JP7436808B2 - タイヤ - Google Patents

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本発明は、リム滑りやリム外れが抑制されるとともに、転がり抵抗を抑えたタイヤに関する。
リムと直接接触するビード部のタイヤ径方向内側表面(ビード内側表面)は、タイヤ内部に充填する気体の密封性能や、リム滑り及び/又はリム外れの抑制性能に寄与するとともに、操縦安定性能にも影響を与える。そのため、ビード内側表面は、これらの性能を担保するよう、特定の形状とすることが肝要である。
このようなビード内側表面に関し、例えば、塗布された潤滑剤をリム組み時に確実に拭き取って、滑りを軽減することの可能なタイヤが提案されている(特許文献1)。即ち、特許文献1には、ビードヒール部に、その表面から突出形成されタイヤ周方向に延びる凸条と、この凸条のタイヤ軸方向のタイヤ赤道面側に、ビードヒールの表面より凹となるように凸条に沿って形成された凹溝とを備えたタイヤが開示されている。
同様に、ビード内側表面に関し、例えば、ビード部の外表面に複数個の突起を設けることを基本として、大型タイヤであっても気密性を保持しかつリム組み作業が容易であるタイヤが提案されている(特許文献2)。即ち、特許文献2には、ビード部にタイヤ軸方向内方に向かって内径を減じるとともに、440mm以上かつ630mm以下のリム径を有するリムのビードシート部に着座するベース面を備え、ビード部の外表面かつリム径を中心としてタイヤ半径方向に10mmを外に隔てる外形と、10mm内に隔てる領域に高さが0.05mm以上かつ0.95m以下の突起を複数個設けたタイヤが開示されている。
特開2013-39844号公報 特開平3-169727号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたタイヤでは、凹凸加工が施された箇所がビードヒール付近の僅かな領域のみである。そのため、リムとの接触領域全体を考慮すると、近年益々高いレベルで要請されているリム滑り及び/又はリム外れを確実に実効あるものとするには、ビード内側表面をより広範な領域において好適な形状とすることが望まれる。
また、特許文献2に開示されたタイヤでは、それまでのビード内側表面に単に凸部を設けただけであるため、重量が嵩み、ひいては転がり抵抗の増大に起因して燃費が劣化するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、リム滑り及び/又はリム外れを高いレベルで抑制できるとともに、転がり抵抗を抑えたタイヤを提供することにある。
本発明に係るタイヤは、タイヤ子午断面視で、ビード部を構成するビードトウとビートヒールとを結ぶプロファイルのうち、上記ビードトウからタイヤ幅方向外側に向かって延在する直線部をさらにタイヤ幅方向外側に延長した直線を基準線とした場合に、上記プロファイルが、上記基準線からタイヤ径方向外側に突出した第1の部分と、上記第1の部分のタイヤ幅方向外側に隣接して上記基準線からタイヤ径方向内側に突出した第2の部分と、からなる対を二組含み、上記第1の部分及び上記第2の部分は、上記基準線のうちビードトウから12mm以内の範囲から突出し、上記第2の部分の両端間において、上記基準線から上記第2の部分までの距離は、上記第2の部分のタイヤ幅方向外端から内端に向けて増大していることを特徴とする。
本発明に係るタイヤでは、タイヤ子午断面視でのビードトウ付近の比較的広い範囲におけるタイヤプロファイルについて改良を加えている。その結果、本発明に係るタイヤによれば、リム滑りやリム外れが抑制されるとともに、転がり抵抗を抑えることができる。
図1は、本発明の実施形態に係るタイヤを示すタイヤ子午断面図である。 図2は、図1の丸囲み部分Xを拡大して示すタイヤ子午断面図である。 図3は、本発明の実施形態に係るタイヤのリム組み時の挙動を順次示すタイヤ子午断面図である。 図4は、図1に示すタイヤの変形例を示す一部断面斜視図である。
以下に、本発明に係るタイヤの実施形態(以下に示す、基本形態及び付加的形態1から3)を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、これらの実施形態は、本発明を限定するものではない。また、当該実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、当該実施形態に含まれる各種形態は、当業者が自明の範囲内で任意に組み合わせることができる。
[基本形態]
本発明に係るタイヤについて、その基本形態を説明する。以下の説明において、タイヤ径方向とは、タイヤの回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、上記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。さらに、タイヤ幅方向とは、上記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。なお、タイヤ赤道面とは、タイヤの回転軸に直交するとともに、タイヤのタイヤ幅の中心を通る平面である。
図1は、本発明の実施形態に係るタイヤを示すタイヤ子午断面図である。なお、図1に示す例は、正規リムに組んでいないタイヤ単体の状態を示すものである。
図1に示すタイヤのビード部10は、タイヤのタイヤ径方向の最も内側でリムと接する部分である。同図に示すビード部10は、ピアノ線等を束ねたリング状の補強材であるビードコア12と、ビードコア12のタイヤ径方向外側に位置してビード部の剛性を高める補強ゴム層であるビードフィラー14と、ビード部10のタイヤ径方向最内側に位置してコード層がリムに触れて損傷することを防止する補強コードであるチェーファー16を含み、その他の部分はビードフィラー14よりも硬度が低いゴムから構成されている。
図1において、ビード部10を構成するビードトウTとビートヒールHとを結ぶプロファイルP(図1の実線部分)のうち、ビードトウTからタイヤ幅方向外側に向かって延在する直線部(同図における点Tと点T´との間の線分)をさらにタイヤ幅方向外側に延長した直線を基準線Lとする。図1中、基準線Lは実線及び点線で示されている。
ここで、ビードトウTとは、ビード部10のタイヤ幅方向内端を意味し、ビードヒールHとは、タイヤを正規リムに組んで正規内圧を負荷した無負荷状態での、ビード部10のリムと接触するタイヤ幅方向外端を意味する。
なお、正規リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、又はETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、正規内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、又はETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。
このような前提の下、本実施形態のタイヤにおいては、図1に示すように、プロファイルPが、基準線Lからタイヤ径方向外側に突出した第1の部分22a、24aと、第1の部分のタイヤ幅方向外側に隣接して基準線Lからタイヤ径方向内側に突出した第2の部分22b、24bと、からなる対を二組含む。
図2は、図1の丸囲み部分Xを拡大して示すタイヤ子午断面図である。本実施形態のタイヤにおいては、図2に示すように、第1の部分22a、24a及び第2の部分22b、24bが、基準線LのうちビードトウTから12mm以内の範囲から突出している。
さらに、本実施形態のタイヤでは、図2に示すように、第2の部分22b(24b)の両端E1、E2間において、基準線Lから第2の部分22b(24b)までの距離は、第2の部分22b(24b)のタイヤ幅方向外端から内端に向けて増大している。なお、上記の距離とは、図2において、基準線Lに垂直な直線のうち、基準線Lから第2の部分22b(24b)まで線分の寸法をいう。
(作用等)
上述のとおり、従来、リム滑りを軽減すべく、ビードヒール付近に凹凸加工を施した技術(特許文献1)が知られていた。しかしながら、この技術ではリム滑り対策用に凹凸加工が施された箇所がビードヒール付近の僅かな領域であることから、リム滑りの抑制が益々高いレベルで要請される現在では、その効果が不十分な可能性がある。
そこで、本実施形態のタイヤでは、図2に示すプロファイルPが、基準線Lからタイヤ径方向外側(内側)に突出した第1及び第2の部分からなる対を二組(22a、22b)(24a、24b)含む。そのため、リム滑り対策用に凹凸加工が施された箇所を、ビードトウTとビードヒールHとを結ぶプロファイルPの比較的広い領域に設定しており、その結果リム滑りを十分に抑制することができる。
なお、リム滑りを評価する際には、正規内圧が付与されているため、ビードトウT付近とビードヒールH付近とにおいて、リムとの接触程度(接触圧)に大差はないものと考えられる。そのため、凹凸加工をビードヒールH付近に施した場合であっても、ビードトウT付近に施した場合であっても、リム滑りの抑制程度は、凹凸加工によって形成された凸部(本実施形態では第2の部分22b、24b)とリムとの接触面積に依存する。このような観点からは、本実施形態では凸部を二か所(22b、24b)形成しているため、十分にリム滑りを抑制することができる(作用効果1)。なお、凸部を構成する第2の部分22b、24bは、タイヤ全周において形成されていることが上記作用効果1を高いレベルで奏する点で好ましい。
また、本実施形態のタイヤにおいて、凹凸加工を施した位置(第1の部分22a、24a及び第2の部分22b、24bの形成位置)がビードヒールH付近ではなくビードトウT付近(基準線LのうちビードトウTから12mm以内の範囲)である理由は、以下のとおりである。即ち、一般に、タイヤをリム組みした正規内圧付与前の状態では、ビードヒールH付近よりもビードトウT付近の方が、リムとの接触程度(接触圧)が低い。そのため、ビードヒールH付近に凹凸加工が施された場合よりもビードトウT付近に凹凸加工(特に凸部)が施された場合の方が、リムとタイヤとの嵌合が容易である。このような観点から、本実施形態では、凹凸加工を施す領域をビードトウT付近としている(作用効果2)。
次に、図3は、本発明の実施形態に係るタイヤのリム組み時の挙動を順次示すタイヤ子午断面図である。即ち、リム組み時においては、同図の上図、中図、及び下図の順に、図1、2に示すプロファイルPを有するタイヤと、タイヤ径方向のタイヤ装着側に突出したリムハンプRHを含むリムR、との位置関係が変遷していく。
本実施形態のタイヤでは、図2に示すように、第2の部分の両端(E1、E2)間において、基準線Lから第2の部分22b(24b)までの距離は、第2の部分22b(24b)のタイヤ幅方向外端E1から内端E2に向けて増大している。これにより、図3の上図、中図及び下図に至る挙動(リム組み時)では、第2の部分22b(24b)がリムRのハンプRHを乗り越え易い一方、図3の下図、中図及び上図に至る挙動(リム外れ時)では、第2の部分22b(24b)がリムRのハンプRHを乗り越え難い。このため、外端E1から内端E2に沿った好適な上記距離により、タイヤをリムに嵌合させ易く、かつ、タイヤがリムから外れ難い、構造を実現することができ、特にリム組を容易に行うことができるとともに、リム外れを十分に抑制することができる(作用効果3)。
また、本実施形態では、特に、第2の部分22b(24b)のみならず、これらの部分のタイヤ幅方向内側に隣接してこれらの部分とはタイヤ径方向の反対側に突出する第1の部分22a(24a)が存在する。そのため、図3の上図、中図及び下図に至る挙動(リム組み時)では、第1の部分22a(24a)が存在しない場合に比べて、第2の部分22b(24b)を容易に変形させることから、第2の部分22b(24b)がハンプRHを効率的に乗り越えることができる。
なお、本実施形態におけるリム外れの評価は、JIS D4230の規定された試験に基づいて行うものである。この試験は、タイヤがリムから外れるビードアンシーティング現象を確認するための試験であり、本実施形態において合格とされる程度は、断面幅の呼びが160未満の場合は6.67kN、160以上205未満の場合はは8.89kN、205以上の場合は11.12kNである。なお、このJIS規格で合格とされる程度は、米国連邦自動車安全基準(FMVSS)のNo.109に規定されている静的なビードアンシーティング試験や、インドネシア国のSNI-0098(いわゆるBUS試験)においても合格とされる程度であり、現在世界のいずれの国において実施されているこの種の試験においても合格とされる程度である。
ところで、従来、気密性とリム組み性を改善すべく、ビード内側表面に凸部を設けた技術(特許文献2)が知られていた。しかしながら、この技術では凸部に起因して重量が嵩み、ひいては転がり抵抗の増大に起因して燃費が劣化するおそれがある。
そこで、本実施形態のタイヤでは、図2に示すプロファイルPが、凸部(第2の部分(22b、24b))のみならず凹部(第1の部分(22a、24a))も有することとしている。これにより、凸部に起因する重量増加と凹部に起因する重量低減とが、ほぼ相殺され、転がり抵抗、ひいて燃費を抑えることができる(作用効果4)。
従って、本実施形態のタイヤによれば、上述した作用効果1~4が相まって、特に、リム滑りやリム外れが抑制されるとともに、転がり抵抗を抑えることができる。
以上に示す、本実施形態のタイヤは、その全体を図示しないが、従来のタイヤと同様の子午断面形状を有する。即ち、本実施形態のタイヤは、タイヤ子午断面視で、タイヤ径方向内側から外側に向かって、ビード部、サイドウォール部、ショルダー部及びトレッド部を有する。そして、上記タイヤは、例えば、タイヤ子午断面視で、トレッド部から両側のビード部まで延在して一対のビードコアの周りで巻回されたカーカス層を有し、上記カーカス層のタイヤ径方向外側に、上述したようなベルト層及び場合によってはベルトカバー層を備える。
また、以上に示す本実施形態のタイヤは、通常の各製造工程、即ち、タイヤ材料の混合工程、タイヤ材料の加工工程、グリーンタイヤの成型工程、加硫工程及び加硫後の検査工程等を経て得られるものである。本実施形態のタイヤを製造する場合には、加硫用金型の内壁に、所定のトレッドパターンに対応する凸部及び凹部を形成し、この金型を用いて加硫を行う。
なお、以上に示した本実施形態のタイヤは、特に空気入りタイヤを例に挙げて説明したが、空気入りタイヤ以外であってもリムと接触する部分について本実施形態の要件を満足するタイヤであれば、本発明の範囲に含まれるものである。
[付加的形態]
次に、本発明に係るタイヤの上記基本形態に対して、任意選択的に実施可能な、付加的形態1から3を説明する。
(付加的形態1)
基本形態においては、図2に示す第2の部分22b(24b)の基準線Lからの最大距離が0.5mm以上2.0mm以下であり、第2の部分22b(24b)の基準線Lに沿った寸法が0.5mm以上2.0mm以下であり、第2の部分22b(24b)がタイヤ全周にわたり同一形状であること(付加的形態1)が好ましい。
第2の部分22b(24b)の基準線Lからの最大距離を0.5mm以上とすることや、第2の部分22b(24b)の基準線Lに沿った寸法を0.5mm以上とすることで、二か所の凸部(22b、24b)において、リムとの接触面積をさらに高めることができ、ひいてはリム滑りをさらに抑制することができる。
これに対し、第2の部分22b(24b)の基準線Lからの最大距離を2.0mm以下とすることや、第2の部分22b(24b)の基準線Lに沿った寸法を2.0mm以下とすることで、二か所の凸部(22b、24b)において、リムとの接触面積を過大とすることなく、ひいてはタイヤをリムにさらに容易に嵌合させることができる。
なお、上記最大距離を0.6mm以上1.9mm以下とした場合には、上記効果がそれぞれより高いレベルで奏され、0.7mm以上1.8mm以下とした場合には、上記効果がそれぞれ極めて高いレベルで奏される。同様に、上記寸法を0.6mm以上1.9mm以下とした場合には、上記効果がそれぞれより高いレベルで奏され、0.7mm以上1.8mm以下とした場合には、上記効果がそれぞれ極めて高いレベルで奏される。
加えて、第2の部分22b(24b)をタイヤ全周にわたり同一形状とすることで、グリーンタイヤを加硫する際に、タイヤ周方向において局所的なゴム流れ不足を防止することができる。これにより、いわゆる加硫故障を避けることができ、ひいてはタイヤユニフォミティを高めることができるとともに、走行中に破壊の起点となる部位が形成されることを抑制することができる。
(付加的形態2)
基本形態又は基本形態に付加的形態1を加えた形態においては、図2に示す基準線Lと第1の部分22a(24a)とにより囲まれる凹部C1の面積が、基準線Lと第2の部分22b(24b)とにより囲まれる凸部C2の面積の0.5倍以上1.2倍以下であること(付加的形態2)が好ましい。
基準線Lと第1の部分22a(24a)とにより囲まれる凹部C1の面積を、基準線Lと第2の部分22b(24b)とにより囲まれる凸部C2の面積の0.5倍以上とすることで、凸部C2の面積が過度に大きくなることをさらに抑制することができる。これにより、リムとの接触面積を過大とすることなく、ひいてはタイヤをリムにさらに一層容易に嵌合させることができる。
これに対し、基準線Lと第1の部分22a(24a)とにより囲まれる凹部C1の面積を、基準線Lと第2の部分22b(24b)とにより囲まれる凸部C2の面積の1.2倍以下とすることで、凹部C1の面積が過度に大きくなることをさらに抑制することができる。これにより、ビードトウT付近の剛性をさらに高めることができ、ひいては、操縦安定性能を高めることができる。
なお、凹部C1の面積を凸部C2の面積の0.6倍以上1.1倍以下とした場合には、上記効果がそれぞれより高いレベルで奏され、0.7倍以上1.0倍以下とした場合には、上記効果がそれぞれ極めて高いレベルで奏される。
(付加的形態3)
図4は、図1に示すタイヤの変形例を示す一部断面斜視図である。基本形態又は基本形態に付加的形態1、2の少なくともいずれかを加えた形態においては、図4に示すように、一方の凸部(基準線Lと第2の部分22bとにより囲まれる部分)と他方の凸部(基準線Lと第2の部分24bとにより囲まれる部分)との間において、2つの凸部のタイヤ径方向最内端E3、E4同士を結ぶ線分を稜線LR(同図の点線)とするとともに、タイヤ周方向寸法が0.5mm以上1.0mm以下である小凸部Sを含むこと(付加的形態3)が好ましい。
上記構成の小凸部Sをさらに設けることにより、グリーンタイヤを加硫する際に、ゴム流れをさらに促すことができる。これにより、いわゆる加硫故障をさらに高いレベルで避けることができ、ひいては走行中に破壊の起点となる部位が形成されることを抑制することができる。
なお、小凸部Sのタイヤ周方向寸法を0.5mm以上としたのは、上記の加硫故障の防止効果を十分に実効あらしめるためである一方、1.0mm以下としたのは、リムとタイヤとの嵌合をさらに容易とするためである。このような観点から、小凸部Sのタイヤ周方向寸法は0.6mm以上0.9mm以下とすることが、それぞれ、さらに好ましい。
タイヤサイズを215/45R18 89W(JATMAにて規定)とし、図1(図2)又は図4に示す形状のビード部を有する発明例1から4のタイヤ及び従来例のタイヤを作製した。なお、これらのタイヤの細部の諸条件については、以下の表1に示すとおりである。
なお、表1中、第1の部分、第2の部分、ビードヒール、ビードトウ、基準線、凹部、凸部及び小凸部については、本明細書に記載された定義等に準拠するものである。また、ビードトウ付近とは、基準線のうちビードトウから12mm以内の範囲を意味し、第2の部分のタイヤ幅方向外側から内側に沿った形状変化が徐々に幅広であるとは、図2に示すように、第2の部分22b(24b)の両端間において、基準線Lから第2の部分までの距離が第2の部分のタイヤ幅方向外端E1から内端E2に向けて増大していることを意味する。
このように作製した、発明例1から4のタイヤ及び従来例のタイヤについて、以下の要領に従い、リムへの嵌合性能、ビードアンシーティング性能、及び転がり抵抗についての評価を行った。
(リムへの嵌合性能)
各供試タイヤをリムサイズ18×7.0Jのリムに組み付けるのにあたって、ビードクリームを塗布したビード部が、リムのハンプを乗り越えるときの圧力(嵌合圧)を測定した。嵌合圧の測定は供試タイヤ毎に10回ずつ行い、その平均値を求めた。評価結果は、従来例を100とする指数とした。この結果を表1に併記する。指数値は大きいほど嵌合圧が低く、リム組み性が良好であることを意味する。
(ビードアンシーティング性能)
各供試タイヤをリムサイズ18×7.0Jのリムに組み付けて試験空気圧230kPaを充填し、JIS D4230に準拠してビードアンシーティング抵抗値(N)を測定した。評価結果は、従来例を100とする指数とした。この結果を表1に併記する。指数値は大きいほどビードアンシーティング性能(耐リム外れ性)に優れていることを意味する。
(転がり抵抗性能)
各試験タイヤをリムサイズ18×7.0Jのリムに組み付けてドラム試験機に装着し、空気圧230kPa、負荷荷重4.82Nの条件下にて、ISO25280に準拠して転がり抵抗係数(RRC)を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例を100とする指数とした。この結果を表1に併記する。指数値は大きいほど転がり抵抗性能が良好であることを意味する。
Figure 0007436808000001
表1によれば、本発明の技術的範囲に属する(タイヤ子午断面視でのビードトウ付近の比較的広い範囲におけるタイヤプロファイルについて改良を加えた)発明例1から発明例4のタイヤについては、いずれも、本発明の技術的範囲に属さない従来例のタイヤに比べて、リムへの勘合性能、ビードアンシーティング性能及び転がり抵抗性能がバランス良く改善されていることが判る。
10 ビード部
12 ビードコア
14 ビードフィラー
16 チェーファー
22a、24a 第1の部分
22b、24b 第2の部分
22c、24c
C1 凹部
C2 凸部
E1 第2の部分のタイヤ幅方向外端
E2 第2の部分のタイヤ幅方向内端
E3、E4
H ビードヒール
L 基準線
LR 稜線
P プロファイル
R リム
RH ハンプ
S 小凸部
T ビードトウ
T´ ビードトウTからタイヤ幅方向外側に向かって延在する直線部のタイヤ幅方向最外点
X 丸囲み部分

Claims (4)

  1. タイヤ子午断面視で、ビード部を構成するビードトウとビートヒールとを結ぶプロファイルのうち、前記ビードトウからタイヤ幅方向外側に向かって延在する直線部をさらにタイヤ幅方向外側に延長した直線を基準線とした場合に、
    前記プロファイルが、前記基準線からタイヤ径方向外側に突出した第1の部分と、前記第1の部分のタイヤ幅方向外側に隣接して前記基準線からタイヤ径方向内側に突出した第2の部分と、からなる対を二組含み、
    前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記基準線のうちビードトウから12mm以内の範囲から突出し、
    前記第2の部分の両端間において、前記基準線から前記第2の部分までの距離は、前記第2の部分のタイヤ幅方向外端から内端に向けて増大していることを特徴とするタイヤ。
  2. 前記第2の部分の前記基準線からの最大距離が0.5mm以上2.0mm以下であり、前記第2の部分の前記基準線に沿った寸法が0.5mm以上2.0mm以下であり、前記第2の部分がタイヤ全周にわたり同一形状である、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記基準線と前記第1の部分とにより囲まれる凹部の面積が、前記基準線と前記第2の部分とにより囲まれる凸部の面積の0.5倍以上1.2倍以下である、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 一方の前記凸部と他方の前記凸部との間において、2つの前記凸部のタイヤ径方向最内端同士を結ぶ線分を稜線とするとともに、タイヤ周方向寸法が0.5mm以上1.0mm以下である小凸部を含む、請求項3に記載のタイヤ。
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