(実施形態)
(1)全体概要
本実施形態では、需要家施設(facility)の消費エネルギーに関する情報を所定の基準で分析した情報を作成して出力する機能を、基本的な機能として有する情報配信システムについて説明する。本実施形態においては、情報配信システム10は、図1、図2に示すようにサーバ装置1にて構成されている。
サーバ装置1は、図2に示すように、計測システム20にネットワーク4を介して接続される。計測システム20は、需要家施設5における複数の分岐回路の各々について、消費電力と消費電力量との少なくとも一方を計測値として計測するシステムである。また、ここでいう「需要家施設」は、電力の需要家の施設を意味しており、電力会社等の電気事業者から電力の供給を受ける施設だけでなく、太陽光発電設備等の自家発電設備から電力の供給を受ける施設も含む。本実施形態では、戸建住宅を需要家施設5の一例として説明する。
また、サーバ装置1は、図2に示すように、表示システム30にネットワーク4を介して接続される。表示システム30は、図2に示すように、表示部31を備える情報端末装置3にて構成されており、情報配信システム10(サーバ装置1)で出力された情報を表示部31に表示する。これにより、表示システム30は、情報配信システム10で作成された情報(消費エネルギーに関する情報を所定の基準で分析した情報)を、表示システム30(情報端末装置3)の所有者である顧客に対して提示することが可能となる。つまり、顧客は、表示システム30に表示される画面を見ることで。視覚的に、需要家施設5での消費エネルギーに関する情報を確認することができる。
なお、表示システム30によるサービスの提供を受ける顧客(情報端末装置3の所有者)は、住人(需要家施設5の使用者)と同一人である。ここで、「需要家施設5の使用者」は、需要家施設5を使用する人を意味しており、需要家施設5が住宅である本実施形態においては、需要家施設5の住人である。また、需要家施設5の住人が複数人である場合には、「需要家施設5の使用者」は、複数の住人のうちの一人を指すこともあり、二人以上(全員も含む)を指すこともある。以下では「需要家施設5の使用者」を単に「住人」ともいう。
(2)構成
次に、本実施形態に係る情報配信システム10、計測システム20、および表示システム30の構成について説明する。
(2.1)計測システム
先ず、本実施形態の計測システム20の構成について説明する。
計測システム20は、図2に示すように、計測ユニット21と、通信アダプタ22と、電流センサ23,24とを備えている。このうち、計測ユニット21、通信アダプタ22、および電流センサ23,24は、分電盤6のキャビネット内に配置されている。分電盤6は、系統電源9に電気的に接続される主幹ブレーカ61と、主幹ブレーカ61の二次側に電気的に接続された複数の分岐ブレーカ62とをキャビネット内に備えている。
計測ユニット21は、電流センサ23,24に電気的に接続されている。電流センサ23は、主幹ブレーカ61の一次側に設けられ、幹線を流れる電流の値を計測する。電流センサ24は、複数の分岐ブレーカ62に対応して設けられ、複数の分岐回路に流れる電流の値をそれぞれ計測する。ここでいう「分岐回路」は、複数の分岐ブレーカ62にて幹線から分岐された各回路を意味する。「分岐回路」には、分岐ブレーカ62に接続される配線、照明器具や調理家電等の機器63、コンセント(アウトレット)、壁スイッチなどを含んでいる。このような分岐回路は、本実施形態のように住宅からなる需要家施設5においては、例えばリビング、寝室、玄関、トイレ、子供部屋、キッチン等の部屋ごと、かつ照明器具、調理家電、エアコン(エアーコンディショナ)等の機器の種類ごとに設けられる。1つの分岐回路には、1つの機器63が含まれてもよいし、複数の機器63が含まれてもよい。
計測ユニット21は、電流センサ23,24の出力を用いて、幹線および複数の分岐回路の各々について、消費電力と消費電力量との少なくとも一方を計測する。通信アダプタ22は、計測ユニット21で計測された計測値を、計測システム20の計測値として需要家施設5に設けられたコントローラ40へ送信する。コントローラ40は、ルータ7を介してネットワーク4に接続されている。コントローラ40は、計測システム20で計測された計測値を定期的にサーバ装置へ送信する。
要するに、計測システム20の計測値は、需要家施設5における複数の分岐回路の各々について、計測ユニット21で計測される消費電力と消費電力量との少なくとも一方を含んでいる。つまり、計測値は、瞬時電力を表す消費電力であってもよいし、あるいは一定時間における電力の消費量(使用量)を表す消費電力量であってもよい。また、計測値は、消費電力と消費電力量との両方であってもよい。本実施形態では一例として、計測値は、消費電力を一定時間(例えば1分間)積算した消費電力量であることとする。
(2.2)情報配信システム
次に、本実施形態の情報配信システム10の構成について説明する。
情報配信システム10は、上述したように、本実施形態ではサーバ装置1にて構成されている。サーバ装置1は、情報端末装置3にネットワーク4を介して接続される。
サーバ装置1は、計測システム20で計測された消費電力量(消費エネルギー)を、少なくとも分岐ブレーカ62(分岐回路)ごとに時系列データとして取得する。サーバ装置1は、所定のアルゴリズムに従って需要家施設5の消費エネルギーに関する情報を所定の基準で分析した情報を作成して、情報端末装置3へ出力する。
サーバ装置1は、図1に示すように、記憶部11と、作成部12と、通信部13を備える。作成部12は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリを有するコンピュータを主構成としており、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより所望の機能を実現する。プログラムは、ここではインターネットなどの電気通信回線を通じて、あるいはメモリカードなどの記録媒体に記録されて提供されるが、コンピュータのメモリに予め記録されていてもよい。
記憶部11は、例えばフラッシュメモリなどの電気的に書換可能な不揮発性の半導体メモリで構成される。記憶部11は、図1に示すように、計測結果記憶部14と、分析結果記憶部15とを有する。
計測結果記憶部14は、計測システム20から取得した需要家施設5の消費エネルギー(消費電力量)を、需要家施設5ごとに記憶する領域である。計測結果記憶部14は、例えば需要家施設5の消費エネルギーを、当該需要家施設5の識別子に対応付けて記憶している。ここで、需要家施設5の識別子とは、例えば需要家施設5の使用者の識別子である。
また、計測結果記憶部14は、需要家施設5ごとに消費電力量を記憶する他、需要家施設5ごとに当該需要家施設5が立地している地域、世帯人数、住居形態(戸建または集合住宅)などをも記憶している。なお、消費電力量以外の情報である需要家施設5が立地している地域、世帯人数、住居形態などは、他の記憶領域に記憶されてもよい。
分析結果記憶部15は、作成部12で作成された分析情報を、需要家施設5ごとに記憶する領域である。分析結果記憶部15は、例えば需要家施設5の分析情報を、当該需要家施設5の識別子に対応付けて記憶している。
作成部12は、所定期間における需要家施設5の消費エネルギーに関する情報を所定の基準で分析した分析情報を生成する。具体的には、作成部12は、30分間ごとの平均使用電力(kW)に基づいて所定の基準で分析した分析情報を作成する。ここで、消費電力量が消費エネルギーに相当し、平均使用電力が消費エネルギーに関する情報に相当する。また、30分間の平均使用電力とは、n時30分に計測ユニット21で計測された消費電力量からn時0分に計測ユニット21で計測された消費電力量を差し引いた値である。なお、nは0~23の整数である。また、後述する1時間の平均使用電力とは、30分間の使用電力を2倍した値である。1日の平均使用電力とは、0時~24時までに得られる24個の1時間の平均使用電力の総和である。さらに、1週間の平均使用電力とは、1週間である7日間で得られる7個の1日の平均使用電力の総和である。1ヶ月の平均使用電力とは、1ヶ月で得られる複数の1日の平均使用電力の総和である。
例えば、作成部12は、毎週同一の曜日(例えば、毎週日曜日)に、前週1週間における需要家施設5の消費エネルギーに関する情報を所定の基準で分析した分析情報(ウィークリー分析レポート)を作成する。作成部12は、作成した分析情報を、通信部13を介して情報端末装置3へ送信(出力)する。また、作成部12は、作成したウィークリー分析レポートを、作成対象である需要家施設5の識別子に対応付けて分析結果記憶部15に記憶する。
また、作成部12は、毎月同一の日にち(例えば毎月1日)に、前月における需要家施設5の消費エネルギーに関する情報を所定の基準で分析した分析情報(マンスリー分析レポート)を作成し、通信部13を介して情報端末装置3へ送信(出力)する。作成部12は、作成したマンスリー分析レポートを、作成対象である需要家施設5の識別子に対応付けて分析結果記憶部15に記憶する。本実施形態では、1週間の始まりを日曜日とする。そして、ある月の第1週、第2週、・・・とは、その月での最初の日曜日から土曜日までの1週間、2回目の日曜日から土曜日までの1週間、・・・と定義する。
本実施形態では、ウィークリー分析レポートとして、4種類のレポートがある。具体的には、ランキングレポート、ワースト曜日レポート、ピークゾーン診断レポート、および電気料金レポートがある。各種レポートは、互いに異なるタイミング、つまり互いに異なる週に出力される。例えば、ある月の第1週ではランキングレポートが、第2週ではワースト曜日レポートが、第3週ではピークゾーン診断レポートが、第4週では特定の機器の電気料金レポートが、それぞれ出力される。つまり、ランキングレポート、ワースト曜日レポート、ピークゾーン診断レポート、および電気料金レポートの順で、週ごとに出力される。
ウィークリー分析レポートとしてのランキングレポートとは、1週間の平均使用電力の総和に基づいた需要家施設5の順位を含むレポートである。ウィークリー分析レポートとしてのワースト曜日レポートとは、1週間の曜日ごとの1日の平均使用電力に基づいた曜日の順位を含むレポートである。ウィークリー分析レポートとしてのピークゾーン診断レポートとは、1日を複数の時間帯に分割し、複数の時間帯ごとの平均使用電力に関連するデータを表すレポートである。複数の時間帯ごとの平均使用電力に関連するデータとは、例えば、複数の時間帯の当該時間帯における平均使用電力の1週間の平均値である。ウィークリー分析レポートとしての電気料金レポートとは、特定の機器または場所(部屋)における1週間の平均使用電力に基づいた当該特定の機器の順位を含むレポートである。ここで、特定の機器としては、例えばエアコン、冷蔵庫および調理家電等がある。また、特定の部屋としては、例えばリビング、寝室、子供部屋等がある。
また、本実施形態では、マンスリー分析レポートとして、ランキングレポート、ワースト曜日レポート、ピークゾーン診断レポート、電気料金レポートおよびピーク値ランキングレポートがある。
マンスリー分析レポートとしてのランキングレポートとは、1ヶ月の平均使用電力に基づいた需要家施設5の順位を含むレポートである。マンスリー分析レポートとしてのワースト曜日レポートとは、1ヶ月における曜日ごとの1日当たりの平均使用電力の平均に基づいた曜日の順位を含むレポートである。マンスリー分析レポートとしてのピークゾーン診断レポートとは、1日を複数の時間帯に分割し、複数の時間帯ごとの平均使用電力に関連するデータを表すレポートである。複数の時間帯ごとの平均使用電力に関連するデータとは、例えば、複数の時間帯ごとの当該時間帯における平均使用電力の1ヶ月の平均値である。マンスリー分析レポートとしての電気料金レポートとは、特定の機器の1ヶ月の平均使用電力に基づいた当該特定の機器の順位を含むレポートである。マンスリー分析レポートとしてのピーク値ランキングレポートとは、所定の時間帯(例えば30分単位の時間帯)での平均使用電力が大きい上位5つの日にち、その時間帯および平均使用電力を含むレポートである。さらに、ピーク値ランキングレポートには、作成対象の月から前年の同じ月まで遡った期間における月ごとの所定の時間帯における最も大きい平均使用電力の情報を含んでいる。
なお、ウィークリー分析レポートおよびマンスリー分析レポートの作成の詳細な説明については後述する。
(2.3)表示システム
次に、本実施形態の表示システム30の構成について説明する。本実施形態では、表示システム30は、上述したように情報端末装置3にて構成されている。
情報端末装置3は、一例として表示部31を備えるスマートフォンである。情報端末装置3は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリを有するコンピュータを主構成としており、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータを表示制御部32として機能させる。プログラムは、ここではインターネットなどの電気通信回線を通じて、あるいはメモリカードなどの記録媒体に記録されて提供されるが、コンピュータのメモリに予め記録されていてもよい。ここでいう表示制御部32は、表示部31に表示させる画面を作成し、表示部31を制御することにより、作成した画面を表示部31に表示させる機能を持つ。つまり、スマートフォンからなる情報端末装置3は、専用のアプリケーションソフトをインストールし、このアプリケーションソフトを起動することにより、表示部31を制御するための表示制御部32としての機能を実現する。
情報端末装置3は、表示部31および表示制御部32の他、通信部33、入力部34、および記憶部35をさらに備えている。
通信部33は、ネットワーク4に接続されることで、情報端末装置3と情報配信システム10および計測システム20との間の通信を可能にする。ここでは、情報端末装置3はスマートフォンであるから、通信部33は、通信事業者が提供する携帯電話網(キャリア網)を介して、例えばインターネットからなるネットワーク4に接続される。携帯電話網には、例えば3G(第3世代)回線、LTE(Long Term Evolution)回線等がある。なお、通信部13は、公衆無線LAN(Local Area Network)を介してネットワーク4に接続されてもよい。
入力部34は、顧客(情報端末装置3の所有者)の操作を受け付ける機能を有している。本実施形態では、情報端末装置3はタッチパネルディスプレイを搭載したスマートフォンであり、タッチパネルディスプレイが表示部31および入力部34として機能する。ただし、入力部34は、タッチパネルディスプレイに限らず、例えばキーボードやポインティングデバイス、メカニカルなスイッチなどであってもよい。
記憶部35は、例えばフラッシュメモリなどの電気的に書換可能な不揮発性の半導体メモリで構成される。
情報端末装置3は、上記構成によりサーバ装置1で生成された分析情報を表示することができる。
(2.4)その他の構成
本実施形態では、図2に示す情報端末装置8または情報端末装置8aを表示システムとすることが可能である。
情報端末装置8は、一例として表示部81を備えるスマートフォンである。情報端末装置3は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリを有するコンピュータを主構成としており、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータを表示制御部として機能させる。プログラムは、ここではインターネットなどの電気通信回線を通じて、あるいはメモリカードなどの記録媒体に記録されて提供されるが、コンピュータのメモリに予め記録されていてもよい。
情報端末装置8は、情報端末装置3と同様の構成を有している。情報端末装置3との相違点は、サーバ装置1との接続方法である。情報端末装置8の通信部は、例えばルータ7との間でWi-Fi(登録商標)に準拠した近距離無線通信の機能を有している。情報端末装置8が需要家施設5内にある場合には、情報端末装置8の通信部は、短距離無線通信によりルータ7およびネットワーク4を介してサーバ装置1と接続される。これにより、情報端末装置8は、サーバ装置1で生成された分析情報を表示部81で表示することができる。
また、情報端末装置8aは、一例として表示部81aを備え、計測ユニット21の計測結果およびサーバ装置1で生成された分析情報等を表示する専用のモニターである。情報端末装置8aは、CPU(Central Processing Unit)およびメモリを有するコンピュータを主構成としており、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータを表示制御部として機能させる。
情報端末装置8aは、情報端末装置3と同様の構成を有している。情報端末装置3との相違点は、サーバ装置1との接続方法である。情報端末装置8aの通信部は、例えばルータ7との間でケーブルにより接続されている。情報端末装置8aの通信部は、ケーブルでルータ7に接続されることで、ルータ7およびネットワーク4を介してサーバ装置1と接続される。これにより、情報端末装置8aは、サーバ装置1で生成された分析情報を表示部81aで表示することができる。
なお、情報端末装置8aは、ケーブルを介さずに、コントローラ40と直接通信可能に構成されてもよい。情報端末装置8aの通信方式は、有線通信に限らず、例えばWi-Fi(登録商標)、または免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の無線通信であってもよい。この種の小電力無線については、用途等に応じて使用する周波数帯域や空中線電力等の仕様が各国で規定されている。日本国においては、920MHz帯または420MHz帯の電波を使用する小電力無線が規定されている。
(3)処理
ここでは、情報配信システム10および表示システム30が行う処理について説明する。
(3.1)情報配信システム
情報配信システム10が行う各種レポートの作成について説明する。情報配信システム10が作成するレポートには、上述したように、ウィークリー分析レポートとマンスリー分析レポートとがある。
(3.1.1)ウィークリー分析レポート
ウィークリー分析レポートには、ランキングレポート、ワースト曜日レポート、ピークゾーン診断レポートおよび電気料金レポートがある。
先ず、ランキングレポートの作成および出力について説明する。
作成部12は、計測結果記憶部14に記憶されている1週間分の需要家施設5における30分ごとの平均使用電力の情報を用いて1週間分の平均使用電力を算出する。
作成部12は、サーバ装置1に登録されているすべての需要家施設5について1週間分の平均使用電力を算出した後、各種ランキングを決定する。具体的には、作成部12は、同一地域で立地された需要家施設5の識別子と、対応する1週間分の平均使用電力とからなる複数の組を、1週間分の平均使用電力をソートキーとして昇順に並べて、地域ランキングを作成する。また、作成部12は、世帯人数が同一である需要家施設5の識別子と、対応する1週間分の平均使用電力とからなる複数の組を、1週間分の使用電力をソートキーとして昇順に並べて、世帯人数ランキングを作成する。さらには、作成部12は、住居形態が同一である需要家施設5の識別子と、対応する1週間分の平均使用電力とからなる複数の組を、1週間分の平均使用電力をソートキーとして昇順に並べて住居形態ランキングを作成する。
作成部12は、出力先(送信先)の情報端末装置3の所有者が使用する需要家施設5に対する地域ランキング、世帯人数ランキングおよび住居形態ランキングのそれぞれの順位および総数を取得する。さらに、作成部12は、取得した世帯人数ランキングの順位(現順位)について前月の同じ週における世帯人数ランキングの順位(過去順位)からの変動を算出する。例えば、作成部12は、取得した世帯人数ランキングの順位が4月第2週の順位であれば、3月第2週における順位からの変動を算出する。具体的には、作成部12は、過去順位から現順位を減算する。減算結果が正の数であれば順位が上がったことを表し、減算結果が負の数であれば順位が下がったことを表す。
作成部12は、取得した地域ランキング、世帯人数ランキングおよび住居形態ランキングのそれぞれの順位および総数と、減算結果とを含むランキングレポートを生成する。作成部12は、生成したランキングレポートを分析情報として、通信部13を介して送信先の情報端末装置3へ出力する。また、作成部12は、作成したランキングレポートを分析情報として、作成対象である需要家施設5の識別子に対応付けて分析結果記憶部15に記憶する。
このように、作成部12は、一の需要家施設5での消費エネルギー(1週間分の平均使用電力)と、他の需要家施設5(例えば同一地域)での消費エネルギー(1週間分の平均使用電力)とを比較することで、ランキングレポートを作成することができる。ここで、分析情報としてのランキングレポートにおいて、所定の基準で分析するとは、一の需要家施設5での消費エネルギーと、他の需要家施設5での消費エネルギーとを比較することである。
次に、ワースト曜日レポートの作成、出力について説明する。
作成部12は、需要家施設5ごとに、計測結果記憶部14に記憶している当該需要家施設5の先週1週間分における1時間ごとの平均使用電力を用いて曜日ごとに1日の平均使用電力を算出する。作成部12は、曜日名とその曜日に対応する1日の平均使用電力とからなる複数の組を、その曜日に対応する1日の平均使用電力をソートキーとして降順に並び替える。作成部12は、上位3つの曜日名と、これら曜日に対応する1日の平均使用電力と、これら平均使用電力を電気料金に換算した結果(電気料金)を含むワースト曜日レポートを作成する。
作成部12は、作成したワースト曜日レポートを、分析情報として通信部13を介して送信先の情報端末装置3へ出力する。また、作成部12は、作成したワースト曜日レポートを分析情報として、作成対象である需要家施設5の識別子に対応付けて分析結果記憶部15に記憶する。
このように、作成部12は、時間軸に沿って所定期間(1週間)を曜日ごとに分割し、複数の曜日ごとの消費エネルギー(平均使用電力)から電力の消費が最も多いワースト3の曜日を抽出することで、ワースト曜日レポートを作成することができる。ここで、分析情報としてのワースト曜日レポートにおいて、所定の基準で分析するとは、所定期間を複数の時間帯に分割し、複数の時間帯ごとに所定期間における消費エネルギーを分析することである。
次に、ピークゾーン診断レポートの作成、出力について説明する。
作成部12は、計測結果記憶部14に記憶されている先週1週間のうち平日5日分(月曜日~金曜日)の1時間ごとの平均使用電力を用いて、複数の所定時間帯ごとの平均使用電力を算出する。例えば、作成部12は、月曜日~金曜日の各曜日について、0時~6時、6時~12時、12時~18時および18時~24時の所定時間帯ごとに、平日における当該所定時間帯の平均使用電力を算出する。作成部12は、所定時間帯ごとに、算出された各曜日の当該所定時間帯の平均使用電力の平均値(第1平均値)を算出する。例えば、0時~6時の時間帯において算出された月曜日~金曜日までの各曜日の当該時間帯の平均使用電力の第1平均値を算出する。
作成部12は、月曜日~金曜日までの各曜日の1日の平均使用電力を算出し、算出した5日分の1日当たりの平均使用電力を用いて、1日の平均値を算出する。具体的には、作成部12は、算出した5つの1日の平均使用電力の総和を5で除算して、1日の平均値を算出する。作成部12は、各所定時間帯での第1平均値について、算出した1日の平均値に対する割合を算出する。作成部12は、算出した各割合から割合の値が最も大きい時間帯(第1時間帯)を特定する。
また、作成部12は、計測結果記憶部14に記憶されている先週1週間のうち平日5日分の1時間ごとの平均使用電力を用いて、同一時間帯ごとの平均使用電力の平均値(第2平均値)を算出する。例えば、作成部12は、0時~1時の第2平均値を算出する場合には、月曜日~金曜日における0時~1時の1時間の平均使用電力の総和を5で除算する。作成部12は、算出した1時間ごとの第2平均値のうち0~24時までの時間帯で値が最も大きい第2平均値の時間帯(第2時間帯)を特定する。
作成部12は、算出した所定時間帯ごとの第1平均値の割合と、単位時間帯ごとの第2平均値と、第1時間帯と、第2時間帯とを含むピークゾーン診断レポートを作成する。作成部12は、作成したピークゾーン診断レポートを分析情報として、通信部13を介して送信先の情報端末装置3へ出力する。また、作成部12は、作成したピークゾーン診断レポートを分析情報として、作成対象である需要家施設5の識別子に対応付けて分析結果記憶部15に記憶する。
このように、作成部12は、所定期間(1週間)を複数の時間帯(6時間ごとの時間帯および1時間ごとの時間帯)に分割し、同一時間帯ごとに、1週間の平均使用電力の平均値から電力の消費が最も多い時間帯を特定する。そして、作成部12は、特定した時間帯を用いてピークゾーン診断レポートを作成することができる。ここで、分析情報としてのピークゾーン診断レポートにおいて、所定の基準で分析するとは、時間軸に沿って複数の時間帯に分割し、複数の時間帯ごとに所定期間における消費エネルギー(平均使用電力)を分析することである。
次に、電気料金レポートの作成、出力について説明する。
本実施形態では、記憶部11に、特定の機器63に対する電気料金レポートを作成するために、需要家施設5ごとに、作成対象となる機器63の名称と当該機器63が接続された分岐ブレーカ62の識別子との組が記憶されている。また、計測システム20は、電流センサ24の出力を用いて計測された消費電力量をサーバ装置1に送信する場合には、電流センサ24が計測した分岐回路に含まれる分岐ブレーカ62の識別子を付加している。サーバ装置1の計測結果記憶部14は、消費電力量と分岐ブレーカ62との組を記憶している。
作成部12は、計測結果記憶部14に記憶されている先週1週間分の消費電力量のうち特定の機器63に対する消費電力量を用いて、特定の機器63に対する1週間の平均使用電力を算出する。具体的には、作成部12は、電気料金レポートの作成対象である需要家施設5について、特定の機器63の名称および分岐ブレーカ62の識別子を記憶部11から取得する。作成部12は、取得した識別子に対応する1週間分の消費電力量を計測結果記憶部14から取得する。作成部12は、取得した1週間分の消費電力量を用いて、1時間ごとの平均使用電力を算出する。作成部12は、算出した1時間ごとの平均使用電力を用いて、1週間の平均使用電力を算出する。作成部12は、算出した1週間の平均使用電力から、特定の機器63の1週間における電気料金を算出する。
作成部12は、サーバ装置1に登録されているすべての需要家施設5について、特定の機器63における1週間の電気料金を算出した後、特定の機器63ごとのランキングを決定する。具体的には、作成部12は、特定の機器63の1週間の電気料金を用いて、名称が同一である機器63ごとに、地域ランキング、世帯人数ランキングおよび住居形態ランキングを作成する。特定の機器63に対する電気料金レポートにおける地域ランキング、世帯人数ランキングおよび住居形態ランキングの作成は、ランキングレポートのこれらのランキングの作成において“1週間の平均使用電力”を“電気料金”と置き換えればよい。そのため、電気料金レポートにおける地域ランキング、世帯人数ランキングおよび住居形態ランキングの作成についての説明は省略する。さらに、作成部12は、取得した世帯人数ランキングの順位(現順位)について前月の同じ週における世帯人数ランキングの順位(過去順位)からの変動を算出する。
作成部12は、需要家施設5の特定の機器63についての地域ランキング、世帯人数ランキングおよび住居形態ランキングのそれぞれの順位および総数と、変動結果とを含む電気料金レポートを生成する。作成部12は、生成した電気料金レポートを分析情報として、通信部13を介して送信先の情報端末装置3へ出力する。また、作成部12は、作成した電気料金レポートを分析情報として、作成対象である需要家施設5の識別子に対応付けて分析結果記憶部15に記憶する。
なお、上記説明では、需要家施設5について特定の機器63は1つであると仮定して説明したが、需要家施設5において、複数の特定の機器63が設定されていてもよい。この場合、需要家施設5について、特定の機器63ごとに電気料金レポートが作成される。
また、作成部12は、分岐ブレーカ62ごとの電気料金レポートを作成してもよい。つまり、分岐ブレーカ62に対応する部屋ごとの電気料金レポートを作成してもよい。この場合、記憶部11は、電気料金レポートの作成対象である部屋の名称(例えば、リビング)と、当該部屋に対応する分岐ブレーカ62の識別子との組を記憶している。
このように、作成部12は、特定の機器または場所について、一の需要家施設5での消費エネルギーと、他の需要家施設5での消費エネルギーとを比較することで、特定の機器(場所)に対する電気料金レポートを作成することができる。ここで、分析情報としての電気料金レポートにおいて、所定の基準で分析するとは、所定期間(1週間)において、分岐ブレーカ62または機器ごとに消費エネルギーを分析することである。
作成部12は、ウィークリー分析レポートを情報端末装置3へ送信した後、情報端末装置3から詳細情報の送信指示を表す情報(指示情報)を受け取ると、送信したウィークリー分析レポートに応じた詳細情報を生成して送信する。
ウィークリー分析レポートとしてランキングレポートを送信した後、詳細情報の送信指示を受け取ると、作成部12は、地域ランキング、世帯人数ランキングおよび住居形態ランキングのそれぞれを表す情報を詳細情報として通信部13を介して送信する。例えば、作成部12は、地域ランキング、世帯人数ランキングおよび住居形態ランキングのそれぞれについて、1週間の平均使用電力を昇順に並べたリストをランキング表を表す情報を詳細情報として通信部13を介して情報端末装置3へ送信する。
ウィークリー分析レポートとしてワースト曜日レポートを送信した後、詳細情報の送信指示を受け取ると、作成部12は、消費電力量が大きい上位3つの曜日について、1時間ごとの平均使用電力を表す情報を詳細情報として通信部13を介して送信する。
ウィークリー分析レポートとしてピークゾーン診断レポートを送信した後、詳細情報の送信指示を受け取ると、作成部12は、上述した第1時間帯および第2時間帯における複数の分岐ブレーカ62ごとの平均使用電力を表す情報を詳細情報と作成する。作成部12は、作成した詳細情報を通信部13を介して送信する。
ウィークリー分析レポートとして電気料金レポートを送信した後、詳細情報の送信指示を受け取ると、作成部12は、特定の機器または場所に対する1週間における1時間ごとの平均使用電力を表す情報を詳細情報として通信部13を介して送信する。
(3.1.2)マンスリー分析レポート
次に、情報配信システム10が行うマンスリー分析レポートの作成について説明する。マンスリー分析レポートには、上述したように、ランキングレポート、ワースト曜日レポート、ピークゾーン診断レポート、電気料金レポートおよびピーク値ランキングレポートがある。
情報配信システム10は、マンスリー分析レポートとしての各種レポートを作成すると、作成対象である需要家施設5の識別子に対応付けて分析結果記憶部15に記憶する。情報配信システム10は、情報端末装置3の所有者の要求に応じたレポートを分析情報として、出力部16を介して情報端末装置3に送信する。
マンスリー分析レポートしてのランキングレポート、ワースト曜日レポート、ピークゾーン診断レポート、電気料金レポートと、ウィークリー分析レポートである各種レポートとの違いは、利用するデータである。例えば、マンスリー分析レポートの作成時には、ランキングレポートでは1ヶ月の平均使用消費電力が、ワースト曜日レポートでは1ヶ月における曜日ごとの平均使用電力が用いられる。また、ピークゾーン診断レポートでは1ヶ月における各時間帯の平均使用電力が、電気料金レポートでは特定の機器または場所に対する1ヶ月の平均使用電力が用いられる。これらレポートの詳細な作成については、ウィークリー分析レポートにおける各種レポートの作成と同様であるで、ここでの説明は省略する。
また、作成部12は、マンスリー分析レポートとして、ランキングレポート、ワースト曜日レポート、ピークゾーン診断レポートおよび電気料金レポートの他、ピーク値ランキングレポートを作成する。
作成部12は、計測結果記憶部14に記憶されている作成対象月分(先月分)の消費電力量を用いて、作成対象月における各日の30分間ごとの消費電力量を算出する。具体的には、n時0分~n時30分の平均使用電力およびn時30分~(n+1)時0分の平均使用電力を算出する。
作成部12は、月日と、30分間の時間帯と、その月日および時間帯に対応する平均使用電力とからなる複数の組を、30分間の平均使用電力をソートキーとして降順に並び替える。作成部12は、ソート後の上記複数の組のうち、平均使用電力が上位5つの組を取得する。
作成部12は、作成対象月から過去に遡って作成対象月と同一である前年の月までの月ごとに、最も大きい30分間の平均使用電力(過去平均使用電力)を、分析結果記憶部15に記憶している過去のピーク値ランキングレポートから取得する。
作成部12は、取得した上記5つの組と、作成対象月と同一である前年の月までの月ごとの過去平均使用電力とを含むピーク値ランキングレポートを作成する。
また、作成部12は、30分間の平均使用電力が最も大きい上位5つの月日および30分間の時間帯について、平均使用電力が大きい上位5つの分岐回路を特定する。具体的には、作成部12は、計測結果記憶部14に記憶されている消費電力量のうち該当する月日および時間帯の消費電力量を用いて、分岐回路ごとの当該時間帯における平均使用電力を算出する。作成部12は、当該時間帯における平均使用電力が大きい上位5つの分岐回路について、当該分岐回路が設けられた部屋、機器またはその両方と、当該分岐回路の当該時間帯における平均使用電力とを含むピーク値詳細情報を作成し、分析結果記憶部15に記憶する。
作成部12は、マンスリー分析レポートを情報端末装置3へ送信した後、情報端末装置3から詳細情報の送信指示を表す情報(指示情報)を受け取ると、送信したマンスリー分析レポートに応じた詳細情報を送信する。
マンスリー分析レポートとして、ランキングレポート、ワースト曜日レポート、ピークゾーン診断レポートおよび電気料金レポートの詳細情報は、ウィークリー分析レポートである各種レポートの詳細情報と同様の方法で作成できるため、ここでの説明は省略する。
マンスリー分析レポートとしてピーク値ランキングレポートを送信した後、詳細情報の送信指示を受け取ると、作成部12は、分析結果記憶部15に記憶しているピーク値詳細情報のうち、送信指示に応じたピーク値詳細情報を取得する。作成部12は、取得したピーク値詳細情報を、通信部13を介して情報端末装置3へ送信する。
(3.2)表示システム
ここでは、表示システムとして情報端末装置3を用いて説明する。
情報端末装置3が上述した電気料金レポートを受け取って表示するためには、情報端末装置3の所有者(需要家施設5の利用者)は、特定の機器または部屋を登録する必要がある。そこで、情報端末装置3の表示制御部32は、特定の機器または部屋を登録するための登録画面を表示する。情報端末装置3の所有者は、入力部34に対して操作を行うことで、需要家施設5の識別子と、特定の機器の名称または部屋の名称と、特定の機器の名称または部屋の名称に対応する分岐ブレーカ62の識別子とを入力する。ここで、需要家施設5の識別子は、例えば需要家施設5の利用者の識別子である。
通信部33は、入力部34に対して送信に係る所定の操作が行われると、入力された需要家施設5の識別子と、特定の機器の名称または部屋の名称と、分岐ブレーカ62の識別子とをサーバ装置1へ送信する。
サーバ装置1は、情報端末装置3から受け取った特定の機器の名称または部屋の名称と、分岐ブレーカ62の識別子との組を需要家施設5の識別子に対応付けて記憶部11に記憶する。これにより、サーバ装置1は、需要家施設5の識別子ごとに、特定の機器の名称または部屋の名称と、分岐ブレーカ62の識別子との組を記憶することができる。
なお、情報端末装置8および情報端末装置8aのいずれかを表示システムとした場合であっても、上記処理で特定の機器の名称または部屋の名称と、分岐ブレーカ62の識別子との組を記憶することができる。
(4)表示画面
次に、本実施形態に係る表示画面の構成について説明する。
(4.1)ウィークリー分析レポートの表示画面の構成
以下、ウィークリー分析レポートにおける各種表示画面の構成について説明する。なお、ウィークリー分析レポートにおける各種表示画面は、情報端末装置3,8,8aのいずれかの装置においても表示可能である。
(4.1.1)ランキングレポート
先ず、ランキングレポートの表示画面100の構成について説明する。
ランキングレポートの表示画面100は、図4に示すように、表示項目として、配信日項目101、タイトル項目102、第1結果項目103、第2結果項目104および詳細項目105を含んでいる。なお、図4の一点鎖線および参照符号は、説明のために標記しているに過ぎず、実際には表示画面100には表示されない。以下、図5~10においても同様である。
配信日項目101には、ランキングレポートが配信された日付が表示される。例えば、日付は、“YYYY/MM/DD”形式で表示される。
タイトル項目102には、表示されるウィークリー分析レポートの名称、ここでは、ランキングレポートの名称が表示される。図4では、ランキングレポートの名称として、“似た世帯ランキング”が表示される。
第1結果項目103には、情報端末装置3の所有者の世帯人数ランキングに関連する情報として、先週の結果および前月の同じ週との変動結果が表示される。具体的には、世帯人数ランキングにおける順位と、変動結果を基に順位がアップまたはダウンしたことを表す情報とが表示される。
第2結果項目104には、情報端末装置3の所有者が使用する需要家施設5に対する地域ランキング、世帯人数ランキングおよび住居形態ランキングが表示される。
地域ランキングでは、地域を表すマークと、地域名と、同一地域の総世帯数のうち何位であったかの情報とが表示される。世帯人数ランキングでは、世帯を表すマークと、世帯数と、同一世帯人数において総世帯数のうち何位であったかの情報とが表示される。住居形態ランキングでは、住居形態を表すマークと、住居形態(戸建または集合住宅)と、同一の住居形態(例えば、戸建)において総世帯数のうち何位であったかの情報とが表示される。
詳細項目105は、ランキングレポートに対する詳細情報を取得するためのボタンが表示される。
情報端末装置3の所有者が詳細項目105で表示されたボタンを押すと、情報端末装置3は、ランキングレポートに対する詳細情報の送信を指示する指示情報を情報配信システム10(サーバ装置1)へ送信する。情報配信システム10は、指示情報を受け取ると、ランキングレポートに対する詳細情報を情報端末装置3へ送信する。情報端末装置3は、受け取ったランキングレポートに対する詳細情報を表示する。
(4.1.2)ワースト曜日レポート
次に、ワースト曜日レポートの表示画面150の構成について説明する。
ワースト曜日レポートの表示画面150は、図5に示すように、表示項目として、配信日項目151、タイトル項目152、第1結果項目153、第2結果項目154および詳細項目155を含んでいる。
配信日項目151には、ワースト曜日レポートが配信された日付が表示される。例えば、日付は、“YYYY/MM/DD”形式で表示される。
タイトル項目152には、表示されるウィークリー分析レポートの名称、ここでは、ワースト曜日レポートの名称が表示される。図5では、ワースト曜日レポートの名称として、“電気使用量ワースト3曜日”が表示される。
第1結果項目153には、電気使用量(1日の平均使用電力)が最も大きい曜日名が表示される。
第2結果項目154には、1日の平均使用電力が大きい順に、曜日名が左から右に表示される。具体的には、電球のマークと、その下部に曜日名とその曜日の1日の平均使用電力とが表示される。電球のマークは、順位が視覚的に区別できるように左から右へ順に小さくなっている。
詳細項目155は、ワースト曜日レポートに対する詳細情報を取得するためのボタンが表示される。
情報端末装置3の所有者が詳細項目155で表示されたボタンを押すと、情報端末装置3は、ワースト曜日レポートに対する詳細情報の送信を指示する指示情報を情報配信システム10(サーバ装置1)へ送信する。情報配信システム10は、指示情報を受け取ると、ワースト曜日レポートに対する詳細情報を情報端末装置3へ送信する。情報端末装置3は、受け取ったワースト曜日レポートに対する詳細情報を表示する。
(4.1.3)ピークゾーン診断レポート
次に、ピークゾーン診断レポートの表示画面200の構成について説明する。
ピークゾーン診断レポートの表示画面200は、図6に示すように、表示項目として、配信日項目201、タイトル項目202、第1結果項目203、第2結果項目204、第3結果項目205、第4結果項目206および詳細項目207を含んでいる。
配信日項目201には、ピークゾーン診断レポートが配信された日付が表示される。例えば、日付は、“YYYY/MM/DD”形式で表示される。
タイトル項目202には、表示されるウィークリー分析レポートの名称、ここでは、ピークゾーン診断レポートの名称が表示される。図6では、ピークゾーン診断レポートの名称として、“わが家の電気使用量ピークゾーン診断”が表示される。
第1結果項目203には、ピークゾーン診断レポートに含まれる第1時間帯で表される時間帯が表示される。
第2結果項目204には、0~6時、6~12時、12~18時および18~24時の所定時間帯ごとの平均使用電力の割合が円グラフで表示される。なお、時間帯は、情報端末装置3の所有者(需要家施設5の使用者)が設定してもよい。時間帯別に料金が異なる場合には、どの料金単価の時間帯に電気使用量が多いかを把握することができる。
第3結果項目205には、ピークゾーン診断レポートに含まれる第2時間帯で表される時間帯が表示される。
第4結果項目206には、単位時間帯ごとの平均使用電力の平均値(第2平均値)が棒グラフで表示される。第2平均値が最も大きい時間帯の表示色は、他の時間帯の表示色と異なっていることが好ましい。これにより、情報端末装置3の所有者は、電気使用量(平均使用電力の第2平均値)のピーク時間帯を視覚的に知ることができる。
詳細項目207は、ピークゾーン診断レポートに対する詳細情報を取得するためのボタンが表示される。
情報端末装置3の所有者が詳細項目207で表示されたボタンを押すと、情報端末装置3は、ピークゾーン診断レポートに対する詳細情報の送信を指示する指示情報を情報配信システム10(サーバ装置1)へ送信する。情報配信システム10は、指示情報を受け取ると、ピークゾーン診断レポートに対する詳細情報を情報端末装置3へ送信する。情報端末装置3は、受け取ったピークゾーン診断レポートに対する詳細情報を表示する。
(4.1.4)電気料金レポート
次に、電気料金レポートの表示画面250の構成について説明する。
電気料金レポートの表示画面250は、図7に示すように、表示項目として、配信日項目251、タイトル項目252、第1結果項目253、第2結果項目254および詳細項目255を含んでいる。
配信日項目251には、電気料金レポートが配信された日付が表示される。例えば、日付は、“YYYY/MM/DD”形式で表示される。
タイトル項目252には、表示されるウィークリー分析レポートの名称、ここでは、電気料金レポートの名称が表示される。ここでは、特定の機器としてエアコンを設定している。そのため、図7では、電気料金レポートの名称として、“我が家のエアコン電気料金ランキング”が表示される。
第1結果項目253には、情報端末装置3の所有者と同一の世帯人数の世帯におけるエアコンの電気料金に対する世帯人数ランキングに関連する情報として、先週の結果および前月の同じ週との変動結果が表示される。具体的には、エアコンの電気料金に対す世帯人数ランキングにおける順位と、変動結果を基に順位がアップまたはダウンしたことを表す情報とが表示される。
第2結果項目254には、情報端末装置3の所有者が使用するエアコンの電気料金に対する地域ランキング、世帯人数ランキングおよび住居形態ランキングが表示される。
地域ランキングでは、地域を表すマークと、地域名と、同一地域の総世帯数のうち何位であったかの情報とが表示される。世帯人数ランキングでは、世帯を表すマークと、世帯数と、同一世帯人数において総世帯数のうち何位であったかの情報とが表示される。住居形態ランキングでは、住居形態を表すマークと、住居形態(戸建または集合住宅)と、同一の住居形態(例えば、戸建)において総世帯数のうち何位であったかの情報とが表示される。
詳細項目255は、電気料金レポートに対する詳細情報を取得するためのボタンが表示される。
情報端末装置3の所有者が詳細項目255で表示されたボタンを押すと、情報端末装置3は、電気料金レポートに対する詳細情報の送信を指示する指示情報を情報配信システム10(サーバ装置1)へ送信する。情報配信システム10は、指示情報を受け取ると、電気料金レポートに対する詳細情報を情報端末装置3へ送信する。情報端末装置3は、受け取った電気料金レポートに対する詳細情報を表示する。
(4.2)マンスリー分析レポートの表示画面の構成
マンスリー分析レポートとして、上述したように、ランキングレポート、ワースト曜日レポート、ピークゾーン診断レポート、電気料金レポートおよびピーク値ランキングレポートがある。情報端末装置3の所有者(需要家施設5の使用者)は、情報端末装置3の入力部34に対する操作により、これらレポートのうち所望するレポートを表示部31に表示させる。
なお、マンスリー分析レポートにおける各種表示画面および下記表示画面300は、情報端末装置3,8,8aのいずれかの装置においても表示可能である。
図8は、マンスリー分析レポートとしての各種レポートから一のレポートを選択するための表示画面300を示す。表示画面300は、表示項目として、対象月項目301、第1選択肢項目302~第5選択肢項目306を含んでいる。
対象月項目301には、表示したいマンスリー分析レポートの分析対象月が表示される。図8では、対象月項目301には、“2015年10月”と表示されている。そのため、表示されるマンスリー分析レポートは、2015年11月1日に作成されたレポートになる。対象月項目301で表示される年月は、プルダウンメニューで選択してもよいし、対象月項目301に直接入力してもよい。
第1選択肢項目302には、マンスリー分析レポートとしてランキングレポートを表示するためのボタンが表示される。第2選択肢項目303には、マンスリー分析レポートとしてワースト曜日レポートを表示するためのボタンが表示される。第3選択肢項目304には、マンスリー分析レポートとしてピークゾーン診断レポートを表示するためのボタンが表示される。第4選択肢項目305には、マンスリー分析レポートとして電気料金レポートを表示するためのボタンが表示される。第5選択肢項目306には、マンスリー分析レポートとしてピーク値ランキングレポートを表示するためのボタンが表示される。
情報端末装置3は、第1選択肢項目302~第5選択肢項目306のいずれかのボタンが押されると、押されたボタンに応じたレポートの送信を指示する送信指示情報を情報配信システム10(サーバ装置1)に送信する。情報配信システム10は、送信指示情報を受け取ると、受け取った送信指示情報に応じたレポートを情報端末装置3へ送信する。例えば、第1選択肢項目302が押されると、情報端末装置3は、マンスリー分析レポートとしてランキングレポートを送信することを表す送信指示情報を情報配信システム10に送信する。情報配信システム10は、マンスリー分析レポートとしてランキングレポートを送信することを表す送信指示情報を受け取ると、マンスリー分析レポートとしてランキングレポートを情報端末装置3へ送信する。
なお、マンスリー分析レポートとしてのランキングレポート、ワースト曜日レポート、ピークゾーン診断レポート、電気料金レポートの各表示画面は、ウィークリー分析レポートとしての各レポートの表示画面100,150,200,250と同様である。そのため、マンスリー分析レポートとしてのランキングレポート、ワースト曜日レポート、ピークゾーン診断レポート、電気料金レポートの各表示画面の説明については省略する。
以下、ピーク値ランキングレポートの表示画面400について説明する。
ピーク値ランキングレポートの表示画面400は、図9Aに示すように、表示項目として、月項目401、第1タイトル項目402、第2タイトル項目403、第1結果項目404、および第2結果項目406を含んでいる。
月項目401には、ピーク値ランキングレポートが作成された月が表示される。例えば、“YYYY/MM”形式で表示される。
第1タイトル項目402には、表示されるマンスリー分析レポートの名称、ここでは、ピーク値ランキングレポートの名称が表示される。そのため、図9Aでは、ピーク値ランキングレポートの名称として、“ピーク値ランキング”が表示される。
第2タイトル項目403には、ランキングの対象月を表すタイトルが表示される。具体的には、第2タイトル項目403には、月項目401で表示される月の前月を含むタイトルが表示される。図9Aでは、ピーク値ランキングレポートが作成された年月が“2016年2月”であるので、第2タイトル項目403には、“2016/01によく電気を使った30分間”というタイトルが表示される。
第1結果項目404には、作成対象月において、30分間の平均使用電力が大きい上位5つの時間帯に関する情報が表示される。具体的には、第1結果項目404には、30分間の平均使用電力が大きい上位5つの日にちと時間帯と、その日にちおよび時間帯での平均使用電力量との組、およびこれら組に一対一に対応するボタン405が表示される。ボタン405は、対応する組に含まれる日にちおよび時間帯における詳細情報を表示するためのボタンである。
第2結果項目406には、作成対象月から過去に遡って作成対象月と同一である前年の月までの月ごとに、30分間での最も大きい平均使用電力(過去平均使用電力)が表示される。具体的には、第2結果項目406には、第1表示項目407と、第2表示項目408とが含まれる。
第1表示項目407には、作成対象月から過去に遡って作成対象月と同一である前年の月までの月ごとに、当該月において最も大きい30分間の平均使用電力の棒グラフが表示される。
第2表示項目408には、作成対象月を含む過去1年のうち、最も大きい30分間の平均使用電力の値がいくらであり、その月がいつであるかのメッセージが表示される。図9Aでは、作成対象月(2016年1月)で30分間の平均使用電力が最も大きい。前回ピーク値ランキングを作成した場合と比べて、30分間の平均使用電力が最も大きい月は異なっている。そのため、図9Aでは、30分間の平均使用電力が最も大きい月が更新されたことを表すメッセージが表示されている。もし、前回ピーク値ランキングを作成した場合と比べて、30分間の平均使用電力が最も大きい月が異なっていない場合には、30分間の平均使用電力が最も大きい月(作成対象月よりも過去の月)と当該平均使用電力とを含むメッセージが表示される。
また、第1表示項目407で表示される棒グラフにおいて、30分間の平均使用電力が最も大きいデータの表示色は、他のデータの表示色と異なっていることが好ましい。例えば、図9Aでは、2016年1月の30分間の平均使用電力が最も大きいため棒グラフ409の色を変更している。これにより、情報端末装置3の所有者は、作成対象月を含む過去1年のうち、30分間の平均使用電力が最も大きい月を視覚的に知ることができる。
なお、第1表示項目407で表示された各棒グラフのうちユーザが入力部34に対して操作することで1つの棒グラフが選択される構成であってもよい。1つの棒グラフが選択された場合、第1結果項目404には、選択された棒グラフに対応する月の30分間の平均使用電力が大きい上位5つの時間帯に関する情報が表示される。
表示画面400の表示中に、5つのボタン405のうち1つのボタン405が押されると、情報端末装置3は、押されたボタン405に対応する日にちおよび時間帯における詳細情報の送信を指示する指示情報を情報配信システム10(サーバ装置1)へ送信する。情報配信システム10は、指示情報を受け取ると、押されたボタン405に対応する日にちおよび時間帯におけるピーク値詳細情報を情報端末装置3へ送信する。情報端末装置3は、受け取ったピーク値詳細情報を表示画面450に表示する。
表示画面450は、図9Bに示すように、表示項目として、タイトル項目451、回路ランキング項目452および表示制御項目453を含んでいる。
タイトル項目451には、表示されるピーク値詳細情報の名称が表示される。具体的には、タイトル項目451には、表示画面400の表示中に押されたボタン405に対応する日にちおよび時間帯を含むタイトル名が表示される。図9Bでは、タイトル“使用電力量の内訳 上位5回路 1/11(金) 12:30-13:00”が表示されている。
回路ランキング項目452には、ピーク値詳細情報が表示される。具体的には、部屋、機器またはその両方と、部屋、機器またはその両方における30分間の平均使用電力との5つの組が表示される。
表示制御項目453には、表示画面450の表示を終了するためのボタンが表示される。表示制御項目453に表示されたボタンが押されると、情報端末装置3は表示画面450の表示を終了する。
また、30分間の平均使用電力が最も大きい棒グラフ(例えば、棒グラフ409)を押した場合、その月の詳細な情報が表示されてもよい。例えば、図9Bに示すような情報が表示される。また、30分間の平均使用電力が最も大きい棒グラフだけでなく、他の棒グラフを押した場合であっても、その月の詳細な情報が表示されてもよい。
(5)変形例
(5.1)変形例1
本実施形態では、ウィークリー分析レポートは、週ごとに表示されるレポート内容が異なっている。情報端末装置3の所有者(需要家施設5の使用者)は、ある週で表示されたレポート(例えば、ランキングレポート)について先週の分析時点でのランキングレポートの内容(先々週のランキングレポート)を知りたいと思うことがある。そこで、ウィークリー分析レポートとしての各種レポートの表示画面100,150,200,250において、表示されているレポートに対する先週の分析結果の送信を要求するための要求ボタンを設けてもよい。要求ボタンが押されると、情報端末装置3は、表示中のレポートについて、先週の分析結果の送信を要求する要求情報を情報配信システム10に送信する。
情報配信システム10は、入力部17で要求情報を受け取ると、情報端末装置3で表示されているレポート(その週での表示対象のレポート)に対する先週分の分析情報(先々週の消費電力量に基づいたレポート)を取得する。情報配信システム10は、取得した分析情報を、出力部16を介して情報端末装置3へ送信する。
ここで、情報配信システム10は、毎週日曜日に、上述したウィークリー分析レポートとしての各種レポートを作成してもよいし、その週において送信対象のレポートのみを作成してもよい。各種レポートを作成する場合には、作成部12は、作成した各種レポートを分析結果記憶部15に記憶し、その週において送信対象のレポートのみを送信する。
毎週日曜日に各種レポートを作成する場合には、作成部12は、入力部17で要求情報が受け取られると、分析結果記憶部15から情報端末装置3で表示されているレポートに対する先週分の分析情報を取得する。
毎週日曜日にその週において送信対象のレポートのみを作成する場合には、作成部12は、入力部17で要求情報が受け取られると、情報端末装置3で表示されているレポートに対する先週分の分析情報を新たに作成することで、取得する。具体的には、作成部12は、計測結果記憶部14に記憶されている先々週分の消費電力用を用いて、情報端末装置3で表示されているレポートに対する先週分の分析情報を作成する。
(5.2)変形例2
本実施形態では、ウィークリー分析レポートとして、ランキングレポート、ワースト曜日レポート、ピークゾーン診断レポート、および電気料金レポートを用いたが、これらのレポートのみに限定されない。
ウィークリー分析レポートとして、場所および機器ごとの1週間分の平均使用電力が大きい上位3の場所および機器63についてのレポート(ワースト分岐回路レポート)を作成してもよい。
この場合、計測ユニット21は、複数の分岐回路ごとに計測した消費電力量を情報配信システム10に送信する際に、分岐回路が設けられた(対応付けられた)部屋または機器の名称を消費電力量に対応付けて送信する。
作成部12は、需要家施設5ごとに、計測結果記憶部14に記憶している当該需要家施設5の先週1週間の消費電力量を用いて複数の分岐回路ごと、つまり部屋または機器ごとに1週間分の平均使用電力を算出する。
作成部12は、部屋または機器の名称と、対応する1週間の平均使用電力とからなる複数の組を、1週間分の平均使用電力をソートキーとして降順に並び替える。作成部12は、上位3つの部屋または機器の名称それぞれを少なくとも含むワースト分岐回路レポートを作成する。
作成部12は、作成したワースト分岐回路レポートを、分析情報として、通信部13を介して送信先の情報端末装置3へ出力する。また、作成部12は、作成したワースト分岐回路レポートを分析情報として分析結果記憶部15に記憶する。
このように、作成部12は、特定の機器または場所について、複数の分岐ブレーカ62の消費エネルギーを比較することで、ワースト分岐回路レポートを作成することができる。ここで、分析情報としてのワースト分岐回路レポートにおいて、所定の基準で分析するとは、所定期間(1週間)において、複数の分岐回路ごとに消費エネルギーを分析することである。なお、分岐回路に1つの機器のみが含まれる場合には、所定の基準で分析するとは、所定期間(1週間)において、複数の機器ごとに消費エネルギーを分析することであると捉えることもできる。
ウィークリー分析レポートとしてワースト分岐回路レポートを送信した後に詳細情報の送信指示を受け取ると、作成部12は、ワースト分岐回路レポートに含まれる部屋または機器の詳細情報を通信部13を介して送信する。具体的には、作成部12は、ワースト分岐回路レポートに含まれる部屋または機器の1時間ごとの平均使用電力を表す情報を詳細情報として通信部13を介して送信する。
また、情報端末装置3では、図10に示す表示画面500が表示される。
ワースト分岐回路レポートの表示画面500は、図10に示すように、表示項目として、配信日項目501、タイトル項目502、第1結果項目503、第2結果項目504および詳細項目505を含んでいる。
配信日項目501には、ワースト分岐回路レポートが配信された日付が表示される。例えば、日付は、“YYYY/MM/DD”形式で表示される。
タイトル項目502には、表示されるウィークリー分析レポートの名称、ここでは、ワースト分岐回路レポートの名称が表示される。図10では、ワースト分岐回路レポートの名称として、“電気使用量ワースト3分岐回路”が表示される。
第1結果項目503には、電気使用量(平均使用電力)が最も大きい部屋または機器の名称が表示される。
第2結果項目504には、平均使用電力が大きい順に、部屋または機器の名称が左から右に表示される。具体的には、電球のマークと、その下部に部屋または機器の名称と、部屋または機器に対する1週間の平均使用電力とが表示される。電球のマークは、順位が視覚的に区別できるように左から右へ順に小さくなっている。
詳細項目505は、ワースト分岐回路レポートに対する詳細情報を取得するためのボタンが表示される。
情報端末装置3の所有者が詳細項目505で表示されたボタンを押すと、情報端末装置3は、ワースト分岐回路レポートに対する詳細情報の送信を指示する指示情報を情報配信システム10(サーバ装置1)へ送信する。情報配信システム10は、指示情報を受け取ると、ワースト分岐回路レポートに対する詳細情報を情報端末装置3へ送信する。情報端末装置3は、受け取ったワースト分岐回路レポートに対する詳細情報を表示する。
なお、場所および機器ごとに、1週間分の平均使用電力についてのレポートを作成してもよい。
(5.3)その他の変形例
本実施形態では、情報配信システム10(サーバ装置1)は、ピーク値ランキングレポートをマンスリー分析レポートとして作成したが、これに限定されない。情報配信システム10(サーバ装置1)は、ピーク値ランキングレポートをウィークリー分析レポートとして作成してもよい。
本実施形態の作成部12は、ウィークリー分析レポートを作成するタイミング(本実施形態では毎週日曜日)で、ウィークリー分析レポートとしての各種レポートをすべて作成してもよいし、送信対象のレポートのみを作成してもよい。作成部12は、ウィークリー分析レポートとしての各種レポートをすべて作成する場合には、送信対象のレポートのみを送信し、作成したすべてのレポートを作成対象の需要家施設5の識別子に対応付けて分析結果記憶部15に記憶する。また、情報配信システム10は、変形例1で説明した要求情報を受け取ると、分析結果記憶部15から要求情報に応じたレポートを取得し、送信する。作成部12は、ウィークリー分析レポートとしての送信対象のレポートのみを作成する場合には、作成したレポートを送信し、作成対象の需要家施設5の識別子に対応付けて分析結果記憶部15に記憶する。また、情報配信システム10は、変形例1で説明した要求情報を受け取ると、情報配信システム10に対応する先々週分の消費電力量を計測結果記憶部14から取得し、取得した消費電力量から要求情報に応じたレポートを作成し、送信する。
本実施形態の作成部12は、ウィークリー分析レポートとしての各種レポートについての詳細情報を予め作成し、分析結果記憶部15に記憶してもよい。この場合、各種レポートには、詳細情報の記憶先(リンク先)の情報を含める。表示画面が表示される際には、詳細情報を要求するボタンに、詳細情報の記憶先(リンク先)の情報を対応付ける。そして、情報端末装置3では、当該ボタンが押されると、詳細情報の記憶先の情報で表さる記憶先の情報が表示される。また、本実施形態の作成部12は、マンスリー分析レポートとしての各種レポートについての詳細情報を予め作成し、分析結果記憶部15に記憶してもよい。
なお、本実施形態では、作成部12は、ウィークリー分析レポートとしてピークゾーン診断レポートを作成する際に、平日5日間において、所定時間帯ごとに平均使用電力の第1平均値を算出する構成とした。しかしながら、作成部12は、上記算出の代わりに、平日5日間において、所定時間帯ごとに平均使用電力の総和を算出してもよい。この場合、作成部12は、所定時間帯ごとの平均使用電力の総和について、平日5日間における1日の平均使用電力の総和に対する割合を算出する。また、作成部12は、平日5日間において、同一時間帯ごとに平均使用電力の第2平均値を算出する構成とした。しかしながら、作成部12は、上記算出の代わりに、同一時間帯ごとに、平均使用電力の総和を算出してもよい。この場合、作成部12は、同一時間帯ごとの平均使用電力の総和のうち最も大きい総和に対応する時間帯を第2時間帯とする。また、作成部12は、マンスリー分析レポートとしてピークゾーン診断レポートを作成する場合においても、平均使用電力の平均値を利用する代わりに、平均使用電力の総和を用いてもよい。
また、ピークゾーン診断レポートを作成する際の対象期間は、平日5日間に限らず、情報端末装置3の所有者(需要家施設5に使用者)が、対象期間(対象曜日)を設定できる構成であってもよい。休日は、平日に対して電気使用量が不規則に変化する。情報端末装置3の所有者によって平日(仕事が休みでない日)と、休日(仕事が休みの日)とが異なる。そのため、対象期間(曜日)を情報端末装置3の所有者が設定することで、平日(仕事が休みでない日)におけるピークゾーンの分析の精度をより高めることができる。
また、カレンダーに係る情報、特に祝日に関する情報(祝日情報)をピークゾーン診断レポートの作成に反映させてもよい。祝日を平日から除外することで、ピークゾーンの分析の精度をより高めることができる。
また、本実施形態では、出力部16は、作成したウィークリー分析レポートを出力する際に、過去に出力したウィークリー分析レポートを併せて出力してもよい。例えば、出力部16は、今週作成したウィークリー分析レポートを出力する際に、先週出力したウィークリー分析レポートを出力する。
また、ウィークリー分析レポートしての各種レポートの詳細情報を要求するためのボタンは、ウィークリー分析レポートしての各種レポートの表示画面100,150,200,250のうち少なくとも1つの表示画面に設けられていればよい。同様に、マンスリー分析レポートしての各種レポートの詳細情報を要求するためのボタンは、マンスリー分析レポートしての各種レポートの表示画面のうち少なくとも1つの表示画面に設けられていればよい。
なお、情報端末装置3が分析情報を取得するトリガは、例えば情報配信システム10からのプッシュ通知であってもよいし、情報端末装置3の入力部34に対する所定の操作であってもよい。
本実施形態において、情報端末装置3,8,8aに配信される各種レポートは、サーバ装置1(情報配信システム10)の作成部12で生成されるとしたが、この構成に限らず、複数の装置に分散して作成されてもよい。例えば、各種レポートは、サーバ装置1、コントローラ40および情報端末装置3,8,8aのうち2以上の装置で分散して作成されてもよい。この場合、サーバ装置1が省略されても、コントローラ40または情報端末装置3,8,8aで各種レポートが作成され、作成されたレポートに応じた表示画面が作成される。さらに、作成部12は、サーバ装置1およびコントローラ40のそれぞれに設けられてもよい。この場合、各種レポートの配信先(情報端末装置3,8,8aのいずれか)によって、サーバ装置1とコントローラ40とのいずれかがレポートを作成するかが決まってもよい。例えば、レポートの配信先が情報端末装置8または情報端末装置8aである場合にはコントローラ40がレポートを作成し、配信先が情報端末3である場合にはサーバ装置1がレポートを作成する。
さらに、情報配信システム10は、サーバ装置1、コントローラ40、情報端末装置3,8,8aのうち少なくとも1つの装置によって構成されてもよい。情報配信システム10の少なくとも一部の機能は、例えばクラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されてもよい。
また、コントローラ40は、需要家施設5に設置されたスマートメータと通信可能に構成されてもよい。この場合、計測システム20で計測される計測値の代わりに、スマートメータで計測された値を用いてもよい。
また、分岐回路ごとの計測には、主幹ブレーカ61に設けられた電流センサ23または上記スマートメータを用いてもよい。
また、分析情報は、ウィークリー分析レポート、マンスリー分析レポートに限らず、1年単位、10年単位等のレポートであってもよい。
また、ウィークリー分析レポートで配信されるコンテンツについて、情報端末装置3の所有者が配信を要望するコンテンツ(レポート)を選択したり、送信が不要なコンテンツ(レポート)を削除したりしてもよい。
(6)まとめ
以上説明したように、本発明に係る第1の態様の情報配信システム10は、作成部12と、出力部16とを備える。作成部12は、第1分析情報と第2分析情報とを作成する。第1分析情報は、第1所定期間における需要家施設5の消費エネルギー(消費電力量)に関する情報(平均使用電力)を第1基準で分析した情報である。第2分析情報は、第2所定期間における需要家施設5の消費エネルギーに関する情報を第2基準で分析した情報である。出力部16は、第1分析情報と第2分析情報とを出力する。ここで、第1分析情報は、例えばウィークリー分析情報としてのランキングレポート、ワースト曜日レポート、ピークゾーン診断レポートおよび電気料金レポートのいずれか1つのレポートである。第2分析情報は、上記各種レポートのうち、第1分析情報とは異なるレポートである。
この構成によると、情報配信システム10は、異なる基準で、第1分析情報と第2分析情報を生成し、第1分析情報と第2分析情報とを出力する。需要家施設5の使用者は、第1分析情報に興味がなくても第2分析情報に興味がある可能性がある。そのため、需要家施設5の使用者は、第2分析情報に注目しやすくなる。したがって、従来の常に同一の基準で消費電力量が分析された結果を表示する場合と比べて、情報配信システム10は、分析結果の訴求力をより高めることができる。
本発明に係る第2の態様の情報配信システム10では、第1の態様において、出力部16は、第1分析情報と前記第2分析情報とを、異なるタイミングでそれぞれ出力する。この構成によると、情報配信システム10は、異なるタイミング(例えば、異なる週の同一曜日)で、異なる基準で作成された第1分析情報と第2分析情報とを出力することができる。
本発明に係る第3の態様の情報配信システム10では、第2の態様において、第2所定期間は、第1所定期間に連続する期間である。出力部16は、第2所定期間に第1分析情報を出力し、第2所定期間に連続する第3所定期間に第2分析情報を出力する。この構成によると、需要家施設5の使用者は、直近の過去の所定期間における分析情報を知ることができる。
本発明に係る第4の態様の情報配信システム10では、第1の態様において、第2所定期間は、前記第1所定期間に連続する期間である。出力部16は、第2所定期間に第1分析情報を出力し、第2所定期間に連続する第3所定期間に第1分析情報と前記第2分析情報とを出力する。この構成によると、需要家施設5の使用者は、新たに作成された分析情報の他、過去に送信された分析情報をも知ることができる。
本発明に係る第5の態様の情報配信システム10では、第1~4のいずれかの態様において、第1所定期間と第2所定期間との長さは同一である。この構成によると、情報配信システム10は、分析情報を作成する際に、期間の長さについては同一とすることができる。
本発明に係る第6の態様の情報配信システム10は、第1~5のいずれかの態様において、入力部17をさらに備える。入力部17は、第1分析情報および第2分析情報のうち少なくとも一方の分析情報について、分析情報に対する詳細な情報である詳細情報を出力する指示を受け取る。出力部16は、入力部17が詳細情報を出力する指示を受け取ると、当該分析情報に対する詳細情報を出力する。この構成によると、需要家施設5の使用者は、分析情報における詳細情報を知ることができる。
本発明に係る第7の態様の情報配信システム10は、第1~6のいずれかの態様において、第3分析情報を要求する要求情報を受け取る入力部をさらに備える。第3要求情報は、第1分析情報および第2分析情報のうち少なくとも一方の分析情報について、当該分析情報に対する所定期間より過去の別の所定期間における消費エネルギーに関する情報を、当該分析情報の作成で用いられた基準で分析された情報である。作成部12は、入力部17が要求情報を受け取ると、第3分析情報を取得する。出力部16は、第3分析情報を出力する。この構成によると、需要家施設5の使用者は、第3分析情報について知ることができる。
本発明に係る第8の態様の情報配信システム10では、第1~7のいずれかの態様において、第1基準および第2基準の一方の基準について、当該基準で分析するとは、複数の時間帯ごとに所定期間における消費エネルギーに関する情報を分析することである。複数の時間帯は、第1所定期間および第2所定期間のうち当該基準が用いられる所定期間を分割した期間である。この構成によると、消費エネルギーに関する情報に対して複数の時間帯ごとに分析が可能となる。
本発明に係る第9の態様の情報配信システム10では、第1~7のいずれかの態様において、需要家施設5には、複数の分岐回路が設けられている。複数の分岐回路には、1または複数の機器63が含まれている。第1基準および第2基準の一方の基準について、当該基準で分析するとは、第1所定期間および第2所定期間のうち基準が用いられる所定期間において、分岐回路または機器63ごとに消費エネルギーに関する情報を分析することである。この構成によると、消費エネルギーに関する情報に対して分岐回路または機器63ごとに分析が可能となる。
本発明に係る第10の態様の情報配信システム10では、第1~7のいずれかの態様において、第1基準および第2基準の一方の基準について当該基準で分析するとは、所定期間において消費エネルギーに関する個別の情報を比較することである。所定期間とは、第1所定期間および第2所定期間のうち基準が用いられる期間である。消費エネルギーに関する個別の情報を比較するとは、需要家施設5の消費エネルギーに関する情報と、需要家施設5とは別の需要家施設5の消費エネルギーに関する情報とを比較することである。この構成によると、需要家施設5の消費エネルギーに関する情報と、需要家施設5とは別の需要家施設5の消費エネルギーに関する情報とを比較することによる分析が可能となる。
本発明に係る第11の態様の情報配信方法は、作成ステップと出力ステップとを含む。作成ステップは、第1分析情報と第2分析情報とを作成する。第1分析情報は、第1所定期間における需要家施設5の消費エネルギー(消費電力量)に関する情報(平均使用電力)を第1基準で分析した情報である。第2分析情報は、第2所定期間における需要家施設5の消費エネルギーに関する情報を第2基準で分析した情報である。出力ステップは、第1分析情報と第2分析情報とを出力する。この構成によると、分析結果の訴求力をより高めることができる。
本発明に係る第12の態様のプログラムは、コンピュータに、作成ステップと出力ステップとを実行させる。作成ステップは、第1分析情報と第2分析情報とを作成する。第1分析情報は、第1所定期間における需要家施設5の消費エネルギー(消費電力量)に関する情報(平均使用電力)を第1基準で分析した情報である。第2分析情報は、第2所定期間における需要家施設5の消費エネルギーに関する情報を第2基準で分析した情報である。出力ステップは、第1分析情報と第2分析情報とを出力する。この構成によると、分析結果の訴求力をより高めることができる。
なお、上記情報配信方法およびプログラムは、実施形態および各変形例の動作を適用することが可能である。
本発明に係る記録媒体は、上記プログラムを記録している。この構成によると、分析結果の訴求力をより高めることができる。