JP7446700B2 - 通気弁と排水管システム - Google Patents

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本発明は、排水設備に接続されて排水管内に発生した負圧を解消させる通気弁と排水管システムに関する。
従来、個別住宅、集合住宅等の建造物の排水設備において、排水管内の負圧を解消し、排水器具のトラップ封水を保護しつつ排水をスムーズにおこなうために、通気弁を用いた排水管システムが一般に知られている。
この種の排水管システムで用いられる通気弁として、例えば、特許文献1の安全弁が開示されている。このバルブでは、通気管に接続されるハウジング内の内室に同心上の2つの弁座が設けられ、この弁座に対してハブに環状シール部材が取付けられた弁体が昇降し、2つの弁座の間の吸気用流路が環状シール部材で開閉可能な構造に設けられている。
バルブの動作時においては、常時は、弁体が自重により弁座に着座して通気管の閉状態が保たれる。一方、排水管内に負圧が発生した際には、大気との圧力差により弁体が自重に抗して弁座から持ち上がり、弁開状態となった通気弁を介して排水管内に大気が取り入れられることにより、負圧が軽減される。
特許文献2の吸排気弁は、通気用立ち上がり管の上端に設けられる蓋受け枠内に吸気弁口が設けられ、この吸気弁口に対して圧縮ばねからなるスプリングを介して吸気弁体が弁閉方向に弾発付勢された状態で移動可能に設けられた構造になっている。
この吸排気弁では、常時は、吸気弁体がスプリングの弾発力によりその付勢方向に移動して吸気弁口に着座して弁閉状態が保たれる。一方、排水管路内への負圧発生時には、吸気弁体がスプリングの弾発付勢力に抗する方向に移動することで通気がおこなわれる。
さらに、弁体の自重で弁開状態となる構造を採用しつつ、圧縮ばねの弾発力を用いて弁閉状態とした通気弁や、或は引張りばねをスプリングとして利用した構造の通気弁も提案されている。
また、特許文献3の通気装置では、通気管の内部に内側環状弁座部と外側環状弁座部との間に挟まれた空気導入部が設けられ、この空気導入部の斜め弁座面に着座可能な弁座パッキングを有する弁体が、軸受部を介して片持ち支持により回動可能に設けられている。
この通気装置の場合、常時は、弁体が自重により軸受部を中心に回転して弁座に着座して弁閉状態となる。一方、排水管が負圧になると、差圧により弁体が軸受部を中心に回転して弁開状態になって負圧が軽減されるようになっている。
特許文献4の通気弁では、排水管に接続される接続口と外気導入用の通気口とが形成された本体と、排水管内の負圧により通気口を開閉可能な弁体とに、磁石と磁石、又は磁石と磁性体とが一対に備えられ、これらの磁力により弁体が反発されて通気口が閉鎖されるように設けられている。
特公平1-37628号公報 特開2001-140313号公報 特許第3490413号公報 特許第5054620号公報
特許文献1の構造の通気弁の場合、通気管よりも拡径(外径)側に吸気用流路が配置されていることから、通気管の配管スペース以上にこの通気弁の設置空間が必要となる。これに対して、通気弁の外径を通気管と同等の径に設けた場合、弁口径が小さくなるために通気量が不足するおそれが生じる。
しかも、この通気弁は、弁開時の通気ルートが弁体の弁座位置を境に折り返した略U字形に屈曲した構造であり、ストレート形状の通気ルートに比較して通気抵抗が大きくなっていることで、通気弁のコンパクト化を図る場合には、通気量が不足しやすくなる。仮に、吸気用流路を拡径側に広げて通気量を確保した形状に設けた場合、通気弁全体が管径方向に一層大型化する。このように、この構造の通気弁では、通気管と同等或はそれ以下の管径寸法に抑えつつ、吸気用流路を十分に確保してスムーズに負圧を軽減することが難しい。
さらに、弁体上部に設けられた弁室が負圧状態になってから弁開動作が開始する構造であるため、負圧の発生に対する応答性が悪くなるおそれがある。
弁体の自重を利用して弁閉状態とする構造のため、負圧に対する応答の調整が難しく、特に、負圧により弁開状態となり、通気管内に大気圧を取り組み始めると、負圧の緩和に伴って弁体が直ちに下降して弁閉状態となるものの、負圧が完全に解消されていないことから再び弁開状態となり、以降、弁の開閉作動を繰り返す、いわゆるチャタリング現象が生じやすい。
特許文献2のように、圧縮ばねを用いた構造の通気弁の場合にも、特に、排水管内の負圧が極微小な負圧であると弁体動作が不安定になり、頻繁に開閉動作を繰り返してチャタリング現象が生じることがある。これは、引張りばねを用いた通気弁の場合も同様であり、これらスプリングを用いた通気弁でチャタリング現象が起こった場合、弁体の激しい振動により大騒音を引き起こす可能性があり、これを防ぐために、バネ定数の微細な調整や、制動構造を設ける必要が生じることもある。
これらの通気弁では、吸気弁口内の通気ルートを吸気弁体が開閉方向に移動するため、この通気ルートに位置している吸気弁体により通気抵抗が大きくなり、通気弁のコンパクト化を図る場合には、弁開時の通気量が不足する可能性がある。
また、特許文献3の通気装置においては、片持ち式の軸受部が通気管よりも拡径側に突出するためにコンパクト化が難しく、通気管以上の径方向の設置空間が必要になる。この通気装置の動作時には、通気管のみならず弁体の上方の弁室も負圧になったときにはじめて通気が開始される構造であるため、負圧発生時の通気応答性に課題を有している。さらに、内側環状弁座部と外側環状弁座部との間に大気の取り入れ口である空気導入部が設けられているため、通気時における通気量が不足するおそれがある。
弁開時の通気ルートが、内側環状弁座部と外側円弧弁座部との間を介しつつ、弁座位置を境に折り返した略U字形に屈曲しているため通気抵抗が大きく、通気弁のコンパクト化を図るには通気量が不足しやすくなる。
弁体の自重を利用して弁閉状態とする構造であり、しかも、弁体の回転を利用しているため、回転モーメントが最も大きい弁閉状態から、微小な負圧による弁開動作を行う必要がある。従って、弁本体に取付けた重量調整材をもってしても、弁微開時におけるチャタリング現象を防ぐのは困難である。
特許文献4の通気弁の場合、磁石同士の間隔を調節し、負圧に対して弁体の応答性を適切な状態に調整する必要がある。この場合、本体に螺着された蓋体を回転させて、本体側に装着された磁石と蓋体側に装着された磁石との間隔の微調整を必要とするために手間がかかり、磁石同士の間隔が適切でない場合、チャタリング現象が生じる可能性がある。複数の磁石を必要とするために部品点数が増加し、磁石を取付けるために内部構造も複雑化する。
本発明は、従来の課題を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、簡単な構成により管径方向への大型化を防いで通気管と略同じ配管スペースに設置可能であり、大気圧時又は正圧時は高シール性を発揮しながら弁閉状態を維持し、負圧発生時には、通気抵抗を小さく抑えつつ通気量を大きく確保した状態で弁体が高い応答性で動作し、チャタリング現象を抑制しつつ負圧を確実に解消する通気弁と排水管システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、縦方向に位置する筒状のバルブ本体に内挿する弁ユニットを有する通気弁であって、バルブ本体のうち、弁ユニットは、略円筒状の筒本体、この筒本体の上部に設けられた環状のシート、シートホルダ、大受圧面と小受圧面の受圧面積を有する円板状弁体、偏心軸を備え、この偏心軸の中心は、筒本体の口径の中心から偏心した位置であり、かつ、円板状弁体の弁体シール面から偏心した位置である二重偏心位置に設けられ、これらが一体化されたユニット構造に設けられて排水管内の負圧を解消する通気弁機能を発揮し、弁ユニット内には、円板状弁体と、大受圧面と小受圧面の境界の偏心位置に垂下形成された弁体支持部と、偏心軸と、この偏心軸から小受圧面側に延設した取付部と、筒状のバルブ本体の内部に位置する取付部に設けられた錘部と、さらに、弁ユニットの内周には、円板状弁体の弁開時の回転量を規制する弁開規制部とを一体に組込んでユニット化すると共に、小受圧面側の弁体重量が大受圧面側よりも重く構成されて円板状弁体が弁閉方向に回転し、筒状のバルブ本体内が大気圧時又は正圧時にシートの弁座面と円板状弁体の外周縁に設けた弁座当接面とを接触させて弁閉状態を保持し、円板状弁体は、筒状のバルブ本体内の負圧時に偏心軸を介して弁開方向に回転するアンバランストルクを発生して外部より大気を吸気可能とし、筒状のバルブ本体内が大気圧時又は正圧時において偏心軸を介して弁閉方向に回転するアンバランストルクを発生して弁閉状態とするようにした通気弁である。
請求項に係る発明は、筒状のバルブ本体の内周面に装着された弁座面が縮径状のテーパ面又はアール曲面とされ、円板状弁体の弁座当接面が球面とされて弁座面と円板状弁体とが線当たりにより接触可能な状態に設けられた通気弁である。
請求項に係る発明は、筒状のバルブ本体に外部排水管接続用の排水管差込口が設けられ、この排水管差込口が透明又は半透明に形成されて外部排水管との接着状態が視認可能に設けられた通気弁である。
他の発明は、円板状弁体が弁開方向に回転する回転モーメントと弁閉方向に回転する回転モーメントを有すると共に、この円板状弁体が通気弁機能を発揮し得るようにした通気弁である。
円板状弁体は、筒状のバルブ本体内で支点を介して弁開閉方向の回転モーメントが与えられる通気弁である。
自重で弁開となる円板状弁体を錘部との均衡により弁閉状態に維持した通気弁である。
支点は、二重に偏心された二重偏心構造の偏心軸である通気弁である。
弁開時の円板状弁体の最大角度を、負圧が解消した際に円板状弁体が錘部との均衡で弁閉状態に復帰可能な位置である弁開規制部で規制した通気弁である。
円板状弁体の球面の一部である弁体球面は、筒状のバルブ本体内に装着した円錐テーパ面に対して接線接触状態である通気弁である。
請求項に係る発明は、通気弁が、伸頂通気管又はあふれ縁下部に装着されている排水管システムである。
請求項1に係る発明によると、筒本体内に回動自在に内蔵した円板状弁体により弁開閉自在に設けていることで簡単な構成により設けることができ、排水管システムの通気管に取付けたときに通気管の管径方向への大型化を防いで通気管と略同じ配管スペースに設置可能となる。筒本体内の圧力が大気圧時又は筒本体内に正圧が発生したときには、円板状弁体に回転軸を介して弁閉方向に回転するアンバランストルクが発生するように構成したことで、高シール性を発揮しながら弁閉状態を維持する。一方、筒本体内に負圧が発生したときには、円板状弁体に回転軸を介して弁開方向に回転するアンバランストルクが発生し、この円板状弁体の形状により通気抵抗を抑えつつ通気量を大きく確保し、高い応答性で動作して弁開状態となることにより、チャタリング現象を抑制しつつ、外部より十分な大気を吸気して負圧を確実に解消する。
バルブ本体に内挿する弁ユニットを設け、この弁ユニットの内周の偏心位置に偏心軸を軸着することで、通気流路をストレート状にして外部に出っ張りの無いコンパクトな構造としつつ、円板状弁体がスムーズに開閉動作する。弁ユニットの内周には、円板状弁体の弁開時の回転量を規制する弁開規制部を設けているので、弁開時には、弁開規制部で円板状弁体の回転量を規制した状態で大きな通気量を確保でき、この弁開規制部を、円板状弁体が錘部との均衡により弁閉状態に復帰できる位置に設けることで、円板状弁体が弁閉状態に復帰可能となる。これらの場合、円板状弁体と、弁体支持部と、偏心軸と、取付部と、錘部とを一体に組込んでユニット化した弁ユニットを設け、この弁ユニットの内周に弁開規制部を設けていることで、弁開規制部を弁ユニットに一体化できる。これにより、バルブ本体にカートリッジ状の一体型の弁ユニットを内挿したときには、この弁ユニットを高さ方向に位置決めした状態で装着でき、この弁ユニット内周に一体化した弁開規制部により、弁開時には円板状弁体を最大角度に規制し、かつ負圧解消時には円板状弁体が弁閉状態まで復帰できる。
この場合、筒状のバルブ本体を縦方向に位置させ、この筒状のバルブ本体内に大受圧面と小受圧面の受け圧面積を有する円板状弁体を設け、この円板状弁体の大受圧面と小受圧面の境界の偏心位置に弁体支持部を垂下形成し、この弁体支持部の二重に偏心された二重偏心位置に偏心軸を設け、この偏心軸から取付部を小受圧面側に延設し、この取付部に筒状のバルブ本体の内部に位置する状態で錘部を設けていることで、弁の開閉時における弁体側のシール面と弁座側のシール面との摺動範囲をごくわずかに抑え、弁体シール面が弁座シール面側から離間したときには、弁体シール面に接触する部分がないため、弁体開閉時の弁体シール面と弁座シール面側との接触抵抗を抑えて低トルクによる円滑な開閉動作により、スムーズに開動作して確実に負圧を解消し、かつ、大気圧時又は正圧発生時にはスムーズかつ迅速に弁閉状態まで動作してシール性を発揮し、臭気漏れを防ぐことが可能になる。
しかも、上記構成により、円板状弁体は、その内外の圧力が大気圧時に限らず、正圧時を含めた正の回転方向の回転モーメントが加わるときに、弁閉方向に回転するようになっている。この場合、錘部を設けていることで、この錘部との均衡によって通常時には自重で弁開しようとする円板状弁体を弁閉状態に維持するようになっている。
このように、円板状弁体が開閉方向の回転モーメントを有し、この回転モーメントを利用して自力で開閉動作する構造であり、負圧の発生時には円板状弁体が偏心軸を中心に回転動作し、開くまでに時間がかかることで圧力変動の影響を受け難い。弁開時には、負圧が完全に解消されるまで弁開方向の回転モーメントが働いて円板状弁体の開状態を維持し、この円板状弁体が自然に弁閉方向に回転することを防止する。
二重偏心構造の偏心軸により支点を設けていることで、円板状弁体の開閉動作時における摺動範囲を最小限に抑え、その開閉動作をスムーズにしつつ弁閉時のシール性を発揮できる。
特に、偏心軸に対して小受圧面側の弁体重量を大受圧面側よりも大きくして円板状弁体の弁閉状態を保持していることにより、大気圧時又は正圧時における弁閉状態を維持し、極微小な圧力変動が生じた場合にも、弁開トルクに対する弁体重量による閉方向トルクの特性を大きくしてチャタリング現象の発生を防いで安定した弁閉状態を維持でき、負圧発生時には安定した弁開動作により負圧を解消し、負圧の解消後には確実に弁閉状態まで動作させてこの状態を保持する。
しかも、筒状のバルブ本体内の錘部により小受圧面側の弁体重量を大受圧面側よりも重くすることで、大気圧時又は正圧時には円板状弁体を閉方向に動作させて弁閉時におけるシール性を発揮する。しかも、錘部の重量を調節し、円板状弁体の回動に伴う重心移動を最適に設定できることで、円板状弁体に発生する大気圧時又は正圧時のアンバランストルク、負圧時のアンバランストルクを、筒状のバルブ本体内の圧力の変動に応じて応答性を高めた状態で円板状弁体を確実に動作できる。
また、錘部を筒状のバルブ本体の内部に配置し、かつ円板状弁体を薄く形成することで、通気弁自体をコンパクトに形成できると共に、弁開時の通気抵抗を減少して流量を大きく確保し、円板状弁体の軽量化を図ることでわずかな負圧に対しても開閉動作時の応答性を高めてこの負圧を確実に解消できる。
請求項に係る発明によると、筒状のバルブ本体の弁座面を縮径状のテーパ面とし、円板状弁体の弁座当接面を弁座面の中心と略同一軸上に中心を持った球面とし、シール部を線当たりにより接触可能に設けていることにより、弁閉直前になるまで弁座面と弁座当接面との干渉を防いで弁閉状態から弁開状態までの円板状弁体の動作をスムーズにできる。弁閉時には、弁座面と弁座当接面との線接触によってシール性を向上しながら弁閉状態を維持できる。この線当たりによる接触により、組立誤差等により弁座と円板状弁体とが多少ずれていたとしても、円板状弁体が弁座に対して調心され、弁座面と弁座当接面とによる環状のシール状態を確保できる。
請求項に係る発明によると、筒状のバルブ本体に外部排水管用の透明又は半透明の排水管差込口を設け、この排水管差込口を通して外部排水管との接着状態を視認可能としていることで、外部排水管の差込み状態を視認して円板状弁体、回転軸の傾きを防止しつつ、外部排水管に対して正確な取付状態により接続することができる。
他の発明によると、円板状弁体が、弁開方向、弁閉方向の回転モーメントを有し、この回転モーメントにより通気弁機能を発揮することで、弁微開時のチャタリング現象を抑制しつつ、負圧発生時には、高い応答性で弁開動作して負圧を解消し、一方、大気圧時又は正圧発生時には、高シール性を発揮しながら弁閉状態を確実に維持し、排水時の騒音や外部への臭気漏れを防止する。
円板状弁体が筒状のバルブ本体内で支点を介して回転モーメントを与える構造であるため、全体を管径方向にコンパクト化して通気管と略同じ配管スペースに設置できる。弁開時には、支点を中心に円板状弁体を流路と略平行の向きまで回転できるため通気抵抗を減少でき、大気圧を通気管に直線的に導いて負圧を解消可能になる。円板状弁体を流路内径と略同径に設けることで通気口径を大きく確保でき、この場合、円板状弁体の大径側の開方向の回転モーメントが大きくなることで、負圧発生時には、この大きい回転モーメントにより円板状弁体が開きやすくなって確実にチャタリング現象を防止しつつ反応性を高くできる。
錘部により大気圧時や正圧発生時に円板状弁体を確実に弁閉状態まで動作できる。錘部の重量を調節することで円板状弁体の回動時の重心移動を最適な状態に設定でき、これにより、大気圧又は正圧時に生じる弁閉方向の回転モーメントと、負圧時に生じる弁開方向の回転モーメントとを、圧力変動に応じて応答性を高めつつ円板状弁体が動作可能となる。
全体をコンパクト化しつつ、二重偏心構造により弁体側のシール面と弁座側のシール面との摺動範囲をごくわずかに抑え、これらの摩耗を抑えて弁閉時の高いシール性を維持できる。低トルクで円滑に円板状弁体が開閉動作するため、弁開動作時にはスムーズに負圧を解消し、大気圧時又は正圧発生時には迅速に弁閉動作して臭気漏れを確実に防止する。
負圧発生時には、通気口径を大きく確保した状態で円板状弁体を弁開規制部で規制して安定位置に保持できる。負圧の解消時には、円板状弁体が確実に弁閉状態まで復帰し、大気圧や正圧時などの常時において、円板状弁体が開状態に保持されることを防止する。
弁閉直前まで弁体球面と円錐テーパ面との接触を防いで弁閉状態から弁開状態まで円板状弁体がスムーズに動作する。弁閉時には、弁体球面が円錐テーパ面に接線接触してシール面圧が高くなることでシール性が向上する。これらの接線接触により、組立誤差等により弁体球面と円錐テーパ面との位置が多少ずれていたとしても、円板状弁体が弁座に対して調心され、弁体球面と円錐テーパ面とによる環状のシール状態を確保できる。
請求項に係る発明によると、個別住宅や集合住宅に配管された排水設備の伸頂通気管に装着して排水器具からつながる排水横枝管や排水立て管内部の負圧を大気中に開放でき、又は排水器具のあふれ縁下部に装着して個別の排水器具内に生ずる負圧を解消することができることから、個別住宅や集合住宅に配管された様々な構造の排水設備の好ましい位置に配置して臭気漏れを防止しつつ排水音を抑えながらスムーズに排水可能になる。
また、偏心軸を筒状のバルブ本体の内周近傍位置に設け、この偏心軸に設けたアーム部材を介して円板状弁体を開閉自在に設けるようにすれば、バルブ本体内の通気流路への偏心軸の露出を極力抑えることができ、偏心軸への通気抵抗を抑えて応答性を高めつつ、大気圧時又は正圧発生時には、弁閉方向のアンバランストルクを発生して高シール性を発揮して弁閉状態を維持し、一方、負圧の発生時には、弁開方向のアンバランストルクを発生して弁開状態に作動させて負圧を解消する。
筒状のバルブ本体内に円板状弁体を弁閉するストッパーシールリングを設けるようにすれば、弁閉時の円板状弁体をこのストッパーシールリングに当接させて動作をストップさせることもでき、円板状弁体のオーバーランを防ぐと同時に弁閉シール状態にできる。

本発明の通気弁の第1実施形態を示す中央縦断面図である。 図1の通気弁の弁閉状態を示す中央縦断面図である。 図1の通気弁の分離斜視図である。 円板状弁体と弁座との関係を示す断面図である。 円板状弁体の概略模式図である。 排水管システムの一例を示す模式図である。 本発明の通気弁の第2実施形態を示す中央縦断面図である。 図7の通気弁の弁開状態を示す中央縦断面図である。 図7のカバーを取り外した状態を示す平面図である。 図7の通気弁の分離斜視図である。 図7の通気弁の模式図である。 本発明の通気弁の第3実施形態を示す中央断面図である。 図12の通気弁の弁開状態を示す中央縦断面図である。
以下に、本発明における通気弁と排水管システムを実施形態に基づいて詳細に説明する。図1~図3においては、本発明における通気弁の第1実施形態を示している。通気弁(以下、バルブ本体1という)は、図6に示した排水管システム(以下、システム本体2という)に設けられる。
図6において、システム本体2は、例えば、個別住宅や集合住宅における外壁5と内壁6との間に設けられ、バルブ本体1が、排水管3から天井7よりも低い位置まで伸長された伸頂通気管4又は排水機器のあふれ縁下部に装着されることにより、このシステム本体2を介して排水管3内に発生した負圧が解消可能に設けられている。本実施形態では、バルブ本体1をシステム本体2の伸頂通気管4に設けた例を述べる。
伸頂通気管4は、排水管3の排水立て管3aの上方に延設されるように設けられ、この伸頂通気管4の先端側にバルブ本体1が接続される。排水立て管3aの伸頂通気管4よりも低い位置には排水横枝管3bが分岐して設けられ、この排水横枝管3bの一次側には、排水機器8が設けられる。内壁6の適宜位置には点検口6aが設けられ、この点検口6aには、クロスハッチングで示した着脱自在で且つ外壁5と内壁6との間の空間に外気を取り入れ可能な遮蔽部材9が取付けられている。遮蔽部材9を点検口6aから取り外すことで、この点検口6aからバルブ本体1の点検や交換が可能になっている。
バルブ本体1は、弁ユニット10、ボデー11、キャップ12を有し、例えば、サイズ40Aの口径に対応して設けられる。
バルブ本体1のうち、弁ユニット10は、筒本体20、シート21、シートホルダ22、円板状弁体23、回転軸(ヒンジ)24を備え、これらが一体化されたユニット構造に設けられて、排水管3内の負圧を解消する通気弁機能を発揮する。
弁ユニット10における筒本体20は、例えばABS樹脂などの樹脂材料により設けられ、ボデー11の被装着位置に内挿可能な通気流路30がストレート状である略円筒状のカートリッジ体からなっている。図3において、筒本体20の外筒部位には、回転軸24取付用の2つの取付穴31、31が貫通形成される。取付穴31は、筒本体20の口径の中心P1からずれた位置(偏心した位置)であり、かつ、円板状弁体23の後述する弁体シール面41(のシール中心面)からずれた位置(偏心した位置)にある弁体支持部32の中心P3に基づいて設定される。
一方、筒本体20の外周上部には、シートホルダ22を係合固定するための凸部33がその周方向において断続的に形成される。
筒本体20の上面には、環状の弁座であるシート21が載置可能になっており、このシート21がシートホルダ22の内周に装着される。シート21は、例えばEPDMなどのゴム材料により形成され、このシート21の弁座シール面である弁座面35は、縮径状の円錐状すなわちテーパ面、又はアール曲面とされ、本例では、図4(b)に示したテーパ面により形成される。弁座面35がなす図示しない円錐の頂点は、図2の筒本体20の口径の軸芯上に位置するように設けられる。
図1~図3において、シートホルダ22は、ABS樹脂などの樹脂材料により形成され、その上部には、シート21を保持するための内周鍔部36が内周方向に突設形成され、一方、下部には、後述するボデー11との間に配置されるガスケット37を押圧するための外周鍔部38が外周方向に突設形成されている。シートホルダ22の中間位置には、筒本体20の凸部33が係合可能な凹部39が、凸部33に対応する位置に断続的に形成されている。
シートホルダ22は、内周鍔部36がシート21、外周鍔部38がボデー11上に載置されたガスケット37の上面にそれぞれ載置された状態で、筒本体20と後述のキャップ12との間に装着され、筒本体20との間に係合固定されることにより、シート21の口径中心方向の位置が決定された状態となる。シートホルダ22の内周にシート21の外周が当接することで、シート21の径方向の位置が決定され、この状態でシート21が筒本体20とシートホルダ22との間に挟まれて固定される。
円板状弁体23は、回転軸24を介して筒本体20内に取付けられ、この円板状弁体23により弁ユニット10が弁開閉自在に設けられる。円板状弁体23は、円板状のジスク本体40、柱状の弁体支持部32を有し、回転軸24を介して筒本体20に回動自在に装着される。
図4(a)に示したジスク本体40は、例えばABS樹脂などの樹脂材料により設けられ、シート21に当接する弁体シール面である弁座当接面41を有し、この弁座当接面41は、図4(b)示すような半径Rによる球面(球面の一部をなす断面略アール形状の面)により形成される。この形状に設けることで、前述の弁座面35と円板状弁体23とが、弁閉時に線当たりにより接触可能なシール状態が得られるように設定される。弁座当接面(球面)41は、その中心が筒本体20の口径中心軸上に位置するように設けられる。
ここで、線当たりとは、面当りに比して、弁閉時のシート21と円板状弁体23との環状シールの幅が狭いシール状態をいう。
図示しないが、弁座当接面41は、弁閉時におけるシート21への固着防止のため、そのシール部位がプラトー面に形成されている。さらには、このプラトー面におけるディンプル部に油分が蓄えられていたり、或は、弁閉時のシート21への固着防止用として、円板状弁体23、或はシート21の何れか一方側に梨地加工が施されていてもよい。
弁座当接面41は、プラトー面に限られず、適度にその表面を荒らすようにして加工を施すようにしてもよい。この場合にも、弁座当接面41にオイル等の油分を塗付した場合、弁座当接面41とシート21との固着を防止しつつシール性が確保される。
弁体支持部32は、ジスク本体40に一体成形され、このジスク本体40の弁座当接面(弁体シール面)41から偏心距離D1により偏心した位置に垂直に設けられる。弁体支持部32の先端は、先割れ形状に形成され、後述の回転軸24にスナップ嵌合により取付け可能に設けられている。このように、弁体支持部32が筒本体20の口径(バルブ口径)の中心P1から偏心していることで、図5の模式図に示すように、円板状弁体23の受圧面積が、回転軸24の中心の軸芯を境界に大受圧面42と小受圧面43とによりなっている。大受圧面42の面積Aと小受圧面43の面積Bとの面積比は、通気弁としての通気性能を設定する際などに応じて適宜設定される。
図1~図3において、回転軸24は、ジスク本体40と一体又は弁体に形成され、筒本体20に対してジスク本体40が回動自在となるように取付けられる。本例では、回転軸24が、ステンレス材料等の金属材料によりジスク本体40とは別体の略円柱状に形成され、その外周面が筒本体20の取付穴31、31に挿入され、この回転軸24にジスク本体40が取付けられている。これにより、ジスク本体40が回転軸24を介して回動可能になっている。
これ以外にも、図示しないが、例えば回転軸24が中空円筒状にジスク本体40と一体に中空円筒状に形成され、一方、筒本体20の取付穴31、31にはステンレス材料等の金属材料による支持軸が架け渡すように設けられ、この支持軸をジスク本体40の中空円筒部に挿入するようにして、支持軸を介してジスク本体40を筒本体20に回動可能に装着することもできる。この場合、支持軸を用いていることで、この支持軸と中空円筒部との接触面が小さくなり、ジスク本体40回動時の摺動抵抗が低く抑えられる。
回転軸24の中心は、上記のように取付穴31を介して装着されることで、筒本体20の口径の中心P1から偏心した位置であり、かつ、円板状弁体23の弁体シール面41(のシール中心面)から偏心した位置にある弁体支持部32の中心P3となる。このように、回転軸24は、二重偏心された中心P3により二重偏心構造の偏心軸として回動可能に設けられる。
上記回転軸24を介して、円板状弁体23が筒本体20内に回動自在に内蔵されていることで、円板状弁体23は、筒本体20内の負圧時に回転軸24を介して弁開方向に回転する第1のアンバランストルクを発生して外部より大気を吸気可能になっている。
一方、筒本体20が大気圧時又は正圧時において、回転軸24を介して弁閉方向に回転する第2のアンバランストルクを発生して、弁閉状態とするように構成されている。ここで、大気圧時とは、筒本体20内に予め設定した値(例えば30Pa)以上の負圧が生じておらず、円板状弁体23の一次側と二次側との間の差圧がほとんど無いか、或は通気する必要がほとんど無い圧力差の状態をいい、正圧時、負圧時とは、それぞれ筒本体20に正圧が加わった状態、予め設定した値以上の負圧が加わった状態をいう。従って、大気圧とは、微小な負圧、例えば予め設定した値(30Pa)を下回る負圧を含む状態である。
本実施形態におけるアンバランストルク(又はアンバランス回転モーメント)とは、弁体の内外に生じる差圧に基づく開方向への回転力と、弁体の内外における差圧解消時に基づく閉方向への回転力をいう。
図2に示した偏心軸(回転軸)24の筒本体20の口径の中心P1から弁体支持部32の中心P3までの偏心距離D1と、円板状弁体23の弁座当接面41とシート21とのシールの中心(弁体シール面の中心)P2から弁体支持部の中心P3までの偏心距離D2とをそれぞれ変えることにより、円板状弁体23のシール位置(弁座当接面41と弁座面35との当接位置)から二重に偏心された偏心量を任意に設定可能になり、予めこれら二重の偏心量を設定することで、開閉動作・封止機能を調整した通気弁を設けることができる。
回転軸24には錘部50が設けられ、この錘部50により回転軸24に対してジスク本体40の小受圧面43側の弁体重量が大受圧面42側の弁体重量よりも重くされている。このことにより、円板状弁体23が回転軸24を中心に、全閉位置から略90度弁開位置の範囲において弁閉しようとする方向に回転し、円板状弁体23の弁閉状態が保持されるようになっている。このように、回転軸24に対して、小受圧面43側の弁体重量を大受圧面42側よりも重くすることで、弁閉方向に回転するアンバランストルクを助勢し、閉方向への動作を促進可能になっている。
図3に示すように、本実施形態では、錘部50は、おもり本体51、ヒンジ内挿おもり52、52の3つの部品により構成される。おもり本体51は、弁体支持部32の固定方向に直交する方向に装着され、ヒンジ内挿おもり52は、回転軸24の左右側からその内側にそれぞれ挿入される。このとき、おもり本体51、ヒンジ内挿おもり52は、回転軸24を介してリベット53により固定されてそれぞれ回転軸24と一体化される。
錘部50は、上記のおもり本体51、ヒンジ内挿おもり52のウェイト量とその装着位置とをそれぞれ適宜に設定可能であり、これらの設定により、負圧の大きさなどに対する弁開方向、弁閉方向へのアンバランストルクを調整し、その通気機能を調整可能になっている。
本例では、おもり本体51は、略直方体に形成されているが、円筒状やそれ以外の形状設けられていてもよい。これにより、略直方体の場合よりも弁開時の通気抵抗を低減することが可能になる。
錘部50をおもり本体51、ヒンジ内挿おもり52により設けているが、これら以外の部品によって錘部を設けるようにしてもよく、さらには、偏心軸に対して、小受圧面43側の弁体重量を大受圧面42側よりも重くし、例えば、小受圧面43側の円板状弁体23の厚さを厚くするようにすれば、錘部を省略することもできる。この場合、小受圧面43が大受圧面42側よりも重くなるようなジスク本体40の形状とすればよい。
ここで、本例の弁ユニット10の偏心弁構造をより詳しく述べる。
図2において、円板状弁体23を偏心構造とすると、ジスク本体40には、小受圧面43と大受圧面42との自重差に伴う回転モーメント(回転トルク)αが矢印の方向、すなわち、弁開方向に働こうとする。
一方、前述のように円板状弁体23に錘部50を配置することにより、ジスク本体40には、この錘部50の重さによる回転モーメント(回転トルク)βが矢印の方向、すなわち、弁閉方向に働こうとする。
これら回転モーメントα、βが加わる円板状弁体23は、大気圧時又は正圧時、すなわち負圧が加わらない状態においては、弁閉状態を維持する必要があるため、弁閉方向の回転モーメントβが弁開方向の回転モーメントαを上回る、回転モーメントβ>回転モーメントαの関係となっている必要がある。この関係を満足するように、偏心距離D1、D2の偏心量や錘部50の重さ等を設定するようにする。
その際、回転軸24の摩擦抵抗や弁ユニット10を構成する各部品の寸法公差等を考慮し、回転モーメントβをやや大きめに設定することにより、円板状弁体23とシート21とのシール性を確実に維持することが望ましい。
さらに、伸頂通気管4内に誤差となるわずかな負圧が生じても直ちに弁開動作することなく、例えば30Pa以上の負圧が生じたときに、はじめて弁開動作となるように、回転モーメントβを設定するとよい。
また、前述した円板状弁体23に対する弁体支持部32の偏心率(筒本体20の口径の中心P1からの弁体支持部32の中心P3までの偏心距離(偏心量)D1/円板状弁体23の半径r)を、40%程度となるような面積比に設定する。これは、負圧による弁開方向回転時に、後述する第3のアンバランストルクによる弁閉方向への回転モーメントγが加わらないようにするためである。
この理由を以下に述べる。例えば、流路内を非圧縮性流体である水が流れる一般的な蝶形弁体においては、偏心率を30%程度に設定したとしても、オリフィス側に生じる負圧によって弁開方向への動作中における、弁体のオリフィス側とノズル側との流体差圧によって生ずる、アンバランスなトルクによる閉方向のモーメント、すなわち、流体の流れに起因する弁閉方向への回転モーメントが働くことが知られている。
一方、本実施形態のバルブ本体1を流れる流体は、圧縮性流体である気体であり、その圧力は、排水管3内の負圧を解消して排水器具のトラップ封水を保護する程度の30~50Paである。このように、バルブ本体1内を流れる気体は圧縮性であり、かつ水に比較して圧力が低いことで大受圧面側に生じる負圧が円板状弁体23に与える影響も大きくなることが考えられる。
このことから、流体が水である場合に比較して余裕を持たせた約40%の偏心率とし、流体の流れに起因する第3のアンバランストルクを低減して円板状弁体23が開閉方向に確実に作動できるようにした。
図5において、上記のように、偏心率を40%に設定した場合、大受圧面42の受圧面積Aと、小受圧面43の受圧面積Bの受圧面積比は、受圧面積A:受圧面積B=約3:1となる。
一方、図1~図3において、ボデー11は、ABS樹脂などの樹脂材料、より詳しくは、透明樹脂又は半透明樹脂により略円筒状に形成され、前述の弁ユニット10が上方から内挿可能に設けられる。
ボデー11上部には、拡径状の環状段部60が形成され、この環状段部60にガスケット37を介してシートホルダ22の外周鍔部38が係合されて、これらシートホルダ22、ガスケット37が装着される。環状段部60の上方には、キャップ12を固定するためのバヨネット式の接続用凹部61が形成される。
ボデー11の高さ方向の略中間位置の内周には、環状縁部62が形成される。ボデー11上方より弁ユニット10が挿入されたときには、弁ユニット10下端が環状縁部62に当接することで、ボデー11高さ方向に位置決めされた状態で装着される。



ボデー11の下部には、伸頂通気管4や外部排水管接続用の排水管差込口63が設けられ、この排水管差込口63は、環状縁部62によりボデー11上部の弁ユニット10挿入側と分けられている。伸頂通気管4や外部排水管は、ボデー11下部から差し込まれ、このとき、これら管の先端が環状縁部62に当接することで、管に対してボデー11が位置決め固定され、この状態で接着される。
このようにして筒本体20をボデー11に装着することで、このボデー11と一体に排水管差込口63が設けられる。前述のとおり、この排水管差込口63が透明又は半透明に形成されていることで、伸頂通気管4や外部排水管との接着状態が外部より視認可能になっている。
キャップ12は、ABS樹脂などの樹脂材料により形成され、上部には天板部70、下部にはボデー11との接続部71が形成される。接続部71は、ボデー11上部に内挿可能な外径に形成され、この接続部71の外周には、ボデー11の接続用凹部61とバヨネット接続可能な外周凸片72が形成される。キャップ12は、ボデー11内周とシートホルダ22との間に嵌合状態で装着され、このとき外周凸片72と接続用凹部61とがバヨネット接続されることで、ボデー11からの自然の抜けが防止される。
天板部70と接続部71との間には、複数の柱状部73が架け渡されるように一定間隔で形成され、この柱状部73の間に通気路74が形成される。柱状部73は、通気路74の通気量を確保するために、適宜、設置本数を減らしたり間隔を狭くしたりでき、その際、円筒形状の一部をなす円弧形状などの流線形状に設けることが望ましい。
なお、上記実施形態では、回転軸24が排水管3(伸頂通気管4)側となる向きに円板状弁体23が取付けられているが、回転軸24が大気側となる向きに取付けられた構造であってもよい。回転軸24を排水管3側に設けた場合、上方側からの美観を向上でき、一方、回転軸24を大気側に設けた場合、この回転軸24の排水の蒸気や異物等への接触を回避して耐久性を向上できる。
次に、上述した本発明の通気弁と排水管システムの上記実施形態における作用を説明する。
図1~図3において、バルブ本体1をシステム本体2に取り付ける場合には、ボデー11下部の排水管差込口63に、接着剤を塗布した伸頂通気管4を差し込むようにしながら接続するようにする。このとき、ボデー11を透明又は半透明に形成していることにより、排水管差込口63を介して伸頂通気管4の差込み状態や、接着剤の塗付状態を外部から視認できる。
バルブ本体1は、アンバランストルクにより円板状弁体23が回転軸24を中心に開閉動作可能であり、この回転軸24が前述した二重偏心構造の偏心軸になっていることから、伸頂通気管4と同等或はそれ以下の管径寸法に抑えつつ、システム本体2内の負圧を解消することが可能となる。しかも、通気流路がストレート状であることから、弁開状態の円板状弁体23による通気抵抗を最小限に抑えて通気量を十分に確保可能となる。
本発明の通気弁は、通気路74を筒本体20の通気流路30の延長線上、具体的には通気流路30の円形断面の投影面積内に配置しているので、大気をストレートに通気流路30を介して排水管3内に導くことができ、外部に出っ張りの無いコンパクトな構造としつつ、弁開時の弁開動作応答性が良く、且つ、十分な通気量を得ることができる。
動作に関しては、大気圧時又は正圧時における弁閉時には、回転軸24に設けた錘部50で円板状弁体23の小受圧面43側の弁体重量が大受圧面42よりもやや重くなっている。このことから、図4(a)において、弁体支持部32の中心P3から開側(大受圧面側)弁体重心位置GAまでの距離LAと、弁開方向の力Fo(大受圧面側の弁体の自重や、負圧が大受圧面に加わることにより生ずる力の和)との積である大受圧面側回転モーメント(弁開方向の回転モーメント)Moと、弁体支持部32の中心P3から閉側(小受圧面側)弁体重心位置GBまでの距離LBと、弁閉方向の力Fc(小受圧面側の弁体の自重や、錘の重さ、及び負圧が小受圧面に加わることにより生ずる力の和)との積である小受圧面側回転モーメント(弁閉方向の回転モーメント)Mcとの関係は、大受圧面側回転モーメントMo<小受圧面側回転モーメントMcとなって弁閉状態を維持する。
このとき、図4(b)に示すように、弁座面35がテーパ面(本実施形態におけるテーパ角度は約50°)、弁座当接面41が球面(球面の一部をなす断面略アール形状の面)であることから、これらは、線当たりによる小さい接触面積で当接シールする。そのため、シール面圧力が高まって伸頂通気管4からの臭気漏れを確実に防止し、正圧時には円板状弁体23を弁座面35に押圧してシール性を維持する。図2において、点線矢印は、正圧の方向を示すものである。
さらに、弁座面35及び弁座当接面41が下方に向けて傾斜した形状であることにより、弁閉時においてこれらのシール部位の間に結露が発生しにくい。このように、結露防止のために別途特殊構造に設けることなく結露を阻止できるため、保温材を必要とすることもなく、全体のコンパクト性を保持しながら通気弁としての機能性を維持できる。
システム本体2内で排水がおこなわれ、伸頂通気管4内に負圧が生じたときには、この負圧により円板状弁体23の外気側と負圧側との間に差圧が発生する。この場合、前述したように、回転軸24が、筒本体20の口径の中心P1から偏心した位置であり、かつ、円板状弁体23の弁体シール面41から偏心した中心P3を中心に回動する偏心軸であり、円板状弁体23が、回転軸24を境界に大受圧面42と、小受圧面43とを有する偏心構造であることで、回転軸24を境に、大受圧面42側と小受圧面43側とでは、負圧を受けるときの受圧面積が異なる。このとき、前述したように、大受圧面42と小受圧面43とは、およそ3:1の受圧面積比があり、大受圧面42の受圧面積A>小受圧面43の受圧面積Bの関係になっている。
これら面積に対して負圧が加わって、円板状弁体23の大受圧面42側に弁開方向の回転モーメントMo、小受圧面側に弁開方向の回転モーメントMcが生じるときには、上記大受圧面42、小受圧面43の面積比の違いから、大受圧面側回転モーメントMoである力Fo×距離LAと、小受圧面側回転モーメントMcである力Fc×距離LBとの関係は、大受圧面側回転モーメントMo>小受圧面側回転モーメントMcとなる。
このため、円板状弁体23は、図2の弁閉状態から弁開方向(反時計回り)に作動して自動的に図1の弁開状態となり、キャップ12の通気路74を介して大気を筒本体20から伸頂通気管4内に取り込んで負圧を解消する。図1において、点線矢印は、大気の流れを示すものである。
この場合、大受圧面42と、ジスク本体40全体の受圧面との面積比は、約3:4であり、ジスク本体40に対して約3/4の大受圧面42に負圧が作用して弁開動作することになる。これにより、仮にジスク本体40全面に負圧が作用する場合に比較して応答性が高くなる。しかも、通気流路30がストレート状であることで、通気が滞ることがなく円板状弁体23がスムーズに開動作する。
負圧が解消され、伸頂通気管4内が大気圧に戻った場合は、錘部50で円板状弁体23の小受圧面43側の弁体重量が大受圧面42よりもやや重くなっているため、弁閉方向の回転モーメントが作用し、全閉位置まで閉方向回転モーメントが加わって自動的に弁閉位置に復帰する。
図1の弁開状態における閉側弁体重心位置GBは、弁体に錘を装着した場合の一例である。この閉側弁体重心位置GBを弁体支持部32の中心P3よりも弁閉方向側(図の右側)に位置させるよう、弁体や錘の重さ、偏心量を調整することにより、負圧解消時の弁閉操作を確実に行うことができる。なお、閉側弁体重心位置GBが上述の位置に配置されるよう、弁の最大開度を規制するストッパーを設けてもよい。
上記のように、バルブ本体1は、スプリングを用いることなく、弁開・弁閉方向の回転モーメントを利用したバランス構造によりアンバランストルクを発生させ、このアンバランストルクにより弁開・弁閉動作させることが可能となる。これにより、円板状弁体23にチャタリング現象が生じることなく、円滑な通気を得ることができる。
円板状弁体23は、二重偏心の取付け構造により、弁座当接面41が弁座面35に常時当接することがなく、弁閉時及び弁閉直前の瞬間のみにこれらを当接させているので、弁座面35及び円板状弁体23の摩耗を防いで耐久性が良くなり、封止性の低下を防止できる。
図6において、バルブ本体1が伸頂通気管4の先端に装着されてシステム本体2が設けられていることにより、このシステム本体2において、排水器具8に接続される排水横枝管3bや排水立て管3aの内部に負圧が発生したときには、この負圧をバルブ本体1から大気中(室外)に開放して解消できる。
この場合、前述したように、通気量を確保しつつバルブ本体1をコンパクト化できるため、外壁5と内壁6と間の奥行寸法Wが狭小の配管スペースSにも設置が可能であり、個別住宅や集合住宅等の建造物における居住スペースを広く確保しつつ、この配管スペースS内の排水管3内にバルブ本体1を接続し、排水管3内に生じる負圧を解消できる。
さらに、バルブ本体1のコンパクト化により点検口6aのサイズも小さくでき、この点検口6aを介してバルブ本体1の維持管理や点検を容易におこなうことができる。
その際、経年劣化等によりバルブ本体1の通気性が低下している場合には、このバルブ本体1を伸頂通気管4に接続した状態、或はバルブ本体1を取外した状態で、このバルブ本体1のボデー11からキャップ12を取外し、続いて、ボデー11に内挿されている弁ユニット10を、カートリッジとして一体に取出すようにする。これにより、容易にバルブ本体1のメンテナンスを実施可能になり、弁機構部分や伸頂通気管4の内部を清掃したり、弁ユニット10全体、或は内部の部品を個別に清掃や交換することにより通気弁機能を回復できる。
図7~図10においては、本発明の通気弁の第2実施形態を示している。なお、この実施形態以降において、上記実施形態と同一部分は同一符号によって表し、その説明を省略する。
この実施形態のバルブ本体100は、弁ユニット110、ボデー111、キャップ112、カバー113を有し、例えば、サイズ40A、50Aの伸頂通気管4に対して共用可能に設けられる。
弁ユニット110は、筒本体120、シート21、円板状弁体である回転弁体121、偏心軸(ヒンジ)122、錘部123を備え、これらが一体に組込まれて回転弁体121が回転可能に設けられる。
この弁ユニット110を有する前記バルブ本体100は、後述するように、通気弁用の回転弁体(円板状弁体)121が、弁開方向に回転する回転モーメントMoと、弁閉方向に回転する回転モーメントMcとを有すると共に、この回転弁体121が通気弁機能を発揮し得るようになっている。
弁ユニット110における筒本体120の外筒部位には、偏心軸122取付用の2つの取付穴130、130が貫通形成され、これら取付穴130の内周側の周囲には、所定の大きさで内径側に突出する突起片131が突出形成され、この突起片131には弁開規制部132が設けられる。一方、筒本体120の外周には、キャップ112を係合固定するための凸部133がその周方向において断続的に形成される。
弁開規制部132は、テーパ面状に形成され、弁開時の回転弁体121が当接されることにより、その回転量を規制可能になっている。この弁開規制部132は、図9に示すように流路の外側となる位置に設けられ、全開状態の回転弁体121の両側の外周縁部近傍が当接されてこれらを支持可能に設けられる。
図7において、弁開規制部132の弁座水平面からの角度θは、回転弁体121が弁閉方向に回転するときの回転モーメントMcを確保できる最大の大きさに設けられ、本実施形態では、この角度θは、略80°に設けられる。弁開規制部132の長さXは、回転弁体121の局所的な変形を防止可能な大きさに設けられ、さらに、回転弁体121の外周縁部近傍を支持可能としつつ内径方向への突出長さを抑えた大きさとすることで、弁開時の通気抵抗を減らして大きな通気量が確保している。
このような構成により、弁開規制部132は、弁開時の回転弁体121を最大角度θ(略80°)により規制可能になっている。さらに、弁開規制部132は、負圧が解消した際に、回転弁体121が錘部123との均衡によって弁閉状態に復帰できる位置に設けられている。
シート21は、筒本体120の外径と略同径の大きさに設けられて筒本体120の上面に載置可能になっており、筒本体120とキャップ112との間に挟着可能な厚さに設けられる。シート21には、回転弁体121とのシール面である円錐テーパ面134が、所定のテーパ角度により形成される。
回転弁体(円板状弁体)121は、薄い円板状に設けられたジスク本体140を有し、このジスク本体140に、弁体支持部141と軸着部142とが一体に形成される。
図8に示すように、ジスク本体140には、球面の一部をなす弁体球面143が形成され、この弁体球面143が、シート21の円錐テーパ面134に対するシール面として当接可能に設けられる。図7の弁閉時には、弁体球面143が、円錐テーパ面134に対して接線接触状態でシール可能になっている。
弁体支持部141は、細径状の円柱形状に設けられ、ジスク本体140の弁体球面143から偏心した位置に、このジスク本体140から垂下するように形成される。この弁体支持部141に続けて、軸着部142が略俵型の形状により形成される。軸着部142は、ジスク本体140の中心に対して偏心し、かつ、ジスク本体140の弁体球面143に対して流路方向に偏心した二重偏心位置に設けられる。軸着部142には、後述する偏心軸122が嵌挿可能な貫通孔144が形成される。
さらに、軸着部142には、図7においてこの軸着部142の中心から水平方向に対して所定の傾きを有する取付部145が延設されるように形成され、この取付部145に錘部123挿着用の挿着孔146が設けられている。図示しないが、挿着孔146には、等間隔に離間した3つの係合突起が孔方向に沿って設けられている。
図10において、偏心軸122は、例えば、ステンレス等の金属材料により細径状に形成され、その外周に軸着部142の長さと略同じ間隔で2つの止め輪147装着用の係止溝148が形成されている。偏心軸122は、回転弁体121の回転時の支点となり、この偏心軸122を介して、回転弁体121には筒本体120内で弁開閉方向の回転モーメントMcが与えられるようになっている。
前記のジスク本体140に対する軸着部142の位置関係により、偏心軸(支点)122は、弁体球面143に対して二重に偏心された二重偏心構造により偏心されている。
偏心軸122を金属材料で形成した場合、強度を保ちつつ細径に形成可能になり、弁開時の通気抵抗を減らして通気量を増すことが可能となる。この偏心軸122に樹脂材料からなる回転弁体121を装着することで、この回転弁体121の回転動作時における摺動抵抗が低減する。
錘部123は、挿着孔146に挿着可能な略円柱形状により所定の重さに設けられ、その中央付近には係合突起が係止可能な環状溝149が形成されている。このように、錘部123を円柱状に形成した場合、加工が容易になってコストも抑えられる。錘部123は円柱状以外であってもよく、例えば、球体形状に形成してもよい。
図7~図10において、ボデー111は、前記実施形態と同様に、透明或は半透明の樹脂材料により略筒状に形成され、このボデー111内周に筒本体120が装着されることで、ボデー111下部の排水管差込口63が筒本体120と一体化されるようになっている。これにより、伸頂通気管4の差込み状態を排水管差込口63の外部から容易に視認可能になっている。
キャップ112は、上部に環状部150、下部にボデー111との接続部151を有し、これら環状部150と接続部151との間には、柱状部152が4箇所に等間隔に架け渡され、これら柱状部152の間に通気路153が形成されている。このように、4箇所の柱状部152の間に通気路153を設けることで通気路153の通気面積が大きくなって通気量が大きく確保される。
接続部151は、ボデー111の上部から内挿可能な外径に形成され、この接続部151の外周には、ボデー111に形成された接続用凹部61とバヨネット接続可能な外周凸片72が形成される。接続部151の内径は、筒本体120が嵌入可能であってボデー111の被筒挿入部位と略同径に設けられる。
柱状部152の上部外周面には切欠き溝154が形成され、この切欠き溝154を介して環状部150の底面外周側が環状の形状になり、この環状部位がカバー113との係合部155となる。一方、接続部151の内径側には、シート21の上面保持用の内周鍔部156が内径側に突出して形成され、さらに、この内周鍔部156のシート当接側の内径部には、環状凹部157が形成される。
キャップ112の中間位置には、筒本体120の外周中央付近に形成された凸部133が係合可能な凹部158が、凸部133に対応する位置に断続的に形成されている。
カバー113は、略円形の蓋状に設けられ、このカバー113底面には、キャップ112の係合部155に係合可能な爪部160が3箇所に形成されている。カバー113は、爪部160を介してキャップ112上部に着脱可能に設けられ、取付け後には、キャップ112に対して回動自在になっている。
弁ユニット110を組立てる場合には、先ず、回転弁体121の取付部145の挿着孔146に錘部123を挿入する。このとき、係合突起が環状溝149に係止するまで錘部123を挿入することで、この錘部123を挿着孔146の所定位置に装着して脱落を防止できる。
続いて、筒本体120の上面にジスク本体140を沿わせるように回転弁体121を配置し、この回転弁体121の一方の取付穴130の外側から偏心軸122の先端を筒本体120に挿入し、この先端を回転弁体121の貫通孔144に挿入した後に、他方の取付穴130に筒本体120の内側から挿入する。これにより、回転弁体121が軸着部142を介して偏心軸122により筒本体120に装着され、この筒本体120内で回動可能な状態となる。この状態で、2つの係止溝148、148の間に軸着部142を位置合わせし、各係止溝148に止め輪147を係止することで、軸着部142を偏心軸122の中央に位置決めする。
回転弁体121の筒本体120への組付け時において、この回転弁体121(軸着部142)と偏心軸122との間には、回転弁体121が回転するための隙間(ガタ)が必要になる。このため、回転弁体121が弁閉方向に回転するときに、この隙間により取付け位置がずれて弁体球面143が円錐テーパ面134に適切に密着できなくなる可能性がある。これに対して、弁体球面143を円錐テーパ面134に近づけた状態で回転弁体121を保持して、弁体球面143を円錐テーパ面134に調心させつつ組み込むようにすれば、確実に回転弁体121を円錐テーパ面134に密着シールさせることが可能になる。
次いで、筒本体120の上面にシート21を載置し、この上から筒本体120にキャップ112を被せるように装着する。このとき、凸部133が凹部158に係合することで筒本体120をキャップ112の所定位置に組み込み可能になり、これら筒本体120とキャップ112との間にシート21を装着しつつ弁ユニット110として一体化できる。カバー113は、キャップ112の取付け後に筒本体120に取付けるか、或は、予めキャップ112に取付けていてもよい。
シート21は、その外周がキャップ112内周に当接して径方向に位置決めされつつ、キャップ112と筒本体120との間に挟着される。シート21装着後には、環状凹部157とシート21内径側との間にスペースTが設けられ、このスペースTにより円錐テーパ面134の可撓性が確保される。
最後に、弁ユニット110をボデー111を装着する。この場合、弁ユニット110の接続部151をボデー開口側から装入し、キャップ112に形成した外周凸片72と、ボデー111の接続用凹部61とをバヨネット接続により取付ける。これらの一体化後には、ボデー111からのキャップ112(弁ユニット110)の自然の脱落を防止し、キャップ112の下部外周に設けたOリング161でシールすることによりキャップ112とボデー111との間をシールしてこれらの間からの漏れを防止する。キャップ112は、ボデー111に着脱自在であるため、このボデー111から自在に取外してメンテナンス等を実施可能となる。
この実施形態のバルブ本体100においては、通気弁用の回転弁体121が、支点である偏心軸122を介して、弁開方向に回転する回転モーメントMoと、弁閉方向に回転する回転モーメントMcとを有し、この回転弁体121が通気弁機能を発揮する。この場合、図7において、偏心軸122を中心に回転弁体121全体に働く回転モーメントが、反時計回りの方向(負の回転方向とする)であるときには、回転弁体121が弁開方向に回転し、時計回りの方向(正の回転方向とする)であるときには、回転弁体121が弁閉方向に回転するようになる。
弁閉方向に回転する回転モーメントMoは、少なくとも「回転弁体121の自重」により得られると共に、回転弁体121が負圧を受けることにより増加する。
また、弁閉方向に回転する回転モーメントMcは、「錘部123」により得られる。
従って、本実施形態における通気弁においては、回転モーメントMoと回転モーメントMcとが、常に回転弁体121に加わっていることにより、大気圧時又は正圧時のように、少なくとも負圧が解消した場合には、正の回転方向に回転する回転モーメントが働き、弁閉状態となる。
筒本体120内の負圧時には、回転弁体121の内外に生じる差圧に基づいて、回転弁体121が負の回転方向に回転する回転モーメントが働き、この回転モーメントによって弁開方向に回転するアンバランストルクを発生する。一方、筒本体120内の大気圧時又は正圧時には、回転弁体121が錘部123との均衡により正の回転方向に回転する回転モーメントが働き、この回転モーメントによって弁閉方向に回転するアンバランストルクを発生する。
このように、第1実施形態のバルブ本体1のアンバランストルク(又はアンバランス回転モーメント)が、「弁体の内外に生じる差圧に基づく開方向への回転力と、弁体の内外における差圧解消時に基づく閉方向への回転力」であることに対して、第2実施形態のバルブ本体100のアンバランストルクは、回転弁体121に働く正負の回転方向の回転モーメントにより発生する回転力である。このことから、この実施形態のバルブ本体100は、回転弁体121の内外における差圧解消時、すなわち、回転弁体121の内外の圧力差が0である場合(大気圧時)に限らず、正圧時を含めた回転弁体121に正の回転方向の回転モーメントが加わるときに、回転弁体121が弁閉方向に回転するようになっている。
この場合、弁体支持部141を偏心位置に形成し、大受圧面42と小受圧面43とを設けていることで、これら大受圧面42と小受圧面43との重量差により、回転弁体121が自重で大受圧面42側に回転して弁開状態になろうとする。しかし、小受圧面42側に錘部123を設けていることで、この錘部123との均衡により、通常時には、自重で弁開しようとする回転弁体121を弁閉状態に維持するようになっている。
上述したように、回転弁体121が開閉方向の回転モーメントを有し、この回転モーメントを利用して回転弁体121が自力で開閉動作する構造であるため、錘部123の重量などの設定により負圧に対する応答性を調整できる。負圧の発生時には、回転弁体121が偏心軸122を中心に回転動作する構造であるため、回転弁体121が開くまでに時間を要することになり圧力変動の影響を受け難い。弁開時には、負圧が完全に解消されるまで弁開方向の回転モーメントMoが働くことで回転弁体121の開状態を維持し、この回転弁体121が自然に弁閉方向に回転することを防止する。これらによって、弁体球面143が円錐テーパ面134に繰り返し離接することがなく、チャタリング現象を防止できる。そのため、排水時の騒音の発生を防止し、静音性を維持しつつ開閉動作可能となる。
支点を二重偏心構造の偏心軸122により設けていることで、円錐テーパ面134と弁体球面143との摺動範囲を最小限に抑えつつ弁閉時のシール性を発揮でき、回転弁体121の開閉動作もスムーズになる。
本実施形態の通気弁においては、図11において、偏心量(偏心距離D1/回転弁体121の半径r)を、一般的なバタフライバルブで採用される値より大きい、約35%~45%、より好ましくは約40%に設定している。このように、偏心量を大きくすることにより、円錐テーパ面134と弁体球面143との接点Jが流路の中心P1に対して成す、矢印に示す回転弁体121の回転方向における回転角度δを、流路の中心P1に対して円錐テーパ面143が成すテーパ角度εよりも小さく設けることができる。
従って、本実施形態の通気弁によれば、所定の値を超える負圧が発生した際、回転弁体121のシール面である弁体球面143が瞬時に円錐テーパ面134から離れるので、回転弁体121がスムーズに弁開方向に動作可能となり、かつ、回転弁体の閉方向へのオーバーランを防いで所定の弁閉位置で停止可能となる。
また、弁体球面143と円錐テーパ面134との摺動抵抗を抑えることができるので、長期にわたって弁座シール性を維持することができる。
図示しないが、ジスク本体140から偏心軸122までの距離や、偏心軸122から錘部123(取付部145)までの距離、取付部145の傾きの角度、錘部123の重量などを予め設定することで、弁開、弁閉時において所定の大きさの回転モーメントを得ることができ、微小な負圧も確実に解消可能なバルブ本体100を設けることが可能になる。
弁閉時には、弁体球面143が円錐テーパ面134に対して接線接触状態でシールすることで高いシール性を発揮し、さらに、この接線接触と、弁体球面143及び円錐テーパ面134が流路側に向けて傾斜した形状であることとにより弁閉時の結露を防止できる。
図12並びに図13においては、本発明の通気弁の第3実施形態を示している。
この実施形態のバルブ本体80は、筒本体81が弁ユニットとして一体に設けられ、この筒本体81内に、シート82、円板状弁体83、回転軸84、錘部85が備えられる。筒本体81の内周近傍位置には、回転軸84取付け用の長方形状の貫通部86が形成され、この貫通部86よりも外径側には、回転軸84に設けられた後述の取付け部87、及び錘部85が収容される収容部88が設けられる。
シート82は、図において、下部に環状の突状シール部90が突設して形成され、この突状シール部90に、円板状弁体83の弁座当接面91が当接シール可能に設けられる。シート82は、筒本体81の上部内周に形成された段部面92に載置された状態で、筒本体81とキャップ12との間に挟まれるようにして取付けられ、円板状弁体83を弁閉位置で停止させて弁閉可能なストッパーシールリングからなっている。
円板状弁体83は、シート82の突状シール部90の径よりも大径の断面略円弧状に形成され、このとき、シート82への当接側である弁座当接面91が、シート82の突条シール部90に対して線当たりにより接触可能な状態になっている。円板状弁体83の底面中央部には、角形状の角形凹部93が形成される。
回転軸84は、筒本体81への取付け側に、貫通部86に遊嵌可能な径により形成され、この回転軸84の両側には、突出係止部94が形成される。回転軸84よりも後端部側(筒本体81の外径側)には、錘部85用の取付け部87が延長して形成され、この取付け部87に適宜のウェイト量の錘部85が固着される。
回転軸84よりも先端側(筒本体81の内径側)には、略L字形のアーム部材95が一体に設けられ、このアーム部材95の先端部には、角形凹部93に遊嵌可能な径の球形部96が形成される。
回転軸84は貫通部86に遊嵌され、突出係止部94により抜け止め状態で筒本体81に装着され、これにより、この回転軸84を中心にアーム部材95が弁の開閉方向に回動可能となる。アーム部材95先端の球形部96は、円板状弁体83の角形凹部93に装着され、この上から保持部材97が取付けられることでユニバーサルジョイント構造により装着される。
このような構成により、伸頂通気管(配管)4の口径と略同形の弁口径を有し、回転軸84が筒本体81の内周近傍位置に設けられ、この回転軸84に設けられたアーム部材95を介して円板状弁体83がストッパーシールリング82に対して開閉自在に設けられるこの場合、前述の実施形態と同様に、円板状弁体83が、筒本体81内の負圧時に回転軸84を介して弁開方向に回転するアンバランストルクを発生して外部より大気を吸気可能とし、筒本体81内が大気圧時又は正圧時において、錘部85の重さにより回転軸84を介して弁閉方向に回転するアンバランストルクを発生して弁閉状態となる。
その際、回転軸の中心P4から球形部96の中心P5までの距離D3による弁開方向のモーメントと、円板状弁体83の反対側に配置された錘部85によりこの円板状弁体83の自重による弁閉方向のモーメントが相殺可能であるため、負圧による弁開の際に円板状弁体83に働く回転モーメントが微少であっても、例えば30~50Pa程度の負圧で容易に弁開状態にできるため、応答性に優れたバルブ本体80を提供可能になる。
また、バルブ本体80内には、円板状弁体83の回動範囲のみの広さの弁室があれば良いため、通気管の外側に設ける必要のある弁室を有する構造の通気弁に比較して遅延が生じにくく、配管内に負圧が生じた際には直ちに弁開動作してこの負圧を解消する。
この実施形態では、大気圧時又は正圧時に弁閉状態を保持するために錘部85を設けているが、これに限ることなく、円板状弁体83の一部を厚くしたり、或は材質を変えるなどにより、錘部の重量を低減しつつこの錘による機能を発揮させるようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は、前記実施の形態記載に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の変更ができるものである。
例えば、本発明の通気弁は、伸頂通気管やあふれ縁以外にも、排水管システムの点検口に内挿するようにしたり、或は、通気管や排水管の負圧を解消するための通気弁や空気弁及び吸気弁としての利用以外にも、配管内の真空を解消するバキュームブレーカとして適用することもできる。
本発明の通気弁は、通気管の配管スペースである、集合住宅等の壁内に直接配置する他、樹脂製のボックスに内蔵して壁内に配置してもよい。このように、本発明にかかる通気弁を間仕切壁内に配置する場合には、回転軸が壁面やボックスの長手方向と並行になるよう配置するのがよい。このような配置によれば、回転軸に直交して設けられた錘は、長手方向に向かって回転する位置となり、通気弁の傾きが小さい状態で回転することができるので、弁閉状態を適切に保つことができる。
また、本発明の通気弁は、弁ユニット構造を用いて説明したが、これに限定するものではなく、弁体の回転軸をボデーで回動自在に支持するなど、ユニット構造以外の弁機構を有する通気弁にも適用することができる。
1、80、100 バルブ本体
2 システム本体
3 排水管
4 伸頂通気管(外部排水管)
10、110 弁ユニット
11、111 ボデー
12、112 キャップ
20、81、120 筒本体
23、83、121 円板状弁体
24、84、122 偏心軸
35 弁座面
41 弁座当接面
42 大受圧面
43 小受圧面
50、123 錘部
63 排水管差込口
82 ストッパーシールリング(シート)
95 アーム部材
134 円錐テーパ面
143 弁体球面
D1、D2、D3 偏心距離
P1 筒本体の口径の中心
P2 弁体シール面の中心
P3 弁体支持部の中心

Claims (4)

  1. 縦方向に位置する筒状のバルブ本体に内挿する弁ユニットを有する通気弁であって、前記バルブ本体のうち、前記弁ユニットは、略円筒状の筒本体、この筒本体の上部に設けられた環状のシート、シートホルダ、大受圧面と小受圧面の受圧面積を有する円板状弁体、偏心軸を備え、この偏心軸の中心は、前記筒本体の口径の中心から偏心した位置であり、かつ、前記円板状弁体の弁体シール面から偏心した位置である二重偏心位置に設けられ、これらが一体化されたユニット構造に設けられて、排水管内の負圧を解消する通気弁機能を発揮し、前記弁ユニット内には、前記円板状弁体と、前記大受圧面と前記小受圧面の境界の偏心位置に垂下形成された弁体支持部と、前記偏心軸と、この偏心軸から前記小受圧面側に延設した取付部と、前記筒状のバルブ本体の内部に位置する前記取付部に設けられた錘部と、さらに、前記弁ユニットの内周には、前記円板状弁体の弁開時の回転量を規制する弁開規制部とを一体に組込んでユニット化すると共に、前記小受圧面側の弁体重量が前記大受圧面側よりも重く構成されて前記円板状弁体が弁閉方向に回転し、前記筒状のバルブ本体内が大気圧時又は正圧時に前記シートの弁座面と前記円板状弁体の外周縁に設けた弁座当接面とを接触させて弁閉状態を保持し、前記円板状弁体は、前記筒状のバルブ本体内の負圧時に前記偏心軸を介して弁開方向に回転するアンバランストルクを発生して外部より大気を吸気可能とし、前記筒状のバルブ本体内が大気圧時又は正圧時において前記偏心軸を介して弁閉方向に回転するアンバランストルクを発生して弁閉状態とするようにしたことを特徴とする通気弁。
  2. 前記筒状のバルブ本体の内周面に装着された弁座面が縮径状のテーパ面又はアール曲面とされ、前記円板状弁体の弁座当接面が球面とされて前記弁座面と前記円板状弁体とが線当たりにより接触可能な状態に設けられた請求項1に記載の通気弁。
  3. 前記筒状のバルブ本体に外部排水管接続用の排水管差込口が設けられ、この排水管差込口が透明又は半透明に形成されて外部排水管との接着状態が視認可能に設けられた請求項1又は2に記載の通気弁。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の通気弁が、伸頂通気管又はあふれ縁下部に装着されていることを特徴とする排水管システム。
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