JP7449668B2 - レール取付け構造 - Google Patents
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Description
このような構造では、電子機器をレールに沿って移動させることにより、取付け及び入れ替え工事が容易となり、電子機器の寸法やレイアウトに応じて設置位置を変えることも可能で、フロアパネルの下方の空間を空調空間および配線空間として利用できる、等の利点がある。
本発明が解決しようとする課題は、既存のスラブにレールを簡単に取り付けることができ、コストが低廉で済み、レールが通行等の邪魔にならず、体裁もよいレール取付け構造を提供することにある。
請求項2に係る発明は、前記溝の底面に均し部材が設置され、該均し部材の上に前記レールが載置されていることを特徴とする請求項1に記載のレール取付け構造である。
請求項3に係る発明は、前記スラブに打ち込んだスリーブと、前記レールの底板を貫通して前記スリーブに螺合した極低頭ボルトよりなるホールインアンカーを介して前記レールが前記スラブに固定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレール取付け構造である。
請求項4に係る発明は、スラブにレールを固定するレール取付け構造であって、前記レールの断面形状は、リップ付き溝形で、リップとフランジとの角部が外側へ凸に湾曲した湾曲部を有し、前記スラブに補強板が固定されるとともに前記補強板に前記レールが固定され、前記スラブ及び補強板上に打設した仕上げモルタルで前記レールの側面の垂直な部分を覆い、前記仕上げモルタルに形成された溝に前記レールが嵌め込まれており、前記溝に前記レールがリップを上にして嵌め込まれて固定され、前記湾曲部が前記溝から上方へ突出していることを特徴とするレール取付け構造である。
請求項5に係る発明は、前記レールの側面と前記溝の側壁との隙間に緩衝材が介在していることを特徴とする請求項4に記載のレール取付け構造である。
請求項6に係る発明は、前記スラブの上面にレベル出しモルタルを打設し、該レベル出しモルタルの上面に前記補強板を設置したことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のレール取付け構造である。
請求項7に係る発明は、前記補強板及びレールが金属製であり、前記レールの底板を貫通する皿ビスによって、前記レールが前記補強板に固定されていることを特徴とする請求項4乃至請求項6のうちいずれか1項に記載のレール取付け構造である。
請求項8に係る発明は、前記レールは、サーバーラック取り付け用であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のうちいずれか1項に記載のレール取付け構造である。
また、別発明として、以下のものでもよい。
手段1は、スラブにレールを固定するレール取付け構造であって、前記レールの断面形状は、リップ付き溝形で、リップとフランジとの角部が外側へ凸に湾曲した湾曲部を有し、前記スラブに形成した溝に前記レールがリップを上にして嵌め込まれて固定され、前記湾曲部が前記溝から上方へ突出していることを特徴とするレール取付け構造である。
また、レールはスラブの溝に埋設されており、溝から露出しているのはリップとフランジの角部の湾曲部であるので、人や家具の移動の邪魔にならず、キャスターもスムーズに走行でき、体裁もよい。また、レールの角部の湾曲部より上部がスラブの上面より上方に位置するため、スラブ上の埃などがレールに侵入し溜まることを防ぐことになり、埃に弱いサーバーの設置には特に効果的である。
以下、本発明の第1の実施形態を図1及び図2と共に説明する。
図1は第1の実施形態を示すレール取付け構造の断面図、図2は第1の実施形態を示すレール取付け構造の平面図である。
レール1は、サーバーラック取り付け用であって、その断面形状はリップ付き溝形状である。レール1は金属板を曲げ加工して形成されるので、ウェブ1aとフランジ1bとの角部、及び、フランジ1bとリップ1cとの角部は、外面側に凸に湾曲した湾曲部を備えている。
コンクリートスラブ2の上面には、レール1を嵌め込むための溝3が形成されている。溝3は、コンクリートを打設する際に箱抜きによって形成するようにしても良いし、コンクリートを打設後にコンクリートを削ることにより形成するようにしても良い。レール1をスムーズに嵌め込めるように、溝3の幅はレール1の幅よりもやや広くなっている。
そして、レール1を、その断面の開口部分を上にして溝3に嵌め込み、均し部材4の上にレール1の底板(ウェブ)を載せ、レール1をコンクリートスラブ2にホールインアンカー14で固定する。
また、均し部材4の上に載置されたレール1は、フランジ1bとリップ1cとの湾曲した角部の湾曲部よりも上の部分のみがコンクリートスラブ2の外部(溝3の外部)に露出している。従って、コンクリートスラブ2の上を家具等のキャスターが移動する際にも、引っかかることはない。また、レール1の上面がコンクリートスラブ2の上面より上方に位置するので、コンクリートスラブ2上の埃が溝3内に侵入し溜まったりすることを防ぐことができる。
この隙間をふさぐために、溝3の両側の側壁とレール1の両側面との間に緩衝材15が介在される。緩衝材15は、合成ゴム、弾力性を有する発泡プラスチック等を素材とし、予め棒状に成形したものを溝3の側壁とレール1の側壁との間に押し込んでもよいし、流動性を有する状態で溝3の側壁とレール1の側壁との間に充填してもよい。
このように緩衝材15でレール1の側面と溝3の側壁との隙間を塞ぐと、溝3内に埃が侵入して溜まったり、溝3内のコンクリート粉が飛散することがない。
また、緩衝材15が振動やコンクリートの収縮を吸収し、レール1と溝3の側面がぶつかってコンクリートが割れるのを防ぐことができる。
この時、極低頭ボルト12の頭部はレール1の内部に大きく突出しないので、取付金具8の摺動を邪魔することはない。
以下、本発明に係る第2の実施形態について図面の図3及び図4と共に説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分については説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
また、レベル出しモルタル16の上面に金属製の補強板17を載せて、補強板17をコンクリートスラブ2に固定し、補強板17の上面にレール1を載置して固定してある。
補強板17はレール1の長手方向に延伸する長尺板であってもよいし、レール1の長手方向に適宜間隔ごとに配置された短尺板であってもよい。
また、補強板17は、両端部がホールインアンカー14’でコンクリートスラブ2に固定されている。ホールインアンカー14’は、第1の実施形態におけるホールインアンカー14と同様の構造を有するが、極低頭ボルトを用いずに、一般的なボルトを使用してある。
そして、補強板17の上面にレール1の底板を載せ、螺子孔5と挿通孔6を位置合わせして、皿ビス7をレール1の底板の上方から挿通孔6に通して螺子孔5へねじ込むことにより、レール1がコンクリートスラブ2に固定される。
補強板17及びレール1は共に金属製なので、螺子孔5及び挿通孔6は、予め工場で位置及び寸法を高精度で形成することができる。
また、レール1の底板の上面と皿ビス7の頭部とはほぼ面一なので、レール1内を金具が摺動するのを阻害することはない。
従って、仕上げモルタル18は、図4の(イ)に示すように、レール1の近傍では均一な厚みを有し、レール1の上面と仕上げモルタル18の上面(スラブの上面)とを面一にした場合[図4の(ロ)参照]のように、レール1のフランジ1bとリップ1cとの湾曲した角部の上面を覆って次第に薄くなる部分(斜線部分)がない。このため、仕上げモルタル18の次第に薄くなる弱い部分が上を通過する物品の重量等により割れ、発生した埃がサーバーに悪影響を与える心配がない。
本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。例えば以下のようなものも含まれる。
1a ウェブ
1b フランジ
1c リップ
2 コンクリートスラブ
3,3’ 溝
4 均し部材
5 螺子孔
6 挿通孔
7 皿ビス
8 取付金具
11 スリーブ
12 極低頭ボルト
13 ワッシャ
14,14’ ホールインアンカー
15 緩衝材
16 レベル出しモルタル
17 補強板
18 仕上げモルタル
Claims (8)
- スラブにレールを固定するレール取付け構造であって、前記レールの断面形状は、リップ付き溝形で、リップとフランジとの角部が外側へ凸に湾曲した湾曲部を有し、前記スラブに形成した溝に前記レールがリップを上にして嵌め込まれて固定され、前記湾曲部が前記溝から上方へ突出しており、前記レールの側面と前記溝の側壁との隙間に緩衝材が介在していることを特徴とするレール取付け構造。
- 前記溝の底面に均し部材が設置され、該均し部材の上に前記レールが載置されていることを特徴とする請求項1に記載のレール取付け構造。
- 前記スラブに打ち込んだスリーブと、前記レールの底板を貫通して前記スリーブに螺合した極低頭ボルトよりなるホールインアンカーを介して前記レールが前記スラブに固定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレール取付け構造。
- スラブにレールを固定するレール取付け構造であって、前記レールの断面形状は、リップ付き溝形で、リップとフランジとの角部が外側へ凸に湾曲した湾曲部を有し、前記スラブに補強板が固定されるとともに前記補強板に前記レールが固定され、前記スラブ及び補強板上に打設した仕上げモルタルで前記レールの側面の垂直な部分を覆い、前記仕上げモルタルに形成された溝に前記レールが嵌め込まれており、前記溝に前記レールがリップを上にして嵌め込まれて固定され、前記湾曲部が前記溝から上方へ突出していることを特徴とするレール取付け構造。
- 前記レールの側面と前記溝の側壁との隙間に緩衝材が介在していることを特徴とする請求項4に記載のレール取付け構造。
- 前記スラブの上面にレベル出しモルタルを打設し、該レベル出しモルタルの上面に前記補強板を設置したことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のレール取付け構造。
- 前記補強板及びレールが金属製であり、前記レールの底板を貫通する皿ビスによって、前記レールが前記補強板に固定されていることを特徴とする請求項4乃至請求項6のうちいずれか1項に記載のレール取付け構造。
- 前記レールは、サーバーラック取り付け用であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のうちいずれか1項に記載のレール取付け構造。
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