JP7445466B2 - 冷蔵庫 - Google Patents
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Description
本明細書では、特に断らない限り、冷蔵庫の正面に立つユーザから冷蔵庫を見た方向を基準に、上下左右を定義している。また、冷蔵庫から見て冷蔵庫の正面に立つユーザに近い側を「前」、遠い側を「後ろ」と定義している。本明細書において「横幅方向」とは、上記定義における左右方向を意味する。本明細書において「奥行方向」とは、上記定義における前後方向を意味する。「上下方向」とは、冷蔵庫の高さ方向を意味している。
図中に矢線で示した、+X方向は右方向、-X方向は左方向、+Y方向は後方向、-Y方向は前方向、+Z方向は上方向、-Z方向は下方向である。
実施形態の冷蔵庫の扉に含まれる部品に関する説明では、特に断らない限り、扉が閉じられている状態の配置に基づいて説明する。例えば、回転式扉について説明する場合、特に断らない限りは、開いた状態であっても上述の±X方向および±Y方向が扉に固定されている方向であるとして説明する。
第1の実施形態の冷蔵庫ついて説明する。
図1は、第1の実施形態の冷蔵庫を示す正面図である。
図1に示す第1の実施形態の冷蔵庫1Aの全体構成について説明する。ただし、冷蔵庫1Aは、以下に説明する構成の全てを有する必要はなく、いくつかの構成が適宜省略されてもよい。
筐体10は、例えば、内箱と、外箱と、断熱材と、を含む。
内箱は、例えば、合成樹脂製であり、複数箇所において前側から後側に向かって凹んだ形状を有している。内箱の各凹所は、複数の貯蔵室27を形成している。図1に示す例では、複数の貯蔵室27は、冷蔵室27A、野菜室27B、および冷凍室27Cを含む。冷蔵室27A、野菜室27B、および冷凍室27Cは、上側から下側に向かってこの順に配置されている。筐体10は、各貯蔵室27の前面側に、各貯蔵室27に対して食材の出し入れを可能にする開口を有する。
外箱は、筐体10の前面を除く外面部を形成する直方体状である。外箱は、例えば、金属または金属と樹脂との複合材料で形成される。
断熱材は、例えば発泡ウレタンのような発泡断熱材であり、内箱と外箱との間に充填されている。これにより、筐体10は断熱性を有する。
冷蔵室27Aの前面は、冷蔵室扉11Aによって開閉可能に覆われている。
冷蔵室扉11Aは、例えば、+X方向の上下端に設けられたヒンジ30によって、筐体10の+X方向の端部に連結されている。冷蔵室扉11Aは、上下方向に延びるヒンジ30の回転軸線を中心として水平面内で回動可能である。冷蔵室扉11Aは、右側に向かって回転して開く回転式の片開き扉である。
冷蔵室扉11Aの詳細構成は後述する。
野菜室27Bの前面は、引き出し式の野菜室扉11Bによって開閉可能に覆われている。
野菜室扉11Bの内部には断熱材が配置されている。野菜室扉11Bの後面側の外縁部には、野菜室27Bの前面の開口を形成する内箱の前面に当接するガスケットが設けられている。
野菜室扉11Bが閉じられると、野菜室27Bの開口は断熱的に閉止される。
野菜室扉11Bの後面側に野菜室容器が連結されている。野菜室扉11Bは、野菜室容器が載置されるガイドレールに沿って、野菜室容器とともに、前後方向に移動可能である。
冷凍室27Cの前面は、引き出し式の冷凍室扉11Cによって開閉可能に覆われている。
冷凍室扉11Cの内部には断熱材が配置されている。冷凍室扉11Cの後面側の外縁部には、冷凍室27Cの前面の開口を形成する内箱の前面に当接するガスケットが設けられている。
冷凍室扉11Cが閉じられると、冷凍室27Cの開口は断熱的に閉止される。
冷凍室扉11Cの後面側に冷凍室容器が連結されている。冷凍室扉11Cは、冷凍室容器が載置されるガイドレールに沿って、冷凍室容器とともに、前後方向に移動可能である。
図2は、第1の実施形態における冷蔵室扉を示す斜視図である。
図2に示すように、冷蔵室扉11Aは、例えば、外郭部材50と、ガスケット55とを備えている。外郭部材50は、箱状に形成されている。本明細書でいう「箱状」とは、扁平な箱状も含む。外郭部材50は、例えば、枠体51、前面板52(図1参照)、および後面部材53を有する。
冷蔵室扉11Aの内面側には、上段ケース56A、56Bc(扉容器、上段扉容器)と、中段ケース62(扉容器、中段扉容器、下側扉容器)と、下段ケース63(扉容器、下段扉容器)と、が着脱可能に取り付けられている。
前面板52は平板でもよいし、湾曲板でもよい。以下では、前面板52が平板の例で説明する。
後面部材53は、前面板52に沿う平面状の平坦部53a、53bと、平坦部53a、53bから後方に突出したリブ61と、を有する。図3に示す例では、平坦部53a、53bは、前面板52と平行である。
リブ61は、冷蔵室扉11Aが筐体10に対して閉じられた状態で、枠体51および平坦部53a、53bよりも冷蔵室27A(貯蔵室)に向かう+Y方向において突出している。
なお本明細書において「リブ」とは、説明の便宜上の名称であり、後面部材53から後方に突出した部分を広く意味し、特定の形状や作用のものに限定されない。
リブ61における環状のリブ群としては、上辺部材51aに沿って横幅方向に延びたリブ61F、下辺部材51bに沿って横幅方向に延びたリブ61G、左辺部材51cに沿って上下方向に延びたリブ61C、および右辺部材51dに沿って上下方向に延びたリブ61Aが挙げられる。リブ61F、61Gの横幅方向の長さは互いに等しい。リブ61C、61Aの上下方向の長さは互いに等しい。
リブ61は、環状のリブ群の他に、横幅方向におけるリブ61A、61Cの間において上下方向に延びたリブ61Bを有する。リブ61Bは、リブ61A、61Cの各上端と同様の位置から-Z方向に延びているが、リブ61Bの長さは、リブ61A,61Cよりも短い。例えば、図3、4に示す例では、リブ61Bの長さは、リブ61A、61Cの各全長の約五分の二程度である。
リブ61は、比較的大きく後方(+Y方向)に突出している。例えば、後方へのリブ61の突出量は、リブ61を除く外郭部材50の奥行方向の厚さの半分以上である。本実施形態では、リブ61の突出量は、リブ61を除く外郭部材50の奥行方向の厚さよりも大きい。
リブ61における上述の環状のリブ群は、主として、冷蔵室27A内の冷気が冷蔵室扉11Aと筐体10との間の隙間から逃げることを抑制するために設けられている。
ガスケット55は、リブ61の外周側を取り囲む環状をなして後面部材53に取り付けられている。ガスケット55の取り付け方は特に限定されない。例えば、ガスケット55は、ガスケット55に設けられた取付用の凸部と、後面部材53に設けられた取付用の凹部との凹凸嵌合によって取り付けられてもよい。
図3、4は、第1の実施形態における冷蔵室扉の後面部材53を示す斜視図である。図3、4は、斜視の方向のみが異なる。図5は、図3におけるF5-F5線に沿う断面図である。図6は、図5におけるF6-F6線に沿う断面図である。図7は、図3におけるF7-F7線に沿う断面図である。
リブ61Aの突出方向における先端部は、上側から下側に向かって、第1先端部61a、第2先端部61c、および第3先端部61eを含んでいる。
第1先端部61aおよび第3先端部61eの平坦部53aからの突出高さは、互いに略等しい。第2先端部61cの平坦部53aからの突出高さは、第1先端部61aおよび第3先端部61eのいずれよりも低い。このため、第1先端部61aと、第2先端部61cとの間には、段部61bが形成されている。第3先端部61eと、第2先端部61cとの間には、段部61dが形成されている。
段部53cの-X方向における側面は側面Sと略平行である。段部53cの-X方向における側面Sからの突出高さは特に限定されない。例えば、段部53cの-X方向における側面Sからの突出高さは、後述するレール部64の-X方向の突出高さを少し超えてもよい。この場合、段部53cにおける-X方向の側面は、後述する上段ケース56Aの+X方向の側面に近づき、上段ケース56Aの横幅方向のガイド面として機能することができる。
図5に示すように、段部53cの+Y方向における端面53cyは、奥行方向に直交し、上下方向に延びる平面である。
段部53cの上端は、リブ61Fの下面61gに接続している。段部53cの下端は、段部61bをわずかに超える位置まで-Z方向に延びている。
図5に示すように、レール部64は、段部53cの端面53cyとの間に隙間を空けて、端面53cyと平行に延びている。レール部64の上端とリブ61Fの下面61gとの間には、隙間G1が形成されている。
レール部64の下端は、段部61bと略同じ位置まで延びている。
レール部64は、下から上に向かって、第1レール部64aと、第2レール部64bと、を有する。
第1レール部64aは、第1ガイド64c、第2ガイド64d、複数の係止板64e、上端板64g、および複数の傾斜リブ64fを有する。
第2ガイド64dは、レール部64における+Y方向の側面を形成する。第2ガイド64dは、側面Sから-X方向に突出し、上下方向に延びる平板状である。第2ガイド64dは、第1ガイド64cに平行である。第2ガイド64dは、第1ガイド64cと同様、第2レール部64bまで延びている。
第1ガイド64cおよび第2ガイド64dの先端は、奥行方向に直交する同一平面上に位置している。
ピッチΔの大きさは特に限定されず、例えば、10mm以上70mm以下でもよく、10mm以上22mm以下であることがより好ましい。
図5に示す例では、各係止板64eは、6個配置されている。各係止板64eを区別する場合には、下側から上側に向かって、係止板64e1、64e2、…、64e6と記す。
各係止板64eの突出方向の先端は、第1ガイド64cおよび第2ガイド64dの先端と同一平面上に位置している。
各傾斜リブ64fの下端は、ピッチΔの中間に位置する。各傾斜リブ64fの水平面に対する図示反時計回りに測った傾斜角φは、例えば、45度以上80度以下である。
同一の下面に設けられる傾斜リブ64fの奥行方向における個数は、1以上であれば特に限定されない。図5に示す例では、同一の下面に設けられた傾斜リブ64fの個数は、2個である。
複数の係止板64eにおける各係止面64iは、後述する第1係止部70を下方から係止する。
複数の傾斜リブ64fの下端の傾斜面64jは、後述する第1係止部70が係止面64iから上側に移動するにつれて第1係止部70を上段ケース56Aに向かって押圧可能に傾斜する。
冷蔵室扉11Aの内面部を構成するリブ61Aに設けられた複数の係止板64eおよび複数の傾斜リブ64fは、複数の係止面64iと、複数の傾斜面64jと、を有する第2係止部の例である。
複数の係止面は、後述する係止部材73が係止可能であれば、平面でもよいし、湾曲面でもよい。複数の係止面において係止部材73が係止する部位の接触形態は、係止部材73を係止できれば、面接触、線接触、および点接触のいずれでもよい。
複数の傾斜面は、後述する係止部材73が摺動可能であれば、平面でもよいし、湾曲面でもよい。複数の傾斜面において係止部材73が摺動する部位の接触形態は、係止部材73が摺動できれば、面接触、線接触、および点接触のいずれでもよい。
中間リブ64hは、第1ガイド64cおよび第2ガイド64dと平行な平板状である。中間リブ64hの上下方向の長さは、上端板64gから第1ガイド64cおよび第2ガイド64dの先端までの長さに等しい。中間リブ64hの下端は、上端板64gの上面に接続されている。中間リブ64hの-X方向の高さは、-X方向における第1ガイド64cおよび第2ガイド64dの高さに等しい。
中間リブ64hの本数は1以上であれば特に限定されない。図5に示す例では、中間リブ64hは1本である。
第2レール部64bは、全体として、側面Sから-X方向に突出し、+Z方向に延びる線状の突起を形成している。第2レール部64bにおける-X方向の端面は、横幅方向に直交する平面と同一平面上にある。
レール部64の下端部と、段部53cと、の間には、第1ストッパ53dが設けられている。第1ストッパ53dは、上段ケース56Aの下降位置を規制するために設けられている。
第1ストッパ53dの形状は、側面Sから凹溝g1内に突出することによって、上段ケース56Aの下降位置を規制できれば特に限定されない。図5に示す例では、第1ストッパ53dは、第1ガイド64cから端面53cyに向かって-Y方向に延びる平板状である。この場合、第1ストッパ53dは、凹溝g1を下方から閉止する板状である。
第1ストッパ53dの上下方向の配置位置は、上段ケース56Aの最下降位置に応じた適宜位置である。図5に示す例では、第1ストッパ53dは、上下方向において係止板64e2、64e3との間に対応する位置に形成されている。
図5に示す例では、係止突起66A、66Bは、いずれも-X方向から見た形状が上下方向に長い略矩形状である。ただし、係止突起66A、66Bの上端における-Y方向側の角部66aは、丸みを有する湾曲面かまたは面取りされた形状を有する。
係止突起66A、66Bは、奥行方向においてレール部64と同程度の幅を有し、レール部64の真下において、この順に配列されている。
係止突起66Aに中段ケース62が係止すると、中段ケース62は、その移動範囲において最も上側の第1位置に位置する。
係止突起66Bに中段ケース62が係止すると、中段ケース62は、その移動範囲において最も下側の第2位置に位置する。
係止突起66A、66Bの上下方向の配置位置の差はδである。このため、中段ケース62の第1位置と第2位置とにおける上下方向の差はδである。
δの大きさは特に限定されない。例えば、δは、50mm以上100mm以下であってもよい。
隙間g2の奥行方向の幅は、後述する中段ケース62に設けられた係止突起が上方から挿入可能な大きさである。
図5に示す例では、係止ガイド53ea、53ebは、それぞれ奥行方向において係止突起66A、66Bと対向する範囲に延びている以外は、段部53cと同様の形状を有する。
係止突起65は、後述する下段ケース63を着脱可能に係止するために用いられる。係止突起65は、第3先端部61eの近傍において、上下方向に延びる全体として線状である。係止突起65は、1つでもよいが、図3に示す例では、上下に分かれた2つの突起からなる。
係止ガイド53fは、リブ61Gの奥側から係止突起65の上端をわずかに超える高さまで、+Z方向に延びている。係止ガイド53fにおける+Y方向の端面53fyと、係止突起65との間には、上下方向に延びる凹溝g4が形成されている。
凹溝g4の奥行方向の幅は、後述する下段ケース63に設けられた係止突起が上方から挿入可能な大きさである。
第2板状部61Gbの+Y方向の先端は、リブ61A、61Cの各第3先端部61eと同じ位置に形成されている。
リブ61A、61Cにおける各係止ガイド53fは、第1板状部61Ga上に形成されている。
リブ61A、61Cにおける各係止突起65は、第2板状部61Gbの上方に形成されている。
図2に示すように、リブ61A、61Bの間には、上段ケース56Aが着脱可能に装着される。リブ61C、61Bの間には、上段ケース56Bが着脱可能に装着される。
横幅方向におけるリブ61Bの配置位置は、横幅方向における上段ケース56A、56Bの各幅に応じて適宜設定される。本実施形態では、一例として、上段ケース56A、56Bは同じ幅を有しているので、リブ61Bは、横幅方向におけるリブ61A、61Cの距離を二等分する位置に配置されている。
図4に示すように、リブ61Bにおける+X方向の側面Spには、リブ61Cにおけると同様のレール部64、段部53c、および第1ストッパ53dが設けられている。
このため、図7に示すように、リブ61Bの各側面Sm、Spには、横幅方向において互いに対向する位置に、複数の係止板64e、複数の傾斜リブ64f、および上端板64gによって、傾斜面が下側を向いた鋸歯状の凹凸構造が形成されている。
図2に示すように、上段ケース56Aは、リブ61A、61Bの間で、互いに対向するレール部64に沿って上下方向に移動可能である。上段ケース56Bは、リブ61C、61Bの間で互いに対向するレール部64に沿って上下方向に移動可能である。
上段ケース56A、56Bの幅、奥行き、および深さは、互いに異なっていてもよいが、以下では、上段ケース56A、56Bは互いに同形であるとし、上段ケース56Aの例で説明する。上段ケース56Aの説明は、配置場所の違いを除いて上段ケース56Bにも該当する。
図8は、第1の実施形態における扉容器の一例を示す斜視図である。図9は、図8中に示された扉容器(上段扉容器)の分解斜視図である。図10は、図8におけるF10-F10線に沿う断面図である。図11は、図10におけるF11-F11線に沿う断面図である。図12は、図10におけるF12-F12線に沿う断面図である。図13は、図10におけるF13-F13線に沿う断面図である。
ケース本体57は、冷蔵室27A内に貯蔵される貯蔵物を収容する。
昇降台67は、ケース本体57を着脱可能に支持し、ケース本体57を支持した状態でリブ61A、61Bの間で各レール部64に沿って上下方向に移動可能である。昇降台67は、各レール部64における複数の係止板64eのいずれかに係止することによって、上下方向の位置が固定される。
図9に示すように、ケース本体57は、水平に配置された平板上の底面部57aと、底面部57aの外縁部に形成された第1壁部57b、第2壁部57c、第1側壁部57f、第2側壁部57d、および段部57eを有する。
底面部57aの平面視(-Z方向視)形状は、横幅方向および奥行方向に延びる周縁を有する略矩形状である。横幅方向における底面部57aの幅は、奥行方向における略中央よりも-Y方向側では、+Y方向側よりも狭い。
第1壁部57bは、底面部57aにおける+Y方向の周縁から+Z方向および-Z方向に延びている。ただし、-Z方向に延びる第1壁部57bは、後述する昇降台67の底板部を-Y方向から覆う程度の長さである。
第2壁部57cは、底面部57aにおける-Y方向の周縁から+Z方向に延びている。
本実施形態における各第1側壁部57fは、第1壁部57bから-Y方向に向かうにつれて、横幅方向における外側に膨らむ湾曲面からなる。
各第2側壁部57dの-Y方向の端部は、第2壁部57cの横幅方向の各端部と滑らかに接続している。
各フランジ部57gにおいて奥行方向の中間部には、各第2側壁部57dから外側に突出し、-Z方向に延びる係止突起57h(突起部)が形成されている。係止突起57hは、昇降台67への装着時にケース本体57を奥行方向において位置決めするために用いられる。
本実施形態では、係止突起57hは、上段ケース56Aの装着時において、レール部64と横幅方向に対向する位置に形成されている。ただし、係止突起57hの第2側壁部57dからの係止突起57hの突出高さは、各係止突起57hの横幅方向の距離がリブ61A、61Bの各レール部64間の横幅方向の間隔より狭くなる高さである。このため、上段ケース56Aの装着時および上下方向の移動時において、レール部64と係止突起57hとが接触するおそれはない。
フランジ部57j上には、横幅方向に延びる突条57i(第1当接部)が+Z方向に突出している。
フランジ部57jの下面から突条57iの上端までの上下方向の距離は、L57iである。
ケース本体57は、透明材料の成形品の表面に不透明または半透明の着色層、絵柄などが形成されてもよい。この場合、不透明または半透明の着色層、絵柄が形成された部位が外部から見えにくくなり、上段ケース56Aの美観が向上する。
例えば、昇降台67は、昇降台本体58、操作部材59、下カバー60、および第1係止部70を有する。昇降台67の形状は、横幅方向に直交する平面に関して面対称でなくてもよいが、以下では、面対称であるとして説明する。
底面部58aは、上面にケース本体57の底面部57aを重ね合わせることができる大きさおよび形状を有する平板である。
底面部58aにおける+Y方向の端縁は、底面部57aにおける同様の端縁と同形状を有する。底面部58aにおける+X方向および-X方向の周縁であって、+Y方向側の広幅の部位の端縁(以下、広幅部端縁)は、底面部57aにおける同様の端縁と同形状を有する。
底面部58aにおける+X方向および-X方向の周縁であって、-Y方向側の狭幅の部位の端縁(以下、狭幅部端縁)は、底面部57aにおける同様の端縁よりもわずかに外側に拡張した形状を有する。底面部58aにおける-Y方向の端縁は、底面部57aにおける同様の端縁よりもわずかに外側に拡張した形状を有する。
図9に示す例では、底面部58aの外形は、奥行方向に延びる軸線Cに関して線対称である。昇降台67全体の形状は、軸線Cを通り、横幅方向と直交する平面Ssに関して面対称である。
第1側壁部58fは、底面部58aにおける各広幅部端縁から-Z方向に延びる。第1側壁部58fの長さは、ケース本体57の装着時にケース本体57の-Z方向に突出する第2側壁部57dの内側に隠れる長さである。
このように、本実施形態では、ケース本体57の第1壁部57bおよび第1側壁部57fに沿う底面部58aの外縁において、+Z方向に延びる側板部は形成されておらず、ケース本体57の装着時に、水平方向から見て、第1壁部57bおよび第1側壁部57fとの重なる側板部は形成されていない。
各第2側壁部58dの底面部58aからの+Z方向の高さは、ケース本体57の底面部57aの下面からフランジ部57gの下面までの高さに等しい。
各第2側壁部58dの-Z方向の高さは、各第1側壁部58fの高さに等しい。
各第2側壁部58dの上端部には、上側に開口する凹溝58jが形成されている。凹溝58jには、ケース本体57における各係止突起57hが上方から進入可能であり係止突起hを前後方向において嵌合する。
係止突起58Aは、奥行方向においてガイド孔部58uの開口よりも-Y方向に離れ、上端面58hに近い上端部に設けられている。第2側壁部58dの上端面58hから係止突起58Aの下端58Acまでの上下方向の距離は、L58Aである。
本実施形態では、L57iとL58Aとの和は、上昇された上段ケース56Aの突条57iとリブ61Fの下面61gとが当接する当接位置からレール部64の上端の間の隙間G1の上下方向の距離(以下、隙間距離)よりも大きいが、L58Aは隙間距離よりも小さい。このため、ケース本体57が昇降台67に載置された上段ケース56Aは、隙間G1を+Y方向に通り抜けることができないが、昇降台67のみであれば、隙間G1を+Y方向に通り抜けることができる。
複数の突条58Abは、レール部64との接触面積を低減する目的で設けられている。複数の突条58Abのそれぞれにおいて、横幅方向に直交する断面は、例えば、+Y方向に凸の半円状である。
ガイド板58Bは、奥行方向においてガイド孔部58uの開口よりも+Y方向に離れ、係止突起58Aの上端よりも低い位置から、第2側壁部58dの下端までの範囲に形成されている。
ガイド板58Bは、上下方向に延びる板状部58Baと、板状部58Baを+Y方向側から補強する複数の補強リブ58Bbと、を有する。
冷蔵室扉11Aへの装着時に、板状部58Baは、レール部64と接触してもよいが、本実施形態では、装着時にはレール部64から離れている。ただし、上段ケース56Aを冷蔵室扉11Aに着脱する際に、レール部64との接触面積を低減するため、-Y方向の表面に複数の突条58Abと同様の複数の突条が設けられてもよい。
ケース本体57における各係止突起57hは、各凹溝58jに嵌合する。
このような装着状態では、ケース本体57は、底面部58a、各第2側壁部58d、および第2壁部58c上に載置されている。ケース本体57は、各第2側壁部58dの間に挟持されることで、横幅方向に位置決めされる。ケース本体57の各係止突起57hが、各凹溝58jに嵌合することで、ケース本体57は、昇降台本体58に対してY方向に位置決めされる。
図2に示すように、上段ケース56Aにおいて各段部57eよりも-Y方向側は、リブ61A、61Bの間に挿入される。
このため、上段ケース56Aにおいて、各段部57eよりも+Y方向側は、リブ61A、61Bよりも+Y方向に突出している。
本実施形態では、底面部58aの広幅部端縁の上方にはケース本体57と重なる側板部が形成されていない。このため、少なくとも第1壁部57bおよび各第1側壁部57fが透明材料または半透明材料で形成されている場合には、第1壁部57bおよび各第1側壁部57fを通して水平方向からケース本体57の内部の収容物を見ることができる。
図10に示すように、底板部には、係止解除機構80が設けられている。
係止解除機構80は、後述する第1係止部70を上述の第2係止部と係止できない係止不能位置に移動させ、上段ケース56Aを上下方向に移動可能にする。
係止解除機構80は、昇降台本体58と下カバー60の間に設けられ、操作部材59と、付勢部材77とを有する。
底面部58aの下面には、第1ガイド部58n、係止部58p、第2ガイド部58t、および固定用ボス58q、58r、58sが、-Z方向に突出している。第1ガイド部58n、係止部58p、第2ガイド部58t、吸振材ホルダ58m、および固定用ボス58q、58r、58sの各突出量は、底面部57aの-Z方向の突出量よりも小さい。
図10に示す例では、第1ガイド部58nは、+Z方向から見て奥行方向に長い壁体の組合せによって、奥行方向に互いに離間して、それぞれ奥行方向に延びる3つのガイド溝58kが形成されている。各ガイド溝58kは-Z方向に開口している。ガイド溝58kの個数は、1個以上であればよく、3個には限定されない。
第1ガイド部58nは、平面Ssを挟んで、横幅方向に離れた2箇所に位置する。各第1ガイド部58nは、平面Ssに関して互いに面対称な形状および位置関係に設けられている。
+Z方向から見ると、各第1ガイド部58nの-Y方向の端は、底面部58aの-Y方向の端の近くに位置する。各第1ガイド部58nにおける最も+Y方向の端には、横幅方向に延びる先端壁部58wが設けられている。先端壁部58wは、第1側壁部58fの内面に接続している。
図10に示す例では、係止部58pは、第1ガイド部58nと、軸線Cとの間に、それぞれ1つずつ設けられている。各係止部58pの奥行方向における位置は、第1ガイド部58nの+Y方向の端と略同じである。各係止部58pは、横幅方向に互いに離れており、平面Ssに関して互いに面対称な形状および位置関係に設けられている。
第2側壁部58dにおいて、第2ガイド部58tの各壁体の内側に臨む部位には、後述する第1係止部70の係止部材73が横幅方向に進退するガイド孔部58uが設けられている。奥行方向においてガイド孔部58uの中心は、第2ガイド部58tの各壁体の中心に一致している。
このような第2ガイド部58tおよびガイド孔部58uは、各第2側壁部58dにそれぞれ1つずつ、平面Ssに関して互いに面対称な形状および位置関係に設けられている。
吸振材ホルダ58mの配置位置および個数は特に限定されない。図10に示す例では、吸振材ホルダ58mは、底面部58aの横幅方向における中心において、第1ガイド部58nの端よりも+Y方向よりの位置に設けられている。
吸振材78は、後述する操作部材59の移動時に、操作部材59から昇降台本体58に作用する衝撃による打撃音を低減するために設けられる。例えば、吸振材78は、衝撃吸収性を有するエラストマーで形成される。
吸振材78は、操作部材59からの衝撃力によって変形可能なヘッド部78aと、吸振材ホルダ58mの保持溝58vに挿着する取付部78bと、を有する。取付部78bは、保持溝58vへの挿入時に変形し、ヘッド部78aとの間に吸振材ホルダ58mを挟持する。
ヘッド部78aは、吸振材ホルダ58mの+Y方向側の側面に配置される。
固定用ボス58qは、吸振材ホルダ58mの-Y方向側において吸振材ホルダ58mと対向する位置に設けられている。
固定用ボス58rは、後述する操作部材59の各付勢部材ホルダ59bの-Y方向側において各付勢部材ホルダ59bと対向する位置にそれぞれ設けられている。
固定用ボス58sは、第2ガイド部58tの-Y方向側において各第2ガイド部58tと対向する位置にそれぞれ設けられている。
操作部材59は、操作部59a、付勢部材ホルダ59b、ガイド部材59c、および押圧部材59dと、を有する。
図10に示すように、操作部59aは、横幅方向に延びるフレーム状であり、第1壁部58bと+Y方向から対向するように配置されている。操作部59aの下面側には、下方からユーザの手先が入る溝部59hが開口している(図11参照)。
付勢部材ホルダ59bは、操作部59aの-Y方向の端面から-Y方向に延びており、延在方向の端部に、付勢部材77の第1端部77aを+Y方向から係止する係止部59iが設けられている。係止部59iの+Y方向側の表面には、付勢部材77の内部に挿入されるガイド軸59jが+Y方向に延びている。ガイド軸59jの長さは、操作部材59が最も+Y方向に移動したときに、係止部58pから離れていれば、特に限定されない。係止部59iは、付勢部材77の屈曲を抑制する観点では、係止部58pと接触しない範囲でできるだけ長いことがより好ましい。
付勢部材77における第1端部77aと反対側の第2端部77bは、係止部58pに+Y方向から係止している。
各ガイド部材59cは、底面部58aと平行な板状部59m(図13参照)から+Z方向側に突出し、奥行方向に延びる3枚のガイド板59kをそれぞれ有する。
各ガイド板59kは、第1ガイド部58nの各ガイド溝58k内に-Y方向に挿入され、各ガイド溝58kに沿って奥行方向に移動可能である。
板状部59mは、第1ガイド部58nの下端に下方から対向する。
このようなガイド部材59cが、横幅方向において離れた操作部59aの両端部に設けられることにより、水平面内における操作部材59の蛇行、回転が抑制されるので、操作部材59は、奥行方向に沿って直動することができる。
係止位置では、操作部59aの-Y方向の側面は、吸振材78のヘッド部78aに当接している。これにより、操作部59aの-Y方向の端面と、各先端壁部58wとの間には、隙間が形成されている。
係止解除位置では、操作部59aの+Y方向の端面が第1壁部58bに近接する。
係止位置から係止解除位置までの奥行方向の移動距離(以下、移動距離)は、係止位置において、各ガイド板59kに挿入されているガイド板59kの長さ(以下、挿入長さ)よりも短い。これにより、操作部材59が係止解除位置に移動しても、各ガイド板59kの全体が各ガイド溝58kから引き抜かれることはない。挿入長さは、移動距離の2倍以上10倍以下であることがより好ましい。図10に示す例では、挿入長さは、移動距離の約7倍である。
押圧部材59dは、操作部材59の奥行方向の移動量に応じて、後述する第1係止部70を押圧部材59dに近い第2側壁部58dに向けて移動させる。
押圧部材59dは、板状部59mの端縁に接続されガイド板59kに平行な平板部59gと、平板部59gから外側に突出した突起部59e(第2突起部)、とを有する。
突起部59eは、+Z方向から見ると、突出方向に頂部59fを有する山形である。頂部59fは、平板部59gに平行な平面でもよいし、+Z方向から見て凸円弧状の湾曲面でもよい。図10に示す例では、+Z方向から見た突起部59eの外形は二等辺三角形状であり、頂部59fは凸円弧状の湾曲面である。
突起部59eの奥行方向の幅は、操作部材59の移動距離の約2倍である。
突起部59eは、係止位置において、頂部59fが第2ガイド部58tの中心に位置するように、平板部59g上に設けられる。
下カバー60は、底板部60aと、底板部60aの外縁から+Z方向に延びる側板部60b、60cと、を有する。
底板部60aにおいて、昇降台本体58の固定用ボス58q、58r、58sと対向する部位には、それぞれに螺合するビス76を挿通する貫通孔を有するネジ止め用ボス60d、60e、60fが設けられている。ネジ止め用ボス60d、60e、60fの裏面側は、ビス76のネジ頭が突出しないように、+Z方向に陥没している。
底板部60aは、切欠き60hを除いて、昇降台67の底面を形成している。
図10に示すように、-Y方向における各側板部60bの端部は、第2ガイド部58tの近くまで延びている。
側板部60bは、昇降台本体58への下カバー60の装着時には、第1壁部58bおよび第1側壁部58f、および第2側壁部58dの内側に近接して挿入される。
横幅方向の外縁に設けられた側板部60cは、第2側壁部58dの内側に近接して挿入される。-Y方向の外縁に設けられた側板部60cは、第2壁部58c(図9参照)の下側の昇降台67の側面を形成している。
下カバー60の底板部60aは、一定の隙間を空けて底面部58aと平行に配置される。このため、底板部60aと底面部58aとに挟まれる部材の位置を、上下方向において規制する。これにより、底板部60aと底面部58aとに挟まれる部材の上下方向の変位を抑制できる。例えば、底板部60aは、付勢部材ホルダ59b、付勢部材ホルダ59b内の付勢部材77、およびガイド部材59cの上下方向への振れを抑制できる。この結果、操作部材59の奥行方向の移動が円滑になる。
図14に示すように、第1係止部70は、第1第1ホルダ71(保持部材)、係止部材73、付勢部材74(第1付勢部材)、および第2ホルダ75(保持部材)を有する。
底板部71aは、+X方向から見て奥行方向に長い矩形状である。底板部71aの中心部には、+X方向から見て矩形状の開口部71b(開口)が厚さ方向に貫通している。
側板部71dは、底板部71aの外周部から底板部71aの外形に沿って+X方向に延びている。奥行方向における側板部71dの両側面には、それぞれ後述する第2ホルダ75の連結部75fを係止する係止突起71eが突出している。
平板部73cの外形は、+X方向から見て、開口部71bよりも大きく、第1ホルダ71における側板部71dの内周面の内側に挿入可能な矩形状である。
平板部73cの中心部には、+X方向に突出する円柱状の突起73eが設けられている。突起73eは、後述する付勢部材74の内部に挿入される。
本体部73aの-X方向の先端には、水平面に平行な下面73f(図13参照)から+Z方向に進むにつれて+X方向に傾斜する傾斜面73bが形成されている。本体部73aの+Z方向の表面における奥行方向の両端部には、ガイドリブ73dが形成されている。
各ガイドリブ73dは、+Z方向に突出しており、平板部73cから本体部73aの先端近くまで横幅方向に延びている。各ガイドリブ73dの-X方向の先端は、傾斜面73bよりも+X方向に引っ込んでいる。
開口部71bから突出する本体部73aの外側には、二点鎖線で示す付勢部材72(第2付勢部材)が本体部73aを囲むように配置される。付勢部材72は、本体部73aが挿通可能かつ第1ホルダ71の底板部71aに+X方向から係止可能な圧縮コイルバネである。
第2ホルダ75は、突起部75a(第1突起部)と、連結部75fと、を有する。
突起部75aの-X方向の端面75eは、横幅方向に直交する平面である。突起部75aの+X方向の外形は、+Z方向から見ると、突出方向に頂部75bを有する山形である。頂部75bは、端面75eに平行な平面でもよいし、+Z方向から見て凸円弧状の湾曲面でもよい。
図10に示す例では、突起部75aの山形形状は、二等辺三角形状であり、頂部75bは凸円弧状の湾曲面である。
端面75eに対する突起部75aの傾斜は、突起部59eの傾斜以上であれば特に限定されない。図10に示す例では、突起部75aの傾斜は、突起部59eの傾斜と略等しい。
図10、13に示すように、操作部材59が係止位置に配置されていると、第1係止部70の突起部75aの頂部75bは、押圧部材59dの頂部59fに当接している。第1ホルダ71は、第2側壁部58dと底板部71aとの間に配置された付勢部材72によって、+X方向に付勢されている。このため、係止位置における第1係止部70の横幅方向における配置位置は、頂部59fによって位置決めされている。このような第1係止部70の配置位置を以下では、第1係止部70の係止位置と称する。
このように、本実施形態では、付勢部材72と、第1係止部70とが略同軸上に配置されているので、例えば、付勢部材72と、第1係止部70の構成部材とが、奥行方向および上下方向の少なくとも一方において並列に配置されている場合に比べて、省スペース化が可能である。
図15、16は、第1の実施形態の冷蔵庫における第1係止部の動作を説明する断面図である。
本実施形態では、図15に示すように、係止部材73は、その先端が、ガイド孔部58uの内部に引っ込む状態に移動可能である。
このため、操作部材59は、ユーザが操作部59aを操作する位置が溝部59h内で、横幅方向にばらついても、+Y方向に平行移動する。この結果、各押圧部材59dは、互いに同期して、+Y方向に移動する。
各押圧部材59dが+Y方向に移動すると、付勢部材72によって押圧部材59dに向かって付勢された第1係止部70は、それぞれ押圧部材59dに向かって移動する。付勢部材72は、第2側壁部58dと底板部71aとの間で伸長する。
押圧部材59dが、第2ガイド部58tの開口から退避すると、図16に示すように、各第1係止部70は、それぞれ平板部59gに向かって同時に移動し、頂部75bが平板部59gに当接する。
これにより、本実施形態では、第1ホルダ71から突出した係止部材73も+Y方向に平行移動することによって、ガイド孔部58uの内側に引っ込む。すなわち、係止部材73は、付勢部材74によって底板部71aに向かって付勢されている状態で、ガイド孔部58uの内側に待避する。
このようにして、操作部材59が係止解除位置に移動すると、第1係止部70が移動して各係止部材73のガイド孔部58uから飛び出さない状態が得られる。この状態では、各第1係止部70の係止部材73は第2係止部に係止できないので、操作部材59の係止解除位置に対応する第1係止部70の位置を係止不能位置と称する。
本実施形態では、第1係合部70の係止不能位置では、係止部材73がガイド孔部58uの内側に引っ込むが、第2係止部と接触できない程度であれば、第2係止部にも係止できないので、係止部材73はガイド孔部58uから突出していてもよい。
吸振材78を通して昇降台本体58にはある程度の衝撃力は、昇降台本体58に伝わる。本実施形態では、昇降台本体58は、付勢部材77の伸縮および操作部材59の打撃によって外力が作用する、固定用ボス58r、58qは、外力が作用する各係止部58pおよび保持溝58vと、外力の方向において対向する位置に、設けられている。このため、固定用ボス58r、58qにて下カバー60がネジ止めされることで、外力に効率的に抗する補強構造が得られる。この結果、衝撃力等の外力がある程度、昇降台本体58に伝わっても、振動が抑制されるので、安定した操作感が得られる。
図17は、第1の実施形態における扉容器の係止構造を示す断面図である。
図17に示す実線の上段ケース56Aは、下から5番目の係止板64e5に上側から係止して装着されている。
操作部材59は係止位置にあるので、第2側壁部58dの外側には、係止部材73の本体部73aが突出している。本体部73aは、第1レール部64a、係止板64e5、第2レール部64b、および係止板64e6で囲まれた相対的な凹部の内側に挿入されている。
本体部73aの先端部における奥行方向の幅は、第1レール部64aおよび第2レール部64bの間隔よりわずかに狭いので、本体部73aが凹部に挿入されると、上段ケース56Aは、奥行方向においても係止状態にある。
係止突起58Aおよびガイド板58Bは、レール部64を挟んでいる。重力によって本体部73aの下面73fは、係止板64e5の係止面64iに押し付けられている。
上段ケース56Aの重心はレール部64よりも+Y方向にあるので、係止突起58Aの上端部は、第2レール部64を+Y方向に押圧している。
装着時の上段ケース56Aは、+Y方向に引き抜き不能であり、-Z方向の下降が抑制されている。
押し上げ操作は、ユーザが、上段ケース56Aに+Z方向に力を加えて、+Z方向に移動させる操作である。ユーザは、上段ケース56Aのどこに力を加えてもよいが、昇降台67の下面に手を当てて上段ケース56Aを押し上げると、第1係止部70の係止位置の近くで上向きの力を加えられるので、より円滑な操作が可能である。
昇降台67の下面を押し上げる場合、例えば、上段ケース56Aの上端部を把持して持ち上げる場合に比べて、力を入れやすなり、背の低いユーザでも上段ケース56Aを容易に移動させることができる。
本実施形態における係止構造には、上段ケース56Aを上方から係止する部材は存在しないので、ユーザが上段ケース56Aに上向きの力を加えると、上段ケース56Aがレール部64に沿って上昇可能である。すなわち、ユーザに持ち上げられて、係止部材73が係止板64e5の上側に移動する。
係止部材73が係止板64e6の上側の凹部に達すると、レール部64からの係止部材73を押し込む反作用がなくなるので、係止部材73が第2側壁部58dの外側に突出する。このときユーザが、手を離して押し上げ操作を停止すれば、係止部材73は、上方から係止板64e6に係止する。
このような押し上げ操作により、ユーザは、上段ケース56Aを+Z方向に移動して、より上側の係止板64e上に上段ケース56Aを係止することができる。
本操作では、ユーザは、操作部材59を操作して操作部材59を係止解除位置に移動させる。例えば、ユーザは、手で、操作部59aと、第1壁部58bの下端と、を奥行方向に挟持することによって、操作部材59を+Y方向に移動させる。本実施形態では、操作部59aと第1壁部58bとの距離が最小になると、操作部材59は係止解除位置に移動する。
係止解除位置では、各係止部材73が第2側壁部58dの内側に引っ込むので、係止部材73による係止が解除される。ユーザは、上段ケース56Aの移動可能範囲内であれば、上段ケース56Aを自由に移動できる。例えば、ユーザは、片手で、操作部59aと第1壁部58bの下端とを挟持した状態で、上段ケース56Aを上下方向に移動できる。
ユーザが、移動先において、操作部59aと第1壁部58bの下端とを把持を解除すると、付勢部材77の付勢力によって、係止部材73が第2側壁部58dの外部に突出するので、最も近い下側の係止板64e上の凹部に係止部材73が突出する。この状態で手を離すことにより、移動先において最も近い下側の係止板64e上に係止部材73が係止する。
このような係止解除操作により、ユーザは、上段ケース56Aを、水平方向において互いに対向する任意の係止板64e上に、上段ケース56Aを係止することができる。すなわち、上段ケース56Aの上下方向における移動と、ピッチΔ単位での移動位置の固定が可能になる。
上段ケース56Aの最下の下降位置は、係止突起58Aの下端が第1ストッパ53dに上方から係止する位置である。図17に示す例では、最下の下降位置の上段ケース56ALは、係止部材73が最下の係止板64e1に係止した状態と同じである。ただし、第1ストッパ53dをより下方に配置すれば、最下の下降位置をより下方に設定することもできる。
レール部64は、係止板64e6より上側でも、係止突起58Aとガイド板58Bとの間に挟まれているので、レール部64に沿う上下移動は可能である。
本実施形態では、上段ケース56Aは、二点鎖線で示す上段ケース56AHのように、上段ケース56Aの上端がリブ61Fの下面61gに当接するまで上昇できる。具体的には、ケース本体57の突条57iが下面61gに当接する位置が最上の上昇位置である。
本実施形態では、L57iとL58Aとの和(第1距離)が、隙間G1における上述の隙間距離よりも大きいので、最上の上昇位置においては、係止突起58Aの下端部とレール部64の上端部とは、-Y方向から見て互いに重なり合っている。このため、上段ケース56Aを+Y方向に引き抜くことはできない。
本実施形態によれば、ユーザがケース本体57を装着した上段ケース56Aを上昇させる場合に、上昇時のはずみや勢いによって上段ケース56Aが外れてしまうことが防止できる。
突条57iは、昇降台67への装着時に第2ストッパと当接可能な第1当接部の例になっている。
このように、昇降台67を取り外すことなく昇降台67から着脱できる。このため、貯蔵物が直に接触するため、清掃の必要性が高いケース本体57単体を手軽に清掃することができる。ケース本体57は、昇降台67に比べて軽量なので、着脱に伴うユーザの負荷が軽減される。ケース本体57を外す際に昇降台67を移動させなくてもよいので、ケース本体57を装着した後、取り外し前の位置に戻す操作を行う必要がない。
ケース本体57のみを取り外すことができるため、ケース本体57内の貯蔵物をまとめて庫外に簡単に取り出すこともできる。
このように、ケース本体57が取り外された昇降台67は、上述の押し上げ操作または係止解除操作によって上昇させることで、隙間G1を通して、+Y方向に取り出すことができる。
上端面58hは、容器本体の取り外し時に、レール部に沿う移動方向において第2ストッパと当接可能な第2当接部の例になっている。
図2に示すように、中段ケース62は、上段ケース56A、56Bと、下段ケース63と、との間であって、リブ61A、61Cに挟まれた空間に装着可能である。
中段ケース62は、図3、4に示す係止突起66A、66Bのいずれかに係止することで、上下方向の装着位置を変更できる。
図18は、第1の実施形態における扉容器(中段扉容器)の一例を示す斜視図である。
図18に示すように、中段ケース62は、上方が開放された箱状に形成されている。
中段ケース62は、-Y方向側の端部が、リブ61A、61Cに近接してリブ61A、61Cの間に挿入できる横幅寸法を有する点と、貯蔵物の種類に応じて上下方向の寸法が異なる点とを除くと、上段ケース56Aのケース本体57と略同様な構成を有する。
中段ケース62は、ケース本体57の底面部57a、第1壁部57b、第2壁部57c、第1側壁部57f、段部57e、および第2側壁部57dに代えて、底面部62a、第1壁部62b、第2壁部62c、第1側壁部62f、段部57e、および第2側壁部62dを備える。以下、ケース本体57と異なる点を中心に説明する。
第1壁部62bは、底面部62aから+Z方向のみに延びており、第1壁部57bよりも低い以外は、第1壁部57bと同様である。
第2壁部62cは、フランジ部57jおよび突条57iを有さず、第1壁部62bと同じ高さを有する以外は、第2壁部57cと同様である。
第1側壁部62fは、底面部62aから+Z方向のみに延びており、第1壁部62bと同じ高さを有する以外は、第1側壁部57fと同様である。
段部62eは、第1壁部62bと同じ高さを有する以外は、段部57eと同様である。
フランジ部62gは、第2側壁部62dの上端から横幅方向において中段ケース62の外側に延びており、係止突起66Aまたは係止突起66Bの上端に上方から係止可能である。すなわち、中段ケース62は、フランジ部62gが係止突起66Aに係止したとき、第1位置に配置され、係止突起66Bに係止したとき、第1位置よりもδだけ下方の第2位置に配置される。
係止突起62hは、第2側壁部62dから横幅方向において中段ケース62の外側に突出している。係止突起62hは、リブ61A、61Cにおける各隙間g2、g3に、上方から着脱可能に嵌合できる奥行方向の幅を有する。係止突起62hの上下方向の長さは、係止突起66A、66Bの間の上下方向の隙間よりも短い。
係止突起62hは、隙間g2または隙間g3に嵌合したとき、第2壁部62cと平坦部53aとの間にわずかな隙間が形成される位置に設けられている。
図2に示すように、下段ケース63は、中段ケース62の下方であって、リブ61A、61Cに挟まれた空間に装着可能である。
下段ケース63は、図3、4に示す係止突起65に係止することで、リブ61G上に着脱可能に配置できる。ただし、装着時の下段ケース63の配置位置は、上下方向において固定されている。
下段ケース63は、第1収容部63Aと、第2収容部63Bと、を有する。第1収容部63Aと、第2収容部63Bと、は、+Y方向においてこの順に並列している。
第2収容部63Bは、リブ61Gにおける第2板状部61Gb上に載置される第2底板63a2を有する。第2底板63a2は第2板状部61Gbと同様に傾斜している。下段ケース63の装着時において、第2底板63a2の-Y方向の端は、第1板状部61Gaの+Y方向の端と略段差なく連なる。
第2底板63a2における+Y方向の端縁には第2壁部63cが、横幅方向の各端縁には第2側壁部63dが、それぞれが上向きに突出している。第2壁部63cおよび各第2側壁部63dの突出方向は、第2底板63a2の法線方向である。
-Y方向における各第2側壁部63dの端面63iは、上下方向に延びている。図2に示すように、下段ケース63の装着時には、各端面63iは、係止ガイド53fの端面55fyに沿って配置され、端面53fyに+Y方向側から当接する。
第2壁部63cおよび各第2側壁部63dは、平坦部53bとの間に、+Z方向に開口する凹所を形成する。このため、第1板状部61Gaおよび第2底板63a2上には、それぞれの傾斜面の傾斜に応じて+Y方向に傾斜した状態で、収容物が収容できる。
図19に示すように、第1収容部63Aは第2底板63a2と同様に傾斜した第1底板63a1を有している。
第1底板63a1における+Y方向の端縁には第1壁部63bが、横幅方向の各端縁には第1側壁部63fが、それぞれが上向きに突出している。第1壁部63bおよび各第1側壁部63fの突出方向は、第1底板63a1の法線方向である。
各第1側壁部63fの-Y方向の端は、それぞれ第2側壁部63dに外側から接続しており、第1側壁部63fと第2側壁部63dの間には、横幅方向における段部63eが形成されている。
図2に示すように、下段ケース63の装着時には、各段部63eは、リブ61A、61Bの各第3先端部61eに+Y方向側から当接する。端面63iは、係止ガイド53fの端面55fyに沿って配置され、端面53fyに-Y方向から当接する。
第1収容部63Aは、第2収容部63Bと同様、収容物を+Y方向に傾斜した状態で収容できる。
上段ケース56A、56Bの移動範囲(5×Δ)と、中段ケース62の移動範囲(δ)と、の関係は特に限定されない。本実施形態では、δは、5×Δよりも小さい。
上段ケース56A、56Bの移動ピッチ、移動範囲と、中段ケース62の移動ピッチ、移動範囲と、は、それぞれ移動された際の相対的な配置位置が、収容物の高さに応じて適正化できるように設定する。
図20は、第1の実施形態における扉容器の使用例を示す斜視図である。図21、22は、第1の実施形態における扉容器の使用例を示す断面図である。
図20に示されているのは、冷蔵室扉11Aの収容物と、収容物の配置に適する段ケース56A、56B、および中段ケース62の配置位置と、の例である。
これに対して、中段ケース62の上方におけるリブ61A、61Bの間の空間は、上段ケース56Aの配置位置に応じて、上下方向に2分割される。中段ケース62には、中程度の高さを有する収容物、例えば、ドレッシング容器83を収容し、上段ケース56Aに、350mL缶81を収容してもよい。例えば、内容量280mLのドレッシング容器83の高さH3(図21参照)、350mL缶81の高さH4(図21参照)は、それぞれ、約125mm、約122mmである。
より高いドレッシング容器83を中段ケース62に、より低い350mL缶81を上段ケース56Aに収容することで、ドレッシング容器83が取り出し易くなる。
中段ケース62に収容することが好ましい収容物の例としては、醤油、めんつゆなどの液体調味料が入った1Lペットボトルが挙げられる。1Lペットボトルの高さは、約270mmである。
背が高く倒れやすい収容物は、上段ケース56A、56B、および中段ケース62は配置できないようにしてもよい。例えば、最下位置における上段ケース56A、56Bの上方の収容空間と、上段ケース56A、56Bを最上位置に中段ケース62を最下位置に配置した場合の中段ケース62と、上段ケース56A、56Bとの間の収容空間との高さは、2Lペットボトル84が収容できない寸法にしてもよい。2Lペットボトル84の高さH1(図21参照)は、約306mmである。
d1は、第1壁部63bの上端から中段ケース62の下面までの上下方向における距離である。d1は、高さH1の2Lペットボトル84を取り出し容易に収容するために、200mm以上300mm以下であってもよい。d1は、267mm±10mmであることがより好ましい。
h1は、中段ケース62の第1壁部62bの高さである。h1は、肉厚が3mmの場合、収容物の転倒を防止する観点から、50mm以上100mm以下であってもよい。h1は、70mm±10mmであることがより好ましい。この場合、底面部62aの上面から第1壁部62bの上端までの高さ(中段ケース62の深さ)は67mm±10mmである。
d2は、例えば、卵85を容易に取り出せるようにするために、50mm以上100mm以下であってもよい。d2は、54.8mm以上であることがより好ましい。
d2がこのような寸法であると、上段ケース56Bからリブ61Fまでの収容空間の高さを146mm以上257mm以下にすることができるので、例えば、高さH2の牛乳パック82などを取り出し容易に収容できる。
d2は、ユーザが係止解除操作を行っている際に、操作部59aを把持した状態で、上段ケース56Bが最下位置に落下しても、ユーザの指が入る寸法であってもよい。例えば、d2が50mm以上であれば、係止解除操作中に上段ケース56Bが落下してもユーザの指が入る。万一、指を入れた状態で上段ケース56Bが落下しても、中段ケース62と上段ケース56Bとによって指が挟まれるおそれはない。このようなd2は、上段ケース56Bが最下位置にあっても、ユーザが係止解除操作を行って上段ケース56Bを押し上げることができる寸法にもなっている。
だだし、d2を小さくする場合でも、上段ケース56Bからリブ61Fまでの収容空間の高さは、2Lペットボトル84が配置できないように、H1未満にすることがより好ましい。
h2がこのような寸法であると、上段ケース56A内に高さH4の350mL缶81をリブ61Fの下方に配置することができる。このため、上段ケース56A内に350mL缶81を密集して収容しても、ユーザは350mL缶81を容易に取り出すことができる。
第1壁部63bの上端から中段ケース62の下面までの上下方向における距離は、d1からD1(=d1-δ)に縮小される。D1は、高さH2の牛乳パック82を取り出し容易に収容するために、180mm以上220mm以下であってもよい。D1は、197.5mm±10mmであることがより好ましい。
D2は、例えば、食品を容易に取り出せるようにするために、50mm以上130mm以下であってもよい。
D2がこのような寸法であると、上段ケース56Bからリブ61Fまでの収容空間の高さを120mm以上200mmにすることができるので、例えば、卵やドレッシングなどを取り出し容易に収容できる。
ただし、D2を小さくする場合でも、上段ケース56Bからリブ61Fまでの収容空間の高さは、2Lペットボトル84が配置できないように、H1未満にすることがより好ましい。
D2がこのような寸法であると、中段ケース62の配置位置が低くなるので、背が低いユーザでも収容物を取り出し易くなる。
第2の実施形態の冷蔵庫について説明する。
図23は、第2の実施形態の冷蔵庫を示す正面図である。
図23に示す第2の実施形態の冷蔵庫1Bの全体構成について、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。ただし、冷蔵庫1Bは、以下に説明する構成の全てを有する必要はなく、いくつかの構成が適宜省略されてもよい。
複数の貯蔵室127は、冷蔵室127A、野菜室127B、製氷室127C、小冷凍室127D、および主冷凍室127Eを含む。冷蔵室127Aおよび野菜室127Bは、冷蔵室27Aおよび野菜室27Bと同様である。
主冷凍室127Eは、筐体110の最も下側に位置する。野菜室127Bと、主冷凍室127Eと、の間には、+X方向に製氷室127Cおよび小冷凍室127Dがこの順に並んで配置されている。
複数の貯蔵室127の開口は、複数の扉111によって開閉可能に閉じられる。複数の扉111は、例えば、冷蔵室127Aの開口を閉じる右冷蔵室扉111Aa(扉)、左冷蔵庫扉111Ab(扉)、野菜室127Bの開口を閉じる野菜室扉111B、製氷室127Cの開口を閉じる製氷室扉111C、小冷凍室127Dの開口を閉じる小冷凍室扉111D、および主冷凍室127Eの開口を閉じる主冷凍室扉111Eを含む。
右冷蔵室扉111Aaおよび左冷蔵庫扉111Abは、左右に隣り合って設けられた観音開き式の扉であり、それぞれ、第1の実施形態の冷蔵室扉11Aと同様の構成を有する。本実施形態では、右冷蔵室扉111Abの横幅方向の幅は、左冷蔵室扉111Aaの横幅方向の幅よりも大きい。
野菜室扉111B、製氷室扉111C、小冷凍室扉111D、および主冷凍室扉111Eは、第1の実施形態における野菜室扉11B、冷凍室扉11Cと同様の引き出し式の扉である。
図24は、第2の実施形態における冷蔵室扉を示す斜視図である。
右冷蔵室扉111Aaは、後面部材53を含む外郭部材50に代えて、後面部材153を含む外郭部材150を有する。さらに、右冷蔵室扉111Aaは、上段ケース56A、56B、中段ケース62、および下段ケース63に代えて、上段ケース156(扉容器、上段扉容器)、中段ケース162(扉容器、中段扉容器、下側扉容器)、および下段ケース163(扉容器、下段扉容器)を有する。
上段ケース156は、後面部材153におけるリブ61A、61Cの各レール部64に第1の実施形態と同様に係止する。このため、上段ケース156は、横幅方向の幅が、後面部材153におけるリブ61A、61Cの幅に合わされている以外は、上段ケース56Aと同様に構成される。
中段ケース162は、後面部材153におけるリブ61A、61Cに形成された図示略の係止突起66A、66Bに第1の実施形態と同様に係止する。このため、中段ケース162は、横幅方向の幅が、後面部材153におけるリブ61A、61Cの幅に合わされている以外は、中段ケース62と同様に構成される。
下段ケース163は、後面部材153におけるリブ61A、61Cに形成された図示略の係止突起65に第1の実施形態と同様に係止する。このため、下段ケース163は、横幅方向の幅が、リブ61A、61Cの幅に合わされている以外は、下段ケース63と同様に構成される。
右冷蔵室扉111Aaは、第1の実施形態における扉容器が観音開き式の扉の一方に設けられた例になっている。
図25は、各実施形態の冷蔵庫に使用可能な扉容器の変形例を示す斜視図である。
ケース本体258は、昇降台本体58の第1壁部58b、第1側壁部58f、第2側壁部58d、および段部58eに代えて、第1壁部57b、第1側壁部57f、第2側壁部258d、および段部258eを有する。
本変形例における第1壁部57bおよび第1側壁部57fは、底面部58aにおける広幅部端縁に設けられている点が、第1の実施形態と異なる。
第2側壁部258dは、第1の実施形態におけると同様の係止突起58Aとガイド板58Bとを有しており、第2側壁部58dにおける凹溝58jが削除されている点が、第2側壁部58dと異なる。
本変形例の第2側壁部258dおよび第2壁部58cの上端には、第1の実施形態と同様のフランジ部57g、57jが形成されている。フランジ部57jには突条57iは設けられていない。
フランジ部57jの上端から係止突起58Aの下端58Acまでの長さL258は、隙間G1の隙間距離よりも短い。
本変形例におけるフランジ部57g、57jは、昇降台本体58の上端に係止する機能は有していない。このため、上段ケース256に必要な強度が得られれば、フランジ部57g、57jは省略されてもよい。
段部258eは、第1側壁部57fの-Y方向の端部と、第2側壁部258dの+Y方向の端部と、に横幅方向の接続している。各段部258eは、冷蔵室扉11Aへの上段ケース256の装着時に、リブ61A、61Bの突出方向の先端に対向する。
第1係止部70は、第1の実施形態と同様に、図示略の操作部材59および付勢部材77によって、係止位置と、係止不能位置と、に移動可能である。
このため、本変形例の上段ケース256を有する冷蔵庫は、第1の実施形態と同様、上段ケース256の上下方向の配置位置を容易に変更できる。
図26は、各実施形態の冷蔵庫に使用可能な第2係止部の変形例を示す斜視図である。
係止板64Aeは、突出方向における板厚が変化することによって上側の係止面64Aiが係止板64Aeの突出方向に下方に傾斜している点が、第1の実施形態における複数の係止板64eと異なる。係止面64Aiの水平面に対する傾斜角は、傾斜リブ64fの傾斜角φよりも小さいψである。
係止部材73が係止面64Aiと係止すると、上段ケース56Aの荷重が係止部に集中して圧力が大きくなるので、係止部材73は下方に向かっては滑りにくい。
本変形例は、係止面が水平面から傾斜していてもよい場合の例になっている。
複数の平板64Beは、係止部材73を係止する係止面を有しない以外は、複数の係止板64eと同様である。
複数の傾斜リブ64Bfは、複数の平板64eの各上面と、側面S(Sm、Sp)の間に設けられた三角形状である。複数の傾斜リブ64Bfは、奥行方向に複数の傾斜リブ64fと同数並んでいる。複数の傾斜リブ64Bfの水平面に対する各傾斜角は、平板64Beの上面に対して、φである。このため、平板64Beを挟んで、傾斜リブ64f、64Bfは、上下方向において平板64Beの中心に対して互いに面対称の形状および配置を有する。
複数の傾斜リブ64Bfの上端面は、係止部材73が係止する係止面を構成する。
係止部材73の先端には、上面のみ傾斜面73bが形成されているので、上昇時に比べて下降時の抵抗が大きくなる。このため、係止部材73は、傾斜角をφを適宜の大きさとすることによって、傾斜リブ64Bf上に係止可能である。
本変形例は、凹凸構造の凹凸形状が、上下方向において面対称の形状を有していてもよい例になっている。
さらに本変形例は、係止部材を係止する係止面が、傾斜リブ64Bfの先端部で構成される例になっている。
しかし、第1ストッパは、レール部と内面部との間において、扉容器が下降する範囲に設けられていればよい。例えば、第1ストッパは、平坦部53aに設けられてもよい。
さらに、中段ケース62は、上段ケース56Aと同様な第1係止部および係止解除機構を有することで、上段ケース56Aと同様に多段階に移動できるようにしてもよい。
冷蔵室扉11Aの開閉時に作用する遠心力が小さい部位に、高い収容物を配置しやすいようにするとの観点によれば、例えば、上段扉容器における移動範囲の下限値は、扉のヒンジに最も近い上段扉容器の下限値が最も高いことがより好ましい。この場合、ヒンジに最も近い上段扉容器の下方の中段扉容器に、高い収容物が配置できる。
同様に、例えば、上段扉容器における移動範囲の上限値は、扉のヒンジに最も近い上段扉容器の上限値が最も高いことがより好ましい。この場合、ヒンジに最も近い上段扉容器の下方の中段扉容器に、高い収容物が配置できる。
64e…複数の係止板、64i、64Ai,64Bi…係止面、64j…傾斜面、64e1,64e2,64e3,64e5,64e6…係止板、64f…傾斜リブ(複数の傾斜面)、67…昇降台、70…第1係止部、71…第1ホルダ(保持部材)、71b…開口部(開口)、72…付勢部材(第2付勢部材)、73…係止部材、74…付勢部材(第1付勢部材)、75…第2ホルダ(保持部材)、75a…突起部(第1突起部)、76…ビス、77…付勢部材(第3付勢部材)、78…吸振材、81…350mL缶、82…牛乳パック、83…ドレッシング容器、84…2Lペットボトル、85…卵、S,Sm,Sp…側面
Claims (8)
- 貯蔵室を含む冷蔵庫本体と、
前記貯蔵室を開閉可能に閉じる扉と、
前記扉の内側において最も下側の位置に着脱可能に固定された下段扉容器と、
前記扉の内側において前記下段扉容器の上方で上下方向に移動可能に配置された中段扉容器と、
前記扉の内側において前記中段扉容器の上方に配置され、前記中段扉容器よりも前記上下方向の移動可能範囲が広い上段扉容器と、
を備え、
前記上段扉容器は、
横幅方向において進退可能に設けられており、進出時に前記上段扉容器の両端部からそれぞれ外側に突出する一対の第1係止部と、
係止解除機構と、
を有し、
前記扉は、前記扉の内面部に設けられて前記横幅方向において互いに対向し、前記第1係止部を下方から係止する複数の係止面を有する一対の第2係止部を有し、
前記係止解除機構は、前記一対の第1係止部を前記一対の第2係止部との係止が解除される位置に移動させ、前記上段扉容器を前記上下方向に移動可能にする、
冷蔵庫。 - 前記第1係止部は、前記上方に進むにつれて前記上段扉容器の内側に向かって傾斜する傾斜面を有し、
前記第2係止部は、前記第1係止部が前記係止面の前記上方に移動するにつれて前記第1係止部の前記傾斜面を前記上段扉容器に向かって押圧可能に傾斜する傾斜面を有する、
請求項1に記載の冷蔵庫。 - 前記第2係止部は、前記係止面の前記下方に設けられた傾斜板を有し、
前記第2係止部の前記傾斜面は、前記傾斜板の下面に形成される、
請求項2に記載の冷蔵庫。 - 前記上段扉容器が最上位置に位置するとき、前記中段扉容器の上端から前記上段扉容器の下端までの前記上下方向における距離は、240mm以下である、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 前記扉は、前記扉の前記内面部から奥行方向に突出し、前記横幅方向において互いに対向する第1壁体部および第2壁体部を有し、
前記第1壁体部および前記第2壁体部は、前記上下方向に延び、前記上段扉容器の前記上下方向の移動を案内する突起形状である案内部を有し、
前記上段扉容器は、前記第1壁体部と前記第2壁体部との間に設けられ、
前記上段扉容器は、前記奥行方向に互いに離間して設けられた係止突起および案内板を有し、
前記第1係止部は、前記奥行方向において前記係止突起と前記案内板との間に設けられている、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 前記上段扉容器は、
前記上方に開口する容器本体と、
前記容器本体を支持した状態で前記上下方向に移動可能な昇降台と、
を備え、
前記第1係止部は、前記昇降台に設けられている、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 前記容器本体は、前記容器本体の底面から前記下方に延びる壁部を有し、
前記昇降台は、前記昇降台の底面から前記下方に延び、前記壁部に覆われた側板部を有する、
請求項6に記載の冷蔵庫。 - 前記係止解除機構は、奥行方向に進退可能な操作部材を有し、
前記操作部材は、水平方向において前記側板部と重なる位置に設けられている、
請求項7に記載の冷蔵庫。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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