JP2011145825A - 工作機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御対象物を省電力で駆動可能な工作機械を提供する。
【解決手段】工作機械1は、主軸80が目標回転速度に達するまでの時間と、主軸頭50が目標位置に達するまでの時間とを算出する時間算出部150と、目標回転速度に達するまでの時間と目標位置に達するまでの時間とを比較する比較部160と、主軸80の駆動と主軸頭50の駆動とを制御する駆動制御部110とを備え、駆動制御部110は、目標回転速度に達するまでの時間が目標位置に達するまでの時間よりも長いと判断された場合、主軸頭50が目標位置に達するまでの時間が、算出された目標位置に達する時間より長く、かつ算出された目標回転速度に達するまでの時間以下の時間となるように、主軸頭50の駆動を制御する。
【選択図】図8

Description

本発明は、工作機械に関する。特に、数値制御(NC:Numerical Control)プログラムに従い駆動する工作機械に関する。
従来、NCプログラムに従い、主軸等の制御対象物を回転駆動させ、かつ送り軸等の制御対象物を直線移動させる工作機械が知られている。
特許文献1には、上記工作機械の制御方法として、サイクルタイムの短縮を図った制御方法が開示されている。当該制御方法は、主軸がNCプログラムのデータブロックで指令される指令回転速度への到達を確認後、工作物の加工を開始するように工作機械を制御する方法である。当該制御方法は、第1位置決め工程と、第2位置決め工程と、加工工程とを含む。
第1位置決め工程では、工具が装着された主軸を回転起動するとともに送り軸を駆動させ、工具を工作物の加工箇所と切込み方向で整列する割出し位置へ向けて位置決めを行なう。第2の位置決め工程では、第1位置決め工程において送り軸の移動完了が確認された後、主軸の指令回転速度への到達の確認を行なわず、工具を加工開始位置へ向けて切込み方向で位置決めを行なう。加工工程では、第2位置決め工程の完了が確認された後、主軸の指令回転速度への到達の確認を行い、速度到達が確認された後、工具を切込み方向へ加工送りする。
特開2000−317772号公報
特許文献1の制御方法は、主軸の回転速度が目標回転速度へ到達する前に主軸の送りを実行し、主軸を送っている最中に主軸の回転速度が目標回転速度に到達していることが確認できれば、そのまま加工を続ける方法である。
このような制御方法においては、主軸の回転および送り軸による主軸の送りは、互いに関連なく独立に行なわれる。具体的には、主軸の回転および送り軸による主軸の送りは、それぞれに、最大加速度および/または最大減速度で行なわれる。つまり、主軸の回転と主軸の送りとは、それぞれ、最大のパワーにより最短時間で実行される。
また、上記のように主軸の回転と主軸の送りとは互いに関連なく独立に行なわれるため、主軸の回転が目標回転速度に到達する時間と送り軸が目標位置に到達する時間とは、ほとんどの場合異なる。それゆえ、先に目標状態(目標回転速度あるいは目標位置)に到達した制御対象物は、他の制御対象物が目標状態に達するまで待機する必要がある。
このように、従来の制御方法では、最大のパワーにより最短時間で各制御対象物を目標状態に到達させる一方、先に目標状態に達した制御対象物は他方の制御対象物が目標状態となるまで待機しなければならない。このため、従来の制御方法では、電力を無駄に消費している。
本願発明は上記問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、制御対象物を省電力で駆動可能な工作機械を提供することにある。
本発明のある局面に従うと、工作機械は、第1の制御対象物と第2の制御対象物とを備え、当該第1の制御対象物および当該第2の制御対象物を駆動する工作機械であって、第1の制御対象物の駆動時における最大加減速度および/または最大速度を含む第1の情報と、第2の制御対象物の駆動時における最大加減速度および/または最大速度を含む第2の情報とを格納した記憶装置と、第1の制御対象物が予め定められた第1の状態に達するまでの時間と、第2の制御対象物が予め定められた第2の状態に達するまでの時間とを、第1の情報および第2の情報に基づいて算出する算出手段と、第1の状態に達するまでの時間と第2の状態に達するまでの時間とを比較する比較手段と、第1の制御対象物の駆動と第2の制御対象物の駆動とを制御する駆動制御手段とを備え、駆動制御手段は、第1の状態に達するまでの時間が第2の状態に達するまでの時間よりも長いと判断された場合、第2の制御対象物が第2の状態に達するまでの時間が、算出された第2の状態に達する時間より長く、かつ算出された第1の状態に達するまでの時間以下の時間となるように、第2の制御対象物の駆動を制御する。
好ましくは、第1の制御対象物は、駆動として、回転および直線移動のいずれか一方のみを行い、第2の制御対象物は、駆動として、回転および直線移動のいずれか一方のみを行い、駆動制御手段は、第1の状態に達するまでの時間が第2の状態に達するまでの時間よりも長いと判断された場合、第2の制御対象物が第2の状態に達するまでの時間が、算出された第1の状態に達するまでの時間と同じとなるように、第2の制御対象物の駆動を制御する。
好ましくは、第1の制御対象物は、駆動として回転を行い、第2の制御対象物は、駆動として直線移動を行い、記憶装置は、第1の制御対象物の回転に伴う回転速度情報と、第2の制御対象物の直線移動に伴う移動位置情報とをさらに格納し、回転速度情報および移動位置情報に基づいて、第1の制御対象物が第1の状態に達するまでの時間と、第2の制御対象物が第2の状態に達するまでの時間とを算出する。
上記の工作機械によれば、制御対象物を省電力で駆動可能となる。
工作機械の斜視図である。 本体装置の斜視図である。 工作機械のハードウェア構成を示した図である。 NCプログラムの一例を示した図である。 工作機械で実行される制御の一例を説明するための図である。 工作機械で実行される制御の他の例を説明するための図である。 工作機械で実行される制御のさらに他の例を説明するための図である。 数値制御装置の機能ブロック図である。 工作機械で実行される制御の一例を説明するための図である。 工作機械で実行される制御の他の例を説明するための図である。 工作機械における処理の流れを示したフローチャートである。 主軸頭と主軸とを駆動させるための1つの指令を実行する際に、工作機械が実行する制御を説明するための図である。 第1の回転体と第2の回転体とを駆動させるための1つの指令を実行する際に、工作機械が実行する制御を説明するための図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る工作機械について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<工作機械の概要>
図1は、本実施の形態に係る工作機械の斜視図である。図1を参照して、工作機械1は、本体装置5と、スプラッシュガード10と、操作盤20とを備える。以下では、工作機械1が立型のマシニングセンタである場合を例に挙げて説明する。
本体装置5は、ワークを加工する装置である。本体装置5は、テーブル70と、主軸80と、工具81とを備える。本体装置5の詳細な構成については後述する(図2)。
スプラッシュガード10は、開閉式のドア11を備える。ドア11は、取っ手12と、窓13とを備える。スプラッシュガード10は、本体装置5の周囲に設けられている。スプラッシュガード10は、本体装置5におけるワークの加工処理等に伴う、ユーザの保護、切り屑とクーラントとの飛散防止および回収などの機能を有する。ユーザは、取っ手12を持って、ドア11をスライドさせることができる。また、ユーザは、窓13から本体装置5によるワークの加工を視認することができる。
操作盤20は、モニタ21と操作部22とを備える。操作盤20は、ユーザからの各種の操作を、操作部22を介して受け付ける。操作盤20は、ユーザによる操作に応じて、本体装置5の動作を制御する。モニタ21は、各種の情報を表示する。モニタ21は、たとえば、ワークの加工状況、NCプログラム等の様々な情報を表示する。操作部22は、ハードウェアキーや各種のスイッチを含む。
図2は、本体装置5の斜視図である。図2を参照して、本体装置5は、ベッド30と、コラム40と、主軸頭50と、サドル60と、テーブル70と、主軸80と、工具81とを備えている。
ベッド30は、コラム40やサドル60を支える台である。コラム40は、主軸頭50を支える台である。コラム40は、ベッド30に固定されている。主軸頭50は、主軸80をベアリングで支持するとともに、主軸モータ304(図3参照)の回転を主軸80に伝達する。主軸頭50は、コラム40の前面側(サドル60側)に、Z軸方向に昇降可能に支持されている。
サドル60は、テーブル70を支える台である。サドル60は、ベッド30上をY軸方向に移動可能となっている。テーブル70は、ワークを取り付ける台である。テーブル70は、サドル60上をX軸方向に移動可能となっている。
主軸80は、Z軸に平行な回転軸を中心に回転する。主軸80には、テーブル70の方向に工具81が装着される。主軸80の回転に伴い、工具81が回転する。工具81の回転により、テーブル70上のワーク(図示せず)が加工される。主軸80は、主軸頭80の昇降に伴って、Z軸方向に移動する。
<ハードウェア構成>
図3は、工作機械1のハードウェア構成を示した図である。図3にある通り、工作機械1は、操作盤20と、数値制御装置100と、アンプ群200と、モータ群300と、制御対象群400と、センサ500とを備える。
操作盤20は、上述したとおり、モニタ21と、操作部22とを備える。
アンプ群200は、X軸サーボモータ用アンプ201と、Y軸サーボモータ用アンプ202と、Z軸サーボモータ用アンプ203と、主軸モータ用アンプ204とを含んでいる。各アンプ201〜204は、数値制御装置100からの制御信号を増幅し、当該増幅した信号を、それぞれモータ群300の各モータに送る。
モータ群300は、X軸サーボモータ301と、Y軸サーボモータ302と、Z軸サーボモータ303と、主軸モータ304とを含む。各モータ301〜304は、それぞれ対応するアンプ201〜204から送られてくる信号に基づき回転する。
制御対象群400は、主軸頭50、サドル60、テーブル70、主軸80、ATC(Automatic Tool Changer)ユニット91、およびチップコンベア92といった、工作機械1における制御対象物を含む。なお、制御対象物は、図示した物に限定されるものではない。
テーブル70は、X軸サーボモータ301と接続されている。テーブル70は、X軸サーボモータ301の回転に伴い、図2のX軸方向のうち当該回転に応じた向きに移動する。サドル60は、Y軸サーボモータ302と接続されている。サドル60は、Y軸サーボモータ302の回転に伴い、図2のY軸方向のうち当該回転に応じた向きに移動する。
主軸頭50は、Z軸サーボモータ303と接続されている。主軸頭50は、Z軸サーボモータ303の回転に伴い、図2のZ軸方向のうち当該回転に応じた向きに移動する。主軸80は、主軸モータ304と接続されている。主軸80は、主軸モータ304の回転に伴い、当該回転に応じた向きに回転する。
ATCユニット91は、工具の自動交換を行なう装置である。チップコンベア92は、ワークの加工により生じた切り屑を搬送するための装置である。ATCユニット91およびチップコンベア92は、数値制御装置100からの制御信号に基づき駆動する。
センサ500は、主軸80の回転数を検知する。センサ500は、検知結果を数値制御装置100に送る。なお、数値制御装置100は、当該回転数から主軸80の回転速度を算出する。
数値制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、メモリ102とを備える。メモリ102は、ROM(Read Only Memory)102aと、RAM(Random Access Memory)102bと、フラッシュメモリ等の不揮発性の半導体メモリ102cとを有する。
CPU101は、メモリ102に格納されたプログラムを実行する。ROM102aは、不揮発性の記憶媒体である。RAM102は、各種プログラム、CPU101によるプログラムの実行により生成されたデータ、および操作盤20を介して入力されたデータを一時的に格納する。半導体メモリ102cは、NCプログラム本体、ワークの加工に関するNCプログラム(図4参照)が記憶されている。NCプログラムは、機械の動作モードを決定するコードと、動作以外の補助的な機能を指令するコードとを含むとともに、複数のブロックの配列から構成される。CPU101は、当該NCプログラムを1ブロック毎に解釈する。制御対象群400に含まれる各制御対象物は、CPU101による解釈によって生成されるプログラム指令に基づいて制御される。
また、メモリ102に格納されるプログラム等のソフトウェアは、メモリカード、その他の記憶媒体に格納されて、プログラムプロダクトとして流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラムプロダクトとして提供される場合もある。このようなソフトウェアは、メモリカードリーダライタ、その他の読取装置によりその記憶媒体から読み取られて、あるいは、インターフェイスを介してダウンロードされた後、半導体メモリRAM102bに一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU101によってRAM102bから読み出され、さらに半導体メモリ102cに実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU101は、そのプログラムを実行する。
同図に示される工作機械1を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、メモリ102、メモリカード、その他の記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。
なお、記録媒体としては、DVD-ROM、CD−ROM、FD(Flexible Disk)、ハードディスクに限られず、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、光カード、マスクROM、EPROM(Electronically Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。また、記録媒体は、当該プログラム等をコンピュータが読取可能な一時的でない媒体である。
ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
<NCプログラム>
図4は、NCプログラムの一例を示した図である。図4にある通り、NCプログラムでは、ブロック番号に対応付けて指令が記述されている。1つのブロック番号に対応する指令が、上述した1つのブロックに該当する。なお、図4では、NCプログラムNo.123の一部分として、ブロック番号0001〜0010までの10個の指令を示している。
なお、NCプログラムNo.123には、具体的には以下の指令内容が記述されている。ブロック番号0001では、テーブル70とサドル60とを駆動(直線移動)させて、割り出し位置を(X,Y,Z)=(100,200,0)とする。さらに、ブロック番号0001では、テーブル70およびサドル60の駆動とともに、主軸80の回転速度が10000min−1となるまで、主軸80を回転させる。ブロック番号0002では、主軸頭50を移動させ、加工開始位置を(X,Y,Z)=(100,200,60)とする。
ブロック番号0003では、(X,Y,Z)=(100,200,75)の位置まで1000mm/minの速度でドリル(工具81)により切り込むことによって、ワークにドリル加工を施す。つまり、ブロック番号0003では、主軸頭50を移動させる。ブロック番号0004では、(X,Y,Z)=(100,200,60)の位置まで、工具81を早送り後退させる。つまり、ブロック番号0004では、主軸頭50を早送り後退させる。
なお、以下では、NCプログラムNo.123等のメモリ102に格納されたNCプログラムの上からp番目の指令を「指令Cp」と、q番目の指令を「指令Cq」と、r番目の指令を「指令Cr」と表記する。なお、p、q、rは、それぞれ1以上の任意の自然数である。たとえば、ブロック番号0001の指令は指令C1と表記する。
<動作の概要>
以下では、3つの具体例を挙げて、工作機械1で行われる制御の概要を説明する。まず、直線移動する制御対象物(一例として主軸頭50)と回転する制御対象物(主軸80)との間における制御について説明する。次に、直線移動する制御対象物同士(一例として主軸頭50およびテーブル70)における制御について説明する。最後に、直線移動する2つの制御対象物(一例として主軸頭50およびテーブル70)と回転する制御対象物(主軸80)との間における制御について説明する。
(直線移動する制御対象物と回転する制御対象物との間における制御)
図5は、工作機械1で実行される制御の一例を説明するための図である。具体的には、図5は、主軸頭50と主軸80とを駆動させるための1つの指令を実行する際に、工作機械1が実行する制御を説明するための図である。
図5(a)は、比較のための図であって、主軸頭50が指令Cpにおいて規定された目標位置まで移動する際における、時間tと主軸頭50の速度Vsaとの関係を示した図である。より具体的には、図5(a)は、主軸頭50が最大加速度で加速して最大移動速度まで達した後に、主軸頭50が最大減速度で停止した状態を示した図である。つまり、図5(a)は、主軸頭50が最短時間で目標位置に到達する場合における、時間tと主軸頭50の速度Vsaとの関係を示した図である。
図5(b)は、主軸80が上記指令Cpにおいて規定された目標回転速度に達するまでの時間tと主軸80の回転速度Vrとの関係を示した図である。より具体的には、図5(b)は、主軸80が最大加速度で加速して目標回転速度に達した後に、主軸80が当該目標回転速度で回転を続けている状態を示した図である。
図5(a)を参照して、主軸頭50は、駆動を開始してから時間t1秒後に指令Cpに規定された目標位置に達する。図5(b)を参照して、主軸80は、駆動を開始してから時間t2秒後(t2>t1)に指令Cpに規定された目標回転数に達する。したがって、主軸頭50は、t2−t1秒の間、目標位置で待機する状態となる。
主軸頭50は、上述したように、最大加速度および最大減速度によって最短時間で目標位置に到達する。その一方で、主軸頭50は、主軸80が目標回転数に達するまで待機することになる。このため、上記のような制御を工作機械1が行なった場合、主軸頭50の駆動に関して無駄な電力を消費することになる。
そこで、工作機械1は、図5(c)に示す制御を行なう。より好ましくは、工作機械1は、図5(d)に示す制御を行なう。以下、図5(c)と図5(d)とに示す各制御について説明する。
図5(c)は、主軸頭50が上記指令Cpにおいて規定された目標位置まで移動する際における、時間tと主軸頭50の速度Vsaとの関係を示した図である。より具体的には、図5(c)は、主軸頭50が駆動を開始してから時間t3秒後(t1<t3<t2)に上記目標位置に到達する場合における、時間tと主軸頭50の速度Vsaとの関係を示した図である。
図5(c)を参照して、工作機械1は、たとえば、最大加速度で加速する時間および最大減速度で減速する時間を、図5(a)に示した各時間よりも短くすることにより、主軸頭50の目標位置への到達時間を、図5(a)に示す到達時間t1よりも遅くすることができる。あるいは、工作機械1は、最大加速度よりも小さい加速度で加速し、最大減速度よりも小さい減速度(減速度がマイナスの値で示される場合には、絶対値が小さい減速度)で減速することにより、主軸頭50の目標位置への到達時間を、図5(a)に示す到達時間t1よりも遅くすることができる。
工作機械1は、主軸頭50に関し、図5(c)に示すような制御を行なうことにより、最大加速度および最大減速度によって最短時間で目標位置に到達することはなくなるため、図5(a)に示す場合よりも消費電力を低減することができる。
図5(d)は、主軸頭50が上記指令Cpにおいて規定された目標位置まで移動する場合における、時間tと主軸頭50の速度Vsaとの関係を示した図である。より具体的には、図5(d)は、主軸頭50が駆動を開始してから時間t2秒後に上記目標位置に到達する場合における、時間tと主軸頭50の速度Vsaとの関係を示した図である。つまり、図5(d)は、図5(c)に示した場合よりも、主軸頭50の目標位置への到達時間を遅くした場合であって、かつ主軸頭50の目標位置への到達時間を主軸80が目標回転速度に到達する時間t2と同じにした場合を示した図である。
工作機械1は、主軸頭50に関し、図5(d)に示すような制御を行なうことにより、最大加速度および最大減速度によって最短時間で目標位置に到達することはなくなるため、図5(a)に示す場合よりも消費電力を低減することができる。また、工作機械1は、図5(d)に示す制御では、図5(c)の制御に比べて、加減速の時間を短く、あるいは加減速の値を小さくしている。このため、工作機械1は、図5(d)に示す制御を行なう場合には、図5(c)に示す制御を行なう場合に比べて、さらに、消費電力を低減することができる。
(直線移動する制御対象物同士における制御)
図6は、工作機械1で実行される制御の他の例を説明するための図である。具体的には、図6は、主軸頭50とテーブル70とを駆動させるための1つの指令を実行する際に、工作機械1が実行する制御を説明するための図である。
図6(a)は、比較のための図であって、主軸頭50が指令Cqにおいて規定された目標位置まで移動する場合における、時間tと主軸頭50の速度Vsaとの関係を示した図である。より具体的には、図6(a)は、主軸頭50が最大加速度で加速して最大移動速度まで達した後に、主軸頭50が最大減速度で停止した状態を示した図である。つまり、図6(a)は、主軸頭50が最短時間で目標位置に到達する場合における、時間tと主軸頭50の速度Vsaとの関係を示した図である。
図6(b)は、テーブル70が指令Cqにおいて規定された目標位置まで移動する場合における、時間tとテーブル70の速度Vsbとの関係を示した図である。より具体的には、図6(b)は、テーブル70が最大加速度で加速して最大移動速度まで達した後に、テーブル70が最大減速度で停止した状態を示した図である。つまり、図6(b)は、テーブル70が最短時間で目標位置に到達する場合にける、時間tとテーブル70の速度Vsbとの関係を示した図である。
図6(a)を参照して、主軸頭50は、駆動を開始してから時間t11秒後に指令Cqに規定された目標位置に達する。図6(b)を参照して、テーブル70は、駆動を開始してから時間t12秒後(t12<t11)に指令Cqに規定された目標位置に達する。したがって、テーブル70は、t11−t12秒の間、目標位置で待機する状態となる。
テーブル70は、上述したように、最大加速度および最大減速度によって最短時間で目標位置に到達する。その一方で、テーブル70は、主軸頭50が目標位置に達するまで待機することになる。このため、上記のような制御を工作機械1が行なった場合、テーブル70の駆動に関して無駄な電力を消費することになるといえる。
そこで、工作機械1は、図6(c)に示す制御を行なう。より好ましくは、工作機械1は、図6(d)に示す制御を行なう。以下、図6(c)と図6(d)とに示す各制御について説明する。
図6(c)は、テーブル70が上記指令Cqにおいて規定された目標位置まで移動する場合における、時間tとテーブル70の速度Vsbとの関係を示した図である。より具体的には、図6(c)は、テーブル70が駆動を開始してから時間t13秒後(t12<t13<t11)に上記目標位置に到達する場合における、時間tとテーブル70の速度Vsbとの関係を示した図である。
図6(c)を参照して、工作機械1は、たとえば、最大加速度で加速する時間および最大減速度で減速する時間を、図6(b)に示した各時間よりも短くすることにより、テーブル70の目標位置への到達時間を、図6(b)に示す到達時間t12よりも遅くすることができる。あるいは、工作機械1は、最大加速度よりも小さい加速度で加速し、最大減速度よりも小さい減速度(減速度がマイナスの値で示される場合には、絶対値が小さい減速度)で減速することにより、テーブル70の目標位置への到達時間を、図6(b)に示す到達時間t12よりも遅くすることができる。
工作機械1は、テーブル70に関し、図6(c)に示すような制御を行なうことにより、最大加速度および最大減速度によって最短時間で目標位置に到達することはなくなるため、図6(b)に示す場合よりも消費電力を低減することができる。
図6(d)は、テーブル70が上記指令Cqにおいて規定された目標位置まで移動する場合における、時間tとテーブル70の速度Vsbとの関係を示した図である。より具体的には、図6(d)は、テーブル70が駆動を開始してから時間t11秒後に上記目標位置に到達する場合における、時間tとテーブル70の速度Vsbとの関係を示した図である。つまり、図6(d)は、図6(c)に示した場合よりも、テーブル70の目標位置への到達時間を遅くした場合であって、かつテーブル70の目標位置への到達時間を主軸頭50が目標回転速度に到達する時間t11と同じにした場合を示した図である。
工作機械1は、テーブル70に関し、図6(d)に示すような制御を行なうことにより、最大加速度および最大減速度によって最短時間で目標位置に到達することはなくなるため、図6(b)に示す場合よりも消費電力を低減することができる。また、工作機械1は、図6(d)に示す制御では、図6(c)の制御に比べて、加減速の時間を短く、あるいは加減速の値を小さくしている。このため、工作機械1は、図6(d)に示す制御を行なう場合には、図6(c)に示す制御を行なう場合に比べて、さらに、消費電力を低減することができる。
(直線移動する2つの制御対象物と回転する制御対象物との間における制御)
図7は、工作機械1で実行される制御のさらに他の例を説明するための図である。具体的には、図7は、主軸頭50とテーブル70と主軸80とを駆動させるための1つの指令を実行する際に、工作機械1が実行する制御を説明するための図である。
図7(a)は、比較のための図であって、主軸頭50が指令Crにおいて規定された目標位置まで移動する場合における、時間tと主軸頭50の速度Vsaとの関係を示した図である。より具体的には、図7(a)は、主軸頭50が最大加速度で加速して最大移動速度まで達した後に、主軸頭50が最大減速度で停止した状態を示した図である。つまり、図7(a)は、主軸頭50が最短時間で目標位置に到達する場合における、時間tと主軸頭50の速度Vsaとの関係を示した図である。
図7(b)は、比較のための図であって、テーブル70が上記指令Crにおいて規定された目標位置まで移動する場合における、時間tとテーブル70の速度Vsbとの関係を示した図である。より具体的には、図7(b)は、テーブル70が最大加速度で加速して最大移動速度まで達した後に、テーブル70が最大減速度で停止した状態を示した図である。つまり、図7(b)は、テーブル70が最短時間で目標位置に到達する場合における、時間tとテーブル70の速度Vsbとの関係を示した図である。
図7(c)は、主軸80が上記指令Crにおいて規定された目標回転速度に達するまでの時間tと回転速度Vrとの関係を示した図である。より具体的には、図7(c)は、主軸80が最大加速度で加速して目標回転速度に達した後に、主軸80が当該目標回転速度で回転を続けている状態を示した図である。
図7(a)を参照して、主軸頭50は、駆動を開始してから時間t21秒後に指令Crに規定された目標位置に達する。図7(b)を参照して、テーブル70は、駆動を開始してから時間t22秒後(t22<t21)に指令Crに規定された目標位置に達する。図7(c)を参照して、主軸80は、駆動を開始してから時間t23秒後(t23>t21)に指令Crに規定された目標回転数に達する。したがって、主軸頭50は、t23−t21秒の間、目標位置で待機する状態となる。また、テーブル70は、t23−t22秒の間、目標位置で待機する状態となる。
主軸頭50およびテーブル70は、上述したように、最大加速度および最大減速度によって最短時間で目標位置に到達する。その一方で、主軸頭50およびテーブル70は、主軸80が目標回転数に達するまで待機することになる。このため、上記のような制御を工作機械1が行なった場合、主軸頭50およびテーブル70の駆動に関して無駄な電力を消費することになるといえる。そこで、工作機械1は、好ましくは、以下の図7(d)および(e)に示す制御を行なう。
図7(d)は、主軸頭50が上記指令Crにおいて規定された目標位置まで移動する場合における、時間tと主軸頭50の速度Vsaとの関係を示した図である。より具体的には、図7(d)は、主軸頭50が駆動を開始してから時間t23秒後に上記目標位置に到達する場合における、時間tと主軸頭50の速度Vsaとの関係を示した図である。つまり、図7(d)は、主軸頭50の目標位置への到達時間を主軸80が目標回転速度に到達する時間t23と同じにした場合を示した図である。
工作機械1は、主軸頭50に関し、図7(d)に示すような制御を行なうことにより、最大加速度および最大減速度によって最短時間で目標位置に到達することはなくなるため、図7(a)に示す場合よりも消費電力を低減することができる。
図7(e)は、テーブル70が上記指令Crにおいて規定された目標位置まで移動する場合における、時間tとテーブル70の速度Vsbとの関係を示した図である。より具体的には、図7(e)は、テーブル70が駆動を開始してから時間t23秒後に上記目標位置に到達する場合における、時間tとテーブル70の速度Vsbとの関係を示した図である。つまり、図7(e)は、テーブル70の目標位置への到達時間を主軸80が目標回転速度に到達する時間t23と同じにした場合を示した図である。
工作機械1は、テーブル70に関し、図7(e)に示すような制御を行なうことにより、最大加速度および最大減速度によって最短時間で目標位置に到達することはなくなるため、図7(b)に示す場合よりも消費電力を低減することができる。
なお、工作機械1は、主軸頭50の目標位置への移動が、時間t21から時間t23の間に完了するように主軸頭50の駆動を制御してもよい。また、工作機械1は、テーブル70の目標位置への移動が、時間t22から時間t23の間に完了するようにテーブル70の駆動を制御してもよい。
なお、上記においては、3つの具体例を挙げて説明したが、このような具体例に限定されるものではない。また、主軸80については、図5および図7では、目標回転速度に達するまで上昇させる指示を実行する場合を例に挙げたが、目標回転速度まで下降させる指示を実行する場合にも同様な制御を適用できる。
以下、図5〜7に示した制御例を含む制御を実現するための工作機械1の具体的構成について説明する。より具体的には、一例として図5(d)、図6(d)、図7(d)および(e)に示した制御例を含む制御を実現するための工作機械1の具体的構成について説明する。
<機能ブロック>
図8は、数値制御装置100の機能ブロック図である。図8にある通り、数値制御装置100は、駆動制御部110と、記憶装置120と、移動位置算出部130と、回転速度算出部140と、時間算出部150と、比較部160と備える。駆動制御部110は、位置制御部111と、回転速度制御部112と、周辺機器制御部113とを含む。
なお、数値制御装置100に含まれる各部110,130,140,150,160が機能ブロックであって、各機能ブロックは、具体的にはCPU101がメモリ102に格納されたプログラムを実行することにより実現される。なお、各機能ブロックは、ハードウェアによっても実現可能である。
記憶装置120は、NCプログラム121と、X軸データ122と、Y軸データ123と、Z軸データ124と、主軸データ125とを予め格納している。記憶装置120は、さらに、位置情報126と、回転速度情報127とを格納する。なお、記憶装置120は、図3のメモリ102に相当する。
X軸データ122は、テーブル70の最大加速度を示す最大加速度情報122aと、テーブル70の最大減速度を示す最大減速度情報122bと、テーブル70の最大移動速度を示す最大移動速度情報122cとを含む。Y軸データ123は、サドル60の最大加速度を示した最大加速度情報123aと、サドル60の最大減速度を示した最大減速度情報123bと、サドル60の最大移動速度を示した最大移動速度情報123cとを含む。Z軸データ124は、主軸頭50の最大加速度を示した最大加速度情報124aと、主軸頭50の最大減速度を示した最大減速度情報124bと、主軸頭50の最大移動速度を示した最大移動速度情報124cとを含む。主軸データ125は、主軸80の最大加速度を示した最大加速度情報125aと、主軸80の最大減速度を示した最大減速度情報125bと、主軸80の最大回転速度を示した最大回転速度情報125cとを含む。
駆動制御部110は、記憶装置120に格納されたNCプログラム121や各情報に基づいて制御対象群400に含まれる各制御対象物(図3参照)の駆動を制御する。
位置制御部111は、テーブル70と、サドル60と、主軸頭50との各位置を制御する。つまり、位置制御部111は、テーブル70、サドル60、および主軸頭50を、NCプログラムの各指令に規定される各目標位置へと移動させる。なお、位置制御は、目標位置までの速度制御を含む概念である。なお、位置制御部111は、加減速度と当該加減速の時間とを制御することにより速度制御を行なう。
回転速度制御部112は、主軸80の回転速度を制御する。つまり、回転速度制御部112は、NCプログラムの各指令に規定される目標回転速度で主軸80を回転させる制御を行なう。
周辺機器制御部113は、記憶装置120に予め格納されたNCプログラム121等に従ってATCユニット91やチップコンベア92等の本体装置5についての周辺機器の駆動を制御する。
移動位置算出部130は、駆動制御部110によるNCプログラムの各指令の実行に基づき、テーブル70とサドル60と主軸頭50との各位置を、一定の時間間隔で算出する。移動位置算出部130は、算出した各位置の情報を位置情報126として格納する。つまり、移動位置算出部130は、テーブル70の現在位置情報と、サドル60の現在位置情報と、主軸頭50の現在位置情報とを、位置情報126として格納する。なお、駆動制御部110は、各指令を実行する際に、位置情報126を参照して、制御対象群400を駆動させる。
回転速度算出部140は、センサ500から主軸80の回転数を取得する。回転速度算出部140は、取得した回転数と、記憶装置120に予め格納した回転数と回転速度との関係を示すデータ(図示せず)とから、主軸80の現在の回転速度を算出する。回転速度算出部140は、算出した主軸80の回転速度を、回転速度情報127として記憶装置120に格納する。
時間算出部150は、1つの指令によって、テーブル70、サドル60、主軸頭50、および主軸80のうちの2つを駆動する場合、以下の演算を行なう。
時間算出部150は、第1の制御対象物が予め定められた第1の状態に達するまでの時間と、第2の制御対象物が予め定められた第2の状態に達するまでの時間とを、記憶装置120に格納したデータに基づいて算出する。
たとえば、第1の制御対象物が主軸80であり、第2の制御対象物が主軸頭50である場合、時間算出部150は、主軸80が当該指令に規定された目標回転数に到達するまでの時間および主軸頭50が当該指令に規定された目標位置に到達する時間を、それぞれ、主軸データ125およびZ軸データ124に基づいて算出する。より詳しくは、時間算出部150は、主軸80が当該指令に規定された目標回転数に到達するまでの時間(以下、「到達時間」とも称する)を、主軸データ125と回転速度情報127とに基づいて算出し、主軸頭50が当該指令に規定された目標位置に到達する到達時間を、Z軸データ124と位置情報126とに基づいて算出する。また、時間算出部150は、算出した各到達時間を比較部160に送る。
なお、1つの指令によって、テーブル70、サドル60、主軸頭50、および主軸80のうちの3つ以上を駆動する場合、時間算出部150は、駆動する3つ以上の制御対象物に関して、上述した手法にて到達時間を算出する。なお、この場合も、時間算出部150は、算出した各到達時間を比較部160に送る。
比較部160は、1つの指令によって、テーブル70、サドル60、主軸頭50、および主軸80のうちの2つを駆動する場合、第1の状態に達するまでの到達時間と、第2の状態に達するまでの到達時間とを比較する。たとえば、第1の制御対象物が主軸80であり、第2の制御対象物が主軸頭50である場合、主軸80が当該指令に規定された目標回転数に達するまでの到達時間と、主軸頭50が当該指令に規定された目標位置に達する到達時間との長さを比較する。比較部160は、比較した結果と、時間算出部150が算出した各到達時間とを駆動制御部110に送る。
なお、1つの指令によって、テーブル70、サドル60、主軸頭50、および主軸80のうちの3つ以上を駆動する場合、時間算出部150は、駆動する3つ以上の制御対象物に関して、算出した各到達時間の長さを比較する。この場合も、比較部160は、比較結果と、時間算出部150が算出した各到達時間とを駆動制御部110に送る。
駆動制御部110は、1つの指令によって、テーブル70、サドル60、主軸頭50、および主軸80のうちの2つを駆動する場合、第1の状態に達するまでの到達時間が第2の状態に達するまでの到達時間よりも長いと判断されたとき、第2の制御対象物が第2の状態に達するまでの到達時間が上記算出された第1の状態に達するまでの到達時間と同じとなるように第2の制御対象物の駆動を制御する。
たとえば、第1の制御対象物が主軸80であり、第2の制御対象物が主軸頭50である場合、指令に規定された目標回転速度に達するまでの到達時間が当該指令に規定された目標位置に達するまでの到達時間よりも長いと判断されたとき、駆動制御部110は、主軸頭50が目標位置に達するまでの到達時間が上記算出された目標回転速度に達するまでの到達時間と同じとなるように主軸頭50の駆動を制御する(図5(d)参照)。
つまり、駆動制御部110は、算出された目標回転速度に達するまでの時間および算出された目標位置に達するまでの時間のうちの遅い方の時間に、制御対象物が目標回転速度に到達および目標位置に到達するように当該制御対象物の駆動を制御する。
ところで、上記においては、図5(d)に示したように、目標回転速度に到達する到達時間と目標位置への到達時間とが同じになる制御を駆動制御部110が実行する構成を例に挙げたが、これに限定されるものではない。たとえば、図5(c)に示したように両到達時間は、必ずしも一致しなくてもよい。この場合、駆動制御部110は、以下の構成であると言える。
駆動制御部110は、1つの指令によって、テーブル70、サドル60、主軸頭50、および主軸80のうちの2つを駆動する場合、第1の状態に達するまでの到達時間が第2の状態に達するまでの到達時間よりも長いと判断されたとき、第2の制御対象物が第2の状態に達するまでの到達時間が、上記算出された第2の状態に達する到達時間より長く、かつ上記算出された第1の状態に達するまでの到達時間以下の時間となるように、第2の制御対象物の駆動を制御する。
たとえば、第1の制御対象物が主軸80であり、第2の制御対象物が主軸頭50である場合、指令に規定された目標回転速度に達するまでの到達時間が当該指令に規定された目標位置に達するまでの到達時間よりも長いと判断されたとき、駆動制御部110は、主軸頭50が目標位置に達するまでの到達時間が、上記算出された目標位置に達する到達時間より長く、かつ上記算出された目標回転速度に達するまでの到達時間以下の時間となるように、主軸頭50の駆動を制御する。
また、上記の例では、2つの制御対象物(第1の制御対象および第2の制御対象)を1つの指令で駆動させる場合の組み合わせとして、主軸80と主軸頭50との組み合わせを例に挙げて説明した。2つの制御対象物を1つの指令で駆動させる場合の他の組み合わせとしては、主軸80とテーブル70との組み合わせ、主軸80とサドル60との組み合わせ、主軸頭50とテーブル70との組み合わせ、主軸頭50とサドル60との組み合わせ、テーブル70とサドル60との組み合わせが挙げられる。
また、1つの指令によって、テーブル70、サドル60、主軸頭50、および主軸80のうちの3つ以上を駆動する場合にも、駆動制御部110は、2つの場合と同様な制御を行なうため(図7参照)、ここでは説明を繰返さない。
なお、3つの制御対象物を1つの指令で駆動させる場合の組み合わせとして、主軸80と主軸頭50とテーブル70との組み合わせ、主軸80と主軸頭50とサドル60との組み合わせ、主軸80とテーブル70とサドル60との組み合わせ、主軸頭50とテーブル70とサドル60との組み合わせがある。さらに、4つの制御対象物を1つの指令で駆動させる場合の組み合わせとして、主軸80と主軸頭50とテーブル70とサドル60の組み合わせとなる。
この場合にも、駆動制御部110は、算出された目標回転速度に達するまでの時間および算出された各目標位置に達するまでの時間のうちの一番遅い方の時間に、各制御対象物が目標回転速度に到達および目標位置に到達するように当該制御対象物の駆動を制御する。
<動作の詳細>
次に、駆動制御部110による制御の具体例について、「<動作の概要>」で述べた内容よりも詳細に説明する。なお、以下では、駆動制御部110が制御対象物の加速度および減速度を変更することにより上述した到達時間を一致させる構成について説明する。また、1つの指令によって主軸頭50と主軸80とを駆動する場合を例に挙げて説明する。
図9は、工作機械1で実行される制御の一例を説明するための図である。具体的には、図9は、主軸頭50と主軸80とを駆動させるための1つの指令を実行する際に、工作機械1が実行する制御を説明するための図である。
図9(a)は、主軸80が上記指令において規定された目標回転速度に達するまでの時間tと主軸80の回転速度Vrとの関係を示した図である。より具体的には、図9(a)は、主軸80が最大加速度で加速して目標回転速度V51に達した後に、主軸80が当該目標回転速度V51で回転を続けている状態を示した図である。
図9(a)を参照して、主軸80は、指令に基づく駆動を開始してから時間t32秒後に目標回転速度V51に到達する。なお、当該指令を実行する直前の主軸の回転速度はV50である。主軸の回転速度がV50であることは、記憶装置120の回転速度情報127として記憶されている。
図9(b)は、主軸頭50が上記指令において規定された目標位置まで移動する場合における、時間tと主軸頭50の速度Vsaとの関係を示した図である。図9(b)を参照して、破線のグラフは、比較例であり、主軸頭50が最大加速度で加速して最大移動速度V11まで達した後に、主軸頭50が最大減速度で停止した状態を示している。この場合、時間算出部150による算出の結果、主軸頭50は駆動を開始してから時間t31秒後(t31<t32)に目標位置に到達することになる。
そこで、駆動制御部110は、主軸頭50の加速度および減速度を変更する。実線のグラフは、駆動制御部110が、主軸頭50の加速度および減速度を変更した場合を示している。具体的には、駆動制御部110は、主軸頭50の加速度を最大加速度よりも小さい値にし、主軸頭50の減速度を最大減速度よりも小さい値に設定する。なお、図9(b)では、駆動制御部110は、当該駆動における主軸頭50の最高速度を、最大移動速度V11よりも小さい速度V12に設定する例を示している。
駆動制御部110は、最大加速度情報124aと最大減速度情報124bと最大移動速度情報124cとに基づいて、到達時間t32に目標位置に到達できるように、たとえば加速度と減速度と加速時間と減速時間とを設定する。具体的には、駆動制御部110は、加速度と減速度と加速時間と減速時間との設定を、記憶装置120に格納されたNCプログラムに基づいて行なう。
到達時間t32に目標位置に到達するための、加速度と減速度と加速時間と減速時間との組み合わせは、複数存在する。たとえば、駆動制御部110は、加速度および減速度の各々を最大加速度および最大減速度から一定の割合だけ小さい値とし、かつ加速時間および減速時間を変更しないようにしてもよい。加速度と減速度と加速時間と減速時間との組み合わせは、特に限定されるものではない。
図10は、工作機械1で実行される制御の他の例を説明するための図である。具体的には、図10は、図9と同様に、主軸頭50と主軸80とを駆動させるための1つの指令を実行する際に、工作機械1が実行する制御を説明するための図である。
図10(a)は、主軸頭50が上記指令において規定された目標位置まで移動する場合における、時間tと主軸頭50の速度Vsaとの関係を示した図である。より具体的には、図10(a)は、主軸頭50が最大加速度で加速して最大移動速度V11まで達した後に、主軸頭50が最大減速度で停止した状態を示した図である。図10(a)を参照して、主軸頭50は、指令に基づく駆動を開始してから時間t41秒後に目標位置に到達する。
図10(b)は、主軸80が上記指令において規定された目標回転速度に達するまでの時間tと主軸80の回転速度Vrとの関係を示した図である。図10(b)を参照して、破線のグラフは、比較例であり、主軸80が、回転速度V50で既に回転している状態から最大加速度で加速して目標回転速度V51まで達した後に、主軸80が当該目標回転速度V51で回転を続けている状態を示している。この場合、時間算出部150による算出の結果、主軸80は当該指令に基づく駆動を開始してから時間t42秒後(t42<t41)に目標回転速度V51に到達することになる。
そこで、駆動制御部110は、主軸80の加速度を変更する。実線のグラフは、駆動制御部110が、主軸80の加速度を変更した場合を示している。具体的には、駆動制御部110は、主軸80の加速度を最大加速度よりも小さい値に設定する。
駆動制御部110は、最大加速度情報125aと最大回転速度情報125cとに基づいて、到達時間t41に目標回転速度V51に到達できるように、加速度と加速時間とを設定する。具体的には、駆動制御部110は、加速度と加速時間との設定を、記憶装置120に格納されたNCプログラムに基づいて行なう。なお、到達時間t41に目標回転速度V51に到達するための加速度と加速時間との組み合わせは、加速度が一定の場合には一意に定まる。
なお、図9および図10においては、工作機械1が、1つの指令において主軸頭50と主軸80とを駆動する場合の例を挙げて説明した。主軸頭50と主軸80との組み合わせ以外の制御対象物同士の組み合わせにおいても、主軸頭50と主軸80との組み合わせの場合と同様な制御が行われる。すなわち、工作機械1では、算出された目標回転速度に達するまでの時間および算出された各目標位置に達するまでの時間のうちの一番遅い方の時間に、各制御対象物が目標回転速度に到達および目標位置に到達するように当該制御対象物の駆動を制御する。
<制御構造>
図11は、工作機械1における処理の流れを示したフローチャートである。なお、以下では、主軸頭50、サドル60、およびテーブル70のように直線移動する制御対象物を、「移動体」とも称する。
図11にある通り、ステップS2において、工作機械1は、記憶装置120に予め記憶した変数i(図示せず)の値を1に設定する。なお、iは、1以上の自然数である。ステップS4において、工作機械1は、i番目の指令を記憶装置120のNCプログラム121から読み出す。ステップS6において、工作機械1は、当該読み出したi番目の指令に、主軸80の回転速度を指示する記述があるか否かを判断する。
工作機械1は、主軸80の回転速度を指示する記述があると判断した場合(ステップS6においてYES)、ステップS8において、上記読み出したi番目の指令に、少なくとも1つの移動体についての位置を指示する記述があるか否かを判断する。工作機械1は、少なくとも1つの移動体についての位置を指示する記述があると判断した場合(ステップS8においてYES)、ステップS10において、主軸80に関し、最大加速度および最大減速度で加減速を行なった場合における、目標回転速度への到達時間A(S)を算出する。
ステップS12において、工作機械1は、i番目の指令にて目標位置への移動を指示された各移動体に関し、最大加速度および最大減速度で加減速を行なった場合における、目標位置への到達時間Bj(s)を求める。なお、jは、1以上の自然数である。ここで、目標位置への移動を指示された移動体が1つの場合には、工作機械1は、到達時間B1(s)を求める。目標位置への移動を指示された移動体が2つの場合には、工作機械1は、2つの到達時間(到達時間B1(s)、B2(s))を求める。目標位置への移動を指示された移動体が3つの場合には、工作機械1は、3つの到達時間(到達時間B1(s)、B2(s)、B3(s))を求める。
ステップS14において、工作機械1は、到達時間A(s)、Bj(s)のうち値が最も大きい到達時間に、主軸80および目標位置への移動を指示された各移動体が、それぞれ、目標回転速度および目標位置に到達するように、各制御対象物の加減度および/または減速度を算出する。また、工作機械1は、必要に応じて、加速時間および減速時間も算出する。ステップS16において、工作機械1は、制御対象物の加速度および/または減速度を、算出後の加速度および/または減速度に設定する。
ステップS18において、工作機械1は、i番目の指令を実行する。ステップS20において、工作機械1は、次の指令があるか否かを判断する。工作機械1は、次の指令があると判断した場合(ステップS20においてYES)、ステップS30において、iの値を1つ増加させる。工作機械1は、ステップS30の処理の後、処理をステップS4に戻す。工作機械1は、次の指令がないと判断した場合(ステップS20においてNO)、処理を終了する。
工作機械1は、主軸80の回転速度を指示する記述がないと判断した場合(ステップS6においてNO)、ステップS22において、上記読み出したi番目の指令に、2つ以上の移動体についての位置を指示する記述があるか否かを判断する。工作機械1は、2つ以上の移動体についての位置を指示する記述があると判断した場合(ステップS22においてYES)、ステップS24において、i番目の指令にて目標位置への移動を指示された各移動体に関し、最大加速度および最大減速度で加減速を行なった場合における、目標位置への到達時間Bj(s)を求める。一方、工作機械1は、2つ以上の移動体についての位置を指示する記述がないと判断した場合(ステップS22においてNO)、処理をステップS18に進める。
ステップS26において、工作機械1は、到達時間Bj(s)のうち値が最も大きい到達時間に、目標位置への移動を指示された各移動体が、それぞれの目標位置に到達するように、各移動体の加減度および/または減速度を算出する。また、工作機械1は、必要に応じて、加速時間および減速時間も算出する。ステップS28において、工作機械1は、各移動体の加速度および/または減速度を、算出後の加速度および/または減速度に設定する。
<変形例>
(1)以下、1つの指令によって主軸頭50と主軸80とを駆動する場合であって、駆動制御部110が主軸頭50の加速時間および減速時間を変更することにより、目標位置への到達時間と目標回転速度への到達時間とを一致させる構成について説明する。つまり、駆動制御部110が、図9のように加速度と減速度と加速時間と減速時間とを変更するのではなく、加速時間および減速時間のみを変更する構成について説明する。
図12は、主軸頭50と主軸80とを駆動させるための1つの指令を実行する際に、工作機械1が実行する制御を説明するための図である。より具体的には、図12は、主軸頭50の加速度および減速度を変更せずに、主軸頭50の加速時間および減速時間を変更する構成を説明するための図である。
図12(a)は、主軸80が上記指令において規定された目標回転速度に達するまでの時間tと主軸80の回転速度Vrとの関係を示した図である。より具体的には、図12(a)は、主軸80が最大加速度で加速して目標回転速度V51に達した後に、主軸80が当該目標回転速度V51で回転を続けている状態を示した図である。図12(a)を参照して、主軸80は、指令に基づく駆動を開始してから時間t32秒後に目標回転速度V51に到達する。なお、当該指令を実行する直前の主軸の回転速度はV50である。
図12(b)は、主軸頭50が上記指令において規定された目標位置まで移動する際における、時間tと主軸頭50の速度Vsaとの関係を示した図である。図12(b)を参照して、破線のグラフは、比較例であり、主軸頭50が最大加速度で加速して最大移動速度V11まで達した後に、主軸頭50が最大減速度で停止した状態を示している。この場合、時間算出部150による算出の結果、主軸頭50は駆動を開始してから時間t31秒後(t31<t32)に目標位置に到達することになる。
そこで、駆動制御部110は、主軸頭50の加速時間および減速時間を変更する。実線のグラフは、駆動制御部110が主軸頭50の加速時間および減速時間を変更した場合を示している。具体的には、駆動制御部110は、主軸頭50の加速時間および減速時間を、それぞれ、破線のグラフに示す加速時間および減速時間よりも小さい値に設定する。
駆動制御部110は、最大加速度情報124aと最大減速度情報124bと最大移動速度情報124cとに基づいて、到達時間t32に目標位置に到達できるように、加速時間と減速時間とを設定する。具体的には、駆動制御部110は、加速時間と減速時間との設定を、記憶装置120に格納されたNCプログラムに基づいて行なう。より具体的には、駆動制御部110は、一定加速度および一定減速度で所定の距離を時間t32秒で進めるために必要な加速時間および減速時間を演算により求める。
なお、上記においては、主軸80と主軸頭50との組み合わせを例に挙げて説明しているが、主軸80と他の移動体(サドル60、テーブル70)との組み合わせについても同様である。
(2)上記においては、駆動制御部110による上述した特有の制御を、回転駆動する回転体(主軸80)と移動体(直線移動する制御対象物(主軸頭50、サドル60、テーブル70))とに適用した構成、あるいは移動体同士に適用した構成(図6参照)について述べた。以下では、駆動制御部110による特有の制御を、回転駆動する回転体同士に適用する構成について説明する。
なお、回転体同士としては、たとえば、主軸80と、ATCユニット91におけるATCアーム(図示せず)とが挙げられる。なお、ATCアームとは、工具を把握するアームであって、回転軸を中心に回転するアームである。
図13は、第1の回転体と第2の回転体とを駆動させるための1つの指令を実行する際に、工作機械1が実行する制御を説明するための図である。
図13(a)は、比較例であって、第1の回転体が上記指令において規定された目標回転速度V81に達するまでの時間tと第1の回転体の回転速度Vsdとの関係を示した図である。より具体的には、図13(a)は、第1の回転体が最大加速度で加速して目標回転速度V81に達した後に、当該第1の回転体が当該目標回転速度V81で回転を続けている状態を示した図である。図13(a)を参照して、第1の回転体は、指令に基づく駆動を開始してから時間t51秒後に目標回転速度V81に到達する。
図13(b)は、第2の回転体が上記指令において規定された目標回転速度V91に達するまでの時間tと第2の回転体の回転速度Vseとの関係を示した図である。より具体的には、図13(b)は、第2の回転体が最大加速度で加速して目標回転速度V91に達した後に、当該第2の回転体が当該目標回転速度V91で回転を続けている状態を示した図である。図13(b)を参照して、第2の回転体は、指令に基づく駆動を開始してから時間t52秒後(t52>t51)に目標回転速度V91に到達する。
図13(c)は、駆動制御部110による上記特有の制御を行なった場合における、第1の回転体が目標回転速度V81に達するまでの時間tと第1の回転体の回転速度Vsdとの関係を示した図である。図13(c)を参照して、工作機械1は、第1の回転体が駆動を開始してから時間t52秒後に第1の回転体の回転速度Vsdを目標回転速度V81に到達させる。
工作機械1は、第1の回転体に関し、図13(c)に示すような制御を行なうことにより、最大加速度により最短時間で目標回転速度V81に到達させずにすむ。このため、工作機械1は、図13(a)に示す場合よりも消費電力を低減することができる。
(3)上記特有の制御は、ワークと工具とを回転させて当該ワークを加工する装置(たとえば、スピニングツールによる加工を行なう装置)にも適用可能である。また、上記特有の制御は、旋盤にも適用可能である。たとえば、直線移動を行なうタレットと、ワークを固定し、かつ当該ワークとともに回転するチャックとの間において、上記特有の制御を適用可能である。
(4)上述したように、工作機械1では、NCプログラムの各指令の実行に基づき、各移動体(テーブル70、サドル60、および主軸頭50)の各位置を、一定の時間間隔で算出した。当該各位置の算出は、NCプログラムの各指令に含まれる座標値を基に演算によって求めてもよい。あるいは、当該各位置の算出を、リニアスケールを用いて行なってもよい。各移動体の現在位置の取得方法は特に限定されるものではない。
(5)今回開示された実施の形態は例示であって、上記内容のみに制限されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 工作機械、5 本体装置、50 主軸頭、60 サドル、70 テーブル、80 主軸、81 工具、100 数値制御装置、110 駆動制御部、111 位置制御部、112 回転速度制御部、113 周辺機器制御部、120 記憶装置、130 移動位置算出部、140 回転速度算出部、150 時間算出部、160 比較部、301 X軸サーボモータ、302 Y軸サーボモータ、303 Z軸サーボモータ、304 主軸モータ、500 センサ。

Claims (3)

  1. 第1の制御対象物と第2の制御対象物とを備え、当該第1の制御対象物および当該第2の制御対象物を駆動する工作機械であって、
    前記第1の制御対象物の駆動時における最大加減速度および/または最大速度を含む第1の情報と、前記第2の制御対象物の駆動時における最大加減速度および/または最大速度を含む第2の情報とを格納した記憶装置と、
    前記第1の制御対象物が予め定められた第1の状態に達するまでの時間と、前記第2の制御対象物が予め定められた第2の状態に達するまでの時間とを、前記第1の情報および前記第2の情報に基づいて算出する算出手段と、
    前記第1の状態に達するまでの時間と前記第2の状態に達するまでの時間とを比較する比較手段と、
    前記第1の制御対象物の駆動と前記第2の制御対象物の駆動とを制御する駆動制御手段とを備え、
    前記駆動制御手段は、前記第1の状態に達するまでの時間が前記第2の状態に達するまでの時間よりも長いと判断された場合、前記第2の制御対象物が前記第2の状態に達するまでの時間が、前記算出された第2の状態に達する時間より長く、かつ前記算出された第1の状態に達するまでの時間以下の時間となるように、前記第2の制御対象物の駆動を制御する、工作機械。
  2. 前記第1の制御対象物は、前記駆動として、回転および直線移動のいずれか一方のみを行い、
    前記第2の制御対象物は、前記駆動として、回転および直線移動のいずれか一方のみを行い、
    前記駆動制御手段は、前記第1の状態に達するまでの時間が前記第2の状態に達するまでの時間よりも長いと判断された場合、前記第2の制御対象物が前記第2の状態に達するまでの時間が、前記算出された第1の状態に達するまでの時間と同じとなるように、前記第2の制御対象物の駆動を制御する、請求項1に記載の工作機械。
  3. 前記第1の制御対象物は、前記駆動として前記回転を行い、
    前記第2の制御対象物は、前記駆動として前記直線移動を行い、
    前記記憶装置は、前記第1の制御対象物の前記回転に伴う回転速度情報と、前記第2の制御対象物の前記直線移動に伴う移動位置情報とをさらに格納し、
    前記回転速度情報および前記移動位置情報に基づいて、前記第1の制御対象物が前記第1の状態に達するまでの時間と、前記第2の制御対象物が前記第2の状態に達するまでの時間とを算出する、請求項2に記載の工作機械。
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