前記基材がフィルムである、パッケージ用フィルム。
  17. 請求項15に記載のパッケージ用紙または請求項16に記載のパッケージ用フィルムを含む、物品収容用のパッケージ。
  18. 支持基材の一方の面上に離型層を介して金属箔が積層され、前記金属箔の前記離型層とは反対側の面上にさらに接着層が積層された転写箔フィルムを準備する工程と、
    前記転写箔フィルムの厚さ方向に沿って前記接着層から前記金属箔までを貫通する複数のスリットであって、互いに所定間隔を隔てて対向するように当該スリットを形成するスリット形成工程と、
    前記転写箔フィルムを、前記接着層が基材の一方の面と当接するように前記基材に重ね、前記支持基材の前記離型層とは反対側の面上から所定形状の部位に熱圧を加えて、前記所定形状の前記接着層および前記金属箔から構成される積層体を前記基材の前記一方の面に転写する熱転写工程と、
    前記基材から、前記熱圧が加えられなかった部位に対応する前記転写箔フィルムの残存部を剥がす剥離工程と、を備え、
    前記積層体に含まれる前記金属箔は、複数の開放端と、非接触通信が可能なICチップと電気的に接続するための複数の接続端と、を有するアンテナを構成し、
    前記複数の接続端は、前記スリットの位置に対応して互いに所定間隔を隔てて対向している、ICタグ用のアンテナユニットの製造方法。
  19. 第1支持基材の一方の面上に第1離型層を介して第1金属箔が積層され、前記第1金属箔の前記第1離型層とは反対側の面上にさらに第1接着層が積層された第1転写箔フィルム、および、
    第2支持基材の一方の面上に第2離型層を介して第2金属箔が積層され、前記第2金属箔の前記第2離型層とは反対側の面上にさらに第2接着層が積層された第2転写箔フィルム、を準備する工程と、
    前記第2転写箔フィルムの厚さ方向に沿って前記第2接着層から前記第2金属箔までを貫通する複数のスリットであって、互いに所定間隔を隔てて対向するように当該スリットを形成するスリット形成工程と、
    前記第1転写箔フィルムを、前記第1接着層が基材の一方の面と当接するように前記基材に重ね、前記第1支持基材の前記第1離型層とは反対側の面上から所定形状の部位に熱圧を加えて、前記所定形状の前記第1接着層および前記第1金属箔から構成される第1積層体を前記基材の前記一方の面に転写する第1熱転写工程と、
    前記第2転写箔フィルムを、前記第2接着層が前記基材の他方の面と当接するように前記基材に重ね、前記第2支持基材の前記第2離型層とは反対側の面上から所定形状の部位に熱圧を加えて、前記所定形状の前記第2接着層および前記第2金属箔から構成される第2積層体を前記基材の前記他方の面に転写する第2熱転写工程と、
    前記基材から、前記熱圧が加えられなかった部位に対応する前記第1転写箔フィルムおよび前記第2転写箔フィルムの残存部を剥がす剥離工程と、を備え、
    前記第1積層体に含まれる前記第1金属箔は、複数の開放端を有する第1部分を構成し、
    前記第2積層体に含まれる前記第2金属箔は、非接触通信が可能なICチップと電気的に接続するための複数の接続端、および、前記ICチップに対して回路が閉じているループ部を有する第2部分を構成し、
    前記第1部分と前記第2部分とがアンテナを構成し、
    前記複数の接続端は、前記スリットの位置に対応して互いに所定間隔を隔てて対向している、ICタグ用のアンテナユニットの製造方法。
  20. 支持基材の一方の面上に離型層を介して金属箔が積層され、前記金属箔の前記離型層とは反対側の面上にさらに接着層が積層された転写箔フィルムを準備する工程と、
    前記転写箔フィルムの厚さ方向に沿って前記接着層から前記金属箔までを貫通する複数のスリットであって、互いに所定間隔を隔てて対向するように当該スリットを形成するスリット形成工程と、
    前記転写箔フィルムを、前記接着層が基材の一方の面と当接するように前記基材に重ね、前記支持基材の前記離型層とは反対側の面上から所定形状の部位に熱圧を加えて、前記所定形状の前記接着層および前記金属箔から構成される積層体を前記基材の前記一方の面に転写する熱転写工程と、
    前記基材から、前記熱圧が加えられなかった部位に対応する前記転写箔フィルムの残存部を剥がす剥離工程と、
    前記積層体の所定位置に非接触通信が可能なICチップを搭載するICチップ実装工程と、を備え、
    前記積層体に含まれる前記金属箔は、複数の開放端と、前記ICチップと電気的に接続するための複数の接続端と、を有するアンテナを構成し、
    前記複数の接続端は、前記スリットの位置に対応して互いに所定間隔を隔てて対向している、ICタグの製造方法。
  21. 支持基材の一方の面上に離型層を介して金属箔が積層され、前記金属箔の前記離型層とは反対側の面上にさらに接着層が積層された転写箔フィルムを準備する工程と、
    前記転写箔フィルムの厚さ方向に沿って前記接着層から前記金属箔までを貫通する複数のスリットであって、互いに所定間隔を隔てて対向するように当該スリットを形成するスリット形成工程と、
    前記転写箔フィルムを、前記接着層が複数の折曲線を有する用紙の一方の面と当接するように前記用紙に重ね、前記支持基材の前記離型層とは反対側の面上から所定形状の部位に熱圧を加えて、前記所定形状の前記接着層および前記金属箔から構成される積層体を前記用紙の前記一方の面に転写する熱転写工程と、
    前記用紙から、前記熱圧が加えられなかった部位に対応する前記転写箔フィルムの残存部を剥がす剥離工程と、
    前記積層体の所定位置に非接触通信が可能なICチップを搭載するICチップ実装工程と、を備え、
    前記積層体に含まれる前記金属箔は、複数の開放端と、前記ICチップと電気的に接続するための複数の接続端と、を有するアンテナを構成し、
    前記複数の接続端は、前記スリットの位置に対応して互いに所定間隔を隔てて対向している、パッケージ用紙の製造方法。
  22. 請求項21に記載のパッケージ用紙の製造方法に加えて、前記パッケージ用紙を用いて、前記複数の折曲線を折り曲げることにより物品収容用のパッケージを組み立てる工程をさらに備えた、パッケージの製造方法。
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