JP7437365B2 - 制御装置およびハイブリッド車両 - Google Patents

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Description

本発明は、制御装置およびハイブリッド車両に関する。
たとえば、シリーズ方式のハイブリッドシステムには、エンジンと、エンジンの動力で発電する発電モータと、走行のための駆動力を発生する駆動モータと、駆動モータに供給される電力を蓄えるバッテリとが含まれる。
そのハイブリッドシステムを搭載した車両では、駆動モータに要求される出力がバッテリの出力より小さいときには、バッテリからの電力で駆動モータが駆動されて、駆動モータから駆動輪に駆動力が伝達される。一方、駆動モータに要求される出力がバッテリの出力を上回るときには、発電モータでエンジンの動力が電力に変換され、発電モータからの電力で駆動モータが駆動されて、駆動モータから駆動輪に駆動力が伝達される。
特開2006-132391号公報
しかし、従来のシリーズ方式のハイブリッドシステムにおいて、小型のバッテリを使用する場合は充放電に使用できる電力の容量が限られる。その場合には、エンジンの回転数を可変にし、要求される出力に応じて回転数を変えて発電モータで電力に変換する制御を行う。これにより、要求出力に応じて変換された電力で駆動モータが駆動するが、車両の速度が中低速であっても高速であっても走行速度には依らずエンジンの回転数は一律に変化する。回転数が一律に変化すると、高出力域において出力上昇が鈍ったり、低速時においてエンジン音がより気になったりすることがあるため、ドライバビリティ(以下、ドラビリと呼ぶ)を低下させる可能性がある。
本発明の目的は、エンジンの回転の変化に基づくドラビリの低下を改善する制御装置およびハイブリッド車両を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る制御装置は、駆動輪に駆動力を伝達する駆動モータと、発電機と、発電機を駆動するエンジンと、電力を蓄えるバッテリとを備えるハイブリッド車両の制御装置であって、前記駆動モータの要求出力に応じて前記エンジンの回転数の変化量を変える制御部を備え、前記制御部は、前記駆動モータの要求出力が高い場合、前記発電機の実出力が前記駆動モータの要求出力に収束するまで、前記発電機の実出力の不足分を前記バッテリの電力で補いつつ、さらにエンジントルクを一定量だけ上にシフトして前記エンジンの回転数の変化量の切り替えに必要なイナーシャ分の電力を前記発電機の実出力に上乗せさせる。
本発明によれば、エンジンの回転の変化に基づくドラビリの低下を改善することができる。
ハイブリッド車両1の構成を示すブロック図である。 エンジンの燃費特性マップを示す図である。 第1実施例において、ECUがエンジンの回転数の変化量を切り替える場合の各部の状態を示す図である。 第2実施例の燃費特性マップの説明図である。 ECUがエンジンの回転数の変化量を切り替える場合の各部の状態を示す図である。 変形例のパターン1の燃費特性マップの説明図である。 ECUがエンジン11の回転数の変化量を切り替える場合の各部の状態を示す図である。 変形例2のパターン2の燃費特性マップの説明図である。 ECUがエンジン11の回転数の変化量を切り替える場合の各部の状態を示す図である。
以下では、添付図面を参照し、本発明の実施の形態である制御装置およびハイブリッド車両について詳細に説明する。
<実施の形態>
(ハイブリッド車両)
図1は、ハイブリッド車両1の構成を示すブロック図である。
ハイブリッド車両1は、シリーズ方式のハイブリッドシステム2を搭載している。ハイブリッドシステム2には、エンジン11、発電モータ(MG1)12、駆動モータ(MG2)13、バッテリ14およびPCU(Power Control Unit:パワーコントロールユニット)15が含まれる。
エンジン11は、たとえば、ガソリンエンジンである。
発電モータ12は、「発電機」の一例である。発電モータ12は、たとえば、永久磁石同期モータからなる。発電モータ12の回転軸は、エンジン11のクランクシャフトとギヤ(図示せず)を介して機械的に連結されている。たとえば、エンジン11のクランクシャフトにエンジン出力ギヤが相対回転不能に支持され、発電モータ12の回転軸にモータギヤが相対回転不能に支持されて、エンジン出力ギヤとモータギヤとが噛合している。
駆動モータ13は、たとえば、発電モータ12よりも大型の永久磁石同期モータからなる。駆動モータ13の回転軸は、ハイブリッド車両1の駆動系16に連結されている。駆動系16には、デファレンシャルギヤが含まれており、駆動モータ13の駆動力は、デファレンシャルギヤに伝達され、デファレンシャルギヤから左右の前輪または後輪からなる駆動輪17に分配されて伝達される。これにより、左右の駆動輪17が回転し、ハイブリッド車両1が前進または後進する。
バッテリ14は、たとえばリチウムイオン電池などであり、直流電力を出力する。本実施の形態では小型電池をバッファとして利用する。なお、バッテリ14は、小型電池に限定するものではない。例えば、複数の二次電池を組み合わせた組電池を使用したものでもよい。
続いて「制御装置」について説明する。「制御装置」は、PCU15と後述するECU31に相当し、ハイブリッドシステム2を制御する。「制御部」は、主にECU31に相当する。PCU15は、発電モータ12および駆動モータ13の駆動を制御するためのユニットであり、第1インバータ21、第2インバータ22およびコンバータ23を備えている。
エンジン11の始動時には、バッテリ14から出力される直流電力がコンバータ23により昇圧されて、昇圧された直流電力が第1インバータ21で交流電力に変換され、交流電力が発電モータ12に供給される。これにより、発電モータ12が力行運転されて、エンジン11が発電モータ12によりモータリング(クランキング)される。モータリングによりエンジン11のクランクシャフトの回転数が始動に必要な回転数まで上昇した状態で、エンジン11の点火プラグがスパークされると、エンジン11が始動する。
ハイブリッド車両1の走行時には、駆動モータ13が力行運転されて、駆動モータ13が動力を発生する。
駆動モータ13に要求される出力がバッテリ14の出力より小さいときには、ハイブリッド車両1がEV走行する。すなわち、エンジン11が停止されて、発電モータ12による発電が行われず、バッテリ14から駆動モータ13に電力が供給されて、その電力で駆動モータ13が駆動される。
一方、駆動モータ13に要求される出力がバッテリ14の出力を上回るときには、ハイブリッド車両1がHV走行する。すなわち、エンジン11が稼動状態にされて、発電モータ12が発電運転(回生運転)されることにより、エンジン11の動力が発電モータ12で交流電力に変換される。そして、発電モータ12からの交流電力が第1インバータ21で直流電力に変換され、第1インバータ21から出力される直流電力が第2インバータ22で交流電力に変換されて、その交流電力が駆動モータ13に供給されることにより、駆動モータ13が駆動される。なお、本実施の形態では、エンジン11の回転数を緩やかに変化させて要求される出力にするため、発電モータ12が要求出力に収束するまで、駆動モータ13における出力の不足分をバッテリ14の電力で補うように制御する。従って、発電モータ12が要求出力に収束するまでは、第1インバータ21から出力される直流電力に加え、コンバータ23により昇圧されたバッテリ14の直流電力が不足分として第2インバータ22で交流電力に変換されて、駆動モータ13に供給される。
また、バッテリ14の残容量が所定以下に低下すると、駆動モータ13の駆動/停止にかかわらず、エンジン11が稼動している状態で、発電モータ12が発電運転される。このとき、発電モータ12からの交流電力が第1インバータ21で直流電力に変換され、第1インバータ21から出力される直流電力がコンバータ23で降圧されて、降圧後の直流電力がバッテリ14に供給されることにより、バッテリ14が充電される。
ハイブリッド車両1の減速時には、駆動モータ13が回生運転されて、駆動輪17から駆動モータ13に伝達される動力が交流電力に変換される。このとき、駆動モータ13が走行駆動系の抵抗となり、その抵抗がハイブリッド車両1を制動する制動力(回生制動力)として作用する。このとき、PCU15では、駆動モータ13から第2インバータ22に供給される交流電力が第2インバータ22で直流電力に変換され、第2インバータ22から出力される直流電力がコンバータ23で降圧される。そして、その降圧後の直流電力がバッテリ14に供給されることにより、バッテリ14が充電される。
ハイブリッド車両1には、複数のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)が搭載されている。各ECUは、マイコン(マイクロコントローラユニット)を備えており、マイコンには、たとえば、CPU、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリおよびDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリが内蔵されている。複数のECUは、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。各ECUには、制御に必要な各種センサが接続されており、その接続されたセンサの検出信号が入力される。また、各ECUには、各種センサから入力される検出信号以外に制御に必要な情報が他のECUから入力される。
図1には、複数のECUのうち、ハイブリッドシステム2を制御するECU31が示されている。ECU31には、アクセルセンサ32および車速センサ33が接続されている。アクセルセンサ32は、ドライバ(運転者)により足踏み操作されるアクセルペダルの操作量に応じた検出信号を出力する。車速センサ33は、ハイブリッド車両1の走行に伴って回転する回転体の回転に同期したパルス信号を検出信号として出力する。ECU31では、アクセルセンサ32の検出信号から、アクセルペダルの最大操作量に対する現在の操作量の割合であるアクセル開度が求められる。また、ECU31では、車速センサ33の検出信号から、その検出信号(パルス信号)の周波数が求められて、その周波数が車速に換算される。ECU31は、車速およびアクセル開度に応じてPCU15に制御情報を出力する。制御情報には、エンジンの回転数の変化量を示す情報なども含まれる。
(エンジンの回転数の制御)
ドライバがアクセルペダルを踏み込んで車両速度つまり走行速度を上げる場合において、駆動モータ13が要求する出力は、アクセルペダルのアクセル開度と、車両の速度とにより求まる。ECU31は、駆動モータ13が要求する出力に応じ、バッテリ14または発電モータ12が発電する電力を使って駆動モータ13を要求出力に制御する。
このとき、ECU31は、発電モータ12が発電する電力により駆動モータ13を要求出力にする制御を、条件に応じエンジン11の回転数の変化量を切り替えながら行う。「変化量」とは、要求出力に応じエンジン11の回転数を変化させる変化量である。変化量が緩やかになるほど回転数の上昇速度が抑えられ、変化量が大きくなるほど回転数の上昇速度が速くなり、条件に応じて変化量を変えることで、発電モータ12が要求出力に収束するまでのスピードを変えることができる。この条件の一つとして、アクセルペダルを踏み込んだ時点の車両速度が挙げられる。この条件に、さらにアクセルペダルのアクセル開度を追加してもよい。また、エンジン11の回転数などを条件に追加してもよい。一例として、以下では車両速度とアクセル開度を条件とする場合の制御について示す。
ECU31は、エンジン11の回転数の変化量を切り替えた場合、発電モータ12が要求出力に収束するまで出力の不足分の電力をバッテリ14から補うように制御する。この制御により車両の加速応答性は悪くならないよう維持する。エンジン11の回転数の変化量を切り替えた場合、発電モータ12の出力の上昇が緩やかになるため、発電モータ12が要求出力に到達するまで駆動モータ13の要求出力が不足し、車両の加速応答性が悪くなってしまう。そこで、出力の不足分の電力をバッテリ14の電力で補う。
このように、エンジン11の回転数の変化量を切り替えることにより発電モータ12で要求出力の応答性は鈍くなるが、発電モータ12が要求出力に収束するまでの間、バッテリ14の電力が補われるため、駆動モータ13においては要求出力の応答性が確保され、車両の加速応答性は悪くなることなく維持される。
よって、エンジン11の回転数の変化量を条件に応じて切り替えることにより、運転時にドライバのフィーリングに合った回転数の変化で動作させる。一例として、車両速度が中低速などでは回転数の変化量を低くし、車両速度が高速などに速くなるほど回転数の変化量を高くする設定にする。あるいは、アクセル開度が高くなるほど回転数の変化量を高くする設定としてもよい。
ハイブリッド車では低速と中高速とでは暗騒音の大きさが異なり、暗騒音が小さいときにエンジン音が気になる場合がある。そこで、暗騒音の小さい低速域かつアクセル開度が小さい場合には、エンジン音が小さくなるように、エンジン11の回転数の変化量を小さくする。また、中高速域やアクセル開度が中開度以上の場合には、暗騒音が大きいので、エンジン音が大きくなっても暗騒音にエンジン音が紛れるため、中高速域では、エンジン11の回転数の変化量を大きくする。この場合、中高速域で発電モータ12が早期に要求出力に到達するため、低速から中高速にかけてエンジン11の回転数を低い変化量から高い変化量に切り替えると、高出力域での出力応答遅れを感じなくさせることができるようになる。
(動作線の説明)
図2は、エンジン11の燃費特性マップを示す図である。図2に示す燃費特性マップは、横軸をエンジン11の回転数(Ne)とし、縦軸をエンジン11のトルク(Te)として、要求出力を一点鎖線hで表している。一例として、各一点鎖線h上は、5kW、10kW、15kW、20kW、・・・の出力が対応するものとし、エンジン11の回転数とトルクとの関係は各一点線h上で等出力の関係になっている。
燃費特性マップには、燃費を示す指標が分布している。図2には一例として最も燃費の良い領域s1、続いて燃費が良い領域s2、続いて領域s3、続いて領域s4の順に、燃費の良い順に領域分けして示している。これらは変換効率を考慮するなどして設定される。最も燃費の良い設定では、図2に一例を示すような動作線fでエンジン11が制御され、目標出力を設定した点ACから目標出力の点BDへと変化する。目標出力は、例えばアクセルペダルが踏み込まれたときに求まる要求出力に相当する。点ACの位置はアクセルペダルが踏み込まれた任意の位置のうちの一例である。仮に点BDでアクセルペダルが踏み込まれたとすると、点BDが点ACであり、点BDから設定した目標出力へと動作線f上を変化する。
なお、動作線fは、各等出力の一点鎖線h上の最良燃費点を通る動作線となっている。図2の燃費特性マップに示す燃費を示す分布は一例であり、設計により各出力の最良燃費点の位置は異なるため、それにより動作線fが決まる。
(回転数の変化量の切り替え制御)
<第1実施例>
図3は、第1実施例において、ECU31がエンジン11の回転数の変化量を切り替える場合の各部の状態を示す図である。一例として、図2に示す動作線f上のAC点の状態からアクセルペダルの踏み込みにより要求される出力であるBD点に到達する制御の一例を説明する。なお、AC点は、回転数aおよびトルクcの点、BD点は、回転数bおよびトルクdの点とする。
図3(a)は、アクセルペダルの踏み込みによりAC点で検出されるアクセル開度を示している。図3(a)に示す立ち上がりのレベルがアクセルが踏み込まれたときのアクセル開度を示している。
図3(b)は、AC点の出力から目標のBD点の出力にするための、発電モータ(MG1)12に要求される要求出力と発電モータ12における実際の出力との関係を示している。点線が要求出力であるが、実際の出力は、エンジン11の回転数の変化量を変えるため、上昇速度が実線で示すように緩やかになる。ここで実線の傾きが回転数の変化量の度合(変化率)を表す。変化量は大きな値に設定すればするほど実線の傾きが急になり、実線が点線に追随するようになる。
図3(c)は、AC点から目標のBD点までのエンジン11の回転数の変化を示している。エンジン11の回転数は、AC点で切り替えられた変化量で、AC点の回転数aからBD点の回転数(目標の回転数)bに単調増加する。
図3(d)は、AC点から目標のBD点までのエンジン11のトルクの変化を示している。エンジン11のトルクもまた、回転数の変化と共にAC点のトルクcからBD点のトルク(目標のトルク)dに単調増加する。
図3(e)は、AC点から目標のBD点までのバッテリ14から持ち出される電力の変化を示している。車両の加速応答性は落とさないように、図3(b)の点線と実線との差分(出力の不足分)をバッテリ14の電力で賄う。なお、バッテリ14から持ち出される電力を減らしたい場合は、回転数の変化量をできる限り大きな値に設定する。そのように設定すれば、発電モータが早期に要求出力に収束するため、バッテリ14からの電力の持ち出し分を減らすことができる。
なお、変化量を変える場合、AC点から目標のBD点までの要求出力の不足分(図3(b)の点線と実線との差分)に加え、回転数の変化量の切り替えに必要なイナーシャ分の電力が必要になる。第1実施例では、そのイナーシャ分の電力をバッテリ14で賄う例として、バッテリ14からイナーシャ分の電力が持ち出された場合の状態を示している。
図3(f)は、AC点から目標のBD点までに駆動モータ(MG2)13で使用される電力を示している。図3(f)に示すように、AC点から目標のBD点まで、発電モータ12の実線の出力(図3(b)参照)が使用されている。さらに、発電モータ12による要求出力の不足分は、バッテリ14の電力により賄われている。このため、駆動モータ13では発電モータ12の出力が要求出力に収束するのを待たずに要求出力が満たされ、加速応答性は確保されている。BD点以降は、発電モータ12が発電する電力でBD点の出力が維持される。
このように、要求出力に応じて、発電モータ12の出力上昇を緩やかにし、発電モータ12による要求出力の不足分は、バッテリ14の電力により賄うようにする。発電モータ12の出力上昇のスピードは、任意に設定することができるため、エンジン11の回転数の変化量の切り替えが可能になる。
図3(b)のAC点からBD点までのエンジン11の回転数の変化量は、上述したように車両速度とアクセル開度により決定する。一例として、車両速度が速くなるほど回転数の変化量を高くする設定にする。
一例としては、アクセル操作がると、車速と、アクセル開度と、バッテリの電池残量に応じて、欲しい出力を決め、動作線f上で最終点(BD点)が決まる。車速とアクセル開度から暗騒音が大きいか小さいかを判定し、暗騒音が大きいほど回転の変化量を高くして回転数を速く上げる。
この場合、低速では低い変化量のためエンジン音が小さくなり、中高速になるに連れて高い変化量になりエンジン音が大きくなっていくが、暗騒音も大きくなるためエンジン音が気にならなくなる。また、車両速度が速くなるほど回転数の変化量を高くする設定のため、仮にバッテリ14から持ち出せる電力が不足しても、発電モータ12が早期に要求出力に追従するため、高出力域において要求出力に達しにくいなどの出力応答遅れが感じにくくなる。このように、本制御装置により、エンジンの回転の変化に基づくドライバビリティ(以下、ドラビリと呼ぶ)の低下を改善することができるようになる。ドラビリとは運転のしやすさや、快適さなどの指標の総称である。
また、発電モータ12の出力を緩やかに要求出力に到達させる制御のため、要求出力の到達前に途中でアクセルペダルの踏み込みが変わって低い要求出力に変更された場合には、変更後の要求出力まで到達させれば良いので、当初の要求出力まで到達させた場合のエンジン11の燃料分を節約することが可能にる。
なお、AC点から目標のBD点までは、イナーシャ分の電力をバッテリ14から持ち出しているため、エンジン回転上昇を速めるとバッテリ14からの持ち出しが多くなり、出力超過の可能性がでてくる。そこで、イナーシャ分の電力をバッテリ14から持ち出さずにトルク補正で行う制御を第2実施例として示す。
<第2実施例>
図4は、第2実施例の燃費特性マップの説明図である。第2実施例では、図4に示すように、AC点から目標のBD点までの間、動作線fよりもトルクを一定量だけ上にシフトした動作線f1の関係性でAC点からBD点に到達する制御方法を示している。この例では各回転数において動作線fよりもトルクを一定量上げた状態にして目標の回転数に到達させるため、バッテリ14からのイナーシャ分の電力の持ち出しが必要ない。
図5は、図4に示すようにECU31がエンジン11の回転数の変化量を切り替える場合の各部の状態を示す図である。図5(a)~図5(f)は、図3(a)~図3(f)にそれぞれ対応している。ここでは第1実施例と共通する説明は省略し、主に異なる点について説明する。
図5(b)は、発電モータ12がイナーシャ分のΔmだけ多く発電することになるため、AC点から目標のBD点までの間で出力がΔmだけアップして実線が上にシフトしている。このシフトにより、AC点から目標のBD点までの間に、発電モータ12でイナーシャ分の電力が充当される。
図5(d)は、AC点から目標のBD点までのエンジン11のトルクの変化を示している。エンジン11のトルクは、AC点からBD点までイナーシャ分のΔmだけアップしてトルクを示す線が上にシフトし、BD点で目標のトルクに戻される。
図5(e)は、AC点から目標のBD点までのバッテリ14の電力(電池電力)の変化を示している。AC点から目標のBD点までの要求出力の不足分をバッテリ14から持ち出しているため、AC点から目標のBD点まで、その分の電池電力が減少している。なお、エンジン11のトルクを上昇させて回転数を変化させるため、バッテリ14からのイナーシャ分の持ち出しがなくなっている。
図5(f)は、AC点から目標のBD点までに駆動モータ13で使用される電力である。駆動モータ13で使用される電力は第1実施例と同じであるが、その内訳のイニャーシャ分の電力がバッテリ14から発電モータ12の出力へと置き換わっている点が異なる。
このように、第1実施例の制御では、エンジン11のトルクを上昇させて回転数を変化させる。このため、エンジン回転上昇を速めた場合であっても、バッテリ14からイナーシャ分の電力の持ち出しは行われないので、バッテリ14からの出力超過の懸念も解消する。
<第2実施例の変形例>
次に、第2実施例の変形例として、エンジン11の回転数の変化をより緩やかにする場合(パターン1)と、より速くする場合(パターン2)について示す。
(パターン1)
図6は、変形例のパターン1の燃費特性マップの説明図である。図6に示すように、AC点で動作線f上のトルクよりも大きなトルクにして、その状態から目標のBD点まで動作線fとのトルクの差を徐々に小さくしながら到達する動作線f2の関係の制御方法を示す。この例では第2実施例よりもトルクの差が徐々に小さくなるため、動作線fに近づき、より緩やかな変化で時間をかけて回転数が目標の回転数に達する。
図7は、図6に示すようにECU31がエンジン11の回転数の変化量を切り替える場合の各部の状態を示す図である。図7(a)~図7(f)は、図5(a)~図5(f)にそれぞれ対応している。ここでは第2実施例と共通する説明は省略し、主に異なる点について説明する。
図7(b)は、AC点から目標のBD点まで動作線fに近いところでトルクを上昇させた状態で回転数をゆっくり変化させた場合の発電モータの出力の変化を示している。図7(b)に示すように、イナーシャ分のトルクが小さいため、AC点から目標のBD点までに時間を要している。つまり、パターン1の制御は、回転数の変化量を小さくする場合に向いている。
図7(c)は、エンジンの回転数の変化であるが、図5(c)に比べてAC点から目標のBD点の間で回転数の上昇速度がより緩慢になっている。
図7(d)は、エンジン11のトルクの変化であるが、図5(d)に比べてAC点から目標のBD点の間でトルクがより緩慢になっている。
図7(e)は、AC点から目標のBD点までのバッテリ14の電池電力の変化である。図7(e)に示すようにAC点から目標のBD点までの要求出力の不足分が電池から持ち出されている。
図7(f)は、AC点から目標のBD点までに駆動モータ13で使用される電力である。パターン1では、小さなトルクで回転数の変化量を変えているため、イナーシャ分の使用電力が平均的に低く抑えられる。
(パターン2)
次に、エンジン11の回転数の変化をより速くする場合の実施例について示す。
図8は、変形例2のパターン2の燃費特性マップの説明図である。図8に示すように、AC点で動作線f1上のトルクよりも大きなトルクにして、その状態から目標のBD点まで動作線fとのトルクの差を徐々に小さくし、BD点でトルクを動作線f上に戻すようにした動作線f3の制御方法を示す。このパターンでは第2実施例よりも回転数を変化させるためのトルクが大きくなるので、回転数の変化量が大きくなり、早期に回転数が目標の回転数に達する。
図9は、図8に示すようにECU31がエンジン11の回転数の変化量を切り替える場合の各部の状態を示す図である。図9(a)~図9(f)は、図5(a)~図5(f)にそれぞれ対応している。ここでは第2実施例と共通する説明は省略し、主に異なる点について説明する。
図9(b)は、AC点から目標のBD点まで動作線fから遠いところでトルクを上昇させた状態で回転数をゆっくり変化させた場合の発電モータの出力の変化を示している。図9(b)に示すように、イナーシャ分のトルクが大きいため、AC点から目標のBD点までの時間が短くなる。つまり、パターン2の制御は、回転数の変化量を大きくする場合に向いている。
図9(c)は、エンジンの回転数の変化であるが、図5(c)に比べてAC点から目標のBD点の間で上方に凸形状になっている分、回転数の上昇速度がより速くなる。
図9(d)は、エンジン11のトルクの変化であるが、図5(d)に比べてAC点から目標のBD点の間でトルクがより大きくなっている。
図9(e)は、AC点から目標のBD点までのバッテリ14の電池電力の変化である。図9(e)に示すようにAC点から目標のBD点までの要求出力の不足分が電池から持ち出されている。
図9(f)は、AC点から目標のBD点までに駆動モータ13で使用される電力である。パターン2では、大きなトルクで回転数の変化量を変えているため、イナーシャ分の使用電力が大きい。
以上のように、動作線fからイナーシャ分のトルク補正を行って動作線f1や、動作線f2や、動作線f3のように切り替えて制御することで、エンジン11の回転数の変化量を切り替えることが可能になる。なお、例示した各動作線f1、f2、f3は、説明のために一例を示したものであり、これに限らない。動作線f1、f2、f3として、その他のパターンを適用してもよい。またパターンの数は複数であってよく、2つや3つに限るものではない。また、イナーシャ分のトルク補正として、これらの適用、組み合わせ、変形は、適宜行ってよい。
<実施の形態の変形例>
以上、本実施の形態について説明したが、本実施の形態は、各種モードに応じて適用することが可能である。例えば、回転数の変化量の切り替えを、ドライバが選択している走行モードや、シフトレンジなどに応じて、異なる設定に替えてよい。走行モードには、例えば、スポーツモードやコンフォートモードやエコモードなどが含まれる。エコモードでは、燃費優先のため、エンジン11の回転数の変化量を一律になる設定に切り替えてもよい。
また、トルク補正を可変できるようにしてもよい。例えば、エンジン11の回転数を変化させている最中に燃費影響が検出された場合、トルク補正を動作線f上に戻してバッテリ14からの電力の持ち出しに替え、続けて回転数の変化量を切り替えるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、シリーズ方式を例に説明したが、これに限るものではない。例えばシリーズパラレル方式に適用してもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 :ハイブリッド車両
11:エンジン
12:発電モータ
13:駆動モータ
14:バッテリ(電池)
15:PCU(制御装置)
31:ECU(制御装置、制御部)

Claims (5)

  1. 駆動輪に駆動力を伝達する駆動モータと、
    発電機と、
    発電機を駆動するエンジンと、
    電力を蓄えるバッテリと、
    を備えるハイブリッド車両を対象に、
    前記駆動モータの要求出力に応じて前記エンジンの回転数の変化量を変える制御部を備え
    前記制御部は、前記駆動モータの要求出力が高い場合、前記発電機の実出力が前記駆動モータの要求出力に収束するまで、前記発電機の実出力の不足分を前記バッテリの電力で補いつつ、さらにエンジントルクを一定量だけ上にシフトして前記エンジンの回転数の変化量の切り替えに必要なイナーシャ分の電力を前記発電機の実出力に上乗せさせる、
    制御装置。
  2. 前記制御部は、車速またはアクセル開度に基づき、暗騒音が大きいほど、前記変化量を大きくして前記回転数の上昇速度を速める
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記制御部は、前記発電機の実出力が前記駆動モータの要求出力に到達する間のエンジントルクのシフト差を小さくすることで前記回転数の上昇速度を遅くする、
    請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記制御部は、前記発電機の実出力が前記駆動モータの要求出力に到達する間のエンジントルクのシフト差を大きくすることで前記回転数の上昇速度を速くする、
    請求項1乃至3のうちの何れか一項に記載の制御装置。
  5. 駆動輪に駆動力を伝達する駆動モータと、
    発電機と、
    前記発電機を駆動するエンジンと、
    電力を蓄えるバッテリと、
    請求項1乃至4のうちの何れか一項に記載の制御装置と、
    を備えるハイブリッド車両。
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