JP7439611B2 - ウインチドラム - Google Patents

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Description

本発明は、ロープが巻かれるウインチドラムに関する。
例えば特許文献1などに、従来のウインチドラムが記載されている。同文献に記載のウインチドラムでは、ロープの先端部が、フランジの内側から、フランジに形成された孔を通され、フランジの外側に引き出され、フランジの外側の面に固定される。
特開2002-60184号公報
同文献に記載の発明では、フランジの外側の面に対してロープの先端部を着脱する際に、フランジの外側の面の近傍に作業スペースを確保する必要がある。しかし、フランジの外側の面の近傍にスペースを確保することは困難な場合がある。また、同文献に記載の発明では、ロープを通すための孔をフランジに設ける必要がある。そのため、ロープを通すための孔の周辺でのフランジの強度が低下する。
そこで、本発明は、ロープの先端部の着脱作業を容易に行えるようにするとともに、フランジの強度を向上させることができる、ウインチドラムを提供することを目的とする。
ウインチドラムは、ロープが巻かれる巻胴と、フランジと、固定部と、を備える。前記フランジは、前記巻胴の巻胴軸方向外側部分から巻胴径方向外側に突出する。前記固定部は、前記ロープを挟み込むことで前記ロープの先端部に固定される。前記巻胴は、円筒状の巻胴本体部と、巻胴凹部と、を備える。前記巻胴凹部は、前記巻胴本体部の外周面に設けられ、前記固定部が差し込まれ、前記固定部の巻胴周方向への移動を制限する。
上記構成により、ウインチドラムに対するロープの先端部の着脱作業を容易に行えるようにするとともに、フランジの強度を向上させることができる。
第1実施形態のウインチドラム1を軸方向Zに直交する方向から見た図である。 図1のF2-F2断面矢視図である。 図2に示す固定部30などを示す断面図である。 図1および図2のF4-F4断面矢視図である。 図1および図2のF5-F5断面矢視図である 第2実施形態の図5相当図である。 第3実施形態の図3相当図である。 第4実施形態の図1相当図である。 第4実施形態の図3相当図であり、図8のF9-F9断面矢視図である。 第5実施形態の図1相当図である。 図10に示すロープ5の突出部5aが少ない場合の図10相当図である。
図1~図5を参照して、第1実施形態のウインチドラム1について説明する。
ウインチドラム1は、図1に示すように、ロープ5(例えばワイヤロープ)が巻かれるものである。ウインチドラム1は、例えばクレーンに用いられ、例えば吊荷の巻き上げに用いられてもよく、ブームやジブなどの起伏に用いられてもよく、その他のクレーンの動作に用いられてもよい。なお、ウインチドラム1は、クレーン以外の機械に用いられてもよい。ウインチドラム1は、図示しないモータに回転駆動させられる。ウインチドラム1は、巻胴10と、フランジ20と、固定部30と、を備える。
巻胴10は、図2に示すように、ロープ5が巻かれる部分である。巻胴10は、円筒状である。巻胴10の中心軸であって、ウインチドラム1の回転軸を、中心軸10aとする。巻胴10は、図4に示すように、巻胴本体部11と、巻胴ロープ溝12と、巻胴凸部13と、図3に示す巻胴凹部15と、巻胴下層ロープ配置部17と、を備える。
(方向)
図1に示すように、ウインチドラム1に関する方向には、中心軸10aを基準として、軸方向Z(巻胴軸方向)と、図2に示す径方向R(巻胴径方向)と、周方向C(巻胴周方向)と、がある。図1に示すように、軸方向Zは、中心軸10aが延びる方向である。軸方向Zにおける一方側(例えば巻胴10へのロープ5の巻き始め側)を、軸方向第1側Z1とし、その逆側を軸方向第2側Z2とする。図2に示すように、径方向Rは、軸方向Zから見た巻胴10の外周面(円形)の半径方向である。径方向Rにおいて、中心軸10aに近づく側を径方向内側Riとし、中心軸10aから遠ざかる側を径方向外側Roとする。周方向Cは、軸方向Zから見た巻胴10の外周(円周)に沿う方向である。図3に示すように、周方向Cにおける一方側(例えばロープ5の層移動部5dから固定部取付部5bに向かう側)を周方向第1側C1とし、その逆側を周方向第2側C2とする。
(ロープ5の位置)
図4に示すように、ロープ5は、軸方向第1側Z1から軸方向第2側Z2に、第1列、第2列、・・・と列をなすように配置される。ロープ5は、径方向内側Riから径方向外側Roに、第1層、第2層、・・・と層をなすように配置される。ロープ5のウインチドラム1への巻き方は、いわゆるリーバス巻である。リーバス巻では、上層のロープ5(例えば第2層)は、下層(例えば第1層)において軸方向Zに隣り合うロープ5の間の谷間に(谷間をレールとして)巻き取られる。詳しくは、周方向Cから見た断面において、各層および各列のロープ5の中心が正三角格子をなすように、ロープ5が配置される。さらに詳しくは、隣接する2層のうち、径方向外側Roの層(例えば第2層)のロープ5は、径方向内側Riの層(例えば第1層)のロープ5に対して、ロープ5の半径分だけ軸方向Zにずれた位置に配置される。また、リーバス巻では、第1列かつ第2層のロープ5は、巻胴凸部13と、第1列かつ第1層のロープ5と、の谷間に巻き取られる。また、第1層のロープ5は、巻胴ロープ溝12の谷間に巻き取られる。
巻胴本体部11は、図2に示すように、円筒状の外周面を有する部分である。巻胴本体部11の径方向内側Ri部分は、中空である(巻胴本体部11は円筒状である)。巻胴本体部11よりも径方向内側Riに、図示しないクラッチ(例えば湿式クラッチ)が配置されてもよい。このクラッチは、図示しないモータとウインチドラム1とを接続および切り離しするものである。なお、巻胴本体部11の径方向内側Ri部分は、中実でもよい。
巻胴ロープ溝12は、図4に示すように、第1層のロープ5を軸方向Zに位置決めし、ロープ5の軸方向Zへの移動(ずれ)を制限する。巻胴ロープ溝12は、巻胴本体部11の外周面に設けられた溝である。巻胴ロープ溝12は、第1層のロープ5の外周面に沿うような形状を有する。巻胴ロープ溝12は、周方向Cから見て円弧状(例えば略半円状)の断面を有する。図1に示すように、巻胴ロープ溝12は、周方向Cまたは略周方向Cに延びる。
巻胴凸部13は、図4に示すように、第2層かつ第1列(最も軸方向第1側Z1の列)のロープ5の径方向Rにおける位置(高さ)を、第2層の他の列(第2列、第3列・・・)のロープ5の径方向Rにおける位置(高さ)に揃えるための部分である。巻胴凸部13は、第2層の第1列のロープ5の径方向内側Riへの落ち込みを防ぐ。巻胴凸部13は、第2層の第1列のロープ5を径方向内側Riから支持する。さらに詳しくは、巻胴凸部13は、第2層の第1列のロープ5のうち、軸方向第1側Z1部分かつ径方向内側Ri部分(図4における左下部分)を、径方向内側Riから支持する。
この巻胴凸部13は、巻胴本体部11よりも径方向外側Roに配置される。巻胴凸部13(フランジ凸部)は、フランジ20よりも軸方向第2側Z2に配置される。巻胴凸部13(ロープ形状形成部)は、ロープ5の径方向外側Roかつ軸方向第2側Z2部分(図4における右上部分)と略同じ形状を有する。巻胴凸部13は、巻胴本体部11に固定されてもよく、巻胴本体部11と一体的に構成されてもよい。この場合、巻胴本体部11の強度を向上させることができる。巻胴凸部13は、フランジ20に固定されてもよく、フランジ20と一体的に構成されてもよい。この場合、フランジ20の強度を向上させることができる。巻胴凸部13が設けられることで、ウインチドラム1の強度を向上させることができる。
巻胴凹部15は、図3に示すように、固定部30が差し込まれる部分である。巻胴凹部15は、固定部30の周方向Cへの移動を制限(規制)する。巻胴凹部15は、固定部30の、周方向第2側C2への移動を制限する。巻胴凹部15は、巻胴本体部11の外周面に設けられ、巻胴本体部11の外周面から径方向内側Riに凹む形状を有する。図1に示すように、巻胴凹部15は、巻胴本体部11(図3参照)の軸方向Zにおける端部(さらに詳しくは軸方向第1側Z1の端部)に設けられる。「端部」は、端およびその周辺部を意味する(以下同様)。
この巻胴凹部15の周方向第1側C1部分は、図3に示すように、固定部30との間の周方向Cの隙間がほぼなくなるように配置されてもよく、固定部30との間に周方向Cの隙間をあけるように配置されてもよい(図10参照)。巻胴凹部15の周方向第1側C1部分には、固定部30からロープ5が周方向第1側C1にはみ出ることが可能となるように(図10に示す突出部5a参照)、溝や孔が形成されてもよい。例えば、巻胴凹部15の周方向第1側C1部分と巻胴本体部11の外周面とを貫通する孔(図示なし)が設けられてもよい。図5に示すように、巻胴凹部15は、巻胴凹部段差部15aを備える。
巻胴凹部段差部15aは、固定部上部40(後述)の径方向内側Ri端部(底部)が接触し、固定部上部40を径方向内側Riから支持する部分である。巻胴凹部段差部15a・15aは、巻胴凹部15の軸方向第1側Z1部分、および、巻胴凹部15の軸方向第2側Z2部分のそれぞれに設けられる。巻胴凹部段差部15aは、巻胴凹部15の径方向内側Ri端部(底部)よりも、径方向外側Roに配置される。なお、巻胴凹部段差部15aは、設けられなくてもよい(図6参照)。
巻胴下層ロープ配置部17は、図3に示すように、ロープ5が配置される部分である。巻胴下層ロープ配置部17は、第1層よりも径方向内側Riの層(下層)のロープ5が配置される部分である。巻胴下層ロープ配置部17は、ロープ5の列移動部5cおよび層移動部5dが配置される部分である。巻胴下層ロープ配置部17は、巻胴凹部15と、第1列の巻胴ロープ溝12と、の間に設けられる。巻胴下層ロープ配置部17は、巻胴本体部11の外周面よりも径方向内側Riに配置される。巻胴下層ロープ配置部17は、巻胴本体部11に形成された孔(トンネル状部分)である。巻胴下層ロープ配置部17は、巻胴本体部11に形成された溝でもよい(図9参照)。
フランジ20は、図1に示すように、ロープ5が巻胴10から軸方向Zに外れることを防ぐ部分である。フランジ20・20は、巻胴10の軸方向Z外側部分(軸方向第1側Z1および軸方向第2側Z2の両側部分)から、図2に示すように径方向外側Roに突出する。フランジ20は、円環状(リング状)である。フランジ20は、巻胴10に対して固定される。フランジ20は、巻胴10と別体でもよく、巻胴10と一体的に成形(例えば鋳造などにより成形)されてもよい。
固定部30は、図3に示すように、巻胴凹部15に差し込まれる。固定部30は、巻胴凹部15に対する周方向Cへの移動が制限される。固定部30は、ロープ5の先端部(周方向第1側C1の端部)に固定される。図5に示すように、固定部30は、ロープ5を挟み込むことで、ロープ5に固定される。固定部30は、例えば、固定部上部40と、固定部下部50と、固定部結合具60と、を備える。
固定部上部40は、固定部30の径方向外側Ro部分を構成する。固定部上部40は、巻胴凹部15に径方向内側Riから支持されるように、巻胴凹部15に接触する。具体的には、固定部上部40の径方向内側Ri端部は、巻胴凹部段差部15aに接触する。固定部上部40は、固定部上部本体部41(固定部本体部)と、固定部ロープ溝42と、固定部凸部43と、上部ロープ挟み部44と、を備える。
固定部上部本体部41(固定部本体部)は、固定部上部40の本体部分であり、巻胴凹部15に差し込まれる。
固定部ロープ溝42は、巻胴ロープ溝12(図4参照)と同じ機能を有する。固定部ロープ溝42は、第1層のロープ5の軸方向Zの位置決めを行い、ロープ5の軸方向Zの移動(ずれ)を制限する。固定部ロープ溝42は、固定部上部本体部41の径方向外側Ro部分(表面、上面)に設けられた溝である。図1に示すように、固定部ロープ溝42は、周方向Cに延びる。固定部ロープ溝42は、巻胴ロープ溝12と周方向Cに連続するように配置される。固定部ロープ溝42は、巻胴ロープ溝12と周方向Cに隣接または略隣接するように配置される。図5に示すように、固定部ロープ溝42は、ロープ5の外周面に沿うような形状を有する。固定部ロープ溝42は、周方向Cから見て円弧状(例えば略半円状)の断面を有する。
固定部凸部43は、巻胴凸部13(図4参照)と同じ機能を有する。固定部凸部43は、第2層かつ第1列(最も軸方向第1側Z1)のロープ5の径方向Rにおける位置(高さ)を、第2層の他の列(第2列、第3列・・・)のロープ5の径方向Rにおける位置(高さ)に揃えるための部分である。固定部凸部43は、第2層の第1列のロープ5の径方向内側Riへの落ち込みを防ぐ。固定部凸部43は、第2層の第1列のロープ5を径方向内側Riから支持する。さらに詳しくは、固定部凸部43は、第2層の第1列のロープ5のうち、軸方向第1側Z1部分かつ径方向内側Ri部分(図5における左下部分)を、径方向内側Riから支持する。
この固定部凸部43は、固定部上部本体部41から径方向外側Roに突出する。固定部凸部43は、巻胴凹部15よりも径方向外側Roに配置される。固定部凸部43は、フランジ20に隣接する。図1に示すように、固定部凸部43は、フランジ20に沿うように配置される。固定部凸部43は、フランジ20よりも軸方向第2側Z2に配置される。固定部凸部43は、周方向Cに延びる。固定部凸部43は、巻胴凸部13と周方向Cに連続するように配置される。固定部凸部43は、巻胴凸部13と周方向Cに隣接または略隣接するように配置される。
上部ロープ挟み部44は、図5に示すように、ロープ5の径方向外側Ro部分に接触する(詳細は後述)。
固定部下部50は、固定部30の径方向内側Ri部分を構成する。固定部下部50は、巻胴凹部15との間に径方向Rの隙間をあけて配置される(詳細は後述)。固定部下部50は、固定部下部本体部51(固定部本体部)と、下部ロープ挟み部54と、を備える。
固定部下部本体部51は、固定部下部50の本体部分である。固定部下部本体部51は、巻胴凹部15に差し込まれる。固定部下部本体部51と固定部上部本体部41とには、段差がある。径方向Rに直交する方向(軸方向Zおよび周方向Cの少なくともいずれか)において、固定部下部本体部51は、固定部上部本体部41よりも小さい。具体的には例えば、固定部下部本体部51の軸方向第1側Z1の端部は、固定部上部本体部41の軸方向第1側Z1の端よりも軸方向第2側Z2に配置される。固定部下部本体部51の軸方向第2側Z2の端部は、固定部上部本体部41の軸方向第2側Z2の端よりも軸方向第1側Z1に配置される。
下部ロープ挟み部54は、ロープ5の径方向内側Ri部分に接触する。下部ロープ挟み部54は、ロープ5の外周面に沿うような形状を有する(上部ロープ挟み部44も同様)。上部ロープ挟み部44および下部ロープ挟み部54(固定部30の「挟み部」)が、ロープ5を挟むことで、ロープ5に対して固定部30が固定される。なお、固定部30がロープ5を挟む方向は、本実施形態では径方向Rであるが、径方向Rでなくてもよい。
固定部結合具60は、固定部上部40と固定部下部50とを結合(互いに固定)する部材である。固定部結合具60は、上部ロープ挟み部44および下部ロープ挟み部54によるロープ5を挟む力を発生させる。固定部結合具60は、固定部上部40と固定部下部50とに対して着脱可能である。固定部結合具60は、複数設けられる。固定部結合具60は、ロープ5(後述する固定部取付部5b)よりも軸方向第1側Z1および軸方向第2側Z2のそれぞれに配置される。固定部結合具60は、例えばボルトなどの締結部材である。図1では、固定部結合具60の一部にのみ符号を付した。図1に示す例では、固定部結合具60は、4つ設けられる。
(ロープ5の配置)
図3に示すように、ロープ5は、先端側(周方向第1側C1)から順に、固定部取付部5bと、列移動部5cと、層移動部5dと、を備える。
固定部取付部5bは、固定部30に固定された部分であり、固定部上部40と固定部下部50とに挟まれた部分である。固定部取付部5bは、周方向Cに延びるように配置される。図1に示す例では、固定部取付部5bの軸方向Zにおける位置は、第1層の第2列の軸方向Zにおける位置と同じ位置に配置される。固定部取付部5bは、下層(第1層よりも径方向内側Ri)に配置される(図3参照)。
列移動部5cは、固定部取付部5bの軸方向Zにおける位置(例えば第1層の第2列の位置)から、周方向第1側C1に向かって、第1層の第1列の軸方向Zにおける位置に移動するように配置される部分である。図3に示すように、列移動部5cは、巻胴下層ロープ配置部17に配置される。
層移動部5dは、下層から、周方向第2側C2に向かって、第1層に移動するように配置される部分である。層移動部5dは、巻胴下層ロープ配置部17に配置される。なお、層移動部5dの少なくとも一部は、列移動部5cであってもよい。
(ロープ5の直径のバラつき)
図5に示す固定部上部40および固定部下部50は、ロープ5の直径のバラつきの影響を無くすことができる、または抑制することができるように構成される。さらに詳しくは、ロープ5の直径のバラつきがあっても、固定部30の径方向外側Ro部分(具体的には、固定部ロープ溝42および固定部凸部43)の巻胴本体部11に対する位置が一定範囲内に収まるように、固定部30が構成される。
具体的には、固定部上部40は、巻胴凹部15(さらに詳しくは巻胴凹部段差部15a)に径方向内側Riから支持されるように、巻胴凹部15に接触する。また、固定部下部50と巻胴凹部15との間に、径方向Rの隙間が設けられる。さらに詳しくは、固定部下部50の径方向内側Riの端と、巻胴凹部15の径方向内側Riの面(底面)と、の間に径方向Rの隙間が設けられる。この構成では、ロープ5の直径にバラつきがあると、固定部下部50の径方向Rの位置はバラつく。一方、ロープ5の直径にバラつきがあっても、固定部上部40の径方向Rの位置は、ロープ5の直径とは関係なく、一定範囲内に収まる。よって、巻胴本体部11に対する固定部30の径方向外側Ro部分の位置は一定範囲内に収まる。その結果、ロープ5の直径とは関係なく、固定部ロープ溝42と巻胴ロープ溝12(図4参照)との、径方向Rの位置を揃えることができる(高さが揃う)。その結果、固定部ロープ溝42と巻胴ロープ溝12(図4参照)とを周方向Cに連続させることができる。また、ロープ5の直径とは関係なく、固定部凸部43と巻胴凸部13(図4参照)との、径方向Rの位置を揃えることができる(高さが揃う)。その結果、固定部凸部43と巻胴凸部13(図4参照)とを周方向Cに連続させることができる。
(ロープ5の取り付け作業)
図3に示すウインチドラム1へのロープ5の取り付け作業は、次のように行われる。固定部30にロープ5が取り付けられていない状態で、固定部30が、巻胴凹部15に差し込まれる。このとき、固定部上部40と固定部下部50との間は、ロープ5が入る隙間があけられた状態である。次に、ロープ5が、巻胴下層ロープ配置部17に周方向第2側C2から差し込まれ、固定部上部40と固定部下部50との間に差し込まれ、上部ロープ挟み部44と下部ロープ挟み部54との間に差し込まれる。例えば、ロープ5の先端部が巻胴凹部15の周方向第1側C1の面に接触するまで、ロープ5が差し込まれる。次に、図5に示す固定部結合具60が、締めこまれる。これにより、上部ロープ挟み部44と下部ロープ挟み部54とが、ロープ5を挟む。その結果、固定部30が、ロープ5に固定される。
次に、図3に示すロープ5に張力が加えられた状態で、ウインチドラム1が周方向第1側C1に回転させられる。このとき、固定部30の周方向第2側C2の端部が、巻胴凹部15の周方向第2側C2の面に接触するので、巻胴凹部15に対する固定部30の周方向第2側C2への移動が制限される。ウインチドラム1が周方向第1側C1に回転すると、ロープ5が、巻胴10に巻かれていく。このとき、図5に示す第1層のロープ5が、固定部ロープ溝42に径方向外側Roから接触することにより、巻胴凹部15から径方向外側Roに固定部30が外れることが制限される。
図1に示すウインチドラム1がさらに回転させられると、ロープ5が、第1層で巻胴10の軸方向第2側Z2端部まで巻かれた後、第2層に巻かれ、第2層で軸方向第1側Z1端部(すなわち第1列)まで巻かれる。すると、第2層の第1列のロープ5が、巻胴凸部13(図4参照)および固定部凸部43(図5参照)に、径方向内側Riから支持される。その結果、図5に示す第2層の第1列のロープ5の径方向Rにおける位置(高さ)が、第2層の他の列(第2列、第3列・・・)のロープ5の径方向Rにおける位置と揃う。ウインチドラム1がさらに回転させられると、ロープ5が、第3層以上の層に巻かれる。
ウインチドラム1からのロープ5の取り外し作業は、上記のロープ5の取り付けの作業とは逆の手順で行われる。
ウインチドラム1が回転すると、固定部30は、ウインチドラム1の回転による遠心力を受ける。このとき、固定部30は、径方向外側Roからロープ5で押さえられている。よって、固定部30が巻胴凹部15から径方向外側Roに外れることはない。
固定部30は、巻胴凹部15に差し込まれる。よって、固定部30を用いずにウインチドラム1にロープ5が取り付けられる場合に対して、巻胴10へのロープ5の巻き取り容量が減ることはない。
図2に示すウインチドラム1にロープ5の先端部を固定する方法として、コッター方式がある。コッター方式では、ロープ5の端部が巻胴10内部の穴に通された後、コッター(くさび、三角形状部品)にロープ5が巻き付けられ、巻胴10内部にロープ5が引き込まれる。すると、巻胴10内部の穴にコッターが喰いつき、巻胴10とロープ5とコッターとの摩擦力で、ロープ5が巻胴10に固定される。このコッター方式では、ロープ5がコッターに巻き付けられる際に、ロープ5が大きく曲げられる必要がある。この作業を作業者が一人で行うことは、困難である。また、ロープ5が巻胴10から取り外される際には、巻胴10の穴からコッターが外れた瞬間に、曲がったロープ5が、元に戻ろうとして跳ねる場合がある。一方、本実施形態では、図5に示すように、固定部30は、ロープ5を挟み込むことでロープ5の先端部に固定される。よって、ロープ5を大きく曲げなくても、固定部30にロープ5を固定することができる。よって、固定部30に対してロープ5を着脱する際に、曲げたロープ5が元に戻ろうとして跳ねる問題は生じない、または生じにくい。その結果、ロープ5の着脱作業を作業者が一人で行うことが、容易になる。
(効果)
図1に示すウインチドラム1による効果は、次の通りである。
(第1の発明の効果)
ウインチドラム1は、巻胴10と、フランジ20と、固定部30と、を備える。巻胴10には、ロープ5が巻かれる。フランジ20・20は、巻胴10の軸方向Z外側部分から径方向外側Roに突出する。
[構成1]図5に示すように、固定部30は、ロープ5を挟み込むことでロープ5の先端部に固定される。図3に示すように、巻胴10は、円筒状の外周面を有する巻胴本体部11と、巻胴凹部15と、を備える。巻胴凹部15は、巻胴本体部11の外周面に設けられ、固定部30が差し込まれ、固定部30の周方向Cへの移動を制限する。
上記[構成1]では、固定部30がロープ5に固定される。そして、固定部30が、巻胴10の巻胴凹部15に差し込まれる。よって、図1に示すように、固定部30およびロープ5は、2枚のフランジ20・20の間の領域に収まるように配置される。よって、フランジ20には、ロープ5を通すための孔は不要である。よって、ロープ5を通すための孔をフランジ20に形成する必要がある場合に比べ、フランジ20の強度を向上させることができる。
上記[構成1]では、図2に示すように、巻胴本体部11の外周面に設けられた巻胴凹部15に、固定部30が差し込まれる。巻胴凹部15に固定部30を着脱する作業を行う際には、巻胴10にはロープ5が巻かれていない。よって、図1に示す2枚のフランジ20・20の間の広いスペースで、巻胴凹部15に固定部30を着脱する作業を行うことができる。よって、ウインチドラム1に対するロープ5の先端部の着脱作業を容易に行うことができる。
この効果の詳細は、次のとおりである。ウインチドラム1に対するロープ5の先端部の着脱作業が、フランジ20の軸方向Z外側部分(フランジ20に対して巻胴10とは反対側)で行われる場合について検討する。フランジ20の軸方向Z外側部分には、構造物が配置される場合がある。上記構造物として、ウインチドラム1の外部にウインチドラム1を取り付けるためのウインチプレートや、カバーなどが想定される。そのため、フランジ20の軸方向Z外側部分では、ロープ5の着脱作業を行うためのスペースを確保しにくい場合がある。例えば、作業スペースを確保するために、カバーを外す作業が必要になる場合がある。一方、上記[構成1]では、ウインチドラム1に対するロープ5の着脱作業を、2枚のフランジ20・20の間の広い作業スペースで行うことができる。よって、ロープ5の着脱作業の作業性を向上させることができる。
また、2枚のフランジ20・20の間の作業スペースは、取り付け作業の後にロープ5が巻かれる(仕込まれる)スペースでもある。よって、デッドスペースを無くすことができる、または減らすことができる(スペースを有効活用することができる)。
(第2の発明の効果)
図4に示すように、巻胴10は、巻胴ロープ溝12を備える。巻胴ロープ溝12は、巻胴本体部11の外周面に設けられ、ロープ5の外周面に沿うような形状を有する。
[構成2]図5に示すように、固定部30は、巻胴凹部15に差し込まれる固定部上部本体部41(固定部本体部)と、固定部ロープ溝42と、を備える。固定部ロープ溝42は、固定部上部本体部41の径方向外側Ro部分に設けられ、ロープ5の外周面に沿うような形状を有し、巻胴ロープ溝12と周方向Cに連続する(図1参照)。
上記[構成2]により、固定部ロープ溝42にロープ5が入ることで、固定部30に対するロープ5のずれを抑制することができる。よって、ロープ5が、固定部30を径方向外側Roから確実に押さえることができる。よって、固定部30が巻胴凹部15から外れることを抑制することができる。
(第3の発明の効果)
図4に示すように、巻胴10は、巻胴凸部13を備える。巻胴凸部13は、巻胴本体部11から径方向外側Roに突出し、フランジ20に隣接する。
[構成3]図5に示すように、固定部30は、巻胴凹部15に差し込まれる固定部上部本体部41と、固定部凸部43と、を備える。固定部凸部43は、固定部上部本体部41から径方向外側Roに突出し、巻胴凹部15よりも径方向外側Roに配置され、フランジ20に隣接し、巻胴凸部13と周方向Cに連続する(図1参照)。
上記[構成3]により、固定部凸部43が、フランジ20に隣接するロープ5を径方向内側Riから支持することができる。よって、固定部30の近傍で、フランジ20に隣接するロープ5が径方向内側Riに落ち込むことを抑制することができる。
(第4の発明の効果)
固定部30は、固定部上部40と、固定部下部50と、を備える。固定部上部40は、ロープ5に接触する。固定部下部50は、固定部上部40よりも径方向内側Riに配置され、ロープ5に接触する。
[構成4]固定部上部40は、巻胴凹部15に径方向内側Riから支持されるように巻胴凹部15に接触する。固定部下部50は、巻胴凹部15との間に径方向Rの隙間をあけて配置される。
上記[構成4]では、巻胴凹部15に対する固定部上部40の位置を、ロープ5の直径とは関係なく一定範囲内に収めることができる。その結果、固定部上部40の径方向外側Ro部分へのロープ5の接触位置を、ロープ5の直径とは関係なく一定範囲内に収めることができる。よって、ロープ5のうち固定部30近傍の部分が、ロープ5のうち巻胴10の外周面に巻かれている部分に対して、径方向内側Riに落ち込むことや径方向外側Roに突出することを抑制することができる。
(第2実施形態)
図6を参照して、第2実施形態のウインチドラム201について、第1実施形態との相違点を説明する。なお、ウインチドラム201のうち、第1実施形態との共通点については、説明を省略する。ウインチドラム201のうち、第1実施形態の同一の符号を付した部分は、第1実施形態との共通点である。共通点の説明を省略する点については、後述する他の実施形態の説明も同様である。
ウインチドラム201の固定部230は、次のように構成される。図5に示す例では、固定部上部本体部41の径方向内側Ri端部は、巻胴凹部段差部15aに接触した。一方、図6に示す例では、固定部上部本体部241の径方向内側Ri端部は、巻胴凹部15の径方向内側Ri端部(底部)に接触する。この例では、巻胴凹部段差部15a(図5参照)を設ける必要はない。よって、巻胴10(さらに詳しくは巻胴10を製造するための材料)への巻胴凹部15の加工を容易に行うことができる。固定部上部40は、固定部上部凹部246を備える。
固定部上部凹部246は、固定部下部50が差し込まれる部分である。固定部上部凹部246は、固定部下部50を覆うように設けられる。固定部上部凹部246は、固定部上部本体部241の径方向内側Ri端部から径方向外側Roに凹む。図5に示す例と同様に、図6に示す例でも、固定部下部50と巻胴凹部15との間には、径方向Rの隙間がある。よって、ロープ5の直径のバラつきの影響を、無くすことができる、または抑制することができる。
(第3実施形態)
図7を参照して、第3実施形態のウインチドラム301について、第1実施形態との相違点を説明する。固定部330は、固定部傾斜面330b(傾斜面、テーパー形状)を備え、巻胴凹部15は、巻胴凹部傾斜面315b(傾斜面)を備える。固定部傾斜面330bおよび巻胴凹部傾斜面315bは、固定部330が巻胴凹部15から外れる(径方向外側Roに外れる)ことを抑制するための部分である。
巻胴凹部傾斜面315bは、巻胴凹部15の周方向第2側C2部分に設けられる。なお、巻胴凹部15は、固定部330を巻胴凹部15に差し込めるように構成される。具体的には、固定部330の周方向第1側C1の端部と巻胴凹部15の周方向第1側C1の面との間に、隙間が設けられてもよい。また、固定部330の周方向第1側C1の端部、および巻胴凹部15の周方向第1側C1の面、のそれぞれに、巻胴凹部傾斜面315bおよび固定部傾斜面330bと同様(例えば平行)の傾斜面が設けられてもよい(図示なし)。
固定部傾斜面330bは、固定部330の周方向第2側C2部分に設けられる。固定部傾斜面330bは、固定部上部40および固定部下部50の少なくともいずれかに設けられる(図7に示す例では両方に設けられる)。
固定部傾斜面330bおよび巻胴凹部傾斜面315bは、ロープ5が周方向第2側C2に引っ張られたとき(ロープ5に張力が加えられたとき)に、固定部330が径方向内側Ri向きの力を受けるように構成される。具体的には、固定部傾斜面330bおよび巻胴凹部傾斜面315bは、ロープ直交方向A(後述)に対して傾斜する。固定部傾斜面330bおよび巻胴凹部傾斜面315bは、ロープ直交方向A外側(後述)に向かって、周方向第1側C1(ロープ5先端側)に傾斜する。ロープ直交方向Aは、固定部取付部5bの中心軸方向(図7における左右方向)に直交する方向であって、軸方向Zに直交する方向である。固定部取付部5bが直線状でない場合は、上記「固定部取付部5bの中心軸方向」は、固定部330の(さらに詳しくはロープ5を挟む部分の)周方向第2側C2端部におけるロープ5の中心軸方向とする。上記「ロープ直交方向A外側」は、ロープ直交方向Aにおける径方向外側Roである。固定部傾斜面330bおよび巻胴凹部傾斜面315bと、ロープ直交方向Aと、がなす角度θは、0°よりも大きい。
(作動)
ロープ5が周方向第2側C2に引っ張られると、固定部傾斜面330bと巻胴凹部傾斜面315bとが周方向Cに押し合う。すると、固定部傾斜面330bが(固定部330が)、径方向内側Ri向きの力を受ける。そのため、固定部330が、巻胴凹部15から径方向外側Roに外れることが抑制される。
(第5の発明の効果)
[構成5]巻胴凹部15および固定部330のそれぞれは、ロープ5に張力が加えられたときに固定部330が径方向内側Ri向きの力を受けるように構成された傾斜面(巻胴凹部傾斜面315bおよび固定部傾斜面330b)を備える。
上記[構成5]では、ロープ5に張力が加えられると、固定部330が径方向内側Ri向きの力を受ける。よって、固定部330が、巻胴凹部15から径方向外側Roに外れることを抑制することができる。
(第4実施形態)
図8および図9を参照して、第4実施形態のウインチドラム401について、第1実施形態との相違点を説明する。相違点は、図9に示す巻胴下層ロープ配置部417、および固定部430にある。
図3に示す例では、巻胴下層ロープ配置部17は、巻胴本体部11に形成された孔であった。そのため、ロープ5の列移動部5cおよび層移動部5dのそれぞれの径方向外側Ro部分は、巻胴本体部11の一部と径方向Rに対向した。一方、図9に示す巻胴下層ロープ配置部417は、巻胴本体部11の外周面から径方向内側Riに凹む溝である。そのため、ロープ5の列移動部5cおよび層移動部5dのそれぞれの径方向外側Ro部分は、巻胴本体部11とは径方向Rに対向せず、固定部上部40と径方向Rに対向する。
固定部ロープ溝442(図8参照)は、図1に示す固定部ロープ溝42よりも、周方向Cに長い。図8に示す固定部ロープ溝442の周方向第2側C2の端部の周方向Cにおける位置は、固定部凸部443の周方向第2側C2の端部の周方向Cにおける位置に対して、例えば同じ位置である。
固定部凸部443は、図1に示す固定部凸部43よりも、周方向Cに長い。固定部凸部443は、図1に示す例における、固定部凸部43の位置だけでなく、巻胴凸部13の位置にも設けられる。図8に示す例では、図3に示す巻胴凸部13(巻胴10の構成要素)が、図8に示す巻胴10ではなく、固定部430に設けられている(固定部430に一体化されている)。
(ロープ5の取り付け作業)
図9に示すウインチドラム401へのロープ5の取り付け作業の、第1実施形態との相違点は、次のとおりである。上記実施形態では、図3に示す巻胴凹部15に固定部30が差し込まれた後、ロープ5が固定部30に固定された。本実施形態では、図9に示す巻胴凹部15に固定部430が差し込まれていない状態で、固定部430にロープ5が固定される。固定部430にロープ5が固定された状態で、固定部430が、巻胴凹部15に差し込まれるのと同時に、ロープ5が、巻胴下層ロープ配置部417に差し込まれる。
(第5実施形態)
図10および図11を参照して、第5実施形態のウインチドラム501について、第1実施形態との相違点を説明する。主な相違点は、図10に示すフランジ20が、確認用孔523を備える点である。フランジ20は、リング状のフランジ本体部521と、確認用孔523と、を備える。
確認用孔523は、固定部30に対してロープ5が周方向第1側C1に突出しているか否かを確認するための孔である。確認用孔523は、フランジ本体部521に形成され、フランジ本体部521を軸方向Zに貫通する孔である。確認用孔523は、確認用部材580を差込可能(通すことが可能)に構成される。
確認用部材580は、確認用孔523に差し込み可能な部材である。確認用部材580は、例えば棒状などであり、少なくともロープ5よりも細い。確認用部材580は、確認用目印580mを備える。
(作動)
ロープ5が固定部30に固定される際に、固定部30から周方向第1側C1にロープ5の先端部が突出するように、ロープ5が固定部30に固定される。ロープ5のうち、固定部30よりも周方向第1側C1に突出する部分を、突出部5aとする。
確認用部材580が確認用孔523に差し込まれる(軸方向第2側Z2に移動させられる)。すると、確認用部材580が、ロープ5の突出部5aに接触し、それ以上差し込めなくなる。このとき、確認用目印580mの少なくとも一部が、確認用孔523の外側(フランジ20よりも軸方向第1側Z1)に配置される。このとき、作業者が、確認用目印580mを視認できる。
一方、図11に示すように、固定部30が(さらに詳しくは固定部結合具60が)緩んでいる場合などには、ロープ5の先端部は、固定部30から周方向第1側C1に十分突出していない状態になる。この場合に、確認用部材580が確認用孔523に差し込まれると、確認用部材580は、ロープ5の先端部に接触しない。すると、確認用目印580mの全体が、フランジ20の内側(さらに詳しくはフランジ20の軸方向第1側Z1の面よりも軸方向第2側Z2)に入る。すると、作業者は、確認用目印580mを視認できない。
ここで、ロープ5の先端部がフランジ20の軸方向Z外側(軸方向第1側Z1)部分に固定される場合は、ロープ5のフランジ20への固定の状態を、作業者が目視により確認することが可能である。一方、本実施形態では、図10に示すように、ロープ5の先端部は、巻胴凹部15内の固定部30に固定される。そのため、確認用部材580および確認用孔523が無ければ、巻胴10にロープ5が巻かれた状態では、固定部30へのロープ5の固定の状態を、作業者が確認することは困難である。そこで、確認用部材580が確認用孔523に差し込まれることで、固定部30へのロープ5の固定の状態(具体的には突出部5aの有無)を、作業者が容易に確認することができる。よって、ロープ5が巻胴10に巻かれた状態でも、例えば日常点検で、固定部30の緩みを容易に確認することができる。
(第6の発明の効果)
[構成6]図10に示すフランジ20は、確認用部材580を差込可能な確認用孔523を備える。確認用孔523は、ロープ5の先端部が固定部30から突出している場合に、確認用孔523に差し込まれた確認用部材580がロープ5の先端部に接触可能となる位置に配置される。
上記[構成6]により、確認用孔523に確認用部材580が差し込まれることで、ロープ5の先端部が固定部30から突出しているか否かを、作業者は容易に確認することができる。
(変形例)
上記実施形態は様々に変形されてもよい。例えば、互いに異なる実施形態の構成要素どうしが組み合わされてもよい。例えば、各構成要素の配置や形状が変更されてもよい。例えば、構成要素の数が変更されてもよく、構成要素の一部が設けられなくてもよい。例えば、構成要素どうしの固定や連結などは、直接的でも間接的でもよい。例えば、互いに異なる複数の部材や部分として説明したものが、一つの部材や部分とされてもよい。例えば、一つの部材や部分として説明したものが、互いに異なる複数の部材や部分に分けて設けられてもよい。
1、201、301、401、501 ウインチドラム
5 ロープ
10 巻胴
11 巻胴本体部
15 巻胴凹部
20 フランジ
30、230、330、430 固定部
40 固定部上部
41、241 固定部上部本体部(固定部本体部)
42、442 固定部ロープ溝
43、443 固定部凸部
50 固定部下部
51 固定部下部本体部(固定部本体部)
315b 巻胴凹部傾斜面(傾斜面)
330b 固定部傾斜面(傾斜面)
523 確認用孔
580 確認用部材
C 周方向(巻胴周方向)
R 径方向(巻胴径方向)
Z 軸方向(巻胴軸方向)

Claims (6)

  1. ロープが巻かれる巻胴と、
    前記巻胴の巻胴軸方向外側部分から巻胴径方向外側に突出するフランジと、
    前記ロープを挟み込むことで前記ロープの先端部に固定される固定部と、
    を備え、
    前記巻胴は、
    円筒状の外周面を有する巻胴本体部と、
    前記巻胴本体部の外周面に設けられ、前記固定部が差し込まれ、前記固定部の巻胴周方向への移動を制限する巻胴凹部と、
    前記巻胴本体部の外周面に設けられ、前記ロープの外周面に沿うような形状を有する巻胴ロープ溝と、
    を備え、
    前記固定部は、
    前記巻胴凹部に差し込まれる固定部本体部と、
    前記固定部本体部の巻胴径方向外側部分に設けられ、前記ロープの外周面に沿うような形状を有し、前記巻胴ロープ溝と巻胴周方向に連続する固定部ロープ溝と、
    を備える、
    ウインチドラム。
  2. ロープが巻かれる巻胴と、
    前記巻胴の巻胴軸方向外側部分から巻胴径方向外側に突出するフランジと、
    前記ロープを挟み込むことで前記ロープの先端部に固定される固定部と、
    を備え、
    前記巻胴は、
    円筒状の外周面を有する巻胴本体部と、
    前記巻胴本体部の外周面に設けられ、前記固定部が差し込まれ、前記固定部の巻胴周方向への移動を制限する巻胴凹部と、
    前記巻胴本体部から巻胴径方向外側に突出し、前記フランジに隣接する巻胴凸部と、
    を備え、
    前記固定部は、
    前記巻胴凹部に差し込まれる固定部本体部と、
    前記固定部本体部から巻胴径方向外側に突出し、前記巻胴凹部よりも巻胴径方向外側に配置され、前記フランジに隣接し、前記巻胴凸部と周方向に連続する固定部凸部と、
    を備える、
    ウインチドラム。
  3. ロープが巻かれる巻胴と、
    前記巻胴の巻胴軸方向外側部分から巻胴径方向外側に突出するフランジと、
    前記ロープを挟み込むことで前記ロープの先端部に固定される固定部と、
    を備え、
    前記巻胴は、
    円筒状の外周面を有する巻胴本体部と、
    前記巻胴本体部の外周面に設けられ、前記固定部が差し込まれ、前記固定部の巻胴周方向への移動を制限する巻胴凹部と、
    を備え、
    前記固定部は、
    前記ロープに接触する固定部上部と、
    前記固定部上部よりも巻胴径方向内側に配置され、前記ロープに接触する固定部下部と、
    を備え、
    前記固定部上部は、前記巻胴凹部に巻胴径方向内側から支持されるように前記巻胴凹部に接触し、
    前記固定部下部は、前記巻胴凹部との間に巻胴径方向の隙間をあけて配置される、
    ウインチドラム。
  4. ロープが巻かれる巻胴と、
    前記巻胴の巻胴軸方向外側部分から巻胴径方向外側に突出するフランジと、
    前記ロープを挟み込むことで前記ロープの先端部に固定される固定部と、
    を備え、
    前記巻胴は、
    円筒状の外周面を有する巻胴本体部と、
    前記巻胴本体部の外周面に設けられ、前記固定部が差し込まれ、前記固定部の巻胴周方向への移動を制限する巻胴凹部と、
    を備え、
    前記固定部は、
    前記ロープに接触する固定部上部と、
    前記固定部上部の前記ロープに接触する位置よりも巻胴径方向内側の位置で前記ロープに接触する固定部下部と、
    を備え、
    前記固定部上部は、前記巻胴凹部に巻胴径方向内側から支持されるように前記巻胴凹部に接触し、
    前記固定部下部は、前記巻胴凹部との間に巻胴径方向の隙間をあけて配置される、
    ウインチドラム。
  5. ロープが巻かれる巻胴と、
    前記巻胴の巻胴軸方向外側部分から巻胴径方向外側に突出するフランジと、
    前記ロープを挟み込むことで前記ロープの先端部に固定される固定部と、
    を備え、
    前記巻胴は、
    円筒状の外周面を有する巻胴本体部と、
    前記巻胴本体部の外周面に設けられ、前記固定部が差し込まれ、前記固定部の巻胴周方向への移動を制限する巻胴凹部と、
    を備え、
    前記巻胴凹部および前記固定部のそれぞれは、前記ロープに張力が加えられたときに前記固定部が巻胴径方向内側向きの力を受けるように構成された傾斜面を備える、
    ウインチドラム。
  6. ロープが巻かれる巻胴と、
    前記巻胴の巻胴軸方向外側部分から巻胴径方向外側に突出するフランジと、
    前記ロープを挟み込むことで前記ロープの先端部に固定される固定部と、
    を備え、
    前記巻胴は、
    円筒状の外周面を有する巻胴本体部と、
    前記巻胴本体部の外周面に設けられ、前記固定部が差し込まれ、前記固定部の巻胴周方向への移動を制限する巻胴凹部と、
    を備え、
    前記フランジは、確認用部材を差込可能な確認用孔を備え、
    前記確認用孔は、前記ロープの先端部が前記固定部から突出している場合に、前記確認用孔に差し込まれた前記確認用部材が前記ロープの先端部に接触可能となる位置に配置される、
    ウインチドラム。
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