JP7270851B1 - 数値制御装置、数値制御システム、および、数値制御方法 - Google Patents

数値制御装置、数値制御システム、および、数値制御方法 Download PDF

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Abstract

工具(25)または加工対象物(W)を回転させる主軸と、工具(25)および加工対象物(W)の相対位置を変化させる送り軸とを有する工作機械(20)を加工プログラム(30)に従って制御する数値制御装置(10)において、加工プログラム(30)を先読み解析して加工プログラム(30)に記述された処理の中から工具(25)が加工対象物(W)上の加工位置にくるように送り軸を移動させるアプローチ処理を検出するプログラム解析部(11)と、検出されたアプローチ処理の実行中において主軸が回転数の変更を開始してから目標の回転数に達するまでにかかる時間である主軸の時定数をプログラム解析部(11)によるアプローチ処理の解析結果に基づいて設定する時定数設定部(13)と、を備えることを特徴とする。

Description

本開示は、工作機械を制御する数値制御装置、数値制御システム、および、数値制御方法に関する。
数値制御装置による制御に従って動作する工作機械において、省エネルギー化が検討されている。機内照明、チップコンベアユニット、油圧ユニット、駆動ユニットなど工作機械内で電力を消費している部分の中でも、工作機械の消費電力量のピーク値は、駆動ユニット、特にモータの加減速に依存している。このため、駆動ユニットにおいて消費電力量を抑制すると、工作機械全体に対する消費電力の抑制効果は大きい。
特許文献1には、許容されたサイクルタイムの遅れの範囲内で主軸および送り軸の加減速時に時定数を設定し、主軸および送り軸を緩やかに加減速させることで消費電力量を抑制することが可能な制御装置が開示されている。特許文献1に開示された制御装置では、予め同一の加工を複数回行って算出した消費電力量と時定数とを記憶し、複数の消費電力量パターンから、任意の主軸および送り軸の時定数をユーザに提示する。
特開2010-240800号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、予め同一の加工を複数回行う必要がある。また、消費電力量を抑制するために主軸および送り軸の加減速時の時定数を常時設定しているため、サイクルタイムが増大するという問題があった。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、サイクルタイムの増大を抑制しつつ、1回目の加工から消費電力量を低減することが可能な数値制御装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかる工具または加工対象物を回転させる主軸と、工具および加工対象物の相対位置を変化させる送り軸とを有する工作機械を加工プログラムに従って制御する数値制御装置において、加工プログラムを先読み解析して加工プログラムに記述された処理の中から工具が加工対象物上の加工位置にくるように送り軸を移動させるアプローチ処理を検出するプログラム解析部と、検出されたアプローチ処理の実行中の加速時の主軸が回転数の変更を開始してから目標の回転数に達するまでにかかる時間である主軸の時定数をプログラム解析部によるアプローチ処理の解析結果に基づいて設定し、減速時の主軸の時定数を予め定められた値に設定する時定数設定部と、を備え、時定数設定部は、減速時に生じたエネルギーを回生エネルギーとして再利用することを特徴とする。
本開示にかかる数値制御装置は、サイクルタイムの増大を抑制しつつ、1回目の加工から消費電力量を低減することが可能であるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる数値制御システムの構成を示す図 図1に示すプログラム解析部の動作を説明するためのフローチャート 図1に示す加工プログラムの一例を示す図 図1に示すプログラム解析バッファの構成例を示す図 図1に示す時定数設定部の動作を説明するためのフローチャート 主軸回転数、消費電力量および送り軸速度の経時変化を示す図 実施の形態1にかかる数値制御装置の機能を実現するための専用のハードウェアを示す図 実施の形態1にかかる数値制御装置の機能を実現するための制御回路の構成を示す図
以下に、本開示の実施の形態にかかる数値制御装置、数値制御システム、および、数値制御方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態によって本開示の技術的範囲が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる数値制御システム1の構成を示す図である。数値制御システム1は、数値制御装置10と、工作機械20とを有する。数値制御装置10は、加工プログラムに従って工作機械20を制御する機能を有する。
工作機械20は、主軸および送り軸を駆動する駆動系21と、加工対象物Wを載置するテーブル24と、加工対象物Wを加工するための工具25とを有する。工作機械20は、駆動系21によって主軸および送り軸を駆動することによって、工具25を用いて加工対象物Wを加工する。なお、ここでは工作機械20は、工具25を用いて加工対象物Wの切削加工を行う例について説明する。
駆動系21は、送り軸駆動系22-1,22-2,22-3と、主軸駆動系23とを有する。送り軸駆動系22-1,22-2,22-3は、工具25および加工対象物Wの相対位置を変化させる送り軸を駆動する。送り軸駆動系22-1,22-2,22-3のそれぞれは、X軸、Y軸およびZ軸に対応しており、それぞれ対応する軸方向の位置を変化させる。主軸駆動系23は、工具25を回転させる主軸を駆動する。なお、図1に示す例では、送り軸駆動系22-1,22-2はテーブル24と接続されており、送り軸駆動系22-3および主軸駆動系23は工具25と接続されている。送り軸駆動系22-1はテーブル24のX軸上の位置を変化させ、送り軸駆動系22-2はテーブル24のY軸上の位置を変化させ、送り軸駆動系22-3は工具25のZ軸上の位置を変化させる。これにより、送り軸駆動系22-1,22-2,22-3は、工具25およびテーブル24の相対位置を変化させることが可能であり、結果として、テーブル24上に載置された加工対象物Wと工具25との相対位置も変化する。なお、ここでは主軸は工具25を回転させることとしたが、加工対象物Wを回転させる構成であってもよい。また、送り軸駆動系22-1,22-2,22-3の全てがテーブル24に接続され、テーブル24の位置を3つの方向に移動させる構成であってもよい。ここでは3つの送り軸駆動系22-1,22-2,22-3を示したが、工具25と加工対象物Wとの相対位置を変化させることができるものであれば、送り軸の移動方向などの構成は特に制限されない。
数値制御装置10は、プログラム解析部11と、プログラム解析バッファ12と、時定数設定部13と、指令値生成部14と、指令部15とを有する。
プログラム解析部11は、加工プログラム30を解析する。具体的には、プログラム解析部11は、実行中の加工プログラム30の中で現在実行中の部分よりも先の部分を解析する先読み解析を行う。プログラム解析部11は、1ブロック毎に加工プログラム30の解析を行い、現在実行中のブロックよりも1ブロック以上先のブロックを先読み解析することで、加工プログラム30に記述された処理の中からアプローチ処理を事前に検出する。アプローチ処理とは、工具25が加工対象物Wの加工位置にくるように送り軸を移動させる処理であり、加工を実行する前に行われる。プログラム解析部11は、解析結果をプログラム解析バッファ12に記憶させる。
図2は、図1に示すプログラム解析部11の動作を説明するためのフローチャートである。まず、プログラム解析部11は、実行中の加工プログラム30の中で解析対象のブロックの次のブロックがあるか否かを判断する(ステップS1)。最初にステップS1の処理が実行される際には、次のブロックは加工プログラム30の冒頭のブロックのことを指す。次のブロックがない場合(ステップS1:No)、プログラム解析部11は処理を終了する。
次のブロックがある場合(ステップS1:Yes)、プログラム解析部11は、加工プログラム30の内容を1ブロック毎に読み込みする(ステップS2)。プログラム解析部11は、読み込みをした加工プログラム30の解析対象の1ブロックの解析を行う(ステップS3)。プログラム解析部11は、解析したブロックが工具交換指令を含むか否かを判断する(ステップS4)。工具交換指令とは、工作機械20が加工に使用する工具25の交換を指示する指令である。
工具交換指令を含まない場合(ステップS4:No)、プログラム解析部11は、ステップS1の処理に戻る。工具交換指令を含む場合(ステップS4:Yes)、プログラム解析部11は、加工プログラム30の中で解析対象のブロックの次のブロックがあるか否かを判断する(ステップS5)。
次のブロックがない場合(ステップS5:No)、プログラム解析部11は、処理を終了する。次のブロックがある場合(ステップS5:Yes)、プログラム解析部11は、加工プログラム30の次の1ブロックを読み込みする(ステップS6)。プログラム解析部11は、読み込みをした加工プログラム30の解析対象の1ブロックの解析を行う(ステップS7)。プログラム解析部11は、解析したブロックが早送り指令を含むか否かを判断する(ステップS8)。早送り指令とは、工作機械20が切削加工を伴わずに送り軸を移動させることを指示する指令である。
早送り指令を含まない場合(ステップS8:No)、プログラム解析部11は、ステップS5の処理に戻る。早送り指令を含む場合(ステップS8:Yes)、プログラム解析部11は、アプローチ処理を検出し(ステップS9)、処理を終了する。
図3は、図1に示す加工プログラム30の一例を示す図である。図3に示す加工プログラム30は、N1~N5の5つのブロックを含んでいる。プログラム解析部11は、このブロック毎に加工プログラム30を読み込んで、読込んだブロックを解析することになる。
N1のブロックは、送り軸のX軸、Y軸、Z軸を原点に復帰させる指令である。N2のブロックは、工作機械20が使用する工具25を工具番号4番の工具に交換するよう指示する指令である。N3のブロックは、送り軸をX軸20mm、Y軸20mm、Z軸100mm移動させ、主軸を2000/minで回転させることを指示する指令である。N4のブロックは切削指令である。N5のブロックは、送り軸をY軸30mm退避させるとともに主軸を停止させることを指示する指令である。
図1の説明に戻る。プログラム解析バッファ12は、プログラム解析部11による加工プログラム30の解析結果を記憶するバッファである。プログラム解析バッファ12には、例えば、主軸回転数指令、各軸の移動距離などの情報が格納されている。
図4は、図1に示すプログラム解析バッファ12の構成例を示す図である。プログラム解析バッファ12は、加工プログラム30の1ブロック毎のGコード、モーダル情報などの指令が格納される第1の領域101と、M指令、T指令などと呼ばれる補助機能の指令が格納される第2の領域102と、各軸の移動量が格納される第3の領域103とを含む。図4には、図3に示す加工プログラム30を解析したときのプログラム解析バッファ12の構成が示されている。例えば、図3に示す加工プログラム30のN1のブロックが解析されると、第1の領域101に「G28」「G0」、第3の領域103に「X0.」「Y0.」「Z0.」が格納される。
図1の説明に戻る。時定数設定部13は、プログラム解析部11が検出したアプローチ処理を実行中の主軸の時定数をプログラム解析部11によるアプローチ処理の解析結果に基づいて設定する機能を有する。ここで主軸の時定数とは、主軸が回転速度の変更を開始してから目標の回転数に達するまでにかかる時間のことを指す。時定数設定部13は、プログラム解析バッファ12に記憶された情報に基づいて、主軸の時定数を設定する。なお、図4では記載されていないが、プログラム解析部11は、アプローチ処理を検出すると、検出したアプローチ処理のブロックの解析結果に、アプローチ処理であることを示す情報を付加することができる。ここで付加された情報を用いて、時定数設定部13は、アプローチ処理が検出されたことを把握することが可能になる。時定数設定部13は、設定した時定数を指令値生成部14に出力する。
図5は、図1に示す時定数設定部13の動作を説明するためのフローチャートである。時定数設定部13は、まず、時定数の設定に必要なデータを取得する(ステップS41)。具体的には、時定数設定部13は、検出されたアプローチ処理の間に送り軸が移動する距離であるアプローチ距離、送り軸の早送り速度、送り軸の加減速時定数を取得する。送り軸の加減速時定数とは、送り軸が加速または減速を開始してから目標の速度に達するまでにかかる時間のことを指す。アプローチ距離は、加工プログラム30の解析結果に含まれており、図4に示す例では、アプローチ距離は、X軸20mm、Z軸100mmとなる。送り軸の早送り速度、および、送り軸の加減速時定数は、数値制御装置10のパラメータとして予め設定されており、時定数設定部13は、例えば、数値制御装置10の内部の記憶領域からこれらのパラメータを取得することができる。
時定数設定部13は、ステップS41で取得したデータに基づいて、アプローチ処理中の主軸の時定数を算出する(ステップS42)。具体的には、時定数設定部13は、アプローチ距離、送り軸速度、および加減速時定数に基づいて、主軸の加速時の時定数を決定する。時定数設定部13は、主軸の回転数が通常時つまりアプローチ処理以外の処理を行っているときよりも緩やかに加速するように、時定数を設定することができる。
図6は、主軸回転数、消費電力量および送り軸速度の経時変化を示す図である。図6では、図1に示す数値制御システム1において、アプローチ処理、切削処理、および、退避処理を順番に行う場合において、アプローチ処理中の主軸の時定数を設定した場合の経時変化と、主軸の時定数を設定しない比較例の経時変化とを比較して示している。
アプローチ処理中において、数値制御システム1では、送り軸を予め定められた加減速時定数Tsで早送り速度rになるまで加速し、早送り速度rで移動させた後、加減速時定数Tsで停止するまで減速する。主軸の回転数指令の値を回転数指令値Smaxとする。アプローチ処理中に、数値制御システム1は、回転数指令値Smaxに向けて主軸の回転の加速を開始する。従来例では、アプローチ処理の早い段階で主軸回転数が回転数指令値Smaxに到達し、その後、送り軸の移動が完了するまでは回転数指令値Smaxのまま回転を続けている。これに対して数値制御システム1では、切削の開始時点で主軸回転数が回転数指令値Smaxに到達するように、主軸が回転数の変更を開始してから目標の回転数に達するまでの時間である時定数Tを、アプローチ処理にかかる時間に設定している。このため、比較例よりも主軸回転数の傾きが緩やかとなる。したがって、消費電力量を抑制することができる。図3に示した加工プログラム30の例では、ブロックN3~N5の処理が、図6のアプローチ処理から退避処理までの処理に相当する。
時定数設定部13は、アプローチ距離、送り軸速度、送り軸の加減速時定数に基づいて、主軸の加速時の時定数Tを計算する。時定数設定部13は、例えば、以下の数式(1)を用いて、主軸の加速時の時定数Tを計算することができる。ここで、Lはアプローチ距離、rは早送り速度、Tは送り軸の加減速時定数を示す。この場合、主軸の時定数Tは、アプローチ処理にかかる時間とすることができる。
Figure 0007270851000001
このように、アプローチ処理にかかる時間いっぱいをかけて主軸の回転数を上げることによって、全体のサイクルタイムに影響を与えることなく、消費電力量を抑制することが可能になる。また、主軸の加速時にかかる消費電力量の増加量はシステム全体における消費電力量に占める割合が大きいため、主軸の加速時の消費電力量を抑制することによって、効果的に消費電力量を低減することが可能になる。また、数値制御システム1では、先読み解析を行って、アプローチ距離、送り軸の速度、送り軸の加減速時定数に基づいて主軸のアプローチ処理中の時定数を計算するため、1回目の加工から消費電力量を抑制することができる。
時定数設定部13は、主軸の加速時の時定数のみを設定し、減速時には時定数を設定しない。これにより、減速時に生じたエネルギーは回生エネルギーとして再利用することで、減速時においてもサイクルタイムを遅くすることなく、消費電力量を抑制することが可能になる。
図1の説明に戻る。指令値生成部14は、時定数設定部13が設定した時定数の値に応じた主軸回転数指令を生成する。なお、指令値生成部14は、プログラム解析部11が検出したアプローチ処理を実行中以外の期間については、予め定められた時定数を用いて、主軸回転数指令を生成する。指令値生成部14は、生成した主軸回転数指令を指令部15に出力する。
指令部15は、指令値生成部14が出力する主軸回転数指令に基づいて、電流指令を生成し、工作機械20の主軸駆動系23の有する主軸アンプ(不図示)に対して回転数を指令する。これにより、指令部15は、時定数設定部13により設定された時定数を用いて、工作機械20を制御することができる。
続いて、実施の形態1にかかる数値制御装置10のハードウェア構成について説明する。プログラム解析部11、プログラム解析バッファ12、時定数設定部13、指令値生成部14および指令部15は、処理回路を用いて実現される。処理回路は、専用のハードウェアにより実現されてもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いた制御回路であってもよい。
上記の処理回路が、専用のハードウェアにより実現される場合、これらは、図7に示す処理回路90を用いて実現される。図7は、実施の形態1にかかる数値制御装置10の機能を実現するための専用のハードウェアを示す図である。処理回路90は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものである。
上記の処理回路が、CPUを用いた制御回路で実現される場合、この制御回路は例えば図8に示す構成の制御回路91である。図8は、実施の形態1にかかる数値制御装置10の機能を実現するための制御回路91の構成を示す図である。図8に示すように、制御回路91は、プロセッサ92と、メモリ93とを備える。プロセッサ92は、CPUであり、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)などとも呼ばれる。メモリ93は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)などの不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disk)などである。
上記の処理回路が制御回路91を用いて実現される場合、プロセッサ92がメモリ93に記憶された、各構成要素の処理に対応するプログラムを読み出して実行することで実現される。また、メモリ93は、プロセッサ92が実行する各処理における一時メモリとしても使用される。プロセッサ92が実行するプログラムは、記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよいし、通信路を介して提供されてもよい。また、数値制御装置10の機能は、図7に示す処理回路90および図8に示す制御回路91を組み合わせて実現してもよい。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
上記の実施の形態では、工具25を交換した直後のアプローチ処理のみ検出することとしたが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。工作機械20が加工を伴わずに、工具25が加工対象物W上の加工位置にくるように送り軸を移動させる処理であるアプローチ処理であれば、工具25を交換した直後のアプローチ処理でなくても、主軸の時定数を設定してもよい。工具25を交換した直後のアプローチ処理は、アプローチ距離が長くなることが多いため、工具25を交換した直後のアプローチ処理を実行中の主軸の時定数を設定することで、消費電力量の低減効果を高めることが可能になる。
1 数値制御システム、10 数値制御装置、11 プログラム解析部、12 プログラム解析バッファ、13 時定数設定部、14 指令値生成部、15 指令部、20 工作機械、21 駆動系、22-1,22-2,22-3 送り軸駆動系、23 主軸駆動系、24 テーブル、25 工具、30 加工プログラム、90 処理回路、91 制御回路、92 プロセッサ、93 メモリ、101 第1の領域、102 第2の領域、103 第3の領域、W 加工対象物。

Claims (5)

  1. 工具または加工対象物を回転させる主軸と、前記工具および前記加工対象物の相対位置を変化させる送り軸とを有する工作機械を加工プログラムに従って制御する数値制御装置において、
    前記加工プログラムを先読み解析して前記加工プログラムに記述された処理の中から前記工具が前記加工対象物上の加工位置にくるように前記送り軸を移動させるアプローチ処理を検出するプログラム解析部と、
    検出された前記アプローチ処理の実行中の加速時の前記主軸が回転数の変更を開始してから目標の回転数に達するまでにかかる時間である前記主軸の時定数を前記プログラム解析部による前記アプローチ処理の解析結果に基づいて設定し、減速時の前記主軸の時定数を予め定められた値に設定する時定数設定部と、
    を備え
    前記時定数設定部は、前記減速時に生じたエネルギーを回生エネルギーとして再利用することを特徴とする数値制御装置。
  2. 前記時定数設定部は、前記送り軸が前記アプローチ処理中に移動する距離であるアプローチ距離、前記アプローチ処理にかかる時間であるアプローチ時間、および指令速度に基づいて、前記主軸の時定数を決定することを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 前記プログラム解析部は、工具を交換した直後の前記アプローチ処理を検出し、
    前記時定数設定部は、検出された前記工具を交換した直後の前記アプローチ処理を実行中の前記主軸の時定数を前記プログラム解析部による解析結果に基づいて設定し、前記工具を交換した直後の前記アプローチ処理の実行中以外の期間における前記主軸の時定数を予め定められた値に設定することを特徴とする請求項1または2に記載の数値制御装置。
  4. 工具または加工対象物を回転させる主軸と、前記工具および前記加工対象物の相対位置を変化させる送り軸とを有する工作機械と、
    前記工作機械を加工プログラムに従って制御する数値制御装置と、
    を備え、
    前記数値制御装置は、
    前記加工プログラムを先読み解析して前記加工プログラムに記述された処理の中から前記工具が前記加工対象物上の加工位置にくるように前記送り軸を移動させるアプローチ処理を検出するプログラム解析部と、
    検出された前記アプローチ処理の実行中の加速時の前記主軸が回転数の変更を開始してから目標の回転数に達するまでにかかる時間である前記主軸の時定数を前記プログラム解析部による前記アプローチ処理の解析結果に基づいて設定し、減速時の前記主軸の時定数を予め定められた値に設定する時定数設定部と、
    を有し、
    前記時定数設定部は、前記減速時に生じたエネルギーを回生エネルギーとして再利用することを特徴とする数値制御システム。
  5. 工具または加工対象物を回転させる主軸と、前記工具および前記加工対象物の相対位置を変化させる送り軸とを有する工作機械を加工プログラムに従って制御する数値制御方法において、
    前記加工プログラムを先読み解析して前記加工プログラムに記述された処理の中から前記工具が前記加工対象物上の加工位置にくるように前記送り軸を移動させるアプローチ処理を検出するステップと、
    検出された前記アプローチ処理の実行中の加速時の前記主軸が回転数の変更を開始してから目標の回転数に達するまでにかかる時間である前記主軸の時定数を前記アプローチ処理を検出するステップによる前記アプローチ処理の解析結果に基づいて設定し、減速時の前記主軸の時定数を予め定められた値に設定するステップと、
    設定された前記時定数を用いて、前記工作機械を制御するステップと、
    を含み、
    前記工作機械を制御するステップでは、前記減速時に生じたエネルギーを回生エネルギーとして再利用することを特徴とする数値制御方法。
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