JP2024093668A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】耐ショックバースト性能とトラクション性能を向上することができる空気入りタイヤを提供すること。【解決手段】一対のビード10と、一対のサイドウォール20と、トレッド30と、カーカスプライ60と、を備えた空気入りタイヤであって、トレッド30は、タイヤ周方向に沿って配置される複数の陸40を備え、複数の陸40は、タイヤ軸方向の両端にそれぞれ配置される一対のショルダー陸41、42と、タイヤ軸方向において前記一対のショルダー陸の間に配置される少なくとも1つの中央陸43、44と、を含み、ショルダー陸断面積411、421は、中央陸断面積431、441の2倍以上の大きさであり、複数のベルトコードを有するベルト31のタイヤ軸方向において最も幅広のベルトの幅が、所定の接地幅39以上の長さである、空気入りタイヤ1。【選択図】図1
Description
本発明は、空気入りタイヤに関する。
従来より、主溝により複数の陸部が形成されたトレッド部を有する空気入りタイヤが知られている。このような空気入りタイヤは、耐ショックバースト性能と低転がり抵抗性能を両立させようとしている。(特許文献1)
従来の空気入りタイヤは、タイヤ中央部のゴム厚みを決定することで、耐ショックバースト性能と低転がり抵抗性能を両立させようとしているが、タイヤ中央部の耐ショックバースト性能を向上させるために、タイヤ中央部の陸の幅を広くする場合がある。タイヤ中央部の陸の陸断面積が大きくなることにより、タイヤショルダー部の陸の陸断面積が小さくなる。これにより、タイヤショルダー部の地面への接地が局所的となりトラクション性能が低下する。
一方、タイヤショルダー部の陸の陸断面積を大きくした結果、タイヤ中央部の陸の陸断面積が小さくなる場合は、耐ショックバースト性能を十分に確保できなくなる。
本発明は上述事情に鑑みてなされたものであり、耐ショックバースト性能とトラクション性能を向上することができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の空気入りタイヤは、ビードコアを有する一対のビードと、前記一対のビードのそれぞれからタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォールと、トレッドゴムを含み、前記一対のサイドウォールの間に配置され、所定の接地幅を含むトレッド面を有するとともに、複数のベルトと前記複数のベルトのタイヤ径方向外側に配置されるキャッププライとが埋設されているトレッドと、前記一対のビードの間に配置され、複数のプライコードを有するカーカスプライと、を備えた空気入りタイヤであって、前記トレッドは、タイヤ周方向に沿って配置される複数の陸と、タイヤ軸方向において前記複数の陸の間に配置され、タイヤ周方向に延びる複数の主溝と、を備え、前記複数の陸は、タイヤ軸方向の両端にそれぞれ配置される一対のショルダー陸と、タイヤ軸方向において前記一対のショルダー陸の間に配置される少なくとも1つの中央陸と、を含み、タイヤ軸方向断面において、前記一対のショルダー陸のうち一方の前記ショルダー陸に隣接する陸との間に配置される主溝の前記ショルダー陸側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、前記接地幅の端からタイヤ軸に対して垂直に延ばした線と、キャッププライとトレッドゴムとの界面で形成される辺と、トレッド面を形成する辺と、で囲まれた範囲をショルダー陸断面積とし、タイヤ軸方向断面において、タイヤ軸方向に対して垂直に交わるタイヤの対称形状の中心を通過するタイヤ赤道面を形成するタイヤ中心線と、前記中央陸に隣接する陸との間に配置される主溝の前記中央陸側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、キャッププライとトレッドゴムとの界面で形成される辺と、トレッド面を形成する辺と、で囲まれた範囲を中央陸断面積としたとき、前記ショルダー陸断面積は、前記中央陸断面積の2倍以上の大きさであり、前記複数のベルトコードを有するベルトのタイヤ軸方向において最も幅広のベルトの幅が、前記接地幅以上の長さである。
本発明によれば、耐ショックバースト性能とトラクション性能を向上することができる空気入りタイヤを提供することができる。
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、実施形態に係る空気入りタイヤであるタイヤ1のタイヤ軸方向の断面を示している。
図1は、実施形態に係る空気入りタイヤであるタイヤ1のタイヤ軸方向の断面を示している。
図1の断面図は、タイヤ1を図示しない正規リムに装着して正規内圧を充填した無負荷状態のタイヤ軸方向断面図(タイヤ子午線断面図)である。正規リムとは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRA、およびETRTOであれば”Measuring Rim”である。正規内圧とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、トラックバス用タイヤ、ライトトラック用タイヤの場合は、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表”TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば”INFLATION PRESSURE”である。乗用車用タイヤの場合は通常180kPaとするが、タイヤに、Extra Load、または、Reinforcedと記載されたタイヤの場合は220kPaとする。
タイヤ1の基本的な構造は、タイヤ軸方向の断面において左右対称となっている。図中、符号S1は、タイヤ赤道面である。タイヤ赤道面S1は、タイヤ回転軸(タイヤ子午線)に直交する面で、かつタイヤ軸方向中心に位置する面である。
ここで、タイヤ軸方向とは、タイヤ回転軸に平行な方向であり、図1の断面図における紙面左右方向である。図1においては、タイヤ軸方向Xとして図示されている。そして、タイヤ軸方向内側とは、タイヤ赤道面S1に近づく方向であり、図1においては、紙面中央側である。タイヤ軸方向外側とは、タイヤ赤道面S1から離れる方向であり、図1においては、紙面左側及び右側である。
また、タイヤ径方向とは、タイヤ回転軸に垂直な方向であり、図1における紙面上下方向である。図1においては、タイヤ径方向Yとして図示されている。そして、タイヤ径方向外側とは、タイヤ回転軸から離れる方向であり、図1においては、紙面下側である。タイヤ径方向内側とは、タイヤ回転軸に近づく方向であり、図1においては、紙面上側である。
また、タイヤ周方向とは、タイヤ回転軸回りの方向であってタイヤ1が回転する方向と同一の方向であり、図1における紙面表裏方向である。図1においては、タイヤ周方向Zとして図示されている。
図1に示されるように、タイヤ1は、タイヤ軸方向両側に設けられた一対のビード10と、一対のビード10の各々からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール20と、一対のサイドウォール20間に配置されたトレッド30と、一対のビード10の間に配置されたカーカスプライ60と、カーカスプライ60のタイヤ内腔側に配置されたインナーライナー70と、を備えている。
ビード10は、ビードコア11と、ビードコア11のタイヤ径方向外側に延びるビードフィラー12と、チェーハー13と、リムストリップゴム14と、を備えている。
ビードコア11は、ゴムが被覆された金属製のビードワイヤを複数回巻いて形成した環状の部材であり、空気が充填されたタイヤ1をリムに固定する役目を果たす部材である。
ビードフィラー12は、タイヤ径方向外側に延びるにしたがって先細り形状となっているゴム部材である。ビードフィラー12は、ビード10の周辺部分の剛性を高め、高い操縦性及び安定性を確保するために設けられている部材である。ビードフィラー12は、例えば周囲のゴム部材よりも硬度の高いゴムにより構成される。
チェーハー13は、ビードコア11周りに設けられたカーカスプライ60のタイヤ径方向内側に設けられている。
リムストリップゴム14は、チェーハー13及びカーカスプライ60のタイヤ軸方向外側に配置されている。リムストリップゴム14は、タイヤ1が装着されるリムと接触する部材である。
サイドウォール20は、カーカスプライ60のタイヤ軸方向外側に配置されたサイドウォールゴム21を含む。サイドウォールゴム21は、タイヤ1の外壁面を構成する。サイドウォールゴム21は、タイヤ1がクッション作用をする際に最もたわむ部分であり、通常、耐疲労性を有する柔軟なゴムが採用される。
トレッド30は、無端状のベルト31及びキャッププライ32と、トレッドゴム33と、を備えている。
ベルト31は、カーカスプライ60のタイヤ径方向外側に配置されている。キャッププライ32は、ベルト31のタイヤ径方向外側に配置されている。
ベルト31は、トレッド30を補強する部材である。本実施形態のベルト31は、インナーライナー70のタイヤ径方向外側に配置された内側ベルト311と、内側ベルト311のタイヤ径方向外側に配置された外側ベルト312と、を備えた2層構造である。内側ベルト311及び外側ベルト312は、いずれも複数のスチールコード等のコードがゴムで覆われた構造を有している。
本実施形態においては、内側ベルト311は、外側ベルト312よりも幅広である。したがって、内側ベルト311のタイヤ軸方向外端311aは、外側ベルト312のタイヤ軸方向外端312aよりもタイヤ軸方向外側に位置している。ベルト31を設けることにより、タイヤ1の剛性が確保され、路面に対するトレッド30の接地性が向上する。なお、ベルト31は2層構造に限らず、1層、あるいは3層以上の構造を有していてもよい。
ベルト31のうち、最も幅狭のベルトである外側ベルト312の、タイヤ軸方向のベルトの幅を、最小ベルト幅Aとする。また、ベルト31のうち、最も幅広のベルトである内側ベルト311の、タイヤ軸方向のベルトの幅を、最大ベルト幅Bとする。最小ベルト幅A及び最大ベルト幅Bと関係する事項については、後で詳述する。
ベルト31のうち、最も幅狭のベルトである外側ベルト312の、タイヤ軸方向のベルトの幅を、最小ベルト幅Aとする。また、ベルト31のうち、最も幅広のベルトである内側ベルト311の、タイヤ軸方向のベルトの幅を、最大ベルト幅Bとする。最小ベルト幅A及び最大ベルト幅Bと関係する事項については、後で詳述する。
キャッププライ32は、ベルト31とともにトレッド30を補強する部材である。キャッププライ32は、例えばポリアミド繊維等の絶縁性を有する複数の有機繊維コードがゴムで覆われた構造を有している。キャッププライ32を設けることにより、耐久性の向上、走行時のロードノイズの低減を図ることができる。
トレッドゴム33は、キャッププライ32のタイヤ径方向外側に配置されている。トレッドゴム33は、走行時に路面と接地するトレッド面35を構成する部材である。トレッドゴム33のトレッド面35には、トレッドパターン34が設けられている。
トレッドパターン34は、タイヤ周方向に延びて配置される複数の陸40と、タイヤ軸方向において陸40の間に配置される複数の主溝50と、を備えている。トレッドパターン34を構成する複数の陸40および複数の主溝50は、いずれもタイヤ周方向に沿って環状に延びている。本実施形態のトレッドパターン34は、いわゆるタイヤの対称パターンに近似するパターンである。
トレッド面35は、走行時において実際に路面に接地する所定の接地幅39を有する。接地幅39は、タイヤ軸方向両端の接地端を備える。
ここで、接地端とは、正規リムに装着され正規内圧が充填された空気入りタイヤが接地し、そこへ正規荷重が負荷された条件下での、接地面のタイヤ軸方向端部のことである。正規荷重とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば”最大負荷能力”、TRAであれば表”TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば”LOAD CAPACITY”である。タイヤが乗用車用の場合には、前記荷重の88%に相当する荷重である。タイヤがレーシングカート用の場合、正規荷重は392Nである。
本実施形態の陸40は、タイヤ軸方向両端に左右一対の状態で配置された第1ショルダー陸41および第2ショルダー陸42と、タイヤ軸方向においてタイヤ赤道面S1を中心に左右一対の状態で配置された第1中央陸43および第2中央陸44と、第1ショルダー陸41と第1中央陸43との間の第1中間陸45および第2ショルダー陸42と第2中央陸44との間の第2中間陸46と、を含む。本実施形態の各陸は、いずれもタイヤ周方向に連続するリブ状に形成されている。なお、第1ショルダー陸41および第2ショルダー陸42は、タイヤ軸方向の両端に配置される左右一対のショルダー陸の一例である。また、第1中央陸43および第2中央陸44は、タイヤ軸方向の中央側にタイヤ赤道面S1を中心に左右一対の状態で配置される中央陸の一例である。また、第1中間陸45および第2中間陸46は、ショルダー陸と中央陸との間に配置される左右一対の中間陸の一例である。
本実施形態の主溝50は、第1ショルダー陸41と第1中間陸45との間の主溝51と、第1中間陸45と第1中央陸43との間の主溝53と、第2中央陸44と第2中間陸46との間の主溝54と、第2中間陸46と第2ショルダー陸42との間の主溝52と、を含む。主溝51から主溝54は、タイヤ周方向に連続する溝である。
本実施形態における、ショルダー陸と中央陸の陸断面積について説明する。
具体的には、第1ショルダー陸41の第1ショルダー陸断面積411は、第1ショルダー陸41に隣接する第1中間陸45との間に配置される主溝51の、第1ショルダー陸41側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、接地幅39の接地端からタイヤ軸に対して垂直に延ばした線と、キャッププライ32とトレッドゴム33との界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲により定義される。
具体的には、第1ショルダー陸41の第1ショルダー陸断面積411は、第1ショルダー陸41に隣接する第1中間陸45との間に配置される主溝51の、第1ショルダー陸41側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、接地幅39の接地端からタイヤ軸に対して垂直に延ばした線と、キャッププライ32とトレッドゴム33との界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲により定義される。
第2ショルダー陸42の第2ショルダー陸断面積421は、第2ショルダー陸42に隣接する第2中間陸46との間に配置される主溝52の、第2ショルダー陸42側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、接地幅39の接地端からタイヤ軸に対して垂直に延ばした線と、キャッププライ32とトレッドゴム33との界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲により定義される。
第1中央陸43の第1中央陸断面積431は、タイヤ軸方向に対して垂直に交わるタイヤの対称形状の中心を通過するタイヤ赤道面S1を形成するタイヤ中心線と、第1中央陸43に隣接する第1中間陸45との間に配置される主溝53の、第1中央陸43側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、キャッププライ32とトレッドゴム33との界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲により定義される。
第2中央陸44の第2中央陸断面積441は、タイヤ軸方向に対して垂直に交わるタイヤの対称形状の中心を通過するタイヤ赤道面S1を形成するタイヤ中心線と、第2中央陸44に隣接する第2中間陸46との間に配置される主溝54の、第1中央陸43側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、キャッププライ32とトレッドゴム33との界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲により定義される。
第1ショルダー陸断面積411は第1中央陸断面積431の2倍以上の断面積の大きさである。より好ましくは、第1ショルダー陸断面積411は第1中央陸断面積431の2倍以上、10倍以下の断面積の大きさである。
また、第2ショルダー陸断面積421は第2中央陸断面積441の2倍以上の断面積の大きさである。より好ましくは、第2ショルダー陸断面積421は第2中央陸断面積44の2倍以上、10倍以下の断面積の大きさである。これにより、タイヤ1はトラクション性能を確保しつつ、耐ショックバースト性も確保することができる。
また、BCa比=(最小ベルト幅A/接地幅39)とした場合、BCa比≧1.00であることが好ましい。より好ましくは、BCa比=1.00~1.15の範囲である。
そして、BCb比=(最大ベルト幅B/接地幅39)とした場合、BCb比≧1.00であることが好ましい。これにより、トレッドの剛性が高まり、タイヤ1の耐ショックバースト性能は向上する。より好ましくは、BCb比=1.00~1.15の範囲である。これにより、タイヤ1のショルダー部の接地圧が均一になり、トラクション性能は良化する。
また、第2ショルダー陸断面積421は第2中央陸断面積441の2倍以上の断面積の大きさである。より好ましくは、第2ショルダー陸断面積421は第2中央陸断面積44の2倍以上、10倍以下の断面積の大きさである。これにより、タイヤ1はトラクション性能を確保しつつ、耐ショックバースト性も確保することができる。
また、BCa比=(最小ベルト幅A/接地幅39)とした場合、BCa比≧1.00であることが好ましい。より好ましくは、BCa比=1.00~1.15の範囲である。
そして、BCb比=(最大ベルト幅B/接地幅39)とした場合、BCb比≧1.00であることが好ましい。これにより、トレッドの剛性が高まり、タイヤ1の耐ショックバースト性能は向上する。より好ましくは、BCb比=1.00~1.15の範囲である。これにより、タイヤ1のショルダー部の接地圧が均一になり、トラクション性能は良化する。
カーカスプライ60は、タイヤ1の骨格となるプライを構成している。カーカスプライ60は、一対のビード10間を、一対のサイドウォール20及びトレッド30を通過する態様で、タイヤ1内に埋設されている。カーカスプライ60は、タイヤ1の骨格となる不図示の複数のカーカスコードを含んでいる。複数のカーカスコードは、例えばタイヤ軸方向に延びており、タイヤ周方向に並んで配列されている。そのカーカスコードは、ポリエステルやポリアミド等の絶縁性の有機繊維コード等により構成されている。複数のカーカスコードがゴムにより被覆されて、カーカスプライ60が構成されている。
カーカスプライ60は、一方のビードコア11から他方のビードコア11に延び、トレッド30とビード10との間に延在するプライ本体部601と、プライ本体部601からビードコア11で折り返される一対の屈曲部602と、屈曲部602のそれぞれからタイヤ径方向外側に延びる一対の折り返し部603と、を有する。プライ本体部601、屈曲部602及び折り返し部603は、ビードフィラー12及びビードコア11を囲んでいる。ビードフィラー12よりもタイヤ径方向外側の部分の折り返し部603は、プライ本体部601に重ね合わされている。
第1実施形態のカーカスプライ60は1層構造であるが、カーカスプライ60は1層構造に限らず、2層、あるいは3層以上の構造を有していてもよい。
上述したビード10のチェーハー13は、屈曲部602を含むカーカスプライ60のタイヤ径方向内側の端部を取り囲むように設けられている。また、リムストリップゴム14は、チェーハー13及びカーカスプライ60の折り返し部603の、タイヤ軸方向外側に配置されている。リムストリップゴム14のタイヤ径方向外側の端部は、上述したサイドウォールゴム21で覆われている。
インナーライナー70は、カーカスプライ60のプライ本体部601の内面及び一対のビード10のチェーハー13の内面を覆っている。インナーライナー70は、耐空気透過性ゴムにより構成されており、タイヤ内腔内の空気が外部に漏れるのを防ぐ。インナーライナー70の内面は、一対のビード10間のタイヤ内面701を構成する。
上述した第1実施形態に係るタイヤ1によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態に係るタイヤ1は、ビードコア11を有する一対のビード10と、前記一対のビード10のそれぞれからタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール20と、トレッドゴム33を含み、前記一対のサイドウォール20の間に配置され、所定の接地幅39を含むトレッド面35を有するとともに、複数のベルト31と前記複数のベルト31のタイヤ径方向外側に配置されるキャッププライ32とが埋設されているトレッド30と、前記一対のビード10の間に配置され、複数のプライコードを有するカーカスプライ60と、を備えた空気入りタイヤであって、前記トレッド30は、タイヤ周方向に沿って配置される複数の陸40と、タイヤ軸方向において前記複数の陸40の間に配置され、タイヤ周方向に延びる複数の主溝50と、を備え、前記複数の陸40は、タイヤ軸方向の両端にそれぞれ配置される一対のショルダー陸41、42と、タイヤ軸方向において前記一対のショルダー陸の間に配置される少なくとも1つの中央陸43、44と、を含み、タイヤ軸方向断面において、前記一対のショルダー陸41、42のうち一方の前記ショルダー陸41、42に隣接する陸との間に配置される主溝51、52の、ショルダー陸側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、前記接地幅39の端からタイヤ軸に対して垂直に延ばした線と、キャッププライ32とトレッドゴム33との界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲をショルダー陸断面積411、421とし、タイヤ軸方向断面において、タイヤ軸方向に対して垂直に交わるタイヤの対称形状の中心を通過するタイヤ赤道面S1を形成するタイヤ中心線と、前記中央陸43、44に隣接する陸との間に配置される主溝53、54の、中央陸側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、前記キャッププライ32と前記トレッドゴム33との界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲を中央陸断面積431、441としたとき、前記ショルダー陸断面積411、421は、前記中央陸断面積431、441の2倍以上の大きさであり、前記複数のベルトコードを有するベルト31のタイヤ軸方向において最も幅広のベルトの幅としての最大ベルト幅Bが、前記接地幅39以上の長さである。
これにより、耐ショックバースト性能とトラクション性能を向上することができる空気入りタイヤを提供することができる。
(2)(1)に記載のタイヤ1において、前記ショルダー陸断面積411、421は、前記中央陸断面積431、441の10倍以下である。
これにより、タイヤ1はトラクション性能を十分に確保することができる。
(3)(1)または(2)に記載のタイヤ1において、前記複数のベルトコードを有するベルト31のうち、タイヤ軸方向において最も幅広のベルトの幅としての最大ベルト幅Bが、前記接地幅39の1.15倍以下の長さである。
これにより、タイヤ1のショルダー部の接地圧が均一になり、トラクション性能は良化する。
(4)(1)から(3)に記載のタイヤ1において、前記複数のベルトコードを有するベルト31のうち、タイヤ軸方向において最も幅狭のベルトの幅としての最小ベルト幅Aが、前記接地幅39以上の長さである。
これにより、トレッドの剛性が高まり、タイヤ1の耐ショックバースト性能は向上する。
次に、本発明の第2実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図2は、実施形態に係る空気入りタイヤであるタイヤ1Aのタイヤ軸方向の断面を示している。なお、本実施形態において、第1実施形態と同一の構成については、同様の符号を付して説明を省略する。
図2は、実施形態に係る空気入りタイヤであるタイヤ1Aのタイヤ軸方向の断面を示している。なお、本実施形態において、第1実施形態と同一の構成については、同様の符号を付して説明を省略する。
タイヤ1Aの基本的な構造は、後述のトレッドパターン34を除き、タイヤ軸方向の断面において左右対称となっている。
図2において、セリアル側とは、セリアル記号と呼ばれる記号が刻印されているタイヤ側面一方側であり、図2におけるタイヤ1Aのタイヤ赤道面S1の左側のタイヤ1Aを示すものである。
また、反セリアル側とは、セリアル側の反対側であるタイヤ側面他方側であり、図2におけるタイヤ1Aのタイヤ赤道面S1の右側のタイヤ1Aを示すものである。
図2において、セリアル側とは、セリアル記号と呼ばれる記号が刻印されているタイヤ側面一方側であり、図2におけるタイヤ1Aのタイヤ赤道面S1の左側のタイヤ1Aを示すものである。
また、反セリアル側とは、セリアル側の反対側であるタイヤ側面他方側であり、図2におけるタイヤ1Aのタイヤ赤道面S1の右側のタイヤ1Aを示すものである。
図2に示されるように、タイヤ1Aは、一対のサイドウォール20間に配置されたトレッド30Aを備えている。また、トレッド30Aは、トレッドゴム33Aを備えている。
トレッドゴム33Aは、キャッププライ32のタイヤ径方向外側に配置されている。トレッドゴム33Aは、走行時に路面と接地するトレッド面35を構成する部材である。トレッドゴム33Aのトレッド面35には、トレッドパターン34が設けられている。
トレッドパターン34は、タイヤ周方向に延びて配置される複数の陸40Aと、タイヤ軸方向において陸40Aの間に配置される複数の主溝50Aと、を備えている。トレッドパターン34を構成する複数の陸40Aおよび複数の主溝50Aは、いずれもタイヤ周方向に沿って環状に延びている。本実施形態のトレッドパターン34は、非対称パターンである。非対称パターンとは、中央陸がタイヤ赤道面S1に対して偏って配置されているもの(図2)、ショルダー陸の大きさが異なっているものなどを含む。本実施形態においては、中央陸がタイヤ赤道面S1に対し偏って配置されており、後述の第1中央陸断面積431Aは、後述の第2中央陸断面積441Aよりも大きい。
トレッド面35は、走行時において実際に路面に接地する接地幅39を有する。接地幅39は、タイヤ軸方向両端の接地端を備える。
本実施形態の陸40Aは、タイヤ軸方向両端に左右一対の状態で配置された第1ショルダー陸41Aおよび第2ショルダー陸42Aと、タイヤ軸方向の中央側にタイヤ赤道面S1を中心に左右一対の状態で配置された第1中央陸43Aおよび第2中央陸44Aと、第1ショルダー陸41Aと第1中央陸43Aとの間の第1中間陸45Aと、第2ショルダー陸42Aと第2中央陸44Aとの間の第2中間陸46Aと、を含む。
本実施形態の各陸は、いずれもタイヤ周方向に連続するリブ状に形成されている。なお、第1ショルダー陸41Aおよび第2ショルダー陸42Aは、タイヤ軸方向の両端に配置される左右一対のショルダー陸の一例である。また、第1中央陸43Aおよび第2中央陸44Aは、タイヤ軸方向の中央側にタイヤ赤道面S1を中心に左右一対の状態で配置される中央陸の一例である。また、第1中間陸45Aおよび第2中間陸46Aは、ショルダー陸と中央陸との間に配置される左右一対の中間陸の一例である。なお、本実施形態においては、左右一対の状態で配置される中央陸としての第1中間陸45Aおよび第2中間陸46Aは連続して形成され、一つの一体的な中央陸として形成されている。
本実施形態の各陸は、いずれもタイヤ周方向に連続するリブ状に形成されている。なお、第1ショルダー陸41Aおよび第2ショルダー陸42Aは、タイヤ軸方向の両端に配置される左右一対のショルダー陸の一例である。また、第1中央陸43Aおよび第2中央陸44Aは、タイヤ軸方向の中央側にタイヤ赤道面S1を中心に左右一対の状態で配置される中央陸の一例である。また、第1中間陸45Aおよび第2中間陸46Aは、ショルダー陸と中央陸との間に配置される左右一対の中間陸の一例である。なお、本実施形態においては、左右一対の状態で配置される中央陸としての第1中間陸45Aおよび第2中間陸46Aは連続して形成され、一つの一体的な中央陸として形成されている。
本実施形態の主溝50Aは、第1ショルダー陸41Aと第1中間陸45Aとの間の主溝51Aと、第1中間陸45Aと第1中央陸43Aとの間の主溝53Aと、第2中央陸44Aと第2中間陸46Aとの間の主溝54Aと、第2中間陸46Aと第2ショルダー陸42Aとの間の主溝52Aと、を含む。主溝51Aから主溝54Aは、タイヤ周方向に連続する溝である。
本実施形態では、主溝54Aの溝幅が主溝51A、52A、53Aよりも狭い幅となっている。また、タイヤ赤道面S1を中心に比較すると、主溝54Aは主溝53Aよりもタイヤ軸方向外側に配置されている。
本実施形態では、主溝54Aの溝幅が主溝51A、52A、53Aよりも狭い幅となっている。また、タイヤ赤道面S1を中心に比較すると、主溝54Aは主溝53Aよりもタイヤ軸方向外側に配置されている。
本実施形態における、ショルダー陸及び中央陸の陸断面積について説明する。
具体的には、セリアル側の第1ショルダー陸41Aの第1ショルダー陸断面積411Aは、第1ショルダー陸41Aに隣接する第1中間陸45Aとの間に配置される主溝51Aの、第1ショルダー陸41A側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、接地幅39の接地端からタイヤ軸に対して垂直に延ばした線と、キャッププライ32とトレッドゴム33との界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲により定義される。
具体的には、セリアル側の第1ショルダー陸41Aの第1ショルダー陸断面積411Aは、第1ショルダー陸41Aに隣接する第1中間陸45Aとの間に配置される主溝51Aの、第1ショルダー陸41A側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、接地幅39の接地端からタイヤ軸に対して垂直に延ばした線と、キャッププライ32とトレッドゴム33との界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲により定義される。
反セリアル側の第2ショルダー陸42Aの第2ショルダー陸断面積421Aは、第2ショルダー陸42Aに隣接する第2中間陸46Aとの間に配置される主溝52Aの、第2ショルダー陸42A側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、接地幅39の接地端からタイヤ軸に対して垂直に延ばした線と、キャッププライ32とトレッドゴム33Aとの界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲により定義される。
セリアル側の第1中央陸43Aの第1中央陸断面積431Aは、タイヤ軸方向に対して垂直に交わるタイヤの対称形状の中心を通過するタイヤ赤道面S1を形成するタイヤ中心線と、第1中央陸43Aに隣接する第1中間陸45Aとの間に配置される主溝53Aの、第1中央陸43A側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、キャッププライ32とトレッドゴム33Aとの界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲により定義される。
反セリアル側の第2中央陸44Aの第2中央陸断面積441Aは、タイヤ軸方向に対して垂直に交わるタイヤの対称形状の中心を通過するタイヤ赤道面S1を形成するタイヤ中心線と、第2中央陸44Aに隣接する第2中間陸46Aとの間に配置される主溝54Aの、第1中央陸43A側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、キャッププライ32とトレッドゴム33Aとの界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲により定義される。
セリアル側の第1ショルダー陸断面積411Aは第1中央陸断面積431Aの2倍以上の断面積の大きさである。より好ましくは、第1ショルダー陸断面積411Aは第1中央陸断面積431Aの2倍以上、10倍以下の断面積の大きさである。これにより、タイヤ1はトラクション性能を確保しつつ、耐ショックバースト性も確保することができる。
反セリアル側の第2ショルダー陸断面積421Aは第2中央陸断面積441Aの2倍以上の断面積の大きさである。なお、第2ショルダー陸断面積421Aは第2中央陸断面積441Aの10倍以下の断面積であってもよいが、10倍以上の断面積であってもよい。すなわち、第1ショルダー陸断面積411Aおよび第2ショルダー陸断面積421Aのうち、少なくともいずれか一方が、対応する中央陸断面積の10倍以下の断面積であることがより好ましい。
また、BCa比=(最小ベルト幅A/接地幅39)とした場合、BCa比≧1.00であることが好ましい。より好ましくは、BCa比=1.00~1.15の範囲である。
そして、BCb比=(最大ベルト幅B/接地幅39)とした場合、BCb比≧1.00であることが好ましい。これにより、トレッドの剛性が高まり、タイヤ1の耐ショックバースト性能は向上する。より好ましくは、BCb比=1.00~1.15の範囲である。これにより、タイヤ1のショルダー部の接地圧が均一になり、トラクション性能は良化する。
そして、BCb比=(最大ベルト幅B/接地幅39)とした場合、BCb比≧1.00であることが好ましい。これにより、トレッドの剛性が高まり、タイヤ1の耐ショックバースト性能は向上する。より好ましくは、BCb比=1.00~1.15の範囲である。これにより、タイヤ1のショルダー部の接地圧が均一になり、トラクション性能は良化する。
上述した第2実施形態に係るタイヤ1Aによれば、以下の効果を奏する。
(5)(1)から(4)に記載のタイヤを含むタイヤ1Aは、前記トレッド30Aは、トレッド面35が非対称である非対称パターンと、を備え、前記一対のショルダー陸は、タイヤ側面一方側の第1ショルダー陸41Aと、タイヤ側面他方側の第2ショルダー陸42Aと、により構成され、タイヤ軸方向断面において、前記第1ショルダー陸41Aと、前記第1ショルダー陸41Aに隣接する陸との間に配置される主溝51Aの前記第1ショルダー陸41A側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、前記接地幅39のタイヤ側面一方側の端からタイヤ軸に対して垂直に延ばした線と、前記キャッププライ32と前記トレッドゴム33Aとの界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲を第1ショルダー陸断面積411Aとし、
タイヤ軸方向断面において、前記第2ショルダー陸42Aと、前記第2ショルダー陸42Aに隣接する陸との間に配置される主溝52Aの前記第2ショルダー陸42A側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、前記接地幅39のタイヤ側面他方側の端からタイヤ軸に対して垂直に延ばした線と、前記キャッププライ32と前記トレッドゴム33Aとの界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲を第2ショルダー陸断面積421Aとし、タイヤ軸方向断面において、タイヤ軸方向に対して垂直に交わるタイヤの対称形状の中心を通過するタイヤ赤道面S1を形成するタイヤ中心線と、前記中央陸に隣接し、前記タイヤ側面一方側の陸との間に配置される主溝53Aの前記中央陸側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、前記キャッププライ32と前記トレッドゴム33Aとの界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲を第1中央陸断面積431Aとし、タイヤ軸方向断面において、タイヤ軸方向に対して垂直に交わるタイヤの対称形状の中心を通過するタイヤ赤道面S1を形成するタイヤ中心線と、前記中央陸に隣接し、前記タイヤ側面他方側の陸との間に配置される主溝54Aの前記中央陸側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、前記キャッププライ32と前記トレッドゴム33Aとの界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲を第2中央陸断面積441Aとしたとき、前記タイヤ側面一方側の第1ショルダー陸断面積411Aは、前記タイヤ側面一方側の第1中央陸断面積431Aの2倍以上の大きさであり、前記タイヤ側面他方側の第2ショルダー陸断面積421Aは、前記タイヤ側面他方側の第2中央陸断面積441Aの2倍以上の大きさであり、前記複数のベルトコードを有するベルトのタイヤ軸方向において最も幅広のベルトの幅が、前記接地幅39以上の長さである、空気入りタイヤ。
タイヤ軸方向断面において、前記第2ショルダー陸42Aと、前記第2ショルダー陸42Aに隣接する陸との間に配置される主溝52Aの前記第2ショルダー陸42A側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、前記接地幅39のタイヤ側面他方側の端からタイヤ軸に対して垂直に延ばした線と、前記キャッププライ32と前記トレッドゴム33Aとの界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲を第2ショルダー陸断面積421Aとし、タイヤ軸方向断面において、タイヤ軸方向に対して垂直に交わるタイヤの対称形状の中心を通過するタイヤ赤道面S1を形成するタイヤ中心線と、前記中央陸に隣接し、前記タイヤ側面一方側の陸との間に配置される主溝53Aの前記中央陸側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、前記キャッププライ32と前記トレッドゴム33Aとの界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲を第1中央陸断面積431Aとし、タイヤ軸方向断面において、タイヤ軸方向に対して垂直に交わるタイヤの対称形状の中心を通過するタイヤ赤道面S1を形成するタイヤ中心線と、前記中央陸に隣接し、前記タイヤ側面他方側の陸との間に配置される主溝54Aの前記中央陸側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、前記キャッププライ32と前記トレッドゴム33Aとの界面で形成される辺と、トレッド面35を形成する辺と、で囲まれた範囲を第2中央陸断面積441Aとしたとき、前記タイヤ側面一方側の第1ショルダー陸断面積411Aは、前記タイヤ側面一方側の第1中央陸断面積431Aの2倍以上の大きさであり、前記タイヤ側面他方側の第2ショルダー陸断面積421Aは、前記タイヤ側面他方側の第2中央陸断面積441Aの2倍以上の大きさであり、前記複数のベルトコードを有するベルトのタイヤ軸方向において最も幅広のベルトの幅が、前記接地幅39以上の長さである、空気入りタイヤ。
これにより、本実施形態のタイヤ1Aであっても、耐ショックバースト性能とトラクション性能を向上することができる。
以上、本発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲で変形、改良などを行っても、本発明の範囲に含まれる。
実施形態に係る構成は、乗用車用の空気入りタイヤの他に、ライトトラック、トラック、バス等の各種車両用の空気入りタイヤに適用できる。
1 空気入りタイヤ
10 ビード
20 サイドウォール
30 トレッド
32 キャッププライ
39 接地幅
40 陸
41、41A 第1ショルダー陸(ショルダー陸)
42、42A 第2ショルダー陸(ショルダー陸)
43、43A 第1中央陸(中央陸)
44、44A 第2中央陸(中央陸)
50 主溝
60 カーカスプライ
A 最小ベルト幅(最も幅狭のベルトの幅)
B 最大ベルト幅(最も幅広のベルトの幅)
10 ビード
20 サイドウォール
30 トレッド
32 キャッププライ
39 接地幅
40 陸
41、41A 第1ショルダー陸(ショルダー陸)
42、42A 第2ショルダー陸(ショルダー陸)
43、43A 第1中央陸(中央陸)
44、44A 第2中央陸(中央陸)
50 主溝
60 カーカスプライ
A 最小ベルト幅(最も幅狭のベルトの幅)
B 最大ベルト幅(最も幅広のベルトの幅)
Claims (5)
- ビードコアを有する一対のビードと、
前記一対のビードのそれぞれからタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォールと、
トレッドゴムを含み、前記一対のサイドウォールの間に配置され、所定の接地幅を含むトレッド面を有するとともに、複数のベルトと前記複数のベルトのタイヤ径方向外側に配置されるキャッププライとが埋設されているトレッドと、
前記一対のビードの間に配置され、複数のプライコードを有するカーカスプライと、
を備えた空気入りタイヤであって、
前記トレッドは、
タイヤ周方向に沿って配置される複数の陸と、
タイヤ軸方向において前記複数の陸の間に配置され、タイヤ周方向に延びる複数の主溝と、を備え、
前記複数の陸は、
タイヤ軸方向の両端にそれぞれ配置される一対のショルダー陸と、
タイヤ軸方向において前記一対のショルダー陸の間に配置される少なくとも1つの中央陸と、を含み、
タイヤ軸方向断面において、前記一対のショルダー陸のうち一方の前記ショルダー陸に隣接する陸との間に配置される主溝の前記ショルダー陸側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、前記接地幅の端からタイヤ軸に対して垂直に延ばした線と、前記キャッププライと前記トレッドゴムとの界面で形成される辺と、トレッド面を形成する辺と、で囲まれた範囲をショルダー陸断面積とし、
タイヤ軸方向断面において、タイヤ軸方向に対して垂直に交わるタイヤの対称形状の中心を通過するタイヤ赤道面を形成するタイヤ中心線と、前記中央陸に隣接する陸との間に配置される主溝の前記中央陸側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、前記キャッププライと前記トレッドゴムとの界面で形成される辺と、トレッド面を形成する辺と、で囲まれた範囲を中央陸断面積としたとき、
前記ショルダー陸断面積は、前記中央陸断面積の2倍以上の大きさであり、前記複数のベルトコードを有するベルトのタイヤ軸方向において最も幅広のベルトの幅が、前記接地幅以上の長さである、空気入りタイヤ。 - 前記ショルダー陸断面積は、前記中央陸断面積の10倍以下である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記複数のベルトのうち、タイヤ軸方向において最も幅広のベルトの幅が、前記接地幅の1.15倍以下の長さである、請求項1又は2空気入りタイヤ。
- 前記複数のベルトのうち、タイヤ軸方向において最も幅狭のベルトの幅が、前記接地幅以上の長さである、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記トレッドは、トレッド面は非対称である非対称パターンを備え、
前記一対のショルダー陸は、タイヤ側面一方側の第1ショルダー陸と、タイヤ側面他方側の第2ショルダー陸と、により構成され、
タイヤ軸方向断面において、前記第1ショルダー陸と、前記第1ショルダー陸に隣接する陸との間に配置される主溝の前記第1ショルダー陸側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、前記接地幅のタイヤ側面一方側の端からタイヤ軸に対して垂直に延ばした線と、前記キャッププライと前記トレッドゴムとの界面で形成される辺と、トレッド面を形成する辺と、で囲まれた範囲を第1ショルダー陸断面積とし、
タイヤ軸方向断面において、前記第2ショルダー陸と、前記第2ショルダー陸に隣接する陸との間に配置される主溝の前記第2ショルダー陸側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、前記接地幅のタイヤ側面他方側の端からタイヤ軸に対して垂直に延ばした線と、前記キャッププライと前記トレッドゴムとの界面で形成される辺と、トレッド面を形成する辺と、で囲まれた範囲を第2ショルダー陸断面積とし、
タイヤ軸方向断面において、タイヤ軸方向に対して垂直に交わるタイヤの対称形状の中心を通過するタイヤ赤道面を形成するタイヤ中心線と、前記中央陸に隣接し、前記タイヤ側面一方側の陸との間に配置される主溝の前記中央陸側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、前記キャッププライと前記トレッドゴムとの界面で形成される辺と、トレッド面を形成する辺と、で囲まれた範囲を第1中央陸断面積とし、
タイヤ軸方向断面において、タイヤ軸方向に対して垂直に交わるタイヤの対称形状の中心を通過するタイヤ赤道面を形成するタイヤ中心線と、前記中央陸に隣接し、前記タイヤ側面他方側の陸との間に配置される主溝の前記中央陸側の側面を形成する辺を含むタイヤ径方向内側と外側の双方に延びる延長線と、前記キャッププライと前記トレッドゴムとの界面で形成される辺と、トレッド面を形成する辺と、で囲まれた範囲を第2中央陸断面積としたとき、
前記タイヤ側面一方側の第1ショルダー陸断面積は、前記タイヤ側面一方側の第1中央陸断面積の2倍以上の大きさであり、
前記タイヤ側面他方側の第2ショルダー陸断面積は、前記タイヤ側面他方側の第2中央陸断面積の2倍以上の大きさであり、
前記複数のベルトコードを有するベルトのタイヤ軸方向において最も幅広のベルトの幅が、前記接地幅以上の長さである、空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022210192A JP2024093668A (ja) | 2022-12-27 | 2022-12-27 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2022210192A JP2024093668A (ja) | 2022-12-27 | 2022-12-27 | 空気入りタイヤ |
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JP2024093668A true JP2024093668A (ja) | 2024-07-09 |
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ID=91805048
Family Applications (1)
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JP2022210192A Pending JP2024093668A (ja) | 2022-12-27 | 2022-12-27 | 空気入りタイヤ |
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-
2022
- 2022-12-27 JP JP2022210192A patent/JP2024093668A/ja active Pending
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