JP7441161B2 - 可変バルブタイミング機構の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のクランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相をモータの回転によって可変とする可変バルブタイミング機構を制御するための可変バルブタイミング機構の制御装置に関する。
特許文献1が開示する可変バルブタイミング装置は、内燃機関の高回転域では、クランクシャフトとカムシャフトとの回転位相差に基づいてバルブタイミングを検出し、内燃機関の低回転域では、モータ回転角信号により検知されるアクチュエータの作動量に基づいて回転位相変化量を逐次演算し、回転位相変化量の積算値に基づいて実際のバルブタイミングを検出する。
特開2007-292038号公報
ところで、可変バルブタイミング機構の制御装置が、モータ回転角センサ用の電源回路(例えば、ボルテージトラッカーなどの電源IC)を備える場合、モータ回転角センサや電源回路などが故障したときに故障箇所を特定できないと、サービス性が悪く、また、故障発生に伴って無用に可変バルブタイミング装置の動作範囲を狭める可能性があった。
本発明は、従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、モータ回転角センサや電源回路などが故障したときに故障箇所を特定できる、可変バルブタイミング機構の制御装置を提供することにある。
そのため、本願発明に係る可変バルブタイミング機構の制御装置は、その一態様として、内燃機関のクランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相をモータの回転によって可変とする可変バルブタイミング機構を制御するための可変バルブタイミング機構の制御装置であって、前記モータの回転角を検出するモータ回転角センサに電圧を供給する電源回路と、前記モータ回転角センサが出力するモータ回転角信号を取得し、前記モータの制御信号を出力する制御部と、前記電源回路が前記モータ回転角センサに供給する電圧を検出する電圧検出回路と、前記モータ回転角センサが出力するモータ回転角信号及び前記電圧検出回路による電圧検出信号を取得し、取得した前記モータ回転角信号及び前記電圧検出信号に基づき、故障箇所を診断する診断部と、を有する。
上記発明によると、故障箇所を特定できるため、サービス性が向上し、また、故障発生時における可変バルブタイミング装置の動作範囲を広げることができる。
車両用内燃機関の一態様を示すシステム構成図である。 可変バルブタイミング機構の制御機能を示すブロック図である。 電源回路及び電圧検出回路の一態様を示す回路図である。 故障箇所の診断手順を示すフローチャートである。 故障箇所の診断手順を示すフローチャートである。 故障箇所の診断手順を示すフローチャートである。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、可変バルブタイミング機構を備えた、車両用の内燃機関の一態様を示す図である。
内燃機関101は、吸気ダクト102に、内燃機関101の吸入空気流量QAを検出する吸入空気量センサ103を備える。
吸気バルブ105は、各気筒の燃焼室104の吸気口を開閉する。
燃料噴射弁106(換言すれば、燃料噴射装置)は、各気筒の吸気ポート102a内に燃料を噴射する。
燃料噴射弁106が噴射した燃料は、吸気バルブ105を介して燃焼室104内に空気と共に吸引され、点火プラグ107による火花点火によって着火燃焼する。
そして、燃焼圧力がピストン108をクランクシャフト109に向けて押し下げ、クランクシャフト109を回転駆動する。
また、排気バルブ110は、燃焼室104の排気口を開閉し、排気バルブ110が開くことで燃焼室104内の排ガスが排気管111に排出される。
排気管111は、三元触媒などの触媒を内蔵する触媒コンバータ112を備える。
吸気バルブ105は、クランクシャフト109によって回転駆動される吸気カムシャフト115aの回転に伴って開閉する。
また、排気バルブ110は、クランクシャフト109によって回転駆動される排気カムシャフト115bの回転に伴って開閉する。
可変バルブタイミング機構114は、アクチュエータとしてのモータ12の回転速度によってクランクシャフト109に対する吸気カムシャフト115aの回転位相を変化させることで、機関バルブである吸気バルブ105のバルブタイミング(換言すれば、開閉タイミング)を連続的に進角・遅角変化させる機構である。
可変バルブタイミング機構114は、例えば、特開2020-128703号公報に開示される公知の構造を有する可変バルブタイミング機構である。
係る可変バルブタイミング機構114においては、モータ12が正転方向の回転トルクを発生し、モータ12の回転速度が、図示を省略したタイミングスプロケットの回転速度よりも速くなると、クランクシャフト109に対する吸気カムシャフト115aの回転位相は遅角方向に変化する。
逆に、モータ12が逆転方向の回転トルクを発生し、モータ12の回転速度がタイミングスプロケットの回転速度よりも遅くなると、クランクシャフト109に対する吸気カムシャフト115aの回転位相は進角方向に変化する。
また、点火モジュール116は点火プラグ107に直付けされ、点火プラグ107に点火エネルギーを供給する。
点火モジュール116は、点火コイル及び点火コイルへの通電を制御するパワートランジスタを備える。
内燃機関101の運転を制御する制御システムは、燃料噴射弁106による燃料噴射や点火プラグ107による点火などを制御するエンジン・コントロール・モジュール(以下、ECMと称する)201と、可変バルブタイミング機構114によるバルブタイミングを制御する電動VTCコントローラ202(換言すれば、可変バルブタイミング機構114の制御装置)とを有する。
ECM201は、マイクロコンピュータ201aを備えた電子制御装置で、電動VTCコントローラ202は、マイクロコンピュータ202aを備えた電子制御装置である。
マイクロコンピュータ201a,202aは、プロセッサ、不揮発性メモリ、揮発性メモリなどを有する。
ECM201と電動VTCコントローラ202とは、CAN(Controller Area Network)などの通信回路211を介して相互に通信可能に構成される。
ECM201は、各種センサが出力する信号を取得し、予め不揮発性メモリに格納されたプログラムに従って演算処理を行うことで、燃料噴射弁106、点火モジュール116などの操作量を演算して出力する。
また、電動VTCコントローラ202は、ECM201が送信する信号や各種センサが出力する信号を取得し、予め不揮発性メモリに格納されたプログラムに従って演算処理を行うことで、可変バルブタイミング機構114の操作量を演算して出力する。
上記の各種センサとして、内燃機関101は、吸入空気量センサ103の他、クランクシャフト109の所定角度位置毎にクランク角信号POSを出力するクランク角センサ203、アクセルペダル207の踏込み量、換言すればアクセル開度ACCを検出するアクセル開度センサ206、吸気カムシャフト115aの所定角度位置毎にカム角信号CAMを出力するカム角センサ204、内燃機関101の冷却水の温度TWを検出する水温センサ208、触媒コンバータ112の上流の排気管111に設置され、排気中の酸素濃度に基づいて空燃比AFを検出する空燃比センサ209などを備える。
クランク角センサ203が出力するクランク角信号POSは、単位クランク角毎のパルス信号であって、気筒間の行程位相差に相当するクランク角毎に1個若しくは連続する複数個のパルスが欠落するように信号出力パターンを設定してあり、ECM201及び電動VTCコントローラ202は、クランク角信号POSにおけるパルス信号の欠落位置を検出することで、基準クランク角位置を特定する。
また、カム角センサ204が出力するカム角信号CAMは、気筒間の行程位相差に相当するクランク角毎に出力される。
ECM201は、これら各種センサが出力する信号を取得し、更に、内燃機関101の運転及び停止のメインスイッチであるイグニッションスイッチ205(換言すれば、エンジンスイッチ)のオンオフ信号を取得する。
可変バルブタイミング機構114は、モータ12の出力軸の回転に応じてモータ回転角信号MASを出力するモータ回転角センサ210を備える。
そして、電動VTCコントローラ202は、モータ回転角センサ210が出力するモータ回転角信号MASを取得し、また、クランク角センサ203が出力するクランク角信号POS、及び、カム角センサ204が出力するカム角信号CAMを取得する。
ここで、ECM201は、クランク角センサ203から取得したクランク角信号POS、及び、カム角センサ204から取得したカム角信号CAMを、後述する複製回路で複製し、複製したクランク角信号POS及びカム角信号CAMを、それぞれの専用送信ラインを介して電動VTCコントローラ202に送信する。
但し、電動VTCコントローラ202は、クランク角信号POSとカム角信号CAMとの双方或いはいずれか一方を、センサから直接取得することができる。
図2は、ECM201及び電動VTCコントローラ202のバルブタイミング制御機能を示すブロック図である。
ECM201は、目標値演算部201A及び複製回路201Bを備える。
目標値演算部201Aは、機関負荷や機関回転速度などの機関運転状態に基づき、クランクシャフト109に対する吸気カムシャフト115aの回転位相の目標値TAを演算し、演算した目標値TAの情報を、通信回路211を介して電動VTCコントローラ202に送信する。
複製回路201Bは、クランク角センサ203が出力するクランク角信号POS、及び、カム角センサ204が出力するカム角信号CAMを取得して複製し、複製したクランク角信号POS及びカム角信号CAMを、専用ラインを介して電動VTCコントローラ202に送信する。
電動VTCコントローラ202は、絶対角度演算部202A、角度変化量演算部202B、角度演算部202C、駆動制御部202D、モータ駆動回路202Eを備え、これらによって、モータ12に制御信号を出力する制御部が構成される。
絶対角度演算部202Aは、クランク角信号POS及びカム角信号CAMに基づき、回転位相の絶対角度の検出情報である位相検出値RAPを演算する。
詳細には、絶対角度演算部202Aは、クランク角信号POSの欠落位置を検出することで基準クランク角位置を求め、基準クランク角位置を検出してからカム角信号CAMを取得するまでのクランク角度を計測することで、カム角信号CAMを入力する毎にクランクシャフト109に対する吸気カムシャフト115aの位相検出値RAPを演算する。
角度変化量演算部202Bは、モータ回転角信号MASに基づき演算したモータ回転速度と、クランク角信号POSに基づき演算したタイミングスプロケットの回転速度との差に基づき、所定の演算周期当たりにおける回転位相の変化量dRAを演算する。
角度演算部202Cは、変化量dRAを積算し、最近に更新した位相検出値RAPと変化量dRAの積算値とに基づき、位相検出値RAを求める。
つまり、角度演算部202Cは、位相検出値RAPが更新される間(換言すれば、カム角信号CAMが発生する間)での回転位相の変化を、変化量dRAの積算値に基づき補完する。
駆動制御部202Dは、角度演算部202Cが演算した位相検出値RAと、ECM201から取得した目標値TAとの比較に基づきモータ12の駆動電圧の指令値を演算し、演算した指令値の情報をモータ駆動回路202Eに出力する。
モータ駆動回路202Eは、駆動制御部202Dから取得した指令値に応じて、モータ12に印加する電圧を調整する。
図3は、電動VTCコントローラ202が備える、電源回路301及び電圧検出回路302の一態様を示す回路図である。
モータ回転角センサ210の動作電圧は例えば5Vであり、電源回路301は、モータ回転角センサ210に、係る動作電圧の電圧AVCCを供給する。
また、電圧検出回路302は、電源回路301がモータ回転角センサ210に実際に供給している電圧を検出する回路である。
電源回路301は、例えば、入力電圧と同じ電圧を出力するボルテージトラッカーで構成される。
そして、マイクロコンピュータ202aは、電源回路301による電圧AVCCの出力をオンオフ制御するアナログ電圧信号を出力する。
電圧検出回路302は、分圧回路302a、サージ保護回路302b、及びLCローパスフィルタ302cを有する。
ここで、分圧回路302aは、電源回路301の出力する電圧AVCCを分圧し、分圧回路302aが分圧した電圧Vout(アナログ電圧信号)は、サージ保護回路302b及びLCローパスフィルタ302cを介してマイクロコンピュータ202aのA/D変換器(図示省略)に取り込まれ、電圧値を示すデジタル信号に変換される。
分圧回路302aは、2つの抵抗器R1,R2で構成された抵抗分圧回路であり、2つの抵抗器R1,R2の抵抗値を同じに設定して、電源回路301が出力する電圧AVCCの1/2の電圧Voutを出力する。
したがって、電源回路301が出力する電圧AVCCが5Vであるときに、分圧回路302aは、2.5Vの電圧Voutを出力する。
サージ保護回路302bは、直列接続した2つのダイオードD1,D2で構成され、異常電圧がマイクロコンピュータ202aに出力されることを抑止する。
LCローパスフィルタ302cは、入力信号に並列するコンデンサC1と入力信号と直列する抵抗器R3からなる1次ローパスフィルタであり、分圧回路302aの分圧出力の低周波成分を通過させる。
そして、電動VTCコントローラ202のマイクロコンピュータ202aは、モータ回転角センサ210が出力するモータ回転角信号MAS及び電圧検出回路302による電圧検出信号AVCC/2に基づき、モータ回転角センサ210及び電動VTCコントローラ202を含む電動VTC制御システムにおける故障箇所を診断する診断部202Fとしての機能を備える。
図4-図6は、マイクロコンピュータ202a(診断部202F)による診断処理の手順を示すフローチャートであり、マイクロコンピュータ202aは、図4-図6のフローチャートに示したルーチンを所定時間毎の割り込み処理で実行する。
マイクロコンピュータ202aは、ステップS801では、電圧検出回路302による電圧検出信号AVCC/2を読み込み、次のステップS802では、電圧検出信号AVCC/2が正常範囲内であるか正常範囲外であるか、詳細には、電圧検出信号AVCC/2が正常値である2.5V付近であるか否かを判断する。
そして、電圧検出信号AVCC/2が正常範囲内である場合、つまり、電源回路301がモータ回転角センサ210に供給している電圧が正常値である5V近傍である場合、マイクロコンピュータ202aは、ステップS803に進んで、モータ回転角信号MASの入力の有無を確認する。
ここで、マイクロコンピュータ202aは、ステップS803で、モータ回転角信号MASのレベルが変化していて、モータ12の出力軸が内燃機関101の運転に伴って回転していることを示すときに、モータ回転角信号MASが入力されていると判断する。
また、マイクロコンピュータ202aは、ステップS803で、モータ回転角信号MASのレベルが所定時間以上変化しないときに、モータ回転角信号MASが入力されていないと判断する。
次いで、マイクロコンピュータ202aは、ステップS804に進み、モータ回転角信号MASの入力を確認したか否かを判断する。
そして、モータ回転角信号MASが入力されている場合、詳細には、モータ回転角センサ210に供給されている電圧AVCCが正常で、かつ、モータ回転角信号MASが入力されている場合、マイクロコンピュータ202aは、ステップS805に進む。
マイクロコンピュータ202aは、ステップS805で、モータ回転角信号MASは正常である、換言すれば、モータ回転角センサ210が正常に動作していて、かつ、モータ回転角信号MASが正常にマイクロコンピュータ202aに取り込まれていると判断する。
モータ回転角センサ210が正常に動作している場合、マイクロコンピュータ202aは、ステップS806に進み、位相検出値RAPが更新される間での回転位相の変化を変化量dRAの積算値に基づき補完する通常制御を実施する。
換言すれば、マイクロコンピュータ202aは、モータ回転角センサ210が正常に動作している場合、モータ回転角信号MASを用いて回転位相を検出し、係る回転位相の検出値に基づきモータ12を制御する。
一方、マイクロコンピュータ202aは、ステップS804で、モータ回転角信号MASが入力されていないと判断すると、ステップS807に進む。
マイクロコンピュータ202aは、ステップS807で、モータ回転角信号MASの異常を判定する。
詳細には、電動VTCコントローラ202内でのモータ回転角センサ210への電圧供給は正常であるものの、モータ回転角センサ210が正常に動作していないか、電動VTCコントローラ202の外部におけるモータ回転角信号MASの出力ラインに異常があると判定する。
そして、マイクロコンピュータ202aは、次のステップS808で、モータ12側のモータ回転角検出装置(モータ回転角センサ210を含む)の異常を判定し、係る異常判定の履歴を内蔵の不揮発性メモリに保存する。
不揮発性メモリに保存された異常判定の履歴(詳細には、マイクロコンピュータ202aが異常と診断した故障箇所の情報)は、車両の整備工場などにおいて読み出され、点検整備における点検箇所、交換部品などを特定するための情報として用いられる。
なお、後述するように、モータ回転角センサ210以外の箇所について異常判定した場合も同様である。
係るモータ回転角信号MASの異常状態では、電源回路301からモータ回転角センサ210に正規の電圧を供給しても、マイクロコンピュータ202aは、モータ回転角信号MASを取得できず、モータ回転角信号MASを用いた回転位相の検出を実施できない。
そこで、マイクロコンピュータ202aは、ステップS809に進んで、電源回路301の出力、つまり、電源回路301からモータ回転角センサ210への電圧AVCC(動作電圧)の供給をオフする。
また、マイクロコンピュータ202aは、次のステップS810で、モータ回転角信号MASを用いた回転位相の検出、詳細には、変化量dRAの積算値に基づく補完処理をキャンセルし、クランク角信号POS及びカム角信号CAMに基づき検出した位相検出値RAPをそのまま最終的な位相検出値RAとして、位相検出値RAと目標値TAとの比較に基づくモータ12の制御(異常時制御)を実施する。
つまり、モータ回転角信号MASに異常が生じたことで、マイクロコンピュータ202aは、クランク角信号POS及びカム角信号CAMに基づき検出した位相検出値RAPを変化量dRAに基づき補完する処理を実行できなくなるが、位相検出値RAPに基づきモータ12の制御を継続する。
また、マイクロコンピュータ202aは、ステップS802で、電圧検出信号AVCC/2が正常範囲から外れている、詳細には、電圧検出信号AVCC/2が2.5V付近ではないと判断すると、ステップS811に進む。
マイクロコンピュータ202aは、ステップS811において、ステップS803と同様に、モータ回転角信号MASの入力の有無を確認する。
そして、マイクロコンピュータ202aは、次にステップS812に進み、モータ回転角信号MASが入力されているか否かを判断する。
ここで、マイクロコンピュータ202aは、モータ回転角信号MASが入力されている場合、ステップS813に進み、モータ回転角信号MASが正常であること、換言すれば、モータ回転角センサ210が正常に動作していて、かつ、モータ回転角信号MASが正常にマイクロコンピュータ202aに入力されていると判断する。
ここで、実際には電源回路301からモータ回転角センサ210に電圧AVCCが正常に供給されているために、モータ回転角センサ210が正常に動作して、モータ回転角信号MASがマイクロコンピュータ202aに入力されていると推定される。
つまり、電圧検出信号AVCC/2が正常範囲から外れていて、電源回路301からモータ回転角センサ210に供給されている電圧AVCCに異常であるという検出結果は誤りで、電圧検出回路302の異常に因るものであると見込まれる。
そこで、マイクロコンピュータ202aは、ステップS814で、電圧検出回路302の異常を判定し、係る異常判定の履歴を内蔵する不揮発性メモリに保存する。
また、実際には電源回路301からモータ回転角センサ210に電圧AVCCが正常に供給されていると推定できるため、マイクロコンピュータ202aは、次のステップS815で、電源回路301の出力、つまり、モータ回転角センサ210への電圧AVCC(動作電圧)の供給を継続させる。
そして、マイクロコンピュータ202aは、次のステップS816で、位相検出値RAPが更新される間での回転位相の変化を変化量dRAの積算値に基づき補完する通常制御を実施する。
換言すれば、マイクロコンピュータ202aは、電圧検出回路302の異常が発生していると診断したもののモータ回転角信号MASが入力されていることから、モータ回転角信号MASを用いた回転位相の検出を実施する。
また、マイクロコンピュータ202aは、ステップS812で、モータ回転角信号MASが入力されていないと判断すると、ステップS817に進む。
マイクロコンピュータ202aは、ステップS817で、モータ回転角信号MASが異常であること、詳細には、モータ回転角センサ210に供給されている電源電圧に異常があり、これによって、モータ回転角信号MASが入力されなくなったことを判定する。
次いで、マイクロコンピュータ202aは、ステップS818に進み、電圧検出信号AVCC/2が、正常範囲よりも高いハイレベル電圧VH(電源の電圧)に固着しているか否か、換言すれば、電圧検出信号AVCC/2=ハイレベル電圧VHの状態が所定時間以上継続しているか否かを判断することで、電源回路301から電圧供給ラインを構成するハーネスが天絡(電源に短絡)しているか否かを判断する。
そして、電圧検出信号AVCC/2がハイレベル電圧VHに固着している場合、マイクロコンピュータ202aは、ステップS819に進んで、電源回路301からの電圧AVCCの供給ラインを構成するハーネスにおける天絡の発生を判定し、係る異常判定の履歴を不揮発性メモリに保存する。
更に、マイクロコンピュータ202aは、次のステップS820で、電源回路301の出力をオフし、モータ回転角センサ210への電圧AVCC(動作電圧)の供給を停止する。
次いで、マイクロコンピュータ202aは、ステップS821に進み、ステップS810と同様に、モータ回転角信号MASを用いた回転位相の検出、詳細には、変化量dRAの積算値に基づく補完処理をキャンセルし、クランク角信号POS及びカム角信号CAMに基づき検出した位相検出値RAPをそのまま最終的な位相検出値RAとして、位相検出値RAと目標値TAとの比較に基づきモータ12を制御する。
また、マイクロコンピュータ202aは、ステップS818で、電圧検出信号AVCC/2がハイレベル電圧VHに固着していないと判断すると、ステップS822に進む。
マイクロコンピュータ202aは、ステップS822で、電圧検出信号AVCC/2が正常範囲よりも低いローレベル電圧VL(例えば、VL=0V)に張り付いているか否か、換言すれば、電圧検出信号AVCC/2=所定のローレベル電圧VLの状態が所定時間以上継続しているか否かを判断することで、モータ回転角センサ210への電圧AVCCの供給ラインを構成するハーネスが地絡(グランドGNDに短絡)しているか否かを判断する。
そして、電圧検出信号AVCC/2がローレベル電圧VLに固着している場合、マイクロコンピュータ202aは、ステップS823に進んで、モータ回転角センサ210への電圧AVCCの供給ラインを構成するハーネスが地絡する異常の発生を判定し、係る異常判定の履歴を不揮発性メモリに保存する。
更に、マイクロコンピュータ202aは、ステップS824で、電源回路301の出力をオフし、また、ステップS825で、モータ回転角信号MASを用いた回転位相の検出をキャンセルし、クランク角信号POS及びカム角信号CAMに基づき検出した位相検出値RAPに基づきモータ12を制御する。
また、マイクロコンピュータ202aは、ステップS822で、電圧検出信号AVCC/2がローレベル電圧VLに固着していないと判断すると、ステップS826に進む。
つまり、マイクロコンピュータ202aは、ハーネスの天絡及び地絡が発生していないものの電圧検出信号AVCC/2が正常範囲内でなく、モータ回転角信号MASの入力がないときに、ステップS826に進むことになる。
この場合、電源回路301がモータ回転角センサ210に供給する電圧AVCCの異常が推定されるので、マイクロコンピュータ202aは、ステップS826で、電源回路301の異常の発生を判定し、係る異常判定の履歴を不揮発性メモリに保存する。
更に、マイクロコンピュータ202aは、ステップS827で、電源回路301の出力をオフし、また、ステップS828で、モータ回転角信号MASを用いた回転位相の検出をキャンセルし、クランク角信号POS及びカム角信号CAMに基づき検出した位相検出値RAPに基づきモータ12を制御する。
以上のように、マイクロコンピュータ202aは、モータ回転角信号MAS及び電圧検出信号AVCC/2に基づき、モータ回転角センサ210及び電動VTCコントローラ202を含む、可変バルブタイミング機構114の制御システムにおける故障箇所を診断するので、制御システムに不具合が生じたときのメンテナンス性が向上する。
また、マイクロコンピュータ202aは、例えば、電圧検出信号AVCC/2が異常値を示しても、モータ回転角信号MASが正常に入力されている場合は、モータ回転角信号MASに基づく回転位相の検出(換言すれば、通常の回転位相の検出処理)を継続するので、異常発生時における可変バルブタイミング機構114の動作範囲を広げることが可能となる。
上記実施形態で説明した各技術的思想は、矛盾が生じない限りにおいて、適宜組み合わせて使用することができる。
また、好ましい実施形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
例えば、電動VTCコントローラ202(マイクロコンピュータ202a)は、故障箇所の診断結果をECM201などの他の電子制御装置に送信することができ、また、異常の発生を診断したときに、可変バルブタイミング機構114(若しくは内燃機関101)における異常の発生を車両の乗員に警告する警告装置を作動させることができる。
また、電動VTCコントローラ202とECM201とを一体化した電子制御装置によって可変バルブタイミング機構114を制御するシステムとすることができる。
また、電源回路301を、ボルテージトラッカーに限定するものではなく、コンバータなどであってもよい。
また、電動VTCコントローラ202(マイクロコンピュータ202a)は、電源回路301への入力電圧の供給・遮断をリレーで制御することで、モータ回転角センサ210への電圧AVCCの供給をオンオフ制御することができる。
また、可変バルブタイミング機構114として、例えば、特開2008-069719号公報に開示される、スプロケット、カムプレート、リンク装置、ガイドプレート、減速機、及びモータで構成される可変バルブタイミング機構を採用することができる。
また、可変バルブタイミング機構114を、クランクシャフト109に対する排気カムシャフト115bの回転位相を変化させる機構として内燃機関101に設けることができる。そして、この場合も、電動VTCコントローラ202は、上記と同様に故障箇所の診断を行える。
12…モータ、101…内燃機関、105…吸気バルブ、109…クランクシャフト、114…可変バルブタイミング機構、115a…吸気カムシャフト、201…ECM(エンジン・コントロール・モジュール)、202…電動VTCコントローラ、202a…マイクロコンピュータ(制御部、診断部)、203…クランク角センサ、204…カム角センサ、210…モータ回転角センサ、301…電源回路、302…電圧検出回路

Claims (6)

  1. 内燃機関のクランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相をモータの回転によって可変とする可変バルブタイミング機構を制御するための可変バルブタイミング機構の制御装置であって、
    前記モータの回転角を検出するモータ回転角センサに電圧を供給する電源回路と、
    前記モータ回転角センサが出力するモータ回転角信号を取得し、前記モータの制御信号を出力する制御部と、
    前記電源回路が前記モータ回転角センサに供給する電圧を検出する電圧検出回路と、
    前記モータ回転角センサが出力するモータ回転角信号及び前記電圧検出回路による電圧検出信号を取得し、取得した前記モータ回転角信号及び前記電圧検出信号に基づき、故障箇所を診断する診断部と、
    を有する、
    可変バルブタイミング機構の制御装置。
  2. 請求項1記載の可変バルブタイミング機構の制御装置であって、
    前記診断部は、
    前記電圧検出信号が正常範囲内であって前記モータ回転角信号の入力が無いときに、前記モータ回転角センサの故障を判定し、前記電圧検出信号が正常範囲外であって前記モータ回転角信号の入力が有るときに、前記電圧検出回路の故障を判定する、
    可変バルブタイミング機構の制御装置。
  3. 請求項2記載の可変バルブタイミング機構の制御装置であって、
    前記診断部は、
    前記電圧検出信号が正常範囲外であって前記モータ回転角信号の入力が無く、前記電圧検出信号がハイレベル又はローレベルに固着しているときに、前記モータ回転角センサに前記電源回路からの電圧を供給するためのハーネスの故障を判定する、
    可変バルブタイミング機構の制御装置。
  4. 請求項3記載の可変バルブタイミング機構の制御装置であって、
    前記診断部は、
    前記電圧検出信号が正常範囲外であって前記モータ回転角信号の入力が無く、前記電圧検出信号が前記ハイレベル,前記ローレベルのいずれにも固着していないときに、前記電源回路の故障を判定する、
    可変バルブタイミング機構の制御装置。
  5. 請求項4記載の可変バルブタイミング機構の制御装置であって、
    前記診断部は、
    前記モータ回転角センサ、前記ハーネス、前記電源回路のうちのいずれかが故障したときは、前記電源回路の出力をオフする、
    可変バルブタイミング機構の制御装置。
  6. 請求項4記載の可変バルブタイミング機構の制御装置であって、
    前記制御部は、
    前記モータ回転角信号、前記クランクシャフトの回転角を検出するクランク角センサが出力するクランク角信号、前記カムシャフトの回転角を検出するカム角センサが出力するカム角信号を取得し、
    前記モータ回転角センサ、前記ハーネス、前記電源回路の全てが正常であるときは、前記モータ回転角信号、前記クランク角信号、及び前記カム角信号に基づき前記回転位相の検出値を求め、
    前記モータ回転角センサ、前記ハーネス、前記電源回路のうちのいずれかが故障したときは、前記クランク角信号及び前記カム角信号に基づき前記回転位相の検出値を求め、
    前記回転位相の検出値と目標値とを比較して前記制御信号を設定する、
    可変バルブタイミング機構の制御装置。
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