JP2005205517A - 工作機械の切削制御方法および切削制御装置 - Google Patents

工作機械の切削制御方法および切削制御装置 Download PDF

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Abstract


【課題】 主軸負荷の変化に対応して送り速度と主軸回転速度を自動的に調節してワークを効率良く切削する。
【解決手段】 切削制御装置1は、第2メモリ(記憶部)13と、主軸7を回転作動させる主軸制御部16と、ワーク3を移動させる送り軸制御部17と、ワーク3の切削中に主軸負荷を検出して、主軸負荷が予め設定した目標負荷範囲内にあるか否かを監視する主軸負荷監視部18と、主軸負荷が目標負荷範囲内に入っていないとき、主軸負荷の目標負荷範囲との差異に応じて主軸7の回転速度と切削送り速度の各速度設定値に対するオーバライド値を求めるオーバライド判定部20と、オーバライド判定部20で求めたオーバライド値にもとづいた速度指令を主軸制御部16と送り軸制御部17に出力してそれらを動作させる主制御部11とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、切削負荷の変化に対応して主軸の回転速度と切削送り速度を自動的に調節する工作機械の切削制御方法および切削制御装置に関するものである。
従来、マシニングセンタ等の工作機械において、フライス、エンドミル等の回転工具を使ってワークを粗加工する場合に、切削表面の凹凸等によって切削途中の主軸負荷に変化が生じると、その変化に応じて、NC装置に付属されたオーバライド機構の調節つまみを操作して、主軸の回転速度と切削送り速度の両方に対するオーバライド値を同時に任意の同比率で、または個別に任意比率で調整して、回転工具の1刃当たりの切込量を一定に保つように、前記主軸の回転速度と切削送り速度を加減し、回転工具の刃先の擦り現象による摩耗や、過負荷による折損等による寿命の短縮を防止するようにした切削制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、同様な目的のために、使用工具の種類(刃数)と切削送り速度を設定したとき、回転工具の回転数を自動的に設定するように、NC装置にプログラムを登録をしておいて、主軸回転数を切削送り速度に対応して制御するようにした切削制御方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−39396号公報 特開平10−6181号公報
しかし、上記従来の切削制御装置または切削制御方法のうちの前者においては、オペレータがワークの加工状況を監視し、切削点の前側付近のワークの形状変化、切粉の状況、切削音の変化等に注意し、それにより、切削負荷が大きいと判断したら、直ちに前記オーバライド調整つまみを回して、オーバライド値の比率を下げる操作を行うものであり、オペレータの感による切削負荷の判断と、オーバライド値の調節に手動操作が介在するので、切削負荷(主軸負荷)の変化やその大きさを的確に把握することができない上に、その切削負荷の変化に応じた適切なオーバライド値の調節を自動的に行うことができず、最適な切削条件で効率的にワークを切削加工することができないと共に、オペレータの作業上の労力負担がかなりかかる問題がある。また、後者においては、NC装置に登録されたプログラムによって、切削送り速度を設定したときに主軸回転数を自動設定するとしているが、その具体的な方法については提案されておらず、また、切削負荷に応じた切削送り速度と主軸回転数の制御を行っていないので、前者と同様に、切削負荷の変化に応じた最適な切削条件で効率的にワークを切削加工することができない問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、主軸負荷の変化に対応して主軸の回転速度と切削送り速度を自動的に調節してワークを効率良く切削することができる工作機械の切削制御方法および切削制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために、以下の点を特徴としている。
すなわち、請求項1に工作機械の切削制御方法は、加工プログラムに設定した主軸の回転速度と切削送り速度の各速度設定値にもとづく速度指令に従って、主軸の回転速度と、該主軸に装着した回転工具によって切削されるワークの切削送り速度とを制御する工作機械の切削制御方法であって、
前記ワークの切削中における主軸負荷が予め設定した目標負荷範囲内にあるか否かを監視し、前記主軸負荷が前記目標負荷範囲を超えたとき、前記主軸の回転速度と切削送り速度の各速度設定値に対する各オーバライト値を下げて出力される速度指令により、また、前記主軸負荷が前記目標負荷範囲を下まわったとき、前記各オーバライト値を上げて出力される速度指令により、それぞれ前記主軸の回転速度と切削送り速度を制御することを特徴としている。
請求項2に工作機械の切削制御方法は、請求項1に記載の切削制御方法において、前記主軸の回転速度と切削送り速度の各速度設定値に対する各オーバライド値を、前記加工プログラムに予め設定されたオーバライド変化率にもとづいて段階的に変更することを特徴としている。
請求項3に係る工作機械の切削制御装置は、加工プログラムに設定した主軸の回転速度と切削送り速度の各速度設定値にもとづく速度指令に従って、主軸の回転速度と、該主軸に装着した回転工具によって切削されるワークの切削送り速度とを制御する工作機械の切削制御装置であって、
前記加工プログラムを記憶する記憶部と、前記主軸を回転させる主軸駆動手段を作動させる主軸制御部と、前記ワークを主軸に対して相対移動させる送り軸駆動手段を作動させる送り軸制御部と、前記ワークの切削中における主軸負荷が予め設定した目標負荷範囲内にあるか否かを監視する主軸負荷監視部と、前記主軸負荷が前記目標負荷範囲内に入っていないとき、主軸負荷の目標負荷範囲との差異に応じて前記主軸の回転速度と切削送り速度の各速度設定値に対する各オーバライド値を求めるオーバライド判定部と、該オーバライド判定部で求めた各オーバライド値にもとづいた速度指令を前記主軸制御部と送り軸制御部に出力してそれらを動作させる主制御部とを備えていることを特徴としている。
この工作機械の切削制御方法および切削制御装置においては、加工プログラムにおける主軸の回転速度と切削送り速度の各速度設定値にもとづく速度指令に従って、主軸の回転とワークの切削送りが与えられて、主軸に装着された回転工具によってワークの切削加工が行われると、その切削加工中、主軸負荷が監視され、該主軸負荷が目標負荷範囲を越えたとき、前記主軸の回転速度と切削送り速度の各速度設定値に対する各オーバライト値を下げて速度指令が出力されるので、主軸の回転速度と切削送り速度が低下されて主軸負荷が過大になるのが防止される。また、前記主軸負荷が前記目標負荷範囲を下まわったとき、前記各オーバライド値を上げて前記各速度設定値を大きく変更して速度指令が出力されるので、主軸の回転速度と切削送り速度が上昇されて主軸に加わる負荷が過小になるのが防止される。これにより、主軸負荷が目標負荷範囲内に維持されるようになり、前記回転工具の一刃当たりの切込量が一定にされて回転工具の切削負荷が一定に保たれると共に、ワークの切削時間の短縮が図られて効率の良い切削加工が行われる。
本発明の請求項1,3に係る工作機械の切削制御方法および切削制御装置によれば、加工プログラムにおける主軸の回転速度と切削送り速度の各速度設定値に対するオーバライド値が主軸負荷の変化に対応して自動的に適切に変更調節されて、主軸の回転速度と切削送り速度が同時に制御されるので、主軸負荷を常に一定の範囲内に維持することができ、回転工具の一刃当たりの切込量を一定にして回転工具の切削負荷を一定に保つことができると共に、ワークの切削時間の短縮を図って効率の良い切削加工を行うことができる。
また、主軸負荷の変化に対応して主軸の回転速度と切削送り速度を人手を介して調節する必要がないので、作業者にかかる労力の負担を軽減することができると共に、夜間に工作機械の無人運転を行うことができ、その場合においても、工具を破損することなく、効率的にワークの切削加工を行うことができる。
また、請求項2に係る工作機械の切削制御方法によれば、主軸負荷の変化に対応して主軸の回転速度と切削送り速度を変速するにあたり、それらの速度設定値に対する各オーバライド値をオーバライド変化率にもとづいて徐々に変更して速度指令が出力されるので、前記主軸の回転速度と切削送り速度が急激に変速されるのを防止することができ、主軸負荷が大きく変動することなく、円滑に所定の目標負荷範囲内に入るようにすることができる。
以下、本発明の一実施の形態に係る工作機械の切削制御装置について、添付図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る工作機械の切削制御装置を示す。この工作機械の切削制御装置1は、マシニングセンタ等の工作機械2を制御するNC装置の機能の一部として構成されている。前記工作機械2は、ワーク3が取り付けられ、X,Y軸駆動用の電動サーボモータ(X,Y軸モータ)4によって、互いに直角なX軸方向xとY軸方向(図1で紙面に垂直な方向)yに移動されるテーブル5と、主軸回転用の電動サーボモータ(主軸モータ)6によって回転される主軸7と、該主軸7を支持し、X,Y軸方向x,yに直角なZ軸方向zにZ軸駆動用の電動サーボモータ(Z軸モータ)8によって移動される主軸ヘッド9等とを備えた従来周知のものである。前記主軸7にはフライス、エンドミル等の回転工具10が装着されている。
前記切削制御装置1は、クロック11aを内蔵した主制御部11を備えており、該主制御部11には、前記工作機械2の動作を制御するシステムプログラムを記憶する第1メモリ(主記憶部)12と、前記ワーク3と回転工具10との間の相対的な切削送り速度、主軸7の回転速度等を含むワーク3の切削加工のための加工プログラム等を記憶する第2メモリ(記憶部)13と、ディスプレイ14と,各種の設定数値を入力するキーボード15と,前記主軸7の回転動作を指令、制御する主軸制御部16と、前記テーブル3と主軸ヘッド9のX,Y,Z軸方向の切削送り動作を指令、制御するX,Y,Z軸送り制御部(送り軸制御部)17と、主軸負荷監視部18と、オーバライド判定部20とがバス線21を介して接続されている。
前記主制御部11は、第2メモリ13から加工プログラムを読み出し、該加工プログラムにもとづいて所定の加工を行うように、前記主軸制御部16とX,Y,Z軸送り制御部17に対してそれぞれ指令を送るようになっている。そして、前記主軸制御部16は、主制御部11からの指令で加工プログラムに従って動作し、主軸サーボアンプ22を介して前記主軸モータ6(主軸7)を所定の回転速度で回転駆動させると共に、前記X,Y,Z軸送り制御部17は、前記主制御部11からの指令で加工プログラムに従って動作し、前記X,Y軸サーボアンプ23とZ軸サーボアンプ24を介してX,Y軸モータ4とZ軸モータ8をそれぞれ所定の回転速度で回転駆動させて、前記ワーク3と所定の回転速度で回転される前記回転工具10との間に、X,Y,Z軸方向x,y,zにおける相対的な移動速度を与えるようになっている。
前記X,Y軸モータ4とX,Y軸サーボアンプ23およびZ軸モータ8とZ軸サーボモータ24は、それぞれ前記ワーク3を主軸7に対してX,Y,Z軸方向x,y,zに相対移動させるX,Y,Z軸用の送り軸駆動手段を構成し、前記主軸モータ6と主軸サーボアンプ22は主軸7を回転させる主軸駆動手段を構成している。
前記主軸負荷監視部18は、前記主軸サーボアンプ22に接続されており、前記主制御部11からの指令で動作し、前記主軸サーボアンプ22から入力された主軸モータ6の負荷電流にもとづいて主軸負荷(主軸7に加わる回転トルク)を演算して求め、求めた主軸負荷値が、図8に示すように、予め設定された目標負荷値Loの上下に設定された目標負荷上限値L1と目標負荷下限値L2との間の許容範囲(目標負荷範囲)内に入っているか否かを監視するようになっている。
また、前記第2メモリ13に記憶された加工プログラムには、それに設定されている前記主軸7(回転工具10)の回転速度と、前記テーブル5(ワーク3)の前記回転工具10に対するX,Y軸方向x,yの相対的な移動速度(以下、「切削送り速度」という)の各速度設定値を100%とし、これらに対する割合を百分率(%)で表した数値である速度変指令更用のオーバライド値を変更設定する場合の所定のオーバライド変化率ΔA(例えば、切削送り速度のオーバライド変化率ΔAf、主軸7の回転速度のオーバライト変化率ΔAnをそれぞれ5%)が、予め前記主軸7の回転速度と前記切削送り速度の両方に対して登録されていると共に、主軸7に対する前記目標負荷値Loと監視下限負荷値Luが予め登録されている。
そして、前記オーバライド判定部20は、その内部のメモリに、前記各オーバライド値の上限値Amax(例えば、切削送り速度のオーバライド上限値Afmax、主軸7の回転速度のオーバライト上限値Anmaxをそれぞれ140%)、下限値Amin(例えば、切削送り速度のオーバライド下限値Afmin、主軸7の回転速度のオーバライト下限値Anminをそれぞれ80%)と、前記主軸7の目標負荷値Loに対する上方への許容値(許容幅)e1、下方への許容値(許容幅)e2とが設定されたオーバライド制御プログラムが記憶されており、前記主制御部11の指令で動作し、前記主軸負荷監視部18による監視結果と、前記加工プログラムに設定されている各オーバライド値の変化率ΔA(ΔAf、ΔAn)と、前記オーバライド制御プログラムに設定されている前記設定数値とから前記主軸制御部16とX,Y,Z軸送り制御部17に指令すべき各オーバライド値を演算して変更設定するようになっている。
次に、前記構成に係る工作機械の切削制御装置1の作用と共に、本発明の一実施の形態に係る工作機械の切削制御方法について、図2〜図6も参照しながら説明する。
前記工作機械2が運転されると、前記主軸負荷に適応した切削送り速度(F)と主軸7の回転速度(N)の変速制御(以下「FNアダプティブ制御」と称する)が開始され、先ず、図2に示すように、主制御部11が、処理に必要な各種変数等の初期化を行う(ステップS1)。次いで、前記切削制御装置1が動作して、加工プログラムの実行が開始されると、実行内容が前記オーバライド判定部20内のオーバライド制御プログラムに通知される(ステップS2)。そして、前記FNアダプティブ制御関係の入力データ(前記目標負荷Lo、切削送り速度と回転速度の各速度設定値に対する各オーバライド値の変化率等)の設定指令で有るか否かを判断し(ステップS3)、前記設定指令があれば前記入力データを前記オーバライド判定部20のメモリに記憶させて(ステップS4)から、後述のFNアダプティブ制御処理SUB1を実行する(ステップS5)。前記ステップS3において前記FNアダプティブ制御関係の入力データの設定指令が無いときは、前記FNアダプティブ制御の開始コードが加工プログラムに有るか否かを調べ(ステップS6)、開始コードが有ればFNアダプティブ制御の実行中を示すフラグを加工プログラム中のフラグ欄にON状態とした(ステップS7)後に、ステップS5によるFNアダプティブ制御処理SUB1を実行する。前記ステップS6で開始コードが無ければFNアダプティブ制御の終了コードの有無を確認し(ステップS8)、終了コードが有ればあればNアダプティブ制御の実行中を示すフラグをOFF状態とした後に、終了コードが無ければそのまま前記ステップS5によるFNアダプティブ制御処理SUB1を実行し、前記ステップS2〜ステップS9までの処理が繰り返して行われる。
前記ステップS5において行うFNアダプティブ制御処理SUB1は、図3、図4に示すように主制御部11の指令で実行される。
すなわち、前記主制御部11によって、前記FNアダプティブ制御の実行中を示すフラグがフラグ欄にON状態となっている(FNアダプティブ制御が実行中)か否か(ステップS10)が判断されて、FNアダプティブ制御が実行中である場合には、前記主軸負荷監視部18が、主軸モータ5に作用する電流値を主軸サーボアンプ22から入力して現在の主軸負荷(L_NEW)(図8参照)を演算して求め(ステップS11)、該主軸負荷(L_NEW)を前記第2メモリ13に記憶されている前記監視下限負荷値Luと比較し(ステップS12)、その比較結果を受けて主制御部11が、主軸負荷(L_NEW)が監視下限負荷値Luに満たないとき、オーバライド判定部20に指令して切削送り速度と主軸7の回転速度の加工プログラムによる各速度設定値に対するオーバライド値(軸・主軸オーバライド)Aを、それらが100%以下であれば、それぞれ100%に上げて設定した(ステップS13)後、FNアダプティブ制御処理SUB1を終了して呼出元に戻って処理を継続する。
これにより、主制御部11が、切削送り速度と主軸7の回転速度が加工プログラムで設定された各速度設定値(オーバライド値100%)にもとづく速度を維持するように、主軸制御部16とX,Y,Z軸制御部23,24に指令するので、工作機械2は、X,Y,Z軸サーボアンプ17によって駆動されるX,Y,Z軸モータ4,8と主軸アンプ22によって駆動される主軸モータ6の回転で、切削送り速度と主軸7の回転速度が加工プログラムで設定指令された速度を維持するようにして、ワーク3の回転工具10による切削加工を主軸負荷が過小にならないようにして効率的に継続することができる。
また、前記ステップS12における比較結果で、主軸負荷(L_NEW)が監視下限負荷値Luより大きいとき、前記オーバライド値の上げ/下げの変更処理(アップ/ダウン処理)を実行中か否かを判断して(ステップS14)、既に実行中であれば、後述のオーバライド値出力処理SUB4を実行した(ステップS15)後、FNアダプティブ制御処理SUB1を終了して呼出元に戻って処理を継続する。
なお、前記各ステップS10において、FNアダプティブ制御が実行中でないときは、直ちに、FNアダプティブ制御処理SUB1を終了して呼出元に戻って処理を継続する。
前記ステップS14において、前記オーバライド値のアップ/ダウン処理が未だ実行中でないと判断された場合は、主軸負荷監視部19が、主軸負荷(L_NEW)が目標負荷値Loに主軸負荷の変動の対する上方への許容幅e1(図8参照)を加えた目標上限負荷値L1より大きいか否かを判断(ステップS16)し、主軸負荷(L_NEW)が目標上限負荷値L1よ大きいときは、主制御部11が、内蔵されたクロック11aによって計時が実行されていることを確認して(ステップS17)、それによる所定の主軸負荷監視時間の計時が終了する(ステップS18)と、後述のFNアダプティブ制御処理においてオーバライド値を下げるオーバライドダウン処理SUB2を実行した(ステップS19)後に、FNアダプティブ制御処理SUB1を終了して呼出元に戻って処理を継続する。
また、前記ステップS16において、主軸負荷(L_NEW)が目標上限負荷値L1より小さいときは、主軸負荷(L_NEW)が目標負荷値Loから主軸負荷の変動の対する下方への許容幅e2を減じた目標下限負荷値L2より小さいか否かを判断する(ステップS20)。その結果、主軸負荷(L_NEW)が目標下限負荷値L2より大きい場合は、主軸負荷(L_NEW)が目標負荷範囲内にあるとして各種フラグ欄を初期化した(ステップS21)後、FNアダプティブ制御処理SUB1を終了して呼出元に戻って処理を継続する。
この場合は、主制御部11が、切削送り速度と主軸7の回転速度が現在設定されているオーバライド値にもとづく速度を維持するように、前記主軸制御部16とX,Y,Z軸制御部17に指令するので、工作機械2は、X,Y,Z軸サーボアンプ17によって駆動されるX,Y,Z軸モータ4,8と主軸サーボアンプ22によって駆動される主軸モータ6の回転で、切削送り速度と主軸7の回転速度が現在の速度を維持し、ワーク3の回転工具10による切削加工を主軸負荷が目標負荷範囲に保たれるようにして効率的に継続することができる。
前記ステップS20において、主軸負荷(L_NEW)が目標下限負荷値L2より小さい場合は、主制御部11が、内蔵されたクロック11aによる計時の実行を確認して(ステップS22)、それによる所定の主軸負荷監視時間の計時が終了する(ステップS23)と、後述のFNアダプティブ制御処理においてオーバライド値を上げるオーバライドアップ処理SUB3を実行して(ステップS24)から、FNアダプティブ制御処理SUB1を終了して呼出元に戻って処理を継続する。
なお、前記ステップS17,22において前記クロック11aによる計時が実行されないときは、主制御部11はクロック11aに対し監視タイマ処理を指令し、主軸負荷監視時間の計時を実行させて(ステップS25)から、前記ステップS18,23において監視時間の計時が終了しないときと同様に、FNアダプティブ制御処理SUB1を終了して呼出元に戻って処理を継続する。
次に、前記ステップS19において行うオーバライドダウン処理SUB2は、図5に示すように、オーバライド判定部20が、主制御部11によって指令済みのオーバライド値(%)と、前記第2メモリの加工プログラムに設定登録されている前記オーバライド変化率ΔA(オーバライド値を引き下げる処理である場合、「ダウンレート値(%)」という)の差を、オーバライドダウン値として、オーバライド判定部20内のメモリに設定されたオーバライド下限値Aminと比較し(ステップS19−1)、前記差がオーバライド下限値Aminより小さいときは、指令済みオーバライド値とオーバライド下限値Aminとの差をオーバライドダウン値とし(ステップS19−2)、前記差がオーバライド下限値Aminより大きいときは、前記ダウンレート値ΔAをオーバライドダウン値として(ステップS19−3)、それぞれ設定してオーバライド判定部20内のメモリに記憶させてから、FNアダプティブ制御処理におけるオーバライドダウン処理SUB2を終了して呼出元に戻って処理を継続する。
なお、前記ステップS19−2における処理はオーバライド下限値Aminを下まわるようなオーバライド値の変更設定を防ぐものである。
次に、前記ステップS24において行うオーバライドアップ処理SUB3は、図6に示すように、オーバライド判定部20が、主制御部11によって指令済みのオーバライド値(%)と、前記第2メモリの加工プログラムに設定登録されている前記オーバライド変化率ΔA(オーバライド値を引き上げる処理である場合、「アップレート値(%)」という)との和を、オーバライドアップ値として、オーバライド判定部20内のメモリに設定されたオーバライド上限値Amaxと比較し(ステップS24−1)、前記和がオーバライド上限値Amaxより大きいときは、オーバライド上限値Amaxと指令済みオーバライド値との差をオーバライドアップ値とし(ステップS24−2)、前記和がオーバライド上限値Amaxより小さいときは、前記アップレート値ΔAをオーバライドアップ値として(ステップS24−3)、それぞれ設定してオーバライド判定部20内のメモリに記憶させてから、FNアダプティブ制御処理におけるオーバライドダウン処理SUB3を終了して呼出元に戻って処理を継続する。
なお、前記ステップS24−2における処理はオーバライド上限値Amaxを上まわるようなオーバライド値の変更設定を防ぐものである。
次に、前記ステップS15(図3)において行うオーバライド出力処理SUB4は、図7に示すように、主制御部11が、前記ステップS14で行うFNアダプティブ制御処理SUB1におけるオーバライドアップ/ダウン処理のうちのアップ処理が実行中であるか否かを判断し(ステップS15−1)、該アップ処理が実行中であれば、前記オーバライド判定部20内のメモリに設定したオーバライドアップ値がゼロを超えているか否かを判断して(ステップS15−2)、ゼロを超えていなければ、加工プログラム中のフラグ欄におけるアップ処理実行中フラグをOFFとし(ステップS15−3)、ゼロを超えていれば、現在出力されている出力オーバライド値に、オーバライド値を変化(変更)させる場合の最小の単位である数値1(%)を加算して、これを新たな出力オーバライド値として、切削送り速度と主軸7の回転速度のオーバライド値(軸・主軸オーバライド値)を更新させ(ステップS15−4)、この更新した軸・主軸オーバライド値を前記主軸制御部16と前記X,Y,Z軸送り制御部17に出力(指令)して(ステップS15−9)、オーバライド値出力処理SUB4を終了して呼出元に戻って処理を継続する。
このようにして、オーバライド値が最小単位(1%)で増加更新を繰り返して、前記オーバライド判定部20で演算したオーバライドアップ値まで引き上げられて、切削送り速度と主軸7の回転速度が上昇され、それに伴って主軸負荷監視部18で監視している主軸負荷が増大するが、この主軸負荷が目標下限負荷値L2以上となるまで前記オーバライドアップ値の変更が繰り返して行われる。
これにより、工作機械2は、前記主軸7の過小負荷の度合に応じて、主軸7の回転速度に対するオーバライド値と切削送り速度に対するオーバライド値が適切に増加変更されて、前記主軸制御部16の指令により主軸サーボアンプ22を介して駆動される主軸モータ6の回転速度が上昇されると共に、前記X,Y,Z軸送り制御部17の指令によりX,Y,Z軸サーボアンプ23,24を介して駆動されるX,Y,Z軸モータ4,8の回転速度が増加されるので、主軸7の回転速度とワーク3の切削送り速度が、主軸7の負荷が一定(回転工具10の一刃当たりの切り込み量)に保たれるように調節され、ワーク3の切削加工を効率的に行うことができる。
また、前記ステップS15−1において、アップ処理が実行中でないときは、前記ステップS16で行うFNアダプティブ制御処理SUB1におけるオーバライドアップ/ダウン処理のうちのダウン処理が実行中であるか否かを判断し(ステップS15−5)、該ダウン処理が実行中であれば、前記オーバライド判定部20内のメモリに設定したオーバライドダウン値がゼロを超えているか否かを判断して(ステップS15−6)、ゼロを超えていなければ、加工プログラム中のフラグ欄におけるダウン処理実行中フラグをOFFとし(ステップS15−7)、ゼロを超えていれば、現在出力されている出力オーバライド値にオーバライド値を変化(変更)させる場合の最小の単位である数値1(%)を減算して、これを新たな出力オーバライド値として軸・主軸オーバライド値を更新させ(ステップS15−8)、この更新した軸・主軸オーバライド値を前記主軸制御部16と前記X,Y,Z軸送り制御部17に出力(指令)して(ステップS15−9)、オーバライド値出力処理SUB4を終了して呼出元に戻って処理を継続する。
このようにして、オーバライド値が最小単位(1%)で減少更新を繰り返して、前記オーバライド判定部20で演算したオーバライドダウン値まで引き下げられて、切削送り速度と主軸7の回転速度が低下され、それに伴って主軸負荷監視部18で監視している主軸負荷が減少するが、この主軸負荷が目標上限負荷値L1以下となるまで前記オーバライドダウン値の変更が繰り返して行われる。
これにより、工作機械2は、前記主軸7の過大負荷の度合に応じて、主軸7の回転速度に対するオーバライド値と切削送り速度に対するオーバライド値が適切に減少変更されて、前記主軸制御部16の指令により主軸サーボアンプ22を介して駆動される主軸モータ6の回転速度が低下されると共に、前記X,Y,Z軸送り制御部17の指令によりX,Y,Z軸サーボアンプ23,24を介して駆動されるX,Y,Z軸モータ4,8の回転速度が低下されるので、主軸7の回転速度とワーク3の切削送り速度が、主軸7の負荷が一定(回転工具10の一刃当たりの切り込み量)に保たれるように調節され、ワーク3の切削加工を効率的に行うことができる。
なお、図8は、回転工具10にZ軸方向zの切込量を与えて、ワーク3をX軸モータ4によりX軸方向xに切削送りして切削加工を行う場合の、主軸負荷の変化に対応して主軸7の回転速度と切削送り速度の各オーバライド値Aが同時に同量変更調節される状態の一例を示したものである。主軸7が設定回転速度で回転されると共にワーク3に設定切削送り速度で送られて、所定時間後に主軸負荷の監視が行われ、次いで切削が開始されると、その初期は主軸負荷(L_NEW)が小さいので、オーバライド値Aが100%から上限値Amaxの下位の値まで上げられ、これにより主軸7の回転速度と切削送り速度が急激に増大される。このとき、主軸負荷(L_NEW)が目標上限負荷値L1を超えると、直ちにオーバライド値Aが100%以下の所定値に下げられ、主軸7の回転速度と切削送り速度が低下される。このようにして、主軸負荷Aが、目標負荷値Loに対する上下の許容値e1,e2である目標上限負荷値L1と目標下限負荷値L2の間の目標負荷範囲内にあるときは、オーバライド値が100%より高い値に維持される。なお、切削加工の終点近くでは負荷が低下するので、オーバライド値Aが大きくなり、速やかに切削加工が終了すると共に主軸負荷の監視も終了し、次いで、主軸の回転と切削送りが停止されこととなる。
図8において、破線は負荷変動のなく、オーバライド値を変更調節することなく正常に切削加工が行われる状態を示す。
前記のように、実施の形態に係る工作機械の切削制御方法は、第2メモリ13内の加工プログラムに設定した主軸7の回転速度と切削送り速度の各速度設定値にもとづく速度指令に従って、主軸7の回転速度と、該主軸7に装着した回転工具10によって切削されるワーク3の切削送り速度とを制御する工作機械の切削制御方法であって、前記ワーク3の切削中に主軸7に加わる主軸負荷が予め設定した目標負荷範囲内にあるか否かを監視し、前記主軸負荷が前記目標負荷範囲を超えたとき、前記回転速度と切削送り速度の各速度設定値に対する各オーバライド値を下げて出力される速度指令により、また、前記主軸負荷が前記目標負荷範囲を下まわったとき、前記各オーバライド値を上げて出力される速度指令により、それぞれ前記主軸7の回転速度と切削送り速度を制御する構成とされている。
そして、実施の形態に係る工作機械の切削制御方法を実施する前記実施の形態に係る工作機械の切削制御装置1は、加工プログラムに設定した主軸7の回転速度Nと切削送り速度Fの各速度設定値にもとづく速度指令に従って、主軸7の回転速度と、該主軸7に装着した回転工具10によって切削されるワーク3の切削送り速度とを制御する工作機械の切削制御装置であって、前記加工プログラムを記憶する第2メモリ(記憶部)13と、前記主軸7を回転させる主軸モータ6と主軸サーボアンプ22からなる主軸駆動手段を作動させる主軸制御部16と、前記ワーク3を主軸7に対して相対移動させるX,Y,Z軸モータ4、8とX,Y,Z軸サーボアンプ23,24とからなる送り軸駆動手段を作動させるX,Y,Z軸送り制御部(送り軸制御部)17と、前記ワーク3の切削中における主軸負荷を、主軸モータ6に流れる電流を主軸サーボアンプ22で検出して、該主軸負荷が予め設定した目標負荷範囲内にあるか否かを監視する主軸負荷監視部18と、前記主軸負荷が前記目標負荷範囲内に入っていないとき、主軸負荷の目標負荷範囲との差異に応じて前記回転速度と切削送り速度の各速度設定値に対するオーバライド値を求めるオーバライド判定部20と、該オーバライド判定部20で求めた各オーバライド値にもとづいた速度指令を前記主軸制御部16とX,Y,Z軸送り制御部17に出力してそれらを動作させる主制御部11とを備えた構成とされている。
したがって、前記実施の形態に係る工作機械の切削制御方法および切削制御装置1によれば、加工プログラムにおける主軸7の回転速度と切削送り速度の速度設定値に対するオーバライド値が主軸負荷の変化に対応して自動的に適切に変更されて、主軸7の回転速度と切削送り速度が同時に制御されるので、主軸負荷を常に一定の範囲内に維持することができ、回転工具10の一刃当たりの切込量を一定にして回転工具の切削負荷を一定に保つことができると共に、ワーク3の切削時間の短縮を図って効率の良い切削加工を行うことができる。
また、主軸負荷の変化に対応して主軸7の回転速度と切削送り速度を人手を介して調節する必要がないので、作業者にかかる労力の負担を軽減することができると共に、夜間に工作機械の無人運転を行うことができ、その場合においても、回転工具10を破損することなく、効率的にワーク3の切削加工を行うことができる。
また、前記実施の形態に係る工作機械の切削制御方法によれば、前記主軸7の回転速度と切削送り速度の各速度設定値に対する各オーバライド値Aを、前記第2メモリ13の加工プログラムに予め設定されたオーバライド変化率ΔAにもとづいて段階的に変更するようにしているので、主軸負荷の変化に対応して主軸7の回転速度と切削送り速度を変速するにあたり、それらの速度設定値に対する各オーバライド値Aをオーバライド変化率ΔAにもとづいて徐々に変更して速度指令が出力され、これにより、前記主軸7の回転速度と切削送り速度が急激に変速されるのを防止することができ、主軸負荷が大きく変動することなく、円滑に所定の目標負荷範囲内に入るようにすることができる。
因みに、図9は、回転工具10としてフライスを使用し、矩形状で加工面が平面であるワーク3を、Z軸方向の切込量4mm、主軸7の回転速度(回転数)200min−1、X軸方向xの切削送り速度320mm/minに設定した切削条件で平面切削し、目標負荷値Loを通常切削時の最大負荷を数%上まわる規定負荷の45%、主軸7の回転速度と切削送り速度の各速度設定値に対する各オーバライド値Aの上限値Amaxをそれぞれ140%として切削制御装置1を動作させたときの主軸負荷La(本発明によるFNアダプティブ制御処理を行った場合),Lb(FNアダプティブ制御処理を行わない場合)、オーバライド値A、主軸7の回転速度Nの変化の状態を示しものである。
また、図10は、回転工具10としてフライスを使用し、矩形状で加工面に図1に示すように深さ2mmの溝3aが設けられたワーク3を、Z軸方向の切込量6mm、主軸7の回転速度(回転数)200min−1、X軸方向xの切削送り速度320mm/minに設定した切削条件で平面切削し、目標負荷値Loを前記規定負荷の41%、主軸7の回転速度と切削送り速度の各速度設定値に対するオーバライド値Aの上限値Amaxをそれぞれ140%として切削制御装置1を動作させたときの主軸負荷La(本発明によるFNアダプティブ制御処理を行った場合),Lb(FNアダプティブ制御処理を行わない場合)、オーバライド値A、主軸7の回転速度Nの変化の状態を示しものである。
なお、図9、図10における横軸はワーク3の切削時間(切削通過点における時間のカウント数で示したもの)である。また、図9、図10では切削送り速度については図示を省略している。
図9によれば、本発明によるFNアダプティブ制御処理で行う切削制御方法を適用した場合は、切削開始時に、加工プログラムに設定されたオーバライド値の変化率ΔAにもとづいてオーバライド値が小刻みに段階的に変化され、ほぼ傾斜線As1に沿って引き上げられて、オーバライド値Aの上限値Amax140%に達し、それが切削加工の終了時まで維持され、これに伴って主軸7の回転速度と切削送り速度の両方が速度調整されることにより、主軸負荷Laが本発明の切削制御方法を適用しない場合の主軸負荷Lbより高い目標負荷45%に確実に維持され、切削時間が25.5%短縮されることが判明した。
また、図10によれば、ワーク3の溝3a部の切削に差し掛かって切削負荷Lが低下すると、オーバライド値が120%であったものが上限値Amax140%まで上記と同様にして傾斜線状As2に沿って引き上げられ、主軸7の回転速度Nが230min−1から280min−1に高められて、高速切削により前記溝3a部を通過し、通過後オーバライド値Aが元の120%に下げられて切削加工が終了する。これにより、切削時間が19.2%短縮されることが判明した。
これらの例からも明らかなように、本発明にかかる工作機械の切削制御方法および切削制御装置1によれば、主軸負荷に対応して主軸の回転速度と切削送り速度の設定値をオーバライド値を自動的に変更調節することにより、切削時間を大幅に短縮して効率的に切削加工を行うことができる。
なお、前記各実施の形態に係る切削制御方法においては、切削送り速度と主軸7の回転速度を、主軸負荷の変化に対応させて調節し、主軸負荷が目標負荷値Loに対する上下の許容値(許容幅)e1,e2によって規定される目標負荷範囲に入るように制御するにあたり、加工プログラム上の切削送り速度と主軸7の回転速度の各速度設定値に対するオーバライド値を、同時に同一値のオーバライド変化率ΔAをもって徐々に変更させるようにしたが、これに限らず、加工プログラム上の切削送り速度と主軸の回転速度の設定値に対し、それぞれ異なるオーバライド値をもって変更するようにしてもよい。また、主軸7に対するワーク3の切削送り速度を、X,Y,Z軸モータ4,8を同時に作動させて制御するものとして説明したが、これに限らず、X,Y,Z軸モータ4,8のうちの2つを同時に、もしくはいずれか1つだけを作動させて制御するようにしてもよい。
また、加工プログラムに設定するオーバライド値の変化率ΔAを5%とし、オーバライド判定部20のメモリに設定するオーバライド値の上限値Amax、下限値Aminをそれぞれ140%、80%とする例を示したが、これらの数値に限らず、他の任意の数値を採用してもよい。
本発明の一実施の形態に係る工作機械の切削制御装置を示す系統図である。 本発明の一実施の形態に係る工作機械の切削制御方法を説明する全体のフロー図である。 同じく詳細のフロー図である。 同じく詳細(つづき)のフロー図である。 同じく要部(オーバーライド値下げ処理)のフロー図である。 同じく要部(オーバーライド値上げ処理)のフロー図である。 同じく要部(オーバーライド値出力処理)のフロー図である。 主軸負荷の変動に対するオーバーライド値の変更の状態を示す線図である。 本発明に係る切削制御方法を行った場合と行わなかった場合の切削試験結果(その1)を示す線図。 同じく切削試験結果(その2)を示す線図。
符号の説明
1 切削制御装置
2 工作機械
3 ワーク
4 電動サーボモータ(X,Y軸モータ)
5 テーブル
6 電動サーボモータ(主軸モータ)
7 主軸
8 電動サーボモータ(Z軸モータ)
10 回転工具
11 主制御部
11a クロック
13 第2メモリ(記憶部)
16 主軸制御部
17 X,Y,Z軸送り制御部(送り軸制御部)
18 主軸負荷監視部
20 オーバライド判定部
22 主軸サーボアンプ
23 X,Y軸サーボアンプ
24 Z軸サーボアンプ

Claims (3)

  1. 加工プログラムに設定した主軸の回転速度と切削送り速度の各速度設定値にもとづく速度指令に従って、主軸の回転速度と、該主軸に装着した回転工具によって切削されるワークの切削送り速度とを制御する工作機械の切削制御方法であって、
    前記ワークの切削中における主軸負荷が予め設定した目標負荷範囲内にあるか否かを監視し、前記主軸負荷が前記目標負荷範囲を超えたとき、前記主軸の回転速度と切削送り速度の各速度設定値に対する各オーバライド値を下げて出力される速度指令により、また、前記主軸負荷が前記目標負荷範囲を下まわったとき、前記各オーバライド値を上げて出力される速度指令により、それぞれ前記主軸の回転速度と切削送り速度を制御することを特徴とする工作機械の切削制御方法。
  2. 前記主軸の回転速度と切削送り速度の各速度設定値に対する各オーバライド値を、前記加工プログラムに予め設定されたオーバライド変化率にもとづいて段階的に変更することを特徴とする請求項1に記載の工作機械の切削制御方法。
  3. 加工プログラムに設定した主軸の回転速度と切削送り速度の各速度設定値にもとづく速度指令に従って、主軸の回転速度と、該主軸に装着した回転工具によって切削されるワークの切削送り速度とを制御する工作機械の切削制御装置であって、
    前記加工プログラムを記憶する記憶部と、前記主軸を回転させる主軸駆動手段を作動させる主軸制御部と、前記ワークを主軸に対して相対移動させる送り軸駆動手段を作動させる送り軸制御部と、前記ワークの切削中における主軸負荷が予め設定した目標負荷範囲内にあるか否かを監視する主軸負荷監視部と、前記主軸負荷が前記目標負荷範囲内に入っていないとき、主軸負荷の目標負荷範囲との差異に応じて前記主軸の回転速度と切削送り速度の各速度設定値に対する各オーバライド値を求めるオーバライド判定部と、該オーバライド判定部で求めた各オーバライド値にもとづいた速度指令を前記主軸制御部と送り軸制御部に出力してそれらを動作させる主制御部とを備えていることを特徴とする工作機械の切削制御装置。
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