JP7439065B2 - ワイヤレス電力伝達システムおよびその方法 - Google Patents

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Description

本開示は、一般に、ワイヤレス電力伝達システムおよびその方法に関する。
様々なワイヤレス電力伝達システムが知られている。典型的なワイヤレス電力伝達システムは、ワイヤレス電力送信機に電気接続された電源と、負荷に電気接続されたワイヤレス電力受信機とを含む。ワイヤレス電力伝達システムの例には、磁気的および電気的ワイヤレス電力伝達システムが含まれる。
磁気的ワイヤレス電力伝達システムでは、送信機は、電源から受信機の誘導コイルに電気エネルギーを伝達する誘導コイルを有する。電力伝達は、送信機の誘導コイルと受信機の誘導コイルとの間の磁場の結合によって生じる。電場が存在するが、電場の大きさは、磁場の大きさと比較して低い。それゆえ、あるとしても非常に少ない電力が、電場結合を介して伝達される。これらの磁気的ワイヤレス電力伝達システムの範囲は限定され、送信機および受信機の誘導コイルは、効率的電力伝達のために最適に整列していなければならない。共振型磁気的ワイヤレス電力伝達システムも存在し、そこにおいて、電力は、送信機の誘導コイルと受信機の誘導コイルとの間の磁場の結合によって伝達される。共振型磁気的ワイヤレス電力伝達システムでは、誘導コイルが、少なくとも1つのキャパシタを使用して共振させられる。共振型磁気的ワイヤレス電力伝達システムでは、あるとしても非常に少ない電力が、共振型または非共振型電場結合を介して伝達される。共振型磁気的ワイヤレス電力伝達システムにおける電力伝達の範囲は、非共振型磁気的ワイヤレス電力伝達システムの電力の範囲を超えて増加し、整列問題は、おおむね修正される。
電気的ワイヤレス電力伝達システムでは、送信機および受信機は、容量性電極を有する。電力伝達は、送信機の容量性電極と受信機の容量性電極との間の電場の結合によって生じる。磁場が存在するが、磁場の大きさは、電場の大きさと比較して低い。それゆえ、あるとしても非常に少ない電力が、磁場結合を介して伝達される。共振型磁気的ワイヤレス電力伝達システムと同様に、共振型電気的ワイヤレス電力伝達システムも存在し、そこにおいて、送信機および受信機の容量性電極が、少なくとも1つのインダクタを使用して共振させられる。共振型電気的ワイヤレス電力伝達システムでは、あるとしても非常に少ない電力が、共振型または非共振型磁場結合を介して伝達される。共振型電気的ワイヤレス電力伝達システムは、非共振型電気的ワイヤレス電力伝達システムの電力伝達の範囲と比較して増加した電力伝達の範囲を有し、整列問題は、おおむね修正される。
共振型電気的および磁気的ワイヤレス電力伝達システムは、送信機および受信機が、ともに同じ周波数において共振することを必要とする。この周波数は、システムの共振周波数である。共振型電気的ワイヤレス電力伝達システムでは、インダクタのリアクタンスは、共振周波数において容量性電極のキャパシタンスによってバランスされる。さらに、共振型電気的ワイヤレス電力伝達システムでは、送信機および受信機は、インダクタのインダクタンスおよび/または容量性電極のキャパシタンスを変えることによって所望の共振周波数(たとえば、13.56MHz)に同調させられ得る。
環境の中の外部導体および誘電材料(誘電体)は、システムの範囲および効率に影響を与える共振型電気的ワイヤレス電力伝達システムによって生成される電場に影響を及ぼす。静的な外部導体および誘電体の影響が考慮されるとしても、任意の外部導体および/または誘電体の動きが、効率的な電力伝達に影響を与える場合がある。
具体的には、共振型電気的ワイヤレス電力伝達システムの電極に蓄積される電荷は、システムの環境の中の外部導体の中で自由に移動する荷電粒子(自由電荷)と相互作用する。これは、効率的に導体を浮遊電極に変えて、システムのキャパシタンスを増加させる。システムの容量性電極に対する外部導体の動きは、外部導体と容量性電極との相対位置に応じて、システムのキャパシタンスを可変的に変化させる。キャパシタンスの変化は、システムの共振周波数を変化させ、システムを離調させる。加えて、共振型電気的ワイヤレス電力伝達システムの共振周波数は、電極を取り巻く媒体の誘電率 (比誘電率の実部)にキャパシタのキャパシタンスが依存するので、その環境に対してきわめて敏感である。たとえば、取り巻く媒体の中の誘電体の動きに起因して、システムの容量性電極のキャパシタンスが変化する場合、システムの共振周波数は変化する。
誘電体は、電場に沿って自己配向する極性分子から構成される。電場が誘電体に加えられると、電場からのエネルギーが、分子を回転させる。分子の極性は、電場の極性と反対であり、電場の強度を減少させ、それにより、ワイヤレス電力システムの伝送範囲を低減する。外部導体の中の自由電荷は、システムの容量性電極によって生成される電場と反対の電場を生成するように、自体を配列する。生成される電場へのこの対立は、システムの範囲を低減する。さらに、外部導体の中の運動の変化は、導体の抵抗に起因する熱としてエネルギーを消散させる。電場が除去または反転されると、分子の回転エネルギーの一部が回復される一方で、残りのエネルギーは熱として放散される。消散する熱の中で放散されるエネルギーは、システムの全体効率を低減する。電場が加えられたときにエネルギーを貯蔵および放散する誘電体の能力(真空と比較して)は、それぞれ、誘電体の比誘電率の実部および虚部として表現される。
最も一般的で問題となる誘電体のうちの1つが、水である。水の誘電率は高いので、少量の水が、システムのキャパシタンスに大きい影響を与え得る。高い誘電率は、同じく、近接場の低い電場強度と急速な減衰とを意味する。水は、荷電粒子を容易に溶解してそれを導電性にする。さらに、水は、一般に、少なくとも低濃度の自由電荷を有する。水中の自由電荷は、生成された電場からの電位差によって加速される。電場によって与えられた加速は、電場からエネルギーを抽出し、それにより、電場の強度を低減する。同時に、水中の自由電荷の再配向によって生じた電場は、同じく、システムによって生成された電場と反対となる。屋外環境において、共振型電気的ワイヤレス電力伝達システムは、変動する量の水に遭遇する。空中の水分および土中の水もまた、制御されない屋外環境の中に存在する場合がある。したがって、屋外環境において共振型電気的ワイヤレス電力伝達システムを動作させることは、課題を提起することがある。
共振電場結合は、共振を達成するためにインダクタを必要とする。インダクタは、非効率で、温度変化に耐性がなく、重くて大きいので、インダクタは望ましくない。システムのキャパシタンスを増加させることによって、インダクタのデメリットを最小化することが望ましく、キャパシタンスの増加は、共振状態に到達するために必要となる要求されるインダクタンスを低減する。
Kusunokiらの米国特許出願公開第2015/0333538号は、環境の影響を除去するために送信共振器または受信共振器を取り巻く長方形の六面体金属エンクロージャを開示している。長方形の立方体構造は、場の結合を可能にするために1つの開いた面を有する。エンクロージャの深さは、少なくとも送信距離の半分でなければならない。そのようなケーシングはかさ高であり得、かつ共振を達成するために必要なインダクタンスを大幅に低減するものではない。さらに、そのようなエンクロージャを大量で製造することは高価であり得る。
米国特許出願公開第2015/0333538号 米国特許出願第14/846,152号 米国特許出願第13/607,474号 米国特許第9,653,948号
それゆえ、特定されたデメリットを少なくとも部分的に軽減することが目的である。
したがって、一態様では、ワイヤレス電力伝達システムであって、共振器を含み、共振器は、少なくとも2つの活性電極、および活性電極に隣接して活性電極に影響を与える環境の影響を少なくとも部分的に除外するために活性電極を包含するように構成された不活性電極を含むキャパシタと、活性電極に電気接続された少なくとも1つの誘導コイルとを含み、共振器は、電場を生成し、生成された電場から電力を伝達するまたは電力を抽出するように構成される、ワイヤレス電力伝達システムが提供される。
一実施形態では、不活性電極は、共振器のキャパシタに追加のキャパシタンスを与え、システムを共振させるために必要な誘導コイルのインダクタンスを低下させる。
別の実施形態では、共振器は、電力をワイヤレスに伝達するように構成された送信機の部分を形成し、共振器は、電場を生成するように構成される。別の実施形態では、共振器は、共振電場(resonant electric field)を生成するように構成される。別の実施形態では、不活性電極の面積は、少なくとも送信共振器の活性電極間の面積だけ、送信共振器の活性電極の面積よりも大きい。
別の実施形態では、共振器は送信共振器であり、システムは、少なくとも2つ活性電極を含む受信共振器をさらに含む。
別の実施形態では、共振器は、電力をワイヤレスに抽出するように構成された受信機の部分を形成し、共振器は、共振電場結合を介して生成された電場から電力を抽出するように構成される。別の実施形態では、共振器は、生成された共振電場から電力を抽出するように構成される。
別の実施形態では、活性電極は、細長いプレートである。別の実施形態では、不活性電極は、活性電極のうちの1つの幅の2倍と活性電極間の横方向のすき間との和以上の幅と、活性電極のうちの1つの長さ以上の長さとを有する。
別の実施形態では、活性電極は、同心である。
別の実施形態では、活性電極のうちの少なくとも1つは、円板または円環である。
別の実施形態では、不活性電極は、細長いプレートまたは円板である。
別の実施形態では、不活性電極は、内部の活性電極の内部半径以下の内部半径を有する円環である。
別の実施形態では、不活性電極は、不活性電極の縁部に対しておよび/または不活性電極の外周に沿って付された放散性材料(dissipative material)を含む。
別の実施形態では、誘導コイルは、活性電極に対して不活性電極の反対側に配置され、誘導コイルは、不活性電極の中の穴を通して活性電極に電気接続される。
別の実施形態では、キャパシタは、活性電極が上に付される基板と、基板と不活性電極との間に伸びるアクチュエータとをさらに含み、アクチュエータは、活性電極と不活性電極との間の分離距離を変化させるように制御可能である。別の実施形態では、キャパシタは、基板と不活性電極との間に伸びる少なくとも2つの伸縮式支持物をさらに含み、支持物は、活性電極と不活性電極との間の分離距離が変更されるときに伸びるまたは縮むように構成される。別の実施形態では、アクチュエータの作動は、マイクロコントローラによって制御される。
別の実施形態では、不活性電極は接地される。
別の実施形態では、不活性電極は接地されない。
別の態様によれば、フレームと、フレームに搭載されて無人航空機(UAV)の揚力および推力を与えるように構成された推進システムと、フレームに搭載されて推進システムに給電するように構成された電力システムであって、少なくとも2つ活性電極、および活性電極に隣接しており、活性電極に影響を与える環境の影響を少なくとも部分的に除外するために活性電極を包含するように構成された不活性電極を含み、前記不活性電極が活性電極に対して電場源の反対側にあるキャパシタと、活性電極に電気接続された少なくとも1つの誘導コイルとを含み、共振器が共振電場結合を介して生成された電場から電力を抽出するように構成される、共振器と、を含む電力システムと、フレームに搭載され、推進システムおよび電力システムを制御するように構成された制御システムとを含む、無人航空機(UAV)が提供される。
別の態様によれば、前に説明したようなUAVと、少なくとも2つの活性電極、および活性電極に電気接続された少なくとも1つの誘導コイルを含み、送信共振器は、電場を生成して共振電場結合を介してUAVに電力を伝達するように構成される、送信共振器とを含むワイヤレス電力伝達システムが提供される。
本実施形態は、次に、添付の図面を参照しながらより完全に説明される。
本開示の一態様による、ワイヤレス電力伝達システムの概略的レイアウトの図である。 図1のワイヤレス電力伝達システムの送信共振器の活性電極の平面図である。 異なる不活性電極長さに対するワイヤレス電力伝達システムの不活性電極の無次元幅に対する、図1のワイヤレス電力伝達システムの送信共振器の活性電極の自己インピーダンスのグラフである。 異なる不活性電極長さに対するワイヤレス電力伝達システムの不活性電極の無次元幅に対する、図1のワイヤレス電力伝達システムの無線周波数(RF)効率のグラフである。 図1のワイヤレス電力伝達システムの要素の端面図である。 図1のワイヤレス電力伝達システムの不活性電極の端面図である。 図1のワイヤレス電力伝達システムの要素の電場の略図である。 図1のワイヤレス電力伝達システムの要素の電場の略図である。 図1のワイヤレス電力伝達システムの自己キャパシタンスおよび相互キャパシタンスの回路図である。 図1のワイヤレス電力伝達システムに対する分離距離に対する、自己キャパシタンスのグラフである。 図1のワイヤレス電力伝達システムに対する分離距離に対する、相互キャパシタンスのグラフである。 図1のワイヤレス電力伝達システムに対する分離距離に対する、結合係数のグラフである。 図1のワイヤレス電力伝達システムの不活性電極の幅に対する、自己キャパシタンスのグラフである。 図1のワイヤレス電力伝達システムの不活性電極の幅に対する、相互キャパシタンスのグラフである。 図1のワイヤレス電力伝達システムの不活性電極の幅に対する、結合係数のグラフである。 図1のワイヤレス電力伝達システムの不活性電極の回転角度に対する、自己キャパシタンスのグラフである。 図1のワイヤレス電力伝達システムの不活性電極の回転角度に対する、相互キャパシタンスのグラフである。 図1のワイヤレス電力伝達システムの不活性電極の回転角度に対する、結合係数のグラフである。 ワイヤレス電力伝達システムの別の実施形態の要素の斜視図である。 図19の要素に対する変位に対する、インピーダンスの大きさのグラフである。 図19の要素に対する変位に対する、インピーダンスの位相のグラフである。 図19の要素に対する異なる試験材料に対するワイヤレス電力伝達システムのRF効率のグラフである。 図19の要素に対する異なる材料に対する共振周波数の変化のグラフである。 図1のワイヤレス電力伝達システムの送信共振器の活性電極、受信共振器の活性電極、および受信不活性電極の別の実施形態の斜視図である。 図24の送信共振器の活性電極の平面図である。 図24の不活性電極の正規化半径に対する、送信共振器の活性電極の自己インピーダンスのグラフである。 図24の不活性電極の正規化半径に対する、図24の活性電極および不活性電極を含むワイヤレス電力伝達システムのRF効率のグラフである。 図25の製造された活性電極の平面図である。 図28の活性電極とともに使用するための、図1のワイヤレス電力伝達システムの不活性電極の別の実施形態の斜視図である。 異なる試験材料の上に図29の不活性電極を有するおよび有しない送信共振器の活性電極のキャパシタンスのグラフである。 本開示の一態様による、ワイヤレス電力伝達システムの別の実施形態の概略的レイアウトの図である。 本開示の一態様による、ワイヤレス電力伝達システムの別の実施形態の概略的レイアウトの図である。 図32のワイヤレス電力伝達システムの送信共振器および受信共振器ならびに不活性電極の別の実施形態の斜視図である。 図33のシステムから発する電場の等高線図である。 図33のシステムから発する電場の別の等高線図である。 図33のシステムから発する電場の別の等高線図である。 図1のワイヤレス電力伝達システムのキャパシタの別の実施形態の側面図である。 送信機および不活性電極の上に位置する受信機を装備された自立走行車の正面図である。 図38の送信機および受信機に対する誘電特性に対する、RF効率を示す表の図である。 図38の送信機および受信機に対する誘電率に対する、RF効率を示す表の図である。 図38の送信機および受信機に対する誘電特性に対する、電源から見たインピーダンスの位相を示す表の図である。 図38の送信機および受信機に対する誘電率に対する、電源から見たインピーダンスの位相を示す表の図である。 本開示の一態様による、UAVの斜視図である。 図43のUAVの底面図である。 図43のUAVの側面図である。 図43のUAVのキャパシタの斜視図である。 図43のUAVの上記キャパシタの底面図である。 図43のUAVの上記キャパシタを含む部分的ワイヤレス電力伝達システムの斜視図である。
前述の概要ならびにいくつかの例についての以下の発明を実施するための形態は、添付の図面と併せて読めば、より良く理解されよう。本明細書で使用されるように、単数で導入され、単語「1つの(a)」または「1つの(an)」が先行する要素または特徴は、必ずしも複数の要素または特徴を排除するとは限らないものと理解されるべきである。さらに、「一例」または「一実施形態」に対する参照は、説明する要素または特徴を同様に組み込む付加的な例または実施形態の存在を排除するものと解釈されることを意図していない。その上、そうではないと明確な記載がない限り、特定の特性を有する1つの要素もしくは特徴または複数の要素もしくは特徴を「含む(comprising)」、「有する(having)」または「含む(including)」例もしくは実施形態は、その特性を有しない追加の要素または特徴を含み得る。同様に、用語「含む(comprises)」、「有する(has)」、「含む(includes)」は、「含むが限定されない」を意味し、用語「含む(comprising)」、「有する(having)」、および「含む(including)」は同等の意味を有することが諒解されよう。本明細書および図面を通して、同様の参照文字は、同様の要素を指すために使用されることも諒解されよう。
本明細書で使用するような用語「適応される」および「構成される」は、要素、構成要素または他の主題が、所与の機能を実行するように設計および/または企図されることを意味する。したがって、用語「適応される」および「構成される」の使用は、所与の要素、構成要素または他の主題が単に所与の機能を実行「することができる」のではなく、要素、構成要素、および/または他の主題が機能を実行するために明確に選択、生成、実装、利用、および/または設計されることを意味するものと解釈されるべきである。特定の機能を実行するように適応されているとして説明される要素、構成要素、および/または他の主題は、その機能を実行するように構成されているとして付加的または代替的に説明されてよく、その逆も成り立つことが、同様に本出願の範囲に入る。同様に、特定の機能を実行するように構成されているとして説明される主題は、その機能を実行するために動作しているとして付加的または代替的に説明されてよい。
ある要素が、別の要素、の「上に」、に「取り付けられて」、に「接続されて」、と「結合されて」、に「接触して」いるなどとして言及されるとき、その要素は、直接的に他の要素、の上に、に取り付けられて、に接続されて、と結合されて、または、に接触していてもよく、あるいは介在要素が存在してもよいことが理解されよう。
格別に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、主題の開示が関連する当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。
次に図1を参照すると、ワイヤレス電力伝達システムが示され、全体的に参照番号20で識別される。ワイヤレス電力伝達システム20は、共振器を含む。共振器は、1つのキャパシタ52および2つの誘導コイル30を含む。キャパシタ52は、2つの活性電極28と、活性電極28に隣接する1つの不活性電極60とを含む。不活性電極60は、活性電極28に影響を与える環境の影響を少なくとも部分的に除外するために活性電極28を包含するように構成される。不活性電極60は、追加のキャパシタンスをシステムに提供するように構成される。不活性電極60は、共振を達成するために必要なインダクタンスを低下させるように構成される。各誘導コイル30は、活性電極28に電気接続される。
本出願の目的に対して、不活性電極60は、以下のうちの少なくとも1つであるとき、活性電極28を包含すると言える。(i)活性電極28の外周によって画定されるエリアが不活性電極60のエリアの上に投影される場合、投影は全体的に不活性電極60のエリアの中にある、(ii)活性電極28の投影エリアは、不活性電極60のエリアに外接する、および(iii)不活性電極60のエリアは、少なくとも活性電極28の間のエリアだけ、活性電極28の外周によって画定される全エリアよりも大きい。
不活性電極60は、活性電極28と環境との間に置かれる。不活性電極は、活性電極28と対向する不活性電極60の側に実環境が位置するにもかかわらず、活性電極におおむね一定の環境を与えることによって、活性電極28に影響を与える環境の影響を少なくとも部分的に除外する。
不活性電極60は、キャパシタ52のキャパシタンスを増加させる。キャパシタンスのこの増加は、特定の周波数における共振を達成するために必要な誘導コイルのインダクタンスを低下させる。
この実施形態では、共振器は、送信共振器24である。送信共振器24は、送信機22の部分を形成する。送信共振器24は、後で説明するように、電場を生成して電力を伝達するように構成される。送信機22は、送信共振器24に電気接続された電源26を含む。具体的には、電源26は、送信共振器24の誘導コイル30に電気接続される。
この実施形態では、送信共振器24の構成要素は、後で説明するように、近接場の中で動作するように構成される。それゆえ、不活性電極60は、近接場の中で動作するように構成される。
この実施形態では、電源26は、ソース信号を出力するRF電源である。ソース信号は、一般に正弦波信号である。たとえば、この実施形態では、ソース信号の周波数は13.56MHzである。
2つの誘導コイル30が、電源26に直列に接続されているように示されるが、単一の誘導コイル30が、送信共振器24の両方の活性電極28のために使用され得ることは、当業者には諒解されよう。この実施形態では、単一の誘導コイル30は、電源26および活性電極28に並列に電気接続される。
各活性電極28は、電源26に電気接続される誘導コイル30に電気接続される。キャパシタ52は、後で説明するように、電場を生成して電力を伝達するために、誘導コイル30と共振するように構成される。
この実施形態では、送信共振器24の活性電極28は、横方向に離隔される。活性電極28は、同一平面上にある。活性電極28は、導体である。この実施形態では、導体は、細長くておおむね長方形の平面プレートである。導体は、銅箔のテープから形成される。2つの活性電極28が示されるが、より多くの活性電極28が使用されてよいことは、当業者には諒解されよう。この実施形態における銅箔のテープの使用は、本開示の範囲または趣旨を限定することを意味しない。なぜならば、限定はしないが、アルミニウム箔またはプリント基板(PCB)などの他の導電材料が使用され得ることは、当業者には諒解されるからである。
この実施形態では、不活性電極60は、細長い要素を含む。細長い要素は、導電性材料から形成される。細長い要素は、対向する主面を有するおおむね長方形の平面プレートの形である。
不活性電極60は、活性電極28に隣接する。不活性電極60は、活性電極28を包含する。不活性電極60および活性電極28は、キャパシタ52を形成する。この実施形態では、不活性電極60は、活性電極28におおむね平行である。活性電極28および不活性電極60は、おおむね平行面の中にある。
この実施形態では、不活性電極60は、接地されない。不活性電極60は、絶縁される。
この実施形態では、不活性電極60は、非放射である。
別の実施形態では、不活性電極60は、接地される。
別の実施形態では、不活性電極60は、絶縁されない。
この実施形態では、不活性電極60は、電気的に小さい。不活性電極60の物理長がλ/10よりも小さいとき、不活性電極60は電気的に小さい。λは、電源からのソース信号の波長である。電源26によって出力される13.56MHzの周波数を有するソース信号に対して、λは約22mである。それゆえ、不活性電極60は、不活性電極60の物理長が約2.2mよりも小さいときに、電気的に小さい。
不活性電極60の厚さは、電流の表皮深さ(d)によって制限される。表皮深さ(d)は、電流が、表面電流と比較してe-1に減少する、導体の表面の下の深さである。表皮深さ(d)は、不活性電極60の伝導率(σ)および誘電率(μ)ならびに電流の周波数(ω)に依存する。それは、以下の式によって定義される。
Figure 0007439065000001
不活性電極60は、不活性電極60の両方の主面の上で電流が妨げられずに流れることを可能にするために、表皮深さの少なくとも5倍の厚さであるべきである。
この実施形態では、ワイヤレス電力伝達システム20は、受信機42をさらに含む。受信機42は、負荷46に電気接続された受信共振器44を含む。受信共振器44は、送信共振器24の共振周波数に同調させられる。受信共振器44は2つの活性電極48および2つ誘導コイル50を含む。誘導コイル50は、活性電極48に電気接続され、負荷46に直列に電気接続される。負荷46は、電力を必要とするデバイスを含む。たとえば、負荷46は、バッテリを含む。
2つの誘導コイル50が、負荷46に直列に接続されるように示されるが、単一の誘導コイル50が、受信共振器44の両方の活性電極48のために使用され得ることは、当業者には諒解されよう。
この実施形態では、2つの誘導コイル50が、負荷46および受信共振器44の活性電極48に並列に電気接続される。3つ以上の誘導コイル50が、負荷46に直列に接続され得ることは、同じく、当業者には諒解されよう。
各活性電極48は、負荷46に電気接続される誘導コイル50に電気接続される。活性電極48は、後で説明するように、誘導コイル50と共振し、共振電場結合を介して送信機22から電力を抽出するように構成される。
この実施形態では、受信共振器44の活性電極48は、横方向に離隔される。活性電極48は、同一平面上にある。活性電極48は、送信共振器24の活性電極28に平行である。活性電極48は、導体である。この実施形態では、導体は、細長くておおむね長方形の平面プレートである。導体は、対向する主面を有する。導体は、銅箔のテープで形成される。
2つの活性電極48が示されるが、より多くの活性電極48が使用されてよいことは、当業者には諒解されよう。銅箔のテープが参照されるが、限定はしないが、アルミニウムまたはPCBを含む他の導電材料が使用され得ることは、当業者には諒解されよう。
活性電極28および48は、横方向に離隔された、細長くておおむね平面の長方形のプレートとして説明されたが、限定はしないが、同心、同一平面、円形、楕円形、円板などの電極を含む他の構成が可能であることは、当業者には諒解されよう。他の好適な電極構成は、米国特許出願第14/846,152号に記載されており、それの関連部分は本明細書に組み込まれる。
図1に示されていないが、他の構成要素が、負荷46に接続され得る。これらは、限定はしないが、整流器および調整器を含む。
ワイヤレス電力伝達システム20の構成要素のうちのいくつかは、現在、2017年5月16日に米国特許第9,653,948号として発行されている、2012年9月7日に出願されたPoluらの米国特許出願第13/607,474号に記載されており、それらの関連部分は本明細書に組み込まれる。
活性電極28および不活性電極60が一般的に説明されたが、特定の寸法および構成が、試験およびシミュレーションにおいて使用するためにさらに説明される。次に図2を参照すると、送信共振器24の活性電極28の平面図が示される。前述のように、この実施形態では、活性電極28は同一平面である。活性電極28は、細長くておおむね長方形の平面プレートである。各プレートは、h=100mmの長さとw=50mmの幅とを有する。プレート間の横方向のすき間は50mmである。前述のように、不活性電極60は、活性電極28と平行である。不活性電極60と活性電極28との間の分離は6mmである。送信共振器24の活性電極28が示されているが、受信共振器44の活性電極48は、同じ寸法を有する。
前述のように、この実施形態では、送信共振器24の活性電極28は、受信共振器44の活性電極48と平行である。送信共振器24の活性電極28と受信共振器44の活性電極48との間の分離は75mmである。この実施形態では、送信共振器24の活性電極28は、受信共振器44の活性電極48と平行であるが、送信共振器24の活性電極28が、受信共振器44の活性電極と平行でない、他の構成が可能であることは、当業者には諒解されよう。
この実施形態では、不活性電極60は、幅(x)および長さ(y)を有する。シミュレーションが、上記の寸法を有する活性電極28および不活性電極60を用いて行われた。これらのシミュレーションの結果は、図3および図4に示される。図3は、異なる長さ比(y/h)に対する、比(x/(2*w+g))と送信共振器24の自己インピーダンスとの間の関係を示すグラフである。グラフに示す異なる曲線は異なる長さ(y)を有し、それらは、活性電極28の長さ(h)に対する不活性電極60の長さ(y)の比として説明文の中に示される。比(y/h)が0.25から1.00まで増加するにつれて、送信共振器24の自己インピーダンスは増加するが、この比を(y/h)=1を超えて増加させても、不活性電極60が送信共振器24の自己インピーダンスに与える影響はそれ以上増加しない。比(x/(2*w+g))が1以上であるとき、送信共振器24の自己インピーダンスは、一定のままである。不活性電極60の長さ(y)が活性電極28の長さ(h)よりも小さく、かつ不活性電極60の幅(x)が値(2*w+g)よりも小さいとき、不活性電極60は、送信共振器24の活性電極28をもはや包含せず、それゆえ、送信共振器24の自己インピーダンスは、環境の影響を受けやすい。したがって、不活性電極60は、活性電極28の長さ(h)に等しい最小長さ(y)を有する。不活性電極60は、値(2*w+g)に等しい最小幅(x)を有する。したがって、50mmの幅(w)、50mmの横方向のすき間(g)、および100mmの長さ(h)を有する活性電極28に対して、不活性電極60の長さ(y)は100mmであり、不活性電極60の幅(x)は150mmである。
図4は、異なる長さ比(y/h)に対する、不活性電極60の幅の比(x/(2*w+g))とシステム20のRF効率との間の関係を示すグラフである。システム20のRF効率は、送信共振器24と受信共振器44との間のワイヤレス電力伝達の効率として定義される。RF効率は、電源26および負荷46など、システム20の中に存在する他の構成要素における非効率性を考慮に入れていない。グラフに示す異なる曲線は異なる長さ(y)を有し、それらは、活性電極28の長さ(h)に対する不活性電極60の長さ(y)の比として説明文の中に示される。比(y/h)が0.25から1.25まで増加するにつれて、システム20のRF効率が増加する。図4に示すように、比(y/h)を1.25を超えて増加させることで、システム20のRF効率は大幅に増加する。さらに、図4に示すように、不活性電極60の幅(x)が、活性電極28の幅(w)の2倍と横方向のすき間との和(2*w+g)よりも大きくかつ不活性電極60の長さ(y)が活性電極28の長さ(h)よりも大きいとき、システム20のRF効率は比較的一定のままである。RF効率は、活性電極28の長さ(h)よりも大きい長さ(y)と、値(2*w+g)よりも大きい幅(x)とを有する不活性電極60に対して安定する。
図3および図4のグラフに示される関係に基づいて、この実施形態ではシステム20のRF効率が約80%を超えるために、および送信共振器24の自己インピーダンスが約2700Ω以下になるために、不活性電極60は、活性電極28の長さ(h)を超える長さ(y)と、値(2*w+g)を超える幅(x)とを有しなければならない。一般に、送信共振器24の活性電極28が細長い平行プレートと同一平面上にあり、それにより、それらが図2によって説明され得るとき、効率的な不活性電極60は、値(2*w+g)以上の幅(x)と、活性電極28の長さ(h)以上の長さ(y)とを有することになる。
システム20が一般的に説明され、活性電極28および不活性電極60に対して特定の寸法が与えられたが、変形形態が可能であることは、当業者には諒解されよう。さらに、システム20の構成要素の特定の値は、試験およびシミュレーションにおいて使用するために与えられる。図2に示す送信共振器24の活性電極28の別の実施形態では、活性電極28の各プレートは、h=100の長さとw=37.5mmの幅とを有する。プレート間の横方向のすき間gは25mmである。さらに、この実施形態では、不活性電極60は、幅x=120mmと長さy=120mmとを有する。受信共振器44の活性電極48は、送信共振器24の活性電極28と同じ寸法を有する。送信共振器24の活性電極28と受信共振器44の活性電極48との間の分離距離はD=20mmである。送信共振器24の活性電極28と不活性電極60との間の分離距離はD1=2mmである。
さらに、この実施形態では、送信共振器24のインダクタ30のインダクタンスは12.7μHである。この実施形態では、送信共振器24は、250のQ値(Q=250)を有する。システム20の効率は93%である。システム20は、Zin=70Ωの入力インピーダンスを有する。入力インピーダンスは、送信機22を調べる(look into)システム20のインピーダンスである。
前に説明したように、不活性電極60は、システム20の必要なインダクタンスを低減する。不活性電極60をシステム20から除去することで、必要なインダクタンスの増加がもたらされる。具体的には、この実施形態では、不活性電極60をシステム20から除去することで、送信共振器24のインダクタ30のインダクタンスが12.7μHから63μHまで増加することがもたらされる。少なくとも30の容認可能なQ値(Q>30)を維持するために、63μHのインダクタンスを有するインダクタ30に必要なサイズは、システム20にとって桁違いである。これは、システム20が1W超を伝達している場合に、特に当てはまる。
不活性電極60が除去されたシステム20の効率は88%である。不活性電極60が除去されたシステム20は、入力インピーダンスZin=12.5kΩを有する。不活性電極60が除去されたこの入力インピーダンスZinは、有意義な電力伝達(>1W)に対して大きすぎる。なぜならば、電源26の出力は、その最大出力電圧によって制限されることになるからである。したがって、定格1.25の電源26が、システム20に給電するために必要である。最も高効率のRF電源(>80%の効率、D級インバータなど)は、10~100Ωの範囲で動作するように設計される。それゆえ、これらのRF電源は、そのような大きい入力インピーダンスを有するシステム20に対して好適ではない。したがって、不活性電極60は、入力インピーダンスZinを減少させる。具体的には、この実施形態では、不活性電極60は、12.5kΩから80Ωまでシステム20の入力インピーダンスZinを減少させる。
活性電極28および48ならびに不活性電極60に対して特定の寸法が与えられたが、変形形態が可能であることは、当業者には諒解されよう。次に図5を参照すると、送信共振器24の活性電極28、受信共振器44の活性電極48、および不活性電極60の端面図が示される。W1およびW2は、送信共振器24の活性電極28の幅を表す。G1は、送信共振器24の2つの活性電極28の間の横方向のすき間を表す。W3およびW4は、受信共振器44の活性電極48の幅を表す。G2は、受信共振器44の2つの活性電極48の間の横方向のすき間を表す。Dは、送信共振器24の活性電極28と受信共振器44の活性電極48との間の分離距離を表す。Wsは、不活性電極60の幅を表す。D1は、送信共振器24の活性電極28と不活性電極60との間の分離距離を表す。この実施形態では、送信共振器24の活性電極28、受信共振器44の活性電極48、および不活性電極60は、すべて平行面の中にある。さらに、この実施形態では、W1=W2=W3=W4=2インチ(5.08cm)、G1=G2=1インチ(2.54cm)、D=D1=1インチ(2.54cm)、ならびに電極(28、48および60)のページの中への長さLは33インチ(83.82cm)である。
次に図6を参照すると、不活性電極60の端面図が示される。送信共振器24の活性電極28の平面に平行な平面に対する不活性電極60の回転角度は、φによって表される。回転角度(φ)は、不活性電極60の長手方向または幅方向の回転を表す。この実施形態では、回転角度(φ)は、不活性電極60の長手方向の回転を表す。回転角度(φ)の変化は、後で説明するようなシステムパラメータをもたらす。
動作中、電力は、送信共振器24の誘導コイル30を介して電源26から活性電極28に伝達される。誘導コイル30を介して活性電極28に送信される電源26からのソース信号は、送信共振器24を励起して、送信共振器24に電場を生成させる。この実施形態では、生成された電場は、近接場である。差動電圧が、送信共振器24の活性電極28に加えられ、そのことで、周囲環境の中に電場が生成される。受信共振器44が、生成された電場の中に置かれて送信共振器24の共振周波数に同調しているとき、受信共振器44は、共振電場結合を介して送信共振器24から電力を抽出する。次いで、抽出された電力は、誘導コイル50を介して受信共振器44から負荷46に伝達される。送信共振器24が磁場を生成するが、あるとしても少ない電力が、磁場結合を介して伝達される。
電力伝達は高度に共振型であるので、送信共振器24の活性電極28および受信共振器44の活性電極48は、それぞれ、非共振型電気的ワイヤレス電力伝達システムと同様に、ともに接近することまたは十分に整列されることは不要である。
前述のように、不活性電極60は、送信共振器24の活性電極28への環境の影響を低減する役割を果たし、それにより、活性電極28は、活性電極28に対して不活性電極60の他方の側にある実環境にかかわらず、おおむね一定の環境を与えられる。表面電荷は、送信共振器24によって生成された電場に応答して、不活性電極60の上に瞬時に誘導される。金属(たとえば、銅およびアルミニウム)、合金(たとえば、鋼および黄銅)、ならびにグラフェンまたは導電性布のような他の導体に対して、電荷消失時間は、10-19s程度である。電場の振動周期は、システム20の共振周波数が13.56MHzであるとき、約10-9sである。したがって、電荷消失時間は、電場の振動周期よりも多数桁小さい。したがって、電荷再分布は、瞬時であると考えられ得る。
誘導された表面電荷は、送信共振器24によって生成された電場を妨げるそれ自体の電場を生成する。なぜならば、それらの存在が表面に平行な電場を中和する高電位の表面上のエリアに、負に帯電した粒子が引き出されるからである。その結果として、活性電極28に隣接する不活性電極60の主面の上で働く正味電場は、不活性電極60の表面に垂直である。したがって、送信共振器24によって生成された電場は、不活性電極60において終了し、不活性電極60を迂回しない。送信共振器24の活性電極28に対向する不活性電極60の導電性表面は、不活性電極60によって生成された電場に対する境界として働く。それゆえ、不活性電極60の反対側の環境の変化は、他方の側の電場に影響を及ぼさない。
前述のように、送信共振器24によって生成された電場は、不活性電極60の上の表面電荷を誘導する。したがって、不活性電極60は、不活性電極60がない活性電極28から成るキャパシタと比較して、送信共振器24のキャパシタ52に追加のキャパシタンスを与える。不活性電極60の表面における正味電場は、送信共振器24のキャパシタ52に対するエネルギー貯蔵媒体として働く。このようにして、送信共振器24の活性電極28および不活性電極60は、活性電極28だけを含むキャパシタのキャパシタンスよりも大きいキャパシタンスを有するキャパシタ52を形成する。
活性電極28および不活性電極60によって形成されるキャパシタ52によって与えられる追加のキャパシタンスは、共振周波数において共振するために必要なインダクタンスの量を低減する。前述のように、この実施形態では、送信共振器24の誘導コイル30および受信共振器44の誘導コイル50は、それぞれ、フェライトコアインダクタである。一般的に使用されるフェライトベースのインダクタは、重く、損失が多く、かつコアの飽和および加熱に起因して電力を制限する。それゆえ、誘導コイル30および50の必要なインダクタンスを低減することが望ましい。不活性電極60によって与えられるキャパシタ52の追加のキャパシタンスは、各誘導コイル30および50に対して必要なインダクタンスを低減する。不活性電極60が送信共振器24の活性電極28に近いほど、送信共振器24のキャパシタ52に追加されるキャパシタンスが大きくなり、それゆえ、誘導コイル30および50に対して必要なインダクタンスの低減が大きくなる。
しかしながら、前に説明したように、不活性電極60の上に誘導された表面電荷は、送信共振器24によって生成された電場に対抗する電場を生成する。不活性電極60が送信共振器24の活性電極28に近いほど、送信共振器24の活性電極28によって生成された電場の強度を低減する、対抗する電場は大きくなる。これは、送信共振器24によって生成された電場の電位範囲を低減し、それゆえ、それは、結合場が弱くなるにつれて、受信共振器44が送信共振器24に近くなることを必要とする。
それゆえ、システム20の設計者は、誘導コイル30および50の所望のインダクタンス、送信共振器24と受信共振器44との間の所望の距離、ならびに送信共振器24のキャパシタ52に追加される所望の追加のキャパシタンスをバランスさせ得る。システム20が使用されるアプリケーションに応じて、不活性電極60と送信共振器24の活性電極28との間の距離は、所望のインダクタンス、共振器と追加のキャパシタンスとの間の所望の距離を達成するために変更され得る。
さらに、諒解されるように、不活性電極60と活性電極28との間の距離は、キャパシタ52のキャパシタンスと結合場の強度との間の所望のバランスを達成するように選択される。キャパシタ52のキャパシタンスと結合場の強度との間の所望のバランスは、システム20の特定のアプリケーションに応じて変更され得る。
不活性電極60がなければ、送信共振器24の活性電極28は、システム20の重量を2倍にしてシステム20を実現困難にする場合がある、かさ高いインダクタ30が追加されない場合、共振周波数において共振するために十分なキャパシタンスを与えられない場合がある。上記で説明したように、送信共振器24の活性電極28の近くに不活性電極60を置くことで、キャパシタンスが増加して必要なインダクタンスが低下する。不活性電極60を含まないシステム20と比較して、より小さいインダクタ30によって、低減されたインダクタンスが与えられ、システム20の全重が低減され得る。
次に図7および図8を参照すると、動作中のシステム20の活性電極28および不活性電極60の電場図表が示されている。図7および図8は、送信共振器24によって生成された電場の強度は、不活性電極60が存在するときに低減されることを示す。図7は、活性電極28および不活性電極60によって形成されるキャパシタ52の正味電場を、2つの対向する双極電場、すなわち送信共振器24によって生成される電場および不活性電極60の上で誘導された表面電荷によって生成される対向する電場の和としてモデル化する電場図表である。
図7および図8に示す電場図表は、システム20の中に不活性電極60が存在することで、真空で囲まれる双極子と比較して、より弱い強度の双極電場が作成されることを示す。したがって、モデルは、同じく、システム20の中に不活性電極60が存在することで、不活性電極60を含まないシステムと比較して、より弱い強度の双極電場が作成されることを示す。
次に図9を参照すると、システム20のキャパシタンスの回路図が示される。送信キャパシタ52(CTx)の等価キャパシタンスは、受信共振器44の活性電極48との共振電場結合に寄与しない送信キャパシタ52の中で作成されたキャパシタンスである。受信キャパシタ54(CRx)の等価キャパシタンスは、送信共振器24の活性電極28との共振電場結合に寄与しない受信共振器44の活性電極48の間で作成されるキャパシタンスである。送信キャパシタ52ならびに受信キャパシタ54のキャパシタンス(それぞれ、CTxおよびCRx)は、システム20の共振周波数を低下させる。送信機-受信機ペアの相互キャパシタンス(C)は、送信共振器24の活性電極28と受信共振器44の活性電極48との間で作成されるキャパシタンスである。相互キャパシタンスは、送信機22と受信機42との間の結合に関与し、それゆえ、結合強度を決定する。送信機22と受信機42との間の結合係数は(CC)であり、以下の式によって与えられる。
Figure 0007439065000002
モーメント法を使用して遂行される電磁シミュレーションが、不活性電極60が等価キャパシタンス(CTx)に及ぼす影響を分析した。
モーメント法を使用して遂行される電磁シミュレーションは、不活性電極60が、送信キャパシタ52の等価キャパシタンス(CTx)、受信共振器44の活性電極48の間の等価キャパシタンス(CRx)、相互キャパシタンス(C)、および結合係数(CC)に及ぼす影響を分析した。D1、Wsおよびφは、電磁シミュレーションの中で変更された。シミュレーションの結果は、図10~図18に示され、以下で説明される。
次に図10を参照すると、送信共振器24の活性電極28と不活性電極60との間の分離距離(D1)に対する、送信キャパシタ52の等価キャパシタンス(CTx)、および受信共振器44の活性電極48の間の等価キャパシタンス(CRx)を示すグラフが示される。送信キャパシタ52の等価キャパシタンス(CTx)は、送信共振器24の活性電極28と不活性電極60との間の分離距離(D1)が0.5インチ(1.27cm)から2.5インチ(6.35cm)まで増加するにつれて、約29pFから約18.5pFまで減少する。対照的に、受信共振器44の活性電極48の間の等価キャパシタンス(CRx)は、送信共振器24の活性電極28と不活性電極60との間の分離距離(D1)が0.5インチ(1.27cm)から2.5(6.35cm)インチまで増加するにつれて、比較的一定のままである。
次に図11を参照すると、送信共振器24の活性電極28と不活性電極60との間の分離距離(D1)に対する相互キャパシタンス(C)を示すグラフが、D=1に対して示される。分離距離(D1)が0.5から2.5インチ(1.27から6.35cm)まで増加するにつれて、相互キャパシタンス(C)は、約7.71pFから約7.79pFまで増加する。
次に図12を参照すると、送信共振器24の活性電極28と不活性電極60との間の分離距離(D1)に対する、結合係数(CC)を示すグラフが示される。分離距離(D1)が0.5から2.5インチ(1.27から6.35cm)まで増加するにつれて、結合係数(CC)は、約0.115から約0.195まで増加する。図10~図12に示すデータに対して、不活性電極60の幅(Ws)は5インチ(12.7cm)に等しく、回転角度(φ)は0°である。
次に図13を参照すると、不活性電極60の幅(Ws)に対する、送信キャパシタ52の等価キャパシタンス(CTx)、および受信共振器44の活性電極48の間の等価キャパシタンス(CRx)を示すグラフが示される。不活性電極60の幅(Ws)が2.5から5.5インチ(6.35から13.97cm)まで増加するにつれて、送信キャパシタ52の等価キャパシタンス(CTx)は、約23pFから約29.5pHまで増加する。対照的に、不活性電極60の幅(Ws)が2.5から5.5インチ(6.35から13.97cm)まで増加するにつれて、受信共振器44の活性電極48の間の等価キャパシタンス(CRx)は、約18pFにおいて比較的一定のままである。
次に図14を参照すると、不活性電極60の幅(Ws)に対する、相互キャパシタンス(C)を示すグラフが示される。幅(Ws)が2.5から5.5インチ(6.35から13.97cm)まで増加するにつれて、相互キャパシタンス(C)は、約8.02pFから約7.60pFまで減少する。
次に図15を参照すると、不活性電極60の幅(Ws)に対する、結合係数(CC)を示すグラフが示される。幅(Ws)が2.5から5.5インチ(6.35から13.97cm)まで増加するにつれて、結合係数(CC)は、約0.16から約0.11まで減少する。図13~図15に示すデータに対して、分離距離(D1)は1インチ(2.54cm)に等しく、回転角度(φ)は0°である。
次に図16を参照すると、不活性電極60の回転角度(φ)に対する、送信キャパシタ52の等価キャパシタンス(CTx)、および受信共振器44の活性電極48の間の等価キャパシタンス(CRx)を示すグラフが示される。不活性電極60が回転して、回転角度(φ)がゼロから離れて両方向に増加および減少するにつれて、送信キャパシタ52の等価キャパシタンス(CTx)は、約21.5pFから約23.5pFまで増加する。さらに、不活性電極60が回転して、回転角度(φ)がゼロから離れて両方向に移動するにつれて、受信共振器44の活性電極48の間の等価キャパシタンス(CRx)は、約18.9pFから約18.8pFまで減少する。送信キャパシタ52の等価キャパシタンス(CTx)は、送信共振器24の活性電極28のうちの一方と不活性電極60との間で増加するキャパシタンスと、送信共振器24の他方の活性電極28と不活性電極60との間で減少するキャパシタンスとによって影響を受ける。
次に図17を参照すると、不活性電極60の回転角度(φ)に対する、相互キャパシタンス(C)を示すグラフが示される。不活性電極60が回転して、回転角度(φ)が、ゼロから離れて両方向に移動するにつれて、相互キャパシタンス(C)は、約7.80pFから約7.89pFまで増加する。約0.09pFのこの変化は、不活性電極60の幅(Ws)が変更されるときに観測される約0.42pFの変化よりも小さく、かつ送信共振器24の活性電極28と不活性電極60との間の分離距離(D1)が変更されるときに観測される約0.26pFの変化よりも小さい。
次に図18を参照すると、不活性電極60の回転角度(φ)に対する、結合係数(CC)を示すグラフが示される。不活性電極60が回転して、回転角度(φ)がゼロから離れて両方向に移動するにつれて、結合係数(CC)は、約0.158から約0.149まで減少する。送信キャパシタ52の送信等価キャパシタンス(CTx)の変化は、相互キャパシタンス(C)の変化および受信機等価キャパシタンス(CRx)の変化より支配的であるので、結合係数(CC)は減少する。送信共振器24の活性電極28が、不活性電極60を回転角度(φ)だけ回転させることを介して不活性電極60により近く移動していることに起因して、送信キャパシタ52の等価キャパシタンス(CTx)は増加している。不活性電極60が、活性電極28の間のすき間(G1)から離れて移動していることに起因して、相互キャパシタンス(C)は増加している。図16~図18に示すデータに対して、不活性電極60の幅(Ws)は5インチ(12.7cm)に等しく、分離距離(D1)は1インチ(2.54cm)に等しい。
システム20の特定の一実施形態が説明されたが、変形形態が可能であることは、当業者には諒解されよう。別の実施形態では、システム20は、不活性電極60と送信共振器24の活性電極28との間に位置する誘電体をさらに含む。誘電体は、不活性電極60と同じ長さおよび幅を有する。誘電体は、10GHzにおいて誘電率3.48と0.0037の損失正接とを有する。誘電体は、高い絶縁破壊電圧を有する。高い絶縁破壊電圧を有する誘電体は、アーク放電の可能性を低減する。これは、システム20が高い電力レベルにおいて動作することを可能にする。誘電体の例には、ガラス繊維および熱可塑性プラスチックが含まれる。熱可塑性プラスチックの例には、ポリエチレンおよびポリプロピレンが含まれる。
不活性電極60の電位は、それが接地されていないならば、活性電極の電圧の間で浮遊する。送信共振器の活性電極28は、システム20の詳細な仕様に応じて、一般的に数百ボルトの電位を有する。この実施形態では、送信共振器の活性電極28の電位は、約600Vである。電場は、活性電極28と不活性電極60との間に生成され、活性電極28と不活性電極60とがともに接近するに連れて強度が増す。不活性電極60と活性電極28との間のアーク放電を回避するために、システム20を設計するときに慎重でなければならない。アーク放電は、システム20の構成要素を破壊し、発火を引き起こすことがある。
アーク放電の可能性は、活性電極28と不活性電極60との間の電位差を低下させることによって減少させることができる。この実施形態では、3x10V/mより低い電場は、アーク放電が発生しないことを確実にする。なぜならば、3x10V/mは、おおよその空気に対する誘電体の絶縁破壊電圧であるからである。同じ電力伝達を維持するために、システム20の電流は増加しなければならない。電流の増加は、システム20の抵抗損失を増加させる。アーク放電の可能性は、より少ない電力を伝達することによっても減少させることができる。不活性電極60と送信共振器の活性電極28との間に位置する誘電体は、活性電極28と不活性電極60との間の電位差を低減する。したがって、誘電体は、アーク放電の可能性を低減する。
次に図19を参照すると、ワイヤレス電力伝達システムの別の実施形態の要素の斜視図が示される。ワイヤレス電力伝達システムは、全体的に、参照番号120で識別される。図19に示すワイヤレス電力伝達システム120は、前に説明したワイヤレス電力伝達システム20と同様であり、したがって、同様の要素は、100を加えられた同等の参照文字で参照される。システム120の送信共振器の活性電極128および受信共振器の活性電極148ならびに不活性電極160が、図19に示される。システム120はさらなる構成要素を含むが、それらは図19に示されていない。前に説明したように、送信共振器の活性電極128および不活性電極160は、キャパシタ152を形成する。この実施形態では、シミュレーションのために、送信共振器の活性電極128は、互いに電気配線され、受信共振器の活性電極148は、互いに電気配線される。この実施形態では、各活性電極128および148は銅から形成されるが、他の金属が可能であることは、当業者には諒解されよう。この実施形態では、送信共振器の共振周波数は、システム120の13.56MHzである。この実施形態では、各活性電極128および148は、50mm×200mmである。送信共振器の活性電極128は、受信共振器の活性電極148から100mmである。不活性電極160は、400mm×600mmである。
この実施形態では、試験材料170のブロックは、活性電極128と反対の不活性電極160の一方の側に位置する。試験材料170のブロックは、システム120の動作環境の中に存在し得る異なる媒体を表す。試験材料170のブロックは、アルミニウム、コンクリート、乾燥土、湿潤土、水、海水、または木のブロックとして存在する。
前に説明したように、不活性電極60を含まないワイヤレス電力伝達システムと比較して、不活性電極160からの追加のキャパシタンスは、同じく、13.56MHzの共振周波数において動作するためにワイヤレス電力伝達システム120の中の誘導コイル(図示せず)の必要なインダクタンスを低減する。この実施形態では、システム120の誘導コイルを共振させるために必要なインダクタンスは、43.2μHから39.5μHまで低減される。
CSTマイクロウェーブスタジオ(CST Microwave Studio)ソフトウェアを使用する電磁場シミュレーションが、送信機と受信機との間の長手方向変位の範囲に対して試験材料170のブロックの異なる材料に対してシステム120の安定性を実証するために実行された。次に図20および図21を参照すると、それぞれ、送信機からの受信機の長手方向変位に対する、送信共振器をのぞき込むインピーダンスの大きさおよび位相を示すグラフが示される。図20と図21との両方の最初の3つのケースでは、不活性電極160は存在せず、材料170のブロックは、コンクリート、塩水、および真空である。図20および図21の最後の3つのケースでは、不活性電極160は存在し、材料170のブロックは、コンクリート、塩水、および真空である。
電源は、一般に電力を効率的に所与の負荷インピーダンスに供給するように最適化されているので、送信共振器をのぞき込む一定のインピーダンスが望ましい。送信共振器の入力インピーダンスは、送信共振器と受信共振器との両方の同調、システム120の負荷インピーダンス、および送信共振器と受信共振器との間の結合の程度に応じて、動作中に大幅に変動する。不活性電極160は、活性電極128に影響を与える環境の影響を最小化する。不活性電極160は、同じく、追加のキャパシタンスをシステム120に与えて、必要なインダクタンスを低減する。
図20に示すように、不活性電極160に対する事例は、試験材料170のブロックの試験材料とは無関係に、大きさにおいて全体的に一致している。不活性電極160がない場合、送信共振器をのぞき込むインピーダンスの大きさは、大幅に変動する。
次に図21を参照すると、90~180mmの変位範囲にわたる送信電極128と受信電極148との間の位相の変化は、不活性電極160が存在するときは20度よりも小さい。しかしながら、不活性電極160が存在しないとき、変化は80度まで高くなる。一般に、すべての位相が適応され得るようにワイヤレス電力伝達システムを設計することは困難であるので、低い位相角が望ましい。
次に図22を参照すると、システム120に対するRF効率が、試験材料170のブロックに対する多様な材料とともに示される。試験材料170のブロックが存在しないとき、RF効率は真空として分類される。他の構成では、試験材料170のブロックは、アルミニウム、コンクリート、乾燥土、湿潤土、水、海水、または木のブロックとして存在する。システム120は、真空において、試験材料に対しておよび送信電極128と受信電極148との間の150mmの変位に対して調整された。
不活性電極160を有するシステム120は、試験材料170のすべてのブロックに対してほとんど一定の87%のRF効率を有する一方で、不活性電極160を有しないシステム120は、試験材料170のブロックがアルミニウムであるときの56%から試験材料170のブロックが存在しない(図22で真空として分類される)ときの89%まで変動するRF効率を有する。
次に図23を参照すると、システム120に対する共振周波数の変化が、試験材料170のブロックに対する様々な材料とともに示される。試験材料170のブロックが存在しないとき、共振周波数は真空として分類される。試験材料のブロックは、アルミニウム、コンクリート、乾燥土、湿潤土、水、海水、または木のブロックとして存在する。前述のように、システム120の共振周波数は13.56MHzである。図23に示すように、不活性電極160がシステム120の中に存在しないとき、システム120の共振周波数は、試験材料170のブロックに応じて変化する。しかしながら、不活性電極160がシステム120の中に存在するとき、システム120の共振周波数は、変化しないで一定である。不活性電極160が存在するとき、試験材料170のブロックの材料にかかわらず、周波数の変化(Δf)はゼロである。不活性電極160を有しないシステム120の共振周波数は、試験材料170のブロックに応じて、13.56MHzから下方の13.30MHzまで変動する。周波数の変化(Δf)は、不活性電極160が存在しないとき、試験材料170のブロックの材料に応じて0MHzから0.25MHzを超えるまで変動する。
活性電極28および48ならびに不活性電極60の特定のサイズおよび形状が説明されたが、変形形態が可能であることは、当業者には諒解されよう。活性電極228および248ならびに不活性電極260の別の実施形態が、図24に示される。
この実施形態では、送信共振器の活性電極228は、円環および円板の形の2つの同心電極である。受信共振器の活性電極248は、円環および円板の形の2つの同心電極である。不活性電極260は、円板電極である。活性電極228および248ならびに不活性電極260は、同一平面上にある。前に説明したように、送信共振器の活性電極228および不活性電極260は、キャパシタ252を形成する。
不活性電極260は円板電極として説明されたが、他の構成が可能であることは、当業者には諒解されよう。別の実施形態では、不活性電極260は、内部の活性電極の内部半径以下の内部半径を有する円環である。
本出願の目的に対して、同心は、少なくとも以下のうちの1つを含むものとして定義される。(i)2つの電極が共通の中心軸を有する、(ii)2つの電極が共通の回転中心を有する、(iii)2つの電極が共通の質量中心を有する、(iv)2つの電極が共通の体積中心を有する、(v)2つの電極が共通の曲率中心を有する、(vi)2つの電極のうちの外側の電極が2つの電極のうちの内側の電極に外接する、および(vii)外側の電極の外縁をz軸方向に伸ばすことによって形成される形状が内側の電極に外接する。
次に図25を参照すると、送信共振器の活性電極228の平面図が示される。前述のように、活性電極228は、円環270および円板272の形を取る2つの同心電極である。円環270は、50mmの外部半径Rと35mmの内部半径Rinとを有する。円板272は、25mmの外部半径rを有する。したがって、円環270と円板272との間の距離は10mmである。この実施形態では、送信共振器の活性電極228と受信共振器の活性電極248との間のすき間は24mmである。送信共振器の活性電極228と不活性電極260との間の分離距離は3mmである。送信共振器の活性電極228が示されているが、受信共振器の活性電極248は、同じ寸法を有する。
不活性電極260は、送信共振器の活性電極228を包含するので、不活性電極260の半径は、送信共振器の活性電極228の円板272の外部半径Rよりも大きくなければならない。
次に図26を参照すると、図24の不活性電極260の正規化半径に対する、送信共振器の活性電極228の自己インピーダンスを示すグラフが示される。正規化半径は、円環270の外部半径Rで除された不活性電極260の半径である。活性電極228のインピーダンスは、不活性電極260の半径が外部半径Rよりも小さいとき、不活性電極260の材料によって影響を及ぼされる。この影響を回避するために、不活性電極260の半径は、円環270の外部半径Rよりも大であるべきである。
次に図27を参照すると、図24の不活性電極260の正規化半径に対する、活性電極228および248ならびに不活性電極260を含むシステム20のRF効率を示すグラフが示される。不活性電極260の半径が、円環270の外部半径Rよりも小さいとき、RF効率は、90%より下に大幅に低下する。
次に図28を参照すると、システム20の中で使用するための活性電極228の製造された実装形態の平面図が示される。前述のように、活性電極228は、それぞれ、円環270および円板272の形の2つの同心電極を含む。この製造された実装形態では、円環270および円板272は、PCBの上に印刷される。円環270は、65mmの外部半径Rと50mmの内部半径Rinとを有する。円板272は、35mmの外部半径rを有する。PCBは、180mm×180mm×1.6mmの寸法を有する。PCBは、他の点では、取り付け穴を除いて、実質的に特徴がない。
次に図29を参照すると、活性電極228とともに使用するための不活性電極274の別の実施形態の斜視図が示される。不活性電極274は、図28に示す円板272および円環270の反対側に搭載されるように構成される。この実施形態では、不活性電極274は、箱の辺が送信共振器の活性電極228を支持するような開放箱のような形状である。この実施形態では、箱の辺は、同じく、円板272および円環270が不活性電極274の最大の面の上に持ち上げられるようにPCBの外周を支持する。不活性電極274の最大の面は、箱の底である。箱の深さは、5.5mmである。箱の底は、160mm×160mmである。
次に図30を参照すると、異なる試験材料の上に図29の不活性電極274を有するおよび有しないシステム20の送信共振器のキャパシタ52のキャパシタンスのグラフが示される。試験材料は、接地されたテーブル、木製のテーブル、静電放電(ESD)セーフの床張り、一般的な事務所の床張り、錫の金属板、および発泡スチロールである。キャパシタ52のキャパシタンスは、Rohde & Schwarz ZNB 4ベクトルネットワークアナライザを用いて測定された。前に説明したように、不活性電極274は、追加のキャパシタンスをキャパシタ52に与える。試験材料が高度に導電性(たとえば、接地されたテーブル、金属板)であるとき、不活性電極274を有するおよび有しないキャパシタ52のキャパシタンスは、同様である。不活性電極274は、試験材料の間のキャパシタ52のキャパシタンスにおける変動を防止する。キャパシタンスの標準偏差は、不活性電極274を有しないとき1.44pFであり、不活性電極274を有するとき0.46pFである。発泡スチロールは空気を含む発泡体(airy foam)であるので、発泡スチロール材料は、自由空間キャパシタンスを代表する。
送信共振器24の2つの活性電極28に隣接する不活性電極60を含むシステム20が説明されたが、他の構成が可能であることは、当業者には諒解されよう。次に図31を参照すると、ワイヤレス電力伝達システムの別の実施形態が示され、全体的に参照番号320で識別される。ワイヤレス電力伝達システム320の要素は、特に明記しない限り、前に説明したワイヤレス電力伝達システム20の要素と同様であり、300を加えられた同等の参照文字で参照される。しかしながら、図1に示すワイヤレス電力伝達システム20とは対照的に、ワイヤレス電力伝達システム320は、送信共振器324の活性電極328に隣接する不活性電極60を含まない。
この実施形態では、受信共振器344の活性電極348は、不活性電極380とともに受信キャパシタ382を形成する。特に、受信機342は、負荷346に電気接続された受信共振器344を含む。受信共振器344は、受信キャパシタ382および2つの誘導コイル350を含む。受信キャパシタ382は、2つの活性電極348および不活性電極380を含む。ワイヤレス電力伝達システム20の不活性電極60と同様に、不活性電極380は、活性電極348に影響を与える環境の影響を少なくとも部分的に除外するために、活性電極348を包含するように構成される。不活性電極380は、追加のキャパシタンスをシステムに与えて、必要なインダクタンスを低減する。各誘導コイル350は、活性電極348および負荷346に電気接続される。
前に説明したように、活性電極348に対して不活性電極380の反対側にある実環境にかかわらず、活性電極348が全体的に一定の環境を与えられるように、不活性電極380は、活性電極348に影響を与える環境の影響を少なくとも部分的に除外するために活性電極348を包含するように構成される。不活性電極380は、同じく、追加のキャパシタンスをシステム320に与えて、必要なインダクタンスを低減する。
この実施形態では、不活性電極380は、細長い要素を含む。細長い要素は、導電性材料から形成される。細長い要素は、対向する主面を有するおおむね長方形の平面プレートの形である。不活性電極380は、活性電極348に隣接する。不活性電極380は、活性電極348を包含する。不活性電極380および活性電極348は、キャパシタ382を形成する。この実施形態では、不活性電極380は、活性電極348におおむね平行である。活性電極348および不活性電極380は、おおむね平行面の中にある。
この実施形態では、不活性電極380は、接地されない。不活性電極380は、絶縁される。
この実施形態では、不活性電極380は、非放射である。
この実施形態では、受信共振器344の構成要素は、近接場の中で動作するように構成される。それゆえ、不活性電極380は、近接場の中で動作するように構成される。
この実施形態では、不活性電極380は、電気的に小さい。不活性電極380の物理長がλ/10よりも小さいとき、不活性電極380は電気的に小さい。λは、電源からのソース信号の波長である。電源26によって出力される13.56MHzの周波数を有するソース信号に対して、λは、約22mである。それゆえ、不活性電極380は、不活性電極380の物理長が約2.2mよりも小さいときに、電気的に小さい。
受信共振器344は、前に説明したように、共振電場結合を介して生成された電場から電力を抽出するように構成される。
送信共振器24の2つの活性電極28に隣接する不活性電極60を含むシステム20が説明されたが、他の構成が可能であることは、当業者には諒解されよう。次に図32を参照すると、ワイヤレス電力伝達システムの別の実施形態が示され、全体的に参照番号420で識別される。ワイヤレス電力伝達システム420の要素は、特に明記しない限り、前に説明したワイヤレス電力伝達システム20の要素と同様であり、400を加えられた同等の参照文字で参照される。
この実施形態では、送信共振器424の活性電極428は、第1の不活性電極460を有するキャパシタ452を形成し、受信共振器444の活性電極448は、第2の不活性電極480を有するキャパシタ482を形成する。特に、送信機422は、電源426に電気接続された送信共振器424を含む。送信共振器424は、2つの活性電極428および第1の不活性電極460を含む。各誘導コイル430は、活性電極428および電源426に電気接続される。
受信機442は、負荷446に電気接続された受信共振器444を含む。受信共振器444は、キャパシタ482および2つの誘導コイル450を含む。キャパシタ482は、2つの活性電極448および第2の不活性電極480を含む。各誘導コイル450は、活性電極448および負荷446に電気接続される。
ワイヤレス電力伝達システム20の不活性電極60と同様に、第1の不活性電極460は、活性電極428に影響を与える環境の影響を少なくとも部分的に除外するために、送信共振器424の活性電極428を包含するように構成され、第2の不活性電極480は、活性電極448に影響を与える環境の影響を少なくとも部分的に除外するために、受信共振器444の活性電極448を包含するように構成される。第1および第2の不活性電極460および480は、同じく、追加のキャパシタンスをシステム420に与えて、必要なインダクタンスを低減する。
前に説明したように、活性電極428に対して第1の不活性電極460の反対側にある実環境にかかわらず、活性電極428が全体的に一定の環境を与えられるように、第1の不活性電極460は、活性電極428に影響を与える環境の影響を少なくとも部分的に除外するために活性電極428を包含するように構成される。第1の不活性電極は、追加のキャパシタンスをシステムに与えて、必要なインダクタンスを低減する。同様に、前に説明したように、活性電極448に対して不活性電極480の反対側にある実環境にかかわらず、活性電極448が全体的に一定の環境を与えられるように、第2の不活性電極480は、受信共振器444の活性電極448に影響を与える環境の影響を少なくとも部分的に除外するために活性電極448を包含するように構成される。第2の不活性電極は、追加のキャパシタンスをシステムに与えて、必要なインダクタンスを低減する。
この実施形態では、第1および第2の不活性電極460および480の各々は、細長い要素を含む。細長い要素は、導電性材料から形成される。細長い要素は、対向する主面を有するおおむね長方形の平面プレートの形である。第1の不活性電極460は、送信共振器424の活性電極428に隣接する。第2の不活性電極480は、受信共振器444の活性電極448に隣接する。第1の不活性電極460は、送信共振器424の活性電極428を包含する。第2の不活性電極480は、受信共振器444の活性電極448を包含する。第1の不活性電極460および送信共振器424の活性電極428は、キャパシタ452を形成する。第2の不活性電極480および受信共振器444の活性電極448は、キャパシタ482を形成する。この実施形態では、第1および第2の不活性電極460および480は、活性電極428および448におおむね平行である。活性電極428および448ならびに第1および第2の不活性電極460および480は、おおむね平行面の中にある。
この実施形態では、第1および第2の不活性電極460および480は、接地されない。第1および第2の不活性電極460および480は、絶縁される。
この実施形態では、第1および第2の不活性電極460および480は、非放射である。
この実施形態では、送信共振器424および受信共振器444の構成要素は、近接場の中で動作するように構成される。
この実施形態では、第1および第2の不活性電極460および480は、電気的に小さい。各不活性電極460および480の物理長がλ/10よりも小さいとき、第1および第2の不活性電極460および480は、電気的に小さい。λは、電源からのソース信号の波長である。13.56MHzの周波数を有するソース信号に対して、λは、約22mである。それゆえ、第1および第2の不活性電極460および480の物理長が約2.2mよりも小さいとき、第1および第2の不活性電極460および480は、電気的に小さい。
この実施形態では、送信共振器424の共振周波数は、13.56MHzである。この実施形態では、各活性電極428および448は、50mm×200mmである。送信共振器424の活性電極428は、受信共振器444の活性電極448から100mmである。第1および第2の不活性電極460および480の各々は、400mm×600mmである。
前に説明したように、第1および第2の不活性電極460および480を含まないワイヤレス電力伝達システムと比較して、第1および第2の不活性電極460および480からの追加のキャパシタンスは、13.56MHzの共振周波数において動作するために送信機422と受信機442との両方の中の誘導コイル430および450に対して必要なインダクタンスを低減する。この実施形態では、ワイヤレス電力伝達システム420の誘導コイル430および450のインダクタンスは、43.2μHから39.5μHまで低減される。
第1および第2の不活性電極460および480の一実施形態が説明されたが、変形形態が可能であることは、当業者には諒解されよう。次に図33を参照すると、第1および第2の不活性電極460および480ならびに受信共振器444の活性電極448の要素の斜視図が示される。送信共振器424の活性電極428は、存在するが示されていない。
この実施形態では、活性電極428および448はそれぞれ、100mmに等しい長さ(h)と37.5mmに等しい幅(w)とを有する。不活性電極460および480はそれぞれ、110mmに等しい長さ(y)と110mmに等しい幅(x)とを有する。送信共振器424の活性電極428の間の横方向のすき間(g)は、受信共振器444の活性電極448の間の横方向のすき間に等しく、25mmに等しい。送信共振器424の活性電極428と第1の不活性電極460との間の分離距離(D1)は、2mmに等しい。送信共振器424の活性電極428と受信共振器444の活性電極448との間の分離距離(D)は、20mmに等しい。不活性電極460および480が存在するとき、各共振器のインダクタンスは、12.6μHである。システム420の効率は、88%である。不活性電極460および480が存在しないとき、各共振器のインダクタンスは、12.7μHである。
この実施形態では、第1および第2の不活性電極460および480は、それぞれ、各不活性電極460および480の縁部に対しておよび/または外周に沿って付された放散性材料をさらに含む。放散性材料は、それぞれの活性電極と反対側の不活性電極の面の上のそれぞれの不活性電極に付される。不活性電極460および480の縁部および隅部は、漂遊電場を介して、高い電場強度のソースであり得る。これらの漂遊電場は、電磁干渉を引き起こす場合がある。不活性電極460および480の縁部の上のおよび/または外周に沿った放散性材料は、不活性電極460および480から発散する漂遊電場を抑圧する。
各不活性電極460および480に付される放散性材料は、10-6S/mと10-12S/mとの間の伝導率を有する。伝導率のこの範囲は、電場エネルギーの理想的吸収を提供する。この範囲の下では、誘導される電流は、わずかな抵抗しか受けず、それゆえ、わずかなエネルギーしか失われない。この範囲の上では、電荷による誘導電流は、放散性材料の抵抗によって阻まれ、それゆえ、少量のエネルギーだけが消散する。漂遊電場の閉じ込めは、安全および電磁干渉(EMI)の目的に対して望ましい。放散性材料の例には、炭素添加物入りプラスチックおよび炭素繊維が含まれる。放散性材料は、送信共振器424の活性電極428に対向する不活性電極460、および受信共振器444の活性電極448に対向する不活性電極480の面の上に位置するので、放散性材料は、システム420の効率に影響を及ぼさない。
この実施形態では、第1の放散性材料490は第1の不活性電極460に付され、第2の放散性材料492は第2の不活性電極480に付される。第1の放散性材料490は、送信共振器424の活性電極428と反対側の第1の不活性電極460に隣接して置かれるプラスチック板である。第2の放散性材料492は、受信共振器444の活性電極448と反対側の第2の不活性電極480に隣接して置かれるプラスチック板である。両プラスチック板は、同一の寸法を有する。各プラスチック板は、121mm(長さ)×121mm(幅)×1mm(厚さ)の寸法を有する。
次に図34~図36を参照すると、ワイヤレス電力伝達システム420から発する電場の等高線図が示される。等高線図は、キャパシタ452および482の対角線に沿って取られた断面図であり、断面は不活性電極460および480に垂直である。等高線図の上の尺度の単位はdBV/mであり、各等高線の増分は2.5dBV/mである。
図34は、第1および第2の放散性材料490および492が存在しないときの、ワイヤレス電力伝達システム420から発する電場の等高線図である。
図35は、第1および第2の放散性材料490および492が存在し、放散性材料490および492がプラスチック板であるときの、ワイヤレス電力伝達システム420から発する電場の等高線図である。
図36は、第1および第2の放散性材料490および492が存在し、放散性材料490および492がプラスチック板であるときの、ワイヤレス電力伝達システム420から発する電場の等高線図である。プラスチック板の伝導率は、0(完全絶縁体)から10-8S/mまで増加した。この伝導率において、プラスチック板は消散的になり、RFエネルギーを容易に吸収する。明らかに、図34および図35の等高線図の中に存在する漂遊電場と比較して、消散的プラスチック板の追加によって、漂遊電場はより効率的に抑圧される。
共振器の特定の一実施形態が説明されたが、変形形態が可能であることは、当業者には諒解されよう。別の実施形態では、共振器は、1つのキャパシタと単一の誘導コイルとを含む。キャパシタは、2つの活性電極と、活性電極に隣接する1つの不活性電極とを含む。不活性電極は、活性電極に影響を与える環境の影響を少なくとも部分的に除外するために活性電極を包含するように構成される。不活性電極は、追加のキャパシタンスをシステムに与えるように構成される。不活性電極は、共振を達成するために必要なインダクタンスを低下させるように構成される。誘導コイルは、活性電極に電気接続される。この実施形態では、誘導コイルは、活性電極に対して、不活性電極の反対側に位置する。誘導コイルは、不活性電極の中の穴を通過する1つまたは複数の配線を介して活性電極に電気接続される。不活性電極の中の穴は、配線の半径よりも大きい。穴は、誘導コイルおよび活性電極を接続する配線の半径の10倍よりも大きくない。
別の実施形態では、穴は、絶縁材料で充填される。
別の実施形態では、活性電極を誘導コイルと接続する配線は、絶縁される。穴は、活性電極を誘導コイルと接続する配線の周りに絶縁体を収容するように寸法を決められる。
別の実施形態では、コイルと活性電極とを接続する配線は、不活性電極の周りに伸びる。
ワイヤレス電力伝達システム20のキャパシタ52の特定の一実施形態が説明されたが、変形形態が可能であることは、当業者には諒解されよう。次に図37を参照すると、キャパシタ494の別の実施形態が示される。一般に、キャパシタ494は、不活性電極60と送信共振器24の活性電極28との間の分離距離を制御するように構成される。
この実施形態では、前に説明したように、キャパシタ494は、送信共振器24の活性電極28と不活性電極60とを含み、活性電極28が上に付される基板496と、基板496と不活性電極60との間に伸びるアクチュエータ498および2つの(2)伸縮式支持物499と、マイクロコントローラとをさらに含む。
基板496は、システム20の送信共振器24と受信共振器44との間のワイヤレス電力伝達に影響を与えないように構成される。活性電極28は、基板496に付され、基板496は、活性電極28の間に伸びる。各活性電極28の主面は、基板496に付される。この実施形態では、基板496は、プラスチックである。他の実施形態では、基板496は、ガラス繊維、セラミック、および発泡スチロールのうちの1つである。別の実施形態では、基板496は、プリント基板である。基板496は、少なくとも活性電極28の外周にまたがる細長くて硬い部材である。基板496は、不活性電極60と同様の寸法を有する。基板496は、x-y軸において不活性電極60に平行である。x軸およびy軸は、互いに対して、ならびに不活性電極60および基板496の主面の法線ベクトルに対して直角である。
不活性電極60は、基板496から離隔される。アクチュエータ498は、この空間の中にあって、不活性電極60および基板496によって画定されるx-y軸において不活性電極60と基板496との両方のほぼ中心にある点において、不活性電極60と基板との間に伸びる。アクチュエータ498は、基板496の主面に、および不活性電極60の主面に付される。この実施形態では、アクチュエータ498はモータである。別の実施形態では、アクチュエータ498は圧電デバイスである。
2つの(2)伸縮式支持物499は、不活性電極60と基板496との間の空間の中にある。各伸縮式支持物499は、基板496の主面に、および不活性電極60の主面に付される。伸縮式支持物499は、一般に、基板496および不活性電極60の対向端部に位置する。伸縮式支持物499は、アクチュエータ498から等距離にある。伸縮式支持物499は、伸びて、それにより不活性電極60と送信共振器24の活性電極28との間の分離距離を増加するように、かつ縮んで、それにより不活性電極60と送信共振器24の活性電極28との間の分離距離を減少するように構成される。2つの(2)伸縮式支持物499が説明されるが、より多くが含まれてよいことは、当業者には諒解されよう。
この実施形態では、アクチュエータ498の作動は、マイクロコントローラ(図示せず)によって制御される。マイクロコントローラは、アクチュエータ498を制御するためにソフトウェアによってプログラマブルである。マイクロコントローラは、アクチュエータ498からリモートに配置され、ブルートゥース(登録商標)またはWiFi(登録商標)など、従来の通信方法を介してアクチュエータ498と通信する。
使用中、アクチュエータ498は、不活性電極60と活性電極28との間の分離距離を増加するように、または不活性電極60と活性電極28との間の分離距離を減少するように作動される。アクチュエータ498が分離距離を増加または減少させるとき、伸縮式支持物499は伸びまたは縮み、それにより、分離距離は、活性電極28および不活性電極60の全スパンに沿って均一に増加または減少する。
前述のように、アクチュエータ498の作動は、マイクロコントローラによって制御される。別の実施形態では、アクチュエータ498の作動は、手動で制御される。別の実施形態では、マイクロコントローラは、不活性電極60と活性電極28との間の分離距離および電場の強度のうちの少なくとも1つを検出するセンサから入力を受信する。
前述のように、キャパシタ494は、不活性電極60と送信共振器24の活性電極28との間の分離距離を制御するように構成される。前述のように、不活性電極60と活性電極28との間の分離距離を減少することで、送信共振器24によって生成される電場の電位範囲が低減され、そのことで、送信共振器24と受信共振器44との間の距離が維持されるならば電力伝達効率は減少する。さらに、不活性電極60と活性電極28との間の分離距離を減少することで、キャパシタ494に追加されるキャパシタンスが増加して、システム20の必要なインダクタンスが減少する。キャパシタ494に追加されるキャパシタンスを変えることによってシステム20のキャパシタンスを変えることで、送信共振器24の共振周波数が同調させられる。
マイクロコントローラは、電力伝達効率、不活性電極60によってシステム20に与えられる追加のキャパシタンス、および不活性電極60と活性電極28との間の分離距離を変えることによるシステム20の必要なインダクタンスの減少を制御し、それによりこれらのパラメータの間に所望のバランスが達成され得るようにプログラムされる。さらに、マイクロコントローラは、送信共振器24の共振周波数を同調させるために、分離距離を変化させることによってシステム20のキャパシタンスを制御することができる。
説明した様々なワイヤレス電力伝達システム20、120、320および420は、多様なアプリケーションにおいて採用され得ることは、当業者には諒解されよう。たとえば、一アプリケーションでは、ワイヤレス電力伝達システム20は、自立走行車のバッテリを充電することに関連して採用される。自立走行車は、ロボットローンモアなど、監視およびロボット労働のために、農業、ゴルフコース維持管理、および家事において使用される。このアプリケーションでは、送信機22は、土または地面の中に配置され、自立走行車のバッテリを再充電するために使用される。送信機22は、土または地面の材料が、不活性電極60と活性電極28との間に位置しないように、土または地面の中に配置される。さらに、送信機22は、土または地面の材料が、活性電極28に直接隣接しないように、土または地面の上に配置される。自立走行車は、受信機42を含む。
土の上の送信機22と自立走行車の中の受信機42との間の電力のワイヤレス伝達は、自立走行車がユーザ入力なしに再充電されることを可能にする。送信機22が土の中または上に配置されるとき、前に説明したように、土の誘電特性が、送信機22と受信機42との間の電力の電力伝達に影響を与えることがある。同様に、送信機22が地面の中に配置されるとき、送信機22と受信機42との間の電力伝達は、環境の影響によって影響を受ける場合がある。受信機42と反対側に送信共振器24の活性電極28に隣接して不活性電極60を配置することで、活性電極28に影響を与える環境の影響が少なくとも部分的に除外され、追加のキャパシタンスが与えられて、システムの必要なインダクタンスが低減される。
したがって、不活性電極の例示的な一アプリケーションが提供される。自立走行車の正面図を、図38に示す。自立走行車は、全体的に、参照番号500で識別される。自立走行車500は、車両500を推進するように構成された推進システム、推進システムに給電するように構成された電力システム、環境情報(障害物、バーコード、QRコード(登録商標)、色など)を検出するように構成された一連の(タッチ、光学などの)センサ、および所定の1つまたは複数の目標を達成するために推進システムおよび電力システムを制御するためにセンサからの情報を処理するように構成された制御システムを含む。推進システムは、2つ以上の車輪に接続されたモータを含む。電力システムは、バッテリの形の負荷に電気接続された受信共振器を含む。
推進システムは、限定はしないが、軌道(track)および/またはアクチュエータなどの他の構成要素を含んでもよいことは、当業者には諒解されよう。
受信共振器は、1つのキャパシタおよび2つの誘導コイルを含む。キャパシタは、誘導コイルに直列に電気接続された2つの活性電極502を含む。誘導コイルは、負荷に電気接続される。受信機は、前に説明したように、ワイヤレス共振電場結合を介して送信機から電力を抽出するように構成される。送信機は、電源に電気接続された送信共振器を含む。送信共振器は、1つのキャパシタおよび2つの誘導コイルを含む。誘導コイルは、電源に電気接続される。キャパシタは、2つの活性電極504と、自立走行車500の反対側に送信共振器の活性電極504に隣接して配置された1つの不活性電極506とを含む。誘導コイルは、活性電極504に直列に電気接続される。送信共振器は、前に説明したように、電場を生成し、共振電場結合を介して受信機に電力を伝達するように構成される。前に説明したように、活性電極28が、土の条件(または他の基板)に無関係に全体的に一定の環境を与えられるように、不活性電極506は、活性電極504に影響を与える環境の影響を少なくとも部分的に除外するために活性電極504を包含するように構成される。不活性電極506は、前に説明したように、追加のキャパシタンスを送信共振器のキャパシタに与える。不活性電極506は、前に説明したように、共振周波数において共振するために必要なインダクタンスの量を低減する。この実施形態では、自立走行車500は、自動同調回路を含有せず、そのことで、コストが低減され、より多くの電力が負荷に分配されることが可能になる。
この実施形態では、不活性電極506は、接地されない。不活性電極506は、絶縁される。
この実施形態では、不活性電極506は、非放射である。
この実施形態では、不活性電極506は、電気的に小さい。不活性電極506の物理長がλ/10よりも小さいとき、不活性電極506は電気的に小さい。λは、電源からのソース信号の波長である。13.56MHzの周波数を有するソース信号に対して、λは約22mである。それゆえ、不活性電極506は、不活性電極506の物理長が約2.2mよりも小さいときに、電気的に小さい。
動作中、電力は、誘導コイルを介して電源から送信共振器の活性電極504に伝達される。誘導コイルを介して活性電極504に送信される電源からのソース信号は、送信共振器を励起して、送信共振器に電場を生成させる。この実施形態では、生成された電場は、近接場である。差動電圧が、送信共振器の活性電極504に加えられ、そのことで、周囲環境の中に電場が生成される。受信共振器が、生成された電場の中に置かれて送信共振器の共振周波数に同調させられるとき、受信共振器は、共振電場結合を介して送信共振器から電力を抽出する。次いで、抽出された電力は、受信共振器から受信共振器に電気接続された負荷に伝達される。送信共振器が磁場を生成することがあるが、あるとしても少ない電力が、磁場結合を介して伝達される。
次に図39を参照すると、不活性電極506が存在するとき、図38の送信機と受信機との間の電力伝達に対する誘電率および損失正接(誘電率の実部に対する虚部の比)の範囲に対する誘電特性に対する、RF効率を示す表が示される。図39に明確に示すように、RF効率は、不活性電極506が存在するとき、全体的に均一である。さらに、誘電特性の全範囲に対してRF効率の変動は5%未満である。RF効率の変動は低く、それにより、RF効率の勾配は、全体的に認められない。誘電率の範囲は、多様な土の条件ならびに木、アスファルトおよびプラスチックなどの他の表面を表す。
次に図40を参照すると、不活性電極506が存在しないとき、図38の送信機と受信機との間の電力伝達に対する誘電率の範囲に対する誘電特性に対する、RF効率を示す表が示される。図39の表と比較すると、図40の中では、RF効率が90%未満である領域が大きい。誘電率の範囲は、多様な土の条件ならびに木およびプラスチックなどの他の表面を表す。
次に図41を参照すると、不活性電極506が存在するとき、図38の送信機と受信機との間の電力伝達に対する誘電率および損失正接(誘電率の実部に対する虚部の比)の範囲に対する誘電特性に対する、電源から見たインピーダンスの位相を示す表が示される。図41に明確に示すように、インピーダンスの位相は、不活性電極506が存在するとき、全体的に低い(<7°)。電源は、特に高電力に対して、低い位相を有するインピーダンスを見ることを好み、所定の値(たとえば10)を超える位相に対して自動的に遮断する場合がある。誘電率の範囲は、多様な土の条件ならびに木、アスファルトおよびプラスチックなどの他の表面を表す。
次に図42を参照すると、不活性電極506が存在しないとき、図38の送信機と受信機との間の電力伝達に対する誘電率の範囲に対する誘電特性に対する、電源から見たインピーダンスの位相を示す表が示される。図41の表と比較すると、図42の中の誘電特性の大部分は、25よりも大きい位相角を有するインピーダンスを有し、それにより、電源は、好ましくないインピーダンスを与えられる。誘電率の範囲は、多様な土の条件ならびに木およびプラスチックなどの他の表面を表す。
諒解されるように、不活性電極506は、受信共振器が送信共振器の共振周波数に再同調させられる必要なしに、送信機が、種々のタイプの床張り、舗道およびコンクリートなど、多様な基板の上で一貫して動作するのに十分にロバストであることを確実にする。
1つのアプリケーションが説明されたが、他のアプリケーションが可能であることは、当業者には諒解されよう。ワイヤレス電力伝達システム20、120、320および420は、自立走行車以外の他のアプリケーションにおいて採用され得る。たとえば、ワイヤレス電力伝達システム320は、UAVにおいて採用され得る。次に図43~図45を参照すると、本開示の一態様によるUAVが示される。UAVは、全体的に、参照文字1000として識別される。UAV1000は、前に説明したワイヤレス電力伝達システム320を採用する。UAV1000は、支持構造、支持構造に搭載されてUAV1000の揚力および推力を与えるように構成された推進システム、支持構造に搭載されて推進システムに給電するように構成された電力システム、および支持構造に搭載されて推進システムおよび電力システムを制御するように構成された制御システムを含む。
この実施形態では、支持構造は、1つのフレーム1002と4つの腕1004とを含む。フレーム1002は硬い。各腕1004は、フレーム1002に結合される。各腕1004は、フレーム1002から伸びる。腕1004は、互いに全体的に等距離に離隔される。より多いまたは少ない腕1004が使用され得ることは、当業者には諒解されよう。
この実施形態では、推進システムは、4つのモータ1006と4つのプロペラ1008とを含む。各モータ1006は、フレーム1002の反対側の腕1004の終端に付される。各モータ1006は、可変推力制御のための電子速度コントローラ(ESC)を有するブラシレスdc(BLDC)モータである。各プロペラ1008は、それぞれのモータ1006の駆動端部に接続される。この実施形態では、各プロペラ1008は、円形のケーシングの中に入れられた28cm長の二枚羽根プロペラである。
電力システムは、バッテリ1012に電気接続された受信共振器1010と、ケーシング1014と、受信機ボード1016とを含む。受信共振器1010およびバッテリ1012は、ケーシング1014の中に含有される。バッテリ1012は、充電可能である。ケーシング1014は、絶縁材料である。ケーシング1014は、それが、UAV1000への電力伝達に大きな影響を与えないように、十分に薄い。
次に図45を参照すると、UAV1000の図が、ケーシング1014が部分的に除去された状態で示される。受信共振器1010は、1つのキャパシタ1020および2つの誘導コイル1022を含む。キャパシタ1020は、2つの活性電極1024と、活性電極1024に隣接する1つの不活性電極1026とを含む。不活性電極1026は、活性電極1024を包含するように構成される。不活性電極1026は、活性電極1024に影響を与える環境の影響を少なくとも部分的に除外して、追加のキャパシタンスをシステムに与え、所望の共振周波数において受信共振器を共振させるために必要なインダクタンスを低減する。不活性電極1026は、後で説明するように、活性電極1024に対して電場源の反対側にある。不活性電極は、活性電極から7.4mm離れている(D1)。誘導コイル1022は、活性電極1024に直列に電気接続される。受信共振器1010は、共振電場結合を介して生成された電場から電力を抽出するように構成される。この実施形態では、誘導コイル1022は、フェライトコアインダクタである。他のタイプの誘導コイルが可能であることは、当業者には諒解されよう。2つの誘導コイル1022が示されているが、1つまたは複数の誘導コイルが採用されてよいことは、当業者には諒解されよう。
受信機ボード1016は、共振電場結合を介して受信共振器1010によって抽出された電力を安定化DC電力に変換する整流器を含む。安定化DC電力は、バッテリ1012を充電する。受信機ボード1016は、ワイヤレスデータ送信機をさらに含む。ワイヤレスデータ送信機は、テレメトリデータを送信機にワイヤレスに送信する。テレメトリデータは、受信共振器1010における電圧および電流を含む。テレメトリデータの送信は、受信共振器1010によって抽出された電力のトラッキングを可能にする。受信共振器1010によって抽出された電力をトラッキングすることは、バッテリ1012の一貫した充電速度を維持して持続するために使用される。
次に図46および図47を参照すると、UAV1000のキャパシタ1020が、単独で示される。前述のように、キャパシタ1020は、2つの活性電極1024および1つの不活性電極1026を含む。この実施形態では、受信共振器1010の活性電極1024は、横方向に離隔される。活性電極1024は、導電性材料から形成される。2つの活性電極1024が示されるが、より多くの電極が使用されてよいことは、当業者には諒解されよう。
各活性電極1024は、電極プレート1050と電極プレート1050から斜めに伸びる腕1052とを含む。腕1052は、1つの中心プレート1054と2つの側壁1056とを有する。各側壁1056は、中心プレート1054の長手方向の辺から伸びる。各側壁1056は、中心プレート1054に対して約135°の角度で中心プレート1054から伸びる。
不活性電極1026は、活性電極1024を包含する。この実施形態では、不活性電極1026は、全体的に、活性電極1024と受信機ボード1016との間に位置する。不活性電極1026は、不活性電極プレート1060と筐体1062とを含む。不活性電極プレート1060は、筐体1062に取り付けられる。この実施形態では、不活性電極プレート1060は、平面プレートである。不活性電極プレート1060は、金属プレートである。筐体1062は、バッテリ1012を含有するようにサイズを決められる。筐体1062は、金属筐体である。バッテリ1012は、不活性電極1026の筐体1062の中に搭載される。
不活性電極1026は、平面の不活性電極プレート1060を含むように示されるが、他の構成が可能であることは、当業者には諒解されよう。たとえば、不活性電極プレート1060は、平面ではなくてよく、依然としてUAV1022の活性電極1024を包含し得る。
この実施形態では、不活性電極1026は、接地されない。不活性電極1026は、絶縁される。
この実施形態では、不活性電極1026は、非放射である。
この実施形態では、不活性電極1026は、近接場の中で動作するように構成される。
この実施形態では、不活性電極1026は、電気的に小さい。不活性電極1026の物理長がλ/10よりも小さいとき、不活性電極1026は電気的に小さい。λは、電源からのソース信号の波長である。13.56MHzの周波数を有するソース信号に対して、λは約22mである。それゆえ、不活性電極1026は、不活性電極1026の物理長が約2.2mよりも小さいときに、電気的に小さい。
不活性電極1026は、活性電極1024に影響を与える環境の影響を少なくとも部分的に除外するために活性電極1024を包含するように構成され、それにより、活性電極1024に対して不活性電極1026の反対側にある実環境にかかわらず、活性電極1024が全体的に一定の環境を与えられて、追加のキャパシタンスをシステムに与え、所望の周波数においてシステムを共振させるために必要なインダクタンスを低減する。
この実施形態では、不活性電極1026と活性電極1024との間の最小分離距離(DS)は、7.4mmに等しい。
前述のように、表面電荷は、受信共振器1010によって遭遇させられる電場に応答して、不活性電極1026の上に誘導される。金属(たとえば、銅およびアルミニウム)、合金(たとえば、鋼および黄銅)、およびグラフェンまたは導電性布のような他の導体に対して、電荷消失時間は、10-19s程度である。電場の振動周期は、共振周波数が13.56MHzであるとき、約10-9秒である。したがって、電荷消失時間は、電場の振動周期よりも多数桁小さい。したがって、電荷再分布は、瞬時であると考えられ得る。
誘導された表面電荷は、受信共振器1010によって遭遇させられる電場を妨げるそれ自体の電場を生成する。なぜならば、それらの存在が表面に平行な電場を中和する高電位の表面上のエリアに、負に帯電した粒子が引き出されるからである。その結果として、不活性電極1026の表面に働く正味電場は、不活性電極1026の表面に垂直である。したがって、受信共振器1010によって抽出された電場は、不活性電極1026において終了し、不活性電極1026を迂回しない。活性電極1024の反対側にある不活性電極1026の導電性表面は、不活性電極1026によって生成された電場に対する境界として働く。それゆえ、不活性電極1026の反対側の環境の変化は、他方の側の電場に影響を及ぼさない。
前に説明したように、不活性電極1026の上に誘導された表面電荷は、追加のキャパシタンスをUAV1000に与える。不活性電極1026の表面における正味電場は、UAV1000に対するエネルギー貯蔵媒体として働く。このようにして、活性電極1024および不活性電極1026は、活性電極1024だけを含むキャパシタのキャパシタンスよりも大きいキャパシタンスを有するキャパシタ1020を形成する。キャパシタ1020として機能する不活性電極1026および活性電極1024は、共振周波数において共振するために必要なインダクタンスの量を低減する。
前述のように、この実施形態では、受信共振器1010の誘導コイル1022は、フェライトコアインダクタである。一般的に使用されるフェライトベースのインダクタは、重く、損失が多く、かつコアの飽和および加熱に起因して電力を制限する。それゆえ、UAV1000の必要なインダクタンスを低減することが望ましい。不活性電極1026からの追加のキャパシタンスは、各誘導コイル1022に対して要求されるインダクタンスを低減する。UAV1000のシミュレーションは、UAV1000の不活性電極1026が、4.5pFから8.0pFまで約79%だけUAV1000のキャパシタンスを増加させることを示した。
次に図48を参照すると、部分的ワイヤレス電力伝達システムが示される。ワイヤレス電力伝達システムは、UAV1000と電場源とを含む。UAV1000のキャパシタ1020は、電場源とともに図48に示される。この実施形態では、電場源は、送信機1070の形を取る。送信機1070は、送信共振器を含む。送信共振器は、2つの活性電極1072と活性電極1072に電気接続された2つの誘導コイル(図示せず)とを含む。活性電極1072は、誘導コイルに直列に電気接続される。活性電極は、横方向に離隔される。活性電極1072は、同一平面上にある。活性電極1072は、導体である。この実施形態では、導体は、細長くておおむね長方形の平面プレートである。導体は、銅箔のテープから形成される。2つの活性電極1072が示されるが、より多くの活性電極1072が使用されてよいことは、当業者には諒解されよう。3つ以上の誘導コイルが使用され得ることも、当業者には諒解されよう。1つの誘導コイルが使用されてよいことも、当業者には諒解されよう。
送信共振器の活性電極1072および誘導コイルは、共振して電場を生成するように構成される。受信共振器1010は、送信共振器の共振周波数に同調している。受信共振器1010は、共振電場結合を介して送信機1070から電力を抽出するように構成される。送信共振器が磁場も生成し得るが、ほとんどないに等しい電力が、生成された磁場を介して伝達される。
この実施形態では、送信共振器の活性電極1072と受信共振器1010の活性電極1024との間の最小分離距離(D)は、50mmに等しい。
動作中、電力は、電源から送信共振器の活性電極に伝達される。誘導コイルを介して送信共振器の活性電極1072に送信される電源からのソース信号は、送信共振器を励起して、送信共振器に電場を生成させる。この実施形態では、生成された電場は、近接場である。差動電圧が、送信共振器の活性電極1072に加えられ、そのことで、周囲環境の中に電場が生成される。受信共振器1010が、生成された電場の中に置かれて送信共振器の共振周波数に同調しているとき、受信共振器1010は、共振電場結合を介して送信機から電力を抽出する。次いで、抽出された電力は、受信共振器1010からDC変換器/調整器に伝達される。次いで、抽出された電力は、DC変換器/調整器によって調整/変換される。次いで、調整/変換された電力は、バッテリ1012を充電するために使用される。
この実施形態では、活性電極1072は、UAV1000に対する着陸プラットフォーム(図示せず)の上に配置される。着陸すると、送信機の活性電極と受信機の活性電極との間に50mmのすき間(D)がある。
この実施形態では、制御システムは、モータおよび電力システムと通信するフライトコントローラを含む。フライトコントローラは、フレーム1002の中心に収納される。
UAV1000は、少なくとも1つのパラメータを検出し、制御システムへの信号を生成するように構成された少なくとも1つのセンサを含むセンサシステムをさらに含む。センサは、フレーム1002の中に収納される。この実施形態では、センサシステムは、全地球測位システム(GPS)受信機ユニットと、加速度計、ジャイロスコープおよび磁気計から成る慣性計測装置(IMU:inertial measurement unit)とのうちの少なくとも1つを含む。
この実施形態では、制御システムは、モータおよび電力システムと通信するフライトコントローラを含む。フライトコントローラは、フレーム1002の中心に収納される。
4つのモータ1006、4つのプロペラ1008および4つの腕1004を含む推進システムが示されたが、1つまたは複数のモータ、プロペラおよび腕が使用されてよいことは、当業者には諒解されよう。
不活性電極は平面である必要はなく、たとえば、不活性電極は、円筒形の活性電極に一致するように、またはパイプの内容物の環境の影響を除外するように、円筒形であってよいことは、当業者には認識されよう。
不活性電極が、円環形状の活性電極とペアになるとき、円環の形であってよいことは、当業者には認識されよう。
不活性電極と活性電極との間の分離が、スペーサおよび/またはスタンドオフを使用して維持されてよいことは、当業者には認識されよう。
不活性電極が穿孔されてよいが、不活性電極の効率および追加のキャパシタンスが、穿孔の増加とともに減少することは、当業者には認識されよう。
特定の寸法が説明されたが、これらは例であり、説明された寸法は、特定の環境に応じて変更される場合があることは、当業者には諒解されよう。
無人輸送手段の特定の実施形態が提供されたが、様々な他のアプリケーションおよび環境が可能であることは、当業者には諒解されよう。
実施形態が、図を参照しながら上で説明されたが、変形形態および変更形態が、添付の特許請求の範囲によって定義されるようなものの範囲から逸脱することなく作成され得ることは、当業者には諒解されよう。
20 ワイヤレス電力伝達システム
22 送信機
24 送信共振器
26 電源
28 活性電極
30 誘導コイル
42 受信機
44 受信共振器
46 負荷
48 活性電極
50 誘導コイル
52 キャパシタ
54 受信キャパシタ
60 不活性電極
120 ワイヤレス電力伝達システム
128 活性電極
148 活性電極
152 キャパシタ
160 不活性電極
170 試験材料
228 活性電極
248 活性電極
252 キャパシタ
260 不活性電極
270 円環
272 円板
274 不活性電極
320 ワイヤレス電力伝達システム
324 送信共振器
328 活性電極
342 受信機
344 受信共振器
346 負荷
348 活性電極
350 誘導コイル
380 不活性電極
382 受信キャパシタ
420 ワイヤレス電力伝達システム
422 送信機
424 送信共振器
426 電源
428 活性電極
430 誘導コイル
442 受信機
444 受信共振器
446 負荷
448 活性電極
450 誘導コイル
452 キャパシタ
460 第1の不活性電極
480 第2の不活性電極
482 キャパシタ
490 第1の放散性材料
492 第2の放散性材料
494 キャパシタ
496 基板
498 アクチュエータ
499 伸縮式支持物
500 自立走行車
502 活性電極
504 活性電極
506 不活性電極
1000 無人航空機(UAV)
1002 フレーム
1004 腕
1006 モータ
1008 プロペラ
1010 受信共振器
1012 バッテリ
1014 ケーシング
1016 受信機ボード
1020 キャパシタ
1022 誘導コイル
1024 活性電極
1026 不活性電極
1050 電極プレート
1052 腕
1054 中心プレート
1056 側壁
1060 不活性電極プレート
1062 筐体
1070 送信機
1072 活性電極

Claims (23)

  1. ワイヤレス電力伝達システムであって、
    共振器を含み、前記共振器が、
    キャパシタであって、
    少なくとも2つの活性電極、および
    前記活性電極に隣接し、前記活性電極に影響を与える環境の影響を少なくとも部分的に除外するために前記活性電極を包含するように構成された不活性電極
    を含むキャパシタと、
    前記活性電極に電気接続された少なくとも1つの誘導コイルと
    を含み、前記共振器が、電場を生成し、生成された電場から電力を伝達するまたは電力を抽出するように構成されており、
    前記不活性電極が、前記共振器の前記キャパシタに追加のキャパシタンスを与え、前記ワイヤレス電力伝達システムを共振させるために必要な前記誘導コイルのインダクタンスを低下させる、
    ワイヤレス電力伝達システム。
  2. 前記共振器が、電力をワイヤレスに伝達するように構成された送信機の部分を形成し、前記共振器が、前記電場を生成するように構成される、
    請求項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  3. 前記共振器が、共振電場を生成するように構成される、
    請求項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  4. 前記共振器が、送信共振器であり、前記ワイヤレス電力伝達システムが、少なくとも2つ活性電極を含む受信共振器をさらに含む、
    請求項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  5. 前記不活性電極の面積が、少なくとも前記送信共振器の前記活性電極間の面積だけ、前記送信共振器の前記活性電極の面積よりも大きい、
    請求項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  6. 前記共振器が、電力をワイヤレスに抽出するように構成された受信機の部分を形成し、前記共振器が、共振電場結合を介して前記生成された電場から電力を抽出するように構成される、
    請求項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  7. 前記共振器が、前記生成された共振電場から電力を抽出するように構成される、
    請求項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  8. 前記活性電極が、細長いプレートである、
    請求項1からのいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  9. 前記不活性電極が、前記活性電極のうちの1つの幅の2倍と前記活性電極間の横方向のすき間との和以上の幅と、前記活性電極のうちの1つの長さ以上の長さとを有する、
    請求項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  10. 前記活性電極が、同心である、
    請求項1からのいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  11. 前記活性電極のうちの少なくとも1つが、円板または円環である、
    請求項1からのいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  12. 前記不活性電極が、細長いプレートまたは円板である、
    請求項1から11のいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  13. 前記不活性電極が円環であり、前記活性電極は、2つの同心電極を備え、前記同心電極は、円環および円板を備え、前記不活性電極の前記円環は、前記活性電極の円環の内部半径以下の内部半径を有する、
    請求項1から11のいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  14. 前記不活性電極が、前記不活性電極の縁部に対しておよび/または前記不活性電極の外周に沿って付された放散性材料を含む、
    請求項1から11のいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  15. 前記誘導コイルが、前記活性電極に対して前記不活性電極の反対側に配置され、前記誘導コイルが、前記不活性電極の中の穴を通して前記活性電極に電気接続される、
    請求項1から14のいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  16. 前記キャパシタが、
    前記活性電極が上に付される基板と、
    前記基板と前記不活性電極との間に伸びるアクチュエータとをさらに含み、前記アクチュエータが、前記活性電極と前記不活性電極との間の分離距離を変化させるように制御可能である、
    請求項1から15のいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  17. 前記キャパシタが、
    前記基板と前記不活性電極との間に伸びる少なくとも2つの伸縮式支持物をさらに含み、前記伸縮式支持物が、前記活性電極と前記不活性電極との間の前記分離距離が変更されるときに伸びるまたは縮むように構成される、
    請求項16に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  18. 前記アクチュエータの作動が、マイクロコントローラによって制御される、
    請求項16に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  19. 前記不活性電極が接地される、
    請求項1から18のいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  20. 前記不活性電極が接地されない、
    請求項1から18のいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝達システム。
  21. フレームと、
    前記フレームに搭載され、無人航空機(UAV)の揚力および推力を与えるように構成された推進システムと、
    前記フレームに搭載され、前記推進システムに給電するように構成された電力システムであって、共振器を含み、前記共振器が、
    キャパシタであって、
    少なくとも2つの活性電極、および
    前記活性電極に隣接しており、前記活性電極に影響を与える環境の影響を少なくとも部分的に除外するために前記活性電極を包含するように構成された不活性電極
    を含み、前記不活性電極が前記活性電極に対して電場源の反対側にある、
    キャパシタと、
    前記活性電極に電気接続された少なくとも1つの誘導コイルと
    を含み、前記共振器が共振電場結合を介して生成された電場から電力を抽出するように構成され、前記不活性電極が、前記共振器の前記キャパシタに追加のキャパシタンスを与え、前記電力システムを共振させるために必要な前記誘導コイルのインダクタンスを低下させる、電力システムと、
    前記フレームに搭載され、前記推進システムおよび前記電力システムを制御するように構成された制御システムと
    を含む、
    無人航空機(UAV)。
  22. 請求項21に記載のUAVと、
    送信共振器であって、
    少なくとも2つの活性電極、および
    前記活性電極に電気接続された少なくとも1つの誘導コイルを含む
    送信共振器とを含み、
    前記送信共振器が、電場を生成して、共振電場結合を介して前記UAVに電力を伝達するように構成される、ワイヤレス電力伝達システム。
  23. フレームと、
    前記フレームの上の、無人航空機(UAV)を推進するように構成された推進システムと、
    前記フレームの上の、請求項1から20のいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝達システムと、
    前記フレームの上の、前記推進システムおよび前記ワイヤレス電力伝達システムを制御するように構成された制御システムと
    を含む、
    無人航空機(UAV)。
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