JP7446535B1 - 制御装置および工作機械の制御方法 - Google Patents

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Abstract

工作機械が有する複数の系統のそれぞれに対応する複数の加工プログラムであるNCプログラム(3-1,3-2)に従って複数の系統のそれぞれを独立して動作させる制御装置(2)において、複数の系統のうちの1つが監視対象系統に設定されると、監視対象系統に設定された系統以外の系統である速度調整系統の送り軸移動速度を調整する軸送り速度決定部(23)を備えることを特徴とする。

Description

本開示は、複数の系統を有する工作機械を制御する制御装置および工作機械の制御方法に関する。
数値制御装置は、加工プログラムに従って、工作機械の動作を制御する装置である。工作機械では、工作機械の各部の振動などが加工精度に影響を与える場合がある。例えば、特許文献1では、工作機械に取り付けられた工具と、加工対象物との共振によるびびり振動を抑制するために、送り速度指令信号と主軸回転速度指令信号とを同期させる技術が開示されている。特許文献1に開示された技術では、送り速度指令信号が変化した場合に、主軸回転速度指令信号を送り速度指令信号の変化に同期して変化させている。
特開平11-300578号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば複数の系統を備える工作機械による加工では、1つの系統が加工している間に、他の系統における送り軸の移動によって振動が生じ、加工精度が低下することがあった。特に、仕上げ加工時など加工精度が要求される加工においては、振動による加工精度への影響が大きくなる。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の系統を備える工作機械において、加工指令を実行する1つの系統の動作に対する他の系統の動作に起因する影響を軽減し、加工精度を向上させることが可能な制御装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかる制御装置は、工作機械が有する複数の系統のそれぞれに対応する複数の加工プログラムに従って複数の系統のそれぞれを独立して動作させる制御装置において、複数の系統のうちの1つが監視対象系統に設定されると、監視対象系統に設定された系統以外の系統である速度調整系統の送り軸移動速度を調整する軸送り速度決定部を備えることを特徴とする。
本開示にかかる制御装置は、複数の系統を備える工作機械において、加工指令を実行する1つの系統の動作に対する他の系統の動作に起因する影響を軽減し、加工精度を向上させることが可能になるという効果を奏する。
実施の形態1で制御対象とする工作機械の構成の一例を示す図 実施の形態1にかかる制御装置の構成の一例を示す図 監視対象系統に対応するNCプログラムの一例を示す図 速度調整系統に対応するNCプログラムの一例を示す図 実施の形態1にかかる制御装置の機能を実現するための専用のハードウェアを示す図 実施の形態1にかかる制御装置の機能を実現するための制御回路の構成を示す図
以下に、本開示の実施の形態にかかる制御装置および工作機械の制御方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態によって本開示の技術的範囲が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1で制御対象とする工作機械1の構成の一例を示す図である。工作機械1は、例えば旋盤である。工作機械1は、加工対象物の正面加工を行う工具11と、加工対象物の背面加工を行う工具12と、加工室13内外への加工対象物の搬入および搬出を行う搬送機14とを備える。
ここで、正面加工は工作機械1が行う主たる加工の一例であり、工具11を動作させる系統は、工作機械1の主たる加工を行う主要系統の一例であり、第1系統と呼ばれる。工具12を動作させる系統および搬送機14を動作させる系統が、主たる加工以外を行う副次系統である。工具12を動作させる系統は、第2系統と呼ばれ、搬送機14を動作させる系統は、第3系統と呼ばれる。工作機械1は、第1系統、第2系統および第3系統の複数の系統を有する。
図2は、実施の形態1にかかる制御装置2の構成の一例を示す図である。制御装置2は、NC(Numerical Control)プログラム3-1,3-2に従って、工作機械1を制御する数値制御装置である。具体的には、制御装置2は、NCプログラム3-1,3-2に従って、工作機械1に備わる駆動部6に指令を出力することによって、工作機械1の動作を制御することができる。NCプログラム3-1,3-2は、加工プログラムとも呼ばれる。制御装置2は、操作盤4から入力された情報を、PLC(Programmable Logic Controller)5を介して取得することができる。制御装置2は、プログラム解析部21と、パラメータ記憶部22と、軸送り速度決定部23と、制御部24とを有する。
なお、駆動部6は、制御装置2の制御対象であって、図1では省略されているが、工作機械1に備わっている。図2において駆動部6は1つの機能部として示されているが、駆動部6は、工作機械1が有する複数の系統のそれぞれに対応する複数のアンプ、モータなどを含んでいる。
制御装置2は、工作機械1の有する複数の系統のそれぞれに対応する複数のNCプログラム3-1,3-2に従って、各系統の動作を制御する。これによって、工作機械1の各系統の送り軸は独立に動作する。また、制御装置2は、工作機械1の有する複数の系統のうちの1つの系統の動作状況に応じて、他の系統の送り軸移動速度を調整する機能を有する。この機能を「系統間速度オーバライドモード」と称する。また、系統間速度オーバライドモードにおいて、他の系統を指令する系統を「監視対象系統」と称し、速度調整される対象の系統を「速度調整系統」と称する。なお、速度調整系統は、監視対象系統以外の系統である。工作機械1が3以上の系統を有する場合、工作機械1が有する複数の系統のうち、監視対象系統以外の全ての系統が速度調整系統であってもよいし、監視対象系統以外の系統の一部が速度調整系統であってもよい。
なお、NCプログラム3-1,3-2は、工作機械1の動作を記述した加工プログラムの一例である。NCプログラム3-1は、主要系統に対応し、例えば、切削送り速度、各軸移動量、系統間速度オーバライドモードの開始および終了、監視対象系統モードの指定、系統間オーバライドモード区間などを指示する指令が記述されている。ここで切削送り速度は、切削加工中の主要系統に備わる送り軸の移動速度の指令値であり、各軸移動量は、主要系統に備わる各軸の移動量の指令値であり、監視対象系統モードは、系統間速度オーバライドモードで動作中に監視対象系統として動作する動作モードであり、系統間オーバライドモード区間は、系統間オーバライドモードで動作させる区間である。
また、NCプログラム3-2は、副次系統に対応しており、例えば、軸送り速度、各軸移動量、系統間速度オーバライドモードの開始および終了、速度調整系統モードの指定、速度オーバライド設定値などを指示する指令が記述されている。ここで軸送り速度は、副次系統に備わる送り軸の移動速度の指令値であり、各軸移動量は、副次系統に備わる各軸の移動量の指令値であり、速度調整系統モードは、系統間速度オーバライドモードで動作中に速度調整系統として動作する動作モードであり、速度オーバライド設定値は、系統間オーバライドモードで動作中に使用する速度オーバライド設定値である。なお、NCプログラム3-2は、工作機械1が有する副次系統の数分だけ制御装置2に入力される。
プログラム解析部21は、NCプログラム3-1,3-2を解析し、解析結果を軸送り速度決定部23に出力する。具体的には、プログラム解析部21は、NCプログラム3-1,3-2中に記述された、系統間速度オーバライドモード指令、監視対象系統モード指令、速度調整系統モード指令などを判別し、判別結果を解析結果として軸送り速度決定部23に出力する。また、プログラム解析部21は、NCプログラム3-1,3-2より指令された各軸移動量および切削送り速度、軸送り速度、系統間速度オーバライドモード中のオーバライド設定値を解析結果として軸送り速度決定部23に出力する。
パラメータ記憶部22は、NCパラメータにて設定されている、NCプログラム3-1,3-2にて早送り指令が指令された場合の軸送り速度である早送り速度を記憶しており、軸送り速度決定部23に出力する。パラメータ記憶部22は、例えば、事前に制御装置2の外部から入力された早送り速度を記憶しておくことができる。
軸送り速度決定部23は、送り軸移動速度を決定し、決定した送り軸移動速度を示す軸送り速度指令を制御部24に出力する。軸送り速度決定部23は、送り速度の予め定められた設定値またはNCプログラム3-1,3-2に記述された指令値に対して、軸送り速度オーバライド設定値を乗算することで、送り軸移動速度を決定することができる。また、軸送り速度決定部23は、軸送り速度オーバライド設定値を変更することで、速度調整系統の送り軸移動速度を調整することができる。軸送り速度決定部23は、PLC5を介して操作盤4から入力された軸送り速度オーバライド設定値を受け取り、パラメータ記憶部22から早送り速度を取得する。また、軸送り速度決定部23は、プログラム解析部21から解析結果を取得する。軸送り速度決定部23は、取得した情報に基づいて、送り軸移動速度を決定することができる。具体的には、軸送り速度決定部23は、解析結果に基づいて、系統間速度オーバライドモード中であるか否かによって、異なる方法で、送り軸移動速度を決定することができる。系統間速度オーバライドモード中ではない場合、軸送り速度決定部23は、PLC5から取得した軸送り速度オーバライド設定値とNCプログラム3-1,3-2から指令された軸送り速度とに基づいて、最終的な軸送り速度を決定することができる。系統間速度オーバライドモード中である場合、軸送り速度決定部23は、速度調整系統の軸送り速度を、PLC5からの軸送り速度オーバライド設定値ではなく、NCプログラム3-2から指令された軸送り速度オーバライド設定値および軸送り速度を用いて決定する。
制御部24は、軸送り速度決定部23が出力する軸送り速度と各軸移動量とから、制御時間単位当たりの位置指令を算出し、算出した位置指令を駆動部6に出力する。
なお、プログラム解析部21、軸送り速度決定部23および制御部24のそれぞれは、駆動対称の系統毎に、上述の動作を行う。位置指令は、駆動対象毎に出力されることになる。
ここで、具体的なNCプログラム3-1,3-2の一例を用いて、制御装置2の動作について説明する。ここで、図3は、監視対象系統に対応するNCプログラムの一例を示す図である。図4は、速度調整系統に対応するNCプログラムの一例を示す図である。
ここで、上述の主要系統である第1系統を監視対象系統とし、副次系統であり搬送機14を動作させる第3系統を速度調整系統とする。図3および図4において、行頭の「N01」などはシーケンス番号であり、ブロックの行数を示している。それぞれのNCプログラムにおいて、シーケンス番号の順にブロックに記述された指令が実行される。各ブロックの処理にかかる時間は系統毎に異なるが、図3および図4の「N05」は待ち合わせ指令であるため、「N01」から「N05」の処理時間が系統毎に異なったとしても、図3の「N06」の指令と、図4の「N06」の指令とは同時に実行される。図3の「N06」の「G177 P1」は、系統間速度オーバライドモードの開始指令であり、「P1」によって自系統を監視対象系統に設定している。図4の「N06」の「G177 P2 J1 D20」も系統間速度オーバライドモードの開始指令であり、「P2」によって、自系統を速度調整系統に設定しており、「J1」によって第1系統を監視対象系統に設定し、「D20」によって、軸送り速度オーバライド設定値を20%に設定している。図3の「N16」の「G177 P0」は、系統間速度オーバライドモードの終了指令である。また、図4の「N19」の「G177 P0」も、系統間速度オーバライドモードの終了指令である。速度調整系統では、系統間速度オーバライドモードの開始指令が実行された後、監視対象系統または自系統において系統間速度オーバライドモードの終了指令が実行されるまでの間、速度調整系統の軸送り速度は、図4の「N06」で指定された軸送り速度オーバライド設定値を用いて決定された速度で動作する。図示した例では、図4の「N07」および「N08」では、速度オーバライド設定値が通常時の100%から20%に変更されており、「N16」を実行する時点では、監視対象系統において図3の「N16」の系統間速度オーバライドモードの終了指令が実行されているため、図3の「N16」の早送り指令は、速度オーバライド設定値を100%に戻して実行される。つまり、速度調整系統では、監視対象系統において系統間速度オーバライドモードの終了指令が実行されると、速度調整系統で終了指令が実行されるよりも前であっても、系統間速度オーバライドモードが終了する。したがって、図4の「N16」では、図4の「N19」における系統間速度オーバライドモードの終了指令よりも前であっても、早送り速度×100%で動作することになる。なお、各ブロックの処理時間によっては、図4の「N16」の指令を実行する時点で、図3の「N16」の指令が実行されていない場合もある。この場合には、図4の「N16」の早送り指令は、速度オーバライド設定値として「20%」を用いて実行される。
上述の通り、監視対象系統または速度調整系統において系統間速度オーバライドモードの終了指令が実行されるまでの間、速度オーバライド設定値が変更される。このため、監視対象系統では、速度調整系統の動作に起因する影響を低減したい動作、例えば仕上げ加工などを行う期間、系統間速度オーバライドモードとなるように、対応するNCプログラムに開始指令および終了指令を記述すればよい。また、速度調整系統では、監視対象系統に影響を与える動作、例えば、送り軸の移動など振動を生じさせる動作を行う期間、系統間速度オーバライドモードとなるように、対応するNCプログラムに開始指令および終了指令を記述すればよい。このとき、系統間速度オーバライドモード中の速度オーバライド設定値を、通常時の100%よりも小さい値とすることで、速度調整系統の送り軸移動速度を低下させて、速度調整系統の動作に起因する監視対象系統への影響を低減することが可能になる。
図3の「N16」の系統間速度オーバライドモードの終了指令は、「N06」の開始指令と合わせて、系統間速度オーバライドモードで動作する期間を指定する指令となる。系統間速度オーバライドモードによって、当該モード以外の期間よりも速度調整系統の速度を低下させる場合、生産性が低下することとなるが、特定の期間を指定して系統間速度オーバライドモードで動作させることによって、生産性の低下を抑制することが可能である。
なお、図4に示す例では、速度調整系統において、1つの監視対象系統を指定しているが、NCプログラムから複数の監視対象系統を指定することもできる。ここで、監視対象系統は必ずしも主要系統でなくてもよく、自系統以外の副次系統を監視対象系統に指定してもよい。また、速度調整系統は、必ずしも副次系統でなくてもよく、主要系統を速度対象系統としてもよい。例えば、背面加工の仕上げ加工時に他系統の軸送り速度を軸送り速度オーバライド設定値を用いて調整したい場合には、監視対象系統を第2系統に設定し、第1系統および第3系統を速度調整系統に設定すればよい。
本実施の形態において、系統間速度オーバライドモード中の速度調整系統の軸送り速度オーバライド設定値は、NCプログラム上からの指令値のみ有効となる。つまり、軸送り速度決定部23は、NCプログラムの解析結果から、系統間速度オーバライドモード中であると判断すると、NCプログラムに記述された軸送り速度オーバライド設定値を用いて送り軸移動速度を決定し、系統間速度オーバライドモード中に操作盤4にて軸送り速度オーバライド設定値を変更する操作を行ったとしても、PLC5を介して取得した操作盤4から入力された軸送り速度オーバライド設定値など、NCプログラムに記述された軸送り速度オーバライド設定値以外の値を使用しない。このため、操作者は、系統間速度オーバライドモード中、特に、軸送り速度オーバライド設定値の変更操作を行う必要はなく、また、操作者が操作盤4を用いて、誤って軸送り速度オーバライド設定値を変更する操作を行ったとしても、速度調整系統の軸送り速度が変化することはない。このため、操作者が軸送り速度オーバライド設定値を決定したり、決定した値を入力操作したりする手間を省くことができるとともに、誤操作によって加工精度が低下する事態の発生を防止することができる。
なお、本実施の形態で説明した機能を実現するための専用指令では、「Pアドレス」によって、NCプログラムに対応する系統が、監視対象系統モードで動作するか、速度調整系統モードで動作するかを選択することができる。また、速度調整系統モードを選択した場合には、「Jアドレス」によって監視対象系統を指定し、「Dアドレス」によって系統間速度オーバライドモード中の軸送り速度オーバライド設定値を指令することができる。このとき、「Jアドレス」では、「J1J2」のように、複数の系統を指定することで、複数の系統を監視対象系統に指定することができる。「J1J2」は、第1系統および第2系統を監視対象系統として指定することを意味している。このように、他系統の軸送り速度オーバライド設定値を変更することができる専用のプログラミング指令を設けることで、操作者の速度調整を行う負荷を低減しつつ、加工精度を向上させ、生産性の低下を抑制することができる。
続いて、実施の形態1にかかる制御装置2のハードウェア構成について説明する。制御装置2のプログラム解析部21、パラメータ記憶部22、軸送り速度決定部23、および制御部24は、処理回路を用いて実現される。処理回路は、専用のハードウェアにより実現されてもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いた制御回路であってもよい。
上記の処理回路が、専用のハードウェアにより実現される場合、これらは、図5に示す処理回路90を用いて実現される。図5は、実施の形態1にかかる制御装置2の機能を実現するための専用のハードウェアを示す図である。処理回路90は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものである。
上記の処理回路が、CPUを用いた制御回路で実現される場合、この制御回路は例えば図6に示す構成の制御回路91である。図6は、実施の形態1にかかる制御装置2の機能を実現するための制御回路91の構成を示す図である。図6に示すように、制御回路91は、プロセッサ92と、メモリ93とを備える。プロセッサ92は、CPUであり、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)などとも呼ばれる。メモリ93は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)などの不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disk)などである。
上記の処理回路が制御回路91を用いて実現される場合、プロセッサ92がメモリ93に記憶された、各構成要素の処理に対応するプログラムを読み出して実行することで実現される。また、メモリ93は、プロセッサ92が実行する各処理における一時メモリとしても使用される。なお、プロセッサ92が実行するプログラムは、記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよいし、インターネットなどの通信路を介して提供されてもよい。
以上説明したように、実施の形態1にかかる制御装置2は、工作機械1が有する複数の系統のそれぞれに対応する複数の加工プログラムであるNCプログラム3-1,3-2に従って複数の系統のそれぞれを独立して動作させる制御装置2であって、複数の系統のうちの1つが監視対象系統に設定されると、監視対象系統に設定された系統以外の系統である速度調整系統の送り軸移動速度を調整する軸送り速度決定部23を備える。このような構成を有することにより、制御装置2は、工作機械1の有する複数の系統のうちの1つの動作状況に応じて、他の系統の送り軸移動速度を調整することが可能になる。複数の系統を有する工作機械1では、複数の系統のうちの1つにおける送り軸移動速度が、他の系統の動作に影響する場合がある。例えば、1つの系統で仕上げ加工など加工精度が要求される加工を行っている間に、他の系統で送り軸の移動、例えば、ガントリローダによる加工対象物の搬送などが行われていると、搬送時の振動によって加工精度が低下する場合がある。例えば、仕上げ加工を行っている期間、仕上げ加工を行っている期間以外よりも他の系統における送り軸移動速度を低下させることで、振動の発生を抑制し、加工精度を向上させることができる。また、加工精度に関わらない動作を行っている際には、送り軸移動速度を速くすることで、生産性を向上させることが可能になる。
また、このとき、他の系統の動作を停止させれば、振動の原因とはならない代わりに生産性が低下する。このため、速度調整系統の送り軸移動速度を、正の値であって、系統間速度オーバライドモードで動作している期間においては、他の期間よりも遅く設定することが望ましい。これにより、生産性の低下を抑制することができる。
また、軸送り速度決定部23は、送り速度の予め定められた設定値または加工プログラムに記述された指令値に対して、軸送り速度オーバライド設定値を乗算することで、送り軸移動速度を決定し、軸送り速度オーバライド設定値を変更することで、速度調整系統の送り軸移動速度を調整する。また、軸送り速度決定部23は、加工プログラムに記述された軸送り速度オーバライド設定値を用いて、速度調整系統の送り軸移動速度を調整することができる。NCプログラム3-2において、系統間速度オーバライドモード中に使用する軸送り速度オーバライド設定値を記述することによって、操作者が、軸送り速度オーバライド設定値を調整する手間をかけることなく、速度調整系統の送り軸移動速度を調整することが可能になる。
軸送り速度決定部23は、複数の系統のいずれかに対応する加工プログラムに、監視対象系統の動作状態に応じて速度調整系統の送り軸移動速度を調整する動作モードである系統間速度オーバライドモードの開始を指示する開始指令が記述されている場合、開始指令に応じて、速度調整系統の送り軸移動速度を加工プログラムに記述されたオーバライド設定値を用いて調整する。また、監視対象系統に対応する加工プログラムに系統間速度オーバライドモードで動作する期間を指定する指令が記述されている場合、当該指令によって指定された期間、速度調整系統の送り軸移動速度を調整する。これにより、NCプログラム上から系統間速度オーバライドモードで動作させて速度調整を行う期間を指定し、特定の期間のみ速度調整を行うことが可能になる。したがって、必要最低限の期間のみ速度を低下させることが可能になり、不要な生産性の低下を抑制することができる。
また、軸送り速度決定部23は、複数の速度調整系統のそれぞれの送り軸移動速度を、監視対象系統の動作状況に応じて調整することができる。速度調整を行う系統を複数指定可能とすることで、3系統以上を有する構成の工作機械1においても、速度調整を適切に行うことが可能になる。
また、速度決定部は、監視対象系統に設定された系統が速度調整系統の動作に起因する影響を受ける場合に、当該速度調整系統の送り軸移動速度を低下させることができる。これにより、速度調整系統の動作に起因する監視対象系統への影響を低減することが可能になる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
例えば、工作機械1は上記の例において3つの系統を有することとしたが、工作機械1の系統数は複数であればよく、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。また、上記では制御装置2を工作機械1と別体の装置であることとしたが、制御装置2が工作機械1に内蔵されていてもよい。
1 工作機械、2 制御装置、3-1,3-2 NCプログラム、4 操作盤、5 PLC、6 駆動部、11,12 工具、13 加工室、14 搬送機、21 プログラム解析部、22 パラメータ記憶部、23 軸送り速度決定部、24 制御部、90 処理回路、91 制御回路、92 プロセッサ、93 メモリ。

Claims (7)

  1. 工作機械が有する複数の系統のそれぞれに対応する複数の加工プログラムに従って複数の前記系統のそれぞれを独立して動作させる制御装置において、
    複数の前記系統のうちの1つに対応する前記加工プログラムに記述された指令によって、当該系統が監視対象系統に設定され前記監視対象系統に設定された前記系統以外の前記系統に対応する前記加工プログラムに記述された指令によって、当該系統が前記監視対象系統の動作状態に応じて送り軸移動速度を調整する速度調整系統に設定されると、前記速度調整系統の送り軸移動速度を、送り速度に、前記速度調整系統に対応する前記加工プログラムに記述されたオーバライド設定値を乗算することによって調整する軸送り速度決定部
    を備える
    ことを特徴とする制御装置。
  2. 前記軸送り速度決定部は、送り速度の予め定められた設定値または前記加工プログラムに記述された指令値に対して、前記オーバライド設定値を乗算することで、前記送り軸移動速度を決定し、前記オーバライド設定値を変更することで、前記速度調整系統の前記送り軸移動速度を調整する
    ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記軸送り速度決定部は、複数の前記系統のいずれかに対応する前記加工プログラムに、前記監視対象系統の動作状態に応じて前記速度調整系統の前記送り軸移動速度を調整する動作モードである系統間速度オーバライドモードの開始を指示する開始指令が記述されている場合、前記開始指令に応じて、前記速度調整系統の前記送り軸移動速度を前記加工プログラムに記述された前記オーバライド設定値を用いて調整する
    ことを特徴とする請求項に記載の制御装置。
  4. 前記監視対象系統に対応する前記加工プログラムに前記系統間速度オーバライドモードで動作する期間を指定する指令が記述されている場合、当該指令によって指定された期間、前記速度調整系統の前記送り軸移動速度を調整する
    ことを特徴とする請求項に記載の制御装置。
  5. 前記軸送り速度決定部は、複数の前記速度調整系統のそれぞれの前記送り軸移動速度を、前記監視対象系統の動作状況に応じて調整する
    ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  6. 前記軸送り速度決定部は、前記監視対象系統に設定された前記系統が前記速度調整系統の動作に起因する影響を受ける場合に、当該速度調整系統の送り軸移動速度を低下させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  7. 工作機械が有する複数の系統のそれぞれに対応する複数の加工プログラムに従って複数の前記系統のそれぞれを独立して動作させる制御装置が前記工作機械を制御する工作機械の制御方法であって、
    複数の前記系統のうちの1つに対応する前記加工プログラムに記述された指令によって、当該系統が監視対象系統に設定され前記監視対象系統に設定された前記系統以外の前記系統に対応する前記加工プログラムに記述された指令によって、当該系統が前記監視対象系統の動作状態に応じて送り軸移動速度を調整する速度調整系統に設定されると、前記速度調整系統の送り軸移動速度を、送り速度に、前記速度調整系統に対応する加工プログラムに記述されたオーバライド設定値を乗算することによって調整するステップ
    を含む
    ことを特徴とする工作機械の制御方法。
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