JP6923736B2 - 数値制御装置 - Google Patents

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本発明は、数値制御装置に関し、特に干渉領域を考慮した速度制御が可能な数値制御装置に関する。
数値制御装置により制御される機械(工作機械をはじめとする産業用機械)では、通常、プログラム(加工プログラム。以下、単にプログラムという)指令が出力されてからサーボが動作するまでにタイムラグが生じる。このタイムラグをサーボの遅れと称する。サーボの遅れにより、プログラムが想定する加工経路と、実際の加工経路と、の間にはズレが生じる。サーボの遅れは、送り速度に比例して大きくなる。そのため、送り速度が大きいと、図1左図に示すように、コーナ部分などでサーボの遅れによる内回りが発生しやすく、ワークや機械各部を含む干渉物が存在するなど、工具を立ち入らせたくない領域(干渉領域)に工具が進入することがある。
このような問題に対処するため、従来は、サーボの遅れによる内回りなどを予め考慮して、人手により、干渉領域近傍での送り速度やインポジション幅(工具がプログラムで規定されたブロック終点に到達したとみなす範囲)を設定していた(図1右図参照)。なお、送り速度やインポジション幅を小さくするほどサーボの遅れによるズレを小さくできるが、サイクルタイムは相反して延びていく。
干渉物との衝突回避に関する従来技術として、特許文献1がある。特許文献1記載の数値制御装置は、ブロック間のコーナー角度に応じてインポジション幅を変更することにより、コーナー誤差を許容範囲内に収める。
特開平05−313729号公報
人手によりインポジション幅を設定する手法では、干渉領域近傍における加工を実施する度にこれらの設定を考慮しなければならず、非常に煩雑である。
特許文献1記載の手法を採用すると、インポジション幅は、コーナー部における許容誤差を満足するよう自動的に設定される。このような制御は、例えば干渉領域近傍(図2参照)のコーナー部において実施されれば、サイクルタイムとのトレードオフで干渉を回避できるため有用といえる。しかしながら、干渉領域近傍外(図2参照)においてはこのような制御は不要であるばかりか、実施するとサイクルタイムが不必要に延びてしまうという問題がある。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、干渉領域を考慮した速度制御が可能な数値制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態にかかる数値制御装置は、軸制御により可動物を移動させる数値制御装置であって、可動物の進入が禁じられる干渉領域と、前記可動物と、の距離に応じ、インポジション幅を設定する距離判定部を有することを特徴とする。
本発明の一実施形態にかかる数値制御装置は、前記距離判定部は、前記干渉領域の周囲の一定範囲に設けられた干渉領域近傍に前記可動物が位置する場合、インポジション幅を、干渉領域近傍外に前記可動物が位置する場合よりも小さく設定することを特徴とする。
本発明の一実施形態にかかる数値制御装置は、前記距離判定部は、前記干渉領域の周囲に、前記干渉領域からの距離が異なる複数の領域を設け、前記可動物が位置する前記領域が前記干渉領域に近いほど、インポジション幅を小さく設定することを特徴とする。
本発明の一実施形態にかかる数値制御装置は、前記距離判定部は、現在の前記可動物の位置と、次の制御サイクルにおける前記可動物の位置と、に基づき前記可動物の移動方向を判定し、前記移動方向に応じ、インポジション幅を設定することを特徴とする。
本発明の一実施形態にかかる数値制御装置は、前記距離判定部は、前記干渉領域からの距離が広がる方向へ前記可動物が移動する場合、インポジション幅にかかる前記設定を行わないことを特徴とする。
本発明の一実施形態にかかる数値制御装置は、前記距離判定部は、前記干渉領域からの距離が狭まる方向へ前記可動物が移動する場合、前記距離が小さいほど、インポジション幅を小さく設定することを特徴とする。
本発明により、干渉領域を考慮した速度制御が可能な数値制御装置を提供することができる。
従来の数値制御装置における課題を説明する図である。 従来の数値制御装置における課題を説明する図である。 数値制御装置1のハードウェア構成例を示す図である。 数値制御装置1の機能構成例を示す図である。 数値制御装置1の動作例を示す図である。 数値制御装置1の動作例を示す図である。 数値制御装置1の動作例を示す図である。 数値制御装置1の動作例を示す図である。 数値制御装置1の動作例を示す図である。 数値制御装置1の動作例を示す図である。 数値制御装置1の動作例を示す図である。
図3は、本発明の一実施形態による数値制御装置1の要部を示す概略的なハードウェア構成図である。数値制御装置1は、プログラムを読み込んで機械の制御を行う装置である。数値制御装置1は、プロセッサ11、ROM12、RAM13、不揮発性メモリ14、インタフェース18、バス10、軸制御回路16、サーボアンプ17を有する。インタフェース18には、例えば入出力装置60が接続される。
プロセッサ11は、数値制御装置1を全体的に制御するプロセッサである。プロセッサ11は、ROM12に格納されたシステム・プログラムをバス10を介して読み出し、システム・プログラムに従って数値制御装置1全体を制御する。
ROM12は、機械の各種制御等を実行するためのシステム・プログラムを予め格納している。
RAM13は、一時的な計算データや表示データ、後述する入出力装置60を介してオペレータが入力したデータ等を一時的に格納する。
不揮発性メモリ14は、例えば図示しないバッテリでバックアップされており、数値制御装置1の電源が遮断されても記憶状態を保持する。例えばプログラムは不揮発性メモリ14に格納される。
軸制御回路16は、機械の動作軸を制御する。軸制御回路16は、プロセッサ11が出力する軸の移動指令量を受けて、軸の移動指令をサーボアンプ17に出力する。
サーボアンプ17は、軸制御回路16が出力する軸の移動指令を受けて、サーボモータ50を駆動する。
サーボモータ50は、サーボアンプ17により駆動されて機械の動作軸を動かす。サーボモータ50は、典型的には位置・速度検出器を内蔵する。位置・速度検出器は位置・速度フィードバック信号を出力し、この信号が軸制御回路16にフィードバックされることで、位置・速度のフィードバック制御が行われる。
なお、図3では軸制御回路16、サーボアンプ17、サーボモータ50は1つずつしか示されていないが、実際には機械が備える軸の数だけ用意される。例えば、6軸を備えたロボットを制御する場合、それぞれの軸に対応する軸制御回路16、サーボアンプ17、サーボモータ50が合計6セット用意される。
入出力装置60は、ディスプレイやハードウェアキー等を備えたデータ入出力装置である。入出力装置60は、インタフェース18を介してプロセッサ11から受けた情報をディスプレイに表示する。入出力装置60は、ハードウェアキー等から入力された指令やデータ等をインタフェース18を介してプロセッサ11に渡す。
図4は、本実施形態における数値制御装置1の概略的な機能ブロック図である。数値制御装置1は、前処理部101、先行位置算出部102、距離判定部103、補間移動指令分配処理部104、移動指令出力部105、加減速処理部106、サーボ制御部107、インポジション幅指令部108、送り速度オーバライド指令部109、現在位置レジスタ110を有する。
前処理部101は、プログラムを読み込んで解釈する。
先行位置算出部102は、プログラムを先読みし、次の制御周期における工具位置を算出する。
距離判定部103は、干渉領域と工具との距離などに基づいて、インポジション幅や送り速度を変更すべきか否かの判定を行う。
補間移動指令分配処理部104は、プログラムを必要に応じて先読みし、補間処理及び軸分配処理を行う。
移動指令出力部105は、機械の各軸の移動指令を出力する。
加減速処理部106は、移動指令出力部105が出力する移動指令に対し加減速処理を行う。
サーボ制御部107は、加減速処理部106により加減速処理が行われた移動指令に基づき、機械の各軸のサーボモータ50を駆動する。
インポジション幅指令部108は、距離判定部103がインポジション幅を変更すべきと判定したときに、所定の条件に従ってインポジション幅の設定値を変更する。
送り速度オーバライド指令部109は、距離判定部103が送り速度を変更すべきと判定したときに、所定の条件に従って送り速度のオーバライドを変更する。
現在位置レジスタ110は、現在の制御周期における工具位置を保持する。
<実施例1>
本実施の形態にかかる数値制御装置1は、干渉領域との距離に応じて送り速度やインポジション幅を制御する。図5は、実施例1における数値制御装置1の動作の概要を示す図である。実施例1にかかる数値制御装置1は、工具が干渉領域近傍(図5右図)に存在する場合には、送り速度及びインポジション幅の少なくとも一方を、工具が干渉領域近傍外(図5左図)に存在する場合よりも小さく設定する。
図4に従って、数値制御装置1の動作を時間を追って説明する。数値制御装置1は、制御周期ごとにステップ1乃至ステップ3の処理を繰り返し実行する。
ステップ1:前処理部101は、不揮発性メモリ14などからプログラムを読み込んで解釈する。
ステップ2:補間移動指令分配処理部104は、補間処理及び軸分配処理を行う。このとき、補間移動指令分配処理部104は、インポジション幅指令部108が出力するインポジション幅、及び送り速度オーバライド指令部109が出力する送り速度オーバライドを取得できるならば、当該インポジション幅及び速度オーバライドを移動指令に反映させる。
これを受けて移動指令出力部105は、機械の各軸の移動指令を出力する。加減速処理部106は、移動指令出力部105が出力する移動指令に対し加減速処理を行う。サーボ制御部107は、加減速処理部106により加減速処理が行われた移動指令に基づき、機械の各軸のサーボモータ50を駆動する。
ステップ3:ステップ2の処理に並行して、先行位置算出部102は、プログラムを先読みし、次の制御周期における工具位置を算出する。
距離判定部103は、次の制御周期における工具位置が干渉領域近傍内であるか、又は干渉領域近傍外であるかに応じて、送り速度及びインポジション幅の少なくとも一方を制御する。具体的な制御手法の一例を示す。
距離判定部103は、工具位置が干渉領域近傍にある場合の送り速度のオーバライドOin及びインポジション幅Iin、並びに工具位置が干渉領域近傍外にある場合のオーバライドOout及びインポジション幅Ioutを、予めデータベースや設定ファイル等に保持しているものとする。ここでOin<Oout、Iin<Ioutである。
また距離判定部103は、予め干渉領域及び干渉領域近傍を特定しておくものとする。例えば距離判定部103は、次に示す領域を干渉領域として特定できる。
・機械の一部が存在する領域。典型的には、数値制御装置1が保持している。
・加工物が存在する領域。典型的には、プログラム内に記述されている。
・オペレータが入力した干渉領域。
距離判定部103は、こうして特定した干渉領域の周囲に一定のマージンを加算することにより、干渉領域近傍を算出する。
距離判定部103は、次の制御周期における工具位置が干渉領域近傍に位置する場合、送り速度オーバライド指令部109に、次の制御周期における送り速度のオーバライドとしてOinを出力させる。一方、次の制御周期における工具位置が干渉領域近傍外に位置する場合、送り速度オーバライド指令部109に、次の制御周期における送り速度のオーバライドとしてOoutを出力させる。これにより、干渉領域近傍では、干渉領域近傍外に比べて送り速度が小さく設定されるので、サーボの遅れによるズレは小さくなり、干渉を回避することができる。あるいは仮に干渉したとしても、干渉時のダメージを抑制することができる。他方、干渉領域近傍外では、干渉領域近傍に比べて送り速度が大きく設定されるので、サイクルタイムを短縮することができる(図6左図参照)。
又は距離判定部103は、次の制御周期における工具位置が干渉領域近傍内に位置する場合、インポジション幅指令部108に、次の制御周期におけるインポジション幅としてIinを出力させる。一方、次の制御周期における工具位置が干渉領域近傍外に位置する場合、インポジション幅指令部108に、次の制御周期におけるインポジション幅としてIoutを出力させる。これにより、干渉領域近傍では、干渉領域近傍外に比べてインポジション幅が小さく設定されるので、サーボの遅れによるズレは小さくなり、干渉を回避することができる。あるいは仮に干渉したとしても、干渉時のダメージを抑制することができる。他方、干渉領域近傍外では、干渉領域近傍に比べてインポジション幅が大きく設定されるので、サイクルタイムを短縮することができる(図6右図参照)。
インポジション幅指令部108が出力するインポジション幅、及び送り速度オーバライド指令部109が出力する送り速度オーバライドは、次の制御周期のステップ2の処理において使用される。
実施例1にかかる数値制御装置1は、工具が干渉領域近傍に存在する場合には、送り速度オーバライド及びインポジション幅の少なくとも一方を比較的小さく設定する。この方式は、工具の位置のみに基づいて送り速度オーバライドやインポジション幅を決定でき、簡便に干渉領域を考慮した速度制御を実現できるという利点がある。
<実施例2>
図7は、実施例2における数値制御装置1の動作の概要を示す図である。実施例2にかかる数値制御装置1は、干渉領域からの距離に応じて複数の領域を設定し、当該領域ごとに送り速度オーバライド及びインポジション幅の少なくとも一方を制御する点に特徴を有する。すなわち実施例2では、工具が存在する領域が干渉領域に近いほど、送り速度及びインポジション幅の少なくとも一方がより小さく設定される。
図4に従って、数値制御装置1の動作を時間を追って説明する。数値制御装置1は、制御周期ごとにステップ1乃至ステップ3の処理を繰り返し実行する。なお、実施例1と同じ動作をする部分については説明を適宜省略する。
ステップ1:前処理部101は、不揮発性メモリ14などからプログラムを読み込んで解釈する。
ステップ2:補間移動指令分配処理部104は、補間処理及び軸分配処理を行う。このとき、補間移動指令分配処理部104は、インポジション幅指令部108が出力するインポジション幅、及び送り速度オーバライド指令部109が出力する送り速度オーバライドを取得できるならば、当該インポジション幅及び速度オーバライドを移動指令に反映させる。
これを受けて移動指令出力部105、加減速処理部106により機械の各軸のサーボモータ50が駆動される。
ステップ3:ステップ2の処理に並行して、先行位置算出部102は、プログラムを先読みし、次の制御周期における工具位置を算出する。
距離判定部103は、次の制御周期における工具位置が存在する領域に応じて、送り速度及びインポジション幅の少なくとも一方を制御する。具体的な制御手法の一例を示す。
本実施例では図7のように、干渉領域の外側に、干渉領域から距離が異なる2以上の領域を定義する。例えば干渉領域のすぐ外側に領域A、領域Aの外側に領域B、領域Bの外側に領域Cが定義される。この場合、距離判定部103は、工具位置が領域Aにある場合の送り速度のオーバライドOa及びインポジション幅Ia、工具位置が領域Bにある場合の送り速度のオーバライドOb及びインポジション幅Ib、並びに工具位置が領域Cにある場合の送り速度のオーバライドOc及びインポジション幅Icを、予めデータベースや設定ファイル等に保持しているものとする。ここでOa<Ob<Oc、Ia<Ib<Icである。
また距離判定部103は、予め干渉領域、領域A、領域B及び領域Cを特定しておくものとする。例えば距離判定部103は、実施例1と同様に干渉領域を特定する。そして干渉領域の周囲にマージンMaを加算した領域A、領域Aの周囲にマージンMbを加算した領域B、領域Bの外側の領域Cをそれぞれ算出する。
距離判定部103は、次の制御周期における工具位置が領域A内にある場合は送り速度オーバライドOaを、領域B内にある場合は送り速度オーバライドObを、領域C内にある場合は送り速度オーバライドOcを、次の制御周期における送り速度のオーバライドとして送り速度オーバライド指令部109に出力させる。これにより、干渉領域により近い領域ではより小さい送り速度が設定されるので、サーボの遅れによるズレはより小さくなり、干渉をより回避しやすくなる。あるいは仮に干渉したとしても、干渉時のダメージをより抑制することができる。他方、干渉領域からより遠い領域では、送り速度がより大きく設定されるので、サイクルタイムをより短縮することができる。
又は距離判定部103は、次の制御周期における工具位置が領域A内にある場合はインポジション幅Iaを、領域B内にある場合はインポジション幅Ibを、領域C内にある場合はインポジション幅Icを、次の制御周期におけるインポジション幅としてインポジション幅指令部108に出力させる。これにより、干渉領域により近い領域ではより小さいインポジション幅が設定されるので、サーボの遅れによるズレはより小さくなり、干渉をより回避しやすくなる。あるいは仮に干渉したとしても、干渉時のダメージをより抑制することができる。他方、干渉領域からより遠い領域では、インポジション幅がより大きく設定されるので、サイクルタイムをより短縮することができる。
インポジション幅指令部108が出力するインポジション幅、及び送り速度オーバライド指令部109が出力する送り速度オーバライドは、次の制御周期のステップ2の処理において使用される。
実施例2にかかる数値制御装置1は、工具が存在する領域が干渉領域に近いほど、送り速度及びインポジション幅の少なくとも一方をより小さく設定する。この方式は、工具の位置のみに基づいて送り速度オーバライドやインポジション幅を決定できるとともに、実施例1よりも緻密な速度制御を実現できるという利点がある。
<実施例3>
図8は、実施例3における数値制御装置1の動作の概要を示す図である。実施例3にかかる数値制御装置1は、干渉領域からの距離が広がる方向へ工具が移動する場合は、送り速度オーバライドやインポジション幅を、実施例1や実施例2で算出される値よりも大きく設定する。好ましくは、送り速度オーバライドやインポジション幅を小さく抑える制御を一切行わない。
図4に従って、数値制御装置1の動作を時間を追って説明する。実施例2と比較しながら説明するが、実施例2と同じ動作をする部分については説明を適宜省略する。
ステップ1及びステップ2:数値制御装置1は実施例2と同様に動作する。
ステップ3:実施例2と同様に、数値制御装置1は、工具が存在する領域が干渉領域に近いほど、送り速度及びインポジション幅の少なくとも一方をより小さく設定する。すなわち、次の制御周期における工具位置が領域A内にある場合は送り速度オーバライドOa及びインポジション幅Iaを、領域B内にある場合は送り速度オーバライドOb及びインポジション幅Ibを、領域C内にある場合は送り速度オーバライドOc及びインポジション幅Icを設定する。ここでOa<Ob<Oc、Ia<Ib<Icである。
なお数値制御装置1の距離判定部103は、干渉領域からの距離が広がる方向へ工具が移動する場合は、上述した送り速度オーバライドやインポジション幅の設定に関わらず、変更可能な最も大きな値に設定する。例えば図8に示す例では、工具は領域C→領域B→領域A→領域B(2回目)→・・・と移動する。このうち領域B(2回目)において、工具は干渉領域からの距離が広がる方向、つまり干渉領域から遠ざかる方向へ移動している。この場合、距離判定部103は、送り速度オーバライドやインポジション幅を最大値に設定する。すなわち、実施例2によれば領域B(2回目)における送り速度オーバライドはObであるところ、本実施例では変更可能な最大の値であるOc(Ob<Oc)に変更される。
距離判定部103は、例えば図9乃至図11、及びステップ(1)乃至ステップ(3)に示す処理により、干渉領域からの距離が広がる方向へ工具が移動するか否かを判定することができる。
ステップ(1):距離判定部103は、現在の工具位置と、次の制御周期における工具位置と、を取得する。工具の現在位置は現在位置レジスタ110から取得できる。次の制御周期における工具位置は、先行位置算出部102により算出される。
ステップ(2):距離判定部103は、干渉領域と現在の工具位置との距離C1、及び干渉領域と次の制御サイクルにおける工具位置との距離C2を求める。
図9を用いて、干渉領域と工具位置との距離Cの求め方について説明する。距離判定部103は、干渉領域の中心点から工具位置までの直線距離Aを求める。次に、干渉領域の中心点から干渉領域の外縁までの距離Bを求める。距離CはAからBを引くことで算出できる。
ステップ(3):距離判定部103は、干渉領域と現在の工具位置との距離C1と、干渉領域と次の制御サイクルにおける工具位置との距離C2と、を比較する。C1>C2であれば、干渉領域からの距離が狭まる方向へ工具が移動すると判定する(図10参照)。一方、C1<C2であれば、干渉領域からの距離が広がる方向へ工具が移動すると判定する(図11参照)。
実施例3にかかる数値制御装置1は、干渉領域からの距離が広がる方向へ工具が移動する場合には、干渉領域からの距離に応じて送り速度やインポジション幅を小さくする制御を行わない。工具が干渉領域から遠ざかっているならば干渉は生じないと考えられるためである。これにより、サイクルタイムをより短縮することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態の例のみに限定されることなく、適宜の変更を加えることにより様々な態様で実施することができる。
例えば、上述の実施の形態では、干渉領域からの距離に応じて1又は複数の領域を設定し、工具がそれらの領域のいずれに位置しているかによって、送り速度オーバライドやインポジション幅を決定した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものでなく、干渉領域からの距離に基づく他の計算方法により送り速度やインポジション幅を決定しても良い。例えば距離判定部103は、干渉領域と工具位置との距離C(図9参照)と、送り速度オーバライドやインポジション幅と、の対応関係を数式やテーブルなどの形で保持していても良い。この場合、距離判定部103はまず距離Cを算出し、上記対応関係に照らして算出した距離Cに対応する送り速度オーバライドやインポジション幅を求めることができる。
また、上述の実施の形態では主に工具と干渉領域との関係について論じたが、本発明は工具に限定されるものではなく、任意の可動物(典型的には主軸に取り付けられて移動するもの)と干渉領域との関係に適用することが可能である。
1 数値制御装置
11 プロセッサ
12 ROM
13 RAM
14 不揮発性メモリ
18 インタフェース
10 バス
16 軸制御回路
17 サーボアンプ
50 サーボモータ
60 入出力装置
101 前処理部
102 先行位置算出部
103 距離判定部
104 補間移動指令分配処理部
105 移動指令出力部
106 加減速処理部
107 サーボ制御部
108 インポジション幅指令部
109 送り速度オーバライド指令部
110 現在位置レジスタ

Claims (6)

  1. 軸制御により可動物を移動させる数値制御装置であって、
    可動物の進入が禁じられる干渉領域と、前記可動物と、の距離に応じ、インポジション幅を設定する距離判定部を有することを特徴とする
    数値制御装置。
  2. 前記距離判定部は、前記干渉領域の周囲の一定範囲に設けられた干渉領域近傍に前記可動物が位置する場合、インポジション幅を、干渉領域近傍外に前記可動物が位置する場合よりも小さく設定することを特徴とする
    請求項1記載の数値制御装置。
  3. 前記距離判定部は、前記干渉領域の周囲に、前記干渉領域からの距離が異なる複数の領域を設け、前記可動物が位置する前記領域が前記干渉領域に近いほど、インポジション幅を小さく設定することを特徴とする
    請求項1記載の数値制御装置。
  4. 前記距離判定部は、現在の前記可動物の位置と、次の制御サイクルにおける前記可動物の位置と、に基づき前記可動物の移動方向を判定し、前記移動方向に応じ、インポジション幅を設定することを特徴とする
    請求項1記載の数値制御装置。
  5. 前記距離判定部は、前記干渉領域からの距離が広がる方向へ前記可動物が移動する場合、インポジション幅にかかる前記設定を行わないことを特徴とする
    請求項4記載の数値制御装置。
  6. 前記距離判定部は、前記干渉領域からの距離が狭まる方向へ前記可動物が移動する場合、前記距離が小さいほど、インポジション幅を小さく設定することを特徴とする
    請求項4記載の数値制御装置。
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