JP7441782B2 - インジェクタ取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、産業用ガソリンエンジンなどの燃料噴射装置を備えるエンジンにおけるインジェクタの取付構造、即ち、インジェクタ取付構造に関するものである。
燃料噴射装置を備えるエンジンでは、各気筒毎にインジェクタ(燃料噴射機構)が装備されている。従来のインジェクタ取付構造は、インジェクタを吸気マニホルドのフランジ部に差し込み、フランジ部のボスで支持されるデリバリパイプで各インジェクタを抜け止め固定する、というものであった(特許文献1を参照)。
インジェクタを吸気マニホルドに装着させる場合は、噴射方向を適正に保つ関係上、インジェクタが寝る方向に大きく傾斜した姿勢となり、エンジンの横側方に大きく張り出す傾向になっている。従って、インジェクタが横側方に張り出すことにより、吸気マニホルドの取り回しに対する制限が多くなるとか、エンジンの左右方向の寸法が増大しがちであるといった不利があった。
特開2000-73910号公報
本発明の目的は、インジェクタの配置や支持構造などを見直して再検討することにより、前述した不利の解消又は抑制が可能となるインジェクタ取付構造を提供する点にある。
本発明は、インジェクタ取付構造において、インジェクタ装着用孔がシリンダヘッドに形成され、前記インジェクタ装着用孔に筒状のホルダがシール状態で螺入され、前記ホルダにインジェクタがシール状態で挿入され、
前記シリンダヘッドの上面が、動弁機構を収容したヘッドカバーの下端部を載せるカバー載置面と、このカバー載置面から前記ヘッドカバー外に突出するカバー外突出面を備え、前記シリンダヘッドが、前記カバー外突出面を上面とする突出ヘッド部分を備え、この突出ヘッド部分に吸気マニホルドが連結され、前記カバー外突出面に配置されたボルト頭部を備えた取付ボルトで、前記突出ヘッド部分がシリンダブロックに取り付けられ、
前記突出ヘッド部分に前記インジェクタ装着用孔が形成され、このインジェクタ装着用孔に前記ホルダが嵌合され、このホルダに前記インジェクタの噴射部側の端部がシール状態で差し込まれ、
前記インジェクタの噴射部側と反対側の端部をシール状態で接続させるデリバリパイプが、前記吸気マニホルドに支持されている、ことを特徴とする。
前記ホルダは前記インジェクタ装着用孔にテーパねじにより螺入されていると好都合であり、前記ホルダのインジェクタ挿入方向で下手側や上手側の端部に、前記ホルダの工具による回し操作を可能とする被操作部が形成されているとさらに好都合である。
本発明に関して、上述した構成(手段)以外の特徴構成や手段ついては、請求項4~7を参照のこと。
本発明によれば、インジェクタは、吸気マニホルドではなくシリンダヘッドに装着されているので、インジェクタがエンジン幅方向にいたずらに張り出すことが抑制され、周辺配置部品のレイアウト自由度が増すとか、エンジン幅が抑えられるといった利点がある。
インジェクタの噴射燃料は、吸気マニホルドを通ることなく直接シリンダヘッド内に通されるので、途中に余計な部品がなく、寸法誤差少なく噴射燃料を的確に弁開口に向かわせることができる。
ホルダは、シール状態で螺入する手段によってシリンダヘッドに取付けられているので、シリンダヘッドの吸気ポートの上方に対応する位置に、デリバリパイプを支持するための専用部品(例:取付フランジ)を設ける必要がなく、従って、その箇所のヘッド高さ(シリンダヘッドの高さ)を抑制させることが可能である。
その結果、インジェクタの配置や支持構造などを見直して再検討することにより、前述した不利(吸気マニホルドの取り回しに対する制限が多くなるとか、エンジンの左右方向の寸法が増大しがちであるといった不利)の解消又は抑制が可能となるインジェクタ取付構造を提供することができる。
産業用ガソリン・ガスエンジンの平面図 シリンダヘッド回りの構造を示す要部の前から見た断面図 インジェクタ取付構造を示す要部の前から見た断面図 ホルダを示し、(A)は一部切欠きの側面図、(B)は底面図 デリバリパイプの底面図 図5のデリバリパイプの部分図であり、(A)は背面図、(B)は図5のY-Y線断面図、(C)は図5のZ-Z線断面図 インジェクタ装着用孔を示すシリンダヘッド要部の断面図 参考形態によるインジェクタ取付構造を示す要部の断面図
以下に、本発明によるインジェクタ取付構造の実施の形態を、トラクタなどの農機や建機などに搭載される産業用ガソリンエンジンに適用された場合について、図面を参照しながら説明する。なお、冷却ファン3のある側を前、フライホイールハウジング4のある側を後、吸気マニホルド5のある側を右、排気マニホルド6のある側を左とする。
図1に直列4気筒の産業用ガソリンエンジン(以下、「エンジン)と略称する)Eの平面図が示され、1はシリンダヘッド、2はシリンダヘッド1の上に組付けられるヘッドカバー、3は冷却ファン、4はフライホイールハウジング、5は吸気マニホルドである。6は排気マニホルド、7はオルタネータ、8はウォータフランジ、9は前後向き配置されるデリバリパイプ(高圧燃料の供給パイプ)、12は圧力レギュレータである。
吸気マニホルド5は、前後に並ぶ4つの枝管部5aとそれら4つの枝管部5aのそれぞれの基端に連通するマニホルド本体部5Aとを有している。ヘッドカバー2の前後中間部の上方突出部2aと、マニホルド本体部5Aとを連通させるチューブ状のブローバイガス通路13が設けられている。
シリンダヘッド1は前後に長い形状であって、コイル(イグニッションコイル)10a一体型のプラグキャップ10が前後に4箇所並んで設けられている。ヘッドカバー2は、それら4つのプラグキャップ10(及び点火プラグ)を避けた形状の右側壁を有して前後に長い無底箱状のものに形成されている。
各プラグキャップ10の前後間及び最前列のプラグキャップ10の前側の4箇所にはインジェクタ11が配置されている。そして、各インジェクタ11に連通接続されるデリバリパイプ9が、各プラグキャップ10の右横に横臥配置されている。各コイル10aは、ブラケットを介するなどにより、ヘッドカバー2にボルト止め固定されている。
図2,3及び図1に示されるように、シリンダヘッド1の右側面1aに、吸気マニホルド5の各枝管部5aがガスケット(符記省略)を介してボルト止めなどにより連結されている。その連結状態では、枝管部5aの内部流路であるエア通路5bと、シリンダヘッドの吸気ポート(吸気通路)14とが連通されており、吸気ポート14の燃焼室側の弁開口である吸気バルブ孔14aを開閉させる吸気バルブ15が配置されている。
吸気バルブ15は、吸気バルブ孔14aの開閉が可能な弁座15aと、シリンダヘッド1にスライド移動可能に支持される弁軸15bと、ロッカーアーム16で押し駆動される弁頂部15cとを有している。ロッカーアーム16と、ロッカーアーム16を押し駆動するプッシュロッド17、及び吸気バルブ15などにより、ヘッドカバー2内に収容される動弁機構Dが構成されている。
〔本実施形態〕
図2、図3に示されるように、インジェクタ11は、シリンダヘッドにおける吸気ポート14の上側に開けられたインジェクタ装着用孔18に挿入されている。詳しくは、インジェクタ装着用孔18がシリンダヘッド1に形成され、インジェクタ装着用孔18に筒状のホルダ19がシール状態で螺入され、ホルダ19にインジェクタ11がシール状態で挿入されている。
図1~図3に示されるように、各インジェクタ11の上端部にはデリバリパイプ9がシール状態で被せられており、デリバリパイプ9は、吸気マニホルド5の各枝管部5aの先端上面から立設されている上向きボス5Bにボルト止めされている。つまり、4つのインジェクタ11は、デリバリパイプ9の吸気マニホルド5への取付に伴い、抜け止め状態でシリンダヘッド1に内嵌装着される構造が採られている。
図2、図7に示されるように、インジェクタ装着用孔18は、水平面(シリンダヘッド1の下面1bであって、シリンダブロック32との接合面)に対して角度θで傾いた傾斜孔である。インジェクタ装着用孔18の一端(上端)はシリンダヘッド1の上面1cに開口され、他端(下端)は吸気ポート14に開口されている。そして、インジェクタ装着用孔18は、上部の大径孔部18aと、下部の小径孔部18bと、それらの上下中間のテーパ雌ネジ部18cとからなる複合段差孔に形成されている。
図3及び図4(A),(B)に示されるように、ホルダ19はインジェクタ11の下部を嵌入可能な挿入穴部19aを備える大径筒部19Aと、インジェクタ装着用孔18のテーパ雌ネジ部18cに螺合可能なテーパ雄ネジ部19bを備える先端筒部19Bとを有している。テーパ雌ネジ部18cとテーパ雄ネジ部19bとでテーパねじtが構成されている。
ホルダ19に、工具による回し操作を可能とする被操作部20が形成されている。具体的には、被操作部20は、ホルダ19のインジェクタ挿入方向で下手側の端部、即ち、先端筒部19Bの先端側(下端側)に形成された六角孔20である。つまり、ホルダ19は、六角孔20にアーレンキー(内六角レンチ)を差し込んでの回し操作が可能とされており、インジェクタ装着用孔18への螺入や螺着解除(着脱)が便利に行える。
なお、図示は省略するが、被操作部20は、ホルダ19のインジェクタ挿入方向で上手側の端部、即ち、基端側である大径筒部19Aの基端側(上端側)に形成された六角形外周部又はマイナス状切込みでも良い。六角外周部20は、六角筒又は内形が円形で外形が六角の筒であって、ソケットレンチやスパナでの回し操作が可能である。マイナス状切込みは、軸心Pを挟んで対抗する2箇所に形成される小幅の溝であり、それら各溝に亘って差し込まれるマイナスドライバーや先板状の回し工具により回動操作できる。
ホルダ19における被操作部(六角孔)20と挿入穴部19aとの間は、六角孔である被操作部20の最大径よりも大きく、かつ、挿入穴部19aの径よりは小さい径の中間穴部19cに形成されている。被操作部20は、ホルダ19に装着されたインジェクタ11から噴射された燃料の通過を許容できるように、中間穴部19cの径に近付けて極力大きい径の六角孔に形成されている。
図2、図3に示されるように、インジェクタ11は、一端(下端)の噴射部11a、他端(上端)の被供給部11g及び第1シール部11b、噴射部11aの他端側の隣にあるフランジ11c、第1シール部11bとフランジ11cとの間の部分であるインジェクタ本体11Aを備えている。インジェクタ本体11Aは、挿入穴部19aに密内嵌される挿入筒部11d、挿入筒部11dの一端側に配置される第2シール部11e、中間突出部(電気的な接続部など)11fを有している。
図5及び図6(A)に示されるように、デリバリパイプ9は、内部に燃料通路21aを持つパイプ本体21と、4箇所のインジェクタ接続部22と、4箇所の取付部23と、を備えた細長い部品である。パイプ本体21の両端のそれぞれには、高圧燃料の供給口21b,21cが形成されている。各ネジ孔21b,21cには、止め栓や計測機器など、種々の螺合接続が可能である。
各インジェクタ接続部22は、図5及び図6(B)に示されるように、燃料通路21aに連通される嵌合穴22aと、軸心pを有する嵌合穴22aと平行で、かつ、同一の開口面(底面)22cを有する雌ネジ22bとを有して、パイプ本体21から膨出する突起部に形成されている。各取付部23は、図5及び図6(C)に示されるように、嵌合穴22aの軸心pに対して角度θ(例:45度)傾いた軸心qを持つ通孔23aを有し、インジェクタ接続部22の横傍に一体化される状態でパイプ本体21に形成されている。
インジェクタ取付構造について説明する。図2、図3に示されるように、ホルダ19が、テーパ雄ネジ部19bとテーパ雌ネジ部18cとの螺合により(テーパねじtにより)シリンダヘッド1のインジェクタ装着用孔18にシール状態で嵌合装着されている。インジェクタ11は、挿入筒部11d及び第2シール部11eが挿入穴部19aに内嵌され、かつ、噴射部11aの下端が中間穴部19cに位置してのシール状態でホルダ19に差し込まれている。
インジェクタ11の上端部はデリバリパイプ9の嵌合穴22aに差し込まれて内嵌されている。第1シール部11bにより、デリバリパイプ9とインジェクタ11とはシール状態で接続されており、嵌合穴22aと被供給部11g先端(上端)の開口(図示省略)とが連通されている。インジェクタ本体11Aの上部には、外周側に開口する全周溝11mが形成されており、その全周溝11mに着脱可能に嵌入される固定板24が、雌ネジ22bに螺着されるボルトによって開口面22cに取付けられている。
固定板24には、インジェクタ本体11Aに突出形成されたストッパ部11sを両側から挟む係合箇所(符記省略)が形成されている。従って、固定板24のインジェクタ接続部22への装着(ボルト止め)により、インジェクタ11の軸心P回りの移動を阻止する回り止め機能が発揮されるように設定されている。
デリバリパイプ9が、4箇所の取付部23でもって4箇所の上向きボス5Bにボルト止めされた状態では、各インジェクタ11の下部が、ホルダ19を介してインジェクタ装着用孔18にシール状態で挿入され、かつ、各インジェクタ11の上部がデリバリパイプ9にシール状態で内嵌されている。従って、各インジェクタ11は、デリバリパイプ9による抜け止め状態でシリンダヘッド1に装着されている。
そして、図2,3に示されるように、インジェクタ装着用孔18の軸心Pのシリンダヘッド1に対する位置及び傾斜の角度(傾斜角)θは、インジェクタ11から噴射された高圧燃料の気流、即ち噴射経路wが吸気バルブ孔14a(弁座15a)に丁度合致して向かうように設定されている。
すなわち、本実施形態では、図3に示されるように、前記シリンダヘッ1ドの上面1cが、動弁機構Dを収容したヘッドカバー2の下端部を載せるカバー載置面1cbと、このカバー載置面1cbから前記ヘッドカバー2外に突出するカバー外突出面1caを備え、前記シリンダヘッド1が、前記カバー外突出面1caを上面とする突出ヘッド部分1Aを備え、この突出ヘッド部分1Aに吸気マニホルド6が連結され、前記カバー外突出面1caに配置されたボルト頭部33aを備えた取付ボルト33で、前記突出ヘッド部分1Aがシリンダブロック32に取り付けられている。
また、図3に示されるように、前記突出ヘッド部分1Aに前記インジェクタ装着用孔18が形成され、このインジェクタ装着用孔18に前記ホルダ19が嵌合され、このホルダ19に前記インジェクタ11の噴射部11a側の端部がシール状態で差し込まれている。
また、図3に示されるように、前記インジェクタ11の噴射部11a側と反対側の端部をシール状態で接続させるデリバリパイプ9が、前記吸気マニホルド5に支持されている。
参考形態
図8に本発明の参考形態を示す。
参考形態は、インジェクタ11とデリバリパイプ29とを共にシリンダヘッド31に取付ける構成を備えている。即ち、インジェクタ11の上部を内嵌支持するデリバリパイプ29がボルト止めされるとともに、インジェクタ11の下部が内嵌される取付フランジ30が、シリンダヘッド31の上面31cに取付けられている。各インジェクタ11の上部は、デリバリパイプ29の嵌合穴29dに内嵌されており、それによって取付フランジ30からの抜け止めもされている。
インジェクタ11は、取付フランジ30の装着孔30aにシール状態で差し込んで(挿入して)装着されており、シリンダヘッド31には、取付フランジ30の装着孔30aに合せて続き、かつ、吸気ポート14に開口する燃料噴射用孔31aが斜め形成されている。取付フランジ30は、ガスケット(符記省略)を介してシリンダヘッド31にボルト止めされるが、そのボルトは、シリンダヘッド31をシリンダブロック32に取付ける共締めボルト34が共用されている。
取付フランジ30は、斜め孔である装着孔30aが形成された差込み部30Aと、デリバリパイプ29をボルト止めなどにより支持する縦ボス部30Bと、共締めボルト34を通す箇所である取付ボス部30Cとを有する前後に長い形状の部品である。デリバリパイプ29は、枝管部5aの上面側の台座部5cに装着されたガスインジェクタ35に、左右方向で僅かな隙間を有して近接する状態に配置されている。なお、デリバリパイプ29において、29aは燃料通路、29bはインジェクタ接続部、29cは取付部である。
つまり、参考形態によるインジェクタ取付構造は、シリンダヘッド31のヘッドカバー側面に取付けられる取付フランジ30を備え、前記取付フランジ30の差込み部30Aにインジェクタ11の噴射部11a側の端部がシール状態で内嵌され、かつ、前記インジェクタの噴射部11aと反対側の端部が内嵌されるデリバリパイプ29が、前記取付フランジ30に支持される、という構成である。
この参考形態によるインジェクタ取付構造では、インジェクタ11の装着(内嵌支持)及びデリバリパイプ29の支持を、シリンダヘッド31に支持(ボルト止め)される取付フランジ30のみによって機能させる合理的な構造が採られていた。この手段によれば、機能が集中された多機能部品である取付フランジ30を設けるだけで、シリンダヘッド1には単なる孔である燃料噴射用孔31aを形成すればよく、かつ、吸気マニホルドとは無関係にインジェクタ11の支持及びデリバリパイプ29の支持が行える良さがあった。
ところが、エンジンの仕様によっては、取付フランジ30を用いない構造が採られることがあり(例:LPG仕様)、その場合はシリンダヘッド31をシリンダブロック32に取付ける取付ボルト33(図2,3を参照)は、前述の共締めボルト34よりも首下長さが短いものとなる。つまり、エンジンの仕様により、シリンダヘッドを組付けるために互いに長さが異なる2種類のボルトを用意する必要があった。また、シリンダヘッド31の上に組付ける取付フランジ30にインジェクタ11の下部を挿入させる構造上、シリンダヘッド31に対するインジェクタ11の装着位置が比較的高い位置となる不利もあった。
それに対して、前述した本実施形態によるインジェクタ取付構造では、基本、インジェクタ11はホルダ19を介してシリンダヘッド1に支持させ、インジェクタ11の抜け止め及び燃料供給を行うデリバリパイプ9は吸気マニホルド5に取付ける構造とされているので、参考実施形態によるものに比べて、次の(1)~(3)の利点がある。
(1)ヘッドボルトが1種類で済み、組立管理が簡素化される。
(2)ホルダは必要にはなるが、比較的大きな部品である取付フランジ及びガスケットが省略できるので、構造の簡素化やコストダウンが可能になる。
(3)取付フランジを用いる構造に比べて、インジェクタの装着位置を低くすることができ、従ってデリバリパイプの配置高さを低く抑えることが可能になる。
また、参考形態及び本実施形態によるインジェクタ取付構造を採れば、前述の従来技術(特許文献1)に比べて、次の(4),(5)に記す作用効果が得られる。(4)インジェクタは、吸気マニホルドではなくシリンダヘッドに装着されているので、インジェクタがエンジン幅方向にいたずらに張り出ることが抑制され、周辺配置部品のレイアウト自由度が増すとか、エンジン幅が抑えられるといった利点がある。(5)インジェクタの噴射燃料は、吸気マニホルドを通ることなく直接シリンダヘッド内に通されるので、途中に余計な部品がなく、寸法誤差少なく噴射燃料を的確に弁開口に向かわせることができる。
さらに、本実施形態によるインジェクタ取付構造により、次の(6),(7)に示す独特の作用効果を奏することができる。
(6)ホルダ19を、テーパネジなどのシール状態で螺入する手段によってシリンダヘッド1に取付けてあるので、シリンダヘッド1の吸気ポート14の上方に対応する位置に、インジェクタの取付フランジを設ける必要がなく、従って、その箇所のヘッド高さ(シリンダヘッド1の高さ)を抑制させることが可能である。
(7)ホルダ19の下端(一端)に形成された工具操作用の六角孔(被操作部:20)は、インジェクタ11の燃料噴射を通す孔に兼用されているので、必要な機能を備えてコストダウンしながらホルダ全長の抑制は図れる利点がある。
〔別実施形態〕
図示は省略するが、ホルダ19は、テーパネジ螺合に代えて、シール座金を用いた一般的な螺着手段(ボルト・ナット)により、シリンダヘッド1のインジェクタ装着用孔18にシール状態で螺入される構成としてもよい。
1 シリンダヘッド
1b シリンダブロックとの接合面
11 インジェクタ
14 吸気ポート
14a 吸気バルブ孔
18 インジェクタ装着用孔
19 ホルダ
20 被操作部(六角孔、六角外周部、マイナス状切込み)
P 中心線
t テーパねじ
θ 角度

Claims (7)

  1. インジェクタ装着用孔がシリンダヘッドに形成され、前記インジェクタ装着用孔に筒状のホルダがシール状態で螺入され、前記ホルダにインジェクタがシール状態で挿入され、
    前記シリンダヘッドの上面が、動弁機構を収容したヘッドカバーの下端部を載せるカバー載置面と、このカバー載置面から前記ヘッドカバー外に突出するカバー外突出面を備え、前記シリンダヘッドが、前記カバー外突出面を上面とする突出ヘッド部分を備え、この突出ヘッド部分に吸気マニホルドが連結され、前記カバー外突出面に配置されたボルト頭部を備えた取付ボルトで、前記突出ヘッド部分がシリンダブロックに取り付けられ、
    前記突出ヘッド部分に前記インジェクタ装着用孔が形成され、このインジェクタ装着用孔に前記ホルダが嵌合され、このホルダに前記インジェクタの噴射部側の端部がシール状態で差し込まれ、
    前記インジェクタの噴射部側と反対側の端部をシール状態で接続させるデリバリパイプが、前記吸気マニホルドに支持されている、ことを特徴とするインジェクタ取付構造。
  2. 前記ホルダは前記インジェクタ装着用孔にテーパねじにより螺入されている請求項1に記載のインジェクタ取付構造。
  3. 前記ホルダに、工具による回し操作を可能とする被操作部が形成されている請求項1又は2に記載のインジェクタ取付構造。
  4. 前記被操作部は、前記ホルダのインジェクタ挿入方向で下手側の端部に形成された六角孔である請求項3に記載のインジェクタ取付構造。
  5. 前記被操作部は、前記ホルダのインジェクタ挿入方向で上手側の端部に形成された六角形外周部又はマイナス状切込みである請求項3に記載のインジェクタ取付構造。
  6. 前記インジェクタ装着用孔は吸気ポートに開口されている請求項1~5の何れか一項に記載のインジェクタ取付構造。
  7. 前記インジェクタ装着用孔の中心線が、前記吸気ポートにおける燃焼室への開口である吸気バルブ孔に向かうように、前記インジェクタ装着用孔は、前記シリンダヘッドの前記シリンダブロックとの接合面に対して傾斜した角度を持つ孔に形成されている請求項6に記載のインジェクタ取付構造。
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