JP7442046B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本開示は冷蔵庫に関する。
特許文献1は、除霜を行う冷蔵庫を開示する。この冷蔵庫は、圧縮機の出口と、蒸発器に配設される除霜パイプとを接続する経路を設け、圧縮機から吐出される高温の冷媒を除霜パイプに供給して除霜を行う。
特許文献2には、同じく除霜を行う冷蔵庫を開示する。この冷蔵庫は、凝縮経路の途中で3方弁によって流路を切り替えて、圧縮機から吐出される高温の冷媒を蒸発器に供給して除霜を行うとともに、冷蔵室庫内で蒸発させてから圧縮機に還流する。
特開昭58-024774号公報 特開2017-116224号公報
本開示は、圧縮機の熱を除霜に利用しつつ、ユーザが不快に感じる音の発生を抑制すると共に、除霜中の冷蔵庫の庫内温度上昇を抑制して、除霜後の再冷却量も低減することができる冷蔵庫を提供する。
本開示における冷蔵庫は、圧縮機と、第1の凝縮器と、第2の凝縮器と、蒸発器とを少なくとも備えた冷凍サイクルを有し、冷凍サイクルは、第1の凝縮器の下流側で、冷気を生成するために冷媒を蒸発器に供給する冷却経路と、冷媒を加熱し、加熱された冷媒を蒸発器に供給して除霜を行う除霜経路とに分岐され、冷却経路を流れる冷媒は、第2の凝縮器を通過したうえで蒸発器に供給され、除霜経路を流れる冷媒は、圧縮機から第1の凝縮器に冷媒が供給される経路と熱交換することで加熱され、除霜経路と熱結合した蒸発器を加温すると共に除霜経路内で放熱した冷媒を、蒸発器の下流側に設けられた加温側蒸発器において蒸発した後圧縮機に戻るようにし、除霜中に、除霜経路を流れる冷媒の流量を調整する。
本開示における冷蔵庫は、圧縮機の熱を除霜に利用しつつ、ユーザが不快に感じる音の発生を抑制すると共に、除霜中の冷蔵庫の庫内温度上昇を抑制して、除霜後の再冷却量も低減することができる。
また、熱量が大きい2相域に冷媒の状態を保つように冷媒循環量を制御することで除霜時の加温能力を確保でき、除霜中の圧縮機入力を低減できる。且つ、除霜中にも圧縮機を止めることがなく冷蔵室内の冷却運転を行えるため、庫内温度変動を抑制し生鮮食品等の品質劣化を抑制できる。
実施の形態1における冷蔵庫の縦断面図 実施の形態1における冷蔵庫の第1および第2の機械室の構成を示す図 実施の形態1における冷蔵庫の冷凍サイクルの構成を示す図 実施の形態1における冷蔵庫の冷却運転時のモリエル線図 実施の形態1における冷蔵庫の除霜運転時のモリエル線図 実施の形態1における冷蔵庫のSTEP毎の冷却側出口と除霜側出口流路の特性図 実施の形態1における冷蔵庫の除霜側出口流路における可変流量領域のSTEP毎の流量特性図 実施の形態1における冷蔵庫の冷却室内の構成を示す図 実施の形態1における冷蔵庫の蒸発器の斜視図 実施の形態1における冷蔵庫の除霜時の制御を示す図 実施の形態2における冷蔵庫の冷凍サイクルの構成を示す図 実施の形態2における冷蔵庫の除霜時の制御を示す図
(本開示の基礎となった知見等)
蒸発器に付着した霜を融解する除霜機能を備える冷蔵庫が知られている。除霜機能は、蒸発器の下方に除霜ヒータを設け、この除霜ヒータに通電することで霜を融解する除霜が一般的である。
特許文献1には、圧縮機の出口と、蒸発器に配設される除霜パイプとを接続する経路を設け、圧縮機から吐出される高温の冷媒を除霜パイプに供給して除霜を行う冷蔵庫が開示されている。特許文献1に開示された冷蔵庫は、圧縮機の熱を除霜に利用できる。
また、特許文献2には、凝縮経路の途中で3方弁によって流路を切り替えて、圧縮機から吐出される高温の冷媒を蒸発器に供給して除霜を行うとともに、冷蔵室庫内で蒸発させてから圧縮機に還流する冷蔵庫が開示されている。特許文献2に開示された冷蔵庫は、特許文献1に開示された冷蔵庫と同様に圧縮機の熱を除霜に利用できる。
しかしながら特許文献1に記載された従来の冷蔵庫の構成では、除霜時に三方弁を用いて冷媒の流路を除霜パイプに切り換えるが、三方弁を流れる冷媒の流速が速いため、三方弁や蒸発器において音が発生し、冷蔵庫の近くのユーザは、この音を不快に感じる。
また、特許文献2に記載された冷蔵庫の構成では、除霜時に三方弁を用いて冷媒の流路を除霜パイプに切り換え、高温の冷媒を蒸発器に供給するも、除霜に利用できるのは顕熱変化の熱量分のみであり蒸発器に付着した霜を融解するには熱量が不足する。そのため圧縮機の回転数を上げることで冷媒循環量を増加させて除霜能力を行わなければならず、電気入力が増加するだけでなく、高回転で圧縮機を運転するために騒音も大きくなる。
さらに、圧縮機の回転数を上げることで冷媒循環量が増え、冷蔵室内の蒸発器で気化しきれない冷媒が圧縮機に流れ込むのを防止する必要があり、冷蔵室蒸発器の冷蔵ファンを高回転で運転する必要がある。それによって、ファンの回転音も発生し、ユーザにとっては耳障りな音を不快に感じる。
また一般に、除霜中は、圧縮機の運転を停止し、蒸発器の下方に設けられた除霜ヒータに通電することで除霜を行うが、除霜中は、冷却運転を停止しているため庫内の温度が外気温によって上昇していき、冷蔵庫内部に保存されている食品温度も上昇していくこととなる。さらに、除霜終了後は除霜中に昇温した温度上昇分も含めて冷却運転する必要がある。
発明者らは、以上のような課題があることを発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで、本開示は、圧縮機の熱を除霜に利用しつつ、ユーザが不快に感じる音の発生を抑制すると共に、除霜中にも冷却運転を継続することが出来、さらに除霜中の冷蔵庫の庫内温度上昇を抑制して、除霜後の再冷却量も低減して、冷蔵庫の本質機能である冷却、保温、省エネに対しても効果を発揮することが可能な冷蔵庫を提供する。
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
(実施の形態1)
以下、図1~図8を用いて、実施の形態1を説明する。
[1-1.構成]
冷蔵庫100は、冷蔵室101、冷蔵室101の下部に設けられた冷凍室102、冷蔵庫100の上部背面に設けられた第1の機械室103、冷蔵庫100の背面下部に設けられた第2の機械室104とを有する。
第1の機械室103には、冷凍サイクル160を構成する部品として、圧縮機105、能力調整用凝縮器133、第1の機械室ファン116、吸入管126を有する。
第2の機械室104には、隔壁108によって2つの区画に分割されている。隔壁108には、第1の凝縮器107を空冷する第2の機械室ファン109が設けられている。第2の機械室ファン109の風上側に第1の凝縮器107が収容されていて、第2の機械室ファン109の風下側に蒸発皿110が収容されている。また、第2の機械室104には切替弁として流路切り替えバルブ122が配設してある。
冷凍室102の背面には冷却室117が配置されており、冷却室117の中には冷気を生成する蒸発器106、蒸発器106の上方に位置し蒸発器106で生成された冷気を冷蔵室101と冷凍室102に供給する冷却ファン111、蒸発器106の下方に位置し蒸発器106に付着した霜を溶かして除霜するための除霜手段として除霜ヒータ120が設けてある。
本実施の形態では、除霜ヒータ120はガラス管ヒータとしている。除霜手段としては、様々なものがあり、例えばパイプヒータや面ヒータなども一般的に使用される。
さらに、冷却室117には、冷凍室102に供給される冷気の遮断や、風量を調整するための冷凍室ダンパ-112が収容されている。蒸発器106は、フィンアンドチューブ式を用いており、蒸発器106の入口パイプ部分106a(図6参照)に蒸発器106の温度を検出するための温度センサ115を設置している。本実施の形態では、温度センサ115を入口パイプ部分106aに設置しているが、除霜時の霜残りが防止できるように除霜時の温度昇温が最も遅い部分に設置するとよい。
また、冷蔵室101には、冷蔵室101に冷気を供給する冷蔵室ダクト113、冷蔵室101に供給される冷気量を角度調節や遮断等で調整するための冷蔵室ダンパ-114が収容されている。冷蔵室ダンパ-114の開閉動作は、冷蔵室101内の温度を検知する冷蔵室温度センサ(図示せず)の検知温度によって制御される。冷蔵室ダクト113内には、加温側蒸発器131と、加温側蒸発器131の上方に加温側蒸発器ファン134がそれぞれ配設されている。
次に図3~図4Bを用いて、冷蔵庫100の冷凍サイクル160説明する。図4A、4Bは、縦軸が絶対圧力(kPa)で横軸が比エンタルピー(kg/kg)で表されたモリエル線図(p-h線図)であり、図4Aは、冷却運転時のモリエル線図、図4Bは、除霜運転時のモリエル線図を示している。各々、任意の瞬間における状態を概略的に示しており、配管内の圧力損失影響等の細かい部分は無視している。
圧縮機105から吐出された冷媒は、能力調整用凝縮器133及び第1の凝縮器107で外気と熱交換を行い、一部の気体を残して凝縮する。第1の凝縮器107を通過した冷媒は、ドライヤ121によって水分が除去され、流路切り替えバルブ122に流入する。
流路切り替えバルブ122に流入する冷媒は、液相冷媒と気相冷媒が混在する2相状態である。流路切り替えバルブ122によって、冷媒の流路は、冷却経路152と除霜経路153とに分岐する。冷却経路152は、冷気を生成するために冷媒を蒸発器106に供給する経路である。一方、除霜経路153は、冷媒を加熱し、加熱した冷媒を蒸発器106に供給することで除霜を行う経路である。
まず、冷却経路152について説明する。冷却経路152は、冷却運転時であり、図4Aのモリエル線図で表される。冷却経路152は、図4Aのa点において圧縮機105から吐出された冷媒が、流路切り替えバルブ122から第2の凝縮器123に冷媒が流れる経路であり、第2の凝縮器123は、冷蔵庫100の扉(冷蔵室101の扉101aと冷凍室102の扉102aのいずれか、又は、両方)が冷蔵庫本体100aに接する部分の冷蔵庫本体100a側内側に這わされている。
第2の凝縮器123を通過する冷媒は、外部に放熱することで、冷蔵庫100の扉101a、102aや冷蔵庫100内の仕切り(図示せず)を温め、冷蔵庫100の扉101a、102aや、それらに装着しているパッキン(図示せず)で結露が発生することを防止する。
b点で第2の凝縮器123を通過して液化した冷媒は、第1の絞り124によって減圧され、c点から蒸発器106で蒸発する。その後、冷媒が蒸発器106で蒸発することで冷気が生成され、この冷気が冷蔵室101と冷凍室102の冷却に利用される。蒸発器106を通過した冷媒は、吸入管126を介してd点で圧縮機105に戻る。
次に、除霜経路153について説明する。
除霜経路153は、除霜運転時であり、図4Bのモリエル線図で表される。除霜経路153は、図4Bのe点において圧縮機105から吐出された冷媒が、流路切り替えバルブ122から第2の絞り127に冷媒が流れる経路である。f点で冷媒は第2の絞り127によって減圧され、g点で第2の絞り127を通過した冷媒は、第1の熱交換部128において、圧縮機105から第1の凝縮器107に冷媒が供給される経路128aと熱交換することで加熱され、気化する(h点)。
そして、蒸発器106に供給された気化している冷媒が相変化によって凝縮して液化することで発生する凝縮潜熱により蒸発器106を加熱するため、i点からj点において蒸発器106の除霜が実現される。その後、k点から冷蔵室101に配置された加温側蒸発器131で蒸発器106で凝縮された冷媒を蒸発させることで、冷媒の状態を気相体状態にして、L点で圧縮機105へ戻している。これによって、圧縮機105に流入する冷媒が気相であるため、密度の高い液相や気液2相の状態で流入することを防止できるため、圧縮機105内の部品が故障の危険にさらされることは無い。
次に、流路切り替えバルブ122について説明する。
流路切り替えバルブ122は、冷却経路152と除霜経路153を分岐するための三方弁である。流路切り替えバルブ122は、第1の凝縮器107とドライヤ121の下流に配置されている。
図5A、5Bは、縦軸が空気を流した場合での空気流量(L/min)で横軸がSTEP数で表された弁の流量特性図であり、図5Aは、STEP毎の冷却側出口と除霜側出口流路の特性図、図5Bは、除霜側出口流路における可変流量領域のSTEP毎の流量特性図を示している。図5Aにおいて、左端の0STEPは起点出し点である。
流路切り替えバルブ122は、大きく外郭(図示せず)と内郭(図示せず)で構成される。外郭(図示せず)はコイルであり、流す電流の位相を変化させることで、内郭の磁石(図示せず)が回転するように磁界を生じさせている。
内郭には、磁石であるロータ(図示せず)とロータ(図示せず)からギア等で連結し出口流路(図示せず)の開口(図示せず)に密着したディスク(図示せず)で主に構成されている。
先の外郭のコイルによる回転磁界によって内郭のロータが回転しギア等で連結されたディスクがスライド回転することによって、流路切り替えバルブ122の出口流路が片側もしくは両側に流れるように動いている。なお両側どちらにも流れなくすることもでき、圧縮機105の運転OFF時に両方閉を選択することで、第1の機械室103側にある高温高圧の冷媒が低温低圧の蒸発器106に流入することを防止している。これをガスカットと言い、冷媒の流入によって蒸発器106の温度上昇および熱負荷となることを防止することで消費電力量の低減を行うことができる。特に圧縮機105のON/OFF回数が多いほど省エネ効果が大きくなる。
本実施の形態では、ディスクの形状を出口流路の片側もしくは両側に対し、流路が閉から開になる際において流路面積が線形に増加する形状としている。即ち、流路切り替えバルブ122の出口流路に対し、ディスクの回転軌跡によって覆い閉塞する面積が変わるため流量が変化するのである。この流量変化を、出口流路面積が閉から開とする全動作の中で閉側から70%以内の動作範囲で流量を微小に線形増加させた。
特に空気流量が10L/minとなる部分が線形増加するようにした。これによって、高負荷などで最大流量が必要な時は全開の最大面積で使用し、低外気などの負荷の小さな時は流路面積を絞り流量を落として調整できる可変で使用できる。
本実施の形態における冷蔵庫100の流路切り替えバルブ122は、ステッピングモータ(図示せず)であり、起点出しの全閉からステップを刻むことで任意のステップ位置とすることができる。
本実施の形態における冷蔵庫100の流路切り替えバルブ122は、出口流路面積が閉の時で冷媒が流れない『全閉モード』、出口流路面積が開の時で最大量の冷媒が流れる『全開モード』、出口流路面積を微小変化させ『全閉モード』から『全開モード』への初期ステップにあたり流量を線形変化させる『可変モード』の動作に分けられる。
本実施の形態では、流量が線形に変化するように弁の内部のディスク形状を半円形状としたが、流量が線形に変化するように面積を変化させればよく、例えばディスクに流路溝(図示せず)を掘って流路面積で調整する方法もある。また、ディスクに複数の細孔(図示せず)を持たせて、使用する細孔面積によって流量を変化させる方法もある。この場合の流量特性は線形ではなく階段状の流量特性となる。
また、本実施の形態では、内部構造をギア式としているが、ギアを用いず、ディスクとロータが直接接続している直動式としてもよい。
次に、第1の熱交換部128について説明する。
第1の熱交換部128は、図4Bのg点からh点において、能力調整用凝縮器133、第1の凝縮器107で凝縮された冷媒を気化させている。
本実施の形態では、第1の熱交換部128は、第2の絞り127から吐出された冷媒が流れる配管155aを、圧縮機105から第1の凝縮器107に冷媒が供給される配管155bの一部と例えば1m~2m程度の半田付けすることで、第1の熱交換部128を形成している。
また、第1の熱交換部128を冷蔵庫100の筐体100bの外壁面100cに形成することで、鉄板で構成される筐体100bの顕熱を、除霜経路153における冷媒の加熱に利用できる。本実施の形態では、第1の熱交換部128を外壁面にアルミテープ(図示せず)で貼り付けている。
具体的に本実施の形態では、第1の熱交換部128において、圧縮機105から第1の凝縮器107に冷媒が供給される配管155bをΦ3.6mm、第2の絞り127から吐出された冷媒が流れる配管155aをΦ3.2mmとして、半田付けの熱交換長さを1.2mとしている。
ここで、第2の絞り127から吐出された冷媒が流れる配管径を大きくする方が流速も遅くなり、熱交換量が増加するが、第2の絞り127から吐出された冷媒が流れる配管径の方を第1の凝縮器107に冷媒が供給される配管径よりも同等以下にしていることで、第2の絞り127の抵抗と合わせて冷媒循環量を調整し、除霜経路153における第1の熱交換部128の入口部128bと出口部128cでの温度差が7K程度以上につくようにしている。これにより第1の熱交換部128の出口部128cで冷媒は飽和蒸気線を越えて気相へと状態変化できる。
また、冷媒が能力調整用凝縮器133及び第1の凝縮器107を通過することで、冷媒の一部が液化して冷媒の体積が減少し、流路切り替えバルブ122を流れる冷媒の流速が遅くなる。冷凍サイクルの中で凝縮配管内では、第1の凝縮器107の出口付近で冷媒の状態は2相域の中でも液相に近い状態となっている。
例えば、凝縮圧力:464kPa(35℃)、蒸発圧力:72kPa(-20℃)の場合では、圧縮機105の気筒容積が9.1ccで回転数が25rpsとすると、冷媒循環量は概ね0.32g/sとなる。この冷媒が一般的な凝縮器内を通過するときに、2相域の中でも気相側では4.29m/sの流速に対し、液相側では0.10m/sである。流速が大きいほど、流路切り替えバルブ122や蒸発器106から発生する音は大きくなり、ユーザは不快に感じるのである。
本実施の形態では、圧縮機105から吐出された、流速が速い気相冷媒がそのまま流路切り替えバルブ122を流れる訳ではないため、ユーザが不快に感じる音が流路切り替えバルブ122から発生することを抑制できる。また蒸発器106においても流速が速い気相冷媒が入るわけではない。そのため、流速の早い冷媒が蒸発器106に入り、急激に凝縮する場合に発生するゴーという音の発生を抑制できる。
除霜経路153について引き続き説明する。
図6は、冷蔵庫100の冷却室117の構成図である。図7は、蒸発器106の斜視図である。冷却室117には、蒸発器106の右方に冷蔵室101を冷却循環した冷気が蒸発器106へ流入する冷蔵室戻りダクト119があり、蒸発器106の右下方から蒸発器106の下部へと冷気が流入し、蒸発器106と熱交換された冷気は、再び冷蔵室101及び冷凍室102へと循環していく風路となっている。蒸発器106の上方には、冷蔵室101、冷凍室102へと冷気を送風する冷却ファン111と、下方には除霜ヒータ120がそれぞれ配置されている。
蒸発器106は、代表的なフィンアンドチューブ式であり、フィン139を有する冷媒管(後述)を上下方向に積層して形成されている。蒸発器106は、概ね上下方向に7段と前後方向に3列の冷媒管である蒸発器冷却パイプ137を配置した構成としており、背面側は、最下段を無くし6段とすることで、蒸発器106の蒸発器冷却入口143と蒸発器冷却出口144が正面から見て蒸発器106の右上の同等位置となるように配管パターンとしている。
これによって、製造工程で蒸発器106の取り付け時に溶接位置が近くなり、作業し易くなり工数を低減できると共に、最下段の蒸発器冷却パイプ137が無いことで耐着霜性の向上が期待できる。
通常、蒸発器106に付着する霜は、蒸発器106に流入する冷蔵室101、冷凍室102からの戻り冷気の流入口(図示せず)に多く付着し、特に、湿度の高い冷蔵室101から冷蔵室戻りダクト119を通して流入する冷蔵室戻り冷気の流入する部分に霜が付着しやすい。
本実施の形態では、蒸発器冷却パイプ137を1段抜いて短くしたことで、霜の付着と成長による風路阻害を抑制できる。よって、夏場等の高温多湿の条件における扉101a,102aの開閉等で庫内に侵入した水分による過負荷な条件においても、霜の成長による風路阻害での鈍冷になりにくく、製品の品質向上という効果を有する。更に、フィン139においても、蒸発器106の上部に対し流入水分が多い下部の方のフィン間隔を大きくとることで霜の連結、目詰まりによる閉塞をし難くしている。
また、本実施の形態での蒸発器106のフィン139は、上下方向で積層された蒸発器冷却パイプ137に対して分割したフィン139を用いている。この積層された蒸発器冷却パイプ137とフィン139の間に蒸発器加温パイプ138を蒸発器106の外周を覆うように取り付けている。
この時、蒸発器106の両端部に配置されたエンドプレート140に蒸発器加温パイプ138を取り付けている。エンドプレート140は、通常、蒸発器106のパイプが形を整えるように蒸発器106の両側からフィン139よりも厚い板厚で固定するものである。
今回、このエンドプレート140のフィン139間部分に蒸発器加温パイプ138の固定用の凹部(図示せず)を図7に示されている様に設け、この部分に蒸発器加温パイプ138を嵌めることでフィン139及び蒸発器106と密着するようにしている。さらに、蒸発器加温パイプ138と接するフィン139の端部を折り返した形状とすることで点や線ではなく面で蒸発器加温パイプ138とフィン139が接するため密着性を向上させ伝熱効率を上げている。
なお、本実施の形態における蒸発器加温パイプ138は、除霜ヒータ120の熱が届きにくい上部を中心に、蒸発器106の上部から下部へと取り付ける形状であり、Φ6.35mmパイプを用いた。蒸発器加温パイプ138は、蒸発器106の前後で合計12本とし、蒸発器106の外側前後から挟み込むようにパイプヒータのように密着させた方式としたが、蒸発器106の蒸発器冷却パイプ137と一体化した構成でもよい。その場合は、蒸発器冷却パイプ137のパイプ間に蒸発器加温パイプ138を通すことで最も温度の低い冷媒管近傍から加温できるため除霜効果の向上が期待できる。
今回、蒸発器106の外周から内側へ加温させることで、蒸発器106全体が均温化しながら昇温させることができる。さらに、蒸発器加温パイプ138の蒸発器加温入口145を蒸発器106の上部とし、冷媒が滞留し昇温の遅い蒸発器アキュームレータ141に近い場所から加熱しだすため、昇温が促進される。
ここで、近年の冷凍サイクルの冷媒としては、地球環境保全の観点から地球温暖化係数が小さい可燃性冷媒であるイソブタンが使用されている。この炭化水素であるイソブタンは、空気と比較して常温、大気圧下で約2倍の比重である(2.04、300Kにおいて)。これにより従来に比して冷媒充填量を低減でき、低コストであると共に、可燃性冷媒が万が一に漏洩した場合の漏洩量が少なくなり安全性をより向上できる。
本実施の形態でも、冷媒にイソブタンを用いており、防爆対応として除霜時の除霜ヒータ(ガラス管ヒータ)120の外郭であるガラス管表面(図示せず)の最大温度を規制している。そのため、ガラス管表面の温度を低減させるため、ガラス管を2重に形成された2重ガラス管ヒータを採用している。このほか、ガラス管表面の温度を低減させる手段としては、ガラス管表面に放熱性の高い部材(例えばアルミフィン)を巻きつけることも出来る。このとき、ガラス管を1重とすることで、除霜ヒータ(ガラス管ヒータ)120の外形寸法を小さく出来る。
第1の熱交換部128を通過し飽和蒸気線を越えて気化された冷媒は、蒸発器加温入口145へと流入し、蒸発器加温出口146へと通過していく。この部分は、図4Bのi点からj点であり、h点で気化した冷媒を再び凝縮させることで、冷媒の凝縮潜熱により蒸発器加温パイプ138が加温されるため、蒸発器106の温度が上昇し付着している霜が融解されるのである。
冷媒がg点のような液相に近い2相域から気化させたのち、凝縮潜熱を利用することで蒸発器106を加温しているのは、f点の冷媒状態から蒸発器106に冷媒を流入し加温する場合の冷媒の顕熱利用に対し、大きな熱量を得ることが出来るためである。
例えば、冷媒温度が32℃の場合を例として説明する。図4Aの飽和液線の左側では液冷媒であり顕熱変化となる。その場合の顕熱量は比熱とすると、2.48kJ/kg-Kである。これが同じ冷媒温度32℃でも飽和液線と飽和蒸気線の間の2相域では潜熱変化となり、その熱量は321kJ/kgであるため、その差は約130倍であり非常に大きい。
この差に冷媒循環量を乗じた値が、蒸発器106で加温される熱量となるが、凝縮過程の液相に近い後半部分や凝縮後の顕熱量を蒸発器106の除霜に利用する場合に対して、本実施の形態のように、一度気化させたのち潜熱変化の熱量を利用する方が、格段に大きな熱量を得ることができる。これによって、付着した霜が少ない場合等の条件にもよるが、凝縮潜熱を利用した加温のみで除霜時に蒸発器106の温度を上昇させ、温度センサ115を所定温度まで導くことができるため、ヒータを使わずに除霜時の消費電力量の低減や電力ピークの低減を図ることができるのである。
その後、蒸発器106を加熱しながら凝縮した冷媒は、蒸発器加温出口146から出て、第3の絞り129によって再度減圧され、多段膨張回路130を介して、k点で加温側蒸発器131に供給される。
加温側蒸発器131における冷媒の蒸発温度は、第3の絞り129の減圧量や圧縮機105の回転数によって調整され、通常-25~-10℃に保たれる。加温側蒸発器131の上部には、加温側蒸発器ファン134が配置され、冷蔵室ダクト113内に収納されている。
一般に、除霜経路153を用いて蒸発器106を加熱する場合、蒸発器106の加熱量に相当する冷却熱量を加温側蒸発器131から奪う必要がある。一方、蒸発器106の加熱量は、圧縮機105などの廃熱の2~3倍となるので、効率よく蒸発器106の除霜が行える。
今回、加温側蒸発器131では熱量を冷蔵室101内から奪いつつ、加温側蒸発器ファン134により冷却時のダクトを用いて冷蔵室101内を冷却することができるため、通常、圧縮機105を停止して除霜ヒータ120により除霜を行うが、圧縮機105の運転停止による冷却停止することなく除霜を可能としている。
そして、加温側蒸発器131を通過した冷媒は、加温側吸入管132及び吸入管126を介して、L点で圧縮機105に戻る。
また、第3の絞り129は、内径φ0.5~1mmのキャピラリーチューブから、2次キャピラリである多段膨張回路130は、φ1.5~3mmの細径管からなり、加温側蒸発器131の内径φ6~9mmの冷媒配管に向けて段階的に太くすることで、急激な冷媒の膨張や速度変化による異音の発生を抑制するとともに、管外表面積を抑えることで管表面への着霜量を減らして結露水の流出などの問題を軽減するものである。
従って、第3の絞り129の大部分を冷蔵庫100の筐体100bを構成する断熱材(図示せず)に埋設して、多段膨張回路130の一部と加温側蒸発器131との接続部のみを冷蔵室101内の冷蔵室ダクト113周辺に露出するに留めることが望ましい。
[1-2.動作]
以上のように構成された実施の形態1の冷蔵庫100について、以下その動作、作用を説明する。
図8を用いて、蒸発器106の除霜を行う除霜運転における、冷蔵庫100の動作を説明する。図8は、左から右に進むにつれて時間の経過が進むことを示す。
圧縮機105の「ON」は、圧縮機105が動作していることを示す。また、圧縮機105の「OFF」は、圧縮機105が停止していることを示す。
第1の機械室ファン116の「ON」は、第1の機械室ファン116が動作していることを示す。また、第1の機械室ファン116の「OFF」は、第1の機械室ファン116が停止していることを示す。
流路切り替えバルブ122の「冷却」は、流路切り替えバルブ122から冷却経路152への流路が開放され、流路切り替えバルブ122から除霜経路153への流路が閉塞されていることを示す。また、流路切り替えバルブ122の「除霜」は、流路切り替えバルブ122から除霜経路153への流路が開放され、流路切り替えバルブ122から冷却経路152への流路が閉塞されていることを示す。
「除霜」の中で、「可変」は流路切り替えバルブ122のディスク部分を回転させ、流量を調整することを示し、「全開」は除霜経路153への流路が最大限に解放され流量が最大であることを示す。また、流路切り替えバルブ122の「全閉」は、流路切り替えバルブ122から冷却経路152への流路、及び、流路切り替えバルブ122から除霜経路153への流路の両方が閉塞されていることを示す。
冷却ファン111の「ON」は、冷却ファン111が動作していることを示す。また、冷却ファン111の「OFF」は、冷却ファン111が停止していることを示す。
冷凍室ダンパー112の「開放」は、冷凍室ダンパー112が開放されていることを示す。また、冷凍室ダンパー112の「閉塞」は、冷凍室ダンパー112が閉塞されていることを示す。
冷蔵室ダンパー114の「開放」は、冷蔵室ダンパー114が開放されていることを示す。また、冷蔵室ダンパー114の「閉塞」は、冷蔵室ダンパー114が閉塞されていることを示す。
加温側蒸発器ファン134の「ON」は、加温側蒸発器ファン134が動作していることを示す。また、加温側蒸発器ファン134の「OFF」は、加温側蒸発器ファン134が停止していることを示す。
除霜ヒータ120の「ON」は、除霜ヒータ120が通電され、除霜ヒータ120による除霜が行われていることを示す。一方、除霜ヒータ120のOFFは、除霜ヒータ120への通電が停止し、除霜ヒータ120による除霜が行われていないことを示す。
タイミングT1は、冷蔵庫100が、通常の冷却運転から除霜運転に移行するタイミングである。除霜運転への移行タイミングは、例えば、前回の除霜タイミングから圧縮機105の運転時間の累積が所定時間に達した場合や、一定時間が経過した場合等である。タイミングT1において、除霜によって冷凍室102の温度が上昇することが想定されるため、冷蔵庫100は、冷凍室ダンパー112をしばらくの間開放することで、除霜を開始する前に冷凍室102の温度を低下させる。
次にタイミングT2において、流路切り替えバルブ122の状態が「冷却」から「除霜全開」に切り換わる。タイミングT2において冷媒の流路が冷却経路152から除霜経路153に切り換わることで、第1の熱交換部128を通過し飽和蒸気線を越えて気化された冷媒が蒸発器106に供給されるようになり、蒸発器106で凝縮して発生する潜熱により加温され除霜が開始される。
また、タイミングT2において、冷凍室ダンパー112の状態が「開放」から「閉塞」に切り替わり、冷蔵室ダンパー114の状態が「閉塞」から「開放」に切り換わる。これは、冷蔵室101の内部の空気を循環させながら蒸発器106を空気側からも加熱することで、蒸発器106の配管に残留する冷媒を蒸発させて圧縮機105に戻すためである。
また、タイミングT2において、加温側蒸発器ファン134の状態が、「OFF」から「ON」に変わる。これによって、蒸発器106の内部冷媒が蒸発することにより生成された冷気を冷蔵室101内に循環するだけでなく、冷却ファン111単独に対して風量が増加するため、より早く蒸発器106の配管に残留する冷媒を蒸発させて圧縮機105に戻すことができる。
更に、タイミングT2から、加温側蒸発器131で冷媒が蒸発を始めるため冷媒によって冷気が生成される。この冷気を冷蔵室101内に循環させることで除霜時の冷蔵室101の温度の昇温抑制を行っている。
次にタイミングT3において、冷却ファン111の状態が「ON」から「OFF」に切り替わり、冷蔵室ダンパー114の状態が「開放」から「閉塞」に切り替わる。冷蔵室ダンパー114を閉塞し、かつ、冷却ファン111を停止するのは、蒸発器106の配管に残留する冷媒が蒸発し、蒸発器106の温度が冷蔵室101の空気温度に近づいて熱交換が困難になるからである。
そして、除霜ヒータ120の状態が「OFF」から「ON」に切り換わる。除霜ヒータ120への通電が開始されることで、蒸発器106の下側からも除霜が開始される。この時、圧縮機105は「ON」であり、かつ除霜ヒータ120も「ON」である。
蒸発器加温パイプ138に流れる冷媒の凝縮潜熱により、除霜ヒータ120の容量は少なくて済み、本実施の形態では、印加電圧を100V(180W)から50V(45W)に降下させている。除霜ヒータ120の容量は、外気温や運転状態、霜の付着状態によって変えられるようにしている。本実施の形態では、例えば外気温32℃の時で、冷媒の凝縮潜熱利用の加温により圧縮機105の電力が45W程度、除霜ヒータ120の容量が45W程度であるため、合わせて90W程度が除霜時の使用電力となる。これは、除霜ヒータ120のみの場合の180Wに比べて、半分である。よって除霜時の消費電力量の低減や電力ピークの低減を図ることできる。
次にタイミングT4において、冷凍室ダンパー112の状態が「閉塞」から「開放」に切り換わる。これは、除霜中の冷却室117内の空気は加温されているが対流がないと熱がよどんでしまい、蒸発器106の上下で温度差が出来てしまう。すると昇温の時間差が生まれ効率的な除霜ができない。
そこで、冷凍室ダンパー112の状態を「開放」とすることで、温度の低い冷凍室102内から除霜中で温度の高い冷却室117内へ若干ながらの対流をさせることで、除霜効率を上げているのである。
本実施の形態では「開放」としたが、少しの対流を発生させればよく微小な開である「微開」でもよい。
また、タイミングT4において、流路切り替えバルブ122の状態が「除霜全開」から「除霜可変」に切り換わる。冷蔵庫100の運転中も含めて、冷媒の状態は常に変化しているが、除霜運転中でも蒸発器106や加温側蒸発器131の温度が時間と共に変化することで冷媒循環量が変化している。その際に冷媒循環量が大きくなってくると、図4Bのモリエル線図においてh点が飽和蒸気線よりも左側、即ち2相域に入ることがあるため、流路切り替えバルブ122のSTEP数を図5Aの可変領域で調整することで、h点が気相域となるようにしている。
タイミングT5は、温度センサ115が検知する温度が所定の温度に達したタイミングであり、蒸発器106の除霜が完了したと冷蔵庫100が判断するタイミングである。タイミングT5において、圧縮機105の状態が「ON」から「OFF」に切り換わり、第1の機械室ファン116の状態も「ON」から「OFF」に切り替わる。更に、除霜ヒータ120の状態が「ON」から「OFF」に切り換わる。
これによって、除霜経路153の運転を停止すると共に、除霜経路153内が略均圧化するまでこの状態をタイミングT5からタイミングT7まで所定時間維持する。
一方、加温側蒸発器ファン134はタイミングT5からタイミングT6まで所定時間「ON」の状態を維持する。このとき、冷蔵室101は冷却状態となっているため、この、タイミングT5からタイミングT6の時間を調整することで、冷蔵室101内の過冷を抑制できる。その際は、冷蔵室101内に配置してある冷蔵室温度センサが検知する温度にて、所定温度に達したタイミングで、タイミングT6に移行する。この冷蔵室温度センサは冷却運転で冷蔵室ダンパー114の開閉をコントロールするセンサと同一センサを使用した。
次にタイミングT6において、加温側蒸発器ファン134の状態が「ON」から「OFF」に切り替わる。
次にタイミングT7において、流路切り替えバルブ122の状態が「除霜」から「冷却」に切り替わり、除霜経路153内と冷却経路152内が略均圧化するまで、所定時間維持したのち、タイミングT8で圧縮機105の状態を「OFF」から「ON」に切り換えて、冷却経路152の運転を開始する。ここで、所定時間維持するのは、流路切り替えバルブ122を切り換えた際に急激に冷媒が流れて不快な騒音が発生することを防ぐためである。
また、タイミングT5からタイミングT6までと、タイミングT8からタイミングT9まで、加温側蒸発器ファン134の状態を「ON」とするのは、吸入管126を介して蒸発器106と接続されている加温側蒸発器131の温度を速やかに上昇させるためである。
タイミングT8で、冷却経路152の運転を開始した圧縮機105は、蒸発器106の温度が十分低下するまでタイミングT9まで所定時間待った後、加温側蒸発器ファン134の状態が「ON」から「OFF」に、冷却ファン111の状態が「OFF」から「ON」に切り換わる。
タイミングT9において、冷蔵庫100は除霜運転から冷却運転に移行する。
[1-3.効果等]
以上の様に、本実施の形態において、冷蔵庫100は、圧縮機105と、第1の凝縮器107と、第2の凝縮器123と、蒸発器106とを少なくとも備えた冷凍サイクル160を有する。
冷凍サイクル160は、第1の凝縮器107の下流側で、冷気を生成するために冷媒を蒸発器106に供給する冷却経路152と、冷媒を加熱し、加熱された冷媒を蒸発器106に供給して除霜を行う除霜経路153とに分岐され、冷却経路152を流れる冷媒は、第2の凝縮器123を通過したうえで蒸発器106に供給される。
除霜経路153を流れる冷媒は、圧縮機105から第1の凝縮器107に冷媒が供給される経路128aと熱交換することで加熱され、除霜経路153と熱結合した蒸発器106を加温すると共に、除霜経路153内で放熱した冷媒を、蒸発器106の下流側に設けられた加温側蒸発器131において蒸発した後、圧縮機105に戻るようにし、除霜中に、除霜経路153を流れる冷媒の流量を調整するようにしたものである。
これにより、冷蔵庫100は、冷媒状態が2相域の中でも液相に近い第1の凝縮器107の下流で冷却経路152と除霜経路153に分岐し、除霜時には除霜経路153側に切り替えることで、流路切り替えバルブ122や蒸発器106から発生する流音を抑制することができる。冷凍サイクル160の中で凝縮配管内の冷媒が飽和液線に近い状態では、圧縮機105から吐出された高温高圧の冷媒の一部が液化して冷媒の体積が減少している。
そのため、2相域の中でも気相側に対し液相側では約1/40程度の流速であり、流路切り替えバルブ122を流れる冷媒の流速が遅いためである。圧縮機105から吐出された冷媒がそのまま流路切り替えバルブ122を流れる訳ではないため、ユーザが不快に感じる音の発生を抑制することができるのである。
また、除霜経路153を流れる冷媒が、流路切り替えバルブ122の後に、第1の熱交換部128で圧縮機105から吐出された高温の冷媒によって加熱されるため、冷媒の状態は液相に近い2相域から気化される。そして、その状態で凝縮潜熱を利用することで蒸発器106を加温している。冷凍サイクル160の中で、放熱している圧縮機105や凝縮器の熱を除霜に利用できる。
これにより、冷媒の顕熱だけでなく顕熱よりも熱量の大きい2相域の潜熱も利用することが出来るため、凝縮過程の液相に近い後半部分や凝縮後の顕熱量を蒸発器106の除霜に利用する場合に対して、大きな熱量を加温に用いることが出来る。圧縮機廃熱の約3倍の効率を得ることが出来る。
また、流路切り替えバルブ122の出口流路面積を調整することで冷媒の流量調整をするため、キャピラリの自己流量調整機能では補えない場合でも、冷媒循環量を調整し第1の熱交換部128の出口部128cで冷媒が飽和蒸気線を越えて気相へと状態変化させることができる。具体的には、タイミングT4において、STEP数を徐々に下げていき冷媒循環量を徐々に下げている。
また、本実施の形態では、蒸発器106の周囲に蒸発器加温パイプ138を直接的に密着して取り付けているため、均一して温度上昇をさせることができ、間接的な除霜ヒータと比べても高効率に除霜が可能である。即ち除霜効率も高まるため、除霜ヒータ120の効率1に対して3倍の効率を得ることが出来る。
よって、冷蔵庫入力としては、除霜ヒータ120が180Wとすれば、本実施の形態の除霜経路153を用いた除霜では、60Wで同様の能力を得ることが出来るため省電力化を図ることができる。
また、冷蔵庫100の電力ピークは、除霜ヒータ120を用いた除霜時であり、この除霜時の電力ピークも本実施の形態により抑制することが可能である。即ち使用する電力変動を抑制することが出来るため、夏場の電力需要の変動や、家庭内の他機器の使用電力に応じて、例えば除霜タイミングをコントロールするなどで電力負荷を調整でき、環境への貢献もできる。
なお、現状の冷蔵庫においては、除霜時の除霜ヒータ120は蒸発器106の加温のみならず、冷却室117内の加温も実質的に行っている。これは除霜ヒータ120からの輻射熱によるためであるが、本実施の形態においても、除霜経路153を用いた除霜の際に低電力の除霜ヒータ120を同時にハイブリッド通電することで蒸発器106の除霜時間を短縮できると共に冷却室117内の除霜も可能となる。
これによって、除霜ヒータ120の電力追加を差し引いても時間短縮の効果が大きいため、更なる省エネ効果を得られると共に、除霜時間が短縮されることは冷蔵室101、冷凍室102内の昇温時間も短縮されるため、除霜後の再冷却に関わる電力量も低減できる。また冷蔵室101、冷凍室102内の昇温も抑制されるため、保存している食品の昇温も抑制されて鮮度低下も抑制も効果がある。
また、加温側蒸発器131を、冷蔵温度帯に配置したものである。
除霜中に冷蔵室ダクト113内にある加温側蒸発器131の温度は、-25~-10℃を維持するように圧縮機105の回転数等で冷媒循環量をコントロールしているが、この温度は冷却運転中に蒸発器106より送風される冷気と同等温度である。そのため、上方にある加温側蒸発器ファン134によって冷却時の冷蔵室ダクト113を用いて冷蔵室101内を冷却することができる。
その結果、一般的な冷蔵庫の除霜であれば、除霜時は圧縮機105を停止して行うため、霜量の多い時では60分程度も除霜により冷却停止することがある。その場合には、冷蔵室101の温度は、外気温にもよるが通常4℃程度であるが、10℃を超えた温度まで上昇してしまう。
冷蔵室101には、温度変動の影響を受けやすい生鮮食品や、食品表記にも要冷蔵(10℃以下)の食品が多く保存されるが、本実施の形態では、圧縮機105を停止することなく冷蔵室101を冷却しながらの除霜が可能であるため、除霜中も冷蔵室101内の温度が昇温せずに定温の状態を維持できる。
即ち、冷却運転中には、冷蔵室温度センサと冷蔵室ダンパー114によって冷蔵室101の庫内温度は変動するも、概ね4℃程度の定温状態に保っているが、同様に除霜時も冷却できることで定温に保つことができ冷蔵室101の庫内温度である概ね4℃を維持するため食品鮮度劣化を抑制することが出来る。
また、除霜中に加温側蒸発器ファン134を運転制御することにより、加温側蒸発器131の周囲のみを冷却するだけでないため、過冷による食品凍結を防止するだけでなく、庫内全体も冷却できるため庫内温度分布もよくなり品質の向上も図ることが出来る。
また、除霜中に冷蔵室温度センサが検知する温度に応じて、加温側蒸発器ファン134の運転を制御している。具体的には、停止、ファン回転数の増減である。本実施の形態では、図8のタイミングT2からタイミングT6の間で閾値温度以下では加温側蒸発器ファン134の運転を停止している。閾値温度は0℃としている。これにより、冷蔵室101の庫内温度が冷え過ぎるのを回避している。
その際、圧縮機105への液バックが懸念されるが、加温側蒸発器131の後に蒸発器アキュームレータ(図示せず)を用いることで回避できる。
また、本実施の形態では、除霜中に冷蔵室101内を冷却することができるため、除霜後の再冷却の際に圧縮機105を停止して除霜ヒータ120で加熱する除霜と比較しても、必要な冷却能力を低減することとなる。除霜中に冷蔵室101の温度は定温で保たれるため、除霜後の再冷却は冷凍室102だけでよく、圧縮機105の運転回転数の低下や冷却時間の短縮等で省電力化を可能とする。
また、第1の凝縮器107の下流側に配されると共に、冷媒の流れを冷却経路152又は除霜経路153に切り替える流路切り替えバルブ122を備え、除霜中に、流路切り替えバルブ122のSTEPを変化させ、除霜経路153を流れる冷媒の流量調整をすることで第1の熱交換部128の出口を安定して気相域にできる。これにより、蒸発器加温パイプ138の入口である蒸発器加温入口145には気相状態で流入できるため、冷媒の凝縮潜熱を利用しての蒸発器106の加温を効果的に安定して行うことが可能となる。
(実施の形態2)
以下、図9、10を用いて、実施の形態2を説明する。
[2-1.構成]
図9において、本実施の形態における冷蔵庫100は、上記実施の形態1における冷蔵庫100の構成に加え、ドライヤ121と流路切り替えバルブ122との間に、冷媒の乾き度を検知する乾き度検知手段としてのバルブ制御センサ151を設けている。バルブ制御センサ151は、微小抵抗148と、微小抵抗148の上流側の端部に設けた上流温度センサ149と、微小抵抗148の下流側の端部に設けた下流温度センサ150で構成されている。
[2-2.動作]
以上のように構成された実施の形態2の冷蔵庫100について、以下その動作、作用の一例を図10を用いて説明する。
図10において、蒸発器106の除霜を行う除霜運転における、冷蔵庫100の動作を説明する。図10は、左から右に進むにつれて時間の経過が進むことを示す。
タイミングT1からタイミングT3における動作は、上記実施の形態1の冷蔵庫100と同様である。
タイミングT4において、流路切り替えバルブ122の状態が「除霜全開」から「除霜可変」に切り換わる。このとき、流路切り替えバルブ122のSTEP数は、バルブ制御センサ151における上流温度センサ149、下流温度センサ150の温度差によって決めている。
2相域にある冷媒は通常、同配管内で同一圧力であれば同一温度であるが、近接する上流温度センサ149、下流温度センサ150の間に微小抵抗148があることによって、両者のセンサ間には圧力差が生じ、2つのセンサが検知する温度には温度差が生じる。この温度差は、流速が早い場合、即ち2相域中で気相が多い場合は大きくなり、逆に流速が遅い場合、即ち気相が少ない場合は小さくなる。これは冷媒の乾き度を温度差から予測しているためであり、この温度差を検知することで、図4Bのf点の位置状態を知ることができる。
本実施の形態では、0.2Kの温度差を基準として、温度差が0.2Kに近づくように、流路切り替えバルブ122のSTEP数を可変領域で、概ね1分毎に都度調整している。
また、タイミングT5からタイミングT9における動作は、上記実施の形態1の冷蔵庫100と同様である。
[2-3.効果等]
以上の様に、本実施の形態において、冷蔵庫100は、除霜経路153への分岐前に冷媒の乾き度を検知するバルブ制御センサ151を設け、検知された前記乾き度に応じて、流路切り替えバルブ122の動作STEP数を調整して、除霜経路153を流れる冷媒の流量調整を行うものである。
これによって、流路切り替えバルブ122や蒸発器106から発生する流音を抑制することができると共に、蒸発器106の加温を効率的に安定して行うことができる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1および2を説明した。しかしながら、本開示における技術はこれに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態についても適用できる。また、上記実施の形態1及び2で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
上記実施の形態では、第1の熱交換部128の熱交換の方法をコスト、簡易性の点から半田付けで行ったが、例えばレーザー加工方法などで配管同士が機械的に密着した断面が8の字形状の配管や、圧縮機105から第1の凝縮器107に冷媒が供給される配管の内部に第2の絞り127から吐出された冷媒が流れる配管を配置する2重配管としてもよい。熱交換の方法は、半田付けに限定されず、冷媒の凝縮潜熱を利用するために冷媒を気化させることが目的であるため、圧縮機105の内部に配管を連通させ気化させる方法もある。
凝縮温度よりも高温であり多くの熱量を受け取ることができ、蒸発器加温パイプ138での加熱効率が向上する。更に、圧縮機105は概ね鉄の塊であり、重量は6~7kg程度もある。圧縮機105と熱交換することで、この重量分顕熱も利用できるため短い熱交換長さで同等の加温効率を得ることができ、コンパクトな構成が可能となる。
また、能力調整用凝縮器133と熱交換することでも効果が大きい。能力調整用凝縮器133を蒸発器106と同様に、フィンアンドチューブ式として内部の配管の一部を除霜経路153とすることでフィンを通じて熱交換できる。一つの能力調整用凝縮器133に冷却経路152の配管と除霜経路153の配管を配設することで効率的に熱交換できる。
各々の配管における冷媒の流れを対向とすることで温度差が大きくなり効率よく熱交換できる。能力調整用凝縮器133の入口は凝縮過程での配管圧力損失を受ける前の気相域であるため、図4Bのh点のエンタルピーが高くなり、加温エンタルピーのi点も高くなるため加温能力が高くなり除霜の効率が向上する。
なお、実施の形態では、第2の絞り127と第3の絞り129に細径管を用いた。内径Φ0.5~1.0mm程度で、長さを2000mm程度としている。もちろん流量を線形に制御できる膨張弁や段階的に流量制御できる固定孔弁を用いてもよい。今回、細径管を用いた構成とすることで安価で構成が容易となり製造コストや工程工数の低減により商品コストを抑えることが出来る。
さらに、第1の熱交換部128の入口部分の配管を縮管形状とすることで、第2の絞り127の細径管の代用とすれば接続部分や部品点数も低減でき、さらなるコストメリットが発生する。
また、上記実施の形態1及び2では、蒸発器106を構成しているフィン139は、分割フィンを用いている。分割したフィンでは、フィン枚数が多くなるため、蒸発器106の製造工程でのフィン取り付けの工数が必要である。
そのため、上下方向で一体となったフィンを用いても良い。これにより、蒸発器106に付属されるフィン139の枚数が低減できるため、工数低減による生産性向上でコストダウンを図ることが出来る。この場合、蒸発器加温パイプ138の取り付け部分はフィン139に切り込みを入れておくと蒸発器加温パイプ138との密着性が向上し熱交換効率が向上する。
なお、上記実施の形態1及び2での蒸発器106の蒸発器冷却パイプ137は、管内がベア管と呼ばれる管内の加工のされていないパイプ管である。そのため、管内の熱伝達率を向上させるため、例えば溝付き管を用いても良い。溝付管には、ストレート溝や螺旋溝で構成されたものがあり、溝付き管を用いることで蒸発器106の性能向上が図れ、更なる省エネとなる。
なお、本実施の形態での蒸発器106の蒸発器冷却パイプ137は、アルミ材質を用いている。近年の材料費高騰によるコストダウンの観点からアルミが使われることが多いが、銅を用いても良い。この場合、熱伝導率が向上するため、パイプ管の内外での熱交換効率が向上し更なる省エネとなる。
また、上記実施の形態では、加温側蒸発器131は蒸発器106と同様な、フィンアンドチューブ式としているが、この加温側蒸発器131に蓄冷材(図示せず)を組み合わせた構成としてもよい。例えば、樹脂でインサート成型した構成や外付けユニット、マイクロチャネルの蒸発器としてもよい。加温側蒸発器131と接する部分やマイクロチャネル内部に蓄冷材を充填することで、加温側蒸発器131で生成された冷熱を蓄冷材に蓄冷できる。
これによって、除霜完了後に、蓄冷材で冷蔵室101を冷却することができるため、更なる省エネとなる。また、室外気温が低く、外部からの熱影響が小さい場合には本実施の形態の除霜中には冷蔵室温度が早く冷えることとなる。例えば冷蔵室温度が閾値以下に低下した場合は加温側蒸発器ファン134の回転数を低減もしくは停止したり、圧縮機105の回転数を低下するなどして圧縮機105の吸入への液バックを防止するが、蓄冷材によって、この冷熱を貯留することができる。そして、除霜後に冷蔵室101の冷却に利用できる。
また、実施の形態において、第3の絞り129の細径管と圧縮機105への吸入経路である加温側吸入管132との間で、熱交換をすることもできる。これによって、加温側蒸発器131で蒸発しきれなかった液冷媒を蒸発させ吸入管126に液冷媒が侵入することを防止できるだけでなく、図4Bにおいて、j点からk点の変化が等エンタルピーから斜め左に変化することとなる。
この変化量は、加温側蒸発器131の出口からL点のエンタルピー差に相当するため、k点からL点までのエンタルピー差は大きくなり、除霜経路153における冷凍効果が大きくなる。よって、冷蔵室101への冷却能力が向上する。
また、上記実施の形態では、除霜中に流路切り替えバルブ122の動作STEP数の調整をバルブ制御センサ151が検知する温度差によって、f点の冷媒状態の予測により行ったが、第1の熱交換部128の出口部分にセンサを搭載し用いることでh点の温度から気相域と判断してもよい。気相域の場合は冷媒の過熱度により温度が変化するため、ある閾値をもって判断することができる。例えば、外気温センサとの温度比較により、2相域か気相域かを判断できる。これにより、コスト低減となる。
本開示は、ユーザが不快に感じる音の発生を抑制すると共に、除霜中の冷蔵庫の庫内温度上昇を抑制して、除霜後の再冷却量も低減することができるので、家庭用、業務用の各種冷蔵庫や冷凍庫に適用できる。
100 冷蔵庫
100a 冷蔵庫本体
100b 筐体
100c 外壁面
101 冷蔵室
101a、102a 扉
102 冷凍室
103 第1の機械室
104 第2の機械室
105 圧縮機
106 蒸発器
106a 入口パイプ部分
107 第1の凝縮器
108 隔壁
109 第2の機械室ファン
110 蒸発皿
111 冷却ファン
112 冷凍室ダンパー
113 冷蔵室ダクト
114 冷蔵室ダンパー
115 温度センサ
116 第1の機械室ファン
117 冷却室
119 冷蔵室戻りダクト
120 除霜ヒータ(除霜手段)
121 ドライヤ
122 流路切り替えバルブ(切替弁)
123 第2の凝縮器
124 第1の絞り
126 吸入管
127 第2の絞り
128 第1の熱交換部
128a 経路
128b 入口部
128c 出口部
129 第3の絞り
130 多段膨張回路
131 加温側蒸発器
132 加温側吸入管
133 能力調整用凝縮器
134 加温側蒸発器ファン
137 蒸発器冷却パイプ
138 蒸発器加温パイプ
139 フィン
140 エンドプレート
141 蒸発器アキュームレータ
143 蒸発器冷却入口
144 蒸発器冷却出口
145 蒸発器加温入口
146 蒸発器加温出口
148 微小抵抗
149 上流温度センサ
150 下流温度センサ
151 バルブ制御センサ(乾き度検知手段)
152 冷却経路
153 除霜経路
155a、155b 配管
160 冷凍サイクル

Claims (2)

  1. 圧縮機と、第1の凝縮器と、第2の凝縮器と、蒸発器とを少なくとも備えた冷凍サイクルを有する冷蔵庫において、
    前記冷凍サイクルは、
    前記第1の凝縮器の下流側で、冷気を生成するために冷媒を前記蒸発器に供給する冷却経路と、
    冷媒を加熱し、加熱された冷媒を前記蒸発器に供給して除霜を行う除霜経路とに分岐され、
    前記冷却経路を流れる冷媒は、前記第2の凝縮器を通過したうえで前記蒸発器に供給され、
    前記除霜経路を流れる冷媒は、前記圧縮機から前記第1の凝縮器に冷媒が供給される経路と熱交換することで加熱され、
    前記除霜経路と熱結合した前記蒸発器を加温すると共に、前記除霜経路内で放熱した冷媒を、前記蒸発器の下流側に設けられた加温側蒸発器において蒸発した後前記圧縮機に戻るようにし、除霜中に、前記除霜経路を流れる冷媒の流量を調整し、前記第1の凝縮器の下流側に配されると共に、前記冷媒の流れを前記冷却経路又は前記除霜経路に切り替える切替弁を備え、前記除霜経路を流れる冷媒の流量調整を前記切替弁で行うことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記除霜経路への分岐前に前記冷媒の乾き度を検知する乾き度検知手段を設け、
    検知された前記乾き度に応じて前記除霜経路を流れる冷媒の流量調整を行うことを特徴とする請求項に記載の冷蔵庫。
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